JP2003263047A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP2003263047A
JP2003263047A JP2002061818A JP2002061818A JP2003263047A JP 2003263047 A JP2003263047 A JP 2003263047A JP 2002061818 A JP2002061818 A JP 2002061818A JP 2002061818 A JP2002061818 A JP 2002061818A JP 2003263047 A JP2003263047 A JP 2003263047A
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fixing
fixing device
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JP2002061818A
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Kazuhiko Uneme
和彦 采女
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1のローラ部材に鼓状の逆クラウン形状を
設けて加熱ニップ部を形成するベルト定着装置におけ
る、ベルト部材の緩みを防止して、転写材上のトナー像
の定着時の画像乱れを抑止を図る定着装置を提供するこ
と。 【解決手段】 第3のローラ部材とベルト部材との間に
加熱ニップ部を形成するもので、第1のローラ部材と第
3のローラ部材の一方または両方を弾性層を有するロー
ラ部材とし、第1のローラ部材の回転軸方向中央部の外
径を、該第1のローラ部材の端部の外径よりも小さい逆
クラウン形状とすると共に、第1のローラ部材以外のベ
ルト部材を張架する複数のローラ部材の内の少なくとも
1つのローラ部材の回転軸方向中央部の外径を、該ロー
ラ部材の端部の外径よりも小さい逆クラウン形状とする
ことを特徴とする定着装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、FAX等の電子写真方式の画像形成装置に用いられ
るベルト式の定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機、プリンタ、FAX等
の電子写真方式の画像形成装置に用いられている定着装
置として、弾性層を有して所定の温度に維持された発熱
ゴムローラと、発熱ゴムローラに圧接し、弾性層を有す
る加圧ゴムローラとによって、未定着のトナー画像が形
成された転写材を挟持搬送しつつ加熱する熱ローラ定着
方式が多用されている。
【0003】しかしながら、この種の装置では、発熱ゴ
ムローラの熱容量が大きいので、ウォーミングアップ時
間が長くなると共に、弾性層内側の温度が高くなり、発
熱ゴムローラの寿命を短くしていた。
【0004】また、省エネルギー化への要求が高まり、
定着部において、同じ消費電力でなるべく高い定着性を
得られる定着装置の開発が進められたり、高品質化への
要求により、定着部によって画像の光沢度を上げるとい
う動きが見られている。
【0005】また、カラー画像ではベタ面積が大きい画
像が多く、そのベタ画像も黒以外のものが多くて光沢む
らなどが目立つ。上記の発熱ゴムローラ及び加圧ゴムロ
ーラにハードローラを用いる場合は、転写材(記録紙)
やトナー層の凹凸に応じた光沢のむらが生じるため、画
像品位が低下するという問題点があった。
【0006】これらの問題を解決するため、無端状のベ
ルト部材(定着ベルト)を用い、複数のローラ部材によ
り定着ベルトを張架するもので、内部に定着ベルトを加
熱する発熱体を有し、定着ベルトと対向する発熱ローラ
と、定着ベルトを張架し、定着ベルトを挟んで発熱ロー
ラと対向する定着ローラとを設け、発熱ローラと該定着
ローラとの間の加熱ニップ部にて記録紙上のトナー像を
定着する定着方式を用いた画像形成装置が特開平11−
258942号公報等により開示されている。
【0007】また、上記特開平11−258942号公
報等により開示される定着装置において、加熱ニップ部
を形成する定着ローラ或いは発熱ローラに鼓状の逆クラ
ウン量を設け、トナー像を担持する記録紙の、加熱ニッ
プ部での定着時の定着しわを防止することが試みられて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平11−258942号公報等によるベルト部材(定
着ベルト)を用い、定着ローラ(第1のローラ部材)或
いは発熱ローラ(第3のローラ部材)に鼓状の逆クラウ
ン量を設けて加熱ニップ部を形成し、加熱ニップ部によ
り転写材(記録紙)上のトナー像を定着する定着装置で
は、加熱ニップ部での定着時の定着しわは防止されるも
のの定着ローラ(第1のローラ部材)や発熱ローラ(第
3のローラ部材)が逆クラウン形状を採るので、例えば
図5に示すように、定着ローラ927bに逆クラウン形
状を設ける場合、定着ベルト927を挟んで発熱ローラ
927aと対向して設けられて定着ベルト927を挟持
する定着ローラ927bの、回転軸方向中央部の外径D
sが、端部の外径Dtよりも小さく、加熱ニップ部Na
(挟持部)での定着ベルト927の搬送速度が両端部で
大きく中央部が小さくなるという傾向になり、加熱ニッ
プ部Naの直前において、図に点線断面図で示す定着ベ
