JPH07321530A - 自動車短波受信用ガラスアンテナ - Google Patents

自動車短波受信用ガラスアンテナ

Info

Publication number
JPH07321530A
JPH07321530A JP6115654A JP11565494A JPH07321530A JP H07321530 A JPH07321530 A JP H07321530A JP 6115654 A JP6115654 A JP 6115654A JP 11565494 A JP11565494 A JP 11565494A JP H07321530 A JPH07321530 A JP H07321530A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
band
impedance
frequency
defogger
automobile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6115654A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Saito
俊彦 斉藤
Koji Tabata
耕司 田畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP6115654A priority Critical patent/JPH07321530A/ja
Publication of JPH07321530A publication Critical patent/JPH07321530A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Aerials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】短波放送周波数帯とAM放送周波数帯の受信感
度を向上する。 【構成】アンテナ導体6と受信機20との間に所定の回
路を挿入接続し、所定の回路と受信機の入力インピーダ
ンスと所定の回路からアンテナ導体6側をみたインピー
ダンスとによって、AM放送周波数帯付近で共振させる
ようにし、AM放送周波数帯と短波放送周波数帯との間
で反共振させるようにし、短波放送周波数帯内で共振さ
せるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は受信感度に優れ、低ノイ
ズの自動車短波受信用ガラスアンテナに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラスアンテナにおいては、アン
テナの受信感度の不足を補償するため、アンテナ導体の
給電端子と受信機との間の給電線の好適な部位に前置増
幅器を挿入することが行われていた。しかし、前置増幅
器挿入のため強電界中においては、波形歪や抑圧混変調
などが発生し、ノイズがそのまま増幅されるという問題
があった。
【0003】また、この従来技術の場合にはラジオ受信
機とは別に前置増幅器を設置する必要があるため、かな
り生産性が悪くなるという問題や、ガラスアンテナの近
傍に前置増幅器を設置することは、前置増幅器用のスペ
ース確保等で自動車の設計上の制約条件を与えるという
問題を有していた。したがって、このような前置増幅器
を必要とせず、しかも高利得で低ノイズで無指向性の自
動車用ガラスアンテナの開発が望まれていた。
【0004】これを解決すべく、特開平2−23970
1号公報によって、自動車の後部窓のガラス板に、ヒー
ター線とヒーター線に給電するバスバーとを有する通電
加熱式のデフォッガーと、デフォッガーとの間で直流電
流の送受は行われないが高周波電流の送受は行われるよ
うに所定間隔をおいて近接させて容量結合させた所定パ
ターンのアンテナ導体とを設け、一方のバスバーとバッ
テリーとの間及び他方のバスバーと接地との間にチョー
クコイルを挿入接続し、アンテナ導体の給電点と受信機
との間に図5に示すマッチング回路を挿入接続し、マッ
チング回路のインピーダンスと受信機の入力インピーダ
ンスとマッチング回路からアンテナ導体側をみたインピ
ーダンスとによって、放送周波数帯域内で共振、反共振
させるガラスアンテナ装置が提案されている。
【0005】しかし、この提案では、短波放送周波数帯
(以下、SW帯という)にこれを適用すると受信感度が
平坦にならず、AM放送周波数帯(以下、AM帯とい
う)の受信感度も悪くなるという欠点があった。また、
