JPWO2005121192A1 - オレフィン系重合体およびその用途 - Google Patents

オレフィン系重合体およびその用途 Download PDF

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Abstract

本発明は、耐熱性に優れると共に、各種物性バランスに優れた新規なオレフィン系重合体を提供しようとするものであって、オレフィン系重合体は4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜100重量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0〜50重量%とを含んで成るオレフィン系重合体であって、i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との割合(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、iii)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上である。

Description

本発明はオレフィン系重合体に関し、さらに詳しくは、分子量分布が狭く、分子量が大きい新規な4-メチル-1-ペンテン系(共)重合体に関する。さらにこの新規な4-メチル-1-ペンテン系(共)重合体の用途に関する。
オレフィン系重合体は、加工性、耐薬品性、電気的性質、機械的性質などに優れているため、押出成形品、射出成形品、中空成形品、フィルム、シートなどに加工され、日用雑貨、台所用品、包装用フィルム、繊維・不織布、家電製品、機械部品、電気部品、自動車部品など、多方面の用途に供されている。特に4-メチル-1-ペンテンを含むオレフィン系重合体は、透明性、ガス透過性、耐薬品性とともに耐熱性に優れた樹脂として、医療器具、耐熱電線、耐熱食器など様々な分野で利用されている。
こうしたオレフィン系重合体は、遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒、いわゆるチーグラー型触媒を用いて製造されるのが一般的である。しかし、重合体の分子量などの組成が均一でないため、靭性等の機械物性、強度が低下してしまい、製品として改良すべき問題があった。
一方、シクロペンタジエニル基を含む有機金属錯体触媒を用いて得られるオレフィン系重合体は、一般に、重合体の分子量などの組成が均一であるといった特徴を有しているものの、従来のチーグラー型触媒から得られるものに比べて、耐熱性に劣る問題点が指摘されている。その原因として、通常のメタロセン触媒で製造されたオレフィン系重合体は、モノマーユニットの異種結合が数%程度含まれており、これが物性面で悪影響を及ぼすといわれている。このため、成形性に優れ、耐衝撃性、耐熱性、外観性、剛性および引張り破断伸びに優れるような高耐熱性オレフィン系重合体が製造できれば、その工業的価値は極めて大きく、そのようなオレフィン系重合体の出現が切望されている。
他方、オレフィン系エラストマーであるオレフィン系重合体は、衝撃吸収性、ヒートシール性等に優れた材料として、単独で用いられる以外に、上記オレフィン系重合体の改質材としても用いられている。
しかしながら従来のオレフィン系エラストマーは、耐熱性などの熱的性質が必ずしも充分ではなかった。また従来は、分子量が小さいために物性が不十分であるといった問題点があった。このため、耐熱性に優れると共に、高分子量化によって各種物性バランスに優れた新規なオレフィン系重合体が製造できれば、その工業的価値は極めて大きく、そのようなオレフィン系重合体の出現が切望されている。
本発明は、このような従来技術を鑑みて、特定の物性を有する4-メチル-1-ペンテン系樹脂を製造することにより、耐熱性に優れると共に、高分子量で分子量分布が狭く、各種物性バランスに優れた新規なオレフィン系重合体を提供することを課題とする。
本発明によると、下記のようなオレフィン系重合体およびその用途が提供され、本発明の上記課題が解決される。
(1)4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜100重量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0〜50重量%とからなるオレフィン系重合体であって、
i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、
ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、
iii)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上である
ことを特徴とする4-メチル-1-ペンテン系重合体。
(2)4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜99.9重量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0.1〜50重量%とからなるオレフィン系重合体であって、
i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、
ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、
iii)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上である
ことを特徴とする4-メチル-1-ペンテン系共重合体。
(3)4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位90〜100重量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0〜10重量%とからなるオレフィン系重合体であって、
i)DSCで測定した融点(Tm)が220℃以上であり、
ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、
iii)デカン可溶部量の割合が1重量%以下である
ことを特徴とするオレフィン系重合体A。
(4)4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜99重量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位1〜50重量%とからなるオレフィン系重合体であって、
i)DSCで測定した融点(Tm)が220℃未満または認められず、
ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、
iii)極限粘度[η]が1.0(dl/g)以上である
ことを特徴とするオレフィン系重合体B。
(5)
i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、
ii)DSCで測定した融点(Tm)が230℃以上であり、
iii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、
iv)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上である
ことを特徴とする4-メチル-1-ペンテンホモ重合体。
(6)4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜90重量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位10〜50重量%とからなるオレフィン系重合体であって、
i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、
ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、
iii)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上である
ことを特徴とする4-メチル-1-ペンテン系エラストマー。
(7)下記一般式(1)または(2)で表されるメタロセン触媒を用いて製造されることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の重合体またはエラストマー;
Figure 2005121192
Figure 2005121192
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1からR4までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、R5からR12までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、Aは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基であり、AはYと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよく、Mは周期表第4族から選ばれた金属であり、Yは炭素またはケイ素であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。)。
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とする射出成形品。
(9)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とするフィルムまたはシート。
(10)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とする繊維。
(11)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とする中空容器。
(12)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とする離型フィルム。
(13)上記(1)〜(7)のいずれかに記載のオレフィン系重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とする不織布。
(14)上記(1)〜(7)のいずれかに記載のオレフィン系重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とする制振材。
なお、本明細書において、上記の4-メチル-1-ペンテン系重合体、4-メチル-1-ペンテン系共重合体、オレフィン系重合体A、オレフィン系重合体B、4-メチル-1-ペンテンホモ重合体および4-メチル-1-ペンテン系エラストマーを総称してオレフィン系重合体ということがある。
本発明に係るオレフィン系重合体は、耐熱性、各種機械物性等に優れる。本発明に係る成形体は、耐熱性、各種機械物性等に優れる。
以下、本発明に係るオレフィン系重合体について具体的に説明する。
4-メチル-1-ペンテン系重合体
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体は、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜100重量%、好ましくは55〜100重量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0〜50重量%、好ましくは0〜45重量%とからなるオレフィン系重合体である。以下、「炭素原子数2〜20のオレフィン」というときは特に断らない限り4-メチル-1-ペンテンを含まない。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体は、i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。アイソダイアッドタクティシティーが上記範囲内であると、良好な耐熱性及び剛性を得ることができ好ましい。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体は、ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、好ましくは1.0〜3.0、より好ましくは1.0〜2.8、さらに好ましくは1.5〜2.8の範囲である。
