JP6673704B2 - 制振材用熱可塑性重合体組成物、成形体の製造方法、および成形体 - Google Patents

制振材用熱可塑性重合体組成物、成形体の製造方法、および成形体 Download PDF

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Description

本発明は、制振材用熱可塑性重合体組成物、成形体の製造方法、および成形体に関する。
パソコン、OA機器、AV機器、携帯電話、光学機器、精密機器、家庭・事務電気製品を含む電気・電子機器ならびに玩具などの部品またはハウジング、ならびに鉄道車両、自動車、船舶および航空機を含む交通・移動産業分野ならびに建材などの部品、などの用途に用いられる成形体には、耐衝撃性、耐熱性、強度および寸法安定性を含む一般的な材料特性以外に、制振性が要求される。したがって、このような成形体には制振材が用いられる。
制振材に求められる制振性は、たとえば、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G”)との比(G”/G’)である損失正接tanδによって評価することができる。そのためその制振材が使用される温度環境下でのtanδが高い材料ほど、粘性が強く発揮されるため、振動による応力を吸収しやすく、より高い制振性を発揮する。なお、tanδは温度によって変化する。そのため、制振材のtanδの最大値(以下「tanδピーク値」ともいう。)、およびtanδの値が最大となる温度(以下、単に「tanδピーク温度」ともいう。)を特定の範囲に調整する技術が開発されている。
たとえば、特許文献1には、スチレンなどのビニル芳香族化合物を含む共重合体を含有する衝撃吸収体組成物であって、前記共重合体の動的粘弾性測定(1Hz)により得られるtanδピーク温度が0℃を超え20℃以下の範囲にあり、かつ、tanδ値が、5℃から15℃の全温度範囲において0.4以上で、かつ、15℃のtanδ値が0.5以上である衝撃吸収体組成物が開示されている。
再表2008/102761号公報
特許文献1のようにスチレンを含む共重合体を含有する組成物は、tanδピーク温度が低くなりやすく、室温(たとえば23℃)では、tanδの値が小さいため十分な制振性が得られないことがあった。
上記の課題に鑑み、本発明は、23℃でのtanδをより高めることができる、制振材用熱可塑性重合体組成物、そのような熱可塑性重合体組成物を用いた成形体の製造方法、およびそのような熱可塑性重合体組成物から成形される成形体を提供することをその目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の組成を有する樹脂組成物を用いることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[15]に関する。
[1]4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(A−i)および4−メチル−1−ペンテンを除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンから導かれる構成単位(A−ii)を含み、任意に非共役ポリエンから導かれる構成単位(A−iii)を含んでもよい4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体であって、構成単位(A−i)、(A−ii)および(A−iii)の合計を100モル%としたときに、構成単位(A−i)を63〜86モル%、構成単位(A−ii)を14〜37モル%、構成単位(A−iii)を0〜10モル%含む、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)と、
エチレンから導かれる構成単位(B−i)、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位(B−ii)、および非共役ポリエンから導かれる構成単位(B−iii)を含む共重合体[B−I]とポリオレフィン樹脂[B−II]とを含む混合物を動的架橋して得られる熱可塑性エラストマー組成物(B)とを含有し、
前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)と前記熱可塑性エラストマー組成物(B)の質量比(A)/(B)が10/90〜49/51であり、
損失正接tanδの値が最大となる温度が15℃以上40℃以下であることを特徴とする制振材用熱可塑性重合体組成物。
[2]前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、前記構成単位(A−i)、(A−ii)および(A−iii)の合計を100モル%としたときに、前記構成単位(A−i)を63〜80モル%、前記構成単位(A−ii)を20〜37モル%、前記構成単位(A−iii)を0〜10モル%含む4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体である[1]に記載の制振材用熱可塑性重合体組成物。
[3]上記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、融点が観測されないか、もしくは融点が135℃未満の共重合体であることを特徴とする、[1]または[2]に記載の制振材用熱可塑性重合体組成物。
[4]上記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、融点が観測されないか、もしくは110℃未満の共重合体であることを特徴とする、[1]〜[3]の何れかに記載の制振材用熱可塑性重合体組成物。
[5]損失正接tanδの値が最大となる温度が0℃以上40℃以下の共重合体であることを特徴とする、[1]〜[4]の何れかに記載の制振材用熱可塑性重合体組成物。
[6][1]〜[5]の何れかに記載の制振材用熱可塑性重合体組成物を成形する工程を含む、成形体の製造方法。
[7]前記成形体は制振部材である、[6]に記載の製造方法。
[8]前記成形体は衝撃吸収材である、[6]に記載の製造方法。
[9]前記成形体は振動吸収材である、[6]に記載の製造方法。
[10]前記成形体は共振吸収材である、[6]に記載の製造方法。
[11][1]〜[5]の何れかに記載の制振材用熱可塑性重合体組成物を含む成形体。
[12]制振部材である、[11]に記載の成形体。
[13]衝撃吸収材である、[11]に記載の成形体。
[14]振動吸収材である、[11]に記載の成形体。
[15]共振吸収材である、[11]に記載の成形体。
本発明によれば、23℃でのtanδをより高めることができる、制振材用熱可塑性重合体組成物、そのような熱可塑性重合体組成物を用いた成形体の製造方法、およびそのような熱可塑性重合体組成物から成形される成形体が提供される。
以下、本発明の制振材用熱可塑性重合体組成物およびそれから得られる成形体の製造方法について詳説する。本発明の製造方法によって得られる成形体には、各種制振材が含まれる。
1.制振材用熱可塑性重合体組成物
本発明の制振材用熱可塑性重合体組成物(以下、単に「本発明の組成物」ともいう。)は、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)(以下、単に「共重合体(A)」ともいう。)と、熱可塑性エラストマー組成物(B)(以下、単に「組成物(B)」ともいう。)とを含有する。
本発明の組成物は、1種のみの共重合体(A)を含有してもよいし、2種類以上の共重合体(A)を含有してもよい。また、本発明の組成物は、1種のみの組成物(B)を含有してもよいし、2種類以上の組成物(B)を含有してもよい。
本発明の組成物は、本発明の効果が奏される限りにおいて、上記共重合体(A)、および上記組成物(B)以外の成分を含んでもよい。
本発明の組成物が含有する上記共重合体(A)と上記組成物(B)との質量比(共重合体(A)の質量/組成物(B)の質量、以下、単に「(A)/(B)」ともいう。)は、10/90〜49/51である。前記本発明の効果をより好適に奏させる観点からは、(A)/(B)は10/90〜45/55であることが好ましく、15/85〜45/55であることがより好ましく、30/85〜45/55であることがさらに好ましい。
本発明の組成物は、−40〜150℃の温度範囲で、10rad/s(1.6Hz)の周波数で動的粘弾性測定を行って得られるtanδピーク値が0.1以上3.0以下であることが好ましく、0.2以上3.0以下であることがより好ましく、0.25以上3.0以下であることがさらに好ましい。
本発明の組成物は、−40〜150℃の温度範囲で、10rad/s(1.6Hz)の周波数で動的粘弾性測定を行って得られるtanδピーク温度は、10℃以上40℃以下であることが好ましく、15℃以上40℃以下であることがより好ましく、15℃以上30℃以下であることがさらに好ましい。
本発明の組成物は、JIS K6253に準拠して、厚さ3mmのプレスシートの状態で測定される、押針接触開始直後のショアーA硬度の値と押針接触開始から15秒後におけるショアーA硬度の値との間の変化量ΔHSは、5以上50以下であることが好ましく、5以上45以下であることがより好ましく、10以上45以下であることがさらに好ましい。
なお、上記ΔHSは、以下の式に従って求められる値である。
ΔHS=(押針接触開始直後のショアーA硬度値−押針接触開始から15秒後のショアーA硬度値)
本発明の組成物は、JIS K6255に準拠して測定したリュプケ式反発弾性率が、50以下であることが好ましく、45以下であることがより好ましく、40以下であることがさらに好ましい。
なお、上記ΔHSは、以下の式に従って求められる値である。
以下、各成分および各要件につき説明する。
なお、本発明の組成物を構成する共重合体(A)および組成物(B)の組成および物性は、従来公知の方法で分離して、それぞれの成分について以下に記載の方法または従来公知の方法で測定することができる。
1−1.共重合体(A)
共重合体(A)は、4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(A−i)(以下、単に「構成単位(A−i)ともいう。」)、および4−メチル−1−ペンテンを除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンから導かれる構成単位(A−ii)(以下、単に「構成単位(A−ii)ともいう。」)を含み、任意に非共役ポリエンから導かれる構成単位(A−iii)(以下、単に「構成単位(A−iii)ともいう。」)を含んでもよい4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体である。本発明の効果が奏される限りにおいて、共重合体(A)は、上記以外の構成単位(以下、単に「他の構成単位」ともいう。)を含んでいてもよい。
共重合体(A)は、構成単位(A−i)、(A−ii)および(A−iii)の合計を100モル%としたときに、構成単位(A−i)を63モル%以上86モル%以下、構成単位(A−ii)を14モル%以上37モル%以下、構成単位(A−iii)を0モル%以上10モル%以下含む。共重合体(A)は、63モル%以上86モル%以下の構成単位(A−i)を含むため、本発明の組成物を成形して得られる成形体は、室温での応力緩和性(凹凸などの形状追従性)を高め、また室温での応力吸収性(tanδ)を高めることができる。上記観点は、構成単位(A−i)、(A−ii)および(A−iii)の合計を100モル%としたときに、構成単位(A−i)を63モル%以上80モル%以下、構成単位(A−ii)を20モル%以上37モル%以下、構成単位(A−iii)を0モル%以上10モル%以下含むことが好ましい。