AM帯にこの提案を適用すると図2に示すようにSW帯
の受信感度が悪くなるという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
有する前述の欠点を解消することを目的とするものであ
り、従来知られていなかったAM帯及びSW帯の両方の
受信感度に優れた自動車短波受信用ガラスアンテナを新
規に提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、「自動車の後部窓のガ
ラス板に、ヒーター線とヒーター線に給電するバスバー
とを有する通電加熱式のデフォッガーと、デフォッガー
との間で直流電流の送受は行われないが高周波電流の送
受は行われるように所定間隔をおいて近接させて容量結
合させた所定パターンのアンテナ導体とを設け、一方の
バスバーとバッテリーとの間及び他方のバスバーと接地
との間にチョークコイルを挿入接続した自動車短波受信
用ガラスアンテナにおいて、アンテナ導体の給電点と受
信機との間に所定の回路を挿入接続し、所定の回路のイ
ンピーダンスと受信機の入力インピーダンスと所定の回
路からアンテナ導体側をみたインピーダンスとによっ
て、AM放送周波数帯の下限周波数と、AM放送周波数
帯の上限周波数と短波放送周波数帯の下限周波数の中心
周波数と、の間で共振させるようにし、AM放送周波数
帯と短波放送周波数帯との間で反共振させるようにし、
かつ、短波放送周波数帯で共振させるようにしたことを
特徴とする自動車短波受信用ガラスアンテナ」を提供す
る。
【0008】また、本発明は、「チョークコイルとデフ
ォッガーの有するインピーダンスとによって、AM放送
周波数帯の中心周波数より低周波数で反共振させたこと
を特徴とする上記自動車短波受信用ガラスアンテナ」を
提供する。
【0009】また、本発明は、「所定の回路の出力イン
ピーダンスが300Ω以下であることを特徴とする上記
自動車短波受信用ガラスアンテナ」を提供する。
【0010】以下、本発明を図面にしたがって詳細に説
明する。図1は本発明の自動車短波受信用ガラスアンテ
ナの代表例の構成図である。図1において、1は自動車
の後部窓のガラス板、2はヒーター線、2aはヒーター
線最上部、3はデフォッガー、3aはデフォッガーの分
岐線、4はアンテナ導体の給電点、5a、5b、5cは
バスバー、6はアンテナ導体、6aはアンテナ導体6の
デフォッガー3との隣接部、7は所定の回路であるマッ
チング回路、8はリアクタンス回路、9はヒータートラ
ンス、10は直流電源、11はコンデンサー、12a、
12bは高周波コイル、13、15はコイル、16は抵
抗、12、14、17はコンデンサー、20は受信機、
22a、22bはリード線である。
【0011】後部窓のガラス板1は、通常3〜5mm前
後の強化ガラス、あるいは合せガラス等が使用される。
この後部窓のガラス板1の内側面の被加熱領域には多数
本のヒーター線2と、ヒーター線2の群の両端に接続さ
れる対向したバスバー5a、5b、5cとを有する通電
加熱式のデフォッガー3が設けられており、デフォッガ
ー3のバスバー5a、5bにはリード線22a、22b
が接続されている。
【0012】図1に示したデフォッガー3では、デフォ
ッガー3の両側のバスバーの一方、例えば片側のバスバ
ーを所望のところから上下に2つに分割し、下側部バス
バー5a、上側部バスバー5bを設け、この下側部バス
バー5aには車体側アースのリード線22aを接続し、
上側部バスバー5bには電源側のリード線22bを接続
して給電された電流が上側部バスバー5bからバスバー
5cを通ってバスバー下側部5aへとコの字状に流れ
る。
【0013】図1に示したデフォッガーは、ガラス板の
横方向に線幅0.5〜2mmの細い通電加熱ヒーター線
を多数本ほぼ平行に2〜4cmの間隔をおいて、導電性
銀ペースト等の導電性金属含有ペーストをガラス板の車
内側表面にプリントし、焼付けて形成する等により製造
する。
【0014】アンテナ導体6とデフォッガー3の一部の
両者近接する部分であるアンテナ導体6の隣接部6aと
デフォッガーの分岐線3a部とは、容量結合され、両者
間で直流電流の送受は行われないが、高周波電流の送受
は行われるように所定間隔をおいて近接されている。
【0015】隣接部6aとデフォッガーの分岐線3a部
とは、例えば1〜10mm程度の間隔をおいて離間され
ている。デフォッガー3は、この容量結合によって見か
け上、アンテナの一部として機能するようになる。特に
AM帯に対しては、デフォッガー3もAM帯用アンテナ
