JP2003156966A - 定着装置及びこれを有する画像形成装置 - Google Patents

定着装置及びこれを有する画像形成装置

Info

Publication number
JP2003156966A
JP2003156966A JP2001354321A JP2001354321A JP2003156966A JP 2003156966 A JP2003156966 A JP 2003156966A JP 2001354321 A JP2001354321 A JP 2001354321A JP 2001354321 A JP2001354321 A JP 2001354321A JP 2003156966 A JP2003156966 A JP 2003156966A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
fixing
roller
heating roller
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001354321A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3844201B2 (ja
Inventor
Kenichi Hasegawa
健一 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001354321A priority Critical patent/JP3844201B2/ja
Publication of JP2003156966A publication Critical patent/JP2003156966A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3844201B2 publication Critical patent/JP3844201B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着ベルトの回転による温度低下に対応した
温度制御を行うことで、定着が良好となるよう温度のコ
ントロールを的確に行い、定着性が安定化したベルトタ
イプの定着装置及びこれを有する画像形成装置の提供。 【解決手段】 加熱ローラ3の温度を検知する温度検知
手段8と、定着ローラ4の温度を検知する温度検知手段
17と、加熱ローラ3の温度を、温度検知手段8の検知
信号に基づいて設定温度となるよう制御する制御手段4
8と、加熱ローラ3の設定温度を、温度検知手段17の
検知信号に基づいて決定する設定温度決定手段50とを
有する定着装置1及びこれを備えた画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定着装置、特にい
わゆる無端ベルトを有するベルト定着装置及びこの定着
装置を有する複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像
形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷
機等の画像形成装置には一般に、被定着画像としてのト
ナー像を形成された用紙等のシート状媒体に、トナー像
を、加熱及び加圧により定着するための定着装置を有し
ている。
【0003】定着装置としては、内部に熱源を有し回転
駆動される定着ローラとも言われる加熱ローラと、この
加熱ローラに圧接され加熱ローラに従動回転する加圧ロ
ーラとを有し、トナー像を担持したシート状媒体を、両
ローラによって形成される圧接部としてのニップ部に、
両ローラの回転により通過させ、加熱加圧してトナー像
を定着する熱ローラ対タイプの定着装置がある。
【0004】熱ローラ対タイプの定着装置において、加
熱ローラとしては、シート状媒体のトナー像を担持する
側すなわち画像面側の面に対向するよう配設され、金属
製の基体である金属パイプの表面にゴム層を有している
とともに、金属パイプの内側に熱源としてのハロゲンヒ
ータを備えているものが知られ、また、加圧ローラとし
ては、用紙のトナー像を担持する側とは反対の面すなわ
ち非画像面に対向するよう配設され、金属製の基体であ
る金属パイプの表面にゴム層を有しているとともに、金
属パイプの内部にハロゲンヒータを備えているものが知
られている。
【0005】熱ローラ対タイプの定着装置においては、
上述のように、トナー画像を担持したシート状媒体を、
ニップ部に通すことで、トナー画像が熱と圧力の作用を
受け、シート状媒体上に定着される。したがって、定着
においては、加える熱量が定着性能の良否に影響を与え
