JP2008116960A - 画像形成装置におけるトナー定着方法 - Google Patents

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茂 江本
Chiaki Tanaka
千秋 田中
Shinko Watanabe
真弘 渡邊
Hiroshi Yamada
博 山田
Koshin Sugiyama
恒心 杉山
Yuji Yamashita
裕士 山下
Kazuto Watanabe
和人 渡辺
Masami Tomita
正実 冨田
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Abstract

【課題】低温定着性、耐ホットオフセット性、カラートナーの光沢性、OHPの透明性の良好な画像品質を得ることができるトナー定着方法の提供。
【解決手段】定着ローラ、加熱ローラ、これらのローラ間に張架された無端状定着ベルト、該定着ベルトを介して定着ローラに対向して設けられた加圧ローラ及び加圧ローラと加熱ローラのうちの一方若しくは両方の内部に設けられた定着用加熱ヒーターを備えたベルト定着装置を使用して、加圧ローラが定着ベルトを介して定着ローラを加圧することなく定着ベルトに接触して加圧ローラと定着ベルトとの間を搬送される被定着材上のトナー像を定着するトナー定着方法において、円形度0.96以上の球形で、トナー中の樹脂に変性ポリエステル樹脂を含有し、トナー中のワックスの分散径が、トナー中のワックスに対し0.1μm〜2μmのワックス粒子がワックス粒子全個数に対し70個数%以上を占めるトナーを用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、トナーを被転写材に定着するためのトナー定着方法に関し、更に詳しくは、ベルト状伝熱媒体を用いて被転写材にトナーを定着するためのトナー定着方法に関する。
従来、白黒画像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、例えば感光体ドラム、感光体ベルトなどの像担持体上に潜像形成手段により潜像を形成してこの潜像を現像装置により現像することでトナー像とし、このトナー像を被定着材としての普通紙や特殊紙からなる転写紙に転写して定着装置により定着している。
また、カラー複写機やカラープリンタ、カラーファクシミリ等のカラー画像形成装置においては、例えば感光体ドラム、感光体ベルトなどの像担持体上に複数の潜像を形成してこれらの潜像をそれぞれ現像装置により各色のトナーで現像することで各色のトナー像とし、これらの各色のトナー像を重ね合わせてフルカラー画像を形成して転写紙などの被定着材に転写し、この被定着材上のカラー画像を定着装置により定着している。
特に近年、省エネルギーや装置の小型化を目的として、ベルト状の伝熱媒体を用いた定着機構(以下、「ベルト定着」という。)が広く使われるようになってきている。
この様なベルト定着では、特に定着時にトナーの表面への接触時間を長くする事ができ、より低温度での定着が可能となる反面、トナーの溶融がより促進されてベルトの表面にトナーが融着する、いわゆるオフセット現象が発生しやすくなる。特にカラートナーにおいては、十分な透明性や高品位感を出すために適度な光沢が必要とされ、結着樹脂の分子量をシャープ化して、シャープメルトの特性が必要となるが、これにより定着時にトナーの溶融が促進されてオフセット現象が発生しやすくなる。
また、トナー外添剤やその他の成分がベルト状伝熱媒体上へ付着し、これに伴ってベルト摩耗や傷が生じ、ホットオフセットが発生したり、更には、ベルト自体の断裂が発生する場合がある。
上記の課題を解消する為に、定着機構,電子写真用トナーの面から、これまでにも様々な提案がなされてきている。
一方定着装置においてはオフセットを防止するため定着ローラにオイルを塗ることが行われている。カラー画像形成装置では、高光沢で透明性のよい画質を優先にするためには、粘度の低い各色のトナーを用いる必要があり、オフセットを防止するため定着ロールにオイルを塗ることが不可欠であった。
また、トナーにワックスなどの定着離型材料を添加して、定着でのオフセットを防止する事が知られているが、ワックスの特性やトナー中での分散状態が不適切な場合には、現像ユニット内での長期使用により、トナー表面からワックスが脱離したり、染み出す等の現象が発生し、二成分現像剤においては、キャリア表面への汚染等が発生することで、トナーの帯電特性を悪化させ、また、一成分現像剤においては、現像ローラや、トナーを薄層化させる為のブレードなどに融着して、トナーの均一な現像を阻害する場合が多い。従って現像の面から見ると、できる限りワックスの添加は少量である事が好ましい。
以下では、トナーや定着装置に関する公知の文献を例示し、これらの従来技術の構成、課題について述べる。
(特許文献1)
(構成)ポリオレフィンワックスと、顔料の含水ペーストとを顔料分散用樹脂溶液中に混入後、加熱処理することによって得られる、顔料分散樹脂を含有し、結着樹脂と顔料分散樹脂のSP値の差を1.5〜0.5としたカラートナー。
(課題)ポリオレフィンワックスの結着樹脂中への高分散化を狙っているものであるが、耐オフセット性を付与する為に、ポリオレフィンワックスによる効果のみを期待するのでは、十分ではない。
(特許文献2)
(構成)上記特開平7−219274号公報に記載のトナーを用いる定着ローラにおいて、その表面層としてフッ素樹脂で被覆された弾性層を用いる。
(課題)同上
(特許文献3)
(構成)Mn:2500〜3500、Mw:5万〜30万のTHF不溶分を含有しないポリエステル樹脂を含有するトナー。
(課題)多量の定着オイルを必要とする。
(特許文献4)
(構成)ワックス及びTHF不溶分15〜40%で、多価アルコール成分を限定したポリエステル樹脂を用い、結着樹脂とワックスの屈折率の差を限定している。
(課題)THF不溶分が多く、高い光沢を得る事が困難である。
(特許文献5)
(構成)ワックス含有トナーにおいて、ワックスとして、分子量が350〜850と900〜4000の各々の範囲に極大値を有し、 Mn:350〜4000、Mw:200〜4000のエステルワックスを含有したトナー。
(課題)ワックスの特性を限定するだけでは、十分な耐オフセット性は得られない。
(特許文献6)
(構成)トータルの炭素数が同一のエステル化合物を50〜95重量%含有したエステルワックスを結着樹脂100重量部当たり3〜40重量部含有したトナー。
(課題)ワックスの特性を限定するだけでは、十分な耐オフセット性は得られない。
(特許文献7)
(構成)トルエン不溶分を含まず、分子量500〜2000と1万〜10万の範囲にピークを有し、Mw:1万〜8万、Mn:1500〜8000 で Mw/Mn>3の樹脂を含有したカラートナー。
(課題)十分な耐オフセット性は得られない。
(特許文献8)
(構成)フローテスター溶融粘度105ポアズの軟化温度が90〜120℃で、 Mw:1.5万〜5万、Mn:2000〜10000でMw/Mn=5〜15の樹脂を含有したカラートナー
(課題)十分な耐オフセット性は得られない。
(特許文献9、10)
(課題)上記公報記載の定着装置においてはトナー像の雰囲気余熱を行うので余熱による定着性、及びオフセット向上の効果は低速においてはあるが、高速においてはその効果が小さいという課題がある。また、余熱効果を出すためには定着ベルトBと記録媒体Gとの距離を狭める必要があり未定着トナー像のコスレ等に対する余裕度向上策が課題となる。
(特許文献11)
(課題)上記公報記載の定着装置においては転写紙に対して最初にベルトを介してトナー像を定着する定着工程があって、その後にベルトにより搬送する搬送工程と、定着したトナー像をベルトより剥離する剥離工程とがあるので、定着工程を経た転写紙及びトナーは、さらにベルトの余熱を受けることになり、トナーが過剰に溶融してオフセット現象が起こりやすく、また、転写紙の画像面に部分的な温度ムラが生じて光沢ムラの原因となる。
(特許文献12)
(課題)上記公報記載の電子写真用トナーは結着樹脂が非線状ポリエステルレジンを使用し離型剤を含有させたトナーを提案しているが、定着性や光沢性、透明性は低速機では改善されてはきているものの高速機の性能はまだ満足するレベルではなく更なる改良が必要である。
特開平7−219274号公報 特開平7−311479号公報 特開平7−333903号公報 特開平7−333904号公報 特開平8−50367号公報 特開平8−50368号公報 特開平3−39971号公報 特開平4−57062号公報 特開平6−318001号公報 特開平8―137306号公報 特開平4−273279号公報 特開平11−44969号公報
本発明の第一の目的は、上記の様な現状の問題点に鑑み、定着部で用いられるベルト定着装置と該定着部を用いた画像形成方法で使用される電子写真用トナーの相互作用的特性と、その特性の有効範囲を明らかにすることにより、低温定着性、オイルレスによるホットオフセット性、カラートナーにおける光沢性、OHPにおける透明性など実使用の上で極めて安定した良好な画像品質を得るトナー定着方法を提供することである。
本発明の第二の目的は、被定着材の搬送性及び定着性が良好で被定着材のシワや未定着画像のコスレ現象を十分に防止することができ、特に高速の定着装置やカラー画像形成装置でも安定した定着性を得ることができるトナー定着方法を提供することである。
上記目的は、次に記載した本発明の各態様によって達成することができる。
(1)定着ローラと、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと、前記加圧ローラと前記加熱ローラのうちの一方若しくは両方の内部に設けられた定着用加熱ヒーターとを備えたベルト定着装置を使用して、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ローラを加圧することなく前記定着ベルトに接触して前記加圧ローラと前記定着ベルトとの間を搬送される被定着材上のトナー像を定着するトナー定着方法であって、トナーが円形度0.96以上の球形であるとともに、該トナー中の樹脂に変性ポリエステル樹脂を含有し、該トナー中に含まれるワックスの分散径がトナー中に存在するワックスに対し0.1μm〜2μmのワックス粒子がワックス粒子全個数に対し70個数%以上を占めることを特徴とするトナー定着方法。
(2)前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ローラを加圧することなく前記定着ベルトに接触している前記加圧ローラと前記定着ベルトとの接触部分において、被定着材に対する定着を被定着材のシワが生じない程度に低く設定した定着圧で行う第1の定着工程と、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ローラを加圧して接触している前記加圧ローラと前記定着ベルトとの接触部分において被定着材に対する定着を行う第2定着工程とを含むことを特徴とする上記(1)に記載のトナー定着方法。
(3)前記第一の定着工程における定着圧を1kg/cm2以下とし、第2の定着工程を行う部分の定着圧を第1の定着工程を行う部分の定着圧以上とすることを特徴とする上記(2)記載のトナー定着方法。
(4)前記加熱ローラを低熱容量のものとしたことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のトナー定着方法。
