JP6652739B2 - 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光配向法処理に適した液晶配向剤、この液晶配向剤から得られる液晶配向膜及びこの液晶配向膜を使用した液晶表示素子に関する。
液晶テレビ、液晶ディスプレイなどに用いられる液晶表示素子は、通常、液晶の配列状態を制御するための液晶配向膜が素子内に設けられている。液晶配向膜としては、ポリアミック酸(ポリアミド酸)などのポリイミド前駆体や可溶性ポリイミドの溶液を主成分とする液晶配向剤をガラス基板等に塗布し焼成したポリイミド系の液晶配向膜が主として用いられている。現在、工業的に最も普及している方法によれば、この液晶配向膜は、電極基板上に形成されたポリイミド系液晶配向膜の表面を、綿、ナイロン、ポリエステル等の布で一方向に擦る、所謂ラビング処理を行うことで作製されている。
光配向法は、ラビングレスの配向処理方法として、工業的にも簡便な製造プロセスで生産できる利点があり、IPS駆動方式やフリンジフィールドスイッチング(以下、FFS)駆動方式の液晶表示素子においては、光配向法で得られる液晶配向膜を用いることで、ラビング処理法で得られる液晶配向膜に比べて、液晶表示素子のコントラストや視野角特性の向上が期待できるなどの液晶表示素子の性能を向上させることが可能であるため、有望な液晶配向処理方法として注目されている。
しかし、光配向法により得られる液晶配向膜は、ラビング処理によるものに比べて、高分子膜の配向方向に対する異方性が小さいという問題がある。異方性が小さいと、充分な液晶配向性が得られず、液晶表示素子とした場合に、残像が発生するなどの問題が発生する。光配向法により得られる液晶配向膜の異方性を高める方法として、光照射後に、光照射によって前記ポリイミドの主鎖が切断されて生成した低分子量成分を除去することが提案されている。
特開平9−297313号公報 特開2011−107266号公報
「液晶光配向膜」木戸脇、市村 機能材料 1997年11月号 Vol.17 No.11 13−22ページ
IPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子においては、従来ポジ型液晶が用いられているが、ネガ型液晶を用いることで、電極上部での透過損失を小さくし、コントラストを向上させることが可能である。光配向法で得られる液晶配向膜とネガ液晶を使用するIPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子に用いると、従来の液晶表示素子より高い表示性能を有することが期待される。
しかし、本願発明者が検討した結果、光配向による液晶配向膜は、ネガ液晶を用いた液晶表示素子の場合、表示不良(輝点)の発生率が高く、表示不良を起こす問題があることが分かった。
本発明の課題は、ネガ型液晶を用いた場合でも、輝点が発生せず、良好な残像特性が得られる光配向法用の液晶配向膜を得るための光配向法処理に適した液晶配向剤、該液晶配向剤から得られる液晶配向膜、及び該液晶配向剤を具備する液晶表示素子を提供することにある。
本発明者は鋭意研究を進めたところ、特定構造を有するポリイミド系重合体を含む液晶配向剤が、上記の目的を達成するために有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨は、以下に記載するとおりである。
1 .下記式(1)と下記式(2)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体及び下記式(1)と下記式(2)で表される構造単位を有する該ポリイミド前駆体のイミド化重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体(A)を含有することを特徴とする光配向法用の液晶配向剤。
Figure 0006652739
(式(1)、式(2)中、X及びXそれぞれ独立して、下記式(X1−1)〜(X1−9)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基であり、A、A,A,Aはそれぞれ独立して、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基であり、Z、Z、Z、及びZは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜4のアルキル基であり、nは、1〜4の整数である。)
Figure 0006652739
(式(X1−1)において、R、R、R、及びRはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、アルキニル基、又はフェニル基であり、同一でも異なってもよい。)
2.上記式(1)で表される構造単位の含有割合が、上記重合体(A)の全構造単位1モルに対して、10〜50モル%であり、上記式(2)で表される構造単位の含有割合が、上記重合体(A)の全構造単位1モルに対して、20〜90モル%であることを特徴とする上記1に記載の液晶配向剤。
3.重合体(A)が、式(1)及び式(2)以外の構造単位として下記式(3)で表される構造単位を有することを特徴する上記1及び2に記載の液晶配向剤。
Figure 0006652739
(式(3)中、Xそれぞれ独立して、上記式(X1−1)〜(X1−9)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、Rは、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基であり、Yは下記式[1d−1]〜[1d−7]で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種類である。)
Figure 0006652739
(式[1d−1]〜式[1d−7]中、Dは、tert−ブトキシメトキシカルボニル基であり、n1〜n5は、それぞれ独立して、1〜5の整数である。)
4.式(3)で表される構造単位の含有比率が、上記重合体(A)の全構造単位1モルに対して、10〜50モル%であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の液晶配向剤。
5.式(1)、式(2)、及び式(3)中、X、X及びXが上記式(X1−1)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の液晶配向剤。
6.式(1)、式(2)、及び式(3)中、X、X及びXが下記式(X1−10)及び(X1−11)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の液晶配向剤。
Figure 0006652739
7.式(1)、式(2)、及び式(3)中、X、X及びXが前記式(X1−11)である上記1〜6のいずれかに記載の液晶配向剤。
8.上記1〜7のいずれかに記載の液晶配向剤を塗布、焼成して得られた膜に、偏光された紫外線を照射して得られる液晶配向膜。
9.上記1〜7のいずれかに記載の液晶配向剤を用いて、インクジェット法にて得られる液晶配向膜。
10.上記8及び上記9のいずれかに記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
11.液晶が、ネガ型液晶材料である上記10に記載の液晶表示素子。
本発明によれば、従来の光配向処理法に見られる輝点を抑制でき、かつ照射感度が高く、良好な残像特性を有する液晶配向膜が得られる、光配向法処理に適した液晶配向剤が提供できる。かかる液晶配向剤から得られる液晶配向膜を備えることにより、表示不良がなく、信頼性の高い液晶表示素子が提供できる。
<特定重合体>
本発明の液晶配向剤は、上記のように、下記式(1)と下記式(2)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体及び下記式(1)と下記式(2)で表される構造単位を有する該ポリイミド前駆体のイミド化重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体(本発明では、特定重合体(A)ともいう。)を含有する。
Figure 0006652739
式(1)及び式(2)において、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基である。加熱によるイミド化のしやすさの観点から、水素原子、又はメチル基が特に好ましい。
式(1)及び式(2)において、X及びXは、下記式(X1−1)〜(X1−9)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種類である。
Figure 0006652739
式(X1−1)において、R、R、R、及びRはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、アルキニル基、又はフェニル基であり、同一でも異なってもよい。液晶配向性の観点から、R、R、R,及びRは、水素原子、ハロゲン原子、メチル基、又はエチル基が好ましく、水素原子、又はメチル基がより好ましい。式(X1−1)の具体的な構造としては、下記式(X1−10)〜(X1−11)で表される構造が挙げられる。液晶配向性及び感度の観点から、(X1−11)が特に好ましい。
Figure 0006652739
式(1)及び式(2)において、A、A,A,Aはそれぞれ独立して、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基である。液晶配向性の観点から、水素原子、又はメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
式(1)及び式(2)において、Z、Z、Z、及びZは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜4のアルキル基である。液晶配向性の観点から、水素原子、ハロゲン原子、メチル基が好ましい。nは、1〜4の整数である。
本発明に記載の特定重合体(A)において、液晶配向性及び輝点の抑制の観点から、上記特定重合体(A)の全構造単位1モルに対して、上記式(1)で表される構造単位の比率は、10〜50モル%が好ましく、より好ましくは30〜50モル%である。
また、本発明に記載の特定重合体(A)において、上記式(2)で表される構造単位の含有割合は、液晶配向性及び輝点の抑制の観点から、上記特定重合体(A)の全構造単位1モルに対して、20〜90モル%であることが好ましく、より好ましくは20〜50モル%である。
本発明の特定重合体(A)は、配向膜の機械強度の観点から、上記式(1)及び(2)で表される構造単位以外に下記式(3)で表される構造単位を含有することが好ましい。
Figure 0006652739
式(3)中、X好ましい例も含めて上記X及びXと同様の定義である。Rは、好ましい例も含めて、上記R及びRと同様の定義である。Yは下記式[1d−1]〜[1d−7]で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種類である。
Figure 0006652739
上記式[1d−1]〜式[1d−7]中、Dは、tert−ブトキシメトキシカルボニル基である。n〜nは、それぞれ独立して、1〜5の整数である。
のより具体的な例としては、下記式[1d1−1]〜[1d1−6]が挙げられる。
Figure 0006652739
上記[1d1−1]〜[1d1−6]において、Dはtert−ブトキシメトキシカルボニル基である。
式(3)で表される構造単位の含有比率が、上記特定重合体(A)の全構造単位1モルに対して、10〜50モル%であるが好ましく、より好ましくは20〜30モル%である。
