JPH09181513A - 自動車用ガラスアンテナ装置 - Google Patents

自動車用ガラスアンテナ装置

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JPH09181513A
JPH09181513A JP33541795A JP33541795A JPH09181513A JP H09181513 A JPH09181513 A JP H09181513A JP 33541795 A JP33541795 A JP 33541795A JP 33541795 A JP33541795 A JP 33541795A JP H09181513 A JPH09181513 A JP H09181513A
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JP
Japan
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antenna conductor
band
frequency band
frequency
coil
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Application number
JP33541795A
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English (en)
Inventor
Koji Igawa
耕司 井川
Tetsuo Hashimoto
哲郎 橋本
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】受信感度向上。 【解決手段】ガラス板1に設けられた2つのAM帯用の
アンテナ導体7、8をフレキシブル基板17の接続線1
6により接続し、AM帯用のアンテナ導体7、8等の浮
遊容量とAM帯高域共振用コイルとで直列共振させ、A
M帯用のアンテナ導体7、8等の浮遊容量とAM帯低域
共振用コイルとで並列共振させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジオ放送、テレ
ビ放送受信に適した自動車用ガラスアンテナ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、AM帯放送周波数帯(以下、
AM帯という)とFM放送周波数帯(以下、FM帯とい
う)の受信を行う自動車用ガラスアンテナ装置として、
図4に示すように、自動車の後部窓のガラス板31に、
ヒータ線32とヒータ線32に給電するバスバとを有す
る通電加熱式のデフォッガ33と、デフォッガ33との
間で直流電流の送受は行われないが高周波電流の送受は
行われるように所定間隔をおいて近接させて容量結合さ
せた所定パターンのアンテナ導体36とを設け、バスバ
とデフォッガ33用の直流電源18間にチョークコイル
39を挿入接続したガラスアンテナ装置が知られてい
る。
【0003】この従来技術においては、バスバとデフォ
ッガ33用の直流電源18間にチョークコイル39を挿
入し、放送周波数帯域等の高周波帯域にてチョークコイ
ル39のインピーダンスを大きくすることによって、直
流電源18からデフォッガ33への直流電流は流すが放
送周波数帯域の電流は遮断するようにしている。
【0004】このようにして、チョークコイル39によ
りデフォッガ33のヒータ線32とバスバとを車体アー
ス(接地)から高周波的に絶縁でき、ヒータ線32及び
バスバに誘起された放送周波数帯域等の高周波帯域の受
信電流が車体アースへ流れるのを防止でき、この受信電
流を漏れなく受信機20に送ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、デフォッガ3
3には、エンジン雑音などの雑音電圧が混入しており、
高受信感度化を図ると、かえってこの雑音との結合が強
まり、S/Nを劣化させる。そのため、従来、良好なS
/Nが得られるように、煩雑な容量結合調整により、受
信感度とS/Nとのトレードオフを行っていた。