(5)前記トナーが、離型剤として融点が60〜120℃であるワックスを1〜20wt%含有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のトナー定着方法。
(6)前記ワックスの重量平均分子量が400〜5000、酸価が1〜30mgKOH/gであることを特徴とする上記(5)記載のトナー定着方法
(7)前記トナー中に分散されている離型剤がトナー粒子中に平均的に分散され少なくともトナー粒子中に離型剤粒子が3個以上存在することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載のトナー定着方法。
(8)該トナー中に分散されている離型剤がトナー粒子中に針状に分散されており、離型剤の長径が最大長で3μm以上である離型剤粒子の個数が離型剤粒子の全個数に対して5%を超えないことを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のトナー定着方法。
(9)該トナー中に針状に分散されている離型剤が、トナー粒子表面に対し離型剤の長径が粒子表面に沿って水平方向に存在するのではなく内部方向に向かうか又は表面露出しないように分散されていることを特徴とする上記(8)記載のトナー定着方法。
(10)該トナー中に含まれるバインダー成分のTHF可溶分の分子量分布が、分子量1000以下成分が5%以下であることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載のトナー定着方法。
(11)少なくとも該トナー中に含まれるポリエステル樹脂のガラス転移点が55〜70℃であることを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれかに記載のトナー定着方法。
(12)該トナー中に含まれるバインダー成分のTHF不溶解分が、1〜15%であることを特徴とする上記(1)〜(11)のいずれかに記載のトナー定着方法。
(13)該トナー中に含まれるバインダー成分が、THF可溶分の分子量分布において分子量のピークが1000〜30000で且つ、30000以上成分が1%以上であり、重量平均粒径が3〜10μmであることを特徴とする上記(1)〜(12)いずれかに記載のトナー定着方法。
(14)該トナー中に含まれるバインダー成分のTHF可溶分の分子量分布において数平均分子量が2000〜15000で且つ、重量平均分子量/数平均分子量が10.0以下であることを特徴とする上記(1)〜(13)のいずれかに記載のトナー定着方法。
前記した本発明の各態様に対応させて本発明の効果を示すと次のとおりである。
(1)態様1により、高速の装置やカラー画像形成装置において、立ち上がりの早い安定した定着性を得ることができる。
また、トナー中の離型剤の分散径を0.1μm〜2μmであるトナー粒子を70個数%以上存在させることにより透明性の良いカラートナーが得られる。
(2)態様2により、高速の装置において定着性及び耐ホットオフセット性を満足した画像を形成することができる。
(3)態様1、2のトナー定着方法において、第一の定着工程の定着圧を1kg/cm2以下とし、第2の定着工程の定着圧以上とすることにより、被定着材にしわがよらずかつ搬送性も良好で、トナーの低温定着性能が良くなる。
(4)態様1、2のトナー定着方法において、加熱ローラを低熱容量のものにすることにより立ち上がり時間を短くすると共に低温定着性を維持しつつ省エネルギー化が達成できる。
(5)融点が60〜120℃であるワックスを離型剤としてトナー中に1〜20%含有させることにより、ベルト定着装置におけるオイルレス定着が可能となる。
(6)態様6におけるワックスとして重量平均分子量が400〜5000、酸価が1〜30mgKOH/gのものを使用することによりオイルレス離型幅の広いトナーが得られる。
(7)トナー中に分散されている離型剤をトナー粒子中に平均的に分散させるとともに少なくともトナー粒子中に3個以上存在させることにより、トナーの離型性と光沢性を付与することができる。
(8)トナー中の離型剤がトナー粒子中に針状に分散され離型剤粒子の全個数に対し離型剤の長径が最大長で3μm以上の離型剤粒子が5%を超えないようにすることにより、定着性能と光沢性を満足したトナーが得られる。
(9)態様9において、離型剤がトナー粒子表面に対し離型剤の長径が粒子表面に沿って水平方向に存在するのではなく内部方向に向かって又は表面露出しないように分散されていることにより流動性や帯電安定性を確保したトナーが得られる。
(10)トナー中のバインダー成分として、THF可溶分の分子量分布において、分子量1000以下成分を5%以下としたバインダーを使用することにより耐熱性を満足した乾式トナーが得られる。
(11)ポリエステル樹脂のガラス転移点が55〜75℃とすることにより、トナーの定着性が良くなる。
(12)トナー中のバインダー成分として、THF不溶解分が1〜15%であるバインダーを使用することにより離型性の良いトナーが得られる。
(13)トナー中のバインダー成分として、THF可溶分の分子量分布において分子量のピークが1000〜30000で且つ、30000以上成分が1%以上であり重量平均粒径が3〜10μmであるバインダーを使用することにより、トナーの離型性が良くなる。
(14)トナー中のバインダー成分として、THF可溶分の分子量分布において数平均分子量が2000〜15000で且つ、重量平均分子量/数平均分子量が10.0以下であるバインダーを使用することにより、トナーの光沢性が良くなる。
また、上記態様により奏せられる効果の概略を述べると次のとおりである。
態様1により、高速の装置置やカラー画像形成装置で立ち上がりの早い安定した定着性を得ることができ、また、トナー中の離型剤の分散径を0.1μm〜2μmであるトナー粒子を70個数%以上存在させることにより透明性の良いカラートナーが得られる。
態様2により、高速機において定着性及び耐ホットオフセット性を満足した画像形成方法とすることができる。
トナー中に分散されている離型剤がトナー粒子中に平均的に分散され、少なくともトナー粒子中に離型剤粒子が3個以上存在し、離型剤の分散径が0.1μm〜2μmであるトナー粒子が70個数%以上を占めることにより、離型剤のオイルレス性が十分に発揮される。
態様2において、第一の定着工程における定着圧を1kg/cm2以下とし、第2の定着工程の定着圧以上とすることにより、搬送性も良好でトナーの低温定着性が発揮される。
態様4におけるように、加熱ローラの内部に定着ベルト加熱用ヒータを設けるとともに、加熱ローラを低熱容量のものにすることにより低温定着性を維持しつつ省エネルギー化が達成できる。
トナー中に含まれるバインダー成分のTHF可溶分の分子量分布において、分子量1000以下成分が5%以下であること、該トナー中に含まれるポリエステル樹脂のガラス転移点が55〜75℃であり酸価が1〜30mgKOH/gであること、及び該トナー中に含まれるバインダー成分のTHF不溶解分が1〜15%であることにより、安定した定着画像やカラートナーに必要な光沢性、OHPでの透明性が達成可能となる。
トナー中に含まれるバインダー成分のTHF可溶分の分子量分布において分子量のピークが1000〜30000で且つ、30000以上成分が1%以上で重量平均粒径が3〜10μmであることと、該トナー中に含まれるバインダー成分のTHF可溶分の分子量分布において数平均分子量が2000〜15000で且つ、重量平均分子量/数平均分子量が10.0以下であるようにすることにより定着幅の広い乾式トナーを得ることが可能となる。
また、本発明のトナーは、流動性においてワックス表面存在割合が少なくなお且つ、微分散されているのでカラートナーの透明性に対し有効なトナー性能となる。このため、これらの事由により定着オイルを供給する必要がない小型で安価なカラー複写機、プリンターを設計することができる。
また、本発明のトナーの製造方法によれば、従来の混練粉砕法では使用が困難であったトナー粒子内部への微分散化が可能となった。また懸濁重合トナーではワックスは樹脂中に内包化するため粉砕に比較しワックス量に対しては離型効果の効率が劣る。また従来の重合法では結着樹脂として使用が困難であったポリエステル樹脂中に容易に分散することができ、かつトナーの形状を制御することが可能であるため、粉体特性が良好で、転写効率の高いトナーが設計可能となる。
また、本発明のトナーを製造する方法は、粉砕トナーに比較し粒子中にワックスを微分散することが可能で且つ粉砕工法では4〜6μmの小粒径トナーが生産性やコストの点で実質困難であったが非常に容易に達成が可能となった。ワックスの分散単位を微分散化でき、このためカラーの画像品位が高く、取り分けOHP透過画像の良好なトナーを提供できる。本発明のトナーとベルト定着装置を組み合わせることにより、従来ベルト定着装置及びオイルレスを使用した時の次のような課題に対して大きな改善が可能となる。
1)ローラ定着に比べ面圧があげにくくオイルレスに対し離型剤が染み出難い。このためオイルレス定着の高速タイプでは離型幅が出にくい。
2)低面圧のためカラーでの光沢性があがらない。
3)ニップ幅が広いためしわが発生しやすい。
本発明のトナー定着方法に使用するベルト定着装置について
図1は本発明のトナー定着方法に使用するベルト定着装置の一例を示したものであり、図2はその一部を拡大して示したものである。このベルト定着装置は、カラー画像形成装置における定着装置においてオイルを用いないようにするためにホットオフセット防止と立ち上がり時間の短縮を図ったものである。
図1及び図2において、1は加熱ローラ、2は定着ローラ、3は無端状定着ベルト、4は加圧ローラ、5は定着ベルト加熱用ヒータ、6は入口ガイド板、7はサーミスタからなる温度検知手段、8は第1の定着工程を行う部分、9は第2の定着工程を行う部分、10は加圧スプリングからなる加圧手段、11はテンションスプリングからなるテンション付与手段、13は未定着トナー13aを担持した転写紙である。
定着ベルト3は加熱ローラ1及び定着ローラ2に張架され(所定の張力で架設され)、加圧ローラ4は定着ベルト3を介して定着ローラ2に対向して設けられる。加圧ローラ4は、第2の定着工程を行う部分9では定着ベルト3を介して定着ローラ2に加圧するとともに、第1の定着工程を行う部分8では定着ローラ2に加圧せずに定着ベルト3に圧接される。
ヒータ5を内蔵した加熱ローラ1は本装置の立ち上がりを早くするために、小径かつ薄肉の金属パイプ(例えばアルミニウム、鉄、銅又はステンレスからなるパイプ)で構成して低熱容量化してある。定着ベルト3はヒータ5により加熱ローラ1を介して加熱され、サーミスタ7は定着ベルト3における加熱ローラ1で加熱される部分の表面温度を検知する。図示しない温度制御部はサーミスタ7の温度検知信号に基づいてヒータ5を定着ベルト3の表面温度が所定の設定温度に保たれるように制御する。
図示しない駆動源による回転駆動で定着ローラ2、加熱ローラ1、加圧ローラ4、定着ベルト3が回転する。被定着材としての転写紙は定着ベルト3と加圧ローラ4との間を通して搬送され、転写紙上のトナー像が定着ベルト3により加熱されて転写紙に定着される。第1の定着工程を行う部分8では定着圧(定着ベルト3と加圧ローラ4との間の圧力)が転写紙にシワが発生しない程度に低く設定され、第2の定着工程を行う部分9では定着圧(定着ベルト3と加圧ローラ4との接触圧)が所望の定着性が得られるように設定されている。
