JPS6238925B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特許請求の範囲第１項の前提概念に
記載の被覆用波形管に関する。

合成物質よりなるこのような被覆用波形管は従
来より公知であり、（例えばドイツ特許第1218574
号公報）、さまざまな態様で、例えば屋内に或は
地下に敷設された送電線の電気配線のために効果
的に用いられる。さらに、このような被覆用波形
管が側面に縦間隙を備えていることも公知であ
り、それによつて固定敷設されたケーブル部分を
取り囲むことができ、或は損傷した波形管部分の
修理を行なうこともできる。

ドイツ特許公開第3100944号公報から公知の、
側面に縦間隙を備えたフレキシブルな保護管は、
特に修理を想定して形成されている。この保護管
は可能な限り大きな曲げ弾性を有する必要があ
り、従つて縦軸線に対して横にも間隙を備えてい
る。このことは、所望の水密性と気密性を得るた
めに、このフレキシブルな管を配設した後、自然
溶接する接着バンドを巻き付けることが必要であ
ることを意味する。

本発明の課題は、被覆用波形管を次のように形
成すること、即ちすでに固定敷設されたケーブル
を比較的長い距離にわたつて追加的に被覆するこ
とにも適しているように形成することである。そ
の際、被覆の過程が迅速かつ簡単な確実なパツキ
ンのもとに行なわれ、被覆用波形管が経済的に射
出成形で製造可能であるように形成されているこ
とも課題とするものである。

上記の課題は、特許請求の範囲第１項の前提概
念に記載の被覆用波形管の場合、特許請求の範囲
第１項の特徴部分によつて解決される。この特徴
部分により、縦間隙を含む加工済みの被覆用波形
管を連続的な作業過程でつくることが可能にな
り、その際縦間隙を本発明に従つて位置づけるこ
とにより比較的簡潔なプロフイールが選定され、
これに対して高いロツク能及びパツキン能が得ら
れる。

縦間隙を特許請求の範囲第２項に従つてずらし
て設けることにより、ロツク用突起部で鋭角が得
られ、その結果ロツク時に、ロツク用突起部が確
実にアンダーカツトに位置することが保証されて
いる。同時に、断面と壁内面との成す角度が比較
的鈍角になり、その結果この領域が被覆されるべ
きケーブルに沿つて摺動する際、機能的に重要な
部分の損傷が著しく避けられる。

特許請求の範囲第３項に従つて設けられる、横
断面にてＵ字形の縦隆起部により、ロツク用凸部
のためのある種の弾性遊隙が形成され、そしてロ
ツク用凹部とこれに平行な縦凹部により形成され
る隆起部の移行が製造公差の補正のもとに可能と
なり、その結果どのような場合にもロツク用凸部
のロツク用凹部への確実なロツクが可能である。

特許請求の範囲第４項に従つて内側側壁よりも
肉厚に形成されるロツク用凹部の外側側壁には、
急勾配に形成され、従つて弾性的なロツク用凸部
のための一種の迫持ち受けを成す。

次に、本発明を１つの有利な実施例に関し添付
の図面を用いて説明する。

第１図に図示した被覆用波形管は、みぞ状の谷
部と環状の突出部を交互に備えている。この種の
被覆用波形管は、例えばドイツ特許公開第
3118932号公報から公知のごとく、ある方法に従
つて且つある種の装置を用いてつくることができ
る。図の断面部分からわかるように、壁部１は広
範囲にわたつて均一な強度を有する。従つて耐ひ
ずみ能が高く、しかも大きなたわみ性が得られ
る。

この種の公知の被覆用波形管と本発明による被
覆用波形管の相違点は、縦間隙２が設けられ、そ
の両側にロツク機構即ち止め機構が配置されてい
ることである。このロツク機構即ち止め機構は、
大体に於て、縦方向に延びるロツク用凹部４と該
ロツク用凹部４に挿入可能なロツク用凸部５から
構成される。

ロツク用凹部４は、特に第４図からわかるよう
に、アンダーカツト６を有する。ロツク用凸部５
には、対応するロツク用突起部７が形成されてい
る。

ロツク用凹部４は、比較的堅牢に形成されてい
る側壁８によつて外側方向へ制限さされている。
ロツク用凹部４の対応する側壁９は、横断面にて
より華奢に形成されており、従つてロツク用凸部
５を挿入した場合側壁は堅牢性を保ち、一方ロツ
ク用凹部４は側壁９の変形により開口されること
ができる。この変形は、側壁８の下面に設けられ
ているくぼみ部１０によつて援助される。

縦間隙２は、断面１１が壁部１の外面とロツク
用突起部７の領域で鋭角を成すように、一方断面
１１と内壁の成す角度が比較較的鈍角であるよう
に被覆用波形管の半径方向に対してずらして設け
られている。

