JP6776897B2 - 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子 Download PDF

Info

Publication number
JP6776897B2
JP6776897B2 JP2016556560A JP2016556560A JP6776897B2 JP 6776897 B2 JP6776897 B2 JP 6776897B2 JP 2016556560 A JP2016556560 A JP 2016556560A JP 2016556560 A JP2016556560 A JP 2016556560A JP 6776897 B2 JP6776897 B2 JP 6776897B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
crystal alignment
alignment film
above formula
alignment agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016556560A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016068085A1 (ja
Inventor
奈穂 国見
奈穂 国見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Chemical Corp
Original Assignee
Nissan Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Chemical Corp filed Critical Nissan Chemical Corp
Publication of JPWO2016068085A1 publication Critical patent/JPWO2016068085A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6776897B2 publication Critical patent/JP6776897B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/10Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • C08G73/12Unsaturated polyimide precursors
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1337Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)

Description

本発明は、光配向法処理に適した液晶配向剤、この液晶配向剤から得られる液晶配向膜及びこの液晶配向膜を使用した液晶表示素子に関する。
液晶テレビ、液晶ディスプレイなどに用いられる液晶表示素子は、通常、液晶の配列状態を制御するための液晶配向膜が素子内に設けられている。液晶配向膜としては、ポリアミック酸(ポリアミド酸)などのポリイミド前駆体や可溶性ポリイミドの溶液を主成分とする液晶配向剤をガラス基板等に塗布し、焼成したポリイミド系の液晶配向膜が主として用いられている。現在、工業的に最も普及している方法によれば、この液晶配向膜は、電極基板上に形成されたポリイミド系液晶配向膜の表面を、綿、ナイロン、ポリエステル等の布で一方向に擦る、所謂ラビング処理を行うことで作製されている。
光配向法は、ラビングレスの配向処理方法として、工業的にも簡便な製造プロセスで生産できる利点がある。
IPS(In Plane Switching)駆動方式やFFS(Fringe Field switching)駆動方式の液晶表示素子においては、光配向法で得られる液晶配向膜を用いることで、ラビング処理法で得られる液晶配向膜に比べて、液晶表示素子のコントラストや視野角特性の向上が期待できるなどの液晶表示素子の性能を向上させることが可能であるため、有望な液晶配向処理方法として注目されている。
しかし、光配向法により得られる液晶配向膜は、ラビング処理によるものに比べて、高分子膜の配向方向に対する異方性が小さいという問題がある。異方性が小さいと、充分な液晶配向性が得られず、液晶表示素子とした場合に、残像が発生するなどの問題が発生する。光配向法により得られる液晶配向膜の異方性を高める方法として、光照射後に、光照射によって前記ポリイミドの主鎖が切断されて生成した低分子量成分を除去することが提案されている。
日本特開平9−297313号公報 日本特開2011−107266号公報
「液晶光配向膜」、機能材料、1997年11月号、Vol.17、No.11 13−22ページ
IPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子においては、従来ポジ型液晶が用いられているが、ネガ型液晶を用いることで、電極上部での透過損失を小さくし、コントラストを向上させることが可能である。光配向法で得られる液晶配向膜を、ネガ型液晶材料を使用するIPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子に用いると、従来の液晶表示素子より高い表示性能を有することが期待される。
しかし、本発明者が検討した結果、光配向法で得られる液晶配向膜は、ネガ型液晶材料を用いた液晶表示素子の場合、表示不良(輝点)の発生率が高く、表示不良を起こす問題があることが分かった。
本発明の課題は、ネガ型液晶を用いた場合でも、輝点が発生せず、良好な残像特性が得られる、光配向法用の液晶配向膜を得るための光配向法処理に適した液晶配向剤、該液晶配向剤から得られる液晶配向膜、及び該液晶配向剤を具備する液晶表示素子を提供することにある。
本発明者は鋭意研究を進めたところ、特定構造を有するポリイミド系重合体を含む液晶配向剤が、上記の目的を達成するために有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、下記式(1)と下記式(2)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体のイミド化重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体(A)を含有することを特徴とする液晶配向剤にある。
Figure 0006776897
(式(1)、式(2)中、X及びXそれぞれ独立して、下記式(X1−1)及び(X1−2)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種である。R、R2、、R、及びRは、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基である。Rは、炭素数1〜4のアルキル基である。nは、1〜6の整数である。)
Figure 0006776897
本発明によれば、従来の光配向処理法に見られる輝点を抑制でき、かつ照射感度が高く、良好な残像特性を有する液晶配向膜が得られる、光配向法処理に適した液晶配向剤が提供できる。かかる液晶配向剤から得られる液晶配向膜を備えることにより、表示不良がなく、信頼性の高い液晶表示素子が提供できる。
<特定重合体>
本発明の液晶配向剤は、上記のように、下記式(1)と下記式(2)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体のイミド化重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体(本発明では、特定重合体(A)ともいう。)を含有する。本発明では、式(1)で表される構造単位と下記式(2)で表される構造単位とが、同一のポリイミド前駆体に存在していてもよく、また、式(1)で表される構造単位と下記式(2)で表される構造単位とが、別個のポリイミド前駆体に存在していてもよい。
Figure 0006776897
上記式(1)、式(2)における、X、X、R1、の各定義は、上記したとおりである。なかでも、X、Xは、高感度化および液晶配向性の点から、前記式(X1−2)があるのが好ましい。R、Rは、加熱によるイミド化のしやすさの点から、水素原子、又はメチル基、エチル基であるのが好ましい。R、R、Rは、液晶配向性の点から水素原子が好ましい。Rは、液晶配向性の観点からメチル基が好ましい。また、nは液晶配向性の点から、1〜3の整数、特に2であるのが好ましい。
<ポリイミド前駆体の製造−ポリアミック酸の製造>
本発明における式(1)で表される構造単位と式(2)で表される構造単位とを有するポリイミド前駆体であるポリアミック酸は、以下の方法により製造される。なお、本発明では、式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体と、式(2)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体とは、それぞれ、別個に製造し、両者を混合することにより製造してもよい。
また、テトラカルボン酸若しくはその二無水物と縮重合させるジアミンとして、式(1)で表される構造単位を与えるジアミンと、式(2)で表される構造単位を与えるジアミンとを、それぞれ1種類以上使用し、式(1)で表される構造単位と式(2)で表される構造単位とを有するポリイミド前駆体を製造することが好ましい。
この場合、上記式(1)におけるXを与えるテトラカルボン酸若しくはその二無水物及び上記式(2)におけるXを与えるテトラカルボン酸若しくはその二無水物と、Yを与えるジアミン及びYを与えるジアミンとを、溶媒の存在下で、−20〜150℃、好ましくは0〜50℃において、30分〜24時間、好ましくは1〜12時間重縮合反応させることによって製造される。
ジアミンとテトラカルボン酸との反応は、通常、溶媒中で行う。その際に用いる溶媒としては、生成したポリイミド前駆体が溶解するものであれば特に限定されない。反応に用いる溶媒の具体例を下記に挙げるが、これらの例に限定されるものではない。
例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン又はγ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド又は1,3−ジメチル−イミダゾリジノンが挙げられる。また、ポリイミド前駆体の溶媒溶解性が高い場合は、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン又は下記式[D−1]〜式[D−3]で示される溶媒を用いることができる。
Figure 0006776897
(式[D−1]中、Dは炭素数1〜3のアルキル基を示し、式[D−2]中、Dは炭素数1〜3のアルキル基を示し、式[D−3]中、Dは炭素数1〜4のアルキル基を示す)。
これら溶媒は単独で使用しても、混合して使用してもよい。更に、ポリイミド前駆体を溶解させない溶媒であっても、生成したポリイミド前駆体が析出しない範囲で、前記溶媒に混合して使用してもよい。また、溶媒中の水分は重合反応を阻害し、更には生成したポリイミド前駆体を加水分解させる原因となるので、溶媒は脱水乾燥させたものを用いることが好ましい。
また、ポリアミド酸アルキルエステルを得るためには、カルボン酸基をジアルキルエステル化したテトラカルボン酸と1級又は2級のジアミン化合物とを重縮合させる方法、カルボン酸基をジアルキルエステル化したテトラカルボン酸ジハライドと1級又は2級のジアミン化合物とを重縮合させる方法、又はポリアミド酸のカルボキシ基をエステルに変換する方法が用いられる。
ジアミン成分とテトラカルボン酸成分とを溶媒中で反応させる際には、ジアミン成分を溶媒に分散あるいは溶解させた溶液を攪拌させ、テトラカルボン酸成分をそのまま、又は溶媒に分散あるいは溶解させて添加する方法、逆にテトラカルボン酸成分を溶媒に分散、あるいは溶解させた溶液にジアミン成分を添加する方法、ジアミン成分とテトラカルボン酸成分とを交互に添加する方法などが挙げられ、これらのいずれの方法を用いてもよい。また、ジアミン成分又はテトラカルボン酸成分を、それぞれ複数種用いて反応させる場合は、あらかじめ混合した状態で反応させてもよく、個別に順次反応させてもよく、更に個別に反応させた低分子量体を混合反応させ重合体としてもよい。