Mw/Mnの値が大きいと、重合体の靭性等の機械物性を発現するのに不利である。Mw/Mnの値が1.0〜3.5の範囲にあれば、靭性等の機械物性を発現するのに有利であり、工業的に価値がある。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体は、iii)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上、好ましくは1.0〜20(dl/g)、より好ましくは1.2〜10(dl/g)である。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体の分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)がポリスチレン換算で1,000〜10,000,000であると好ましく、より好ましくは1,500〜5,000,000である。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体は、重合体中の炭素原子数2〜20のオレフィンから導かれる構成単位の含有量が0〜20モル%、好ましくは0〜10モル%の場合において、DSCで測定した融点(Tm)と重合体中の炭素原子数2〜20のオレフィンから導かれる構成単位の含有量(モル%)の間で以下の関係式を満足すると、重合体中のモノマーの連鎖分布のランダム性が良好であり、従って組成が均一で、デカン可溶成分量が少なく好ましい。
Tm≦240−3.0M
(ここでMは炭素原子数2〜20のオレフィンの含有量(モル%)を示す)
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体に用いられる、炭素原子数2〜20のオレフィンとしては、例えば直鎖状または分岐状のα−オレフィン、環状オレフィン、芳香族ビニル化合物、共役ジエン、非共役ポリエン、官能化ビニル化合物などが挙げられる。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体に用いられる、直鎖状または分岐状のα−オレフィンとして具体的には、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の直鎖状のα−オレフィン;例えば3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセンなどの好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の分岐状のα−オレフィンが挙げられる。
環状オレフィンとしては、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、ビニルシクロヘキサンなどの炭素原子数3〜20、好ましくは5〜15のものが挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、およびα−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレンなどのモノまたはポリアルキルスチレンが挙げられる。
共役ジエンとしては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエンなどの炭素原子数4〜20、好ましくは4〜10のものが挙げられる。
非共役ポリエンとしては、例えば1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4,8−ジメチル−1,4,8−デカトリエン(DMDT)、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペンル−2−ノルボルネン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエンなどの炭素原子数5〜20、好ましくは5〜10のものが挙げられる。
官能化ビニル化合物としては、水酸基含有オレフィン、ハロゲン化オレフィン、アクリル酸、プロピオン酸、3-ブテン酸、4-ペンテン酸、5-ヘキセン酸、6-ヘプテン酸、7-オクテン酸、8-ノネン酸、9-デセン酸などの不飽和カルボン酸類、アリルアミン、5-ヘキセンアミン、6-ヘプテンアミンなどの不飽和アミン類、(2,7-オクタジエニル)コハク酸無水物、ペンタプロペニルコハク酸無水物および上記不飽和カルボン酸類にある化合物の例示において、カルボン酸基をカルボン酸無水物基に置き換えた化合物などの不飽和酸無水物類、上記不飽和カルボン酸類にある化合物の例示において、カルボン酸基をカルボン酸ハライド基に置き換えた化合物などの不飽和カルボン酸ハライド類、4-エポキシ-1-ブテン、5-エポキシ-1-ペンテン、6-エポキシ-1-ヘキセン、7-エポキシ-1-ヘプテン、8-エポキシ-1-オクテン、9-エポキシ-1-ノネン、10-エポキシ-1-デセン、11-エポキシ-1-ウンデセンなどの不飽和エポキシ化合物類などが挙げられる。
上記水酸基含有オレフィンとしては、水酸基含有のオレフィン系化合物であれば特に制限は無いが、例えば末端水酸化オレフィン化合物が挙げられる。末端水酸化オレフィン化合物として具体的には、例えばビニルアルコール、アリルアルコール、水酸化−1−ブテン、水酸化−1−ペンテン、水酸化−1−ヘキセン、水酸化−1−オクテン、水酸化−1−デセン、水酸化−1−ドデセン、水酸化−1−テトラデセン、水酸化−1−ヘキサデセン、水酸化−1−オクタデセン、水酸化−1−エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の直鎖状の水酸化α−オレフィン;例えば水酸化−3−メチル−1−ブテン、水酸化−4−メチル−1−ペンテン、水酸化−3−メチル−1−ペンテン、水酸化−3−エチル−1−ペンテン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、水酸化−4−メチル−1−ヘキセン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、水酸化−4−エチル−1−ヘキセン、水酸化−3−エチル−1−ヘキセンなどの好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の分岐状の水酸化α−オレフィンが挙げられる。
上記ハロゲン化オレフィンとして具体的には、塩素、臭素、ヨウ素等周期表第17族原子を有するハロゲン化α−オレフィン、例えばハロゲン化ビニル、ハロゲン化−1−ブテン、ハロゲン化−1−ペンテン、ハロゲン化−1−ヘキセン、ハロゲン化−1−オクテン、ハロゲン化−1−デセン、ハロゲン化−1−ドデセン、ハロゲン化−1−テトラデセン、ハロゲン化−1−ヘキサデセン、ハロゲン化−1−オクタデセン、ハロゲン化−1−エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の直鎖状のハロゲン化α−オレフィン;例えばハロゲン化−3−メチル−1−ブテン、ハロゲン化−4−メチル−1−ペンテン、ハロゲン化−3−メチル−1−ペンテン、ハロゲン化−3−エチル−1−ペンテン、ハロゲン化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、ハロゲン化−4−メチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−4−エチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−3−エチル−1−ヘキセンなどの好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の分岐状のハロゲン化α−オレフィンが挙げられる。
4-メチル-1-ペンテンとともに用いられる上記オレフィン類は、1種類であっても良く、2種類以上の組み合わせで用いることもできる。4−メチル−1−ペンテンとともに用いられる上記オレフィン類として特に、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、ビニルシクロヘキサン、スチレン等が好適に用いられる。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体は、好ましくは共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータB値が、1.0〜1.5、好ましくは1.0〜1.3、より好ましくは1.0〜1.2である。
このパラメータB値はコールマン等(B.D.Cole-man and T.G.Fox, J. Polym.Sci., Al,3183(1963) )により提案されており、以下のように定義される。
B=P12/(2P1 ・P2
ここで、P1 、P2 はそれぞれ第1モノマー、第2モノマー含量分率であり、P12は全二分子連鎖中の(第1モノマー)−(第2モノマー)連鎖の割合である。なおこのB値は1のときベルヌーイ統計に従い、B<1のとき共重合体はブロック的であり、B>1のとき交互的である。
パラメータB値が上記範囲内であると、重合体中のモノマーの連鎖分布のランダム性が良好であり、従って機械物性および耐熱性に優れ好ましい。
4-メチル-1-ペンテン系共重合体
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系共重合体は、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜99.9重量%、好ましくは55〜99.9重量%と、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜45重量%とからなる。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系共重合体は、i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。
アイソダイアッドタクティシティーが上記範囲内であると、良好な耐熱性及び剛性を得ることができ好ましい。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系共重合体は、ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、好ましくは1.0〜3.0の範囲であり、より好ましくは1.0〜2.8、さらに好ましくは1.5〜2.8である。
Mw/Mnの値が大きいと、重合体の靭性等の機械物性を発現するのに不利である。Mw/Mnの値が1.0〜3.5の範囲にあれば、靭性等の機械物性を発現するのに有利であり、工業的に価値がある。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系共重合体は、iii)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上、好ましくは1.0〜20(dl/g)、より好ましくは1.2〜10(dl/g)である。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系共重合体の分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)がポリスチレン換算で1,000〜10,000,000であると好ましく、より好ましくは1,500〜5,000,000である。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系共重合体は、共重合体中の炭素原子数2〜20のオレフィンから導かれる構成単位の含有量が0.1〜20モル%、好ましくは0.1〜10モル%の場合において、DSCで測定した融点(Tm)と重合体中の炭素原子数2〜20のオレフィンから導かれる構成単位の含有量(モル%)の間で以下の関係式を満足すると、重合体中のモノマーの連鎖分布のランダム性が良好であり、従って組成が均一で、デカン可溶成分量が少なく好ましい。
