JPH11330832A - 車両用ガラスアンテナ装置 - Google Patents
車両用ガラスアンテナ装置Info
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- JPH11330832A JPH11330832A JP10325318A JP32531898A JPH11330832A JP H11330832 A JPH11330832 A JP H11330832A JP 10325318 A JP10325318 A JP 10325318A JP 32531898 A JP32531898 A JP 32531898A JP H11330832 A JPH11330832 A JP H11330832A
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Abstract
ことでAM放送受信時における電装品ノイズの混入を低
減するとともに、後部窓ガラスの周辺に従来設けられて
いた各種のアンテナ用回路部品を不要にする車両用ガラ
スアンテナ装置を提供する。 【解決手段】 車両の固定式窓ガラスである側部窓ガラ
ス4にAMアンテナ5を設ける。AMアンテナ5の受信
信号をAMアンテナ5の近傍に設けたトランスT1なら
びに同軸ケーブル9を介して受信機8の近傍まで伝送
し、受信機側トランスT2を介して受信機8の入力端子
へ供給する。またAMの受信感度を低下させないために
受信機側トランスT2から受信機までの間のケーブルの
分布容量を制約する。
Description
ーショナルビークル)系、1ボックス系車両等の後部窓
が開閉する車両(リフトバックタイプやハッチバックタ
イプ)に用いて好適な車両用ガラスアンテナ装置に係
り、詳しくは、後部窓ガラスにFM放送、TV放送等の
受信用アンテナを設け、側部窓ガラスなどの固定式窓ガ
ラスにAM放送受信用アンテナを設けた車両用ガラスア
ンテナ装置に関するものである。
のヒータ線(いわゆるデフォッガ)と共にラジオ受信用
のアンテナ線条を設けたガラスアンテナ装置が知られて
いる。曇止め用の複数のヒータ線への給電経路に、チョ
ークコイルを挿入することで、曇止め用の複数のヒータ
線を、受信用アンテナとして利用できるようにするとと
もに、AM放送帯域およびFM放送帯域(必要に応じて
TV放送帯域)を良好に受信できるように、ラジオ受信
用のアンテナ線条の形状、配置位置等が調整されてい
る。
域受信用のガラスアンテナ装置において、アンテナ線条
の給電端子と受信機の入力端子との間に前置増幅器(プ
リアンプ)を介設することで、受信性能の向上を図るよ
うにしたものが実用化されている。
電界受信時に波形歪や混変調歪が生ずることがあるとと
もに、ガラスアンテナに混入した雑音が増幅されてしま
うという問題がある。このため、前置増幅器を用いない
でも充分な受信感度が得られるようにしたガラスアンテ
ナ装置が種々提案されている。
は、後部窓ガラスにループ状の主アンテナ線条と主アン
テナ線条に接続された給電点とを設け、さらに主アンテ
ナ線条の両側付近に主アンテナ線条の中心に向う折り返
し線条を付設し、折り返し線条の先端を開放端とするこ
とで、FM放送帯域等において前置増幅器を用いなくて
も充分な受信感度を得るようにした自動車用ガラスアン
テナが記載されている。
車の後部窓のガラス板に通電加熱式のデフォッガと、デ
フォッガに対して所定間隔で近接させて容量結合させた
所定パターンのアンテナ導体とを設け、デフォッガと直
流用電源との間にリアクタンス回路を挿入したものにお
いて、デフォッガの有する浮遊容量等と、リアクタンス
回路とによって放送周波数帯の帯域外に反共振点が存在
するようにし、アンテナ導体の給電点と、受信機との間