本発明の特定重合体(A)は、上記式(1)〜(3)で表される構造単位以外に、下記式(4)で表される構造単位を含有するポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体であってもよい。
Figure 0006652739
式(4)において、Rは、好ましい例も含めて上記式(1)のRと同様の定義である。A及びAは、好ましい例も含めて、上記式(1)のA及びAと同様の定義である。Xは4価の有機基であり、その構造は特に限定されない。具体的例を挙げるならば、上記式(X1−1)〜(X1−9)及び下記式(X−9)〜(X−42)の構造が挙げられる。化合物の入手性の観点から、Xの構造は、X1−1〜X1−9、X−17、X−25、X−26,X−27、X−28、X−32、及びX−39が挙げられる。また、直流電圧により蓄積した残留電荷の緩和が早い液晶配向膜を得られるという観点から芳香族環構造を有するテトラカルボン酸二無水物を用いることが好ましく、Xの構造としては、X−26,X−27、X−28、X−32、X−35、又はX−37がより好ましい。
Figure 0006652739
Figure 0006652739
Figure 0006652739
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上記式(4)において、Yは2価の有機基であり、その構造は特に限定されない。Yの具体例を挙げるならば、下記式(Y−1)〜(Y−84)の構造が挙げられる。
Figure 0006652739
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Figure 0006652739
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Figure 0006652739
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液晶配向性の向上が期待できるため、Yの構造としては、直線性の高い構造が好ましい。具体的な例としては、Y−7,Y−43〜Y−48、Y63、Y−71〜Y−76がより好ましい。直流電圧により蓄積した残留電荷の緩和が早い液晶配向膜を得られるという観点から、Y−77〜Y−84がより好ましい。
<ポリアミック酸エステルの製造方法>
本発明に用いられるポリイミド前駆体であるポリアミック酸エステルは、以下に示す(1)、(2)又は(3)の方法で合成することができる。
(1)ポリアミック酸から合成する場合
ポリアミック酸エステルは、テトラカルボン酸二無水物とジアミンから得られるポリアミック酸をエステル化することによって合成することができる。
具体的には、ポリアミック酸とエステル化剤を有機溶剤の存在下で−20℃〜150℃、好ましくは0℃〜50℃において、30分〜24時間、好ましくは1〜4時間反応させることによって合成することができる。
エステル化剤としては、精製によって容易に除去できるものが好ましく、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジプロピルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジネオペンチルブチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジ−t−ブチルアセタール、1−メチル−3−p−トリルトリアゼン、1−エチル−3−p−トリルトリアゼン、1−プロピル−3−p−トリルトリアゼン、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジンー2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリドなどが挙げられる。エステル化剤の添加量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して、2〜6モル当量が好ましい。
上記の反応に用いる溶媒は、ポリマーの溶解性からN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチロラクトンが好ましく、これらは1種又は2種以上を混合して用いてもよい。合成時の濃度は、ポリマーの析出が起こりにくく、かつ高分子量体が得やすいという観点から、1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
(2)テトラカルボン酸ジエステルジクロリドとジアミンとの反応により合成する場合
ポリアミック酸エステルは、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドとジアミンから合成することができる。
具体的には、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドとジアミンとを塩基と有機溶剤の存在下で−20℃〜150℃、好ましくは0℃〜50℃において、30分〜24時間、好ましくは1〜4時間反応させることによって合成することができる。
前記塩基には、ピリジン、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジンなどが使用できるが、反応が穏和に進行するためにピリジンが好ましい。塩基の添加量は、除去が容易な量で、かつ高分子量体が得やすいという観点から、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドに対して、2〜4倍モルであることが好ましい。
上記の反応に用いる溶媒は、モノマーおよびポリマーの溶解性からN−メチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチロラクトンが好ましく、これらは1種又は2種以上を混合して用いてもよい。合成時のポリマー濃度は、ポリマーの析出が起こりにくく、かつ高分子量体が得やすいという観点から、1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。また、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドの加水分解を防ぐため、ポリアミック酸エステルの合成に用いる溶媒はできるだけ脱水されていることが好ましく、窒素雰囲気中で、外気の混入を防ぐのが好ましい。
(3)テトラカルボン酸ジエステルとジアミンからポリアミック酸エステルを合成する場合
ポリアミック酸エステルは、テトラカルボン酸ジエステルとジアミンを重縮合することにより合成することができる。
具体的には、テトラカルボン酸ジエステルとジアミンを縮合剤、塩基、及び有機溶剤の存在下で0℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃において、30分〜24時間、好ましくは3〜15時間反応させることによって合成することができる。
前記縮合剤には、トリフェニルホスファイト、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール、ジメトキシ−1,3,5−トリアジニルメチルモルホリニウム、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム テトラフルオロボラート、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサゾリル)ホスホン酸ジフェニルなどが使用できる。縮合剤の添加量は、テトラカルボン酸ジエステルに対して2〜3倍モルが好ましい。
前記塩基には、ピリジン、トリエチルアミンなどの3級アミンが使用できる。塩基の添加量は、除去が容易な量で、かつ高分子量体が得やすいという観点から、ジアミン成分に対して2〜4倍モルが好ましい。
また、上記反応において、ルイス酸を添加剤として加えることで反応が効率的に進行する。ルイス酸としては、塩化リチウム、臭化リチウムなどのハロゲン化リチウムが好ましい。ルイス酸の添加量はジアミン成分に対して0〜1.0倍モルが好ましい。
上記3つのポリアミック酸エステルの合成方法の中でも、高分子量のポリアミック酸エステルが得られるため、上記(1)又は上記(2)の合成法が特に好ましい。
上記のようにして得られるポリアミック酸エステルの溶液は、よく撹拌させながら貧溶媒に注入することで、ポリマーを析出させることができる。析出を数回行い、貧溶媒で洗浄後、常温あるいは加熱乾燥して精製されたポリアミック酸エステルの粉末を得ることができる。貧溶媒は、特に限定されないが、水、メタノール、エタノール、ヘキサン、ブチルセロソルブ、アセトン、トルエン等が挙げられる。
<ポリアミック酸の製造方法>
本発明に用いられるポリイミド前駆体であるポリアミック酸は、以下に示す方法により合成することができる。
具体的には、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを有機溶媒の存在下で−20℃〜150℃、好ましくは0℃〜50℃において、30分〜24時間、好ましくは1〜12時間反応させることによって合成できる。
上記の反応に用いる有機溶媒は、モノマーおよびポリマーの溶解性からN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチロラクトンが好ましく、これらは1種又は2種以上を混合して用いてもよい。ポリマーの濃度は、ポリマーの析出が起こりにくく、かつ高分子量体が得やすいという観点から、1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
上記のようにして得られたポリアミック酸は、反応溶液をよく撹拌させながら貧溶媒に注入することで、ポリマーを析出させて回収することができる。また、析出を数回行い、貧溶媒で洗浄後、常温あるいは加熱乾燥することで精製されたポリアミック酸の粉末を得ることができる。貧溶媒は、特に限定されないが、水、メタノール、エタノール、ヘキサン、ブチルセロソルブ、アセトン、トルエン等が挙げられる。
<ポリイミドの製造方法>
本発明に用いられるポリイミドは、前記ポリアミック酸エステル又はポリアミック酸をイミド化することにより製造することができる。ポリアミック酸エステルからポリイミドを製造する場合、前記ポリアミック酸エステル溶液、又はポリアミック酸エステル樹脂粉末を有機溶媒に溶解させて得られるポリアミック酸溶液に塩基性触媒を添加する化学的イミド化が簡便である。化学的イミド化は、比較的低温でイミド化反応が進行し、イミド化の課程で重合体の分子量低下が起こりにくいので好ましい。
化学的イミド化は、イミド化させたいポリアミック酸エステルを、有機溶媒中において塩基性触媒存在下で撹拌することにより行うことができる。有機溶媒としては前述した重合反応時に用いる溶媒を使用することができる。塩基性触媒としてはピリジン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン等を挙げることができる。中でもトリエチルアミンは反応を進行させるのに充分な塩基性を持つので好ましい。
イミド化反応を行うときの温度は、−20℃〜140℃、好ましくは0℃〜100℃であり、反応時間は1〜100時間で行うことができる。塩基性触媒の量はアミック酸エステル基の0.5〜30モル倍、好ましくは2〜20モル倍である。得られる重合体のイミド化率は、触媒量、温度、反応時間を調節することで制御することができる。イミド化反応後の溶液には、添加した触媒等が残存しているので、以下に述べる手段により、得られたイミド化重合体を回収し、有機溶媒で再溶解して、本発明の液晶配向剤とすることが好ましい。