【0006】また、図4に示す従来技術では、チョーク
コイル39には10数アンペアという、デフォッガ33
用の直流の大電流が流れるため、放送周波数帯域等の高
周波帯域の電流を遮断するには、磁気飽和によるインダ
クタンスの低下を防ぐ必要があり、通常、特殊な巻線構
造を採ることを要する。
【0007】また、チョークコイル39のインダクタン
スも、通常、0.6〜1mHと大きく、電力損失を抑え
るため直流抵抗を下げる必要があるので、チョークコイ
ル39に使用する巻線は、線径の太い巻線を使用しなけ
ればならない。
【0008】さらに、FM帯において、アンテナ導体3
6とデフォッガ33との相互干渉が発生すると、FM帯
の受信感度が低下する。チョークコイル39がFM帯で
は容量性となり、FM帯で無効電流が増加するためであ
る。
【0009】このように、良好な受信感度を確保するた
めに、デフォッガ33を利用すると、構造的に大きく、
かつ、大型で重いチョークコイルと、FM帯における受
信感度低下対策が必要となり、ガラスアンテナ装置全体
が構造的に複雑であり、コンパクト化できず、生産性が
悪いという問題があった。
【0010】また、図4に示す以外の従来技術(不図
示)であって、受信感度向上のために、自動車の窓のガ
ラス板に、AM帯用のアンテナ導体とFM帯用のアンテ
ナ導体とを別々に設けていたガラスアンテナ装置では、
アンテナ導体の占める面積が大きく、視野を悪くする等
の問題があり、このような場合であっても、AM放送受
信時にAM帯用のアンテナ導体とFM帯用のアンテナ導
体の両方を利用して、受信感度を向上させ、効率よく受
信できるガラスアンテナ装置が望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決すべくなされたものであり、自動車用の窓のガラス板
に、高受信周波数帯用アンテナ導体、第1の低受信周波
数帯用アンテナ導体及び第2の低受信周波数帯用アンテ
ナ導体を設け、第1の低受信周波数帯用アンテナ導体と
第2の低受信周波数帯用アンテナ導体とをフレキシブル
基板に設けられた接続線により接続し、第1の低受信周
波数帯用アンテナ導体及び/又は第2の低受信周波数帯
用アンテナ導体と、高受信周波数帯用アンテナ導体とを
第1のコイルによって接続し、第1のコイルは、低受信
周波数帯より高い周波数で高インピーダンスになるよう
にし、主に、高受信周波数帯用アンテナ導体の有する浮
遊容量、第1の低受信周波数帯用アンテナ導体の有する
浮遊容量、第2の低受信周波数帯用アンテナ導体の有す
る浮遊容量、フレキシブル基板に設けられた接続線の有
する浮遊容量及び第1のコイルによって直列共振させ、
第1の低受信周波数帯用アンテナ導体及び/又は第2の
低受信周波数帯用アンテナ導体と車体アースとを第2の
コイルによって接続し、主に、高受信周波数帯用アンテ
ナ導体の有する浮遊容量、第1の低受信周波数帯用アン
テナ導体の有する浮遊容量、第2の低受信周波数帯用ア
ンテナ導体の有する浮遊容量、フレキシブル基板に設け
られた接続線の有する浮遊容量及び第2のコイルによっ
て並列共振させたことを特徴とする自動車用ガラスアン
テナ装置を提供する。
【0012】また、直列共振の共振周波数と並列共振の
共振周波数のいずれか一方を低受信周波数帯の略中心周
波数より高くし、いずれか他方を低受信周波数帯の略中
心周波数より低くしたことを特徴とする上記自動車用ガ
ラスアンテナ装置を提供する。
【0013】また、低受信周波数帯の最高周波数をfH
とする場合、fH の1.5倍の周波数と低受信周波数帯
の略中心周波数との間に直列共振の共振周波数を存在さ
せ、かつ、低受信周波数帯の最低周波数をfL とする場
合、fL の0.6倍の周波数とfL の1.4倍の周波数
との間に並列共振の共振周波数を存在させたことを特徴
とする上記自動車用ガラスアンテナ装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に従って詳細
に説明する。図1に本発明の代表例の基本的構成図を示
す。図1において、1は後部窓のガラス板、2は回路実
