JP2002173212A - ベルト駆動装置、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
ベルト駆動装置、定着装置及び画像形成装置Info
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- JP2002173212A JP2002173212A JP2001105987A JP2001105987A JP2002173212A JP 2002173212 A JP2002173212 A JP 2002173212A JP 2001105987 A JP2001105987 A JP 2001105987A JP 2001105987 A JP2001105987 A JP 2001105987A JP 2002173212 A JP2002173212 A JP 2002173212A
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- roller
- rollers
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- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Structure Of Belt Conveyors (AREA)
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
- Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 寄り解消動作の際に速やかに寄りを解消でき
るベルト駆動装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも2つのローラ1,2により張
架されたベルト3と、該ベルトの外周面に接触してベル
トとの間でニップを形成する加圧ローラ12と、上記張
架ローラの少なくとも1つに設けられたベルト寄り防止
手段とを備えたベルト駆動装置において、ベルト寄り防
止手段を備えたローラでの摩擦力が他のローラの個所で
の摩擦力の総和よりも大きいか、少なくとも等しい。
るベルト駆動装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも2つのローラ1,2により張
架されたベルト3と、該ベルトの外周面に接触してベル
トとの間でニップを形成する加圧ローラ12と、上記張
架ローラの少なくとも1つに設けられたベルト寄り防止
手段とを備えたベルト駆動装置において、ベルト寄り防
止手段を備えたローラでの摩擦力が他のローラの個所で
の摩擦力の総和よりも大きいか、少なくとも等しい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、ファク
シミリ、複写機などの画像形成装置における複数のロー
ラに巻き掛けられた無端ベルトを有する装置、特に走行
する無端ベルトの寄りを規制するベルト駆動装置に関す
るものである。
シミリ、複写機などの画像形成装置における複数のロー
ラに巻き掛けられた無端ベルトを有する装置、特に走行
する無端ベルトの寄りを規制するベルト駆動装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置では、複数のローラ
に巻き掛けられた無端ベルトを用いることが知られてい
る。例えばベルト定着装置、転写ベルト、感光体ベルト
などである。無端ベルトは走行中に幅方向(ローラ軸線
方向)への寄りを生じることがある。この寄りを規制す
る構成が以下のように種々提案されている。
に巻き掛けられた無端ベルトを用いることが知られてい
る。例えばベルト定着装置、転写ベルト、感光体ベルト
などである。無端ベルトは走行中に幅方向(ローラ軸線
方向)への寄りを生じることがある。この寄りを規制す
る構成が以下のように種々提案されている。
【0003】例えば、特公平6−99055号公報、実
開平4−60916号公報に開示されているように、無
端ベルトの回転トルクを利用して該ベルトの寄りを規制
する。具体的には、無端ベルトを揺動可能なローラに巻
き掛け、特公平6−99055号の場合には無端ベルト
が寄りを生じたときに乗り上げる検知部材を、実開平4
−60916号の場合には無端ベルト端部が当接する垂
直な面を有する検知部材を、揺動可能なローラと一体的
に設け、無端ベルトの回転トルクにより検知部材が回転
駆動されると、一端を検知部材に固定され他端を不動部
に固定された糸が検知部材に巻き取られ、揺動可能なロ
ーラが他のローラから離間する向き、即ち、寄りを規制
する向きに変位する。
開平4−60916号公報に開示されているように、無
端ベルトの回転トルクを利用して該ベルトの寄りを規制
する。具体的には、無端ベルトを揺動可能なローラに巻
き掛け、特公平6−99055号の場合には無端ベルト
が寄りを生じたときに乗り上げる検知部材を、実開平4
−60916号の場合には無端ベルト端部が当接する垂
直な面を有する検知部材を、揺動可能なローラと一体的
に設け、無端ベルトの回転トルクにより検知部材が回転
駆動されると、一端を検知部材に固定され他端を不動部
に固定された糸が検知部材に巻き取られ、揺動可能なロ
ーラが他のローラから離間する向き、即ち、寄りを規制
する向きに変位する。
【0004】また無端ベルト端部の内周面あるいは外周
面にベルト寄り規制部材を貼り付けたり、ローラ軸端部
にベルト寄り止めリングを設けることも知られている。
面にベルト寄り規制部材を貼り付けたり、ローラ軸端部
にベルト寄り止めリングを設けることも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
6−99055号公報や実開平4−60916号公報に
開示された構成では、揺動可能なローラが寄りを規制す
る向きに変位した際に速やかに無端ベルトの寄りが解消
しないと該ベルトが検知部材との摺動摩擦により摩耗し
て劣化してしまうという不具合がある。ベルト端部周面
に貼り付けられたベルト寄り規制部材は、ベルトに大き
な寄り力が作用したときにベルト寄り規制部材が剥がれ
たり、ベルトが規制部材を乗り越えたりする不具合があ
る。ベルト寄り止めリングの構成では、無端ベルトに大
きな寄り力が作用したとき無端ベルトの座屈現象によ
り、ベルト端部が破損する恐れがある。
6−99055号公報や実開平4−60916号公報に
開示された構成では、揺動可能なローラが寄りを規制す
る向きに変位した際に速やかに無端ベルトの寄りが解消
しないと該ベルトが検知部材との摺動摩擦により摩耗し
て劣化してしまうという不具合がある。ベルト端部周面
に貼り付けられたベルト寄り規制部材は、ベルトに大き
な寄り力が作用したときにベルト寄り規制部材が剥がれ
たり、ベルトが規制部材を乗り越えたりする不具合があ
る。ベルト寄り止めリングの構成では、無端ベルトに大
きな寄り力が作用したとき無端ベルトの座屈現象によ
り、ベルト端部が破損する恐れがある。
【0006】揺動ローラの変位でベルトの寄りが速やか
に解消しない原因を考えると、寄り解消のために無端ベ
ルトを寄り方向と逆向きに移動するにあたり、その移動
を可能とする力が足りないか、それを妨げる力が働いて
いるからである。図9、図10に示すように、ベルトに
対して元に戻る作用を与えるためには、その寄ってしま
った方のローラ1,2の軸間距離を他方の軸間距離より
も大きくするのであるが、その態様としては、図9のよ
うに、従動ローラ2の軸方向に直角な方向であってロー
ラ1,2が互いに非平面上に位置するように変位する場
合と、図10のように、従動ローラ2の軸方向に直角な
方向であってローラ1,2が互いに平面上に位置するよ
うに変位する場合とがある。いずれにせよ、寄り方向と
逆向きのベルト移動は、揺動可能なローラとベルト表面
の摩擦力(摩擦係数、ベルト張力)やベルト巻き付け角
度に依存することとなる。
に解消しない原因を考えると、寄り解消のために無端ベ
ルトを寄り方向と逆向きに移動するにあたり、その移動
を可能とする力が足りないか、それを妨げる力が働いて
いるからである。図9、図10に示すように、ベルトに
対して元に戻る作用を与えるためには、その寄ってしま
った方のローラ1,2の軸間距離を他方の軸間距離より
も大きくするのであるが、その態様としては、図9のよ
うに、従動ローラ2の軸方向に直角な方向であってロー
ラ1,2が互いに非平面上に位置するように変位する場
合と、図10のように、従動ローラ2の軸方向に直角な
方向であってローラ1,2が互いに平面上に位置するよ
うに変位する場合とがある。いずれにせよ、寄り方向と
逆向きのベルト移動は、揺動可能なローラとベルト表面
の摩擦力(摩擦係数、ベルト張力)やベルト巻き付け角
度に依存することとなる。
【0007】そこで本発明は、寄り解消動作の際に速や
かに寄りを解消できるベルト駆動装置を提供することを
課題とする。
かに寄りを解消できるベルト駆動装置を提供することを
課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明によ
れば、少なくとも2つのローラにより張架されたベルト
と、該ベルトの外周面に接触してベルトとの間でニップ
を形成する加圧ローラと、上記ベルトの幅方向端部に設
けられたベルト寄り防止手段とを備えたベルト駆動装置
において、ベルト寄り防止手段に関わるローラでの軸線
方向移動力を他のローラの個所での軸線方向移動力より
も大きくすることによって、解決される。軸線方向での
移動力は、ベルト張力又はベルト押圧力と、これらの力
が作用する面積と、これらの力が作用する面での摩擦係
数又は表面粗さとに関わっている。したがってこれらフ
ァクターを適宜設定することによって、ベルト寄り防止
手段に関わるローラの軸線方向移動力を他のローラ部分
での移動力よりも大きくすることができる。上記張架ロ
