JPH08137800A - 電子機器の利用者認証装置 - Google Patents

電子機器の利用者認証装置

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JPH08137800A
JPH08137800A JP6272574A JP27257494A JPH08137800A JP H08137800 A JPH08137800 A JP H08137800A JP 6272574 A JP6272574 A JP 6272574A JP 27257494 A JP27257494 A JP 27257494A JP H08137800 A JPH08137800 A JP H08137800A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 利用者認証時に、例えば登録時の筆跡を正確
に再現できず文字コード列のみが一致したような場合に
も制限されたレベルでのアクセスが許可されるので、利
用者が認証に手間取り迅速にアクセスできなくなるとい
うような不都合がなくなり、筆跡を利用した利用者認証
を柔軟で使い易いものとする。 【構成】 表示一体型タブレット2で手書き入力された
パスワードから文字コード認識部4と筆跡パターン認識
部5により文字コード列と筆跡パターンを認識し(S
2)、文字コード比較部6によりこの文字コード列と登
録済みの文字コード列とを比較すると共に(S3)、筆
跡パターン照合部7によりこの筆跡パターンと登録済み
の筆跡パターンとを照合し(S4)、これらの比較と照
合が共に一致した場合といずれか一方のみが一致した場
合とで、異なるレベルのアクセスを許可する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般のコンピュータシ
ステムや携帯用電子機器などにおいて、不正な利用者に
よるアクセスを防止するために利用者の確認を行う電子
機器の利用者認証装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なコンピュータシステムでは、従
来、機密保護などのために、利用者認証を行いこの利用
者の正当性を確認した上でアクセスを許可するものが多
い。この利用者認証は、通常は、利用者がキーボードか
らユーザIDとパスワードを入力し、この組み合わせが
登録されたものと一致するかどうかを判断することによ
って行われる。また、携帯用電子機器などにおいても、
同様の理由で利用者認証を行う場合がある。そして、こ
の場合には、シングルユーザのシステムであることが多
いので、利用者がキーボードからパスワードのみを入力
し、これが登録されたものと一致するかどうかによって
判断するのが一般的である。しかしながら、これらのパ
スワードは、他人が予測し得ないような文字や数字など
の組み合わせを選択すべきであり、しかも、これを他人
に知られることなく覚えておく必要があるので、このよ
うなパスワードを管理することは当人にとっても負担の
大きいものであった。
【0003】そこで、個々の利用者ごとに固有の音声や
筆跡を利用して利用者認証を行う利用者認証装置が従来
から種々提案されている。例えば音声を利用するものと
しては、特開昭59−108165号公報に記載された
「機密保護装置」の発明がある。この発明は、利用者が
音声により入力した暗証番号から音声認識により暗証番
号の各番号のデータを得ると共に、話者認識により声紋
情報を得て、これら双方が予め登録されたものと一致す
るかどうかによって本人の確認を行うものである。
【0004】また、筆跡を利用するものとしては、特開
平6−103057号公報に記載された「パスワード機
能付情報処理装置」の発明がある。この発明は、利用者
が入力した手書きのパスワードの筆跡の特徴が予め登録
された筆跡の特徴と一致するかどうかによって本人の確
認を行うものである。
【0005】さらに、音声や筆跡を利用するものとし
て、特開平3−156557号公報に記載された「コン
ピュータ・システム」の発明がある。この公報では、第
1実施例の発明として、利用者がキーボードから入力し
たパスワードとイメージリーダから入力された筆跡のイ
メージデータとを個別に得て、これらが予め登録された
文字コードと筆跡に一致するかどうかによって本人の確
認を行うものが記載されている。また、第3実施例の発
明として、利用者が入力した手書きのパスワードから文
字認識によりパスワードの各文字コードを得る共に筆跡
のイメージデータを得て、これらが予め登録された文字
コードと筆跡に一致するかどうかによって本人の確認を
行うものが記載されている。さらに、公報記載の第4実
施例と第5実施例の発明として、音声を利用した利用者
認証装置の発明も記載されている。このような音声の特
徴や筆跡の特徴は、個々の利用者に固有のものであるた
め、これを利用して利用者認証を行えば、本人の確認を
より確実なものにすることができる。しかも、パスワー
ドの盗用などのおそれがなくなり、利用者本人の名前な
どの覚え易いパスワードを用いることもできるようにな
るので、このパスワードの管理が容易になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、音声を利用
する上記「機密保護装置」や「コンピュータ・システ
ム」における公報記載の第4実施例と第5実施例の発明
では、電子機器に音声を入力するためにマイクロフォン
やA/D変換器が必要となり、装置が高価になるという
問題があった。また、このように音声を利用する場合に
は、周囲の雑音などの影響を受け易くなるので、使用場
所が限定されるという問題もあった。
【0007】これに対して筆跡を利用する場合には、タ
ブレットなどを備えた携帯用電子機器などが既に広く普
及していることから、このような電子機器では手書き入
力のための特別の装置を新たに追加する必要がなくなる
という利点がある。しかし、上記「コンピュータ・シス
テム」における第1実施例の発明では、パスワードと筆
跡とをキーボードとイメージリーダから個別に入力しな
ければならず、利用者認証に多くの手間を要するという
問題がある。
【0008】もっとも、この問題に関しては、第3実施
例の発明で、1回の手書き入力によりパスワードの文字
コードと筆跡のイメージデータを得ることにより解消す
ることができる。しかしながら、この「コンピュータ・
システム」における筆跡を利用する発明では、パスワー
ドの文字コードと筆跡のイメージデータとが共に一致す
るかどうかでアクセスの可否が決定される。また、上記
「パスワード機能付情報処理装置」の発明では、筆跡の
特徴が一致するかどうかでアクセスの可否が決定され
る。即ち、これら筆跡を利用する利用者認証装置では、
例えば手書き入力時の筆跡が登録の際の筆跡と多少異な
った場合には、パスワードの文字自体は正しかったとし
ても一律にアクセスが拒否されるおそれがある。
【0009】このため、例えば客先で電子機器を操作し
ようとしてパスワードを入力したときに、登録時とは異
なる環境での入力のために筆跡がうまく一致せずにアク
セスが拒否されたとすると、その場ですぐに必要なデー
タが参照できなかったり、当面必要な入力処理が行え
ず、顧客に不信感を与えるおそれが生じる。また、緊急
にデータを調べる必要が生じたような場合にも、慌てて
パスワードを入力したために筆跡が一致しなかったとす
ると、このデータを素早く参照したり検索することがで
きなくなる。さらに、手書き入力のパスワードから文字
認識により文字コードを検出する際に誤検出が発生した
ような場合にも、筆跡は一致しているにもかかわらずア
クセスが拒否されることになり、同様の不都合が生じ
る。
【0010】したがって、筆跡を利用する従来の利用者
認証装置では、筆跡が一致しなかった場合や筆跡と文字
コードのいずれか一方が一致しなかった場合に一切のア
クセスが拒否されるため、利用者認証に手間取り迅速な
アクセスができなくなる場合があるという問題が生じて
いた。
【0011】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、手書き入力されたパスワードから文字コードと筆跡
の特徴を認識し、これらの双方が一致した場合と片方の
みが一致した場合とで異なるレベルのアクセスを許可す
ることにより、筆跡を利用した利用者認証を柔軟で使い
易いものにすることができる電子機器の利用者認証装置
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電子機器の利用
者認証装置は、手書きパターンを入力する手書き入力装
置を備えた電子機器において、電子機器の操作に対する
アクセス要求時に、該手書き入力装置が入力したパスワ
ードの手書きパターンを文字ごとに文字コードとして識
別し文字コード列を認識する文字コード認識手段と、該
パスワードの手書きパターンから筆跡の特徴を抽出し筆
跡パターンを認識する筆跡パターン認識手段と、文字コ
ード列と当該文字コード列に対応する筆跡パターンとを
1組以上登録することができるパスワード記憶手段と、
該文字コード認識手段が認識した文字コード列を該パス
ワード記憶手段に登録された文字コード列と順次比較し
て検索する文字コード列検索手段と、該筆跡パターン認
識手段が認識した筆跡パターンを、該文字コード列検索
手段が一致を検出した文字コード列に対応して該パスワ
ード記憶手段に登録された筆跡パターンと照合する筆跡
パターン照合手段と、該文字コード列検索手段が文字コ
ード列の一致を検出し、かつ該筆跡パターン照合手段に
よる照合が一致した場合に第1レベルのアクセスを許可
し、該文字コード列検索手段が文字コード列の一致を検
出し、かつ該筆跡パターン照合手段による照合が一致し