その際の重合温度は、−20〜150℃の任意の温度を選択することができるが、好ましくは−5〜100℃の範囲である。また、反応は任意の濃度で行うことができるが、濃度が低すぎると、高分子量の重合体を得ることが難しくなり、濃度が高すぎると、反応液の粘性が高くなり過ぎて均一な攪拌が困難となる。そのため、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜30質量%である。反応初期は高濃度で行い、その後、溶媒を追加することができる。
ポリイミド前駆体の重合反応においては、ジアミン成分の合計モル数とテトラカルボン酸成分の合計モル数の比は0.8〜1.2が好ましく、0.9〜1.0が特に好ましい。通常の重縮合反応同様に、このモル比が1.0に近いほど生成するポリイミド前駆体の分子量は大きくなる。
本発明におけるポリイミドは、前記のポリイミド前駆体を閉環させて得られるポリイミドであり、該ポリイミドを得るには、前記のポリアミド酸又はポリアミド酸アルキルエステルを閉環させてポリイミドとする方法が用いられる。
本発明のポリイミドは、アミド酸基の閉環率(イミド化率ともいう)は、必ずしも100%である必要はなく、用途や目的に応じて任意に調整することができ、好ましくは50〜80%である。
ポリイミド前駆体をイミド化させる方法としては、ポリイミド前駆体の溶液をそのまま加熱する熱イミド化、又はポリイミド前駆体の溶液に触媒を添加する触媒イミド化が挙げられる。ポリイミド前駆体を溶液中で熱イミド化させる場合の温度は、100〜400℃、好ましくは120〜250℃であり、イミド化反応により生成する水を系外に除きながら行う方が好ましい。反応時間は、30分〜4時間が好ましい。
ポリイミド前駆体の触媒イミド化は、ポリイミド前駆体の溶液に、塩基性触媒と酸無水物とを添加し、−20〜250℃、好ましくは0〜180℃で攪拌することにより行うことができる。反応時間は、30分〜4時間が好ましい。
塩基性触媒の量はアミド酸基の0.5〜30モル倍、好ましくは2〜20モル倍であり、酸無水物の量はアミド酸基の1〜50モル倍、好ましくは3〜30モル倍である。塩基性触媒としてはピリジン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリブチルアミン又はトリオクチルアミンを挙げることができる。なかでも、ピリジンは反応を進行させるのに適度な塩基性を持つので好ましい。
酸無水物としては、無水酢酸、無水トリメリット酸又は無水ピロメリット酸を挙げることができる。中でも無水酢酸を用いると反応終了後の精製が容易となるので好ましい。触媒イミド化によるイミド化率は、触媒量と反応温度、反応時間を調節することにより制御することができる。
ポリイミド前駆体又はポリイミドの反応溶液から、生成したポリイミド前駆体又はポリイミドを回収する場合には、反応溶液を溶媒に投入して沈殿させればよい。沈殿に用いる溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、ヘキサン、ブチルセルソルブ、ヘプタン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、ベンゼン、水などを挙げることができる。溶媒に投入して沈殿させたポリマーは、濾過して回収した後、常圧あるいは減圧下で、常温あるいは加熱して乾燥することができる。また、沈殿回収した重合体を、溶媒に再溶解させ、再沈殿回収する操作を2〜10回繰り返すと、重合体中の不純物を少なくすることができる。この際の溶媒として、例えば、アルコール類、ケトン類、炭化水素などが挙げられ、これらの内から選ばれる3種類以上の溶媒を用いると、より一層精製の効率が上がるので好ましい。
本発明の特定重合体(A)には、ポリアミド酸アルキルエステルを用いることが好ましい。ポリアミド酸アルキルエステルを製造する好ましい具体的な方法を、下記の(1)〜(3)に示す。
(1)ポリアミド酸のエステル化反応で製造する方法
ジアミン成分とテトラカルボン酸成分とからポリアミド酸を製造し、そのカルボキシ基(COOH基)に、化学反応、すなわち、エステル化反応を行い、ポリアミド酸アルキルエステルを製造する方法である。
エステル化反応は、具体的には、ポリアミド酸とエステル化剤を溶媒の存在下で、好ましくは−20〜150℃、より好ましくは0〜50℃において、好ましくは30分〜24時間、より好ましくは1〜4時間反応させる。
前記エステル化剤としては、エステル化反応後に、容易に除去できるものが好ましく、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジプロピルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジネオペンチルブチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジ−t−ブチルアセタール、1−メチル−3−p−トリルトリアゼン、1−エチル−3−p−トリルトリアゼン、1−プロピル−3−p−トリルトリアゼン、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリドなどが挙げられる。エステル化剤の使用量は、ポリアミド酸の繰り返し単位1モルに対して、2〜6モル当量が好ましい。なかでも、2〜4モル当量が好ましい。
前記エステル化反応に用いる溶媒としては、ポリアミド酸の溶媒への溶解性の点から、前記ジアミン成分とテトラカルボン酸成分との反応に用いる溶媒が挙げられる。なかでも、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン又はγ−ブチロラクトンが好ましい。溶媒は1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
前記エステル化反応における溶媒中のポリアミド酸の濃度は、ポリアミド酸の析出が起こりにくい点から、1〜30質量%が好ましい。なかでも、5〜20質量%が好ましい。
(2)ジアミン成分とテトラカルボン酸ジエステルジクロリドとの反応で製造する方法
ジアミン成分とテトラカルボン酸ジエステルジクロリドとの反応は,具体的には、ジアミン成分とテトラカルボン酸ジエステルジクロリドとを、塩基と溶媒の存在下で、好ましくは−20〜150℃、より好ましくは0〜50℃において、好ましくは30分〜24時間、より好ましくは1〜4時間反応させる方法である。
前記塩基には、ピリジン、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジンなどを用いることができる。なかでも、反応が穏和に進行するためにピリジンが好ましい。塩基の使用量は、前記反応後に、容易に除去できる量が好ましく、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドに対して、2〜4倍モルであることが好ましい。なかでも、2〜3倍モルがより好ましい。
前記反応に用いる溶媒は、得られる重合体、すなわちポリアミド酸アルキルエステルの溶媒への溶解性の点から、前記ジアミン成分とテトラカルボン酸成分との反応に用いる溶媒が挙げられる。なかでも、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン又はγ−ブチロラクトンが好ましい。これら溶媒は、1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
前記反応における溶媒中のポリアミド酸アルキルエステルの濃度は、ポリアミド酸アルキルエステルの析出が起こりにくい点から、1〜30質量%が好ましい。なかでも、5〜20質量%が好ましい。また、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドの加水分解を防ぐため、ポリアミド酸アルキルエステルの作製に用いる溶媒は、できるだけ脱水されていることが好ましい。更に、前記反応は窒素雰囲気中で行い、外気の混入を防ぐのが好ましい。
(3)ジアミン成分とテトラカルボン酸ジエステルとの反応で製造する方法
ジアミン成分とテトラカルボン酸ジエステルとの重縮合反応により製造する方法であり、具体的には、ジアミン成分とテトラカルボン酸ジエステルとを、縮合剤、塩基及び溶媒の存在下で、好ましくは0〜150℃、より好ましくは0〜100℃において、好ましくは30分〜24時間、より好ましくは3〜15時間反応させる方法である。
前記縮合剤には、トリフェニルホスファイト、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール、ジメトキシ−1,3,5−トリアジニルメチルモルホリニウム、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサゾリル)ホスホン酸ジフェニルなどを用いることができる。縮合剤の使用量は、テトラカルボン酸ジエステルに対して、2〜3倍モルであることが好ましく、特に、2〜2.5倍モルが好ましい。
前記塩基には、ピリジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。塩基の使用量は、前記重縮合反応後に、容易に除去できる量が好ましく、ジアミン成分に対して、2〜4倍モルが好ましく、特に、2〜3倍モルが好ましい。
重縮合反応に用いる溶媒は、得られる重合体である、ポリアミド酸アルキルエステルの溶媒への溶解性の点から、前記ジアミン成分とテトラカルボン酸成分との反応に用いる溶媒が挙げられる。特に、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン又はγ−ブチロラクトンが好ましい。溶媒は2種以上を混合して用いてもよい。
また、上記重縮合反応においては、ルイス酸を添加剤として加えることで、反応が効率的に進行する。ルイス酸としては、塩化リチウム、臭化リチウムなどのハロゲン化リチウムが好ましい。ルイス酸の使用量は、ジアミン成分に対して、0.1〜10倍モルが好ましく、特に、2.0〜3.0倍モルがより好ましい。
上記(1)〜(3)の方法で得られたポリアミド酸アルキルエステルの溶液から、ポリアミド酸アルキルエステルを回収する場合には、反応溶液を溶媒に投入して沈殿させればよい。沈殿に用いる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ヘキサン、ブチルセロソルブ、アセトン、トルエンなどを挙げられる。溶媒に投入して沈殿させた重合体は、前記で使用した添加剤・触媒類を除去することを目的に、上記溶媒で、複数回洗浄操作を行うことが好ましい。ろ過をして回収した後、常圧あるいは減圧下で、常温あるいは加熱して乾燥できる。また、沈殿回収した重合体を、溶媒に再溶解させ、再沈殿回収する操作を2〜10回繰り返すと、重合体中の不純物を少なくできる。この際の溶媒として、重合体が溶解する溶媒が挙げられる。
本発明のポリアミド酸アルキルエステルは、前記(1)〜(3)の方法のなかでも、(1)又は(2)の方法が好ましい。
<液晶配向剤>
液晶配向剤は、液晶配向膜(樹脂被膜ともいう)を形成するための塗布溶液であり、特定重合体(A)及び溶媒を含有する液晶配向膜を形成するための塗布溶液である。液晶配向剤中の特定重合体(A)の含有量は、液晶配向剤の塗布方法や目的とする液晶配向膜の膜厚によって、適宜変更することができるが、2〜10質量%であることが好ましく、特に、3〜7質量%が好ましい。一方、溶媒の含有量は、70〜99.9質量%であることが好ましく、90〜98質量%がより好ましい。
本発明の液晶配向剤に用いる溶媒は、特定重合体(A)を溶解させる溶媒(良溶媒ともいう)であり、特に有機溶媒が好ましい。下記に、良溶媒の具体例を挙げるが、これらの例に限定されるものではない。
例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどを挙げることができる。なかでも、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチロラクトンを用いることが好ましい。