にマッチング回路を介設し、このマッチング回路のイン
ピーダンスと、受信機の入力インピーダンスと、マッチ
ング回路からアンテナ導体側をみたインピーダンスとに
よって、放送周波数帯の最高周波数の1.5倍の周波数
と、放送周波数帯の最低周波数との間に共振点が存在す
るようにすることで、前置増幅器なしで高感度受信を行
なえるようにした自動車用ガラスアンテナ装置が記載さ
れている。
の後部窓ガラスの水平方向に、複数本の加熱用導電線条
を設けるとともに、水平方向に設けた導電線条を、主た
る構成とするガラスアンテナにおいて、水平方向に配設
されたアンテナ線条の最下部と、加熱用導電線条の最上
部との間に、アンテナ線条の最下部に近接させて補助線
条を設け、補助線条と、加熱用導電線条の最上部との間
にコイルまたはコイルとコンデンサを挿入することで、
AM放送波およびFM放送波の受信時に車体への漏洩電
流を抑制するとともに、FM放送波の受信時にアンテナ
パターンに制約を受けることなく最適なチューニングを
行なえるようにした車両用のガラスアンテナが記載され
ている。
ス板にデフォッガ、AM帯用のアンテナ導体およびFM
帯用のアンテナ導体とを設け、アンテナ導体とデフォッ
ガとを容量結合し、AM帯用のアンテナ導体と、FM帯
用のアンテナ導体とをインダクタンスを含む回路成分に
よって接続し、デフォッガと直流電源との間にローパス
フィルタを挿入することで、チョークコイルを不要にす
るとともにS/N比を向上させるようにした車両用アン
テナ装置が記載されている。
号公報で、窓ガラスに専用アンテナと、兼用アンテナ
(防曇用ヒータ線)とを形成するとともに、専用アンテ
ナに一次側巻線の一端を接続し、一次側巻線の途中から
兼用アンテナに接続すると共に、二次側巻線を給電ケー
ブルに接続してインピーダンス変換するトランスを設け
ることによって、チョークコイルを不要にするととも
に、アンテナからみた給電ケーブルの容量を小さくして
伝送損失を低減し、実用上充分な感度が得られるように
した窓ガラスアンテナ装置を提案している。
ならびに、TV放送波受信用のアンテナ線条を形成した
車両用ガラスアンテナは、特開平2−39702号公
報、特開平6−224611号公報、特開平6−224
612号公報等で知られている。
ともAM放送受信用のアンテナを形成し、前置増幅器な
しで良好な受信を行なえるようにするには、デフォッガ
(防曇用ヒータ)への給電経路にチョークコイルやロー
パスフィルタを介設するとともに、アンテナ線条の給電
点と、受信機との間に、マッチング回路やインピーダン
ス変換用トランスを介設したり、アンテナ線条とデフォ
ッガとの間やアンテナ線条と補助線条との間にインダク
タンス,コンデンサ等からなる回路を設ける必要があ
る。このため、後部窓ガラスの周辺や後部窓ガラスのガ
ラス面に、チョークコイルやインダクタンス、コンデン
サ等からなる回路を設けるスペースが必要である。
を設けるスペースが充分に確保できないことがある。特
に、後部窓ガラスがはね上げ式の車両では回路部品の取
り付けスペースが確保できないことが多い。さらに、後
部窓ガラスがはね上げ式の車両では、走行等に伴う振動
の他に後部窓ガラスの開閉に伴う衝撃に耐えるようにす
るために、衝撃に強い回路部品を使用し、衝撃に耐える
実装構造を採用しなければならない。このため、実装が
より困難になったり、コストアップの要因となることが
ある。
テナを形成した場合には、リアワイパ、ストップラン
プ、ウインカ等の電装品から発生するノイズが混入しや
すく、ノイズ対策が困難なことが多い。後部窓ガラスに
AM帯用のアンテナ導体およびFM帯用のアンテナ導体
を併設した場合は、それぞれのアンテナの受信特性を個
々に調整するのが困難となることが多い。そこで側部窓