装部、3は給電端子兼用のアンテナ端子ボックス、4は
第2のAM帯用アンテナ導体の接続ボックス、5はバス
バ、6は高受信周波数帯用アンテナ導体であるFM帯用
アンテナ導体、7は第1の低受信周波数帯用アンテナ導
体である第1のAM帯用アンテナ導体、8は第2の低受
信周波数帯用アンテナ導体である第2のAM帯用アンテ
ナ導体、9は受信機、10はヒータ線、17はフレキシ
ブル基板、18は直流電源である。
【0015】図2に図1における回路実装部2及びアン
テナ端子ボックス3周辺の拡大図を示す。図2におい
て、11はFM帯用アンテナ導体接続端子、12は第1
のAM帯用アンテナ導体接続端子、13は給電端子、1
4はアース端子、15はフレキシブル基板コネクタ、1
6はフレキシブル基板17に設けられた接続線である。
なお、図2において、図1と同番号、同符号の部分の名
称は図1と同名称とする。
【0016】また、これら4つの端子がフレキシブル基
板コネクタ15を介してフレキシブル基板に接続され、
関連する電気信号が回路実装部2に送られる。回路実装
部2には、後述するように、回路素子が収納されるの
で、耐湿性向上のため、樹脂によりモールドされること
が好ましい。
【0017】また、図3に図2における回路実装部2の
回路図を示す。図3において、23は第1のコイルであ
るAM帯高域共振用コイル、25は第1のダンピング抵
抗、26はAM帯高域共振用コイル23が容量性となる
高周波帯域でのインピーダンスの減少を補完するための
第3のコイルである高周波コイル、27は第1のダンピ
ング抵抗、28は第2のコイルであるAM帯低域共振用
コイル、29はカップリングコンデンサである。なお、
図3において、図2と同番号、同符号の部分の名称は図
2と同名称とする。
【0018】フレキシブル基板17は曲げることができ
る回路基板であり、フレキシブル基板17の材質は、通
常、合成樹脂であり、その他ガラスをフィルム状にした
もの等も使用できる。本発明においては、フレキシブル
基板17を接着剤等により後部窓のガラス板1等に接着
し、フレキシブル基板17に設けられた接続線16を、
第1のAM帯用アンテナ導体7と第2のAM帯用アンテ
ナ導体8とに半田等により接着することにより、第1の
AM帯用アンテナ導体7と第2のAM帯用アンテナ導体
8とを接続する。
【0019】また、フレキシブル基板17はバスバ5と
ヒータ線10とからなるデフォッガや他のアンテナ導体
が、第1のAM帯用アンテナ導体7と第2のAM帯用ア
ンテナ導体8との間に設けられていた場合に、後部窓の
ガラス板1に導体パターンを設けずに第1のAM帯用ア
ンテナ導体7と第2のAM帯用アンテナ導体8とを接続
する機能を有する。
【0020】さらに、フレキシブル基板17に設けられ
た接続線16の長さを調整することにより、アンテナ長
の調整や接続線16の有する浮遊容量を変化させて受信
感度の向上を図れる。第1のAM帯用アンテナ導体7と
第2のAM帯用アンテナ導体8の導体長は変化させられ
ないので、受信感度の向上の手段として非常に有効であ
る。
【0021】フレキシブル基板17は絶縁性なので、フ
レキシブル基板17がデフォッガや車体アース等と近接
しても接続線16がデフォッガや車体アース等と短絡す
ることはない。
【0022】なお、図1ではフレキシブル基板17は窓
のガラス板1に設けたがこれに限られず、ガラス板1に
設けなくともよく、車体の一部に設けてもよい。また、
図1ではデフォッガを、第1のAM帯用アンテナ導体7
と第2のAM帯用アンテナ導体8との間に設けたが、こ
れに限られず、後部窓のガラス板1にデフォッガを、設
けてなくともよい。
【0023】接続ボックス4は、第2のAM帯用アンテ
ナ導体8と接続線16とを接続する機能を有する。した
がって、接続ボックス4を設けず、単に半田等の手段に
より第2のAM帯用アンテナ導体8と接続線16とを接
続してもよい。
【0024】図1ではAM帯及びFM帯受信を想定した
が、本発明はAM帯及びFM帯受信に限定されず、他の
周波数帯にも適用される。
【0025】本発明では、AM放送受信の場合には、A
M帯高域共振用コイル23と高周波コイル26とが低イ
