JPH04362984A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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Publication number
JPH04362984A
JPH04362984A JP5510191A JP5510191A JPH04362984A JP H04362984 A JPH04362984 A JP H04362984A JP 5510191 A JP5510191 A JP 5510191A JP 5510191 A JP5510191 A JP 5510191A JP H04362984 A JPH04362984 A JP H04362984A
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JP
Japan
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fixing
temperature
roller
transfer paper
pressure roller
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JP5510191A
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English (en)
Inventor
Yasuhisa Kato
泰久 加藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH04362984A publication Critical patent/JPH04362984A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転写紙に未定着のトナ
ー像を定着部材で加熱定着する、ファクシミリ、プリン
ター、及び、フルカラー複写機等の定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式の複写機等では、その転写工
程において転写されたトナー像を転写紙上に定着させる
ために、定着装置が使用されている。通常の複写機等に
使用されている定着装置は、一般に、互いに圧接して回
転する定着ローラと加圧ローラとのニップで、トナー像
の形成された転写紙を挾持搬送することにより、転写紙
上にトナー像を加熱加圧して定着するように構成されて
いる。
【0003】また、この種の定着装置では、通常、肉厚
が200〜300μm以上の鉄やアルミニウム等の金属
からなる芯金の表面に、その定着時におけるトナー像の
オフセットを防止するための、テフロンやシリコンゴム
等の離型性及び耐熱性に優れた素材からなる離型層を形
成した定着ローラと、肉厚が5〜6mmのシリコンゴム
等の弾性体よりなる加圧ローラとを互いに圧接させるこ
とにより、上記加圧ローラの弾性を利用して、上記両ロ
ーラの圧接部にニップを形成している。ところで、近年
の複写機では、その高速処理化やフルカラー化に伴って
、前述したような従来の定着装置によってその定着処理
を行うことが困難になってきている。
【0004】すなわち、高速複写機やフルカラー複写機
では、転写紙へのトナー像の定着時間が著しく短縮され
るため、その定着効率が低下して、転写紙へのトナー像
の定着が不安定になり易くなる。従って、この種の複写
機において安定した定着を実現するためには、定着装置
の定着ローラと加圧ローラとの圧接部のニップ幅を大き
くして、定着ローラに対する転写紙の圧接時間を増大さ
せる必要がある。しかしながら、前記従来の定着装置で
は、その定着ローラと加圧ローラとの圧接部のニップ幅
を大きくするために、定着ローラに対する加圧ローラの
加圧力を高めた場合、定着ローラに撓みが生じて、転写
紙に皺が発生し易くなる。
【0005】ここで、このような定着ローラの撓みの発
生は、この定着ローラの芯金の肉厚を厚くして定着ロー
ラの剛性を高めることによって防止できるが、この定着
ローラの芯金の肉厚を厚くすると、定着ローラの熱伝導
率が低下するため、この定着ローラの表面温度を有効な
定着温度に加熱させるまでに要する複写機のウオームア
ップ時間が長くなる不具合がある。こうしたことから、
近年のフルカラー複写機においては、その定着部材とし
て離型性に優れたシリコンゴムを定着ローラ側に使用す
るケースが増えている。しかしながら、このようなフル
カラー複写機では、その定着時における定着画像の光沢
ムラの発生を防止するために、その定着ローラと加圧ロ
ーラとのニップ部から出た転写紙を、この定着ローラか
ら素早く分離させる必要がある。
【0006】従って、この種の複写機における定着装置
では、定着ローラからの転写紙の剥離性を高めるために
、定着ローラ側に使用されているシリコンゴムの肉厚を
厚く形成し、この定着ローラのシリコンゴムからなる定
着部材に加圧ローラの周面を食い込ませるようにしてそ
のニップを形成しなければならない。このため、このよ
うな従来の定着装置では、定着ローラの定着部材(厚肉
のシリコンゴム)の劣化や、高熱によるこの定着部材と
定着ローラの芯金表面との接着部の剥離、及び、シリコ
ンゴムのオイルの膨潤等による定着ローラのパンク現象
などが発生する不具合がある。
【0007】ところで、上述のような不具合を解消する
定着装置として、従来、特開平1−263677号公報
、及び、特開平1−187582号公報等に記載されて
いるように、加熱体(定着部材)と、加圧ローラとで、
定着フィルムを介して転写紙を加圧・加熱搬送しながら