加熱ローラ1は移動可能に設けられて加圧スプリング11による定着ベルト3押圧で定着ベルト3にテンションを与え、加圧ローラ4は加圧スプリング10により押圧されて定着ベルト3を介して定着ローラ2に加圧する。第1の定着工程における定着圧の設定はテンションスプリング11により定着ベルト3のテンションを調整することによって行われ、第2の定着工程における定着圧の設定は加圧スプリング10により行われる。なお、加圧スプリング10が定着ローラ2を押圧することにより加圧ローラ4が定着ベルト3を介して定着ローラ2に加圧するようにしてもよい。
この装置例では、ヒータ5が低熱容量化した加熱ローラ1を介して定着ベルト3を加熱するので、瞬時の立ち上がりが可能である。また、定着工程が第1の定着工程と第2の定着工程とからなっていて十分に長い(ニップ幅が長いためにニップ時間が50ms〜200msと十分に長い)ことと、定着ベルト3の自己冷却作用(定着ベルト3における定着工程部分8、9の未定着画像面側に加熱源がないために定着工程で定着ベルト3の表面が冷える作用)とにより、定着良好な温度領域が得られ、オフセット余裕度が増す。
さらに、転写紙の進入側である第1の定着工程における定着圧を0.5kg/cm2以下、好ましくは0.2kg/cm2以下と十分に低く設定することにより、転写紙がスムーズに定着ベルト3と加圧ローラ4との定着ニップ部に入り込んで転写紙のシワの発生率が現状以上(転写紙のシワが発生する程度が熱ローラ定着装置と比べて同等以上)に大きくならないようにすることができる。
本発明のトナー定着方法を実施するために使用される定着装置は、定着ローラ2と加熱ローラ1と、この加熱ローラ1と定着ローラ2との間に張架された低熱容量の無端状の定着ベルト3と、この定着ベルト3を介して定着ローラ2に対向して設けられた加圧ローラ4とを有するベルト定着装置を基本構成とする。
加熱ローラ1は、内部に定着ベルト加熱用のヒータ5を有している。加熱ローラ1を低熱容量化するために、材質としては、比熱が小さくて熱伝導率が大きいものを使用することが好ましく、例えばアルミニウム、銅、鉄、ステンレス等の金属が好ましい。
定着ベルト3は加熱ローラ1を介してヒータ5により加熱される。定着ベルトの熱応答性を良くして定着ベルトとしての可撓性を保つために、ベルト材料としては基体の厚さが30から150μm以下の、例えばニッケル、ポリイミド等が好ましい。また、定着ベルト3の離型層においても、熱応答性を良くするためにはシリコンゴムであれば厚さが好ましくは50から300μmであり、フッ素樹脂系であれば厚さが好ましくは10から50μmである。
サーミスタ7からなる温度検知手段は定着ベルト3における加熱ローラ1で加熱される部分の表面温度を検知する。図示しない温度制御部はサーミスタ7の温度検知信号に基づいてヒータ5を定着ベルト3の表面温度が所定の設定温度に保たれるように制御する。
定着ローラ2、加熱ローラ1、定着ベルト3、加圧ローラ4は図示しない駆動源による回転駆動で回転する。被定着材としての転写紙は図示矢印のように定着ベルト3と加圧ローラ4との間の定着ニップ部を通して搬送され、転写紙上のトナー像が定着ベルト3により加熱されて転写紙に定着される。
加熱ローラ1は本装置の構成から特に大きな負荷を必要としない。定着ベルト3を張架するのに必要な力としては1Kgf(9.8N)/片側の定着ベルトテンションがあれば定着ベルト3が十分に機能する。また、定着ベルト加熱手段である加熱ローラ1と定着ニップ部形成手段とが分離しているため、加熱ローラ1は定着圧を必要とせず大きな負荷がかからない。このため、加熱ローラ1を小型化、薄肉化して加熱ローラ1の熱容量を小さくすることにより、立ち上がり時間を短くすることができる。
低熱容量の加熱ローラ1としては、45cal/℃以下、好ましくは15cal/℃以下の加熱ローラが望ましい。
(ベルト定着装置と熱ローラ定着装置との比較)
本発明のトナー定着方法において使用するベルト定着装置と熱ローラ定着装置とを比較すると、定着下限温度はベルト定着装置、上記熱ローラ定着装置ともニップ時間の増加と共に同様な大きさで低下していく。また、ホットオフセット発生温度は、定着ローラとのニップ幅を高く設定できる装置機構であるのに対し、ベルト定着装置の場合はベルトの搬送機構のためニップをあげるにはローラ定着に比較して不利な機構となっている。このためオイルレス機構の場合、トナー中に含有させる離型剤がニップ圧で染み出しにくくホットオフセットに対しては離型剤の効果が少なく発生温度が低くなる傾向がある。
特に高速機でのオイルレス性と定着性、耐ホットオフセット性を満足させる必要があること及び高速対応の定着装置にするために省エネルギー化は必須であることから、トナーについても、従来のトナーでは性能が得られないため、新たなオイルレス対応で且つ高い離型性、広い定着幅をもつトナー性能が必要になる。
(本発明のトナー)
本発明の乾式トナーは、樹脂、着色剤を含有する組成物であって、該樹脂が変性ポリエステルを含む。また、該トナーにおける最も高い組成割合の樹脂が変性ポリエステル樹脂を含むポリエステル樹脂であることが好ましい。
このトナーは、トナー組成物を有機溶剤に溶解/又は分散させ、その組成物を水系媒体中で造粒し、造粒下で重付加反応を施すか、又はプレポリマーを含むトナー組成物を有機溶剤に溶解/又は分散させ、この組成物をウレア結合を有するポリエステルを生成させながら水系媒体中で造粒し、造粒下で重付加反応が施すことによって得られるものであり、定着性能、耐ホットオフセット性を満足させるものである。このときオイルレスベルト定着装置の場合は離型剤を含有させる。また、帯電制御剤についても必要であれば後述する帯電制御剤を0.1〜5%加えて帯電レベルを調整することが可能である。
離型剤としては、通常はワックスが使用されるケースが多いがワックスに限るものではなく、離型性を示す材料ならば使用できる。定着装置は、完全オイルレスの場合に限らずローラにオイルを含浸させるケースもあり、この場合は少量のワックスでも効果が得られる。
乾式トナーの中でも特にフルカラートナーは耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性などの基本的特性に加え、これらと相反する色再現性・透明性・光沢性などの特性が求められている。これを実現するためには、着色剤やワックスの分散性を向上させ(色再現性・透明性)、シャープな分子量分布を持たせる(透明性・光沢性)ことを必須としながら、低温定着性や耐ホットオフセット性も満足させなければならない。本発明のトナーは、水中で造粒する方法によって得ることができ、造粒用の原料としてポリエステルを使用することができるので、この造粒法はトナーの定着性能やオフセット性能をバランスさせるには好適な方法である。
また本発明のトナーは極性基であるウレア結合を有するポリエステルを用いることが可能なため、ウレア結合部が顔料に対して吸着しやすく、顔料の高度な分散を可能としている特徴も持つ。またワックスに対しては、逆にウレア結合部分がワックスとの界面において負吸着を起こすため、極性の低いワックスを安定して分散させるようになる効果がある。そして、樹脂の大部分を分子量30000以下の低分子成分とし、かつ分布をシャープにコントロールすることで、光沢性・透明性に加え低温定着性も満足させることができる。
耐ホットオフセット性に関しては、これまでにもバインダー樹脂の分子量分布を制御する様々な検討が行われてきた。例えば、低温定着性と耐ホットオフセット性という相反する性質の両立を図るために例えば、分子量分布の広いバインダー樹脂を用いたり、また、分子量が数十万・数百万の高分子成分と、分子量が数千から数万の低分子成分の、少なくとも2つの分子量ピークを有するような樹脂を混合し、それぞれの成分の機能を分離したりする方法が採用されてきた。高分子成分は架橋構造を持っているかゲルの状態であるとホットオフセットにはより効果的である。
しかし、光沢性や透明性なども求められているフルカラートナーにおいては、高分子成分の多量の導入は好ましくない。本発明のトナーは前記ウレア結合でポリエステルを伸長させ高分子量化できるので、透明性や光沢性を満足しながら、ホットオフセット性をも達成することが可能になった。
トナー組成物を水系媒体中で造粒し、造粒下で重縮合反応が施されたトナーバインダー成分の分子量分布は以下に示す方法により測定される。トナー約1gを三角フラスコで精秤した後、THF(テトラヒドロフラン)10〜20gを加え、バインダー濃度5〜10%のTHF溶液とする。40℃のヒートチャンバー内でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを1ml/minの流速で流し、前記THF試料溶液20μlを注入する。試料の分子量は、単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とリテンションタイムとの関係から算出する。検量線はポリスチレン標準試料を用いて作成される。単分散ポリスチレン標準試料としては、例えば東ソー社製の分子量2.7×102〜6.2×106の範囲のものを使用する。検出器には屈折率(RI)検出器を使用する。カラムとしては、例えば東ソー社製のTSKgel、G1000H、G2000H、G2500H、G3000H、G4000H、G5000H、G6000H、G7000H、GMHを組み合わせて使用する。
メインピーク分子量は、通常1000〜30000、好ましくは1500〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。分子量1000未満成分の量が増えると耐熱保存性が悪化となり、分子量30000以上成分が増えると単純には低温定着性が低下傾向になるがバランスコントロールで低下を極力押さえることも可能である。分子量30000以上の成分の含有量は1%以上で、トナー材料により異なるが好ましくは3〜6%である。1%未満では充分な耐ホットオフセット性が得られず、10%以上では光沢性、透明性が悪化するケースも発生する。
Mnは2000〜15000でMw/Mnの値は10以下が良い。Mw/Mnの値が10以上であると樹脂のミクロ的な相溶性の問題がおこり光沢性が低下する。Mn2000以下の場合は使用する分散剤によっては低分子成分によってキャリア汚染が発生する。トナー作製時15000以上で油性の粘性が上がり着色剤の分散が低下しカラートナーにおいては色再現性が低下する。また、着色剤の離型性能を向上させるため離型剤の量を低減し代わりにバインダー樹脂にTHF不溶解分を1〜15%含有させホットオフセットを確保することも可能である。離型剤にワックスを使用した場合、離型性能は向上するが副作用として粒子表面にワックスの露出量が多くなり流動性が低下する。この場合帯電の安定性に欠けるケースとキャリアに付着しキャリアの耐久性低下につながるケースがある。このようなケースの場合、離型剤量との処方適合組み合わせによりTHF不解溶分は離型性能向上効果を奏する。THF不溶解分の測定方法については下記に示す。
(THF不溶解分測定方法)
樹脂又はトナー約1.0g(A)を秤量する。
これにTHF約50gを加えて20℃で24時間静置する。
これを、まず遠心分離で分けJIS規格(P3801)5種Cの定量用ろ紙を用いてろ過する。
このろ液の溶剤分を真空乾燥し樹脂分のみ残査量(B)を計測する。
この残査量がTHF溶解分である。
THF不溶解分(%)は下記式より求める。
THF不溶解分(%)=[(A−B)/A]×100
トナーの場合、樹脂以外のTHF不溶解成分量(W1)とTHF溶解成分量(W2)は別途公知の方法で調べておき下記式より求める。
THF不溶解分(%)=(A−B−W2)/(A−W1−W2)×100
