JP3216993B2 - 自動車用ガラスアンテナ装置 - Google Patents

自動車用ガラスアンテナ装置

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JP3216993B2 JP18380596A JP18380596A JP3216993B2 JP 3216993 B2 JP3216993 B2 JP 3216993B2 JP 18380596 A JP18380596 A JP 18380596A JP 18380596 A JP18380596 A JP 18380596A JP 3216993 B2 JP3216993 B2 JP 3216993B2
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孝 山下
健一 石井
俊彦 斉藤
聖 市原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノイズ低減が図ら
れた自動車用ガラスアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のラジオ用のアンテナとしては、
ロッドアンテナ又はリッドアンテナに代わるものとし
て、自動車の後部窓用のガラス板の表面又は内部にAM
用、又はFM用、又はAM・FM兼用のアンテナ導体を
設けたガラスアンテナが広く普及している。
【0003】このガラスアンテナはロッドアンテナ又は
リッドアンテナのように外部に突出していないため、危
害を与えることが少ないとともに折られたりすることが
なく、また、錆びたりすることがないので性能の変化が
少なく、また、自動車の外観のデザインを良好にすると
いう利点を有する。
【0004】このガラスアンテナは、ガラス板に設けら
れているアンテナ導体のパターンを所望の性能が得られ
るようにパターンを設計することで、アンテナ・ゲイン
を高めることができるが、自動車窓用のガラスアンテナ
の場合、ガラス板の面積が充分に広くないため、アンテ
ナ導体と自動車の車体間の距離が狭くならざるを得ず、
そのためアンテナ導体からのリーク電流が多くなり、ア
ンテナ・ゲインが不充分となる傾向がある。
【0005】また、自動車の後部窓用の場合、通常窓ガ
ラス板に曇り除去用の通電加熱式のデフォッガが所定パ
ターンのアンテナ導体と一緒に設けられているため、特
にヒータとアンテナ導体が近接している場合には、この
曇り除去用通電加熱式のデフォッガの給電部分を通じて
自動車の車体へアースされ、ゲイン損失が生じる。
【0006】そのため、ゲイン損失を防ぐ目的でチョー
クコイルを曇り除去用の通電加熱式のデフォッガの給電
点の好適な部位に装着することも行なわれているが、か
かるチョークコイルを用いた自動車用ガラスアンテナの
場合、チョークコイルが高周波通電阻止機能を充分持た
ないので、アンテナ・ゲインが低くなる傾向がある。
【0007】従来のガラスアンテナにおいては、上記し
たようなアンテナ・ゲインの損失を補償するため、図1
3のようにアンテナ導体6の給電端子11とラジオ受信
機12との間の給電線の好適な部位に前置増幅器31を
挿入することが行なわれていた。
【0008】しかし、前置増幅器挿入のため強電界中に
おいては、混変調などが発生し、ノイズが高くなるとい
う問題点があった。また、この方式の場合にはラジオ受
信機とは別に前置増幅器を設置する必要があるため、か
なり高価となるという問題点や、ガラスアンテナの近傍
に前置増幅器を設置することは前置増幅器用のスペース
確保等で自動車の設計上の制約条件を与えるという問題
点があった。したがって、このような前置増幅器を必要
とせず、しかも高利得で低ノイズの自動車用ガラスアン
テナの開発が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術が
有していた問題点を解消し、高価な前置増幅器必要と
せず、かつ高利得で、低ノイズの自動車用ガラスアンテ
