JPH09312511A - 車両用ガラスアンテナ装置 - Google Patents

車両用ガラスアンテナ装置

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JPH09312511A
JPH09312511A JP9046302A JP4630297A JPH09312511A JP H09312511 A JPH09312511 A JP H09312511A JP 9046302 A JP9046302 A JP 9046302A JP 4630297 A JP4630297 A JP 4630297A JP H09312511 A JPH09312511 A JP H09312511A
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JP
Japan
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antenna
antenna conductor
circuit
resonance
resonance circuit
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JP9046302A
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English (en)
Inventor
Nobuyasu Namatame
宣泰 生田目
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数のアンテナ導体の有効的な利用が図れ、感
度が向上する。 【解決手段】窓ガラス板にアンテナ導体101、102
を設け、これらのアンテナ導体の受信信号を合成共振回
路7に送り、合成共振回路7内に入力されてきた受信信
号を合成し、合成共振回路7は周辺のインピーダンスと
共振を生じさせ、受信信号を共振させて受信機に送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はラジオ及びテレビ放
送等の受信用に適した車両用ガラスアンテナ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、図2に示すように放送受信用のガ
ラスアンテナとして、2つのアンテナの受信信号A、B
を2つの入力を有する合成増幅回路にそれぞれ送り、こ
れらの受信信号A、Bをコイル67により合成し、増幅
器により増幅して、受信機の入力Xに送ることが提案さ
れている(特開平4−280125)。
【0003】しかし、この従来例では増幅器を構成する
トランジスタを必要とし、トランジスタ用の電源電圧V
PPのための配線を必要とするため、構造が複雑になり、
生産性が悪くなる問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
前述の欠点を解消する車両用ガラスアンテナ装置の提供
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1のアンテ
ナ導体と第2のアンテナ導体と合成共振回路とが車両に
設けられており、第1のアンテナ導体の受信信号と第2
のアンテナ導体の受信信号とを合成共振回路により合成
してなり、第1のアンテナ導体の受信信号と第2のアン
テナ導体の受信信号の少なくとも一方を合成共振回路に
より共振させてなることを特徴とする車両用ガラスアン
テナ装置を提供する。
【0006】また、本発明は、複数のアンテナ導体と合
成共振回路とが車両に設けられており、複数のアンテナ
導体の全部又は一部のアンテナ導体の受信信号を合成共
振回路にそれぞれ送り、合成共振回路は合成共振回路内
に入力されてきた複数のアンテナ導体からの受信信号を
合成し、合成共振回路は合成共振回路が接続されている
周辺のインピーダンスと共振を生じさせるような回路定
数を有し、複数のアンテナ導体からの受信信号の少なく
とも一つを合成共振回路により共振させて、受信機側に
送ることを特徴とする車両用ガラスアンテナ装置を提供
する。
【0007】また、本発明は、合成共振回路は合成共振
回路が接続されている周辺のインピーダンスと複数の共
振を生じさせるような回路定数を有する上記車両用ガラ
スアンテナ装置を提供する。