ルト927の中央部に対し、図に実線断面図で示すよう
に、定着ベルト927の両端が緩んでしまい、加熱ニッ
プ部Naの手前で記録紙Pと定着ベルト927が不均一
に接触して記録紙P上のトナー像に画像乱れを生じてし
まうという問題が起こる。発熱ローラ927aに逆クラ
ウン形状を設ける場合も同様な問題が起こる。
【0009】本発明は上記の問題点を解決し、第1のロ
ーラ部材或いは第3のローラ部材に鼓状の逆クラウン形
状を設けて加熱ニップ部を形成するベルト定着装置にお
ける、ベルト部材の緩みを防止して、転写材上のトナー
像の定着時の画像乱れを抑止を図る定着装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、無端状のベ
ルト部材と、前記ベルト部材の回転方向下流側において
前記ベルト部材を張架する第1のローラ部材と、前記ベ
ルト部材の回転方向上流側において前記ベルト部材を張
架する第2のローラ部材と、前記ベルト部材を挟んで前
記第1のローラ部材と当接して前記ベルト部材を押圧
し、内部に発熱体を有する第3のローラ部材と、前記第
1のローラ部材と前記第2のローラ部材との間で、前記
第3のローラ部材と反対側で前記ベルト部材に内接する
第4のローラ部材とからなる複数のローラ部材を少なく
とも備え、転写材上のトナー像を定着する定着装置にお
いて、前記第3のローラ部材と前記ベルト部材との間に
加熱ニップ部を形成するもので、前記第1のローラ部材
と前記第3のローラ部材の一方または両方を弾性層を有
するローラ部材とし、前記第1のローラ部材の回転軸方
向中央部の外径を、該第1のローラ部材の端部の外径よ
りも小さい逆クラウン形状とすると共に、第1のローラ
部材以外のベルト部材を張架する複数のローラ部材の内
の少なくとも1つのローラ部材の回転軸方向中央部の外
径を、該ローラ部材の端部の外径よりも小さい逆クラウ
ン形状とすることを特徴とする定着装置(第1の発明)
によって達成される。
【0011】また、上記目的は、無端状のベルト部材
と、前記ベルト部材の回転方向下流側において前記ベル
ト部材を張架する第1のローラ部材と、前記ベルト部材
の回転方向上流側において前記ベルト部材を張架する第
2のローラ部材と、前記ベルト部材を挟んで前記第1の
ローラ部材と当接して前記ベルト部材を押圧し、内部に
発熱体を有する第3のローラ部材と、前記第1のローラ
部材と前記第2のローラ部材との間で、前記第3のロー
ラ部材と反対側で前記ベルト部材に内接する第4のロー
ラ部材とからなる複数のローラ部材を少なくとも備え、
転写材上のトナー像を定着する定着装置において、前記
第3のローラ部材と前記ベルト部材との間に加熱ニップ
部を形成するもので、前記第1のローラ部材と前記第3
のローラ部材の一方または両方を弾性層を有するローラ
部材とし、前記第3のローラ部材の回転軸方向中央部の
外径を、該第3のローラ部材の端部の外径よりも小さい
逆クラウン形状とすると共に、第1のローラ部材以外の
ベルト部材を張架する複数のローラ部材の内の少なくと
も1つのローラ部材の回転軸方向中央部の外径を、該ロ
ーラ部材の端部の外径よりも小さい逆クラウン形状とす
ることを特徴とする定着装置(第2の発明)によって達
成される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を説
明する。なお、本欄の記載は請求項の技術的範囲や用語
の意義を限定するものではない。また、以下の、本発明
の実施の形態における断定的な説明は、ベストモードを
示すものであって、本発明の用語の意義や技術的範囲を
限定するものではない。また以下の実施の形態の説明に
おいては、第1のローラ部材、第2のローラ部材および
第4のローラ部材の3つのローラ部材をベルト部材を張
架するローラ部材として用いるが、本発明はこれに限定
されるものではなく、4つ以上の複数のローラ部材をベ
ルト部材を張架するローラ部材として用いる場合にも適
用されるものである。
【0013】本発明に係わる定着装置を用いる画像形成
装置の一実施形態の画像形成プロセスおよび各機構につ
いて、図1ないし図4を用いて説明する。図1は、本発
明に係わる定着装置を用いる画像形成装置の一実施形態
を示すカラー画像形成装置の断面構成図であり、図2
は、本発明のベルト部材の緩み防止の第1の例を示す定
着装置の概要断面構成図であり、図3は、本発明のベル
ト部材の緩み防止の第2の例を示す図であり、図4は、
ベルト部材の緩み防止のため定着装置の各ローラ部材に
設けられる逆クラウン量を示す図である。なお、図2お
よび図3において機能、構造を同じくする部材には同一
の番号を付した。また、下記の画像形成装置において
は、カラー画像形成にて説明する本発明はモノカラー画
像形成にも適用されることは勿論である。
【0014】図1によれば、本発明に係わる定着装置を
用いるカラー画像形成装置は、転写材の移動方向に沿っ
て黒色、シアン、マゼンタおよびイエローの各カラート
ナー像を形成する画像形成ユニットを配置し、各画像形
成ユニットの像形成体上に形成したカラートナー像を転
写材搬送手段により搬送される転写材(記録紙)上に多
重転写して重ね合わせるものである。
【0015】図において、転写材搬送手段である搬送ベ
ルト14Aの周縁部には、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)及び黒色(K)の各色毎の画像形
