JPH10307496A - ベルト定着装置 - Google Patents

ベルト定着装置

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JPH10307496A
JPH10307496A JP9158704A JP15870497A JPH10307496A JP H10307496 A JPH10307496 A JP H10307496A JP 9158704 A JP9158704 A JP 9158704A JP 15870497 A JP15870497 A JP 15870497A JP H10307496 A JPH10307496 A JP H10307496A
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fixing
roller
belt
pressure
heating
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Shigeo Kurotaka
重夫 黒高
Kazumasa Hirai
和政 平井
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、オフセット現象が起り、転写紙の
搬送が不安定であり、立ち上がり時間の短縮は高速の装
置では実現が難しいという課題を解決しようとするもの
である。 【解決手段】 この発明は、加熱ローラ1、定着ローラ
2、定着ベルト3、加圧ローラ4を有するベルト定着装
置において、加熱ローラ1の内部に設けられたヒータ5
を備え、被定着材に対する第1の定着工程を行う部分8
の定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く設定
し、被定着材に対する第2の定着工程を行う部分9の定
着圧を所望の定着性が得られる定着圧に設定したもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、プリンタ、
ファクシミリ等の画像形成装置におけるベルト定着装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、白黒画像を形成する複写機、プリ
ンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、例え
ば感光体ドラム、感光体ベルトなどの像担持体上に潜像
形成手段により潜像を形成してこの潜像を現像装置によ
り現像することでトナー像とし、このトナー像を被定着
材としての普通紙や特殊紙からなる転写紙に転写して定
着装置により定着している。
【0003】また、カラー複写機やカラープリンタ、カ
ラーファクシミリ等のカラー画像形成装置においては、
例えば感光体ドラム、感光体ベルトなどの像担持体上に
複数の潜像を形成してこれらの潜像をそれぞれ現像装置
により各色のトナーで現像することで各色のトナー像と
し、これらの各色のトナー像を重ね合わせてフルカラー
画像を形成して転写紙などの被定着材に転写し、この被
定着材上のカラー画像を定着装置により定着している。
【0004】定着装置としては、図6に示すような熱ロ
ーラ定着装置やベルト定着装置などがある。図6に示す
ような熱ローラ定着装置においては、定着ローラ21と
加圧ローラ22とが圧接され、定着ローラ21は内部に
配設されたヒータ23により加熱される。被定着材とし
ての転写紙は定着ローラ21と加圧ローラ22とのニッ
プ部を通して搬送され、転写紙上のトナー像が定着ロー
ラ21及び加圧ローラ22による加熱及び加圧により転
写紙に定着される。
【0005】また、定着装置においては、オフセットを
防止するために定着ローラにオイルを塗ることが行われ
ている。カラー画像形成装置では、高光沢で透光性の良
い画質を優先するためには、粘度の低い各色のトナーを
用いる必要があり、オフセットを防止するために定着ロ
ーラにオイルを塗ることが不可欠であった。
【0006】実開昭62ー60956号公報には、加熱
源を内蔵する定着ロールとそれより小径のアイドルロー
ルに高熱伝導性高離型性無端定着ベルトをその高離型性
層を外側にして懸回し、該定着ベルトが定着ロールから
分離する位置よりもアイドルロール側で圧力ロールが前
記定着ベルトと当接することを特徴とする定着装置が記
載されている。
【0007】特開平6ー318001号公報には、ニッ
プ部における定着ベルトとトナーとの離型性を高めてオ
イルレス或いは微量オイル塗布でもオフセットのない鮮
明な定着画像が得られるようにすることを目的として、
表面弾性定着ローラと加熱ローラとの間にベルト主体の
表面に離型層を有する無端状の定着ルトを張設し、定着
ベルトを介して下方から定着ローラを押圧する加圧ロー
ラを設けて定着ベルトと加圧ローラとの間にニップ部を
構成し、加熱ローラとニップ部との間における定着ベル
トの下方の近接位置において記録媒体支持体を設けて定
着ベルトとの間に略直線状の加熱通路を形成し、定着ベ
ルトの1cm2当りの熱容量を0.002〜0.025
cal/℃として成る定着装置が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平6ー318
001号公報や特開平8ー137306号公報に記載さ
れている定着装置では、トナー像の雰囲気予熱を行うの
で、予熱による定着性及びオフセット向上の効果は、低
速では有るが、高速では小さいという課題がある。ま
た、予熱の効果を出すために定着ベルトBと記録媒体支
持体Gとの距離を狭める必要があり、未定着トナー像の
コスレ等に対する余裕度向上策が課題となる。
【0009】上記実開昭62ー60956号公報記載の
定着装置や特開平4ー273279号公報記載の定着装
置では、転写紙に対して、最初にベルトを介してトナー
像を定着する定着工程があって、その後にベルトにより
搬送する搬送工程と、定着したトナー像をベルトより剥
離する剥離工程があるので、定着工程を経た転写紙の搬
送が不安定であり、光沢ムラ及びホットオフセットが発
生しやすい。つまり、ニップ部を通過した転写紙及びト
ナーは更にベルトの余熱を受けることになるので、トナ
ーが過剰に溶融してオフセット現象が起りやすく、ま
た、転写紙の搬送が不安定であるために転写紙の画像面
に部分的な温度ムラが生じて光沢ムラの原因となる。
【0010】立ち上がり時間の短縮を図る目的で薄肉ロ
ーラ、ガラスローラを用いた熱ローラ定着装置は公知で
あり、例えば特開昭53ー89744号公報、特開昭5
9ー65867号公報、特開平4ー77917号公報な
どに記載されている。かかる熱ローラ定着装置において
は、立ち上がり時間の短縮を図るためにヒータの容量を
大きくし、かつ、定着ローラの熱容量を小さくするため
に定着ローラの小径化や薄肉化をしたり、あるいは、直
接、輻射熱により定着ローラの表面を瞬時に加熱するた
めにガラスローラを使用したりしている。
【0011】しかし、熱ローラ定着装置であるが故に、
立ち上がり時間を短縮するために定着ローラを小径化、
薄肉化して低熱容量化すると、定着ローラの強度が不足
し、十分な定着圧やニップ部の幅がとれないので、定着
性が甘くなる。このため、低速の装置では実現可能であ
っても、高速の装置では実現が難しかった。
【0012】また、カラー画像形成装置の定着装置で
は、被定着材上の重ね合わせられている各色のトナーを
十分に溶かして被定着材に定着させるために、定着圧が
低いと定着不良が発生しやすいから、定着圧は高くして
おく必要があり、しかも、定着ローラはその強度を確保
するために小径化、薄肉化をすることができなかったの
で、立ち上がり時間の短縮を図る目的で薄肉ローラ、ガ
ラスローラを用いた熱ローラ定着装置は実現が難しかっ
た。
【0013】また、カラー画像形成装置では、高光沢で
透光性の良い画質を優先するためには、粘度の低い各色
のトナーを用いる必要があり、オフセットを防止するた
めに定着ローラにオイルを塗ることが不可欠であり、定
着ローラにオイルを塗らないようにすることが困難であ
った。
【0014】特開平4ー324476号公報記載の定着
装置では、転写紙の表面側にヒータを2本設けてこれを
複写モードに応じて切り換えるので、転写紙は表面側の
みから熱供給を受けて裏面側からの熱供給がなく、オフ
セット余裕度が低い。また、上記定着装置では、転写紙
を定着ローラ及び加圧ローラから分離するために分離爪
が必要であった。特開昭62ー23260号公報記載の
定着装置では、転写紙のカールを防止するためにカール
取りローラが必要であった。
【0015】本発明は、被定着材の搬送性及び定着性が
良好で被定着材のシワや未定着画像のこすれ現象を十分
に防止することができ、高速の装置やカラー画像形成装
置の定着装置でも安定した定着性を得ることができ、立
ち上がり時間の短縮及び省エネルギー化を達成すること
ができ、被定着材の種類に関係なく定着性を良好にで
き、画像形成モードに関係なく定着性を良好にでき、分
離爪が不要でカール取りローラを用いずに被定着材のカ
ールを防止することができるベルト定着装置を提供する
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、定着ローラと、加熱ローラ
と、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張架された無
端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して前記定着ロ
ーラに対向して設けられた加圧ローラとを有し、この加
圧ローラと前記定着ベルトとの間を搬送される被定着材
上のトナー像を定着するベルト定着装置において、前記
加圧ローラと前記加熱ローラのうちいずれか一方若しく
は両方の内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒータを備
え、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着
ローラに加圧することなく前記定着ベルトに接触して形
成されて被定着材に対する第1の定着工程を行う部分の
定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く設定し、
前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ロー
ラに加圧して形成されて被定着材に対する第2の定着工
程を行う部分の定着圧を所望の定着性が得られる定着圧
に設定したものであり、被定着材の搬送性及び定着性が
良好で、高速の装置やカラー画像形成装置の定着装置で
も安定した定着性を得ることができる。
【0017】請求項2に係る発明は、請求項1記載のベ
ルト定着装置において、前記被定着材に対する第1の定
着工程を行う部分の定着圧を1Kg/cm2以下とし、
前記被定着材に対する第2の定着工程を行う部分の定着
圧を第1の定着工程を行う部分の定着圧以上としたもの
であり、被定着材の搬送性及び定着性が良好で、高速の
装置やカラー画像形成装置の定着装置でも安定した定着
性を得ることができる。
【0018】請求項3に係る発明は、定着ローラと、加
熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張架
された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して前
記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラとを有
し、この加圧ローラと前記定着ベルトとの間を搬送され
る被定着材上のトナー像を定着するベルト定着装置にお
いて、前記加熱ローラの内部に設けられた定着ベルト加
熱用ヒータを備え、前記加熱ローラを低熱容量のものに
構成したものであり、立ち上がり時間の短縮及び省エネ
ルギー化を達成することができる。
【0019】請求項4に係る発明は、定着ローラと、加
熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張架
された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して前
記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラとを有
し、この加圧ローラと前記定着ベルトとの間を搬送され
る被定着材上のトナー像を定着するベルト定着装置にお
いて、前記加熱ローラの内部に設けられた定着ベルト加
熱用ヒータを備え、前記加熱ローラを低熱容量の構成と
してローラ径が20mm以上40mm以下であって肉厚
が0.3mm以上2.0mm以下の金属材料で構成した
ものであり、立ち上がり時間の短縮及び省エネルギー化
を達成することができる。
【0020】請求項5に係る発明は、定着ローラと、加
熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張架
された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して前
記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラとを有
し、この加圧ローラと前記定着ベルトとの間を搬送され
る被定着材上のトナー像を定着するベルト定着装置にお
いて、前記加熱ローラの内部に設けられた定着ベルト加
熱用ヒータを備え、前記加熱ローラは光透過性を有する
ローラであって、且つ、前記定着ベルトの内周面と前記
加熱ローラの外周面とのいずれか一方に輻射熱吸収率の
大きい層を設けたものであり、立ち上がり時間の短縮及
び省エネルギー化を達成することができる。
【0021】請求項6に係る発明は、定着ローラと、こ
の定着ローラに張架された無端状定着ベルトと、この定
着ベルトを加熱する加熱手段と、前記定着ベルトを介し
て前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと、
この加圧ローラと前記加熱手段とのいずれか一方若しく
は両方を加熱する定着ベルト加熱用ヒータとを有し、被
定着材の搬送方向について最初に前記加圧ローラが前記
定着ローラに加圧することなく前記定着ベルトに接触し
て形成される第1の定着工程部分の定着圧を被定着材の
シワが生じない程度に低く設定し、前記加圧ローラが前
記定着ベルトを介して前記定着ローラに加圧して形成さ
れる第2の定着工程部分の定着圧を所望の定着性が得ら
れる定着圧に設定したベルト定着装置において、前記定
着ベルトが前記加熱手段により加熱される箇所より離間
する位置から前記定着ベルトが最初に前記加圧ローラと
接触する位置までの距離を20mm以下としたものであ
り、未定着画像のこすれ現象を十分に防止することがで
きる。
【0022】請求項7に係る発明は、定着ローラと、加
熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張架
された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して前
記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと、この
加圧ローラと前記加熱ローラとのいずれか一方若しくは
両方の内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒータとを備
え、被定着材の搬送方向について最初に前記加圧ローラ
が前記定着ローラに加圧することなく前記加熱ローラが
前記定着ベルトを介して前記加圧ローラにより加圧され
る位置関係で形成される第1の定着工程部分の定着圧を
被定着材のシワが生じない程度に0.5kg/cm2
下に低く設定し、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介
して前記定着ローラに加圧して形成される第2の定着工
程部分の定着圧を所望の定着性が得られる定着圧に設定
したものであり、被定着材のシワや未定着画像のこすれ
現象を十分に防止することができる。
【0023】請求項8に係る発明は、定着ローラと、加
熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張架
された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して前
記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと、この
加圧ローラと前記加熱ローラとのいずれか一方若しくは
両方の内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒータとを有
し、被定着材の搬送方向について最初に前記加圧ローラ
