JPWO2015060357A1 - 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子 - Google Patents

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Abstract

(A)成分及び(B)成分を含有する液晶配向剤。(A)成分:式[1A]及び[1B]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有する、ポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体。(XA、XCはそれぞれ独立して、熱により水素原子に置き換わる保護基を示す。XBは単結合又は炭素数1〜40の有機基を示し、その際、エステル基(−COO−基)が結合する原子は炭素原子である。)(B)成分:式(B−1)のテトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸成分と、式(B−2)のジアミンを含むジアミン成分とから得られるポリアミック酸。(Y1はアミノ基、イミノ基、及び含窒素複素環からなる群から選ばれる少なくとも1種類の構造を有する2価の有機基である。B1及びB2はそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基等である。)

Description

本発明は、液晶配向剤、この液晶配向剤から得られる液晶配向膜、及びこの液晶配向膜を備える液晶表示素子に関するものである。
液晶テレビ、液晶ディスプレイ等に用いられる液晶表示素子は、通常、液晶の配列(配向ともいう)状態を制御するための液晶配向膜が素子内に設けられている。
現在、工業的に最も普及している液晶配向膜は、電極基板上に形成されたポリイミド前駆体、例えば、ポリアミド酸(ポリアミック酸ともいう。)やポリアミド酸エステル、これらをイミド化したポリイミド等から成る樹脂被膜の表面を、綿、ナイロン、ポリエステル等の布で一方向に擦る、いわゆるラビング処理法を行うことで作製されている。
液晶配向膜の配向状態を制御する工程(液晶配向処理方法ともいう)において、樹脂被膜の表面をラビング処理する方法は、簡便で生産性に優れ、工業的に有用な方法である。しかしながら、液晶表示素子の高性能化、高精細化及び大型化への要求は益々高まり、ラビング処理に伴い発生する発生する液晶配向膜の表面の傷、発塵、機械的な力や静電気による影響、さらには、配向処理の面内の不均一性など種々の問題が明らかとなってきている。
ラビング処理法に代わる方法としては、偏光された紫外線を照射することにより、液晶の配向状態を制御する光配向処理が知られている。光配向処理を用いた液晶配向処理法は、メカニズム的に、光異性化反応を利用したもの、光架橋反応を利用したもの、さらに、光分解反応を利用したものなどが提案されている(非特許文献1参照)。
また、特許文献1では、主鎖にシクロブタン環などの脂環構造を有するポリイミド系樹脂から成る樹脂被膜を、光配向処理に用いることが提案されている。特に、ポリイミド系樹脂を光配向法の液晶配向膜に用いた場合、他の樹脂のものに比べて高い耐熱性を有することから、その有用性が期待されている。
上記のような光配向処理は、ラビングレスの液晶配向処理として、工業的にも簡便な製造プロセスで生産できる利点がある。更には、IPS(In−Plane Switching)駆動方式やFFS(Fringe Field Switching)駆動方式の液晶表示素子においては、前記の光配向処理で得られる液晶配向膜を用いると、ラビング処理法で得られる液晶配向膜に比べて、液晶表示素子のコントラストや視野角特性の向上が期待できるなど、液晶表示素子の性能を向上させることが可能である。そのため、光配向処理法は、今後の液晶配向処理方法として、特に注目されている。
一方、IPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子に用いられる液晶配向膜としては、優れた液晶の配向性や電気特性などの基本特性に加えて、長時間の交流駆動により、液晶が初期の配向状態に戻らないことで発生する残像(以下、交流駆動による残像)を抑制し、かつ直流電圧により蓄積した残留電荷の早い緩和といった特性が必要とされる。
ポリイミド系の液晶配向膜においては、上記のような要求に応えるために、種々の提案がなされてきている。例えば、直流電圧によって発生する残像が消えるまでの時間が短い液晶配向膜として、ポリアミド酸やイミド基含有ポリアミド酸に加えて、特定構造の3級アミンを含有する液晶配向剤を使用したもの、ピリジン骨格などを有する特定を原料に使用した可溶性ポリイミドを含有する液晶配向剤を使用したものなどが提案されている(例えば、特許文献2及び3参照)。
また、電圧保持率が高く、かつ直流電圧によって発生した残像が消えるまでの時間が短い液晶配向膜として、ポリアミド酸やそのイミド化重合体などに加えて、分子内に1個のカルボン酸基を含有する化合物、分子内に1個のカルボン酸無水物基を含有する化合物、及び分子内に1個の3級アミノ基を含有する化合物から選ばれる化合物を、極少量含有する液晶配向剤を使用したものが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
また、液晶配向性に優れ、電圧保持率が高く、残像が少なく、信頼性に優れ、且つ高いプレチルト角を示す液晶配向膜として、特定構造のテトラカルボン酸二無水物とシクロブタンを有するテトラカルボン酸二無水物と特定のとから得られるポリアミド酸や、そのイミド化重合体を含有する液晶配向剤を使用したものが知られている(例えば、特許文献5参照)。
さらに、横電界駆動方式の液晶表示素子においては、発生する交流駆動による残像を抑制する方法として、液晶配向性が良好で、且つ液晶分子との相互作用が大きい特定の液晶配向膜を使用する方法が提案されている(特許文献6参照)。
また、IPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶セルは、静電気が液晶セル内に蓄積されやすく、駆動によって生じる非対称電圧の印加によっても液晶セル内に電荷が蓄積され、これらの蓄積された電荷が液晶の配向の乱れ、あるいは残像や焼き付きとして表示に影響を与え、液晶素子の表示品位を著しく低下させる。このような状態で再度通電した場合、初期段階において、液晶分子の制御が良好に行われずにフリッカ(ちらつき)等を生じてしまう。特に、IPS駆動方式やFFS駆動方式では、縦電界方式よりも画素電極と共通電極との距離が近いため、配向膜や液晶層に強い電界が作用してしまい、このような不都合が顕著となりやすいという問題点があった。
上記の交流駆動の非対称化による電荷の蓄積を解決する手法としては、電極上の形成された第1配向膜と、その表面に形成されたピロメリット酸二無水物とジアミンからなる重合体であり、且つ、第1配向膜よりも抵抗が低い第2配向膜とからなる液晶配向膜を有する液晶表示装置において、交流駆動の非対称化による電荷蓄積を抑制し、且つ、蓄積した電荷の緩和を早できることが報告されている(例えば、特許文献7参照)。
日本特開平9−297313号公報 日本特開平9−316200号公報 日本特開平10−104633号公報 日本特開平8−76128号公報 日本特開平9−138414号公報 日本特開平11−38415号公報 日本特開2013−167782号公報
「液晶光配向膜」木戸脇、市村 機能材料 1997年11月号、Vol.17 No.11 13−22頁
本発明者らは、IPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子において発生する交流駆動の非対称化による電荷蓄積の抑制、直流電圧により蓄積した残留電荷の早い緩和、さらには交流駆動による残像を抑制する液晶配向膜を得る方法として、液晶配向性に優れ、液晶の配向規制力が強い成分(I)と、交流駆動の非対称化による電荷蓄積の抑制と直流電圧により蓄積した残留電荷の早い緩和を両立する成分(II)とをブレンドした液晶配向剤に着目した。しかし、かかる液晶配向剤は、特に、光配向処理法においては、必ずしも上記課題を解決するものではなかった。
すなわち、上記2つの成分を含有する液晶配向剤から得られる液晶配向膜は、成分(II)が存在することで、交流駆動の非対称化による電荷蓄積の抑制と直流電圧により蓄積した残留電荷の早い緩和は両立するが、液晶の配向規制力の阻害につながり、液晶配向の安定性が不足し、交流駆動による残像が発生してしまい、必ずしも、これらすべての特性を満足することができなかった。
本発明は、液晶配向性、液晶の配向規制力に優れ、液晶配向の安定性が高い成分と交流駆動の非対称化による電荷蓄積の抑制と直流電圧により蓄積した残留電荷の早い緩和を両立する成分とをブレンドした液晶配向剤において、交流駆動の非対称化による電荷蓄積の抑制、直流電圧により蓄積した残留電荷の早い緩和、さらには交流駆動による残像を抑制する液晶配向膜を提供することを目的とする。
さらに、上記の液晶配向膜を有する液晶表示素子及び上記の液晶配向膜を提供することのできる液晶配向剤を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究を行った結果、特定構造を含む重合体を有する液晶配向剤が、上記の目的を達成するために極めて有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の要旨を有するものである。
1.下記(A)成分、及び(B)成分を含有することを特徴とする液晶配向剤。
(A)成分:下記式[1A]及び[1B]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有する、ポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体。
Figure 2015060357
(X及びXはそれぞれ独立して、熱により水素原子に置き換わる保護基を示す。Xは単結合又は炭素数1〜40の有機基を示し、その際、エステル基(−COO−基)が結合する原子は炭素原子である。)
(B)成分:下記式(B−1)のテトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸成分と、下記式(B−2)のジアミンを含むジアミン成分との重縮合反応により得られるポリアミック酸及び該ポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体。
Figure 2015060357
(式中、Yはアミノ基、イミノ基、及び含窒素複素環からなる群から選ばれる少なくとも1種類の構造を有する2価の有機基である。B及びBはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。)
2.前記式[1A]及び[1B]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造が、下記式[1a]、式[1b]又は式[1c]の構造である、上記1に記載の液晶配向剤。
Figure 2015060357
(式[1a]中、Xは、mが1の場合に、水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示す。Xは熱により水素原子に置き換わる保護基を示す。mは1又は2の整数を示す。但し、mが2の場合は、Xの置換基は無い。式[1b]中、Xは熱により水素原子に置き換わる保護基を示す。式[1c]中、Xは単結合又は炭素数1〜20の有機基を示し、Xは水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示し、Xは熱により水素原子に置き換わる保護基を示し、nは1〜4の整数を示す。)
3.前記(A)成分が、前記式[1a]、式[1b]及び式[1c]で示される構造から選ばれる少なくとも1種の構造を有するジアミンを含有するジアミン成分とテトラカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドから選ばれる少なくとも一種の重合体である上記2に記載の液晶配向剤。
4.前記ジアミンが、下記式[1−1]で示されるジアミンである、上記3に記載の液晶配向剤。
Figure 2015060357
(式中、Xは前記式[1a]、式[1b]及び式[1c]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有する炭素数5〜50の有機基を示し、A及びAは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。)
5.前記ジアミンが、下記式[1a−1]〜式[1c−1]からなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミンである、上記4に記載の液晶配向剤。
Figure 2015060357
(式[1a−1]中、Xは単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、−O−、−N(R)−、−CON(R)−、−N(R)CO−、−CHO−、−COO−及び−OCO−から選ばれる少なくとも1種の有機基を示す。但し、R、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。Xは単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基を示す。Xは、mが1の場合に、水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示す。Xは熱により水素原子に置き換わる保護基を示す。mは1又は2の整数を示し、その際、mが2の場合は、Xの置換基は無い。pは1〜4の整数を示し、qは1〜4の整数を示す。
式[1b−1]中、X及びXはそれぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、−O−、−N(R)−、−CON(R)−、−N(R)CO−、−CHO−、−COO−及び−OCO−から選ばれる少なくとも1種を示す。但し、R、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。X及びXはそれぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、Xは単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、Xは熱により水素原子に置き換わる保護基を示し、rは1〜4の整数を示す。
式[1c−1]中、Xは単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、−O−、−N(R)−、−CON(R)−、−N(R)CO−、−CHO−、−COO−及び−OCO−から選ばれる少なくとも1種を示す。但し、R、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。Xは単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、Xは単結合又は炭素数1〜20の有機基を示し、Xは水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示し、Xは熱により水素原子に置き換わる保護基を示し、nは1〜4の整数を示し、sは1〜4の整数を示し、tは1〜4の整数を示し、式[1a−1]〜式[1c−1]中、A〜Aはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。)
6.前記ジアミンが、下記の式[1d−1]〜式[1d−5]からなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミンである、上記5に記載の液晶配向剤。
Figure 2015060357
(式[1d−1]〜式[1d−5]中、R〜Rはそれぞれ独立して、下記の式[a−1]〜式[a−6]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を示し、A〜A10はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。)
Figure 2015060357
(式[a−2]中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
7.前記(A)成分の重合体が、下記式[3−1]で表されるジアミンを含むジアミン成分とテトラカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記1〜6のいずれかに記載の液晶配向剤。
Figure 2015060357
(式[3−1]中、Xは、下記式[3a−1]〜式[3a−10]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を示し、A及びAはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。)
Figure 2015060357
(式[3a−9]中、nは1〜5の整数を示す。)
8.前記テトラカルボン酸成分が、下記式[4]で表されるテトラカルボン酸二無水物である、上記1〜7のいずれかに記載の液晶配向剤。
Figure 2015060357
(Zは下記式[4a]〜[4q]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を示す。)
Figure 2015060357
Figure 2015060357
(式[4a]中、Z〜Zはそれぞれ独立して、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、塩素原子又はベンゼン環を示し、式[4g]中、Z及びZはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を示す。)
9.前記テトラカルボン酸成分が、前記式[4]中のZが、前記式[4a]、式[4e]〜式[4g]、式[4l]、式[4m]又は式[4p]からなる群から選ばれる少なくとも1種のテトラカルボン酸化合物である、上記8に記載の液晶配向剤。
10.前記(A)成分の重合体において、前記式[1a−1]、式[1b−1]及び式[1c−1]で示されるジアミンが、全ジアミン成分100モル%中、5〜30モル%である上記5〜9のいずれかに記載の液晶配向剤。
11.前記(B)成分において、前記式(B−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物が、全テトラカルボン酸成分1モルに対して、10〜100モル%である、上記1〜10のいずれかに記載の液晶配向剤。
12.前記(B)成分において、前記式(B−2)のジアミンが、全ジアミン成分1モルに対して、10〜100モル%である、上記1〜11のいずれかに記載の液晶配向剤。
13.前記式(B−2)中のYが、下記式(YD−1)〜式(YD−5)で表される窒素原子を有する2価の有機基からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記1〜12のいずれかに記載の液晶配向剤。
Figure 2015060357
