JP4839640B2 - 画像形成装置の定着装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電子写真複写機やファクシミリ、あるいはプリンタ等の電子写真プロセスを利用した機器に使用される画像形成装置の定着装置に関し、特に、複数のロールによって張架された無端ベルトを用いて未定着トナー像を像支持体上に定着する定着装置に関するものである。
特開平9−114283号公報
従来、この種の電子写真プロセスを利用した複写機等の機器においては、記録用紙等の像支持体上に形成された未定着トナー像を定着して永久画像にする必要があり、その定着方式としては、溶剤定着方式、圧力定着方式及び、加熱定着方式等が知られている。
しかし、これらの定着方式のうち、溶剤定着方式と圧力定着方式は、溶剤を使用することに伴う環境問題や、定着性能等の点で不十分であるという欠点を有しており、共に広く実用化されていないのが現状である。
そのため、上記電子写真プロセスを利用した複写機等においては、上述した欠点がなく、未定着トナー像を定着する際に、一般に加熱によってトナーを溶融させ、像支持体上に定着させる加熱定着方式が広く採用されている。
この加熱定着方式を採用した定着装置としては、少なくとも一方を加熱した一対のロールである加熱ロール及び加圧ロールの間に、一定の圧力を加えた状態で、未定着トナー像を有する像支持体を通過させて定着を行う熱ロール方式が従来より知られている。この熱ロール方式の定着装置は、他の加熱定着装置と比較して低電力、かつ定着部での紙づまりによる発火の危険性が少ないこと等の利点を有していることから、最も広く使用されている定着方式である。
ところで、上記加熱ロール方式の定着装置で用いられる加熱ロール100としては、図10に示すように、円筒状芯金101の表面に、シリコーンゴムやEPDM等の耐熱弾性体102を被覆したものが使用されている。
一方、加圧ロール103としては、円筒状芯金104の表面に、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱弾性体105を被覆したものや、耐熱弾性体105の表面にパーテトラフロロエチレン(PTFE)や、パーフロロアルコキシ(PFA)等の耐熱性樹脂106を被覆したもの、あるいはアルミニウムや鉄などの表面に、パーテトラフロロエチレン(PTFE)や、パーフロロアルコキシ(PFA)等の耐熱性樹脂106を被覆したものが使用されている。
しかし、上記加熱ロール方式の定着装置において、より高速に定着を行おうとした場合には、未定着トナー像と像支持体とに十分な熱エネルギーと圧力を与える必要がある。そのため、上記加熱ロールと加圧ロールの圧接部の幅を定着速度に比例して広くする必要がある。上記加熱ロール方式の定着装置において、加熱ロールと加圧ロールの圧接部の幅を広くするためには、加熱ロールと加圧ロール間の荷重を大きく設定して、耐熱弾性体を大きく変形させて圧接部の幅を広くする方法や、加熱ロールの耐熱弾性体の厚さを厚くする方法、あるいは加熱ロールと加圧ロールのロール径を大きくする方法等がある。
ところが、上記加熱ロールと加圧ロール間の荷重を大きく設定する方法や、加熱ロールの耐熱弾性体の厚さを厚くする方法では、ロールの撓みによって圧接部の形状が、ロール軸方向に沿って不均一となったり、定着むらや紙しわが発生しやすくなるため、適用する上で限界がある。また、上記加熱ロールと加圧ロールのロール径を大きくする方法は、上述した定着むらや紙しわの発生等の品質の問題は抑えることができるが、ロール径の増大に伴って装置が大型となるばかりか、定着可能となるまでの待ち時間が長くなってしまうという新たな問題点を有している。
そこで、これらの問題点を解決し、より高速化に対応できるようにするため、特開平9−114283号公報等に開示されているように、図11に示す如く、加熱側に無端状のベルト110を用いた定着装置が既に提案されている。この特開平9−114283号公報に開示されたベルト定着方式を採用することによって、圧接幅を容易に広げることができるので、より高速化に対応することが可能となる。また、定着速度が同じである場合には、ベルトを用いた本方式を採用することにより、定着装置の小型化が可能となる。