の一部として機能し、AM帯用アンテナの実効長が長く
なり、受信電波を多く受けられ、受信感度が上昇する。
【0016】アンテナ導体6から車体及びデフォッガー
3へリーク電流が流れるので、デフォッガー3からの損
失はコイル12a、12bによって阻止し、これによ
り、SW帯及びFM放送周波数帯(以下、FM帯とい
う)の受信感度が上昇する。なお、コイル12a、12
bは主にFM帯の受信感度上昇の目的のために挿入され
るため、FM帯の受信を目的としない自動車短波受信用
ガラスアンテナの場合には、コイル12a、12bを省
略してもよい。
【0017】図1に示したデフォッガー3においては、
デフォッガー3の最上位のヒーター線2aに分岐線3aが
設けられている。デフォッガー3の分岐線3aは図1に
示すように最上位のヒーター線上部2aの中央付近から垂
直方向に伸び、アンテナ導体6の隣接部6aの付近で水
平方向に分岐するような略T字状の形状となっている。
分岐線3aには、ヒーター電流が流れないため、ノイズ
が少なく、アンテナ導体6とデフォッガー3との容量結
合により受信感度が上昇する。
【0018】ただし、デフォッガー3の分岐線3aは上
記機能を有していればどんな形状でもよく、図1の形状
に限定されない。例えば、ヒーター線2aの左又は右付
近から垂直方向に伸び隣接部6a付近で逆側へ水平方向
に延長される形状でもよい。また、デフォッガーの分岐
線3aはヒーター線2の一部分でも代用でき、分岐線3
aは省略してもよいが、上記したノイズについて鑑みる
と分岐線3aを設けた方が望ましい。
【0019】図1ではバスバーが3つの形状のいわゆる
コの字状のデフォッガーを例示したが、図6に示すよう
なバスバーが2つの形状のいわゆるハの字状のデフォッ
ガーでも使用できる。なお、図6において、1は自動車
の後部窓のガラス板、6はアンテナ導体である。
【0020】上記したように、デフォッガー3とアンテ
ナ導体6とは、その一部において容量結合されるように
するため、デフォッガー3とアンテナ導体6とは、後部
窓のガラス板と同一面、通常においては室内側面に形成
するのが最適である。アンテナ導体6のパターンとして
は、自動車の形状、ガラス板の形状、寸法、構成などに
より短波放送、AM放送、FM放送、短波放送−AM放
送−FM放送のラジオ放送、あるいはテレビその他の放
送等用のアンテナとして最適な性能が得られるパターン
が適宜選択、設計される。
【0021】図1には、ガラス板1のデフォッガー3の
上部にアンテナ導体6を設けた例について示したが、こ
れに限らずデフォッガー3の下部に設けてもよいし、あ
るいはデフォッガーの上下部に夫々設けてもよいし、あ
るいはその他のガラス板1の余白部に設けてもよい。
【0022】また、アンテナ導体6及びアンテナケーブ
ルを半田付等の手段によって接続するための接続端子
は、前述したデフォッガー3のヒーター線2と同様に、
ガラス板面に導電性銀ペースト等の導電性金属含有ペー
ストを所定のパターンにプリントして焼付けた線条のプ
リントタイプのものが最も一般的であるが、これに限ら
ず所定パターンの透明電導膜や極細電導性ワイヤーから
なるものであってもよい。
【0023】本発明においては、デフォッガー3のリー
ド線22a、22b間に、直流電源10からデフォッガ
ー3への電流は流すが放送周波数帯域等の高周波帯域の
電流は遮断するようにリアクタンス回路8が挿入され
る。リアクタンス回路8は、ヒータートランス9、コイ
ル12a、12b、コンデンサー11から構成されてい
る。リアクタンス回路8によりデフォッガー3のヒータ
ー線2とバスバー5a、5b、5cとを車体アース24
cから高周波的に絶縁することができ、ヒーター線2及
びバスバー5a、5b、5cに誘起されたラジオ放送周
波数帯域等の高周波帯域の受信電流が車体へ流れるのを
防止できて、誘起された電流を漏れなく受信機に送るこ
とができる。
【0024】リアクタンス回路8内のヒータートランス
9の高周波チョークコイルはラジオ放送周波数帯域等の
高周波帯において高インピーダンスとなり、また磁気残
留防止となる特性を有するもの、例えば、トロイダル状
の磁気コア(Mn−Znフェライト等)にバイファイラ
ー巻をしたチョークコイル、あるいは閉磁路からの電流
によって生じるコイルの磁束を互いに打ち消す方向に巻
かれているチョークコイル、あるいは、磁気飽和度の高
いコアを用いるチョークコイルなどが使用され。
【0025】かかるチョークコイルにおいては、必要と