なかった場合に該第1レベルとは異なる第2レベルのア
クセスを許可するアクセス制御手段とが設けられたもの
であり、そのことにより上記目的が達成される。
【0013】また、好ましくは、本発明の電子機器の利
用者認証装置におけるパスワード記憶手段が、1以上の
文字コード列と各文字コード列に対応する複数の筆跡パ
ターンとを登録することができるものであり、筆跡パタ
ーン照合手段が、筆跡パターン認識手段が認識した筆跡
パターンを、文字コード列検索手段が一致を検出した文
字コード列に対応して該パスワード記憶手段に登録され
た筆跡パターンと順次照合するものであり、アクセス制
御手段が、該文字コード列検索手段が文字コード列の一
致を検出し、かつ該筆跡パターン照合手段による照合が
一致する筆跡パターンが存在した場合に第1レベルのア
クセスを許可し、該文字コード列検索手段が文字コード
列の一致を検出し、かつ該筆跡パターン照合手段による
照合が一致する筆跡パターンが存在しなかった場合に該
第1レベルとは異なる第2レベルのアクセスを許可す
る。
【0014】さらに、好ましくは、本発明の電子機器の
利用者認証装置における筆跡パターン照合手段が、筆跡
パターン認識手段が認識した筆跡パターンをパスワード
記憶手段に登録された筆跡パターンと順次照合するもの
であり、アクセス制御手段が、文字コード列検索手段が
文字コード列の一致を検出し、かつ該筆跡パターン照合
手段による照合が一致した筆跡パターンが当該文字コー
ド列に対応してパスワード記憶手段に登録されたもので
ある場合に第1レベルのアクセスを許可し、該文字コー
ド列検索手段が文字コード列の一致を検出したその他の
場合に該第1レベルとは異なる第2レベルのアクセスを
許可し、該文字コード列検索手段が文字コード列の一致
を検出せず、かつ該筆跡パターン照合手段による照合が
一致する筆跡パターンが存在した場合に該第1レベルお
よび第2レベルとは異なる第3レベルのアクセスを許可
する。
【0015】
【作用】本発明において、手書き入力装置は、位置入力
装置[pointing device]であり、特に利用者がペン(ス
タイラス)を用いて手書き文字を入力するのに適した、
タブレットやディジタイザ、タッチスクリーン又はライ
トペンなどの入力装置を示す。電子機器の操作に対する
アクセス要求時には、この手書き入力装置によってパス
ワードの手書きパターンを入力する。アクセス要求は、
通常は端末装置や携帯用電子機器の電源投入時に自動的
に発せられ、表示装置にパスワードの入力を促すメッセ
ージやプロンプトが表示される。
【0016】文字コード認識手段は、手書き入力装置が
入力したパスワードの手書きパターンを文字ごとに文字
コードとして識別し文字コード列を認識する。文字コー
ドの識別は、一般的な文字認識の手法で行うことができ
るが、OCR[Optical Character Reader]などとは異な
り、手書き入力装置によって筆順の情報を得ることがで
きるので、これを利用するストローク解析法が特に適し
ている。文字コード列は、このようにして識別した1以
上の文字コードの入力順の並びである。
【0017】筆跡パターン認識手段は、手書き入力装置
が入力したパスワードの手書きパターンから筆跡の特徴
を抽出し筆跡パターンを認識する。この筆跡パターンの
認識は、文字認識と同様にパターン認識の一種ではある
が、文字認識のように予め与えられた文字セットのいず
れに該当するのかを識別するのではなく、標準的な文字
の形状などとは異なるその筆跡に特有な特徴を抽出する
ものである。ただし、このような特徴の種類はほぼ無限
に存在するため、通常は評価関数を用いてある程度のパ
ターン化を行う。筆跡の特徴は、文字コード認識手段に
よって認識された各文字ごとに分けて抽出を行ってもよ
いし、文字とは無関係のパターンとして抽出を行うこと
もできる。この筆跡の特徴には、手書きパターンの線に
おける例えばストロークなどの各要素の形や大きさとこ
れら要素間の位置関係の特徴に加え、筆順や筆圧、入力
速度などの特徴も含み得る。そして、筆跡パターンは、
これらの筆跡の特徴を適当な形式に変換したデータであ
る。ただし、極めて単純な方法としては、手書きパター
ンのイメージデータをそのまま筆跡パターンとすること
も可能である。
【0018】パスワード記憶手段は、文字コード列とそ
の文字コード列に対応する筆跡パターンとを登録するこ
とができる。ここに登録される文字コード列と筆跡パタ
ーンは、通常は登録の操作によって手書き入力装置が入
力したパスワードの手書きパターンを文字コード認識手
段と筆跡パターン認識手段が認識したものをそのまま用
いる。
【0019】請求項1のパスワード記憶手段は、各文字
コード列に対応する筆跡パターンを1つだけ登録するこ
とができる。また、請求項2のパスワード記憶手段は、
各文字コード列に対して、これに対応する筆跡パターン
を複数登録することができる。
【0020】文字コード列検索手段は、文字コード認識
手段が認識した文字コード列をパスワード記憶手段に登
録された文字コード列と順次比較して検索する。検索
は、1の文字コード列のみが登録されている場合には、
1回の比較で終了する。また、複数の文字コード列が登
録されている場合には、最初に比較が一致した文字コー
ド列を発見した時点で終了してもよいし、以降も続けて
比較を行い全ての登録された文字コード列を検索するよ
うにしてもよい。文字コード列の比較は、通常は各文字
コードが完全に一致した場合のみ比較結果を一致とする
が、例えば英字の大文字の「S」と小文字の「s」や仮
名の「へ」と片仮名の「ヘ」などのように文字コード認
識手段での識別が困難な文字については、これらを同一
視することも可能である。
【0021】筆跡パターン照合手段は、筆跡パターン認
識手段が認識した筆跡パターンをパスワード記憶手段に
登録された筆跡パターンと照合する。筆跡パターンの照
合は、筆跡の特徴が評価関数などによりある程度パター
ン化されている場合には、完全一致の場合にのみ照合結
果を一致とすることができる。また、双方の筆跡パター
ンが所定以上に近似していれば照合結果が一致している
と判断することもできる。筆跡パターンが近似している
かどうかは、この筆跡パターンが評価関数などにより数
値化されている場合には、その値の差が所定範囲内かど
うかによって判断できる。また、筆跡パターンがイメー
ジデータなどである場合には、相互のパターンの間の距
離が所定範囲内かどうかによって判断することができ
る。
【0022】請求項1と請求項2の筆跡パターン照合手
段では、文字コード列検索手段が一致を検出した文字コ
ード列に対応する筆跡パターンとの照合のみが行われ
る。しかし、請求項3の筆跡パターン照合手段は、文字
コード列検索手段の検索結果にかかわらず、全ての登録
された筆跡パターンを対象として照合を行う。筆跡はユ
ーザIDと同様に利用者に固有のものなので、複数の筆
跡パターンとの照合を行う場合、通常は最初に照合が一
致した筆跡パターンを発見した時点で処理を終了するこ
とができる。
【0023】アクセス制御手段は、文字コード列検索手
段の比較結果と筆跡パターン照合手段の照合結果に応じ
て、利用者による電子機器の操作に対し、それぞれ異な
るレベルのアクセスを許可する。アクセスのレベルは、
保護ドメイン[protection domain]と同様に、電子機器
の操作対象に対して許可される操作内容を示すものであ
る。しかし、保護ドメインの場合には、個々の操作対象
ごとに許可される操作内容が定められるのに対して、ア
クセスのレベルは、同一の属性の操作対象ごとに許可さ
れる操作内容が定められる。したがって、例えば利用者
Aに割り当てられる保護ドメインが対象aに対するアク
セスのみを許可し、利用者Bに割り当てられる保護ドメ
インが対象bに対するアクセスのみを許可する場合、利
用者Aのアクセスのレベルが利用者Bのアクセスのレベ
ルと同一であったとしても、この利用者Aは、対象bに
対してアクセスを行うことはできない。しかし、対象
a,bが同一の属性であれば、利用者A,Bのアクセス
のレベルが同一の場合、利用者Aが対象aについて許可
される操作と同種の操作は、利用者Bも対象bに対して
実行することが許可される。即ち、このアクセスのレベ
ルは、従来の意味での各保護ドメインをそれぞれレベル
ごとに細分し、当該保護ドメインで許可される操作内容
の一部をこのレベルに応じて制限したものと考えること
ができる。また、このようにレベルに応じて細分化した
ものを保護ドメインと考えた場合には、アクセスの各レ
ベルは、保護ドメインの互いに重複しない部分集合から
なる。対象の属性とは、一般のデータや機密データなど
のような対象の性格を意味する他、データの入出力や削
除又は一般コマンドの実行などのような操作自体の種類
も含む。ただし、通常の携帯用電子機器などのように全
ての資源が常に操作対象となるシングルユーザシステム
の場合には、このアクセスのレベルは保護ドメインと同
じ意味になる。アクセスのレベルが異なるとは、例えば
特定の属性の対象に対する操作として「参照」と「更
新」が可能である場合に、第1レベルのアクセスではこ
れら全ての操作が許可されるが、第2レベルのアクセス
ではこのうち「参照」のみが許可されるというような相
違をいう。また、異なるアクセスのレベルでは、「参
照」も「更新」も許可されないアクセス自体を禁止する
というような相違があってもよい。
【0024】上記アクセス制御手段は、文字コード列検
索手段が文字コード列の一致を検出した場合には、筆跡
パターン照合手段による筆跡パターンの照合が一致する
と第1レベルのアクセスを許可し、この照合が一致しな
かったときに第2レベルのアクセスを許可する。また、
請求項3のアクセス制御手段では、筆跡パターン照合手