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特開平9−114283号公報に開示されたベルト定着方式を用いた場合には、図11に示すように、ベルト110の軸方向に沿った概中央部と両端部とで速度差をつけることができず、含水した用紙などでは、含水して膨潤した用紙が、ベルトを介して定着される際に、膨潤した部分が集合されて紙しわが発生するという問題点を有している。
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、高速化に対応可能なことは勿論のこと、含水した用紙等の像支持体を定着する場合であっても、紙しわが発生するのを防止することが可能な定着装置を提供することにある。
すなわち、請求項1に記載された発明は、互いに接触するベルト部材によって形成される定着領域によって、単層又は複数層のトナー像を像支持体上に定着させる画像形成装置の定着装置において、
前記像支持体のトナー像と接触する側に複数のロールによって張架された加熱ベルトと、
前記加熱ベルトと前記定着領域において接触し、前記加熱ベルトとの摩擦力によって従動回転する加圧ベルトと、
前記加熱ベルトを張架する複数のロールのうち、前記加熱ベルトを前記定着領域に亘って該外周に沿うように前記加圧ベルト側に押圧するものであって、内部に加熱源を有し、表面に弾性層を有するとともに、外径を軸方向の両端部より中央部を小さく設定した加熱ロールと、
前記定着領域の上流部を形成し、前記加圧ベルトを前記加熱ロールの外周に押圧する、金属製の基材に弾性体を配置して構成された加圧パッドと、
前記定着領域の下流部において前記加圧ベルトを張架するとともに、前記加圧ベルトを前記加熱ロールの外周に押圧する加圧ロールと、
を備えたことを特徴とする定着装置である。
さらに、請求項2に記載された発明は、前記加熱ロールの外径を、軸方向の両端部よりも中央部を60〜300μm小さく設定したことを特徴とする請求項1に記載の定着装置である。
又、請求項3に記載された発明は、前記加圧パッドと対向しない位置に設けられ、前記加熱ベルトを張架する張架ロールの表面を、前記加熱ロールの表面よりも加熱ベルトに対する摺動性が良好となるように形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置である。
更に、請求項4に記載された発明は、前記加熱ロールの表面よりも加熱ベルトに対する摺動性が良好となるように形成された張架ロールは、加熱ベルトを駆動するための駆動手段と接続されていないことを特徴とする請求項3に記載の定着装置である。
また、請求項5に記載された発明は、前記加熱ロールの表面よりも加熱ベルトに対する摺動性が良好となるように形成された張架ロールは、加熱ベルトの軸方向に沿った移動を補正するロール以外のロールであることを特徴とする請求項3に記載の定着装置である。
この発明によれば、高速化に対応可能なことは勿論のこと、含水した用紙等の像支持体を定着する場合であっても、紙しわが発生するのを防止することが可能な定着装置を提供することができる。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図1はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置の定着装置を示す断面構成図である。
この定着装置1は、図1に示すように、大別して、複数のロール2〜4によって張架された無端ベルトとしての加熱ベルト5と、当該加熱ベルト5を張架する複数のロール2〜4のうち、前記加熱ベルト5の内部に配置された対向ロールとしての加熱ロール2に、加熱ベルト5を介して圧接する位置に設けられた加圧部材としての加圧パッド6及び加圧ロール7とを備えている。また、上記加熱ベルト5は、画像形成装置によってトナー像Tが形成される像支持体8のトナー像と接触する側に配設されている。さらに、上記加圧部材としては、加圧パッド6及び加圧ロール7の外周に配設された無端ベルトとしての加圧ベルト9も用いられており、当該加圧ベルト9は、加圧ロール7を含む複数のロール10、11によって張架されている。
なお、本実施の形態においては、加熱ベルト5を加熱するため、外部加熱ロール4を1本用いているが、外部加熱ロール4を2本あるいはそれ以上の複数本設けても良い。