Tm≦240−3.0M
より好ましくは
220−7.5M≦Tm≦240−3.0M
(ここでMは炭素原子数2〜20のオレフィンの含有量(モル%)を示す)
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系共重合体に用いられる炭素原子数2〜20のオレフィンとしては、前記4-メチル-1-ペンテン系重合体で用いられる炭素原子数2〜20のオレフィンと同様のものが挙げられる。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系共重合体は、好ましくは共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータB値が、0.9〜1.5好ましくは0.9〜1.3より好ましくは0.9〜1.2である。
パラメータB値が上記範囲内であると、重合体中のモノマーの連鎖分布のランダム性が良好であり、従って機械物性および耐熱性に優れ好ましい。
オレフィン系重合体A
本発明に係るオレフィン系重合体Aは、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位90〜100重量%と、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0〜10重量%とからなる。本発明に係るオレフィン系重合体Aは、該重合体中の4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位の含有量は、好ましくは93重量%以上、より好ましくは95重量%以上である。
本発明に係るオレフィン系重合体Aは、i)DSCで測定した融点(Tm)が220℃以上であり、好ましくは225℃以上であり、更に好ましくは230℃以上である。オレフィン系重合体の融点が高ければ、該重合体に耐熱性を付与するために有利である。
本発明に係るオレフィン系重合体Aは、ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、好ましくは1.0〜3.0の範囲であり、より好ましくは1.0〜2.8、更に好ましくは1.5〜2.8の範囲である。
Mw/Mnの値が大きいと、該重合体の靭性等の機械物性を発現するのに不利である。Mw/Mnの値が1.0〜3.5の範囲にあれば、靭性等の機械物性を発現するのに有利であり、工業的に価値がある。
本発明に係るオレフィン系重合体Aは、iii)デカン可溶部量の割合が1重量%以下であり、好ましくは0.7重量%以下であり、より好ましくは0.5重量%以下である。デカンにより抽出される量が多いと、成型加工性の悪化を招き工業的に不利である。
本発明に係るオレフィン系重合体Aの分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)がポリスチレン換算で1,000〜10,000,000であり、より好ましくは1,500〜5,000,000である。
本発明に係るオレフィン系重合体Aは、重合体中の炭素原子数2〜20のオレフィンから導かれる構成単位の含有量が0〜10モル%の場合において、DSCで測定した融点(Tm)と重合体中の炭素原子数2〜20のオレフィンから導かれる構成単位の含有量(モル%)の間で以下の関係式を満足すると、重合体中のモノマーの連鎖分布のランダム性が良好であり、従って組成が均一で、デカン可溶成分量が少なく好ましい。
Tm≦240−3.0M
より好ましくは
220−7.5M≦Tm≦240−3.0M
(ここでMは炭素原子数2〜20のオレフィンの含有量(モル%)を示す)
本発明に係るオレフィン系重合体Aに用いられる炭素原子数2〜20のオレフィンとしては、前記4-メチル-1-ペンテン系重合体で用いられる炭素原子数2〜20のオレフィンと同様のものが挙げられる。
本発明に係るオレフィン系重合体Aは、好ましくは共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータB値が、0.9〜1.5、好ましくは0.9〜1.3、より好ましくは0.9〜1.2である。
パラメータB値が上記範囲内であると、重合体中のモノマーの連鎖分布のランダム性が良好であり、従って機械物性および耐熱性に優れ好ましい。
オレフィン系重合体B
本発明に係るオレフィン系重合体Bは、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜99重量%、好ましくは55〜95重量%と、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位1〜50重量%、好ましくは5〜45重量%とからなる。
本発明に係るオレフィン系重合体Bは、i)DSCで測定した融点(Tm)が220℃未満または認められない。
融点が220℃未満または認められないと、破壊強度、引張弾性率等の機械物性および応力緩和性に優れることから、衝撃吸収性およびヒートシール性に優れる成形体を得ることができ好ましい。
本発明に係るオレフィン系重合体Bは、ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との割合(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、好ましくは1.0〜3.0の範囲であり、より好ましくは1.0〜2.8の範囲である。Mw/Mnの値が大きいと、該重合体の靭性等の機械物性を発現するのに不利である。該重合体のMw/Mnの値が1.0〜3.5の範囲にあれば、靭性等の機械物性を発現するのに有利であり、工業的に価値がある。
本発明に係るオレフィン系重合体Bは、iii)デカリン中135℃で測定した極限粘度[η]が1.0(dl/g)以上であり、好ましくは1.5〜20(dl/g)以上、より好ましくは1.8〜10(dl/g)である。重合体の分子量が小さいと、充分な機械物性が発現しない。
本発明に係るオレフィン系重合体Bはゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重合体の重量平均分子量(Mw)がポリスチレン換算で1,500〜10,000,000である。より好ましくは1,500〜5,000,000である。
本発明に係るオレフィン系重合体の沸騰デカンに対する可溶成分は0.1重量%以上であると好ましい。好ましくは2重量%以上、より好ましくは5重量%以上である。重合体の沸騰デカン不溶成分が多いと、該重合体の組成分布が均一ではなくなり好ましくない。
本発明に係るオレフィン系重合体Bに用いられる炭素原子数2〜20のオレフィンとしては、前記4-メチル-1-ペンテン系重合体で用いられる炭素原子数2〜20のオレフィンと同様のものが挙げられる。
本発明に係るオレフィン系重合体Bは、好ましくは共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータB値が、0.9〜1.5好ましくは0.9〜1.3より好ましくは0.9〜1.2である。
パラメータB値が上記範囲内であると、重合体中のモノマーの連鎖分布のランダム性が良好であり、従って機械物性および耐熱性に優れ好ましい。
4-メチル-1-ペンテンホモ重合体
本発明に係る4-メチル-1-ペンテンホモ重合体は、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位を99.9重量%を超えて含む4-メチル-1-ペンテン単独重合体である。この4-メチル-1-ペンテン系エラストマーは、前記4-メチル-1-ペンテン系重合体で用いられる炭素原子数2〜20のオレフィンと同様のオレフィンから導かれる構成単位を0.1重量%以下の割合で含有してもよい。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテンホモ重合体は、
i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。
アイソダイアッドタクティシティーが上記範囲内であると、良好な耐熱性及び剛性を得ることができ好ましい。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテンホモ重合体は、
ii)DSCで測定した融点(Tm)が230℃以上、好ましくは234℃以上である。
融点が上記範囲にあると、耐熱性に優れることから好ましい。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテンホモ重合体は
iii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との割合(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、好ましくは1.0〜3.0の範囲であり、より好ましくは1.0〜2.8、さらに好ましくは1.5〜2.8である。Mw/Mnの値が大きいと、該重合体の靭性等の機械物性を発現するのに不利である。Mw/Mnの値が1.0〜3.5の範囲にあれば、靭性等の機械物性を発現するのに有利であり、工業的に価値がある。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテンホモ重合体は、iv)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上、好ましくは1.0〜20(dl/g)、より好ましくは1.2〜10(dl/g)である。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテンホモ重合体の分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)がポリスチレン換算で1,000〜10,000,000であると好ましく、より好ましくは1,500〜5,000,000である。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテンホモ重合体は、デカン可溶部量の割合が1重量%以下であると好ましい。デカンにより抽出される量が多いと、成型加工性の悪化を招き工業的に不利である。デカン可溶部量の割合は、好ましくは0.7重量%以下であり、より好ましくは0.5重量%以下である。
4-メチル-1-ペンテン系エラストマー
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系エラストマーは、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜90重量%と、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位10〜50重量%とからなるオレフィン系重合体である。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系エラストマーは、i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。