段による筆跡パターンの照合のみが一致した場合に第3
レベルのアクセスを許可する。即ち、パスワードの手書
き入力による利用者認証によりアクセスの正当性が完全
に認められた場合には、第1レベルのアクセスを許可
し、この正当性に疑問がある場合には、その内容に応じ
て第2レベル又は第3レベルのアクセスが許可されるこ
とになる。そして、第1レベルのアクセスでは、通常は
その利用者がアクセス可能な全ての操作が許可され、第
2レベルや第3レベルのアクセスではこの操作の一部が
制限される。なお、このアクセス制御手段は、文字コー
ド列の一致を検出せず、かつ筆跡パターンの照合も一致
しなかった場合には、通常はアクセスを拒否するが、極
めて制限された範囲でのアクセスを許可することも可能
である。
【0025】この結果、本発明によれば、パスワードを
1回手書き入力するだけで、このパスワードの各文字コ
ードと筆跡パターンから確実に本人の確認を行うことが
できるようになり、簡単な操作で機密保護の確実性を向
上させると共に、利用者が覚え易いパスワードを用いる
ことができるので、このパスワードを容易に管理できる
ようになる。また、タブレットなどの手書き入力装置を
備えた携帯用電子機器などでは、この手書き入力装置を
そのまま利用者認証に用いることができるので、ハード
ウエアを新たに追加する必要がなくなる。
【0026】しかも、パスワードを通常とは異なる環境
で手書き入力したり慌てて手書き入力することにより筆
跡パターンが一致しなかったような場合にも、操作が一
部制限されることはあるが一応のアクセスが許可される
ので、客先での操作時や緊急時などにも迅速に必要な操
作を行うことができるようになる。
【0027】さらに、パスワードを複数登録できるよう
にすれば、同一人が複数のパスワードを持つことができ
るので、柔軟な利用者認証が可能となる。また、複数人
がそれぞれの好みのパスワードを登録することもできる
ので、複数のユーザによる利用も容易になる。なお、同
一人が複数のパスワードを持つ場合には、例えば日付や
時刻などによってこのパスワードを切り替えるような機
能も簡単に追加できるので、より安全で確実な利用者認
証を行うことが可能になる。
【0028】上記のようにパスワードが複数登録可能な
場合、同一人が同じ文字コード列で筆跡パターンのみ異
なるパスワードを複数登録する場合がある。また、複数
人が同じ文字コード列のパスワードを筆跡パターンのみ
変えて共用することも可能となる。さらに、他人のパス
ワードの文字コード列が偶然一致する場合も生じる。そ
して、このような場合にも、登録されたパスワードの文
字が不用意に他人に知られるのを防止するために、通常
は既登録の文字コード列に一致したことを通知すること
なくそのまま追加して登録が認められる。請求項2の発
明では、1つの文字コード列に複数の筆跡パターンを登
録することができるので、このような場合に、パスワー
ド記憶手段に同じ文字コード列が重複して記憶されるの
を防ぎ、パスワード記憶手段の記憶容量の無駄を防止す
ることができる。なお、マルチユーザシステムの場合に
は、複数人が同一の文字コード列のパスワードを持つ
と、この文字コード列のみの一致を検出した場合にユー
ザを特定できないことになる。しかし、このような場合
にも、同一の文字コード列のパスワードを持つ複数のユ
ーザに共通の操作対象に対して制限されたアクセス権を
与えてアクセスを許可することは可能である。
【0029】請求項3の発明は、筆跡パターンのみが一
致したときにも異なるレベルのアクセスを許可する場合
を示す。筆跡パターンが文字コード列の各文字ごとに筆
跡の特徴を抽出したものに基づいて認識されたものであ
る場合には、文字コード列が不一致であるにもかかわら
ず筆跡パターンのみが一致するようなことは通常は起こ
り得ない。しかし、上記仮名の「へ」と片仮名の「ヘ」
などのように文字コードが異なっても文字の形状がほぼ
同じである場合が存在するため、文字コード認識手段が
この文字コードを誤認識したようなときには、筆跡パタ
ーンのみが一致することもあり得る。また、例えば
「仁」という手書きの漢字を片仮名の「イ」と「ニ」の
2文字として誤認識するおそれも生じ得る。そして、筆
跡パターンが文字コード列の各文字とは無関係に筆跡の
特徴を抽出したものである場合に、このような文字分割
の誤認識が生じると、筆跡パターンのみが一致すること
もある。そして、請求項3の発明では、このような文字
コード認識手段の誤認識の場合にも、一応のアクセスを
可能にすることができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0031】図1〜図10は本発明の第1実施例を示す
ものであって、図1は携帯用電子機器のパスワード照合
モードの動作を示すフローチャート、図2は携帯用電子
機器の構成を示すブロック図、図3は表示一体型タブレ
ットの平面図、図4はキー入力時の表示一体型タブレッ
トの画面を示す平面図、図5は手書き入力時の表示一体
型タブレットの画面を示す平面図、図6は記憶装置に登
録されたパスワードのデータ構造を示す図、図7は携帯
用電子機器のパスワード登録モードの動作を示すフロー
チャート、図8はパスワード入力処理の動作の詳細を示
すフローチャート、図9は文字コード認識処理の動作の
詳細を示すフローチャート、図10は筆跡パターン認識
処理の動作の詳細を示すフローチャートである。
【0032】本実施例は、パスワードを1つだけ登録可
能な携帯用電子機器の利用者認証装置について説明す
る。この携帯用電子機器は、図2に示すように、マイク
ロコンピュータによって構成される制御部1を有し、表
示一体型タブレット2と記憶装置3とを備えている。表
示一体型タブレット2は、入力装置2aと表示装置2b
を組み合わせたものであり、これらの入力装置2aと表
示装置2bは制御部1に制御されて入出力を行う。ま
た、表示一体型タブレット2の入力装置2aは、手書き
入力を行うことができるようになっていて、ここで入力
されたパスワードの手書きパターンは、制御部1を介し
て文字コード認識部4と筆跡パターン認識部5に送られ
る。
【0033】文字コード認識部4は、このパスワードの
手書きパターンを文字ごとに文字コードとして識別し文
字コード列を認識するものであり、ここで認識された文
字コード列は、制御部1を介して文字コード比較部6又
は記憶装置3に送られる。また、文字コード認識部4
は、このパスワードの手書きパターンから筆跡の特徴を
抽出し筆跡パターンを認識するものであり、ここで認識
された筆跡パターンは、制御部1を介して筆跡パターン
照合部7又は記憶装置3に送られる。記憶装置3は、文
字コード認識部4と筆跡パターン認識部5から送られて
来た文字コード列と筆跡パターンを記憶することができ
る不揮発性の半導体メモリなどである。文字コード比較
部6は、文字コード認識部4から送られて来た文字コー
ド列と記憶装置3から読み出した文字コード列とを比較
するものである。また、筆跡パターン照合部7は、筆跡
パターン認識部5から送られて来た筆跡パターンと記憶
装置3から読み出した筆跡パターンとを照合するもので
ある。これら文字コード認識部4,筆跡パターン認識部
5,文字コード比較部6および筆跡パターン照合部7
は、マイクロコンピュータのソフトウエアによって構成
することができる。そして、制御部1は、この文字コー
ド比較部6での比較結果と筆跡パターン照合部7での照
合結果に基づいて利用者のアクセスのレベルを定める。
【0034】上記表示一体型タブレット2は、図3に示
すように、液晶などの表示装置の表示面とタブレットの
入力面とを表示入力面2cとして一体化した入出力装置
である。タブレットは、ここでは感圧式の位置検出セン
サによって入力を行うものを用い、この位置入力用のペ
ン2dを備えている。このタブレットをタッチキーボー
ドとして用いる場合には、図4に示すように、表示入力
面2cに文字キー2eを表示させ、いずれかの文字キー
2eをペン2dで押すことにより当該文字コードの入力
を行うようになっている。この文字キー2eは、図示の
英数字の他に、平仮名や片仮名などの各種の文字に適宜
切り替えることができるようになっている。また、この
タブレットを手書き入力に用いる場合には、図5に示す
ように、表示入力面2cに手書き入力枠2fを表示さ
せ、この手書き入力枠2f内をペン2dで書くようにな
ぞることにより手書きパターンを入力するようになって
いる。なお、図5は、パスワードの入力を行う際の手書
き入力枠2fを示している。上記記憶装置3には、文字
コード列と筆跡パターンからなるパスワードを1組だけ
記憶し登録することができる。このパスワードのデータ
構造は、図6に示すように、有効フラグエリア3aと文
字コードエリア3bと筆跡パターンエリア3cとで構成
される。有効フラグエリア3aは、データ領域の先頭の
1バイト(8ビット)を占有する領域であり、ここに
“1”の値が記憶されている場合には登録されたパスワ
ードが有効であることを示し、“0”の値が記憶されて
いる場合にはこのパスワードが無効であることを示す。
この有効フラグエリア3aは、パスワードの登録時に
“1”の値が書き込まれる。この有効フラグエリア3a
をパスワードのデータ構造の先頭に配置するのは、実際
に文字コード列や筆跡パターンを読み出す前にそのパス
ワードが有効であるかどうかを迅速に検出できるように
するためである。
【0035】文字コードエリア3bは、データ領域の次
の20バイトを占有する領域であり、この20バイトの
領域の先頭から文字コード列の各文字コードが順に記憶
される。パスワードの文字を例えば英数字のみに限定す
る場合には、文字コードとしてASCII[American St