【0008】また、本発明は、車両の後部窓ガラス板に
ヒータ線とヒータ線に給電するバスバとを有する通電加
熱式のデフォッガとを設け、デフォッガと、バスバとデ
フォッガ用の直流電源間に接続されたチョークコイル
と、後部窓ガラス板に設けられたアンテナ導体と、合成
共振回路とを備え、チョークコイルにより、デフォッガ
をアンテナとして機能させ、アンテナ導体の受信信号を
合成共振回路に送り、かつ、デフォッガの受信信号を合
成共振回路に送り、両受信信号を合成共振回路により合
成し、合成共振回路は合成共振回路が接続されている周
辺のインピーダンスと複数の共振を生じさせるような回
路定数を有し、合成された受信信号を複数共振させて、
受信機側に送ることを特徴とする車両用ガラスアンテナ
装置を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の車両用ガラスアン
テナ装置の基本的構成図である。図1において、101
は第1のアンテナ、102は第2のアンテナ、7は合成
共振回路、26は第1の入力端子、27は第2の入力端
子、C1 は第1のアンテナ101の対地浮遊容量(以
下、単に浮遊容量という)、C2 は第2のアンテナ10
2の浮遊容量である。また、浮遊容量とは静電容量を意
味する。
【0010】第1のアンテナ101又は第2のアンテナ
102は、車両の窓ガラス板に設けられることが好まし
い。ポールアンテナのように車両から突出するアンテナ
を減らすためである。残る一方のアンテナは車両の窓ガ
ラス板に設けられてもよく、車両の窓ガラス板以外の部
分に設けられてもよい。
【0011】本発明では、第1のアンテナ101の受信
信号と第2のアンテナ102の受信信号とを合成し、か
つ、共振を利用して感度の向上を図る。合成の手段とし
ては、第1のアンテナ101と第2のアンテナ102と
をコイルにより接続し、かつ、所望の放送帯においてコ
イルのインダクタンスを低く設定することが好ましい。
所望の放送帯の合成効率を向上させ、かつ、所望の放送
帯より高い周波数の受信信号を除去させ、所望の放送帯
に受信の際のS/N比を向上させるためである。ここ
で、コイルのインダクタンスを低く設定するとは、通
常、コイルのインダクタンスを30kΩ以下に設定する
ことをいい、好ましくは10kΩ以下に設定することを
いう。
【0012】また、第1のアンテナ導体101の受信信
号と第2のアンテナ導体102の受信信号の少なくとも
一方を共振により感度を向上させるようにする。単に合
成させるだけでば、充分に感度を向上させられない。第
1のアンテナ導体101の受信信号と第2のアンテナ導
体102の受信信号の片方を共振により感度を向上させ
ることに比較して、第1のアンテナ導101体の受信信
号と第2のアンテナ導体102の受信信号の両方を共振
により感度を向上させることの方が数dB以上感度が向
上するので好ましい。
【0013】第1のアンテナ導体101の受信信号を共
振(第1の共振)により感度を向上させる場合には、浮
遊容量C1 を利用する。第1の共振の共振周波数を調整
するために浮遊容量C1 に並列にコンデンサを接続して
もよい。
【0014】第1の共振には浮遊容量C1 のみならず、
第1のアンテナ導体101と合成共振回路7とを接続す
る第1のケーブル、の有する浮遊容量及び第1のアンテ
ナ導体101と受信機を接続する第2のケーブル、の有
する浮遊容量も影響する。第1のケーブルの有する浮遊
容量と第2のケーブルの有する浮遊容量とを第1の配線
容量という。
【0015】また、第2のアンテナ導体102の受信信
号を共振(第2の共振)により感度を向上させる場合に
は、浮遊容量C2 を利用する。第2の共振の共振周波数
を調整するために浮遊容量C2 に並列にコンデンサを接
続してもよい。
【0016】第2の共振には浮遊容量C2 のみならず、
第2のアンテナ導体102と合成共振回路7とを接続す
る第3のケーブル、の有する浮遊容量及び第2のアンテ
ナ導体102と受信機を接続する第4のケーブル、の有
する浮遊容量も影響する。第3のケーブルの有する浮遊
容量と第4のケーブルの有する浮遊容量とを第2の配線
容量という。
【0017】合成共振回路に接続されるアンテナ導体が
第1のアンテナ導体101と第2のアンテナ導体102
のみの場合には、主に、浮遊容量C1 、浮遊容量C2
第1の配線容量及び第2の配線容量で合成共振回路が接