構成単位(A−ii)の例には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセンおよび1−エイコセンに由来する構成単位が含まれる。これらのうち、共重合体(A)を製造するときの重合のしやすさを高め、ならびに共重合体(A)の柔軟性、室温での応力緩和性および室温での応力吸収性をより高める観点からは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセンおよび1−オクタデセンに由来する構成単位が好ましく、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンに由来する構成単位がより好ましく、エチレンおよびプロピレンに由来する構成単位がさらに好ましい。構成単位(A−ii)は、これらのうち1つの化合物に由来する構成単位からなってもよいし、2以上の化合物に由来する構成単位を含んでいてもよい。
構成単位(A−iii)の例には、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペンル−2−ノルボルネン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2、および2−ノルボルナジエンに由来する構成単位が含まれる。これらのうち、共重合体(A)を製造するときの重合のしやすさを高め、ならびに共重合体(A)の柔軟性、室温での応力緩和性および室温での応力吸収性からは、5−ビニルノルボルネン、および5−エチリデン−2−ノルボルネンに由来する構成単位が好ましい。構成単位(A−iii)は、これらのうち1つの化合物に由来する構成単位からなってもよいし、2以上の化合物に由来する構成単位を含んでいてもよい。
上記他の構成単位の例には、スチレン、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン、およびビニルノルボルナンを含む環状構造を有するビニル化合物に由来する構成単位、酢酸ビニルを含むビニルエステル類に由来する構成単位、無水マレイン酸を含む不飽和有機酸およびその誘導体、ならびに、ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、および2,3−ジメチルブタジエンを含む共役ジエン類が含まれる。上記他の構成単位の量は、共重合体(A)全体を100モル%としたときに、10モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがより好ましく、実質的に含まないことがさらに好ましい。
本発明の組成物の成形加工性をより高める観点からは、135℃、デカリン溶媒中で測定される共重合体(A)の極限粘度[η]は、0.1dl/g以上5.0dl/g以下であることが好ましく、0.5dl/g以上4.0dl/g以下であることがより好ましく、0.5dl/g以上3.5dl/g以下であることがさらに好ましい。
本発明の組成物の柔軟性、応力吸収性をより高める観点からは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との割合(分子量分布、Mw/Mn)は1.0以上3.5以下であることが好ましく、1.2以上3.0以下であることがより好ましく、1.5以上2.5以下であることがさらに好ましい。
本発明の組成物の加工性、引張伸びなどの機械強度をより高める観点からは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、ポリスチレン換算で500以上10,000,000以下であることが好ましく、1,000以上5,000,000以下であることが好ましく、1,000以上2,500,000以下であることがさらに好ましい。
本発明の組成物の軽量性をより高める観点からは、ASTM D 1505に準拠して測定される共重合体(A)の密度は、810kg/m以上880kg/m以下であることが好ましく、820kg/m以上870kg/m以下であることがより好ましく、さらに好ましくは820kg/m以上860kg/m以下であることがさらに好ましく、830kg/m以上855kg/m以下であることがさらに好ましい。
本発明の組成物の柔軟性をより高める観点からは、JIS K6253に準拠して、厚さ3mmのプレスシートの状態で測定される、押針接触開始から15秒後における共重合体(A)のショアーA硬度は、5以上95以下であることが好ましく、10以上95以下であることがより好ましく、25以上90以下であることがさらに好ましく、50以上90以下であることが特に好ましい。
本発明の組成物の応力緩和性、形状追従性をより高める観点からは、JIS K6253に準拠して、厚さ3mmのプレスシートの状態で測定される、共重合体(A)の、押針接触開始直後のショアーA硬度の値と押針接触開始から15秒後におけるショアーA硬度の値との間の変化量ΔHSは、10以上60以下であることが好ましく、10以上50以下であることがより好ましく、15以上45以下であることがさらに好ましい。
なお、上記ΔHSは、以下の式に従って求められる値である。
ΔHS=(押針接触開始直後のショアーA硬度値−押針接触開始から15秒後のショアーA硬度値)
組成分布の幅を小さくして低分子量成分の量を減らし、低分子量成分が原因となるべたつきによる成形不良を生じにくくする観点からは、酢酸メチルによる共重合体(A)の抽出量は、0質量%以上1.5質量%以下であることが好ましく、0質量%以上1.0質量%以下であることがより好ましく、0質量%以上0.8質量%以下であることがさらに好ましく、0質量%以上0.7質量%以下であることがさらに好ましい。
酢酸メチルへの抽出量は、たとえば、共重合体(A)に含まれる成分をソックスレー抽出法で酢酸メチルに抽出したときの、抽出前後の共重合体(A)の質量変化量として測定することができる。
本発明の組成物の耐熱性をより高める観点からは、示差走査型熱量計(DSC)によって測定される共重合体(A)の融点(Tm)(以下、本発明においてDSCによって測定される重合体の融点を融点(Tm)を表す。)は、観測されないか、または135℃未満であることが好ましい。上記観点からは、上記融点(Tm)は、観測されないか、または110℃未満であることがより好ましい。
本発明の組成物の応力吸収性をより高める観点からは、−40〜150℃の温度範囲で、10rad/s(1.6Hz)の周波数で動的粘弾性測定を行って得られる、共重合体(A)のtanδピーク値は、1.0以上5.0以下であることが好ましく、1.5以上5.0以下であることがより好ましく、2.0以上4.0以下であることがさらに好ましい。
共重合体(A)のtanδピーク値がスチレン系共重合体より室温に近い温度にすることができる。そのため、室温でのtanδの値をより高め、本発明の組成物としたときにも室温でより高いtanδピーク値となるため制振性を寄り高めることができる。
本発明の組成物の室温での応力吸収性をより高める観点からは、−40〜150℃の温度範囲で、10rad/s(1.6Hz)の周波数で動的粘弾性測定を行って得られる、共重合体(A)のtanδピーク温度は、0℃以上40℃以下であることが好ましく、10℃以上40℃以下であることがより好ましく、20℃以上40℃以下であることがさらに好ましく、25℃以上40℃以下であることがさらに好ましい。
共重合体(A)のtanδピーク温度がスチレン系共重合体より室温に近い温度にすることができる。そのため、室温でのtanδの値をより高め、本発明の組成物の室温での制振性を寄り高めることができる。
(共重合体(A)の製造方法)
共重合体(A)の製造方法は、特に限定されないが、例えば4−メチル−1−ペンテンと上述した「構成単位(ii)を導くモノマー」とを適当な重合触媒存在下で重合することにより得ることができる。ここで、本発明で用いることのできる重合触媒として、従来公知の触媒、例えばマグネシウム担持型チタン触媒、国際公開第01/53369号、国際公開第01/27124号、特開平3−193796号公報あるいは特開平02−41303号公報中に記載のメタロセン触媒などが好適に用いられ、さらに好ましくは、下記一般式(1)または(2)で表されるメタロセン化合物を含有するオレフィン重合触媒が好適に用いられる。
Figure 0006673704
Figure 0006673704
上記一般式(1)、(2)中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14は、水素、炭化水素基およびケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、RからRまでの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、RからR12までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、Aは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基であり、AはYと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよく、
Mは周期表第4族から選ばれた金属であり、
Yは炭素またはケイ素であり、
Qはハロゲン、炭化水素基、およびアニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一のまたは異なる組合せで選ばれ、
jは1〜4の整数である。
上記一般式(1)または(2)のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14は、水素、炭化水素基およびケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
炭化水素基は、好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、または炭素原子数7〜20のアルキルアリール基であり、1つ以上の環構造を含んでいてもよい。また、炭化水素基の水素の一部または全部が水酸基、アミノ基、ハロゲン基、フッ素含有炭化水素基などの官能基で置換されていてもよい。炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1,1−ジエチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1,1,2,2−テトラメチルプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、1,1−ジメチルブチル、1,1,3−トリメチルブチル、ネオペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1−メチル−1−シクロヘキシル、1−アダマンチル、2−アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル、メンチル、ノルボルニル、ベンジル、2−フェニルエチル、1−テトラヒドロナフチル、1−メチル−1−テトラヒドロナフチル、フェニル、ビフェニル、ナフチル、トリル、クロロフェニル、クロロビフェニル、クロロナフチル等が挙げられる。
ケイ素含有炭化水素基は、好ましくはケイ素数1〜4かつ炭素原子数3〜20のアルキルシリル基またはアリールシリル基であり、その具体例としては、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、トリフェニルシリル等が挙げられる。