るため、加熱ローラや加圧ローラの表面温度を、温度検
知手段としてのセンサにより検知し、フィードバック制
御によりハロゲンヒータを明滅し例えば約170℃の一
定温度となるように制御することで、定着に適した熱量
を与えるようになっている。
【0006】しかし、これら両ローラ表面に形成された
ゴム層は、熱伝導率が低いため、ゴム層の厚さが厚い場
合には、ハロゲンヒータによって与えられる熱がゴム層
の表面まで伝達されず、ゴム層と金属パイプの境界面温
度が、ローラの表面温度に比較して数十℃高くなり、ゴ
ム層と金属パイプとを接着している接着剤の耐熱温度で
ある約200度をオーバーしてしまい、ゴム層が金属パ
イプから剥離して定着不能になる虞があった。
【0007】そこで、このような問題を解決するため、
定着ベルトを用いたベルトタイプの定着装置いわゆるベ
ルト定着装置の開発が行われた。ベルト定着装置は、ト
ナーを定着されるシート状媒体を搬送するための無端の
定着ベルトと、定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ
及び定着ローラと、定着ベルトを介して定着ローラに対
向・圧接して配置される加圧ローラ等を構成要素とする
タイプの定着装置である。
【0008】加熱ローラは金属製の基体である金属パイ
プとこの金属パイプの内側に熱源としてのハロゲンヒー
タを備えているものであり、また、定着ベルトは基体が
ポリイミド樹脂製で加圧ローラに当接する側の表層にシ
リコーンゴムコーティングのゴム層が形成されている。
ベルト定着装置において、ニップ部は、定着ローラと加
圧ローラとの対向部における定着ベルトと加圧ローラと
の圧接部により形成される。
【0009】このような構成のベルト定着装置では、定
着ローラにはヒータが配設されておらず定着ローラによ
る加熱を行わないため、定着ローラのゴム層を厚くする
ことができ、加圧ローラの加圧力を比較的小さくしても
必要なニップ幅を得ることが可能である。よって定着ロ
ーラ、加圧ローラともに比較的小径化、薄肉化が可能と
なり、低熱容量化が可能となるという利点がある。また
加熱ローラは定着ベルトを巻き掛けているだけで、定着
ローラや加圧ローラ等と異なり加圧力を加えられること
がないため、小径化、薄肉化することができ、ゴム層も
不用であるから、定着ローラ、加圧ローラよりもさらに
熱容量を小さくすることができるという利点がある。
【0010】かかる定着装置においては、トナー画像を
担持したシート状媒体を、定着ベルトと加圧ローラとの
圧接部により形成されるニップ部に通すことで、トナー
画像が熱と圧力の作用を受け、シート状媒体上に定着さ
れる。ベルト定着装置においても、加える熱量が定着性
能の良否に影響を与えるため、加熱ローラや加圧ローラ
の表面温度を、温度検知手段としてのセンサにより検知
し、フィードバック制御によりハロゲンヒータを明滅し
例えば約170℃の一定温度となるように制御すること
で、定着に適した熱量を与えるようになっている。な
お、加熱ローラ表面温度は、加熱ローラ上の定着ベルト
表面の温度をセンサによって検知することで制御するこ
とが行われている。
【0011】このような定着装置においては、定着ロー
ラを加熱する手段を有していないため、通紙に伴って定
着ベルトの回転動作を開始したときに、定着ベルトや加
圧ローラの熱が定着ローラに奪われ、定着ベルト表面の
温度が下がる現象が生じる。そこで、従来においては、
通紙モード中すなわち通紙時には、加熱ローラもしくは
加熱ローラ上の定着ベルト及び加圧ローラの設定温度
を、良好な定着を行うに十分な熱量を与える150℃と
するとともに、待機時におけるかかる設定温度を、かか
る温度低下を見込んで、150℃よりも高い170℃と
している。
【0012】かかる定着装置において、電源投入後数時
間した後は、待機モード中すなわち待機時に約170℃
で加熱されている加熱ローラの熱で、この定着装置を含
む定着ユニット内の雰囲気温度が高くなり、定着ローラ
温度も高くなっている。よってこのとき、定着ベルトの
回転開始直後の温度は、約150℃まで落ち込むが、設
定温度はあらかじめかかる温度低下を見込んで設定され
た150℃であるため、通紙中は定着ベルトの温度が常
に一定の温度に維持されることとなる。
【0013】しかし、電源投入直後などは定着ユニット
内の雰囲気温度が低く定着ローラ温度も低い。そのため
定着ベルトの回転開始直後の温度は約140℃まで低下
する。この状態で通紙が開始されると、定着ベルトの熱
は定着ローラや加圧ローラのみならずシート状媒体にも
奪われるため、設定温度の150℃まで復帰するのに時
間を要してしまう。140℃から150℃になる間に通