更に、特定重合体(A)の溶媒への溶解性が高い場合は、前記式[D−1]〜式[D−3]で示される溶媒を用いることが好ましい。
液晶配向剤における良溶媒は、溶媒全体の20〜99質量%であることが好ましく、20〜90質量%がより好ましく、30〜80質量%が特に好ましい。
液晶配向剤は、本発明の効果を損なわない限り、液晶配向剤を塗布した際の液晶配向膜の塗膜性や表面平滑性を向上させる溶媒(貧溶媒ともいう)を含有することができる。これら貧溶媒は、液晶配向剤に含まれる溶媒全体の1〜80質量%が好ましい。なかでも、10〜80質量%が好ましい。より好ましいのは20〜70質量%である。
下記に、貧溶媒の具体例を挙げるが、これらの例に限定されるものではない。例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、1,2−ブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、3−エトキシブチルアセタート、1−メチルペンチルアセタート、2−エチルブチルアセタート、2−エチルヘキシルアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、2−(メトキシメトキシ)エタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、フルフリルアルコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、1−(ブトキシエトキシ)プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセタート、ジエチレングリコールアセタート、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチルエチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸n−プロピルエステル、乳酸n−ブチルエステル、乳酸イソアミルエステル、前記式[D−1]〜式[D−3]で示される溶媒などを挙げることができる。
なかでも、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル又はジプロピレングリコールジメチルエーテルを用いることが好ましい。
本発明の液晶配向剤には、エポキシ基、イソシアネート基、オキセタン基又はシクロカーボネート基を有する架橋性化合物、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基及び低級アルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有する架橋性化合物、又は重合性不飽和結合を有する架橋性化合物を導入することが好ましい。これら置換基や重合性不飽和結合は、架橋性化合物中に2個以上有する必要がある。
エポキシ基又はイソシアネート基を有する架橋性化合物としては、例えば、ビスフェノールアセトングリシジルエーテル、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルアミノジフェニレン、テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビス(アミノエチル)シクロヘキサン、テトラフェニルグリシジルエーテルエタン、トリフェニルグリシジルエーテルエタン、ビスフェノールヘキサフルオロアセトジグリシジルエーテル、1,3−ビス(1−(2,3−エポキシプロポキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロメチル)ベンゼン、4,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニル、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、2−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)−2−(4−(1,1−ビス(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)エチル)フェニル)プロパン、1,3−ビス(4−(1−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)−1−(4−(1−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチル)フェノキシ)−2−プロパノールなどが挙げられる。
オキセタン基を有する架橋性化合物は、下記式[4A]で示されるオキセタン基を少なくとも2個有する化合物である。
Figure 0006776897
具体的には、国際公開公報WO2011/132751号(2011.10.27公開)の58〜59頁に掲載される式[4a]〜式[4k]で示される架橋性化合物が挙げられる。
シクロカーボネート基を有する架橋性化合物としては、下記式[5A]で示されるシクロカーボネート基を少なくとも2個有する架橋性化合物である。
Figure 0006776897
具体的には、国際公開公報WO2012/014898号(2012.2.2公開)の76〜82頁に掲載される式[5−1]〜式[5−42]で示される架橋性化合物が挙げられる。
ヒドロキシ基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有する架橋性化合物としては、例えば、ヒドロキシ基又はアルコキシ基を有するアミノ樹脂、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、グリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂、スクシニルアミド−ホルムアルデヒド樹脂、エチレン尿素−ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。具体的には、アミノ基の水素原子がメチロール基又はアルコキシメチル基又はその両方で置換されたメラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体、又はグリコールウリルを用いることができる。このメラミン誘導体又はベンゾグアナミン誘導体は、2量体又は3量体として存在することも可能である。これらはトリアジン環1個当たり、メチロール基又はアルコキシメチル基を平均3個以上6個以下有するものが好ましい。
上記のメラミン誘導体又はベンゾグアナミン誘導体の例としては、市販品のトリアジン環1個当たりメトキシメチル基が平均3.7個置換されているMX−750、トリアジン環1個当たりメトキシメチル基が平均5.8個置換されているMW−30(以上、三和ケミカル社製)やサイメル300、301、303、350、370、771、325、327、703、712などのメトキシメチル化メラミン、サイメル235、236、238、212、253、254などのメトキシメチル化ブトキシメチル化メラミン、サイメル506、508などのブトキシメチル化メラミン、サイメル1141のようなカルボキシ基含有メトキシメチル化イソブトキシメチル化メラミン、サイメル1123のようなメトキシメチル化エトキシメチル化ベンゾグアナミン、サイメル1123−10のようなメトキシメチル化ブトキシメチル化ベンゾグアナミン、サイメル1128のようなブトキシメチル化ベンゾグアナミン、サイメル1125−80のようなカルボキシ基含有メトキシメチル化エトキシメチル化ベンゾグアナミン(以上、三井サイアナミド社製)が挙げられる。また、グリコールウリルの例として、サイメル1170のようなブトキシメチル化グリコールウリル、サイメル1172のようなメチロール化グリコールウリル、パウダーリンク1174のようなメトキシメチロール化グリコールウリル等が挙げられる。
ヒドロキシ基又はアルコキシ基を有するベンゼン又はフェノール性化合物としては、例えば、1,3,5−トリス(メトキシメチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(イソプロポキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(sec−ブトキシメチル)ベンゼン又は2,6−ジヒドロキシメチル−p−tert−ブチルフェノールが挙げられる。
より具体的には、国際公開公報WO2011/132751号(2011.10.27公開)の62〜66頁に掲載される、式[6−1]〜式[6−48]の架橋性化合物が挙げられる。
重合性不飽和結合を有する架橋性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレートなどの重合性不飽和基を分子内に3個有する架橋性化合物;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイドビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイドビスフェノール型ジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどの重合性不飽和基を分子内に2個有する架橋性化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルリン酸エステル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の重合性不飽和基を分子内に1個有する架橋性化合物;等が挙げられる。
更に、下記式[7A]で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0006776897
(式[7A]中、Eはシクロヘキサン環、ビシクロヘキサン環、ベンゼン環、ビフェニル環、ターフェニル環、ナフタレン環、フルオレン環、アントラセン環及びフェナントレン環からからなる群から選ばれる基を示し、Eは下記式[7a]及び式[7b]から選ばれる基を示し、nは1〜4の整数を示す。)
Figure 0006776897
上記は架橋性化合物の一例であり、これらに限定されるものではない。また、本発明の液晶配向剤に用いる架橋性化合物は、1種類でも、2種類以上組み合わせてもよい。
本発明の液晶配向剤における、架橋性化合物の含有量は、全ての重合体成分100質量部に対して、0.1〜150質量部が好ましい。なかでも、架橋反応が進行し目的の効果を発現させるためには、全ての重合体成分100質量部に対して、0.1〜100質量部が好ましい。より好ましいのは、1〜50質量部である。
本発明の液晶配向剤は、本発明の効果を損なわない限り、液晶配向剤を塗布した際の液晶配向膜の膜厚の均一性や表面平滑性を向上させる化合物を用いることができる。
液晶配向膜の膜厚の均一性や表面平滑性を向上させる化合物としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ノ二オン系界面活性剤などが挙げられる。
より具体的には、例えば、エフトップEF301、EF303、EF352(以上、トーケムプロダクツ社製)、メガファックF171、F173、R−30(以上、大日本インキ社製)、フロラードFC430、FC431(以上、住友スリーエム社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(以上、旭硝子社製)などが挙げられる。
界面活性剤の使用量は、液晶配向剤に含有される全ての重合体成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜2質量部、より好ましくは0.01〜1質量部である。
更に、液晶配向剤には、液晶配向膜中の電荷移動を促進して素子の電荷抜けを促進させる化合物として、国際公開公報WO2011/132751号(2011.10.27公開)の69〜73頁に掲載される、式[M1]〜式[M156]で示される窒素含有複素環アミン化合物を添加することもできる。このアミン化合物は、液晶配向剤に直接添加しても構わないが、濃度0.1〜10質量%、好ましくは1〜7質量%の溶液にしてから添加することが好ましい。この溶媒は、特定重合体(A)を溶解させるならば特に限定されない。