ナ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、自動車の後部
窓ガラス板にヒータ線と該ヒータ線に給電するバスバー
とを有する通電加熱式のデフォッガと、所定パターンの
アンテナ線条を有するアンテナ導体とが設けられた自動
車用ガラスアンテナ装置において、上記デフォッガとア
ンテナ導体とをそれらの一部において、両者間で直流電
流の送受は行なわれないが高周波電流の送受は行なわれ
るように所定間隔をおいて近接させて、アンテナ導体と
デフォッガとの容量結合部分が50〜10,000pF
になるように容量結合させるとともに、上記デフォッガ
と自動車の後部窓用車体開口部との間で反共振するよう
にデフォッガにリアクタンス回路を接続し、かつ、アン
テナ導体の給電端子と受信機との間に共振回路を挿入接
続し、共振回路が、82〜560μHのコイルと10〜
470pFのコンデンサと200Ω〜3kΩの抵抗とを
並列接続した並列接続回路を備えることを特徴とする自
動車用ガラスアンテナ装置を提供する。また、リアクタ
ンス回路がチョークコイルを含み、チョークコイルによ
り反共振を起こさせる上記自動車用ガラスアンテナ装置
を提供する
【0011】これら技術手段によって、デフォッガに接
続されるリアクタンス回路としてチョークコイルを使用
し、このコイルとデフォッガ・後部窓用車体開口部間の
浮遊容量とによって起きる反共振の周波数を所望の放送
周波数帯域の中心に設定することが最適である。
【0012】また、アンテナの給電点と受信機との間に
挿入されるマッチング回路は、コイル、コンデンサ及び
抵抗によって構成され、所望の放送周波数帯域に渡って
インピーダンスがほぼ一定となるようにされたリアクタ
ンス回路からなり、受信機の入力端から見たアンテナ導
体、アンテナとしての機能部及びアンテナ・フィーダ線
の部分の上記所望の放送周波数帯域におけるアンテナ・
インピーダンスを若干容量性リアクタンスとなるように
設定することが最適である。
【0013】
【0014】
【0015】以下、本発明を図面に従って、さらに詳細
に説明する。図1において、1は乗用自動車の後部窓用
の透明なガラス板であり、このガラス板1の内側面の被
加熱領域には多数本のヒータ線2と、該ヒータ線2の群
の両端に接続される対向したバスバー3、3’とを有す
る通電加熱式のデフォッガ4が設けられており、該デフ
ォッガ4のバスバー3、3’にはデフォッガリード線
5、5’が接続されている。
【0016】図2に示したデフォッガ4はデフォッガ4
の両側のバスバーの一方、例えば片側のバスバーを所望
のところから上下に2つに分割し、下側部バスバー3’
a、上側部バスバー3’bを設け、この下側部バスバー
3’aには直流電源側のデフォッガリード線5を接続
し、上側部バスバー3’bにはアース側のデフォッガリ
ード線5’を接続して給電された電流が下側部バスバー
3’aからバスバー3を通ってバスバー上側部3’bへ
とコの字状に流れるようにしたものである。
【0017】図示したデフォッガの例は、ガラス板の横
方向に線幅0.5〜2mmの細い通電加熱ヒータ線を多
数本ほぼ平行に2〜4cmの間隔をおいて、導電性銀ペ
ーストをガラス板の車内側表面にプリントし、焼付けて
形成した通電加熱式のデフォッガである。
【0018】6は、自動車の後部窓用ガラス板1の上記
デフォッガ4の上部に設けられたAM−FM兼用又はF
M用のアンテナ導体である。図1、図2、図4、図5に
おいては、このアンテナ導体6とデフォッガ4の一部の
両者近接する部分であるアンテナ導体6a部とデフォッ
ガ4a部とは、A部分にて容量結合され、両者間で直流
電流の送受は行なわれないが、高周波電流の送受は行な
われるように所定間隔をおいて近接されている。このア
ンテナ導体6a部とデフォッガ4a部とは、例えば1〜
10mm程度の間隔をおいて離間されている。
【0019】デフォッガ4アンテナ導体6との容量結
合によって見かけ上、アンテナの一部として機能するよ