ガラスにFM帯用アンテナを形成し、後部窓ガラスにA
M帯用アンテナをそれぞれ形成することで、各アンテナ
の設計は比較的容易になるが、後部窓ガラスのAM帯用
アンテナに混入する電装品ノイズの問題は解消されな
い。
なされたもので、AM帯用アンテナ(中波用受信アンテ
ナ)を固定式窓ガラスに設けることで、AM放送受信時
における電装品ノイズの混入を低減するとともに、後部
窓ガラスの周辺に従来設けられていた各種のアンテナ用
回路部品を不要にすることのできる車両用ガラスアンテ
ナ装置の提供を目的とする。
この発明に係る車両用ガラスアンテナ装置は、後部窓ガ
ラスに防曇用ヒータおよび短波帯以上の周波数帯域の電
波を受信する受信アンテナを設けるとともに、後部窓ガ
ラスと別部位の固定式窓ガラスに中波帯域の電波を受信
する中波用受信アンテナを設けたことを特徴とする。
ナ装置は、後部窓ガラスに設けられたアンテナがFM放
送受信用のFMアンテナであり、固定式窓ガラスに設け
られたアンテナがAM放送受信用のAMアンテナである
ことを特徴とする。
は、固定式窓ガラス(例えば、オペラウィンドウ,クォ
ータウィンドウ等の側部窓ガラス)にAM放送受信用の
AMアンテナ(中波用受信アンテナ)を設けたので、リ
アワイパ,ストップランプ,ウインカ等の電装品ならび
にそれらの電装品への配線(ワイヤハーネス)と、AM
アンテナとの距離を離すことができる。
は、後部窓ガラスと別部位の固定式窓ガラスに、中波用
受信アンテナ(AMアンテナ)を設けたので、後部窓ガ
ラスには、FMアンテナ専用または短波帯以上のアンテ
ナ(FM,TV,移動通信用)を設けることができ、F
Mアンテナ等のパターン設計、周波数特性の調整等が容
易になる。さらに、デフォッガをアンテナの一部として
利用しなくてよいので、チョークコイルが不要となる。
後部窓ガラスにデフォッガとFMおよびAM放送帯を受
信できるアンテナを設け、前置増幅器なしで充分な受信
レベルを得るようにするには、チョークコイル、インダ
クタンス、コンデンサ等からなるマッチング回路等のア
ンテナ構成部品を後部窓ガラスの周辺に設ける必要があ
るが、後部窓ガラスをFM専用もしくはAM以外のアン
テナ用とすることで、後部窓ガラスの周辺にアンテナ構
成部品を設けないですむ。
ナ装置は、固定式窓ガラスに設けられた中波用受信アン
テナの受信信号を、トランスを介して受信機へ伝送する
ことを特徴とする。
は、固定式窓ガラスに設けられたAMアンテナ(中波用
アンテナ)の受信信号を、トランスを介して受信機へ伝
送するので、固定式窓ガラスがオペラウィンドウ、クォ
ータウィンドウ等のように小さなスペースであっても、
トランスを介してAM受信信号を高感度で受信すること
ができる。
テナ装置は、後部窓ガラスに設けられたFM放送受信用
のFMアンテナに接続される同軸ケーブルが、AM信号
漏れ防止用コンデンサを介してAMアンテナ用同軸ケー
ブル、または受信機に接続されていることを特徴とす
る。
は、AM信号がFMアンテナに回り込むことが無く、F
M受信信号を高感度で受信することができる。
ナ装置は、後部窓ガラスに設けられたFM放送受信用の
FMアンテナと、固定式窓ガラスに設けられたAM放送
受信用のAMアンテナとの両方のアンテナからの伝送路
をインピーダンス変換する、アンテナ側インピーダンス
変換トランスに接続し、このアンテナ側インピーダンス
変換トランスに接続された受信機側インピーダンス変換
トランスと、前記受信機入力までを接続するケーブルの
分布容量が10ピコファラド(10pF)を越えないこ
とを特徴とする。
は、受信機入力までを接続するケーブルの分布容量が1
0ピコファラド(pF)を越えないようにしたので、伝
送路部分での損失を低減させることができ、AM受信信