成用として4組のプロセスユニット100が、図の矢印
で示す搬送ベルト14Aの回転方向に対してY、M、C
及びKの順に配置されている。
【0016】4組のプロセスユニット100は何れも共
通した構造であり、それぞれ、像形成体である感光体ド
ラム10と、帯電手段としてのスコロトロン帯電器11
と、画像書込手段としての露光光学系12と、現像手段
としての現像器13と、像形成体クリーニング手段とし
ての感光体クリーニング装置19からなっている。
【0017】像形成体である感光体ドラム10は、例え
ばガラスや透光性アクリル樹脂等の透光性部材によって
形成される円筒状の基体の外周に、透光性の導電層及び
有機感光層(OPC)の光導電体層を形成したものであ
る。
【0018】感光体ドラム10は、図示しない駆動源か
らの動力により、或いは搬送ベルト14Aに従動し、透
光性の導電層を接地された状態で矢印で示す時計方向に
回転される。
【0019】帯電手段としてのスコロトロン帯電器11
は、感光体ドラム10の移動方向に対して直交する方向
(図において紙面垂直方向)に感光体ドラム10と対峙
し近接して取り付けられる。スコロトロン帯電器11
は、感光体ドラム10の有機感光体層に対し所定の電位
に保持された制御グリッドと、コロナ放電電極としての
放電ワイヤを備え、トナーと同極性のコロナ放電によっ
て帯電作用(本実施形態においてはマイナス帯電)を行
い、感光体ドラム10に対し一様な電位を与える。
【0020】画像書込手段としての露光光学系12は、
各色毎に、像露光光の発光素子としてのLED(発光ダ
イオード)を感光体ドラム10の軸と平行に複数個アレ
イ状に並べた線状の露光素子と等倍結像素子としてのセ
ルフォックレンズとがホルダに取り付けられた露光用ユ
ニットとして構成され、各色毎の露光光学系12は、露
光光学系保持部材としての円柱状の保持体20に取付け
られて、一体となって感光体ドラム10の基体内部に収
容される。露光光学系12は、別体のコンピュータ(不
図示)から送られメモリに記憶された各色の画像データ
に基づいて画像処理を施した後、一様に帯電した感光体
ドラム10に裏面から像露光(画像書込)を行い、感光
体ドラム10上に潜像を形成する。
【0021】現像手段としての現像器13は、感光体ド
ラム10の帯電極性と同極性に帯電されたイエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)若しくは黒色
(K)の各色の二成分現像剤(一成分現像剤でもよい)
をそれぞれ収容し、例えば厚み0.5〜1mm、外径1
5〜25mmの円筒状の非磁性のステンレスあるいはア
ルミ材で形成された現像剤担持体である現像ローラ13
aを備えている。現像ローラ13aは、突き当てコロ
(不図示)により感光体ドラム10と所定の間隙、例え
ば100〜1000μmをあけて非接触に保たれ、感光
体ドラム10の回転方向と順方向に回転するようになっ
ており、現像時、現像ローラ13aに対してトナーと同
極性(本実施形態においてはマイナス極性)の直流電圧
或いは直流電圧に交流電圧を重畳する現像バイアス電圧
を印加することにより、感光体ドラム10上の露光部に
対して非接触の反転現像が行われる。
【0022】転写材搬送手段である搬送ベルト14A
は、体積抵抗率108〜1015Ω・cm、表面抵抗率1
8〜1015Ω/□の無端ベルトであり、例えば変性ポ
リイミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロ
エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンア
ロイ等のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分
散した厚さ0.1〜0.5mmの半導電性フィルム基体
の外側に、好ましくはトナーフィルミング防止層として
厚さ5〜50μmのフッ素コーティングを行った、2層
構成のシームレスベルトである。搬送ベルト14Aの基
体としては、この他に、シリコンゴム或いはウレタンゴ
ム等に導電材料を分散した厚さ0.5〜2.0mmの半
導電性ゴムベルトを使用することも出来る。搬送ベルト
14Aは、駆動ローラ14d、従動ローラ14e、バッ
クアップローラ14j及びテンションローラ14iに外
接して張架される。
【0023】画像形成工程について以下に説明する。画
像記録のスタートにより、不図示の転写材搬送手段の駆
動モータの始動により駆動ローラ14dが回転され、搬
送ベルト14Aが図の矢印で示す方向に回転される。
【0024】またイエロー(Y)のプロセスユニット1
00では、不図示の感光体駆動モータの始動によりYの
感光体ドラム10が図の矢印で示す方向へ回転され、Y
のスコロトロン帯電器11によってYの感光体ドラム1
0に電位が付与される。Yの感光体ドラム10は電位を
付与された後、Yの露光光学系12によって第1の色信
号すなわちYの画像データに対応する電気信号による露
光(画像書込)が行われ、Yの感光体ドラム10上にイ
エロー(Y)の画像に対応する静電潜像が形成される。
この潜像はYの現像器13により接触または非接触の状
態で反転現像され、Yの感光体ドラム10上にイエロー
(Y)のトナー像が形成される。
【0025】一方、Yの感光体ドラム10上へのYのト
ナー像の形成と並行して、記録紙Pが送り出しローラに
よって転写材収納手段としての給紙カセット15から送
り出され、給送ローラを経て転写材給送手段としてのタ