ポリアミック酸からポリイミドを製造する場合、ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物との反応で得られた前記ポリアミック酸の溶液に触媒を添加する化学的イミド化が簡便である。化学的イミド化は、比較的低温でイミド化反応が進行し、イミド化の過程で重合体の分子量低下が起こりにくいので好ましい。
化学的イミド化は、イミド化させたい重合体を、有機溶媒中において塩基性触媒と酸無水物の存在下で攪拌することにより行うことができる。有機溶媒としては前述した重合反応時に用いる溶媒を使用することができる。塩基性触媒としてはピリジン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン等を挙げることができる。中でもピリジンは反応を進行させるのに適度な塩基性を持つので好ましい。また、酸無水物としては無水酢酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等を挙げることができ、中でも無水酢酸を用いると反応終了後の精製が容易となるので好ましい。
イミド化反応を行うときの温度は、−20℃〜140℃、好ましくは0℃〜100℃であり、反応時間は1〜100時間で行うことができる。塩基性触媒の量はアミック酸基の0.5〜30モル倍、好ましくは2〜20モル倍であり、酸無水物の量はアミック酸基の1〜50モル倍、好ましくは3〜30モル倍である。得られる重合体のイミド化率は、触媒量、温度、反応時間を調節することで制御することができる。
ポリアミック酸エステル又はポリアミック酸のイミド化反応後の溶液には、添加した触媒等が残存しているので、以下に述べる手段により、得られたイミド化重合体を回収し、有機溶媒で再溶解して、本発明の液晶配向剤とすることが好ましい。
上記のようにして得られるポリイミドの溶液は、よく撹拌させながら貧溶媒に注入することで、重合体を析出させることができる。析出を数回行い、貧溶媒で洗浄後、常温あるいは加熱乾燥して精製されたポリアミック酸エステルの粉末を得ることができる。
前記貧溶媒は、特に限定されないが、メタノール、アセトン、ヘキサン、ブチルセルソルブ、ヘプタン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。
<液晶配向剤>
本発明に用いられる液晶配向剤は、特定構造の重合体が有機溶媒中に溶解された溶液の形態を有する。特定重合体(A)の分子量は、重量平均分子量で2,000〜500,000が好ましく、より好ましくは5,000〜300,000であり、さらに好ましくは、10,000〜100,000である。また、数平均分子量は、好ましくは、1,000〜250,000であり、より好ましくは、2,500〜150,000であり、さらに好ましくは、5,000〜50,000である。
本発明に用いられる液晶配向剤の重合体の濃度は、形成させようとする塗膜の厚みの設定によって適宜変更することができるが、均一で欠陥のない塗膜を形成させるという点から1重量%以上であることが好ましく、溶液の保存安定性の点からは10重量%以下とすることが好ましい。
本発明の液晶配向剤に用いる溶媒は、特定重合体(A)を溶解させる溶媒(良溶媒ともいう)であれば特に限定されない。下記に、良溶媒の具体例を挙げるが、これらの例に限定されるものではない。
例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン又は4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどを挙げることができる。なかでも、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトンを用いることが好ましい。
更に、特定重合体(A)の溶媒への溶解性が高い場合は、下記式[D−1]〜式[D−3]で示される溶媒を用いることが好ましい。
Figure 0006652739
(式[D−1]中、Dは炭素数1〜3のアルキル基を示し、式[D−2]中、Dは炭素数1〜3のアルキル基を示し、式[D−3]中、Dは炭素数1〜4のアルキル基を示す)。
液晶配向剤における良溶媒は、溶媒全体の20〜99質量%であることが好ましく、20〜90質量%がより好ましく、30〜80質量%が特に好ましい。
液晶配向剤は、本発明の効果を損なわない限り、液晶配向剤を塗布した際の液晶配向膜の塗膜性や表面平滑性を向上させる溶媒(貧溶媒ともいう)を含有することができる。これら貧溶媒は、液晶配向剤に含まれる溶媒全体の1〜80質量%が好ましい。なかでも、10〜80質量%が好ましい。より好ましいのは20〜70質量%である。
下記に、貧溶媒の具体例を挙げるが、これらの例に限定されるものではない。例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、1,2−ブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、3−エトキシブチルアセタート、1−メチルペンチルアセタート、2−エチルブチルアセタート、2−エチルヘキシルアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、2−(メトキシメトキシ)エタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、フルフリルアルコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、1−(ブトキシエトキシ)プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセタート、ジエチレングリコールアセタート、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチルエチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸n−プロピルエステル、乳酸n−ブチルエステル、乳酸イソアミルエステル又は前記式[D−1]〜式[D−3]で示される溶媒などを挙げることができる。
なかでも、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル又はジプロピレングリコールジメチルエーテルを用いることが好ましい。
本発明の液晶配向剤には、エポキシ基、イソシアネート基、オキセタン基又はシクロカーボネート基を有する架橋性化合物、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基及び低級アルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有する架橋性化合物、又は重合性不飽和結合を有する架橋性化合物を導入することが好ましい。これら置換基や重合性不飽和結合は、架橋性化合物中に2個以上有する必要がある。
エポキシ基又はイソシアネート基を有する架橋性化合物としては、例えば、ビスフェノールアセトングリシジルエーテル、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルアミノジフェニレン、テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビス(アミノエチル)シクロヘキサン、テトラフェニルグリシジルエーテルエタン、トリフェニルグリシジルエーテルエタン、ビスフェノールヘキサフルオロアセトジグリシジルエーテル、1,3−ビス(1−(2,3−エポキシプロポキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロメチル)ベンゼン、4,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニル、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、2−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)−2−(4−(1,1−ビス(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)エチル)フェニル)プロパン又は1,3−ビス(4−(1−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)−1−(4−(1−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチル)フェノキシ)−2−プロパノールなどが挙げられる。
オキセタン基を有する架橋性化合物は、下記式[4A]で示されるオキセタン基を少なくとも2個有する化合物である。
Figure 0006652739
具体的には、国際公開公報WO2011/132751号(2011.10.27公開)の58〜59頁に掲載される式[4a]〜式[4k]で示される架橋性化合物が挙げられる。
シクロカーボネート基を有する架橋性化合物としては、下記式[5A]で示されるシクロカーボネート基を少なくとも2個有する架橋性化合物である。
Figure 0006652739
具体的には、国際公開公報WO2012/014898号(2012.2.2公開)の76〜82頁に掲載される式[5−1]〜式[5−42]で示される架橋性化合物が挙げられる。
ヒドロキシル基及びアルコキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有する架橋性化合物としては、例えば、ヒドロキシル基又はアルコキシル基を有するアミノ樹脂、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、グリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂、スクシニルアミド−ホルムアルデヒド樹脂又はエチレン尿素−ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。具体的には、アミノ基の水素原子がメチロール基又はアルコキシメチル基又はその両方で置換されたメラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体、又はグリコールウリルを用いることができる。このメラミン誘導体又はベンゾグアナミン誘導体は、2量体又は3量体として存在することも可能である。これらはトリアジン環1個当たり、メチロール基又はアルコキシメチル基を平均3個以上6個以下有するものが好ましい。
上記のメラミン誘導体又はベンゾグアナミン誘導体の例としては、市販品のトリアジン環1個当たりメトキシメチル基が平均3.7個置換されているMX−750、トリアジン環1個当たりメトキシメチル基が平均5.8個置換されているMW−30(以上、三和ケミカル社製)やサイメル300、301、303、350、370、771、325、327、703、712などのメトキシメチル化メラミン、サイメル235、236、238、212、253、254などのメトキシメチル化ブトキシメチル化メラミン、サイメル506、508などのブトキシメチル化メラミン、サイメル1141のようなカルボキシル基含有メトキシメチル化イソブトキシメチル化メラミン、サイメル1123のようなメトキシメチル化エトキシメチル化ベンゾグアナミン、サイメル1123−10のようなメトキシメチル化ブトキシメチル化ベンゾグアナミン、サイメル1128のようなブトキシメチル化ベンゾグアナミン、サイメル1125−80のようなカルボキシル基含有メトキシメチル化エトキシメチル化ベンゾグアナミン(以上、三井サイアナミド社製)が挙げられる。また、グリコールウリルの例として、サイメル1170のようなブトキシメチル化グリコールウリル、サイメル1172のようなメチロール化グリコールウリルなど、パウダーリンク1174のようなメトキシメチロール化グリコールウリル等が挙げられる。