が前記定着ローラに加圧することなく前記定着ベルトに
接触して形成される第1の定着工程部分の定着圧を被定
着材のシワが生じない程度に低く設定し、前記加圧ロー
ラが前記定着ベルトを介して前記定着ローラに加圧して
形成される第2の定着工程部分の定着圧を所望の定着性
が得られる定着圧に設定したベルト定着装置において、
前記定着ベルトが前記加熱ローラにより加熱されてから
最初に前記加圧ローラと接触する位置の近傍で前記定着
ベルトの内側に設けられたガイド部材を備え、前記定着
ベルトが前記加熱ローラより離間する位置から前記定着
ベルトが最初に前記加圧ローラと接触する位置までの間
にて未定着トナー像を有する被定着材に対して前記定着
ベルトが遠ざかるように前記加熱ローラを配置したもの
であり、未定着画像のこすれ現象を十分に防止すること
ができる。
【0024】請求項9に係る発明は、定着ローラと、加
熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張架
された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して前
記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと、この
加圧ローラと前記加熱ローラとのいずれか一方若しくは
両方の内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒータと、被
定着材の搬送方向について前記定着ベルトが最初に前記
加圧ローラと接触する位置の近傍で前記定着ベルトの内
側に設けられたガイド部材とを備え、前記定着ベルトが
前記加熱ローラより離間する位置から前記定着ベルトが
最初に前記加圧ローラと接触する位置までの間にて未定
着トナー像を有する被定着材に対して前記定着ベルトが
遠ざかるように前記加熱ローラを配置し、前記ガイド部
材が前記定着ベルトを介して前記加圧ローラにより加圧
される位置関係で形成される第1の定着工程部分の定着
圧を被定着材のシワが生じない程度に0.5kg/cm
2以下に低く設定し、前記加圧ローラが前記定着ベルト
を介して前記定着ローラをに圧して形成される第2の定
着工程部分の定着圧を所望の定着性が得られる定着圧に
設定したものであり、被定着材のシワや未定着画像のこ
すれ現象を十分に防止することができる。
【0025】請求項10に係る発明は、定着ローラと、
加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張
架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して
前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと、前
記加熱ローラ及び前記加圧ローラの両方の内部に設けら
れた2つのヒータとを備え、前記加圧ローラが前記定着
ベルトを介して前記定着ローラに圧接することなく前記
定着ベルトに接触して形成されて被定着材に対する第1
の定着工程を行う部分の定着圧を被定着材のシワが生じ
ない程度に低く設定し、前記加圧ローラが前記定着ベル
トを介して前記定着ローラに圧接して形成されて被定着
材に対する第2の定着工程を行う部分の定着圧を所望の
定着性が得られる定着圧に設定したベルト定着装置にお
いて、前記定着ベルトと前記加圧ローラとの温度差が回
転動作時に40℃以下となるように前記定着ベルト及び
前記加圧ローラの温度設定を行ったものであり、被定着
材上の画像の光沢ムラを防止することができ、定着性を
良好にできる。
【0026】請求項11に係る発明は、定着ローラと、
加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張
架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して
前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと、前
記加熱ローラ及び前記加圧ローラの両方の内部に設けら
れた2つのヒータとを備え、前記加圧ローラが前記定着
ベルトを介して前記定着ローラに圧接することなく前記
定着ベルトに接触して形成されて被定着材に対する第1
の定着工程を行う部分の定着圧を被定着材のシワが生じ
ない程度に低く設定し、前記加圧ローラが前記定着ベル
トを介して前記定着ローラに圧接して形成されて被定着
材に対する第2の定着工程を行う部分の定着圧を所望の
定着性が得られる定着圧に設定したベルト定着装置にお
いて、被定着材として普通紙を使用するモードが選択さ
れた時には前記2つのヒータのいずれか一方を点灯さ
せ、被定着材として特殊紙を使用するモードが選択され
た時には前記2つのヒータの両方を点灯させる手段を備
えたものであり、被定着材の種類に関係なく定着性を良
好にできる。
【0027】請求項12に係る発明は、定着ローラと、
加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張
架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して
前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと、前
記加熱ローラ及び前記加圧ローラの両方の内部に設けら
れた2つのヒータとを備え、前記加圧ローラが前記定着
ベルトを介して前記定着ローラに圧接することなく前記
定着ベルトに接触して形成されて被定着材に対する第1
の定着工程を行う部分の定着圧を被定着材のシワが生じ
ない程度に低く設定し、前記加圧ローラが前記定着ベル
トを介して前記定着ローラに圧接して形成されて被定着
材に対する第2の定着工程を行う部分の定着圧を所望の
定着性が得られる定着圧に設定したベルト定着装置にお
いて、画像形成モードとして片面画像形成モードが選択
された場合には回転動作時に前記定着ベルトの温度<前
記加圧ローラの温度になるように温度設定を行い、画像
形成モードとして両面画像形成モードが選択された場合
には回転動作時に前記定着ベルトの温度>前記加圧ロー
ラの温度になるように温度設定を行ったものであり、被
定着材上の画像の光沢ムラを防止することができ、画像
形成モードに関係なく定着性を良好にできる。
【0028】請求項13に係る発明は、請求項12記載
のベルト定着装置において、両面画像形成モードが選択
された場合には回転動作時に前記定着ベルトの温度>前
記加圧ローラの温度になり、かつ、前記定着ベルトの温
度と前記加圧ローラの温度との差が30℃以上になるよ
うに温度設定を行ったものであり、画像形成モードに関
係なく定着性を良好にできる。
【0029】請求項14に係る発明は、定着ローラと、
加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張
架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して
前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと、前
記加熱ローラ及び前記加圧ローラの両方の内部に設けら
れた2つのヒータとを備え、前記加圧ローラが前記定着
ベルトを介して前記定着ローラに圧接することなく前記
定着ベルトに接触して形成されて被定着材に対する第1
の定着工程を行う部分の定着圧を被定着材のシワが生じ
ない程度に低く設定し、前記加圧ローラが前記定着ベル
トを介して前記定着ローラに圧接して形成されて被定着
材に対する第2の定着工程を行う部分の定着圧を所望の
定着性が得られる定着圧に設定したベルト定着装置にお
いて、前記定着ローラの表面硬度を前記加圧ローラの表
面硬度より大きくし、前記第1の定着工程を行う部分の
ニップを凸形状となし、前記第2の定着工程を行う部分
のニップを凹形状となしたものであり、分離爪が不要で
カール取りローラを用いずに被定着材のカールを防止す
ることができる。
【0030】請求項15に係る発明は、定着ローラと、
加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張
架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して
前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと、前
記加熱ローラ及び前記加圧ローラの両方の内部に設けら
れた2つのヒータとを備え、前記加圧ローラが前記定着
ベルトを介して前記定着ローラに圧接することなく前記
定着ベルトに接触して形成されて被定着材に対する第1
の定着工程を行う部分の定着圧を被定着材のシワが生じ
ない程度に低く設定し、前記加圧ローラが前記定着ベル
トを介して前記定着ローラに圧接して形成されて被定着
材に対する第2の定着工程を行う部分の定着圧を所望の
定着性が得られる定着圧に設定したベルト定着装置にお
いて、前記定着ローラの表面硬度と前記加圧ローラの表
面硬度とを略同一とし、前記第2の定着工程を行う部分
のニップを略直線となしたものであり、分離爪が不要と
なる。
【0031】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施形態を示
し、図2はその一部を拡大して示す。この第1実施形態
は、請求項1に係る発明の一実施形態であり、カラー画
像形成装置における定着装置においてオイルを用いない
ようにするためにホットオフセット防止と立ち上がり時
間の短縮を図ったものである。図1及び図2において、
1は加熱ローラ、2は定着ローラ、3は無端状定着ベル
ト、4は加圧ローラ、5は定着ベルト加熱用ヒータ、6
は入口ガイド板、7はサーミスタからなる温度検知手
段、8は第1の定着工程を行う部分、9は第2の定着工
程を行う部分、10は加圧スプリングからなる加圧手
段、11はテンションスプリングからなるテンション付
与手段、13は未定着トナー13aを担持した転写紙で
ある。
【0032】定着ベルト3は加熱ローラ1及び定着ロー
ラ2に張架され(所定の張力で架設され)、加圧ローラ
4は定着ベルト3を介して定着ローラ2に対向して設け
られる。加圧ローラ4は、第2の定着工程を行う部分9
では定着ベルト3を介して定着ローラ2に加圧するとと
もに、第1の定着工程を行う部分8では定着ローラ2に
加圧せずに定着ベルト3に圧接される。
【0033】ヒータ5を内蔵した加熱ローラ1は本装置
の立ち上がりを早くするために、小径かつ薄肉の金属パ
イプ(例えばアルミニウム、鉄、銅又はステンレスから
なるパイプ)で構成して低容量化してある。定着ベルト
3はヒータ5により加熱ローラ1を介して加熱され、サ
ーミスタ7は定着ベルト3における加熱ローラ1で加熱
される部分の表面温度を検知する。図示しない温度制御
部はサーミスタ7の温度検知信号に基づいてヒータ5を
定着ベルト3の表面温度が所定の設定温度に保たれるよ
うに制御する。
【0034】図示しない駆動源による回転駆動で定着ロ
ーラ2、加熱ローラ1、加圧ローラ4、定着ベルト3が
回転する。被定着材としての転写紙は定着ベルト3と加
圧ローラ4との間を通して搬送され、転写紙上のトナー
像が定着ベルト3により加熱されて転写紙に定着され
る。第1の定着工程を行う部分8では定着圧(定着ベル
ト3と加圧ローラ4との間の圧力)が転写紙にシワが発
生しない程度に低く設定され、第2の定着工程を行う部
分9では定着圧(定着ベルト3と加圧ローラ4との接触
圧)が所望の定着性が得られるように設定されている。
【0035】加熱ローラ1は移動可能に設けられて加圧
スプリング11による定着ベルト3押圧で定着ベルト3
にテンションを与え、加圧ローラ4は加圧スプリング1
0により押圧されて定着ベルト3を介して定着ローラ2
に加圧する。第1の定着工程における定着圧の設定はテ
ンションスプリング11により定着ベルト3のテンショ
ンを調整することによって行われ、第2の定着工程にお
ける定着圧の設定は加圧スプリング10により行われ
る。なお、加圧スプリング10が定着ローラ2を押圧す
ることにより加圧ローラ4が定着ベルト3を介して定着
ローラ2に加圧するようにしてもよい。
【0036】この第1実施形態では、ヒータ5が低容量
化した加熱ローラ1を介して定着ベルト3を加熱するの
で、瞬時の立ち上がりが可能である。また、定着工程が
第1の定着工程と第2の定着工程とからなっていて十分
に長い(ニップ幅が長いためにニップ時間が50ms〜
200msと十分に長い)ことと、定着ベルト3の自己
冷却作用(定着ベルト3における定着工程部分8、9の
未定着画像面側に加熱源がないために定着工程で定着ベ
ルト3の表面が冷える作用)とにより、定着良好な温度
領域が得られ、オフセット余裕度が増す。
【0037】さらに、転写紙の進入側である第1の定着
工程における定着圧を0.5kg/cm2以下、好まし
くは0.2kg/cm2以下と十分に低く設定すること
により、転写紙がスムーズに定着ベルト3と加圧ローラ
4との定着ニップ部に入り込んで転写紙のシワの発生率
が現状以上(転写紙のシワが発生する程度が熱ローラ定
着装置と比べて同等以上)に大きくならないようにする
ことができる。
【0038】この第1実施形態は定着良好な温度領域が
得られてオフセット余裕度が増すが、この点について図
3のモデルを用いて説明する。このモデルは、定着ロー
ラ21の内部にヒータを持ち、定着ローラ21がアルミ
ニウムからなる芯金21a上にシリコンゴムの層21b
を設けた熱ローラ定着装置のモデルである。図3は、こ
のモデルにおいて、定着ローラ21と加圧ローラ22と
の定着ニップ部に転写紙29が進入して定着ローラ21
に転写紙29上の未定着トナー30が接触したときの時
間の経過(転写紙が定着ニップ部を搬送されるニップ時
間の経過)とともに変化する各層内非定常温度分布状態
を表わす。
【0039】定着ローラ21には内部のヒータから常に
一定の熱量が供給されるという仮定のもとにおいて、最
初は定着ローラ21が一定の温度T0に保たれる。各層
内温度分布は、転写紙29が定着ニップ部に進入した直
後にはt1の温度分布をなし、時間が経過するにつれて
2、t3のように変化していく。この時、シリコンゴム
の層21bと転写紙29上の未定着トナー30との境界
面は略一定の温度T1(トナー30の上面温度に相当す
る)を維持している。
【0040】また、時間の経過と共にトナー30の内部
に熱が伝わり、トナー30と転写紙29との境界温度T
f(トナー30の下面温度に相当する)が上昇する。ト
ナー30・転写紙29間の温度分布が定常状態になるほ
どニップ時間が十分に長いと、その後はt4のような経
過をたどり、シリコンゴムの層21bと転写紙29上の
未定着トナー30との境界の温度T1は漸次に上昇して
いく。もちろん、Tfも上昇していく。
【0041】一方、第1実施形態のベルト定着装置で
は、定着ベルト3の自己冷却作用(定着ベルト3と加圧
ローラ4との定着ニップ部内における未定着画像面側に
加熱源がないために定着ベルト3の表面が転写紙に熱を
奪われて時間と共にその温度が低下する作用)が行われ
る。従って、先ほどのTfはやはり時間と共に上昇する
が、内部に熱源を有する熱ローラ定着装置に比べてT1
に関しては温度上昇が小さい。従来の熱ローラ定着装置
では転写紙上のトナーが定着ニップ部を短いニップ時間
で通過する時にTf、T1が図7(a)に示すように変
化するが、第1実施形態では転写紙上のトナーが第1の
定着工程部分8及び第2の定着工程部分9からなる長い
定着工程部分を長いニップ時間で通過する時にTf、T
1’(定着ベルト3と転写紙上の未定着トナーとの境界
面の温度)が図7(b)に示すように変化する。
【0042】また、定着ローラ21の温度T0のうち、
ホットオフセット発生時の温度をT0 1とし、定着可能な
下限温度をT02とする。一方、ホットオフセット現象
は、定着ローラ21とこれに接触するトナー30との界
面において、その界面接着力がトナー30の溶融時の粘
弾性変化に伴う凝集力を上回ったときに起り、即ち、界
面温度T1の大きさが影響する。
【0043】また、一方では、定着は、転写紙29とこ
れに接触するトナー30との界面において、その界面接
着力がトナー30の溶融時の粘弾性変化に伴う凝集力を
上回ったときに起り、即ち、界面温度Tfの大きさが影
響する。この時、先ほど述べた定着良好な温度領域とし
ては、T0がT01のときのT1と、T0がT02のときのT
fから定義付けられる。
【0044】図4は第1実施形態の定着可能な温度領域
の幅を示すモデル図であり、図5は上記熱ローラ定着装
置の定着可能な温度領域の幅を示すモデル図である。図
4及び図5において、ホットオフセット発生ラインはホ
ットオフセット発生温度(ホットオフセットが発生する
下限温度)を示すラインである。ここで、トナーが溶融
してトナーの粘弾性が低下してトナーが定着され又はホ