、未定着トナー画像を転写紙に定着させるように構成し
た定着装置が提案された。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の定着装置では、静止された定着部材に対して定着フ
ィルムが摺擦しながら移動されるため、この定着フィル
ムが傷つき易く、また、上記定着部材に少しでも凹凸が
あると、その影響が定着画像に現われるとともに、その
定着時の圧力が高いために転写紙に皺が発生する虞が高
い。
【0009】そこで、本件出願人により、表面に離型層
の形成された薄肉のシームレス金属により、転写紙に未
定着のトナー像を加熱定着する定着部材を構成したこと
を特徴とする定着装置が提案された。この定着装置は、
比較的小さな圧力により十分な大きさのニップを形成さ
せることができるので、上述のような従来の定着装置の
種々の不具合を全て解消することができる。
【0010】しかしながら、この定着装置では、その定
着部材が薄肉のシームレス金属により構成されているた
め、その熱伝導率が高くなる反面、この定着部材の温度
管理、すなわち、ヒーター等からなる熱源の温度制御が
非常に難しくなる不具合がある。本発明は、上述の点に
鑑みてなされたものであって、その目的は、上記の定着
部材として、表面に離型層を設けた薄肉の金属を使用す
るとともに、上記転写紙に対する定着温度を検知する温
度検知素子を設け、この温度検知素子により上記熱源の
温度制御を行なうことにより、上述した不具合を解消す
るようにした定着装置を提供することにある。
【0011】ところで、通常のフルカラー複写機に使用
されているカラートナーは、熱に対して非常に敏感であ
る。このため、フルカラー複写機における定着温度領域
は比較的狭く、通常、約20℃程度である。このため、
通常のフルカラー複写機には、定着される転写紙の紙厚
に対応してその定着条件を変えるための、普通紙モード
、厚紙モード、及び、OHPモード等のコピーモードが
設けられている。しかしながら、上記従来の普通紙モー
ド、厚紙モード、及び、OHPモード等では、一般的に
、定着時における転写紙の線速を変えることにより、各
転写紙の紙厚に対応した最適な定着条件を得るようにし
ている。このため、この種のフルカラー複写機では、定
着される転写紙の紙厚に対応してその定着条件を変える
ことにより、転写紙のコピースピードまでも変化してし
まう欠点があった。本発明の第2の目的は、転写紙のコ
ピースピードを変化させること無く、各転写紙の紙厚に
対応した最適な定着条件を得ることのできる定着装置を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために、表面に離型層の形成された薄肉のシー
ムレス金属よりなる定着部材で、転写紙に未定着のトナ
ー像を加熱定着する定着装置において、上記定着部材を
ローラ状に形成して熱源を内蔵した定着ローラを構成す
るとともに、この定着ローラに、剛体もしくは剛体に薄
肉弾性体を表面に設けてなる加圧ローラを圧接させるこ
とにより、上記加圧ローラの外周に沿って上記定着ロー
ラを彎曲させて、上記両ローラの圧接部にニップを形成
する一方、上記転写紙に対する定着温度を検知する温度
検知素子を設け、この温度検知素子により上記熱源の温
度制御を行なう構成とする。
【0013】また、本発明は、上述の課題を解決するた
めに、表面に離型層の形成された薄肉のシームレス金属
よりなる定着部材で、転写紙に未定着のトナー像を加熱
定着する定着装置において、上記定着部材を無端ベルト
状に形成した定着ベルトで構成するとともに、剛体もし
くは剛体に薄肉弾性体を表面に設けてなる加圧ローラの
外周に沿って、熱源を内蔵した加熱ローラと少なくとも
1本以上の他のローラとで上記定着ベルトを掛け渡すこ
とにより、上記定着ベルトと上記加圧ローラとの圧接部
にニップを形成する一方、上記転写紙に対する定着温度
を検知する温度検知素子を設け、この温度検知素子によ
り上記熱源の温度制御を行なう構成とする。
【0014】さらに、本発明は、上述の課題を解決する
ために、熱源が内蔵された加熱ローラを、上記加圧ロー
ラとして使用した構成とする。
【0015】さらに、本発明は、上述の課題を解決する
ために、熱源を内蔵した加熱ローラと少なくとも1本以
上の他のローラとで、表面に離型層の形成された無端ベ
ルト状の定着ベルトを張架するとともに、熱源を内蔵し
た加圧ローラの外周に沿って上記定着ベルトを掛け渡す
ことにより、上記定着ベルトと上記加圧ローラとの圧接
部に所定幅のニップを形成し、このニップに挿通された
転写紙に未定着のカラートナー像を加熱定着する定着装
置において、上記転写紙の厚さが通常の転写紙よりも厚
い厚紙対応のコピーモードの場合に、上記定着ベルトあ
るいは加圧ローラ、または、定着ベルト及び加圧ローラ
の温度を、通常の転写紙を定着するときの温度よりも高
く設定した構成とする。
【0016】
【作用】本発明によれば、上記定着部材(及び加圧ロー
ラ)を加熱するための熱源の温度が、上記温度検知素子
の検知出力に基づいて制御されるので、上記定着部材(
及び加圧ローラ)が、適正な定着温度に維持される。
【0017】また、本発明によれば、上記転写紙の厚さ
が通常の転写紙よりも厚い厚紙対応のコピーモードの場
合に、上記定着ベルトあるいは加圧ローラ、または、定
着ベルト及び加圧ローラの温度が、通常の転写紙を定着
するときの温度よりも高く設定される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図によって詳細に説
明する。但し、本明細書の記述から明らかに想起し得る
範囲の構成・作用、及び本発明の前記並びにその他の目