イミングローラ16へと搬送される。さらに記録紙P
は、Yの感光体ドラム10上に形成されるYのトナー像
との同期がとられてタイミングローラ16から送り出さ
れ、転写材帯電手段としての紙帯電器150の帯電によ
り搬送ベルト14Aに吸着された後、搬送ベルト14A
によりYの転写域へと搬送される。
【0026】Yの転写域では、トナーと反対極性(本実
施形態においてはプラス極性)の電圧が印加されるYの
転写手段としての転写ローラ14Cにより、Yの感光体
ドラム10上のYのトナー像が記録紙P上に転写され
る。
【0027】Yのプロセスユニット100の作動と同時
または僅かに遅れて、マゼンタ(M)のプロセスユニッ
ト100では、Mの感光体ドラム10が図の矢印で示す
方向へ回転され、Mのスコロトロン帯電器11の帯電作
用により電位が付与され、Mの露光光学系12によって
第2の色信号すなわちマゼンタ(M)の画像データに対
応する電気信号による露光(画像書込)によってMの感
光体ドラム10上に静電潜像が形成され、さらにMの現
像器13による接触または非接触の反転現像によってM
の感光体ドラム10上にマゼンタ(M)のトナー像が形
成される。
【0028】Mの感光体ドラム10上へのMのトナー像
の形成と並行して、前記のイエロー(Y)のトナー像を
担持した記録紙Pが搬送ベルトAによってMの転写域へ
と搬送され、Mの転写域において、Mの転写ローラ14
Cによって、Mの感光体ドラム10上に形成されたMの
トナー像がMのトナー像を担持した記録紙P上に転写さ
れ、記録紙P上にはYおよびMの重ね合わせのカラート
ナー像が形成される。
【0029】同様のプロセスにより、シアン(C)のト
ナー像と黒(K)のトナーのトナー像が順次重ね合わせ
て転写され、記録紙P上にY、M、C及びKの重ね合わ
せのカラートナー像が形成される。
【0030】重ね合わせのカラートナー像が転写された
記録紙Pは、転写材分離手段としての紙分離除電器14
hにより搬送ベルト14Aから分離され、後段において
詳述する定着装置17へと搬送される。
【0031】定着装置17において、記録紙P上の重ね
合わせのカラートナー像が定着された後、記録紙Pは排
紙ローラ18を経て装置上部のトレイへ排出される。
【0032】上記における画像形成の際には、記録紙と
して52.3〜63.9kg/m2(1000枚での質
量)の紙厚の普通紙または64.0〜81.4kg/m
2(1000枚での質量)の紙厚の厚紙を用い、線速度
を80〜350m/sec程度とし、環境条件として温
度が15〜30℃程度、湿度が45〜80%程度の設定
条件とすることが好ましい。
【0033】転写後の感光体ドラム10の周面上に残っ
たトナーは像形成体クリーニング手段としての感光体ク
リーニング装置19によりクリーニングされ、次の画像
形成サイクルに入る。
【0034】図2に示すように、本発明の定着装置17
は、無端状のベルト部材として定着ベルト27を用い、
第1のローラ部材として定着ローラ17bを用い、第2
のローラ部材として加熱ローラ17cを用い、第3のロ
ーラ部材として発熱ローラ17aを用い、第4のローラ
部材としてテンションローラ17dを用いるもので、定
着ベルト27の回転方向下流側において定着ローラ17
bにより定着ベルト27を張架し、また定着ベルト27
の回転方向上流側において、内部に発熱体としてのハロ
ゲンランプHLcを有する加熱ローラ17cにより定着
ベルト27を張架し、またテンションローラ17dによ
って定着ベルト27にテンションを加えて定着ベルト2
7を張架し、さらに定着ベルト27を挟んで定着ローラ
17bと当接し内部に発熱体としてのハロゲンランプH
Laを有する発熱ローラ17aを備え、定着ローラ17
bと発熱ローラ17aとの間に、6〜15mm程度の幅
広い加熱ニップ部Naを形成し、加熱ニップ部Naを通
して熱と圧力とを加えられることにより記録紙P上のト
ナー像を定着するものである。定着装置17の定着温度
は150〜180℃程度に設定し、記録紙P上のトナー
像(カラートナー像)の定着を行う。
【0035】定着ベルト27としては、基体として内径
60〜150mm程度で厚さ100〜150μm程度
の、例えばテフロン(R)、ポリアミド等の耐熱樹脂を
用いた基体上の外側(外周面)に、厚さ100〜300
μm程度の絶縁性のシリコンゴムを被覆したものに、離
型層として表面に厚さ30〜50μm程度のフッ素樹脂
(PFA)コーティング加工を施した、全層厚が200
〜500μm程度のものを用いる。
【0036】定着ローラ17bは、例えば駆動ローラと
して作用させるもので、例えばステンレス材等の金属性
の芯金171bと、該芯金171bの外周面に、例えば
ゴム硬度(アスカーC硬度)が60〜90度程度のソリ
ッドのシリコンゴムを弾性層として被覆したゴムローラ
層172bとからなるローラ部材で、外径が30〜50
mm程度の硬めのハードローラとして構成される。定着
ローラ17b以外のローラ部材を駆動ローラとして作用
させてもよい。
【0037】加熱ローラ17cは、内部に0.5〜0.
7kW程度のハロゲンランプHLcを有し、例えばアル
ミ材やステンレス材等を用いた、肉厚1〜3mm程度の
円筒状の金属パイプ171cと、該金属パイプ171c
の表面に例えば5〜30μm程度のフッ素樹脂(PF
A)コーティング加工を施した離型層172cとを形成
した、外径30〜60mm程度のローラ部材として構成
される。
【0038】発熱ローラ17aは、内部に0.8〜1.