本発明の液晶配向剤には、上記の貧溶媒、架橋性化合物、樹脂被膜又は液晶配向膜の膜厚の均一性や表面平滑性を向上させる化合物及び電荷抜けを促進させる化合物の他に、本発明の効果が損なわれない範囲であれば、液晶配向膜の誘電率や導電性などの電気特性を変化させる目的の誘電体や導電物質を添加してもよい。
<液晶配向膜・液晶表示素子>
液晶配向膜は、上記の液晶配向剤を基板に塗布し、乾燥し、焼成して得られる膜である。本発明の液晶配向剤を塗布する基板としては、透明性の高い基板であれば特に限定されず、ガラス基板、窒化珪素基板とともに、アクリル基板やポリカーボネート基板などのプラスチック基板等を用いることもできる。その際、液晶を駆動させるためのITO電極などが形成された基板を用いると、プロセスの簡素化の点から好ましい。また、反射型の液晶表示素子では、片側の基板のみにならば、シリコンウエハーなどの不透明な物でも使用でき、この場合の電極にはアルミニウムなどの光を反射する材料も使用できる。
液晶配向剤の塗布方法は、特に限定されないが、工業的には、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェット法などで行う方法が一般的である。その他の塗布方法としては、ディップ法、ロールコータ法、スリットコータ法、スピンナー法、スプレー法などがあり、目的に応じてこれらを用いてもよい。
液晶配向剤を基板上に塗布した後は、ホットプレート、熱循環型オーブン、IR(赤外線)型オーブンなどの加熱手段により、溶媒を蒸発させて液晶配向膜とすることができる。本発明の液晶配向剤を塗布した後の乾燥、焼成工程は、任意の温度と時間を選択することができる。通常は、含有される溶媒を十分に除去するために、50〜120℃、好ましくは、60〜100℃で、1〜10分、好ましくは1〜5分乾燥し、その後、150〜300℃、好ましくは、180〜250℃で、5〜120分、好ましくは、10〜60分焼成する条件が挙げられる。焼成後の液晶配向膜の厚みは、薄すぎると液晶表示素子の信頼性が低下する場合があるので、5〜300nmが好ましく、10〜200nmがより好ましい。
本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜を配向処理する方法は、ラビング処理法でもよいが、光配向処理法が好適である。光配向処理法の好ましい例としては、前記液晶配向膜の表面に、一定方向に偏向された放射線を照射し、場合により、好ましくは、150〜250℃の温度で加熱処理を行い、液晶配向性(液晶配向能ともいう)を付与する方法が挙げられる。放射線としては、100〜800nmの波長を有する紫外線又は可視光線を用いることができる。なかでも、好ましくは100〜400nm、より好ましくは、200〜400nmの波長を有する紫外線である。
また、液晶配向性を改善するために、液晶配向膜が塗膜された基板を、50〜250℃で加熱しながら、放射線を照射してもよい。
前記放射線の照射量は、1〜10,000mJ/cmが好ましい。なかでも、100〜5,000mJ/cmが好ましい。このようにして作製した液晶配向膜は、液晶分子を一定の方向に安定して配向させることができる。
更に、前記の方法で、偏光された放射線を照射した液晶配向膜に、水や溶媒を用いて、接触処理をすることもできる。
上記接触処理に使用する溶媒としては、放射線の照射によって液晶配向膜から生成した分解物を溶解する溶媒であれば、特に限定されるものではない。具体例としては、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート、ブチルセロソルブ、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸シクロヘキシルなどが挙げられる。なかでも、汎用性や溶媒の安全性の点から、水、2−プロパンール、1−メトキシ−2−プロパノール又は乳酸エチルが好ましい。より好ましいのは、水、1−メトキシ−2−プロパノール又は乳酸エチルである。溶媒は、1種類でも、2種類以上組み合わせてもよい。
上記の接触処理としては、浸漬処理や噴霧処理(スプレー処理ともいう)が挙げられる。これらの処理における処理時間は、放射線によって液晶配向膜から生成した分解物を効率的に溶解させる点から、10秒〜1時間であることが好ましい。なかでも、1〜30分間浸漬処理をすることが好ましい。また、前記接触処理時の溶媒は、常温でも加温しても良いが、好ましくは、10〜80℃である。なかでも、20〜50℃が好ましい。加えて、分解物の溶解性の点から、必要に応じて、超音波処理などを行っても良い。
前記接触処理の後に、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトンなどの低沸点溶媒によるすすぎ(リンスともいう)や液晶配向膜の焼成を行うことが好ましい。その際、リンスと焼成のどちらか一方を行っても、又は、両方を行っても良い。焼成の温度は、150〜300℃であることが好ましい。なかでも、180〜250℃が好ましい。より好ましいのは、200〜230℃である。また、焼成の時間は、10秒〜30分が好ましい。なかでも、1〜10分が好ましい。
本発明の液晶配向膜は、IPS方式やFFS方式などの横電界方式の液晶表示素子の液晶配向膜として好適であり、特に、FFS方式の液晶表示素子の液晶配向膜として有用である。液晶表示素子は、本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜付きの基板を得た後、既知の方法で液晶セルを作製し、該液晶セルを使用して得られる。
液晶セルの作製方法の一例として、パッシブマトリクス構造の液晶表示素子を例にとり説明する。なお、画像表示を構成する各画素部分にTFT(Thin Film Transistor)などのスイッチング素子が設けられたアクティブマトリクス構造の液晶表示素子であってもよい。
具体的には、透明なガラス製の基板を準備し、一方の基板の上にコモン電極を、他方の基板の上にセグメント電極を設ける。これらの電極は、例えば、ITO電極とすることができ、所望の画像表示ができるようパターニングされている。次いで、各基板の上に、コモン電極とセグメント電極を被覆するようにして絶縁膜を設ける。絶縁膜は、例えば、ゾル−ゲル法によって形成されたSiO−TiOの膜とすることができる。
次に、各基板の上に液晶配向膜を形成し、一方の基板に他方の基板を、互いの液晶配向膜面が対向するようにして重ね合わせ、周辺をシール剤で接着する。シール剤には、基板間隙を制御するために、通常、スペーサーを混入しておき、また、シール剤を設けない面内部分にも、基板間隙制御用のスペーサーを散布しておくことが好ましい。シール剤の一部には、外部から液晶を充填可能な開口部を設けておく。次いで、シール剤に設けた開口部を通じて、2枚の基板とシール剤で包囲された空間内に液晶材料を注入し、その後、この開口部を接着剤で封止する。注入には、真空注入法を用いてもよいし、大気中で毛細管現象を利用した方法を用いてもよい。液晶材料は、ポジ型液晶材料やネガ型液晶材料のいずれを用いてもよいが、好ましいのは、ネガ型液晶材料である。次に、偏光板の設置を行う。具体的には、2枚の基板の液晶層とは反対側の面に一対の偏光板を貼り付ける。
上記のようにして、本発明の液晶配向剤を用いることで、交流駆動による残像を抑制し、かつ、シール剤及び下地基板との密着性を両立する液晶配向膜を得ることができる。特に、偏光された放射線を照射して得られる光配向処理法用の液晶配向膜に対して有用である。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下において使用した化合物の略号、及び各特性の測定方法は、以下のとおりである。
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
BCS:ブチルセロソルブ
DA−1:1,2−ビス(4−アミノフェノキシ)エタン
DA−2:4−(2−(メチルアミノ)エチル)アニリン
DA−3:p−フェニレンジアミン
DA−4:4−(2−アミノエチル)アニリン
DA−5:下記式(DA−5)参照
Figure 0006776897
[粘度]
ポリアミック酸エステル及びポリアミック酸溶液などの粘度は、E型粘度計TVE−22H(東機産業社製)を用い、サンプル量1.1mL、コーンロータTE−1(1°34’、R24)、温度25℃で測定した。
[分子量]
ポリアミック酸エステルなどの分子量は、GPC(常温ゲル浸透クロマトグラフィー)装置によって測定し、ポリエチレングリコール及びポリエチレンオキシド換算値として、数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)を算出した。
GPC装置:Shodex社製(GPC−101)、カラム:Shodex社製(KD803、KD805の直列)、カラム温度:50℃、溶離液:N,N−ジメチルホルムアミド(添加剤として、臭化リチウム−水和物(LiBr・HO)が30mmol/L、リン酸・無水結晶(o−リン酸)が30mmol/L、テトラヒドロフラン(THF)が10ml/L)、流速:1.0ml/分
検量線作成用標準サンプル:東ソー社製 TSK 標準ポリエチレンオキサイド(重量平均分子量(Mw) 約900,000、150,000、100,000、30,000)、及び、ポリマーラボラトリー社製 ポリエチレングリコール(ピークトップ分子量(Mp)約12,000、4,000、1,000)。測定は、ピークが重なるのを避けるため、900,000、100,000、12,000、1,000の4種類を混合したサンプル、及び150,000、30,000、4,000の3種類を混合したサンプルの2サンプルを別々に測定した。
[配向膜の異方性]
モリテックス社製の液晶配向膜評価システム「レイ・スキャン ラボH」(LYS−LH30S−1A)を用いて測定を行った。膜厚100nmのポリイミド膜に、偏光板を介して消光比10:1以上の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、得られた配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。
[液晶セルの作製]
フリンジフィールドスィッチング(Fringe Field Switching:FFS)モード液晶表示素子の構成を備えた液晶セルを作製する。
始めに、電極付きの基板を準備した。基板は、30mm×50mmの大きさで、厚さが0.7mmのガラス基板である。基板上には第1層目として対向電極を構成する、ベタ状のパターンを備えたITO電極が形成されている。第1層目の対向電極の上には、第2層目として、CVD法により成膜されたSiN(窒化珪素)膜が形成されている。第2層目のSiN膜の膜厚は500nmであり、層間絶縁膜として機能する。第2層目のSiN膜の上には、第3層目として、ITO膜をパターニングして形成された櫛歯状の画素電極が配置され、第1画素及び第2画素の2つの画素を形成している。各画素のサイズは、縦10mmで横約5mmである。このとき、第1層目の対向電極と第3層目の画素電極とは、第2層目のSiN膜の作用により電気的に絶縁されている。
第3層目の画素電極は、中央部分が屈曲した、くの字形状の電極要素を複数配列して構成された櫛歯状の形状を有する。各電極要素の短手方向の幅は3μmであり、電極要素間の間隔は6μmである。各画素を形成する画素電極が、中央部分の屈曲した、くの字形状の電極要素を複数配列して構成されているため、各画素の形状は長方形状ではなく、電極要素と同様に中央部分で屈曲する、太字の「く」の字に似た形状を備える。そして、各画素は、その中央の屈曲部分を境にして上下に分割され、屈曲部分の上側の第1領域と下側の第2領域を有する。
各画素の第1領域と第2領域とを比較すると、それらを構成する画素電極の電極要素の形成方向が異なるものとなっている。すなわち、後述する液晶配向膜のラビング方向を基準とした場合、画素の第1領域では画素電極の電極要素が+10°の角度(時計回り)をなすように形成され、画素の第2領域では画素電極の電極要素が−10°の角度(時計回り)をなすように形成されている。すなわち、各画素の第1領域と第2領域とでは、画素電極と対向電極との間の電圧印加によって誘起される液晶の、基板面内での回転動作(インプレーン・スイッチング)の方向が互いに逆方向となるように構成されている。