(式(YD−1)中、Eは炭素数3〜15の窒素原子含有複素環であり、Qは、水素原子、又は置換基を有してよい素数1〜20の炭化水素基である。式(YD−2)中、Wは炭素数1〜10の炭化水素基であり、Eは窒素原子含有複素環を有する炭素数3〜15の1価の有機基、又は炭素数1〜6の脂肪族基で置換されたジ置換アミノ基である。式(YD−3)中、Wは炭素数6〜15で、且つベンゼン環を1〜2個有する2価の有機基であり、Wは炭素数2〜5のアルキレン基又はビフェニレン基であり、Qは素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又はベンゼン環である。aは0〜1の整数である。式(YD−4)中、Eは炭素数3〜15の窒素原子含有複素環である。式(YD−5)中、Eは炭素数3〜15の窒素原子含有複素環であり、Wは炭素数2〜5のアルキレン基である。)
14.前記式(YD−1)、式(YD−2)、式(YD−4)、及び式(YD−5)に記載のE、E、E、及びEの炭素数3〜15の窒素原子含有複素環が、ピロリジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、ピペリジン、ピペラジン、ピリジン、ピラジン、インドール、ベンゾイミダゾール、キノリン、及びイソキノリンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記1〜13のいずれかに記載の液晶配向剤。
15.前記式(B−2)のYが、下記式(YD−6)〜式(YD−21)で表される窒素原子を有する2価の有機基からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記1〜14のいずれかに記載の液晶配向剤。
Figure 2015060357
Figure 2015060357
(式(YD−17)中、hは1〜3の整数であり、式(YD−14) 及び式(YD−21)中、jは0〜3の整数である。)
16.前記式(B−2)のYが、前記式(YD−14)及び式(YD−18)で表される窒素原子を有する2価の有機基からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記15に記載の液晶配向剤。
17.前記(B)成分の重合体が、前記(A)成分の重合体100質量部に対して、40〜250質量部である、上記1〜16のいずれかに記載の液晶配向剤。
18.N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン及びγ−ブチロラクトンからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒を含有する、上記1〜17のいずれかに記載の液晶配向剤。
19.1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル及びジプロピレングリコールジメチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒を含有する、上記1〜18のいずれかに記載の液晶配向剤。
20.エポキシ基、イソシアネート基、オキセタン基又はシクロカーボネート基を有する架橋性化合物、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基又は低級アルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有する架橋性化合物、及び重合性不飽和結合を有する架橋性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、上記1〜19のいずれかに記載の液晶配向剤。
21.上記1〜20のいずれかに記載の液晶配向剤を塗布し、焼成して得られる液晶配向膜。
22.上記1〜20のいずれかに記載の液晶配向剤を用いて、インクジェット法にて得られる液晶配向膜。
23.上記21又は22に記載の液晶配向膜に、偏光された放射線を照射して得られる液晶配向膜。
24.上記21〜23のいずれかに記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
本発明の特定構造を有するポリイミド前駆体又はポリイミドから選ばれる少なくとも1種の重合体を2種類含む液晶配向剤は、交流駆動の非対称化による電荷蓄積の抑制、直流電圧により蓄積した残留電荷の早い緩和、さらには交流駆動による残像を抑制する液晶配向膜を形成することができる。特に、偏光された放射線を照射して得られる光配向処理法用の液晶配向膜として有用である。
また、本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜を有する液晶表示素子は、信頼性に優れたものとなり、大画面で高精細の液晶テレビや、中小型のカーナビゲーションシステム、スマートフォンなどに好適に利用することができる。
<特定構造(1A)及び特定構造(1B)>
本発明の(A)成分(以下、特定重合体(A)ともいう)は、下記式[1A](特定構造(1A)ともいう)、及び[1B](特定構造(1B)ともいう) からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有する、ポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体である。
Figure 2015060357
式[1A]中、Xは、熱により水素原子に置き換わる基を示す。この基は、窒素原子に結合し、熱により脱離して水素原子に置き換わり、アミノ基を形成することから保護基と言う。かかる保護基が熱により脱離して水素原子に置き換わる温度は、液晶配向膜を作製する際の焼成温度である、好ましくは150〜300℃、より好ましくは200〜270である。かかる保護基は、熱により脱離して水素原子に置き換わる限り特に制限されないが、具体的には、下記式[a−1]〜式[a−6]からなる群から選ばれる少なくとも1種、なかでも、式[a−1]又は[a−6]で表される構造を有する保護基が好ましい。
Figure 2015060357
(式[a−2]中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
式[1A]は、下記式[1a]及び式[1b]で表される構造が好ましい。
Figure 2015060357
式[1a]中、Xは水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示す。なかでも、水素原子又は炭素数1〜10の有機基が好ましい。式[1a]中のX、及び式[1b]中のXは、熱により水素原子に置き換わる基であり、カルボキシ基の保護基である。X、Xは、上記のXと同じであり、好ましい例についても同じである。
式[1a]中、mは1又は2の整数を示し、mが2の場合は、Xの置換基は無い。mは、1が好ましい。
式[1a]及び/又は[1b]の構造を有する具体例としては、下記式[XA−1]〜式[XA−12]の構造が挙げられる。
Figure 2015060357
(式[XA−1]〜式[XA−6]中、A〜Aはそれぞれ独立して、前記式[a−1]〜式[a−6]からなる群から選ばれる少なくとも1種である。式[XA−1]中、n1は0〜10の整数を示し、式[XA−2]〜式[XA−6]中、n2〜n6は1〜10の整数を示す。)
Figure 2015060357
(式[XA−7]〜式[XA−12]中、A〜A18はそれぞれ独立して、前記式[a−1]〜式[a−6]からなる群から選ばれる少なくとも1種である。式[XA−7]中、n7は0〜10の整数を示し、式[XA−8]〜式[XA−12]中、n8〜n12は1〜10の整数を示す。)
式[1B]中、Xは単結合又は炭素数1〜40の有機基を示す。炭素数1〜40の有機基としては、具体的には、エーテル結合(−O−)、アミド結合(−CONH−又はNHCO−)、エステル結合(−COO−又はOCO−)、チオエーテル結合(−S−)又はチオエステル結合(−S(=O)−)を含んでいてもよい、アルキレン基、アリーレン基又はそれらの組み合わせが挙げられる。その際、式[1B]中のエステル基(−COO−)が結合する原子は炭素原子である。
式[1B]中、Xは、熱により水素原子に置き換わる基であり、カルボキシ基の保護基である。X、Xは、上記のXと同じであり、好ましい例についても同じである。
前記式[1B]としては、下記式[1c]で表される構造が好ましい。
Figure 2015060357
式[1c]中、Xは単結合又は炭素数1〜20の有機基を示し、その際、Xが単結合の場合は、置換基Xは無い。なかでも、単結合又は炭素数1〜10の有機基が好ましい。Xは、Xが単結合でない場合に、水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示す。なかでも、水素原子又は炭素数1〜10の有機基が好ましい。Xは、熱により水素原子に置き換わる基であり、カルボキシ基の保護基である。Xは、上記のXと同じであり、好ましい例についても同じである。nは1〜4の整数を示す。なかでも、1又は2が好ましい。
式[1c]の構造の具体例としては、下記式[XC−1]〜[XC−12]の構造が挙げられる。
Figure 2015060357
(式[XC−1]〜式[XC−6]中、B〜Bはそれぞれ独立して、前記式[a−1]〜式[a−6]からなる群から選ばれる少なくとも1種である。式[XC−1]中、n1は0〜10の整数を示し、式[XC−2]〜式[XC−6]中、n2〜n6は1〜10の整数を示す。)
Figure 2015060357

(式[XC−7]〜式[XC−12]中、B〜B18はそれぞれ独立して、前記式[a−1]〜式[a−6]からなる群から選ばれる少なくとも1種である。式[XC−7]中、n7は0〜10の整数を示し、式[XC−8]〜式[XC−12]中、n8〜n12は1〜10の整数を示す。)
<特定重合体(A)>
本発明の特定重合体(A)は、ポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体をイミド化したポリイミド(総称してポリイミド系重合体ともいう)からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体である。なかでも、本発明のポリイミド系重合体は、ジアミン成分とテトラカルボン酸成分とを反応させて得られるポリイミド前駆体又は該ポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドであることが好ましい。
ポリイミド前駆体とは、下記式[A]で表される構造である。
Figure 2015060357
(式[A]中、Rは4価の有機基であり、Rは2価の有機基であり、A及びAはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。A及びAはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。nは正の整数を示す。)
前記ジアミン成分としては、分子内に1級又は2級のアミノ基を2個有するジアミンが挙げられる。
前記テトラカルボン酸成分としては、テトラカルボン酸、テトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジハライド、テトラカルボン酸ジアルキルエステル、又はテトラカルボン酸ジアルキルエステルジハライドが挙げられる。
式[A]中のA及びAが、水素原子であるポリアミド酸を得るためには、前記分子内に1級又は2級のアミノ基を2個有すると、テトラカルボン酸化合物又はテトラカルボン酸二無水物とを反応させることで得ることができる。
式[A]中のA及びAが、炭素数1〜5のアルキル基であるポリアミド酸アルキルエステルを得るためには、前記ジアミンと、テトラカルボン酸ジハライド、テトラカルボン酸ジアルキルエステル又はテトラカルボン酸ジアルキルエステルジハライドとを反応させることで得ることができる。また、前記方法で得られたポリアミド酸に、式[A]で表されるA及びAの炭素数1〜5のアルキル基を導入することもできる。
本発明の特定重合体(A)は、特定構造(1A)及び特定構造(1B)からなる群から選ばれる少なくとも1種を有する重合体である。
本発明の特定構造(1A)又は特定構造(1B)を特定重合体(A)中に導入する方法には、特に制限は無いが、特定構造(1A)又は特定構造(1B)を有するジアミンをジアミン成分として用いることが好ましい。特に好ましいのは、前記式[1a]、式[1b]又は式[1c]で表される構造を有するジアミンを用いることである。
具体的には、下記式[1−1]で表されるジアミン(特定ジアミン(1)ともいう)を用いることが好ましい。
Figure 2015060357
式[1−1]中、A及びAはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
アルケニル基としては、上記のアルキル基に存在する1つ以上のCH−CH構造を、CH=CH構造に置き換えたものが挙げられる。具体的には、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、シクロプロペニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基などが挙げられる。
アルキニル基としては、前記のアルキル基に存在する1つ以上のCH−CH構造をC≡C構造に置き換えたものが挙げられる。具体的には、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基などが挙げられる。
上記のアルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基は、全体として、炭素数が1〜10であれば置換基を有していてもよく、更には、置換基によって環構造を形成してもよい。なお、置換基によって環構造を形成するとは、置換基同士又は置換基と母骨格の一部とが結合して環構造となることを意味する。
置換基の例としては、ハロゲン基、水酸基、チオール基、ニトロ基、アリール基、オルガノオキシ基、オルガノチオ基、オルガノシリル基、アシル基、エステル基、チオエステル基、リン酸エステル基、アミド基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等を挙げることができる。
置換基であるハロゲン基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられる。
置換基であるアリール基としては、フェニル基が挙げられる。このアリール基には前述した他の置換基がさらに置換していてもよい。
置換基であるオルガノオキシ基としては、−O−Rで表される構造を示すことができる。Rとしては、前述したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基などを例示することができる。これらのRには、前述した置換基がさらに置換していてもよい。アルキルオキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基などが挙げられる。
置換基であるオルガノチオ基としては、−S−Rで表される構造を示すことができる。Rとしては、前述したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基などを例示することができる。これらのRには、前述した置換基がさらに置換していてもよい。アルキルチオ基の具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基などが挙げられる。
置換基であるオルガノシリル基としては、−Si−(R)で表される構造を示すことができる。Si上の3つのRは同一でも異なってもよく、前述したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基などを例示することができる。これらのRには、前述した置換基がさらに置換していてもよい。アルキルシリル基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリブチルシリル基、トリペンチルシリル基、トリヘキシルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基などが挙げられる。
置換基であるアシル基としては、−C(O)−Rで表される構造を示すことができる。Rとしては、前述したアルキル基、アルケニル基、アリール基などを例示することができる。これらのRには、前述した置換基がさらに置換していてもよい。アシル基の具体例は、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
置換基であるエステル基としては、−C(O)O−R、又は−OC(O)−Rで表される構造を示すことができる。Rとしては、前述したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基などを例示することができる。これらのRには、前述した置換基がさらに置換していてもよい。
置換基であるチオエステル基としては、−C(S)O−R、又は−OC(S)−Rで表される構造を示すことができる。Rとしては、前述したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基などを例示することができる。これらのRには前述した置換基がさらに置換していてもよい。
置換基であるリン酸エステル基としては、−OP(O)−(OR)2で表される構造を示すことができる。2つのRは同一でも異なってもよく、前述したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基などを例示することができる。これらのRには、前述した置換基がさらに置換していてもよい。
置換基であるアミド基としては、−C(O)NH、−C(O)NHR、−NHC(O)R、−C(O)N(R)、又は−NRC(O)Rで表される構造を示すことができる。これらのRは同一でも異なってもよく、前述したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基などを例示することができる。これらのRには、前述した置換基がさらに置換していてもよい。
置換基であるアリール基としては、前述したアリール基と同じものを挙げることができる。このアリール基には、前述した他の置換基が更に置換していてもよい。
置換基であるアルキル基としては、前述したアルキル基と同じものを挙げられる。このアルキル基には、前述した他の置換基がさらに置換していてもよい。
置換基であるアルケニル基としては、前述のアルケニル基と同じものを挙げられる。このアルケニル基には、前述した他の置換基が更に置換していてもよい。
置換基であるアルキニル基としては、前述のアルキニル基と同じものを挙げられる。このアルキニル基には、前述の他の置換基が更に置換していてもよい。
一般に、嵩高い構造を導入すると、アミノ基の反応性や液晶配向性を低下させる可能性があるため、A及びAとしては、水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基がより好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基が特に好ましい。
式[1−1]中、Xは前記式[1a]、式[1b]及び式[1c]で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種を有する炭素数5〜50の有機基を示す。
より具体的には、下記式[1a−1]〜式[1c−1]で表されるジアミンが好ましい。
Figure 2015060357