うになる。特にラジオ放送のAM帯に対しては、デフォ
ッガ4もAM用アンテナの一部として機能し、AM帯用
アンテナの実長が長くなり、受信電波を多く受けら
れ、感度が上昇する。
【0020】上記したように、デフォッガ4とアンテナ
導体6とは、その一部において容量結合されるようにす
るため、デフォッガ4とアンテナ導体6とは、後部窓用
ガラス板と同一面、通常においては室内側面に形成する
のが最適である。
【0021】アンテナ導体6のパターンとしては、自動
車の形状、ガラス板の形状、寸法、構成などによりAM
帯ラジオ放送、FM帯ラジオ放送、AM帯−FM帯の両
ラジオ放送、又はテレビその他の放送等用のアンテナと
して最適な性能が得られるパターンが適宜選択、設計さ
れる。
【0022】図示した例は、自動車の後部窓用ガラス板
1のデフォッガ4の上部にアンテナ導体6を設けている
が、これに限らずデフォッガ4の下部に設けてもよい
し、又はデフォッガの上下部に夫々設けてもよいし、又
はその他の余白部に設けてもよい。
【0023】また、アンテナ導体としては前述したデフ
ォッガのヒータ線と同様に、ガラス板面に導電性銀ペー
ストを所定のパターンにプリントして焼付けた線条のプ
リントタイプのものが最も一般的であるが、これに限ら
ず所定パターンの透明電導膜や極細電導性ワイヤからな
るアンテナ導体であってもよい。
【0024】そして、本発明においては、直流電源7と
デフォッガリード線5、5’との間に、直流電源7から
デフォッガ4への電流は流すがラジオ放送周波数帯域等
の高周波帯域の電流は遮断するようにリアクタンス回路
モジュール8が挿入される。このリアクタンス回路モジ
ュールによりデフォッガ4のヒータ線2とバスバー3、
3’とを高周波的に浮かすことができ、ヒータ線2及び
バスバー3、3’に誘起されたラジオ放送等の高周波帯
域の電波による電流がアースへ流れるのを防止でき、誘
起された電流を漏れなくラジオ受信機に送ることができ
る。
【0025】リアクタンス回路モジュール8内の9は高
周波用のチョークコイルであり、ラジオ放送帯等の高周
波帯において高インピーダンスとなり、また磁気残留防
止となる特性を有するもの、例えば、磁気コアにバイフ
ァイラー巻をした高周波チョークコイル、又は閉磁路か
らの電流によって生じるコイルの磁束を互いに打ち消す
方向に巻かれている高周波チョークコイル、又は、磁気
飽和度の高いコアを用いる高周波チョークコイルなどが
使用される。リアクタンス回路モジュール8内のコンデ
サ10はラジオ放送帯等の高周波帯において周波数成
分の高い雑音性の電流に対しては電気的に短絡するもの
である。
【0026】また、本発明の一態様においては、アンテ
ナ導体6の給電端子11とラジオ等の受信機12との間
の経路の所望の位置に共振回路であるマッチング回路1
3が挿入され、アンテナ導体6に誘起された高周波電流
はマッチング回路13によってインピーダンスが受信機
12のインピーダンスと一致ないしは近似するように制
御され、受信機12へ送られるようにされる。
【0027】このマッチング回路13は、基本的にはコ
イル14、コンデンサ15、コイル16及び抵抗17の
各素子により構成された回路よりなり、所望の放送周波
数帯域にわたってインピーダンスがほぼ一定となるよ
う、かつ受信機の入力端から見たアンテナ導体6及びア
ンテナとしての機能部、即ち、アンテナ導体6と近接
し、容量結合によって、アンテナとしても機能するデフ
ォッガ部4及び受信機の入力端までのアンテナフィーダ
線のそれぞれを合わせた部分の上記所望の放送周波数帯
域におけるアンテナインピーダンスを若干容量性リアク
タンスとなるように各素子の特性値が選択される。これ
によって受信機12とアンテナ全体とのインピーダンス
のマッチングをとり、効率のよいアンテナシステムを得
ることができる。
【0028】また、アンテナ導体及びデフォッガ
通常導電性銀ペーストをガラス板面にプリント印刷し、
焼付けることによって形成されたものが用いられるが、