andard Code for Information Interchange]コードを用
いることができる。しかし、本実施例では、漢字も用い
ることができるようにしている。このように文字コード
に漢字を用いる場合には、JIS[Japanese Industrial
Standard]コードを利用することができる。ただし、制
御部1のOS[Operating System]が他のコード体系を用
いる場合には、そのコード体系を利用する方が文字コー
ドの処理や表示などに便利である。そこで、本実施例で
は、制御部1にMS−DOS[MicroSoft Disk Operatin
g System]を用いる関係上、文字コードもこのMS−D
OSの日本語文字コード体系であるシフトJISコード
を利用している。このシフトJISコードは、JISコ
ードと同様に1文字を2バイトで表すので、この文字コ
ードエリア3bには10文字までのパスワードが登録可
能となる。なお、このようにシフトJISコードを用い
る場合には、ASCIIコードと混在させることも可能
となるが、本実施例では英数字についても常にシフトJ
ISコードのみを用いることとする。
【0036】図6では、「仁科…」というパスワードを
登録した場合を例示する。したがって、文字コードエリ
ア3bの先頭には、「仁」のシフトJISコードである
“906D”が記憶され、次に「科」のシフトJISコ
ードである“89C8”が記憶される。また、このパス
ワードが10文字に満たない場合には、余った領域を例
えば“0000”などのシフトJISコードには存在し
ないコードで埋めておけばよい。ちなみに、JISコー
ドでは、「仁」は“3F4E”となり、「科」は“32
4A”となる。なお、これらの“906D”などは、文
字コードなどの値を16進表記したものである。
【0037】筆跡パターンエリア3cは、上記文字コー
ドエリア3bに続く可変長の領域であり、この領域の先
頭から筆跡パターンが記憶される。この筆跡パターン
は、本実施例では、パスワードの各文字ごとに区分さ
れ、また、各文字はストロークごとに区分される。そし
て、各ストロークの筆跡パターンには、このストローク
の形状を示すストロークデータの他に、筆圧や位置およ
び大きさの各データも含まれる。したがって、図6の例
では、「仁科…」の各文字ごとの筆跡パターンが筆跡パ
ターンエリア3cの先頭から順に記憶され、さらに、こ
れら各文字の筆跡パターンも、ストロークごとに区分さ
れて記憶される。例えば「仁」の文字の筆跡パターン
は、まずその人偏をストロークに分解した「ノ」や
「|」のストロークデータとこれに付随する筆圧や位置
および大きさの各データが記憶される。また、これら各
ストロークが記憶される順序は、その文字の筆順を示す
ことになる。そして、それぞれの文字のストローク数は
一定していないので、各文字の筆跡パターンの最後に
は、筆跡パターンには現れ得ない1バイトの値である
“FF”を付加して文字ごとの終端を示すようにしてい
る。
【0038】筆跡パターンエリア3cは、文字コードエ
リア3bと同様に固定長の領域とすることもできる。た
だし、筆跡パターンは、パスワードの文字の数や使用す
る文字の種類に応じてデータ長が極めて大きく変化する
ので、固定長の領域とすると、記憶領域に無駄が多くな
りメモリ効率が悪くなる。そこで、本実施例では、上記
のようにこの筆跡パターンエリア3cを可変長の領域と
している。この筆跡パターンエリア3cの終端は、各文
字ごとの筆跡パターンの終端を示す“FF”をパスワー
ドの文字数分だけ数えることにより知ることができる。
また、この筆跡パターンエリア3cの終端にも“FF”
を付加しておけば、パスワードの文字数を数えなくて
も、“FF”が2バイト連続したことを検出することに
より終端に達したことを知ることができる。一般に可変
長のデータ領域の終端を示すには、このように領域の終
端に特有の値を付加する他、領域の先頭にデータ長を記
録するようにしてもよい。また、このような方法によ
り、文字コードエリア3bを可変長とすることもでき
る。文字コードエリア3bが可変長となれば、実質的に
パスワードの登録文字数の制限をなくすことができる。
【0039】上記構成の携帯用電子機器におけるパスワ
ードの登録と照合時の動作を説明する。この携帯用電子
機器は、パスワードの登録を指示する操作を行うことに
より、制御部1の制御動作がパスワード登録モードに移
行する。ただし、パスワードが記憶装置3にまだ未登録
である場合には、携帯用電子機器の電源投入後に直ちに
このパスワード登録モードに移行させるようにすること
ができる。このパスワード登録モードでは、図7に示す
ように、まずステップ(以下「S」という)11におい
てパスワード入力処理を実行する。
【0040】パスワード入力処理では、図8に示すよう
に、まず表示一体型タブレット2の表示装置2bにパス
ワードの入力画面を表示し(S21)、入力装置2aに
よりパスワードの手書きパターンの入力を行う(S2
2)。パスワードの入力画面は、図5に示したように、
表示入力面2cにパスワードの入力を促すメッセージ
と、このパスワードの入力範囲を示す手書き入力枠2f
とを表示したものである。利用者は、この表示入力面2
cの手書き入力枠2f内をペン2dでなぞることにより
パスワードの手書きパターンを入力する。なお、図5で
は、利用者が筆跡を確認できるようにするために、入力
されたパスワードのパターンを表示装置2bにエコーバ
ックしているが、必要に応じてこのエコーバックは禁止
してもよい。入力されたパスワードの手書きパターン
は、文字コード認識部4に送られて文字コード認識処理
が行われる(S23)。
【0041】文字コード認識部4の文字コード認識処理
では、ストローク解析法により各文字の文字コードを認
識する。即ち、文字コード認識処理は、図9に示すよう
に、まず入力したパスワードの手書きパターンを文字ご
とに分解し(S31)、最初の文字を処理対象に設定し
て(S32)、この文字をストローク単位に分解する
(S33)。文字のストロークは、手書き入力時に筆圧
が時間的に連続する線のパターンを抽出することにより
検出することができる。そして、検出された各ストロー
クを予め登録された基本ストロークと照合し、いずれの
基本ストロークに該当するかを判定すると共に(S3
4)、個々に判定された基本ストロークの組み合わせを
辞書から検索して一致する組み合わせを特定し(S3
5)、この組み合わせに基づいて文字コードを確定する
(S36)。このようにして1文字の文字コードが確定
すると、次の文字を処理対象に設定し(S37)、再度
S33〜S37の処理を繰り返す。したがって、全ての
文字の処理が完了すると(S38)、確定された文字コ
ードの並びである文字コード列が得られ、これによって
文字コード認識処理を終了する。なお、ここでは、S3
1の処理で最初に手書きパターンを文字ごとに分解した
が、基本ストロークの組み合わせによって文字コードを
確定しながら順次文字ごとに分解するように処理を行う
こともできる。
【0042】上記文字コード認識処理により文字コード
列を得ると、図8に示すように、入力されたパスワード
の手書きパターンが筆跡パターン認識部5に送られて筆
跡パターン認識処理が行われる(S24)。筆跡パター
ン認識処理は、パスワードの手書きパターンから筆跡の
特徴を抽出し筆跡パターンを認識する処理であり、本実
施例では、文字コード認識処理の解析結果を利用して各
文字ごとにそれぞれ筆跡パターンの認識を行う。即ち、
この筆跡パターン認識処理は、図10に示すように、ま
ず手書きパターンの最初の文字の部分を処理対象とし
(S41)、この文字の始点と終点を含めた軌跡を抽出
し(S42)、各軌跡における筆圧を抽出すると共に
(S43)、その筆順を抽出する(S44)。また、こ
の文字の各ストロークの位置やその組み合わせパターン
を抽出する(S45)。そして、これらのデータを適宜
定めた評価関数のパラメータとして計算を行い、当該文
字の筆跡パラメータを作成する(S46)。このように
して1文字分の筆跡パターンが作成されると、処理対象
を次の文字に移して(S47)、再度S43〜S47の
処理を繰り返し、全ての文字の処理が完了すると(S4
8)、これら各文字ごとの筆跡パターンを全文字につい
て統合し(S49)、筆跡パターン認識処理を終了す
る。
【0043】上記筆跡パターン認識処理により筆跡パタ
ーンを得ると、図8に示すように、パスワード入力処理
も終了する。なお、このパスワード登録モードでのパス
ワード入力処理では、パスワードの手書き入力を例えば
2回実行させ、これらの文字コード列と筆跡パターンが
一致するかどうかを確認するようにしてもよい。また、
フローチャートでは特に説明しなかったが、不正なパス
ワードの入力に対して適宜エラー処理が行われる。そし
て、図7に示すように、このパスワード入力処理で認識
した文字コード列と筆跡パターンを図6に示した形式で
記憶装置3に記憶させることによりパスワードの登録を
行う(S12)。この際、図6に示す有効フラグエリア
3aには“1”の値を記憶させパスワードを有効にして
おく。なお、既にパスワードが登録された後にこのパス
ワード登録モードを実行した場合には、パスワードの変
更処理となる。このようにしてパスワードが記憶装置3
に登録されると、パスワード登録モードが終了する。
【0044】次に、パスワードの照合時の動作を説明す
る。パスワードが既に登録されている場合には、この携
帯用電子機器は、電源の投入と同時に制御部1の制御動
作がパスワード照合モードに移行する。このパスワード
照合モードでは、図1に示すように、パスワードの入力
の繰り返しをカウントするための変数CNTの値を
“1”に設定した後に(S1)、パスワード入力処理を
実行する(S2)。このパスワード入力処理は、図8に