式[1a−1]中、Xは単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、−O−、−N(R)−、−CON(R)−、−N(R)CO−、−CHO−、−COO−及び−OCO−から選ばれる少なくとも1種を示す。但し、R、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。なかでも単結合、−O−、−CONH−、−NHCO−、−COO−又は−OCO−が好ましい。
式[1a−1]中、Xは単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基を示す。なかでも、単結合又は炭素数1〜5のアルキレン基が好ましい。
式[1a−1]中、Xは水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示し、より好ましくは水素原子又は炭素数1〜10の有機基である。炭素数1〜10の有機基としては、−(CH−COO−tBu(n=1〜5の整数を示し、tBuはtert−ブチル基を示す)であることが好ましい。Xは、前記式[1A]中のXと同じであり、好ましい例についても同じである。
式[1a−1]中、mは1又は2の整数を示し、mが2の場合は、Xの置換基は無い。pは1〜4の整数を示す。なかでも、原料の入手性や合成の容易さの点から、1〜3が好ましく、より好ましくは1〜2である。qは1〜4の整数を示す。なかでも、原料の入手性や合成の容易さの点から、1〜3が好ましく、より好まく1〜2である。
式[1b−1]中、X及びXは、前記式[1a−1]中のXと同じであり、好ましい例についても同じである。X、X及びXは、前記式[1a−1]中のXと同じであり、好ましい例についても同じである。Xは、前記式[1A]中のXと同じであり、好ましい例についても同じである。rは1〜4の整数を示す。なかでも、原料の入手性や合成の容易さの点から、1〜3が好ましい。より好ましいのは、1〜2である。
式[1c−1]中、Xは、前記式[1a−1]中のXと同様の定義であり、好ましい例についても同様である。Xは、前記式[1a−1]中のXと同じであり、好ましい例についても同じである。Xは単結合又は炭素数1〜20の有機基を示す。なかでも、単結合又は炭素数1〜10の有機基が好ましい。より好ましくは、単結合又は炭素原子(>CH−)である。Xは水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示す。Xが単結合の場合には、置換基Xは無い。なかでも、水素原子又は−NH−COO−tBu(tBuは、tert−ブチル基を示す)が好ましい。Xは、前記式[1a]中のXと同じであり、好ましい例についても同じである。
n、s及びtは、1〜4の整数を示す。なかでも、原料の入手性や合成の容易さの点から、それぞれ1〜3が好ましく、より好ましいのは、1〜2である。
式[1a−1]〜式[1c−1]中、A〜Aは、好ましい例も含めて、式[1−1]のA及びAと同様の定義である。
さらに、具体的なジアミンとしては、下記式[1d−1]〜式[1d−9]のジアミンが挙げられる。
Figure 2015060357
式[1d−1]〜[1d−5]中、R〜Rはそれぞれ独立して、前記式[a−1]〜式[a−6]からなる群から選ばれる少なくとも1種である。A〜A10は、好ましい例も含めて、式[1−1]のA及びAと同様の定義である。
Figure 2015060357

式[1d−6]〜式[1d−9]中、R〜R14はそれぞれ独立して、前記式[a−1]〜式[a−6]からなる群から選ばれる少なくとも1種である。A11〜A18は、好ましい例も含めて、式[1−1]のA及びAと同様の定義である。
本発明の特定ジアミン (1)としては、前記式[1d−1]〜式[1d−5]で表されるジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
特定重合体(A)における特定ジアミン(1)は、すべてのジアミン成分100モル%中、5〜40モル%であることが好ましい。なかでも、5〜30モル%が好ましい。より好ましいのは、5〜20モル%である。
特定ジアミン(1)は、特定重合体(A)の溶媒への溶解性や液晶配向剤の塗布性、液晶配向膜とした場合における液晶配向性、電圧保持率、蓄積電荷などの特性に応じて、1種類又は2種類以上を混合して使用することもできる。
特定重合体(A)を製造する際のジアミン成分には、特定ジアミン(1)とともに、下記式[3−1]で表されるその他のジアミン(特定第2のジアミンともいう)を用いることが好ましい。
Figure 2015060357
式[3−1]中、Xは下記式[3a−1]〜式[3a−9]で示される構造から選ばれる少なくとも1つである。
Figure 2015060357
(式[3a−9]中、nは1〜5の整数を示す。)
式[3−1]中、A及びAはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。
特定第2のジアミンとしては、式[3a−1]〜式[3a−4]、式[3a−6]、式[3a−8]又は式[3a−9]のジアミンが好ましい。より好ましいのは、式[3a−1]〜式[3a−3]、式[3a−8]又は式[3a−9]である。特に好ましいのは、式[3a−1]、式[3a−2]又は式[3a−9]である。
特定重合体(A)における特定第2のジアミンは、全てのジアミン成分100モル%中、50〜95モル%が好ましく、より好ましくは、60〜95モル%であり、特に好ましくは80〜95モル%である。
特定第2のジアミンは、特定重合体(A)の溶媒への溶解性や液晶配向剤の塗布性、液晶配向膜とした場合における液晶配向性、電圧保持率、蓄積電荷などの特性に応じて、1種類又は2種類以上を混合しても使用できる。
特定重合体(A)及び特定重合体(B)のジアミン成分としては、本発明の効果を損なわない限りにおいて、特定ジアミン(1)、特定ジアミン(2)及び特定第2のジアミンとともに、その他のジアミン(その他ジアミンともいう)を用いることもできる。
その他ジアミンとして、2,4−ジメチル−m−フェニレンジアミン、2,6−ジアミノトルエン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ビフェニル、3,3’−トリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジアミノビフェニル、2,3’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ジアミノジフェニルメタン、2,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2’−ジアミノジフェニルエーテル、2,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−スルホニルジアニリン、3,3’−スルホニルジアニリン、ビス(4−アミノフェニル)シラン、ビス(3−アミノフェニル)シラン、ジメチル−ビス(4−アミノフェニル)シラン、ジメチル−ビス(3−アミノフェニル)シラン、4,4’−チオジアニリン、3,3’−チオジアニリン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、3,3’−ジアミノジフェニルアミン、3,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2’−ジアミノジフェニルアミン、2,3’−ジアミノジフェニルアミン、N−メチル(4,4’−ジアミノジフェニル)アミン、N−メチル(3,3’−ジアミノジフェニル)アミン、N−メチル(3,4’−ジアミノジフェニル)アミン、N−メチル(2,2’−ジアミノジフェニル)アミン、N−メチル(2,3’−ジアミノジフェニル)アミン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、1,4−ジアミノナフタレン、2,2’−ジアミノベンゾフェノン、2,3’−ジアミノベンゾフェノン、1,5−ジアミノナフタレン、1,6−ジアミノナフタレン、1,7−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノナフタレン、2,5−ジアミノナフタレン、2,6ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノナフタレン、2,8−ジアミノナフタレン、1,2−ビス(4−アミノフェニル)エタン、1,2−ビス(3−アミノフェニル)エタン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、1,3−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、1,4−ビス(4アミノフェニル)ブタン、1,4−ビス(3−アミノフェニル)ブタン、ビス(3,5−ジエチル−4−アミノフェニル)メタン、1,4−ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(4-アミノベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−[1,4−フェニレンビス(メチレン)]ジアニリン、4,4’−[1,3−フェニレンビス(メチレン)]ジアニリン、3,4’−[1,4−フェニレンビス(メチレン)]ジアニリン、3,4’−[1,3−フェニレンビス(メチレン)]ジアニリン、3,3’−[1,4−フェニレンビス(メチレン)]ジアニリン、3,3’−[1,3−フェニレンビス(メチレン)]ジアニリン、1,4−フェニレンビス[(4−アミノフェニル)メタノン]、1,4−フェニレンビス[(3−アミノフェニル)メタノン]、1,3−フェニレンビス[(4−アミノフェニル)メタノン]、1,3−フェニレンビス[(3−アミノフェニル)メタノン]、1,4−フェニレンビス(4−アミノベンゾエート)、1,4−フェニレンビス(3−アミノベンゾエート)、1,3−フェニレンビス(4−アミノベンゾエート)、1,3−フェニレンビス(3−アミノベンゾエート)、ビス(4−アミノフェニル)テレフタレート、ビス(3−アミノフェニル)テレフタレート、ビス(4−アミノフェニル)イソフタレート、ビス(3−アミノフェニル)イソフタレート、N,N’−(1,4−フェニレン)ビス(4−アミノベンズアミド)、N,N’−(1,3−フェニレン)ビス(4−アミノベンズアミド)、N,N’−(1,4−フェニレン)ビス(3−アミノベンズアミド)、N,N’−(1,3−フェニレン)ビス(3−アミノベンズアミド)、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)テレフタルアミド、N,N’−ビス(3−アミノフェニル)テレフタルアミド、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)イソフタルアミド、N,N’−ビス(3−アミノフェニル)イソフタルアミド、9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)プロパン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)プロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)プロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ブタン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ブタン、1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン、1,5−ビス(3−アミノフェノキシ)ペンタン、1,6−ビス(4−アミノフェノキシ)へキサン、1,6−ビス(3−アミノフェノキシ)へキサン、1,7−ビス(4−アミノフェノキシ)ヘプタン、1,7−(3−アミノフェノキシ)ヘプタン、1,8−ビス(4−アミノフェノキシ)オクタン、1,8−ビス(3−アミノフェノキシ)オクタン、1,9−ビス(4−アミノフェノキシ)ノナン、1,9−ビス(3−アミノフェノキシ)ノナン、1,10−(4−アミノフェノキシ)デカン、1,10−(3−アミノフェノキシ)デカン、1,11−(4−アミノフェノキシ)ウンデカン、1,11−(3−アミノフェノキシ)ウンデカン、1,12−(4−アミノフェノキシ)ドデカン、1,12−(3−アミノフェノキシ)ドデカン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノへキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、又はこれらのアミノ基が2級のアミノ基であるジアミンが挙げられる。その他ジアミンは1種類又は2種類以上を混合しても使用できる。
特定重合体(A)を製造するためのテトラカルボン酸成分としては、下記式[4]で表されるテトラカルボン酸二無水物が好ましい。その際、式[4]で表される特定テトラカルボン酸二無水物だけでなく、そのテトラカルボン酸誘導体であるテトラカルボン酸、テトラカルボン酸ジハライド、テトラカルボン酸ジアルキルエステル又はテトラカルボン酸ジアルキルエステルジハライドを用いることもできる(テトラカルボン酸二無水物及びその誘導体を総称して特定テトラカルボン酸成分ともいう)。
Figure 2015060357
(式[4]中、Zは下記式[4a]〜式[4q]からなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。)
Figure 2015060357
Figure 2015060357
式[4a]中、Z〜Zはそれぞれ独立して、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、塩素原子又はベンゼン環を示す。
式[4g]中、Z及びZはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を示す。
式[4]中のZは、合成の容易さやポリマーを製造する際の重合反応性のし易さの点から、式[4a]、式[4c]〜[4g]、式[4k]〜式[4m]又は式[4p]であり、より好ましくは、式[4a]、式[4e]〜式[4g]、式[4l]、式[4m]又は式[4p]である。特に好ましいのは、式[4a]、式[4e]、式[4f]、式[4l]、式[4m]又は式[4p]である。
より具体的には、下記式[4a−1]又は式[4a−2]が好ましい。
Figure 2015060357
特定重合体(A)及び(B)における特定テトラカルボン酸成分は、すべてのテトラカルボン酸成分100モル%中、50〜100モル%が好ましく、70〜100モル%がより好ましく、特に好ましくは、80〜100モル%である。
特定テトラカルボン酸成分は、特定重合体(A)の溶媒への溶解性や液晶配向剤の塗布性、液晶配向膜とした場合における液晶の配向性、電圧保持率、蓄積電荷などの特性に応じて、1種類又は2種類以上を混合して使用することもできる。
特定重合体(A)のポリイミド系重合体には、本発明の効果を損なわない限りにおいて、特定テトラカルボン酸成分以外のその他のテトラカルボン酸成分を用いることもできる。
その他のテトラカルボン酸成分としては、下記するテトラカルボン酸化合物、テトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジハライド、テトラカルボン酸ジアルキルエステル又はテトラカルボン酸ジアルキルエステルジハライドが挙げられる。
その他のテトラカルボン酸成分は、具体的には、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−アントラセンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン、2,3,4,5−ピリジンテトラカルボン酸、2,6−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ピリジン、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸、1,3−ジフェニル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸などが挙げられる。その他のテトラカルボン酸成分は、1種又は2種以上を混合して使用することもできる。
<特定重合体(B)>
本発明の液晶配向剤は、下記式(B−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸成分と下記式(B−2)で表されるジアミンを含むジアミン成分との重縮合反応により得られる、ポリアミック酸及び該ポリアミック酸のイミド化重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体と有機溶媒とを含有する。
Figure 2015060357
式(B−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物の割合は、少なすぎると、本発明の効果が得られない。よって、式(B−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物の割合は、全テトラカルボン酸二無水物1モルに対して、10〜100モル%が好ましく、より好ましくは、30〜100モル%、さらに好ましくは、50〜100モル%である。
液晶配向剤に含有されるポリアミック酸は、上記式(B−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物以外に、下記式(B−3)で表されるテトラカルボン酸二無水物を用いてもよい。
Figure 2015060357
式(B−3)において、Xは4価の有機基であり、その構造は特に限定されない。具体例を挙げるならば、下記式(X−1)〜式(X−42)が挙げられる。
Figure 2015060357
Figure 2015060357
Figure 2015060357
式(X−1)において、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基であり、水素原子、又はメチル基がより好ましい。
化合物の入手性の観点から、テトラカルボン酸二無水物としては、下記式(B−4)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Figure 2015060357
(式[B−4]中、Xは上記式(X−1)〜式(X−14)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種である。)
得られる液晶配向膜の信頼性をさらに高めることができるため、Xとしては、上記式(X−1)〜式(X−7)及び式(X−11)のような脂肪族基のみからなる構造(酸素原子を含んでもよい)が好ましく、式(X−1)の構造がより好ましい。更に、良好な液晶配向性を示すため、Xの構造としては、下記式(X1−1)又は式(X1−2)がさらに好ましい。
Figure 2015060357
式(B−3)で表されるテトラカルボン酸二無水物の割合が多くなると、本発明の効果を損なう可能性があるため、好ましくない。したがって、式(B−3)で表されるテトラカルボン酸二無水物の割合は、全テトラカルボン酸二無水物1モルに対して、0〜90モル%が好ましく、より好ましくは0〜70モル%、さらに好ましくは0〜50モル%である。