次に、液晶配向剤を1.0μmのフィルターで濾過した後、準備された上記電極付き基板と裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板に、スピンコート塗布にて塗布した。80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して、消光比10:1以上の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射した。この基板を、水及び有機溶媒から選ばれる少なくとも1種類の溶媒に3分間浸漬させ、次いで、純水に1分間浸漬させ、150〜300℃のホットプレート上で5分間加熱し、液晶配向膜付き基板を得た。上記、2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合い配向方向が0°になるようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−7026−100(メルク社製)を注入し、注入口を封止して、FFS駆動液晶セルを得た。その後、得られた液晶セルを110℃で1時間加熱し、一晩放置してから各評価に使用した。
[長期交流駆動による残像評価]
上記した残像評価に使用した液晶セルと同様の構造の液晶セルを準備した。
この液晶セルを用い、60℃の恒温環境下、周波数60Hzで±5Vの交流電圧を120時間印加した。その後、液晶セルの画素電極と対向電極との間をショートさせた状態にし、そのまま室温に一日放置した。
放置の後、液晶セルを偏光軸が直交するように配置された2枚の偏光板の間に設置し、電圧無印加の状態でバックライトを点灯させておき、透過光の輝度が最も小さくなるように液晶セルの配置角度を調整した。そして、第1画素の第2領域が最も暗くなる角度から第1領域が最も暗くなる角度まで液晶セルを回転させたときの回転角度を角度Δとして算出した。第2画素でも同様に、第2領域と第1領域とを比較し、同様の角度Δを算出した。そして、第1画素と第2画素の角度△値の平均値を液晶セルの角度△として算出し、その値の大小で液晶配向性を評価した。即ちこの角度△の値が小さければ、液晶配向性は良好である。
[液晶セルの輝点の評価(コントラスト)]
上記(液晶セルの作製)と同様に作製した液晶セルの輝点の評価を行った。
液晶セルを偏光顕微鏡(ECLIPSE E600WPOL)(ニコン社製)で観察することで行った。具体的には、液晶セルをクロスニコルで設置し、倍率を5倍にした偏光顕微鏡で、液晶セルを観察して確認された輝点の数を数え、輝点の数が10個未満を「良好」、それ以上を「不良」とした。
<合成例1>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を1.03g(4.20mmol)、DA−2を0.421g(2.80mmol)、DA−3を0.76g(7.00mmol)量り取り、NMPを33.60g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.95g(13.16mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを3.73g加えた。その後、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(A)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は316mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=13530、Mw=29850であった。
<合成例2>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を0.95g(3.90mmol)、DA−2を0.98g(6.5mmol)、DA−4を0.35g(2.60mmol)量り取り、NMPを33.15g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.74g(12.22mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを3.73g加えた。その後、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(B)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は483mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=14260、Mw=30050であった。
<合成例3>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を1.47g(6.00mmol)、DA−2を0.90g(6.00mmol)量り取り、NMPを31.96g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.60g(11.58mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを3.55g加えた。その後、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(C)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は423mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=14010、Mw=29540であった。
<合成例4>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を1.59g(6.50mmol)、DA−3を0.70g(6.50mmol)量り取り、NMPを33.01g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.78g(12.42mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを3.66g加えた。その後、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(D)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は360mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=13810、Mw=28400であった。
<合成例5>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−1を1.03g(4.20mmol)、DA−3を0.76g(7.00mmol)、DA−4を0.38g(2.80mmol)量り取り、NMPを34.38g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を3.04g(13.58mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを3.82g加えた。その後、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(E)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は428mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=14080、Mw=29960であった。
<合成例6>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA−2を1.13g(7.50mmol)、DA−3を0.81g(7.50mmol)量り取り、NMPを33.87g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながら、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を3.39g(14.85mmol)添加し、更に固形分濃度が12質量%になるようにNMPを3.76g加えた。その後、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(F)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は280mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=12250、Mw=26550であった。
<合成例7>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を3.36g(15.00mmol)量り取り、NMPを3.73g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。この酸二無水物溶液を撹拌しながら、DA−3を1.13g(12.68mmol)、DA−5を0.81g(1.50mmol)添加し、更に固形分濃度が10質量%になるようにNMPを7.46g加えた。その後、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(G)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は460mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=15020、Mw=33320であった。
<実施例1>
12質量%のポリアミック酸溶液(A)15.00gを100ml三角フラスコに量り取り、NMP9.00g、及びBCS6.00gを加え、25℃にて8時間混合して、液晶配向剤(1)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<実施例2>
12質量%のポリアミック酸溶液(B)15.00gを使用した以外は、実施例1と同様に実施して液晶配向剤(2)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<実施例3>
12質量%のポリアミック酸溶液(C)15.00gを使用した以外は、実施例1と同様に実施して液晶配向剤(3)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<比較例1>
12質量%のポリアミック酸溶液(D)15.00gを使用した以外は、実施例1と同様に実施して液晶配向剤(4)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<比較例2>
12質量%のポリアミック酸溶液(E)15.00gを使用した以外は、実施例1と同様に実施して液晶配向剤(5)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<比較例3>
12質量%のポリアミック酸溶液(F)15.00gを使用した以外は、実施例1と同様に実施して液晶配向剤(6)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
<比較例4>
12質量%のポリアミック酸溶液(G)15.00gを使用した以外は、実施例1と同様に実施して液晶配向剤(7)を得た。この液晶配向剤に、濁りや析出などの異常は見られず、均一な溶液であることが確認された。
(実施例5)
上記液晶配向剤(1)を1.0μmのフィルターで濾過した後、30mm×40mmのITO基板に、スピンコート塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで14分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して、消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射し、液晶配向膜を得た。