フルオレン環上のRからR12までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。そのような置換フルオレニル基としては、ベンゾフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、オクタヒドロジベンゾフルオレニル、オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル等を挙げることができる。
また、フルオレン環上のRからR12の置換基は、合成上の容易さから左右対称、すなわちR=R12、R=R11、R=R10、かつR=Rであることが好ましく、フルオレン環が無置換フルオレン、3,6−二置換フルオレン、2,7−二置換フルオレンまたは2,3,6,7−四置換フルオレンであることがより好ましい。ここでフルオレン環上の3位、6位、2位、7位はそれぞれR、R10、R、R11に対応する。
上記一般式(1)のR13およびR14は、水素および炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。好ましい炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。
Yは炭素またはケイ素である。一般式(1)の場合は、R13およびR14はYと結合し、架橋部として置換メチレン基または置換シリレン基を構成する。好ましい具体例としては、メチレン、ジメチルメチレン、ジイソプロピルメチレン、メチル−tert−ブチルメチレン、ジシクロヘキシルメチレン、メチルシクロヘキシルメチレン、メチルフェニルメチレン、フルオロメチルフェニルメチレン、クロロメチルフェニルメチレン、ジフェニルメチレン、ジクロロフェニルメチレン、ジフルオロフェニルメチレン、メチルナフチルメチレン、ジビフェニルメチレン、ジ−p−メチルフェニルメチレン、メチル−p−メチルフェニルメチレン、エチル−p−メチルフェニルメチレン、ジナフチルメチレン、ジメチルシリレン、ジイソプロピルシリレン、メチル−tert−ブチルシリレン、ジシクロヘキシルシリレン、メチルシクロヘキシルシリレン、メチルフェニルシリレン、フルオロメチルフェニルシリレン、クロロメチルフェニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジ−p−メチルフェニルシリレン、メチル−p−メチルフェニルシリレン、エチル−p−メチルフェニルシリレン、メチルナフチルシリレン、ジナフチルシリレン等を挙げることができる。
一般式(2)の場合は、Yは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基Aと結合し、シクロアルキリデン基またはシクロメチレンシリレン基等を構成する。好ましい具体例としては、シクロプロピリデン、シクロブチリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン、ビシクロ[3.3.1]ノニリデン、ノルボルニリデン、アダマンチリデン、テトラヒドロナフチリデン、ジヒドロインダニリデン、シクロジメチレンシリレン、シクロトリメチレンシリレン、シクロテトラメチレンシリレン、シクロペンタメチレンシリレン、シクロヘキサメチレンシリレン、シクロヘプタメチレンシリレン等を挙げることができる。
一般式(1)および(2)のMは、周期表第4族から選ばれる金属であり、Mとしてはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムが挙げられる。
Qはハロゲン、炭素原子数1〜20の炭化水素基、およびアニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一のまたは異なる組み合わせで選ばれる。ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられ、炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert−ブトキシ、フェノキシ等のアルコキシ基、アセテート、ベンゾエート等のカルボキシレート基、およびメシレート、トシレート等のスルホネート基等が挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、およびテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類が挙げられる。これらのうち、Qは同一でも異なった組み合わせでもよいが、少なくとも一つはハロゲンまたはアルキル基であることが好ましい。
また、上記一般式(1)および(2)において、jは、好ましくは2である。
本発明で用いうるオレフィン重合触媒を構成するメタロセン化合物として、上記一般式(1)または(2)で表されるメタロセン化合物が特に好適に挙げられるが、これに限られるものではない。例えば、本発明で用いうるメタロセン化合物の他の好適な例として、下記一般式[I]で表されるメタロセン化合物も挙げることができる。
Figure 0006673704
一般式[I]中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16はそれぞれ独立に水素原子、炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基またはケイ素含有基であり、Rは炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基またはケイ素含有基であり、Rは水素原子であり、Rを除くRからR16までの置換基のうち、任意の2つの置換基は互いに結合して環を形成していてもよく、Mは第4族遷移金属であり、Qはハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、jは1〜4の整数であり、jが2以上の整数であるとき、Qは同一または異なる組合せで選んでもよい。
一般式[I]において、RおよびRが水素原子であることが好ましく;Rが炭素数1〜20の炭化水素基であることが好ましく、シクロペンタジエニル環に結合する炭素が3級炭素である置換基であることが好ましく;RおよびRが互いに結合して環を形成していることが好ましく;R、R12、R13およびR16が水素原子であることが好ましく;R10、R11、R14およびR15が炭化水素基であるか、またはR10とR11が互いに結合して環を形成し、かつR14とR15が互いに結合して環を形成していることが好ましい。
上記一般式[I]において、RからR16(ただし、Rを除く。)となりうる炭化水素基としては、例えば、直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基、環状飽和炭化水素基、環状不飽和炭化水素基、飽和炭化水素基が有する1または2以上の水素原子を環状不飽和炭化水素基に置換してなる基が挙げられる。炭化水素基の炭素数は、通常1〜20、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜10である。
直鎖状炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基等の直鎖状アルキル基;アリル基等の直鎖状アルケニル基が挙げられる。
分岐状炭化水素基としては、例えば、イソプロピル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジエチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1−メチル−1−プロピルブチル基、1,1−プロピルブチル基、1,1−ジメチル−2−メチルプロピル基、1−メチル−1−イソプロピル−2−メチルプロピル基等の分岐状アルキル基が挙げられる。
環状飽和炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、メチルシクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ノルボルニル基、アダマンチル基、メチルアダマンチル基等の多環式基が挙げられる。
環状不飽和炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントラセニル基等のアリール基;シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基;5−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エニル基等の多環の不飽和脂環式基が挙げられる。
飽和炭化水素基が有する1または2以上の水素原子を環状不飽和炭化水素基に置換してなる基としては、例えば、ベンジル基、クミル基、1,1−ジフェニルエチル基、トリフェニルメチル基等のアルキル基が有する1または2以上の水素原子をアリール基に置換してなる基が挙げられる。
からR16(ただし、Rを除く。)におけるヘテロ原子含有炭化水素基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フリル基などの酸素原子含有炭化水素基;N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−フェニルアミノ基等のアミノ基、ピリル基などの窒素原子含有炭化水素基;チエニル基などの硫黄原子含有炭化水素基が挙げられる。ヘテロ原子含有炭化水素基の炭素数は、通常1〜20、好ましくは2〜18、より好ましくは2〜15である。ただし、ヘテロ原子含有炭化水素基からはケイ素含有基を除く。
からR16(ただし、Rを除く。)におけるケイ素含有基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基等の式−SiR(式中、複数あるRはそれぞれ独立に炭素数1〜15のアルキル基またはフェニル基である。)で表される基が挙げられる。
を除くRからR16までの置換基のうち、隣接した2つの置換基(例:RとR、RとR、RとR、RとR、RとR、RとR10、R10とR11、R11とR12、R13とR14、R14とR15、R15とR16)が互いに結合して環を形成していてもよく、RおよびRが互いに結合して環を形成していてもよく、RおよびRが互いに結合して環を形成していてもよく、RおよびRが互いに結合して環を形成していてもよい。前記環形成は、分子中に2箇所以上存在してもよい。
本明細書において、2つの置換基が互いに結合して形成された環(付加的な環)としては、例えば、脂環、芳香環、ヘテロ環が挙げられる。具体的には、シクロヘキサン環;ベンゼン環;水素化ベンゼン環;シクロペンテン環;フラン環、チオフェン環等のヘテロ環およびこれに対応する水素化ヘテロ環が挙げられ、好ましくはシクロヘキサン環;ベンゼン環および水素化ベンゼン環である。また、このような環構造は、環上にアルキル基等の置換基をさらに有していてもよい。
およびRは、立体規則性の観点から、水素原子であることが好ましい。
、RおよびRから選ばれる少なくとも1つは、炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基またはケイ素含有基であることが好ましく、Rが炭化水素基であることがより好ましく、Rが直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基等の炭素数2以上のアルキル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基であることがさらに好ましく、Rが炭素数2以上のアルキル基であることがとりわけ好ましい。また、合成上の観点からは、RおよびRは水素原子であることも好ましい。また、RおよびRが互いに結合して環を形成していることがより好ましく、当該環がシクロヘキサン環等の6員環であることが特に好ましい。