式(B−2)において、Yはアミノ基、イミノ基、及び含窒素複素環からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有する2価の有機基であり、B及びBはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。
これらの基については、前記式[1−1] 中のA及びAにおける定義と同様であり、好ましい例についても同様である。
一般的には、嵩高い構造を導入すると、アミノ基の反応性や液晶配向性を低下させる可能性があるため、B及びBとしては、水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基がより好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基が特に好ましい。
式(B−2)におけるYとしては、アミノ基、イミノ基、及び含窒素複素環からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有していれば、有機基としては特に限定されるものではない。具体例としては、下記式(YD−1)〜式(YD−5)で表されるアミノ基、イミノ基、及び含窒素複素環からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有する2価の有機基が挙げられる。
Figure 2015060357
式(YD−1)において、Eは炭素数3〜15の窒素原子含有複素環であり、Qは、水素原子、又は置換基を有してよい炭素数1〜20の炭化水素基である。
式(YD−2)において、Wは、炭素数1〜10の炭化水素基であり、Eは窒素原子含有複素環を有する炭素数3〜15の1価の有機基、又は炭素数1〜6の脂肪族基で置換されたジ置換アミノ基である。
式(YD−3)において、Wは炭素数6〜15で、且つベンゼン環を1〜2個有する2価の有機基であり、Wは炭素数2〜5のアルキレン基又はビフェニレン基であり、Qは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又はベンゼン環であり、aは0〜1の整数である。
式(YD−4)において、Eは炭素数3〜15の窒素原子含有複素環である。
式(YD−5)において、Eは炭素数3〜15の窒素原子含有複素環であり、Wは炭素数2〜5のアルキレン基である。
式(YD−1)、式(YD−2)、式(YD−4)、及び式(YD−5)のE、E、E、及びEの炭素数3〜15の窒素原子含有複素環としては、公知の構造であれば、特に限定されるものではない。中でも、ピロリジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、ピペリジン、ピペラジン、ピリジン、ピラジン、インドール、ベンゾイミダゾール、キノリン、イソキノリン等が挙げられ、ピペラジン、ピペリジン、インドール、ベンゾイミダゾール、イミダゾール、カルバゾール、又はピリジンがより好ましい。
さらに、式(B−2)におけるYの具体例としては、下記式(YD−6)〜式(YD−21)で表される窒素原子を有する2価の有機基が挙がられる。交流駆動による電荷蓄積を抑制できることから、式(YD−14)〜式(YD−21)がより好ましく、式(YD−14)又は式(YD−18)が特に好ましい。
Figure 2015060357
Figure 2015060357
Figure 2015060357
式(YD−17)中、hは1〜3の整数であり、式(YD−14)及び式(YD−21)中、jは0〜3の整数である。
本発明のポリアミック酸及び該ポリアミック酸のイミド化重合体における、式(B−2)で表されるジアミンの割合は、全ジアミン1モルに対して、10〜100モル%であることが好ましく、より好ましくは30〜100モル%、さらに好ましくは50〜100モル%である。
本発明の液晶配向剤に含有されるポリアミック酸は、上記式(B−2)で表されるジアミン以外に、下記式(B−5)で表されるジアミンを用いてもよい。
下記式(B−5)におけるYは、2価の有機基であり、その構造は特に限定されるものではなく、2種類以上が混在していてもよい。具体例を示すならば、下記の式(Y−1)〜式(Y−76)で表される構造の2価の有機基が挙げられる。下記式(B−5)におけるB及びBは、好ましい例も含めて、式(B−2)のB及びBと同様の定義である。
Figure 2015060357
Figure 2015060357
Figure 2015060357
Figure 2015060357
Figure 2015060357
Figure 2015060357
Figure 2015060357
Figure 2015060357
Figure 2015060357
なかでも、良好な液晶配向性を得るためには、直線性の高いジアミンが好ましく、Yとして、式(Y−7)、式(Y−21)〜式(Y−23)、式(Y−25)〜式(Y−27)、式(Y−43)〜式(Y−46)、式(Y−48)、式(Y−63)、式(Y−71)、又は式(Y−73)〜式(Y−76)で表される2価の有機基を有するジアミンが好ましい。
式(B−5)で表されるジアミンの割合が多くなると、本発明の効果を損なう可能性があるため、好ましくない。したがって、式(B−5)で表されるジアミンの割合は、全ジアミン1モルに対して、0〜90モル%が好ましく、より好ましくは0〜70モル%、さらに好ましくは0〜50モル%である。
<特定重合体(A)及び特定重合体(B)の製造方法>
本発明において、特定重合体(A)及び特定重合体(B)を製造する方法は特に限定されない。通常、ジアミン成分とテトラカルボン酸成分とを反応させて得られる。一般的には、テトラカルボン酸二無水物及びそのテトラカルボン酸の誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種のテトラカルボン酸成分と、1種又は複数種のジアミンからなるジアミン成分とを反応させて、ポリアミド酸を得る方法が挙げられる。具体的には、テトラカルボン酸二無水物と1級又は2級のジアミンとを重縮合させてポリアミド酸を得る方法、テトラカルボン酸と1級又は2級のジアミンとを脱水重縮合反応させてポリアミド酸を得る方法、又はテトラカルボン酸ジハライドと1級又は2級のジアミンとを重縮合させてポリアミド酸を得る方法が用いられる。
ポリアミド酸アルキルエステルを得るためには、カルボン酸基をジアルキルエステル化したテトラカルボン酸と1級又は2級のジアミンとを重縮合させる方法、カルボン酸基をジアルキルエステル化したテトラカルボン酸ジハライドと1級又は2級のジアミンとを重縮合させる方法、又はポリアミド酸のカルボキシル基をエステルに変換する方法が用いられる。
ポリイミドを得るには、前記のポリアミド酸又はポリアミド酸アルキルエステルを閉環させてポリイミドとする方法が用いられる。
ジアミン成分とテトラカルボン酸成分との反応は、通常、溶媒中で行う。その際に用いる溶媒としては、生成したポリイミド前駆体が溶解するものであれば特に限定されない。下記に、反応に用いる溶媒の具体例を挙げるが、これらの例に限定されるものではない。
例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン又はγ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド又は1,3−ジメチル−イミダゾリジノンが挙げられる。また、ポリイミド前駆体の溶媒溶解性が高い場合は、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン又は下記式[D−1]〜式[D−3]で表される溶媒を用いることができる。
Figure 2015060357
(式[D−1]中、Dは炭素数1〜3のアルキル基を示し、式[D−2]中、Dは炭素数1〜3のアルキル基を示し、式[D−3]中、Dは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
これらの溶媒は単独で使用しても、混合して使用してもよい。さらに、ポリイミド前駆体を溶解させない溶媒であっても、生成したポリイミド前駆体が析出しない範囲で、前記溶媒に混合して使用してもよい。また、溶媒中の水分は、重合反応を阻害し、さらには、生成したポリイミド前駆体を加水分解させる原因となるので、溶媒は脱水乾燥させたものを用いることが好ましい。
ジアミン成分とテトラカルボン酸成分とを溶媒中で反応させる際には、ジアミン成分を溶媒に分散あるいは溶解させた溶液を攪拌させ、テトラカルボン酸成分をそのまま、又は溶媒に分散あるいは溶解させて添加する方法、逆にテトラカルボン酸成分を溶媒に分散、あるいは溶解させた溶液にジアミン成分を添加する方法、ジアミン成分とテトラカルボン酸成分とを交互に添加する方法などが挙げられ、これらのいずれの方法を用いてもよい。また、ジアミン成分又はテトラカルボン酸成分を、それぞれ複数種用いて反応させる場合は、あらかじめ混合した状態で反応させてもよく、個別に順次反応させてもよく、さらに個別に反応させた低分子量体を混合反応させ重合体としてもよい。
その際の重合温度は−20〜150℃の任意の温度を選択することができるが、好ましくは−5〜100℃の範囲である。
また、反応は任意の濃度で行うことができるが、濃度が低すぎると高分子量の重合体を得ることが難しくなり、濃度が高すぎると反応液の粘性が高くなり過ぎて均一な攪拌が困難となる。そのため、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜30質量%である。反応初期は高濃度で行い、その後、溶媒を追加できる。
ポリイミド前駆体の重合反応においては、ジアミン成分の合計モル数とテトラカルボン酸成分の合計モル数の比は0.8〜1.2であることが好ましい。通常の重縮合反応と同様に、このモル比が1.0に近いほど生成するポリイミド前駆体の分子量は大きくなる。
ポリイミドは、前記のポリイミド前駆体を閉環させて得られるポリイミドであり、このポリイミドにおいては、アミド酸基の閉環率(イミド化率ともいう)は必ずしも100%である必要はなく、用途や目的に応じて任意に調整できる。
ポリイミド前駆体をイミド化させる方法としては、ポリイミド前駆体の溶液をそのまま加熱する熱イミド化、又はポリイミド前駆体の溶液に触媒を添加する触媒イミド化が挙げられる。
ポリイミド前駆体を溶液中で熱イミド化させる場合の温度は、100〜400℃、好ましくは120〜250℃であり、イミド化反応により生成する水を系外に除きながら行う方が好ましい。
ポリイミド前駆体の触媒イミド化は、ポリイミド前駆体の溶液に、塩基性触媒と酸無水物とを添加し、−20〜250℃、好ましくは0〜180℃で攪拌することにより行うことができる。
塩基性触媒の量は、アミド酸基の0.5〜30モル倍、好ましくは2〜20モル倍であり、酸無水物の量は、アミド酸基の1〜50モル倍、好ましくは3〜30モル倍である。
塩基性触媒としてはピリジン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミンなどを挙げることができる。なかでも、ピリジンは反応を進行させるのに適度な塩基性を持つので好ましい。
酸無水物としては、無水酢酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などを挙げることができる。なかでも、無水酢酸を用いると反応終了後の精製が容易となるので好ましい。
触媒イミド化によるイミド化率は、触媒量と反応温度、反応時間を調節することにより制御することができる。
ポリイミド前駆体又はポリイミドの反応溶液から、生成したポリイミド前駆体又はポリイミドを回収する場合には、反応溶液を溶媒に投入して沈殿させればよい。沈殿に用いる溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、ヘキサン、ブチルセルソルブ、ヘプタン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、ベンゼン、水などを挙げることができる。溶媒に投入して沈殿させたポリマーは、濾過して回収した後、常圧あるいは減圧下で、常温あるいは加熱して乾燥することができる。また、沈殿回収した重合体を、溶媒に再溶解させ、再沈殿回収する操作を2回〜10回繰り返すと、重合体中の不純物を少なくすることができる。この際の溶媒として、例えば、アルコール類、ケトン類、炭化水素などが挙げられる。これら中から選ばれる3種類以上の溶媒を用いると、より一層精製の効率が上がるので好ましい。
本発明においては、特定重合体(A)及び(B)には、ポリアミド酸アルキルエステルを用いることが好ましい。
本発明のポリアミド酸アルキルエステルを製造するための、より具体的な方法を下記(1)〜(3)に示す。
(1)ポリアミド酸のエステル化反応で製造する方法
ジアミン成分とテトラカルボン酸成分とからポリアミド酸を製造し、そのカルボキシル基(COOH基)に、化学反応、すなわち、エステル化反応を行い、ポリアミド酸アルキルエステルを製造する方法である。
エステル化反応は、ポリアミド酸とエステル化剤を溶媒の存在下で、−20〜150℃(好ましくは0〜50℃)において、30分〜24時間(好ましくは1〜4時間)反応させる方法である。
前記エステル化剤としては、エステル化反応後に、容易に除去できるものが好ましく、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジプロピルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジネオペンチルブチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジ−t−ブチルアセタール、1−メチル−3−p−トリルトリアゼン、1−エチル−3−p−トリルトリアゼン、1−プロピル−3−p−トリルトリアゼン、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリドなどが挙げられる。エステル化剤の使用量は、ポリアミド酸の繰り返し単位1モルに対して、2〜6モル当量が好ましい。なかでも、2〜4モル当量が好ましい。
前記エステル化反応に用いる溶媒としては、ポリアミド酸の溶媒への溶解性の点から、前記ジアミン成分とテトラカルボン酸成分との反応に用いる溶媒が挙げられる。なかでも、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン又はγ−ブチロラクトンが好ましい。これら溶媒は、1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
前記エステル化反応における溶媒中のポリアミド酸の濃度は、ポリアミド酸の析出が起こりにくい点から、1〜30質量%が好ましい。なかでも、5〜20質量%が好ましい。
(2)ジアミン成分とテトラカルボン酸ジエステルジクロリドとの反応で製造する方法
具体的には、ジアミン成分とテトラカルボン酸ジエステルジクロリドとを、塩基と溶媒の存在下で、−20〜150℃(好ましくは0〜50℃)において、30分〜24時間(好ましくは1〜4時間)反応させる方法である。
塩基は、ピリジン、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジンなどを用いることができる。なかでも、反応が穏和に進行するため、ピリジンが好ましい。塩基の使用量は、反応後に、容易に除去できる量が好ましく、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドに対して、2〜4倍モルであることが好ましい。なかでも、2〜3倍モルがより好ましい。
溶媒には、得られる重合体、すなわち、ポリアミド酸アルキルエステルの溶媒への溶解性の点から、前記ジアミン成分とテトラカルボン酸成分との反応に用いる溶媒が挙げられる。なかでも、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン又はγ−ブチロラクトンが好ましい。これらの溶媒は、1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
反応における溶媒中のポリアミド酸アルキルエステルの濃度は、ポリアミド酸アルキルエステルの析出が起こりにくい点から、1〜30質量%が好ましい。なかでも、5〜20質量%が好ましい。また、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドの加水分解を防ぐため、ポリアミド酸アルキルエステルの作製に用いる溶媒は、できるだけ脱水されていることが好ましい。さらに、反応は窒素雰囲気中で行い、外気の混入を防ぐのが好ましい。
(3)ジアミン成分とテトラカルボン酸ジエステルとの反応で製造する方法
具体的には、ジアミン成分とテトラカルボン酸ジエステルとを、縮合剤、塩基及び溶媒の存在下で、0〜150℃(好ましくは0〜100℃)において、30分〜24時間(好ましくは3〜15時間)重縮合反応させる方法である。
縮合剤には、トリフェニルホスファイト、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール、ジメトキシ−1,3,5−トリアジニルメチルモルホリニウム、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサゾリル)ホスホン酸ジフェニルなどを用いることができる。縮合剤の使用量は、テトラカルボン酸ジエステルに対して、2〜3倍モルが好ましく、特に、2〜2.5倍モルが好ましい。
塩基には、ピリジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。塩基の使用量は、重縮合反応後に、容易に除去できる量が好ましく、ジアミン成分に対して、2〜4倍モルが好ましく、2〜3倍モルがより好ましい。
重縮合反応に用いる溶媒は、得られる重合体、すなわち、ポリアミド酸アルキルエステルの溶媒への溶解性の点から、前記ジアミン成分とテトラカルボン酸成分との反応に用いる溶媒が挙げられる。なかでも、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン又はγ−ブチロラクトンが好ましい。これら溶媒は、1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
また、重縮合反応においては、ルイス酸を添加剤として加えることで、反応が効率的に進行する。ルイス酸としては、塩化リチウム、臭化リチウムなどのハロゲン化リチウムが好ましい。ルイス酸の使用量は、ジアミン成分に対して、0.1〜10倍モルが好ましい。なかでも、2.0〜3.0倍モルが好ましい。
上記(1)〜(3)の手法で得られたポリアミド酸アルキルエステルの溶液から、ポリアミド酸アルキルエステルを回収する場合には、反応溶液を溶媒に投入して沈殿させればよい。沈殿に用いる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ヘキサン、ブチルセロソルブ、アセトン、トルエンなどを挙げることができる。溶媒に投入して沈殿させた重合体は、前記で使用した添加剤、触媒類を除去することを目的に、上記溶媒で、複数回洗浄操作を行うことが好ましい。 ろ過して回収した後、重合体は常圧あるいは減圧下、常温あるいは加熱して乾燥することができる。また、沈殿回収した重合体を、溶媒に再溶解させ、再沈殿回収する操作を2回〜10回繰り返すことにより、重合体中の不純物を少なくすることができる。