縦間隙２は、横断面にてＶ字形の縦凹部１２内
に配置されている。縦凹部１２は、片方のＶ字側
辺１３がより平担に、そして他のＶ字側辺１４が
より急傾斜に延びるように非対称に形成されてい
る。この場合縦間隙２は、Ｖ字形凹部１２の谷底
に正確に位置しておらず、この谷底に対して、よ
り平担に延びるＶ字側辺１３方向にずれて位置し
その結果間隙２のこのような配置により、該間隙
２を設ける場合ロツク用突起部７は前述の角度構
成をとる。

より急傾斜なＶ字側辺１４には、横断面にてＵ
字形の隆起部１５が続く。この隆起部１５の、外
部にあるＵ字側辺１６は、比較的平担な角度で壁
部１に移行する。

本発明による被覆用波形管は、縦間隙２の形成
と配置に応じて、第２図に図示した横断面形状を
有する。ケーブル１７を入れるために、被覆用波
形管は間隙２を拡げて拡開され、これは適当な拡
開棒によつて行なうことができる。ケーブル１７
は、第３図に図示するように嵌入され、その際Ｖ
字側辺１３の端部とロツク用突起部７の截頭の下
端はケーブルに摺接する。この場合、側辺１３の
端部とロツク用突起部７の截頭の下部部分のすり
へりは問題でない。というのも、これらの部分は
ロツク、パツキンの用をなさないからである。

ケーブル１７が被覆用波形管内にある場合、間
隙２の閉塞は咬合によつて行なう。この過程は特
に第４図と第５図に図示されている。第４図から
わかるように、ロツク用凹部４の上部外縁１８と
ロツク用凸部５の内側下縁１９を丸く形成するこ
とにより、ロツク用凸部５をロツク用凹部４に滑
らかに容易に挿入させることができる。その際側
壁９は外側へ弾性的に曲がり、ロツク用突起部７
がアンダーカツト６に係入し、そして外側へ向け
られた側壁９がその固有弾性により再びその元の
状態の方向へ戻る。第５図に図示したように、咬
合した状態では、側辺１３は内側から側辺１６に
接合し弾性的に側辺１６に対して押圧され、それ
によつてロツク用凹部４の上部領域での押圧力が
高くなり、付加的にパツキンが改善される。この
ことは、ロツク用凸部５の下端の形状によつて支
援される。従つて、間隙２は外側へ確実にそらさ
れ閉塞している。

【図面の簡単な説明】

第１図は一部を線―により断面とした本発
明による被覆用波形管の部分平面図、第２図は第
１図の線―による横断面図、第３図は挿入位
置にある電気ケーブルをも併せて示した第２図に
対応する図、第４図はロツク前のロツク機構の第
２図に対応する部分拡大断面図、第５図はロツク
後の第４図に対応する図、第６図は密閉されたケ
ーブルをも併せて示したロツク後の第２図に対応
する図である。 ２……縦間隙、３……ロツク機構、４……ロツ
ク用凹部、５……ロツク用凸部、６……アンダー
カツト、７……ロツク用突起部、１２……縦凹
部、１５……縦隆起部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 側面に縦間隙を有し合成物質から成る電気配
   線用の被覆用波形管に於て、縦間隙２に沿つて、
   両間隙縁を着脱可能に結合させるロツク機構即ち
   止め機構３が設けられ、ロツク機構即ち止め機構
   ３が縦方向に貫通するロツク用凹部４と対応する
   ロツク用凸部５とを有し、ロツク用凸部５にロツ
   ク用突起部７が配置され、そしてロツク用凹部４
   が対応するアンダーカツト６を有し、前記縦間隙
   ２が、横断面にて非対称なＶ字形の縦凹部１２に
   配置され、前記ロツク用突起部７の形成のため、
   縦間隙２は縦凹部１２のＶ字尖端に対し、より平
   坦に延びるＶ字側辺１３の方へずれて設けられて
   いることを特徴とする被覆用波形管。 ２ 縦間隙２が半径方向に次のように傾斜して壁
   部１内に設けられていること、即ち縦間隙２の断
   面１１と縦凹部１２の外壁が鋭角を成すように設
   けられていることを特徴とする、特許請求の範囲
   第１項に記載の被覆用波形管。 ３ 縦凹部１２のより急勾配の側壁１４が、該側
   壁１４に続き横断面にてほぼＵ字形の縦隆起部１
   ５の側壁をも成していることを特徴とする、特許
   請求の範囲第１項または第２項に記載の被覆用波
   形管。 ４ ロツク用凹部４の、外側に位置する横の境界
   壁８が、内側に位置する横の境界壁９よりも横断
   面にてより肉厚に形成されていることを特徴とす
   る、特許請求の範囲第１項ないし第３項のいずれ
   か１つに記載の被覆用波形管。 ５ 被覆用波形管が一体的に形成されていること
   を特徴とする、特許請求の範囲第１項ないし第４
   項のいずれか１つに記載の被覆用波形管。