アイソダイアッドタクティシティーが上記範囲内であると、良好な耐熱性及び剛性を得ることができ好ましい。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系エラストマーは、ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との割合(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、好ましくは1.0〜3.0の範囲であり、より好ましくは1.0〜2.8、さらに好ましくは1.5〜2.8である。Mw/Mnの値が大きいと、該重合体の靭性等の機械物性を発現するのに不利である。該重合体のMw/Mnの値が1.0〜3.5の範囲にあれば、靭性等の機械物性を発現するのに有利であり、工業的に価値がある。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系エラストマーは、iii)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上、好ましくは1.0〜20(dl/g)、より好ましくは1.2〜10(dl/g)である。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系エラストマーの分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)がポリスチレン換算で1,000〜10,000,000であると好ましく、より好ましくは1,500〜5,000,000である。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系エラストマーに用いられる炭素原子数2〜20のオレフィンとしては、前記4-メチル-1-ペンテン系重合体で用いられる炭素原子数2〜20のオレフィンと同様のものが挙げられる。
本発明に係るエラストマーは、共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータB値が、0.9〜1.5好ましくは0.9〜1.3より好ましくは0.9〜1.2である。
パラメータB値が上記範囲内であると、重合体中のモノマーの連鎖分布のランダム性が良好であり、従って機械物性および耐熱性に優れ好ましい。
次に、本発明に係るオレフィン系重合体の製造方法について説明する。
本発明に係るオレフィン系重合体の製造には、従来公知の触媒、例えばマグネシウム担持型チタン触媒、国際公開第01/53369号パンフレット、国際公開第01/27124号パンフレット、特開平3-193796号公報あるいは特開平02-41303号公報中に記載のメタロセン触媒などが好適に用いられる。
さらに好ましくは、本発明に係るオレフィン系重合体の製造には、下記一般式(1)または(2)で表されるメタロセン化合物を用いたオレフィン重合触媒が好適に用いられる。
Figure 2005121192
Figure 2005121192
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1からR4までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、R5からR12までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、Aは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基であり、AはYと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよく、Mは周期表第4族から選ばれた金属であり、Yは炭素またはケイ素であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。)
本発明に係るオレフィン系重合体の製造には、より好ましくは下記一般式(3)または(4)で表されるメタロセン化合物が用いられる。
Figure 2005121192
Figure 2005121192
(式中、R2は炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R5からR12までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、Aは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基であり、AはYと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよく、Mは周期表第4族から選ばれた金属であり、Yは炭素またはケイ素であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。)
上記一般式(1)または(2)のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
炭化水素基としては、好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、または炭素原子数7〜20のアルキルアリール基であり、1つ以上の環構造を含んでいてもよい。その具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1,1−ジエチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1,1,2,2−テトラメチルプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、1,1−ジメチルブチル、1,1,3−トリメチルブチル、ネオペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1−メチル−1−シクロヘキシル、1−アダマンチル、2−アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル、メンチル、ノルボルニル、ベンジル、2−フェニルエチル、1−テトラヒドロナフチル、1−メチル−1−テトラヒドロナフチル、フェニル、ナフチル、トリル等が挙げられる。
ケイ素含有炭化水素基としては、好ましくはケイ素数1〜4かつ炭素原子数3〜20のアルキルシリル基またはアリールシリル基であり、その具体例としては、トリメチルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、トリフェニルシリル等が挙げられる。なお、R2は立体的に嵩高い置換基であることが好ましく、炭素原子数4以上の置換基であることがより好ましい。
フルオレン環上のR5からR12までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。そのような置換フルオレニル基として、ベンゾフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、オクタヒドロジベンゾフルオレニル、オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル等を挙げることができる。
また、フルオレン環上のR5からR12の置換基は、合成上の容易さから左右対称、すなわちR5=R12、R6=R11、R7=R10、R8=R9であることが好ましく、無置換フルオレン、3,6−二置換フルオレン、2,7−二置換フルオレンまたは2,3,6,7−四置換フルオレンであることがより好ましい。ここでフルオレン環上の3位、6位、2位、7位はそれぞれR7、R10、R6、R11に対応する。
上記一般式(1)のR13とR14は、水素、炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。好ましい炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。
Yは炭素またはケイ素である。一般式(1)の場合は、R13とR14はYと結合し、架橋部として置換メチレン基または置換シリレン基を構成する。好ましい具体例として、例えば、メチレン、ジメチルメチレン、ジイソプロピルメチレン、メチルtert-ブチルメチレン、ジシクロヘキシルメチレン、メチルシクロヘキシルメチレン、メチルフェニルメチレン、ジフェニルメチレン、メチルナフチルメチレン、ジナフチルメチレンまたはジメチルシリレン、ジイソプロピルシリレン、メチルtert-ブチルシリレン、ジシクロヘキシルシリレン、メチルシクロヘキシルシリレン、メチルフェニルシリレン、ジフェニルシリレン、メチルナフチルシリレン、ジナフチルシリレン等を挙げることができる。
一般式(2)の場合は、Yは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基Aと結合し、シクロアルキリデン基またはシクロメチレンシリレン基等を構成する。好ましい具体例として、例えば、シクロプロピリデン、シクロブチリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン、ビシクロ[3.3.1]ノニリデン、ノルボルニリデン、アダマンチリデン、テトラヒドロナフチリデン、ジヒドロインダニリデン、シクロジメチレンシリレン、シクロトリメチレンシリレン、シクロテトラメチレンシリレン、シクロペンタメチレンシリレン、シクロヘキサメチレンシリレン、シクロヘプタメチレンシリレン等を挙げることができる。
一般式(1)および(2)のMは、周期表第4族から選ばれる金属であり、Mとしてはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムが挙げられる。
Qはハロゲン、炭素原子数1〜20の炭化水素基、アニオン配位子、または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれる。ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシ等のアルコキシ基、アセテート、ベンゾエート等のカルボキシレート基、メシレート、トシレート等のスルホネート基等が挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類が挙げられる。これらのうち、Qは同一でも異なった組み合わせでもよいが、少なくとも一つはハロゲンまたはアルキル基であるのが好ましい。
上記一般式(3)は、R2が炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれるものであること以外は上記一般式(1)と同じであり、上記一般式(4)は、R2が炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれるものであること以外は上記一般式(2)と同じである。好ましい炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。
本発明における上記メタロセン化合物の具体例としては、WO01/27124中に例示される化合物が好適に挙げられるが、特にこれによって本発明の範囲が限定されるものではない。
本発明の方法に係るオレフィン系重合体の製造が、メタロセン触媒を用いて行われる場合、触媒成分は
(A)上記一般式(1)または(2)で表されるメタロセン化合物と、
(B)(B-1) 有機金属化合物、
(B-2) 有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3) メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物、
さらに必要に応じて、
(C)微粒子状担体
から構成される、一般に公知の方法で重合触媒として用いることが出来、例えばWO01/27124記載の方法を採用することが出来る。
本発明では、重合は溶解重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法いずれにおいても実施できる。液相重合法においては、不活性炭化水素溶媒を用いてもよく、具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物などを挙げることができ、重合に用いる4-メチル-1-ペンテンを含んだオレフィン類自身を溶媒として用いることもできる。
重合を行うに際して、成分(A)は、反応容積1リットル当り、通常10-8〜10-2モル、好ましくは10-7〜10-3モルとなるような量で用いられる。
成分(B-1) は、成分(B-1) と、成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(B-1) /M〕が、通常0.01〜5000、好ましくは0.05〜2000となるような量で用いられる。成分(B-2) は、成分(B-2) 中のアルミニウム原子と、成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(B-2) /M〕が、通常10〜5000、好ましくは20〜2000となるような量で用いられる。成分(B-3) は、成分(B-3) と、成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(B-3) /M〕が、通常1〜10、好ましくは1〜5となるような量で用いられる。