ーラの少なくとも1つにベルト寄り防止手段が設けられ
る場合、ベルト寄り防止手段を備えたローラでの軸線方
向移動力が他のローラの個所での軸線方向移動力のいず
れよりも大きいことが課題解決に必要である。
れば、少なくとも2つのローラにより張架されたベルト
と、該ベルトの外周面に接触してベルトとの間でニップ
を形成する加圧ローラと、上記ベルトの幅方向端部に設
けられたベルト寄り防止手段とを備えたベルト駆動装置
において、ベルト寄り防止手段に関わるローラでの軸線
方向移動力を他のローラの個所での軸線方向移動力より
も大きくすることによって、解決される。軸線方向での
移動力は、ベルト張力又はベルト押圧力と、これらの力
が作用する面積と、これらの力が作用する面での摩擦係
数又は表面粗さとに関わっている。したがってこれらフ
ァクターを適宜設定することによって、ベルト寄り防止
手段に関わるローラの軸線方向移動力を他のローラ部分
での移動力よりも大きくすることができる。上記張架ロ
ーラの少なくとも1つにベルト寄り防止手段が設けられ
る場合、ベルト寄り防止手段を備えたローラでの軸線方
向移動力が他のローラの個所での軸線方向移動力のいず
れよりも大きいことが課題解決に必要である。
【0009】上記のような構成のベルト駆動装置におい
て、ベルト寄り防止手段に関わるローラでの摩擦係数、
上記張架ローラの少なくとも1つにベルト寄り防止手段
が設けられている場合にはベルト寄り防止手段を備えた
ローラでの摩擦係数が他のローラの個所での摩擦係数よ
りも大きいことで、上記課題を解決できる。
て、ベルト寄り防止手段に関わるローラでの摩擦係数、
上記張架ローラの少なくとも1つにベルト寄り防止手段
が設けられている場合にはベルト寄り防止手段を備えた
ローラでの摩擦係数が他のローラの個所での摩擦係数よ
りも大きいことで、上記課題を解決できる。
【0010】更に、寄り解消のために無端ベルトを寄り
方向と逆向きに移動するにあたって、その移動を妨げる
ように働く力について考察すると、この「妨げる力」に
は、寄り防止手段を付設したローラでの移動力に抵抗す
るものとして、定着ローラとベルト内周面との摩擦力
や、加圧ローラとベルト外周面との摩擦力がトータル的
に関わってくることになる。
方向と逆向きに移動するにあたって、その移動を妨げる
ように働く力について考察すると、この「妨げる力」に
は、寄り防止手段を付設したローラでの移動力に抵抗す
るものとして、定着ローラとベルト内周面との摩擦力
や、加圧ローラとベルト外周面との摩擦力がトータル的
に関わってくることになる。
【0011】したがって、ベルト寄り防止手段を備えた
ローラでの軸線方向移動力が、他のローラの個所での軸
線方向移動力の総和よりも大きいか、等しいことによっ
て、寄り解消動作の際に、寄り解消移動を妨げる力に打
ち勝って寄りを解消することが確実速やかに可能とな
る。とりわけ摩擦力や摩擦係数が問題である。
ローラでの軸線方向移動力が、他のローラの個所での軸
線方向移動力の総和よりも大きいか、等しいことによっ
て、寄り解消動作の際に、寄り解消移動を妨げる力に打
ち勝って寄りを解消することが確実速やかに可能とな
る。とりわけ摩擦力や摩擦係数が問題である。
【0012】摩擦係数を相対的に低く設定されるべきロ
ーラの外周面及び/又はベルト表面にフッ素樹脂層が設
けられているのが好適である。上記ローラが芯金、中間
耐熱弾性層及びフッ素樹脂チューブを被覆して形成され
た表面層を備えて構成されていれば一層効果的である。
あるいは上記ベルトが耐熱弾性層とフッ素樹脂チューブ
を被覆して形成された表面層とを備えて構成されていて
も良い。更には、ベルト寄り防止手段を備えたローラが
耐熱ゴム層を備えているのが良い。
ーラの外周面及び/又はベルト表面にフッ素樹脂層が設
けられているのが好適である。上記ローラが芯金、中間
耐熱弾性層及びフッ素樹脂チューブを被覆して形成され
た表面層を備えて構成されていれば一層効果的である。
あるいは上記ベルトが耐熱弾性層とフッ素樹脂チューブ
を被覆して形成された表面層とを備えて構成されていて
も良い。更には、ベルト寄り防止手段を備えたローラが
耐熱ゴム層を備えているのが良い。
【0013】摩擦係数を相対的に低く設定されるべきロ
ーラの外周面及び/又はベルト表面に対して摩擦係数低
減手段を付設しているのも好適である。上記摩擦係数低
減手段はオイル塗布手段、あるいはワックス塗布手段で
あり得る。
ーラの外周面及び/又はベルト表面に対して摩擦係数低
減手段を付設しているのも好適である。上記摩擦係数低
減手段はオイル塗布手段、あるいはワックス塗布手段で
あり得る。
【0014】少なくとも2つのローラにより張架された
ベルトと、該ベルトの外周面に接触してベルトとの間で
ニップを形成する加圧ローラと、上記ベルトの幅方向端
部に設けられたベルト寄り防止手段とを備えたベルト駆
動装置において、ベルト寄り防止手段に関わるローラ、
上記張架ローラの少なくとも1つにベルト寄り防止手段
が備えられている場合には該ローラでのローラ外周面の
表面粗さが他のローラの個所でのローラ外周面の表面粗
さよりも大きいか等しいことで、上記課題を解決でき
る。表面粗さを相対的に低く設定されるべきローラ外周
面が0.4μm以下の表面粗さであれば好適である。
ベルトと、該ベルトの外周面に接触してベルトとの間で
ニップを形成する加圧ローラと、上記ベルトの幅方向端
部に設けられたベルト寄り防止手段とを備えたベルト駆
動装置において、ベルト寄り防止手段に関わるローラ、
上記張架ローラの少なくとも1つにベルト寄り防止手段
が備えられている場合には該ローラでのローラ外周面の
表面粗さが他のローラの個所でのローラ外周面の表面粗
さよりも大きいか等しいことで、上記課題を解決でき
る。表面粗さを相対的に低く設定されるべきローラ外周
面が0.4μm以下の表面粗さであれば好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を、図に示す例に基
づいて説明する。先ず本発明に係る画像形成装置につい
て説明する。画像形成装置全体の構成は基本的には従来
のものと共通しており、図1において、静電潜像担持体
である感光体ドラム21の周囲には、該ドラム表面を帯
電するための帯電チャージャ22、一様帯電処理面に潜
像を形成するための書込み部(マルチビーム書込み)2
3、ドラム表面の潜像に帯電トナーを付着することでト
ナー像を形成する現像装置24、形成されたドラム上の
トナー像を用紙(記録シート)へ転写するための転写装
置(転写搬送ベルトユニット)25、ドラム上の残留ト
ナーを除去するためのクリーニング装置27、ドラム上
の残留電位を除去するための除電装置28が順に配設さ
れている。このような構成において、画像形成がN/P
(ネガポジ)で行われる場合、帯電チャージャ22によ
って表面を一様に負に帯電された感光体21は、書込み
部23によって静電潜像を形成され、現像装置24によ
ってトナー像を形成される。該トナー像は、転写ベルト
29などでなる転写装置25によって、感光体ドラム2
1表面から、装置下部のタンデムトレイ、ユニバーサル
トレイ、固定トレイなどを組み合わせてなる給紙バンク
26或いは横付け給紙トレイ乃至手差しトレイから搬送
された用紙へ転写される。この転写の際に感光体ドラム
21に静電的に付着した用紙は、分離爪によって感光体
ドラム21から分離される。そして未定着の用紙上のト
ナー像は本発明に係るベルト定着装置30によって用紙
に定着される。一方、転写されずに感光体ドラム21上
に残留したトナーは、クリーニング装置27によって除
去され回収される。残留トナーを除去された感光体ドラ
ム21は除電ランプ28で初期化され、次回の画像形成
プロセスに供される。
づいて説明する。先ず本発明に係る画像形成装置につい
て説明する。画像形成装置全体の構成は基本的には従来
のものと共通しており、図1において、静電潜像担持体
である感光体ドラム21の周囲には、該ドラム表面を帯
電するための帯電チャージャ22、一様帯電処理面に潜
像を形成するための書込み部(マルチビーム書込み)2
3、ドラム表面の潜像に帯電トナーを付着することでト
ナー像を形成する現像装置24、形成されたドラム上の
トナー像を用紙(記録シート)へ転写するための転写装
置(転写搬送ベルトユニット)25、ドラム上の残留ト
ナーを除去するためのクリーニング装置27、ドラム上
の残留電位を除去するための除電装置28が順に配設さ
れている。このような構成において、画像形成がN/P
(ネガポジ)で行われる場合、帯電チャージャ22によ
って表面を一様に負に帯電された感光体21は、書込み
部23によって静電潜像を形成され、現像装置24によ
ってトナー像を形成される。該トナー像は、転写ベルト
29などでなる転写装置25によって、感光体ドラム2
1表面から、装置下部のタンデムトレイ、ユニバーサル
トレイ、固定トレイなどを組み合わせてなる給紙バンク
26或いは横付け給紙トレイ乃至手差しトレイから搬送
された用紙へ転写される。この転写の際に感光体ドラム
21に静電的に付着した用紙は、分離爪によって感光体
ドラム21から分離される。そして未定着の用紙上のト
ナー像は本発明に係るベルト定着装置30によって用紙
に定着される。一方、転写されずに感光体ドラム21上
に残留したトナーは、クリーニング装置27によって除
去され回収される。残留トナーを除去された感光体ドラ
ム21は除電ランプ28で初期化され、次回の画像形成
プロセスに供される。
【0016】次に、本発明に係るベルト定着装置30を
図2において説明する。以降共通するが、図において一
対で構成されていて特別に区別して説明する必要がない
構成部品については、その片方を適宜記載することでそ
の説明に代える。該ベルト定着装置は、一般にコピーな
どに用いられる普通紙と、OHPシートや、カード、葉
書といった90K紙、坪量約100g/m2相当以上の
厚紙や、封筒などの、用紙よりも熱容量が大きな所謂特