ットオフセットが発生する条件は、トナーが軟化点温度
以上にある時間(ニップ時間)も影響することが考えら
れるが、トナーの粘弾性による凝集力の低下を机上計算
により求めることは困難である。実際に第1実施形態の
効果がどの程度有るかは実験により確認しなければなら
ない。
【0045】図8はその実験結果の一例を示す。図8に
示す定着可能な温度領域を表わす温度分布は図4及び図
5に示す定着可能な温度領域を表わす温度分布のモデル
と良い相関を示している。このことから、ホットオフセ
ットは転写紙上のトナーと定着ローラ21又は定着ベル
ト3との界面温度が影響し、定着下限温度は転写紙上の
トナーの界面温度が影響すると考えられる。
【0046】第1実施形態と上記熱ローラ定着装置とを
比較すると、定着下限温度は第1実施形態、上記熱ロー
ラ定着装置ともニップ時間の増加と共に同様な大きさで
低下していく。また、ホットオフセット発生温度は第1
実施形態ではニップ時間が増加してもそれほど低下する
傾向は見られない。第1実施形態では予め加熱ローラか
ら定着ベルトに供給された熱容量で定着行程にて定着が
行われる。従って、ホットオフセット発生ラインはニッ
プ時間が長くてもそれほど下がらない。
【0047】しかし、上記熱ローラ定着装置では、ホッ
トオフセット発生温度は低く、かつ、ニップ時間の増加
に伴って大きく低下し、全体としては定着可能温度領域
を狭めていることが確認された。この結果から、第1実
施形態は、従来の熱ローラ定着装置に比べると、十分に
効果があるということが実証された。ここに、熱ローラ
定着装置では、ニップ幅(ニップ時間)が長くとれない
から転写紙上のトナー像を定着させるためには転写紙上
のトナー像を高温で加熱する必要があり、トナーの温度
が急激に立ち上がる。このため、Tf〜T1の温度勾配
が大きい。すなわち、Tfに対してT1が大きい。
【0048】次に、オイルレストナーを用いて第1実施
形態のホットオフセット性及び定着性に関しての効果を
実験により確認した。図9は第1実施形態と上記従来の
熱ローラ定着装置とで同一の定着性を得た時の定着ニッ
プ部内出口部断層方向の温度分布を示す。あるスポット
に焦点を当てて説明すると、第1実施形態と上記従来の
熱ローラ定着装置とで同一の定着性を得た時の測定値と
しては、第1実施形態では定着温度が130℃、上記従
来の熱ローラ定着装置では定着温度が160℃であっ
た。この時の定着ニップ部の転写紙表面温度は91℃と
なった。
【0049】これらの測定結果をもとにホットオフセッ
トに影響があると考えるところの、転写紙29上のトナ
ー30と定着ローラ21又は定着ベルト3との界面温度
を計算により求めたところ、第1実施形態では92℃、
上記従来の熱ローラ定着装置では101℃となり、その
温度が高い程トナー粘度が低下してホットオフセット現
象に対してはより不利に作用するはずである。従って、
同じ定着性のもとでは従来の熱ローラ定着装置の方が第
1実施形態に比べてホットオフセットの余裕度がないこ
とが前述と同様にここでも言える。
【0050】さらに、この時の定着条件においてニップ
時間の変化と定着率との関係を測定したところ図10に
示すようになった。この結果から、第1実施形態では、
従来の熱ローラ定着装置に比べて、ニップ時間の変動
(即ち、定着圧力、ローラ膨潤、ゴム硬度等のバラツ
キ)に対して定着率の変化が少なく安定した定着性が得
られることが分かった。
【0051】以上から、第1実施形態においては、十分
に長い定着工程と定着ベルト3の自己冷却作用(定着工
程部分8、9の未定着画像面側に加熱源がないために定
着工程で定着ベルト3の表面が冷える作用)により、広
範囲の定着良好な温度領域(定着可能領域)が得られ、
ホットオフセットの余裕度が増すことが分かった。ま
た、定着ニップ部の幅のバラツキに対しても強く、安定
した定着性能が得られることが分かった。
【0052】なお、第1実施形態で用いる定着ベルト3
は、熱容量の小さい構成であり、図16(a)に示すよ
うに基体3a上に離型層3bが設けられたものである。
この定着ベルト3は、例えば、薄い基体3a(ニッケ
ル、ポリイミドからなる基体の場合は厚さが好ましくは
30から150μm位が適当)上に、離型層3bとして
シリコンゴム(厚さが好ましくは50から300μm)
又はフッソ樹脂系(厚さが好ましくは10から50μ
m)を薄く形成して熱応答性を良好にする。定着ベルト
3は、図16(b)に示すようにフッ素樹脂層3cを離
型層3bを設けてもよく、また、図16(c)に示すよ
うに基体3a上にフッ素樹脂層3cを設けたものでもよ
い。
【0053】定着ベルト3は、加熱ローラ1により加熱
部で瞬時に加熱され、定着ニップ部で表面が瞬時に冷却
される特性が望まれる。しかし、他方では、定着ベルト
3は、定着ニップ部内で、トナーを十分に溶かして定着
させるのに必要な熱容量を有するように設計されなくて
はならない。定着ベルト3の厚さはこれらの両方の要件
を満たす範囲にある。
【0054】次に、転写紙の搬送性(特にシワの防止)
に関して説明する。第1実施形態においては、十分に長
い定着ニップ部の幅(第1の定着工程及び第2の定着工
程の長さ)を設けているので、定着ニップ部内で転写紙
が規制される幅が大きいと、それだけシワ(タテスジ状
のシワ、ミミズ状のシワ、波打ち状のシワ)が従来の熱
ローラ定着装置に比べて発生しやすくなる。
【0055】従って、転写紙の搬送に対して最初に加圧
ローラ4と定着ベルト3とが接触して形成される入口側
の第1の定着工程を行う部分8は転写紙の進入に対して
転写紙と同一の速度で回転する定着ベルト3と加圧ロー
ラ4との間に転写紙が抵抗無く導かれるように定着ベル
ト3と入口ガイド板6が配置され、かつ、転写紙に不均
一に力が加えられてシワが発生することがない程度に定
着圧が低く設定される。
【0056】また、加圧ローラ4が定着ベルト3を介し
て定着ローラ2に加圧して形成される出口側の第2の定
着工程を行う部分9では、定着不良が発生しないように
逆に十分な定着圧力が加圧スプリング10により加えら
れている。このようにして定着工程部分8、9における
定着ニップ部の幅が十分に長くとられ、定着性及び転写
紙の搬送性が良好になるようになされている。
【0057】以上のように、この第1実施形態は、請求
項1に係る発明の一実施形態であって、定着ローラ2
と、加熱ローラ1と、この加熱ローラ1及び前記定着ロ
ーラ2に張架された無端状定着ベルト3と、この定着ベ
ルト3を介して前記定着ローラ2に対向して設けられた
加圧ローラ4とを有し、この加圧ローラ4と前記定着ベ
ルト3との間を搬送される被定着材としての転写紙上の
トナー像を定着するベルト定着装置において、前記加熱
ローラ1の内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒータ5
を備え、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して
前記定着ローラ2に加圧することなく前記定着ベルト3
に接触して形成されて被定着材に対する第1の定着工程
を行う部分8の定着圧を被定着材のシワが生じない程度
に低く設定し、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を
介して前記定着ローラ2に加圧して形成されて被定着材
に対する第2の定着工程を行う部分9の定着圧を所望の
定着性が得られる定着圧に設定したので、十分に長い定
着工程と定着ベルトの自己冷却作用により定着良好な温
度範囲が得られてオフセット余裕度が増し、第1の定着
工程を行う部分8の定着圧を被定着材のシワが生じない
程度に低く設定したことにより被定着材のシワの発生を
防止することができる。このため、被定着材の搬送性及
び定着性が良好となり、高速の装置やカラー画像形成装
置の定着装置でも安定した定着性を得ることができる。
【0058】なお、この第1実施形態では、加熱ローラ
1の内部に定着ベルト加熱用ヒータ5を設けたが、加圧
ローラ4の内部に定着ベルト加熱用ヒータ5を設け、或
いは、加熱ローラ1及び加圧ローラ4の両方の内部に定
着ベルト加熱用ヒータ5を設けるようにしても同様な効
果がえられる。
【0059】この第1実施形態では、第1の定着工程に
おいては熱伝導によってトナーが仮定着されると共に、
定着圧が小さくて転写紙のシワが発生しないように定着
ベルト3が加圧ローラ4に対しては軽く密着している程
度が良い。図15は第1の定着工程部分8の定着圧と転
写紙のシワのランクとの関係の実験結果を示す。ここ
に、第1の定着工程部分8の定着圧は、(定着ベルト3
の張力)/(第1の定着工程部分8における定着ベルト
3の接触面積)で定義した。
【0060】1Kg/cm2とは例えば定着ベルト3の
張力が9kg、定着ベルト3の幅が310cm、定着ベ
ルト3の接触幅が3cmのときであり、9kg/310
cm×0.3cm≒1Kg/cm2となる。また、0.
5Kg/cm2とは例えば4.5kg/310cm×
0.3cm≒0.5Kg/cm2となる。
【0061】また、シワランクとは定着装置を通過する
用紙(被定着材としての転写紙)に発生するシワの程度
をランク付けしたことを意味し、ランク3以上はユーザ
クレームにならない程度を意味する。ランク5はシワが
無く、ランク4はシワが少しは有り、ランク3はシワは
有るがユーザクレームにならない程度を意味する。ラン
ク2はユーザクレームになるシワが有り、ランク1は顕
著なシワが有る。図15に示す実験結果から、第1の定
着工程部分8の定着圧が1Kg/cm2のときにはシワ
ランクが3となり、第1の定着工程部分8の定着圧が
0.5Kg/cm2のときにはシワランクが4となっ
た。
【0062】この実験結果から、転写紙のシワの発生の
許容される目標ランクに対しては第1定着工程部分8の
定着圧が面圧換算で1Kg/cm2以下、好ましくは
0.5g/cm2以下であれば本来の定着工程である第
2の定着工程に加えて第1の定着工程を設けても転写紙
のシワランクが従来の熱ローラ定着装置に比べて同等以
上となることを確認できた。
【0063】また、図11は加圧ローラ4が定着ベルト
3を介して定着ローラ2に加圧して形成される出口側の
第2の定着工程の定着圧と定着温度との関係の実験結果
を示す。この実験結果から、第2の定着工程では定着不
良が発生しないように逆に十分な定着圧力を加える条件
としては1Kg/cm2(9.8N/cm2)以上、好ま
しくは2Kg/cm2(19.6N/cm2)以上必要で
あることが分かった。
【0064】図17は第1実施形態において、線速;2
00mm/s、ニップ時間;100nsとし、かつ、第
2の定着工程部分9の定着圧を圧大;2.0kg/cm
2、圧中;1.5kg/cm2、圧小;0.5kg/cm
2と変えて定着温度と画像光沢度との関係を測定した実
験結果を示す。また、図18は第1実施形態において、
線速;100mm/s、ニップ時間;200nsとし、
かつ、第2の定着工程部分9の定着圧を圧大;2.0k
g/cm2、圧中;1.5kg/cm2、圧小;0.5k
g/cm2と変えて定着温度と画像光沢度との関係を測
定した実験結果を示す。
【0065】この実験結果から、第1実施形態では、第
2の定着工程部分9の定着圧が低圧で第2の定着工程部
分9の定着温度が低温であるという条件でも、定着可能
なことが確認された。通常、カラー画像形成装置用の熱
ローラ定着装置においては、上述のような第1実施形態
における第2の定着工程部分9と同等の定着性を得るに
は、定着圧を3kg/cm2以上、定着温度を160℃
以上とする必要がある。
【0066】そこで、本発明の第2実施形態は、上記第
1実施形態において、転写紙に対する第1の定着工程を
行う部分8の定着圧を1Kg/cm2以下とし、転写紙
に対する第2の定着工程を行う部分9の定着圧を第1の
定着工程を行う部分8の定着圧以上、例えば1Kg/c
2以上としたものである。
【0067】このように、この第2実施形態は、請求項
2に係る発明の一実施形態であって、請求項1記載のベ
ルト定着装置において、前記被定着材としての転写紙に
対する第1の定着工程を行う部分8の定着圧を1Kg/
cm2以下とし、前記被定着材としての転写紙に対する
第2の定着工程を行う部分9の定着圧を第1の定着工程
を行う部分8の定着圧以上としたので、被定着材の搬送
性及び定着性が良好となり、高速の装置やカラー画像形
成装置の定着装置でも安定した定着性を得ることができ
る。
【0068】ベルト定着装置において、立ち上がり時間
の短縮、省エネルギー化を実現する方法としては、待機
時にヒータをオフするか、又は省エネルギーモード(待
機時の定着温度を低くして消費電力を少なくするモー
ド)を設けることが必要である。そのためには、立ち上
がり時間を十分に短くする方法として、熱容量の小さい
定着ベルト及び加熱ローラの構成が条件となる。
【0069】そこで、請求項3に係る発明の各実施形態
は、立ち上がり時間の短縮、省エネルギー化を実現する
ため、定着ベルト及び加熱ローラを熱容量の小さい構成
としたものである。上記第1実施形態は請求項3に係る
発明の一実施形態でもあり、図12〜図14は本発明の
第3実施形態乃至第5実施形態であって請求項3に係る
発明の他の各実施形態である。
【0070】これらの請求項3に係る発明の各実施形態
では、定着ローラ2と加熱ローラ1との間に張架された
低熱容量の無端状定着ベルト3と、定着ローラ2に定着
ベルト3を介して対向して設けられた加圧ローラ4とを
有するベルト定着装置を基本構成とし、内部に定着ベル
ト加熱用のヒータ5を有する加熱ローラ1が低熱容量の
もので構成されている。
【0071】定着ベルト3はヒータ5により加熱ローラ
1を介して加熱され、サーミスタからなる温度検知手段
は定着ベルト3における加熱ローラ1で加熱される部分
の表面温度を検知する。図示しない温度制御部はそのサ
ーミスタの温度検知信号に基づいてヒータ5を定着ベル
ト3の表面温度が所定の設定温度に保たれるように制御
する。
【0072】定着ローラ2、加熱ローラ1、定着ベルト
3、加圧ローラ4は図示しない駆動源による回転駆動で
回転する。被定着材としての転写紙は図示矢印のように
定着ベルト3と加圧ローラ4との間の定着ニップ部を通
して搬送され、転写紙上のトナー像が定着ベルト3によ
り加熱されて転写紙に定着される。
【0073】加熱ローラ1は本装置の構成から特に大き
な負荷を必要としない。定着ベルト3を張架するのに必
要な力としては1Kgf(9.8N)/片側の定着ベル
トテンションがあれば定着ベルト3が十分に機能する。
また、定着ベルト加熱手段である加熱ローラ1と定着ニ
ップ部形成手段とが分離しているため、加熱ローラ1は
定着圧を必要とせず大きな負荷がかからない。このた
め、加熱ローラ1を小型化、薄肉化して加熱ローラ1の
熱容量を小さくすることにより、立ち上がり時間を短く
することができる。
【0074】低容量の加熱ローラ1としては、45ca
l/℃以下、好ましくは15cal/℃以下の加熱ロー
ラが望ましい。加熱ローラ1を45cal/℃以下の低
容量の加熱ローラとすることは立ち上がり時間30秒を
満足する場合の加熱ローラ1の熱容量を表わし、加熱ロ
ーラ1を15cal/℃以下の低容量の加熱ローラとす
ることは立ち上がり時間10秒を満足する場合の加熱ロ
ーラ1の熱容量を表わす。
【0075】従来の熱ローラ定着装置、特にカラー画像
形成装置用熱ローラ定着装置においては、カラートナー
を溶融混色させて発色性及び光沢性を発現させるために
定着温度を高く設定すると同時に、定着圧も大きく設定
する必要があった。かかる装置においては、立ち上がり
時間を短くするために定着ローラを薄肉化して熱容量を
小さくすると定着圧に耐え得るローラ強度を確保するこ
とが困難であった。
【0076】本実施形態において、加熱ローラ1に加わ
る負荷は定着ベルト3の張力のみであり、これは取付け
条件としては2〜3kgである。これに対して、従来の
熱ローラ定着装置では、定着圧としては少なくとも上述
の定着ベルト3の張力よりはるかに大きい力がかかり、
低速の装置でも定着圧は10kg以上が現状である。本
実施形態の加熱ローラ1としては、熱ローラ定着装置に
用いる加熱ローラより更に薄肉化して低熱容量化したロ
ーラの使用が可能になった。
【0077】また、本実施形態では、定着ベルト3を加
熱する加熱手段が定着ベルト3に連れ回る加熱ローラ1
で形成されていることにより、定着ベルト3にかかる負
荷が小さくなり、定着ベルト3が摩耗しないという効果
を奏する。逆に、定着ベルトを加熱する加熱手段が定着
ベルトに対して摺動する固定部材(面状発熱ヒータ、板
状発熱ヒータ、固定発熱ヒータ)である場合には、クィ
ックスタートが可能であるが、定着ベルトの寿命が短く
なる。
【0078】このように、請求項3に係る発明の各実施
形態は、定着ローラ2と、加熱ローラ1と、この加熱ロ
ーラ1及び前記定着ローラ2に張架された無端状定着ベ
ルト3と、この定着ベルト3を介して前記定着ローラ2