は、炭化水素基であることが好ましく、アルキル基であることが特に好ましい。
は、立体規則性の観点から、炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基であることがより好ましく、アリール基ではないことがさらに好ましく、直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基または環状飽和炭化水素基であることがとりわけ好ましく、遊離原子価を有する炭素(シクロペンタジエニル環に結合する炭素)が3級炭素である置換基であることが特に好ましい。
としては、具体的には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、tert−アミル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基が例示でき、より好ましくはtert−ブチル基、tert−ペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基等の遊離原子価を有する炭素が3級炭素である置換基であり、特に好ましくはtert−ブチル基、1−アダマンチル基である。
一般式[I]において、フルオレン環部分は公知のフルオレン誘導体から得られる構造であれば特に制限されないが、R、R12、R13およびR16は、立体規則性、分子量の観点から、好ましくは水素原子である。
10、R11、R14およびR15は、好ましくは水素原子、炭化水素基、酸素原子含有炭化水素基または窒素原子含有炭化水素基であり、より好ましくは炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素数1〜20の炭化水素基である。
10とR11が互いに結合して環を形成し、かつR14とR15が互いに結合して環を形成していてもよい。このような置換フルオレニル基としては、例えば、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、オクタヒドロジベンゾフルオレニル基、1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−2,3,4,7,8,9,10,12−オクタヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレニル基、1,1,3,3,6,6,8,8−オクタメチル−2,3,6,7,8,10−ヘキサヒドロ−1H−ジシクロペンタ[b,h]フルオレニル基、1’,1’,3’,6’,8’,8’−ヘキサメチル−1’H,8’H−ジシクロペンタ[b,h]フルオレニル基が挙げられ、特に好ましくは1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−2,3,4,7,8,9,10,12−オクタヒドロ−1H−ジベンゾ[b,h]フルオレニル基である。
一般式[I]において、Mは、第4族遷移金属であり、好ましくはTi、ZrまたはHfであり、より好ましくはZrまたはHfであり、特に好ましくはZrである。
一般式[I]において、Qとなりうるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
Qとなりうる炭化水素基としては、R〜R16(ただし、Rを除く。)における炭化水素基と同様の基が挙げられ、好ましくは直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基等のアルキル基である。
Qにおけるアニオン配位子としては、例えば、メトキシ、tert−ブトキシ等のアルコキシ基;フェノキシ等のアリールオキシ基;アセテート、ベンゾエート等のカルボキシレート基;メシレート、トシレート等のスルホネート基;ジメチルアミド、ジイソプロピルアミド、メチルアニリド、ジフェニルアミド等のアミド基が挙げられる。
Qにおける孤立電子対で配位可能な中性配位子としては、例えば、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン等の有機リン化合物;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテルが挙げられる。
Qは、少なくとも1つがハロゲン原子またはアルキル基であることが好ましい。
また、上記一般式[I]において、jは、好ましくは2である。
なお、上記化合物[I]の命名に用いた位置番号を、[1−(1’,1’,4’,4’,7’,7’,10’,10’−オクタメチルオクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレン−12’−イル)(5−tert−ブチル−1−メチル−3−iso−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、および[8−(1’,1’,4’,4’,7’,7’,10’,10’−オクタメチルオクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレン−12’−イル)(2−tert−ブチル−8−メチル−3,3b,4,5,6,7,7a,8−オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライドを例にとり、鏡像異性体の一つについてそれぞれ式[I−1]、式[I−2]に示す。
Figure 0006673704
上記メタロセン化合物の具体例として、国際公開第01/27124号、国際公開第2006/025540号または国際公開第2014/050817号中に例示される化合物が好適に挙げられるが、特にこれによって本発明の範囲が限定されるものではない。
共重合体(A)の製造にメタロセン化合物を用いる場合、触媒成分は、
(a)メタロセン化合物(たとえば、上記一般式(1),(2)または[I]で表されるメタロセン化合物)と、
(b)(b−1)有機アルミニウムオキシ化合物、(b−2)メタロセン化合物(a)と反応してイオン対を形成する化合物、および(b−3)有機アルミニウム化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、
さらに必要に応じて、
(c)微粒子状担体と
から構成される。製造方法としては、たとえば国際公開第01/27124号に記載の方法を採用することが出来る。
また、有機アルミニウムオキシ化合物(b−1)(以下「成分(b−1)」ともいう。)、メタロセン化合物(a)(以下「成分(a)」ともいう。)と反応してイオン対を形成する化合物(以下「成分(b−2)」ともいう。)、有機アルミニウム化合物(b−3)(以下「成分(b−3)」ともいう。)、および微粒子状担体(c)の具体例としては、これらの化合物または担体としてオレフィン重合の分野において従来公知のもの、たとえば国際公開第01/27124号に記載された具体例が挙げられる。
ここで、本発明の好適な態様において、共重合体(A)は、4−メチル−1−ペンテンと上述した「構成単位(ii)を導くモノマー」とを上記重合触媒存在下で重合することにより得ることができるところ、共重合体(A)の製造において、重合は溶解重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法いずれによっても実施できる。
液相重合法においては、液相を構成する溶媒として不活性炭化水素溶媒を用いることができる。このような不活性炭化水素の具体例としては、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;およびエチレンクロリド、クロロベンゼン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素、ならびにこれらの混合物などを挙げることができる。
また、4−メチル−1−ペンテンおよび上記「構成単位(ii)を導くモノマー」自身を溶媒とする塊状重合を実施することもできる。
また、4−メチル−1−ペンテンの単独重合と4−メチル−1−ペンテンと上記「構成単位(ii)を導くモノマー」との共重合を段階的に行うことにより、組成分布が制御された共重合体(A)を得ることも可能である。
重合を行うに際して、成分(a)は、反応容積1リットル当り、周期律表第4族金属原子換算で通常10−8〜10−2モル、好ましくは10−7〜10−3モルとなるような量で用いられる。成分(b−1)は、成分(b−1)と、成分(a)中の遷移金属原子(M)とのモル比[(b−1)/M]が、通常0.01〜5000、好ましくは0.05〜2000となるような量で用いられる。成分(b−2)は、成分(b−2)と成分(a)中の遷移金属原子(M)とのモル比[(b−2)/M]が、通常1〜10、好ましくは1〜5となるような量で用いられる。成分(b−3)は、成分(b−3)と成分(a)中の遷移金属原子(M)とのモル比[(b−2)/M]が、通常10〜5000、好ましくは20〜2000となるような量で用いられる。
重合温度は、通常−50〜200℃、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜100℃の範囲である。
重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
重合に際して生成ポリマーの分子量や重合活性を制御する目的で水素を添加してもよく、その量は4−メチル−1−ペンテンおよび上記「構成単位(ii)を導くモノマー」の合計1kgあたり0.001〜100NL程度が適当である。
1−2.組成物(B)
組成物(B)は、エチレンから導かれる構成単位(B−i)、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位(B−ii)、および非共役ポリエンから導かれる構成単位(B−iii)を含む共重合体(B−I)とポリオレフィン樹脂(B−II)とを含む混合物を動的架橋して得られる熱可塑性エラストマー組成物である。組成物(B)は、本発明の効果が奏される限りにおいて、上記共重合体(B−I)およびポリオレフィン樹脂(B−II)以外の成分を含んでもよい。
組成物(B)および組成物(B)を製造するための上記混合物に含まれる上記共重合体(B−I)と上記ポリオレフィン樹脂(B−II)との質量比(共重合体(B−I)の質量/ポリオレフィン樹脂(B−II)の質量、以下、単に「(B−I)/(B−II)」ともいう。)は、90/10〜5/95であることが好ましく、70/30〜10/90であることがより好ましい。
動的架橋とは、上記混合物を溶融状態で混練しつつ、熱処理することを意味する。組成物(B)および上記混合物は、動的架橋するための架橋剤、架橋助剤および軟化剤その他の成分をさらに含有してもよい。
組成物(B)は、共重合体(B−I)を含む島部と、ポリオレフィン樹脂(B−II)を含む海部と、を含んで構成される海島構造を有する。
1−2−1.共重合体(B−I)
共重合体(B−I)は、エチレンから導かれる構成単位(B−i)、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位(B−ii)、および非共役ポリエンから導かれる構成単位(B−iii)を含むエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体である。