2kW程度のハロゲンランプHLaを有し、例えばアル
ミ材やステンレス材等を用いた、肉厚2〜5mm程度の
円筒状の金属パイプ171aと、該金属パイプ171a
の外周面に例えばシリコン材を用い、厚さが3〜8mm
程度の肉厚で、ゴム硬度(アスカーC硬度)が60〜9
0度程度のソリッドを弾性層として被覆したゴムローラ
層172aとを形成した、外径が30〜50mm程度の
硬のハードローラとして構成される。
【0039】テンションローラ17dは、例えばアルミ
材やステンレス材等を用いた金属性の芯金171dと、
該芯金171dの外周面にスポンジ状のシリコーンゴム
を用いた厚さ2〜4mm程度のゴムローラ層172dと
で、外径が15〜25mm程度のローラ部材として構成
される。
【0040】上記の各部材構成において、本実施の形態
にては発熱ローラ17aが加圧ローラとして作用して定
着ローラ17bを押圧する構成とするものであるが、定
着ローラ17bを発熱ローラ17aへ押圧するような構
成としてもよい。
【0041】また、発熱ローラ17aに接触または非接
触の温度センサTS1を設け、発熱ローラ17aの温度
制御を行う。
【0042】また例えば、不図示の駆動モータにより定
着ローラ17bが駆動回転され、定着ベルト27が従動
回転される。また定着ベルト27に従動して発熱ローラ
17aも従動回転される。
【0043】定着ベルト27と発熱ローラ17aとの間
の5〜15mm程度の幅の加熱ニップ部Naにて記録紙
P上のトナー像(カラートナー像)が良好に固着、定着
される。
【0044】上記の構成において、冒頭にて述たよう
に、定着ローラ17bの、回転軸方向中央部の外径Ds
が、端部の外径Dtよりも小さく、加熱ニップ部Na
(挟持部)での定着ベルト27の搬送速度が両端部で大
きく中央部が小さくなるという傾向になり、加熱ニップ
部Naの直前において、定着ベルト27の両端が緩んで
しまい、加熱ニップ部Naの手前で記録紙Pと定着ベル
ト27が不均一に接触して記録紙P上のトナー像に画像
乱れを生じてしまう。
【0045】これを防止するため、定着装置17に設け
られる画像乱れの回避の方法を、以下の図2または図3
にて述べる。
【0046】ベルト部材の緩み防止のための第1の例と
しては、図2に示すように、少なくとも第1のローラ部
材としての定着ローラ17bの点線で示す回転軸方向の
中央部の外径Dsを、実線で示す端部の外径Dtよりも
小さくして、図4に示すような鼓状の(50〜200μ
m)/200mm(記録紙PをA−4横送りサイズ、2
97mmとするとき)程度の逆クラウン量を設けた逆ク
ラウン形状とすると共に、定着ローラ17b以外のベル
ト部材を張架する複数のローラ部材の内の少なくとも1
つのローラ部材、例えばテンションローラ17dの点線
で示す回転軸方向中央部の外径Ds1を、実線で示す端
部の外径Dt1よりも小さい鼓状の逆クラウン形状と
し、テンションローラ17dの逆クラウン量は、図4に
て前述したと同様(50〜200μm)/200mm
(記録紙PをA−4横送りサイズ、297mmとすると
き)程度に設定することが好ましく、これにより、テン
ションローラ17dの定着ベルト27の実線で示す両端
部27aでの周速を、点線で示す中央部27bの周速よ
りも早くし、定着ベルト27の1周走行距離(1回転の
移動距離)を、定着ベルト27の両端部27aで長くな
るようにして、加熱ニップ部Naの直前での定着ベルト
27の中央部27bの緩みを防止し、記録紙P上のトナ
ー像の定着時の画像乱れの発生の抑止を図るものであ
る。さらに図に一点鎖線で示すように、加熱ローラ17
cにも(50〜200μm)/200mm(記録紙Pを
A−4横送りサイズ、297mmとするとき)程度の逆
クラウン量を設けることが好ましく、加熱ニップ部Na
の直前での定着ベルト27の中央部27bの緩みがより
防止され、記録紙P上のトナー像の定着時の画像乱れの
発生の抑止がより図られる。この際、定着ベルト27を
張架する定着ローラ17b以外の複数のローラ部材、本
実施の形態においてはテンションローラ17dと加熱ロ
ーラ17cとの逆クラウン形状の逆クラウン量の合計値
が、定着ローラ17bの逆クラウン形状の逆クラウン量
の値よりも大きく設定することがより好ましく、加熱ニ
ップ部Naの直前での定着ベルト27の中央部27bの
緩みを、テンションローラ17dがその両端部にて、定
着ベルト27の両端部27aを引っ張るように作用し、
加熱ニップ部Naの直前での定着ベルト27の中央部2
7bの緩みがより防止され、記録紙P上のトナー像の定
着時の画像乱れの発生の抑止がより図られる。
【0047】さらに上記の構成において、本実施の形態
にては発熱ローラ17aが加圧ローラとして作用して定
着ローラ17bを押圧する構成とするものであるが、加
熱ニップ部Naの直前での定着ベルト27の中央部27
bの緩みをより少なく、記録紙P上のトナー像の定着時
の画像乱れの発生をより抑止するための更なる条件とし
て、発熱ローラ17aの定着ローラ17bへの押圧荷重
を回転軸方向長さあたり15〜25N/cm程度に設定
することが好ましく、また、定着ローラ17bと加熱ロ
ーラ17cとにより張架される定着ベルト27の張力を
25〜35N程度に設定することが好ましい。
【0048】上記の如くにして、第1のローラ部材と第
3のローラ部材の一方または両方を弾性層を有するロー
ラ部材とし、第1のローラ部材の回転軸方向中央部の外
径を、該第1のローラ部材の端部の外径よりも小さい逆
クラウン形状とすると共に、第1のローラ部材以外のベ
ルト部材を張架する複数のローラ部材の内の少なくとも
1つのローラ部材の回転軸方向中央部の外径を、該ロー
ラ部材の端部の外径よりも小さい逆クラウン形状とする
ことにより、ベルト部材の1周走行距離(1回転の移動
距離)が、両端部で長くなるようにされて、ベルト部材
の緩みが防止され、転写材上のトナー像の定着時の画像
乱れの発生の抑止が図られた定着装置の提供が可能とな
る。
【0049】ベルト部材の緩み防止のための第2の例と
しては、図3に示すように、少なくとも第3のローラ部
材材としての発熱ローラ17aの点線で示す回転軸方向