的と新規な特徴については、説明の煩雑化を避ける上か
ら、その図示並びに開示を省略、もしくは簡略化する。
【0019】先ず、前記定着部材をローラ状に形成した
場合の定着装置の一実施例を示す。本実施例は、図1に
示すように、定着ローラ1、熱源2、加圧ローラ3、入
口ガイド板4、分離爪5、出口ガイド板6、排紙ローラ
7及び、温度検知素子20などで構成されている。ここ
で、入口ガイド板4、分離爪5、出口ガイド板6、及び
、排紙ローラ7は、前記従来の通常の定着装置に使用さ
れている部材をそのまま援用することができるので、そ
れらの構成の詳細な説明は省略する。また、これらの入
口ガイド板4、分離爪5、出口ガイド板6、及び、排紙
ローラ7は、必ずしも定着装置を構成する上での必須の
要件ではないので、例えば、複写機本体側の一対の側板
の間に配置するなどして、定着装置から分離して配設し
てもよい。但し、本実施例のように、上述の各部材を一
体的に構成して、定着装置をユニット化することにより
、装置本体の簡素化や、メンテナンスの容易化を図るこ
とが可能となる。
【0020】図1において、定着ローラ1は、シームレ
ス構造のニッケル及びポリイミド等からなる厚さ50μ
m(但し、ローラの径を40〜50mmとした場合)の
円筒状の芯金1aの周面に、離型性の高いテフロン及び
シリコンゴム等からなる厚さ50μmの離型層1bをコ
ーティングして形成されている。また、本実施例におけ
る加圧ローラ3は、アルミニウムからなるローラ基体3
aの表面に、テフロンからなる離型層3bをコーティン
グして形成されている。この加圧ローラ3の離型層3b
は、定着される転写紙のトナー像に直接接触することが
無いので、通常の片面複写画像のみの定着を行う場合に
は特に設けなくてもよいが、この離型層3bを設けるこ
とにより、両面複写時に、転写紙の裏面に定着された画
像の加圧ローラ3へのオフセットを防止することができ
る。
【0021】一方、定着ローラ1は、図2に示すように
、ベアリング13を介して、定着装置本体の一対の側板
14(図2において右方の側板は図示せず)に、回転自
在に支持されている。このとき、定着ローラ1の両端部
分(右端部分は図示せず)にスラスト防止用の止め輪1
5が装着され、この定着ローラ1の回転によるスラスト
方向への盲動を防止するように構成される。また、定着
ローラ1の中空部には、周知のように、両側板14に固
定されたヒータホルダー16によって、定着ローラ1の
回転中心方向に沿って熱源2が支持されている。加圧ロ
ーラ3は、そのローラ基体3aの軸芯部に圧入された支
軸17の両端部((一方の端部は図示せず)を支持する
他のベアリング18を介して、定着装置本体の一対の側
板14(図2において右方の側板は図示せず)に、回転
自在に支持されている。ここで、定着ローラ1と加圧ロ
ーラ3との、それぞれの回転中心軸の軸間距離Lは、図
1に示すように、両ローラ1,3の圧接により、定着ロ
ーラ1の芯金1a及び離型層1bが加圧ローラ3の周面
に沿って彎曲して、これらの両ローラ1,3のニップ部
Nに、所定の適切なニップ幅nが形成されるように予め
設定されている。
【0022】上述のように構成された定着装置では、図
示しない転写部において、未定着のトナー像を転写され
た転写紙が、図示しない転写紙搬送手段により、入口ガ
イド板4を通して両ローラ1,3のニップ部Nに搬入さ
れることによって、転写紙へのトナー像の定着が実行さ
れる。すなわち、この定着装置への転写紙の搬入時には
、周知のように、図1において、定着ローラ1及び加圧
ローラ3が、図示しない駆動源により、それぞれ矢印方
向に向けて互いに圧接回転されており、且つ、定着ロー
ラ1の表面が、転写紙に対してトナー像を定着し得る適
切な温度を保つように、予め熱源2によって加熱されて
いる。従って、転写紙上に転写された未定着のトナー像
は、このトナー像が定着ローラ1がわに対応するように
して両ローラ1,3のニップ部Nに転写紙を搬入するこ
とによって、定着ローラ1により加熱・加圧されて転写
紙上に定着される。このようにして定着を終えた転写紙
は、定着ローラ1に、加圧ローラ3の周面が食い込むよ
うにしてニップ部Nが形成されていることにより、加圧
ローラ3の周面に沿うようにして、定着ローラ1の表面
から素早く分離され、この加圧ローラ3側に配設されて
いる分離爪5により加圧ローラ3の表面から分離された
後、出口ガイド板6を通して排紙ローラ7に向けて案内
され、定着装置外へ排出される。
【0023】ところで、前述したように、近年の高速複
写機等では、転写紙の搬送速度の高速化に伴って、転写
紙へのトナー像の定着時間が著しく短縮されるため、そ
の定着効率が低下して、転写紙へのトナー像の定着が不
安定になり易くなる。従って、この種の複写機において
安定した定着を実現するためには、定着装置の定着ロー
ラと加圧ローラとの圧接部のニップ幅を大きくして、定
着ローラに対する転写紙の圧接時間を増大させる必要が
ある。ここで明らかなように、本発明の定着装置によれ
ば、その定着ローラ1の芯金1aが、非常に薄肉のシー
ムレス金属で形成されており、且つ、この芯金1aの表
面にコーティングされる離型層1bも非常に薄肉に形成
し得るので、加圧ローラ3の圧接により、この定着ロー
ラ1を弾性変形させることによって、そのニップ幅nを
大きく形成することができる。従って、この定着装置で
は、転写紙の搬送速度が高速化された場合でも、この転
写紙に対して、充分な定着を行うことができる。また、
前記従来の定着装置では、その定着ローラと加圧ローラ
との圧接部のニップ幅を大きくするために、定着ローラ
に対する加圧ローラの加圧力を高めた場合、定着ローラ
