JP3205384B2 - ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

ポリオレフィンの製造方法

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JP3205384B2 JP11498592A JP11498592A JP3205384B2 JP 3205384 B2 JP3205384 B2 JP 3205384B2 JP 11498592 A JP11498592 A JP 11498592A JP 11498592 A JP11498592 A JP 11498592A JP 3205384 B2 JP3205384 B2 JP 3205384B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非対称な置換基を持つ
架橋型配位子を有する新規なメタロセン化合物を用いた
ポリオレフィンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン重合用均一系触媒としてカミ
ンスキー触媒(メタロセン/メチルアルモキサン)が広
く知られている。この触媒系は、遷移金属あたりの活性
が著しく高いという特徴を有する。最近では、α−オレ
フィン(主にプロピレン)の重合に於て、立体特異性重
合が可能であることが知られるようになってきた。例え
ば、アタクティックポリプロピレン(Makromol.Chem.,R
apid Commun.4,417 −421 (1983),特開昭58−19
309)、アイソタクティックポリプロピレン(Angew.
Chem.Int.Ed.Engl.,24,507−508 (1983),J.Am.Chem.S
oc.,106,6355(1984),J.Am.Chem.Scc.,109,6544 (19
87),Chem.Lett.,1853 −1856(1989),特開平2−7
6887)),シンジオタクティックポリプロピレン
(J.Am.Chem.Soc.,110,6255 ,(1988))などが製造で
きることが報告されている。これら立体特異性の発現に
は、配位子構造とジルコニウム錯体の立体構造が鍵であ
る。しかしながら工業的に重要なアイソタクティックポ
リプロピレンを生成することのできるメタロセン化合物
はその種類、性能ともに非常に限られている。例えば、
特開昭63−295607(コスデン)に開示されるエ
チレンビス(η5−インデニル)ジルコニウムジクロリ
ドやエチレンビス(η5−テトラヒドロインデニル)ジ
ルコニウムジクロリドは、メチルアルミノキサン存在下
アイソタクティックポリプロピレンを製造することが出
来るが、その立体規則性は、mm%で95%程度と比較
的低くポリマー鎖中に水素移動重合(1,3挿入とも言
う)(Macromol.Chem.,Rapid.Comun.,8,305 (1987))
が存在するために、ポリマーの融点が135度〜146
度と低いという欠点がある。また、特開平2−7560
9、特開平2−75610にインデニル(シクロペンタ
ジエニル)(ジメチルシリル)ハフニウムをメチルアル
ミノキサン存在下プロピレンを重合してイソブロック重
合体を得るという記述があるが、この重合体は、軟質で
融点、mm%ともに低くいわゆる工業的に重要なアイソ
タクティックポリプロピレンと異なる。
【0003】さらに、石原らは、(CHI)HfCl2
を用いてアイソタクティックポリプロピレンの重合を行
なっているが(Polymer Preprints,Japan,40,265(199
1))mm%は、非常に低い。さらに、特開平1−30
1704、特開平1−319489、特開平2−768
87、Chem.Lett.,1853 −1856(1989)に開示されてい
るジメチルシリルビス(2,3,5−トリメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドは、メチルア
ルミノキサン存在下アイソタクティックポリプロピレン
を製造することが出来、mm%で99%以上の高い立体
規則性を実現することが出来ると記載されているが、ポ
リマー主鎖中にケミカルインバージョン(重合時にモノ
マーの挿入の方向が1回だけ逆転した結果つくられるポ
リマー鎖の欠陥)が見られポリマーの剛性を下げるとい
う欠点がある(高分子加工41,28(1992)参