(本発明のトナーの製造方法)
次に、本発明のトナーの製造方法について説明する。
トナーは、少なくともポリエステル樹脂又は変性されたポリエステル樹脂、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を有機溶剤に溶解/又は分散させ、その組成物を水系媒体中で造粒して得られる。また、ウレア結合で変性されたポリエステル(i)を用いることにより、造粒下で重付加反応が施されたトナーを得ることができる。
上記の変性されたポリエステル樹脂とは、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態のものいい、例えば、ポリエステル末端をエステル結合以外のもので反応させたものをいう。具体的には末端に酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、活性水素化合物とさらに反応させて末端を変性したものをいう。この例としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応物などが挙げられる。
活性水素基が複数存在する化合物としては、ポリエステル末端同士を結合させたもの(ウレア変性ポリエステル、ウレタン変性ポリエステルなど)を挙げることができる。
また、ポリエステル主鎖中に二重結合などの反応性基を導入し、そこからラジカル重合を起こして側鎖に炭素−炭素結合のグラフト成分を導入したものとしては、スチレン変性、アクリル変性ポリエステルなどを挙げることができる。
また、ポリエステルの主鎖中に構成の異なる樹脂成分を共重合させたものとしては、例えば末端がカルボキシル基、水酸基、エポキシ基、メルカプト基によって変性されたシリコーン樹脂と共重合させたもの(シリコーン変性ポリエステルなど)を挙げることができる。
前記のイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらにポリイソシアネート(3)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ポリオール(1)としては、ジオール(1−1)および3価以上のポリオール(1−2)が挙げられ、(1−1)単独、または(1−1)と少量の(1−2)の混合物が好ましい。ジオール(1−1)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上のポリオール(1−2)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
ポリカルボン酸(2)としては、ジカルボン酸(2−1)および3価以上のポリカルボン酸(2−2)が挙げられ、(2−1)単独、および(2−1)と少量の(2−2)の混合物が好ましい。ジカルボン酸(2−1)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカルボン酸(2−2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(2)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。
ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比([OH]/[COOH])として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
ポリイソシアネート(3)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプローラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
ポリイソシアネート(3)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比([NCO]/[OH])として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、変性ポリエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のポリイソシアネート(3)構成成分の含有量は、通常0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。0.5重量%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40重量%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有するイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
アミン類(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
さらに、必要により伸長停止剤を用いてウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。伸長停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比([NCO]/[NHx])として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステル(i)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。本発明においては、ウレア結合で変性されたポリエステル(i)中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
本発明においては、前記ウレア結合で変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、変性されていないポリエステル(ii)をトナーバインダー成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様なポリオール(1)とポリカルボン酸(2)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。
(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。(ii)の酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすい傾向がある。
本発明において、トナーバインダーのガラス転移点(Tg)は通常55〜75℃、好ましくは55〜65℃である。55℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、75℃を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステル樹脂の共存により、本発明の乾式トナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
ここで、樹脂のガラス転移点(Tg)は、SEIKO EXSTAR6000TG/DTA6200で測定し10℃/分昇温、MAX200℃、1回の熱履歴を行った後の測定値を計測値とする。
(離型剤)
本発明のトナーに用いるワックスとしては、融点が60〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。
融点が120℃以上であると離型性の効果が十分でなく60℃以下ではトナー保存性及びブロッキングが悪化する場合があるので好ましくない。尚、本発明におけるワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)による最大吸熱ピークとした。
本発明において使用できる離型剤として機能するワックス成分としては、以下の材料が使用できる。即ち、具体例としては、ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ローライスワックス等の植物系ワックス、ミツローラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトローラタム等の石油ワックス等が挙げられる。またこれら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等を含む脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリn−ステアリルメタクリレート、ポリn−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
これらのうち、植物性ワックスのMw400〜5000、酸価1〜30の範囲のワックスはポリエステル樹脂と適度に微分散しカラートナーに必要な透明性が特に良くカラートナーに適する。またエステルワックスで針進入度が3以下のエステルワックスは自身着色及び臭気が少なくカラートナーに適する。カラートナーではOHP用紙の透過性についてはプレゼンテーション用としてしばしば要求されるが、針進入度が3を超えると定着性が低下傾向になる。
なお、針進入度は耐熱保存性の指標となるものであり、針進入度は次のようにして試験する。
[耐熱保存試験方法]
内径25mm、高さ70mmのガラスビンにトナー10gを入れ50℃の恒温槽中に24時間静置後、JIS−K2530の針進入度計で針進入度を調べる。
この透過性はトナー中に含有されるワックスの分散単位と分散径、分散形態に依存することが確認された。また、ベルト定着装置はローラ定着に比べ面圧が低い分定着については不利で離型剤の効果が重要となる。すなわちトナー内でのワックスの分散単位を透過性に影響が出にくい粒径及び形態とし、さらには樹脂中での分散状態を制御することによりワックスの結晶化度の大きさにかかわらず透過性の問題をなくすことができる。これは透過性のみならずホットオフセット性にも大きく影響してくる。
ワックスの分散性については本トナーの前記の製造方法(水系媒体中での造粒)は混練粉砕法、重合法に比較し大きな違いを示す。つまり混練粉砕法では混練りでの微分散には限界があり2μm以下は容易ではなかった。また粉砕時応力集中がワックスと樹脂との界面で起こるため粒子の表面にワックスが出現しやすくホットオフセットに対しては離型効果はあるもののカラートナーの透明性向上には不利となる。一方懸濁重合では内包化及びビニール重合のため透明性の達成は非常にむずかしい状況にある。乳化重合による重合トナーの場合もビニール重合やトナー粒子生成過程の中でのワックス微分散は実際的には困難な工法である。一方、前記した本トナーの製造方法は、ワックスの微分散に関し形状、形態、粒径などの制御が比較的容易な製造方法である。
次に、具体的にワックスの分散径を測定する方法について述べる。
本発明においては、ワックスの最大方向の粒径をもってワックス分散径とした。具体的には、トナーをエポキシ樹脂に包埋して約100μmに超薄切片化し、四酸化ルテニウムにより染色した後、透過型電子顕微鏡(TEM)により倍率1000〜10000倍で観察を行い、写真撮影し、この写真を画像評価することにより、ワックスの分散状態を観察し分散径を測定した。