されるインダクタンス及び自己共振周波数及びQ値を得
るために、例えばコアを2分割し、そのコアの間隔を調
整したり、並列に所定のコンデンサーを接続したり、コ
イル・ピッチを変更したりする方法で調整を行う。
【0026】リアクタンス回路8内のコンデンサー11
はラジオ放送周波数帯等の高周波帯において周波数成分
の高い雑音性の電流に対して電気的に短絡する。リアク
タンス回路8と直流電源10との間にフィルターを設け
て、この高い雑音性の電流の影響を防止してもよい。
【0027】リアクタンス回路8内の高周波コイル12
a、12bは、FM帯において、高インピーダンスとな
るもので、通常磁気コアを使用しないソレノイド、ある
いは磁気コアを使用する。これらはFM帯では誘導性の
インダクタンスを有する。また、コイル12a等とし
て、適当な長さのリード線も使用可能な場合もあり、更
には、リアクタンス回路8の車体内の配置によっても同
様の効果を有する場合もある。ヒータートランス9のチ
ョーク・コイルはFM帯では自己共振周波数が低く、イ
ンダクタンスを失ってしまうので、高周波コイル12
a、12bがこれを代行する。
【0028】また、本発明においては、アンテナ導体6
の給電点4と更にラジオ等の受信機20との間の経路の
所望の位置にマッチング回路7が挿入され、アンテナ導
体6に誘起された受信電波の高周波電流はマッチング回
路7のインピーダンスと、受信機20の入力インピーダン
スと、マッチング回路からアンテナ導体側をみたインピ
ーダンスとによって共振及び反共振させられ、受信機20
へ送られる。
【0029】図1に示すマッチング回路7は、コイル1
3、15、コンデンサー12、14、17及び抵抗16
の各素子により構成された回路よりなるが、これに限定
されず、所定の共振及び反共振を生じさせる回路ならば
どの様な回路構成でも使用できる。なお、マッチング回
路7は、受信機20の入力と、アンテナ導体6の給電点
4とのインピーダンスマッチングを行う機能をも有す
る。また、前記した所定の回路とはこのようなインピー
ダンスマッチングを行う機能を有さないものもいうもの
とする。
【0030】また上記した如く、アンテナ導体6及びデ
フォッガー3は通常導電性銀ペーストをガラス板面にプ
リント印刷し、焼付けること等によって形成されたもの
が用いられるが、この場合隣接する隣接部6a及び分岐
線3aとの間で、プリントされた銀のマイグレーション
等が起こり、両者が短絡する危険性がある。図1に示す
マッチング回路7はコンデンサー12、14、17によ
り受信機の入力に流れ込む直流電流阻止できるが、所定
の回路が受信機の入力に流れ込む直流電流を阻止できな
い回路構成である場合、上記マイグレーション等により
受信機20に大電流が流れてしまうので、これを防ぐた
めに、アンテナ導体6の給電点4と所定の回路との間に
直流阻止用のコンデンサーを挿入してもよい。
【0031】図1に示すマッチング回路7においてコン
デンサー12は、主に直流電流阻止用であり、図1に示
す位置に限らず、給電点4とマッチング回路7との間に
挿入してもよい。
【0032】また、図1に示すマッチング回路7におい
て、抵抗16は省略しても使用でき、抵抗16を省略し
た場合であっても、省略しない場合であっても、コイル
13に並列に抵抗を接続してもよい。抵抗16及びコイ
ル13に並列に接続される抵抗は共振、反共振に影響さ
れる受信感度を平坦にする機能を有する。
【0033】なお、図1に示すマッチング回路とは別の
回路構成のマッチング回路を図4に示す。所定の回路は
図1に示すマッチング回路7に限定されず、図4に示す
ような回路であってもよく、共振、反共振を起こさせる
ものなら図1、図4に示す回路に限定されない。
【0034】図4において、41、42、48はコイ
ル、43、44、49はコンデンサーであり、図4
(a)において、コイル41及びコイル42の少なくと
も一方に受信感度を平坦にする機能を有する抵抗を並列
に接続してもよく、図4(b)において、コイル48に
受信感度を平坦にする機能を有する抵抗を並列に接続し
てもよい。図4(b)に示す回路はAM帯内で共振、A
M帯とSW帯との間で反共振させ、SW帯より高い周波
数帯で低インピーダンスとしたい場合に適している。
【0035】上記マッチング回路の調整について述べる
と、本発明では、AM帯の下限周波数と、AM帯の上限
周波数とSW帯の下限周波数の中心周波数と、の間で所
定の回路のインピーダンスと受信機の入力インピーダン
スと所定の回路からアンテナ導体側をみたインピーダン