殊シートとのいずれをも記録材として用いることが可能
である。
図2において説明する。以降共通するが、図において一
対で構成されていて特別に区別して説明する必要がない
構成部品については、その片方を適宜記載することでそ
の説明に代える。該ベルト定着装置は、一般にコピーな
どに用いられる普通紙と、OHPシートや、カード、葉
書といった90K紙、坪量約100g/m2相当以上の
厚紙や、封筒などの、用紙よりも熱容量が大きな所謂特
殊シートとのいずれをも記録材として用いることが可能
である。
【0017】ベルト定着装置30は、定着ベルト3と、
該定着ベルト3を巻き掛けた定着ローラ1及び加熱ロー
ラ2と、定着ベルト3を加熱する加熱手段として加熱ロ
ーラ2内に設けられたヒータ19と、定着ベルト3及び
該定着ベルト3を介して定着ローラ1に圧接された圧接
部材たる加圧ローラ12とを有している。加熱ローラ2
は金属製表面、特にアルミニウム表面を有するのに対し
て、定着ローラ1は芯金とフッ素樹脂乃至シリコーンゴ
ムの表層を有している。定着ローラ1にはシリコーンゴ
ム、フッ素ゴムなどのような耐熱中間弾性層が備えられ
ていてもよい。フッ素樹脂を付与する際、チューブ状に
して被覆すると、表面粗さを0.1μm以下にすること
ができる。図1で認識可能なように、定着ローラ1と加
圧ローラ12の間のニップ部の記録材搬送方向上下流に
ガイド部材を備えていることも好ましい。フッ素樹脂表
層を有する加圧ローラ12には、その軸12aにスプリ
ング10が係合しており、該スプリング10により、定
着ローラ1に対して下方から圧接されている。加圧ロー
ラ12にも耐熱中間弾性層が備えられていてもよい。ス
プリング10は、軸12aの両端に一対配設されている
加圧バネである。スプリング10の付勢力P1は、スプ
リング14の張力P2よりも十分に大きく設定されてい
る。また加圧ローラ12表面にシリコーンオイルを塗布
すべく、摩擦係数低減手段であるオイル塗布装置4が加
圧ローラ12に付設されている。当該オイル塗布装置は
定着ベルト3に付設されていてもよい。オイル塗布装置
に代えてワックス塗布装置であってもよい。
該定着ベルト3を巻き掛けた定着ローラ1及び加熱ロー
ラ2と、定着ベルト3を加熱する加熱手段として加熱ロ
ーラ2内に設けられたヒータ19と、定着ベルト3及び
該定着ベルト3を介して定着ローラ1に圧接された圧接
部材たる加圧ローラ12とを有している。加熱ローラ2
は金属製表面、特にアルミニウム表面を有するのに対し
て、定着ローラ1は芯金とフッ素樹脂乃至シリコーンゴ
ムの表層を有している。定着ローラ1にはシリコーンゴ
ム、フッ素ゴムなどのような耐熱中間弾性層が備えられ
ていてもよい。フッ素樹脂を付与する際、チューブ状に
して被覆すると、表面粗さを0.1μm以下にすること
ができる。図1で認識可能なように、定着ローラ1と加
圧ローラ12の間のニップ部の記録材搬送方向上下流に
ガイド部材を備えていることも好ましい。フッ素樹脂表
層を有する加圧ローラ12には、その軸12aにスプリ
ング10が係合しており、該スプリング10により、定
着ローラ1に対して下方から圧接されている。加圧ロー
ラ12にも耐熱中間弾性層が備えられていてもよい。ス
プリング10は、軸12aの両端に一対配設されている
加圧バネである。スプリング10の付勢力P1は、スプ
リング14の張力P2よりも十分に大きく設定されてい
る。また加圧ローラ12表面にシリコーンオイルを塗布
すべく、摩擦係数低減手段であるオイル塗布装置4が加
圧ローラ12に付設されている。当該オイル塗布装置は
定着ベルト3に付設されていてもよい。オイル塗布装置
に代えてワックス塗布装置であってもよい。
【0018】図3に示すように、基体3aとコート層3
bとから構成され厚さが50〜400μm程度の定着ベ
ルト3は、記録材上の未定着トナーを定着させる機能す
るものであるから、耐熱性及び熱応答性が要求される。
それで、基体3aはフィルム状にポリイミド、ニッケ
ル、ステンレススチール、あるいは鉄などで構成され、
コート層(離型層)3bは離型性の良い材料として知ら
れたシリコーンゴム、フッ素ゴムなどの耐熱ゴムの他、
フッ素樹脂(PFA、PTFE、FEPなど)などの耐
熱樹脂で構成され得る。フッ素樹脂の離型層と基体との
間に、中間耐熱弾性層としてシリコーンゴムやフッ素ゴ
ムなどを100μm〜300μmの厚みで配するように
してもよい。本例では基体をポリイミド製(厚み50〜
100μm)とし、離型層をフッ素樹脂(PFA)製
(厚み10〜30μm)としている。コート層3bは、
定着ベルト3の端部が寄り防止手段(寄り検知回転体
5)と係合した際に摺動摩擦が生じると摩耗してしま
い、その摩耗粉が装置内に飛散して様々な部位に付着し
てしまうため、定着ベルト3の端部には設けられておら
ず、非コート領域13が形成されている。
bとから構成され厚さが50〜400μm程度の定着ベ
ルト3は、記録材上の未定着トナーを定着させる機能す
るものであるから、耐熱性及び熱応答性が要求される。
それで、基体3aはフィルム状にポリイミド、ニッケ
ル、ステンレススチール、あるいは鉄などで構成され、
コート層(離型層)3bは離型性の良い材料として知ら
れたシリコーンゴム、フッ素ゴムなどの耐熱ゴムの他、
フッ素樹脂(PFA、PTFE、FEPなど)などの耐
熱樹脂で構成され得る。フッ素樹脂の離型層と基体との
間に、中間耐熱弾性層としてシリコーンゴムやフッ素ゴ
ムなどを100μm〜300μmの厚みで配するように
してもよい。本例では基体をポリイミド製(厚み50〜
100μm)とし、離型層をフッ素樹脂(PFA)製
(厚み10〜30μm)としている。コート層3bは、
定着ベルト3の端部が寄り防止手段(寄り検知回転体
5)と係合した際に摺動摩擦が生じると摩耗してしま
い、その摩耗粉が装置内に飛散して様々な部位に付着し
てしまうため、定着ベルト3の端部には設けられておら
ず、非コート領域13が形成されている。
【0019】上記ベルト定着装置30の主たる構成要素
であるベルト駆動装置は、幅が比較的広く図4において
時計回りに走行する無端ベルトとしての、平ベルト3
と、該平ベルト3を掛け渡し両端が変位可能な可変ロー
ラとしての従動ローラ2を含む複数のローラとしての、
駆動ローラ(定着ローラ)1及び従動ローラ(加熱ロー
ラ)2と、上記ベルト3の外周面に接触してベルトとの
間でニップを形成する加圧ローラ12と、ベルト寄り防
止手段とを有している。ベルト寄り防止手段は、基本的
に寄り検知回転体5と紐部材7とで構成されている。駆
動ローラ1はその軸1aと、従動ローラ2はその軸2a
とそれぞれ一体的に形成されており、各駆動ローラ1、
従動ローラ2は、各軸1a,2aによりそれぞれ、図4
において時計回りに回転自在に支持されている。ベルト
3を掛け渡した方向をY方向(従動ローラ2から駆動ロ
ーラ1へ向くY1方向と、駆動ローラ1から従動ローラ
2へ向くY2方向)、各ローラ1,2の軸方向をZ方向
(紙面の奥方向に向くZ1方向と、手前方向に向くZ2
方向)、及びY方向とZ方向に垂直な方向をX方向(上
方向であるX1方向と、下方向であるX2方向)とする
と、従動ローラ2の両端はそれぞれ、その軸2aに直角
な方向であるX方向、Y方向のうち、従動ローラ2と駆
動ローラ1とが互いに非平面上に位置する方向であるX
方向に変位可能である。
であるベルト駆動装置は、幅が比較的広く図4において
時計回りに走行する無端ベルトとしての、平ベルト3
と、該平ベルト3を掛け渡し両端が変位可能な可変ロー
ラとしての従動ローラ2を含む複数のローラとしての、
駆動ローラ(定着ローラ)1及び従動ローラ(加熱ロー
ラ)2と、上記ベルト3の外周面に接触してベルトとの
間でニップを形成する加圧ローラ12と、ベルト寄り防
止手段とを有している。ベルト寄り防止手段は、基本的
に寄り検知回転体5と紐部材7とで構成されている。駆
動ローラ1はその軸1aと、従動ローラ2はその軸2a
とそれぞれ一体的に形成されており、各駆動ローラ1、
従動ローラ2は、各軸1a,2aによりそれぞれ、図4
において時計回りに回転自在に支持されている。ベルト
3を掛け渡した方向をY方向(従動ローラ2から駆動ロ
ーラ1へ向くY1方向と、駆動ローラ1から従動ローラ
2へ向くY2方向)、各ローラ1,2の軸方向をZ方向
(紙面の奥方向に向くZ1方向と、手前方向に向くZ2
方向)、及びY方向とZ方向に垂直な方向をX方向(上
方向であるX1方向と、下方向であるX2方向)とする
と、従動ローラ2の両端はそれぞれ、その軸2aに直角
な方向であるX方向、Y方向のうち、従動ローラ2と駆
動ローラ1とが互いに非平面上に位置する方向であるX
方向に変位可能である。
【0020】図5に、従動ローラ2のZ1方向端部に設
けられているベルト寄り防止手段を構成する寄り検知回
転体5を示し、これについて説明する。従動ローラ2の
両端側方に該寄り検知回転体5が備えられていてもよ
い。寄り検知回転体5は、従動ローラ2の端部からの距
離が大きくなるにつれて径が大きくなる截頭円錐形状を
なしており、軸2a上で回転する。
けられているベルト寄り防止手段を構成する寄り検知回
転体5を示し、これについて説明する。従動ローラ2の
両端側方に該寄り検知回転体5が備えられていてもよ
い。寄り検知回転体5は、従動ローラ2の端部からの距
離が大きくなるにつれて径が大きくなる截頭円錐形状を
なしており、軸2a上で回転する。
【0021】ベルト寄り検知部材5は、従動ローラ側の
端部5aと、次第に径が大きくなる部分の外周面である
テーパ面5bとを有している。端部5aの径は、従動ロ
ーラ2の径と同径か、僅かに小さく形成され、またテー
パ面5bの傾斜角は、平ベルト3の側端部の座屈を考慮
して好ましくは1°〜6°程度に形成されている。寄り
検知回転体5を含む各図においてはテーパ面5aの傾斜
角を誇張して描いている。ベルト寄り検知部材5は、平
ベルト3がZ1方向に寄ってテーパ面5bに乗り上げた
とき、その乗り上げ量が大きくなるにつれて伝達される