号の減衰が少なくAM放送を高感度で受信することがで
きる。
テナ装置は、固定式窓ガラスが側部窓ガラスであること
を特徴とする。
は、AMアンテナが側部窓ガラスにあるので、リアワイ
パ、ストップランプ、ウインカ等の電装品ならびにそれ
らの電装品への配線(ワイヤハーネス)と離すことがで
き、AM信号にノイズの混入や信号の減衰が防止でき
る。
付図面に基づいて説明する。なお、本発明は、後部窓ガ
ラスにFMアンテナ(短波帯の受信アンテナ)と、デフ
ォッガを設け、後部窓ガラス以外の固定式窓ガラスにA
Mアンテナ(中波用受信アンテナ)を設けることで、ノ
イズ混入ならびに信号の減衰を防止してAM受信感度が
良好な車両用ガラスアンテナ装置を提供するものであ
る。
ナ装置の基本構成図である。図1は側部窓ガラス4の面
積が広く、AMアンテナ18のアンテナパターンが広く
形成でき、AM受信信号が高感度で受信できる場合を示
す。この発明に係る車両用ガラスアンテナ装置1は、後
部窓ガラス2に形成した短波帯以上の周波数帯域の電波
を受信するアンテナであるFMアンテナ3と、後部窓ガ
ラス2と別部位固定式窓ガラス、例えば図1の側部窓ガ
ラス4に形成した中波帯の電波を受信するアンテナであ
るAMアンテナ18と、受信機8と、AMアンテナ18
の給電点18aから延長されたパターンに接続されたチ
ョークコイルL4と、FMアンテナ3の給電点3aに接
続された同軸ケーブル10と、同軸ケーブル10に接続
されたFMアンテナ接続用コンデンサ11と、FMアン
テナ接続用コンデンサ11に接続されたチョークコイル
L4と、チョークコイルL4と受信機とを接続する同軸
ケーブル9とからなる。
12と、1対のバスバー13とからなるデフォッガ14
を設けている。図示しないデフォッガ用スイッチが操作
されると、バッテリ電源15からバスバー13を介して
防曇用のヒータ線群12に電流が供給されるようにして
いる。また、バッテリ電源15には高周波ノイズ吸収用
コンデンサ16を並列に接続して、エンジン点火ノイズ
等の高周波ノイズがデフォッガ側へ混入するのを防止し
ている。
されたパターンに接続されたチョークコイルL4と受信
機とは、同軸ケーブル9を用いて接続している。このチ
ョークコイルL4は、インダクタンスが2マイクロヘン
リー(2μH)程度のものを用いていて、FMアンテナ
からAMアンテナ側へのFM信号の流入を防止する。同
軸ケーブル9は、品名が1.5C2Vのものを用いてい
る。
されたパターンに接続されたチョークコイルL4と、F
Mアンテナ3の給電点3aとの間は、同軸ケーブル10
とFMアンテナ接続用コンデンサ11を用いて接続して
いる。この同軸ケーブル10は、品名が1.5C2Vの
ものを用いている。さらに、FMアンテナ3の給電点3
aからとチョークコイルL4までの長さは、約2メート
ルとしている。
されたパターンに接続されたチョークコイルL4と、同
軸ケーブル10の芯線との間は、FMアンテナ接続用コ
ンデンサ11を介して接続している。また、FMアンテ
ナ接続用コンデンサ11は、同軸ケーブルの容量分によ
る感度低下(AM帯の受信信号のレベル低下)を防止す
るためのものである。このFMアンテナ接続用コンデン
サ11は、容量値が56ピコファラッド(56pF)程
度のものを用いている。
で受信されたFM帯の受信信号は、同軸ケーブル10→
FMアンテナ接続用コンデンサ11→同軸ケーブル9を
介して、受信機8の入力端子8aへ供給される。
8で受信されたAM帯の受信信号は、給電端18a→チ
ョークコイルL4→同軸ケーブル9を介して受信機8の
入力端子8aへ供給される。
ナ装置の別構成図である。図2は固定式窓ガラスである
側部窓ガラス4の面積が狭く、AMアンテナ5のアンテ