に対向して設けられた加圧ローラ4とを有し、この加圧
ローラ4と前記定着ベルト3との間を搬送される被定着
材としての転写紙上のトナー像を定着するベルト定着装
置において、前記加熱ローラ1の内部に設けられた定着
ベルト加熱用ヒータ5を備え、前記加熱ローラ1を低熱
容量のものに構成したので、立ち上がり時間の短縮及び
省エネルギー化を達成することができる。
【0079】ところで、例えば複写機を例にとると、ユ
ーザがコピーを出力する際の操作に関しての満足度調査
によると、その中のひとつとして待ち時間(電源投入か
ら複写可能になるまでの待ち時間)については10秒以
下であることが望ましいという調査結果を得た。待ち時
間を10秒以下にして且つ省エネルギー化を達成するた
めには、上述した省エネルギーモードを設ける方法が望
ましい。
【0080】例えば省エネルギーモードとして待機時の
定着温度を低く設定して消費電力を50%低減し、か
つ、待ち時間10秒以下を目標として達成するために
は、待機時の設定定着温度と消費電力量の関係を測定し
た結果から、定着装置単体として立ち上がり時間はおよ
そ30秒以下が望ましい。そのためには、熱容量の小さ
い定着ベルト及びローラの構成が条件となる。
【0081】上記請求項3に係る発明の実施形態として
は加熱ローラ1の構成は低熱容量化を実現するために加
熱ローラ1の肉厚は薄いほどよいが0.3mm以上が定
着ベルト3の張力を確保して加熱ローラ1の軸方向の曲
がりや円形断面の凹みが発生しない限界値として必要で
ある。また、加熱ローラ1の径は小さいほどよいが20
mm以上が好ましい。これは、定着ベルト3がそれに接
触する従動ローラとしての加熱ローラ1から熱を受けて
連続通紙中も温度が落ち込むことがなく、かつ、定着ベ
ルト3の表面が一定温度を維持するために加熱ローラ1
の径は20mm以上40mm以下(温度落ち込み防止の
点から20mm以上、ローラ強度確保の点から40mm
以下)が必要であるということである。
【0082】加熱ローラ1の材質としては、比熱が小さ
くて熱伝導率が大きいものがよく、例えばアルミニウ
ム、銅、鉄、ステンレス等の金属がよい。また、定着ベ
ルト3は、熱応答性をよくして定着ベルトとしての可撓
性を保つためには、基体3aの厚さが30から150μ
m以下の、例えばニッケル、ポリイミド等が好ましい。
また、定着ベルト3の離型層3bにおいても、熱応答性
を良くするためにはシリコンゴムであれば厚さが好まし
くは50から300μm、フッ素樹脂系であれば厚さが
好ましくは10から50μmが好ましい。
【0083】上記実施形態において立ち上がり時間とし
て、例えば上述のように30秒以下を目標とすると、上
記のような熱容量の小さい定着ベルトを用いると、 加熱ローラ1の径が30mmのときは、加熱ローラ1
がアルミニウムでその肉厚が0.6mm、加熱ローラ1
が鉄でその肉厚が0.4mmの場合に立ち上がり時間が
約10秒となり、 加熱ローラ1の径が40mmのときは、加熱ローラ1
がアルミニウムでその肉厚が0.8mm、加熱ローラ1
が鉄でその肉厚が0.4mmの場合に立ち上がり時間が
約20秒となり、 加熱ローラ1の径が40mmのときは、加熱ローラ1
がアルミニウムでその肉厚が2.0mm、加熱ローラ1
が鉄でその肉厚が1.2mmの場合に立ち上がり時間が
約30秒となるという結果が得られた。但し、このと
き、ヒータ5の出力値は100V15Aの商用電源を使
用した時の許容最大出力として1.3kwである。
【0084】従って、目標30秒以下の立ち上がり時間
を達成するためにはヒータ5の容量を十分に大きくでき
た(但し1.3kw)としても、内部にヒータ5を内蔵
する加熱ローラ1が低熱容量になる構成としては、ロー
ラ径が20mm以上40mm以下、肉厚が0.3mm以
上2.0mm以下の金属材料で加熱ローラ1が形成され
ることが必要である。
【0085】高出力のヒータを搭載した場合、電源スイ
ッチ投入による突入電流が大きくなり、また、ヒータの
オン/オフによる蛍光灯のちらつき現象が問題となるの
で、これらの問題を防止するためにヒータの出力は好ま
しくは700W以下が良い。この条件を考慮すると、加
熱ローラ1は肉厚が0.3mm以上1.0mm以下の金
属材料で構成することが好ましい。
【0086】立ち上がり時間を十分に短くして低熱容量
化する範囲として加熱ローラ1の径の範囲としては、2
0mm〜40mmが好ましい。つまり、定着ベルト3が
それに接触する従動ローラとしての加熱ローラ1から熱
を受けて連続通紙中も温度が落ち込むことなく定着ベル
ト3の表面が一定温度を維持するために加熱ローラ1の
径が20mm以上は必要である。一方、加熱ローラ1の
径が40mmを超えると、加熱ローラ1の肉厚が薄くな
り過ぎて加熱ローラ1としての強度が不足してしまう。
仮に、クィックスタートとして、立ち上がり時間10秒
以下を目標とした場合は、加熱ローラ1の径を40mm
を超えたローラ径として例えば50mmのローラ径にす
ると、加熱ローラ1の肉厚が鉄で0.3mm以下、アル
ミニウムで0.5mm以下になる。かかる薄肉の加熱ロ
ーラでは定着ベルト3の張力に対しての初期及び経時で
の撓み、凹み等の変形が懸念される。
【0087】そこで、本発明の第6実施形態は、上記請
求項3に係る発明の実施形態において、加熱ローラ1を
ローラ径が20mm以上40mm以下であって肉厚が
0.3mm以上2.0mm以下、好ましくは0.3mm
以上1.0mm以下の金属材料で低熱容量のものに構成
したものである。
【0088】このように、第6実施形態は、請求項4に
係る発明の実施形態であって、定着ローラ2と、加熱ロ
ーラ1と、この加熱ローラ1及び前記定着ローラ2に張
架された無端状定着ベルト3と、この定着ベルト3を介
して前記定着ローラ2に対向して設けられた加圧ローラ
4とを有し、この加圧ローラ4と前記定着ベルト3との
間を搬送される被定着材としての転写紙上のトナー像を
定着するベルト定着装置において、前記加熱ローラ1の
内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒータ5を備え、前
記加熱ローラ1をローラ径が20mm以上40mm以下
であって肉厚が0.3mm以上2.0mm以下の金属材
料で低熱容量のものに構成したので、立ち上がり時間の
短縮及び省エネルギー化を達成することができる。
【0089】定着性の向上を更に図るために、加圧ロー
ラ内にヒータを設けた場合は定着装置としての立ち上が
り時間を早くすることが可能である。また、加圧ローラ
内にヒータを設けない場合は、プリントスタートにあた
って定着ベルト回転直後に定着ニップ部において定着ベ
ルトが加圧ローラに接触したときに、定着ベルト温度が
急激に落ちこみ、定着不良が発生する恐れがある。その
ため、定着ベルトを所定の温度に回復させるべくプレ回
転時間を設ける必要があるが、上述の低熱容量の加圧ロ
ーラを用いると、加圧ローラの温度上昇速度が早くなる
ため、プレ回転時間が短くなるという利点がある。
【0090】本発明のベルト定着装置は(低温)低圧定
着がその特徴の一つであり、そのため加圧ローラを薄肉
化して低熱容量加圧ローラとして用いることができる。
なお、本発明のベルト定着装置に用いた加熱ローラの熱
容量としては36cal/℃以下(本例ではローラ径が
40〜60mm、且つローラ肉厚が0.3〜1.5mm
の範囲で使用可能)である。
【0091】本発明の第7実施形態では、上記請求項3
に係る発明の実施形態において、加熱ローラ1が本定着
装置の構成から特に大きな負荷を必要としないため、加
熱ローラ1が光透過性の部材(例えば耐熱ガラス等)で
構成され、また、この加熱ローラ1に接する定着ベルト
3の内側若しくは加熱ローラ1の表面に輻射熱吸収率の
高い層(黒色ペイントの塗装、カーボン印刷、定着ベル
ト3内のカーボン分散等の処理により形成した層)が設
けられる。定着ベルト3は加熱ローラ1からの輻射熱に
よって加熱され、瞬時の立ち上がりが可能となる。
【0092】このように、第7実施形態は、請求項5に
係る発明の実施形態であって、定着ローラ2と、加熱ロ
ーラ1と、この加熱ローラ1及び前記定着ローラ2に張
架された無端状定着ベルト3と、この定着ベルト3を介
して前記定着ローラ2に対向して設けられた加圧ローラ
4とを有し、この加圧ローラ4と前記定着ベルト3との
間を搬送される被定着材としての転写紙上のトナー像を
定着するベルト定着装置において、前記加熱ローラ1の
内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒータ5を備え、前
記加熱ローラ1は光透過性を有するローラであって、且
つ、前記定着ベルト3の内側と前記加熱ローラ4の表面
とのいずれか一方に輻射熱吸収率の大きい層を設けたの
で、立ち上がり時間の短縮及び省エネルギー化を達成す
ることができる。また、加熱ローラ内にヒータを設けた
場合においても、本発明のベルト定着装置においては
(低温)低圧力定着が実現可能であるため、加熱ローラ
においても光透過性を有するローラで形成しても強度上
問題ない。
【0093】ところで、上記第1実施形態のベルト定着
装置では、図19に示すように転写紙13上の未定着画
像は定着工程前においては定着ベルト3と接触しても転
写紙13と定着ベルト3とが同期して移動すれば定着ベ
ルト3とのこすれが発生しない。しかし、画像形成装置
本体(画像形成装置の定着装置以外の部分)と定着装置
との間で転写紙搬送速度差があって定着装置側の転写紙
搬送速度が画像形成装置本体側の転写紙搬送速度より遅
くなると、転写紙13にたるみが生じ、転写紙13上の
未定着画像が定着ベルト3に触れると未定着画像と定着
ベルト3との同期ずれにより未定着画像が定着ベルト3
でこすられる現象が発生してしまう。
【0094】転写紙13のたるみ量は定着工程部分8、
9の入口から遠ざかるほど大きい。逆に言えば、定着工
程部分8、9の入口近傍で転写紙13のたるみによって
転写紙13が定着ベルト3に接触した場合は、そのたる
み量が極めて小さいために未定着画像と定着ベルト3と
の同期ずれによる未定着画像の定着ベルト3によるこす
れ現象の程度が小さくなってしまう。
【0095】従って、未定着画像のこすれ現象を防止す
るためには、未定着画像が定着ベルト3に接触してもそ
れが定着工程部分8の入口近傍であれば許容されると考
えられる。よって、定着ベルト3が加熱ローラ1より離
間する位置から定着ベルト3が最初に加圧ローラ4と接
触する位置までの距離Lを十分に小さくする必要があ
る。上述のような第1実施形態の実験によれば、Lと未
定着画像のこすれ現象のランクとの関係が図20に示す
ようになり、実際にLが20mm以下であれば未定着画
像と定着ベルトとの同期ずれ量が無視できる程度とな
り、未定着画像のこすれ現象が起こらないことが確認さ
れた。
【0096】図20に示す実験結果から、Lが20mm
のときにコスレランクが3となり、Lが15mmのとき
にコスレランクが4となり、Lが10mm以下のときに
コスレランクが5となる。ここに、コスレランクとは、
定着装置を通過する未定着画像に発生する画像コスレの
程度をランク付けしたことを意味し、コスレランク3以
上はユーザクレームにならない程度の画像コスレを意味
する。コスレランク5は画像コスレがまったく無い状
態、コスレランク2以下はユーザクレームになるような
画像コスレを表わす。
【0097】そこで、本発明の第8実施形態では、上記
第1実施形態において、定着ベルト3が加熱ローラ1よ
り離間する位置から定着ベルト3が最初に加圧ローラ4
と接触する位置までの距離Lを20mm以下に設定して
おり、未定着画像のこすれ現象を防止することができ
る。
【0098】このように、この第8実施形態は、請求項
6に係る発明の一実施形態であって、定着ローラ2と、
この定着ローラ2に張架された無端状定着ベルト3と、
この定着ベルト3を加熱する加熱手段としての加熱ロー
ラ1と、前記定着ベルト3を介して前記定着ローラ2に
対向して設けられた加圧ローラ4と、この加圧ローラ4
と前記加熱手段1とのいずれか一方若しくは両方を加熱
する定着ベルト加熱用ヒータ5とを有し、被定着材の搬
送方向について最初に前記加圧ローラ4が前記定着ロー
ラ2に加圧することなく前記定着ベルト3に接触して形
成される第1の定着工程部分8の定着圧を被定着材のシ
ワが生じない程度に低く設定し、前記加圧ローラ4が前
記定着ベルト3を介して前記定着ローラ2に加圧して形
成される第2の定着工程部分9の定着圧を所望の定着性
が得られる定着圧に設定したベルト定着装置において、
前記定着ベルト3が前記加熱手段1により加熱される箇
所より離間する位置から前記定着ベルト3が最初に前記
加圧ローラ4と接触する位置までの距離を20mm以下
としたので、未定着画像のこすれ現象を十分に防止する
ことができる。
【0099】なお、上記第8実施形態において、加熱ロ
ーラ1の代りに例えばローラタイプの加熱手段や固定基
板に発熱体層を設けた加熱手段などを用いてもよく、ま
た、定着ベルト加熱用ヒータ5を加圧ローラ4の内部若
しくは加熱ローラ1及び加圧ローラ4の両方の内部に設
けるようにしても上記第1実施形態と同様な効果が得ら
れる。
【0100】図21は本発明の第9実施形態を示す。こ
の第9実施形態は請求項7に係る発明の一実施形態であ
る。この第9実施形態では、上記第8実施形態におい
て、加圧ローラ4が定着ベルト3を介して加熱ローラ1
に加圧し、第1の定着工程部分は加圧ローラ4が定着ベ
ルト3を介して加熱ローラ1に加圧して形成される。定
着ベルト3は第1の定着工程部分から第2の定着工程部
分まで加圧ローラ4と接触することになる。
【0101】このようなベルト定着装置においては、第
1の定着工程部分の定着圧を実際は0.5kg/cm2
以下に低く設定すれば、転写紙13のシワが発生しない
ことが確認されている。転写紙13は、第1の定着工程
部分を搬送されるときに定着ベルト3からの熱伝導によ
ってトナーが仮定着される。第1の定着工程部分の定着
圧は小さくとって転写紙13のシワが発生しないように
定着ベルト3が加圧ローラ4に対して軽く密着する程度
がよい。
【0102】図22は実験により求められた第1の定着
工程部分の定着圧と転写紙13のシワのランクとの関係
を示す。この第1の定着工程部分の定着圧と転写紙13
のシワのランクとの関係から、転写紙13のシワ発生の
許容される目標ランクに対しては第1の定着工程部分の
定着圧が面圧換算で0.5kg/cm2以下、好ましく
は0.3kg/cm2以下であれば、本来の定着工程部
分である第2の定着工程部分に加えて第1の定着工程部
分を設けても転写紙13のシワ発生率が従来の熱ローラ
定着装置に比べてより小さくなることを確認できた。
【0103】図22に示す第1の定着工程部分の定着圧
と転写紙13のシワランクとの関係は加熱ローラ1が定
着ベルト3を介して加圧ローラ4とで形成する第1の定
着工程部分のニップ幅と定着圧力によって求めたもので
ある。第1の定着工程部分の定着圧は、(第1の定着工
程部分の定着圧力)/(第1の定着工程部分の定着ニッ
プ面積)で定義し、第1の定着工程部分の定着圧0.5
kg/cm2とは例えば第1の定着工程部分の定着圧が
5kg、定着ベルト3の幅が310mm、第1の定着工
程部分の定着ニップ幅が3mmのときであって5kg/
310cm×0.3cm≒0.5kg/cm2となる。
【0104】また、第1の定着工程部分の定着圧0.3
kg/cm2とは、例えば第1の定着工程部分の定着圧
が3kg、定着ベルト3の幅が310mm、第1の定着
工程部分の定着ニップ幅が3mmのときであり、3.0
kg/310cm×0.3cm≒0.3kg/cm2
なる。図22に示す実験結果から、第1の定着工程部分
の定着圧が0.5kg/cm2のときはシワランクが3
となり、第1の定着工程部分の定着圧が0.3kg/c
2のときはシワランクが4となる。したがって、第1
の定着工程部分の定着圧は、0.5kg/cm2以下、
好ましくは0.3kg/cm2以下に設定する必要があ
る。
【0105】また、加圧ローラ4が定着ベルト3を介し
て定着ローラ2に加圧して形成される出口側の第2の定
着工程部分では、定着不良が発生しないように逆に十分
な定着圧を加える条件としては、実験により求められた
図24に示すような第2の定着工程部分の定着圧と定着
温度との関係から、0.5kg/cm2(4.9N/c
2)以上、好ましくは1.5kg/cm2以上必要であ
ることがわかった。
【0106】第9実施形態において、線速;200mm
/s、ニップ時間;100nsとし、かつ、第2の定着
工程部分の定着圧を圧大;2.0kg/cm2、圧中;
1.5kg/cm2、圧小;0.5kg/cm2と変えて
定着設定温度と画像光沢度との関係を測定した実験結果
が図17に示すようになった。また、第9実施形態にお
いて、線速;100mm/s、ニップ時間;200ns
とし、かつ、第2の定着工程部分の定着圧を圧大;2.