過したシート状媒体は設定より低い温度で定着を行われ
ているためトナーの定着が不十分となる場合があるとい
う問題がある。
【0014】そこで、特開平11−344884号公報
においては、このようなベルト定着装置の通紙中の定着
ベルト温度を良好に安定させる手段として、待機中は加
熱ローラ温度に基づいて加熱ローラに備えられたハロゲ
ンヒータを明滅制御し、通紙中は定着ローラ温度に基づ
いて加熱ローラに備えられたハロゲンヒータを明滅制御
する技術が提案されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通紙時
に定着ローラの温度に基づいて加熱ローラ温度を制御し
ても回転開始直後に落ち込んだ定着ベルト温度を設定温
度に復帰するまでには時間を要することに変わりはな
く、前述の問題の解決には至らない。また、定着ローラ
の温度に基づいて加熱ローラ温度を制御する技術とし
て、特開2001−175115号公報、特開2001
−134132号公報において提案された技術が挙げら
れる。
【0016】しかし、特開2001−175115号公
報記載の技術は、待機中は加熱ローラに接しているセン
サすなわちサーミスタで加熱ローラ温度を制御し、通紙
中は定着ローラに接しているサーミスタで加熱ローラの
温度を制御する定着ベルト装置において、定着ローラの
温度に基づいて待機中か通紙中かを判断するものであ
り、特開2001−134132号公報記載の技術は、
待機中は加熱ローラに接しているセンサすなわちサーミ
スタで加熱ローラ温度を制御し、通紙中は定着ローラに
接しているサーミスタで加熱ローラの温度を制御する定
着ベルト装置において、定着ローラの駆動の有無に基づ
いて待機中か通紙中かを判断するものであるため、やは
り前述の問題を解決するものではない。
【0017】一方、加熱ローラの温度を検知・測定する
センサは、一般に、加熱ローラに巻き付いている定着ベ
ルトの表面に接触させている。そのため定着ベルトの表
面にセンサ幅の微少な傷が生じ、センサを通紙領域内に
設けた場合にはトナー画像にこの傷が転写されてしま
い、定着画像にスジが生じ良好な画像が得られないとい
う問題がある。
【0018】かかる傷対策としてセンサを通紙領域外に
設けた場合には、通紙部の温度が検知できず、良好な定
着を保証できない可能性がある。特に、はがきなどの小
サイズ紙に連続して定着を行う場合、通紙によって熱量
を奪われる通紙部と、通紙しても熱量を奪われることの
ない通紙領域外の温度差が大くなるうえ、定着性能を左
右する通紙部と、実際に温度を検知している通紙領域外
との距離が大きいため、センサにより検知した温度と実
際に定着に関与している部分の温度との差が大きくな
り、良好な定着が行われない等の不具合が発生しやす
い。
【0019】上述した特開平11−344884号公報
においても、この問題が指摘されており、この点に関
し、その実施例においては、段落「0064」で述べら
れているように、加熱ローラのサーミスタを非通紙部、
定着ローラのサーミスタを通紙部にそれぞれ配設し、ま
た段落「0100」では通紙中に定着ローラに配設した
サーミスタで温度制御を行うと述べられている。この方
式においては通紙中に通紙部の温度で制御を行うため定
着を保証できる。しかし、通紙部に設けたサーミスタが
接触方式の場合、定着ベルトに摩擦傷が生じ、上述と同
様の問題が発生する。
【0020】本発明は、定着ベルトの回転による温度低
下に対応した温度制御を行うことで、定着が良好となる
よう温度のコントロールを的確に行い、定着性が安定化
したベルトタイプの定着装置及びこの定着装置を有する
画像形成装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、トナーを定着されるシート
状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、上記定着
ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラと、
上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して配置
される加圧ローラと、上記加熱ローラの温度を検知する
ための第1の温度検知手段と、上記定着ローラの温度を
検知するための第2の温度検知手段と、上記加熱ローラ
の温度を、第1の温度検知手段の検知信号に基づいて設
定温度となるよう制御する制御手段とを有する定着装置
において、上記加熱ローラの設定温度を、第2の温度検
知手段の検知信号に基づいて決定する設定温度決定手段
を有することを特徴とする。
【0022】請求項2記載の発明は、請求項1記載の定