照)。それに加えて最大の問題点は、この錯体には構造
上ラセミ体とメソ体の2つの立体異性体が存在し、高度
なアイソタクティックポリプロピレンを製造することが
出来るのは、一方の異性体(ラセミ体)のみであり他方
(メソ体)は無視出来ない活性でアタクティックポリプ
ロピレンを製造するため錯体の精製過程で完全なメソ体
の除去が必要であり、精製過程を煩雑にするとともにコ
スト高になるという点である。加えてS.Collin
sらは、ビス(t−ブチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリドをメチルアルミノキサン存在下、プ
ロピレンを重合してアイソタクティックポリプロピレン
を得ている。(Organometallics,10,2061 (1991))し
かしこの場合も前段と同様ラセミ体、メソ体の分離が必
要であり、立体異性体の分離精製に多大の煩雑さを伴
う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
従来技術における問題点を解決し新規かつ有用なメタロ
セン化合物を開発することにより高立体規則性ポリオレ
フィンの経済的な製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記の新規な
メタロセン化合物を効率よく合成することに成功し、か
つ、また構造的にメソ体の存在しない該化合物が立体特
異性オレフィン重合用触媒成分として極めて有用である
ことを見いだし本発明に到達した。本発明で使用される
メタロセン化合物は、一般式(1)
【化4】 (式中、Mは、Ti、Zr、Hfのいずれかの遷移金属
を意味する。X1及びX2は互いに同じでも異なってもよ
く、水素原子、炭素原子数1から10の炭化水素基、ア
ルキルシリル基またはハロゲン原子を意味する。R1
水素原子であり、R2は炭素原子数1から10の炭化水
素基またはアルキルシリル基を意味し、R3は炭素原子
数1から10の炭化水素基またはアルキルシリル基を意
味する。R4及びR5は互いに結合して全体としてインデ
ン環を形成する。R6及びR7は互いに同じでも異なって
もよく、水素原子、炭素原子数1から10の炭化水素基
またはアルキルシリル基を意味する。Yは、炭素原子、
ケイ素原子またはゲルマニウム原子を意味する。nは1
から3の整数である。)で示すことができる。
【0006】このうち、一般式(1)のYが炭素原子で
あるメタロセン化合物がより好ましい。
【0007】
【0008】更に一般式(1)のMはZrまたはHfが
好ましい。Zrの例を一般式で示せば、
【化6】 (式中、X1及びX2は互いに同じでも異なってもよく、
水素原子、炭素原子数1から10の炭化水素基、アルキ
ルシリル基またはハロゲン原子を意味する。R1は水素
原子であり、R2は炭素原子数1から10の炭化水素基
またはアルキルシリル基を意味し、R3は炭素原子数1
から10の炭化水素基またはアルキルシリル基を意味す
る。R4及びR5は互いに同じでも異なってもよく、水素
原子、炭素原子数1から10の炭化水素基またはアルキ
ルシリル基を意味する。Yは炭素原子を意味する。)で
示されるジルコノセン化合物である。また一般式(3)
に於いてZrがHfである化合物を使用してもよい。
【0009】式(1)または式(3)で規定されたメタ
ロセン化合物は非対称な配位子をもつ新規メタロセン化
合物である。本発明で用いられたメタロセン化合物に於
て、シクロペンタジエニル環上の式(1)または(3)
中に特定された位置の置換基は、炭素数1から10の炭
化水素基(アルキル、アリール、アルキルアリール、ア
リールアルキルなど)かまたは、アルキルシリル基(ト
リアルキルシリル基、トリアリールシリル基など)であ
るが、好ましくは、メチル基以上の嵩高さを持つter
t−ブチル基等の嵩高い置換基である。本発明の化合物
の代表的な合成経路は、以下の様に略記されるが、これ
により限定されるものではない。シクロペンタジエニル
環に置換基を持つジルコニウム化合物の合成例としては C98(Indene)+BuLi+tBuBr ――――――→ tBu−C97 tBu−C97+BuLi+tBu−C53=C(CH32 ――――――→ (CH32C(tBu−C54)(C96−tBu) (CH32C(tBu−C54)(tBu−C96)+2BuLi ――――――→ Li2[iPr(tBu−C53)(C95−tBu)] Li2[iPr(tBu−C53)(C95−tBu)]+ZrCl4 ――――――→ iPr(tBu−C53)(C95−tBu)ZrCl2 のような合成経路を示すことができる。架橋構造を持つ