共重合体(B−I)が含む上記構成単位(B−i)と上記構成単位(B−ii)とのモル比(構成単位(B−i)のモル量/構成単位(B−ii)のモル量、以下、単に「(B−i)/(B−ii)」ともいう。)は、50/50〜95/5であることが好ましく、60/40〜80/20であることがより好ましく、65/35〜75/25であることがさらに好ましい。
構成単位(B−ii)の例には、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセンおよび12−エチル−1−テトラデセンに由来する構成単位が含まれる。これらのうち、機械強度をより高める観点からは、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンに由来する構成単位が好ましく、プロピレンに由来する構成単位がさらに好ましい。構成単位(B−ii)は、これらのうち1つの化合物に由来する構成単位からなってもよいし、2以上の化合物に由来する構成単位を含んでいてもよい。
構成単位(B−iii)の例には、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、8−メチル−4−エチリデン−1,7−ノナジエン、および4−エチリデン−1,7−ウンデカジエンを含む鎖状非共役ジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)、5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−イソブテニル−2−ノルボルネン、シクロペンタジエン、およびノルボルナジエンを含む環状非共役ジエン、ならびに、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン、および4−エチリデン−8−メチル−1,7−ナノジエンを含むトリエンに由来する構成単位が含まれる。これらのうち、架橋効率を高める観点からは、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)および5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)に由来する構成単位が好ましい。構成単位(B−iii)は、これらのうち1つの化合物に由来する構成単位からなってもよいし、2以上の化合物に由来する構成単位を含んでいてもよい。
ゴム弾性、機械強度および成形加工性をより高める観点からは、共重合体(B−I)のヨウ素価は、1以上50以下であることが好ましく、5以上40以下であることがより好ましく、10以上30以下であることがさらに好ましい。ヨウ素価は、共重合体(B−I)が含む構成単位(B−iii)の量の指標として用いることができる。
ゴム弾性、硬度、低温柔軟性および機械強度をより高める観点からは、また、共重合体(B−I)が含む上記構成単位(B−iii)の量は、共重合体(B−I)の全質量に対して2質量%以上20質量%以下であることが好ましい。
本発明の組成物の引張伸びなどの機械強度、および成形加工性をより高める観点からは、135℃、デカリン溶媒中で測定される共重合体(B−I)の極限粘度[η]は、1.0dl/g以上10.0dl/g以下であることが好ましく、1.5dl/g以上8.0dl/g以下であることがより好ましい。
機械強度および成形加工性をより高める観点からは、共重合体(B−I)の、JIS6300−1に準じて測定されるムーニー粘度(ML1+4(100℃))は、10以上250以下であることが好ましく、30以上150以下であることがより好ましい。
共重合体(B−I)は、その製造の際に軟化剤、好ましくは鉱物油系軟化剤、を配合した、いわゆる油展ゴムであってもよい。上記鉱物油系軟化剤の例には、公知の鉱物油系軟化剤、たとえばパラフィン系プロセスオイルが含まれる。
1−2−2.ポリオレフィン樹脂(B−II)
ポリオレフィン樹脂(B−II)は、α―オレフィンの単独重合体またはα―オレフィンを含む共重合体である。上記α―オレフィンの例には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、および1−デセンが含まれる。上記共重合体は、最もモル量が多いα−オレフィンの含有量が90モル%以上である共重合体である。
本発明の組成物の耐熱性をより高める観点からは、ポリオレフィン樹脂(B−II)の融点(Tm)は70℃以上200℃以下であることが好ましく、80℃以上170℃以下であることがより好ましい。
耐熱性、成形加工性をより高める観点からは、ポリオレフィン樹脂(B−II)はプロピレン系重合体であることがより好ましい。このとき、ポリオレフィン樹脂(B−II)は、プロピレン系重合体以外のポリオレフィン樹脂を含有してもよい。
1−2−2−1.プロピレン系重合体
プロピレン系重合体は、プロピレンの単独重合体、プロピレンと他のαーオレフィンとのランダム共重合体、または、プロピレンの単独重合体と非晶性もしくは低結晶性のプロピレン・エチレンランダム共重合体とのブロック共重合体である。上記他のαーオレフィンの例には、エチレン、1−ブテン、1−ペンテンおよび4−メチル−1−ペンテンが含まれる。プロピレン系重合体における上記他のαーオレフィンの量は、10モル%以下であることが好ましい。
本発明の組成物の耐熱性をより高める観点からは、プロピレン系重合体の融点は、120℃以上170℃以下であることが好ましく、145℃以上165℃以下であることがより好ましい。
プロピレン系重合体はアイソタクチック構造を有するものでもよいし、シンジオタクチック構造を有するものでもよいし、これらの構造の混ざったものでもよいし、これらに加えて一部アタクチック構造を含むものでもよい。
流動性および成形加工性をより高める観点からは、JIS K6758に準じて、温度230℃、荷重21.18Nで測定されるプロピレン系重合体のメルトフローレート(MFR)は、0.05g/10分以上100g/10分以下であることが好ましく、0.1g/10分以上50g/10分以下であることがより好ましい。
(プロピレン系重合体の製造方法)
プロピレン系重合体は、公知の方法で上記成分を重合させて製造することができる。
また、プロピレン系重合体は、ポリプロピレン樹脂として製造および販売されている市販品でもよい。
1−2−3.架橋剤
上記架橋例の例には、有機過酸化物、イオウ、イオウ化合物、およびフェノール樹脂を含むフェノール系加硫剤が含まれる。
上記有機過酸化物の例には、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、およびtert−ブチルクミルペルオキシドが含まれる。
これらのうち、臭気を低くくし、かつ、スコーチを生じにくくする観点からは、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert− ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびn−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレートが好ましく、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンがより好ましい。
動的架橋をより生じやすくし、かつ、成形体の耐熱性、引張特性およびゴム弾性を所望の範囲に調整しやすくする観点からは、架橋例の含有量は、共重合体(B−I)およびポリオレフィン樹脂(B−II)の含有量を100質量部としたときに、0.01質量部以上15質量部以下であることが好ましく、0.03質量部以上12質量部以下であることがより好ましい。
1−2−4.架橋助剤
架橋助剤は、架橋点を均一に形成させ、かつ、急激な反応を生じにくくすることができる。
上記架橋助剤の例には、硫黄、p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム、N−メチル−N,4− ジニトロソアニリン、ニトロベンゼン、ジフェニルグアニジン、およびトリメチロールプロパン−N,N’−m−フェニレンジマレイミドを含む架橋助剤、ならびに、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、エレチングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、およびアリルメタクリレートを含む多官能性メタクリレートモノマー、またはビニルブチラートおよびビニルステアレートを含む多官能性ビニルモノマーからなる架橋助剤が含まれる。これらのうち、ジビニルベンゼンによれば、取扱いが容易であり、上記共重合体(B−I)およびポリオレフィン樹脂(B−II)との相溶性が高く、かつ、上記架橋剤としての有機過酸化物の分散を促進するため、架橋点を均一に形成させ、かつ、流動性と物性がいずれも高いエラストマー組成物(B)が得られやすい。
上記観点からは、架橋助剤の含有量は、共重合体(I)およびポリオレフィン樹脂(II)の含有量を100質量部としたときに、0.01質量部以上15質量部以下であることが好ましく、0.03質量部以上12質量部以下であることがより好ましい。
1−2−5.軟化剤
軟化剤は、動的架橋時の材料の流動性を高め、組成物(B)の硬度を所望の程度に調整することができる。
上記軟化剤の例には、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、石油アスファルト、およびワセリンを含む石油系軟化剤、コールタール、およびコールタールピッチを含むコールタール系軟化剤、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、および椰子油を含む脂肪油系軟化剤、トール油、サブ、ファクチス、蜜ロウ、カルナウバロウおよびラノリンを含むロウ類、リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、およびラウリン酸亜鉛を含む脂肪酸または脂肪酸塩、ナフテン酸、パイン油、ロジンまたはその誘導体、テルペン樹脂、石油樹脂、クマロンインデン樹脂およびアタクチックポリプロピレンを含む合成高分子物質、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、およびジオクチルセバケートを含むエステル系軟化剤、マイクロクリスタリンワックス、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、液状ポリイソプレン、末端変性ポリイソプレン、水添末端変性ポリイソプレン、液状チオコール、ならびに炭化水素系合成潤滑油などが挙げられる。これらのうち、上記観点からは、石油系軟化剤が好ましく、プロセスオイルがより好ましい。
上記観点からは、軟化剤の含有量は、共重合体(B−I)100質量部に対して、10質量部以上200質量部以下であることが好ましく、15質量部以上150質量部以下であることがより好ましく、20質量部以上80質量部以下であることがさらに好ましい。
1−2−6.その他の成分
組成物(B)および組成物(B)を製造するための前記混合物は、本発明の効果が奏される限りにおいて、スリップ剤、核剤、充填剤、酸化防止剤、耐候安定剤、着色剤、および発泡剤を含むその他の成分をさらに含有してもよい。