スとによって共振させるようにし、AM帯の上限周波数
とSW帯の下限周波数との間、すなわち、AM帯とSW
帯との間で所定の回路のインピーダンスと受信機の入力
インピーダンスと所定の回路からアンテナ導体側をみた
インピーダンスとによって反共振させるようにし、か
つ、SW帯の上限周波数とSW帯の下限周波数との間、
すなわち、SW帯で所定の回路のインピーダンスと受信
機の入力インピーダンスと所定の回路からアンテナ導体
側をみたインピーダンスとによって共振させるようにす
ることが必要である。共振、反共振がこの範囲内に存在
しないとSW帯内にて受信感度が数dB以内の範囲に入
るのが困難となり、受信感度が平坦にならない。
【0036】さらに、AM帯の中心周波数より低周波数
で、リアクタンス回路のチョークコイル(のインピーダ
ンス)とデフォッガーが有する主に浮遊容量からなるイ
ンピーダンスとによって反共振させることが好ましい。
デフォッガーに誘起されたAM帯の受信信号の電流が車
体に流れるのを防止して主にAM帯の低周波数帯域側の
受信感度が向上するからである。
【0037】また、本発明において、FM帯の受信機能
をも同時に備えたい場合には、所定の回路のインピーダ
ンスが低くなるように所定の回路を設計することが好ま
しい。これにより、FM帯の受信感度が向上する。所定
の回路の出力インピーダンスは300Ω以下であること
が好ましく、50Ω〜200Ωの範囲がより望ましい。
【0038】本発明にかかるマッチング回路7(図1に
示すもの)において、AM帯及びSW帯で、コンデンサ
ー12は1000pF〜10μF、コンデンサー14は
30pF〜100μF、コンデンサー17は5pF〜3
0pF、コイル13は30μH〜100μH、コイル1
5は100μH〜400μH、抵抗16は1kΩ〜20
kΩにするのが好ましく、一方、デフォッガー3に接続
されるヒータートランス9のチョークコイルはAM帯で
0.1mH〜3mH、FM帯でコイル12a、12bは
1μH〜5μHになるように設定するのが好ましく、隣
接部6aとの分岐線3aとの容量結合部分は、FM、A
M両放送帯で10pF〜1000pFとするのが好まし
い。
【0039】勿論、これら値は代表的なものについて例
示したものであり、対象とする自動車用ガラスアンテナ
装置に応じて最適な性能が得られるように変更が可能で
ある。
【0040】
【作用】AM帯の下限周波数と、AM帯の上限周波数と
SW帯の下限周波数の中心周波数と、の間で所定の回路
のインピーダンスと受信機の入力インピーダンスと所定
の回路からアンテナ導体側をみたインピーダンスとによ
って共振させるようにすることによって主にAM帯の高
帯域側の受信感度が向上する。
【0041】また、AM帯とSW帯との間で所定の回路
のインピーダンスと受信機の入力インピーダンスと所定
の回路からアンテナ導体側をみたインピーダンスとによ
って反共振させることによって、反共振点より低周波数
域に1つの共振及び反共振点より高周波数域に1つの共
振をそれぞれ生じさせることができる。
【0042】SW帯で所定の回路のインピーダンスと受
信機の入力インピーダンスと所定の回路からアンテナ導
体側をみたインピーダンスとによって共振させるように
し、主にSM帯の高帯域側の受信感度が向上する。
【0043】さらに、AM帯の中心周波数より低周波数
で、リアクタンス回路のチョークコイル(のインピーダ
ンス)とデフォッガーが有する主に浮遊容量からなるイ
ンピーダンスとによって反共振させた場合には、デフォ
ッガーに誘起されたAM帯の受信信号の電流が車体に流
れるのを防止して主にAM帯の低帯域側の受信感度が向
上する。なお、本発明では、配線等の有する浮遊容量等
も反共振、共振の要素となる。
【0044】
【実施例】図1に示した本発明の自動車用ガラスアンテ
ナ装置において、AM帯及びSW帯で、コンデンサー1
2は22000pF、コンデンサー14は68pF、コ
ンデンサー17は10pF、コイル13は68μH、コ
イル15は180μH、抵抗16は10kΩとした。
【0045】また、AM帯で、隣接部6aと分岐線3a
との容量結合部分は90pF、ヒータートランス9のチ
ョークコイルのインダクタンスは400μH、コンデン
サー11は2.2μF、アンテナ導体6の給電点4と受
信機20の入力端との間のアンテナ・ケーブル部分の容
量は30pF/mのものをそれぞれ用いたとき、実施例
のAM帯及びSW帯ついての受信感度の周波数特性を測
定した結果を図2に示し、実施例のFM帯の受信感度の