に撓みが生じて、転写紙に皺が発生し易くなるが、本発
明による定着装置では、定着ローラ1が加圧ローラ3の
周面に沿うように彎曲されるので、加圧ローラ3の加圧
力によって定着ローラ1が撓みを生じたりすることが無
く、且つ、加圧ローラ3による定着ローラ1への加圧力
も極めて低圧で済むので、その定着時に転写紙に皺を発
生させることも無い。
【0024】なお、このような定着ローラの撓みの発生
は、従来の定着装置でも、この定着ローラの芯金の肉厚
を厚くして定着ローラの剛性を高めることによって防止
できるが、この定着ローラの芯金の肉厚を厚くすると、
定着ローラの熱伝導率が低下するため、この定着ローラ
の表面温度を有効な定着温度に加熱させるまでに要する
複写機のウオームアップ時間が長くなる不具合がある。 これに対し、本発明による定着装置では、その定着ロー
ラ1の芯金1aの肉厚を薄く形成することによって、定
着ローラ1の撓みの発生を防止しているので、定着ロー
ラの熱伝導率をかえって高めることができ、そのウオー
ムアップ時間を短縮させることができる。
【0025】また、定着部材として離型性に優れたシリ
コンゴムを定着ローラ側に使用したフルカラー複写機で
は、その定着時における定着画像の光沢ムラの発生を防
止するために、その定着ローラと加圧ローラとのニップ
部から出た転写紙を、この定着ローラから素早く分離さ
せる必要がある。従って、この種の従来の複写機におけ
る定着装置では、定着ローラからの転写紙の剥離性を高
めるために、定着ローラ側に使用されているシリコンゴ
ムの肉厚を厚く形成し、この定着ローラのシリコンゴム
からなる定着部材に加圧ローラの周面を食い込ませるよ
うにしてそのニップを形成しなければならない。このた
め、このような従来の定着装置では、定着ローラの定着
部材(厚肉のシリコンゴム)の劣化や、高熱によるこの
定着部材と定着ローラの芯金表面との接着部の剥離、及
び、シリコンゴムのオイルの膨潤等による定着ローラの
パンク現象などが発生する不具合がある。この点に関し
ても、本発明による定着装置では、定着ローラ1の芯金
1aの肉厚を薄く形成することによって、この定着ロー
ラ1の表面に加圧ローラ3の周面を食い込ませてニップ
部Nを形成しているので、シリコンゴムからなる離型層
1bの肉厚も薄く形成することができる。
【0026】従って、本発明による定着装置では、定着
ローラ1の離型層1bの劣化や、高熱によるこの離型層
1bと定着ローラ1の芯金1aの表面との接着部の剥離
、及び、離型層1bのオイルの膨潤等による定着ローラ
1のパンク現象などの発生を防止することができる。 しかしながら、上述したように、この定着装置では、そ
の定着ローラ1が薄肉のシームレス金属により構成され
ているため、その熱伝導率が高くなる反面、この定着ロ
ーラ1の温度管理、すなわち、ヒーター等からなる熱源
2の温度制御が非常に難しくなる不具合がある。
【0027】そこで、本実施例では、図1に示すように
、転写紙に対する定着温度を検知する温度検知素子20
を設け、この温度検知素子20により熱源2の温度制御
を行なうことにより、上述した不具合を解消するように
した構成とする。すなわち、本実施例における温度検知
素子20は、図2に示すように、定着装置本体の側板1
4に固定されたセンサ支持ステー19を介して、定着ロ
ーラ1の外周面に接近させて配設されている。この温度
検知素子20としては、周知のように、バイメタルとリ
ミットスイッチからなるデジタルタイプの温度センサや
、サーモカップル方式もしくはサーミスタを利用したア
ナログタイプの温度センサなどが使用される。この他、
赤外線センサを用いて、発熱体(定着ローラ1)の温度
を非接触で測定する方法もある。
【0028】これらの何れの方法を使用するにしても、
この温度検知素子20の出力は、増幅後、AD変換され
て、複写機本体に配設されている制御回路のマイコン(
図示せず)に入力され、この入力値、すなわち、温度検
知素子20の出力信号に基づいて、転写紙の定着温度が
適正な温度に維持されるように、熱源2の発熱温度が上
記マイコンにより制御される。
【0029】次に、前記定着部材をベルト状に形成した
場合の定着装置の実施例を示す。本実施例は、図3に示
すように、熱源2A、加圧ローラ3、入口ガイド板4、
分離爪5、出口ガイド板6、排紙ローラ7、定着ベルト
10、駆動ローラ11、従動ローラ12、及び、温度検
知素子30などで構成されている。ここで、加圧ローラ
3、入口ガイド板4、分離爪5、出口ガイド板6、及び
、排紙ローラ7は、前記実施例に使用されている部材を
そのまま援用することができ、また、入口ガイド板4、
分離爪5、出口ガイド板6、および、排紙ローラ7は、
前記実施例の場合と同様、必ずしも定着装置を構成する
上での必須の要件ではない。
【0030】図3において、定着ベルト10は、シーム
レス構造のニッケル、及び、ポリイミド等からなる厚さ
30μm(但し、ベルトの長さを100〜200mmと
した場合)の無端形状(エンドレス)のベルト芯金10
aの外周面に、離型性の高いテフロンや、シリコンゴム
等からなる、厚さ50μmの離型層10bをコーティン
グして形成されている。一方、本実施例における加圧ロ
ーラ3は、前記実施例の場合と同様に、アルミニウムか
らなるローラ基体3aの表面に、テフロンからなる離型
層3bをコーティングして形成されている。また、定着
ベルト10は、駆動ローラ11と、従動ローラ12とに
よって、回転自在に張架されて支持されている。この定
着ベルト10と、駆動ローラ11もしくは従動ローラ1
2との間には、周知の手段により、定着ベルト10の回
転時における片寄りを防止するための措置が講じられて
いる。