上記加熱ロール2は、図1及び図2に示すように、例えば、アルミニウムや鉄等の金属からなる円筒状の基材12と、当該円筒状基材12の表面に被覆されたシリコーンゴム等からなる弾性層13とから構成されている。また、この加熱ロール2の内部には、加熱源としてハロゲンランプ等の熱源ヒーター14が配設されており、当該加熱ロール2の表面温度を図示しない温度センサーにより検知して、図示しないコントローラによって熱源ヒーター14への通電をコントロールすることで、加熱ロール2の表面温度を一定に保持するように構成されている。なお、熱源ヒーター14は、加熱ロール2以外に各張架ロール3に設けるように構成してもよいし、一部の外部加熱ロール4等のロールにのみ設けるように構成しても良い。なお、外部加熱ロール4の内部には、図示しない熱源ヒーター14が配設されていることは勿論である。上記加熱ロール2は、図示しない駆動源によって、矢印方向に沿って約200〜400mm/secの所定の回転速度で駆動されるように構成されている。
また、上記加熱ベルト5は、ポリイミド等の耐熱性合成樹脂、あるいはニッケルや鉄等の金属を基材層とし、当該基材層の外周にシリコーンゴム等の耐熱性弾性層が被覆され、更に当該耐熱性弾性層の表面に、パーテトラフロロエチレン(PTFE)や、パーフロロアルコキシ(PFA)等の耐熱性合成樹脂からなる離型層を被覆して構成されている。
さらに、上記加熱ロール2の表面には、ニップ部の出口において、アルミニウムや鉄等の金属を基材とする加圧部材としての加圧ロール7が圧接されている。また、上記加圧ロール7の通紙方向の上流部には、加圧ベルト9を加熱ベルト5を介して加熱ロール2に圧接する加圧部材としての加圧パッド6が配設されている。この加圧パッド6は、断面L字形状の金属製のフレーム15上に、金属製の基材16上に接着等によって固着されたシリコーンゴム等からなる耐熱性弾性体17を配置して構成されている。
また、上記加圧ロール7と加圧パッド6の外周には、加圧ベルト9が巻き付けられた状態で設けられている。この加圧ベルト9は、ポリイミド等の耐熱性合成樹脂、あるいは、ニッケルや鉄等の金属を基材層として、当該基材層の外周にシリコーンゴム等からなる耐熱性弾性層が積層され、さらに当該耐熱性弾性層の表面にパーテトラフロロエチレン(PTFE)や、パーフロロアルコキシ(PFA)等の耐熱性合成樹脂からなる離型層を被覆して構成されている。
なお、本実施の形態においては、加圧ベルト9の外周に耐熱性弾性層を設けた場合について説明したが、加圧ベルト9には、耐熱性弾性層を設けなくとも良い。
上記加圧ベルト9は、加圧ロール7と、張架ロール10と、張架ロール11とによって張架されている。この加圧ベルト9は、加熱ベルト5の表面に圧接することによって、当該加熱ベルト5との間の摩擦力によって、矢印方向に沿って従動駆動されるようになっている。
そして、上記定着装置1は、加熱ベルト5と加圧ベルト9が圧接するニップ部分18に、電子写真方式によって図示しない画像形成装置で形成された白黒の単層又はカラーの複数層からなる未定着のトナー像Tを支持している像支持体8を通過させることによって、前記像支持体8上のトナー像Tに熱及び圧力を付与し、トナー像Tを溶融加熱させて像支持体8上に定着させ、剥離案内板19によって定着装置1から剥離し、画像形成装置の外部に排出するように構成されている。
ところで、この実施の形態では、単層又は複数層のトナー像を像支持体上に定着させる画像形成装置の定着装置において、前記トナー像にて形成された画像と接触する側に複数のロールによって張架された無端ベルトを配置するとともに、前記無端ベルトを介して圧接する位置に加圧部材を設け、前記無端ベルトを張架する複数のロールのうち、前記加圧部材と対向する位置であって、前記無端ベルトの内部に配置された対向ロールに、弾性層を設けるように構成されている。
すなわち、この実施の形態に係る対向ロールとしての加熱ロール2は、図1及び図2に示すように、上述した如く、例えば、アルミニウムや鉄等の金属からなる円筒状の基材12と、当該円筒状基材12の表面に被覆されたシリコーンゴム等からなる弾性層13とからなるように構成されている。