示したルーチンを利用する。パスワード入力処理によっ
て利用者が入力したパスワードの手書きパターンから文
字コード列と筆跡パターンを得ると、まずこの文字コー
ド列を文字コード比較部6に送り、記憶装置3から読み
出した登録済みのパスワードの文字コード列と比較する
(S3)。ただし、登録されたパスワードの有効フラグ
エリア3aに“0”の値が記憶されている場合には、こ
のパスワードが無効であるため、適宜エラー処理を実行
する。また、このような場合には、パスワードが未登録
であるのと同じなので、最初からパスワード照合モード
に移行できないようにしてもよい。S3の処理で文字コ
ード列の比較結果が一致した場合には、筆跡パターンを
筆跡パターン照合部7に送り、記憶装置3から読み出し
た登録済みのパスワードの筆跡パターンと照合する(S
4)。
【0045】また、文字コード列の比較結果が不一致の
場合には、変数CNTの値を検査して(S5)、これが
“3”よりも小さいときは、この変数CNTをインクリ
メントした後に(S6)、再びS2以降の処理を実行す
る。即ち、利用者が手書き入力したパスワードの文字コ
ード列が登録したものと一致しなかった場合には、パス
ワードの再入力を3回まで認めることになる。そして、
再入力が3回を超えた場合には、パスワード照合モード
を終了し、この利用者による携帯用電子機器へのアクセ
スを拒否する。
【0046】上記S4の処理により筆跡パターンの照合
が終了した場合にもパスワード照合モードを終了する。
そして、この筆跡パターンの照合結果が一致した場合に
は、利用者に第1レベルでのアクセスを許可する。ま
た、筆跡パターンの照合結果が不一致の場合には、利用
者に第2レベルでのアクセスを許可する。第1レベルの
アクセスは、本来利用者がアクセス可能な操作対象に対
する全ての操作を認めるものであり、第2レベルのアク
セスは、このうちの一部を制限して操作を認めるもので
ある。このように筆跡パターンの照合結果のみが不一致
になる場合としては、正当な利用者が通常とは異なる環
境でパスワードを入力したり慌ててパスワードを入力し
たために筆跡が乱れ登録されたものと多少異なるものに
なったような場合の他、このパスワードの文字が他人に
知られ、この他人が本人とは異なる筆跡でアクセスを試
みようとした場合などが考えられる。したがって、この
第2レベルのアクセスでは、他人が悪意でアクセスしよ
うとしている場合を考慮して、データの削除などのよう
な資源の破壊に繋がる操作が禁止されると共に、特に機
密を要するデータの参照なども禁止され、一般のデータ
の参照やデータの入力などだけが許可される。機密デー
タであるか一般のデータであるかは、例えばそのデータ
の属性やそのデータの格納場所などの相違により区別す
ることができる。
【0047】この結果、本実施例の利用者認証装置によ
れば、利用者が表示一体型タブレット2によってパスワ
ードを1回手書き入力するだけで、このパスワードの手
書きパターンから文字コード列と筆跡パターンの情報を
得て、簡単かつ確実に本人の確認を行うことができるよ
うになる。また、筆跡の特徴を利用して本人を確認する
ので、利用者が覚え易いパスワードを用いることもでき
るようになり、このパスワードの管理が容易に行えるよ
うになる。さらに、携帯用電子機器に従来から装備され
ていた手書き入力が可能な表示一体型タブレット2をそ
のまま利用できるので、利用者認証のためにハードウエ
アを新たに追加する必要がない。
【0048】しかも、パスワードを通常とは異なる環境
で手書き入力したり慌てて手書き入力することにより筆
跡パターンが一致しなかったような場合にも、第2レベ
ルによる一応のアクセスが許可されるので、客先での操
作時や緊急時にも迅速に必要な操作を実行することがで
きるようになる。また、他人がこのパスワードを盗用し
て筆跡パターンが不一致となったような場合にも、この
第2レベルのアクセスでは操作が制限されるので、デー
タが破壊されたり機密データを盗み見られるようなおそ
れもない。
【0049】図11は本発明の第2実施例を示すもので
あって、携帯用電子機器のパスワード照合モードの動作
を示すフローチャートである。
【0050】本実施例も、パスワードを1つだけ登録可
能な携帯用電子機器の利用者認証装置について示すが、
この携帯用電子機器のハードウエア構成とパスワードの
データ構造とパスワード登録モードの動作は、第1実施
例の場合と同じであるためこれらを参照して説明を省略
する。
【0051】パスワード照合モードでは、パスワードの
入力の繰り返しをカウントするための変数CNTの値を
“1”に設定し(S51)、コードフラグと筆跡フラグ
を共にOFFに設定した後に(S52,S53)、パス
ワード入力処理を実行する(S54)。このパスワード
入力処理は、図8に示したものと同じである。パスワー
ド入力処理によって利用者が入力したパスワードの手書
きパターンから文字コード列と筆跡パターンを得ると、
まずこの文字コード列を文字コード比較部6に送り、記
憶装置3から読み出した文字コード列と比較して(S5
5)、この比較結果が一致した場合にのみコードフラグ
をONに設定する(S56)。次に、筆跡パターンを筆
跡パターン照合部7に送り、記憶装置3から読み出した
筆跡パターンと照合して(S57)、この照合結果が一
致した場合にのみ筆跡フラグをONに設定する(S5
8)。つまり、本実施例では、文字コード列の比較結果
に依存することなく、一律に筆跡パターンについても照
合を行うようにしている。そして、これらコードフラグ
と筆跡フラグの設定を検査して処理を分岐する(S5
9)。
【0052】コードフラグと筆跡フラグが共にOFFの
ままであった場合には、パスワードの文字コード列と筆
跡パターンが共に不一致であったことを表すので、変数
CNTの値を順次インクリメントしながらS54以降の
処理を繰り返し、3回までパスワードの再入力を認める
(S60,S61)。そして、再入力が3回を超えた場
合には、パスワード照合モードを終了し、この利用者に
よる携帯用電子機器へのアクセスを拒否する。
【0053】コードフラグと筆跡フラグが共にONにな
っていた場合には、パスワードの文字コード列と筆跡パ
ターンが共に一致したことになるので、利用者に第1レ
ベルでのアクセスを許可する。また、コードフラグのみ
がONとなっていた場合には、文字コード列のみが一致
したことを表すので、利用者に第2レベルでのアクセス
を許可する。さらに、筆跡フラグのみがONとなってい
た場合には、筆跡パターンのみが一致したことを表すの
で、利用者に第3レベルでのアクセスを許可する。
【0054】第1レベルと第2レベルのアクセスは、第
1実施例の場合と同様である。第3レベルのアクセスが
認められるのは、筆跡パターンのみが一致する場合であ
り、この場合は正当な利用者本人がパスワードを入力し
ている蓋然性が極めて高い。即ち、利用者がパスワード
を手書き入力する際に、登録の時とは少し異なる書き方
をしたために文字コード認識部4が文字コードを誤認識
した可能性が高い。例えば、漢字の「口」や「二」と片
仮名の「ロ」や「ニ」、仮名の「へ」や「り」と片仮名
の「ヘ」や「リ」、英字大文字の「S」や「C」,
「O」と小文字の「s」や「c」,「o」、英字の
「O」と数字の「0」などは、文字の形がほぼ同じであ
り、しかもパスワードでは必ずしも前後の文字とのコン
テキストが当てにはできないため、文字認識による識別
が困難となる。したがって、特にこれらの文字がパスワ
ードに含まれている場合には、これらの文字を比較の際
に同一視する特別の処理を行わない限り、文字コードを
誤認識して筆跡パターンのみが一致するということが起
こり得る。また、筆跡パターンが文字コード認識部4で
認識した文字コードに依存しないデータである場合に
は、例えば漢字の「仁」を片仮名の「イ」と「ニ」の2
文字と誤認識したようなときにも、筆跡パターンのみが
一致することがある。
【0055】ただし、上記のように筆跡パターンのみが
一致する場合には正当な利用者である蓋然性が高いとし
ても、多少の疑問は残るので、第1レベルでのアクセス
を認めたのでは、本人確認の安全性や確実性が損なわれ
るおそれがある。そこで、本実施例では、上記のように
筆跡パターンのみが一致する場合に、第1レベルや第2
レベルとは異なる第3レベルのアクセスを認めることと
している。この第3レベルのアクセスでは、第2レベル
のアクセスの場合ほど、他人の悪意によるアクセスを考
慮する必要はないので、機密データも含めたデータの参
照だけは許可するが、データの入力や削除などのように
データなどの変更を伴う操作は全て禁止される。これら
第1レベル〜第3レベルで許可される操作を表1に示
す。
【0056】
【表1】
【0057】本実施例の携帯用電子機器は、シングルユ
ーザシステムであるため、ここでの各アクセスのレベル
はそのまま保護ドメインを示すことになり、この表1は
そのままアクセス制御リストを表すことになる。したが
って、制御部1は、この表1に基づいて各操作対象のア
クセス制御を行う。
【0058】この結果、本実施例の利用者認証装置によ
れば、第1実施例に示すように、文字コード列のみが一
致した場合だけでなく、筆跡パターンのみが一致した場
合にも、利用者に異なるレベルのアクセスを認めること
ができるので、手書き入力されたパスワードの文字コー
ドの誤認識が発生したような場合にも、第3レベルによ
る一応のアクセスが許可され、本人確認の安全性や確実
性を損なうことなく、柔軟で使い易い利用者認証装置を
提供することができる。
【0059】図12〜図14は本発明の第3実施例を示
すものであって、図12は記憶装置に登録されたパスワ
ードのデータ構造を示す図、図13は携帯用電子機器の