ポリアミド酸アルキルエステルは、前記(1)又は(2)の方法で製造することが好ましい。
<液晶配向剤>
本発明の液晶配向剤は、液晶配向膜(樹脂被膜ともいう)を形成するための塗布溶液であり、特定重合体(A)、特定重合体(B)及び有機溶媒を含有する。
液晶配向剤における特定重合体(B)の割合は、特定重合体(A)100質量部に対して、10〜900質量部が好ましい。なかでも、25〜400質量部が好ましく、より好ましいのは、40〜250質量部である。最も好ましいのは、60〜160質量部である。
本発明の液晶配向剤における全ての重合体成分は、全てが本発明の特定重合体(A)及び(B)であってもよく、それ以外の他の重合体が混合されていても良い。それ以外の重合体としては、特定構造(1A)、特定構造(1B)及び特定構造(2)を持たないポリイミド前駆体及びポリイミドが挙げられる。さらには、セルロース系重合体、アクリルポリマー、メタクリルポリマー、ポリスチレン、ポリアミド又はポリシロキサンなども挙げられる。その際、それ以外の他の重合体の含有量は、特定重合体(A)及び(B)の合計100質量部に対して、0.5〜15質量部である。なかでも、1〜10質量部が好ましい。
また、液晶配向剤中の有機溶媒の含有量は、70〜99.9質量%であることが好ましい。この含有量は、液晶配向剤の塗布方法や目的とする液晶配向膜の膜厚によって、適宜変更することができる。
液晶配向剤に用いる有機溶媒は、特定重合体(A)及び特定重合体(B)を溶解させる溶媒(良溶媒ともいう)を含有すれば特に限定されない。下記に、良溶媒の具体例を挙げるが、これらの例に限定されるものではない。
例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどを挙げることができる。
なかでも、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチロラクトンを用いることが好ましい。
さらに、特定重合体(A)及び特定重合体(B)の溶媒への溶解性が高い場合は、前記式[D−1]〜式[D−3]で表される溶媒を用いることが好ましい。
本発明の液晶配向剤における良溶媒は、液晶配向剤に含まれる溶媒全体の20〜99質量%であることが好ましい。なかでも、20〜90質量%が好ましい。より好ましいのは、30〜80質量%である。
本発明の液晶配向剤は、本発明の効果を損なわない限り、液晶配向剤を塗布した際の液晶配向膜の塗膜性や表面平滑性を向上させる溶媒(貧溶媒ともいう)を用いることができる。下記に、貧溶媒の具体例を挙げるが、これらの例に限定されるものではない。
例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、1,2−ブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、3−エトキシブチルアセタート、1−メチルペンチルアセタート、2−エチルブチルアセタート、2−エチルヘキシルアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、2−(メトキシメトキシ)エタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、フルフリルアルコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、1−(ブトキシエトキシ)プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセタート、ジエチレングリコールアセタート、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチルエチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸n−プロピルエステル、乳酸n−ブチルエステル、乳酸イソアミルエステル、前記式[D−1]〜[D−3]で表される溶媒などを挙げることができる。
なかでも、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル又はジプロピレングリコールジメチルエーテルを用いることが好ましい。
これら貧溶媒は、液晶配向剤に含まれる溶媒全体の1〜80質量%であることが好ましい。なかでも、10〜80質量%が好ましい。より好ましいのは20〜70質量%である。
本発明の液晶配向剤には、エポキシ基、イソシアネート基、オキセタン基又はシクロカーボネート基を有する架橋性化合物、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基及び低級アルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有する架橋性化合物、又は重合性不飽和結合を有する架橋性化合物を含有することが好ましい。これら置換基や重合性不飽和結合は、架橋性化合物中に2個以上有する必要がある。
エポキシ基又はイソシアネート基を有する架橋性化合物としては、ビスフェノールアセトングリシジルエーテル、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルアミノジフェニレン、テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビス(アミノエチル)シクロヘキサン、テトラフェニルグリシジルエーテルエタン、トリフェニルグリシジルエーテルエタン、ビスフェノールヘキサフルオロアセトジグリシジルエーテル、1,3−ビス(1−(2,3−エポキシプロポキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロメチル)ベンゼン、4,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニル、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、2−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)−2−(4−(1,1−ビス(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)エチル)フェニル)プロパン、1,3−ビス(4−(1−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)−1−(4−(1−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチル)フェノキシ)−2−プロパノール等が挙げられる。
オキセタン基を有する架橋性化合物は、下記式[4A]で示すオキセタン基を少なくとも2個有する架橋性化合物である。
Figure 2015060357
具体的には、国際公開公報WO2011/132751(2011.10.27公開)の58〜59頁に掲載される式[4a]〜[4k]で表される架橋性化合物が挙げられる。
シクロカーボネート基を有する架橋性化合物としては、下記式[5A]で表されるシクロカーボネート基を少なくとも2個有する架橋性化合物である。
Figure 2015060357
具体的には、国際公開公報WO2012/014898(2012.2.2公開)の76〜82頁に掲載される式[5−1]〜[5−42]で表される架橋性化合物が挙げられる。
ヒドロキシル基及びアルコキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有する架橋性化合物としては、例えば、ヒドロキシル基又はアルコキシル基を有するアミノ樹脂、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、グリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂、スクシニルアミド−ホルムアルデヒド樹脂、エチレン尿素−ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。具体的には、アミノ基の水素原子が、メチロール基及び/又はアルコキシメチル基で置換されたメラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体、又はグリコールウリルを用いることができる。このメラミン誘導体又はベンゾグアナミン誘導体は、2量体又は3量体として存在することも可能である。これらは、トリアジン環1個当たり、メチロール基又はアルコキシメチル基を平均3個以上6個以下有するものが好ましい。
このようなメラミン誘導体又はベンゾグアナミン誘導体の例としては、市販品のトリアジン環1個当たりメトキシメチル基が平均3.7個置換されているMX−750、トリアジン環1個当たりメトキシメチル基が平均5.8個置換されているMW−30(以上、三和ケミカル社製)や、サイメル300、301、303、350、370、771、325、327、703、712などのメトキシメチル化メラミン、サイメル235、236、238、212、253、254などのメトキシメチル化ブトキシメチル化メラミン、サイメル506、508などのブトキシメチル化メラミン、サイメル1141のようなカルボキシル基含有メトキシメチル化イソブトキシメチル化メラミン、サイメル1123のようなメトキシメチル化エトキシメチル化ベンゾグアナミン、サイメル1123−10のようなメトキシメチル化ブトキシメチル化ベンゾグアナミン、サイメル1128のようなブトキシメチル化ベンゾグアナミン、サイメル1125−80のようなカルボキシル基含有メトキシメチル化エトキシメチル化ベンゾグアナミン(以上、三井サイアナミド社製)等が挙げられる。
また、グリコールウリルの例として、サイメル1170のようなブトキシメチル化グリコールウリル、サイメル1172のようなメチロール化グリコールウリルなど、パウダーリンク1174のようなメトキシメチロール化グリコールウリル等が挙げられる。
ヒドロキシル基又はアルコキシル基を有するベンゼン又はフェノール性化合物としては、例えば、1,3,5−トリス(メトキシメチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(イソプロポキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(sec−ブトキシメチル)ベンゼン、2,6−ジヒドロキシメチル−p−tert−ブチルフェノールなどが挙げられる。
より具体的には、国際公開公報WO2011/132751.(2011.10.27公開)の62〜66頁に掲載される、式[6−1]〜[6−48]で表される架橋性化合物が挙げられる。
重合性不飽和結合を有する架橋性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレートなどの重合性不飽和基を分子内に3個有する架橋性化合物;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイドビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイドビスフェノール型ジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどの重合性不飽和基を分子内に2個有する架橋性化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルリン酸エステル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の重合性不飽和基を分子内に1個有する架橋性化合物などが挙げられる。
さらに、下記式[7A]で表される化合物を用いることもできる。
Figure 2015060357
(式[7A]中、Eはシクロヘキサン環、ビシクロヘキサン環、ベンゼン環、ビフェニル環、ターフェニル環、ナフタレン環、フルオレン環、アントラセン環及びフェナントレン環からなる群から選ばれる少なくとも1つの環を示し、Eは下記式[7a]及び[7b]からなる群から選ばれる少なくとも1つの基を示し、nは1〜4の整数を示す。)
Figure 2015060357
上記化合物は架橋性化合物の一例であり、これらに限定されるものではない。
また、本発明の液晶配向剤に用いる架橋性化合物は、1種類であってもよく、2種類以上組み合わせてもよい。
架橋性化合物の含有量は、すべての重合体成分100質量部に対して、0.1〜150質量部であることが好ましい。なかでも、架橋反応が進行し目的の効果を発現させるためには、すべての重合体成分100質量部に対して0.1〜100質量部が好ましい。より好ましいのは、1〜50質量部である。
液晶配向剤は、本発明の効果を損なわない限り、液晶配向剤を塗布した際の液晶配向膜の膜厚の均一性や表面平滑性を向上させる化合物を含有することができる。
液晶配向膜の膜厚の均一性や表面平滑性を向上させる化合物としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ノ二オン系界面活性剤などが挙げられる。
より具体的には、例えば、エフトップEF301、EF303、EF352(以上、トーケムプロダクツ社製)、メガファックF171、F173、R−30(以上、大日本インキ社製)、フロラードFC430、FC431(以上、住友スリーエム社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(以上、旭硝子社製)などが挙げられる。
これらの界面活性剤の使用割合は、液晶配向剤に含有されるすべての重合体成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜2質量部、より好ましくは0.01〜1質量部である。
さらに、本発明の液晶配向剤には、液晶配向膜中の電荷移動を促進して素子の電荷抜けを促進させる化合物として、国際公開公報WO2011/132751(2011.10.27公開)の69〜73頁に掲載される、式[M1]〜[M156]で表される窒素含有複素環アミン化合物を添加することもできる。このアミン化合物は、液晶配向剤に直接添加しても構わないが、適当な溶媒で、濃度0.1〜10質量%、好ましくは1〜7質量%の溶液にしてから添加することが好ましい。これらの溶媒としては、上述した特定重合体(A)及び特定重合体(B)を溶解させる溶媒であれば特に限定されない。
本発明の液晶配向剤には、上記の貧溶媒、架橋性化合物、樹脂被膜又は液晶配向膜の膜厚の均一性や表面平滑性を向上させる化合物、及び電荷抜けを促進させる化合物の他に、本発明の効果が損なわれない範囲であれば、液晶配向膜の誘電率や導電性などの電気特性を変化させる目的の誘電体や導電物質を添加してもよい。
<液晶配向膜及び液晶表示素子>
液晶配向膜は、前記液晶配向剤を基板に塗布し、乾燥し、焼成して得られる膜である。
液晶配向剤を塗布する基板としては、透明性の高い基板であれば特に限定されず、ガラス基板、窒化珪素基板とともに、アクリル基板やポリカーボネート基板などのプラスチック基板等を用いることもできる。その際、液晶を駆動させるためのITO電極などが形成された基板を用いると、プロセスの簡素化の点から好ましい。また、反射型の液晶表示素子では、片側の基板のみにならば、シリコンウエハーなどの不透明な物でも使用でき、この場合の電極にはアルミニウムなどの光を反射する材料も使用できる。
液晶配向剤の塗布方法は、特に限定されないが、工業的には、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェット法などが一般的である。その他の塗布方法としては、ディップ法、ロールコータ法、スリットコータ法、スピンナー法、スプレー法などがあり、目的に応じてこれらを用いてもよい。
液晶配向剤を基板上に塗布した後は、ホットプレート、熱循環型オーブン、IR(赤外線)型オーブンなどの加熱手段により、溶媒を蒸発させて液晶配向膜とすることができる。
液晶配向剤を塗布した後の乾燥、焼成工程は、任意の温度と時間を選択することができる。通常は、含有される溶媒を十分に除去するために、50〜120℃で1〜10分焼成し、その後、150〜300℃で、5〜120分焼成する条件が挙げられる。
焼成後の液晶配向膜の厚みは、特に限定されないが、薄すぎると液晶表示素子の信頼性が低下する場合があるので、5〜300nmであることが好ましい。なかでも、10〜200nmが好ましい。
得られた液晶配向膜を配向処理する方法としては、前記ラビング処理法、光配向処理法などが挙げられるが、光配向処理法が好ましい。
光配向処理法の具体例としては、前記液晶配向膜の表面に、一定方向に偏向された放射線を照射し、場合によっては、さらに150〜250℃の温度で加熱処理を行い、液晶配向性(液晶配向能ともいう)を付与する方法が挙げられる。放射線としては、100〜800nmの波長を有する紫外線又は可視光線を用いることができる。なかでも、100〜400nmの波長を有する紫外線が好ましく、より好ましくは、200〜400nmの波長を有する紫外線である。
また、液晶配向性を改善するために、液晶配向膜を有する基板を50〜250℃で加熱しながら、放射線を照射してもよい。
放射線の照射量は、1〜10,000mJ/cmが好ましい。なかでも、100〜5,000mJ/cmが好ましい。このようにして製造された液晶配向膜は、液晶分子を一定の方向に安定して配向させることができる。
さらに、偏光された放射線を照射した液晶配向膜に、水や溶媒を用いて、接触処理をすることもできる。使用する溶媒としては、放射線の照射によって液晶配向膜から生成した分解物を溶解する溶媒であれば、特に限定されるものではない。具体例としては、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート、ブチルセロソルブ、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸シクロヘキシルなどが挙げられる。なかでも、汎用性や溶媒の安全性の点から、水、2−プロパンール、1−メトキシ−2−プロパノール又は乳酸エチルが好ましい。より好ましいのは、水、1−メトキシ−2−プロパノール又は乳酸エチルである。これらの溶媒は、1種類であってもよく、2種類以上組み合わせてもよい。
本発明における接触処理としては、浸漬処理や噴霧処理(スプレー処理ともいう)が挙げられる。これらの処理における処理時間は、放射線によって液晶配向膜から生成した分解物を効率的に溶解させる点から、10秒〜1時間が好ましい。なかでも、1〜30分間浸漬処理をすることが好ましい。また、前記接触処理時の溶媒の温度は、常温でも加温してもよいが、好ましくは、10〜80℃である。なかでも、20〜50℃が好ましい。分解物の溶解性の点から、必要に応じて、超音波処理などを、さらに行ってもよい。
前記接触処理の後に、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトンなどの低沸点溶媒によるすすぎ(リンスともいう)や液晶配向膜の焼成を行うことが好ましい。その際、リンスと焼成のどちらか一方を行っても、両方を行ってもよい。焼成の温度は、150〜300℃であることが好ましい。なかでも、180〜250℃が好ましい。より好ましいのは、200〜230℃である。また、焼成の時間は、10秒〜30分が好ましい。なかでも、1〜10分が好ましい。
本発明の液晶配向膜は、IPS方式やFFS方式などの横電界方式の液晶表示素子の液晶配向膜として好適であり、特に、FFS方式の液晶表示素子の液晶配向膜として有用である。
