JP4004027B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1の像担持体に形成された第1の画像を第2の像担持体に転写し、該第2の像担持体に転写された第1の画像を記録媒体の一方の面に転写すると共に、前記第1の像担持体に形成された第2の画像を前記記録媒体の他方の面に転写し、該記録媒体の各面に転写された第1及び第2の画像を、少なくとも熱の作用により当該記録媒体の各面に定着する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子複写機、プリンタ、ファクシミリ、印刷機、或いはこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機などとして構成される上記形式の画像形成装置は従来より公知である(例えば、特開平1−209470号公報参照)。この形式の画像形成装置は、記録媒体を像担持体に2度送り込んで、その記録媒体の一方の面と他方の面にそれぞれ画像を転写する必要がないため、記録媒体の搬送トラブルの発生を抑え、高速で記録媒体の各面に画像を形成することができる。
【0003】
従来提案されているこの種の画像形成装置においては、記録媒体の各面に転写された画像を定着する定着手段が、第2の像担持体よりも記録媒体搬送方向下流側に配置され、第2の像担持体を離れた記録媒体が定着手段を通過するように構成されている。ところが、この構成によると、第2の像担持体による記録媒体の搬送速度と、定着手段による記録媒体の搬送速度を完全に一致させることは困難であるため、両搬送速度にわずかな相違が生じるおそれがある。かかる相違が生じると、記録媒体は定着手段による搬送速度で搬送されることになり、これによって記録媒体上の未定着画像にぶれが生じやすくなる。
【0004】
また、第1の像担持体から第2の像担持体への第1の画像の転写と、該第1の画像の記録媒体への転写と、第1の像担持体から記録媒体への第2の画像の転写は、全て、静電気力を利用する静電転写によって行われるように構成されていたので、これらの転写を行うために消費されるエネルギーの量が多くなる欠点も免れなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来の欠点を除去した冒頭に記載した形式の画像形成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置において、前記第1及び第2の画像を記録媒体の各面にそれぞれ定着する定着手段として、前記記録媒体が第2の像担持体に重ね合わされた状態で、該記録媒体の各面に転写された第1及び第2の画像に熱を付与する熱定着方式の定着手段を用いると共に、前記第2の像担持体の温度を検知する温度検知手段を設け、該温度検知手段により検知された第2の像担持体の温度が所定温度以上であるとき、第1の像担持体から第2の像担持体への第1の画像の転写と、該第2の像担持体から記録媒体の一方の面への第1の画像の転写と、前記第1の像担持体から記録媒体の他方の面への第2の画像の転写のうち少なくとも1つの転写を、第2の像担持体の保有する熱を利用して行い、前記温度検知手段により検知された第2の像担持体の温度が所定温度よりも低いときは、いずれの転写も静電気力を利用して行うことを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項1)。
【0010】
また、上記請求項1に記載の画像形成装置において、前記定着手段は、加熱される第1及び第2の定着部材を有し、前記第1の画像が転写される第2の像担持体の表面の反対側の面を裏面としたとき、該第2の像担持体の表面に重ね合わされた記録媒体の各面に画像を定着する定着動作時に、前記第1の定着部材が記録媒体の他方の面に接触し、前記第2の定着部材が第2の像担持体の裏面に接触して、該第1及び第2の定着部材が記録媒体と第2の像担持体を挟み込み、定着動作時以外の時期に、前記第1及び第2の定着部材が前記第2の像担持体から離間するように、当該第1及び第2の定着部材をそれぞれ移動可能に支持すると有利である(請求項2)。
【0011】
さらに、上記請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記第2の像担持体が無端ベルトにより構成されていると有利である(請求項3)。
【0012】
また、上記請求項3に記載の画像形成装置において、無端ベルトより成る前記第2の像担持体の厚みが50〜200μmであると有利である(請求項4)。
【0013】
さらに、上記請求項3又は4に記載の画像形成装置において、定着動作時に、前記第1及び第2の定着部材は、前記第2の像担持体の移動方向に位置をずらした状態で、記録媒体と第2の像担持体を挟み込むように位置すると有利である(請求項5)。
【0014】
また、上記請求項5に記載の画像形成装置において、前記第2の像担持体のベルトループ内に配置された第2の定着部材を、第2の像担持体のベルトループ外に配置された第1の定着部材よりも、第2の像担持体の移動方向上流側に位置をずらして配置すると有利である(請求項6)。
【0015】
さらに、上記請求項5に記載の画像形成装置において、前記第2の像担持体のベルトループ内に配置された第2の定着部材を、第2の像担持体のベルトループ外に配置された第1の定着部材よりも、第2の像担持体の移動方向下流側に位置をずらして配置すると共に、定着動作時の第2の定着部材からの供給熱量を、定着動作時の第1の定着部材からの供給熱量よりも多くなるように構成すると有利である(請求項7)。
【0016】
また、上記請求項7に記載の画像形成装置において、定着動作時の第2の定着部材の温度を、定着動作時の第1の定着部材の温度よりも高く設定すると有利である(請求項8)。
【0017】
さらに、上記請求項7又は8に記載の画像形成装置において、第2の定着部材の熱伝導度が、第1の定着部材の熱伝導度よりも大きくなるように、第1及び第2の定着部材を構成すると有利である(請求項9)。
【0018】
また、上記請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置において、画像が転写される転写領域と、前記定着手段が、無端ベルトより成る第2の像担持体の張り側に配置されていると有利である(請求項10)。
【0019】
さらに、上記請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成装置において、無端ベルトより成る第2の像担持体によって、記録媒体が下方から上方に向けて搬送されるように、該第2の像担持体を配置すると有利である(請求項11)。
【0020】
また、上記請求項11に記載の画像形成装置において、前記定着手段を前記第1の像担持体よりも上方に配置すると有利である(請求項12)。
【0021】
さらに、上記請求項1乃至12のいずれかに記載の画像形成装置において、少なくとも前記第2の像担持体を含むユニットが、該ユニット以外の画像形成装置本体部分に対して開放可能に支持され、該ユニットの開放により、記録媒体の搬送経路が開放されるように構成すると有利である(請求項13)。
【0022】
また、上記請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成装置において、前記第1の像担持体に、互いに異なる色の複数の画像を重ねた第1及び第2の画像をそれぞれ形成する作像手段を具備していると有利である(請求項14)。
【0023】