パスワード登録モードの動作を示すフローチャート、図
14は携帯用電子機器のパスワード照合モードの動作を
示すフローチャートである。
【0060】本実施例は、複数のパスワードが登録可能
な携帯用電子機器の利用者認証装置について説明する。
ただし、この携帯用電子機器のハードウエア構成は、第
1実施例の場合と同じであるためこれを参照して説明を
省略する。
【0061】本実施例の記憶装置3には、文字コード列
と筆跡パターンからなるパスワードを複数組記憶し登録
することができる。このパスワードのデータ構造は、図
12に示すように、有効フラグエリア3aと文字コード
エリア3bと筆跡パターンエリア3cの他にポインタエ
リア3dが加えられている。これらのうち、有効フラグ
エリア3aと文字コードエリア3bとポインタエリア3
dは、連続した固定長の領域を占有するようになってい
て、しかも、これらがテーブル状の領域に所定数のパス
ワードまで記憶できるようになっている。図12では、
「仁科…」、「イチロウ…」、「Smith」および
「1289」の4種類のパスワードが登録された状態を
示す。そして、有効フラグエリア3aは、第1実施例の
場合と同様に、そのパスワードが有効な場合には
“1”、無効な場合には“0”の値が記憶される。ま
た、パスワードが未登録の領域には、この未登録状態を
示すために例えば“FF”の値が記憶される。新規の登
録の場合には、この未登録の領域に新しいパスワードが
登録されることになる。各文字コードエリア3bも第1
実施列の場合と同じであり、各パスワードの文字コード
列のシフトJISコードが2バイトずつ順に記憶され
る。ポインタエリア3dは、各文字コードエリア3bの
末尾に付加されたアドレスを記憶するための領域であ
り、ここでは16ビットのアドレスを記憶するために2
バイトの領域を占有している。
【0062】筆跡パターンエリア3cは、記憶装置3の
他の領域に、各パスワードごとに、それぞれの筆跡パタ
ーンのデータ長に応じて動的に確保される。ただし、こ
の筆跡パターンエリア3cの構造は、第1実施例の場合
と同じである。そして、各筆跡パターンエリア3cの先
頭アドレスが、対応するパスワードの上記ポインタエリ
ア3dに記憶されるようになっている。したがって、こ
のポインタエリア3dに記憶されたアドレスを辿れば、
そのパスワードに対応する筆跡パターンエリア3cの筆
跡パターンを読み出すことができる。筆跡パターンエリ
ア3cをこのように動的に確保するのは、この筆跡パタ
ーンエリア3cが可変長であるため、各パスワードをシ
ーケンシャルに記憶させると、検索が面倒になるからで
ある。また、この筆跡パターンエリア3cを固定長にす
るとメモリ効率が悪くなるのは、第1実施例の場合と同
様である。なお、文字コードエリア3bなども同様に動
的に確保したりパスワードのテーブルを随時拡張可能と
することにより、パスワードの登録可能数をメモリに余
裕がある限り無制限に拡大することが可能となる。上記
構成の携帯用電子機器におけるパスワード登録モードの
動作を説明する。このパスワード登録モードでは、図1
3に示すように、最初にパスワード入力処理を実行する
(S71)。このパスワード入力処理は、図8に示した
ものと同じである。また、パスワード入力処理が終わる
と、次にパスワードの新規登録が可能かどうかを検査す
る(S72)。上記記憶装置3のパスワードのテーブル
に未登録の領域があり、かつ、パスワード入力処理によ
り得た筆跡パターンを記憶するだけの領域が動的に確保
できる場合に、新規登録が可能であると判断される。そ
して、新規登録が不可能である場合には、その旨をメッ
セージなどで利用者に通知した後にパスワード登録モー
ドを終了する。したがって、利用者は、いずれかの不要
なパスワードを削除して未登録状態に戻さない限り、新
規の登録を行うことができない。
【0063】ここで、筆跡パターンは可変長のデータで
あるため、この筆跡パターンを認識した後でなければ新
規のパスワードが登録できるかどうかを確定することが
できない。そして、このために本実施例では、パスワー
ド入力処理の後に新規登録が可能かどうかの検査を行っ
ている。しかしながら、少なくともテーブルに未登録の
領域があるかどうかは事前に容易に検出することができ
るので、これについてはパスワード入力処理の前に検査
して利用者に不要な入力の手間をかけないようにすべき
である。
【0064】上記S72の処理で新規の登録が可能であ
ると判断された場合には、パスワード入力処理によって
得た文字コード列と筆跡パターンを図12に示した形式
で記憶装置3に記憶させることによりパスワードの登録
を行う(S73)。パスワードの文字コード列自体に
は、ユーザIDのような完全な識別機能は存在しない。
そして、本人又は複数人が意図的に同じ文字コード列の
パスワードを筆跡パターンのみ変えて複数登録しようと
する場合がある。また、他人のパスワードの文字コード
列が意図せず偶然に一致する場合もあり得る。このた
め、新たなパスワードの文字コード列が既に登録された
パスワードの文字コード列と一致したとしても、そのま
ま重複して登録を行う。ただし、筆跡パターンも同時に
一致した場合には、同一人が誤って同じパスワードを登
録しようとしたものであり、このパスワードが他人に漏
洩する心配もないので、この旨を警告して重複登録によ
るメモリの無駄を防止できるようにすることは可能であ
る。パスワードの登録が完了すると、このパスワードの
登録処理を続けるかどうかを利用者に問い合わせ、処理
を続行する旨の応答があった場合にはS71以降の処理
を再度実行する。また、処理を終える旨の応答があった
場合には、パスワード登録モードを終了する。
【0065】上記構成の携帯用電子機器におけるパスワ
ード照合モードの動作を説明する。このパスワード照合
モードでは、図14に示すように、変数CNTの値を
“1”に設定し(S81)、コードフラグをOFFに設
定した後に(S82)、パスワード入力処理を実行する
(S83)。このパスワード入力処理も、図8に示した
ルーチンを利用する。パスワード入力処理によって文字
コード列と筆跡パターンを得ると、記憶装置3に登録さ
れた最初のパスワードの文字コード列を読み出し(S8
4)、この文字コード列が読み出せたかどうかを検査し
た上で(S85)、これらの文字コード列を比較する
(S86)。そして、文字コード列が不一致であった場
合には、次のパスワードの文字コード列を読み出して
(S87)、S85以降の処理を繰り返す。したがっ
て、このループでは、記憶装置3に登録された複数のパ
スワードについて、登録されたパスワードがなくなるま
で文字コード列を順次比較し検索を行うことになる。た
だし、登録されたパスワードの有効フラグエリア3aに
“0”の値が記憶されている場合には、このパスワード
が無効であるため、S84やS87の処理では、このパ
スワードをスキップして次の有効なパスワードの文字コ
ード列を読み出すようにする。このため、有効フラグエ
リア3aは、パスワードを後に有効に戻すことを前提に
一時的に登録がないものとしたいような場合に利用する
ことができる。
【0066】上記S86の処理によって文字コード列の
一致が検出されると、コードフラグをONに設定した後
に(S88)、記憶装置3からこの文字コード列の一致
したパスワードの筆跡パターンを読み出し、パスワード
入力処理によって得た筆跡パターンと照合する(S8
9)。そして、この照合が一致した場合には、パスワー
ド照合モードを終了して、利用者に第1レベルでのアク
セスを許可する。しかし、筆跡パターンの照合が一致し
なかった場合には、再びS87の処理に戻って文字コー
ド列の検索を続行する。なお、もしパスワード登録モー
ドの処理が同じ文字コード列のパスワードの登録を認め
ないようになっていた場合には、ここでパスワード照合
モードを終了し、利用者に第2レベルでのアクセスを許
可することになる。しかし、本実施例では、同じ文字コ
ード列の重複登録を認めているので、筆跡パターンが一
致しない限り登録されている全てのパスワードの文字コ
ード列の検索を行う必要がある。
【0067】上記S85の処理によって登録された全て
のパスワードの文字コード列の検索が終了したことが検
出された場合には、コードフラグの設定がONとなって
いるかどうかを検査する(S90)。そして、設定がO
Nとなっている場合には、いずれかのパスワードの文字
コード列と一致したことになるので、パスワード照合モ
ードを終了して、利用者に第2レベルでのアクセスを許
可する。また、コードフラグの設定がOFFのままであ
る場合には、一致する文字コード列が存在しなかったこ
とになるので、変数CNTの値を順次インクリメントし
ながらS83以降の処理を繰り返し、3回までパスワー
ドの再入力を認める(S91,S92)。そして、再入
力が3回を超えた場合には、パスワード照合モードを終
了し、この利用者による携帯用電子機器へのアクセスを
拒否する。
【0068】上記第1レベルと第2レベルのアクセスに
より許可される操作の範囲は、第1実施例や第2実施例
の場合と同様に定めることができる。ただし、本実施例
の携帯用電子機器がマルチユーザシステムを採用してい
る場合に、利用者に第2レベルのアクセスを許可すると
きには、この利用者がいずれのユーザであるかを決定し
なければならないので、S86の処理で文字コード列の
比較を行う際にどのパスワードの文字コード列に一致し
たかの情報も保存しておく必要がある。また、複数の文
字コード列に一致した場合には、例えばこれらのユーザ
に共通する操作対象に対するアクセスのみを認めるなど
の考慮を払う必要がある。
【0069】この結果、本実施例の利用者認証装置によ
れば、第1実施例に示す効果に加え、複数のパスワード
を登録可能とすることにより、複数人がそれぞれの好み