本発明の液晶表示素子は、上記液晶配向剤から得られる液晶配向膜付きの基板を得た後、既知の方法で液晶セルを作製し、該液晶セルを使用して素子としたものである。
液晶セルの作製方法の一例として、パッシブマトリクス構造の液晶表示素子を例にとり説明する。なお、画像表示を構成する各画素部分にTFT(Thin Film Transistor)などのスイッチング素子が設けられたアクティブマトリクス構造の液晶表示素子であってもよい。
具体的には、透明なガラス製の基板を準備し、一方の基板の上にコモン電極を、他方の基板の上にセグメント電極を設ける。これらの電極は、例えばITO電極とすることができ、所望の画像表示ができるようパターニングされている。次いで、各基板の上に、コモン電極とセグメント電極を被覆するようにして絶縁膜を設ける。絶縁膜は、例えば、ゾル−ゲル法によって形成されたSiO−TiOからなる膜とすることができる。次に、前記のような条件で、各基板の上に液晶配向膜を形成し、一方の基板に他方の基板を、互いの液晶配向膜面が対向するようにして重ね合わせ、周辺をシール剤で接着する。シール剤には、基板間隙を制御するために、通常、スペーサーを混入しておくことが好ましい。また、シール剤を設けない面内部分にも、基板間隙制御用のスペーサーを散布しておくことが好ましい。シール剤の一部には、外部から液晶を充填可能な開口部を設けておくことが好ましい。
その後、シール剤に設けた開口部を通じて、2枚の基板とシール剤で包囲された空間内に液晶材料を注入する。次いで、この開口部を接着剤で封止する。注入には、真空注入法でもよいし、大気中で毛細管現象を利用した方法を用いてもよい。
液晶材料としては、ポジ型液晶材料やネガ型液晶材料のいずれを用いてもよい。次に、偏光板の設置を行う。具体的には、2枚の基板の液晶層とは反対側の面に一対の偏光板を貼り付けることが好ましい。
本発明の液晶配向剤を用いることで、交流駆動による残像を抑制し、かつ、シール剤及び下地基板との密着性を両立する液晶配向膜を得ることができる。特に、偏光された放射線を照射して得られる光配向処理法用の液晶配向膜に対して有用である。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下で使用した化合物の略号、及び各特性の測定方法は、次のとおりである。
GBL:γ−ブチルラクトン
BCS:ブチルセロソルブ
DA−A:下記式(DA−A)参照
DA−1:下記式(DA−1)参照
DA−2:下記式(DA−2)参照
DA−3:下記式(DA−3)参照
DA−4:下記式(DA−4)参照
DE−1:下記式(DE−1)参照
DAH−1:下記式(DAH−1)参照
DAH−2:下記式(DAH−2)参照
添加剤A:N−α―(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−N−τ−t−ブトキシカルボニル−L−ヒスチジン
Figure 2015060357
Figure 2015060357
Figure 2015060357
H NMR]
装置:フーリエ変換型超伝導核磁気共鳴装置(FT−NMR)INOVA−400(Varian製)400MHz
溶媒:重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d))
標準物質:テトラメチルシラン(TMS)
積算回数:8、または、32
13C{H} NMR]
装置:フーリエ変換型超伝導核磁気共鳴装置(FT−NMR)INOVA−400(Varian製)100MHz
溶媒:重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d
標準物質:テトラメチルシラン(TMS)
積算回数:256
[融点測定(DSC)]
装置:示差走査熱量測定装置DSC1STAReシステム(メトラートレド製)
パン:密閉型Auパン
昇温速度:10℃/min
融点:最も低温での吸熱ピーク温度を解析
[粘度]
ポリアミック酸エステル及びポリアミック酸溶液の粘度は、E型粘度計TVE−22H(東機産業社製)を用い、サンプル量1.1mL、コーンロータTE−1(1°34’、R24)、温度25℃で測定した。
[分子量]
ポリアミック酸エステルの分子量はGPC(常温ゲル浸透クロマトグラフィー)装置によって測定し、ポリエチレングリコール、及びポリエチレンオキシド換算値として数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)を算出した。
GPC装置:Shodex社製(GPC−101)
カラム:Shodex社製(KD803、KD805の直列)
カラム温度:50℃
溶離液:N,N−ジメチルホルムアミド(添加剤として、臭化リチウム−水和物(LiBr・HO)が30mmol/L(リットル)、リン酸・無水結晶(o−リン酸)が30mmol/L、テトラヒドロフラン(THF)が10ml/L)
流速:1.0ml/分
検量線作成用標準サンプル:東ソー社製 TSK 標準ポリエチレンオキサイド(重量平均分子量(Mw) 約900,000、150,000、100,000、及び30,000)、並びに、ポリマーラボラトリー社製 ポリエチレングリコール(ピークトップ分子量(Mp) 約12,000、4,000、及び1,000)。測定は、ピークが重なるのを避けるため、900,000、100,000、12,000、1,000の4種類を混合したサンプル、並びに150,000、30,000、4,000の3種類を混合したサンプルの2サンプルについて別々に行った。
[イミド化率の測定]
合成例におけるポリイミドのイミド化率は次のようにして測定した。ポリイミド粉末20mgをNMRサンプル管(NMRサンプリングチューブスタンダード,φ5(草野科学製))に入れ、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6,0.05質量%TMS(テトラメチルシラン)混合品)(0.53ml)を添加し、超音波をかけて完全に溶解させた。この溶液をNMR測定機(JNW−ECA500)(日本電子データム製)にて500MHzのプロトンNMRを測定した。イミド化率は、イミド化前後で変化しない構造に由来するプロトンを基準プロトンとして決め、このプロトンのピーク積算値と、9.5ppm〜10.0ppm付近に現れるアミド酸のNH基に由来するプロトンピーク積算値とを用い以下の式によって求めた。
イミド化率(%)=(1−α・x/y)×100
上記式中、xはアミド酸のNH基由来のプロトンピーク積算値、yは基準プロトンのピーク積算値、αはポリアミド酸(イミド化率が0%)の場合におけるアミド酸のNH基プロトン1個に対する基準プロトンの個数割合である。
[インクジェット印刷]
実施例中に記載したインクジェット印刷は、下記に示す装置、条件で行った。 装置名:インクジェット印刷による微細パターン塗布装置(日立プラントテクノロジー社製、HIS−200−1H)
塗布基板:100×100mmITO基板
塗布面積:72×80mm
塗布条件:分解能15μm、ステージ速度40mm/sec、周波数2000Hz、パルス幅9.6μsec、液適量42pl、ピッチ幅60μm、ピッチ長141μm、印加電圧:15V、ノズルギャップ0.5mm
[液晶セルの作製]
FFS(Fringe Field Switching)モード液晶表示素子の構成を備えた液晶セルを作製する。始めに電極付きの基板を準備した。基板は、30mm×50mmの大きさで、厚さが0.7mmのガラス基板である。基板上には第1層目として対向電極を構成する、ベタ状のパターンを備えたITO電極が形成されている。第1層目の対向電極の上には第2層目として、CVD法により成膜されたSiN(窒化珪素)膜が形成されている。第2層目のSiN膜の膜厚は500nmであり、層間絶縁膜として機能する。第2層目のSiN膜の上には、第3層目としてITO膜をパターニングして形成された櫛歯状の画素電極が配置され、第1画素及び第2画素の2つの画素を形成している。各画素のサイズは、縦10mmで横約5mmである。このとき、第1層目の対向電極と第3層目の画素電極とは、第2層目のSiN膜の作用により電気的に絶縁されている。
第3層目の画素電極は、中央部分が屈曲したくの字形状の電極要素を複数配列して構成された櫛歯状の形状を有する。各電極要素の短手方向の幅は3μmであり、電極要素間の間隔は6μmである。各画素を形成する画素電極が、中央部分の屈曲したくの字形状の電極要素を複数配列して構成されているため、各画素の形状は長方形状ではなく、電極要素と同様に中央部分で屈曲する、太字のくの字に似た形状を備える。そして、各画素は、その中央の屈曲部分を境にして上下に分割され、屈曲部分の上側の第1領域と下側の第2領域を有する。
各画素の第1領域と第2領域とを比較すると、それらを構成する画素電極の電極要素の形成方向が異なるものとなっている。すなわち、後述する液晶配向膜のラビング方向を基準とした場合、画素の第1領域では画素電極の電極要素が+10°の角度(時計回り)をなすように形成され、画素の第2領域では画素電極の電極要素が−10°の角度(時計回り)をなすように形成されている。すなわち、各画素の第1領域と第2領域とでは、画素電極と対向電極との間の電圧印加によって誘起される液晶の、基板面内での回転動作(インプレーン・スイッチング)の方向が互いに逆方向となるように構成されている。
次に、得られた液晶配向剤を1.0μmのフィルターで濾過した後、準備された上記電極付き基板と裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板に、スピンコート塗布にて塗布した。80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面にラビングや偏光紫外線照射などの配向処理を施し、液晶配向膜付き基板を得た。上記、2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合い配向方向が0°になるようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−2041(メルク株式会社製)を注入し、注入口を封止して、FFS駆動液晶セルを得た。その後、得られた液晶セルを110℃で1時間加熱し、一晩放置してから各評価に使用した。
[長期交流駆動による残像評価]
上記した残像評価に使用した液晶セルと同様の構造の液晶セルを準備した。
この液晶セルを用い、60℃の恒温環境下、周波数60Hzで±5Vの交流電圧を120時間印加した。その後、液晶セルの画素電極と対向電極との間をショートさせた状態にし、そのまま室温に一日放置した。
放置の後、液晶セルを偏光軸が直交するように配置された2枚の偏光板の間に設置し、電圧無印加の状態でバックライトを点灯させておき、透過光の輝度が最も小さくなるように液晶セルの配置角度を調整した。そして、第1画素の第2領域が最も暗くなる角度から第1領域が最も暗くなる角度まで液晶セルを回転させたときの回転角度を角度Δとして算出した。第2画素でも同様に、第2領域と第1領域とを比較し、同様の角度Δを算出した。そして、第1画素と第2画素の角度Δ値の平均値を液晶セルの角度Δとして算出し、交流駆動焼き付きΔが0.3未満を「良好」とし、それ以上を「不良」とした。
[交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価]
作製した液晶セルを偏光軸が直交するように配置された2枚の偏光板の間に設置し、電圧無印加の状態でLEDバックライトを点灯させておき、透過光の輝度が最も小さくなるように、液晶セルの配置角度を調整した。
次に、この液晶セルに周波数30Hzの交流電圧を印加しながらV−Tカーブ(電圧−透過率曲線)を測定し、相対透過率が50%となる交流電圧を駆動電圧として算出した。
LED光が液晶セルに当たらないよう遮光した。さらに液晶セルに周波数1kHzで20mVの矩形波を30分間印加した。
その後、LED点灯と同時に相対透過率が50%となる交流駆動を行い、点灯直後のV−F(電圧−フリッカ曲線)カーブを測定し、交流駆動の非対称化による電荷蓄積を打ち消すオフセット電圧値を算出した。その後1分毎に最小オフセット電圧値変化量を測定し、点灯直後から30分までに変化した際の最大電圧値を算出した。その際、最大オフセット電圧の変化量が20mVを超える場合「不良」と定義し評価した。また最大オフセット電圧の変化量が20mVを越えない場合には、「良好」と定義し評価した。
[電荷緩和特性]
上記液晶セルを光源上に置き、45℃の温度下でのV−T特性(電圧−透過率特性)を測定した後、±1.5V/60Hzの矩形波を印加した状態での液晶セルの透過率(Ta)を測定した。その後、45℃の温度下で±1.5V/60Hzの矩形波10分間印加した後、直流2Vを重畳し120分間駆動させた。直流電圧を切り、再び±1.5V/60Hzの矩形波のみで0分、5分、10分、及び20分駆動させた時の液晶セルの透過率(Tb)をそれぞれ測定し、各時間での透過率(Tb)と初期の透過率(Ta)の差(ΔT)から液晶表示素子内に残留した電圧により生じた透過率の差を算出した。
(合成例1)
芳香族ジアミン化合物(DA−A):N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−(4−アミノフェニル)エチル)−N−(4−アミノベンジル)アミンの合成
以下に示す3ステップの経路で芳香族ジアミン化合物(DA−A)を合成した。尚、芳香族ジアミン化合物(DA−A)は、上述した特定ジアミン化合物(2)に該当する。
第1ステップ:N−(2−(4−ニトロフェニル)エチル)−N−(4−ニトロベンジル)アミン(DA−A−1)の合成
Figure 2015060357
2−(4−ニトロフェニル)エチルアミン塩酸塩(50.0g,247mmol)を水(300g)及びDMF(50.0g)に溶解し、炭酸ナトリウム(78.4g,740mmol)を加え、4−ニトロベンジルブロミド(53.3g,247mmol)のDMF溶液(200g)を25℃で1時間かけて滴下した。滴下中、DMF/水=1/1(w/w、100g)を追加し、析出物による撹拌不良を解消した。そのまま室温で20時間撹拌し、さらに、40℃で4時間撹拌し、HPLC(高速液体クロマトグラフィ)で原料の消失を確認した。その後、反応液を室温に放冷し、析出物をろ過し、水(150g)で2回、2−プロパノール(50.0g)で2回洗浄し、50℃で減圧乾燥することで、N−2−(4−ニトロフェニル)エチル−N−(4−ニトロベンジル)アミンを得た(白色固体、収量:73g、収率:99%)。
1H NMR (DMSO-d6):δ 8.18 (d, J = 8.8 Hz, 2H, C6H4), 8.15 (d, J = 8.8 Hz, 2H, C6H4), 7.59, (d, J = 8.8 Hz, 2H, C6H4), 7.52 (d, J = 8.8 Hz, 2H, C6H4), 3.87 (s, 2H, CH2), 2.91 (t, J = 7.0 Hz, 2H, CH2), 2.80 (t, J = 7.0 Hz, 2H, CH2), 2.46 (s, 1H, NH). 13C{1H} NMR (DMSO-d6):δ 149.8, 149.5, 146.6, 146.3, 130.3, 129.2, 123.7, 123.6, 52.4, 50.0, 36.0 (each s).
融点(DSC):123℃
第2ステップ:N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−(4−ニトロフェニル)エチル)−N−(4−ニトロベンジル)アミン(DA−A−2)の合成
Figure 2015060357
N−2−(4−ニトロフェニル)エチル−N−4−ニトロベンジルアミン(73g,0.24mol)をDMF(371g)に溶解し、二炭酸ジtert−ブチル(54g,0.24mol)を2〜8℃で10分かけて滴下した。その後、20℃で4時間撹拌し、HPLCでで原料の消失を確認した。続いて、DMFを減圧留去し、反応液に酢酸エチル(371g)を加え、水(371g)で3回洗浄した。その後、有機相を減圧下で濃縮しオレンジ色オイルを得た(粗収量:96g,粗収率:97%)。この粗物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=7/3(v/v,Rf=0.3)で精製することで黄色オイルを得た。(粗収量:82.0g、粗収率:82.8%(2ステップ))。この黄色オイルにメタノール(118g)を加え、50℃で溶解させた後、撹拌しながら冷却し、0〜5℃で30分撹拌後、ろ過、乾燥することで、N−tert−ブトキシカルボニル−N−2−(4−ニトロフェニル)エチル−N−4−ニトロベンジルアミンを得た(白色粉末, 収量:74.5 g, 収率:78%(2ステップ))。
1H NMR (DMSO-d6):δ 8.22 (d, J = 8.4 Hz, 2H, C6H4), 8.18-8.16 (br, 2H, C6H4), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 2H, C6H4), 7.48 (br, 2H, C6H4), 4.57-4.54 (br, 2H, CH2), 3.55-3.49 (br, 2H, CH2), 2.97 (br, 2H, CH2), 1.36-1.32 (br, 9H, tert-Bu). 13C{1H} NMR (DMSO-d6):δ 155.2, 154.8, 147.9, 147.5, 147.1, 147.0, 146.5, 130.6, 128.7, 128.4, 124.0, 123.8, 79.7, 50.3, 49.2, 48.4, 34.3, 34.0, 28.2 (each s).
融点(DSC):77℃
第3ステップ:N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−(4−アミノフェニル)エチル)−N−(4−アミノベンジル)アミン(DA−A)の合成
Figure 2015060357
N−tert−ブトキシカルボニル−N−2−(4−ニトロフェニル)エチル−N−4−ニトロベンジルアミン(74g,0.18mol)をテトラヒドロフラン(370g)に溶解し、3質量%白金−炭素(7.4g)を加え、水素雰囲気下、室温で72時間撹拌した。原料の消失をHPLCで確認し、ろ過により触媒を除去し、ろ液を濃縮、乾燥することでDA−Aの粗物を薄黄色オイルとして得た(粗収量:66g、粗収率:105%)。これをトルエン(198g)に80℃で溶解後、2℃で1時間撹拌して結晶を析出させた。析出した固体をろ過し、乾燥することでDA−Aを得た(白色粉末、収量:56g、収率:90%)。
1H NMR (DMSO-d6):δ 6.92 (d, J = 8.0 Hz, 2H, C6H4), 6.84-6.76 (br, 2H, C6H4), 6.54 (d, J = 8.0 Hz, 2H, C6H4), 6.50 (d, J = 8.0 Hz, 2H, C6H4), 4.98 (s, 2H, NH2), 4.84 (s, 2H, NH2), 4.16 (br, 2H, CH2), 3.13 (br, 2H, CH2), 2.51 (br, 2H, CH2), 1.41 (s, 9H, tert-Bu). 13C{1H} NMR (DMSO-d6):δ 155.4, 154.9, 148.2, 147.2, 129.5, 129.3, 129.1, 128.9, 126.6, 125.7, 114.5, 114.3, 78.9, 78.8, 50.2, 49.2, 48.4, 33.9, 33.3, 28.5 (each s).