続されている周辺のインピーダンスを構成する。浮遊容
量C1 、浮遊容量C2 は、通常、数pF〜数十μFであ
り、第1の配線容量、第2の配線容量は、通常、数〜数
百pFである。
【0018】周波数の異なる2つの放送帯を受信する場
合には、第1のアンテナ導体101は所望の放送帯より
高い周波数の放送帯を主に受信するような受信特性を有
し、第2のアンテナ導体102は所望の放送帯を主に受
信するような受信特性を有するようにすることが好まし
い。第1のアンテナ導体101と第2のアンテナ導体1
02の受信特性を相違させ、周波数の異なる2つの放送
帯を良好に受信できるようにするためである。
【0019】第1のアンテナ101と第2のアンテナ1
02の両方が、車両の窓ガラス板に設けられる場合、第
1のアンテナ101と第2のアンテナ102とが相互に
近接されていて、容量結合されていることが。感度向上
の点で好ましい。両者を容量結合させると、そうでない
場合と比較して所望の放送帯の感度が数dB以上向上す
る。ここで、容量結合とは、直流電流の送受は行われな
いが高周波電流等の交番電流の送受は行われることをい
う。容量結合の範囲は、第1のアンテナ101と第2の
アンテナ102との距離が、通常、0.1〜30mm程
度の範囲である。
【0020】第1のアンテナ導体101と第2のアンテ
ナ導体102との間にコイル以外の回路素子が接続され
ていてもよい。例えば、バイパス用のコンデンサや抵抗
である。また、アンテナ導体が窓のガラス板に設けられ
る場合、窓のガラス板は後部窓のガラス板、サイド窓の
ガラス板、前部窓のガラス板、ルーフ窓のガラス板等で
あってもよい。
【0021】図3は本発明の車両用ガラスアンテナ装置
の代表例の構成図であり、また、図4は図3の合成共振
回路7の代表例の回路図である。両図において、1は車
両の後部窓ガラス板、2はヒータ線、2aは最高位のヒ
ータ線、3は第2のアンテナ導体102として機能する
デフォッガ、3aはデフォッガの分岐線、4はアンテナ
導体の給電点、5a、5b、5cはバスバ、6は第1の
アンテナ導体101として機能するアンテナ導体、6a
はアンテナ導体6のデフォッガ3との隣接部、7は合成
共振回路、8はリアクタンス回路、9はチョークコイ
ル、10は直流電源、11は第5のコンデンサ、12
a、12bは高周波チョークコイル、13は第1のコン
デンサ、14は第1のコイル、15は第1のダンピング
抵抗、16は第3のコンデンサ、18は第2のコイル、
19は第2のコンデンサ、20は受信機、21は第4の
コンデンサ、22は第2のダンピング抵抗、25はケー
ブル、28は出力端子、30は第3のダンピング抵抗、
31は第4のダンピング抵抗、32は第5のダンピング
抵抗、33は抵抗、34は第6のダンピング抵抗、35
は抵抗である。
【0022】図4に示す合成共振回路7は、アンテナ導
体6の受信信号とアンテナとして機能するデフォッガ3
の受信信号とを合成し、かつ、1つ又は2つの共振を生
じさせる機能を有する。
【0023】第1のコイル14は、第1の入力端子26
と第2の入力端子27からの2つの受信信号を合成する
機能を有し、かつ、第1のコイル14は、第1のコンデ
ンサ13と共に第1の共振に影響を与える機能を有す
る。第1のコイル14のインダクタンス値は、通常、
0.01〜30mHの範囲が使用される。
【0024】第2のコイル18は第2の共振に影響を与
える機能を有し、第2のコイル18のインダクタンス値
は、通常、0.1μH〜10mHの範囲が使用される。
第2の共振を生じさせない場合には第2のコイル18は
不要である。
【0025】第1のコンデンサ13は、主に共振に影響
を与える機能を有するため、通常、数pF〜10000
pFの範囲が使用される。第2のコンデンサ19は、主
にノイズ防止用又は直流電流阻止の機能を有するため、
通常、1000pF〜1μFの範囲が使用される。ノイ
ズ防止用又は直流電流阻止が必要でない場合には省略で
き設けなくともよい。また、第2のコンデンサ19は、
共振に影響を与えるようにしてもよい場合もあり、その
場合容量値はノイズ防止用又は直流電流阻止の場合より
通常小さくなる。
【0026】第3のコンデンサ16と第4のコンデンサ
21とは、主にノイズ防止用の機能を有するため、その
容量値は共振に影響を与えない範囲の大きさが好まし
い。通常、1000pF〜1μFの範囲が使用される。