回転トルクを比例的に増加させることができる。
端部5aと、次第に径が大きくなる部分の外周面である
テーパ面5bとを有している。端部5aの径は、従動ロ
ーラ2の径と同径か、僅かに小さく形成され、またテー
パ面5bの傾斜角は、平ベルト3の側端部の座屈を考慮
して好ましくは1°〜6°程度に形成されている。寄り
検知回転体5を含む各図においてはテーパ面5aの傾斜
角を誇張して描いている。ベルト寄り検知部材5は、平
ベルト3がZ1方向に寄ってテーパ面5bに乗り上げた
とき、その乗り上げ量が大きくなるにつれて伝達される
回転トルクを比例的に増加させることができる。
【0022】寄り検知回転体5は、Z1方向端部に、テ
ーパ面5bをなす部分よりも大きな径を有しテーパ面5
bとの間で段部6aを形成するストッパ6を一体に有し
ている。寄り検知回転体5は、テーパ面5bをなす部分
とストッパ6との間に凹部5cを有する。該凹部5cに
は、その一端を凹部5cに突設された係合部5dに固定
され、他端を不動部材に固定された紐部材7(変位手
段)が巻き掛けられている。紐部材7は本例では糸状を
なしているが、帯状であってもよい。ストッパ6の下
方、即ち、X2方向近傍には、平ベルト3がストッパ6
に当接したことを検知するための、周知構成のフォトセ
ンサ15(当接検知手段)が配設されている。
ーパ面5bをなす部分よりも大きな径を有しテーパ面5
bとの間で段部6aを形成するストッパ6を一体に有し
ている。寄り検知回転体5は、テーパ面5bをなす部分
とストッパ6との間に凹部5cを有する。該凹部5cに
は、その一端を凹部5cに突設された係合部5dに固定
され、他端を不動部材に固定された紐部材7(変位手
段)が巻き掛けられている。紐部材7は本例では糸状を
なしているが、帯状であってもよい。ストッパ6の下
方、即ち、X2方向近傍には、平ベルト3がストッパ6
に当接したことを検知するための、周知構成のフォトセ
ンサ15(当接検知手段)が配設されている。
【0023】軸2aの、寄り検知回転体5よりもZ1方
向側の端部は、軸受11によって支持されている。軸受
11はベルト駆動装置の筐体の一部をなす側壁20に設
けられた穴8に遊嵌されている。軸受11は、軸2aの
端部に固設された軸受支持板9を介して側壁20に支持
されている。軸2a端部は、Cリング形の止め輪16に
より抜け止めが施されているが、止め輪16にはEリン
グ形のものを用いることもできる。
向側の端部は、軸受11によって支持されている。軸受
11はベルト駆動装置の筐体の一部をなす側壁20に設
けられた穴8に遊嵌されている。軸受11は、軸2aの
端部に固設された軸受支持板9を介して側壁20に支持
されている。軸2a端部は、Cリング形の止め輪16に
より抜け止めが施されているが、止め輪16にはEリン
グ形のものを用いることもできる。
【0024】寄り検知回転体5は、軸2aに対して摺動
回転する一定高さの突条5eを有している。突条5eの
先端部の内側、即ち、軸受11のインナーリング11a
に対応する部分は切り欠かれており、突条5eの端面が
軸受11のアウターリング11bにのみ当接することに
より、インナーリング11aの回転が寄り検知回転体5
に伝達されることなく、寄り検知回転体5と軸受11と
の距離が一定に保たれることとなる。なお突条5eに代
えて、ストッパ6の、インナーリング11aに対応する
部分を切り欠いた構成によっても、同様の機能を得るこ
とができる。
回転する一定高さの突条5eを有している。突条5eの
先端部の内側、即ち、軸受11のインナーリング11a
に対応する部分は切り欠かれており、突条5eの端面が
軸受11のアウターリング11bにのみ当接することに
より、インナーリング11aの回転が寄り検知回転体5
に伝達されることなく、寄り検知回転体5と軸受11と
の距離が一定に保たれることとなる。なお突条5eに代
えて、ストッパ6の、インナーリング11aに対応する
部分を切り欠いた構成によっても、同様の機能を得るこ
とができる。
【0025】軸受11として、従動ローラ2の軸端部を
回転自在に支持する際の回転トルクを極力減少するため
に転がり軸受のうちの玉軸受を用いているので、平ベル
ト3が回転しているとき、従動ローラ2にはベルト3の
回転による張力によって駆動ローラ1を支点とする回転
トルクが働き、従動ローラ2全体がX2方向に移動する
力が働く場合があるが、軸2aを支持する軸受11が玉
軸受であるから、駆動ローラ1を支点に回転トルクが作
用しても従動ローラ2がX2方向に変位する力は極めて
小さくなる。したがって、平ベルト3が回転していると
き、従動ローラ2が下方向に移動する力によって、スプ
リング14の付勢力に抗して従動ローラ2が不安定な動
きをすることがない。
回転自在に支持する際の回転トルクを極力減少するため
に転がり軸受のうちの玉軸受を用いているので、平ベル
ト3が回転しているとき、従動ローラ2にはベルト3の
回転による張力によって駆動ローラ1を支点とする回転
トルクが働き、従動ローラ2全体がX2方向に移動する
力が働く場合があるが、軸2aを支持する軸受11が玉
軸受であるから、駆動ローラ1を支点に回転トルクが作
用しても従動ローラ2がX2方向に変位する力は極めて
小さくなる。したがって、平ベルト3が回転していると
き、従動ローラ2が下方向に移動する力によって、スプ
リング14の付勢力に抗して従動ローラ2が不安定な動
きをすることがない。
【0026】図6に示すように、軸2aは、軸受11、
軸受支持板9を介して、ベルト駆動装置の筐体である不
図示の不動部材との間に張設されたスプリング14(引
っ張りバネ/弾性部材)により、X1方向及びY2方向
に付勢される。X1方向の付勢力は、軸受11を穴8の
内周縁の上方位置に当接させて、X2方向、即ち、従動
ローラ2と駆動ローラ1とが互いに非平面上に位置する
ように変位可能に位置保持し、Y2方向の付勢力は、平
ベルト3に所定の張力を与えている。図4で明らかなよ
うに、紐部材7は、従動ローラ2の端部が変位するX方
向と略平行に張設されている。
軸受支持板9を介して、ベルト駆動装置の筐体である不
図示の不動部材との間に張設されたスプリング14(引
っ張りバネ/弾性部材)により、X1方向及びY2方向
に付勢される。X1方向の付勢力は、軸受11を穴8の
内周縁の上方位置に当接させて、X2方向、即ち、従動
ローラ2と駆動ローラ1とが互いに非平面上に位置する
ように変位可能に位置保持し、Y2方向の付勢力は、平
ベルト3に所定の張力を与えている。図4で明らかなよ
うに、紐部材7は、従動ローラ2の端部が変位するX方
向と略平行に張設されている。
【0027】寄り検知回転体5の材質は、金属製のもの
であってもよいが、平ベルト3の側端部と接触した時に
ベルト端部に破損を生じさせるおそれがある点を考慮し
て、ポリイミド樹脂(PI)により形成されている。他
にポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェ
ニレンサリファイド樹脂(PPS)などの耐熱エンジニ
アリングプラスチックや耐熱性ではないがポリアセター
ルなどのプラスチックを用いることができるし、金属製
とする場合には、アルミニウムや銅系の材料を用いるこ
とができる。
であってもよいが、平ベルト3の側端部と接触した時に
ベルト端部に破損を生じさせるおそれがある点を考慮し
て、ポリイミド樹脂(PI)により形成されている。他
にポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェ
ニレンサリファイド樹脂(PPS)などの耐熱エンジニ
アリングプラスチックや耐熱性ではないがポリアセター
ルなどのプラスチックを用いることができるし、金属製
とする場合には、アルミニウムや銅系の材料を用いるこ
とができる。
【0028】平ベルト3が摩耗しないためには、その係
合する相手である寄り検知回転体5が平ベルト3に比し
て軟らかく、適度に摩耗する材料で形成されていること
が望ましい。寄り検知回転体3の方が摩耗すれば、平ベ
ルト3と寄り検知回転体5との摩擦熱により焼き付きが
生じることがなく、また摩耗により平ベルト3の張力が
大きくなっても平ベルト3が摩耗してしまうことがな
く、その摩耗粉が潤滑剤的な働きをする作用を生じると
いう相乗効果により、平ベルト3の寿命が延びるからで
ある。本例での基体3b及び寄り検知回転体5の材料選
択において、平ベルト3の対摩耗性、即ち、基体3bの
対摩耗性は寄り検知回転体5のそれよりも大きくしてい
る。更に、材料選択に加えて、基体3b、寄り検知回転
体5の表面を加工して凹凸を適当な状態にし、これら部
材の硬度を調節してもよい。
合する相手である寄り検知回転体5が平ベルト3に比し
て軟らかく、適度に摩耗する材料で形成されていること
が望ましい。寄り検知回転体3の方が摩耗すれば、平ベ
ルト3と寄り検知回転体5との摩擦熱により焼き付きが
生じることがなく、また摩耗により平ベルト3の張力が
大きくなっても平ベルト3が摩耗してしまうことがな
く、その摩耗粉が潤滑剤的な働きをする作用を生じると
いう相乗効果により、平ベルト3の寿命が延びるからで
ある。本例での基体3b及び寄り検知回転体5の材料選
択において、平ベルト3の対摩耗性、即ち、基体3bの
対摩耗性は寄り検知回転体5のそれよりも大きくしてい
る。更に、材料選択に加えて、基体3b、寄り検知回転
体5の表面を加工して凹凸を適当な状態にし、これら部
材の硬度を調節してもよい。
【0029】本例のベルト駆動装置は以上のような構成
であるから、図4,5に示すように正常な状態で平ベル
ト3が回転走行されている状態から、図7に示すように
平ベルト3がZ1方向に寄った状態になると、同図7に
示すように平ベルト3が寄り検知回転体5に乗り上げて
係合し、平ベルト3とテーパ面5bとの摩擦力とベルト
張力により、図8において矢印Rで示すように、寄り検
知回転体5が紐部材7を巻き取る方向に回転駆動力を受