ンピーダンスとなるため、第1のAM帯用アンテナ導体
7とFM帯用アンテナ導体6とが接続される。
【0026】また、第1のAM帯用アンテナ導体7と第
2のAM帯用アンテナ導体8とは、フレキシブル基板1
7に設けられた接続線16によって接続されているの
で、AM帯高域共振用コイル23と高周波コイル26と
が低インピーダンスとなれば、第2のAM帯用アンテナ
導体8とFM帯用アンテナ導体6も接続される。
【0027】本発明では、主に、FM帯用アンテナ導体
6の有する浮遊容量、第1のAM帯用アンテナ導体7の
有する浮遊容量、第2のAM帯用アンテナ導体8の有す
る浮遊容量、フレキシブル基板に設けられた接続線の有
する浮遊容量及びAM帯高域共振用コイル23のインダ
クタンスとによって直列共振させる。受信感度向上のた
めである。
【0028】この直列共振には第1のAM帯用アンテナ
導体7とFM帯用アンテナ導体6の周辺の配線容量も影
響する。例えば、第1のAM帯用アンテナ導体7及びF
M帯用アンテナ導体6と、AM帯高域共振用コイル2
3、AM帯低域共振用コイル28、高周波コイル26、
ダンピング抵抗25、27、カップリングコンデンサ2
9との配線容量である。
【0029】なお、高周波コイル26は、FM帯及びF
M帯の近傍でも誘導性となり、FM帯において高インピ
ーダンスとなるもので、AM帯高域共振用コイル23は
FM帯では、通常、自己共振周波数が低く、容量性とな
ってしまうので、高周波コイル26がこれを代行する。
【0030】したがって、高周波コイル26は必要に応
じて設けられるものであって、AM帯高域共振用コイル
23がFM帯でインダクタンスを失わないものならばA
M帯高域共振用コイル23のみで足りる。要するにAM
帯高域共振用コイル23が高周波コイル26の機能を果
たせば高周波コイル26は不要である。
【0031】また、高周波コイル26として、適当な長
さのリード線を使用できる場合もあるが、通常、磁気コ
アを使用しないソレノイド又は磁気コアを使用する。
【0032】また、本発明では、デフォッガ及び車体ア
ースの少なくとも一方と、第1のAM帯用アンテナ導体
7、第2のAM帯用アンテナ導体8及び接続線16の少
なくとも一つとが容量結合されるように所定間隔をおい
て近接させて配設されることが好ましい。第1のAM帯
用アンテナ導体7及び第2のAM帯用アンテナ導体8の
有する浮遊容量及び接続線16の有する浮遊容量を大き
くさせ、安定させるためである。
【0033】本発明では、AM帯低域共振用コイル28
のインダクタンスと、第1のAM帯用アンテナ導体7、
第2のAM帯用アンテナ導体8及び接続線16の主に浮
遊容量とで並列共振を起こす。
【0034】本発明では、低受信周波数帯の略中心周波
数を境として、直列共振の共振周波数(以下、直列共振
周波数という)と並列共振の共振周波数(以下、並列共
振周波数という)とを異なる周波数帯域にそれぞれ存在
させることが好ましい。直列共振と並列共振の2種類の
共振で1つの受信周波数帯を分けて分担させることによ
り、フラットな受信感度特性が達成できるからである。
【0035】この場合、直列共振周波数を低受信周波数
帯の略中心周波数より低くし、並列共振周波数を低受信
周波数帯の略中心周波数より高くしてもよいが、直列共
振周波数を低受信周波数帯の略中心周波数より高くし、
並列共振周波数を低受信周波数帯の略中心周波数より低
くした方が、受信感度の平坦化の面でより好ましい。並
列共振周波数より低い周波数域の受信感度が急激に減衰
するからである。
【0036】ここで、受信感度が平坦とは、所望の放送
周波数帯域等の帯域内で最高受信感度と最低受信感度と
の差が小さく平坦であることをいう。
【0037】このように本発明では、直列共振と並列共
振の2種類の共振で1つの受信周波数帯を分けて分担さ
せ、受信感度の向上とフラットな受信感度特性を達成す
る。
【0038】また、低受信周波数帯の最高周波数をfH
とする場合、fH の1.5倍の周波数と低受信周波数帯
の略中心周波数との間に直列共振周波数を存在させ、か
つ、低受信周波数帯の最低周波数をfL とする場合、f