中央部の外径Ds2、実線で示す端部の外径Dt2より
も小さくして、図4にて述べたような鼓状の(50〜2
00μm)/200mm(記録紙PをA−4横送りサイ
ズ、297mmとするとき)程度の逆クラウン量を設け
た逆クラウン形状とすると共に、定着ローラ17b以外
の定着ベルト27を張架する複数のローラ部材の内の少
なくとも1つのローラ部材、例えば加熱ローラ17cの
点線で示す回転軸方向中央部の外径Ds3を、実線で示
す端部の外径Dt3よりも小さい鼓状の逆クラウン形状
とし、加熱ローラ17cの逆クラウン量は、図4にて前
述したと同様(50〜200μm)/200mm(記録
紙PをA−4横送りサイズ、297mmとするとき)程
度に設定することが好ましく、これにより、加熱ローラ
17cの定着ベルト27の実線で示す両端部27aでの
周速を、点線で示す中央部27bの周速よりも早くし、
定着ベルト27の1周走行距離(1回転の移動距離)
を、定着ベルト27の両端部27aで長くなるようにし
て、加熱ニップ部Naの直前での定着ベルト27の中央
部27bの緩みを防止し、記録紙P上のトナー像の定着
時の画像乱れの発生の抑止を図るものである。さらに図
に一点鎖線で示すように、テンションローラ17dにも
(50〜200μm)/200mm(記録紙PをA−4
横送りサイズ、297mmとするとき)程度の逆クラウ
ン量を設けることが好ましく、加熱ニップ部Naの直前
での定着ベルト27の中央部27bの緩みがより防止さ
れ、記録紙P上のトナー像の定着時の画像乱れの発生の
抑止がより図られる。この際、定着ベルト27を張架す
る定着ローラ17b以外の複数のローラ部材、本実施の
形態においては加熱ローラ17cとテンションローラ1
7dとの逆クラウン形状の逆クラウン量の合計値が、定
着ローラ17bの逆クラウン形状の逆クラウン量の値よ
りも大きく設定することがより好ましく、加熱ニップ部
Naの直前での定着ベルト27の中央部27bの緩み
を、加熱ローラ17cがその両端部にて、定着ベルト2
7の両端部27aを引っ張るように作用し、加熱ニップ
部Naの直前での定着ベルト27の中央部27bの緩み
がより防止され、記録紙P上のトナー像の定着時の画像
乱れの発生の抑止がより図られる。
【0050】さらに上記の構成において、本実施の形態
にては発熱ローラ17aが加圧ローラとして作用して定
着ローラ17bを押圧する構成とするものであるが、加
熱ニップ部Naの直前での定着ベルト27の中央部27
bの緩みをより少なく、記録紙P上のトナー像の定着時
の画像乱れの発生をより抑止するための更なる条件とし
て、発熱ローラ17aの定着ローラ17bへの押圧荷重
を回転軸方向長さあたり15〜25N/cm程度に設定
することが好ましく、また、定着ローラ17bと加熱ロ
ーラ17cとにより張架される定着ベルト27の張力を
25〜35N程度に設定することが好ましい。
【0051】上記の如くにして、第1のローラ部材と第
3のローラ部材の一方または両方を弾性層を有するロー
ラ部材とし、第3のローラ部材の回転軸方向中央部の外
径を、該第3のローラ部材の端部の外径よりも小さい逆
クラウン形状とすると共に、第1のローラ部材以外のベ
ルト部材を張架する複数のローラ部材の内の少なくとも
1つのローラ部材の回転軸方向中央部の外径を、該ロー
ラ部材の端部の外径よりも小さい逆クラウン形状とする
ことにより、ベルト部材の1周走行距離(1回転の移動
距離)が、両端部で長くなるようにされて、加熱ニップ
部直前でのベルト部材の中央部の緩みが防止され、転写
材上のトナー像の定着時の画像乱れの発生の抑止が図ら
れた定着装置の提供が可能となる。
【0052】なお上記の如きベルト部材中央部の緩みを
より少なくし、転写材上のトナー像の定着時の画像乱れ
の発生をより抑止するような構成の定着装置において、
加熱ニップ部側からトナー像を担持する転写材を進入さ
せ、加熱ニップ部を通して熱と圧力とを加えられること
により、加熱ニップ部側から進入される転写材上のトナ
ー像を定着するような構成とすることも可能である。か
かる場合は、ベルト部材の回転方向を図にて説明した方
向と反対方向に回転させる。
【0053】
【実施例】(実施例1)図1の画像形成装置と図2の逆
クラウン形状を有するローラ部材からなる定着装置とを
用いて、画像ずれについての性能テストを行った。主な
画像形成条件及び定着装置の条件は以下の通りである。
【0054】記録紙P:55kg/m2の紙厚の普通紙 環境条件:温度25℃、湿度50% 2成分現像剤:キャリアとして粒径が50μmのキャリ
ア粒子を使用し、またトナーとして粒径が6.5μmの
シアンの重合トナーを使用し、トナー濃度は6質量%に
調製 感光体ドラム:OPC感光体を使用 線速度:220m/sec 定着装置:定着方式としては図2にて説明したベルト方
式の定着装置を用いてテストを行った。
【0055】具体的構成は下記の如くである。 定着ベルト:基体として内径100mmで厚さ120μ
mの耐熱性のポリアミド樹脂を用い、基体上の外側(外
周面)に、厚さ210μmの絶縁性のシリコンゴムを被
覆したものに、離型層として表面に厚さ40μmのフッ
素樹脂(PFA)コーティング加工を施し、全層厚が3
70μmのものを用いた。
【0056】定着ローラ:金属性の芯金の外周面に、ゴ
ムローラ層としてゴム硬度(アスカーC硬度)が82度
のソリッドのシリコンゴムを被覆した外径が40mmの
もので、逆クラウン量が150μm/200mmの逆ク
ラウン形状のものを用いて定着ベルトを張架した。
【0057】加熱ローラ:内部に0.6kWのハロゲン
ヒータを設け、肉厚2mmのアルミ材を用いた円筒状の
金属パイプの表面に20μmのフッ素樹脂(PFA)コ
ーティング加工を施した外径が50mmのものを用い
た。
【0058】発熱ローラ:内部に1kWのハロゲンヒー
タを設け、肉厚2mmのステンレス材を用いた円筒状の
金属パイプの外周面に、ゴムローラ層としてゴム硬度
(アスカーC硬度)が82度のソリッドのシリコンゴム
を被覆した外径が40mmのものを用いた。
【0059】テンションローラ:ステンレス材を用いた
金属性の芯金の外周面に、ゴムローラ層として厚さ3m
mのスポンジ状のシリコーンゴムを用い、外径が20m