さらに、上記請求項14に記載の画像形成装置において、前記作像手段は、互いに異なった色の画像がそれぞれ形成される複数の感光体を具備し、各感光体に形成された各色の画像を前記第1の像担持体に転写して、該第1の像担持体に第1及び第2の画像をそれぞれ形成するように構成されていると有利である(請求項15)。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
【0025】
図1は画像形成装置の概略垂直断面図であり、その画像形成装置本体100内には、矢印A方向に回転駆動されるドラム状の感光体により構成された第1の像担持体1と、第2の像担持体10とが設けられている。ここに示した第2の像担持体10は、回転可能な複数のローラ11,12,13に巻き掛けられて矢印B方向に回転駆動される無端ベルトにより構成されている。かかる第2の像担持体に代え、回転駆動されるドラム状の第2の像担持体を用いることもできる。同様に第1の像担持体として、複数のローラに巻き掛けられて回転駆動される無端ベルトを用いることもできる。
【0026】
第2の像担持体10には、後述するように第1の像担持体から第1の画像が転写されるが、その第1の画像が転写される第2の像担持体10の面を表面、その反対側の面を裏面と称することにすると、第1の像担持体1の外周面の一部が第2の像担持体10の表面に当接している。
【0027】
第1の像担持体1のまわりには、除電装置L、帯電装置3、現像装置5及びクリーニング装置2がそれぞれ設けられ、帯電装置3と現像装置5の間の第1の像担持体表面部分は、露光装置4より発せられるレーザ光4Aが照射される光書き込み部となっている。
【0028】
第2の像担持体10の裏面側、すなわち第2の像担持体10のベルトループ内には、第1の転写装置20が第1の像担持体1の近傍に配置され、第1の像担持体1が当接した第2の像担持体の表面部分よりもその移動方向下流側の表面部分には、第2の転写装置21が対向して設けられている。図1に示した例では、第1の転写装置20は第2の像担持体10の裏面に接触して回転する転写ローラにより構成され、第2の転写装置21は第2の像担持体10の表面に対向し、かつその表面から離間したコロナ放電器により構成されている。第2の像担持体10を挟んで第2の転写装置21に対向した位置には裏当てローラ15が配置されている。
【0029】
また、第2の転写装置21よりも第2の像担持体移動方向下流側の部位には定着手段30が設けられている。本例の定着手段30は、第2の像担持体10のベルトループ外に配置された第1の定着部材18Bと、ベルトループ内に配置された第2の定着部材18Aと、これらの定着部材18A,18Bの内部にそれぞれ配置されたヒータよりなる熱源を有し、各ヒータへの通電によって各定着部材18A,18Bがそれぞれ加熱されるように構成されている。図示した例では第1及び第2の定着部材18B,18Aが共に、回転駆動される定着ローラにより構成されているが、回転駆動される無端ベルトなどから成る定着部材を用いることもできる。また、特に第2の定着部材としては、第2の像担持体10の裏面に摺接する非回転体より成る定着部材を用いることも可能である。
【0030】
また、定着ローラより成る第1の定着部材18Bを回転自在に支持した定着手段のケース18Cは、第1の定着部材18Bと共に、支点30Aを中心として矢印G方向に揺動可能に支持され、第1の定着部材18Bが、図1に示したように第2の像担持体10から離れた位置と、図2に示したように第2の像担持体10の表面に圧接した位置を占めることができる。第1の定着部材18Bが第2の像担持体10から離れているとき、第2の定着部材18Aも第2の像担持体10の裏面から離間し、第1の定着部材18Bが第2の像担持体10に圧接すると、位置不動に配置された第2の定着部材18Aに第2の像担持体10の裏面が圧接する。
【0031】
また、第1の定着部材18Bよりも第2の像担持体移動方向下流側の部位には、第2の像担持体10用のクリーナ25が設けられ、ここに例示したクリーナ25は、第2の像担持体10の表面を清掃するクリーニング部材の一例であるクリーニングローラ25Aと、そのクリーニングローラ25Aに圧接したクリーニングブレード25Bと、トナー搬送部材25Cと、これらを収容したクリーニングケース25Dとを有している。このクリーナ25は、支点Dを中心として矢印H方向に揺動可能に支持され、クリーニングローラ25Aが、図1に示したように第2の像担持体10の表面から離間した位置と、図2に示したように第2の像担持体10の表面に当接した位置を占めることができる。
【0032】
さらに、第2の像担持体10のベルトループ内には、該第2の像担持体の裏面に接触してその温度を検知する温度検知手段14と、冷却手段16がそれぞれ設けられている。
【0033】
次に、図1及び図2と共に図3乃至図6を参照して画像形成装置の動作を説明しながら、画像形成装置の他の構成を明らかにする。なお、図3乃至図6においては、便宜上、第1の像担持体1と第2の像担持体10が離れているように図示してあるが、前述のようにこれらは互いに接触している(図9乃至図12においても同じ)。
【0034】
画像形成動作時に、第1の像担持体1は図1に矢印Aで示した方向に回転駆動され、第2の像担持体10は矢印B方向に回転駆動される。このとき、第1の像担持体1の表面電位が除電装置Lからの光の照射によって初期化され、次いで帯電装置3によって第1の像担持体表面が所定の極性、図の例ではマイナス極性に均一に帯電される。その帯電面には、露光装置4から出射するレーザ光4Aが照射され、第1の像担持体1に画情報に対応した静電潜像が形成される。すなわち露光装置4内のポリゴンミラー4Bは、モータにより回転駆動され、図示していないレーザ光源から出射したレーザ光がポリゴンミラー4B及びミラー4Dでそれぞれ反射し、fθレンズ4Cを経て第1の像担持体1の表面に至り、その第1の像担持体1に静電潜像を形成する。この例では、レーザ光4Aを照射されて表面電位の絶対値が低下した第1の像担持体の表面部分が静電潜像、すなわち画像部となる。
【0035】
上記静電潜像は、現像装置5を通るときトナー像として可視像化され、第1の像担持体1上にトナーによる第1の画像が形成される。図示した例では、現像装置5の現像ローラ5Aに担持されて搬送される乾式の現像剤のトナーが第1の像担持体1の帯電極性と同極性に帯電し、現像ローラ5Aには、これと同じ極性のバイアス電圧が印加され、かかるトナーが静電潜像に静電的に移行する。このようにして第1の画像が形成され、その第1の画像が第1の像担持体1の表面に保持される。図3乃至図6においては、トナー像を構成するトナーを、模式的に黒丸で示し、そのトナーに符号Tを付してある。
【0036】
第1の像担持体1上に形成されたトナー像は、後述する態様で図3に示す如く第2の像担持体10の表面に転写される。第1の画像を第2の像担持体10上に転写した後の第1の像担持体表面に付着する転写残トナーは、クリーニング装置2のクリーニング部材2Aによって除去される。
【0037】
第2の像担持体10上に転写された第1の画像は、その第2の像担持体10に担持されて矢印B方向に移動する。このとき、その第1の画像が乱されないように、定着手段30の第1の定着部材18Bと、クリーナ25のクリーニングローラ25Aは、第2の像担持体10の表面から離間している。第2の像担持体10上の第1の画像が所定のところまで移動すると、図4に示すように、前述したところと全く同様にして、除電、帯電、露光、現像により第1の像担持体1上にトナー像よりなる第2の画像が形成され始まる。第2の画像を形成するトナーも所定の極性、この例ではマイナス極性に帯電されている。
【0038】
一方、図1に示すように、第1の像担持体1の下方の給紙装置の給紙カセット26には、例えば転写紙や樹脂シートなどからなる記録媒体Pが収容され、その最上位の記録媒体Pの上面に当接した給紙ローラ27が回転することにより、最上位の記録媒体が図4に示すように矢印C方向に送り出される。