L の0.6倍の周波数とfLの1.4倍の周波数との間
に並列共振周波数を存在させることが、受信感度の平坦
化の面で特に好ましい。この範囲外であると、低受信周
波数帯で受信感度の平坦性を最良にすることができな
い。
【0039】また、上記したように並列共振周波数、直
列共振周波数の範囲については、AM帯(中波)及びF
M帯のみならず、短波、長波、極超短波等についても同
様な手段により、直列共振周波数、並列共振周波数の必
要な範囲等を決定できる。
【0040】並列共振周波数、直列共振周波数の範囲の
条件を満足するためには、第1のAM帯用アンテナ導体
7、第2のAM帯用アンテナ導体8及びFM帯用のFM
帯用アンテナ導体6の主に浮遊容量によるインピーダン
スは固定されているので、AM帯低域共振用コイル2
8、AM帯高域共振用コイル23及び高周波コイル26
を変化させて並列共振周波数及び直列共振周波数の位置
を調整する。
【0041】また、FM帯用のFM帯用アンテナ導体6
と受信機とを接続しているケーブルは、同軸ケーブル、
フィーダ線等が通常使用される。
【0042】直列共振と並列共振のQ(クオリティファ
クタ)については、低受信周波数帯で受信感度がなるべ
く平坦となるように、低受信周波数帯の帯域内で最高受
信感度と最低受信感度との差が約1dB〜約16dBの
範囲に設定することが好ましい。
【0043】最高受信感度と最低受信感度との差が約1
dB未満では、並列共振と直列共振の効果がほとんどな
くなるため平均受信感度が数dB〜十数dB低くなって
しまい、好ましくない。最高受信感度と最低受信感度と
の差が約16dB超では受信感度のバラツキが大きくな
るばかりでなく、量産した場合にも個々の製品の受信感
度の周波数特性のバラツキが大きくなり好ましくない。
【0044】最高受信感度と最低受信感度との差の、よ
り望ましい範囲は約2dB〜約13dBの範囲であり、
特に望ましい範囲は約4dB〜約10dBの範囲であ
る。最高受信感度と最低受信感度との差を上記範囲にす
ることによって、第1のAM帯用アンテナ導体7等から
なるアンテナから受信機9への電力効率を良好にでき、
到来電波によるアンテナに生じた受信信号の中高周波電
流を漏れなく受信機側に送ることができ、高受信感度で
受信できる。
【0045】また、ダンピング抵抗25は直列共振のQ
の調整用であり、ダンピング抵抗27は並列共振のQの
調整用である。Qの調整が必要でない場合にはダンピン
グ抵抗25、27は省略できる。なお、図1では、ダン
ピング抵抗25はAM帯高域共振用コイル23と並列接
続としているが、これに限定されず、ダンピング抵抗2
5はAM帯高域共振用コイル23及び高周波コイル26
と並列接続であってもよい。
【0046】図1に示す後部窓のガラス板1は、通常3
〜5mm前後の強化ガラス、又は合わせガラス等が通常
使用される。後部窓のガラス板1の内側面の被加熱領域
には多数本のヒータ線と、ヒータ線群の両端に接続され
る対向したバスバとを有する通電加熱式のデフォッガが
設けられており、デフォッガのバスバにはリード線が接
続されている。
【0047】図1に示すデフォッガは、ヒータ線10と
バスバ5とから構成される。ヒータ線10は、通常、線
幅0.5〜2mmの細い通電加熱のヒータ線を多数本ガ
ラス板上の横方向にほぼ平行に2〜4cmの間隔をおい
て形成することよりなる。
【0048】さらに、ヒータ線10に電流を供給するた
めのバスバ5をヒータ線10の両側に形成する。ヒータ
線10、バスバ5及び第1のAM帯用アンテナ導体7等
のアンテナパターンは、通常、導電性銀ペースト等の導
電性金属含有ペーストをガラス板の車内側表面にプリン
トし、焼付けて形成する等により製造する。
【0049】各アンテナ導体のパターンとしては、AM
放送用、FM放送用に限定されず、自動車の仕様、形
状、ガラス板の形状、寸法、構成等によりAM放送、F
M放送、AM放送とFM放送の両ラジオ放送共用、又は
テレビその他の放送等用のアンテナとして最適な性能が
得られるパターンが適宜選択、設計される。
【0050】図1の場合は、窓のガラス板1のデフォッ