上記核剤の例には、非融解型および融解型の結晶化核剤が含まれる。上記非融解型の結晶化核剤の例には、タルク、マイカ、シリカ、およびアルミニウムを含む無機物、ならびに臭素化ビフェニルエーテル、アルミニウムヒドロキシジ−p−tert−ブチルベンゾエート(TBBA)、有機リン酸塩、ロジン系結晶化核剤、置換トリエチレングリコールテレフタレートおよびTerylene&Nylon繊維を含む有機物が含まれる。
上記スリップ剤の例には、脂肪酸アミド、シリコーンオイル、グリセリン、ワックス、およびパラフィン系オイルが含まれる。
上記充填剤の例には、カーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、ケイソウ土、シリカ、アルミナ、グラファイト、およびガラス繊維が含まれる。
1−2−7.組成物(B)の製造方法
組成物(B)は、共重合体(B−I)とポリオレフィン樹脂(B−II)とを含む混合物を、前記架橋剤の存在下、または前記架橋剤および前記架橋助剤の存在下に、動的架橋させて製造することができる。上記混合物における共重合体(B−I)とポリオレフィン樹脂(B−II)との質量比[(B−I)/(B−II)]は、90/10〜5/95とすることができ、70/30〜10/90とすることが好ましい。
動的架橋させるための混練および熱処理は、窒素または炭酸ガスなどの不活性ガス雰囲気下で行なうことが好ましい。熱処理の温度は、共重合体(B)の融点から300℃以内の範囲内とすることができ、150℃以上270℃以下の範囲内であることが好ましく、170℃以上250℃以下の範囲内であることがより好ましい。混練時間は、1分以上20分以下とすることができ、1分以上10分以下とすることがより好ましい。混練によって溶融した混合物に加えられる剪断力は、剪断速度で10sec−1以上50,000sec−1以下とすることができ、100sec−110,000sec−1とすることが好ましい。
混練は、ミキシングロール、インテンシブミキサー(たとえばバンバリーミキサーまたはニーダー)、一軸押出機および二軸押出機を含む公知の装置によって行うことができるが、樹脂の酸化劣化を抑制する観点からは、非開放型の装置によって行うことが好ましい。
<その他の樹脂(C)>
本発明の制振材用熱可塑性重合体組成物には、共重合体(A)の優れた特性を損なわない範囲で、その他の樹脂(C)を添加してもよい。添加量は、組成物を 一般的には50重量%以下、好ましくは40重量%以下である。その他の樹脂(C)の例としては、共重合体(A)以外のオレフィン系重合体、ポリエステル、ポリアミド、変性オレフィン系重合体等が挙げられる。
上記オレフィン系重合体としては、炭素原子数2〜20の直鎖状または分岐状のα−オレフィンから選ばれる1種以上のオレフィンを重合して得られるものが挙げられる。炭素原子数2〜20の直鎖状または分岐状のα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。これらの中では、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。
上記オレフィン系重合体は、上述したα−オレフィンの他、本発明の目的を損なわない範囲で、環状オレフィン、官能化ビニル化合物、極性基(例えばカルボニル基、水酸基、エーテル結合基など)および重合性の炭素−炭素二重結合を分子中に有するモノマー(以下、極性基含有モノマーとも記す。)、共役ジエン、非共役ポリエンなどをコモノマーとして含んでもよい。
環状オレフィンとしては、炭素原子数が3〜30、好ましくは3〜20の環状オレフィン、例えばシクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2−メチル1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレンなどが挙げられる。
官能化ビニル化合物としては、芳香族ビニル化合物や脂環族ビニル化合物が挙げられる。芳香族ビニル化合物としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレンなどのモノもしくはポリアルキルスチレン;メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、などの官能基含有スチレン誘導体;および3−フェニルプロピレン、4−フェニルプロピレン、α−メチルスチレンなどが挙げられる。脂環族ビニル化合物としては、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタンなどが挙げられる。
官能化ビニル化合物は、官能化ビニル化合物の単独重合体であっても、共重合成分との共重合体であってもよい。共重合成分の具体例として、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不飽和カルボン酸無水物、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸ナトリウムなどの不飽和カルボン酸塩、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸モノエチルエステルなどの不飽和カルボン酸エステル、アクリルアミド、マレイン酸モノアミドなどの不飽和カルボン酸アミドなどが挙げられるが、これらに限定されない。これらの共重合成分は1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ポリエステルとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂環式グリコール、ビスフェノール等の芳香族ジヒドロキシ化合物と、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタリンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸等の脂環式ジカルボン酸、あるいはこれらから選ばれる2種以上のジカルボン酸とから形成される結晶性の熱可塑性樹脂である。このポリエステルは、熱可塑性を示す限り、少量のトリオールやトリカルボン酸等の3価以上のポリヒドロキシ化合物やポリカルボン酸などで変性されていてもよい。このポリエステルの具体例として、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート・テレフタレート共重合体等が挙げられる。
上記ポリアミドとしては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,3−または1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシクロヘキシルメタン)、m−またはp−キシリレンジアミン等の脂肪族ジアミン、脂環式ジアミンまたは芳香族ジアミンなどのジアミン類と、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸などのジカルボン酸類との重縮合によって得られるポリアミド、ε−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸等のアミノカルボン酸の縮合によって得られるポリアミド、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタムから得られるポリアミド、あるいはこれらの成分からなる共重合ポリアミド、さらにはこれらのポリアミドの混合物などが挙げられる。このポリアミドの具体例としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6110、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/66、ナイロン66/610、ナイロン6/11、芳香族ナイロン等が挙げられる。
<その他の添加剤>
本発明の樹脂組成物には、その用途に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲で他の樹脂用添加剤を任意に添加することができる。かかる樹脂用添加剤としては、例えば、顔料、染料、充填剤、滑剤、可塑剤、離型剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、界面活性剤、帯電防止剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、発泡剤、発泡助剤、結晶化助剤、防曇剤、(透明)核剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、衝撃改良剤、架橋剤、共架橋剤、架橋助剤、粘着剤、軟化剤、加工助剤などが挙げられる。これらの添加剤は、1種単独でも、適宜2種以上を組み合わせても用いることができる。
顔料としては、無機含量(酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、硫化カドミウム等)、有機顔料(アゾレーキ系、チオインジゴ系、フタロシアニン系、アントラキノン系)が挙げられる。染料としてはアゾ系、アントラキノン系、トリフェニルメタン系等が挙げられる。これら顔料および染料の添加量は、特に限定されないが、前記共重合体(A)100質量部に対して、合計で、通常5質量部以下、好ましくは0.1〜3質量部である。
充填剤としてはガラス繊維、炭素繊維、シリカ繊維、金属(ステンレス、アルミニウム、チタン、銅等)繊維、カーボンブラック、シリカ、ガラスビーズ、珪酸塩(珪酸カルシウム、タルク、クレー等)、金属酸化物(酸化鉄、酸化チタン、アルミナ等)、金属の炭酸塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム)および各種金属(マグネシウム、珪素、アルミニウム、チタン、銅等)粉末、マイカ、ガラスフレーク等が挙げられる。これらの充填剤は1種単独または2種以上の併用いずれでもよい。
滑剤としては、ワックス(カルナバロウワックス等)、高級脂肪酸(ステアリン酸等)、講習脂肪酸塩(ステアリン酸カルシウム等)、高級アルコール(ステアリルアルコール等)、高級脂肪酸アミド(ステアリン酸アミド等)等が挙げられる。
可塑剤としては、芳香族カルボン酸エステル(フタル酸ジブチル等)、脂肪族カルボン酸エステル(メチルアセチルリシノレート等)、脂肪族ジアルボン酸エステル(アジピン酸−プロピレングリコール系ポリエステル等)、脂肪族トリカルボン酸エステル(クエン酸トリエチル等)、リン酸トリエステル(リン酸トリフェニル等)、エポキシ脂肪酸エステル(ステアリン酸エポキシブチル等)、石油樹脂等が挙げられる。
離型剤としては、高級脂肪酸の低級(C1〜4)アルコールエステル(ステアリン酸ブチル等)、脂肪酸(C4〜30)の多価アルコールエステル(硬化ヒマシ油等)、脂肪酸のグリコールエステル、流動パラフィン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等)、多環フェノール系(2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等)、リン系(テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニレンジホスフォネート等)、アミン系(N,N−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン等)の酸化防止剤が挙げられる。
難燃剤としては、有機系難燃剤(含窒素系、含硫黄系、含珪素系、含リン系等)、無機系難燃剤(三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、赤リン等)が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、アクリレート系等が挙げられる。