上記加熱ロール2は、図3に示すように、その両端部が図示しない軸受け部材によって回転自在に支持されているとともに、当該加熱ロール2には、加熱ベルト5及び加圧ベルト9を介して、加圧パッド6と100kg重程度あるいはそれ以上の荷重Fで圧接されている。そのため、上記加熱ロール2は、その両端部を支点として、中央部が加圧パッド6から離間する方向に湾曲しており、加圧パッド6との圧接力は、相対的に、両端部が大きく、中央部が小さくなるようになっている。
その結果、上記加熱ロール2の表面に設けられた弾性層13は、図4に示すように、その両端部が相対的に大きい圧接力によって大きく弾性変形しており、その中央部は、相対的に弾性変形量が両端部に比べて小さい。したがって、上記加熱ロール2を一定の速度Vで回転させた場合には、非圧縮性の弾性体であるシリコーンゴム等からなる弾性層13が、その両端部が変形量が大きい分だけ速度V1が速く、その中央部は変形量が小さい分だけ速度V2が遅くなる。
よって、未定着トナー像Tを支持した像支持体8が、加熱ロール2と加圧パッド6が加熱ベルト5及び加圧ベルト9を介して圧接するニップ部18を通過する際に、当該像支持体8の両端部は、速度V1が速い加熱ロール2の両端部によって搬送されるとともに、その中央部は、速度V2が遅い加熱ロール2の中央部によって搬送されることになる。そのため、上記像支持体8が高湿環境下等において、吸湿した用紙等であっても、加熱ロール2の弾性層13の弾性変形によって、図5に示すように、その両端部が速く搬送されるとともに、その中央部は、相対的に遅く搬送されることになり、像支持体8には、その両端部を引っ張る引っ張り力が作用するため、紙しわが発生するのを防止することが可能となる。
以上の構成において、この実施の形態に係る定着装置では、次のようにして、高速化に対応可能なことは勿論のこと、含水した用紙等の像支持体を定着する場合であっても、紙しわが発生するのを防止することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係る定着装置1では、図1に示すように、加熱ロール2の外周に加熱ベルト5を巻き掛けて、当該加熱ロール2の表面には、加熱ベルト5及び加圧ベルト9を介して、加圧パッド6と加圧ロール7を圧接し、広いニップ部18を形成しているので、加熱ロール2等の回転速度を高速化して、高速化に対応することが可能となっている。
また、この実施の形態に係る定着装置1では、図1及び図2に示すように、加熱ロール2の表面に弾性層13が設けられているので、当該加熱ロール2の表面に加圧パッド6等を圧接した場合、両端支持の加熱ロール2の両端部が圧接力が大きくなるため、弾性層13の変形量が大きく、結果的に搬送速度が速くなり、加熱ロール2の中央部が圧接力が小さくなるため、弾性層13の変形量が小さく、結果的に搬送速度が相対的に遅くなる。その結果、上記未定着トナー像Tを支持した像支持体8が、加熱ロール2と加圧パッド6が加熱ベルト5及び加圧ベルト9を介して圧接するニップ部18を通過する際に、当該像支持体8には、図5に示すように、両端部を引っ張る力が作用し、含水した用紙等の像支持体を定着する場合であっても、紙しわが発生するのを防止することができる。
なお、上記定着装置1では、加熱ロール2の弾性層13の変形量の違いに起因する搬送速度の差は、加熱ベルト5を介して像支持体8に作用することになるが、当該加熱ベルト5は、薄く形成されているとともに、加熱ベルト5をニップ部18以外の位置で張架する張架ロール3は、その表面が鏡面仕上げ等の摩擦係数が小さい良化された表面となっているため、加熱ベルト5の幅方向に沿った搬送速度の差を吸収した状態で、加熱ベルト5を張架するようになっている。
実施例1
図1及び図2に示す定着装置において、加熱ロール2としては、肉厚2mmのSUS材からなる円筒状基材12を備えており、その表面にシリコーンゴムからなる弾性層13が1.5mmの厚さで被覆したものを用いた。加熱ロール2は、その両端部で加圧支持されているため、略中央部より両端部の方が高荷重となるため、加熱ロール2表面に設けられている弾性層13のひずみ(変形)量に、軸方向の両端部と中央部とで差が発生し、加熱ベルト5の搬送速度が略中央部に対して両端部の方が速くなる。加熱ロール2において発生した加熱ベルト5の速度差は、加圧ロール7と対向しない位置に設けられた張架ロール3等において張架ロール3の表面と加熱ベルト5の内面が滑る事によって吸収され、加熱ベルト5が破損することもない。