また、このようなオレフィン重合触媒を用いたオレフィンの重合温度は、通常-50〜400℃、好ましくは10〜300℃、より好ましくは10〜250℃の範囲である。重合温度が低すぎると単位触媒あたりの重合活性が低下してしまい、工業的に好ましくない。
重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
重合に際して生成ポリマーの分子量や重合活性を制御する目的で水素を添加することができ、その量はオレフィン1kgあたり0.001〜100NL程度が適当である。
本発明において、4−メチル−1−ペンテンとともに重合反応に供給されるオレフィンとしては、炭素原子数2〜20のオレフィン、特に炭素原子数2〜10のα−オレフィンが好ましい。好ましいオレフィンとして具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、ビニルシクロヘキサン、スチレン等が挙げられる。
また、好ましいオレフィンとして、ブタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン等の炭素原子数4〜20のジエン;ジシクロペンタジエン、ノルボルネン、メチルノルボルネン、テトラシクロドデセン、メチルテトラシクロドデセン等の環状オレフィン;アリルトリメチルシラン、ビニルトリメチルシラン等のケイ素含有オレフィン等が挙げられる。
これらの4−メチル−1−ペンテンを含むオレフィンは、単独で重合しても、2種類以上の組み合わせで重合してもよい。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体、4-メチル-1-ペンテン系共重合体、オレフィン系重合体A、オレフィン系重合体B、4-メチル-1-ペンテンホモ重合体および4−メチル−1−ペンテン系エラストマーは、例えば、4−メチル−1−ペンテンおよび炭素原子数2〜20のオレフィンの仕込量、重合触媒の種類、重合温度、重合時の水素添加量などを調整することにより、融点、立体規則性および分子量等を制御することで作り分けることができる。
(用途)
以下、本発明に係るオレフィン系重合体の用途につき説明する。ここで本発明に係る重合体とは上記の4-メチル-1-ペンテン系重合体、4-メチル-1-ペンテン系共重合体、オレフィン系重合体A、オレフィン系重合体B、4-メチル-1-ペンテンホモ重合体を意味し、本発明に係るエラストマーとは上記の4-メチル-1-ペンテン系エラストマーを意味する。
本発明に係る重合体またはエラストマーは、耐熱性、離型性、光学特性、電気特性、耐薬品性、耐候性、靭性等の機械物性に優れたオレフィン系重合体であり、カレンダー成形、押出成形、射出成形、ブロー成形、プレス成形、スタンピング成形などの各種成型よって加工することができ、射出成型品、中空容器、フィルムまたはシート、繊維等の用途はもとより、その用途としては制限無く用いることができる。射出成形体用途においては、金型汚れが少なく、安全衛生性などに優れているため、シリンジ、アニマルゲージ等の用途で好適に用いられる。
本発明に係る重合体またはエラストマーは、各種産業資材、理化学実験器具、耐熱食器等の食品容器、剥離用材、電線、各種キャップ等の一般消費材等の用途に好適に用いることが出来る。
加工品としては、具体的には、ドアトリム、インストルメントパネル等の自動車内装部品、バンパー、マッドガード等の自動車外装部品のような自動車用部材に例示される自動車用内外装材またはガソリンタンク、ホットプレート、炊飯ジャー、ポットのボディーや洗濯機等の家電製品部材、バッテリー容器等の容器、注射器の注射筒、アンプル、シャーレ等の医療用器具、高圧ゴムホース用マンドレル、LEDモールド、電子レンジ食器、鮮度保持パックなど、各種成型加工品に好適に用いられる。
フィルムまたはシートは、透明性、外観、機械強度特性に優れた保護フィルムまたはシートとして制限無く好適に用いられる。また、シートまたはフィルムは、電子回路基板製造に用いられる離型フィルムとして用いられる。さらにシートまたはフィルムからは不織布積層体、紙にラミネートされた積層体などの成形体を得ることもできる。本発明に係るフィルムまたはシートは、組成の異なる2層以上の層から成る多層構造のフィルムまたはシートであって、これらの層のうち少なくとも1層が本発明に係る重合体またはエラストマーから成る層である多層構造であってもよく、このような多層構造のフィルムまたはシートは外観、機械強度特性に優れる。本発明に係る重合体またはエラストマーを用いて得られるフィルムまたはシートは、特に透明性、耐熱性、防雲性に優れるため、農業用および食品用ラップフィルム、ベーキングカートンとして好ましい。また合成皮革用離型紙としても好適に用いられる。
本発明に係る重合体またはエラストマーを用いた繊維は、特に用途に制限は無く、ロープ用繊維、不織布用繊維、不織布として好適に用いられ、特に耐熱バッテリーセパレータとして好適に用いられる。またフィラメントは、例えば溶融した組成物を、紡糸口金を通して押出すことにより製造することができる。
中空容器としては特に制限は無く用いることができるが、この中空容器は、透明性、機械強度特性に優れており、固体洗剤容器をはじめ、液体洗剤や化粧水用の容器、食品、飲料水用容器として好適に用いられる。
本発明に係る重合体またはエラストマーは制振材(防音材料を含む)としても好適に用いられる。制振材とは振動エネルギーを吸収するための材料のことでダンピング材とも呼ばれる。その性能は吸収されたエネルギーの損失係数(tanδ)で比べられる。
本発明に係る重合体またはエラストマーは、これらのうちの少なくとも1種と本発明以外の熱可塑性樹脂とを含んでなる重合体組成物とし、建材・土木用成形体、電気電子部品、医療用成形体、雑貨成形体などの成形体として、好適に用いられる。
本発明に係る重合体またはエラストマーはそのまま用いてもよいし、水酸化マグネシウムなどの無機充填材またはビニルトリメトキシシランなどの架橋剤を添加して用いることができる。また、本発明に係る重合体またはエラストマーは必要に応じて本発明の目的を損なわない範囲において、各種の添加剤、例えば軟化剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤、結晶核剤などを配合することができる。
本発明に係る重合体またはエラストマーは、これらのうちの少なくとも1種と磁性粉を混練することにより、優れた磁気記録用素材を得ることができる。この場合、本発明に係る重合体またはエラストマーと磁性粉との配合比率(本発明に係る重合体、エラストマーの合計/磁性粉:重量比)は、99/1〜10/90であることが好ましい。また、これらはプラスチックマグネットとして文房具などに好ましく用いることができる。
本発明では必要に応じて、本発明に係る重合体またはエラストマーに無機フィラーを添加して使用することもできる。これらの添加量は、本発明に係る重合体またはエラストマー100重量部に対して、無機フィラーは通常10〜60重量部、好ましくは20〜40重量部であることが望ましい。
本発明に係る重合体またはエラストマーは、これらのうちの少なくとも1種と樹脂(本発明に係る重合体またはエラストマーを除く)、ゴム、潤滑油用基材、ワックス、セメントまたはインキ・塗料とを含む組成物とすることができる。
本発明に係る重合体またはエラストマーは、これらのうちの少なくとも1種と本発明に係る重合体またはエラストマー以外の熱可塑性樹脂とを含んでなる分散体とし、水性樹脂分散体、油性樹脂分散体として、好適に用いられる。これら分散体において各成分の配合量は特に限定されないが、熱可塑性樹脂100重量部に対し、本発明に係る重合体またはエラストマーを、通常0.01〜150重量部、必要に応じて充填剤を0.01〜300重量部、好ましくは本発明に係る重合体またはエラストマーを0.1〜20重量部、充填剤を0.1〜40重量部、さらに好ましくは本発明に係る重合体またはエラストマーを0.5〜10重量部、充填剤を0.5〜20重量部の量で用いることが好ましい。
本発明に係る重合体またはエラストマーは以下の離型フィルム、繊維(不織布)、制振材(防振材、防音材)などの用途にも好適に用いられる。
離型フィルム
本発明に係る重合体またはエラストマーは、プリント基板、特にフレキシブルプリント基板製造時に使われる離型フィルムに好適に用いられる。更に詳しくは、離型性・耐汚染性・耐吸湿性に優れる離型フィルムに用いられる。
プリント配線基板、フレキシブルプリント配線基板、多層プリント配線基板等の製造工程において、プリプレグまたは耐熱フィルムを介して銅張積層板または銅箔を熱プレスする際に離型フィルムが使用されている。また、フレキシブルプリント基板の製造工程において、電気回路を形成したフレキシブルプリント基板本体に、熱硬化型接着剤によってカバーレイフィルムを熱プレス接着する際に、カバーレイフィルムとプレス熱板とが接着するのを防止したり、単層あるいは多層のプリント基板を同時に複数製造する際に、プリント基板同士が接着するのを防止したり、プリント基板製品を保護することを目的に、離型フィルムを挿入する方法が広く行われている。
従来、離型フィルムとしては、ポリメチルペンテンフィルム、シリコーン塗布ポリエステルフィルム、フッ素系フィルム、シンジオタクチックポリスチレンフィルム、脂環式ポリオレフィンフィルム、ポリアミドフィルムおよびポリエーテル芳香族ケトン樹脂フィルムなどが提案されていた。
しかしながら、上記提案されている離型フィルムでは、カバーレイフィルム等との離型性、特に多層フレキシブル配線基板の製造に際して銅箔移行物によるメッキ不乗り現象が問題であった。
さらに、近年、環境問題や安全性に対する社会的要請の高まりから、これらの離型フィルムに対して、熱プレス成形に耐える耐熱性、プリント配線基板(ポリイミド樹脂やエポキシ樹脂、エポキシ接着剤や銅箔等も含む。)や熱プレス板に対する離型といった機能に加えて、耐吸湿性、剛性、耐汚染性も求められてきている。
本発明の離型フィルムとしては、本発明に係る重合体またはエラストマー層(P)からなる単層構造を有するフィルムであってもよいし、本発明に係る重合体またはエラストマー層(P)と他の樹脂層からなる多層構造を有するフィルムであってもかまわない。
特にフレキシブルプリント基板製造時に使われる離型フィルムにおいては、ポリイミドフィルムと銅箔の段差に追随して密着し、熱プレスの加圧時の衝撃力を緩和するクッション性(以下、追随性と略記する)の観点から、多層構造を有するフィルムであることがより好ましい。
本発明の離型フィルムの厚みは、単層フィルムで用いる場合、3〜100μmである。コスト、取り扱い性の観点から、さらに10〜100μmが好ましく、特に30〜60μmが好ましい。多層フィルムで用いる場合、トータルの厚みは、50〜300μmであり、追随性、作業性の観点から、70〜250μmが好ましく、さらにより好ましくは100〜200μmである。多層構造の場合、トータルの厚みに対して、中間層(Q)の厚みが占める割合は50%以上が好ましく、より好ましくは60%以上、さらにより好ましくは70%以上である。
本発明の離型フィルムは、本発明に係る重合体またはエラストマーを原料とし押出フィルム成形により得ることもできる。
本発明の離型フィルムは、押出しチューブラー法、場合によってはインフレーション法とも呼ばれる方法にて製造することができる。円筒から出てきたパリソンがすぐに冷却してしまわないように、50〜290℃の温度範囲の中から適宜選択して、パリソンの温度を制御することがシート厚みを均一にする上で極めて重要である。(P)層由来の樹脂と(Q)層由来の樹脂成分を多層ラミネーション化することにより多層構造のフィルムを得ることができる。