抗菌剤としては、4級アンモニウム塩、ピリジン系化合物、有機酸、有機酸エステル、ハロゲン化フェノール、有機ヨウ素等が挙げられる。
界面活性剤としては非イオン性、アニオン性、カチオン性または両性の界面活性剤を挙げることができる。非イオン性界面活性剤としては、高級アルコールエチレンオキシド付加物、脂肪酸エチレンオキシド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキシド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキシド付加物等のポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤、ポリエチレンオキシド、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビットもしくはソルビタンの脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミンの脂肪族アミド等の多価アルコール型非イオン性界面活性剤などが挙げられ、アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸のアルカリ金属塩等の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコールリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩などが挙げられ、カチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩などが挙げられる。両性界面活性剤としては、高級アルキルアミノプロピオン酸塩等のアミノ酸型両面界面活性剤、高級アルキルジメチルベタイン、高級アルキル時ヒドロキシエチルベタイン等のベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。
帯電防止剤としては、上記の界面活性剤、脂肪酸エステル、高分子型帯電防止剤が挙げられる。脂肪酸エステルとしてはステアリン酸やオレイン酸のエステルなどが挙げられ、高分子型帯電防止剤としてはポリエーテルエステルアミドが挙げられる。
上記充填剤、滑剤、可塑剤、離型剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、界面活性剤、帯電防止剤などの各種添加剤の添加量は、本発明の目的を損なわない範囲内で用途に応じて、特に限定されないが、前記4−メチル−1−ペンテン系重合体に対して、それぞれ、0.01〜30重量%であることが好ましい。
1−3.本発明の組成物の製造方法
本発明の組成物は、たとえば、共重合体(A)と組成物(B)とを公知の方法で機械的に混合する方法で製造することができる。上記混合した後、押出機を用いて混合物を溶融混練してもよい。
なお、上記混合は、組成物(B)を得た後に、共重合体(A)と混合してもよいし、共重合体(B−I)とポリオレフィン樹脂(B−II)とを動的架橋させているときに、共重合体(A)を同時に添加して混練してもよい。
任意に用いられる上記架橋剤、架橋助剤および軟化剤は、予めいずれかの成分と混合していてもよいし、組成物(B)と共重合体(A)とを混合する際、または共重合体(B−I)とポリオレフィン樹脂(B−II)とを動的架橋させる際に、系に注入してもよい。
なお、上記方法を併用して、本発明の組成物を製造してもよい。
2.成形体
本発明の組成物は、公知の成形方法により、本発明の組成物を含む成形体とすることができる。
上記成形方法の例には、押出成形法、プレス成形法、射出成形法、カレンダー成形法、および中空成形法が含まれる。また、これらの成形方法で本発明の組成物をシート状に成形し、その後、得られたシート状の成形体を熱成形法などで二次加工してもよいし、得られたシート状の成形体を他の材料と積層してもよい。
上記積層に用い得る基材の例としては、布、樹脂、ゴムおよび木材が含まれる。上記布の例には、綿、麻、羊毛、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル、アラミド、および炭素系繊維を含む繊維の、織物、編み物、および不織布を挙げることができる。上記樹脂の例には、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂が含まれる。上記ゴムの好適な例には、フィルム状またはシート状に成形した熱可塑性エラストマーおよび熱硬化性エラストマー(加硫ゴムを含む)が含まれる。上記積層は、接着剤を介して行うことができるが、ポリエチレンまたはポリプロピレンと積層する場合には、接着剤を使用せず、熱融着によって積層してもよい。
上記成形体は、制振材として好適に用いられる。制振材の例には、制振部材、衝撃吸収材、振動吸収材および共振吸収材が含まれる。特に、上記成形体は、室温での応力吸収性が高いため、室温で用いる制振材、具体的には自動車用部品、土木・建材用品、衛生用品など種々公知の用途に好適である。
〈自動車部品〉
本発明の熱可塑性重合体組成物の成形体の使用し得る自動車部品としては、例えば、ウェザーストリップ、天井材、バンパーモール、サイドモール、エアスポイラー、エアダクトホース、カップホルダー、サイドブレーキグリップ、シフトノブカバー、シート調整ツマミ、フラッパードアシール、ワイヤーハーネスグロメット、ラックアンドピニオンブーツ、サスペンションカバーブーツ、ガラスガイド、インナーベルトラインシール、ルーフガイド 、トランクリッドシール、モールデッドクォーターウィンドガスケット、コーナーモールディング、グラスエンキャプシュレーション、フードシール、グラスランチャンネル、セカンダリーシール、各種パッキン類、バンパー部品、ボディパネル、サイドシールド、グラスランチャンネル、ウェザーストリップ材、ホース、ステアリングホイール、ブーツ、ワイヤーハーネスカバー、シートアジャスターカバー等を例示できる。
〈土木・建材用品〉
本発明の熱可塑性重合体組成物成形体の使用し得る土木・建材用品としては、例えば、地盤改良用シート、上水板、騒音振動防止壁等の土木資材や建材、土木・建築用各種ガスケットおよびシート、止水材、目地材、建築用窓枠、電気ドリル等の回転機器に使われる振動抑制用グリップ材などを例示できる。
〈衛生用品〉
本発明の熱可塑性重合体組成物成形体の使用し得る衛生用品としては、例えば、生理用品、使い捨ておむつ、歯ブラシ用グリップ等の衛生用品などを例示できる。
本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
1.測定条件等
実施例における物性の測定条件等は、以下のとおりである。
〔組成〕
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)中の4−メチル−1−ペンテンおよびα−オレフィン含量は、13C−NMRにより以下の装置および条件により測定した。日本電子株式会社製のECP500型核磁気共鳴装置を用い、溶媒としてオルトジクロロベンゼン/重ベンゼン(80/20容量%)混合溶媒,試料濃度55mg/0.6mL、測定温度120℃、観測核は13C(125MHz)、シーケンスはシングルパルスプロトンデカップリング、パルス幅は4.7μ秒(45°パルス)、繰り返し時間は5.5秒、積算回数は1万回以上、27.50ppmをケミカルシフトの基準値として測定した。
〔密度〕
共重合体(A)の密度は、ASTM D 1505(水中置換法)に従って、ALFA MIRAGE社電子比重計MD−300Sを用い、水中と空気中で測定された各試料の重量から算出した。
〔極限粘度〕
共重合体(A)の極限粘度[η]は,デカリン溶媒を用いて135℃で測定した。
〔分子量(Mw、Mn)、分子量分布(Mw/Mn)〕
共重合体(A)の分子量は、液体クロマトグラフ:Waters製ALC/GPC 150−C plus型(示唆屈折計検出器一体型)を用い、カラムとして東ソー株式会社製GMH6−HT×2本およびGMH6−HTL×2本を直列接続し、移動相媒体としてo−ジクロロベンゼンを用い、流速1.0ml/分、140℃で測定した。
得られたクロマトグラムを、公知の方法によって、標準ポリスチレンサンプルを使用した検量線を用いて解析することで、Mw/Mn値およびMz/Mw値を算出した。1サンプル当たりの測定時間は60分であった。
〔耐熱性(融点(Tm))〕
共重合体(A)の融点(Tm)は,セイコーインスツルメンツ社製DSC220C装置で示差走査熱量計(DSC)により測定した。重合から得られた試料7〜12mgをアルミニウムパン中に密封し、室温から10℃/分で200℃まで加熱した。その試料を、完全融解させるために200℃で5分間保持し、次いで10℃/分で−50℃まで冷却した。−50℃で5分間置いた後、その試料を10℃/分で200℃まで再度加熱した。この再度の(2度目の)加熱での吸熱曲線で高温側のピーク温度を、融点(Tm)として採用した。
〔柔軟性(ショアーA硬度)〕
共重合体(A)および組成物のショアーA硬度は、厚み2mmに成形したシート状の組成物を打抜き、この打抜いたシート状の組成物を3枚積み重ねて硬度測定用の試験片とし、この試験片について、JIS K6253(2006)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方」の6項の「デュロメーター硬さ試験」の試験タイプAの記載に準拠して23℃で測定を行った。加圧板を試験片に接触させた直後および接触時から15秒後の試験片の硬度を測定した。接触させた直後に得られた硬度を「ショアーA硬度(測定直後の値)」、接触時から15秒後に得られた硬度を「ショアーA硬度(測定15秒後の値)」とした。
〔応力緩和性(応力緩和率)〕
組成物の応力緩和性は、500μmのシート状の組成物から長さ100mm、幅10mmに打ち抜いたサンプルについて測定した。インストロン社製万能引張試験機3380を用いて、引張速度=200mm/minで試験片を10%伸張させた。10%伸張させた際の応力を計測し、そのまま伸張を120秒間保持させた。その際の応力の変化を計測し、10%伸張直後の応力と60秒後の応力の差から緩和率を算出した。
〔応力吸収性(動的粘弾性)〕
共重合体(A)組成物の動的粘弾性は、粘弾性測定装置MCR301(AntonPaar社製)を用いて測定した。下記測定条件でシート状の組成物の粘度の温度依存性を測定した。当該測定で得られた、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G”)との比(G”/G’:損失正接)をtanδとした。tanδを温度に対してプロットすると、上に凸の曲線すなわちピークが得られ、そのピークの頂点の温度をtanδ―Tgとし、その温度における極大値を測定した。tanδにつき2つ以上のピークが観測された場合には、0℃以上に観測されたtanδ―Tgおよび23℃におけるtanδ―Tg値を記録した。
(測定条件)
Frequency:1.6Hz
Temperature:−70〜100℃
Ramp Rate :2.0℃/分
Strain:0.5%
〔機械特性(引張破断点伸び(EL)および引張破断点応力(TS))〕
組成物の引張破断点伸び(EL)および引張破断点応力(TS)は、シート状の組成物を打抜いて作製した、JISK 7127に記載されている5号形ダンベル試験片について行った。この試験片を用いて同JISK 7127に規定される方法に従い、測定温度23℃、引張速度30mm/分の条件で引張り試験を行ない、引張破断点伸び(EL)および引張破断点応力(TS)を測定した。