融点(DSC):103℃
(合成例2)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの3000mL四つ口フラスコに、1,2−ビス(4−アミノフェノキシ)エタンを110.47g(452mmol)、 DA−2を18.94g(79.8mmol)量り取り、NMPを1587g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を111.18g(496mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸(PAA−1)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は183mPa・sであった。
(合成例3)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの2000ml四つ口フラスコに得られたポリアミック酸溶液(PAA−1)を950g量り取り、NMPを677.5g加え、30分撹拌した。得られたポリアミック酸溶液に、無水酢酸を77.10g、ピリジンを19.92g加えて、60℃で3時間加熱し、化学イミド化を行った。得られた反応液を5177gのメタノールに撹拌しながら投入し、析出した沈殿物をろ取し、続いて、5177gのメタノールで3回洗浄し、1726gのメタノールで2回洗浄した。得られた樹脂粉末を60℃で12時間乾燥することで、ポリイミド樹脂粉末を得た。
このポリイミド樹脂粉末のイミド化率は、74%、分子量はMn=8755、Mw=19663であった。
撹拌子を入れた200mlサンプル管に得られたポリイミド樹脂粉末20.34gを量り取り、NMPを149.2g加え、40℃で24時間撹拌し溶解させて、ポリイミド溶液(SPI−1)を得た。
(合成例4)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、p−フェニレンジアミンを2.92g(27.0mmol)及びDA−2を0.71g(3.0mmol)量り取り、NMPを81.76g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を6.46g(28.8mmol)添加し、更に固形分濃度が10重量%になるようにNMPを加え、室温で4時間撹拌してポリアミック酸(PAA−2)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は230mPa・sであった。
(合成例5)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、1,2−ビス(4−アミノフェノキシ)エタンを2.93g(12.00mmol)、DA−Aを4.43g(11.99mmol)を量り取り、NMPを81.98g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を5.35g(23.88mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを9.11g加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(PAA−3)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は205mPa・sであった。
(合成例6)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100ml四つ口フラスコに得られたポリアミック酸溶液(PAA−3)を20g量り取り、NMPを14.29g加え、30分撹拌した。得られたポリアミック酸溶液に、無水酢酸を1.48g、ピリジンを0.38g加えて、60℃で3時間加熱し、化学イミド化を行った。得られた反応液を139mlのメタノールに撹拌しながら投入し、析出した沈殿物をろ取し、続いて、139mlのメタノールで3回洗浄した。得られた樹脂粉末を60℃で12時間乾燥することで、ポリイミド樹脂粉末(SPI−2)を得た。
このポリイミド樹脂粉末のイミド化率は、75%、分子量はMn=8156、Mw=17408であった。
(合成例7)
撹拌装置付きの500mLの四つ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、p−フェニレンジアミンを2.80g(25.9mmol)入れ、さらにDA−1を1.45g (6.47mmol)入れた後、NMPを111g、及び塩基としてピリジン6.18g(78.1mmol) を加え、撹拌して溶解させた。次に、このジアミン溶液を撹拌しながら、DE−1を9.89g(30.4mmol)添加し、15℃で一晩反応させた。一晩攪拌後、アクリロイルクロライドを0.38g (4.21mmol) 加えて、15℃で4時間反応させた。得られたポリアミック酸エステルの溶液を、1230gの水に撹拌しながら投入し、析出した白色沈殿をろ取し、続いて、1230gのIPAで5回洗浄し、乾燥して白色のポリアミック酸エステル樹脂粉末10.2gを得た。収率は、83.0%であった。また、このポリアミック酸エステルの分子量は、Mn=20,786、Mw=40,973であった。
得られたポリアミック酸エステル樹脂粉末7.96gを100mL三角フラスコに採り、GBLを72.1g加え、室温で24時間攪拌し、溶解させて、ポリアミック酸エステル溶液(PAE−1)を得た。
(合成例8)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの1000mL四つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルアミンを39.89g(200.2mmol)、3,5−ジアミノ安息香酸を7.60g(49.95mmol)量り取り、NMPを282g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物を14.88g(75.10mmol)添加し、更に固形分濃度が15質量%になるようにNMPを加え、室温で2時間撹拌した。次に、NMPを283g加えて、DAH−1を50.3g(171.0mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを加えて、室温で24時間撹拌し、ポリアミック酸(PAA−4)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は393mPa・sであった。
(合成例9)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの2000mL四つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルアミンを63.76g(320mmol)、3,5−ジアミノ安息香酸を12.17g(79.99mmol)量り取り、NMPを1094g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、DAH−1を112.59g(383mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを加えて、室温で24時間撹拌し、ポリアミック酸(PAA−5)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は384mPa・sであった。
(合成例10)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの1000mL四つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルアミンを33.48g(168.0mmol)、DA−3を21.48g(71.99mmol)取り、NMPを803.1g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、DAH−1を66.73g(226.8mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを加えて、室温で24時間撹拌し、ポリアミック酸(PAA−6)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は380mPa・sであった。
(合成例11)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの200mL四つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルアミンを4.44g(20.82mmol)、3,5−ジアミノ安息香酸を0.79g(5.19mmol)量り取り、NMPを15.71g、GBLを73.08g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、DAH−1を7.39g(25.12mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを加えて、室温で24時間撹拌し、ポリアミック酸(PAA−7)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は530mPa・sであった。
(比較合成例1)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの2000mL四つ口フラスコに、DA−3を119.35g(400mmol)量り取り、NMPを1536g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、DAH−1を39.43g(386mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを加えて、室温で24時間撹拌し、ポリアミック酸(PAA−9)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は372mPa・sであった。
(合成例12)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの10Lセパラフラスコに、1,2−ビス(4−アミノフェノキシ)エタンを488.58g(2mol)、 DA−Aを184.69g(0.5mol)量り取り、NMPを7772.47g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を504.38g(2.25mol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸(PAA−10)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は192.6mPa・sであった。
(合成例13)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの3000ml四つ口フラスコに得られたポリアミック酸溶液(PAA−10)を2400g量り取り、NMPを800g加え、30分撹拌した。得られたポリアミック酸溶液に、無水酢酸を186.20g、ピリジンを48.1g加えて、60℃で3時間加熱し、化学イミド化を行った。得られた反応液を13.21Lのメタノールに撹拌しながら投入し、析出した沈殿物をろ取し、続いて、13.21Lのメタノールで3回洗浄し、4.30Lのメタノールで2回洗浄した。得られた樹脂粉末を60℃で12時間乾燥することで、ポリイミド樹脂粉末を得た。
このポリイミド樹脂粉末のイミド化率は、74%、分子量はMn=6737、Mw=14181であった。
撹拌子を入れた200mlサンプル管に得られたポリイミド樹脂粉末20.34gを取り、NMPを149.2g加え、40℃で24時間撹拌し溶解させて、ポリイミド溶液(SPI−3)を得た。
(合成例14)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、DA−4を0.87g(5.8mmol)及び4,4’−ジアミノジフェニルアミンを4.62g(23.2mmol)量り取り、NMPを63.24g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながらDAH−1を4.27g(14.5mmol)および1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.56g(13.05mmol)添加し、更に固形分濃度が12重量%になるようにNMPを加え、室温で4時間撹拌してポリアミック酸(PAA−11)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は593mPa・sであった。
(合成例15)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを1.11g(14.0mmol)及び4,4’−ジアミノジフェニルアミンを4.46g(22.4mmol)量り取り、NMPを62.02g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながらDAH−1を4.12g(14mmol)および1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.38g(12.18mmol)添加し、更に固形分濃度が12重量%になるようにNMPを加え、室温で4時間撹拌してポリアミック酸(PAA−12)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は590mPa・sであった。
(合成例16)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの5Lセパラフラスコに、3,5−ジアミノ安息香酸を31.64g(0.2mol)及び4,4’−ジアミノジフェニルアミンを165.78g(0.83mol)量り取り、NMPを1270.36g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながらDAH−2を95.57g(0.31mol)添加し、更に固形分濃度が15重量%になるようにNMPを加え、室温で4時間撹拌した。その後DAH−1を201.95g(0.69mol)添加し、固形分濃度が12重量%になるようにNMPを加え、室温で4時間撹拌してポリアミック酸(PAA−13)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は435mPa・sであった。
(合成例17)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを1.11g(14.0mmol)及び4,4’−ジアミノジフェニルアミンを4.46g(22.4mmol)量り取り、NMPを64.41g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながらDAH−1を5.77g(19.6mmol)および1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を1.207g(6.16mmol)添加し、更に固形分濃度が12重量%になるようにNMPを加え、室温で4時間撹拌してポリアミック酸(PAA−14)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は387mPa・sであった。
(合成例18)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、DA−4を0.84g(5.6mmol)及び4,4’−ジアミノジフェニルアミンを4.46g(22.4mmol)量り取り、NMPを63.03g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながらDAH−1を5.77g(19.6mmol)および1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を1.207g(6.16mmol)添加し、更に固形分濃度が12重量%になるようにNMPを加え、室温で4時間撹拌してポリアミック酸(PAA−15)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は396mPa・sであった。
(合成例19)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを1.11g(14.0mmol)及び4,4’−ジアミノジフェニルアミンを4.46g(22.4mmol)量り取り、NMPを67.90g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながらDAH−1を5.77g(19.6mmol)およびDAH−2を1.89g(6.16mmol)添加し、更に固形分濃度が12重量%になるようにNMPを加え、室温で4時間撹拌してポリアミック酸(PAA−16)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は386.8mPa・sであった。
(合成例20)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコにDA−4を0.81g(5.4mmol)及び4,4’−ジアミノジフェニルアミンを4.30g(21.6mmol)量り取り、NMPを64.14g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながらDAH−2を1.81g(5.94mmol)およびDAH−1を5.56g(18.9mmol)添加し、更に固形分濃度が12重量%になるようにNMPを加え、室温で4時間撹拌してポリアミック酸(PAA−17)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は304.0mPa・sであった。
(合成例21)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルアミンを3.82g(19.2mmol)、3,5−ジアミノ安息香酸を0.73g(4.8mmol)量り取り、NMPを15.38g、GBLを30.76g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、DAH−1を4.51g(15.3mmol)添加して室温で4時間撹拌した。さらに1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を1.41g(7.2mmol)添加し、固形分濃度が12質量%になるようにGBLを加えて、室温で24時間撹拌し、ポリアミック酸(PAA−18)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は308.4mPa・sであった。
(合成例22)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルアミンを3.82g(19.2mmol)、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを0.95g(4.8mmol)量り取り、NMPを16.74g、GBLを33.48g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、DAH−1を6.63g(22.6mmol)添加し,更に固形分濃度が12質量%になるようにGBLを加えて、室温で24時間撹拌し、ポリアミック酸(PAA−19)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は324.4mPa・sであった。
(合成例23)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルアミンを2.86g(14.4mmol)、3,5−ジアミノ安息香酸を0.73g(4.8mmol)量り取り、NMPを15.78g、GBLを31.55g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、DAH−1を6.63g(22.6mmol)添加し,更に固形分濃度が12質量%になるようにGBLを加えて、室温で24時間撹拌し、ポリアミック酸(PAA−20)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は335.5mPa・sであった
(合成例24)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルアミンを3.99g(20.0mmol)、3,5−ジアミノ安息香酸を0.76g(5.0mmol)量り取り、NMPを15.45g、GBLを3.86g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物を2.48g(12.5mmol)添加して室温で4時間撹拌した。さらにDAH−1を3.31g(11.25mmol)添加し、固形分濃度が12質量%になるようにGBLを加えて、室温で24時間撹拌し、ポリアミック酸(PAA−21)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は285.2mPa・sであった。
(合成例25)
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、1,2−ビス(4−アミノフェノキシ)エタンを2.81g(11.5mmol)、DA−Aを4.24g(11.5mmol)量り取り、NMPを64.03g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、DAH−1を1.35g(4.6mmol)添加して室温で4時間撹拌した。さらに1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を4.06g(18.1mmol)添加し、固形分濃度が12質量%になるようにNMPを加えて、室温で24時間撹拌し、ポリアミック酸(PAA−22)の溶液を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は132.0mPa・sであった。
(実施例1)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例3で得られたポリイミド溶液(SPI−1)を5.49g、合成例8で得られたポリアミック酸溶液(PAA−4)を5.14g量り取り、0.3質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を1.24g、NMPを4.14g、BCSを4.02g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−1)を得た。
(実施例2)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例4で得られたポリアミック酸溶液(PAA−2)を5.50g、合成例9で得られたポリアミック酸溶液(PAA−5)を4.64g量り取り、0.3質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を1.10g、NMPを4.76g、BCSを4.01g、及び添加剤Aを0.17g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−2)を得た。
(実施例3)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例3で得られたポリイミド溶液(SPI−1)を5.64g、合成例10で得られたポリアミック酸溶液(PAA−6)を5.14g量り取り、0.3質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を1.24g、NMPを3.98g、BCSを4.02g、及び添加剤Aを0.19g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−3)を得た。
(実施例4)
撹拌子を入れた200mL三角フラスコに、合成例6で得られたポリイミド溶液(SPI−2)を5.50g、合成例9で得られたポリアミック酸溶液(PAA−5)を5.21g量り取り、0.3質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を1.24g、NMPを4.04g、BCSを4.02g、及び添加剤Aを0.19g、加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−4)を得た。
(実施例5)
撹拌子を入れた200mL三角フラスコに、合成例7で得られたポリアミック酸エステル溶液(PAE−1)を12.40g、合成例11で得られたポリアミック酸溶液(PAA−7)を15.5g量り取り、NMPを4.96g、GBLを47.14g、PBを20.02g、及び添加剤Aを0.43g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−5)を得た。
(比較例1)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例3で得られたポリイミド溶液(SPI−1)を5.44g、比較合成例1で得られたポリアミック酸溶液(PAA−9)を5.17g量り取り、0.3質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を1.24g、NMPを4.15g、BCSを4.02g、及び添加剤Aを0.19g、加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(B−1)を得た。
(実施例6)
実施例1で得られた液晶配向剤(AL−1)を1.0μmのフィルターで濾過した後、準備された上記電極付き基板と裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板に、スピンコート塗布にて塗布した。80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を0.2J/cm照射した。この基板を、25℃のエチルラクテートに5分間浸漬させ、次いで25℃の純水に1分間浸漬させ、200℃のホットプレート上で5分間乾燥させて、液晶配向膜付き基板を得た。上記、2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合い配向方向が0°になるようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−2041(メルク株式会社製)を注入し、注入口を封止して、FFS駆動液晶セルを得た。その後、得られた液晶セルを110℃で1時間加熱し、一晩放置した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ6.9%、2.0%、1.1%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例7)
実施例2で得られた液晶配向剤(AL−2)を1.0μmのフィルターで濾過した後、準備された上記電極付き基板と裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板に、スピンコート塗布にて塗布した。80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を0.5J/cm照射した。この基板を、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、液晶配向膜付き基板を得た。上記、2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合い配向方向が0°になるようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−2041(メルク株式会社製)を注入し、注入口を封止して、FFS駆動液晶セルを得た。その後、得られた液晶セルを110℃で1時間加熱し、一晩放置した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ6.1%、1.9%、0.9%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例8)
実施例3で得られた液晶配向剤(AL−3)を用いた以外は、実施例6と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ6.7%、0.5%、0.3%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例9)
実施例4で得られた液晶配向剤(AL−4)を用いて、偏光紫外線照射後に、エチルラクテートの代わりに25℃の純水で5分間接触処理した以外は、実施例6と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ4.0%、0.9%、0.5%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例10)
実施例5で得られた液晶配向剤(AL−5)を用いて、インクジェット印刷で液晶配向剤を塗布した以外は、実施例7と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ8.4%、1.4%、0.9%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(比較例2)
比較例1で得られた液晶配向剤(B−1)を用いた以外は、実施例6と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ9.9%、0.5%、0.2%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以上であり、不良であった。
Figure 2015060357
Figure 2015060357
(実施例11)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例13で得られたポリイミド溶液(SPI−3)を3.18g、合成例14で得られたポリアミック酸溶液(PAA−11)を4.47g量り取り、1.0質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を0.9g、NMPを1.34g、GBLを5.4g、BCSを3.60g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−6)を得た。