のパスワードを登録したり、同一人が複数のパスワード
を持つことができるので、より柔軟な利用者認証が可能
となる。また、この携帯用電子機器を容易にマルチユー
ザシステムにすることもできるようになる。
【0070】さらに、同一人が複数のパスワードを持つ
場合には、例えば日付や時刻などによって記憶装置3に
記憶されたこの同一人のパスワードの有効フラグエリア
3aの値を随時書き換え、パスワード照合時の日付や時
刻に応じて異なるパスワードを入力しなければアクセス
できないようにするような制御を行うこともできるの
で、利用者認証の安全性をさらに向上させることが可能
となる。
【0071】なお、本実施例においても、パスワード照
合モードで、文字コード列の比較結果にかかわりなく登
録された全ての筆跡パターンの照合を行うことにより、
この筆跡パターンのみが一致した場合に、第2実施例に
示したような第3レベルでのアクセスを利用者に許可す
ることは可能である。
【0072】図15〜図17は本発明の第4実施例を示
すものであって、図15は記憶装置に登録されたパスワ
ードのデータ構造を示す図、図16は携帯用電子機器の
パスワード登録モードの動作を示すフローチャート、図
17は携帯用電子機器のパスワード照合モードの動作を
示すフローチャートである。
【0073】本実施例は、各文字コード列に複数の筆跡
パターンが登録可能な携帯用電子機器の利用者認証装置
について説明する。ただし、この携帯用電子機器のハー
ドウエア構成は、第1実施例の場合と同じであるためこ
れを参照して説明を省略する。
【0074】本実施例の記憶装置3には、第3実施例と
同様に、文字コード列と筆跡パターンからなるパスワー
ドを複数組記憶し登録することができる。しかも、文字
コード列が共通するパスワードについては、これらをま
とめて各文字コード列に複数の筆跡パターンを登録する
ことができるようになっている。このパスワードのデー
タ構造は、図15に示すように、有効フラグエリア3a
と文字コードエリア3bと筆跡パターンエリア3cの他
に2つのポインタエリア3d,3eが加えられている。
これらのうち、文字コードエリア3bと第1のポインタ
エリア3dが第3実施例と同様の固定長のテーブル状の
領域に所定数だけ記憶できるようになっている。図15
では、「Smith」と「1289」の2種類の文字コ
ード列が登録された状態を示す。また、未登録の領域に
は、この未登録状態を示すために、文字コードエリア3
bの先頭にシフトJISコードには存在しないコードで
ある例えば“FFFF”の値が記憶される。登録済みの
各文字コードエリア3bは、第1実施列などの場合と同
じ構造である。そして、これら各文字コードエリア3b
の末尾に付加される第1のポインタエリア3dには、第
3実施例の場合と同様にアドレスが記憶される。
【0075】有効フラグエリア3aと第2のポインタエ
リア3eと筆跡パターンエリア3cは、記憶装置3の他
の領域に、当該筆跡パターンのデータ長に応じて動的に
確保される。有効フラグエリア3aは、第1実施例など
の場合と同様のものであるが、本実施例では、複数のパ
スワードが1つの文字コードエリア3bを共有する場合
があるので、筆跡パターンエリア3cと同じ領域側に付
加されている。この有効フラグエリア3aの次の領域
は、第2のポインタエリア3eが占有している。この第
2のポインタエリア3eもアドレスを記憶する。そし
て、残りの領域が筆跡パターンエリア3cとなる。この
筆跡パターンエリア3cは、第1実施例などの場合と同
じ構造である。
【0076】各文字コードエリア3bに付加された第1
のポインタエリア3dには、1つの筆跡パターンエリア
3cに付加された有効フラグエリア3aのアドレスが記
憶される。そして、この筆跡パターンエリア3cに付加
された第2のポインタエリア3eには、他の筆跡パター
ンエリア3cに付加された有効フラグエリア3aのアド
レスが記憶され、これを繰り返すことによって複数の筆
跡パターンエリア3cが連鎖的に結合される。即ち、1
つの文字コードエリア3bには、この文字コードエリア
3bに付加された第1のポインタエリア3dをヘッダと
して、複数の筆跡パターンエリア3cが線形リスト構造
によって連結される。また、このリスト構造の末尾に位
置する筆跡パターンエリア3cに付加された第2のポイ
ンタエリア3eには、以降に筆跡パターンエリア3cが
連結されていないことを示すために、ポインタアドレス
として存在し得ない例えば“0000”の値が記憶され
る。
【0077】したがって、本実施例では、文字コードエ
リア3bに同じ文字コード列が重複して登録されること
はなく、1つの文字コードエリア3bに記憶された文字
コード列が共通する複数の筆跡パターンがこの文字コー
ドエリア3bに連結されたいずれかの筆跡パターンエリ
ア3cにそれぞれ記憶されることになる。そして、ヘッ
ダとなる第1のポインタエリア3dのアドレスから第2
のポインタエリア3eのアドレスを順に辿ることによ
り、1つの文字コード列に対応する全ての筆跡パターン
を容易に読み出すことができる。また、文字コード列を
共通する新たな筆跡パターンもメモリに余裕がある限り
無制限に追加して登録することが可能となる。図15の
例では、文字コード列の「Smith」を記憶した文字
コードエリア3bに4つの筆跡パターンエリア3cが連
結され、それぞれ筆跡の異なる「Smith」の筆跡パ
ターンが記憶されている。また、文字コード列の「12
89」を記憶した文字コードエリア3bには、1つの筆
跡パターンエリア3cのみが連結され、1種類の筆跡パ
ターンのみが記憶されている。
【0078】上記構成の携帯用電子機器におけるパスワ
ード登録モードの動作を説明する。このパスワード登録
モードでは、図16に示すように、最初にパスワード入
力処理を実行する(S101)。このパスワード入力処
理は、図8に示したものと同じである。パスワード入力
処理によって文字コード列と筆跡パターンを得ると、記
憶装置3に登録された最初の文字コード列を読み出し
(S102)、この文字コード列が読み出せたかどうか
を検査した上で(S103)、これらの文字コード列を
比較する(S104)。そして、文字コード列が不一致
であった場合には、次の文字コード列を読み出して(S
105)、S103以降の処理を繰り返す。したがっ
て、このループでは、記憶装置3に登録された複数の文
字コード列を順次比較し検索を行うことになる。
【0079】上記S104の処理により文字コード列の
一致が検出されると、パスワード入力処理で得た筆跡パ
ターンの新規登録が可能かどうかを検査する(S10
6)。ここでは、新規の筆跡パターンを記憶するだけの
領域が動的に確保できる場合に、新規登録が可能である
と判断される。そして、新規登録が不可能である場合に
は、その旨をメッセージなどで利用者に通知した後にパ
スワード登録モードを終了する。また、新規の登録が可
能であると判断された場合には、この筆跡パターンを図
15に示した形式で記憶装置3に記憶させることにより
追加登録を行う(S107)。このようにして筆跡パタ
ーンの追加登録が完了すると、パスワードの登録処理を
続けるかどうかを利用者に問い合わせ(S108)、処
理を続行する旨の応答があった場合にはS101以降の
処理を再度実行する。また、処理を終える旨の応答があ
った場合には、パスワード登録モードを終了する。した
がって、本実施例では、文字コード列が共通する筆跡パ
ターンは、1つの文字コード列に連結して登録される。
【0080】上記S103の処理によってパスワード入
力処理で得た文字コード列が登録済みのいずれの文字コ
ード列にも一致しないことが検出された場合には、パス
ワードの新規登録が可能かどうかを検査する(S10
9)。この場合には、記憶装置3のテーブルに文字コー
ド列の未登録の領域があり、かつ、パスワード入力処理
で得た筆跡パターンを記憶するだけの領域が動的に確保
できる場合に、新規登録が可能であると判断される。そ
して、新規登録が不可能である場合には、上記S106
の処理の場合と同様にパスワード登録モードを終了す
る。また、新規の登録が可能であると判断された場合に
は、この文字コード列と筆跡パターンを図15に示した
形式で記憶装置3に記憶させることによりパスワードの
新規登録を行う(S110)。このようにしてパスワー
ドの新規登録が完了すると、上記S108の処理に移行
して、パスワード登録モードを終了するかパスワードの
登録処理を続行する。したがって、本実施例では、新規
の文字コード列が登録済みの文字コード列に一致しない
場合にのみ、文字コード列の登録が追加されるので、こ
の文字コード列が重複して登録されることはあり得な
い。
【0081】上記構成の携帯用電子機器におけるパスワ
ード照合モードの動作を説明する。このパスワード照合
モードでは、図17に示すように、変数CNTの値を
“1”に設定した後に(S121)、パスワード入力処
理を実行する(S122)。このパスワード入力処理
も、図8に示したルーチンを利用する。パスワード入力
処理によって文字コード列と筆跡パターンを得ると、記
憶装置3に登録された最初の文字コード列を読み出し
(S123)、この文字コード列が読み出せたかどうか
を検査した上で(S124)、これらの文字コード列を
比較する(S125)。そして、文字コード列が不一致
であった場合には、次の文字コード列を読み出して(S
126)、S124以降の処理を繰り返す。即ち、この
ループは、図16で示した上記パスワード登録モードで
のS103〜S105と同じであり、記憶装置3に登録
された複数の文字コード列を順次比較し検索を行うこと
になる。上記S125の処理によって文字コード列の一
致が検出されると、この一致した文字コード列に連結し