この場合隣接するアンテナ導体6a部デフォッガ4
部との間において、プリントされた銀のマイグレーショ
ン等が起こり、両者が短絡する危険性がある。この場
合、受信機12に大電流が流れてしまうので、これを防
ぐために、アンテナ導体6の給電端子11とマッチング
回路13との間に直流阻止用のコンデンサ18を挿入し
てもよい。
【0029】本発明の自動車用ガラスアンテナ装置、特
にAMラジオ放送受信用の乗用自動車の後部窓用の自動
車用ガラスアンテナ装置のマッチング回路において、コ
ンデンサ18は560pF〜1μF、コイル14は82
〜560μHとするのが好ましい。コンデンサ15は1
0〜470pF、コイル16は82〜560μH、抵抗
17は200Ω〜3kΩとするデフォッガに接続され
るチョークコイルは0.2〜2μHとするのが好まし
い。アンテナ導体6a部とデフォッガ部4a部との容量
結合部分Aは50〜10,000pFとするアンテナ
導体6の給電端子11と受信機12の入力端との間のア
ンテナケーブル部分は、高周波電流が有効に伝送される
ようにするのが好ましい
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】上記したアンテナ装置は、広帯域にわたっ
て、AMラジオ放送を前置増幅器なしで受信可能な自動
車用広帯域AMガラス・アンテナである。アンテナから
の白色雑音の発生は、アンテナ・インピーダンスの純抵
抗分によって内部発生する場合と、外部からの混入の場
合がある。一般に、雑音エネルギーは純抵抗に比例する
ことが知られている。
【0045】本発明では、アンテナインピーダンスは
低いため、低ノイズ・アンテナといえる。さらに、チ
ークコイル9とコンデンサ1によって構成されるフィ
ルタにより、直流電源からの雑音できる。した
がって、リアクタンス回路8はなるべくアンテナ近傍に
設置することが望ましい。
【0046】
【作用】本発明の自動車用ガラスアンテナ装置におい
て、リアクタンス回路モジュール8のチョークコイル9
と、デフォッガ4・後部窓開口部19間の静電容量によ
って反共振現象を作り、所望の放送周波数帯域の低周波
側の周波数f1 と、高周波側の周波数f2 との間の中心
値f0 が反共振周波数となるように設定する。例えばA
M放送周波数帯においてはf1 ≒500kHzとf2
1500kHzの間の中心値f0 ≒1000kHzが反
共振周波数となるように設定すれば、図3(a)のよう
にf0 でデフォッガ部4、即ちヒータ線2とバスバー4
の導電性材料によって形成されるデフォッガ4のインピ
ーダンスが最大となる。
【0047】即ち、デフォッガ4から車体側の後部窓開
口部19への漏れ電流が最小となって、デフォッガ4に
到来放送電波によって誘起された高周波電流が車体側に
流れて感度が低下するのを防止できる。
【0048】また、デフォッガ4とアンテナ導体6と
は、近接したアンテナ導体6a部とデフォッガ4a部と
の間の容量結合によって所望の放送周波数帯域におい
て、高周波的に接続された状態となるので、デフォッガ
4もアンテナとして機能するようになり、アンテナ導体
6の給電点11から見たアンテナ導体及びアンテナとし
ても機能するデフォッガ4のアンテナ部分のインピーダ
ンスを高くでき、かつチョークコイル9とデフォッガ・
後部窓開口部19間の浮遊容量とによるQ値(Quality
Factor)を最適な値とすることにより図3(b)のよう
にこの給電点11から見たインピーダンスと受信機入力
インピーダンスの比を1に近づけることによりアンテナ
から受信機への電力効率を良好にすることができ、アン
テナに生じた到来電波による誘起電流を漏れなく受信機
側に送ることができる。
【0049】また、アンテナ導体6の給電端子11と受
信機12の間に図1、図2、図4、図5に示されるよ
うなコイル14、コンデンサ15、コイル16及び抵抗
17の各素子により構成されたリアクタンス回路を有す
るマッチング回路13が挿入されるが、このリアクタン