【0039】
送り出された記録媒体Pは、レジストローラ対28の回転によって所定のタイミングで第2の像担持体10と第1の像担持体1との間に給送され、第2の像担持体10の表面に担持されて搬送される。図示した例では、第2の像担持体10として中抵抗ベルトが使用され、かかる第2の像担持体10の持つ電荷によって記録媒体Pが第2の像担持体10に静電的に保持される。第2の像担持体10にバイアスを印加し、その静電気力によって記録媒体を第2の像担持体10上に保持するように構成してもよい。
【0040】
第2の像担持体10に担持された記録媒体Pが第1の像担持体1と第2の像担持体10の間を通るとき、図5に示すように、第1の像担持体1上の第2の画像が後述する態様で記録媒体Pに転写される。このとき、第1の像担持体1に同期して回転する第2の像担持体10上の第1の画像が一回りして来ており、その第1の画像が後述する態様で記録媒体Pに転写される。第2の像担持体上の第1の画像が転写される記録媒体面を一方の面とし、第1の像担持体上の第2の画像が転写される記録媒体面を他方の面とすると、記録媒体Pの一方の面と他方の面に第1及び第2の画像が正しく転写されるように、第1の像担持体1への画像書き込み開始タイミングと記録媒体Pの給送タイミングが制御される。第2の画像を転写した後に第1の像担持体上に残留する転写残トナーがクリーニング装置2により除去されることも、第1の画像の場合と変りはない。
【0041】
上述のように第1の画像と第2の画像が転写された記録媒体Pは、第2の像担持体10の表面に重ね合わされたまま、その第2の像担持体10によって定着手段30に搬送され、ここを通過する。このとき、図2及び図6に示すように、第1の定着部材18Bが記録媒体Pを介して第2の像担持体10の表面に圧接し、これに伴って第2の定着部材18Aも第2の像担持体10の裏面に圧接する。そして、これらの定着部材18A,18Bは各ヒータにより加熱されながら、それぞれ図2に矢印で示す方向に回転駆動される。これにより、第2の像担持体10に重ね合わされた記録媒体Pの各面に転写された第1及び第2の画像に熱と圧力が与えられ、その各画像を形成するトナーが溶融し、各画像が記録媒体Pにほぼ同時に定着される。定着されたトナー像については、図6に符号TAを付して模式的に示してある。
【0042】
上述のように、本例の画像形成装置においては、熱と圧力の作用で第1及び第2の画像を記録媒体に定着するように構成されているが、熱の作用だけで、各画像を記録媒体に定着する定着手段を採用することもできる。定着手段としては、少なくとも熱の作用で各画像を記録媒体に定着する熱定着方式の定着手段が用いられるのである。
【0043】
定着手段30を通過した記録媒体Pは、第2の像担持体10を離れた後、図1に示したガイド板31A,31Bによって案内されながら、排紙ローラ32A,32Bによって搬送され、矢印Eで示すように画像形成装置本体100の上部の排紙スタック部40に排出される。
【0044】
記録媒体Pに転写されずに第2の像担持体表面に残された転写残トナーがクリーナ25を通るとき、図2及び図6に示すようにそのクリーニングローラ25Aが回転しながら第2の像担持体10の表面に当接し、このクリーニングローラ25Aによって転写残トナーが第2の像担持体10の表面から除去される。クリーニングローラ25Aに付着したトナーは、クリーニングブレード25Bにより掻き取られ、トナー搬送部材25Cによってクリーニングケース25D外に排出され、図示していないトナー収納部に集められる。
【0045】
上述の動作が繰り返し行われることにより、排紙スタック部40には多数の記録媒体が上下に重ねてスタックされる。排紙部を上述のように構成した場合、記録媒体は、第1の像担持体1から第2の画像を転写された他方の面を下にして排紙スタック部40上に載置されるので、ここに載置された多数の記録媒体に形成された画像の頁順を揃えるには、先ず2頁目の第1の画像を第1の像担持体1上に形成し、この画像を第2の像担持体10を介して記録媒体の一方の面に転写すると共に、第1の像担持体1上に1頁目の第2の画像を形成し、これを記録媒体の他方の面に転写する。同様にして次の記録媒体の一方の面には、第1の像担持体1上に形成した4頁目の第1の画像を、第2の像担持体10を介してその記録媒体の一方の面に転写し、第1の像担持体1上に形成した3頁目の第2の画像を記録媒体の他方の面に転写する。かかる動作を繰り返すことにより、排紙スタック部40上にスタックされた記録媒体の各面に形成された画像の頁順を揃えることができる。
【0046】
また、第1の像担持体1の表面に形成される第1の画像は正像となっていて、これが第2の像担持体10上に転写されることにより逆像、すなわち鏡像となり、さらにこの第1の画像が記録媒体の一方の面に転写されることにより、正像となる。第1の像担持体1上に次に形成される第2の画像は逆像となり、これが記録媒体の他方の面に転写されて正像となる。
【0047】
上述のように記録媒体に形成された画像の頁順が揃えられるように第1の像担持体1にそれぞれ第1及び第2の画像を形成するために、画像データをメモリに貯蔵する公知の方法が採用され、また第1の像担持体1にそれぞれ正像と逆像を形成するために従来より公知の画像処理技術が採用される。
【0048】
上述のように、本例の画像形成装置は、第1の像担持体1に形成された第1の画像を第2の像担持体10に転写し、その第2の像担持体10に転写された第1の画像を記録媒体Pの一方の面に転写すると共に、第1の像担持体1上に次に形成された第2の画像を記録媒体Pの他方の面に転写し、その記録媒体Pの各面に転写された第1及び第2の画像を、少なくとも熱の作用により当該記録媒体Pの各面に定着するように構成されている。しかも上記第1及び第2の画像を記録媒体Pの各面にそれぞれ定着する定着手段として、記録媒体Pが第2の像担持体10に重ね合わされた状態で、該記録媒体Pの各面に転写された第1及び第2の画像に熱を付与する熱定着方式の定着手段30が用いられている。
【0049】
上述のように、本例の画像形成装置においては、記録媒体Pを第2の像担持体10の表面に重ね合わせた状態で、記録媒体Pの一方の面と他方の面にそれぞれ転写された第1及び第2の画像を定着することができる。記録媒体が第2の像担持体10から離れた後に、その記録媒体に転写された各画像を定着するのではなく、記録媒体を第2の像担持体10の表面に重ね合わせたまま、画像を定着するので、画像が乱れることがなく、画像ぶれが発生することを防止できる。
【0050】
ところで、図1に示した第1の転写装置20と第2の転写装置21は、第1の像担持体1上の第1の画像を第2の像担持体10に転写し、また第2の像担持体10上の第1の画像を記録媒体Pの一方の面に転写し、さらに第1の像担持体1上の第2の画像を記録媒体Pの他方の面に転写する転写手段の一例を構成するものである。
【0051】
かかる転写手段を用いて画像を転写する場合、一般に採用される方式は、静電気力を利用する静電転写方式である。この方式を図1に示した画像形成装置に採用した場合の具体例を説明すると、第1の像担持体1上の第1の画像を第2の像担持体10の表面に転写するときは、第1の転写装置20に、第1の像担持体上のトナーと逆極性(この例ではプラス極性)の電圧を印加し、第1の像担持体上のトナー像を静電的に第2の像担持体10の表面に移行させる。同じく、第1の像担持体上の第2の画像を記録媒体Pの他方の面に転写するときも、第1の転写装置20に対し、第1の像担持体上のトナーと逆極性、すなわちプラス極性の電圧を印加して、第1の像担持体上の第2の画像を静電的に記録媒体Pの他方の面に転写する。また、第2の像担持体上の第1の画像を記録媒体Pの一方の面に転写するときは、第2の転写装置21(図示した例ではその転写装置21のチャージワイヤ)に、第2の像担持体10上の第1の画像を形成するトナーの帯電極性と逆極性(この例ではプラス極性とする)の電圧を印加し、第1の画像を記録媒体Pの一方の面に静電的に移行させる。