ける。寄り検知回転体5がスプリング14に抗して紐部
材7を巻き取ると、図9に示すように従動ローラ(加熱
ローラ)2の端部はX2方向に変位する。換言すれば、
ローラ1,2が互いに捩じれる方向に押し下げられる。
つまり平ベルト3の回転トルクによる寄り検知回転体5
の回転運動が、従動ローラ2の直線運動に変換される。
であるから、図4,5に示すように正常な状態で平ベル
ト3が回転走行されている状態から、図7に示すように
平ベルト3がZ1方向に寄った状態になると、同図7に
示すように平ベルト3が寄り検知回転体5に乗り上げて
係合し、平ベルト3とテーパ面5bとの摩擦力とベルト
張力により、図8において矢印Rで示すように、寄り検
知回転体5が紐部材7を巻き取る方向に回転駆動力を受
ける。寄り検知回転体5がスプリング14に抗して紐部
材7を巻き取ると、図9に示すように従動ローラ(加熱
ローラ)2の端部はX2方向に変位する。換言すれば、
ローラ1,2が互いに捩じれる方向に押し下げられる。
つまり平ベルト3の回転トルクによる寄り検知回転体5
の回転運動が、従動ローラ2の直線運動に変換される。
【0030】この際、突条部5eと軸受11との摺擦面
積は小さいので、寄り検知回転体5と軸受11との摩擦
は寄り検知回転体5の回転の妨げとなることはなく、ま
た穴8は軸受11の変位を許容する大きさを有するの
で、軸受11の変位が穴8によって妨げられることはな
く、従動ローラ2のZ1方向端部のX2方向への変位は
滑らかに行われる。
積は小さいので、寄り検知回転体5と軸受11との摩擦
は寄り検知回転体5の回転の妨げとなることはなく、ま
た穴8は軸受11の変位を許容する大きさを有するの
で、軸受11の変位が穴8によって妨げられることはな
く、従動ローラ2のZ1方向端部のX2方向への変位は
滑らかに行われる。
【0031】平ベルト3の寄り量が大きいほど、平ベル
ト3の内周面と寄り検知回転体5との係合面積が大きく
なるので、従動ローラ52の変位量も大きくなり、平ベ
ルト3を元の状態に戻そうとする力も大きくなる。かく
して従動ローラ2はベルトの寄りを戻すべく所定の量だ
け変位し、従動ローラ2の変位に伴い平ベルト3はZ2
方向に戻され始め、平ベルト3の寄り量も漸次減少して
いき、それと共に従動ローラ2の変位量も減少し、平ベ
ルト3と従動ローラ2とは、元の正常な状態に復帰す
る。かかる正常な状態に復帰する際には、スプリング1
4の付勢力により、寄り検知回転体5に巻き取られてい
た紐部材7が繰り出される。
ト3の内周面と寄り検知回転体5との係合面積が大きく
なるので、従動ローラ52の変位量も大きくなり、平ベ
ルト3を元の状態に戻そうとする力も大きくなる。かく
して従動ローラ2はベルトの寄りを戻すべく所定の量だ
け変位し、従動ローラ2の変位に伴い平ベルト3はZ2
方向に戻され始め、平ベルト3の寄り量も漸次減少して
いき、それと共に従動ローラ2の変位量も減少し、平ベ
ルト3と従動ローラ2とは、元の正常な状態に復帰す
る。かかる正常な状態に復帰する際には、スプリング1
4の付勢力により、寄り検知回転体5に巻き取られてい
た紐部材7が繰り出される。
【0032】ローラ1,2を互いに捩じれた関係とする
ことにより平ベルト3の寄りを制御することに加えて、
平ベルト3及び寄り検知回転体5の材料を適宜選択して
いるため、平ベルト3の寄り検知回転体5との摺擦によ
る摩耗は小さく、平ベルト3の側端部の破損を防止でき
ると共に、ベルト寄り防止作用が確実に働き、平ベルト
3の側端部の経時劣化を大幅に遅らせることとなり、亀
裂破損などを防止してベルトの寿命を延ばすことができ
る。
ことにより平ベルト3の寄りを制御することに加えて、
平ベルト3及び寄り検知回転体5の材料を適宜選択して
いるため、平ベルト3の寄り検知回転体5との摺擦によ
る摩耗は小さく、平ベルト3の側端部の破損を防止でき
ると共に、ベルト寄り防止作用が確実に働き、平ベルト
3の側端部の経時劣化を大幅に遅らせることとなり、亀
裂破損などを防止してベルトの寿命を延ばすことができ
る。
【0033】以上本例のベルト駆動装置を説明したが、
従動ローラ2の端部をX2方向でなくX1方向に変位す
ることによりベルト寄りを規制、制御することもでき
る。そのためには、紐部材7の巻き掛け態様、スプリン
グ14の張設方向を従動ローラ2に関し対称とすればよ
い。寄り検知回転体の軸は従動ローラの軸と別体として
もよいし、寄り検知回転体を従動ローラの軸と非同軸上
で回転する構成としてもよい。ベルトを掛け渡すローラ
は3本以上でもよく、その場合、2本以上のローラを変
位させることもできる。上記例においては、従動ローラ
2のZ方向端部についてのみ説明したが、Z2方向端部
も同様に構成されており、同様の機能を有する。しか
し、予め平ベルト3を従動ローラ2のいずれか決まった
一方に寄るように構成すれば、寄り検知回転体などの構
成はベルトの寄りが生じる側にのみ設ければ足りる。
従動ローラ2の端部をX2方向でなくX1方向に変位す
ることによりベルト寄りを規制、制御することもでき
る。そのためには、紐部材7の巻き掛け態様、スプリン
グ14の張設方向を従動ローラ2に関し対称とすればよ
い。寄り検知回転体の軸は従動ローラの軸と別体として
もよいし、寄り検知回転体を従動ローラの軸と非同軸上
で回転する構成としてもよい。ベルトを掛け渡すローラ
は3本以上でもよく、その場合、2本以上のローラを変
位させることもできる。上記例においては、従動ローラ
2のZ方向端部についてのみ説明したが、Z2方向端部
も同様に構成されており、同様の機能を有する。しか
し、予め平ベルト3を従動ローラ2のいずれか決まった
一方に寄るように構成すれば、寄り検知回転体などの構
成はベルトの寄りが生じる側にのみ設ければ足りる。
【0034】またベルト寄り防止手段として、寄り検知
回転体と紐部材とで構成されるものを説明したが、当然
ながら該ベルト寄り防止手段はこれに限定されるもので
はなく、上記従来の技術の項で指摘した各種の寄り規制
構成、例えば無端ベルト端部の内周面あるいは外周面に
貼り合わされたベルト寄り規制部材や特公平6−990
55号公報に開示された構成に対しても本発明を適用す
ることが可能である。また加熱ローラ(従動ローラ)に
ベルト寄り防止手段を付設した構成として説明したが、
上記ベルト寄り防止手段は加熱ローラに付設されなけれ
ばならないものではなく、他の巻回ローラの1つ又は複
数に付設させることも可能である。
回転体と紐部材とで構成されるものを説明したが、当然
ながら該ベルト寄り防止手段はこれに限定されるもので
はなく、上記従来の技術の項で指摘した各種の寄り規制
構成、例えば無端ベルト端部の内周面あるいは外周面に
貼り合わされたベルト寄り規制部材や特公平6−990
55号公報に開示された構成に対しても本発明を適用す
ることが可能である。また加熱ローラ(従動ローラ)に
ベルト寄り防止手段を付設した構成として説明したが、
上記ベルト寄り防止手段は加熱ローラに付設されなけれ
ばならないものではなく、他の巻回ローラの1つ又は複
数に付設させることも可能である。
【0035】以上のようなベルト駆動装置は定着装置と
してでなく、作像装置における感光体ベルト駆動装置、
中間転写ベルト駆動装置、転写ベルト駆動装置、或いは
転写と定着機能を有するベルト転写定着装置として用い
ることも可能である。
してでなく、作像装置における感光体ベルト駆動装置、
中間転写ベルト駆動装置、転写ベルト駆動装置、或いは
転写と定着機能を有するベルト転写定着装置として用い
ることも可能である。
【0036】ベルトの寄り或いは寄り戻しについて改め
て考えると、その変位には、図9のように、従動ローラ
2の軸方向に直角な方向であってローラ1,2が互いに
非平面上に位置して変位する場合と、図10のように、
従動ローラ2の軸方向に直角な方向であってローラ1,
2が互いに平面上に位置して変位する場合とがある。例
えば図10のような関係の場合、変位現象は従動ローラ
2が駆動ローラ1に接近した方へ起こる。この時、発生
する変位力(寄り力または寄り戻し力:軸線方向移動
力)Fと変位量の関係は実験結果から図11で表わされ
る曲線となり、ローラ位置を固定とする駆動ローラを基
準としたとき、F=A×f(χ)という指数関数で近似
できた。ここで、A=K×μ×P×θ(K;定数、P;
従動ローラがベルト張力ローラとした場合のベルト張
力、θ;従動ローラに対するベルトの巻き付け角、μ;
従動ローラとベルト内周面の摩擦係数、χ;変位量/時
間)である。摩擦力M=μ×Pであるから、軸線方向移
動力Fは少なくとも、摩擦力とベルト巻き付け角との積
で表される。 また、駆動ローラと加圧ローラとの間で
発生する寄り力も同様にベルトと加圧ローラ間の摩擦係
数、巻き付け角度、加圧力に比例する。上記の例ではベ
ルト寄り防止手段が従動ローラ(加熱ローラ)軸端部に
設けられ、寄り現象が発生した方向の従動ローラ軸端部
を所定の方向に変位させて寄り防止を行うようになって
いる。かかる状態においては加圧ローラに起因して発生
する寄り力が上記ベルト寄り防止手段によるベルト寄り
防止作用の円滑な動作の妨げとなる。
て考えると、その変位には、図9のように、従動ローラ
2の軸方向に直角な方向であってローラ1,2が互いに
非平面上に位置して変位する場合と、図10のように、
従動ローラ2の軸方向に直角な方向であってローラ1,
2が互いに平面上に位置して変位する場合とがある。例
えば図10のような関係の場合、変位現象は従動ローラ
2が駆動ローラ1に接近した方へ起こる。この時、発生
する変位力(寄り力または寄り戻し力:軸線方向移動
力)Fと変位量の関係は実験結果から図11で表わされ
る曲線となり、ローラ位置を固定とする駆動ローラを基
準としたとき、F=A×f(χ)という指数関数で近似
できた。ここで、A=K×μ×P×θ(K;定数、P;
従動ローラがベルト張力ローラとした場合のベルト張
力、θ;従動ローラに対するベルトの巻き付け角、μ;
従動ローラとベルト内周面の摩擦係数、χ;変位量/時