ヒドロキシル基又はアルコキシル基を有するベンゼン又はフェノール性化合物としては、例えば、1,3,5−トリス(メトキシメチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(イソプロポキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(sec−ブトキシメチル)ベンゼン又は2,6−ジヒドロキシメチル−p−tert−ブチルフェノールが挙げられる。
より具体的には、国際公開公報WO2011/132751号(2011.10.27公開)の62〜66頁に掲載される、式[6−1]〜式[6−48]の架橋性化合物が挙げられる。
重合性不飽和結合を有する架橋性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン又はグリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレートなどの重合性不飽和基を分子内に3個有する架橋性化合物、更に、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイドビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイドビスフェノール型ジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート又はヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどの重合性不飽和基を分子内に2個有する架橋性化合物、加えて、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルリン酸エステル又はN−メチロール(メタ)アクリルアミド等の重合性不飽和基を分子内に1個有する架橋性化合物等が挙げられる。
更に、下記式[7A]で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0006652739
(式[7A]中、Eはシクロヘキサン環、ビシクロヘキサン環、ベンゼン環、ビフェニル環、ターフェニル環、ナフタレン環、フルオレン環、アントラセン環又はフェナントレン環からからなる群から選ばれる基を示し、Eは下記式[7a]又は式[7b]から選ばれる基を示し、nは1〜4の整数を示す)。
Figure 0006652739
上記は架橋性化合物の一例であり、これらに限定されるものではない。また、本発明の液晶配向剤に用いる架橋性化合物は、1種類でも、2種類以上組み合わせてもよい。
本発明の液晶配向剤における、架橋性化合物の含有量は、全ての重合体成分100質量部に対して、0.1〜150質量部が好ましい。なかでも、架橋反応が進行し目的の効果を発現させるためには、の重合体成分100質量部に対して、0.1〜100質量部が好ましい。より好ましいのは、1〜50質量部である。
本発明の液晶配向剤は、本発明の効果を損なわない限り、液晶配向剤を塗布した際の液晶配向膜の膜厚の均一性や表面平滑性を向上させる化合物を用いることができる。
液晶配向膜の膜厚の均一性や表面平滑性を向上させる化合物としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ノ二オン系界面活性剤などが挙げられる。
より具体的には、例えば、エフトップEF301、EF303、EF352(以上、トーケムプロダクツ社製)、メガファックF171、F173、R−30(以上、大日本インキ社製)、フロラードFC430、FC431(以上、住友スリーエム社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(以上、旭硝子社製)などが挙げられる。
界面活性剤の使用量は、液晶配向剤に含有される全ての重合体成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜2質量部、より好ましくは0.01〜1質量部である。
更に、液晶配向剤には、液晶配向膜中の電荷移動を促進して素子の電荷抜けを促進させる化合物として、国際公開公報WO2011/132751号(2011.10.27公開)の69〜73頁に掲載される、式[M1]〜式[M156]で示される窒素含有複素環アミン化合物を添加することもできる。このアミン化合物は、液晶配向剤に直接添加しても構わないが、濃度0.1〜10質量%、好ましくは1〜7質量%の溶液にしてから添加することが好ましい。この溶媒は、特定重合体(A)を溶解させるならば特に限定されない。
本発明の液晶配向剤には、上記の貧溶媒、架橋性化合物、樹脂被膜又は液晶配向膜の膜厚の均一性や表面平滑性を向上させる化合物及び電荷抜けを促進させる化合物の他に、本発明の効果が損なわれない範囲であれば、本発明に記載の重合体以外の重合体、配向膜と基板との密着性を向上させる目的のシランカップリング剤、さらには塗膜を焼成する際にポリイミド前駆体の加熱によるイミド化を効率よく進行させる目的のイミド化促進剤等を添加しても良い。
<液晶配向膜・液晶表示素子>
液晶配向膜は、上記の液晶配向剤を基板に塗布し、乾燥、焼成して得られる膜である。本発明の液晶配向剤を塗布する基板としては透明性の高い基板であれば特に限定されず、ガラス基板、窒化珪素基板とともに、アクリル基板やポリカーボネート基板などのプラスチック基板等を用いることもできる。その際、液晶を駆動させるためのITO電極などが形成された基板を用いると、プロセスの簡素化の点から好ましい。また、反射型の液晶表示素子では、片側の基板のみにならばシリコンウエハーなどの不透明な物でも使用でき、この場合の電極にはアルミニウムなどの光を反射する材料も使用できる。
液晶配向剤の塗布方法は、特に限定されないが、工業的には、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷又はインクジェット法などで行う方法が一般的である。その他の塗布方法としては、ディップ法、ロールコータ法、スリットコータ法、スピンナー法又はスプレー法などがあり、目的に応じてこれらを用いてもよい。
液晶配向剤を基板上に塗布した後は、ホットプレート、熱循環型オーブン又はIR(赤外線)型オーブンなどの加熱手段により、溶媒を蒸発させて液晶配向膜とすることができる。本発明の液晶配向剤を塗布した後の乾燥、焼成工程は、任意の温度と時間を選択することができる。通常は、含有される溶媒を十分に除去するために50〜120℃で1〜10分焼成し、その後、150〜300℃で5〜120分焼成する条件が挙げられる。焼成後の液晶配向膜の厚みは、薄すぎると液晶表示素子の信頼性が低下する場合があるので、5〜300nmが好ましく、10〜200nmがより好ましい。
本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜を配向処理する方法は、ラビング処理法でもよいが、光配向処理法が好適である。光配向処理法の好ましい例としては、前記液晶配向膜の表面に、一定方向に偏向された放射線を照射し、場合により、好ましくは、150〜250℃の温度で加熱処理を行い、液晶配向性(液晶配向能ともいう)を付与する方法が挙げられる。放射線としては、100〜800nmの波長を有する紫外線又は可視光線を用いることができる。なかでも、好ましくは100〜400nm、より好ましくは、200〜400nmの波長を有する紫外線である。
また、液晶配向性を改善するために、液晶配向膜が塗膜された基板を50〜250℃で加熱しながら、放射線を照射してもよい。また、前記放射線の照射量は、1〜10,000mJ/cmが好ましい。なかでも、100〜5,000mJ/cmが好ましい。このようにして作製した液晶配向膜は、液晶分子を一定の方向に安定して配向させることができる。
偏光された紫外線の消光比が高いほど、より高い異方性が付与できるため、好ましい。具体的には、直線に偏光された紫外線の消光比は、10:1以上が好ましく、20:1以上がより好ましい。
更に、前記の方法で、偏光された放射線を照射した液晶配向膜に、水や溶媒を用いて、接触処理をすることもできる。
上記接触処理に使用する溶媒としては、放射線の照射によって液晶配向膜から生成した分解物を溶解する溶媒であれば、特に限定されるものではない。具体例としては、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート、ブチルセロソルブ、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル又は酢酸シクロヘキシルなどが挙げられる。なかでも、汎用性や溶媒の安全性の点から、水、2−プロパンール、1−メトキシ−2−プロパノール又は乳酸エチルが好ましい。より好ましいのは、水、1−メトキシ−2−プロパノール又は乳酸エチルである。溶媒は、1種類でも、2種類以上組み合わせてもよい。
上記の接触処理、すなわち、偏光された放射線を照射した液晶配向膜に水や溶媒を処理としては、浸漬処理や噴霧処理(スプレー処理ともいう)が挙げられる。これらの処理における処理時間は、放射線によって液晶配向膜から生成した分解物を効率的に溶解させる点から、10秒〜1時間であることが好ましい。なかでも、1分〜30分間浸漬処理をすることが好ましい。また、前記接触処理時の溶媒は、常温でも加温しても良いが、好ましくは、10〜80℃である。なかでも、20〜50℃が好ましい。加えて、分解物の溶解性の点から、必要に応じて、超音波処理などを行っても良い。
前記接触処理の後に、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトン又はメチルエチルケトンなどの低沸点溶媒によるすすぎ(リンスともいう)や液晶配向膜の焼成を行うことが好ましい。その際、リンスと焼成のどちらか一方を行っても、又は、両方を行っても良い。焼成の温度は、150〜300℃であることが好ましい。なかでも、180〜250℃が好ましい。より好ましいのは、200〜230℃である。また、焼成の時間は、10秒〜30分が好ましい。なかでも、1〜10分が好ましい。
本発明の液晶配向膜は、IPS方式やFFS方式などの横電界方式の液晶表示素子の液晶配向膜として好適であり、特に、FFS方式の液晶表示素子の液晶配向膜として有用である。液晶表示素子は、本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜付きの基板を得た後、既知の方法で液晶セルを作製し、該液晶セルを使用して得られる。
液晶セルの作製方法の一例として、パッシブマトリクス構造の液晶表示素子を例にとり説明する。なお、画像表示を構成する各画素部分にTFT(Thin Film Transistor)などのスイッチング素子が設けられたアクティブマトリクス構造の液晶表示素子であってもよい。
具体的には、透明なガラス製の基板を準備し、一方の基板の上にコモン電極を、他方の基板の上にセグメント電極を設ける。これらの電極は、例えばITO電極とすることができ、所望の画像表示ができるようパターニングされている。次いで、各基板の上に、コモン電極とセグメント電極を被覆するようにして絶縁膜を設ける。絶縁膜は、例えば、ゾル−ゲル法によって形成されたSiO−TiOの膜とすることができる。