【0052】
ところが、上述のように全ての画像の転写を静電気力を利用して行うように構成すると、第1及び第2の転写装置20,21に、その都度、電圧を印加する必要があるため、消費電力が嵩み、画像形成装置の維持費が上昇する欠点を免れない。第2の像担持体10が、加熱された第1及び第2の定着部材18B,18Aを通過するとき、これらの定着部材によって熱を与えられ、第2の像担持体10の温度が上昇するが、この第2の像担持体10の保有する熱を利用すれば、静電気力によらずに画像の転写が可能となる。
【0053】
本例の画像形成装置は、上述した点に着目して、第1の像担持体1から第2の像担持体10への第1の画像の転写と、その第2の像担持体10から記録媒体Pの一方の面への第1の画像の転写と、第1の像担持体1から記録媒体Pの他方の面への第2の画像の転写のうちの少なくとも1つの転写を、第2の像担持体10の保有する熱を利用して行うように構成されている。このように、第2の像担持体の保有する熱を利用して画像を転写する方式を熱転写方式と称することにすると、この熱転写方式で画像を転写しない場合には、当然、上述の静電気力を利用する静電転写方式で画像の転写が行われる。熱転写方式を採用すれば、転写装置に電圧を印加する必要がないため、エネルギーの消費量を抑えることができる。
【0054】
上述の熱転写方式を採用した場合、画像の転写を行うとき、第2の像担持体10の温度が画像の転写に適した値にまで上昇していなければならない。そこで、本例の画像形成装置には前述のように第2の像担持体10の温度を検知する温度検知手段14が設けられており、温度検知手段14により検知された第2の像担持体10の温度が所定温度以上であるとき、第1の像担持体1から第2の像担持体10への第1の画像の転写と、その第2の像担持体10から記録媒体Pの一方の面への第1の画像の転写と、第1の像担持体1から記録媒体Pの他方の面への第2の画像の転写のうち少なくとも1つの転写を、第2の像担持体10の保有する熱を利用して行い、温度検知手段14により検知された第2の像担持体10の温度が所定温度よりも低いときは、いずれの転写も静電気力を利用して行うように構成されている。
【0055】
上述した構成のより具体的な例を説明する。矢印B方向に回転する第2の像担持体10の温度が温度検知手段14により検知され、その検知温度が、熱転写可能な所定温度T0以上であるときは、第1の転写装置20には電圧は印加されず、この第1の転写装置20によって第1の像担持体1の表面に押圧された第2の像担持体10の表面に、その第2の像担持体10が保有する熱を利用して、第1の像担持体1上に形成された第1の画像が熱転写される。同様に、第2の像担持体10の温度が上述の所定温度T0以上であるとき、第2の像担持体10上の第1の画像を記録媒体Pの一方の面に転写するときも、第1の転写装置20に電圧は印加されず、第1の転写装置20によって第1の像担持体1に対して押圧された第2の像担持体10の有する熱を利用して、第2の像担持体上の第1の画像が記録媒体Pに転写される。このとき同時に第1の像担持体1上の第2の画像が、第2の像担持体10の保有する熱を利用して記録媒体Pの他方の面に熱転写される。
【0056】
このように、上述した例では、温度検知手段14による検知温度が所定温度T0以上であるとき、いずれの画像の転写も第2の像担持体10の有する熱を利用して熱転写される。従って、両面に画像の転写された記録媒体Pが、第2の像担持体10の表面に重なった状態で第2の転写装置21を通るとき、第2の転写装置21に電圧は印加されず、その転写装置21は非作動状態となる。
【0057】
上述の熱転写が行われるとき、転写ローラより成る第1の転写装置20は、裏当て用のバックアップローラとしての用をなす。熱転写が可能な所定温度T0は、トナーの種類や、環境条件や動作条件などにより異なるが、例えば、定着手段30により画像を定着するときの温度よりも30乃至80℃低い温度に設定することが好ましい。
【0058】
温度検知手段14により検知された第2の像担持体10の温度が所定温度T0よりも低いときは、前述のように全ての画像の転写が静電転写により行われる。すなわち、第1の像担持体上の第1の画像を第2の像担持体10に転写するときも、また第1の像担持体1上の第2の画像を記録媒体Pの他方の面に転写するときも、第1の転写装置20に、第1の像担持体上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加される。また第2の像担持体上の第1の画像を記録媒体Pの一方の面に転写するとき、その第1の画像が第2の転写装置21を通るとき、当該転写装置21に、第1の画像のトナー帯電極性と逆極性の電圧が印加される。
【0059】
第2の像担持体10の温度が所定温度T0以上であるとき、全ての画像の転写を熱転写方式で行う代りに、一部の転写を静電転写方式により行うことも可能である。
【0060】
上述のように、少なくとも一部の画像転写を熱転写方式で行うように構成することにより、全ての画像の転写を静電転写方式で行う場合に比べて、消費電力を少なくでき、省エネルギー化を達成できる。
【0061】
図示した例では、転写手段が第1及び第2の転写装置20,21によって構成されているが、他の適宜な転写手段を採用することもできる。例えば、第2の像担持体10の表面に転写された第1の画像を、コロナ放電器などから成る極性変換手段(図示せず)によって、本来のマイナス極性からプラス極性に変換させれば、静電転写により画像を転写する場合に、第1の転写装置にプラスの電圧を印加するだけで、第2の像担持体10上の第1の画像と、第1の像担持体1上の第2の画像を同時に記録媒体Pの一方の面と他方の面にそれぞれ転写できる。
【0062】
また、第1の像担持体上に形成された第2の画像のトナーの帯電極性を、本来のマイナス極性からプラス極性に変換させれば、静電転写により画像を転写する場合に、第1の転写装置20にマイナス極性の電圧を印加するだけで、第2の像担持体上のマイナス極性の第1の画像と、第1の像担持体上のプラス極性の第2の画像を同時に記録媒体の各面に静電的に転写することができる。これらの場合には、第2の転写装置21は不要であり、第1の転写装置20だけで転写手段を構成できる。
【0063】
さらに、画像形成装置が作動を開始した直後の時期に、第2の像担持体10の温度が所定温度T0に達していない場合、上述の例では、静電転写により画像を転写することになるが、この構成に代え、定着手段30の熱によって第2の像担持体10が所定温度T0以上に達した後に、画像形成動作を行うようにすれば、全ての画像の転写を熱転写方式で行うことができる。
【0064】
上述のように全ての画像の転写を熱転写で行うように構成すれば、転写装置は不要となり、また第2の像担持体10を中抵抗体以外の電気的性質を有する材料によって構成することもでき、そのコストを下げることが可能となる。
【0065】
記録媒体Pがその搬送経路でトラブル(ジャム)を起こし、その記録媒体を除去する際、作業者が第2の像担持体10に手を触れたとき、その第2の像担持体10が高温度となっていると危険である。また、画像形成動作中の異常動作により第2の像担持体10の温度が過度に上昇することも考えられる。このような場合、前述の冷却手段16によって第2の像担持体10が冷却される。
【0066】