また、本発明の離型フィルムは、Tダイ押出成形によって製造することができる。この場合、無延伸のまま用いてもよいし、1軸延伸してもよいし、2軸延伸することによっても得られる。シートの強度、剛性を高めたい場合は、延伸することが効果的である。(P)層由来の樹脂と(Q)層由来の樹脂成分を多層ラミネーション化する方法として、ドライラミネーション、共押出ラミネーションする方法が挙げられる。ドライラミネーションの場合、いったん(P)層の単層フィルムを製造しておいて、Tダイ近傍の上下からこの単層フィルムをフィードしながら、(Q)層となる樹脂例えばエラストマーをTダイから押出し、ロールでラミネーションすることができる。この方法は(P)層と(Q)層の樹脂の粘度が大きく異なる場合に特に有効である。一方、共押出ラミネーションの場合、多層ダイスを用いて(P)層となる本発明に係る重合体またはエラストマーと(Q)層となる樹脂成分を押出機を用いて、ラミネーションすることができる。一段で多層化でき、経済的である。
本発明の離型フィルムは、離型性・耐汚染性・耐吸湿性に優れ、また多層フレキシブル配線基板の製造に際して銅箔移行物によるメッキ不乗り現象が改善される。更に追随性、接着剤のはみ出し性、多層フィルム間の密着力、フィルム間のスリップ性に優れ、プリント基板、特にフレキシブルプリント基板製造に適した離型フィルムである。
不織布
本発明において、単層繊維からなる不織布を製造する場合には、スパンボンド法、カード法、メルトブローン法等の方法にしたがって行なうことができる。本発明に係る重合体またはエラストマーは、繊維、特にバッテリーセパレータ、マスク、各種フィルターなどの不織布用極細繊維に好適に用いられる。本発明に係る重合体またはエラストマーから得られる繊維は高融点重合体繊維質多孔シートからなるバッテリーセパレータに好適である。さらに詳しくは、特にリチウムイオン電池用として有用な、シャットダウン特性に優れたバッテリーセパレータに好適である。
一般に、フィルター用不織布として求められる必要な機能は、集塵性が高いことであり、バッテリーセパレータ用不織布として求められる必要な機能は、保液能力、耐熱性が高いことである。これらの機能を高めるためには、耐熱性が高くかつ不織布を形成する繊維径を細くし不織布構造を緻密にする必要がある。しかしながら、ポリプロピレン樹脂を原料とした場合、耐熱性が十分ではない。
本発明の極細繊維は、本発明に係る重合体またはエラストマーを用い、上記の方法で製造されているので、繊維の繊度は、0.5デニール未満の極細繊維となる。不織布は、得られた極細繊維を使用して、湿式抄造法、シンタリング法、ニードルパンチ法、カード法、クロスレイヤー法、ランダムウエーバー法、エアーフォーミング法等によって形成する。さらに、用途に応じて不織布を熱ロール等により熱接着成形してバッテリーセパレータまたはフィルターを成形することができる。本発明に係る不織布は、該不織布を形成する繊維が0.5デニール未満の繊度を有すると、バッテリーセパレータ用途では保液能力が向上し、フィルター用途では集塵、濾過能力が向上する。
制振材
本発明に係る重合体またはエラストマー、特に本発明に係るエラストマーは産業上の広範な分野において必要性の高い制振機能に関し、制振特性に優れた制振材およびその成形品に好適に用いられる。更に詳しくは、良好な力学物性(破断強度、引張り弾性率)を有する非塩ビ系高分子材料の制振材に好適である。具体的用途としては、OA機器、洗濯機等家電製品、自動車、工作機械、産業機械、並びに床材、制振パネル、制振成形体等が挙げられる。
周知のとおり、制振材は、OA機器、家電製品、自動車、工作機械、産業機械等の機器部品から発生する振動を適正なレベルに防止、抑制する目的で広く使用されている。また、オーディオ機器スピーカー等、高品位の音質を得るため特定の制振作用を有する材料が必要とされる産業もある。そこで、従来、高分子材料の制振性の指標となる動的粘弾性測定の損失係数tanδが大きなピーク値をもつ高分子材料の組成物が振動特性を有する材料として、使用されている。例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)あるいは、その水素添加物等である。
しかし、上記のSISは、室温付近に大きな正接損失のピークを有するため室温付近では制振特性に優れるが、損失正接tanδピークがシャープであるためピーク温度付近以外では制振性に劣る欠点があった。また、水素添加SISは、重合、水素添加の2段階からなる複雑なプロセスにより製造されるため生産コストが高く、工業的な応用範囲が限定される。また、ゴム系制振材は、性能面で優れた特性を有するものの、施工時に任意の形状に対応させる事が現状困難である。また、ポリプロピレンは室温付近に損失係数のピークを有するが、ピーク値は小さく、また成形時の寸法精度が低い等の欠点を有する。ポリ塩化ビニル(PVC)系制振材は、焼却時に有毒ガスを発生する等、環境に対して好ましくない影響を及ぼす場合がある。
本発明の制振材は上記の本発明に係る重合体またはエラストマーを含むことが特徴であるが、特に上記の4-メチル-1-ペンテン系エラストマーを含む制振材が損失係数tanδのピーク値が高く好ましい。特に4-メチル-1-ペンテン系エラストマーが4-メチル-1-ペンテンと炭素原子数2〜4のα-オレフィンの共重合体が、損失係数tanδのピーク値が高く特に好ましい。
本発明の制振材に必要に応じて熱可塑性樹脂(B)(本発明に係る重合体またはエラストマーを除く、以下同じ)を加えてもよい。本発明の制振材に必要に応じて使用する熱可塑性樹脂(B)は、本発明に係る重合体またはエラストマーを除くオレフィン系重合体、スチレン系重合体を挙げることができる。本発明に係る重合体またはエラストマーを除くオレフィン系重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびエチレンおよび/またはプロピレンとα−オレフィン等の共重合体等が挙げられる。また、スチレン系重合体としては、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、スチレン・メタクリル酸エステル共重合体(MS)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)等を挙げることができる。また、これらの熱可塑性樹脂は2種以上を組み合わせて使用することも可能である。上記のうち、本発明に係る重合体またはエラストマーを除くオレフィン系重合体、スチレン系重合体が、相溶性、成形性等の点から好ましい。これらの熱可塑性樹脂の分子量に特に制限はないが、ポリスチレン換算重量平均分子量で、好ましくは5,000〜1,000,000、更に好ましくは50,000〜500,000の範囲にあれば、本発明の特徴および成形性等をバランスよく得ることが可能である。
熱可塑性樹脂(B)の添加量は、本発明に係る重合体またはエラストマー(A)1〜100重量%に対して、0〜99重量%であり、0〜80重量%が好ましく、0〜60重量%が更に好ましい。上記添加量が99重量%を超えると、すなわち(A)成分が1重量%未満であると、(A)成分の特徴、例えば、制振特性、力学特性、耐熱性、耐薬品性の特性が発現できない。(A)成分の比率に関しては、1〜100重量%である。(A)成分が本来有する制振特性等を十分発揮するためには、好ましくは、20〜100重量%、さらにこのましくは40〜100重量%である。
本発明の制振材には必要に応じて無機充填材を添加することができる。無機充填剤の例としては、マイカ(鱗片状、即ちフレーク状マイカなど)、タルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラスフレーク、シリカ、カーボンブラック、グラファイト、酸化チタン、水酸化マグネシウム、チタン酸カリウムウィスカー、カーボンファイバー等を挙げることができる。形状としても、鱗片状、球状、粒状、粉体、不定形状等特に制限は無い。上記無機充填剤を添加することにより、制振特性、弾性率等の機械的特性、寸法安定性、耐薬品性等の向上を図ることが可能である。しかし流動性は低下する場合もある。これらの無機充填材の添加量は、本発明に係る重合体またはエラストマー(A)および熱可塑性樹脂(B)の合計100重量部に対して0〜100重量部であり、0〜70重量部が好ましく、0〜40重量部が更に好ましい。
本発明の制振材には必要に応じて可塑剤、安定剤、滑剤、帯電防止剤、衝撃強度改良剤、加工助剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、有機系または無機系発泡剤、架橋剤、共架橋剤、架橋助剤、粘着剤、軟化剤、着色顔料、難燃剤を添加することができる。架橋剤の例としては、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル2,5−ビスt−ブチルパーオキシヘキシン等の有機過酸化物、硫黄、モルフォリンジスルフィド等を挙げることができ、これらは架橋助剤、例えばステアリン酸、酸化亜鉛等と併用することができる。粘着剤の例としては、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、クマロン・インデン樹脂等を挙げることができる。軟化剤の例としては、パラフィン類、プロセスオイル、石油樹脂等を挙げることができる。
本発明の制振材は、−100℃〜+100℃温度範囲で周波数1.6Hzで測定した動的粘弾性の損失正接tanδの最大値が0.1〜10である。tanδの最大値は、好ましくは0.4〜8、特に好ましくは0.6〜5、更に好ましくは0.8〜4である。tanδの最大値がこれらの範囲内にあれば、優れた制振特性を発揮することが可能である。ここで、最大値とは、測定のばらつき等を考慮した上で、十分平均化されたデータをもとに判定を行う。
本発明の制振材の素材を得るための装置としては、単軸、二軸等の押出機、バンバリーミキサー、リボンブレンダー、プラネタリーミキサー、ブラベンダー、プラストミル、加熱ロール等の溶融混練機器類を挙げることができる。溶融混練温度は、特に制限はないが一般的には150〜280℃の範囲が好ましい。なお、上記の機器類は、タンブラー、ヘンシェルミキサー等の混合機と組み合わせて使用することができる。
本発明に係る制振材は、動的粘弾性の損失係数tanδの室温付近で非常に高いピーク値を有し、更に、良好な力学物性(破断強度、引張り弾性率)、耐薬品性、応力緩和特性を有する。
本発明の制振材および成形品は、OA機器、産業機械、自動車、鉄道、橋梁、船舶、建材、内装材、エアコンや洗濯機などの家電機器等に制振材または防音材として適用可能である。
以下に実施例を示し、さらに本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
本発明において、重合体の融点(Tm)、分子量(Mw、Mn)、デカン可溶部量、極限粘度[η]、アイソタクチックダイアッド分率は以下の方法で求められる。
[融点(Tm)]
重合体の融点(Tm)は、示差走査熱量測定(DSC)によって、280℃で5分間保持した重合体サンプルを、20℃まで冷却して5分間保持した後に、10℃/分で昇温させたときの結晶溶融ピークから算出した。
[分子量(Mw、Mn)]
分子量(Mw、Mn)は、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー:ポリスチレン換算)により測定した。
[デカン可溶部量]
デカン可溶部量は、重合体をn-デカンで150℃、2時間処理した後に室温に戻し、n-デカンに溶解した重量%を測定した。
[極限粘度[η]]
極限粘度[η]は135℃デカリン中で測定を行った。
[アイソダイアッドタクティシティー]
オレフィン系重合体のアイソダイアドタクティシティーは、ポリマー鎖中の任意の2個の頭尾結合した4-メチル-1-ペンテン単位連鎖を平面ジグザグ構造で表現した時、そのイソブチル分岐の方向が同一である割合と定義し、13C-NMRスペクトルから下記式により求めた。
アイソダイアッドタクティシティー(%)=[m/(m+r)]×100
式中、m、rは下記式
Figure 2005121192
で表される頭-尾で結合している4-メチル-1-ペンテン単位の主鎖メチレンに由来する吸収強度を示す。