周波数特性を測定した結果を図3に示す。図2は、ガラ
スアンテナ近傍で電界強度を60dBμV/mとした時
に得られる受信感度を周波数毎に求めたものである。
【0046】また、比較例として、同時に特開平2−2
39701号公報に記載されている実施例のAM帯及び
SW帯についての受信感度の周波数特性を測定した結果
を図2に示した。比較例では図1に示すマッチング回路
7の代わりに、図5に示すマッチング回路7を使用し
た。図5において、59は直流電流阻止用のコンデンサ
ー、53、54、57、58はコイル、55は抵抗、5
6はコンデンサーである。
【0047】図5において、コンデンサー59が、0.
01μF、コイル53が300μH、コイル54が15
0μH、抵抗55が680Ω、コンデンサー56が27
pF、コイル57が330μHとし、AM帯の低域で反
共振させるようにし、AM帯の高域で共振させるように
した。
【0048】
【発明の効果】本発明では、前置増幅器を使用していな
いため、ノイズがそのまま増幅されるという問題がな
く、また、生産性が悪くなるという問題や、ガラスアン
テナの近傍に前置増幅器を設置するこで、前置増幅器用
のスペース確保等で自動車の設計上の制約条件を与える
という問題もなく、高受信感度、低ノイズ、無指向性の
受信性能の高い自動車短波受信用ガラスアンテナを提供
できる。
【0049】また、SW帯全域を数dB以内の比較的平
坦な受信感度特性で受信でき、さらには、短波放送のみ
ならず、AM放送をも高利得、低ノイズで受信すること
ができる。また、FM帯で所定の回路をローインピーダ
ンスにすれば、FM放送を高受信感度、無指向性で受信
することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用ガラスアンテナ装置の構成図
【図2】実施例のAM帯とSW帯の周波数受信感度特性
【図3】実施例のFM帯の周波数受信感度特性図
【図4】図1のマッチング回路とは別のマッチング回路
【図5】従来例のマッチング回路
【図6】図1とは別の形状パターンのデフォッガーの正
面図
【符号の説明】
1:後部窓のガラス板 2:ヒーター線 3:デフォッガー 4:アンテナ導体6の給電点 5a、5b、5c:バスバー 6:アンテナ導体 7:マッチング回路 8:リアクタンス回路 9:ヒータートランス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の後部窓のガラス板に、ヒーター線
    とヒーター線に給電するバスバーとを有する通電加熱式
    のデフォッガーと、デフォッガーとの間で直流電流の送
    受は行われないが高周波電流の送受は行われるように所
    定間隔をおいて近接させて容量結合させた所定パターン
    のアンテナ導体とを設け、一方のバスバーとバッテリー
    との間及び他方のバスバーと接地との間にチョークコイ
    ルを挿入接続した自動車短波受信用ガラスアンテナにお
    いて、 アンテナ導体の給電点と受信機との間に所定の回路を挿
    入接続し、所定の回路のインピーダンスと受信機の入力
    インピーダンスと所定の回路からアンテナ導体側をみた
    インピーダンスとによって、 AM放送周波数帯の下限周波数と、AM放送周波数帯の
    上限周波数と短波放送周波数帯の下限周波数の中心周波
    数と、の間で共振させるようにし、 AM放送周波数帯と短波放送周波数帯との間で反共振さ
    せるようにし、かつ、短波放送周波数帯で共振させるよ
    うにしたことを特徴とする自動車短波受信用ガラスアン
    テナ。
  2. 【請求項2】チョークコイルとデフォッガーの有するイ
    ンピーダンスとによって、AM放送周波数帯の中心周波
    数より低周波数で反共振させたことを特徴とする請求項
    1の自動車短波受信用ガラスアンテナ。
  3. 【請求項3】所定の回路の出力インピーダンスが300
    Ω以下であることを特徴とする請求項1又は2の自動車
    短波受信用ガラスアンテナ。
JP6115654A 1994-05-27 1994-05-27 自動車短波受信用ガラスアンテナ Pending JPH07321530A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6115654A JPH07321530A (ja) 1994-05-27 1994-05-27 自動車短波受信用ガラスアンテナ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6115654A JPH07321530A (ja) 1994-05-27 1994-05-27 自動車短波受信用ガラスアンテナ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07321530A true JPH07321530A (ja) 1995-12-08