冷却手段16としては、第2の像担持体10の裏面に接触して、その第2の像担持体10を冷却するヒートパイプや、第2の像担持体10に空気を流通させてその第2の像担持体10を冷却する送風装置などを採用することができる。送風装置を用いた場合には、第2の像担持体10の表面に保持された第1の画像が空気の流れで乱されないように、例えば、第1の画像が記録媒体Pに転写された後の第2の像担持体10に空気を流通させたり、第2の像担持体10の裏面側に空気を流通させるようにすることが好ましい。
【0067】
第2の像担持体10を冷却手段16によって常に冷却すると、画像の転写効率が低下するなどの不具合が発生するため、前述のようにジャム発生時や、異常動作発生時などの特別な場合にだけ冷却手段を作動させるようにすることが好ましい。また、特に低速の画像形成装置の場合には、部品コストを抑えるために、冷却手段を設けないようにすることもできる。
【0068】
上述のように、冷却手段16により特別な場合にだけ第2の像担持体10を冷却し、或いはその冷却手段をなくすことができるので、画像形成ごとに第2の像担持体を冷却手段によって冷却するように構成した場合に比べ、エネルギーロスを抑え、第1及び第2の定着部材18B,18Aの加熱に要するエネルギーの量が過度に多くなることを阻止できる。。
【0069】
また、第2の像担持体10の保持する熱を利用して画像を転写するとき、すなわち第1の像担持体1から第2の像担持体10への第1の画像の熱転写と、第2の像担持体10から記録媒体Pへの第1の画像の熱転写と、第1の像担持体1から記録媒体Pへの第2の画像の熱転写とを行うときの画像に対する離型性(トナーの離れやすさ)は、第1の像担持体1、第2の像担持体10、記録媒体Pの順に大きくなるように、第1の像担持体1と第2の像担持体10の表面をそれぞれ形成することが望ましい。特に、これらの離型性の大小関係を、第1の像担持体>第2の像担持体≫記録媒体とすることが好ましい。
【0070】
第2の像担持体10の具体的構成例を示すと、この第2の像担持体10は、画像定着時の熱に耐え得るように、すなわち熱による伸びと変形が少なくなるように耐熱性が必要である。しかもこの第2の像担持体10が中間転写ベルトとしての特性を必要とすることから、第2の像担持体10を、基体部分と表層の2層構造のベルトにより構成することが好ましく、その全体の体積抵抗率を10乃至1014Ωcmとすることが望ましい。ベルトの基体としては、低抵抗の耐熱性樹脂フィルムが適している。またベルトの表層として、パーフルオロアルコキシ(PFA)、4フッ化エチレン(PTFE)などの耐熱性があり、しかも溶融トナーが付着し難い低表面エネルギーの低抵抗コート層を用いると好適である。その際、第2の像担持体10の表面と水との接触角が80°以上となるように、該第2の像担持体表面の表面エネルギーが設定されていることが望ましい。第2の像担持体10が本例のように無端ベルトより成る場合には、そのベルトの表面と水の接触角が80°以上となるようにするのである。
【0071】
またクリーナ25のクリーニングローラ25Aの材質としては、鉄、ステンレス鋼、アルミニウムなど、第2の像担持体10よりも相対的にトナーに対する離型性が低いものを採用することができる。フッ素ゴムや樹脂コーティングのクリーニングローラ25Aを用いることもできる。またクリーニングブレード25Bの材質としては、例えば鋼、ステンレス鋼などの薄板材を採用できる。
【0072】
ところで、図1に示した画像形成装置の定着手段30は、加熱される第1及び第2の定着部材18B,18Aを有しているが、その際、第2の像担持体10の表面に重ね合わされた記録媒体Pの各面に画像を定着する定着動作時に、第1の定着部材18Bが記録媒体Pの他方の面に接触し、かつ第2の定着部材18Aが第2の像担持体10の裏面に接触して、第1及び第2の定着部材18B,18Aが記録媒体Pと第2の像担持体10を挟み込み、定着動作時以外の時期に、第1及び第2の定着部材18B,18Aが第2の像担持体10から離間するように、第1及び第2の定着部材18B,18Aをそれぞれ移動可能に支持することが望ましい。
【0073】
上述のように構成すると、非定着動作時に第1及び第2の定着部材18B,18Aから第2の像担持体10への熱の移動を遮断でき、余分なエネルギーの消費をなくすことができると共に、定着動作時には第1及び第2の定着部材18B,18Aを記録媒体Pと第2の像担持体10にそれぞれ接触させ、これらに瞬時に熱を与えることができる。また、必要のないときは、第2の像担持体10への熱の移動がないため、冷却手段16を設けて第2の像担持体10を冷却するように構成した場合も、最小限の冷却動作で第2の像担持体10を冷やすことが可能となる。
【0074】
また、図1に示した例では、第2の像担持体が無端ベルトにより構成されているので、画像形成装置本体のコンパクト化を図ることが可能となり、画像形成装置本体内のスペースを有効に利用することが可能となる。その際、無端ベルトより成る第2の像担持体10の厚みは適宜設定できるが、この厚みが50〜200μmであると有利である。
【0075】
また、図2から判るように、定着動作時に、第1及び第2の定着部材18B,18Aが、無端ベルトより成る第2の像担持体10の移動方向に若干位置をずらした状態で、記録媒体Pと第2の像担持体10を挟み込むように位置していると、両定着部材18B,18Aに対して、第2の像担持体10の一部が巻きついた状態となるので、記録媒体Pに対し定着に必要な熱を供給する領域、すなわち定着ニップが増大し、画像の定着性を向上させることができる。また第1及び第2の定着部材18B,18A間の圧接力を過度に大きくしなくとも、定着ニップを増大させることができるので、第2の像担持体10や定着部材18B,18Aの駆動トルクの増大や、第2の像担持体10と定着部材18B,18Aの摺動部分の摩耗を少なくすることができる。また、第2の像担持体10と定着部材18B,18Aを過度に大きな力で圧接させる必要がないため、トナーの潰れによる画質低下も防止できる。さらに、第1及び第2の定着部材18B,18Aのいずれか一方を弾性体により構成せずに、両定着部材18B,18Aを硬い材質にしても定着ニップを増大させることができる。定着部材を硬い材質によって構成することにより、その寿命を伸ばすことができ、しかも駆動時の負荷トルクを低減させることも可能となる。
【0076】
また、図2に示したように、第2の像担持体10のベルトループ内に配置された第2の定着部材18Aを、第2の像担持体10のベルトループ外に配置された第1の定着部材18Bよりも、第2の像担持体10の移動方向上流側に位置をずらして配置すると、次の利点が得られる。
【0077】
記録媒体Pの各面に転写された各画像のうち、記録媒体Pの他方の面に転写された第2の画像は、第1の定着部材18Bから直に熱を受けるのに対し、第2の像担持体10を向いた記録媒体Pの一方の面に転写された第1の画像は、第2の定着部材18Aから第2の像担持体10を介して熱を受けるので、第1の画像には第2の画像よりも早めに熱を供給しないと、記録媒体の各面の画像に対する定着性能に差が生じてしまう。図2に示した構成によると、記録媒体Pを担持した第2の像担持体10が先ず第2の定着部材18Aから熱を供給され、その後、記録媒体Pが第1の定着部材18Bに接触してその定着部材18Bから熱を供給される。このため、上述した要求を満足させ、記録媒体の各面の画像に対する定着性能を均一化させることができる。
【0078】