次に、各基板の上に液晶配向膜を形成し、一方の基板に他方の基板を互いの液晶配向膜面が対向するようにして重ね合わせ、周辺をシール剤で接着する。シール剤には、基板間隙を制御するために、通常、スペーサーを混入しておき、また、シール剤を設けない面内部分にも、基板間隙制御用のスペーサーを散布しておくことが好ましい。シール剤の一部には、外部から液晶を充填可能な開口部を設けておく。次いで、シール剤に設けた開口部を通じて、2枚の基板とシール剤で包囲された空間内に液晶材料を注入し、その後、この開口部を接着剤で封止する。注入には、真空注入法を用いてもよいし、大気中で毛細管現象を利用した方法を用いてもよい。液晶材料は、ポジ型液晶材料やネガ型液晶材料のいずれを用いてもよいが、好ましいのは、ネガ型液晶材料である。次に、偏光板の設置を行う。具体的には、2枚の基板の液晶層とは反対側の面に一対の偏光板を貼り付ける。
上記のようにして、本発明の液晶配向剤を用いることで、交流駆動による残像を抑制し、かつ、シール剤及び下地基板との密着性を両立する液晶配向膜を得ることができる。特に、偏光された放射線を照射して得られる光配向処理法用の液晶配向膜に対して有用である。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下に、本実施例及び比較例で使用した化合物の略号、及び各特性の測定方法は、以下のとおりである。
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
BCS:ブチルセロソルブ
DA−1:1,2−ビス(4−アミノフェノキシ)エタン
DA−2:1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)プロパン
DA−3:p−フェニレンジアミン
DA−4:下記式(DA−4)参照
DA−5:下記式(DA−5)参照
DA−6:4−(2−(メチルアミノ)エチル)アニリン
Figure 0006652739
実施例で使用した各特性の測定方法は、以下のとおりである。
[粘度]
合成例において、ポリアミック酸エステル及びポリアミック酸溶液の粘度は、E型粘度計TVE−22H(東機産業社製)を用い、サンプル量1.1mL、コーンロータTE−1(1°34’、R24)、温度25℃で測定した。
[分子量]
また、ポリアミック酸エステルの分子量はGPC(常温ゲル浸透クロマトグラフィー)装置によって測定し、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド換算値として数平均分子量(以下、Mnとも言う。)と重量平均分子量(以下、Mwとも言う。)を算出した。
GPC装置:Shodex社製(GPC−101)
カラム:Shodex社製(KD803、KD805の直列)
カラム温度:50℃
溶離液:N,N−ジメチルホルムアミド(添加剤として、臭化リチウム−水和物(LiBr・HO)が30mmol/L、リン酸・無水結晶(o−リン酸)が30mmol/L、テトラヒドロフラン(THF)が10ml/L)
流速:1.0ml/分
検量線作成用標準サンプル:東ソー社製 TSK 標準ポリエチレンオキサイド(重量平均分子量(Mw) 約900,000、150,000、100,000、30,000)、及び、ポリマーラボラトリー社製 ポリエチレングリコール(ピークトップ分子量(Mp)約12,000、4,000、1,000)。測定は、ピークが重なるのを避けるため、900,000、100,000、12,000、1,000の4種類を混合したサンプル、及び150,000、30,000、4,000の3種類を混合したサンプルの2サンプルを別々に測定。
[イミド化率の測定] ※SPI系(未実施)
合成例におけるポリイミドのイミド化率は次のようにして測定した。ポリイミド粉末20mgをNMRサンプル管(NMRサンプリングチューブスタンダード,φ5(草野科学製))に入れ、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6,0.05%TMS(テトラメチルシラン)混合品)(0.53ml)を添加し、超音波をかけて完全に溶解させた。この溶液をNMR測定機(JNW−ECA500)(日本電子データム製)にて500MHzのプロトンNMRを測定した。イミド化率は、イミド化前後で変化しない構造に由来するプロトンを基準プロトンとして決め、このプロトンのピーク積算値と、9.5ppm〜10.0ppm付近に現れるアミド酸のNH基に由来するプロトンピーク積算値とを用い以下の式によって求めた。
イミド化率(%)=(1−α・x/y)×100
上記式において、xはアミド酸のNH基由来のプロトンピーク積算値、yは基準プロトンのピーク積算値、αはポリアミド酸(イミド化率が0%)の場合におけるアミド酸のNH基プロトン1個に対する基準プロトンの個数割合である。
[配向膜の異方性]
配向膜の異方性の測定は以下のようにして行った。
モリテックス社製の液晶配向膜評価システム「レイ・スキャン ラボH」(LYS−LH30S−1A)を用いて測定を行った。膜厚100nmのポリイミド膜に偏光板を介して紫外線を照射し、得られた配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。
[液晶セルの作製]
フリンジフィールドスィッチング(Fringe Field Switching:以下、FFSという)モード液晶表示素子の構成を備えた液晶セルを作製する。
初めに電極付きの基板を準備した。基板は、30mm×50mmの大きさで、厚さが0.7mmのガラス基板である。基板上には第1層目として対向電極を構成する、ベタ状のパターンを備えたITO電極が形成されている。第1層目の対向電極の上には第2層目として、CVD法により成膜されたSiN(窒化珪素)膜が形成されている。第2層目のSiN膜の膜厚は500nmであり、層間絶縁膜として機能する。第2層目のSiN膜の上には、第3層目としてITO膜をパターニングして形成された櫛歯状の画素電極が配置され、第1画素および第2画素の2つの画素を形成している。各画素のサイズは、縦10mmで横約5mmである。このとき、第1層目の対向電極と第3層目の画素電極とは、第2層目のSiN膜の作用により電気的に絶縁されている。
第3層目の画素電極は、中央部分が屈曲したくの字形状の電極要素を複数配列して構成された櫛歯状の形状を有する。各電極要素の短手方向の幅は3μmであり、電極要素間の間隔は6μmである。各画素を形成する画素電極が、中央部分の屈曲したくの字形状の電極要素を複数配列して構成されているため、各画素の形状は長方形状ではなく、電極要素と同様に中央部分で屈曲する、太字のくの字に似た形状を備える。そして、各画素は、その中央の屈曲部分を境にして上下に分割され、屈曲部分の上側の第1領域と下側の第2領域を有する。
各画素の第1領域と第2領域とを比較すると、それらを構成する画素電極の電極要素の形成方向が異なるものとなっている。すなわち、後述する液晶配向膜のラビング方向を基準とした場合、画素の第1領域では画素電極の電極要素が+10°の角度(時計回り)をなすように形成され、画素の第2領域では画素電極の電極要素が−10°の角度(時計回り)をなすように形成されている。すなわち、各画素の第1領域と第2領域とでは、画素電極と対向電極との間の電圧印加によって誘起される液晶の、基板面内での回転動作(インプレーン・スイッチング)の方向が互いに逆方向となるように構成されている。
次に、得られた液晶配向剤を1.0μmのフィルターで濾過した後、準備された上記電極付き基板と裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板に、スピンコート塗布にて塗布した。80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比10:1以上の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射した。この基板を、水及び有機溶媒から選ばれる少なくとも1種類の溶媒に3分間浸漬させ、次いで純水に1分間浸漬させ、150℃〜300℃のホットプレート上で5分間加熱し、液晶配向膜付き基板を得た。上記、2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合い配向方向が0°になるようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−7026−100(メルク株式会社製)を注入し、注入口を封止して、FFS駆動液晶セルを得た。その後、得られた液晶セルを110℃で1時間加熱し、一晩放置してから各評価に使用した。
[長期交流駆動による残像評価]
上記した残像評価に使用した液晶セルと同様の構造の液晶セルを準備した。
この液晶セルを用い、60℃の恒温環境下、周波数60Hzで±5Vの交流電圧を120時間印加した。その後、液晶セルの画素電極と対向電極との間をショートさせた状態にし、そのまま室温に一日放置した。
放置の後、液晶セルを偏光軸が直交するように配置された2枚の偏光板の間に設置し、電圧無印加の状態でバックライトを点灯させておき、透過光の輝度が最も小さくなるように液晶セルの配置角度を調整した。そして、第1画素の第2領域が最も暗くなる角度から第1領域が最も暗くなる角度まで液晶セルを回転させたときの回転角度を角度Δとして算出した。第2画素でも同様に、第2領域と第1領域とを比較し、同様の角度Δを算出した。
[液晶セルの輝点の評価(コントラスト)]
上記で作製した液晶セルの輝点の評価を行った。液晶セルの輝点の評価は、液晶セルを偏光顕微鏡(ECLIPSE E600WPOL)(ニコン社製)で観察することで行った。具体的には、液晶セルをクロスニコルで設置し、倍率を5倍にした偏光顕微鏡で液晶セルを観察して確認された輝点の数を数え、輝点の数が10個未満を「良好」、それ以上を「不良」とした。
<合成例1>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を0.81g(3.30mmol)、DA−2を0.57g(2.20mmol)、DA−3を0.36g(3.30mmol)、DA−4を0.88g(2.20mmol)を取り、NMPを29.99g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.35g(10.51mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを6.40g加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(A)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は316mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=13230、Mw=29550であった。
<合成例2>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を0.54g(2.20mmol)、DA−2を0.85g(3.30mmol)、DA−3を0.36g(3.30mmol)、DA−4を0.88g(2.20mmol)を取り、NMPを30.17g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.35g(10.51mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを6.34g加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(B)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は356mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=14120、Mw=31210であった。