得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の高さを測定した。上記紫外線の照射量が200mJ/cmでの異方性の値は3.39であり、300mJ/cmでの異方性の値は4.10であり、400mJ/cmでの異方性の値は3.26であった。最も異方性が高くなる上記紫外線の照射量は、300mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(実施例6)
上記液晶配向剤(2)を使用した以外は、実施例5と同様に実施して液晶配向膜を得た。得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。上記紫外線の照射量が50mJ/cmでの異方性の値は0.05であり、100mJ/cmでの異方性の値は0.61であり、200mJ/cmでの異方性の値は0.06であった。最も異方性が大きくなる上記紫外線の照射量は、100mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(実施例7)
上記液晶配向剤(3)を使用した以外は、実施例5と同様に実施して液晶配向膜を得た。得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。上記紫外線の照射量が50mJ/cmでの異方性の値は0.10であり、100mJ/cmでの異方性の値は0.92であり、200mJ/cmでの異方性の値は0.15であった。最も異方性が大きくなる上記紫外線の照射量は、100mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(比較例5)
上記液晶配向剤(4)を使用した以外は、実施例5と同様に実施して液晶配向膜を得た。得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。上記紫外線の照射量が100mJ/cmでの異方性の値は3.02であり、200mJ/cmでの異方性の値は5.37であり、300mJ/cmでの異方性の値は3.40であった。最も異方性が大きくなる上記紫外線の照射量は、200mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(比較例6)
上記液晶配向剤(5)を使用した以外は、実施例5と同様に実施して液晶配向膜を得た。得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。上記紫外線の照射量が200mJ/cmでの異方性の値は4.28であり、300mJ/cmでの異方性の値は4.57であり、400mJ/cmでの異方性の値は3.03であった。最も異方性が大きくなる上記紫外線の照射量は、300mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(比較例7)
上記液晶配向剤(6)を使用した以外は、実施例5と同様に実施して液晶配向膜を得た。得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。上記紫外線の照射量が300mJ/cmでの異方性の値は0.54であり、400mJ/cmでの異方性の値は0.65であり、500mJ/cmでの異方性の値は0.60であった。最も異方性が大きくなる上記紫外線の照射量は、400mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
(比較例8)
上記液晶配向剤(7)を使用した以外は、実施例5と同様に実施して液晶配向膜を得た。得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した。上記紫外線の照射量が400mJ/cmでの異方性の値は1.61であり、600mJ/cmでの異方性の値は1.71であり、800mJ/cmでの異方性の値は1.59であった。最も異方性が大きくなる上記紫外線の照射量は、600mJ/cmであり、光配向処理での最適照射条件とした。
実施例5〜7及び比較例5〜8で得られた液晶配向膜の配向方向に対する異方性の大きさを測定した結果を表1にまとめて示す。
Figure 0006776897
(実施例8)
上記の液晶配向剤(1)を1.0μmのフィルターで濾過した後、準備された上記電極付き基板と裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板に、スピンコート塗布にて塗布した。80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して、消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を0.3J/cm照射した。その後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。上記2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合い配向方向が0°になるようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−7026−100(メルク社製)を注入し、注入口を封止して、FFS駆動液晶セルを得た。その後、得られた液晶セルを110℃で1時間加熱した後、一晩放置して、長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.04度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個未満であり、良好であった。
(実施例9)
上記の液晶配向剤(2)を用いた以外は、実施例8と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して、消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を0.1J/cm照射した後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜付き基板を用いた以外は、実施例8と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.10度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個未満であり、良好であった。
(実施例10)
偏光紫外線を照射した後、2−プロパノールに3分間浸漬させ、次いで、純水に1分間浸漬させた以外は、実施例9と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製した。このFFS駆動液晶セルについて、長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.08度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個未満であり、良好であった。
(実施例11)
上記の液晶配向剤(3)を用いた以外は、実施例8と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して、消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を0.1J/cm照射した後、2−プロパノールに3分間浸漬させ、次いで、純水に1分間浸漬させた。その後、230℃のホットプレート上で14分間加熱し、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜付き基板を用いた以外は、実施例8と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.08度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個未満であり、良好であった。
(比較例9)
上記の液晶配向剤(4)を用いた以外は、実施例8と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して、消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を0.2J/cm照射した。その後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜付き基板を用いた以外は、実施例8と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.15度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個以上であり、不良であった。
(比較例10)
上記の液晶配向剤(5)を用いた以外は、実施例8と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して、消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を0.3J/cm照射した。その後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜付き基板を用いた以外は、実施例8と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.20度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個以上であり、不良であった。
(比較例11)
上記の液晶配向剤(6)を用いた以外は、実施例8と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して、消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を0.4J/cm照射した。その後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜付き基板を用いた以外は、実施例8と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.20度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個以上であり、不良であった。
(比較例12)
上記の液晶配向剤(7)を用いた以外は、実施例8と同様の方法で膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に偏光板を介して、消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線を0.6J/cm照射した。その後、230℃のホットプレート上で14分間加熱して、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜付き基板を用いた以外は、実施例8と同様の方法でFFS駆動液晶セルを作製し、得られたセルについて長期交流駆動による残像評価を実施した。長期交流駆動後におけるこの液晶セルの角度Δの値は、0.24度であった。また、セル中の輝点観察を行った結果、輝点の数が10個以上であり、不良であった。
Figure 0006776897
本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜は、コントラスト低下の要因である輝点が少なく、且つIPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子において発生する交流駆動による残像を低減することができ、残像特性に優れたIPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子が得られる。
本発明の液晶配向膜を有する液晶表示素子は、信頼性に優れたものとなり、大画面、高精細で高い表示品位が求められる液晶テレビや中小型のカーナビゲーションシステムやスマートフォンなどに広く利用することができる。
なお、2014年10月28日に出願された日本特許出願2014−219597号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (11)