なお、ノイズ防止が特に必要でないときは、第3のコン
デンサ16と第4のコンデンサ21とは省略でき設けな
くともよい。また、必要に応じて、第3のコンデンサ1
6と第4のコンデンサ21のどちらか1つを設けてもよ
い。なお、第3のコンデンサ16と第4のコンデンサ2
1の影響を少なくするために、第3のコンデンサ16と
第4のコンデンサ21にそれぞれ直列に抵抗33、抵抗
35を接続してもよい(図4)。
【0027】第1のダンピング抵抗15と第2のダンピ
ング抵抗22とは主に合成共振回路7が起す共振の平坦
性、すなわち、Q(クオリティファクタ)を調整するた
めの抵抗であり、抵抗値は、通常、100Ω〜1MΩの
範囲が使用される。Qの調整が不要な場合には第1のダ
ンピング抵抗15と第2のダンピング抵抗22とは不要
である。
【0028】図4の場合には、第1の共振は並列共振で
あり、アンテナ導体6と第2のコイル18の接続経路で
第1の共振が起きる。また、第2の共振は直列共振であ
り、デフォッガ3と第1のコイル14の接続経路で第2
の共振が起きる。
【0029】リアクタンス回路8の機能は後述するよう
にデフォッガを車体アースから高周波的に絶縁する。ま
た、第1の共振、第2の共振は、所望の放送帯域内外で
生じさせてよい。しかし、所望の放送帯域外で生じさせ
る場合は、これらの共振の影響が及ぶ範囲でこれらの共
振を生じさせることが必要である。
【0030】本発明では、1つの共振のみの場合、第1
の共振と第2の共振の2つの共振の場合とがある。しか
し、1つの共振のみの場合よりも2つの共振の場合の方
が感度がよくなり好ましい。また、リアクタンス回路8
とその周辺のインピーダンスとで第3の共振を生じさせ
てもよい。第3のダンピング抵抗30、第4のダンピン
グ抵抗31はその場合のQの調整用である。
【0031】第1の共振と第2の共振を生じさせる場合
には、第1の共振周波数と第2の共振周波数との間に所
望の放送帯の対数尺度でみたほぼ中心周波数(fM )が
くるようにすることが好ましい。
【0032】この条件を満たすと、そうでない場合と比
較して、所望の放送帯域内で最高感度と最低感度との差
が約1dB〜約12dBの範囲となるQ値になるよう
に、合成共振回路の回路定数を設定することが容易とな
り、これにより、感度の平坦性がよくなる。受信感度の
平坦性とは、所望の放送帯域内で最高受信感度と最低受
信感度との差が小さいことをいう。
【0033】また、第1の共振と第2の共振を生じさせ
る場合には、第1の共振周波数はfM より低い周波数に
存在させ、第2の共振周波数はfM より高い周波数に存
在させることが好ましい。こうする場合には、こうしな
い場合と比較して0.5〜数dB、S/N比がよくな
る。
【0034】また、所望の放送帯域内で最高感度と最低
感度との差が約1dB〜約12dBの範囲となるような
Q値になるように、合成共振回路の回路定数を設定する
ことが好ましい。感度の平坦性がよくなるためである。
【0035】AM放送帯において、感度を向上させるに
は、第1の共振周波数を100〜780kHz、第2の
共振周波数を920〜2000kHz又は第2の共振周
波数を100〜780kHz、第1の共振周波数を92
0〜2000kHzに設定することが好ましい。この範
囲内であると、この範囲以外と比較して、AM放送帯内
で最高感度と最低感度との差が約1dB〜約12dBの
範囲となるようなQ値になるように、合成共振回路の回
路定数を設定した場合、感度が数dBよくなる。
【0036】また、AM放送帯において、感度を向上さ
せるには、第1の共振周波数を280〜620kHz、
第2の共振周波数を1100〜1800kHz又は第2
の共振周波数を280〜620kHz、第1の共振周波
数を1100〜1800kHzに設定することがより好
ましい。この範囲内であると、この範囲以外と比較し
て、AM放送帯内で最高感度と最低感度との差が約1d
B〜約12dBの範囲となるようなQ値になるように、
合成共振回路の回路定数を設定した場合、感度が数dB
よくなる。
【0037】また、AM放送帯において、感度を向上さ
せるには、第1の共振周波数を430〜600kHz、
第2の共振周波数を1200〜1600kHz又は第2
の共振周波数を430〜600kHz、第1の共振周波
数を1200〜1600kHzに設定することが特に好