13C-NMRスペクトルは、1H共鳴周波数400MHzの核磁気共鳴装置を用い、試料をNMRサンプル管(5mmφ)中でヘキサクロロブタジエン、o-ジクロロベンゼンまたは1,2,4-トリクロロベンゼン約0.5mlに、ロック溶媒である重水素化ベンゼンを約0.05ml加えた溶媒中で完全に溶解させた後、120℃でプロトン完全デカップリング法で測定した。測定条件は、フリップアングル45°、パルス間隔5sec以上を選択する。ケミカルシフトは、ベンゼンを127.7ppmとして設定し、他の炭素ピークのケミカルシフトはこれを基準とした。
ピーク領域は、41.5〜43.3ppmの領域をピークプロファイルの極小点で区切り、高磁場側を第1領域、低磁場側を第2領域に分類した。第1領域では、(m)で示される4-メチル-1-ペンテン単位2連鎖中の主鎖メチレンが共鳴するが、コモノマーに繋がるメチレンのピークも重なるため、上記の第1領域から34.5〜35.5ppmのコモノマー由来のピーク面積を2倍したものを引いた積算値を「m」とした。
第2領域では、(r)で示される4-メチル-1-ペンテン単位2連鎖の主鎖メチレンが共鳴し、その積算値を「r」とした。
[実施例1a]
攪拌器を備え、十分に窒素置換した内容積500mlのガラス製重合器に、4-メチル-1-ペンテン(400ml)を導入し、温度を45℃に保った。メチルアルモキサン(MAO、アルベマール社製、10%トルエン溶液)4mmol(Al原子に換算して)で活性化されたイソプロピル(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド(5.1mg)を加え、温度を45℃に保ちながら1時間重合を行った。メタノールを重合器内に導入して重合を終了し、重合液を2Lの塩酸含有のメタノール中に注ぎ込み、濾過によりポリマーを回収した。得られたポリマーは減圧下80℃で10時間乾燥し、11.3gのポリマーが得られた。ポリマーは極限粘度[η]=1.60dl/g、Tm=235.4℃、GPCで測定したMw=426,000、Mn=155,000であり、Mw/Mn=2.7であった。このポリマーのデカン可溶部量の割合は0.1重量%以下であった。
[実施例2a]
イソプロピル(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド(5.1mg)の代わりに、イソプロピル(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド(6.2mg)を用いた以外は、実施例1aと同様に重合を行い、22.9gのポリマーが得られた。ポリマーは極限粘度[η]=1.77dl/g、Tm=236.1℃、GPCで測定したMw=460,000、Mn=191,000であり、Mw/Mn=2.4であった。このポリマーのアイソダイアッドタクティシティーは99.1%、デカン可溶部量の割合は0.1重量%以下であった。
[実施例3a]
4-メチル-1-ペンテン(396ml)にデセン(4ml)を加えて用いた以外は実施例2aと同様に重合を行い、23.8gのポリマーが得られた。ポリマーは極限粘度[η]=2.65dl/g、Tm=229.8℃、GPCで測定したMw=423,000、Mn=177,000であり、Mw/Mn=2.4であった。このポリマー中のNMR測定から求められたデセン含量は1.5mol%であり、このポリマーのアイソダイアッドタクティシティーは98.5%、デカン可溶部量の割合は0.2重量%であった。
[比較例1a]
イソプロピル(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド(5.1mg)の代わりに、ジメチルシリレンビス(4-フェニル-2-メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド(6.3mg)を用いた以外は、実施例1aと同様に重合を行ったが、ポリマーが得られなかった。
[比較例2a]
イソプロピル(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド(5.1mg)の代わりに、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド(4.2mg)を用いた以外は、実施例1aと同様に重合を行い、40.4gのポリマーが得られた。ポリマーは極限粘度[η]=0.21dl/g、アイソダイアッドタクティシティーが94.4%、Tm=218.4℃、GPCで測定したMw=55,000、Mn=21,000であり、Mw/Mn=2.6であった。
[比較例3a]
攪拌器を備え、十分に窒素置換した内容積3Lの重合器に、n−デカン(1.5L)を導入し、次いで三塩化チタン(13.3mmol)、ジエチルアルミニウムクロリド(266mmol)、水素(1.2L)を導入し、混合物を攪拌しながら内温を50℃に保った。470gの4−メチル−1−ペンテンおよび30gのデセン−1を90分かけて50℃の重合器に供給した後、更に4時間重合した。イソブタノール(90ml)を加えて重合を終了し、重合体を窒素下で瀘別回収した。回収した重合体は5%のイソブタノールを含んだn−デカン(1.2L)で4回洗浄し、減圧下80℃で10時間乾燥して、410gのポリマーが得られた。得られたポリマー中のデセン−1含量は3.2wt%であり、ポリマーはTm=234.4℃、GPCで測定したMw=2,150,000、Mn=82,400であり、Mw/Mn=26.1であった。[η]は4.6(dl/g)であり、回収したポリマーのデカン可溶部量の割合は3.5重量%であった。
[実施例1b]
攪拌器を備え、十分に窒素置換した内容積500mlのガラス製重合器に、4-メチル-1-ペンテン(300ml)、1-ヘキセン(100ml)を導入し、温度を45℃に保った。メチルアルモキサン(MAO、アルベマール社製、10%トルエン溶液)4mmol(Al原子に換算して)で活性化されたジフェニルメチレン(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド(7.2mg)を加え、温度を45℃に保ちながら4時間重合を行った。メタノールを重合器内に導入して重合を終了し、重合液を2Lの塩酸含有のメタノール中に注ぎ込み、濾過によりポリマーを回収した。得られたポリマーは減圧下80℃で10時間乾燥し、84.7gのポリマーが得られた。ポリマー中の1-ヘキセン含量は30.6mol%であった。ポリマーはTm=157.0℃、デカリン中で測定した[η]は1.99(dl/g)であり、GPCから得られた分子量分布はMw/Mn=2.5であり、アイソダイアッドタクティシティーは96.2%であった。
[実施例2b]
1-ヘキセンの代わりに、1-オクテンを用いた以外は、実施例1bと同様にして2時間重合を行い、68.39gのポリマーが得られた。ポリマー中の1−オクテン含量は29.0mol%であった。ポリマーはTm=106.6℃、デカリン中で測定した[η]は2.11(dl/g)であり、GPCから得られた分子量分布はMw/Mn=2.7であった。
[実施例3b]
1−ヘキセンの代わりに、1−デセンを用いた以外は、実施例1bと同様にして3時間重合を行い、118.51gのポリマーが得られた。ポリマー中の1-デセン含量は29.4mol%であった。ポリマーの融点は観測されず、デカリン中で測定した[η]は2.08(dl/g)であり、GPCから得られた分子量分布はMw/Mn=2.4であり、アイソダイアッドタクティシティーは96.0%であった。
[実施例4b]
攪拌器を備え、十分に窒素置換した内容積500mlのガラス製重合器に、4-メチル-1-ペンテン(200ml)、デカン(200ml)を導入し、温度を45℃に保った。エチレンガス(50NL/h)を常圧で吹き込みながら、メチルアルモキサン(MAO、アルベマール社製、10%トルエン溶液)4mmol(Al原子に換算して)で活性化されたイソプロピル(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド(6.2mg)を加え、温度を25℃に保ちながら40分間重合を行った。メタノールを重合器内に導入して重合を終了し、重合液を2Lの塩酸含有のメタノール中に注ぎ込み、濾過によりポリマーを回収した。得られたポリマーは減圧下80℃で10時間乾燥し、22.92gのポリマーが得られた。ポリマー中のエチレン含量は23.4mol%であった。ポリマーの融点は観測されず、デカリン中で測定した[η]は4.50(dl/g)であり、GPCから得られた分子量分布はMw/Mn=2.9であった。
[実施例5b]
イソプロピル(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド(6.2mg)の代わりに、イソプロピル(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド(5.1mg)を用いた以外は実施例4bと同様にして10分間重合を行い、25.54gのポリマーが得られた。ポリマー中のエチレン含量は10.4mol%であった。ポリマーの融点は観測されず、デカリン中で測定した[η]は2.87(dl/g)であり、GPCから得られた分子量分布はMw/Mn=2.6であった。
[実施例6b]
4−メチル−1−ペンテン(100ml)、デカン(300ml)を用いた以外は実施例4と同様にして40分間重合を行い、26.18gのポリマーが得られた。ポリマー中のエチレン含量は33.0mol%であった。ポリマーの融点は観測されず、デカリン中で測定した[η]は3.09(dl/g)であり、GPCから得られた分子量分布はMw/Mn=2.7であった。
[実施例7b]
攪拌器を備え、十分に窒素置換した内容積500mlのガラス製重合器に、4−メチル−1−ペンテン(200ml)、デカン(200ml)を導入し、温度を45℃に保った。プロピレンガス(30NL/h)を常圧で吹き込みながら、メチルアルモキサン(MAO、アルベマール社製、10%トルエン溶液)4mmol(Al原子に換算して)で活性化されたジフェニルメチレン(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド(7.2mg)を加え、温度を25℃に保ちながら150分間重合を行った。メタノールを重合器内に導入して重合を終了し、重合液を2Lの塩酸含有のメタノール中に注ぎ込み、濾過によりポリマーを回収した。得られたポリマーは減圧下80℃で10時間乾燥し、20.79gのポリマーが得られた。ポリマー中のプロピレン含量は24.0mol%であった。ポリマーの融点は観測されず、デカリン中で測定した[η]は2.10(dl/g)であり、GPCから得られた分子量分布はMw/Mn=2.5であった。
[実施例8b]
4−メチル−1−ペンテン(100ml)、デカン(300ml)を用いた以外は実施例7bと同様にして150分間重合を行い、24.24gのポリマーが得られた。ポリマー中のプロピレン含量は47.0mol%であった。ポリマーの融点は観測されず、デカリン中で測定した[η]は2.12(dl/g)であり、GPCから得られた分子量分布はMw/Mn=2.6であった。
[比較例1b]
イソプロピル(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド(5.1mg)の代わりに、ジメチルシリレンビス(4-フェニル-2-メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド(6.3mg)を用いた以外は、実施例1bと同様に重合を行ったが、ポリマーが得られなかった。
[比較例2b]
イソプロピル(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド(5.1mg)の代わりに、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド(4.2mg)を用いた以外は、実施例4bと同様に30分間重合を行い、17.7gのポリマーが得られた。ポリマー中のエチレン含量は20.4mol%であった。ポリマーの融点は観測されず、デカリン中で測定した[η]は0.43(dl/g)であった。
[比較例3b]