本発明のワックスの分散径はトナー中に存在するワックスに対して0.1〜2μmのワックス粒子がワックス粒子の全個数に対して70個数%以上であることが好ましく、より好ましくは0.5〜1μmのワックス粒子がワックス粒子の全個数に対して70個数%以上であることがより好ましい。0.1μmより小さい粒子が多いと、充分な離型性を発現できない。また、最大長で3μmより大きい粒子が5%以上であると、凝集性を示して流動性が悪化しやすく、フィルミングを生じたりするばかりか、カラートナーにおいては色再現性や光沢性を著しく低下させてしまう。
また、該トナー中に分散されているワックスがトナー粒子中に平均的に分散され少なくともトナー粒子中にワックス粒子が3個以上の存在が必要であり、写真の中で3個に満たない粒子が30個数%を超えると定着性や離型性に問題がおこる。
この写真のワックス分散状態は分散されているワックスがトナー粒子表面に対しワックスの長径が水平方向に存在するのではなく内部方向に分散されていることが重要なポイントである。つまりワックスが粒子内部に分散されているトナーは粉体の流動性がよく帯電も変動が比較的少ないが、ワックス粒子が粒子表面に沿って伸びて表面露出しているトナーは離型性が比較的よいものの粉砕トナーに類似な帯電安定性や流動性低下などに問題を抱えている。
(着色剤)
本発明の着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
本発明で用いる着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造に使用される、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、先に挙げた変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
本マスターバッチはマスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練することにより得る事ができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いる事ができる。またいわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いる事ができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
(帯電制御剤)
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本発明においては、帯電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。これらの帯電制御剤、離型剤はマスターバッチ、樹脂とともに溶融混練する事もできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
本発明のトナーの流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5mμ〜2μmであることが好ましく、特に5mμ〜500mμであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい.無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。
特に両微粒子の平均粒径が50mμ以下のものを使用して撹拌混合を行なった場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力が格段に向上することにより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像機内部の撹拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られ、さらに転写残トナーの低減が図られることが明らかになった。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、その副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望な帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行なっても、安定した画像品質が得られ、トナー吹きも抑制できることが判った。
(変性ポリエステル樹脂の製造方法)
トナーバインダー用レジンは以下の方法などで製造することができる。ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これにポリイソシアネート(3)を反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)を得る。さらに(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステル(i)を得る。
(3)を反応させる際および(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(3)に対して不活性なものが挙げられる。ウレア結合で変性されていないポリエステル(ii)を併用する場合は、水酸基を有するポリエステルと同様な方法で(ii)を製造し、これを前記(i)の反応完了後の溶液に溶解し、混合する。
乾式トナーは以下の方法で製造することができるが勿論これらに限定されることはない。
(水系媒体中でのトナー製造法)
本発明に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
トナー粒子は、水系媒体中でイソシアネート基を有するプレポリマー(A)からなる分散体を、(B)と反応させて形成しても良いし、あらかじめ製造したウレア変性ポリエステル(i)を用いても良い。水系媒体中でウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなるトナー原料の組成物を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。プレポリマー(A)と他のトナー組成物である(以下トナー原料と呼ぶ)着色剤、着色剤マスターバッチ、離型剤、帯電制御剤、未変性ポリエステル樹脂などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、あらかじめトナー原料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させたほうがより好ましい。また、本発明においては、着色剤、離型剤、帯電制御剤などの他のトナー原料は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加することもできる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。高温なほうが、ウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなる分散体の粘度が低く、分散が容易な点で好ましい。
ウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)を含むトナー組成物100部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー組成物の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。2000重量部を超えると経済的でない。また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。分散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。
トナー組成物が分散された油性相を水が含まれる液体に乳化、分散するための分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやNーアルキルーN,Nージメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
またフルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及ぴその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ〕−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及ぴ金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及ぴその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる,
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フローラドFC−93、FC−95、FC−98、FC−l29(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−l02、(タイキン工莱社製)、メガファックF−ll0、F−l20、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、l03、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族一級、二級もしくは三級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−l21(旭硝子社製)、フローラドFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−l32(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
また水に難溶の無機化合物分散剤としてリン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイトなども用いる事ができる。
また高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ピニル、プロピオン酸ピニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クローライド、メタクリル酸クローライドなどの酸クローライド類、ピニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
得られた乳化分散体から有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。あるいはまた、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の非水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し、併せて水系分散剤を蒸発除去することも可能である。乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどの短時間の処理で十分目的とする品質が得られる。
なお、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能なものを用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、伸長および/または架橋反応後、洗浄除去するほうがトナーの帯電面から好ましい。