ガより上部の余白部にFM帯用アンテナ導体6を設けて
いる。FM帯用アンテナ導体6の設けられる窓のガラス
板1の位置は、図1に示す位置に限られず、ガラス板1
のデフォッガより下部の余白部であってもよい。また、
デフォッガの上下部にそれぞれ設けてもよく、その他の
余白部に設けてもよい。また、窓のガラス板1には、F
M帯用アンテナ導体6以外の別のアンテナ導体を設けて
もよい。
【0051】なお、図1では、窓のガラス板として、デ
フォッガが設けられた後部窓のガラス板1を例示した
が、本発明では、これに限られず、デフォッガが設けら
れていない窓のガラス板であっても使用でき、窓のガラ
ス板として、前部窓のガラス板、サイド窓のガラス板、
ルーフ窓のガラス板等であっても使用できる。
【0052】
【実施例】図1に示すようなガラスアンテナ装置を作成
した。フレキシブル基板の表面に接続線を形成した。フ
レキシブル基板の全長は520mm、幅は回路実装部近
傍で13mm、その他の部分で5mmであった。フレキ
シブル基板は裏面を後部窓のガラス板に接着固定した。
【0053】回路実装部の形状は約、幅10mm、長さ
15mm、高さ5mmとした。図3に示した回路の定数
は、AM帯高域共振用コイルはチップ型のコイルを採用
し、比較的広帯域のものを使用し、AM帯で180μH
とした。
【0054】高周波コイルは1μHとし、AM帯低域共
振用コイルは220μHとした。高周波コイルが有する
浮遊容量は10MHzで1.2pFとした。第1のダン
ピング抵抗は5.1kΩ、第1のダンピング抵抗は6.
8kΩとした。
【0055】第1のAM帯用アンテナ導体7、第2のA
M帯用アンテナ導体8及び接続線16の有する有効容量
は総計AM帯で30pF、無効容量はAM帯で150p
Fであった。ケーブルの浮遊容量はAM帯で150pF
であった。カップリングコンデンサはAM帯、かつ、F
M帯で0.01μFであった。
【0056】実施例の並列共振周波数はほぼ580kH
z、直列共振周波数はほぼ1350kHzであった。
【0057】また、比較例として、実施例と全く同様の
アンテナパターンを利用して、換言すれば実施例と全く
同様の後部窓のガラス板を使用して、ガラスアンテナ装
置を作成した。ただし、フレキシブル基板を設けなかっ
たため、第2のAM帯用アンテナ導体は使用せず、各素
子の回路定数は並列共振周波数がほぼ580kHz、直
列共振周波数がほぼ1350kHzになるように選択し
た。
【0058】実施例は比較例より、AM帯での平均受信
感度が3dB向上した。また、FM帯の平均受信感度も
ほぼ同じであった。
【0059】
【発明の効果】本発明では、デフォッガ用のチョークコ
イル等の大型のコイルを必要としないため、ガラスアン
テナ装置全体を小型化でき、生産性が向上する。また、
直列共振と並列共振とを利用しているため、低受信周波
数帯を受信感度良好に、かつ、優れた平坦性で受信でき
る。
【0060】また、本発明では、従来のガラスアンテナ
装置のように自動車の窓のガラス板に、AM帯用のアン
テナ導体とFM帯用のアンテナ導体とを別々に設けてい
ないので、アンテナ導体の占める面積が小さく視野を悪
くする等の問題が少ない。
【0061】また、本発明では、自動車の窓のガラス板
に、例えば、AM帯用のアンテナ導体とFM帯用のアン
テナ導体とを別々に設けて、AM放送受信時にAM帯用
のアンテナ導体とFM帯用のアンテナ導体の両方を利用
して、AM放送の受信感度を向上させ、効率よい受信を
行いうる。
【0062】さらに、本発明では、2つのAM帯用アン
テナ導体を窓のガラス板側に設けたたフレキシブル基板
の接続線で接続するため、省スペースが図れる。また、
フレキシブル基板に設けられた接続線の長さを調整する
ことにより、位相調整や接続線の有する浮遊容量を変化
させて受信感度の向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表例の基本的構成図
【図2】図1における回路実装部2及びアンテナ端子ボ
ックス3周辺の拡大図
【図3】図2における回路実装部2の回路図
【図4】従来例の基本的構成図
【符号の説明】