Family

ID=14668001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6115654A Pending JPH07321530A (ja) 1994-05-27 1994-05-27 自動車短波受信用ガラスアンテナ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07321530A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR970077820A (ko) * 1996-05-16 1997-12-12 마쯔무라 미노루 윈도우 글라스안테나시스템

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR970077820A (ko) * 1996-05-16 1997-12-12 마쯔무라 미노루 윈도우 글라스안테나시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4063247A (en) Heater glass sheet with broad band receiver antennae
EP0639868B1 (en) Glass antenna device for an automobile
JPH1079615A (ja) 車両用ガラスアンテナ装置
JP3508208B2 (ja) 自動車長波受信用ガラスアンテナ
JPH07321530A (ja) 自動車短波受信用ガラスアンテナ
JP3168556B2 (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JP3508217B2 (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JPH02311002A (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JP3536368B2 (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JP2737165B2 (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JP3069067B2 (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JPH09181513A (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JP3648910B2 (ja) 車両用アンテナ
JPH07336126A (ja) 自動車長波受信用ガラスアンテナ
JP3744214B2 (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JP3216993B2 (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JPH0793531B2 (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JPH09312511A (ja) 車両用ガラスアンテナ装置
JP3541993B2 (ja) 車両用のガラスアンテナシステム
JPH10229303A (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JPH04365204A (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JP2003037419A (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置
JPH10107528A (ja) 車両用ガラスアンテナ装置
JPH10224136A (ja) 車両用ガラスアンテナ装置
JPH098527A (ja) 自動車用ガラスアンテナ装置