着装置において、上記設定温度決定手段は、待機モード
中の第2の温度検知手段の検知信号に基づいて、待機モ
ード中の上記加熱ローラの設定温度を決定することを特
徴とする。
【0023】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の定着装置において、上記設定温度決定手段は、待
機モード中の第2の温度検知手段の検知信号に基づい
て、通紙モード中の上記加熱ローラの設定温度を決定す
ることを特徴とする。
【0024】請求項4記載の発明は、請求項1ないし3
の何れか1つに記載の定着装置において、第1の温度検
知手段をシート状媒体の非通紙部に配設し、第2の温度
検知手段をシート状媒体の通紙部に配設し、上記設定温
度決定手段は、通紙モード中における第2の温度検知手
段の所定時間毎の検知信号に基づいて、通紙モード中に
おける上記加熱ローラの設定温度を決定することを特徴
とする。
【0025】請求項5記載の発明は、請求項4記載の定
着装置において、第1の温度検知手段を接触タイプと
し、第2の温度検知手段を非接触タイプとしたことを特
徴とする。
【0026】請求項6記載の発明は、請求項1ないし5
の何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置に
ある。
【0027】
【実施例】図1に本発明を適用した定着装置及びこの定
着装置を有する画像形成装置の概略を示す。画像形成装
置は複写機、ファクシミリ、プリンタ等周知のものであ
り、本発明を適用した定着装置を用いることができるタ
イプの画像形成装置であればどのようなものでも良い。
本実施例の画像形成装置はカラー画像を形成するもので
あるが、単色の画像を形成するものであっても良い。
【0028】画像形成装置20は、原稿画像に応じて各
色ごとの画像を形成する作像装置21C、21Y、21
M、21BKと、作像装置21C、21Y、21M、2
1BKに対向して配置された転写装置22と、各作像装
置21C、21Y、21M、21BKと転写装置22と
が対向する転写領域に各種シート状媒体を供給するシー
ト状媒体供給手段としての手差しトレイ23、給紙カセ
ット24、24と、手差しトレイ23、給紙カセット2
4、24から搬送されてきたシート状媒体を作像装置2
1C、21Y、21M、21BKによる作像のタイミン
グにあわせて供給するレジストローラ30と、転写領域
においてトナー像を転写された後のシート状媒体の定着
を行う定着装置1とを有している。
【0029】画像形成装置20は、一般にコピー等に用
いられる普通紙と、OHPシートや、カード、ハガキと
いった90K紙、坪量約100g/m相当以上の厚紙
や、封筒等の、普通紙よりも熱容量が大きないわゆる特
殊シートとの何れをもシート状媒体として用いることが
可能である。以下これらをシート状媒体と記載する。
【0030】各作像装置21C、21Y、21M、21
BKはそれぞれシアン、イエロー、マゼンタ、ブラック
の各色の現像を行うものであり、用いるトナーの色が異
なるが、その構成はほぼ同様であるから、作像装置21
Cの構成を各作像装置21C、21Y、21M、21B
Kの代表として説明する。作像装置21Cは、静電潜像
担持体としての感光体ドラム25C、感光体ドラム25
Cの回転方向Aにおいて順に配置されている帯電装置2
7C、現像装置26C、クリーニング装置28C等を有
し、帯電装置27Cと現像装置26Cとの間で露光光2
9Cを受ける周知の構成である。静電潜像担持体はドラ
ム状でなく、ベルト状としても良い。
【0031】図2に示すように、定着装置1は、トナー
を定着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着
ベルト2と、定着ベルト2を巻き掛けられた加熱ローラ
3及び定着ローラ4と、定着ベルト2を介して定着ロー
ラ4に対向して配置される加圧ローラ5と、加熱ローラ
3、加圧ローラ5の内部にそれぞれ備えられたヒータ
6、7と、定着ベルト2にシリコンオイルを主成分とす
る離型剤を供給するオイル塗布装置としての離型剤供給
手段19等を有している。
【0032】定着装置1はまた、定着ベルト2を介して
加熱ローラ3に対向して加熱ローラ3の温度を検知する
ために配置され加熱ローラ3上に位置する定着ベルト2
の温度を検知する第1の温度検知手段としてのサーミス
タ8と、定着ベルト2を介して定着ローラ4に対向して
定着ローラ4の温度を検知するために配置され定着ロー
ラ4上に位置する定着ベルト2の温度を検知する第2の
温度検知手段としてのサーミスタ17と、加圧ローラ5
に対向して配置され加圧ローラ5の温度を検知する第3