  1. ネガ型液晶を用いた場合も輝点の発生を抑制できる光配向処理用の液晶配向膜を得るための液晶配向剤であって、下記式(1)で表される構造単位と、下記式(2)で表される構造単位と、を有するポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体のイミド化重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体(A)を含有する液晶配向剤。
    Figure 0006776897
    (式(1)、式(2)中、X及びXそれぞれ独立して、下記式(X1−1)及び(X1−2)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種である。R、R2、、R、及びR は、水素原子である。Rは、炭素数1〜4のアルキル基である。nは、1〜3の整数である。)
    Figure 0006776897
  2. 上記式(1)で表される構造単位の含有割合が、上記重合体(A)の全構造単位1モルに対して、10〜50モル%であり、かつ、上記式(2)で表される構造単位の含有割合が、上記重合体(A)の全構造単位1モルに対して、20〜90モル%である請求項1に記載の液晶配向剤。
  3. 上記式(1)で表される構造単位と上記式(2)で表される構造単位とが、同一のポリイミド前駆体に存在していてもよく、また、上記式(1)で表される構造単位と上記式(2)で表される構造単位とが、別個のポリイミド前駆体に存在していてもよい請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
  4. 上記式(1)及び上記式(2)において、X及びXが、上記式(X1−2)である請求項1〜3のいずれかに記載の液晶配向剤。
  5. 上記式(1)及び上記式(2)において、R及びRが、炭素数1〜3のアルキル基であり、R、R、及びRが水素原子であり、Rがメチル基であり、nが1〜3の整数である請求項1〜4のいずれかに記載の液晶配向剤。
  6. 上記重合体(A)が、2〜10質量%含有される請求項1〜5のいずれかに記載の液晶配向剤。
  7. 光配向用の液晶配向膜が、横電界方式の液晶表示素子用である請求項1〜6のいずれかに記載の液晶配向剤。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の液晶配向剤を塗布、焼成して得られた膜に、偏光された紫外線を照射する液晶配向膜の製造方法。
  9. 偏光された紫外線が100〜800nmの波長を有する請求項8に記載の液晶配向膜の製造方法。
  10. 請求項8又は9に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
  11. 液晶が、ネガ型液晶材料である請求項10に記載の液晶表示素子。
JP2016556560A 2014-10-28 2015-10-26 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子 Active JP6776897B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014219597 2014-10-28
JP2014219597 2014-10-28
PCT/JP2015/080131 WO2016068085A1 (ja) 2014-10-28 2015-10-26 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016068085A1 JPWO2016068085A1 (ja) 2017-08-03
JP6776897B2 true JP6776897B2 (ja) 2020-10-28