〔制振性(反発弾性)〕
組成物の反発弾性は、厚さ12mm、直径29mmに成形した組成物について、JIS K6255(1996)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの反発弾性試験方法」の4項の「リュプケ式反発弾性試験」の記載に準拠して、23℃で測定を行って求めた。
〔制振性(片持ちはり法による損失係数算出)〕
組成物の損失係数は、JIS K7391に準拠して、23℃で片持ちはり法試験機((株)小野測器製)により測定した。測定試料として実施例厚さ1mmのプレスシートを10mm×200mm幅に打ち抜き、SUS430製の基材層に張り付けたものを用い、加振は、非接触電磁加振器を用いて定常加振を行い、材料が振動した時の共振周波数から各材料の損失係数を算出した。
2.組成物の製造
〔4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)〕
充分窒素置換した容量1.5リットルの攪拌翼付SUS製オートクレーブに、23℃で4−メチル−1−ペンテンを750ml装入した。このオートクレーブに、トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)の1.0mmol/mlトルエン溶液を0.75ml装入し攪拌機を回した。
次に、オートクレーブを内温60℃まで加熱し、全圧が0.13MPa(ゲージ圧)となるようにプロピレンで加圧した。続いて、予め調製しておいたメチルアルミノキサンをAl換算で1mmol、ジフェニルメチレン(1−エチル−3−t−ブチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.01mmolを含むトルエン溶液0.34mlを窒素でオートクレーブに圧入し、重合を開始した。重合反応中、オートクレーブ内温が60℃になるように温度調整した。重合開始60分後、オートクレーブにメタノール5mlを窒素で圧入し重合を停止し、オートクレーブを大気圧まで脱圧した。反応溶液にアセトンを攪拌しながら注いだ。
得られた溶媒を含むパウダー状の重合体を100℃、減圧下で12時間乾燥した。得られた重合体(以下、単に「重合体A−1」ともいう。)は36.9gで、重合体中の4−メチル−1−ペンテン含量は72.5モル%、プロピレン含量は27.5モル%であった。得られた重合体の各物性を表1に示す。
Figure 0006673704
〔熱可塑性エラストマー組成物(B)〕
熱可塑性エラストマー組成物(B)として、下記の熱可塑性エラストマー組成物を使用した。
組成物B−1:三井化学株式会社製、商品名 ミラストマー8030NHS(エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン三元共重合体ゴムとポリプロピレンとを含む混合物を動的架橋して得られた熱可塑性エラストマー組成物、ショアーA硬度(直後)=88、MFR(温度230℃、荷重98Nで測定)=9.3g/10分)
組成物B−2:三井化学株式会社製、商品名 ミラストマー5030NHS(エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン三元共重合体ゴムとポリプロピレンとを含む混合物を動的架橋して得られた熱可塑性エラストマー組成物、ショアーA硬度(直後)=52、MFR(温度230℃、荷重98Nで測定)=4.5g/10分)
比較例A
10質量部の重合体A−1と90質量部の組成物B−1とを混合して制振材用熱可塑性重合体組成物(組成物1)を得た。100質量部の組成物1に対して、二次抗酸化剤としての耐熱安定剤としてのn−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピネートを0.2質量部配合した。その後、株式会社プラスチック工学研究所社製2軸押出機BT−30(スクリュー系30mmφ、L/D=46)を用い、設定温度250℃、樹脂押出量60g/minおよび200rpmの条件で造粒してペレット化し、これをシート成形して成形体1を得た。成形体1の組成および物性を表2に示す。
比較例B
25質量部の重合体A−1と75質量部の組成物B−1とを混合して制振材用熱可塑性重合体組成物(組成物2)を得た。比較例Aの組成物1に代えて組成物2を用いたほかは同様にして、成形体2を得た。成形体2の組成および物性を表2に示す。
[実施例3]
40質量部の重合体A−1と60質量部の組成物B−1とを混合して制振材用熱可塑性重合体組成物(組成物3)を得た。比較例Aの組成物1に代えて組成物3を用いたほかは同様にして、成形体3を得た。成形体3の組成および物性を表2に示す。
[実施例4]
10質量部の重合体A−1と90質量部の組成物B−2とを混合して制振材用熱可塑性重合体組成物(組成物4)を得た。比較例Aの組成物1に代えて組成物4を用いたほかは同様にして、成形体4を得た。成形体4の組成および物性を表2に示す。
[実施例5]
25質量部の重合体A−1と75質量部の組成物B−2とを混合して制振材用熱可塑性重合体組成物(組成物5)を得た。比較例Aの組成物1に代えて組成物5を用いたほかは同様にして、成形体5を得た。成形体5の組成および物性を表2に示す。
[実施例6]
40質量部の重合体A−1と60質量部の組成物B−2とを混合して制振材用熱可塑性重合体組成物(組成物6)を得た。比較例Aの組成物1に代えて組成物6を用いたほかは同様にして、成形体6を得た。成形体6の組成および物性を表2に示す。
[比較例1]
比較例Bにおいて、重合体A−1に代えて株式会社クラレ製、商品名 ハイブラー5127(スチレン−イソプレン共重合体系熱可塑性エラストマー)を用いた以外は同様にして、組成物7を得た。比較例Bの組成物2に代えて組成物7を用いたほかは同様にして、成形体7を得た。成形体7の組成および物性を表3に示す。
[比較例2]
比較例Bにおいて、重合体A−1に代えて旭化成ケミカルズ株式会社製、S.O.E.S1605(スチレン−ブタジエン共重合体系熱可塑性エラストマー)を用いた以外は同様にして、組成物8を得た。比較例Bの組成物2に代えて組成物8を用いたほかは同様にして、成形体8を得た。成形体8の組成および物性を表3に示す。
[参考例1]
比較例Aにおいて、組成物1に代えて、組成物B−1を他の成分と混合せずに用いたほかは同様にして、成形体9を得た。成形体9の組成および物性を表3に示す。
[参考例2]
比較例Aにおいて、組成物1に代えて、組成物B−2を他の成分と混合せずに用いたほかは同様にして、成形体10を得た。成形体10の組成および物性を表3に示す。
Figure 0006673704
Figure 0006673704
共重合体(A)および組成物(B)を、質量比(A)/(B)が10/90〜49/51となる量で含有する組成物を成形して得られた成形体1〜6は、室温(23℃)でのtanδを、スチレン系重合体を用いた組成物を成形して得られた成形体7、8よりも高くすることができた。
本発明の組成物は、室温での応力吸収性が高いため、室温で用いる制振材などの用途に好適に用いることができる。

Claims (15)

  1. 4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(A−i)および4−メチル−1−ペンテンを除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンから導かれる構成単位(A−ii)を含み、任意に非共役ポリエンから導かれる構成単位(A−iii)を含んでもよい4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体であって、構成単位(A−i)、(A−ii)および(A−iii)の合計を100モル%としたときに、構成単位(A−i)を63〜86モル%、構成単位(A−ii)を14〜37モル%、構成単位(A−iii)を0〜10モル%含む、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)と、
    エチレンから導かれる構成単位(B−i)、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位(B−ii)、および非共役ポリエンから導かれる構成単位(B−iii)を含む共重合体[B−I]とポリオレフィン樹脂[B−II]とを含む混合物を動的架橋して得られる熱可塑性エラストマー組成物(B)とを含有し、
    前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)と前記熱可塑性エラストマー組成物(B)の質量比(A)/(B)が10/90〜49/51であり、
    損失正接tanδの値が最大となる温度が15℃以上40℃以下であることを特徴とする制振材用熱可塑性重合体組成物。
  2. 前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、前記構成単位(A−i)、(A−ii)および(A−iii)の合計を100モル%としたときに、前記構成単位(A−i)を63〜80モル%、前記構成単位(A−ii)を20〜37モル%、前記構成単位(A−iii)を0〜10モル%含む4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体である請求項1に記載の制振材用熱可塑性重合体組成物。
  3. 前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、融点が観測されないか、もしくは融点が135℃未満の共重合体であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の制振材用熱可塑性重合体組成物。
  4. 前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、融点が観測されないか、もしくは110℃未満の共重合体であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の制振材用熱可塑性重合体組成物。
  5. 前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、損失正接tanδの値が最大となる温度が0℃以上40℃以下の共重合体であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の制振材用熱可塑性重合体組成物。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の制振材用熱可塑性重合体組成物を成形する工程を含む、成形体の製造方法。
  7. 前記成形体は制振部材である、請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記成形体は衝撃吸収材である、請求項6に記載の製造方法。
  9. 前記成形体は振動吸収材である、請求項6に記載の製造方法。
  10. 前記成形体は共振吸収材である、請求項6に記載の製造方法。
  11. 請求項1〜5の何れか1項に記載の制振材用熱可塑性重合体組成物を含む成形体。
  12. 制振部材である、請求項11に記載の成形体。
  13. 衝撃吸収材である、請求項11に記載の成形体。
  14. 振動吸収材である、請求項11に記載の成形体。
  15. 共振吸収材である、請求項11に記載の成形体。
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