さらに、トナー組成物の粘度を低くするために、ウレア変性ポリエステル(i)や(A)が可溶の溶剤を使用することもできる。溶剤を用いた方が粒度分布がシャープになる点で好ましい。該溶剤は沸点が100℃未満の揮発性であることが除去が容易である点から好ましい。該溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。プレポリマー(A)100部に対する溶剤の使用量は、通常0〜300部、好ましくは0〜100部、さらに好ましくは25〜70部である。溶剤を使用した場合は、伸長および/または架橋反応後、常圧または減圧下にて加温し除去する。
伸長および/または架橋反応時間は、プレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)の組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
得られた乳化分散体から有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。あるいはまた、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の非水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し、合せて水系分散剤を蒸発除去することも可能である。乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどの短時間の処理で十分目的とする品質が得られる。
乳化分散時の粒度分布が広く、その粒度分布を保って洗浄、乾燥処理が行われた場合、所望の粒度分布に分級して粒度分布を整えることができる。
分級操作は液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことができる。もちろん乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行っても良いが、液体中で行うことが効率の面で好ましい。得られた不要の微粒子、または粗粒子は再び混練工程に戻して粒子の形成に用いることができる。その際微粒子、または粗粒子はウェットの状態でも構わない。
用いた分散剤は得られた分散液からできるだけ取り除くことが好ましいが、先に述べた分級操作と同時に行うのが好ましい。
得られた乾燥後のトナーの粉体と離型剤微粒子、帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子、着色剤微粒子などの異種粒子とともに混合したり、混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。
具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士または複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧力を下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などが挙げられる。
(二成分用キャリア)
本発明のトナーを二成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない一成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
(トナーの円形度の測定法)
トナーの平均円形度は0.96〜1.00であり、特定の形状と形状の分布を有すことが重要であり、平均円形度が0.96未満で、球形からあまりに離れた不定形の形状、すなわち本発明で言う円形度が0.95未満の粒子が30%以上含まれるトナーでは、最近の要求度の高い高画質画像が得られない。不定形の粒子は感光体等への平滑性媒体への接触点が多く、また突起先端部に電荷が集中することからファンデルワールス力や鏡像力が比較的球形な粒子よりも付着力が高い。そのため静電的な転写工程においては、不定形粒子と球形の粒子の混在したトナーでは球形の粒子が選択的に移動し、文字部やライン部画像抜けが起こった。具体的な円形度の測定法を下記に示す。
形状の計測方法としては粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。この手法で得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値である平均円形度が0.96以上で0.95未満の粒子が30%以下含まれるトナーが適正な濃度の再現性のある高精細な画像を形成するのに有効である事が判明した。より好ましくは、平均円形度が0.98から1.00で円形度が0.95未満の粒子が10%以下である。この値はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
以下実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下では、「部」は「重量部」を示す。
なお、各実施例で用いたトナーバインダーの物性を表1に示す。
<実施例1>
(トナーバインダーの合成) 冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物780部、イソフタル酸280部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で6時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で3時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート198部と2時間反応を行いイソシアネート含有プレポリマー(1)を得た。次いでプレポリマー(1)267部とイソホロンジアミン12部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量54000のウレア変性ポリエステル(1)を得た。上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステル(a)を得た。ウレア変性ポリエステル(1)100部と変性されていないポリエステル(a)900部を酢酸エチル溶剤1800部に溶解、混合し、トナーバインダー(1)の酢酸エチル溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(1)を単離した。
(トナーの作成)ビーカー内に前記のトナーバインダー(1)の酢酸エチル溶液210部、ペンタエリスリトールテトラベヘネート(融点81℃、針進入度2.4、分子量4200、酸価4.0)20部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)260部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に溶解した。ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、ゆっくりの攪拌3時間で98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、重量平均粒径が6μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部に疎水性シリカ0.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して、本発明のトナー(1)を得た。得られたGPCのクロマトグラムを図4に、評価結果を表2に示す。ワックスの分散は各粒子に3つ以上存在し分散径は0.1〜2μmが90%を占めていた。3μm以上はなかった。分散方向は図5の通りであった。
<実施例2>
(トナーバインダーの合成)実施例1と同様にして、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物314部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物314部イソフタル酸274部および無水トリメリット酸20部を重縮合した後、イソホロンジイソシアネート154部を反応させプレポリマー(2)を得た。次いでプレポリマー(2)213部とイソホロンジアミン9.5部およびジブチルアミン0.5部を実施例1と同様に反応し、重量平均分子量79000のウレア変性ポリエステル(2)を得た。ウレア変性ポリエステル(2)200部と変性されていないポリエステル(a)800部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダー(2)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(2)を単離した。Tgは65℃、酸価は10であった。
(トナーの作成)溶解温度および分散温度を50℃に変える以外は実施例1と同様にし、本発明のトナー(2)を得た。評価結果を表2に示す。
ワックスの分散は各粒子に3つ以上存在し分散径は0.1〜2μmが90%を占めていた3μm以上はなかった。分散方向は図5の通りであった
<実施例3>
(トナーバインダーの作成)ウレア変性ポリエステル(1)を30部と変性されていないポリエステル(a)970部を酢酸エチル溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダー(3)の酢酸エチル溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(3)を単離した。
(トナーの作成)トナーバインダー(1)をトナーバインダー(3)に変える以外は実施例1と同様にし、重量平均粒径が6μmのトナー(3)を得た。ワックスの分散径が0.1〜2μmである粒子の数をTEM画面写真上で無作為に3画面カウントした結果平均85個数%であった。3μm以上はなかった。その他の評価結果を表2に示す。
<参考例1>
(トナーバインダーの作成)ウレア変性ポリエステル(1)を450部と変性されていないポリエステル(a)450部を酢酸エチル1900部に溶解、混合し、トナーバインダー(4)の酢酸エチル溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(4)を単離した。
(トナーの作成)トナーバインダー(1)をトナーバインダー(4)に変える以外は実施例1と同様にし、重量平均粒径が6.2μmのトナー(4)を得た。また、ワックスの長径が最大長で3μm以上のワックス粒子を実施例3同様にTEM断面写真上で確認した結果、2%であった。さらにワックスの分散状態は内部方向に分散しているのが観察された。評価結果を表2に示す。
<実施例4>
(トナーバインダーの合成)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物815部、テレフタル酸215部を常圧下、200℃で6時間重縮合し、次いで30〜50mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量4000の変性されていないポリエステル(b)を得た。ウレア変性ポリエステル(1)100部と変性されていないポリエステル(b)900部を酢酸エチル2000部に溶解、混合し、トナーバインダー(5)の酢酸エチルを得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(5)を単離した。酸価は0.5であった。
(トナーの作成)トナーバインダー(1)をトナーバインダー(5)に変える以外は実施例1と同様にし、重量平均粒径が8.2μmのトナー(5)を得た。評価結果を表2に示す。