ナパターンが広く形成できず、AM受信信号が高感度で
受信できない場合を示す。
装置17は、AMアンテナ側インピーダンス変換部6
(トランス)をAMアンテナ5の給電点5aと同軸ケー
ブル9の間に設けた点が図1の構成と異なる。AMアン
テナ5の給電点5aは、AMアンテナ側インピーダンス
変換部6の入力端子6aに接続される。
は、AM帯の受信信号を伝送するためのトランスT1
と、FM放送の周波数帯域でのインピーダンスをアップ
させ、トランスT1や同軸ケーブル10の分布容量に起
因するFM帯の受信信号の感度低下を補償するためのチ
ョークコイルL1とを備える。
線T1Sとの巻線比(巻数比)が9:1のものを用いて
いる。トランスの1次巻線T1Pの一端は、入力端子6
aへ接続される。また、トランスの2次巻線T1Sの一
端は、出力端子6bへ接続される。さらに、トランスの
1次巻線T1Pの他端ならびに2次巻線T1Sの他端
は、共通接続されるとともに、チョークコイルL1を介
して接地端子6cへ接続される。
2マイクロヘンリー(2μH)程度のものを用いてい
る。接地端子6cは車体アース等へ接続される。なお、
AMアンテナ側インピーダンス変換部6内のトランスT
1と、受信機側インピーダンス変換部7内のトランスT
2とは同一のトランスであり、その1次側と2次側を逆
にして使用している。
ンテナ側インピーダンス変換部6の出力端子6bと、F
Mアンテナ3の給電点3aとの間は、同軸ケーブル10
とFMアンテナ接続用コンデンサ11を用いて接続して
いる。この同軸ケーブル10を用いることで、FMアン
テナ3が受信したFM受信信号を減衰させることなく、
受信機8に伝達することができる。
のものを用いている。なお、FMアンテナ3の給電点3
aからAMアンテナ側インピーダンス変換部6の出力端
子6bまでの同軸ケーブルの長さは、約2メートルとし
ている。AMアンテナ側インピーダンス変換部6の出力
端子6bと、同軸ケーブル10の芯線との間は、FMア
ンテナ接続用コンデンサ11を介して接続している。
軸ケーブルの容量分による感度低下(AM帯の受信信号
のレベル低下)を防止するためのものである。また、F
Mアンテナ接続用コンデンサ11は、容量値が56ピコ
ファラッド(56pF)程度のものを用いている。
は、AMアンテナ5が形成された側部窓ガラス4の近傍
に設置している。そして、AMアンテナ側インピーダン
ス変換部6の出力端子6bと、受信機側インピーダンス
変換部7の入力端子7aとの間を接続する同軸ケーブル
9の長さは、約4メートルとしている。
で受信されたAM帯の受信信号は、トランスT1→同軸
ケーブル9→トランスT2→同軸ケーブル25を介して
受信機8の入力端子8aへ供給される。
アンテナ装置は、固定式窓ガラス(例えば、オペラウィ
ンドウ、クォータウィンドウ等の側部窓ガラス)にAM
放送受信用のAMアンテナを設けたので、リアワイパ、
ストップランプ、ウインカ等の電装品ならびにそれらの
電装品への配線(ワイヤハーネス)とAMアンテナとの
距離を離すことができる。
合には、AMアンテナのパターンのみで高感度の受信信
号を受信することができ、一方、固定式窓ガラスのスペ
ースが狭い場合には、AMアンテナ側インピーダンス変
換部(トランス)を介して高感度の受信信号が受信する
ことができる。
ナ装置のAM帯の等価回路図である。符号9Cは、各イ
ンピーダンス変換部6,7間を接続する同軸ケーブル9
の分布容量である。この同軸ケーブル9に1.5C2V
を用いた場合、その同軸ケーブルの分布容量は、1メー
トル当り70ピコファラッド(70pF)であり、各イ
ンピーダンス変換部6,7間接続用の同軸ケーブル9の
長さを4メートルにすると、同軸ケーブル9の分布容量
は、280ピコファラッド(280pF)となる。