<合成例3>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を0.88g(3.60mmol)、DA−2を0.31g(1.20mmol)、DA−3を0.52g(4.80mmol)、DA−4を0.96g(2.40mmol)を取り、NMPを30.64g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.57g(11.46mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを7.74g加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(C)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は336mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=13410、Mw=30110であった。
<合成例4>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を0.54g(2.20mmol)、DA−2を0.57g(2.20mmol)、DA−3を0.48g(4.40mmol)、DA−4を0.88g(2.20mmol)を取り、NMPを28.27g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.35g(10.51mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを7.03g加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(D)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は366mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=14530、Mw=36150であった。
<合成例5>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を0.95g(3.90mmol)、DA−2を0.67g(2.60mmol)、DA−3を0.70g(6.50mmol)を取り、NMPを26.76g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.78g(12.42mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを10.71g加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(E)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は301mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=11990、Mw=25310であった。
<合成例6>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を0.81g(3.30mmol)、DA−2を0.57g(2.20mmol)、DA−3を0.36g(3.30mmol)、DA−5を0.75g(2.20mmol)を取り、NMPを28.55g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.35g(10.51mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを6.93g加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(F)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は350mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=15220、Mw=31850であった。
<合成例7>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を0.88g(3.60mmol)、DA−3を0.65g(6.00mmol)、DA−4を0.96g(2.40mmol)を取り、NMPを28.57g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.57g(11.46mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを8.49g加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(G)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は386mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=16530、Mw=37220であった。
<合成例8>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を1.59g(6.50mmol)、DA−3を0.70g(6.50mmol)を取り、NMPを26.34g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.78g(12.42mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを10.86g加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(H)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は310mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=13310、Mw=26210であった。
<合成例9>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−2を1.68g(6.50mmol)、DA−3を0.70g(6.50mmol)を取り、NMPを27.39g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.78g(12.42mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを10.48g加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(I)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は322mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=14430、Mw=29950であった。
<合成例10>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−3を1.46g(13.50mmol)、DA−6を0.36g(1.50mmol)を取り、NMPを20.88g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を3.21g(14.33mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを15.98g加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(J)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は344mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=14430、Mw=34850であった。
<合成11>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を2.69g(11.00mmol)を取り、NMPを30.90g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.35g(10.51mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを6.07g加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(K)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は367mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=17110、Mw=33310であった。
<実施例1>
合成例1で得られた12質量%のポリアミック酸溶液(A)15.00gを100ml三角フラスコに取り、NMP9.00g、BCS6.00gを加え、25℃にて8時間混合して、液晶配向剤(1)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<実施例2>
合成例2で得られた12質量%のポリアミック酸溶液(B)15.00gを100ml三角フラスコに取り、NMP9.00g、BCS6.00gを加え、25℃にて8時間混合して、液晶配向剤(2)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<実施例3>
合成例3で得られた12質量%のポリアミック酸溶液(C)15.00gを100ml三角フラスコに取り、NMP9.00g、BCS6.00gを加え、25℃にて8時間混合して、液晶配向剤(3)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<実施例4>
合成例4で得られた12質量%のポリアミック酸溶液(D)15.00gを100ml三角フラスコに取り、NMP9.00g、BCS6.00gを加え、25℃にて8時間混合して、液晶配向剤(4)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<実施例5>
合成例5で得られた12質量%のポリアミック酸溶液(E)15.00gを100ml三角フラスコに取り、NMP9.00g、BCS6.00gを加え、25℃にて8時間混合して、液晶配向剤(5)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<実施例6>
合成例6で得られた12質量%のポリアミック酸溶液(F)15.00gを100ml三角フラスコに取り、NMP9.00g、BCS6.00gを加え、25℃にて8時間混合して、液晶配向剤(6)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<比較例1>
合成例7で得られた12質量%のポリアミック酸溶液(G)15.00gを100ml三角フラスコに取り、NMP9.00g、BCS6.00gを加え、25℃にて8時間混合して、液晶配向剤(7)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<比較例2>
合成例8で得られた12質量%のポリアミック酸溶液(H)15.00gを100ml三角フラスコに取り、NMP9.00g、BCS6.00gを加え、25℃にて8時間混合して、液晶配向剤(8)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<比較例3>