ましい。この範囲内であると、この範囲以外と比較し
て、AM放送帯内で最高感度と最低感度との差が約1d
B〜約12dBの範囲となるようなQ値になるように、
合成共振回路の回路定数を設定した場合、感度が数dB
よくなる。
【0038】なお、合成共振回路7は図4に示す回路構
成に限定されず、共振を生じさせる回路構成であればど
のようなものでも使用できる。また、図4に示す合成共
振回路7では第1の共振と必要に応じて第2の共振を生
じさせるようにしているが、これに限定されず、回路構
成を複雑化して2以上の共振を生じさせるようにしても
よい。
【0039】アンテナ導体6については、図3の場合
は、ガラス板1のデフォッガ3より上部の余白部にアン
テナ導体6が設けられている。アンテナ導体6の隣接部
6aとデフォッガの分岐線3a部とは、所定間隔をおい
て近接されており、この近接によりアンテナ導体6とデ
フォッガ3とは、両者間で直流電流の送受は行われない
が、中高周波電流の送受は行われるように容量結合され
ていることが好ましい。
【0040】容量結合される場合には、アンテナ導体6
の隣接部6aとデフォッガの分岐線3a部とは、通常、
容量結合の範囲である0.1〜30mm程度の所定間隔
をおいて離間されている。デフォッガ3は、この容量結
合によって見かけ上、アンテナの一部として機能するよ
うになる。特にAM放送帯に対しては、デフォッガ3も
AM放送用アンテナの一部として機能して、AM放送用
アンテナの実効長が長くなるため、受信電波を多く受け
られ感度が向上する。なお、アンテナ導体6とデフォッ
ガ3とは、容量結合されていなくともよい。
【0041】リアクタンス回路8内の高周波チョークコ
イル12a、12bは、FM放送帯において、高インピ
ーダンスとなるもので、通常、磁気コアを使用しないソ
レノイド又は磁気コアを使用する。これらはFM放送帯
及びFM放送帯の近傍では誘導性のインダクタンスを有
する。また、高周波チョークコイル12a、12bとし
て、適当な長さのリード線も使用可能な場合もあり、さ
らには、リアクタンス回路8の車体内の配置によっても
同様の効果を有する場合もある。ヒータトランス9のチ
ョークコイルはFM放送帯では自己共振周波数が低く、
インダクタンスを失ってしまうので、高周波チョークコ
イル12a、12bがこれを代行する。チョークコイル
がFM放送帯でインダクタンスを失わない場合には、高
周波チョークコイル12a、12bは、不要である。
【0042】図3に示すデフォッガ3では、デフォッガ
3の両側のバスバの右側のバスバを所望のところから上
下に2つに分割し、下側部バスバ5a、上側部バスバ5
bを設けている。下側部バスバ5aには車体アースのリ
ード線を接続し、上側部バスバ5bには電源側のリード
線を接続している。給電された電流は上側部バスバ5b
からバスバ5cを通って下側部バスバ5aへとコの字状
に流れる。
【0043】図3に示すデフォッガは、いわゆるコの字
状であるが、本発明におけるデフォッガはこれに限定さ
れず、いわゆるハの字状デフォッガであっても、本発明
に利用できる。また、アンテナ導体6の形状も図3のも
のに限定されない。なお、本発明は、所望の放送帯の受
信のみならず、放送帯以外の受信帯の受信にも利用でき
る。
【0044】
【実施例】図3、図4に示すような車両用ガラスアンテ
ナ装置を製作した。第1のコンデンサ13は470p
F、第1のコイル14は1mH、第3のコンデンサ16
は0.01μH、第1のダンピング抵抗15は6.7k
Ω、第2のコイル18は220μH、第2のダンピング
抵抗22は5.4kΩ、第4のコンデンサ21は0.0
1μH、第2のコンデンサ19は0.01μHとした。
その他の回路素子は設けなかった。
【0045】アンテナ導体6とデフォッガ3とは容量結
合されていた。また、第1の共振周波数はほぼ450k
Hz、第2の共振周波数はほぼ1450kHzであっ
た。
【0046】このようにした結果、AM放送帯における
平均感度は49dBμVであり、AM放送帯内で最高感
度と最低感度との差は約6dBの以内となり、ノイズも
少なく、良好に受信できた。
【0047】
【発明の効果】本発明では、アンテナとなりうる複数の
アンテナ導体の受信信号を合成し、共振させるため、複
数のアンテナ導体の有効的な利用が図れ、増幅器なしで
も、S/N比に優れ、高感度が達成できる。また、増幅