ワックスの分散は各粒子に3つ以上存在し分散径は0.1〜2μmが90%を占めていた。分散方向は図5の通りであった
<実施例5>
(トナーバインダーの合成)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物824部、テレフタル酸276部を常圧下、210℃で10時間重縮合し、次いで5〜20mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステル(c)を得た。ウレア変性ポリエステル(1)100部と変性されていないポリエステル(c)900部を酢酸エチル2000部に溶解、混合し、トナーバインダー(6)の酢酸エチルを得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(6)を単離した。
(トナーの作成)トナーバインダー(1)をトナーバインダー(6)に変える以外は実施例1と同様にし、重量平均粒径が5μmのトナー(6)を得た。評価結果を表2に示す。
ワックスの分散は各粒子に3つ以上存在し分散径は0.1〜2μmが90%を占めていた。分散方向は図5の通りであった
<参考例2>
(トナーバインダーの合成)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水トリメリット酸を加えて2時間反応し、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステル(d)を得た。ウレア変性ポリエステル(1)100部と変性されていないポリエステル(d)900部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダー(7)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(7)を単離した。酸価は25であった。
(トナーの作成)トナーバインダー(1)をトナーバインダー(7)に変える以外は実施例1と同様にし、重量平均粒径が7.2μmのトナー(7)を得た。評価結果を表2に示す。
<参考例3>
(トナーバインダーの合成)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物608部、テレフタル酸215部を常圧下、200℃で6時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに48部の無水トリメリット酸を加えて2時間反応し、ピーク分子量15000の変性されていないポリエステル(e)を得た。ウレア変性ポリエステル(1)100部と変性されていないポリエステル(e)900部を酢酸エチル2000部に溶解、混合し、トナーバインダー(8)の酢酸エチル溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(8)を単離した。酸価は35であった。
(トナーの作成)トナーバインダー(1)をトナーバインダー(8)に変える以外は実施例1と同様にし、重量平均粒径が7.2μmのトナー(8)を得た。評価結果を表2に示す。
<参考例4>
(トナーバインダーの合成)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物624部、テレフタル酸215部を常圧下、200℃で2時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量1000の変性されていないポリエステル(f)を得た。ウレア変性ポリエステル(1)100部と変性されていないポリエステル(f)900部を酢酸エチル2000部に溶解、混合し、トナーバインダー(9)の酢酸エチル溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(9)を単離した。
(トナーの作成)トナーバインダー(1)をトナーバインダー(9)に変える以外は実施例1と同様にし、重量平均粒径が8.1μmのトナー(9)を得た。評価結果を表2に示す。
<参考例5>
(トナーバインダーの合成)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物624部、テレフタル酸215部を常圧下、200℃で12時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量30000の変性されていないポリエステル(i)を得た。ウレア変性ポリエステル(1)100部と変性されていないポリエステル(i)900部を酢酸エチル2000部に溶解、混合し、トナーバインダー(10)の酢酸エチル溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(10)を単離した。
(トナーの作成)トナーバインダー(1)をトナーバインダー(10)に変える以外は実施例1と同様にし、重量平均粒径が5.2μmのトナー(10)を得た。評価結果を表2に示す。
<参考例6>
(トナーの作成)ペンタエリスリトールテトラベヘネートを加えないこと以外は実施例1と同様にし、重量平均粒径が6.8μmのトナー(11)を得た。評価結果を表2に示す。
<参考例7>
(プレポリマーの製造例)冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物800部、イソフタル酸200部、テレフタル酸15部、およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で200℃で6時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに30部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行い重量平均分子量12000のイソシアネート基含有プレポリマー(1)を得た。
(ケチミン化合物の製造例)攪拌棒および温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行いケチミン化合物(1)を得た。
(トナーの製造例)ビーカー内に前記のプレポリマー(1)15.4部、ポリエステル(a)60部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、ペンタエリスリトールテトラベヘネート20部、銅フタロシアニンブルー顔料4部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。最後に、ケチミン化合物(1)2.7部を加え溶解させた。これをトナー材料溶液(1)とする。ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に溶解した。ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液(1)を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して、ウレア化反応をさせながら2時間かけ溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、重量平均粒径7μmの凹凸形状トナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部に疎水性シリカ0.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して、本発明の7.5μmのトナー(12)を得た。評価結果を表2に示す。
<参考例8>
参考例7のワックスをエステルワックス(分子量1500、MP85℃、針進入度2mm/50℃,酸価1.5)を使用する以外同じ条件でトナー(13)を得た。評価結果を表2に示す
<参考例9>
(プレポリマーの製造例)冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物955部、イソフタル酸240部、テレフタル酸15部、およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で200℃で6時間反応し、さらに50〜100mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行い重量平均分子量12000のイソシアネート基含有プレポリマー(2)を得た。
(ケチミン化合物の製造例)攪拌棒および温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行いケチミン化合物(1)を得た。
(トナーの製造例)ビーカー内に前記のプレポリマー(1)15.4部、ポリエステル(a)50部、酢酸エチル95.2部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、カルナバワックス(分子量1800、酸価2.5、針進入度1.5mm/50℃を20部、銅フタロシアニンブルー顔料3部を入れ、85℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。最後に、ケチミン化合物(1)2.7部を加え溶解させた。これをトナー材料溶液(2)とする。ビーカー内にイオン交換水865部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)245部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部を入れ均一に溶解した。ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液(2)を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、60℃まで2時間で昇温して、ウレア化反応をさせながら2時間かけ溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、重量平均粒径7μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部に疎水性シリカ0.3部と、疎水化酸化チタン0.3部をヘンシェルミキサーにて混合して、本発明のトナー(14)を得た。評価結果を表2に示す。
<比較例1>
(トナーバインダーの合成)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物395部およびイソフタル酸166部をジブチルチンオキサイド2部を触媒として重縮合し、重量平均分子量8000の変性されていないポリエステル(x)を得た。変性されていないポリエステル(x)のTgは57℃であった。
(トナーの作成)ビーカー内に前記の変性されていないポリエステル(x)100部、酢酸エチル溶液180部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、ライスワックス(MP:82℃、針進入度50℃:9)5部を入れ、50℃にてTK式ホモミキサーで10000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。次いで実施例1と同様にトナー化したが脱溶剤工程においては攪拌をあげて8時間かけて脱溶剤を行った。重量平均粒径6μmの真球上の球形比較トナー(1)を得た。メインピーク分子量Mpは5000、Mw=30000以上の含有率は0.3%、Mw/Mnは2であった。評価結果を表2に示す。