合成例9で得られた12質量%のポリアミック酸溶液(I)15.00gを100ml三角フラスコに取り、NMP9.00g、BCS6.00gを加え、25℃にて8時間混合して、液晶配向剤(9)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<比較例4>
合成例10で得られた12質量%のポリアミック酸溶液(J)15.00gを100ml三角フラスコに取り、NMP9.00g、BCS6.00gを加え、25℃にて8時間混合して、液晶配向剤(10)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<比較例5>
合成例11で得られた12質量%のポリアミック酸溶液(K)15.00gを100ml三角フラスコに取り、NMP9.00g、BCS6.00gを加え、25℃にて8時間混合して、液晶配向剤(11)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
(実施例7)
実施例1で得られた液晶配向剤(1)を1.0μmのフィルターで濾過した後、30mm×40mmのITO基板に、スピンコート塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで14分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の高さを測定した。上記紫外線の照射量が100/cmでの異方性の値は1.31で、150mJ/cmでの異方性の値は3.10で、200mJ/cmでの異方性の値は2.25であった。最も異方性が高くなる上記紫外線の照射量は、150mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(実施例8)
実施例2で得られた液晶配向剤(2)を1.0μmのフィルターで濾過した後、30mm×40mmのITO基板に、スピンコート塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで14分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の高さを測定した。上記紫外線の照射量が50mJ/cmでの異方性の値は0.43で、100mJ/cmでの異方性の値は3.53で、150mJ/cmでの異方性の値は3.26であった。最も異方性が高くなる上記紫外線の照射量は、150mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(実施例9)
実施例3で得られた液晶配向剤(3)を1.0μmのフィルターで濾過した後、30mm×40mmのITO基板に、スピンコート塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで14分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の高さを測定した。上記紫外線の照射量が200mJ/cmでの異方性の値は2.24で、300mJ/cmでの異方性の値は3.41で、400mJ/cmでの異方性の値は1.51であった。最も異方性が高くなる上記紫外線の照射量は、300mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(実施例10)
実施例4で得られた液晶配向剤(4)を1.0μmのフィルターで濾過した後、30mm×40mmのITO基板に、スピンコート塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで14分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の高さを測定した。上記紫外線の照射量が100mJ/cmでの異方性の値は1.15で、200mJ/cmでの異方性の値は2.30で、300mJ/cmでの異方性の値は2.26であった。最も異方性が高くなる上記紫外線の照射量は、200mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(実施例11)
実施例5で得られた液晶配向剤(5)を1.0μmのフィルターで濾過した後、30mm×40mmのITO基板に、スピンコート塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで14分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の高さを測定した。上記紫外線の照射量が100mJ/cmでの異方性の値は4.29で、150mJ/cmでの異方性の値は5.23で、200mJ/cmでの異方性の値は3.00であった。最も異方性が高くなる上記紫外線の照射量は、150mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(実施例12)
実施例6で得られた液晶配向剤(6)を1.0μmのフィルターで濾過した後、30mm×40mmのITO基板に、スピンコート塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで14分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の高さを測定した。上記紫外線の照射量が100mJ/cmでの異方性の値は2.76で、150mJ/cmでの異方性の値は4.87で、200mJ/cmでの異方性の値は4.01であった。最も異方性が高くなる上記紫外線の照射量は、150mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(比較例6)
比較例1で得られた液晶配向剤(7)を1.0μmのフィルターで濾過した後、30mm×40mmのITO基板に、スピンコート塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで14分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。上記紫外線の照射量が100mJ/cmでの異方性の値は2.02で、200mJ/cmでの異方性の値は2.87で、300mJ/cmでの異方性の値は2.51であった。最も異方性が大きくなる上記紫外線の照射量は、200mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(比較例7)
比較例2で得られた液晶配向剤(8)を1.0μmのフィルターで濾過した後、30mm×40mmのITO基板に、スピンコート塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで14分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。上記紫外線の照射量が100mJ/cmでの異方性の値は5.02で、150mJ/cmでの異方性の値は7.37で、200mJ/cmでの異方性の値は6.40であった。最も異方性が大きくなる上記紫外線の照射量は、150mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(比較例8)
比較例3で得られた液晶配向剤(9)を1.0μmのフィルターで濾過した後、30mm×40mmのITO基板に、スピンコート塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで14分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。上記紫外線の照射量が50mJ/cmでの異方性の値は4.11で、100mJ/cmでの異方性の値は5.78で、150mJ/cmでの異方性の値は4.55であった。最も異方性が大きくなる上記紫外線の照射量は、100mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(比較例9)
比較例4で得られた液晶配向剤(10)を1.0μmのフィルターで濾過した後、30mm×40mmのITO基板に、スピンコート塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで14分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。上記紫外線の照射量が400mJ/cmでの異方性の値は1.60で、600mJ/cmでの異方性の値は1.78で、800mJ/cmでの異方性の値は1.33であった。最も異方性が大きくなる上記紫外線の照射量は、600mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(比較例10)
比較例5で得られた液晶配向剤(11)を1.0μmのフィルターで濾過した後、30mm×40mmのITO基板に、スピンコート塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで14分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。上記紫外線の照射量が50mJ/cmでの異方性の値は5.54で、100mJ/cmでの異方性の値は7.34で、200mJ/cmでの異方性の値は6.40であった。最も異方性が大きくなる上記紫外線の照射量は、100mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(実施例13)
実施例1で得られた液晶配向剤(1)を1.0μmのフィルターで濾過した後、準備された上記電極付き基板と裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板に、スピンコート塗布にて塗布した。80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を150mJ/cm照射した後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。上記、2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合い配向方向が0°になるようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−7026−100(メルク株式会社製)を注入し、注入口を封止して、FFS駆動液晶セルを得た。その後、得られた液晶セルを110℃で1時間加熱し、一晩放置して、長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.08度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個未満であり、良好であった。
(実施例14)
実施例1で得られた液晶配向剤(1)について、偏光紫外線を照射した後、2−プロパノールに3分間浸漬させ、次いで純水に1分間浸漬させた以外は、実施例13と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.10度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個未満であり、良好であった。
(実施例15)
実施例2で得られた液晶配向剤(2)を用いた以外は、実施例13と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を100mJ/cm照射した後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜月基板を用いた以外は、実施例13と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.10度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個未満であり、良好であった。