ス回路において、このインピーダンスはコンデンサ15
とコイル16による反共振周波数を上記したような所望
の放送周波数帯域の中心値であるf0 に設定し、かつ抵
抗17をコンデンサ15とコイル16と並列に挿入する
ことによってQ値(Quality Factor)を最適な範囲とす
ることによって所望の放送周波数帯において図3(c)
のようになだらかなものとすることができ、各周波数帯
において高い受信感度を得ることができる。
【0050】さらに、並列に挿入されたコンデンサ1
5、コイル16及び抵抗17から構成される共振回路に
直列にコイル14を接続することによって所望の放送周
波数帯の中心値f0 と高周波側の周波数の上限f2 の領
域における容量特性リアクタンスを打ち消し、より平坦
な誘電性リアクタンスを持つようにできる。このよう
に、受信機12の入力側からアンテナを見たインピーダ
ンスが若干容量性リアクタンスを持つことによって、ロ
ーパスフィルタ(Low Pass Filter )の役割を与え、雑
音を吸収できるようになり、低雑音アンテナを得ること
ができる。
【0051】図3(d)は、本発明により得られたガラ
スアンテナ装置の受信機の入力端の所望の放送周波数帯
における電圧特性を示した図面であり、この図から見ら
れるように上記帯域でなだらかなアンテナ特性が得られ
る。
【0052】
【実施例】図2に示した本発明の自動車用ガラスアンテ
ナ装置において、コンデンサ18は1000pF、コイ
ル14は220μH、コンデンサ15は270pF、コ
イル16は270μH、抵抗17は1kΩ、アンテナ導
体6a部とデフォッガ4a部との容量結合部分は100
pF、チョークコイル9は200μH、コンデンサ10
は2μF、アンテナ導体6の給電端子11と受信機の入
力端12との間のアンテナケーブル部分は30pF/m
のものをそれぞれ用いたとき、このガラスアンテナ装置
のAM放送帯に対するアンテナゲイン及びS/N比の特
性は図6、図7のようになり、高利得、低雑音のAM用
ガラスアンテナ装置が得られた。
【0053】また、図4は図2に示した本発明に係る自
動車用ガラスアンテナ装置を変更した例である。図4に
おいて、コイル20はFM放送用前置増幅器21を通る
FM搬送周波数帯において、共振せず信号を遮断させる
ものであり、コイル20はその周波数帯の中心に自己共
振周波数を持つものである。FM放送用前置増幅器21
及びマッチング回路22から出された信号は同軸ケーブ
ル23を経て受信機モジュール24に伝達される。
【0054】同軸ケーブル23のキャパシタンスは小さ
い程ふさわしく、50pF/m〜200pF/mが好ま
しい。分波回路25にはAM及びFMが混在した信号が
伝達されてくる。これを分波回路25を利用してAM用
受信機30、FM受信機26に各々、分波して入力され
る。
【0055】図5は図2を変更した例である。アンテナ
導体6はAM−FMアンテナと兼用であるので、リアク
タンス回路27において、FM周波数帯においてはコン
デンサ28、15、18によって受信信号は通過する
が、AM周波数帯においては、リアクタンス回路27は
マッチング回路となる。前置増幅器29はAM帯域では
通過するが、FM帯域では増幅されるものである。した
がって、リアクタンス回路27及び前置増幅器29を通
る信号はAM・FM両方が可能である。
【0056】上記したマッチング回路13、22又はリ
アクタンス回路27はガラス板1面上、又はガラス板1
近接して実装することが可能である。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、前置増幅器なしで、高
利得、低ノイズの受信性能の高い自動車用ガラスアンテ
ナを提供できる。特に、本発明によれば、AMラジオ放
送を高利得、低ノイズで受信でき有用である。本発明は
FMラジオ放送、その他の放送波に対しても同様に適用
可能である。
【0058】したがって、前置増幅器を除くことがで
き、コストダウンが図ることができる。また、従来にお