間)である。摩擦力M=μ×Pであるから、軸線方向移
動力Fは少なくとも、摩擦力とベルト巻き付け角との積
で表される。 また、駆動ローラと加圧ローラとの間で
発生する寄り力も同様にベルトと加圧ローラ間の摩擦係
数、巻き付け角度、加圧力に比例する。上記の例ではベ
ルト寄り防止手段が従動ローラ(加熱ローラ)軸端部に
設けられ、寄り現象が発生した方向の従動ローラ軸端部
を所定の方向に変位させて寄り防止を行うようになって
いる。かかる状態においては加圧ローラに起因して発生
する寄り力が上記ベルト寄り防止手段によるベルト寄り
防止作用の円滑な動作の妨げとなる。
【0037】そこでベルトとローラの間で発生する変位
力に関して実験を行った。上記説明に係るベルト寄り防
止手段によってベルト寄りを防止できた場合を○、でき
なかた場合を×として、目視確認にてベルト制御性の良
否を判断した。実験条件は以下の通りである: ・ベルト速度(200mm/秒)、 ・ベルト張力(1.5kg/片側)、 ・ベルト構成(ポリイミド内周+フッ素樹脂外周,ポリ
イミド厚100μm,フッ素樹脂厚30μm)、 ・定着温度(160℃)、 ・オイルレス、 ・従動(加熱)ローラ表面:アルミニウム、 ・駆動(定着)ローラ表面:フッ素樹脂又はシリコーン
ゴム。
力に関して実験を行った。上記説明に係るベルト寄り防
止手段によってベルト寄りを防止できた場合を○、でき
なかた場合を×として、目視確認にてベルト制御性の良
否を判断した。実験条件は以下の通りである: ・ベルト速度(200mm/秒)、 ・ベルト張力(1.5kg/片側)、 ・ベルト構成(ポリイミド内周+フッ素樹脂外周,ポリ
イミド厚100μm,フッ素樹脂厚30μm)、 ・定着温度(160℃)、 ・オイルレス、 ・従動(加熱)ローラ表面:アルミニウム、 ・駆動(定着)ローラ表面:フッ素樹脂又はシリコーン
ゴム。
【0038】第1の実験では、加圧ローラの部分での摩
擦力の影響をできるかぎり低減するために定着圧力を通
常の20kg/片側から10kg/片側に下げ、加圧ロ
ーラ表面はフッ素樹脂層とし、従動ローラと駆動ローラ
での軸線方向移動力(変位力)の大小とベルト制御性の
関係を、両ローラのベルト巻き付け角を等しくすること
で両ローラの摩擦係数の大小とベルト制御性の関係とし
て測定した。 ・従動ローラとベルト内周面の摩擦係数μ1、 ・フッ素樹脂表面駆動ローラとベルト内周面の摩擦係数
μ2、 ・シリコーンゴム表面駆動ローラとベルト内周面の摩擦
係数μ3、 ・μ3>μ1>μ2 なお、摩擦係数は本来、ローラと当該ローラに接触する
ベルトとの間での摩擦係数を考えるべきであるが、実際
にはこれらの摩擦係数は測定困難で数値化できないの
で、相対的な摩擦係数の大小で表すこととした。結果を
表1に示す。
擦力の影響をできるかぎり低減するために定着圧力を通
常の20kg/片側から10kg/片側に下げ、加圧ロ
ーラ表面はフッ素樹脂層とし、従動ローラと駆動ローラ
での軸線方向移動力(変位力)の大小とベルト制御性の
関係を、両ローラのベルト巻き付け角を等しくすること
で両ローラの摩擦係数の大小とベルト制御性の関係とし
て測定した。 ・従動ローラとベルト内周面の摩擦係数μ1、 ・フッ素樹脂表面駆動ローラとベルト内周面の摩擦係数
μ2、 ・シリコーンゴム表面駆動ローラとベルト内周面の摩擦
係数μ3、 ・μ3>μ1>μ2 なお、摩擦係数は本来、ローラと当該ローラに接触する
ベルトとの間での摩擦係数を考えるべきであるが、実際
にはこれらの摩擦係数は測定困難で数値化できないの
で、相対的な摩擦係数の大小で表すこととした。結果を
表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】次に、加圧ローラとベルト外周面での摩擦
力の影響を調べるため、上記μ1とμ2のもとで、摩擦
係数の大小とベルト制御性の関係を測定した。定着圧力
を通常の20kg/片側として摩擦係数の大小で確認す
べく、加圧ローラのベルト巻き付け角(図2の符号4
0)を従動ローラのベルト巻き付け角に対して、ベルト
張力に対する定着圧力の逆比(1.5/20)に対応す
るように調整した。 ・オイル塗布状態の加圧ローラとベルト外周面の摩擦係
数μ4、 ・フッ素樹脂表面加圧ローラとベルト外周面の摩擦係数
μ5、 ・シリコーンゴム表面加圧ローラとベルト外周面の摩擦
係数μ6、 ・μ4<μ5<μ1<μ6 結果を表2に示す。
力の影響を調べるため、上記μ1とμ2のもとで、摩擦
係数の大小とベルト制御性の関係を測定した。定着圧力
を通常の20kg/片側として摩擦係数の大小で確認す
べく、加圧ローラのベルト巻き付け角(図2の符号4
0)を従動ローラのベルト巻き付け角に対して、ベルト
張力に対する定着圧力の逆比(1.5/20)に対応す
るように調整した。 ・オイル塗布状態の加圧ローラとベルト外周面の摩擦係
数μ4、 ・フッ素樹脂表面加圧ローラとベルト外周面の摩擦係数
μ5、 ・シリコーンゴム表面加圧ローラとベルト外周面の摩擦
係数μ6、 ・μ4<μ5<μ1<μ6 結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】次に摩擦係数に代えて表面粗さ(Ra値:
μm)に基づいて、ベルト制御性との関係を調べた。こ
の際、ローラとベルトの擦れ状態を共通にするためにベ
ルトの表裏を等しくするため、ベルト基体の表と裏の両
面に同じコート層を施した。先ず、加圧ローラの部分で
の摩擦力の影響をできるかぎり低減するために定着圧力
を通常の20kg/片側から10kg/片側に下げ、従
動ローラと駆動ローラでの軸線方向移動力(変位力)の
大小とベルト制御性の関係を、両ローラのベルト巻き付
け角を等しくすることで両ローラの表面粗さの大小とベ
ルト制御性の関係として測定した。結果を表3に示す。
μm)に基づいて、ベルト制御性との関係を調べた。こ
の際、ローラとベルトの擦れ状態を共通にするためにベ
ルトの表裏を等しくするため、ベルト基体の表と裏の両
面に同じコート層を施した。先ず、加圧ローラの部分で
の摩擦力の影響をできるかぎり低減するために定着圧力
を通常の20kg/片側から10kg/片側に下げ、従
動ローラと駆動ローラでの軸線方向移動力(変位力)の
大小とベルト制御性の関係を、両ローラのベルト巻き付
け角を等しくすることで両ローラの表面粗さの大小とベ
ルト制御性の関係として測定した。結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】次に、加圧ローラとベルト外周面での摩擦
力の影響を調べるため、上記駆動ローラ及び従動ローラ
が共に0.4μmのもとで、表面粗さの大小とベルト制
御性の関係を測定した。加圧ローラのベルト巻き付け角
を従動ローラのベルト巻き付け角に対して1.5/20
になるように調整することは摩擦係数の実験と同じであ
る。結果を表4に示す。
力の影響を調べるため、上記駆動ローラ及び従動ローラ
が共に0.4μmのもとで、表面粗さの大小とベルト制
御性の関係を測定した。加圧ローラのベルト巻き付け角
を従動ローラのベルト巻き付け角に対して1.5/20
になるように調整することは摩擦係数の実験と同じであ
る。結果を表4に示す。
【0045】
【表4】
【0046】更に、定着ローラとベルト内周面との摩擦
力や、加圧ローラとベルト外周面との摩擦力のトータル
的な「妨げ力」に関して実験を行った。実験条件は以下
の通りである: ・ベルト速度(200mm/秒)、 ・ベルト張力(1.5kg/片側)、 ・ベルト構成(ポリイミド内周+フッ素樹脂外周,ポリ
イミド厚100μm,フッ素樹脂厚30μm)、 ・定着温度(160℃)、 ・オイルレス、 ・従動(加熱)ローラ表面:フッ素樹脂(A1)又はシ
リコーンゴム(B1) ・駆動(定着)ローラ表面:フッ素樹脂(A2)又はシ
リコーンゴム(B2)。
力や、加圧ローラとベルト外周面との摩擦力のトータル
的な「妨げ力」に関して実験を行った。実験条件は以下
の通りである: ・ベルト速度(200mm/秒)、 ・ベルト張力(1.5kg/片側)、 ・ベルト構成(ポリイミド内周+フッ素樹脂外周,ポリ
イミド厚100μm,フッ素樹脂厚30μm)、 ・定着温度(160℃)、 ・オイルレス、 ・従動(加熱)ローラ表面:フッ素樹脂(A1)又はシ
リコーンゴム(B1) ・駆動(定着)ローラ表面:フッ素樹脂(A2)又はシ
リコーンゴム(B2)。
【0047】この第5の実験でも、上記第1の実験と同
じように、加圧ローラの部分での摩擦力の影響をできる
かぎり低減するために定着圧力を通常の20kg/片側
から10kg/片側に下げ、加圧ローラ表面は摩擦係数
の小さなフッ素樹脂層とし、従動ローラと駆動ローラで
の軸線方向移動力の大小とベルト制御性の関係を、両ロ
ーラのベルト巻き付け角を等しくすることで両ローラの
摩擦係数の大小とベルト制御性の関係として測定した。 ・従動ローラとベルト内周面との摩擦力F1、従動ロー
ラ表面がフッ素樹脂の場合をF1(A1)、シリコーンゴム
の場合をF1(B1)、このローラの摩擦力の大小関係はF
1(A1)<F1(B1)である。 ・駆動ローラとベルト内周面との摩擦力F2、駆動ロー
ラ表面がフッ素樹脂の場合をF2(A2)、シリコーンゴム
の場合をF2(B2)、このローラの摩擦力の大小関係はF
2(A2)<F2(B2)である。 ・従動ローラと駆動ローラの摩擦力の大小関係は、F1
(B1)>F2(B2)>F2(A2)>F1(A1)である。
じように、加圧ローラの部分での摩擦力の影響をできる
かぎり低減するために定着圧力を通常の20kg/片側
から10kg/片側に下げ、加圧ローラ表面は摩擦係数
の小さなフッ素樹脂層とし、従動ローラと駆動ローラで
の軸線方向移動力の大小とベルト制御性の関係を、両ロ
ーラのベルト巻き付け角を等しくすることで両ローラの
摩擦係数の大小とベルト制御性の関係として測定した。 ・従動ローラとベルト内周面との摩擦力F1、従動ロー
ラ表面がフッ素樹脂の場合をF1(A1)、シリコーンゴム