(実施例16)
実施例3で得られた液晶配向剤(3)を用いた以外は、実施例13と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を300mJ/cm照射した後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜月基板を用いた以外は、実施例13と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.08度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個未満であり、良好であった。
(実施例17)
実施例4で得られた液晶配向剤(4)を用いた以外は、実施例13と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を200mJ/cm照射した後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜月基板を用いた以外は、実施例13と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.11度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個未満であり、良好であった。
(実施例18)
実施例5で得られた液晶配向剤(5)を用いた以外は、実施例13と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を150mJ/cm照射した後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜月基板を用いた以外は、実施例13と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.08度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個未満であり、良好であった。
(実施例19)
実施例6で得られた液晶配向剤(6)を用いた以外は、実施例13と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を150mJ/cm照射した後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜月基板を用いた以外は、実施例13と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.08度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個未満であり、良好であった。
(比較例11)
比較例1で得られた液晶配向剤(7)を用いた以外は、実施例13と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を200mJ/cm照射した後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜月基板を用いた以外は、実施例13と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.10度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個以上であり、不良であった。
(比較例12)
比較例2で得られた液晶配向剤(8)を用いた以外は、実施例13と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を150mJ/cm照射した後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜月基板を用いた以外は、実施例13と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.05度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個以上であり、不良であった。
(比較例13)
比較例3で得られた液晶配向剤(9)を用いた以外は、実施例13と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を100mJ/cm照射した後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜月基板を用いた以外は、実施例13と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.08度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個以上であり、不良であった。
(比較例14)
比較例4で得られた液晶配向剤(10)を用いた以外は、実施例13と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を600mJ/cm照射した後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜月基板を用いた以外は、実施例13と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.24度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個以上であり、不良であった。
(比較例15)
比較例5で得られた液晶配向剤(11)を用いた以外は、実施例13と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を100mJ/cm照射した後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜月基板を用いた以外は、実施例13と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.05度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個以上であり、不良であった。
Figure 0006652739
本発明の液晶配向剤により、ネガ液晶を用いた場合でも、光配向処理時に発生する液晶配向膜由来の分解物による輝点が発生せず、良好な残像特性を有する液晶配向膜を得ることが出来る。よって、本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜は、コントラスト低下の要因である輝点が少なく、且つIPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子において発生する交流駆動による残像を低減することができ、残像特性に優れたIPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子が得られる。そのため、高い表示品位が求められる液晶表示素子における利用が可能である。

Claims (11)

  1. 下記式(1)と下記式(2)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体及び下記式(1)と下記式(2)で表される構造単位を有する該ポリイミド前駆体のイミド化重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体(A)を含有することを特徴とする光配向法用の液晶配向剤。
    Figure 0006652739

    (式(1)、式(2)中、X及びXそれぞれ独立して、下記式(X1−1)〜(X1−9)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基であり、A、A,A,Aはそれぞれ独立して、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基であり、Z、Z、Z、及びZは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜4のアルキル基であり、nは、1〜4の整数である。)
    Figure 0006652739

    (式(X−1)において、R、R、R、及びRはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、アルキニル基、又はフェニル基であり、同一でも異なってもよい。)
  2. 上記式(1)で表される構造単位の含有割合が、上記重合体(A)の全構造単位1モルに対して、10〜50モル%であり、上記式(2)で表される構造単位の含有割合が、上記重合体(A)の全構造単位1モルに対して、20〜90モル%であることを特徴とする請求項1に記載の液晶配向剤。
  3. 重合体(A)が、式(1)及び式(2)以外の構造単位として下記式(3)で表される構造単位を有することを特徴する請求項1及び2に記載の液晶配向剤。
    Figure 0006652739

    (式(3)、Xそれぞれ独立して、上記式(X1−1)〜(X1−9)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、Rは、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基であり、Yは下記式[1d−1]〜[1d−7]で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種類である。)
    Figure 0006652739
    (式[1d−1]〜式[1d−7]中、Dは、tert−ブトキシメトキシカルボニル基であり、n1〜n5は、それぞれ独立して、1〜5の整数である。)
  4. 式(3)で表される構造単位の含有比率が、上記重合体(A)の全構造単位1モルに対して、10〜50モル%であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の液晶配向剤。
  5. 式(1)、式(2)、及び式(3)中、X、X及びXが上記式(X1−1)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液晶配向剤。
  6. 式(1)、式(2)、及び式(3)中、X、X及びXが下記式(X1−10)及び(X1−11)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の液晶配向剤。
    Figure 0006652739
  7. 式(1)、式(2)、及び式(3)中、X、X及びXが前記式(X1−11)である請求項1〜6のいずれかに記載の液晶配向剤。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の液晶配向剤を塗布、焼成して得られた膜に、偏光された紫外線を照射して得られる液晶配向膜。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の液晶配向剤を用いて、インクジェット法にて得られる液晶配向膜。
  10. 請求項8及び請求項9のいずれかに記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
  11. 液晶が、ネガ型液晶材料である請求項10に記載の液晶表示素子。
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