器がないので増幅器用の電源電圧のための配線を必要と
せず、構造が比較的簡単で、放送帯内で最高感度と最低
感度との差が少なく、生産性に優れた車両用ガラスアン
テナ装置が製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用ガラスアンテナ装置の基本的構
成図
【図2】従来ガラスアンテナにおける合成回路の回路図
【図3】本発明の車両用ガラスアンテナ装置の代表例の
構成図
【図4】図3の合成共振回路の代表例の回路図
【符号の説明】
101:第1のアンテナ 102:第2のアンテナ C1 :第1のアンテナ101の対地浮遊容量 C2 :第2のアンテナ102の浮遊容量 1:車両の後部窓ガラス板 2:ヒータ線 2a:最高位のヒータ線 3:デフォッガ 3a:デフォッガの分岐線 4:アンテナ導体の給電点 5a、5b、5c:バスバ 6:アンテナ導体 6a:アンテナ導体6のデフォッガ3との隣接部 7:合成共振回路 8:リアクタンス回路 9:チョークコイル 10:直流電源 11:第5のコンデンサ 12a、12b:高周波チョークコイル 13:第1のコンデンサ 14:第1のコイル 15:第1のダンピング抵抗 16:第3のコンデンサ 18:第2のコイル 19:第2のコンデンサ 20:受信機 21:第4のコンデンサ 22:第2のダンピング抵抗 25:ケーブル 26:第1の入力端子 27:第2の入力端子 28:出力端子 30:第3のダンピング抵抗 31:第4のダンピング抵抗

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のアンテナ導体と第2のアンテナ導体
    と合成共振回路とが車両に設けられており、 第1のアンテナ導体の受信信号と第2のアンテナ導体の
    受信信号とを合成共振回路により合成してなり、 第1のアンテナ導体の受信信号と第2のアンテナ導体の
    受信信号の少なくとも一方を合成共振回路により共振さ
    せてなることを特徴とする車両用ガラスアンテナ装置。
  2. 【請求項2】第1のアンテナ導体と第2のアンテナ導体
    とが車両の窓ガラス板に設けられており、第1のアンテ
    ナ導体と第2のアンテナ導体とが近接されて容量結合さ
    れてなる請求項1記載の車両用ガラスアンテナ装置。
  3. 【請求項3】複数のアンテナ導体と合成共振回路とが車
    両に設けられており、 複数のアンテナ導体の全部又は一部のアンテナ導体の受
    信信号を合成共振回路にそれぞれ送り、 合成共振回路は合成共振回路内に入力されてきた複数の
    アンテナ導体からの受信信号を合成し、 合成共振回路は合成共振回路が接続されている周辺のイ
    ンピーダンスと共振を生じさせるような回路定数を有
    し、 複数のアンテナ導体からの受信信号の少なくとも一つを
    合成共振回路により共振させて、受信機側に送ることを
    特徴とする車両用ガラスアンテナ装置。
  4. 【請求項4】合成共振回路は合成共振回路が接続されて
    いる周辺のインピーダンスと複数の共振を生じさせるよ
    うな回路定数を有する請求項3記載の車両用ガラスアン
    テナ装置。
  5. 【請求項5】車両の後部窓ガラス板にヒータ線とヒータ
    線に給電するバスバとを有する通電加熱式のデフォッガ
    とを設け、 デフォッガと、バスバとデフォッガ用の直流電源間に接
    続されたチョークコイルと、後部窓ガラス板に設けられ
    たアンテナ導体と、合成共振回路とを備え、チョークコ
    イルにより、デフォッガをアンテナとして機能させ、 アンテナ導体の受信信号を合成共振回路に送り、かつ、
    デフォッガの受信信号を合成共振回路に送り、両受信信
    号を合成共振回路により合成し、 合成共振回路は合成共振回路が接続されている周辺のイ
    ンピーダンスと複数の共振を生じさせるような回路定数
    を有し、 合成された受信信号を複数共振させて、受信機側に送る
    ことを特徴とする車両用ガラスアンテナ装置。
  6. 【請求項6】デフォッガとアンテナ導体とが所定間隔を
    おいて近接されて容量結合されていることを特徴とする
    請求項5記載の車両用ガラスアンテナ装置。
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