(実施例12)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例13で得られたポリイミド溶液(SPI−3)を3.18g、合成例15で得られたポリアミック酸溶液(PAA−12)を4.10g量り取り、1.0質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を0.9g、NMPを1.46g、GBLを5.4g、BCSを3.60g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−7)を得た。
(実施例13)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例13で得られたポリイミド溶液(SPI−3)を3.18g、合成例16で得られたポリアミック酸溶液(PAA−13)を4.05g量り取り、1.0質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を0.9g、NMPを150g、GBLを5.4g、BCSを3.60g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−8)を得た。
(実施例14)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例13で得られたポリイミド溶液(SPI−3)を3.18g、合成例17で得られたポリアミック酸溶液(PAA−14)を3.99g量り取り、1.0質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を0.9g、NMPを1.56g、GBLを5.40g、BCSを3.60g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−9)を得た。
(実施例15)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例13で得られたポリイミド溶液(SPI−3)を3.18g、合成例18で得られたポリアミック酸溶液(PAA−15)を3.89g量り取り、1.0質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を0.9g、NMPを1.66g、GBLを5.40g、BCSを3.60g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−10)を得た。
(実施例16)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例13で得られたポリイミド溶液(SPI−3)を3.18g、合成例19で得られたポリアミック酸溶液(PAA−16)を3.79g量り取り、1.0質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を0.9g、NMPを1.76g、GBLを5.40g、BCSを3.60g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−11)を得た。
(実施例17)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例13で得られたポリイミド溶液(SPI−3)を3.18g、合成例20で得られたポリアミック酸溶液(PAA−17)を3.96g量り取り、1.0質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を0.9g、NMPを1.58g、GBLを5.40g、BCSを3.60g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−12)を得た。
(実施例18)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例7で得られたポリアミック酸エステル溶液(PAE−1)を4.8g、合成例21で得られたポリアミック酸溶液(PAA−18)を6.02g量り取り、1.0質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を0.9g、NMPを2.83g、GBLを9.74g、BCSを6.00g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−13)を得た。
(実施例19)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例7で得られたポリアミック酸エステル溶液(PAE−1)を4.8g、合成例22で得られたポリアミック酸溶液(PAA−19)を6.17g量り取り、1.0質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を0.9g、NMPを1.91g、GBLを9.62g、BCSを6.00g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−14)を得た。
(実施例20)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例7で得られたポリアミック酸エステル溶液(PAE−1)を4.8g、合成例23で得られたポリアミック酸溶液(PAA−20)を5.99g量り取り、1.0質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を0.9g、NMPを1.95g、GBLを9.77g、BCSを6.00g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−15)を得た。
(実施例21)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例7で得られたポリアミック酸エステル溶液(PAE−1)を4.8g、合成例24で得られたポリアミック酸溶液(PAA−21)を6.10g量り取り、1.0質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を0.9g、NMPを1.92g、GBLを9.67g、BCSを6.00g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−16)を得た。
(実施例22)
撹拌子を入れた50mL三角フラスコに、合成例25で得られたポリアミック酸溶液(PAA−22)を4.8g、合成例9で得られたポリアミック酸溶液(PAA−5)を6.09g量り取り、1.0質量%3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのNMP溶液を0.9g、NMPを1.96g、GBLを9.77g、BCSを6.00g加え、マグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(AL−17)を得た。
(実施例23)
実施例11で得られた液晶配向剤(AL−6)を1.0μmのフィルターで濾過した後、準備された上記電極付き基板と裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板に、スピンコート塗布にて塗布した。80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を0.2J/cm照射した。この基板を、25℃のエチルラクテートに5分間浸漬させ、次いで25℃の純水に1分間浸漬させ、200℃のホットプレート上で5分間乾燥させて、液晶配向膜付き基板を得た。上記、2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合い配向方向が0°になるようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−2041(メルク株式会社製)を注入し、注入口を封止して、FFS駆動液晶セルを得た。その後、得られた液晶セルを110℃で1時間加熱し、一晩放置した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ4.5%、0.8%、0.4%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例24)
実施例12で得られた液晶配向剤(AL−7)を用いた以外は、実施例23と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ6.8%、1.2%、0.7%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例25)
実施例13で得られた液晶配向剤(AL−8)を用いた以外は、実施例23と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ6.9%、1.2%、0.8%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例26)
実施例14で得られた液晶配向剤(AL−9)を用いた以外は、実施例23と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ6.5%、1.2%、0.6%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例27)
実施例15で得られた液晶配向剤(AL−10)を用いた以外は、実施例23と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。
電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ5.5%、1.1%、0.7%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例28)
実施例16で得られた液晶配向剤(AL−11)を用いた以外は、実施例23と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ7.3%、1.2%、0.6%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例29)
実施例17で得られた液晶配向剤(AL−12)を用いた以外は、実施例23と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ7.8%、1.4%、0.7%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例30)
実施例18で得られた液晶配向剤(AL−13)を1.0μmのフィルターで濾過した後、準備された上記電極付き基板と裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板に、スピンコート塗布にて塗布した。80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を0.5J/cm照射した。この基板を、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、液晶配向膜付き基板を得た。上記、2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合い配向方向が0°になるようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−2041(メルク株式会社製)を注入し、注入口を封止して、FFS駆動液晶セルを得た。その後、得られた液晶セルを110℃で1時間加熱し、一晩放置した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ6.5%、0.2%、0.2%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例31)
実施例19で得られた液晶配向剤(AL−14)を用いた以外は、実施例30と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ5.9%、0.3%、0.2%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例32)
実施例20で得られた液晶配向剤(AL−15)を用いた以外は、実施例30と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ4.9%、0.6%、0.3%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例33)
実施例21で得られた液晶配向剤(AL−16)を用いた以外は、実施例30と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ6.3%、0.3%、0.2%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
(実施例34)
実施例22で得られた液晶配向剤(AL−17)を1.0μmのフィルターで濾過した後、準備された上記電極付き基板と裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板に、スピンコート塗布にて塗布した。80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面をレーヨン布でラビング(ローラー直径:120mm、ローラー回転数:1000rpm、移動速度:20mm/sec、押し込み長:0.3mm)した後、イソプロピルアルコールと純水の3/7混合溶媒中にて1分間超音波照射をして洗浄を行い、エアブローにて水滴を除去した後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、液晶配向膜付き基板を得た。上記、2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合い配向方向が0°になるようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−2041(メルク株式会社製)を注入し、注入口を封止して、FFS駆動液晶セルを得た。その後、得られた液晶セルを110℃で1時間加熱し、一晩放置した。
このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した結果、長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.3度以下であり、良好であった。電荷緩和特性を評価した結果、交流駆動0分、5分、10分、及び20分のΔTは、それぞれ4.0%、0.9%、0.5%、及び0%であった。交流駆動の非対称化による電荷蓄積値評価を実施した結果、30分駆動での最大オフセット電圧の変化量が20mV以下であり、良好であった。
Figure 2015060357
Figure 2015060357
本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜は、交流駆動の非対称化による電荷蓄積の抑制、直流電圧により蓄積した残留電荷の早い緩和、さらには交流駆動による残像を抑制することが可能であり、残像特性に優れた、IPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子や液晶テレビの液晶配向膜として有用である。
特に、本発明の液晶表示素子は、大画面で、高精細の液晶テレビや中小型のカーナビゲーションシステムやスマートフォンなどに好適に利用することができる。
なお、2013年10月23日に出願された日本特許出願2013−219840号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (24)

  1. 下記(A)成分、及び(B)成分を含有することを特徴とする液晶配向剤。
    (A)成分:下記式[1A]及び[1B]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有する、ポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体。
    Figure 2015060357
    (式中、X及びXはそれぞれ独立して、熱により水素原子に置き換わる保護基を示す。Xは単結合又は炭素数1〜40の有機基を示し、その際、エステル基(−COO−基)が結合する原子は炭素原子である。)
    (B)成分:下記式(B−1)のテトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸成分と、下記式(B−2)のジアミンを含むジアミン成分との重縮合反応により得られるポリアミック酸及び該ポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体。
    Figure 2015060357
    (式中、Yはアミノ基、イミノ基、及び含窒素複素環からなる群から選ばれる少なくとも1種類の構造を有する2価の有機基である。B及びBはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。)
  2. 前記式[1A]及び[1B]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造が、下記式[1a]、式[1b]又は式[1c]の構造である、請求項1に記載の液晶配向剤。
    Figure 2015060357
    (式[1a]中、Xは、mが1の場合に、水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示す。Xは熱により水素原子に置き換わる保護基を示す。mは1又は2の整数を示す。但し、mが2の場合は、Xの置換基は無い。式[1b]中、Xは熱により水素原子に置き換わる保護基を示す。式[1c]中、Xは単結合又は炭素数1〜20の有機基を示し、Xは水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示し、Xは熱により水素原子に置き換わる保護基を示し、nは1〜4の整数を示す。)
  3. 前記(A)成分が、前記式[1a]、式[1b]及び式[1c]で示される構造から選ばれる少なくとも1種の構造を有するジアミンを含有するジアミン成分とテトラカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドから選ばれる少なくとも一種の重合体である請求項2に記載の液晶配向剤。
  4. 前記ジアミンが、下記式[1−1]で示されるジアミンである、請求項3に記載の液晶配向剤。
    Figure 2015060357
    (式中、Xは前記式[1a]、式[1b]及び式[1c]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有する炭素数5〜50の有機基を示し、A及びAは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。)
  5. 前記ジアミンが、下記式[1a−1]〜式[1c−1]からなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミンである、請求項4に記載の液晶配向剤。
    Figure 2015060357
    (式[1a−1]中、Xは単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、−O−、−N(R)−、−CON(R)−、−N(R)CO−、−CHO−、−COO−及び−OCO−から選ばれる少なくとも1種の有機基を示す。但し、R、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。Xは単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基を示す。Xは、mが1の場合に、水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示す。Xは熱により水素原子に置き換わる保護基を示す。mは1又は2の整数を示し、その際、mが2の場合は、Xの置換基は無い。pは1〜4の整数を示し、qは1〜4の整数を示す。
    式[1b−1]中、X及びXはそれぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、−O−、−N(R)−、−CON(R)−、−N(R)CO−、−CHO−、−COO−及び−OCO−から選ばれる少なくとも1種を示す。但し、R、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。X及びXはそれぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、Xは単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、Xは熱により水素原子に置き換わる保護基を示し、rは1〜4の整数を示す。
    式[1c−1]中、Xは単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、−O−、−N(R)−、−CON(R)−、−N(R)CO−、−CHO−、−COO−及び−OCO−から選ばれる少なくとも1種を示す。但し、R、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。Xは単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、Xは単結合又は炭素数1〜20の有機基を示し、Xは水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示し、Xは熱により水素原子に置き換わる保護基を示し、nは1〜4の整数を示し、sは1〜4の整数を示し、tは1〜4の整数を示し、式[1a−1]〜式[1c−1]中、A〜Aはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。)
  6. 前記ジアミンが、下記の式[1d−1]〜式[1d−5]からなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミンである、請求項5に記載の液晶配向剤。
    Figure 2015060357
    (式[1d−1]〜式[1d−5]中、R〜Rはそれぞれ独立して、下記の式[a−1]〜式[a−6]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を示し、A〜A10はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。)
    Figure 2015060357
    (式[a−2]中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
  7. 前記(A)成分の重合体が、下記式[3−1]で表されるジアミンを含むジアミン成分とテトラカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
    Figure 2015060357
    (式[3−1]中、Xは、下記式[3a−1]〜式[3a−10]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を示し、A及びAはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、又は炭素数1〜10のアルキニル基であり、これらの基は置換基を有してもよい。)
    Figure 2015060357
    (式[3a−9]中、nは1〜5の整数を示す。)
  8. 前記テトラカルボン酸成分が、下記式[4]で表されるテトラカルボン酸二無水物である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
    Figure 2015060357
    (Zは下記式[4a]〜[4q]からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を示す。)
    Figure 2015060357
    Figure 2015060357
    (式[4a]中、Z〜Zはそれぞれ独立して、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、塩素原子又はベンゼン環を示し、式[4g]中、Z及びZはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を示す。)
  9. 前記テトラカルボン酸成分が、前記式[4]中のZが、前記式[4a]、式[4e]〜式[4g]、式[4l]、式[4m]又は式[4p]からなる群から選ばれる少なくとも1種のテトラカルボン酸化合物である、請求項8に記載の液晶配向剤。
  10. 前記(A)成分の重合体において、前記式[1a−1]、式[1b−1]及び式[1c−1]で示されるジアミンが、全ジアミン成分100モル%中、5〜30モル%である請求項5〜9のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  11. 前記(B)成分において、前記式(B−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物が、全テトラカルボン酸成分1モルに対して、10〜100モル%である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  12. 前記(B)成分において、前記式(B−2)のジアミンが、全ジアミン成分1モルに対して、10〜100モル%である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  13. 前記式(B−2)中のYが、下記式(YD−1)〜式(YD−5)で表される窒素原子を有する2価の有機基からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
    Figure 2015060357
    (式(YD−1)中、Eは炭素数3〜15の窒素原子含有複素環であり、Qは、水素原子、又は置換基を有してよい素数1〜20の炭化水素基である。式(YD−2)中、Wは炭素数1〜10の炭化水素基であり、Eは窒素原子含有複素環を有する炭素数3〜15の1価の有機基、又は炭素数1〜6の脂肪族基で置換されたジ置換アミノ基である。式(YD−3)中、Wは炭素数6〜15で、且つベンゼン環を1〜2個有する2価の有機基であり、Wは炭素数2〜5のアルキレン基又はビフェニレン基であり、Qは素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又はベンゼン環である。aは0〜1の整数である。式(YD−4)中、Eは炭素数3〜15の窒素原子含有複素環である。式(YD−5)中、Eは炭素数3〜15の窒素原子含有複素環であり、Wは炭素数2〜5のアルキレン基である。)
  14. 前記式(YD−1)、式(YD−2)、式(YD−4)、及び式(YD−5)に記載のE、E、E、及びEの炭素数3〜15の窒素原子含有複素環が、ピロリジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、ピペリジン、ピペラジン、ピリジン、ピラジン、インドール、ベンゾイミダゾール、キノリン、及びイソキノリンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  15. 前記式(B−2)のYが、下記式(YD−6)〜式(YD−21)で表される窒素原子を有する2価の有機基からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
    Figure 2015060357
    Figure 2015060357
    (式(YD−17)中、hは1〜3の整数であり、式(YD−14) 及び式(YD−21)中、jは0〜3の整数である。)
  16. 前記式(B−2)のYが、前記式(YD−14)及び式(YD−18)で表される窒素原子を有する2価の有機基からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項15に記載の液晶配向剤。
  17. 前記(B)成分の重合体が、前記(A)成分の重合体100質量部に対して、40〜250質量部である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  18. N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン及びγ−ブチロラクトンからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒を含有する、請求項1〜17のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  19. 1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル及びジプロピレングリコールジメチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒を含有する、請求項1〜18のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  20. エポキシ基、イソシアネート基、オキセタン基又はシクロカーボネート基を有する架橋性化合物、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基又は低級アルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有する架橋性化合物、及び重合性不飽和結合を有する架橋性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  21. 請求項1〜20のいずれか1項に記載の液晶配向剤を塗布し、焼成して得られる液晶配向膜。
  22. 請求項1〜20のいずれか1項に記載の液晶配向剤を用いて、インクジェット法にて得られる液晶配向膜。
  23. 請求項21又は22に記載の液晶配向膜に、偏光された放射線を照射して得られる液晶配向膜。
  24. 請求項21〜23のいずれか1項に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
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