JP4474992B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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転写装置に残存したトナー等は、次の転写時に記録媒体の裏面に付着して裏汚れとなるために、クリーニング装置にて転写装置の転写部から除去回収される。例えば、転写ベルトを有する場合において、クリーニング装置として、トナー像のトナーの帯電極性と同極性のバイアス電圧が印加され、転写ベルトの表面に接触してクリーニングする導電性ブラシと、転写ベルトの裏面側で導電性ブラシと対向して配設された板状の対向電極とを備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
2つのクリーニング手段の各々は、転写ベルトの表面の汚れを除去する導電性のファーブラシと、ファーブラシで除去された汚れを回収する回収ローラとを備え、ファーブラシよりも大きなバイアスを回収ローラに印加することを特徴とすることができる。このように構成すると、ブレードめくれ等による不完全なクリーニングを回避することができる。
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。同図に示す画像形成装置は、所謂タンデム型の画像形成装置であって、例えば電子写真方式にて各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)と、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して保持させる中間転写ベルト(トナー像の担持体)15と、中間転写ベルト15上に転写された重ね画像を転写材としての用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写装置20と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置30とを備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
図2は、図1に示す二次転写搬送ベルト21周辺の構成を示した図である。同図に示すように、二次転写搬送ベルト21を駆動するための駆動ロール22は、中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール28を押圧するように構成され、中間転写ベルト15に担持されたトナー像を用紙Pに二次転写するための転写ローラとしての機能を有する。また、駆動ロール22及び従動ロール23は共に接地されており、ファーブラシ24,25に隣接する駆動ロール22は、クリーニング装置60,70の対向電極としての機能をも有する。駆動ロール22がクリーニング装置60,70の対向電極としての機能を持たせるために、駆動ロール22の体積抵抗を109Ω・cm以下としている。また、駆動ロール22がウォークしにくいようにするために、駆動ロール22の硬度をアスカーCで25°以上にしている。硬度が低すぎて柔らかすぎると、二次転写搬送ベルト21のウォークによってシワが発生し、ファーブラシ24,25によるクリーニングが不完全となることを考慮して、駆動ロール22の硬度を規定している。
なお、クリーニング装置60は、回収ローラ26のトナーを掻き落とすスクレーパ61を備え、また、クリーニング装置70は、回収ローラ27のトナーを掻き落とすスクレーパ71を備えている。
クリーニング装置60において、ファーブラシ24と回収ローラ26とでバイアスが異なるように+極性が印加されている。すなわち、ファーブラシ24は、より小さいバイアスであり、回収ローラ26は、より大きいバイアスである。また、クリーニング装置70において、ファーブラシ25と回収ローラ27とでバイアスが異なるよう−極性が印加されている。すなわち、ファーブラシ25は、より小さいバイアスであり、回収ローラ27はより大きいバイアスである。このように、回収ローラ26,27をファーブラシ24,25よりも大きいバイアスとすることで、ファーブラシ24,25で回収されたトナーを回収ローラ26,27へと円滑に転移させることができ、ファーブラシ24,25によるクリーニング能力を維持することができる。
このように構成したのは次の理由による。駆動ロール22側から転写用のバイアスを印加すると、駆動ロール22は、クリーニング装置60,70の対向電極としての機能を果たすことができない。その一方で、中間転写ベルト15の内面側に位置するバックアップロール28側から転写用のバイアスを印加し、駆動ロール22を接地すれば、1つのローラで転写ローラとクリーニング装置の対向電極を共用することができる。
検出した合成抵抗値に応じてファーブラシ24,25に印加するバイアスが決定される。具体的には、以下の表に示すとおりである。なお、合成抵抗検知サイクルによるモニター値(A)は、二次転写部に60μAの電流を印加したときの電圧(V)を指している。
なお、セットアップサイクルを実施するタイミングとしては、一定のプリント枚数(例えば200枚)ごとに行う場合のほか、図示しないセンサで温度及び/又は湿度をモニターし、例えば温度変化が2℃あったときや湿度変化が10%RHあったときなどが考えられる。
クリーニング装置70は、上述したように、通常は−極性のバイアスが印加されており、回収ローラ27にファーブラシ25よりも大きなバイアスを印加しているが、ファーブラシ25と回収ローラ27のバイアスの大小関係を逆転させると、あたかも極性を逆にしたのと同じように、言い換えると+極性のバイアスが印加されているクリーニング装置60のように作用する。これに着目し、マイナスに帯電したトナーをクリーニング装置70でクリーニングできるように構成している。すなわち、マイナスに帯電したトナーは、+極性のバイアスが印加されているクリーニング装置60のファーブラシ24に吸着されるものであるが、マイナスに帯電したトナーをファーブラシ24で完全に吸着できない場合には、クリーニング装置70のファーブラシ25内にトナーが堆積してしまう。そこで、ファーブラシ25のバイアスと回収ローラ27のバイアスとの大小を逆転させるリフレッシュサイクルを行うと、ファーブラシ25内に堆積したトナーを回収ローラ27に転移させることができ、クリーニング不良を防ぐことができるようになる。
Claims (4)
- トナー像が担持される担持体と、
前記担持体に担持されたトナー像を記録材に対して転写せしめる転写ベルトと、
互いに反対の極性のバイアスが印加され、印加される当該バイアスを利用して前記転写ベルトの表面をクリーニングする2つのクリーニング手段と、
前記担持体から記録材への転写領域において前記転写ベルトを間に介して当該担持体を押圧するように配設され、前記クリーニング手段の対向電極として機能するとともに当該転写ベルトを駆動する駆動ローラと、
前記転写ベルトの表面をクリーニングする際に前記2つのクリーニング手段に印加されるバイアスを所定のプリントサイクルごとに反転するように制御するトナー回収用バイアス制御手段と
を含む画像形成装置。 - 前記2つのクリーニング手段の各々は、前記転写ベルトの表面の汚れを除去する導電性のファーブラシと、当該ファーブラシで除去された汚れを回収する回収ローラとを備え、
前記ファーブラシよりも大きなバイアスを前記回収ローラに印加することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記2つのクリーニング手段が前記転写ベルトの回転方向に沿って設けられ、
前記2つのクリーニング手段の各々は、前記転写ベルトの表面の汚れを除去する導電性のファーブラシと、当該ファーブラシで除去された汚れを回収する回収ローラとを備え、
前記トナー回収用バイアス制御手段は、前記2つのクリーニング手段のうち前記転写ベルトの回転方向下流側に位置するクリーニング手段において前記ファーブラシに印加するバイアスと前記回収ローラに印加するバイアスとの大小を逆転させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記担持体から記録材への転写領域における、記録材を除いた合成抵抗値を計測する合成抵抗値計測手段をさらに含み、
前記トナー回収用バイアス制御手段は、前記合成抵抗値計測手段により計測した合成抵抗値に応じたバイアスを前記2つのクリーニング手段に印加することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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