の場合をF1(B1)、このローラの摩擦力の大小関係はF
1(A1)<F1(B1)である。 ・駆動ローラとベルト内周面との摩擦力F2、駆動ロー
ラ表面がフッ素樹脂の場合をF2(A2)、シリコーンゴム
の場合をF2(B2)、このローラの摩擦力の大小関係はF
2(A2)<F2(B2)である。 ・従動ローラと駆動ローラの摩擦力の大小関係は、F1
(B1)>F2(B2)>F2(A2)>F1(A1)である。
【0048】上記条件において、従動ローラとベルト内
周面の摩擦力とベルト制御性の関係を調べた結果、表5
のようになった。
周面の摩擦力とベルト制御性の関係を調べた結果、表5
のようになった。
【0049】
【表5】
【0050】次に、加圧ローラとベルト外周面での摩擦
力の影響を調べるため、上記制御性の良好な結果(○の
欄)のもとで、加圧ローラとベルト外周面での摩擦力の
大小とベルト制御性の関係を測定した。定着圧力を10
kg/片側として摩擦力の大小で確認すべく、ベルト巻
き付け角因子の影響をできるだけ受けないようにするた
め、加圧ローラのベルト巻き付け角(図2の符号40)
を従動ローラのベルト巻き付け角に対して、ベルト張力
に対する定着圧力の逆比(1.5/10)に対応するよ
うに調整した。 ・加圧ローラとベルト外周面との摩擦力F3、加圧ロー
ラ表面がフッ素樹脂の場合をF3(A3)、シリコーンゴム
の場合をF3(B3)、このローラの摩擦力の大小関係はF
3(A3)<F3(B3)である。 ・従動ローラと加圧ローラの摩擦力の大小関係は、F3
(B3)>F1(B1)>F3(A3)である。
力の影響を調べるため、上記制御性の良好な結果(○の
欄)のもとで、加圧ローラとベルト外周面での摩擦力の
大小とベルト制御性の関係を測定した。定着圧力を10
kg/片側として摩擦力の大小で確認すべく、ベルト巻
き付け角因子の影響をできるだけ受けないようにするた
め、加圧ローラのベルト巻き付け角(図2の符号40)
を従動ローラのベルト巻き付け角に対して、ベルト張力
に対する定着圧力の逆比(1.5/10)に対応するよ
うに調整した。 ・加圧ローラとベルト外周面との摩擦力F3、加圧ロー
ラ表面がフッ素樹脂の場合をF3(A3)、シリコーンゴム
の場合をF3(B3)、このローラの摩擦力の大小関係はF
3(A3)<F3(B3)である。 ・従動ローラと加圧ローラの摩擦力の大小関係は、F3
(B3)>F1(B1)>F3(A3)である。
【0051】上記条件において、従動ローラとベルト内
周面、加圧ローラとベルト外周面の摩擦力とベルト制御
性の関係を調べた結果、表6のようになった。
周面、加圧ローラとベルト外周面の摩擦力とベルト制御
性の関係を調べた結果、表6のようになった。
【0052】
【表6】
【0053】更に次に、加圧ローラとベルト外周面での
摩擦力の影響を調べるため、上記第6の実験において制
御性の良好な結果(○の欄)のもとで、加圧ローラとベ
ルト外周面での摩擦力の大小とベルト制御性の関係を測
定した。即ち、従動ローラ表面がシリコーンゴムであっ
て、その摩擦力がF1(B1)のもとで定着圧力を可変とし
て、摩擦力の大小で確認すべく、下記の如く設定した。 ・定着圧力;5,10,15,20(kg/片側)、 ・加圧ローラとベルト外周面との摩擦力をF3、 定着圧力5(kg/片側)の時の摩擦力をF3(5)、1
0(kg/片側)のときはF3(10)、同様にF3(15)、
F3(20)とする。 ・上記ローラの摩擦力の大小関係は、F3(20)>F3(1
5)>F3(10)>F3(5)、 ・従動ローラと加圧ローラの摩擦力の大小関係は、F1
(B1)>F3(20)>F3(15)>F3(10)>F3(5)、 ・また前述の如く従動ローラと駆動ローラの摩擦力の大
小関係は、F1(B1)>F2(B2)>F2(A2)>F1(A1)で
ある。
摩擦力の影響を調べるため、上記第6の実験において制
御性の良好な結果(○の欄)のもとで、加圧ローラとベ
ルト外周面での摩擦力の大小とベルト制御性の関係を測
定した。即ち、従動ローラ表面がシリコーンゴムであっ
て、その摩擦力がF1(B1)のもとで定着圧力を可変とし
て、摩擦力の大小で確認すべく、下記の如く設定した。 ・定着圧力;5,10,15,20(kg/片側)、 ・加圧ローラとベルト外周面との摩擦力をF3、 定着圧力5(kg/片側)の時の摩擦力をF3(5)、1
0(kg/片側)のときはF3(10)、同様にF3(15)、
F3(20)とする。 ・上記ローラの摩擦力の大小関係は、F3(20)>F3(1
5)>F3(10)>F3(5)、 ・従動ローラと加圧ローラの摩擦力の大小関係は、F1
(B1)>F3(20)>F3(15)>F3(10)>F3(5)、 ・また前述の如く従動ローラと駆動ローラの摩擦力の大
小関係は、F1(B1)>F2(B2)>F2(A2)>F1(A1)で
ある。
【0054】上記条件において、更に従動ローラとベル
ト内周面の摩擦力;F1(B1)を固定条件として、従動ロ
ーラとベルト内周面、駆動ローラとベルト内周面及び加
圧ローラとベルト外周面の摩擦力と、ベルト制御性の関
係を調べた結果、表7のようになった。
ト内周面の摩擦力;F1(B1)を固定条件として、従動ロ
ーラとベルト内周面、駆動ローラとベルト内周面及び加
圧ローラとベルト外周面の摩擦力と、ベルト制御性の関
係を調べた結果、表7のようになった。
【0055】
【表7】
【0056】上記結果から、従動ローラとベルト内周面
の摩擦力;F1(B1)に対して、駆動ローラとベルト内周
面及び加圧ローラとベルト外周面の摩擦力の大小関係を
見てみると、 ・駆動ローラ表面がシリコーンゴムの場合(F2(B
2))、F2(B2)+F3(20)>F2(B2)+F3(15)>F1
(B1)>F2(B2)+F3(10)>F2(B2)+F3(5)となっ
た。 ・駆動ローラ表面がフッ素樹脂の場合(F2(A2))、F
1(B1)>F2(A2)+F3(20)>F2(A2)+F3(15)>F
2(A2)+F3(10)>F2(A2)+F3(5)となった。
の摩擦力;F1(B1)に対して、駆動ローラとベルト内周
面及び加圧ローラとベルト外周面の摩擦力の大小関係を
見てみると、 ・駆動ローラ表面がシリコーンゴムの場合(F2(B
2))、F2(B2)+F3(20)>F2(B2)+F3(15)>F1
(B1)>F2(B2)+F3(10)>F2(B2)+F3(5)となっ
た。 ・駆動ローラ表面がフッ素樹脂の場合(F2(A2))、F
1(B1)>F2(A2)+F3(20)>F2(A2)+F3(15)>F
2(A2)+F3(10)>F2(A2)+F3(5)となった。
【0057】即ち、摩擦力に注目すると、上記のような
構成のベルト駆動装置において、ベルト寄り防止手段に
関わるローラでの摩擦力(摩擦係数×ベルト張力)を他
のローラでの個所の摩擦力の総和よりも大きくすること
によって、確実速やかに寄りを解消できることが実験に
よって検証された。
構成のベルト駆動装置において、ベルト寄り防止手段に
関わるローラでの摩擦力(摩擦係数×ベルト張力)を他
のローラでの個所の摩擦力の総和よりも大きくすること
によって、確実速やかに寄りを解消できることが実験に
よって検証された。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、ベルト寄り防止手段に
関わるローラでの軸線方向移動力、若しくは摩擦力を他
のローラの個所での軸線方向移動力若しくは摩擦力より
も大きく、更にはそれら他のローラ個所での総和よりも
大きく、あるいは等しくすることによって、寄り解消動
作の際に確実速やかに寄りを解消できる。
関わるローラでの軸線方向移動力、若しくは摩擦力を他
のローラの個所での軸線方向移動力若しくは摩擦力より
も大きく、更にはそれら他のローラ個所での総和よりも
大きく、あるいは等しくすることによって、寄り解消動
作の際に確実速やかに寄りを解消できる。
【0059】摩擦係数の観点で考慮すると、ベルト寄り
防止手段に関わるローラでの摩擦係数、上記張架ローラ
の少なくとも1つにベルト寄り防止手段が設けられてい
る場合にはベルト寄り防止手段を備えたローラでの摩擦
係数を他のローラの個所での摩擦係数よりも大きく、更
にはそれらの総和よりも大きく、あるいは等しくするこ
とに当たる。部材表面の摩擦係数に言及するものとして
例えば特開2000−35723号公報が存するが、当
該公報に開示された内容は、トナー離型性を改善するた
めに定着ベルトの表面層にフッ素ゴムを用い、それによ
ってトナーの付着残留を防止することを目的にしてお
り、ローラやベルトのそれぞれの摩擦係数の大小をベル
ト寄り解消の点で配慮しているものではない。
防止手段に関わるローラでの摩擦係数、上記張架ローラ
の少なくとも1つにベルト寄り防止手段が設けられてい
る場合にはベルト寄り防止手段を備えたローラでの摩擦
係数を他のローラの個所での摩擦係数よりも大きく、更
にはそれらの総和よりも大きく、あるいは等しくするこ
とに当たる。部材表面の摩擦係数に言及するものとして
例えば特開2000−35723号公報が存するが、当
該公報に開示された内容は、トナー離型性を改善するた
めに定着ベルトの表面層にフッ素ゴムを用い、それによ
ってトナーの付着残留を防止することを目的にしてお
り、ローラやベルトのそれぞれの摩擦係数の大小をベル
ト寄り解消の点で配慮しているものではない。
【0060】またベルト寄り防止手段に関わるローラ、
上記張架ローラの少なくとも1つにベルト寄り防止手段
が備えられている場合には該ローラでのローラ外周面の
表面粗さを他のローラの個所でのローラ外周面の表面粗
さよりも大きくするか等しくすることも、摩擦力の大小
関係の調整に相当する。表面粗さに関しては例えば特開
平9−73243号公報に開示されたものがあるが、こ
れは高光沢の画像を得るために表面を平滑にするために
提案されているもので、ベルト寄り解消を考慮していな
い。
上記張架ローラの少なくとも1つにベルト寄り防止手段