これに対し、部品配置などのレイアウトの都合上、第1の定着部材18Bと第2の定着部材18Aを図2に示したように配置できず、図7に示すように、第2の像担持体10のベルトループ内に配置された第2の定着部材18Aを、第2の像担持体10のベルトループ外に配置された第1の定着部材18Bよりも、第2の像担持体10の移動方向下流側に位置をずらして配置しなければならぬことがある。この場合には、定着動作時の第2の定着部材18Aからの供給熱量を、定着動作時の第1の定着部材18Bからの供給熱量よりも多くなるように構成すると、記録媒体Pの一方の面への熱の供給量が少なくなることによる定着不良を防ぐことができる。記録媒体Pの一方の面へより多くの熱を供給することによって記録媒体の一方の面と他方の面に転写された第1の画像と第2の画像に対する定着性能の差をなくすことができるのである。
【0079】
その具体的な構成としては、定着動作時の第2の定着部材18Aの温度を、定着動作時の第1の定着部材18Bの温度よりも高く設定すればよい。両定着部材18A,18B間にどの程度の温度差を設定すればよいかは、第2の像担持体10の材質や厚さによって異なるため、予め実験によって求めておく必要があるが、通常は5℃乃至20℃である。定着領域の直前に第2の像担持体10の温度を検知する手段を設けておき、その出力によって上記温度差を制御するように構成することもできる。
【0080】
図7に示した画像形成装置において、上記構成に代え、又はその構成と共に、第2の定着部材18Aの熱伝導度が、第1の定着部材18Bの熱伝導度よりも大きくなるように、第1及び第2の定着部材18B,18Aを構成しても、第1の画像と第2の画像に対する定着性能の差をなくすことができる。例えば、第2の定着部材18Aの材質をアルミニウム、第1の定着部材18Bの材質を鉄にすることにより、第2の定着部材18Aからの熱供給量を相対的に大きくし、第1及び第2の画像に対する定着性能の差を解消することができる。
【0081】
また、図1及び図7に示した画像形成装置においては、前述のように画像が転写される転写領域と、定着手段30が、無端ベルトより成る第2の像担持体10の張り側に配置されている。第2の像担持体10を巻き掛けたローラ11が、その第2の像担持体10を駆動する駆動ローラとして構成され、従ってこのローラ11よりも第2の像担持体移動方向上流側の第2の像担持体部分が張り側となり、下流側の像担持体部分がゆるみ側となるが、転写領域と定着手段30がその張り側に位置しているのである。
【0082】
上述のように、画像の定着が行われる定着領域を第2の像担持体10の張り側に配置することにより、第1及び第2の定着部材18B,18Aと、第2の像担持体10とのなす定着ニップを安定させ、定着後の画像の品質低下を防止できる。同様に、転写領域を第2の像担持体10の張り側に配置することにより、第1の像担持体1、記録媒体P及び第2の像担持体10のなす転写ニップを安定させ、画像の品質低下を防止できる。また、定着領域と転写領域を移動するベルト部分の走行性を安定させることも可能となる。
【0083】
さらに、図1及び図7に示した画像形成装置は、無端ベルトより成る第2の像担持体10によって、記録媒体Pが下方から上方に向けて搬送されるように、第2の像担持体10が配置されているので、画像形成装置本体内のスペースを有効に利用し、画像形成装置を小型化することが可能となる。
【0084】
また、図1及び図7に示した画像形成装置においては、定着手段30が第1の像担持体1よりも上方に配置されているので、定着手段30から放出される熱によって、第1の像担持体に悪影響を与える不具合を防止できる。しかも、画像形成装置本体外への熱を排出させやすくなる利点も得られる。図1に示した画像形成装置には、その上部にファンF1が設けられ、さらに他のファンF2が備えられ、これらのファンによって画像形成装置本体内の温度が過度に上昇することが阻止されている。画像形成装置本体100内の右側の部位に設けられた装置は、電装、制御装置E1,E2である。
【0085】
図1に鎖線で囲んだ部分はユニット化されたプロセスカートリッジCGであり、このカートリッジCGは、第1の像担持体1、クリーニング装置2、帯電装置3、現像装置5などを一体的に組み込んだものである。寿命到来時にこのプロセスカートリッジCGを新たなユニットと交換することができる。
【0086】
プロセスカートリッジCGのほかに、少なくとも第2の像担持体10を含むユニットBUや、第1の定着部材18Bとケース18Cを含むユニットなども寿命到来時に交換することができるが、その交換性やジャムした記録媒体の処理を容易にするため、画像形成装置本体100の前フレーム50に、上記ユニットBUを組み込み、その前フレーム50を、他の画像形成装置本体部分51に対して支軸50Aを中心として、図8に示すように回動開閉可能に支持することが好ましい。少なくとも第2の像担持体を含むユニットBUが、該ユニットBU以外の画像形成装置本体部分51に対して開放可能に支持され、該ユニットBUの開放により、記録媒体Pの搬送経路が開放されるように構成するのである。これによりジャム処理作業や保守作業の容易化を図ることができる。
【0087】
また、図示した画像形成装置によって記録媒体の片面にだけ画像を形成することもできる。この場合には、第1の像担持体1と第2の像担持体10がそれぞれ矢印A,B方向に回転駆動され、第1の像担持体1に、前述したところと全く同様にしてトナー像より成る画像が形成される(図9参照)。前述した動作の場合と同じく、給紙カセット26から送り出された記録媒体Pは、レジストローラ対28の回転により、第1の像担持体1上に形成された画像に整合するタイミングで第2の像担持体10と第1の像担持体1との間に送り込まれ、図10及び図11に示すように、第1の像担持体1上に形成された画像が記録媒体Pに転写される。画像を転写したあとに第1の像担持体表面に残されたトナーはクリーニング装置2により除去される。
【0088】
この場合も、温度検知手段14によって検知された第2の像担持体10の温度が所定温度T0以上のときは、熱転写によって第1の像担持体上の画像が記録媒体P上に転写され、第2の像担持体10の温度が所定温度T0よりも低いときは、第1の転写装置20に電圧が印加され、第1の像担持体上の画像が静電的に記録媒体Pに転写される。
【0089】
画像を転写された記録媒体Pは、第2の像担持体10に担持されてその第2の像担持体10と共に移動する。このとき定着手段30の第1及び第2の定着部材18B,18Aは、第2の像担持体10と記録媒体Pを挟み込むように圧接しており、従って記録媒体上に転写された画像は、定着手段30から熱と圧力を付与されて記録媒体上に定着される(図12)。その後、この記録媒体は第2の像担持体10から離れ、ガイド板31A,31Bにより案内されつつ排紙ローラ32A,32Bを経て排紙スタック部40上に排出され、ここにスタックされる。このとき記録媒体は画像が形成された面を下に向けて排紙スタック部40上に載置される。従って、数頁に亘る原稿を1頁から順に処理し、その各画像が形成された記録媒体を排紙スタック部40にスタックしたとき、その各画像の頁順が揃えられている。
【0090】
また、クリーナ25のクリーニングローラ25Aは第2の像担持体10の表面に当接し、その表面に付着したトナーを清掃する。
【0091】
上述のように、記録媒体の片面にだけ画像を形成するときは、第1の像担持体上の画像を第2の像担持体10に転写する必要はない。また、第2の転写装置21が作動することもない。
【0092】
また、第1の像担持体上に形成された画像を第2の像担持体10に転写し、その第2の像担持体上の画像を記録媒体に転写してこれを定着することもできる。この場合も、前述したところと全く同様にして、第1の像担持体1上の画像を第2の像担持体10に熱転写又は静電転写し、同様に、第2の像担持体10上の画像を記録媒体に熱転写又は静電転写することができる。
【0093】