【0031】また、この実施例では、定着ベルト10を
張架する各ローラ11,12のうちの少なくとも1本の
ローラ(図示の例では、従動ローラ12)が熱源2Aが
内蔵された中空円筒状の加熱ローラで構成されている。 この熱源2Aは、前記実施例の定着ローラ1の熱源2と
略同様にして、従動ローラ12の中空部に、その回転中
心方向に沿って支持されている(以下この熱源2Aの内
蔵された従動ローラ12を加熱ローラという)。この熱
源2Aにより加熱される加熱ローラ12の温度は、図3
に示すように、加熱ローラ12の表面に接近して配設さ
れた温度検知素子30の出力に基づいて所定の温度に維
持されている。すなわち、この加熱ローラ12の表面温
度は、前記実施例の場合と同様に、温度検知素子30の
出力が、増幅後、AD変換されて、複写機本体に配設さ
れている制御回路のマイコン(図示せず)に入力され、
この温度検知素子30の出力信号に基づいて、転写紙の
定着温度が適正な温度に維持されるように熱源2Aの発
熱温度が上記マイコンにより制御されることにより、適
正な温度に加熱される。
【0032】ところで、この実施例では、加熱ローラ1
2の表面に温度検知素子30を配置して定着温度の温度
制御を実行しているが、本発明の定着装置としては、図
4に示すように、定着ベルト10の加熱ローラ12に掛
け渡されている箇所の表面に温度検知素子40を配置し
て、その定着温度の温度制御を行なうように構成しても
よい。このように構成した定着装置によれば、温度検知
素子40によって、転写紙への定着温度により近い定着
ベルト10の表面温度を直接検知しているので、その定
着温度をより正確に制御することができる。
【0033】また、本発明の定着装置としては、図5、
及び、図6に示すように、前述の従動ローラ12と同様
に、上記各実施例における加圧ローラ3を、熱源2Bを
内蔵した加熱ローラとして構成してもよい。このように
、熱源の内蔵されたローラが複数本配設されている定着
装置の場合には、図7に示すように、定着ベルト10の
加圧ローラ3に掛け渡されている箇所の表面に温度検知
素子50を配置し、この一つの温度検知素子50によっ
て、各熱源2A,2Bの発熱温度をともに制御して、そ
の定着温度の温度制御を行なうように構成してもよい。 この定着装置では、温度検知素子50が定着ベルト10
の内周部に位置するので、定着ベルト10の表面を損傷
して定着画像に悪影響を及ぼすことが無く、しかも、温
度検知素子50が定着ベルト10のニップ部Nに位置す
るので、その定着温度をより正確に制御することができ
る。
【0034】また、上述のように、熱源の内蔵されたロ
ーラが複数本配設されている定着装置の場合には、図8
に示すように、定着ベルト10の加圧ローラ3に掛け渡
されている箇所の表面に、温度検知素子60を配置し、
この温度検知素子60によって、熱源2Aのみの発熱温
度を制御する一方、加圧ローラ3の表面に、温度検知素
子70を配置し、この温度検知素子70によって、熱源
2Bのみの発熱温度を制御して、その定着温度の温度制
御を行なうように構成してもよい。このように、各熱源
2A,2Bの発熱温度を、それぞれ独立して配置された
温度検知素子60,70で個別に制御するように構成し
た定着装置では、前記実施例の温度検知素子50と同様
に、温度検知素子60が定着ベルト10の内周部に位置
するので、定着ベルト10の表面を損傷して定着画像に
悪影響を及ぼすことが無く、しかも、温度検知素子60
が定着ベルト10のニップ部Nに位置するので、その定
着温度をより正確に制御することができるとともに、各
熱源2A,2Bの温度制御をより正確に行なうことがで
き、定着ベルト10の温度管理をより厳密に行なうこと
ができる。
【0035】さらに、上述のように、熱源の内蔵された
ローラが複数本配設されている定着装置の場合には、図
9、及び、図10に示すように、加熱ローラ12の表面
に温度検知素子30を配置(図9)、または、定着ベル
ト10の加熱ローラ12に掛け渡されている箇所の表面
に温度検知素子40を配置(図10)し、この温度検知
素子30(または40)によって、熱源2Aのみの発熱
温度を制御する一方、加圧ローラ3の表面に、温度検知
素子70を配置し、この温度検知素子70によって、熱
源2Bのみの発熱温度を制御して、その定着温度の温度
制御を行なうように構成してもよい。
【0036】一方、これらの各実施例では、駆動ローラ
11及び加熱ローラ12と、加圧ローラ3との、それぞ
れの回転中心軸の軸間距離が、前記実施例の場合と同様
に、各ローラ3,11,12の配設位置関係により、定
着ベルト10が加圧ローラ3の周面に沿って彎曲して、
定着ベルト10のニップ部Nに、所定の適切なニップ幅
が形成されるように予め設定されている。
【0037】ところで、上述のように構成された定着装
置では、その転写部において、未定着のトナー像を転写
された転写紙が、図示しない転写紙搬送手段により入口
ガイド板4を通して、定着ベルト10と加圧ローラ3と
のニップ部Nに搬入されることによって、転写紙へのト
ナー像の定着が実行される。すなわち、この定着装置へ
の転写紙の搬入時には、周知のように、図3乃至図10
において、定着ベルト10及び加圧ローラ3が、駆動ロ
ーラ11及び図示しない駆動源により、それぞれ矢印方
向に向けて互いに圧接回転されており、且つ、定着ベル
ト10の表面が、転写紙に対してトナー像を定着し得る
適切な温度を保つように、加熱ローラ12(及び加圧ロ
ーラ3)によって加熱されている。従って、転写紙上に
転写された未定着のトナー像は、このトナー像が定着ベ
ルト10がわに対応するようにして定着ベルト10と加
圧ローラ3とのニップ部Nに転写紙を搬入することによ