0kg/cm2、圧中;1.5kg/cm2、圧小;0.
5kg/cm2と変えて定着温度と画像光沢度との関係
を測定した実験結果が図18に示すようになった。
【0107】この実験結果から、第9実施形態では、第
2の定着工程部分の定着圧が低圧で第2の定着工程部分
の定着温度が低温であるという条件でも、定着可能なこ
とが確認された。通常、カラー画像形成装置用の熱ロー
ラ定着装置においては、上述のような第1実施形態にお
ける第2の定着工程部分9と同等の定着性を得るには、
定着圧を3kg/cm2以上、定着温度を160℃以上
とする必要がある。
【0108】そこで、本発明の第9実施形態では、第1
の定着工程部分の定着圧を面圧換算で0.5kg/cm
2以下、好ましくは0.3kg/cm2以下に設定し、第
2の定着工程部分の定着圧を0.5kg/cm2(4.
9N/cm2)以上、好ましくは1.5kg/cm
2(9.8N/cm2)以上に設定した。
【0109】このように、第9実施形態は、請求項7に
係る発明の一実施形態であって、定着ローラ2と、加熱
ローラ1と、この加熱ローラ1及び前記定着ローラ2に
張架された無端状定着ベルト3と、この定着ベルト3を
介して前記定着ローラ2に対向して設けられた加圧ロー
ラ4と、この加圧ローラ4と前記加熱ローラ1とのいず
れか一方若しくは両方の内部に設けられた定着ベルト加
熱用ヒータ5とを備え、被定着材の搬送方向について最
初に前記加圧ローラ4が前記定着ローラ2に加圧するこ
となく前記加熱ローラ1が前記定着ベルト3を介して前
記加圧ローラ4により加圧される位置関係で形成される
第1の定着工程部分の定着圧を被定着材のシワが生じな
い程度に0.5kg/cm2以下に低く設定し、前記加
圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して前記定着ローラ
2に加圧して形成される第2の定着工程部分の定着圧を
所望の定着性が得られる定着圧に設定したので、被定着
材のシワや未定着画像のこすれ現象を十分に防止するこ
とができる。
【0110】なお、上記第9実施形態において、定着ベ
ルト加熱用ヒータ5を加圧ローラ4の内部若しくは加熱
ローラ1及び加圧ローラ4の両方の内部に設けるように
しても上記第2実施形態と同様な効果が得られる。
【0111】図23は本発明の第10実施形態を示す。
この第10実施形態は請求項8に係る発明の一実施形態
である。この第10実施形態では、上記第8実施形態に
おいて、定着ベルト3が加熱ローラ1により加熱されて
から最初に加圧ローラ4と接触する位置の近傍(具体的
には加圧ローラと接触する位置から10mm以下を表わ
す)で定着ベルト3の内側にガイド部材としての補助ロ
ーラ12が設けられ、第1の定着工程部分は加圧ローラ
4が定着ベルト3を介して補助ローラ12に加圧して形
成される。
【0112】また、定着ベルト3が加熱ローラ1より離
間する位置から定着ベルト3が最初に加圧ローラ4と接
触する位置までの距離Lの間にて未定着トナー像を有す
る転写紙13に対して定着ベルト3が遠ざかるように
(転写紙13上の未定着トナー像に接触しないように)
加熱ローラ1が配置される。従って、上記距離Lの間に
おいては、転写紙13上の未定着トナー像は定着ベルト
3に接触することがなく、未定着トナー像のこすれ現象
は起こらなくなる。
【0113】このように、この第10実施形態は、請求
項8に係る発明の一実施形態であって、定着ローラ2
と、加熱ローラ1と、この加熱ローラ1及び前記定着ロ
ーラ2に張架された無端状定着ベルト3と、この定着ベ
ルト3を介して前記定着ローラ2に対向して設けられた
加圧ローラ4と、この加圧ローラ4と前記加熱ローラ1
とのいずれか一方若しくは両方の内部に設けられた定着
ベルト加熱用ヒータ5とを有し、被定着材の搬送方向に
ついて最初に前記加圧ローラ4が前記定着ローラ2に加
圧することなく前記定着ベルト3に接触して形成される
第1の定着工程部分の定着圧を被定着材のシワが生じな
い程度に低く設定し、前記加圧ローラ4が前記定着ベル
ト3を介して前記定着ローラ2に加圧して形成される第
2の定着工程部分の定着圧を所望の定着性が得られる定
着圧に設定したベルト定着装置において、前記定着ベル
ト3が前記加熱ローラ1により加熱されてから最初に前
記加圧ローラ4と接触する位置の近傍で前記定着ベルト
3の内側に設けられたガイド部材としての補助ローラ1
2を備え、前記定着ベルト3が前記加熱ローラ1より離
間する位置から前記定着ベルト3が最初に前記加圧ロー
ラ4と接触する位置までの間にて未定着トナー像を有す
る被定着材に対して前記定着ベルト3が遠ざかるように
前記加熱ローラ1を配置したので、未定着画像のこすれ
現象を十分に防止することができる。
【0114】なお、上記第10実施形態において、定着
ベルト加熱用ヒータ5を加圧ローラ4の内部若しくは加
熱ローラ1及び加圧ローラ4の両方の内部に設けるよう
にしても上記第3実施形態と同様な効果が得られる。
【0115】本発明の第11実施形態は請求項9に係る
発明の一実施形態である。この第11実施形態では、上
記第8実施形態において、上記第10実施形態と同様
に、定着ベルト3が加熱ローラ1により加熱されてから
最初に加圧ローラ4と接触する位置の近傍で定着ベルト
の内側にガイド部材としての補助ローラ12が設けら
れ、加圧ローラ4が定着ベルト3を介して補助ローラ1
2に加圧して第1の定着工程部分が形成されて第1の定
着工程部分の定着圧が転写紙13のシワが生じない程度
に低く設定される。
【0116】さらに、定着ベルト3が加熱ローラ1より
離間する位置から定着ベルト3が最初に加圧ローラ4と
接触する位置までの距離Lの間にて未定着トナー像を有
する転写紙13に対して定着ベルト3が遠ざかるように
(未定着トナー像に接触しないように)加熱ローラ1が
配置され、加圧ローラ4が定着ベルト3を介して定着ロ
ーラ2に加圧して形成される第2の定着工程部分の定着
圧は所望の定着性が得られる定着圧に設定される。
【0117】このようなベルト定着装置では、上記第9
実施形態と同様に第1の定着工程部分の定着圧を0.5
kg/cm2以下、好ましくは0.3kg/cm2以下に
低く設定すれば転写紙13のシワ発生を防止できること
が確認されている。また、第2の定着工程部分の定着圧
は定着不良が発生しないように逆に十分な定着圧力を加
える条件として図24の実験結果から0.5kg/cm
2(4.9N/cm2)以上、好ましくは1.5kg/c
2以上必要であることがわかった。
【0118】そこで、この第11実施形態では、第1の
定着工程部分の定着圧を0.5kg/cm2以下、好ま
しくは0.3kg/cm2以下に低く設定し、第2の定
着工程部分の定着圧を0.5kg/cm2(4.9N/
cm2)以上、好ましくは1.5kg/cm2以上に設定
する。
【0119】このように、この第11実施形態は請求項
9に係る発明の一実施形態であって、定着ローラ2と、
加熱ローラ1と、この加熱ローラ1及び前記定着ローラ
2に張架された無端状定着ベルト3と、この定着ベルト
3を介して前記定着ローラ2に対向して設けられた加圧
ローラ4と、この加圧ローラ4と前記加熱ローラ1との
いずれか一方若しくは両方の内部に設けられた定着ベル
ト加熱用ヒータ5と、被定着材の搬送方向について前記
定着ベルト3が最初に前記加圧ローラ4と接触する位置
の近傍で前記定着ベルト3の内側に設けられたガイド部
材としての補助ローラ12とを備え、前記定着ベルト3
が前記加熱ローラ1より離間する位置から前記定着ベル
ト3が最初に前記加圧ローラ4と接触する位置までの間
にて未定着トナー像を有する被定着材に対して前記定着
ベルト3が遠ざかるように前記加熱ローラ1を配置し、
前記ガイド部材12が前記定着ベルト3を介して前記加
圧ローラ4により加圧される位置関係で形成される第1
の定着工程部分の定着圧を被定着材のシワが生じない程
度に0.5kg/cm2以下に低く設定し、前記加圧ロ
ーラ4が前記定着ベルト3を介して前記定着ローラ2を
に圧して形成される第2の定着工程部分の定着圧を所望
の定着性が得られる定着圧に設定したので、被定着材の
シワや未定着画像のこすれ現象を十分に防止することが
できる。
【0120】なお、上記第11実施形態において、定着
ベルト加熱用ヒータ5を加圧ローラ4の内部若しくは加
熱ローラ1及び加圧ローラ4の両方の内部に設けるよう
にしても上記第4実施形態と同様な効果が得られる。
【0121】図25は上記第1実施形態において加圧ロ
ーラ4の内部にヒータ14を設けるようにしたベルト定
着装置の例を示し、図26はその一部を拡大して示す。
このベルト定着装置では、加圧ローラ4の表面温度がサ
ーミスタからなる温度検知手段15により検知され、図
示しない温度制御部はそのサーミスタ15の温度検知信
号に基づいてヒータ14を加圧ローラ4の表面温度が所
定の設定温度に保たれるようにオン/オフ制御する。
【0122】被定着材としての転写紙は入口ガイド板6
により案内されて定着ベルト3と加圧ローラ4との間を
通して搬送され、転写紙上のトナー像が定着ベルト3、
加圧ローラ4で加熱されて転写紙に定着される。このベ
ルト定着装置では、加圧ローラ4内にヒータ14を設け
て加圧ローラ4の表面温度を温度制御部により制御する
ので、転写紙をその裏面からも加熱することになり、定
着性及びオフセット余裕度を一層増すことができる。
【0123】このベルト定着装置において、加圧ローラ
4に内蔵されたヒータ14の効果について図27により
説明する。定着性に影響するトナーと転写紙の界面温度
Tfは一定とし、定着性を同じとしたときには図27に
示すように加圧ローラ4の表面温度を70℃、160
℃、190℃としたとき、定着ベルト3の温度は160
℃、140℃、130℃と低くなる。
【0124】このことから、加圧ローラ4の表面温度を
高く設定するほど定着可能領域の下限値を下げることが
可能となる。一方、定着可能領域の上限値であるホット
オフセット発生温度は、定着ベルト3とトナーとの界面
温度T1に影響され、Tfは一定(用紙へのトナー定着
性を表わす)としたとき、加圧ローラ温度が高いほどT
1(定着ベルトとトナーの離型性を表わす)が低くな
り、ホットオフセットは発生しにくくなる。
【0125】図28はそれを実験により検証した結果で
ある。加圧ローラ4の表面温度が高いほど定着可能領域
が拡大し、その中でホットオフセット発生温度はそれほ
ど変化していないが、定着下限温度は下がる。以上か
ら、加熱ローラ1に加えて加圧ローラ4にもヒータ14
を内蔵させると、更に定着可能領域が拡大し、その効果
が十分に発揮されることがわかった。
【0126】このベルト定着装置においては、定着ベル
ト3と加圧ローラ4は、回転を始めると、互いに熱の授
受があるので、温度が安定せず、画像品質の悪化(光沢
ムラ、光沢低下)を招くことがある。特に、立ち上がり
後、待機時から画像形成開始時にかけて定着ベルト3の
温度と加圧ローラ4の表面温度との差が大きいと、定着
ベルト3の温度は加圧ローラ4の表面温度に影響される
から、定着ベルト3及び加圧ローラ4がしばらく回転し
て定着ベルト3の温度が安定するまでは画質が良好にな
らない。このような不具合を防止するためには、定着ベ
ルト3の温度の設定値と加圧ローラ4の表面温度の設定
値との差を実質的に好ましくは40℃以下に設定してお
けば、定着ベルト3の温度が加圧ローラ4の表面温度に
影響されて画質の悪化を招くことは少ないことが確認さ
れた。
【0127】このベルト定着装置においては、定着ベル
ト3の回転直後には定着ベルト3自体の熱容量の一部が
定着ニップ部において加圧ローラ4に奪われるために定
着ベルト3の温度が大きく落ち込む。しかし、定着ベル
ト3の回転時間の経過と共に加圧ローラ4の温度が上昇
していくため、定着ニップ部の定着ベルト温度は漸次に
上昇していく。
【0128】従って、プリントスタート直後(画像形成
装置の画像形成動作開始直後)と連続画像形成動作終了
時の定着品質(特に画像光沢度)に大きな差が生ずるこ
とが問題となる。この問題を防止する手段の一つとして
は、加圧ローラ4の温度が所定の温度になるまで加圧ロ
ーラ4や定着ベルト3等の回転体のプレ回転を行うよう
にしてもよい。しかし、かかる方法では、待ち時間が長
くなり、操作性が低下する。
【0129】そこで、本発明の第12実施形態は、第1
実施形態における加圧ローラ4の内部にヒータ14を設
けるようにしたベルト定着装置において、定着ベルト3
の温度と加圧ローラ4の表面温度との差が回転動作時に
40℃以下になるように定着ベルト3の温度と加圧ロー
ラ4の表面温度の各設定値を設定したものである。上記
温度制御部はサーミスタ7の温度検知信号に基づいてヒ
ータ5を定着ベルト3の表面温度が設定温度に保たれる
ようにオン/オフ制御する。また、上記温度制御部は加
圧ローラ4の表面温度を検知するサーミスタの温度検知
信号に基づいてヒータ14を加圧ローラ4の表面温度が
設定温度に保たれるようにオン/オフ制御する。
【0130】図31は、この第12実施形態において、
定着ベルト3の温度を130℃に設定し、加圧ローラ4
の設定温度を可変してプリントスタート直後の定着画像
と、プリントスタート後に画像形成装置で50枚のプリ
ント(画像形成)を行った時の定着画像との光沢度の差
を確認した結果を示す。例えば、定着ベルト3の温度と
加圧ローラ4の温度との設定温度差が50度有る状態と
して、加圧ローラ4の温度を80℃に設定した場合に
は、1枚目プリント時の画像光沢度が平均で約7%であ
り、50枚目プリント時の画像光沢度が平均で約20%
であった。
【0131】また、定着ベルト3の温度と加圧ローラ4
の温度との設定温度差が40度有る状態として、加圧ロ
ーラ4の温度を90℃に設定した場合には、1枚目プリ
ント時の画像光沢度が平均で約10%であり、50枚目
プリント時の画像光沢度が平均で約20%であった。ま
た、定着ベルト3の温度と加圧ローラ4の温度との設定
温度差が30度有る状態として、加圧ローラ4の温度を
100℃に設定した場合には、1枚目プリント時の画像
光沢度が平均で約13%であり、50枚目プリント時の
画像光沢度が平均で約20%であった。
【0132】一般的に、画像光沢度差が視覚上あまり目
立たない範囲としては10%以下が望ましいが、そのた
めには定着ベルト3の温度と加圧ローラ4の温度との設
定温度差を40℃以下に抑えることが望ましいと言え
る。また、定着温度と画像光沢度は相関性が高いため、
その他の定着可能な範囲での設定温度を設けて確認した
ときも、ばらつきはあるが、ほぼ同じような結果である
ことが分かった。
【0133】また、別の方法として、加圧ローラ内にヒ
ータを設けない場合は加圧ローラの温度が所定の温度
(定着ベルトと加圧ローラの温度差を40℃以下にす
る)になるまで加圧ローラや定着ベルト等の回転体のプ
レ回転を行うようにする必要があるが、この場合プレ回
転時間は極力短い方が待ち時間が少なくてよい。プレ回
転時間を短くする方法としては加圧ローラを低熱量化し
て温度回復を早くするか、また、加圧ローラの離型層の
下に断熱層を設けて温度落ち込みをなくす方法がある。
本発明のベルト定着装置は(低温)低圧定着がその特徴
の一つであり、そのため加圧ローラを薄肉化して低熱容
量加圧ローラとして用いることができる。なお、本発明
のベルト定着装置に用いた加圧ローラの熱容量としては
36cal/℃以下(本例ではローラ径が40〜60m
m、且つローラ肉厚が0.3〜1.5mmの範囲で使用
可能)である。
【0134】このように、第12実施形態は、請求項1
0に係る発明の一実施形態であって、定着ローラ2と、
加熱ローラ1と、この加熱ローラ1及び前記定着ローラ
2に張架された無端状定着ベルト3と、この定着ベルト
3を介して前記定着ローラ2に対向して設けられた加圧
ローラ4と、前記加熱ローラ1及び前記加圧ローラ4の
両方の内部に設けられた2つのヒータ5、14とを備
え、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して前記
定着ローラ2に圧接することなく前記定着ベルト3に接
触して形成されて被定着材に対する第1の定着工程を行
う部分の定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く
設定し、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して
前記定着ローラ2に圧接して形成されて被定着材に対す
る第2の定着工程を行う部分の定着圧を所望の定着性が
得られる定着圧に設定したベルト定着装置において、前
記定着ベルト3と前記加圧ローラ4との温度差が回転動
作時に40℃以下となるように前記定着ベルト3及び前
記加圧ローラ4の温度設定を行ったので、被定着材上の
画像の光沢ムラを防止することができ、定着性を良好に
できる。
【0135】本発明の第13実施形態では、上記第12
実施形態において、被定着材の種類に応じてヒータ5、
14を点灯させる制御手段が設けられる。この制御手段
は、上記温度制御部に対して、本実施形態が用いられる
画像形成装置にて被定着材として普通紙(秤量で100
g/m2以下の用紙)が選択されて使用されるモードで
はヒータ5、14のいずれか一方のヒータをオフのまま
とさせて他方のヒータのみを上述のようにオン/オフ制
御させ、本実施形態が用いられる画像形成装置にて被定
着材として特殊紙(秤量で90g/m2以上の用紙やO
HP用紙)が選択されて使用されるモードではヒータ
5、14の両方を上述のようにオン/オフ制御させる。
この結果、定着性が被定着材の種類に関係なく良好にな
り、従来の熱ローラ定着装置のように特殊紙を使用する
場合には普通紙を使用する場合に比べて定着温度を上げ
たり(ホットオフセット余裕度が狭くなる)画像形成速
度を大幅に落としたりする必要もなくなった。
【0136】このように、第13実施形態は、請求項1