が備えられている場合には該ローラでのローラ外周面の
表面粗さを他のローラの個所でのローラ外周面の表面粗
さよりも大きくするか等しくすることも、摩擦力の大小
関係の調整に相当する。表面粗さに関しては例えば特開
平9−73243号公報に開示されたものがあるが、こ
れは高光沢の画像を得るために表面を平滑にするために
提案されているもので、ベルト寄り解消を考慮していな
い。
【図1】本発明に係る画像形成装置全体の概念図であ
る。
る。
【図2】本発明を適用したベルト駆動装置を備えたベル
ト定着装置を示す概略側面図である。
ト定着装置を示す概略側面図である。
【図3】無端ベルトの構成を示すための拡大断面図であ
る。
る。
【図4】図5に示したベルト駆動装置における紐部材の
張設の態様を示す概略側面図である。
張設の態様を示す概略側面図である。
【図5】本発明を適用したベルト駆動装置の要部であっ
て、通常の状態を示す一部を切り開いた正面図である。
て、通常の状態を示す一部を切り開いた正面図である。
【図6】図5に示したベルト駆動装置における変位ロー
ラの支持態様を示す概略側面図である。
ラの支持態様を示す概略側面図である。
【図7】本発明を適用したベルト駆動装置の要部であっ
て、ベルト寄りが生じた状態を示す一部を切り開いた正
面図である。
て、ベルト寄りが生じた状態を示す一部を切り開いた正
面図である。
【図8】図7に示したベルト駆動装置における可変ロー
ラの一端が変位した状態を示す概略側面図である。
ラの一端が変位した状態を示す概略側面図である。
【図9】可変ローラの一端がX1方向に変位した状態を
示すベルト駆動装置の正面図である。
示すベルト駆動装置の正面図である。
【図10】可変ローラの一端がY2方向に変位した状態
を示すベルト駆動装置の正面図である。
を示すベルト駆動装置の正面図である。
【図11】ベルト寄り力とベルト寄り量の関係を示すグ
ラフである。
ラフである。
1 駆動(定着)ローラ 2 従動(加熱)ローラ 3 定着ベルト 4 オイル塗布装置 10,14 スプリング 12 加圧ローラ 19 ヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 G03G 15/16 3F049 15/20 102 15/20 102 3J103 21/00 350 21/00 350 (72)発明者 藤田 貴史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 池上 廣和 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 菊地 尚志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 中藤 淳 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 大嶋 清 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 由良 純 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H033 BA11 BA12 BB37 CA35 2H035 CA05 CB06 CF02 2H072 AA03 BA03 2H200 GA24 GB26 GB27 JA25 JA27 JA29 JB06 JB40 JB43 JB45 JB47 JB49 JB50 JC03 JC10 JC13 JC15 JC17 JC19 JC20 LA30 MA03 MA13 MC05 MC08 PA14 PB24 3F023 AA05 BA02 BC01 GA03 3F049 AA02 AA07 BA00 BB06 BB11 DA04 DB05 LA02 LA05 LA07 LB03 3J103 AA02 AA14 AA21 AA51 AA74 BA02 BA41 BA43 CA02 DA05 GA02 GA57 GA58 GA60 HA04 HA12 HA43 HA47
Claims (20)
- 【請求項1】 少なくとも2つのローラにより張架され
たベルトと、該ベルトの外周面に接触してベルトとの間
でニップを形成する加圧ローラと、上記ベルトの幅方向
端部に設けられたベルト寄り防止手段とを備えたベルト
駆動装置において、 ベルト寄り防止手段に関わるローラでの軸線方向移動力
が他のローラの個所での軸線方向移動力よりも大きいこ
とを特徴とするベルト駆動装置。 - 【請求項2】 少なくとも2つのローラにより張架され
たベルトと、該ベルトの外周面に接触してベルトとの間
でニップを形成する加圧ローラと、上記張架ローラの少
なくとも1つに設けられたベルト寄り防止手段とを備え
たベルト駆動装置において、 ベルト寄り防止手段を備えたローラでの軸線方向移動力
が他のローラの個所での軸線方向移動力のいずれよりも
大きいことを特徴とするベルト駆動装置。 - 【請求項3】 ベルト寄り防止手段を備えたローラでの
軸線方向移動力が他のローラの個所での軸線方向移動力
の総和よりも大きいか等しいことを特徴とする請求項2
に記載のベルト駆動装置。 - 【請求項4】 少なくとも2つのローラにより張架され
たベルトと、該ベルトの外周面に接触してベルトとの間
でニップを形成する加圧ローラと、上記張架ローラの少
なくとも1つに設けられたベルト寄り防止手段とを備え
たベルト駆動装置において、 ベルト寄り防止手段を備えたローラでの摩擦力が他のロ
ーラの個所での摩擦力の総和よりも大きいか等しいこと
を特徴とするベルト駆動装置。 - 【請求項5】 少なくとも2つのローラにより張架され
たベルトと、該ベルトの外周面に接触してベルトとの間
でニップを形成する加圧ローラと、上記ベルトの幅方向
端部に設けられたベルト寄り防止手段とを備えたベルト
駆動装置において、 ベルト寄り防止手段に関わるローラでの摩擦係数が他の
ローラの個所での摩擦係数よりも大きいことを特徴とす
るベルト駆動装置。 - 【請求項6】 少なくとも2つのローラにより張架され
たベルトと、該ベルトの外周面に接触してベルトとの間
でニップを形成する加圧ローラと、上記張架ローラの少
なくとも1つに設けられたベルト寄り防止手段とを備え
たベルト駆動装置において、 ベルト寄り防止手段を備えたローラでの摩擦係数が他の
ローラの個所での摩擦係数のいずれよりも大きいことを
特徴とするベルト駆動装置。 - 【請求項7】 ベルト寄り防止手段を備えたローラでの
摩擦係数が他のローラの個所での摩擦係数の総和よりも
大きいか等しいことを特徴とする請求項6に記載のベル
ト駆動装置。 - 【請求項8】 摩擦係数を相対的に低く設定されるべき
ローラの外周面及び/又はベルト表面にフッ素樹脂層が
設けられることを特徴とする請求項2〜7のいずれか一
項に記載のベルト駆動装置。 - 【請求項9】 上記ローラが芯金、中間耐熱弾性層及び
フッ素樹脂チューブを被覆して形成された表面層を備え
て構成されることを特徴とする請求項8に記載のベルト
駆動装置。 - 【請求項10】 上記ベルトが耐熱弾性層とフッ素樹脂
表層を備えて構成されることを特徴とする請求項8に記
載のベルト駆動装置。 - 【請求項11】 上記ベルト寄り防止手段を備えたロー
ラが耐熱ゴム層を設けていることを特徴とする請求項2
〜4、6及び7のいずれか一項にベルト駆動装置。 - 【請求項12】 摩擦係数を相対的に低く設定されるべ
きローラの外周面及び/又はベルト表面に対して摩擦係
数低減手段を付設したことを特徴とする請求項2〜11
のいずれか一項に記載のベルト駆動装置。 - 【請求項13】 上記摩擦係数低減手段がオイル塗布手
段であることを特徴とする請求項11に記載のベルト駆
動装置。 - 【請求項14】 上記摩擦係数低減手段がワックス塗布
手段であることを特徴とする請求項11に記載のベルト
駆動装置。 - 【請求項15】 少なくとも2つのローラにより張架さ
れたベルトと、該ベルトの外周面に接触してベルトとの
間でニップを形成する加圧ローラと、上記ベルトの幅方
向端部に設けられたベルト寄り防止手段とを備えたベル
ト駆動装置において、 ベルト寄り防止手段に関わるローラでのローラ外周面の
表面粗さが他のローラの個所でのローラ外周面の表面粗
さよりも大きいか等しいことを特徴とするベルト駆動装
置。 - 【請求項16】 少なくとも2つのローラにより張架さ
れたベルトと、該ベルトの外周面に接触してベルトとの
間でニップを形成する加圧ローラと、上記張架ローラの
少なくとも1つに設けられたベルト寄り防止手段とを備
えたベルト駆動装置において、 ベルト寄り防止手段を備えたローラでのローラ外周面の
表面粗さが他のローラの個所でのローラ外周面の表面粗
さのいずれよりも大きいことを特徴とするベルト駆動装
置。 - 【請求項17】 表面粗さを相対的に低く設定されるべ
きローラ外周面が0.4μm以下の表面粗さであること
を特徴とする請求項15又は16に記載のベルト駆動装
置。 - 【請求項18】 上記ベルトが少なくとも、内蔵ヒータ
又は外方配置したヒータにより加熱される加熱ローラと
加圧ローラにベルトを介して圧接する定着ローラとによ
り張架されていることを特徴とする請求項1〜17のい
ずれか一項に記載のベルト駆動装置。 - 【請求項19】 請求項18に記載のベルト駆動装置を
備えた定着装置。 - 【請求項20】 請求項18に記載のベルト駆動装置を
備えた画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001105987A JP2002173212A (ja) | 2000-09-28 | 2001-04-04 | ベルト駆動装置、定着装置及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-297355 | 2000-09-28 | ||
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