ビス置換シクロペンタジエニルブリッジ型2座配位子の
製法は、公知である。即ちJ.Am.Chem.So
c.,110,976−978(1988)、J.A
m.Chem.Soc.,107,8103−8110
(1985)等に記載がある。
【0010】本発明のメタロセン化合物の具体例を以下
に示す。ここでシクロペンタジエニル環上の置換基の位
置を示す数字は式(1)、(3)においていずれも
1、R2の順、およびR3、R4、R5の順で示すものと
する。例えばR2の位置が4、R3の位置が3である。式
(3)相当のジルコノセン化合物の例としては、エチレ
ン(4−メチルーシクロペンタジエニル)(3−メチル
−インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(4
−tブチル−シクロペンタジエニル)(3−メチル−イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(4−t
ブチル−シクロペンタジエニル)(3−tブチル−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(4−メチ
ルーシクロペンタジエニル)(3−tブチル−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(4−メチル−
シクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン
(4−メチル−シクロペンタジエニル)(3−メチルー
インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデ
ン(4−tブチル−シクロペンタジエニル)(3−メチ
ル−インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピ
リデン(4−tブチル−シクロペンタジエニル)(3−
tブチル−インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソ
プロピリデン(4−メチル−シクロペンタジエニル)
(3−メチル−インデニル)ジルコニウムジメチル、イ
ソプロピリデン(4−tブチル−シクロペンタジエニ
ル)(3−メチル−インデニル)ジルコニウムジメチ
ル、イソプロピリデン(4−tブチル−シクロペンタジ
エニル)(3−tブチル−インデニル)ジルコニウムジ
メチル等が挙げられる。
【0011】式(1)のMがハフニウム(Hf)である
メタロセン化合物の例としては、エチレン(4−メチル
ーシクロペンタジエニル)(3−メチル−インデニル)
ハフニウムジクロリド、エチレン(4−tブチル−シク
ロペンタジエニル)(3−メチル−インデニル)ハフニ
ウムジクロリド、エチレン(4−tブチル−シクロペン
タジエニル)(3−tブチル−インデニル)ハフニウム
ジクロリド、エチレン(4−メチルーシクロペンタジエ
ニル)(3−tブチル−インデニル)ハフニウムジクロ
リド、エチレン(4−メチル−シクロペンタジエニル)
(3−トリメチルシリル−インデニル)ハフニウムジク
ロリド、イソプロピリデン(4−メチル−シクロペンタ
ジエニル)(3−メチルーインデニル)ハフニウムジク
ロリド、イソプロピリデン(4−tブチル−シクロペン
タジエニル)(3−メチル−インデニル)ハフニウムジ
クロリド、イソプロピリデン(3−tブチル−シクロペ
ンタジエニル)(3−tブチル−インデニル)ハフニウ
ムジクロリド等が挙げられる。
【0012】
【0013】さらに、これ以外の式(1)で示されるメ
タロセン化合物の例としては、ジメチルシリレン(4−
メチル−シクロペンタジエニル)(3−メチル−インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(4
−tブチル−シクロペンタジエニル)(3−メチル−イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン
(4−tブチル−シクロペンタジエニル)(3−tブチ
ル−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシ
リレン(4−メチル−シクロペンタジエニル)(3−メ
チル−インデニル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシ
リレン(4−tブチル−シクロペンタジエニル)(3−
メチル−インデニル)ハフニウムジクロリド、ジメチル
シリレン(4−tブチル−シクロペンタジエニル)(3
−tブチル−インデニル)ハフニウムジクロリド等が挙
げられる。
【0014】これらのメタロセン化合物には、2つの立
体異性体が存在しそのそれぞれに光学異性体が存在する
が、アタクチックポリプロピレンを生産するメソ体が存
在しない配位子の構造となっていることが特徴であり、
また、これらの立体異性体のうち片方の活性が著しく低
い或いは不活性であることが重要である。例えば一般式
(3)のジルコノセン化合物には次式に示すような2つ
の立体異性体が存在するが、いずれもラセミ体であって
メソ体ではない。
【化7】 そして、この2つの立体異性体のうち(B)は高度にア
イソタクチックなポリオレフィンを生産するが、(A)
は著しく活性が低いか、あるいは重合活性を持たないの
で、実質上アタクチックなポリオレフィンが生成しない
ことが判明した。従って、(A)(B)混合物のままで
も高度にアイソタクチックなポリオレフィンを生産する
ことができ、(B)の製造工程で生成する(A)を分離
除去する必要がない。この点は、従来技術におけるメタ
ロセン化合物と大きく異なるところであって、本発明の
大きな特徴である。
【0015】該重合に用いられる他の触媒成分には限定
はないが、好ましくはトリアルキルアルミニウムまたは
アルミノキサン類である。とくに好ましくはアルミノキ
サン類である。アルミノキサンは、一般式(5)また
は、一般式(6)で表わされる有機アルミニウム化合物
である。
【化8】
【化9】 20は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
イソブチル基などの炭化水素基であり、好ましくは、メ
チル基である。mは、4から100の整数であり、好ま
しくは6以上とりわけ10以上である。この種の化合物
の製法は、公知であり例えば結晶水を有する塩類を(硫
酸銅水和物、硫酸アルミ水和物)の炭化水素溶媒懸濁液
にトリアルキルアルミを添加して得る方法を例示するこ
とが出来る。
【0016】本発明の方法において、重合に供されるオ
レフィンは、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1
−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、シクロペンテ
ン、ノルボルネン、シクロペンタジエン、ブタジエン、
1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエンなどのオ
レフィン類、環状オレフィン類、ジエン類を例示するこ
とが出来る。これら2種以上の混合成分を重合すること
も可能である。なお、本発明は炭素数3以上のオレフィ
ンの重合において特に有用である。本発明に於て用いら
れる重合方法は、液相重合、スラリー重合、気相重合の
いずれも可能である。液相重合の溶媒としては、メタロ
セン化合物およびアルミノキサン両成分を溶解しうる炭
化水素化合物であり、ベンゼン、トルエン,o−キシレ
ン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、ブ
チルベンゼン、メシチレン、クロロベンゼン、などの芳
香族炭化水素が用いられ、好ましくは、トルエン、キシ
レンである。本発明のメタロセン化合物は、シリカ、ア
ルミナ、塩化マグネシウムなどの担体に担持することに
よっても重合することができる。あるいは、オレフィン
を予重合することにより、メタロセン化合物およびアル
ミノキサン両成分を溶解し得ない溶媒やモノマ−中でも
用いることが出来る。触媒成分は、メタロセン化合物お
よびアルミノキサンの両成分を予め混合したものを反応
系に供給してもよく、反応系に両成分をそれぞれ供給し
てもよい。いずれの場合においても両成分の重合系内に
於ける濃度モル比については、とくに制限はないが、好
ましくは、M濃度で10-3から10-10 mol/lであ
り、Al/Mのモル比は、10以上、とくに100以上
の範囲が好んで用いられる。反応系のオレフィン圧には
とくに制限はないが、このましくは、常圧から50kg