攪拌器を備え、十分に窒素置換した内容積3Lの重合器に、n−デカン(1.5L)を導入し、次いで三塩化チタン(13.3mmol)、ジエチルアルミニウムクロリド(266mmol)、水素(1.2L)を導入し、混合物を攪拌しながら内温を50℃に保った。4−メチル−1−ペンテン(380g)と1−デセン(120g)を90分かけて50℃の重合器に供給した後、更に4時間重合した。イソブタノール(90ml)を加えて重合を終了し、重合体を窒素下で瀘別回収した。回収した重合体は減圧下80℃で10時間乾燥して、380gのポリマーが得られた。ポリマー中の1−デセン含量は14.7mol%であった。ポリマーの融点は173℃であり、デカリン中で測定した[η]は2.95(dl/g)であり、GPCから得られた分子量分布はMw/Mn=9.9であった。
[実施例1c]
[フィルムの製造]
上記の実施例3aによって得られたポリマーに、従来公知の中和剤、フェノール系酸化防止剤を添加してヘンシェルミキサーにて混合、押出機を用いて290℃にて溶融混練してペレットを得た。得られたペレットのメルトフローレートは、25g/10分であった。
次いで、Tダイ付きキャストフィルム成形機を用い、シリンダー温度310℃、チルロール温度20℃でフィルム成形することで、厚さ50μmのキャストフィルムを得た。得られたフィルムの銅箔への移行物量を評価した。結果を表1cに示した。
[比較例1c]
4−メチル−1−ペンテン系重合体(三井化学株式会社製TPX MX004)を用い、実施例1cと同様に製膜して銅箔への移行物量を評価した。結果を表1cに示した。
実施例および比較例で用いた試料調製方法、物性の測定方法を下記に示した。
[メルトフローレート]
ASTM D1238に準じ、荷重5.0kg、温度260℃の条件で測定した。
[銅箔への移行物量]
Tダイ付きキャストフィルム成形機でシリンダー温度310℃、チルロール温度20℃で成形した厚さ50μmのフィルムから切り出した、30cm×21cmフィルムと銅箔を重ね合わせ、鏡面処理した2枚の金属板で挟んで、5MPaの荷重下で170℃、90分加熱加圧処理した。次いで、銅箔をフィルムから剥離後、銅箔のTPXフィルム接着面をアセトンで拭き取り、拭き取り物の抽出液濃縮物を銅箔への移行物量とした。
Figure 2005121192
[実施例2c]
[不職布の製造]
上記の実施例2aによって得られたポリマーに、従来公知の中和剤、フェノール系酸化防止剤を添加してヘンシェルミキサーにて混合、押出機を用いて290℃にて溶融混練してペレットを得た。得られたペレットのメルトフローレートは、180g/10分であった。
次いで、特開2002−317372号公報記載の公知のスパンボンド設備により紡糸口金から単孔あたり毎分1.1gで紡糸を行ったところ、紡糸速度6000m/分まで紡糸性は良好であり、その繊度は1.5d(デニール)であった。紡糸性評価結果を表2cに示した。
[比較例2c]
4−メチル−1−ペンテン系重合体(三井化学株式会社製TPX DX820)を用い、実施例2cと同様に紡糸を行ったところ、紡糸速度5000m/分まで紡糸性は良好であり、その繊度は2.0d(デニール)であった。紡糸性評価結果を表2cに示した。
[メルトフローレート]
ASTM D1238に準じ、荷重5.0kg、温度260℃の条件で測定した。
[紡糸性]
溶融紡糸に際して、糸切れの有無を調査し、下記の基準で不織布の紡糸性を評価した。 ○ 5分間で糸切れがない、
× 5分間で糸切れが発生
[繊度]
得られた不織布を光学顕微鏡で観察し、その観察像から任意に繊維30本を選び、その繊維径を測定し、その平均値を繊度とした。
Figure 2005121192
[実施例3c]
実施例6bで得られた4-メチル-1-ペンテンとエチレンの共重合体について熱プレス成形を実施し、厚さ2mmのシートを作成した。更に動的粘弾性測定に必要な10mm×40mm短冊片を切り出した。レオメトリックス社製のRDSIIを用いて1.6Hzの周波数で−80〜100℃までの動的粘弾性の温度依存性を測定し、ガラス転移温度に起因する損失正接(tan δ)のピーク温度とその値を測定した。ピーク温度が15℃で値が2.55であった。結果を表3cに示す。
[実施例4c〜5c]
実施例7bおよび実施例8bで得られた4-メチル-1-ペンテンとプロピレンの共重合体について実施例3cと同様の測定を行った。結果を表3cに示す。
[比較例3c]
比較例3bで得られた4-メチル-1-ペンテンと1-デセンの共重合体について実施例3cと同様の測定を行った。結果を表3cに示す。
Figure 2005121192
本発明に係るオレフィン系重合体は、耐熱性、光学特性、電気特性、機械物性に優れた材料として、工業的に極めて価値がある。本発明のオレフィン系重合体からなる剥離フィルムは、コモノマーの組成分布が狭いことから加熱加圧時の銅箔への移行物が少なく、プリント配線基板、特に多層フレキシブル配線基板の製造に際して銅箔移行物によるメッキ不乗り現象が発生せず、好適に使用できる。
本発明のオレフィン系重合体からなる不織布は、オレフィン系重合体の分子量分布が狭いことから紡糸速度を高くすることができ、不織布の生産性に優れる。また、オレフィン系重合体の組成分布が狭いことから、溶媒可溶成分がほとんどなくなり、不織布を液体フィルターに使用する際、液体へ溶出する現象が発生せず、好適に使用できる。本発明に係るオレフィン系重合体は室温付近でのtanδが大きく、制振材としても有用である。

Claims (14)

  1. 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜100重量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0〜50重量%とからなるオレフィン系重合体であって、
    i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、
    ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、
    iii)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上である
    ことを特徴とする4-メチル-1-ペンテン系重合体。
  2. 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜99.9重量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0.1〜50重量%とからなるオレフィン系重合体であって、
    i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、
    ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、
    iii)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上である
    ことを特徴とする4-メチル-1-ペンテン系共重合体。
  3. 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位90〜100重量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0〜10重量%とからなるオレフィン系重合体であって、
    i)DSCで測定した融点(Tm)が220℃以上であり、
    ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、
    iii)デカン可溶部量の割合が1重量%以下である
    ことを特徴とするオレフィン系重合体A。
  4. 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜99重量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位1〜50重量%とからなるオレフィン系重合体であって、
    i)DSCで測定した融点(Tm)が220℃未満または認められず、
    ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、
    iii)極限粘度[η]が1.0(dl/g)以上である
    ことを特徴とするオレフィン系重合体B。
  5. i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、
    ii)DSCで測定した融点(Tm)が230℃以上であり、
    iii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、
    iv)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上である
    ことを特徴とする4-メチル-1-ペンテンホモ重合体。
  6. 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50〜90重量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位10〜50重量%とからなるオレフィン系重合体であって、
    i)アイソダイアッドタクティシティーが70%以上であり、
    ii)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、
    iii)極限粘度[η]が0.5(dl/g)以上である
    ことを特徴とする4-メチル-1-ペンテン系エラストマー。
  7. 下記一般式(1)または(2)で表されるメタロセン触媒を用いて製造されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の重合体またはエラストマー;
    Figure 2005121192
    Figure 2005121192
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1からR4までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、R5からR12までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、Aは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基であり、AはYと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよく、Mは周期表第4族から選ばれた金属であり、Yは炭素またはケイ素であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。)。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とする射出成形品。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とするフィルムまたはシート。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とする繊維。
  11. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とする中空容器。
  12. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とする離型フィルム。
  13. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のオレフィン系重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とする不織布。
  14. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のオレフィン系重合体またはエラストマーを含んで成ることを特徴とする制振材。


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