mのもので、逆クラウン量が150μm/200mmの
逆クラウン形状のものを用いて定着ベルトを張架した。
【0060】発熱ローラの定着ローラへの押圧荷重:回
転軸方向長さあたり、20N/cm 定着ベルトの張力:30N 上記構成により、加熱ニップ部の幅は10.5mmであ
った。また、発熱ローラの温度は175℃の設定温度と
した。
【0061】上記設定条件において、5万コピーのラン
ニングテストを行った結果、加熱ニップ部直前での定着
ベルト中央部の緩みによって生じる、記録紙上のトナー
像の定着時の画像乱れの発生が目視にて全く測定され
ず、また定着時のしわの発生も目視にて測定されず、定
着性の良好な画像形成がなされた。さらに、加熱ローラ
に逆クラウン量が150μm/200mmの逆クラウン
形状を設け、8万コピーのランニングテストを行った結
果、加熱ニップ部直前での定着ベルト中央部の緩みによ
って生じる、記録紙上のトナー像の定着時の画像乱れの
発生が目視にて全く測定されず、また定着時のしわの発
生も目視にて測定されず、定着性の良好な画像形成がな
された。テンションローラおよび加熱ローラに逆クラウ
ン形状を設けずに同様な条件にて5万コピーのランニン
グテストを行った結果、定着しわの発生は目視にて測定
されないものの、画像乱れの発生が目視にて測定され、
良好な画像が得られなかった。
【0062】(実施例2)図1の画像形成装置と図3の
逆クラウン形状を有するローラ部材からなる定着装置と
を用いて、画像ずれについての性能テストを行った。主
な画像形成条件は実施例1と同様な条件にてテストを行
った。定着装置の条件は以下の通りである。
【0063】定着装置:定着方式としては図3にて説明
したベルト方式の定着装置を用いてテストを行った。
【0064】具体的構成は下記の如くである。 定着ベルト:基体として内径100mmで厚さ120μ
mの耐熱性のポリアミド樹脂を用い、基体上の外側(外
周面)に、厚さ210μmの絶縁性のシリコンゴムを被
覆したものに、離型層として表面に厚さ40μmのフッ
素樹脂(PFA)コーティング加工を施し、全層厚が3
70μmのものを用いた。
【0065】定着ローラ:金属性の芯金の外周面に、ゴ
ムローラ層としてゴム硬度(アスカーC硬度)が82度
のソリッドのシリコンゴムを被覆した外径が40mmの
ものを用いた。
【0066】加熱ローラ:内部に0.6kWのハロゲン
ヒータを設け、肉厚2mmのアルミ材を用いた円筒状の
金属パイプの表面に20μmのフッ素樹脂(PFA)コ
ーティング加工を施した外径が50mmのもので、逆ク
ラウン量が150μm/200mmの逆クラウン形状の
ものを用いて定着ベルトを張架した。
【0067】発熱ローラ:内部に1kWのハロゲンヒー
タを設け、肉厚2mmのステンレス材を用いた円筒状の
金属パイプの外周面に、ゴムローラ層としてゴム硬度
(アスカーC硬度)が82度のソリッドのシリコンゴム
を被覆した外径が40mmのもので、逆クラウン量が1
50μm/200mmの逆クラウン形状のものを用い
た。
【0068】テンションローラ:ステンレス材を用いた
金属性の芯金の外周面に、ゴムローラ層として厚さ3m
mのスポンジ状のシリコーンゴムを用い、外径が20m
mのものを用いた。
【0069】発熱ローラの定着ローラへの押圧荷重:回
転軸方向長さあたり、20N/cm 定着ベルトの張力:30N 上記構成により、加熱ニップ部の幅は12.5mmであ
った。また、発熱ローラの温度は175℃の設定温度と
した。
【0070】上記設定条件において、5万コピーのラン
ニングテストを行った結果、加熱ニップ部直前での定着
ベルト中央部の緩みによって生じる、記録紙上のトナー
像の定着時の画像乱れの発生が目視にて全く測定され
ず、また定着時のしわの発生も目視にて測定されず、定
着性の良好な画像形成がなされた。さらに、テンション
ローラに逆クラウン量が150μm/200mmの逆ク
ラウン形状を設け、8万コピーのランニングテストを行
った結果、加熱ニップ部直前での定着ベルト中央部の緩
みによって生じる、記録紙上のトナー像の定着時の画像
乱れの発生が目視にて全く測定されず、また定着時のし
わの発生も目視にて測定されず、定着性の良好な画像形
成がなされた。加熱ローラおよびテンションローラに逆
クラウン形状を設けずに同様な条件にて5万コピーのラ
ンニングテストを行った結果、定着しわの発生は目視に
て測定されないものの、画像乱れの発生が目視にて測定
され、良好な画像が得られなかった。
【0071】
【発明の効果】請求項1ないし4によれば、第1のロー
ラ部材と第3のローラ部材の一方または両方を弾性層を
有するローラ部材とし、第1のローラ部材の回転軸方向
中央部の外径を、該第1のローラ部材の端部の外径より
も小さい逆クラウン形状とすると共に、第1のローラ部
材以外のベルト部材を張架する複数のローラ部材の内の
少なくとも1つのローラ部材の回転軸方向中央部の外径
を、該ローラ部材の端部の外径よりも小さい逆クラウン
形状とすることにより、ベルト部材の1周走行距離(1
回転の移動距離)が、両端部で長くなるようにされて、
ベルト部材の緩みが防止され、転写材上のトナー像の定
着時の画像乱れの発生の抑止が図られた定着装置の提供
が可能となる。
【0072】請求項5ないし8によれば、第1のローラ
部材と第3のローラ部材の一方または両方を弾性層を有
するローラ部材とし、第3のローラ部材の回転軸方向中
央部の外径を、該第3のローラ部材の端部の外径よりも
小さい逆クラウン形状とすると共に、第1のローラ部材
以外のベルト部材を張架する複数のローラ部材の内の少
なくとも1つのローラ部材の回転軸方向中央部の外径
を、該ローラ部材の端部の外径よりも小さい逆クラウン
形状とすることにより、ベルト部材の1周走行距離(1
回転の移動距離)が、両端部で長くなるようにされて、
加熱ニップ部直前でのベルト部材の中央部の緩みが防止
され、転写材上のトナー像の定着時の画像乱れの発生の
抑止が図られた定着装置の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる定着装置を用いる画像形成装置