/cm2 Gの範囲であり、重合温度にも制限はないが、
好ましくは−30℃から200℃の範囲である。とくに
このましくは、0℃から80℃の範囲である。重合に際
しての分子量調節は、公知の手段、例えば温度の選定あ
るいは水素の導入により行なうことができる。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
る。なお物性測定に使用した分析機器は下記のとおり。 NMR 日本電子製EX−400 なお、得られたポリオレフィンの立体特異性は、13C−
NMRにより求められ、mm、mr、rrのシグナルの
強度比として評価された。また、分子量は、Waters−15
0C(GPCカラムShodex)により見積られた。
【0018】実施例 1 [イソプロピリデン(4−メチル−シクロペンタジエニ
ル)(3−tブチルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド]反応は、すべて不活性ガス雰囲気下で行なった。ま
た、反応容器は、あらかじめ乾燥したものを使用した。
300mlガラス製反応容器に乾燥THF100mlを
投入し、これにジメチル(4−メチルシクロペンタジエ
ニル)(3−tBuインデニル)メタン3gを溶解さ
せ、1.6 mol/lのn−BuLiヘキサン溶液15m
lを氷冷下加えた。室温で1時間反応させたのち、TH
Fを減圧で留去した。これを冷却しながら塩化メチレン
50ml加えた。別途用意しておいたフラスコに四塩化
ジルコニウム2.63gを仕込んでおき塩化メチレン5
0ml加えて懸濁した。これを冷却し先のジメチル(4
−メチルシクロペンタジエニル)(3−tBuインデニ
ル)メタンのリチウム塩の懸濁液を冷却したままカニュ
ウレで添加した。室温で2時間反応させた後生成する塩
化リチウムを除き溶液を濃縮して結晶を得た。 収量0.8g この化合物の元素分析値を下に示す。 元素分析値 :(C2226ZrCl2 ) 計算値(%) :C;58.39 , H;5.79 実測値(%) :C;58.30 , H;5.77 [重合]十分に窒素置換した内容積1.5リットルのS
US製オートクレーブに精製トルエン300ml、東ソ
−・アクゾ製メチルアルミノキサン(アルミ換算で2.
7 mol/lのトルエン溶液)を15ml及びイソプロピ
リデン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−tブ
チルインデニル)ジルコニウムジクロリド0.02mm
olを順次添加し、3℃に冷却した。ついでプロピレン
2molを投入し1時間重合を行なった反応後、メタノ
−ルにより触媒成分を分解し得られたポリプロピレンを
乾燥した。この結果、高アイソタクチックポリプロピレ
ンが37g得られた。mm%=99.1%、ポリマ−の
分子量は102000であった。またポリマーの融点は
162℃であった。
【0019】実施例 2 [イソプロピリデン(4−tブチル−シクロペンタジエ
ニル)(3−tブチルインデニル)ジルコニウムジクロ
リド]反応は、すべて不活性ガス雰囲気下で行なった。
また、反応容器は、あらかじめ乾燥したものを使用し
た。300mlガラス製反応容器に乾燥THF100m
lを投入し、これにジメチル(4−tブチルシクロペン
タジエニル)(3−tBuインデニル)メタン3gを溶
解させ、1.6 mol/lのn−BuLiヘキサン溶液1
5mlを氷冷下加えた。室温で1時間反応させたのち、
THFを減圧で留去した。これを冷却しながら塩化メチ
レン50ml加えた。別途用意しておいたフラスコに四
塩化ジルコニウム2.63gを仕込んでおき塩化メチレ
ン50ml加えて懸濁した。これを冷却し先のジメチル
(4−tブチルシクロペンタジエニル)(3−tブチル
インデニル)メタンのリチウム塩の懸濁液を冷却したま
まカニュウレで添加した。室温で2時間反応させた後生
成する塩化リチウムを除き溶液を濃縮してオレンジ色結
晶を得た。 収量0.3g この化合物の元素分析値を下に示す。 元素分析値 :(C2532ZrCl2 ) 計算値(%) :C;60.78 , H;6.53 実測値(%) :C;60.81 , H;6.48 この化合物のX線結晶解析によるOrtep図を図1に
示した。 [重合]十分に窒素置換した内容積1.5リットルのS
US製オートクレーブに精製トルエン300ml、東ソ
ー・アクゾ製メチルアルミノキサン(アルミ換算で2.