のインピーダンスと、同軸ケーブル9側のインピーダン
スとをマッチングさせるとともに、トランスT2を用い
て、同軸ケーブル9側のインピーダンスと、受信機8の
入力インピーダンスとをマッチングさせることで、AM
アンテナ5から受信機8までの伝送路の伝送損失を小さ
くしている。
受信機までの間をケーブルで接続するため分布容量が存
在し、この分布容量が増加するとAM信号の受信感度が
低下する。符号25Cは、受信機側インピーダンス変換
部と受信機を接続する同軸ケーブル25の分布容量であ
る。同軸ケーブル25に1.5C2Vを使用した場合
は、ケーブル長が15センチメートル以下または分布容
量が10ピコファラド(10pF)以下になるようにす
れば、図8にあるように、AM受信感度の分布容量にお
ける測定値により受信感度の低下は、−6dB以内にな
る。また、この同軸ケーブルが長くなりすぎると、せっ
かくAM信号のインピーダンスをT1、T2で合せてマ
ッチングをとって受信レベルの低下を防止しても、この
分布容量が大きくなって受信感度が低下してしまう。こ
れにより、前置増幅器なしでもAM帯を良好に受信でき
るようにしている。
ナのパターン図(室内視)である。側部窓ガラス4の全
面に亘ってパターンを設けるとともに、そのパターンの
内側に複数のループ状パターン、ならびに一端側が開放
された直線パターンを複数設けることで、AM帯の全周
波数帯域に亘って良好な感度を得るようにしている。
ナのパターン図(室内視)である。後部窓ガラス2に形
成されたデフォッガ14の上部にFMアンテナ3を形成
している。このFMアンテナ3は、後部ガラス2の左右
方向のセンターよりも偏心させた位置に設けている。ま
た、FMアンテナ3は、デフォッガ14に近接させて配
置している。
明図である。図4に示したAMアンテナ5で受信した受
信信号を、図2および図3に示したように各インピーダ
ンス変換部6,7を介して受信機8へ伝送する構成(ト
ランス伝送方式)とすることで、受信周波数666kH
zで感度−3.3dB、受信周波数1035kHzで感
度−2.0dB、受信周波数1458kHzで感度−
1.4dBとなり、実用上充分な感度を得ている。
に、図4に示したAMアンテナ5で受信した受信信号
を、低容量ケーブル(容量30pF/m、ケーブル長4
メートル)を用いて受信機8へ伝送する構成(低容量ケ
ーブル伝送)では、受信周波数666kHzで感度−1
3.4dB、受信周波数1035kHzで感度−12.
8dB、受信周波数1458kHzで感度−11.2d
Bである。
の低容量ケーブル伝送に対して感度を約10dBアップ
させることができる。なお、図6に示した感度は、フェ
ンダーポールアンテナ(全長900ミリメートル)を基
準アンテナとし、フェンダーポールアンテナを用いたと
きの受信機入力レベルと各方式における受信機入力レベ
ルとの比(フェンダーポール比)である。
ラフである。図7に示した感度はダイポールアンテナ比
である。また、この測定は水平偏波(H偏波)で行なっ
た。このグラフよりFM帯の平均感度は−12.8dB
であり、実用上充分な感度が得られている。
にFM用アンテナ3を設ける構成を示したが、後部窓ガ
ラス2にFM用アンテナ3と、TV用アンテナとを設け
るようにしてもよい。また、後部窓ガラス2に移動無線
用アンテナ等を設けるようにしてもよい。さらに、後部
窓ガラス2に、短波帯用のアンテナを設けるようにして
もよい。
フである。図8に示すグラフの測定は、周波数1458
kHzで行なった。また、この測定値より分布容量は、
小さいほど受信感度がよいことがわかり受信感度を−6
dB以下にする時の分布容量は、10pF以下になるよ
うにすればよい。なお、図8に示した感度は、フェンダ
ーポールアンテナ(全長900ミリメートル)を基準ア