って、定着ベルト10により加熱・加圧されて転写紙上
に定着される。このようにして定着を終えた転写紙は、
定着ベルト10に、加圧ローラ3の周面が食い込むよう
にしてニップ部Nが形成されていることにより、加圧ロ
ーラ3の周面に沿うようにして、定着ベルト10の表面
から素早く分離され、この加圧ローラ3がわに配設され
ている分離爪5により加圧ローラ3の表面から分離され
た後、出口ガイド板6を通して排紙ローラ7に向けて案
内され、定着装置外へ排出される。
【0038】上述のように、各実施例における定着装置
によれば、その定着ベルト10が、非常に薄肉のシーム
レス金属で形成されており、且つ、この定着ベルト10
の表面にコーティングされる離型層も非常に薄肉に形成
し得るので、加圧ローラ3の圧接により、この定着ベル
ト10を弾性変形させることによって、そのニップ幅n
を大きく形成することができる。従って、この定着装置
では、前記実施例の場合と同様に、転写紙の搬送速度が
高速化された場合でも、この転写紙に対して充分な定着
を行うことができるとともに、そのウオームアップ時間
の短縮や、定着時における転写紙の皺の発生の防止、及
び、定着ベルト10の離型層の熱によるパンク現象の発
生の防止等を図ることができる。さらに、この実施例に
おける定着装置によれば、定着ベルト10がシームレス
金属で形成されているので、この定着ベルトをゴムベル
トやマイラーフィルムベルト等で形成した場合に比較し
て、熱源2Aの熱による定着ベルト10の伸びが少なく
、且つ、その剛性も高くなり、その定着時に未定着のト
ナー像を乱したりすることが無い。なお、上記の各実施
例における定着ローラ1及び定着ベルト10の肉厚は、
定着ローラ1の外径、及び、定着ベルト10の長さに応
じて、最も適切な肉厚となるように適宜設定される値で
あって、本明細書中に記載されている値に限定されるも
のではない。
【0039】ところで、前述したように、通常のフルカ
ラー複写機に使用されているカラートナーは、熱に対し
て非常に敏感である。このため、フルカラー複写機にお
ける定着温度領域は比較的狭く、通常、約20℃程度で
あるため、通常のフルカラー複写機には、定着される転
写紙の紙厚に対応してその定着条件を変えるための、普
通紙モード、厚紙モード、及び、OHPモード等のコピ
ーモードが設けられている。しかしながら、上記従来の
普通紙モード、厚紙モード、及び、OHPモード等では
、一般的に、定着時における転写紙の線速を変えること
により、各転写紙の紙厚に対応した最適な定着条件を得
るようにしているため、この種のフルカラー複写機では
、定着される転写紙の紙厚に対応してその定着条件を変
えることにより、転写紙のコピースピードまでも変化し
てしまう欠点がある。このように、通常のフルカラー複
写機では、紙厚の異なる全ての転写紙を同一の定着条件
でコピーすることが困難となる。
【0040】そこで、図10に示したように、定着ベル
ト10の加熱ローラ12に掛け渡されている箇所の表面
に温度検知素子40を配置し、この温度検知素子40に
よって、熱源2Aのみの発熱温度を制御する一方、加圧
ローラ3の表面に、温度検知素子70を配置し、この温
度検知素子70によって、熱源2Bのみの発熱温度を制
御して、その定着温度の温度制御を行なうように構成し
た定着装置において、55〜90Kgの転写紙を普通紙
とし、110〜135Kgの転写紙を厚紙として、転写
紙を2つのグループに分け、定着ベルト10の温度Bt
と加圧ローラ3の温度Ltとを種々に変化させて、それ
ぞれの転写紙に対する最適な転写条件を求める3通りの
テストを実施した。ここで、「テスト1」では加圧ロー
ラ3の温度Ltを一定とし、「テスト2」では定着ベル
ト10の温度Btを一定とするとともに、「テスト3」
では定着ベルト10の温度Btと加圧ローラ3の温度L
tとをともに変化させた。また、これらのテストでは、
転写紙Pの線速(一定)を75mm/sec、定着ベル
ト10と加圧ローラ3とのニップ幅を7.5mmとした
。これらのテスト結果を表1に示す。
【表1】 この表1に示す各テストでの定着ベルト10の温度Bt
、及び、加圧ローラ3の温度Ltの数値は、イエロー、
マゼンタ、シアンからなるフルカラーの3色のトナーを
それぞれ0.7mg/cm2ずつ重ね合せた、2.1m
g/cm2のベタ画像が転写された転写紙を定着した場
合に、描画法による定着性ランク4以上の条件を満足す
る、普通紙(55〜90Kgの転写紙)、及び、厚紙(
110〜135Kgの転写紙)に対する最適な温度であ
る。
【0041】従って、この種の定着装置では、表1のテ
スト1の結果から明らかなように、普通紙のコピーモー
ドのときは、定着ベルト10の温度Btを140℃とし
、加圧ローラ3の温度Ltを120℃とする一方、厚紙
のコピーモードのときは、定着ベルト10の温度Btの
みを160℃に上昇させることによって、それぞれの転
写紙に対する最適な転写条件が得られる。このテスト1
に示すように、厚紙のコピーモード時に定着ベルト10
の温度Btのみを上昇させる場合の定着装置の動作プロ
グラムの一例を図11に示す。すなわち、このテスト1
に基づく動作プログラムでは、例えば、図10において
、先ず、温度検知素子40とマイコンにより熱源2Aを
制御して定着ベルト10の温度を140℃にするととも
に、温度検知素子70とマイコンにより熱源2Bを制御
し加圧ローラ3の温度を140℃にして、定着装置を普
通紙のコピーが可能な状態(定着可能状態)にする。 次に、複写機のコピーモードが普通紙モードか厚紙モー
ドかを判断する。ここで、複写機のコピーモードが普通
紙モードの場合には、上記の制御状態、すなわち、定着