1に係る発明の一実施形態であって、定着ローラ2と、
加熱ローラ1と、この加熱ローラ1及び前記定着ローラ
2に張架された無端状定着ベルト3と、この定着ベルト
3を介して前記定着ローラ2に対向して設けられた加圧
ローラ4と、前記加熱ローラ1及び前記加圧ローラ4の
両方の内部に設けられた2つのヒータ5、14とを備
え、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して前記
定着ローラ2に圧接することなく前記定着ベルト3に接
触して形成されて被定着材に対する第1の定着工程を行
う部分の定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く
設定し、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して
前記定着ローラ2に圧接して形成されて被定着材に対す
る第2の定着工程を行う部分の定着圧を所望の定着性が
得られる定着圧に設定したベルト定着装置において、被
定着材として普通紙を使用するモードが選択された時に
は前記2つのヒータ5、14のいずれか一方を点灯さ
せ、被定着材として特殊紙を使用するモードが選択され
た時には前記2つのヒータ5、14の両方を点灯させる
手段を備えたので、被定着材の種類に関係なく定着性を
良好にできる。
【0137】なお、この第13実施形態において、上記
制御手段は、上記温度制御部に対して、単色の画像形成
を行う単色モードとフルカラーの画像形成を行うフルカ
ラーモードとを選択的に行う画像形成装置にて被定着材
として普通紙が選択されて使用されるモードの代りに単
色モードでヒータ5、14のいずれか一方のヒータをオ
フのままとさせて他方のヒータのみを上述のようにオン
/オフ制御させ、画像形成装置にて被定着材として特殊
紙が選択されて使用されるモードの代りにフルカラーモ
ードでヒータ5、14の両方を上述のようにオン/オフ
制御させるようにしてもよい。
【0138】本発明の第14実施形態では、上記請求項
12に係る発明の一実施形態において、画像形成モード
に応じて定着ベルト3や加圧ローラ4などの回転体の設
定温度を変更する制御手段が設けられる。この制御手段
は、画像形成モードとして被定着材の片面のみに画像形
成を行う片面画像形成モードと被定着材の両面に画像形
成を行う両面画像形成モードとを選択的に行う画像形成
装置にて片面画像形成モードが選択されて被定着材の片
面のみに画像形成が行われる場合には上記回転体の設定
温度を定着ベルト3の温度<加圧ローラ4の表面温度に
なるように設定し、画像形成装置にて両面画像形成モー
ドが選択されて被定着材の両面に画像形成が行われる場
合には上記回転体の設定温度を定着ベルト3の温度>加
圧ローラ4の表面温度になるように設定する。
【0139】従って、片面画像形成モードでは、上記第
12実施形態と同様に加圧ローラ4から被定着材の裏面
への熱供給を極力多くして定着ベルト3から被定着材の
表面への熱供給を極力少なくすることで、定着ベルト3
とトナーとの界面温度を低くすることによって、ホット
オフセットに対する余裕度を向上させることができる
(図27及び図28参照)。
【0140】また、両面画像形成モードでは、被定着材
裏面画像定着時に、先に定着した被定着材表面画像は再
度定着ニップ部を通過する際に加圧ローラ4から熱供給
を受けて光沢が増し、被定着材表裏の画像に光沢差が生
じてしまう恐れがあるが、この現象を極力少なくするた
めに、上記回転体の設定温度を定着ベルト3の温度>加
圧ローラ4の表面温度になって被定着材表面画像がそれ
以上熱を受けないように設定したことにより、定着性を
良好にできる。
【0141】このように、第14実施形態は、請求項1
2に係る発明の一実施形態であって、定着ローラ2と、
加熱ローラ1と、この加熱ローラ1及び前記定着ローラ
2に張架された無端状定着ベルト3と、この定着ベルト
3を介して前記定着ローラ2に対向して設けられた加圧
ローラ4と、前記加熱ローラ1及び前記加圧ローラ4の
両方の内部に設けられた2つのヒータ5、14とを備
え、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して前記
定着ローラ2に圧接することなく前記定着ベルト3に接
触して形成されて被定着材に対する第1の定着工程を行
う部分の定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く
設定し、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して
前記定着ローラ2に圧接して形成されて被定着材に対す
る第2の定着工程を行う部分の定着圧を所望の定着性が
得られる定着圧に設定したベルト定着装置において、画
像形成モードとして片面画像形成モードが選択された場
合には回転動作時に前記定着ベルト3の温度<前記加圧
ローラ4の温度になるように温度設定を行い、画像形成
モードとして両面画像形成モードが選択された場合には
回転動作時に前記定着ベルト3の温度>前記加圧ローラ
4の温度になるように温度設定を行ったので、片面画像
形成モードでは定着ベルトとトナーとの界面温度を低く
することによって、ホットオフセットに対する余裕度を
向上させることができ、両面画像形成モードでは被定着
材表裏の画像の光沢差を極力少なくすることができて定
着性を良好にでき、画像形成モードに関係なく定着性を
良好にできる。
【0142】本発明の第15実施形態では、上記第14
実施形態において、上記制御手段は、画像形成装置にて
両面画像形成モードが選択されて被定着材の両面に画像
形成が行われる場合には上記回転体の設定温度を定着ベ
ルト3の温度>加圧ローラ4の表面温度になり、かつ、
定着ベルト3の温度と加圧ローラ4の温度との差が30
℃以上になるように設定する。この結果、両面画像形成
モードでは被定着材表裏の画像の光沢差が視覚上あまり
目立たない範囲になることを確認できた。
【0143】上記第1実施形態においては、画像形成装
置で両面画像形成モードが選択されて転写紙の両面に画
像が形成された場合、定着ベルト3の温度及び加圧ロー
ラ4の温度の条件により転写紙の表面と裏面とではその
付着トナーに付与される定着熱量に差があって、程度の
違いこそあれ、転写紙の両面の画像光沢度に差が生ずる
ことは言うまでもない。
【0144】第15実施形態では、両面画像形成モード
が選択されて被定着材の両面に画像形成が行われる場合
には上記回転体の設定温度を定着ベルト3の温度>加圧
ローラ4の表面温度になり、かつ、定着ベルト3の温度
と加圧ローラ4の温度との差が30℃以上になるように
設定したが、図32は定着ベルト3の温度を130℃と
し、加圧ローラ4の設定温度を可変して転写紙の両面の
画像光沢度の差を確認した結果を示す。
【0145】例えば、定着ベルト3の温度と加圧ローラ
4の温度との差が20度有る状態として、加圧ローラ4
の温度を110℃に設定した時には、転写紙の表面の画
像光沢度が平均で約29%であるのに対し、転写紙の裏
面の画像光沢度が平均で約14%であった。また、定着
ベルト3の温度と加圧ローラ4の温度との差が30度有
る状態として、加圧ローラ4の温度を100℃に設定し
た時には、転写紙の表面の画像光沢度が平均で約23%
であったのに対し、転写紙の裏面の画像光沢度が平均で
約13%であった。また、定着ベルト3の温度と加圧ロ
ーラ4の温度との差が50度有る状態として、加圧ロー
ラ4の温度を80℃に設定した時には、転写紙の表面の
画像光沢度が平均で約13%であるのに対し、転写紙の
裏面の画像光沢度が平均で約7%であった。
【0146】上述と同様に画像光沢度差が視覚上あまり
目立たない範囲としては10%以下を目標として設定し
た。かかる条件においては、定着ベルト3の温度と加圧
ローラ4の温度との差が30℃以上である範囲が望まし
い範囲と言える。また、定着温度と画像光沢度は相関性
が高いため、その他の定着可能な範囲での設定温度を設
けて確認したときも、ほぼ同じような傾向を示した。
【0147】また、加圧ローラ4を所望の温度に設定す
ることは容易であるが、連続プリント時には加圧ローラ
4の温度は漸次に上昇していくため、その温度上昇を防
止するための冷却手段を設ける必要がある。そこで、例
えば、冷却作用のあるローラや冷却ファンを両面画像形
成モードが選択された時に必要に応じて加圧ローラ4に
接離させたり、オン/オフさせたりしてもよい。
【0148】また、転写紙の両面の画像光沢度差を少な
くする別の方法としては、加圧ローラ表面の離型層の表
面粗さを大きくして、加圧ローラ側の画像面の光沢度が
更に大きくなることのないようにしてもよい。このと
き、加圧ローラ表面の離型層の表面粗さを大きくする方
法としては離型層中心及び表面にカーボン、グラファイ
ト、酸化チタン等の外添剤を分散させてもよい。
【0149】このように、第15実施形態は、請求項1
3に係る発明の一実施形態であって、請求項12記載の
ベルト定着装置において、両面画像形成モードが選択さ
れた場合には回転動作時に前記定着ベルト3の温度>前
記加圧ローラ4の温度になり、かつ、前記定着ベルト3
の温度と前記加圧ローラ4の温度との差が30℃以上に
なるように温度設定を行ったので、両面画像形成モード
では被定着材表裏の画像の光沢差を視覚上あまり目立た
ない範囲にすることができ、画像形成モードに関係なく
定着性を良好にできる。
【0150】本発明の第16実施形態は、上記第12実
施形態において、図29に示すように定着ローラ2の表
面硬度を加圧ローラ4の表面硬度より大きくし、第1の
定着工程を行う部分8のニップを凸形状となし、第2の
定着工程を行う部分9のニップを凹形状となしたもので
あり、被定着材のデカール(カール防止)と分離爪無し
(ローラ傷防止)を達成することができる。なお、加圧
ローラ4内にはヒータ14を設けてもヒータ14を省略
してもよい。
【0151】この第16実施形態では、上記構成によ
り、被定着材のカールを矯正し、被定着材のカールを防
止することができる。上記第12実施形態では、定着ロ
ーラ2側には分離爪が不要になるが、加圧ローラ4側に
は分離爪が必要である。本実施形態では、出口側の第2
の定着工程を行う部分のニップを加圧ローラ4側に被定
着材が巻き付かない方向として凹形状としたことで、加
圧ローラ4側にも分離爪が不要となる。
【0152】このように、第16実施形態は、請求項1
4に係る発明の一実施形態であって、定着ローラ2と、
加熱ローラ1と、この加熱ローラ1及び前記定着ローラ
2に張架された無端状定着ベルト3と、この定着ベルト
3を介して前記定着ローラ2に対向して設けられた加圧
ローラ4と、前記加熱ローラ1及び前記加圧ローラ4の
両方の内部に設けられた2つのヒータ5、14とを備
え、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して前記
定着ローラ2に圧接することなく前記定着ベルト3に接
触して形成されて被定着材に対する第1の定着工程を行
う部分の定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く
設定し、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して
前記定着ローラ2に圧接して形成されて被定着材に対す
る第2の定着工程を行う部分の定着圧を所望の定着性が
得られる定着圧に設定したベルト定着装置において、前
記定着ローラ2の表面硬度を前記加圧ローラ4の表面硬
度より大きくし、前記第1の定着工程を行う部分のニッ
プを凸形状となし、前記第2の定着工程を行う部分のニ
ップを凹形状となしたので、分離爪が不要でカール取り
ローラを用いずに被定着材のカールを防止することがで
きる。
【0153】なお、定着ローラ2の表面硬度を加圧ロー
ラ4の表面硬度より小さくして第2の定着工程を行う部
分のニップを凸形状となした場合には、転写紙が加圧ロ
ーラ4側に巻き付いたり、またそれを防止するための分
離爪が必要であるが、少なくとも定着ローラ2側に転写
紙が巻き付くことはなく、また転写紙の巻き付きを防止
するための分離爪が不要となる。
【0154】本発明の第17実施形態は、上記第12実
施形態において、図30に示すように定着ローラ2の表
面硬度と加圧ローラ4の表面硬度とを略同一とし、第2
の定着工程を行う部分9のニップを略直線となしたもの
であり、分離爪無し(ローラ傷防止)を達成することが
できる。なお、加圧ローラ4内には、ヒータ14を設け
てもヒータ14を省略してもよい。
【0155】上記第12実施形態では、定着ローラ2側
には分離爪が不要になるが、加圧ローラ4側には分離爪
が必要である。第17実施形態では、出口側の第2の定
着工程を行う部分9のニップを加圧ローラ4側に被定着
材が巻き付かない方向として略直線形状としたことで、
加圧ローラ4側にも分離爪が不要となる。
【0156】このように、第17実施形態は、請求項1
5に係る発明の一実施形態であって、定着ローラ2と、
加熱ローラ1と、この加熱ローラ1及び前記定着ローラ
2に張架された無端状定着ベルト3と、この定着ベルト
3を介して前記定着ローラ2に対向して設けられた加圧
ローラ4と、前記加熱ローラ1及び前記加圧ローラ4の
両方の内部に設けられた2つのヒータ5、14とを備
え、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して前記
定着ローラ2に圧接することなく前記定着ベルト3に接
触して形成されて被定着材に対する第1の定着工程を行
う部分の定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く
設定し、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して
前記定着ローラ2に圧接して形成されて被定着材に対す
る第2の定着工程を行う部分の定着圧を所望の定着性が
得られる定着圧に設定したベルト定着装置において、前
記定着ローラ2の表面硬度と前記加圧ローラ4の表面硬
度とを略同一とし、前記第2の定着工程を行う部分のニ
ップを略直線となしたので、分離爪が不要となる。
【0157】なお、定着ローラ2の表面硬度を加圧ロー
ラ4の表面硬度より小さくして第2の定着工程を行う部
分のニップを凸形状となした場合には、転写紙が加圧ロ
ーラ4側に巻き付いたり、またそれを防止するための分
離爪が必要であるが、少なくとも定着ベルト3側に転写
紙が巻き付くことはなく、また転写紙の巻き付きを防止
するための分離爪が不要となる。
【0158】
【発明の効果】以上のように請求項1に係る発明によれ
ば、請求項1に係る発明は、定着ローラと、加熱ローラ
と、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張架された無
端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して前記定着ロ
ーラに対向して設けられた加圧ローラとを有し、この加
圧ローラと前記定着ベルトとの間を搬送される被定着材
上のトナー像を定着するベルト定着装置において、前記
加圧ローラと前記加熱ローラのうちいずれか一方若しく
は両方の内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒータを備
え、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着
ローラに加圧することなく前記定着ベルトに接触して形
成されて被定着材に対する第1の定着工程を行う部分の
定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く設定し、
前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ロー
ラに加圧して形成されて被定着材に対する第2の定着工
程を行う部分の定着圧を所望の定着性が得られる定着圧
に設定したので、被定着材の搬送性及び定着性が良好
で、高速の装置やカラー画像形成装置の定着装置でも安
定した定着性を得ることができる。
【0159】請求項2に係る発明によれば、請求項1記
載のベルト定着装置において、前記被定着材に対する第
1の定着工程を行う部分の定着圧を1Kg/cm2以下
とし、前記被定着材に対する第2の定着工程を行う部分
の定着圧を第1の定着工程を行う部分の定着圧以上とし
たので、被定着材の搬送性及び定着性が良好で、高速の
装置やカラー画像形成装置の定着装置でも安定した定着
性を得ることができる。
【0160】請求項3に係る発明によれば、定着ローラ
と、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラ
に張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介
して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと
を有し、この加圧ローラと前記定着ベルトとの間を搬送
される被定着材上のトナー像を定着するベルト定着装置
において、前記加熱ローラの内部に設けられた定着ベル
ト加熱用ヒータを備え、前記加熱ローラを低熱容量のも
のに構成したので、立ち上がり時間の短縮及び省エネル
ギー化を達成することができる。
【0161】請求項4に係る発明によれば、定着ローラ
と、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラ
に張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介
して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと
を有し、この加圧ローラと前記定着ベルトとの間を搬送