1:後部窓のガラス板 2:回路実装部 3:給電端子兼用のアンテナ端子ボックス 4:第2のAM帯用アンテナ導体の接続ボックス 5:バスバ 6:FM帯用アンテナ導体 7:第1のAM帯用アンテナ導体 8:第2のAM帯用アンテナ導体 9:受信機 10:ヒータ線 11:FM帯用アンテナ導体接続端子 12:第1のAM帯用アンテナ導体接続端子 13:給電端子 14:アース端子 15:フレキシブル基板コネクタ 16:接続線 17:フレキシブル基板 18:直流電源 23:第1のコイルであるAM帯高域共振用コイル 25:第1のダンピング抵抗 26:第3のコイルである高周波コイル 27:第2のダンピング抵抗 28:第2のコイルであるAM帯低域共振用コイル 29:カップリングコンデンサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車用の窓のガラス板に、高受信周波数
    帯用アンテナ導体、第1の低受信周波数帯用アンテナ導
    体及び第2の低受信周波数帯用アンテナ導体を設け、 第1の低受信周波数帯用アンテナ導体と第2の低受信周
    波数帯用アンテナ導体とをフレキシブル基板に設けられ
    た接続線により接続し、第1の低受信周波数帯用アンテ
    ナ導体及び/又は第2の低受信周波数帯用アンテナ導体
    と、高受信周波数帯用アンテナ導体とを第1のコイルに
    よって接続し、第1のコイルは低受信周波数帯より高い
    周波数で高インピーダンスになるようにし、 主に、高受信周波数帯用アンテナ導体の有する浮遊容
    量、第1の低受信周波数帯用アンテナ導体の有する浮遊
    容量、第2の低受信周波数帯用アンテナ導体の有する浮
    遊容量、フレキシブル基板に設けられた接続線の有する
    浮遊容量及び第1のコイルによって直列共振させ、 第1の低受信周波数帯用アンテナ導体及び/又は第2の
    低受信周波数帯用アンテナ導体と車体アースとを第2の
    コイルによって接続し、 主に、高受信周波数帯用アンテナ導体の有する浮遊容
    量、第1の低受信周波数帯用アンテナ導体の有する浮遊
    容量、第2の低受信周波数帯用アンテナ導体の有する浮
    遊容量、フレキシブル基板に設けられた接続線の有する
    浮遊容量及び第2のコイルによって並列共振させたこと
    を特徴とする自動車用ガラスアンテナ装置。
  2. 【請求項2】直列共振の共振周波数と並列共振の共振周
    波数のいずれか一方を低受信周波数帯の略中心周波数よ
    り高くし、いずれか他方を低受信周波数帯の略中心周波
    数より低くしたことを特徴とする請求項1の自動車用ガ
    ラスアンテナ装置。
  3. 【請求項3】低受信周波数帯の最高周波数をfH とする
    場合、fH の1.5倍の周波数と低受信周波数帯の略中
    心周波数との間に直列共振の共振周波数を存在させ、か
    つ、低受信周波数帯の最低周波数をfL とする場合、f
    L の0.6倍の周波数とfLの1.4倍の周波数との間
    に並列共振の共振周波数を存在させたことを特徴とする
    請求項1又は2の自動車用ガラスアンテナ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6215450B1 (en) 1998-06-03 2001-04-10 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Glass window antenna system for motor vehicles
EP2109181A1 (en) * 2007-02-06 2009-10-14 Nippon Sheet Glass Company Limited Vehicle glass antenna
US10686245B2 (en) 2016-03-22 2020-06-16 AGC Inc. Back door, and glass antenna

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