Family

ID=55857424

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016556560A Active JP6776897B2 (ja) 2014-10-28 2015-10-26 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6776897B2 (ja)
KR (1) KR102488715B1 (ja)
CN (2) CN107111190A (ja)
TW (1) TWI780023B (ja)
WO (1) WO2016068085A1 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3893659B2 (ja) 1996-03-05 2007-03-14 日産化学工業株式会社 液晶配向処理方法
KR100671509B1 (ko) * 2000-06-01 2007-01-19 비오이 하이디스 테크놀로지 주식회사 프린지 필드 구동 액정표시장치
CN1266192C (zh) * 2002-07-29 2006-07-26 Jsr株式会社 二胺化合物、聚酰胺酸、酰亚胺化聚合物、液晶取向剂及液晶显示元件
KR100882706B1 (ko) * 2002-07-29 2009-02-06 제이에스알 가부시끼가이샤 디아민 화합물, 폴리아믹산, 이미드화 중합체, 액정배향제 및 액정표시소자
JP5654228B2 (ja) 2009-11-13 2015-01-14 株式会社ジャパンディスプレイ 液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法
TWI501998B (zh) * 2010-03-15 2015-10-01 Nissan Chemical Ind Ltd A liquid crystal aligning agent containing a polyamic acid ester, and a liquid crystal alignment film
KR20130038243A (ko) * 2010-03-15 2013-04-17 닛산 가가쿠 고교 가부시키 가이샤 광 배향 처리법용의 액정 배향제, 및 그것을 사용한 액정 배향막
WO2011115078A1 (ja) * 2010-03-15 2011-09-22 日産化学工業株式会社 ポリアミック酸エステルとポリアミック酸とを含有する液晶配向剤及び液晶配向膜
WO2013008906A1 (ja) * 2011-07-14 2013-01-17 日産化学工業株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
CN104395820B (zh) * 2012-04-18 2017-07-11 日产化学工业株式会社 光取向法用的液晶取向剂、液晶取向膜和液晶显示元件
KR20150134377A (ko) * 2013-03-21 2015-12-01 닛산 가가쿠 고교 가부시키 가이샤 액정 배향제, 액정 배향막 및 그것을 사용한 액정 표시 소자
JPWO2015050133A1 (ja) * 2013-10-01 2017-03-09 日産化学工業株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜及びそれを用いた液晶表示素子

Also Published As

Publication number Publication date
KR102488715B1 (ko) 2023-01-13
KR20170077144A (ko) 2017-07-05
WO2016068085A1 (ja) 2016-05-06
TWI780023B (zh) 2022-10-11
TW201630978A (zh) 2016-09-01
CN115746874A (zh) 2023-03-07
JPWO2016068085A1 (ja) 2017-08-03
CN107111190A (zh) 2017-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2015060358A1 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP6299977B2 (ja) 液晶配向処理剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP5930239B2 (ja) 組成物、液晶配向処理剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP6079627B2 (ja) 組成物、液晶配向処理剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
WO2016104514A1 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP6281568B2 (ja) 液晶配向処理剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP6652739B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子
JP6750627B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
WO2014119682A1 (ja) 液晶配向処理剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP5930238B2 (ja) 組成物、液晶配向処理剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP7001063B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子
WO2015152014A1 (ja) 液晶配向処理剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
WO2013146589A1 (ja) 液晶表示素子およびその製造方法
WO2017094786A1 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子
JP6776897B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子
TWI726965B (zh) 液晶配向劑、液晶配向膜及液晶顯示元件
JPWO2016076412A1 (ja) 液晶配向処理剤、液晶配向膜及び液晶表示素子

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170502

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190723

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190919

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200908

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200921

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6776897

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151