図13はカラー画像を形成する画像形成装置の一例を示す概略図である。ここに示した画像形成装置においては、第1の像担持体1が、複数のローラ41,42に巻き掛けられて矢印A方向に回転駆動される無端ベルトより成る中間転写体として構成されている。また、本例の画像形成装置は、第1の像担持体1に、互いに異なる色の複数の画像を重ねた第1及び第2の画像をそれぞれ形成する作像手段60を有している。図13に示した作像手段60は、第1乃至第4の複数の感光体43Y,43M,43C,43BKと、その各感光体上に異なる色のトナー像より成る画像をそれぞれ形成する作像要素と、その各画像を第1の像担持体1上に重ねて転写する転写装置とを有している。どの感光体にいかなる色の画像を形成するがは適宜選択できるが、図13に示した例では、第1乃至第4の感光体43Y,43M,43C,43BKに、イエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像及びブラックトナー像より成る各画像がそれぞれ形成されるものとする。
【0094】
図13に示した各感光体43Y,43M,43C,43BKはドラム状に形成されているが、複数のローラに巻き掛けられて回転駆動される無端ベルト状の感光体などを用いることもできる。同様に、回転駆動されるドラム状の第1の像担持体を用いることもできる。
【0095】
図13に示した画像形成装置は、その第1の像担持体1上に、作像手段60によって、互いに色の異なる複数の画像を重ねた第1の画像と第2の画像が形成される点で、先に説明した画像形成装置と相違し、他の基本構成とその作用は先に説明した画像形成装置と実質的に異なるところはない。よって、以下にその概略だけを説明する。
【0096】
各感光体43Y,43M,43C,43BK上に各色のトナー像を形成する構成は、図1に示した第1の像担持体1に画像を形成する構成と実質的に変わりはない。すなわち、この感光体43Yは図13における時計方向に回転駆動され、このとき感光体表面に除電装置LYからの光が照射され、該感光体43Yの表面電位が初期化され、初期化された感光体表面は帯電装置3Yによって所定の極性、この例ではマイナス極性に一様に帯電される。この帯電面に、露光装置4Yから出射する光変調されたレーザ光4AYが照射され、感光体43Yの表面に書き込み情報に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像は、これが現像装置5Yを通るとき、その現像ローラ5AYに担持された現像剤によってイエロートナー像として可視像化される。このように感光体43Y上にトナー像より成る画像が形成される。
【0097】
一方、無端ベルトより成る第1の像担持体1の内側には、その第1の像担持体1を挟んで感光体43Yに対向して位置する転写装置の一例である転写ローラ44と、裏当てローラ45が配置され、この転写ローラ44と裏当てローラ45が第1の像担持体1の裏面に当接し、感光体43Yと第1の像担持体1との適正な転写ニップが確保されている。転写ローラ44には、感光体43Y上に形成された画像のトナー帯電極性と逆極性、この例ではプラス極性の転写電圧が印加され、これにより、感光体43Yと第1の像担持体1との間に転写電界が形成され、感光体43Y上の画像が、その感光体43Yと同期して回転駆動される第1の像担持体1上に静電的に転写される。画像を第1の像担持体1に転写したあとの感光体43Y表面に付着する転写残トナーは、クリーニング装置2Yのクリーニング部材2AYによって除去され、感光体43Yの表面が清掃される。
【0098】
全く同様にして、第2乃至第4の各感光体43M,43C,43BKには、マゼンタトナー像、シアントナー像及びブラックトナー像より成る画像がそれぞれ形成される。第2乃至第4の感光体43M,43C,43BK上に形成された各色の画像は、転写ローラにより構成された各転写装置によって、イエロートナー像より成る画像の転写された第1の像担持体1上に順次重ねて静電転写され、第1の像担持体1上に重ね合わせトナー像より成る第1の画像が形成される。
【0099】
第1の像担持体1の右方には、無端ベルトより成る第2の像担持体10が配置され、この第2の像担持体10も複数のローラ11,12,13に巻き掛けられて矢印B方向に回転駆動される。かかる第2の像担持体上に、第1の像担持体1上に形成された第1の画像が転写され、第2の像担持体10に第1の画像を転写したあとの第1の像担持体1の表面に付着する転写残トナーは、紙粉などと共に、クリーニング装置46のクリーニング部材46Aによって除去され、第1の像担持体1の表面が清掃される。
【0100】
第2の像担持体10に転写された第1の画像が、その第2の像担持体10の回転に伴って所定のところまで移動した時、前述したところと全く同様にして、複数の感光体43Y,43M,43C,43BK上に順次各色のトナー像より成る画像がそれぞれ形成され始め、これらの画像が第1の像担持体1上に重ねて静電転写される。このようにして第1の像担持体1上に重ね合わせトナー像より成る第2の画像が形成される。
【0101】
一方、第1の像担持体1の下方には複数の給紙カセット26が配置され、そのいずれかの給紙カセット26から記録媒体Pが給送され、その記録媒体の一方の面に第2の像担持体10上の第1の画像が、その他方の面に第1の像担持体1上の第2の画像がそれぞれ転写され、これらの画像は定着手段30によって熱と圧力の作用により記録媒体上にそれぞれ定着される。定着手段30を通過した記録媒体は、排紙スタック部40に排出される。
【0102】
上述した点以外の基本構成とその作用は、先に説明した画像形成装置と変りはなく、第2の像担持体10の温度が所定温度以上のときは、少なくとも1つの画像転写が第2の像担持体10の保有する熱を利用して行われ、その他の画像転写は静電気力を利用して行われる。また、図13に示した定着手段30の第1の定着部材18Bと第2の定着部材18Aは、図1に示した定着部材と同じく配置されているが、これらの定着部材18B,18Aを図7と同じく配置することもでき、また少なくとも第2の像担持体10を含むユニットBUが、そのユニットBU以外の画像形成装置本体部分51に対して開放可能に支持されていることも先に説明した画像形成装置と変りはない。図14はユニットBUを組み込んだ前フレーム50を支軸50Aを中心として開放したときの様子を示している。
【0103】
上述のように、図13に示した画像形成装置に対して、前述の各構成を全て適用することができる。図1及び図7に示した各要素に対応する図13に示した各要素には、図1及び図7に示した符号と同じ符号を付し、これ以上の重複した説明は省略する。
【0104】
図13に示したカラー画像形成装置の場合、定着手段に搬送される記録媒体上の未定着画像にぶれが生じると、その画像がカラー画像であるため、画像ぶれが特に目立ちやすくなるが、第2の像担持体10に重ね合わされた状態の記録媒体の各面に転写された第1及び第2の画像に熱を付与する熱定着方式の定着手段30を採用することによって、かかる画像ぶれを防止し、特に高品質なカラー画像を形成することができる。
【0105】
図13に示した画像形成装置においては、4つの感光体43Y乃至43BKを有しているが、その数は適宜選択することができる。例えば1つの感光体を設け、その感光体に順次異なった色のトナー像より成る画像を形成し、その各画像を第1の像担持体1に順次重ねて転写して、第1の像担持体1上に重ね合わせトナー像より成る第1及び第2の画像をそれぞれ形成するように構成することもできるし、第1の像担持体1に対向して2つの感光体を設け、その一方の感光体に例えばイエロートナー像とシアントナー像を順次形成し、他方の感光体にはマゼンタトナー像とブラックトナー像を順次形成し、これらのトナー像を順次第1の像担持体1上に重ねて転写して、該第1の像担持体上に重ね合わせトナー像より成る第1及び第2の画像を形成することもできる。