<比較例2>
(トナーバインダーの合成)冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物343部、イソフタル酸166部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、80℃まで冷却し、トルエン中にてトルエンジイソシアネート14部を入れ110℃で5時間反応を行い、次いで脱溶剤し、重量平均分子量98000のウレタン変性ポリエステルを得た。ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物363部、イソフタル酸166部を実施例1と同様に重縮合し、ピーク分子量3800、水酸基価25、酸価7の変性されていないポリエステル(y)を得た。上記ウレタン変性ポリエステル350部と変性されていないポリエステル(y)650部をトルエンに溶解、混合後、脱溶剤し、比較トナーバインダー(2)を得た。 比較トナーバインダー(2)のTgは58℃であった。
(トナーの作成)比較トナーバインダー(2)100部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、キャンデリラワックス(mp69℃、針進入度5.8、MW900、酸価16)10部を下記の方法でトナー化した。まず、ヘンシェルミキサーを用いて予備混合した後、連続式混練機で混練した。ついでジェット粉砕機微粉砕した後、気流分級機で分級し、重量平均粒径6μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部に疎水性シリカ0.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して比較トナー(2)を得た。メインピーク分子量Mpは3800、Mw=30000以上の含有率は15%、Mw/Mnは6であった。評価結果を表2に示す。
<評価方法>
〈粉体流動性〉
ホソカワミクロン製パウダーテスターを用いてかさ密度を測定した。流動性の良好なトナーほど、かさ密度は大きい。以下の4段階で評価した。
×:0.25未満
△:0.25〜0.30
○:0.30〜0.35
◎:0.35以上
〈耐熱保存性〉
トナーを50℃×8時間保管後、42メッシュのふるいにて2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さい。以下の4段階で評価した。
×:30%以上
△:20〜30%
○:10〜20%
◎:10%未満
〈定着下限温度〉
定着ローラとしてテフロン(登録商標)ローラを使用した(株)リコー製複写機 MF−200の定着部を改造した装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行った。定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって定着下限温度とした。
〈ホットオフセット発生温度(HOT)〉
上記定着下限温度と同様に定着評価し、定着画像へのホットオフセットの有無を目視評価した。ホットオフセットが発生した定着ロール温度をもっ定着ロール温度をもってホットオフセット発生温度とした。
〈光沢発現温度(GLOSS)〉
市販カラー複写機(PRETER550;リコー製)の定着装置を用いて定着評価した。定着画像の60゜光沢が10%以上となる定着ロール温度をもって光沢発現温度とした。
<評価結果>
ベルト定着装置として、図1及び図2の構成を備えた実験機を使用して本発明トナー実施例1〜5、参考例1〜9及び比較トナー1、2の評価を行った。
ローラ定着装置として図3の定着装置を備えた実験機を用いて比較トナー1及び比較トナー2の評価を行なった。
ベルト定着装置を用いた際の実験条件は以下の通りである。
図1、2の定着装置概念図に示すような、定着ローラ2と、加熱ローラ1と、この加熱ローラ1及び前記定着ローラ2に張架された無端状定着ベルト3と、この定着ベルト3を介して前記定着ローラ2に対向して設けられた加圧ローラ4と、前記加熱ローラ1の内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒータ5とを備え、この加圧ローラ4と前記定着ベルト3との間を搬送される被定着材としての転写紙上のトナー像を定着するベルト定着装置を使用して、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して前記定着ローラ2を加圧することなく前記定着ベルト3に接触して形成された被定着材に対する第1の定着工程を行う部分8の定着圧を被定着材のシワが生じない程度に低く設定し、前記加圧ローラ4が前記定着ベルト3を介して前記定着ローラ2に加圧して形成されて被定着材に対する第2の定着工程を行う部分9の定着圧を所望の定着性が得られる定着圧に設定して定着を行った。
第1の定着工程においては熱伝導によってトナーが仮定着されると共に、定着圧が小さくて転写紙のシワが発生しないようにするため、定着ベルト3は加圧ローラ4に対しては軽く密着している程度とすることが好ましい。
また、定着圧1Kg/cm2とは、例えば定着ベルト3の張力が9kg、定着ベルト3の幅が310cm、定着ベルト3の接触幅が3cmのときであり、9kg/310cm×0.3cm≒1Kg/cm2となる。また、0.5Kg/cm2とは例えば4.5kg/310cm×0.3cm≒0.5Kg/cm2となる。
また、シワランクとは定着装置を通過する用紙(被定着材としての転写紙)に発生するシワの程度をランク付けしたことを意味し、ランク3以上はユーザクレームにならない程度を意味する。ランク5はシワが無く、ランク4はシワが少しは有り、ランク3はシワは有るがユーザクレームにならない程度を意味する。ランク2はユーザクレームになるシワが有り、ランク1は顕著なシワが有る。
今回の評価では実施例1〜5、参考例1〜9については全て定着圧1kg/cm2で行った。その結果、しわについては全てランク4以上であった。
Figure 2008116960
Figure 2008116960
本発明のトナー定着方法に使用するベルト定着装置の概念図 図1の部分拡大図 熱ローラ定着装置の概念図 実施例1のトナーのGPCクロマトグラムである。 実施例1のトナー粒子の断面観察図
符号の説明
1 加熱ローラ
2 定着ローラ
3 定着ベルト
4 加圧ローラ
5 ヒータ
6 入り口ガイド板
7 サーミスタ
8 第一の定着工程
9 第二の定着工程
10 加圧スプリング
11 テンションスプリング
12 補助ローラ
13 転写紙
13a 未定着トナー

Claims (14)

  1. 定着ローラと、加熱ローラと、この加熱ローラ及び前記定着ローラに張架された無端状定着ベルトと、この定着ベルトを介して前記定着ローラに対向して設けられた加圧ローラと、前記加圧ローラと前記加熱ローラのうちの一方若しくは両方の内部に設けられた定着用加熱ヒーターとを備えたベルト定着装置を使用して、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ローラを加圧することなく前記定着ベルトに接触して前記加圧ローラと前記定着ベルトとの間を搬送される被定着材上のトナー像を定着するトナー定着方法であって、トナーが円形度0.96以上の球形であるとともに、該トナー中の樹脂に変性ポリエステル樹脂を含有し、該トナー中に含まれるワックスの分散径がトナー中に存在するワックスに対し0.1μm〜2μmのワックス粒子がワックス粒子全個数に対し70個数%以上を占めることを特徴とするトナー定着方法。
  2. 前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ローラを加圧することなく前記定着ベルトに接触している前記加圧ローラと前記定着ベルトとの接触部分において、被定着材に対する定着を被定着材のシワが生じない程度に低く設定した定着圧で行う第1の定着工程と、前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記定着ローラを加圧して接触している前記加圧ローラと前記定着ベルトとの接触部分において被定着材に対する定着を行う第2定着工程とを含むことを特徴とする請求項1に記載のトナー定着方法。
  3. 前記第一の定着工程における定着圧を1kg/cm2以下とし、第2の定着工程を行う部分の定着圧を第1の定着工程を行う部分の定着圧以上とすることを特徴とする請求項2記載のトナー定着方法。
  4. 前記加熱ローラを低熱容量のものとしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトナー定着方法。
  5. 前記トナーが、離型剤として融点が60〜120℃であるワックスを1〜20wt%含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトナー定着方法。
  6. 前記ワックスの重量平均分子量が400〜5000、酸価が1〜30mgKOH/gであることを特徴とする請求項5記載のトナー定着方法
  7. 前記トナー中に分散されている離型剤がトナー粒子中に平均的に分散され少なくともトナー粒子中に離型剤粒子が3個以上存在することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のトナー定着方法。
  8. 該トナー中に分散されている離型剤がトナー粒子中に針状に分散されており、離型剤の長径が最大長で3μm以上である離型剤粒子の個数が離型剤粒子の全個数に対して5%を超えないことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のトナー定着方法。
  9. 該トナー中に針状に分散されている離型剤が、トナー粒子表面に対し離型剤の長径が粒子表面に沿って水平方向に存在するのではなく内部方向に向かうか又は表面露出しないように分散されていることを特徴とする請求項8記載のトナー定着方法。
  10. 該トナー中に含まれるバインダー成分のTHF可溶分の分子量分布が、分子量1000以下成分が5%以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のトナー定着方法。
  11. 少なくとも該トナー中に含まれるポリエステル樹脂のガラス転移点が55〜70℃であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のトナー定着方法。
  12. 該トナー中に含まれるバインダー成分のTHF不溶解分が、1〜15%であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のトナー定着方法。
  13. 該トナー中に含まれるバインダー成分が、THF可溶分の分子量分布において分子量のピークが1000〜30000で且つ、30000以上成分が1%以上であり、重量平均粒径が3〜10μmであることを特徴とする請求項1〜12いずれかに記載のトナー定着方法。
  14. 該トナー中に含まれるバインダー成分のTHF可溶分の分子量分布において数平均分子量が2000〜15000で且つ、重量平均分子量/数平均分子量が10.0以下であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のトナー定着方法。
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