ベルト10の温度Btを140℃とし、加圧ローラ3の
温度Ltを120℃としてコピーを実行する。一方、複
写機のコピーモードが厚紙モードの場合には、定着ベル
ト10の温度Btのみを160℃に上昇させてコピーを
実行する。
【0042】また、この種の定着装置では、表1のテス
ト2の結果から明らかなように、普通紙のコピーモード
のときは、定着ベルト10の温度Btを140℃とし、
加圧ローラ3の温度Ltを120℃とする一方、厚紙の
コピーモードのときは、加圧ローラ3の温度Ltのみを
160℃に上昇させることによって、それぞれの転写紙
に対する最適な転写条件が得られる。このテスト2に示
すように、厚紙のコピーモード時に加圧ローラ3の温度
Ltのみを上昇させる場合の定着装置の動作プログラム
の一例を図12に示す。すなわち、このテスト2に基づ
く動作プログラムでは、例えば、図10において、先ず
、テスト1の場合と同様に、温度検知素子40とマイコ
ンにより熱源2Aを制御して定着ベルト10の温度を1
40℃にするとともに、温度検知素子70とマイコンに
より熱源2Bを制御し加圧ローラ3の温度を140℃に
して、定着装置を普通紙のコピーが可能な状態(定着可
能状態)にする。次に、複写機のコピーモードが普通紙
モードか厚紙モードかを判断する。ここで、複写機のコ
ピーモードが普通紙モードの場合には、テスト1の場合
と同様に、上記の制御状態、すなわち、定着ベルト10
の温度Btを140℃とし加圧ローラ3の温度Ltを1
20℃としてコピーを実行する。一方、複写機のコピー
モードが厚紙モードの場合には、加圧ローラ3の温度L
tのみを160℃に上昇させてコピーを実行する。
【0043】さらに、この種の定着装置では、表1のテ
スト3の結果から明らかなように、普通紙のコピーモー
ドのときは、定着ベルト10の温度Btを140℃とし
、加圧ローラ3の温度Ltを120℃とする一方、厚紙
のコピーモードのときは、定着ベルト10の温度Btを
150℃に上昇させるとともに、加圧ローラ3の温度L
tを140℃に上昇させることによって、それぞれの転
写紙に対する最適な転写条件が得られる。このテスト3
に示すように、厚紙のコピーモード時に定着ベルト10
の温度Bt及び加圧ローラ3の温度Ltを上昇させる場
合の定着装置の動作プログラムの一例を図13に示す。 すなわち、このテスト3に基づく動作プログラムでは、
例えば、図10において、先ず、テスト1の場合と同様
に、温度検知素子40とマイコンにより熱源2Aを制御
して定着ベルト10の温度を140℃にするとともに、
温度検知素子70とマイコンにより熱源2Bを制御し加
圧ローラ3の温度を140℃にして、定着装置を普通紙
のコピーが可能な状態(定着可能状態)にする。次に、
複写機のコピーモードが普通紙モードか厚紙モードかを
判断する。ここで、複写機のコピーモードが普通紙モー
ドの場合には、テスト1の場合と同様に、上記の制御状
態、すなわち、定着ベルト10の温度Btを140℃と
し加圧ローラ3の温度Ltを120℃としてコピーを実
行する。一方、複写機のコピーモードが厚紙モードの場
合には、定着ベルト10の温度Btを150℃に上昇さ
せるとともに、加圧ローラ3の温度Ltを140℃に上
昇させてコピーを実行する。
【0043】このように、本発明によれば、転写紙の厚
さが通常の転写紙よりも厚い厚紙対応のコピーモードの
場合に、定着ベルト10あるいは加圧ローラ3、または
、定着ベルト10及び加圧ローラ3の温度を、通常の転
写紙を定着するときの温度よりも高く設定することによ
って、転写紙の線速(コピー速度)を変えること無く定
着性の良好なコピーを容易に得ることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、転写紙に対して充分な
定着を行うことができるとともに、そのウオームアップ
時間の短縮や、定着時における転写紙の皺の発生の防止
、及び定着ローラや定着ベルトの離型層の熱によるパン
ク現象の発生の防止等を図ることができるので、トナー
画像の乱れの無い良好な定着を行うことができるととも
に、定着ローラや定着ベルトを損傷すること無く、転写
紙に対する定着温度を正確に制御することができる。
【0045】また、本発明によれば、転写紙の紙厚が変
化した場合に、転写紙の線速(コピー速度)を変えるこ
と無く定着性の良好なコピーを容易に得ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略断面図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】本発明の他の実施例の概略断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例の概略断面図である
【図5】本発明のさらに他の実施例の概略断面図である
【図6】本発明のさらに他の実施例の概略断面図である
【図7】本発明のさらに他の実施例の概略断面図である
【図8】本発明のさらに他の実施例の概略断面図である
【図9】本発明のさらに他の実施例の概略断面図である
【図10】本発明のさらに他の実施例の概略断面図であ
る。
【図11】本発明の図10に示す実施例の動作プログラ
ムのフローチャートである。
【図12】本発明の図10に示す実施例の他の動作プロ
グラムのフローチャートである。
【図13】本発明の図10に示す実施例のさらに他の動
作プログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
1      定着ローラ 1a      芯金 1b      離型層 2,2A,2B      熱源 3      加圧ローラ(加熱ローラ)10    