いてはガラスアンテナ近傍に前置増幅器を設置しなくて
はならず、それによって自動車の設計上の制約条件があ
ったが、本発明によれば、簡素な共振回路を装着するだ
けで済むので、上記制約条件を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用ガラスアンテナ装置の全
体を説明する概略図
【図2】本発明に係る自動車用ガラスアンテナ装置の全
体を説明する概略図
【図3】本発明に係る自動車用ガラスアンテナ装置の電
気特性図
【図4】本発明に係る自動車用ガラスアンテナ装置の全
体を説明する概略図
【図5】本発明に係る自動車用ガラスアンテナ装置の全
体を説明する概略図
【図6】本発明に係る自動車用ガラスアンテナ装置の実
施例に係る特性図
【図7】本発明に係る自動車用ガラスアンテナ装置の実
施例に係る特性
【図8】従来例に係る自動車用ガラスアンテナ装置の全
体を説明する概略図
【符号の説明】
1:ガラス板 2:ヒータ線 3、3’、3’a、3’b:バスバー 4:デフォッガ 5、5’:デフォッガリード線 6:アンテナ導体 7:直流電源 8:リアクタンス回路モジュール 9:チョークコイル 10:高周波短絡用のコンデンサ 11:アンテナ導体の給電端子 12:受信機 13、22:マッチング回路 14:コイル 15:コンデンサ 16:コイル 17:Q値制御用の抵抗 18:直流防止用コンデンサ 19:自動車車体の後部窓開口部 20:FM放送波帯遮断用のコイル 21:FM放送用前置増幅器 23:アンテナ用の同軸ケーブル 24:受信機モジュール 25:AM及びFM放送波の分波回路 26:FM用ラジオ受信機27:リアクタンス回路 28:FM受信波に対するバイパス用のコンデンサ 29:前置増幅器 30:AM用ラジオ受信機 31:前置増幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 合議体 審判長 佐藤 秀一 審判官 武井 袈裟彦 審判官 大日方 和幸 (56)参考文献 特開 昭58−196702(JP,A) 特開 昭52−64257(JP,A) 特開 昭63−131704(JP,A) 特開 平1−180451(JP,A) 特開 平2−256303(JP,A) 実開 昭54−1346(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の後部窓ガラス板にヒータ線と該ヒ
    ータ線に給電するバスバーとを有する通電加熱式のデフ
    ォッガと、所定パターンのアンテナ線条を有するアンテ
    ナ導体とが設けられた自動車用ガラスアンテナ装置にお
    いて、 上記デフォッガとアンテナ導体とをそれらの一部におい
    て、両者間で直流電流の送受は行なわれないが高周波電
    流の送受は行なわれるように所定間隔をおいて近接させ
    、アンテナ導体とデフォッガとの容量結合部分が50
    〜10,000pFになるように容量結合させるととも
    に、 上記デフォッガと自動車の後部窓用車体開口部との間で
    反共振するようにデフォッガにリアクタンス回路を接続
    し、かつ、アンテナ導体の給電端子と受信機との間に共
    振回路を挿入接続し、 共振回路が、82〜560μHのコイルと10〜470
    pFのコンデンサと200Ω〜3kΩの抵抗とを並列接
    続した並列接続回路を備えることを特徴とする自動車用
    ガラスアンテナ装置。
  2. 【請求項2】リアクタンス回路がチョークコイルを含
    み、チョークコイルにより反共振を起こさせる請求項1
    に記載の自動車用ガラスアンテナ装置。
JP18380596A 1988-07-14 1996-07-12 自動車用ガラスアンテナ装置 Expired - Lifetime JP3216993B2 (ja)

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