【0106】
上述のように、感光体の数は適宜設定できるが、その数が複数であると、画像形成スピードを高めることができる。すなわち、作像手段は、互いに異なった色の画像が形成される複数の感光体を具備していて、その各感光体に形成された各色の画像を第1の像担持体に転写して、その第1の像担持体に第1及び第2の画像をそれぞれ形成することが有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例を示す概略断面図であって、定着手段が非動作状態にあるときの様子を示す図である。
【図2】図1に示した定着手段が定着動作を行うときの様子を示す図である。
【図3】記録媒体の一方の面と他方の面に画像を形成するときの動作を説明する説明図である。
【図4】記録媒体の一方の面と他方の面に画像を形成するときの動作を説明する説明図である。
【図5】記録媒体の一方の面と他方の面に画像を形成するときの動作を説明する説明図である。
【図6】記録媒体の一方の面と他方の面に画像を形成するときの動作を説明する説明図である。
【図7】定着手段の他の例を示す、図2と同様な図である。
【図8】ユニットを開いたときの様子を示す概略図である。
【図9】記録媒体の片面にのみ画像を形成するときの動作を説明する図である。
【図10】記録媒体の片面にのみ画像を形成するときの動作を説明する図である。
【図11】記録媒体の片面にのみ画像を形成するときの動作を説明する図である。
【図12】記録媒体の片面にのみ画像を形成するときの動作を説明する図である。
【図13】カラー画像を形成する画像形成装置を示す概略断面図である。
【図14】図13に示した画像形成装置のユニットを開いたときの様子を示す図である。
【符号の説明】
1 第1の像担持体
10 第2の像担持体
14 温度検知手段
18A 第2の定着部材
18B 第1の定着部材
30 定着手段
43Y 感光体
43M 感光体
43C 感光体
43BK 感光体
51 画像形成装置本体部分
60 作像手段
BU ユニット
P 記録媒体

Claims (15)

  1. 第1の像担持体に形成された第1の画像を第2の像担持体に転写し、該第2の像担持体に転写された第1の画像を記録媒体の一方の面に転写すると共に、前記第1の像担持体に形成された第2の画像を前記記録媒体の他方の面に転写し、該記録媒体の各面に転写された第1及び第2の画像を、少なくとも熱の作用により当該記録媒体の各面に定着する画像形成装置において、
    前記第1及び第2の画像を記録媒体の各面にそれぞれ定着する定着手段として、前記記録媒体が第2の像担持体に重ね合わされた状態で、該記録媒体の各面に転写された第1及び第2の画像に熱を付与する熱定着方式の定着手段を用いると共に、前記第2の像担持体の温度を検知する温度検知手段を設け、該温度検知手段により検知された第2の像担持体の温度が所定温度以上であるとき、第1の像担持体から第2の像担持体への第1の画像の転写と、該第2の像担持体から記録媒体の一方の面への第1の画像の転写と、前記第1の像担持体から記録媒体の他方の面への第2の画像の転写のうち少なくとも1つの転写を、第2の像担持体の保有する熱を利用して行い、前記温度検知手段により検知された第2の像担持体の温度が所定温度よりも低いときは、いずれの転写も静電気力を利用して行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記定着手段は、加熱される第1及び第2の定着部材を有し、前記第1の画像が転写される第2の像担持体の表面の反対側の面を裏面としたとき、該第2の像担持体の表面に重ね合わされた記録媒体の各面に画像を定着する定着動作時に、前記第1の定着部材が記録媒体の他方の面に接触し、前記第2の定着部材が第2の像担持体の裏面に接触して、該第1及び第2の定着部材が記録媒体と第2の像担持体を挟み込み、定着動作時以外の時期に、前記第1及び第2の定着部材が前記第2の像担持体から離間するように、当該第1及び第2の定着部材をそれぞれ移動可能に支持した請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2の像担持体が無端ベルトにより構成されている請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 無端ベルトより成る前記第2の像担持体の厚みが50〜200μmである請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 定着動作時に、前記第1及び第2の定着部材は、前記第2の像担持体の移動方向に位置をずらした状態で、記録媒体と第2の像担持体を挟み込むように位置する請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第2の像担持体のベルトループ内に配置された第2の定着部材を、第2の像担持体のベルトループ外に配置された第1の定着部材よりも、第2の像担持体の移動方向上流側に位置をずらして配置した請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記第2の像担持体のベルトループ内に配置された第2の定着部材を、第2の像担持体のベルトループ外に配置された第1の定着部材よりも、第2の像担持体の移動方向下流側に位置をずらして配置すると共に、定着動作時の第2の定着部材からの供給熱量を、定着動作時の第1の定着部材からの供給熱量よりも多くなるように構成した請求項5に記載の画像形成装置。
  8. 定着動作時の第2の定着部材の温度を、定着動作時の第1の定着部材の温度よりも高く設定した請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 第2の定着部材の熱伝導度が、第1の定着部材の熱伝導度よりも大きくなるように、第1及び第2の定着部材を構成した請求項7又は8に記載の画像形成装置。
  10. 画像が転写される転写領域と、前記定着手段が、無端ベルトより成る第2の像担持体の張り側に配置されている請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 無端ベルトより成る第2の像担持体によって、記録媒体が下方から上方に向けて搬送されるように、該第2の像担持体を配置した請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 前記定着手段を前記第1の像担持体よりも上方に配置した請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 少なくとも前記第2の像担持体を含むユニットが、該ユニット以外の画像形成装置本体部分に対して開放可能に支持され、該ユニットの開放により、記録媒体の搬送経路が開放される請求項1乃至12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 前記第1の像担持体に、互いに異なる色の複数の画像を重ねた第1及び第2の画像をそれぞれ形成する作像手段を具備する請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成装置。
  15. 前記作像手段は、互いに異なった色の画像がそれぞれ形成される複数の感光体を具備し、各感光体に形成された各色の画像を前記第1の像担持体に転写して、該第1の像担持体に第1及び第2の画像をそれぞれ形成する請求項14に記載の画像形成装置。
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