ンテナとし、フェンダーポールアンテナを用いたときの
受信機入力レベルと、本発明に係る受信機入力レベルと
の比(フェンダーポール比)である。
ンテナ装置の構成図である。図9に示す車両用ガラスア
ンテナ装置21は、AM放送の受信信号を伝送する同軸
ケーブル9と、FM放送の受信信号を伝送する同軸ケー
ブル22とをそれぞれ別々に設けたものである。FMア
ンテナ3で受信したFM帯の受信信号は、FM用の同軸
ケーブル(1.5C2V)22を介して受信機8の近傍
まで伝送され、FMパス&AM漏れ防止回路23を介し
て、受信機8の入力端子(アンテナ接続端子)8aへ供
給される。
は、コンデンサC23と、チョークコイルL23との直
列接続回路で構成している。なお、FMパス&AM漏れ
防止回路23は、コンデンサC23のみで構成してもよ
い。さらに、受信機側インピーダンス変換部27は、ト
ランスT2とチョークコイルL2とから構成している。
また、同軸ケーブル25は、受信機側インピーダンス変
換部27の出力端子7bと、受信機8の入力端子8aを
接続している。
ガラスアンテナ装置の構成図である。図10に示す車両
用ガラスアンテナ装置31は、車両の右側部窓ガラス4
Rならびに左側部窓ガラス4LのそれぞれにAMアンテ
ナ5R,5Lを形成し、AM帯の受信性能をさらに向上
させるようにしたものである。
は、右または左側のいずれか一方の窓ガラスの近傍に配
置している。他方の窓ガラスに形成したAMアンテナ
と、AMアンテナ側インピーダンス変換部6の入力端子
6aとの間を、低容量ケーブル32を用いて接続してい
る。この低容量ケーブル32を用いることで、受信信号
(図9ではAMアンテナ5L)の減衰を少なくしてい
る。
両用ガラスアンテナ装置は、固定式窓ガラスにAM放送
受信用のAMアンテナを設けたので、後部窓ガラスの近
傍に設置されているリアワイパ、ストップランプ、ウイ
ンカ等の電装品ならびにそれらの電装品への配線(ワイ
ヤーハーネス)と、AMアンテナとの距離を離すことが
でき、電装品ノイズの混入を低減することができる。
は、AMアンテナのパターンが短くなるが、AMアンテ
ナの受信信号をトランスを介して受信機へ伝送すること
で、伝送路部分での損失を低減させることができ、アン
テナ感度の減少分を補償することができる。これによ
り、電装ノイズを除去するためのフィルタ回路を設けな
くても、AM放送を良好に受信することができる。
短波帯以上の受信アンテナ(FM,TV,移動通信用)
用にしたので、FMアンテナ等のパターン設計、周波数
特性の調整等が容易になる。さらに、デフォッガをアン
テナの一部として利用しなくてよいので、デフォッガへ
の給電経路にチョークコイルを介設する必要がなくな
る。
M放送帯を受信できるアンテナを設け、前置増幅器なし
で充分な受信レベルを得るようにするには、チョークコ
イル、インダクタンス、コンデンサ等からなるマッチン
グ回路等のアンテナ構成部品を後部窓ガラスの周辺に設
ける必要があるが、後部窓ガラスをFM専用もしくはA
M以外のアンテナ用とすることで、後部窓ガラスの周辺
にアンテナ構成部品を設けないですむ。
ンテナ(中波用アンテナ)の受信信号を、トランスを介
して受信機へ伝送するので、固定式窓ガラスがオペラウ
ィンドウ、クォータウィンドウ等のように小さなスペー
スであってもトランスを介してAM受信信号を高感度で
受信することができる。
送受信用のFMアンテナに接続される同軸ケーブルが、
AM信号漏れ防止用コンデンサを介してAMアンテナ用
同軸ケーブルまたは、受信機に接続されているのでAM
信号がFMアンテナに回り込むことが無くFM受信信号
を高感度で受信することができる。
受信用のFMアンテナと、固定式窓ガラスに設けられた