本発明者らは、図1及び図2に示す定着装置において、上記の如く構成した加熱ロール2を用いて、含水率の異なる用紙を用いて、定着後における紙しわの発生状態を確認する実験を行なった。用紙としては、富士ゼロックス(株)社製のJ紙(A4サイズ)LEFを用いて行った。なお、比較例として、加熱ロール2の弾性層13の厚さを、0.3mmに設定して実験を行なった。
図6は上記実験の結果を示すものである。
図6から明らかなように、加熱ロール2の弾性層13の厚さを、1.5mmに設定した場合には、用紙の含水率が15%であっても紙しわは発生しなかったのに対して、弾性層13の厚さが、0.3mmに設定した場合には、用紙の含水率が10%で5%、用紙の含水率が15%で70%の割合で紙しわが発生した。
実施の形態2
図7はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、単層又は複数層のトナー像を像支持体上に定着させる画像形成装置の定着装置において、前記トナー像にて形成された画像と接触する側に複数のロールによって張架された無端ベルトを配置するとともに、前記無端ベルトを介して圧接する位置に加圧部材を設け、前記無端ベルトを張架する複数のロールのうち、前記加圧部材と対向する位置であって、前記無端ベルトの内部に配置された対向ロールの外径を、軸方向の両端部よりも略中央部を小さく設定するように構成されている。
すなわち、この実施の形態2では、図7に示すように、加熱ロール2の外径Dが軸方向の両端部D1よりも略中央部D2を小さく設定するように構成されている。この加熱ロール2の外径差(D1−D2)は、円筒状基材12又は弾性層13のいずれか一方によって設定しても、円筒状基材12及び弾性層13の双方によって設定しても良い。つまり、上記円筒状基材12は、その外径Dを軸方向の両端部よりも略中央部を小さく設定するとともに、当該円筒状基材12の表面に均一な厚さの弾性層13を被覆するか、逆に、円筒状基材12は、その外径を軸方向に沿って均一に設定するとともに、当該弾性層13は、その外径を軸方向の両端部よりも略中央部を小さく設定するように構成しても良い。また、上記円筒状基材12及び弾性層13の双方とも、その外径を軸方向の両端部よりも略中央部を小さく設定するように構成しても良い。
このように構成した場合には、上記加熱ロール2は、その軸方向に沿った外径差(D1−D2)に起因して、その外径Dが相対的に大きい軸方向の両端部は、搬送速度が速くなり、両端部は、搬送速度が遅くなる。そのため、上記加熱ロール2等によって搬送される像支持体8には、その両端部を搬送方向に引っ張る引っ張り力が作用して、紙しわの発生を防止することが可能となっている。
なお、上記加熱ロール2の外径差は、実施の形態1でも説明したように、弾性層3の変形量を考慮して設定するのが望ましい。すなわち、弾性層13のみによって加熱ロール2の外径差を設定した場合には、当該弾性層13の両端部が大きく変形することによって、設定した加熱ロール2の外径差が吸収されてしまう虞れがある。そこで、弾性層3の変形量を考慮した上で、加熱ロール2の外径差を設定するのが望ましい。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施例2
図1及び図7に示す定着装置において、加熱ロール2としては、アルミニウムや鉄等からなる金属製の基材12を備えており、表層部にはシリコーン等の弾性層13が設けられている。加熱ロール2の外径は、中央部が直径φ65mmに設定されており、両端部はφ65.2mmに設定されている。なお、上記加熱ロール2の外径差は、基材12の金属にて形成しても良いし、表層の弾性層13において形成してもかまわない。
本発明者らは、図1及び図7に示す定着装置において、上記の如く構成した加熱ロール2を用いて、含水率の異なる用紙を用いて、定着後における紙しわの発生状態を確認する実験を行なった。用紙としては、富士ゼロックス(株)社製のJ紙(A4サイズ)LEFを用いて行った。なお、比較例として、加熱ロール2の外径に差を設定しないものを用いて実験を行なった。
図9は上記実験の結果を示すものである。
図9から明らかなように、加熱ロール2の外径に略両端部と中央部とで200μmの差を設けた場合には、用紙の含水率が15%であっても紙しわの発生は5%に留まったのに対して、外径に差を設けなかった場合には、用紙の含水率が10%で5%、用紙の含水率が15%で70%の割合で紙しわが発生した。