  定着ベルト 11      駆動ローラ 12      従動ローラ(加熱ローラ)20,30
,40,50,60,70      温度検知素子 N      ニップ部 n      ニップ幅。 Bt      定着ベルトの温度 Lt      加圧ローラの温度

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に離型層の形成された薄肉のシームレ
    ス金属よりなる定着部材で、転写紙に未定着のトナー像
    を加熱定着する定着装置において、上記定着部材をロー
    ラ状に形成して熱源を内蔵した定着ローラを構成すると
    ともに、この定着ローラに、剛体もしくは剛体に薄肉弾
    性体を表面に設けてなる加圧ローラを圧接させることに
    より、上記加圧ローラの外周に沿って上記定着ローラを
    彎曲させて、上記両ローラの圧接部にニップを形成する
    一方、上記転写紙に対する定着温度を検知する温度検知
    素子を設け、この温度検知素子により上記熱源の温度制
    御を行なうことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】表面に離型層の形成された薄肉のシームレ
    ス金属よりなる定着部材で、転写紙に未定着のトナー像
    を加熱定着する定着装置において、上記定着部材を無端
    ベルト状に形成した定着ベルトで構成するとともに、剛
    体もしくは剛体に薄肉弾性体を表面に設けてなる加圧ロ
    ーラの外周に沿って、熱源を内蔵した加熱ローラと少な
    くとも1本以上の他のローラとで上記定着ベルトを掛け
    渡すことにより、上記定着ベルトと上記加圧ローラとの
    圧接部にニップを形成する一方、上記転写紙に対する定
    着温度を検知する温度検知素子を設け、この温度検知素
    子により上記熱源の温度制御を行なうことを特徴とする
    定着装置。
  3. 【請求項3】熱源が内蔵された加熱ローラで、上記加圧
    ローラを構成したことを特徴とする請求項2記載の定着
    装置。
  4. 【請求項4】上記加熱ローラに内蔵された第1の熱源の
    温度と、上記加圧ローラに内蔵された第2の熱源の温度
    とを、1つの温度検知素子の検知信号に基づいて制御す
    ることを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  5. 【請求項5】上記加熱ローラに内蔵された第1の熱源の
    温度と、上記加圧ローラに内蔵された第2の熱源の温度
    とを、上記第1、第2の各熱源毎にそれぞれ独立して配
    設された個別の温度検知素子の検知信号に基づいて制御
    することを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  6. 【請求項6】熱源を内蔵した加熱ローラと少なくとも1
    本以上の他のローラとで、表面に離型層の形成された無
    端ベルト状の定着ベルトを張架するとともに、熱源を内
    蔵した加圧ローラの外周に沿って上記定着ベルトを掛け
    渡すことにより、上記定着ベルトと上記加圧ローラとの
    圧接部に所定幅のニップを形成し、このニップに挿通さ
    れた転写紙に未定着のカラートナー像を加熱定着する定
    着装置において、上記転写紙の厚さが通常の転写紙より
    も厚い厚紙対応のコピーモードの場合に、上記定着ベル
    トの温度を、通常の転写紙を定着するときの温度よりも
    高く設定したことを特徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】熱源を内蔵した加熱ローラと少なくとも1
    本以上の他のローラとで、表面に離型層の形成された無
    端ベルト状の定着ベルトを張架するとともに、熱源を内
    蔵した加圧ローラの外周に沿って上記定着ベルトを掛け
    渡すことにより、上記定着ベルトと上記加圧ローラとの
    圧接部に所定幅のニップを形成し、このニップに挿通さ
    れた転写紙に未定着のカラートナー像を加熱定着する定
    着装置において、上記転写紙の厚さが通常の転写紙より
    も厚い厚紙対応のコピーモードの場合に、上記加圧ロー
    ラの温度を、通常の転写紙を定着するときの温度よりも
    高く設定したことを特徴とする定着装置。
  8. 【請求項8】熱源を内蔵した加熱ローラと少なくとも1
    本以上の他のローラとで、表面に離型層の形成された無
    端ベルト状の定着ベルトを張架するとともに、熱源を内
    蔵した加圧ローラの外周に沿って上記定着ベルトを掛け
    渡すことにより、上記定着ベルトと上記加圧ローラとの
    圧接部に所定幅のニップを形成し、このニップに挿通さ
    れた転写紙に未定着のカラートナー像を加熱定着する定
    着装置において、上記転写紙の厚さが通常の転写紙より
    も厚い厚紙対応のコピーモードの場合に、上記定着ベル
    ト及び加圧ローラの温度を、通常の転写紙を定着すると
    きの温度よりも高く設定したことを特徴とする定着装置
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998014837A1 (en) * 1996-10-04 1998-04-09 Ricoh Company, Ltd. Belt type fixing device
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