て記憶装置3に登録された最初の筆跡パターンを読み出
し(S127)、この筆跡パターンが読み出せたかどう
かを検査した上で(S128)、パスワード入力処理に
よって得た筆跡パターンと読み出した筆跡パターンとを
照合する(S129)。そして、筆跡パターンが不一致
であった場合には、次の筆跡パターンを読み出して(S
130)、S128以降の処理を繰り返す。したがっ
て、このループでは、一致した文字コード列に連結され
た複数の筆跡パターンを順次照合し検索を行うことにな
る。ただし、登録された筆跡パターンの有効フラグエリ
ア3aに“0”の値が記憶されている場合には、この筆
跡パターンのパスワードが無効であるため、S127や
S130の処理では、この筆跡パターンをスキップして
次の有効な筆跡パターンを読み出すようにする。この有
効フラグエリア3aは、本実施例の場合にも、パスワー
ドを一時的に無効にする場合に利用することができる。
【0082】上記S129の処理によって筆跡パターン
の一致が検出された場合には、パスワード照合モードを
終了して、利用者に第1レベルでのアクセスを許可す
る。また、上記S128の処理によりいずれの筆跡パタ
ーンにも一致しなかったことが検出された場合には、パ
スワード照合モードを終了し、利用者に第2レベルでの
アクセスを許可する。これら第1レベルと第2レベルの
アクセスにより許可される操作は、第3実施例の場合と
同様に定めることができる。また、マルチユーザシステ
ムの場合には、第2レベルのアクセスを許可する際のユ
ーザの特定の問題は第3実施例の場合と同様である。
【0083】上記S124の処理によって登録されたい
ずれの文字コード列にも一致しなかったことが検出され
た場合には、変数CNTの値を順次インクリメントしな
がらS122以降の処理を繰り返し、3回までパスワー
ドの再入力を認める(S131,S132)。そして、
再入力が3回を超えた場合には、パスワード照合モード
を終了し、この利用者による携帯用電子機器へのアクセ
スを拒否する。
【0084】この結果、本実施例の利用者認証装置によ
れば、第3実施例に示す効果に加え、文字コード列を共
通にする筆跡パターンのみが異なる複数のパスワードが
登録される場合に、これらのパスワードを個々に登録す
るのではなく、共通する1の文字コード列に連結して筆
跡パターンのみを複数登録するので、記憶装置3のメモ
リの無駄をなくすことができる。したがって、特に同一
人が筆跡パターンのみが異なる複数のパスワードを登録
するような場合に、メモリ効率の向上を図ることができ
る。
【0085】なお、本実施例においても、パスワード照
合モードで、文字コード列の比較結果にかかわりなく登
録された全ての筆跡パターンの照合を行うことにより、
この筆跡パターンのみが一致した場合に、第2実施例に
示したような第3レベルでのアクセスを利用者に許可す
ることは可能である。
【0086】
【発明の効果】以上のように本発明の電子機器の利用者
認証装置によれば、パスワードを通常とは異なる環境で
手書きしたり慌てて手書きすることにより筆跡パターン
が一致しなかったような場合にも、操作が一部制限され
ることはあるが一応のアクセスが許可されるので、客先
での操作時や緊急時にも迅速に必要な操作を実行するこ
とができるようになり、筆跡を利用した利用者認証を柔
軟で使い易いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すものであって、携帯
用電子機器のパスワード照合モードの動作を示すフロー
チャートである。
【図2】本発明の第1実施例を示すものであって、携帯
用電子機器の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例を示すものであって、表示
一体型タブレットの平面図である。
【図4】本発明の第1実施例を示すものであって、キー
入力時の表示一体型タブレットの画面を示す平面図であ
る。
【図5】本発明の第1実施例を示すものであって、手書
き入力時の表示一体型タブレットの画面を示す平面図で
ある。
【図6】本発明の第1実施例を示すものであって、記憶
装置に登録されたパスワードのデータ構造を示す図であ
る。
【図7】本発明の第1実施例を示すものであって、携帯
用電子機器のパスワード登録モードの動作を示すフロー
チャートである。
【図8】本発明の第1実施例を示すものであって、パス
ワード入力処理の動作の詳細を示すフローチャートであ
る。
【図9】本発明の第1実施例を示すものであって、文字
コード認識処理の動作の詳細を示すフローチャートであ
る。
【図10】本発明の第1実施例を示すものであって、筆
跡パターン認識処理の動作の詳細を示すフローチャート
である。
【図11】本発明の第2実施例を示すものであって、携
帯用電子機器のパスワード照合モードの動作を示すフロ
ーチャートである。
【図12】本発明の第3実施例を示すものであって、記
憶装置に登録されたパスワードのデータ構造を示す図で
ある。
【図13】本発明の第3実施例を示すものであって、携
帯用電子機器のパスワード登録モードの動作を示すフロ
ーチャートである。
【図14】本発明の第3実施例を示すものであって、携
帯用電子機器のパスワード照合モードの動作を示すフロ
ーチャートである。
【図15】本発明の第4実施例を示すものであって、記
憶装置に登録されたパスワードのデータ構造を示す図で
ある。
【図16】本発明の第4実施例を示すものであって、携
帯用電子機器のパスワード登録モードの動作を示すフロ
ーチャートである。
【図17】本発明の第4実施例を示すものであって、携
帯用電子機器のパスワード照合モードの動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 制御部 2 表示一体型タブレット 3 記憶装置 4 文字コード認識部 5 筆跡パターン認識部 6 文字コード比較部 7 筆跡パターン照合部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手書きパターンを入力する手書き入力装
    置を備えた電子機器において、 電子機器の操作に対するアクセス要求時に、該手書き入
    力装置が入力したパスワードの手書きパターンを文字ご
    とに文字コードとして識別し文字コード列を認識する文
    字コード認識手段と、 該パスワードの手書きパターンから筆跡の特徴を抽出し
    筆跡パターンを認識する筆跡パターン認識手段と、 文字コード列と当該文字コード列に対応する筆跡パター
    ンとを1組以上登録することができるパスワード記憶手
    段と、 該文字コード認識手段が認識した文字コード列を該パス
    ワード記憶手段に登録された文字コード列と順次比較し
    て検索する文字コード列検索手段と、 該筆跡パターン認識手段が認識した筆跡パターンを、該
    文字コード列検索手段が一致を検出した文字コード列に
    対応して該パスワード記憶手段に登録された筆跡パター
    ンと照合する筆跡パターン照合手段と、 該文字コード列検索手段が文字コード列の一致を検出
    し、かつ該筆跡パターン照合手段による照合が一致した
    場合に第1レベルのアクセスを許可し、該文字コード列
    検索手段が文字コード列の一致を検出し、かつ該筆跡パ
    ターン照合手段による照合が一致しなかった場合に該第
    1レベルとは異なる第2レベルのアクセスを許可するア
    クセス制御手段とが設けられた電子機器の利用者認証装
    置。
  2. 【請求項2】 前記パスワード記憶手段が、1以上の文
    字コード列と各文字コード列に対応する複数の筆跡パタ
    ーンとを登録することができるものであり、 前記筆跡パターン照合手段が、前記筆跡パターン認識手
    段が認識した筆跡パターンを、前記文字コード列検索手
    段が一致を検出した文字コード列に対応して該パスワー
    ド記憶手段に登録された筆跡パターンと順次照合するも
    のであり、 前記アクセス制御手段が、該文字コード列検索手段が文
    字コード列の一致を検出し、かつ該筆跡パターン照合手
    段による照合が一致する筆跡パターンが存在した場合に
    第1レベルのアクセスを許可し、該文字コード列検索手
    段が文字コード列の一致を検出し、かつ該筆跡パターン
    照合手段による照合が一致する筆跡パターンが存在しな
    かった場合に該第1レベルとは異なる第2レベルのアク
    セスを許可する請求項1記載の電子機器の利用者認証装
    置。
  3. 【請求項3】 前記筆跡パターン照合手段が、前記筆跡
    パターン認識手段が認識した筆跡パターンを前記パスワ
    ード記憶手段に登録された筆跡パターンと順次照合する
    ものであり、 前記アクセス制御手段が、前記文字コード列検索手段が
    文字コード列の一致を検出し、かつ該筆跡パターン照合
    手段による照合が一致した筆跡パターンが当該文字コー
    ド列に対応して前記パスワード記憶手段に登録されたも
    のである場合に第1レベルのアクセスを許可し、該文字
    コード列検索手段が文字コード列の一致を検出したその
    他の場合に該第1レベルとは異なる第2レベルのアクセ
    スを許可し、該文字コード列検索手段が文字コード列の
    一致を検出せず、かつ該筆跡パターン照合手段による照
    合が一致する筆跡パターンが存在した場合に該第1レベ
    ルおよび第2レベルとは異なる第3レベルのアクセスを
    許可する請求項1または2記載の電子機器の利用者認証
    装置。
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