7 mol/lのトルエン溶液)を15ml及びイソプロピ
リデン(4−tブチルシクロペンタジエニル)(3−t
ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド0.02m
molを順次添加し、3℃に冷却した。ついでプロピレ
ン2molを投入し1時間重合を行なった反応後、メタ
ノールにより触媒成分を分解し得られたポリプロピレン
を乾燥した。この結果、高アイソタクティックポリプロ
ピレンが40g得られた。mm%=99.6%、ポリマ
ーの分子量は160000であった。またポリマーの融
点は164℃であった。
【0020】実施例 3 [イソプロピリデン(4−tブチル−シクロペンタジエ
ニル)(3−tブチルインデニル)ハフニウムジクロリ
ド]反応は、すべて不活性ガス雰囲気下で行なった。ま
た、反応容器は、あらかじめ乾燥したものを使用した。
300mlガラス製反応容器に乾燥THF100mlを
投入し、これにジメチル(4−tブチルシクロペンタジ
エニル)(3−tBuインデニル)メタン3gを溶解さ
せ、1.6 mol/lのn−BuLiヘキサン溶液15m
lを氷冷下加えた。室温で1時間反応させたのち、TH
Fを減圧で留去した。これを冷却しながら塩化メチレン
50ml加えた。別途用意しておいたフラスコに四塩化
ハフニウム3.0gを仕込んでおき塩化メチレン50m
l加えて懸濁した。これを冷却し先のジメチル(4−t
ブチルシクロペンタジエニル)(3−tブチルインデニ
ル)メタンのリチウム塩の懸濁液を冷却したままカニュ
ウレで添加した。室温で2時間反応させた後生成する塩
化リチウムを除き溶液を濃縮して結晶を得た。 収量0.35g この化合物の元素分析値を下に示す。 元素分析値 :(C2532HfCl2 ) 計算値(%) :C;51.60 , H;5.54 実測値(%) :C;51.42 , H;5.32 [重合]十分に窒素置換した内容積1.5リットルのS
US製オートクレーブに精製トルエン300ml、東ソ
ー・アクゾ製メチルアルミノキサン(アルミ換算で2.
7 mol/lのトルエン溶液)を15ml及びイソプロピ
リデン(4−tブチルシクロペンタジエニル)(3−t
ブチルインデニル)ハフニウムジクロリド0.02mm
olを順次添加し、3℃に冷却した。ついでプロピレン
2molを投入し1時間重合を行なった反応後、メタノ
ールにより触媒成分を分解し得られたポリプロピレンを
乾燥した。この結果、高アイソタクティックポリプロピ
レンが35g得られた。mm%=99.6%、ポリマー
の分子量は260000であった。
【0021】比較例 1 実施例1の重合例に於て、イソプロピリデン(4−メチ
ルシクロペンタジエニル)(3−tブチルインデニル)
ジルコニウムジクロリドの代わりにエチレン−ビス(イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリドを用いた以外は実施
例1と同様に重合を行った。この結果アイソタクティッ
クポリプロピレンが40g得られた。mm%=94.2
%であり、ポリマーの分子量は、65000であった。
【0022】比較例 2 実施例1の重合例に於て、イソプロピリデン(4−メチ
ルシクロペンタジエニル)(3−tブチルインデニル)
ジルコニウムジクロリドの代わりにジメチルシリルビス
(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド(rac 体 100%)を用いた以外は実
施例1と同様に重合を行った。この結果アイソタクティ
ックポリプロピレンが23g得られた。mm%=98.
3%であり、ポリマーの分子量は、99800であっ
た。
【0023】実施例1から3及び比較例1から2で得ら
れたポリプロピレンのケミカルインバージョンの定量を
文献記載の方法で13C−NMRにより定量した。(Macr
omolecules,21,617 (1988))結果を次の表1にまとめ
た。
【0024】
【表1】
【0025】実施例 4 実施例2の重合に於て用いた錯体の代わりに、イソプロ
ピリデン(4−tブチルシクロペンタジエニル)(3−
tブチルインデニル)ジルコニウムジクロリドとその立
体異性体の混合物(純度が60%)を重合に用いる以外
は、実施例2と同様に重合を行った。その結果、高アイ
ソタクティックポリプロピレン25gが得られ、そのm
m%は99.6%であった。
【0026】比較例 3 実施例2の重合に於て用いた錯体の代わりに、異性体混
合物のジメチルシリルビス(2,3,5−トリメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドの立体異
性体の混合物(rac /meso=60%)を用いる以外は、実
施例2と同様に重合を行った。その結果アイソタクティ
ックポリプロピレンとアタクティックポリプロピレンの
混合ポリマーが30g得られた。そのmm%は、78.