なお、本実施例においては、加熱ロール2の外径差を200μmとしたが、加熱ロール2の外径に応じて、外径差は60〜300μm程度が望ましい。
また、本実施例においては、前記対向ロールの表面よりも無端ベルトに対する摺動性が良好となるように形成された張架ロールは、無端ベルトを駆動するための駆動手段と接続されていないことが望ましい。
更に、本実施例においては、前記対向ロールの表面よりも無端ベルトに対する摺動性が良好となるように形成された張架ロールは、無端ベルトの軸方向に沿った移動を補正するロール以外のロールであることが望ましい。
又、本実施例においては、加熱ベルト5における構成として記載したが、加圧ベルト9内部に前記構成のロールを設けても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
図1はこの発明の実施の形態1に係る定着装置を示す断面構成図である。 図2はこの発明の実施の形態1に係る定着装置の加熱ロールを示す断面構成図である。 図3はこの発明の実施の形態1に係る定着装置の加熱ロールの変形状態を示す模式図である。 図4はこの発明の実施の形態1に係る定着装置の加熱ロールの変形状態を示す模式図である。 図5は紙しわが防止される原理を示す説明図である。 図6はこの発明の実施の形態1に係る定着装置の実施例の結果を示す図表である。 図7はこの発明の実施の形態2に係る定着装置の加熱ロールを示す構成図である。 図8は紙しわが防止される原理を示す説明図である。 図9はこの発明の実施の形態2に係る定着装置の実施例の結果を示す図表である。 図10は従来の定着装置を示す断面構成図である。 図11は従来の定着装置を示す断面構成図である。
符号の説明
1:定着装置、2:加熱ロール、5:加熱ベルト、6:加圧パッド、8:像支持体、9:加圧ベルト。

Claims (5)

  1. 互いに接触するベルト部材によって形成される定着領域によって、単層又は複数層のトナー像を像支持体上に定着させる画像形成装置の定着装置において、
    前記像支持体のトナー像と接触する側に複数のロールによって張架された加熱ベルトと、
    前記加熱ベルトと前記定着領域において接触し、前記加熱ベルトとの摩擦力によって従動回転する加圧ベルトと、
    前記加熱ベルトを張架する複数のロールのうち、前記加熱ベルトを前記定着領域に亘って該外周に沿うように前記加圧ベルト側に押圧するものであって、内部に加熱源を有し、表面に弾性層を有するとともに、外径を軸方向の両端部より中央部を小さく設定した加熱ロールと、
    前記定着領域の上流部を形成し、前記加圧ベルトを前記加熱ロールの外周に押圧する、金属製の基材に弾性体を配置して構成された加圧パッドと、
    前記定着領域の下流部において前記加圧ベルトを張架するとともに、前記加圧ベルトを前記加熱ロールの外周に押圧する加圧ロールと、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記加熱ロールの外径を、軸方向の両端部よりも中央部を60〜300μm小さく設定したことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加圧パッドと対向しない位置に設けられ、前記加熱ベルトを張架する張架ロールの表面を、前記加熱ロールの表面よりも加熱ベルトに対する摺動性が良好となるように形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記加熱ロールの表面よりも加熱ベルトに対する摺動性が良好となるように形成された張架ロールは、加熱ベルトを駆動するための駆動手段と接続されていないことを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記加熱ロールの表面よりも加熱ベルトに対する摺動性が良好となるように形成された張架ロールは、加熱ベルトの軸方向に沿った移動を補正するロール以外のロールであることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
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