の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図で
ある。
【図2】本発明のベルト部材の緩み防止の第1の例を示
す定着装置の概要断面構成図である。
【図3】本発明のベルト部材の緩み防止の第2の例を示
す図である。
【図4】ベルト部材の緩み防止のため定着装置の各ロー
ラ部材に設けられる逆クラウン量を示す図である。
【図5】ベルト部材を用いる定着装置の従来の問題点を
示す図である。
【符号の説明】
10 感光体ドラム 11 スコロトロン帯電器 12 露光光学系 13 現像器 14A 搬送ベルト 14C 転写ローラ 15 給紙カセット 16 タイミングローラ 17 定着装置 17a 発熱ローラ 17b 定着ローラ 17c 加熱ローラ 17d テンションローラ 27 定着ベルト 100 プロセスユニット 171a,171c 金属パイプ 171b 芯金 172a,172b ゴムローラ層 172c 離型層 Na 加熱ニップ部 P 記録紙

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端状のベルト部材と、 前記ベルト部材の回転方向下流側において前記ベルト部
    材を張架する第1のローラ部材と、 前記ベルト部材の回転方向上流側において前記ベルト部
    材を張架する第2のローラ部材と、 前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と当接し
    て前記ベルト部材を押圧し、内部に発熱体を有する第3
    のローラ部材と、 前記第1のローラ部材と前記第2のローラ部材との間
    で、前記第3のローラ部材と反対側で前記ベルト部材に
    内接する第4のローラ部材とからなる複数のローラ部材
    を少なくとも備え、転写材上のトナー像を定着する定着
    装置において、 前記第3のローラ部材と前記ベルト部材との間に加熱ニ
    ップ部を形成するもので、 前記第1のローラ部材と前記第3のローラ部材の一方ま
    たは両方を弾性層を有するローラ部材とし、 前記第1のローラ部材の回転軸方向中央部の外径を、該
    第1のローラ部材の端部の外径よりも小さい逆クラウン
    形状とすると共に、 第1のローラ部材以外のベルト部材を張架する複数のロ
    ーラ部材の内の少なくとも1つのローラ部材の回転軸方
    向中央部の外径を、該ローラ部材の端部の外径よりも小
    さい逆クラウン形状とすることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のローラ部材以外のベルト部材
    を張架する複数のローラ部材の逆クラウン形状の逆クラ
    ウン量の合計値が、前記第1のローラ部材の逆クラウン
    形状の逆クラウン量の値よりも大きいことを特徴とする
    請求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のローラ部材の中央部から端部
    方向への外径差を前記第1のローラ部材の逆クラウン量
    とするもので、前記第1のローラ部材の逆クラウン量を
    100〜200μm/200mmとすることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のローラ部材により前記ベルト
    部材が回転駆動されることを特徴とする請求項1〜3の
    何れか1項に記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 無端状のベルト部材と、 前記ベルト部材の回転方向下流側において前記ベルト部
    材を張架する第1のローラ部材と、 前記ベルト部材の回転方向上流側において前記ベルト部
    材を張架する第2のローラ部材と、 前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と当接し
    て前記ベルト部材を押圧し、内部に発熱体を有する第3
    のローラ部材と、 前記第1のローラ部材と前記第2のローラ部材との間
    で、前記第3のローラ部材と反対側で前記ベルト部材に
    内接する第4のローラ部材とからなる複数のローラ部材
    を少なくとも備え、転写材上のトナー像を定着する定着
    装置において、 前記第3のローラ部材と前記ベルト部材との間に加熱ニ
    ップ部を形成するもので、 前記第1のローラ部材と前記第3のローラ部材の一方ま
    たは両方を弾性層を有するローラ部材とし、 前記第3のローラ部材の回転軸方向中央部の外径を、該
    第3のローラ部材の端部の外径よりも小さい逆クラウン
    形状とすると共に、 第1のローラ部材以外のベルト部材を張架する複数のロ
    ーラ部材の内の少なくとも1つのローラ部材の回転軸方
    向中央部の外径を、該ローラ部材の端部の外径よりも小
    さい逆クラウン形状とすることを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のローラ部材以外のベルト部材
    を張架する複数のローラ部材の逆クラウン形状の逆クラ
    ウン量の合計値が、前記第3のローラ部材の逆クラウン
    形状の逆クラウン量の値よりも大きいことを特徴とする
    請求項5に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 前記第3のローラ部材の中央部から端部
    方向への外径差を前記第3のローラ部材の逆クラウン量
    とするもので、前記第3のローラ部材の逆クラウン量を
    100〜200μm/200mmとすることを特徴とす
    る請求項5または6に記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 前記第1のローラ部材により前記ベルト
    部材が回転駆動されることを特徴とする請求項5〜7の
    何れか1項に記載の定着装置。
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