される被定着材上のトナー像を定着するベルト定着装置
において、前記加熱ローラの内部に設けられた定着ベル
ト加熱用ヒータを備え、前記加熱ローラを低熱容量の構
成としてローラ径が20mm以上40mm以下であって
肉厚が0.3mm以上2.0mm以下の金属材料で構成
したので、立ち上がり時間の短縮及び省エネルギー化を
達成することができる。
【0162】請求項5に係る発明によれば、定着ローラ
と、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラ
に張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介
して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと
を有し、この加圧ローラと前記定着ベルトとの間を搬送
される被定着材上のトナー像を定着するベルト定着装置
において、前記加熱ローラの内部に設けられた定着ベル
ト加熱用ヒータを備え、前記加熱ローラは光透過性を有
するローラであって、且つ、前記定着ベルトの内周面と
前記加熱ローラの外周面とのいずれか一方に輻射熱吸収
率の大きい層を設けたので、立ち上がり時間の短縮及び
省エネルギー化を達成することができる。
【0163】請求項6に係る発明によれば、定着ローラ
と、この定着ローラに張架された無端状定着ベルトと、
この定着ベルトを加熱する加熱手段と、前記定着ベルト
を介して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ロー
ラと、この加圧ローラと前記加熱手段とのいずれか一方
若しくは両方を加熱する定着ベルト加熱用ヒータとを有
し、被定着材の搬送方向について最初に前記加圧ローラ
が前記定着ローラに加圧することなく前記定着ベルトに
接触して形成される第1の定着工程部分の定着圧を被定
着材のシワが生じない程度に低く設定し、前記加圧ロー
ラが前記定着ベルトを介して前記定着ローラに加圧して
形成される第2の定着工程部分の定着圧を所望の定着性
が得られる定着圧に設定したベルト定着装置において、
前記定着ベルトが前記加熱手段により加熱される箇所よ
り離間する位置から前記定着ベルトが最初に前記加圧ロ
ーラと接触する位置までの距離を20mm以下としたの
で、未定着画像のこすれ現象を十分に防止することがで
きる。
【0164】請求項7に係る発明によれば、定着ローラ
と、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラ
に張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介
して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラ
と、この加圧ローラと前記加熱ローラとのいずれか一方
若しくは両方の内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒー
タとを備え、被定着材の搬送方向について最初に前記加
圧ローラが前記定着ローラに加圧することなく前記加熱
ローラが前記定着ベルトを介して前記加圧ローラにより
加圧される位置関係で形成される第1の定着工程部分の
定着圧を被定着材のシワが生じない程度に0.5kg/
cm2以下に低く設定し、前記加圧ローラが前記定着ベ
ルトを介して前記定着ローラに加圧して形成される第2
の定着工程部分の定着圧を所望の定着性が得られる定着
圧に設定したので、被定着材のシワや未定着画像のこす
れ現象を十分に防止することができる。
【0165】請求項8に係る発明によれば、定着ローラ
と、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラ
に張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介
して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラ
と、この加圧ローラと前記加熱ローラとのいずれか一方
若しくは両方の内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒー
タとを有し、被定着材の搬送方向について最初に前記加
圧ローラが前記定着ローラに加圧することなく前記定着
ベルトに接触して形成される第1の定着工程部分の定着
圧を被定着材のシワが生じない程度に低く設定し、前記
加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ローラに
加圧して形成される第2の定着工程部分の定着圧を所望
の定着性が得られる定着圧に設定したベルト定着装置に
おいて、前記定着ベルトが前記加熱ローラにより加熱さ
れてから最初に前記加圧ローラと接触する位置の近傍で
前記定着ベルトの内側に設けられたガイド部材を備え、
前記定着ベルトが前記加熱ローラより離間する位置から
前記定着ベルトが最初に前記加圧ローラと接触する位置
までの間にて未定着トナー像を有する被定着材に対して
前記定着ベルトが遠ざかるように前記加熱ローラを配置
したので、未定着画像のこすれ現象を十分に防止するこ
とができる。
【0166】請求項9に係る発明によれば、定着ローラ
と、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラ
に張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介
して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラ
と、この加圧ローラと前記加熱ローラとのいずれか一方
若しくは両方の内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒー
タと、被定着材の搬送方向について前記定着ベルトが最
初に前記加圧ローラと接触する位置の近傍で前記定着ベ
ルトの内側に設けられたガイド部材とを備え、前記定着
ベルトが前記加熱ローラより離間する位置から前記定着
ベルトが最初に前記加圧ローラと接触する位置までの間
にて未定着トナー像を有する被定着材に対して前記定着
ベルトが遠ざかるように前記加熱ローラを配置し、前記
ガイド部材が前記定着ベルトを介して前記加圧ローラに
より加圧される位置関係で形成される第1の定着工程部
分の定着圧を被定着材のシワが生じない程度に0.5k
g/cm2以下に低く設定し、前記加圧ローラが前記定
着ベルトを介して前記定着ローラをに圧して形成される
第2の定着工程部分の定着圧を所望の定着性が得られる
定着圧に設定したので、被定着材のシワや未定着画像の
こすれ現象を十分に防止することができる。
【0167】請求項10に係る発明によれば、定着ロー
ラと、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ロー
ラに張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを
介して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラ
と、前記加熱ローラ及び前記加圧ローラの両方の内部に
設けられた2つのヒータとを備え、前記加圧ローラが前
記定着ベルトを介して前記定着ローラに圧接することな
く前記定着ベルトに接触して形成されて被定着材に対す
る第1の定着工程を行う部分の定着圧を被定着材のシワ
が生じない程度に低く設定し、前記加圧ローラが前記定
着ベルトを介して前記定着ローラに圧接して形成されて
被定着材に対する第2の定着工程を行う部分の定着圧を
所望の定着性が得られる定着圧に設定したベルト定着装
置において、前記定着ベルトと前記加圧ローラとの温度
差が回転動作時に40℃以下となるように前記定着ベル
ト及び前記加圧ローラの温度設定を行ったので、被定着
材上の画像の光沢ムラを防止することができ、定着性を
良好にできる。
【0168】請求項11に係る発明によれば、定着ロー
ラと、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ロー
ラに張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを
介して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラ
と、前記加熱ローラ及び前記加圧ローラの両方の内部に
設けられた2つのヒータとを備え、前記加圧ローラが前
記定着ベルトを介して前記定着ローラに圧接することな
く前記定着ベルトに接触して形成されて被定着材に対す
る第1の定着工程を行う部分の定着圧を被定着材のシワ
が生じない程度に低く設定し、前記加圧ローラが前記定
着ベルトを介して前記定着ローラに圧接して形成されて
被定着材に対する第2の定着工程を行う部分の定着圧を
所望の定着性が得られる定着圧に設定したベルト定着装
置において、被定着材として普通紙を使用するモードが
選択された時には前記2つのヒータのいずれか一方を点
灯させ、被定着材として特殊紙を使用するモードが選択
された時には前記2つのヒータの両方を点灯させる手段
を備えたので、被定着材の種類に関係なく定着性を良好
にできる。
【0169】請求項12に係る発明によれば、定着ロー
ラと、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ロー
ラに張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを
介して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラ
と、前記加熱ローラ及び前記加圧ローラの両方の内部に
設けられた2つのヒータとを備え、前記加圧ローラが前
記定着ベルトを介して前記定着ローラに圧接することな
く前記定着ベルトに接触して形成されて被定着材に対す
る第1の定着工程を行う部分の定着圧を被定着材のシワ
が生じない程度に低く設定し、前記加圧ローラが前記定
着ベルトを介して前記定着ローラに圧接して形成されて
被定着材に対する第2の定着工程を行う部分の定着圧を
所望の定着性が得られる定着圧に設定したベルト定着装
置において、画像形成モードとして片面画像形成モード
が選択された場合には回転動作時に前記定着ベルトの温
度<前記加圧ローラの温度になるように温度設定を行
い、画像形成モードとして両面画像形成モードが選択さ
れた場合には回転動作時に前記定着ベルトの温度>前記
加圧ローラの温度になるように温度設定を行ったので、
被定着材上の画像の光沢ムラを防止することができ、画
像形成モードに関係なく定着性を良好にできる。
【0170】請求項13に係る発明によれば、請求項1
2記載のベルト定着装置において、両面画像形成モード
が選択された場合には回転動作時に前記定着ベルトの温
度>前記加圧ローラの温度になり、かつ、前記定着ベル
トの温度と前記加圧ローラの温度との差が30℃以上に
なるように温度設定を行ったので、画像形成モードに関
係なく定着性を良好にできる。
【0171】請求項14に係る発明によれば、定着ロー
ラと、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ロー
ラに張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを
介して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラ
と、前記加熱ローラ及び前記加圧ローラの両方の内部に
設けられた2つのヒータとを備え、前記加圧ローラが前
記定着ベルトを介して前記定着ローラに圧接することな
く前記定着ベルトに接触して形成されて被定着材に対す
る第1の定着工程を行う部分の定着圧を被定着材のシワ
が生じない程度に低く設定し、前記加圧ローラが前記定
着ベルトを介して前記定着ローラに圧接して形成されて
被定着材に対する第2の定着工程を行う部分の定着圧を
所望の定着性が得られる定着圧に設定したベルト定着装
置において、前記定着ローラの表面硬度を前記加圧ロー
ラの表面硬度より大きくし、前記第1の定着工程を行う
部分のニップを凸形状となし、前記第2の定着工程を行
う部分のニップを凹形状となしたので、分離爪が不要で
カール取りローラを用いずに被定着材のカールを防止す
ることができる。
【0172】請求項15に係る発明によれば、定着ロー
ラと、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ロー
ラに張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを
介して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラ
と、前記加熱ローラ及び前記加圧ローラの両方の内部に
設けられた2つのヒータとを備え、前記加圧ローラが前
記定着ベルトを介して前記定着ローラに圧接することな
く前記定着ベルトに接触して形成されて被定着材に対す
る第1の定着工程を行う部分の定着圧を被定着材のシワ
が生じない程度に低く設定し、前記加圧ローラが前記定
着ベルトを介して前記定着ローラに圧接して形成されて
被定着材に対する第2の定着工程を行う部分の定着圧を
所望の定着性が得られる定着圧に設定したベルト定着装
置において、前記定着ローラの表面硬度と前記加圧ロー
ラの表面硬度とを略同一とし、前記第2の定着工程を行
う部分のニップを略直線となしたので、分離爪が不要と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す概略図である。
【図2】同実施形態の一部拡大図である。
【図3】従来の熱ローラ定着装置において、定着ニップ
部に転写紙が進入して定着ローラに転写紙上の未定着ト
ナーが接触したときの時間の経過とともに変化する各層
内非定常温度分布状態を表わすモデル図である。
【図4】上記第1実施形態の定着可能な温度領域の幅を
示すモデル図である。
【図5】上記熱ローラ定着装置の定着可能な温度領域の
幅を示すモデル図である。
【図6】従来の熱ローラ定着装置を示す概略図である。
【図7】従来のベルト定着装置と上記第1実施形態のト
ナー温度変化を示す特性図である。
【図8】上記熱ローラ定着装置と上記第1実施形態にお
ける定着ニップ部に転写紙が進入して定着ローラに転写
紙上の未定着トナーが接触したときの時間の経過と定着
温度との関係の実験結果を示す特性図である。
【図9】上記第1実施形態と上記従来の熱ローラ定着装
置とで同一の定着性を得た時の定着ニップ部内断層方向
の温度分布の測定結果を示す特性図である。
【図10】上記第1実施形態と上記従来の熱ローラ定着
装置とで同一の定着性を得た時のニップ時間の変化と定
着率との関係の測定結果を示す特性図である。
【図11】上記第1実施形態の第2の定着工程の定着圧
と定着温度との関係の実験結果を示す図である。
【図12】本発明の第3実施形態を示す概略図である。
【図13】本発明の第4実施形態を示す概略図である。
【図14】本発明の第5実施形態を示す概略図である。
【図15】上記第1実施形態における第1の定着工程部
分の定着圧と転写紙のシワのランクとの関係の実験結果
を示す特性図である。
【図16】上記第1実施形態における定着ベルトの構成
を示す断面図である。
【図17】上記第1実施形態における線速200mm/
sでの定着温度と画像光沢度との関係の実験結果を示す
特性図である。
【図18】上記第1実施形態における線速100mm/
sでの定着温度と画像光沢度との関係の実験結果を示す
特性図である。
【図19】上記第1実施形態の一部を拡大して示す概略
図である。
【図20】本発明の第8実施形態において定着ベルトが
加熱ローラより離間する位置から定着ベルトが最初に加
圧ローラと接触する位置までの距離と未定着画像のこす
れ現象のランクとの関係を示す図である。
【図21】本発明の第13実施形態を示す概略図であ
る。
【図22】ベルト定着装置の実験により求められた第1
の定着工程部分の定着圧と転写紙のシワのランクとの関
係を示す図である。
【図23】本発明の第10実施形態を示す概略図であ
る。
【図24】ベルト定着装置の実験により求められた第2
の定着工程部分の定着圧と定着温度との関係を示す図で
ある。
【図25】本発明の第12実施形態を示す概略図であ
る。
【図26】図25の一部拡大図である。
【図27】上記第12実施形態を説明するためのモデル
図である。
【図28】上記第12実施形態に関する実験結果を示す
図である。
【図29】本発明の第16実施形態の一部を示す概略図
である。
【図30】本発明の第17実施形態の一部を示す概略図
である。
【図31】上記第12実施形態の実験結果を示す図であ
る。
【図32】本発明の第15実施形態の実験結果を示す図
である。
【符号の説明】
1 加熱ローラ 2 定着ローラ 3 定着ベルト 4 加圧ローラ 5 ヒータ 6 入口ガイド板 7 サーミスタ 8 第1の定着工程部分 9 第2の定着工程部分 10 加圧スプリング 11 テンションスプリング 12 補助ローラ 13 転写紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平8−343711 (32)優先日 平8(1996)12月24日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−50000 (32)優先日 平9(1997)3月5日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−50001 (32)優先日 平9(1997)3月5日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】定着ローラと、加熱ローラと、この加熱ロ
    ーラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベルト
    と、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向して
    設けられた加圧ローラとを有し、この加圧ローラと前記
    定着ベルトとの間を搬送される被定着材上のトナー像を
    定着するベルト定着装置において、前記加圧ローラと前
    記加熱ローラのうちいずれか一方若しくは両方の内部に
    設けられた定着ベルト加熱用ヒータを備え、前記加圧ロ
    ーラが前記定着ベルトを介して前記定着ローラに加圧す
    ることなく前記定着ベルトに接触して形成されて被定着
    材に対する第1の定着工程を行う部分の定着圧を被定着
    材のシワが生じない程度に低く設定し、前記加圧ローラ
    が前記定着ベルトを介して前記定着ローラに加圧して形
    成されて被定着材に対する第2の定着工程を行う部分の
    定着圧を所望の定着性が得られる定着圧に設定したこと
    を特徴とするベルト定着装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のベルト定着装置において、
    前記被定着材に対する第1の定着工程を行う部分の定着
    圧を1Kg/cm2以下とし、前記被定着材に対する第
    2の定着工程を行う部分の定着圧を第1の定着工程を行
    う部分の定着圧以上としたことを特徴とするベルト定着
    装置。
  3. 【請求項3】定着ローラと、加熱ローラと、この加熱ロ
    ーラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベルト
    と、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向して
    設けられた加圧ローラとを有し、この加圧ローラと前記
    定着ベルトとの間を搬送される被定着材上のトナー像を
    定着するベルト定着装置において、前記加熱ローラの内
    部に設けられた定着ベルト加熱用ヒータを備え、前記加
    熱ローラを低熱容量のものに構成したことを特徴とする
    ベルト定着装置。
  4. 【請求項4】定着ローラと、加熱ローラと、この加熱ロ
    ーラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベルト
    と、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向して
    設けられた加圧ローラとを有し、この加圧ローラと前記
    定着ベルトとの間を搬送される被定着材上のトナー像を
    定着するベルト定着装置において、前記加熱ローラの内
    部に設けられた定着ベルト加熱用ヒータを備え、前記加
    熱ローラを低熱容量の構成としてローラ径が20mm以
    上40mm以下であって肉厚が0.3mm以上2.0m
    m以下の金属材料で構成したことを特徴とするベルト定
    着装置。
  5. 【請求項5】定着ローラと、加熱ローラと、この加熱ロ
    ーラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベルト
    と、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向して
    設けられた加圧ローラとを有し、この加圧ローラと前記
    定着ベルトとの間を搬送される被定着材上のトナー像を
    定着するベルト定着装置において、前記加熱ローラの内
    部に設けられた定着ベルト加熱用ヒータを備え、前記加
    熱ローラは光透過性を有するローラであって、且つ、前
    記定着ベルトの内周面と前記加熱ローラの外周面とのい
    ずれか一方に輻射熱吸収率の大きい層を設けたことを特
    徴とするベルト定着装置。
  6. 【請求項6】定着ローラと、この定着ローラに張架され
    た無端状定着ベルトと、この定着ベルトを加熱する加熱
    手段と、前記定着ベルトを介して前記定着ローラに対向
    して設けられた加圧ローラと、この加圧ローラと前記加
    熱手段とのいずれか一方若しくは両方を加熱する定着ベ
    ルト加熱用ヒータとを有し、被定着材の搬送方向につい
    て最初に前記加圧ローラが前記定着ローラに加圧するこ
    となく前記定着ベルトに接触して形成される第1の定着
    工程部分の定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低
    く設定し、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前
    記定着ローラに加圧して形成される第2の定着工程部分
    の定着圧を所望の定着性が得られる定着圧に設定したベ
    ルト定着装置において、前記定着ベルトが前記加熱手段
    により加熱される箇所より離間する位置から前記定着ベ
    ルトが最初に前記加圧ローラと接触する位置までの距離
    を20mm以下としたことを特徴とするベルト定着装
    置。
  7. 【請求項7】定着ローラと、加熱ローラと、この加熱ロ
    ーラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベルト
    と、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向して
    設けられた加圧ローラと、この加圧ローラと前記加熱ロ
    ーラとのいずれか一方若しくは両方の内部に設けられた
    定着ベルト加熱用ヒータとを備え、被定着材の搬送方向
    について最初に前記加圧ローラが前記定着ローラに加圧
    することなく前記加熱ローラが前記定着ベルトを介して
    前記加圧ローラにより加圧される位置関係で形成される
    第1の定着工程部分の定着圧を被定着材のシワが生じな
    い程度に0.5kg/cm2以下に低く設定し、前記加
    圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ローラに加
    圧して形成される第2の定着工程部分の定着圧を所望の
    定着性が得られる定着圧に設定したことを特徴とするベ
    ルト定着装置。
  8. 【請求項8】定着ローラと、加熱ローラと、この加熱ロ
    ーラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベルト
    と、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向して
    設けられた加圧ローラと、この加圧ローラと前記加熱ロ
    ーラとのいずれか一方若しくは両方の内部に設けられた
    定着ベルト加熱用ヒータとを有し、被定着材の搬送方向
    について最初に前記加圧ローラが前記定着ローラに加圧
    することなく前記定着ベルトに接触して形成される第1
    の定着工程部分の定着圧を被定着材のシワが生じない程
    度に低く設定し、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介
    して前記定着ローラに加圧して形成される第2の定着工
    程部分の定着圧を所望の定着性が得られる定着圧に設定
    したベルト定着装置において、前記定着ベルトが前記加
    熱ローラにより加熱されてから最初に前記加圧ローラと
    接触する位置の近傍で前記定着ベルトの内側に設けられ
    たガイド部材を備え、前記定着ベルトが前記加熱ローラ
    より離間する位置から前記定着ベルトが最初に前記加圧
    ローラと接触する位置までの間にて未定着トナー像を有
    する被定着材に対して前記定着ベルトが遠ざかるように
    前記加熱ローラを配置したことを特徴とするベルト定着
    装置。
  9. 【請求項9】定着ローラと、加熱ローラと、この加熱ロ
    ーラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベルト
    と、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向して
    設けられた加圧ローラと、この加圧ローラと前記加熱ロ
    ーラとのいずれか一方若しくは両方の内部に設けられた
    定着ベルト加熱用ヒータと、被定着材の搬送方向につい
    て前記定着ベルトが最初に前記加圧ローラと接触する位
    置の近傍で前記定着ベルトの内側に設けられたガイド部
    材とを備え、前記定着ベルトが前記加熱ローラより離間
    する位置から前記定着ベルトが最初に前記加圧ローラと
    接触する位置までの間にて未定着トナー像を有する被定
    着材に対して前記定着ベルトが遠ざかるように前記加熱
    ローラを配置し、前記ガイド部材が前記定着ベルトを介
    して前記加圧ローラにより加圧される位置関係で形成さ
    れる第1の定着工程部分の定着圧を被定着材のシワが生
    じない程度に0.5kg/cm2以下に低く設定し、前
    記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ローラ
    をに圧して形成される第2の定着工程部分の定着圧を所
    望の定着性が得られる定着圧に設定したことを特徴とす
    るベルト定着装置。
  10. 【請求項10】定着ローラと、加熱ローラと、この加熱
    ローラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベル
    トと、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向し
    て設けられた加圧ローラと、前記加熱ローラ及び前記加
    圧ローラの両方の内部に設けられた2つのヒータとを備
    え、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着
    ローラに圧接することなく前記定着ベルトに接触して形
    成されて被定着材に対する第1の定着工程を行う部分の
    定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く設定し、
    前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ロー
    ラに圧接して形成されて被定着材に対する第2の定着工
    程を行う部分の定着圧を所望の定着性が得られる定着圧
    に設定したベルト定着装置において、前記定着ベルトと
    前記加圧ローラとの温度差が回転動作時に40℃以下と
    なるように前記定着ベルト及び前記加圧ローラの温度設
    定を行ったことを特徴とするベルト定着装置。
  11. 【請求項11】定着ローラと、加熱ローラと、この加熱
    ローラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベル
    トと、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向し
    て設けられた加圧ローラと、前記加熱ローラ及び前記加
    圧ローラの両方の内部に設けられた2つのヒータとを備
    え、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着
    ローラに圧接することなく前記定着ベルトに接触して形
    成されて被定着材に対する第1の定着工程を行う部分の
    定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く設定し、
    前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ロー
    ラに圧接して形成されて被定着材に対する第2の定着工
    程を行う部分の定着圧を所望の定着性が得られる定着圧
    に設定したベルト定着装置において、被定着材として普
    通紙を使用するモードが選択された時には前記2つのヒ
    ータのいずれか一方を点灯させ、被定着材として特殊紙
    を使用するモードが選択された時には前記2つのヒータ
    の両方を点灯させる手段を備えたことを特徴とするベル
    ト定着装置。
  12. 【請求項12】定着ローラと、加熱ローラと、この加熱
    ローラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベル
    トと、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向し
    て設けられた加圧ローラと、前記加熱ローラ及び前記加
    圧ローラの両方の内部に設けられた2つのヒータとを備
    え、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着
    ローラに圧接することなく前記定着ベルトに接触して形
    成されて被定着材に対する第1の定着工程を行う部分の
    定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く設定し、
    前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ロー
    ラに圧接して形成されて被定着材に対する第2の定着工
    程を行う部分の定着圧を所望の定着性が得られる定着圧
    に設定したベルト定着装置において、画像形成モードと
    して片面画像形成モードが選択された場合には回転動作
    時に前記定着ベルトの温度<前記加圧ローラの温度にな
    るように温度設定を行い、画像形成モードとして両面画
    像形成モードが選択された場合には回転動作時に前記定
    着ベルトの温度>前記加圧ローラの温度になるように温
    度設定を行ったことを特徴とするベルト定着装置。
  13. 【請求項13】請求項12記載のベルト定着装置におい
    て、両面画像形成モードが選択された場合には回転動作
    時に前記定着ベルトの温度>前記加圧ローラの温度にな
    り、かつ、前記定着ベルトの温度と前記加圧ローラの温
    度との差が30℃以上になるように温度設定を行ったこ
    とを特徴とするベルト定着装置。
  14. 【請求項14】定着ローラと、加熱ローラと、この加熱
    ローラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベル
    トと、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向し
    て設けられた加圧ローラと、前記加熱ローラ及び前記加
    圧ローラの両方の内部に設けられた2つのヒータとを備
    え、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着
    ローラに圧接することなく前記定着ベルトに接触して形
    成されて被定着材に対する第1の定着工程を行う部分の
    定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く設定し、
    前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ロー
    ラに圧接して形成されて被定着材に対する第2の定着工
    程を行う部分の定着圧を所望の定着性が得られる定着圧
    に設定したベルト定着装置において、前記定着ローラの
    表面硬度を前記加圧ローラの表面硬度より大きくし、前
    記第1の定着工程を行う部分のニップを凸形状となし、
    前記第2の定着工程を行う部分のニップを凹形状となし
    たことを特徴とするベルト定着装置。
  15. 【請求項15】定着ローラと、加熱ローラと、この加熱
    ローラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベル
    トと、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向し
    て設けられた加圧ローラと、前記加熱ローラ及び前記加
    圧ローラの両方の内部に設けられた2つのヒータとを備
    え、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着
    ローラに圧接することなく前記定着ベルトに接触して形
    成されて被定着材に対する第1の定着工程を行う部分の
    定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く設定し、
    前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ロー
    ラに圧接して形成されて被定着材に対する第2の定着工
    程を行う部分の定着圧を所望の定着性が得られる定着圧
    に設定したベルト定着装置において、前記定着ローラの
    表面硬度と前記加圧ローラの表面硬度とを略同一とし、
    前記第2の定着工程を行う部分のニップを略直線となし
    たことを特徴とするベルト定着装置。
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