AM放送受信用のAMアンテナとの両方のアンテナから
の伝送路をインピーダンス変換するアンテナ側インピー
ダンス変換トランスに接続し、このアンテナ側インピー
ダンス変換トランスに接続された受信機側インピーダン
ス変換トランスと、前記受信機入力までを接続するケー
ブルの分布容量が10ピコファラド(10pF)を越え
ないようにしたので、伝送路部分での損失を低減させる
ことができ、AM受信信号の減衰が少なくAM放送を高
感度で受信することができる。
ウや、クオーターウインドウ等の側部窓ガラスであり、
AMアンテナが側部窓ガラスにあるので、リアワイパ、
ストップランプ、ウインカ等の電装品ならびにそれらの
電装品への配線(ワイヤハーネス)と離すことができ、
AM信号にノイズの混入や信号の減衰が防止できる。よ
って、低コスト化が図れるとともに、後部窓ガラスの周
辺にアンテナ構成部品を実装するスペースが少ない車両
であっても、AM放送ならびにFM放送等を良好に受信
することができる。
本構成図
構成図
M帯の等化回路図
ン図(室内視)
ン図(室内視)
の構成図
テナ装置の構成図
…後部窓ガラス、3…FMアンテナ、4,4L,4R…
側部窓ガラス、5,5L,5R,18…AMアンテナ、
6…AMアンテナ側インピーダンス変換部、7,27…
受信機側インピーダンス変換部、8…受信機、9…同軸
ケーブル、10,22…同軸ケーブル(FM用)、11
…FMアンテナ接続用コンデンサ、23…FMパス&A
M漏れ防止回路、32…低容量ケーブル、T1,T2…
トランス、L1,L2,L4…チョークコイル、C3,
C23…FMパス用のコンデンサ、L3,L23…FM
パス用のチョークコイル。
Claims (6)
- 【請求項1】 後部窓ガラスに防曇用ヒータおよび短波
帯以上の周波数帯域の電波を受信する受信アンテナを設
けるとともに、前記後部窓ガラスと、別部位の固定式窓
ガラスに、中波帯域の電波を受信する中波用受信アンテ
ナを設けたことを特徴とする車両用ガラスアンテナ装
置。 - 【請求項2】 前記後部窓ガラスに設けられたアンテナ
がFM放送受信用のFMアンテナであり、前記固定式窓
ガラスに設けられたアンテナが、AM放送受信用のAM
アンテナであることを特徴とする請求項1記載の車両用
ガラスアンテナ装置。 - 【請求項3】 前記固定式窓ガラスに設けられた前記中
波用受信アンテナの受信信号を、トランスを介して受信
機へ伝送することを特徴とする請求項1または請求項2
記載の車両用ガラスアンテナ装置。 - 【請求項4】 前記後部窓ガラスに設けられたFM放送
受信用のFMアンテナに接続される同軸ケーブルが、A
M信号漏れ防止用コンデンサを介してAMアンテナ用同
軸ケーブルまたは、受信機に接続されていることを特徴
とする請求項1または請求項2記載の車両用ガラスアン
テナ装置。 - 【請求項5】 前記後部窓ガラスに設けられたFM放送
受信用のFMアンテナと、前記固定式窓ガラスに設けら
れたAM放送受信用のAMアンテナとの両方のアンテナ
からの伝送路をインピーダンス変換する、アンテナ側イ
ンピーダンス変換トランスに接続し、このアンテナ側イ
ンピーダンス変換トランスに接続された受信機側インピ
ーダンス変換トランスと、前記受信機までを接続するケ
ーブルの分布容量が10ピコファラド(10pF)を越
えないことを特徴とする請求項1または請求項3記載の
車両用ガラスアンテナ装置。 - 【請求項6】 前記固定式窓ガラスは側部窓ガラスであ
ることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3また
は請求項5記載の車両用ガラスアンテナ装置。
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