5%であった。
【0027】実施例 5 アルゴン置換したフラスコ(200ml)に、脱水トル
エン100mlを仕込み、これにメチルアルミノキサン
のトルエン溶液(2.65 mol/l)を7mlとイソプ
ロピリデン(4−tブチルシクロペンタジエニル)(3
−tブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド(0.
02mmol)のトルエン溶液を加えて40℃で10分
撹判した後、4−メチルペンテン−1(20ml)を添
加して40℃重合を3時間行った。結果、12.7gの
高アイソタクティック−ポリ(4−メチルペンテン−
1)が得られた。
【0028】比較例 4 実施例5に於て、イソプロピリデン(4−tブチルシク
ロペンタジエニル)(3−tブチルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリドの代わりにジルコノセンジクロリドを
用いた他は、実施例5と同様におっこなった。9gのア
タクティックのポリ(4−メチルペンテン−1)が得ら
れた。
【0029】実施例 6 実施例5に於て、4−メチルペンテン−1の代わりにモ
ノマーとして1,5−ヘキサジエン(20ml)を用い
た以外は、実施例5と同様に重合した。結果16gの環
化重合体が得られた。
【0030】実施例 7 実施例5に於て、4−メチルペンテン−1の代わりにモ
ノマーとして1,7−ヘキサジエン(20ml)を用い
た以外は、実施例5と同様に重合した。結果9gの重合
体が得られた。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、非対称メタロセン化合
物をオレフィン重合触媒成分としてオレフィン重合に用
いれば、高度な分別結晶による異性体の分離を必要とせ
ず,工業的に有用な極めて高い立体特異性をもち、ポリ
マー鎖中のケミカルインバージョンが少ないポリ−α−
オレフィンを効率よく製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で調製したメタロセン化合物のX線結
晶解析によるOrtep図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/60 - 4/70 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示されるメタロセン化合
    物 【化1】 (式中、Mは、Ti、Zr、Hfのいずれかの遷移金属
    を意味する。X1及びX2は互いに同じでも異なってもよ
    く、水素原子、炭素原子数1から10の炭化水素基、ア
    ルキルシリル基またはハロゲン原子を意味する。R1
    水素原子であり、R2は炭素原子数1から10の炭化水
    素基またはアルキルシリル基を意味し、R3は炭素原子
    数1から10の炭化水素基またはアルキルシリル基を意
    味する。R4及びR5は互いに結合して全体としてインデ
    ン環を形成する。R6及びR7は互いに同じでも異なって
    もよく、水素原子、炭素原子数1から10の炭化水素基
    またはアルキルシリル基を意味する。Yは、炭素原子、
    ケイ素原子またはゲルマニウム原子を意味する。nは1
    から3の整数である。)を触媒成分として使用すること
    を特徴とするポリオレフィンの製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(1)のYが炭素原子であるメタ
    ロセン化合物を触媒成分として使用することを特徴とす
    る請求項1記載のポリオレフィンの製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(1)のMがHfであるメタロセ
    ン化合物を触媒成分として使用することを特徴とする請
    求項1記載のポリオレフィンの製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式(3)で示されるジルコノセン化
    合物 (式中、X1及びX2は互いに同じでも異なってもよく、
    水素原子、炭素原子数1から10の炭化水素基、アルキ
    ルシリル基またはハロゲン原子を意味する。R1は水素
    原子であり、R2は炭素原子数1から10の炭化水素基
    またはアルキルシリル基を意味し、R3は炭素原子数1
    から10の炭化水素基またはアルキルシリル基を意味す
    る。R4及びR5は互いに同じでも異なってもよく、水素
    原子、炭素原子数1から10の炭化水素基またはアルキ
    ルシリル基を意味する。Yは炭素原子を意味する。)を
    触媒成分として使用することを特徴とするポリオレフィ
    ンの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のメタ
    ロセン化合物とメチルアルミノキサンからなる触媒を使
    用することを特徴とするポリオレフィンの製造方法。
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