の温度検知手段としてのサーミスタ18とを有してい
る。
【0033】定着ベルト2に適当な所定の張力を与える
ため、定着ベルト2の外周面には、図示しないテンショ
ンローラが弾性的に当接している。定着ベルト2の外周
面にはまた、定着ベルト2の回転方向における定着ロー
ラ4の下流側で加熱ローラ3の上流側の部分において、
定着ベルト2のクリーニングを行うクリーニングローラ
31が弾性的に当接している。
【0034】加熱ローラ3は、径を30mmとされ、芯
金は熱伝導性の良好なアルミニウム製のパイプであって
長手方向の温度ムラを防止されており、肉厚を2mmと
されている。芯金表面は定着ベルト2との摩擦による磨
耗を防止するためアルマイト処理されている。芯金の中
心にヒータ6が内蔵されている。
【0035】加圧ローラ5は、径を30mmとされ、鋼
性の金属パイプによって構成されている基体としての芯
金37と、この芯金37を被覆する、耐熱多孔質のシリ
コンゴム製の厚さ1mmの弾性体層57とを有し、芯金
37の中心にヒータ7が内蔵されている。加圧ローラ5
は、バネなどの図示しない弾性体により、定着ローラ4
に圧接する向きに付勢されている。加圧ローラ5は、定
着ベルト2を介して定着ベルト5に対向する位置におい
て定着ローラ4に当接しており、これにより、加圧ロー
ラ5が定着ベルト2を介して定着ローラ4に当接するニ
ップとしての定着部16が形成されている。
【0036】定着ローラ4は、径を30mmとされ、鋼
性の金属パイプによって構成されている基体としての芯
金9と、この芯金9を被覆する、耐熱多孔質のシリコン
ゴム製の厚さ4mmの弾性体層10と、弾性体層10の
表面に形成され弾性体層10を離型剤から隔離するため
のフッ素ゴム製の隔離層40とを有している。隔離層4
0は、弾性体層10の表面のみならず、定着ローラ4の
側面をも覆い、定着ローラ4の内部は隔離層40により
離型剤から完全に遮断されている。隔離層40の材質は
フッ素ゴムの他、フロロシリコン、テフロン(登録商
標)、ラテックス等であっても良い。
【0037】弾性体層10の材質は、熱伝導率が小さく
断熱作用のある耐熱多孔質の弾性体であるから、ベルト
の熱を奪うことを低減し、立上り後の温度落ち込みを小
さくするとともに温度回復のためのプレ回転時間を短縮
している。また、弾性体層10が比較的低硬度であるた
め、加圧ローラ5の圧接力が小さくても十分なニップ幅
を得ることができ、比較的低温かつ低圧の条件下でも良
好な定着性能を得ることができる。弾性体層10の層厚
は5mmとされ、隔離層40の層厚は30μmとされて
いる。
【0038】定着ローラ4は一体に図示しないギアを有
しており、ギアが図示しないユニット駆動ギアにより回
転駆動されることで、定着ローラ4が回転駆動され、加
熱ローラ3の従動回転により定着ベルト2が駆動され
る。ユニット駆動ギアは、画像形成装置20本体側に配
設された図示しない本体駆動ギアによって回転駆動され
る。ユニット駆動ギアは一体に駆動手段としてのギアを
有しており、このギアにより、離型剤供給手段19を駆
動する。
【0039】離型剤供給手段19は、かかるギアに噛み
合った図示しないアイドラと、アイドラと一体で同心の
図示しないギアに噛み合ったアイドラ38と、アイドラ
38に噛み合った供給ギア39と、供給ギア39と一体
の供給ローラ41と、供給ローラ41に離型剤を供給す
る供給部材としての塗布フェルトであるフェルト45と
を有している。
【0040】離型剤供給手段19はまた、供給ローラ4
1に弾性的に当接し供給ローラ41上の離型剤の層厚を
均す均し部材としてのブレードである離型剤規制ブレー
ド42と、供給ローラ41に当接し供給ローラ41によ
って離型剤を供給されるとともに、定着ベルト2に当接
し定着ベルト2に連れ回り可能な、定着ベルト2を介し
て加熱ローラ3に対向する位置に配設された塗布ローラ
43とを有している。
【0041】離型剤供給手段19はまた、供給ローラ4
1を塗布ローラ43に当接する向きに付勢し塗布ローラ
43を定着ベルト2に所定の圧力で圧接するための、図
示しないスプリングを内蔵した付勢手段44と、供給ロ
ーラ41及びフェルト45等の下方に配設されたオイル
受け36とを有している。供給ローラ41と塗布ローラ
43とは何れも、シリコンゴムでコーティングされてい
る。なおフェルト45は図示しないオイル供給装置から
供給されたオイルを含浸したものである。
【0042】定着ベルト2の線速すなわち移動速度、言
い換えるとシート状媒体の搬送速度は100mm/sで
あって、供給ローラ41の周速よりも大きく設定されて
いるが、塗布ローラ4と定着ベルト2との摩擦、塗布ロ
ーラ43と供給ローラ41との摩擦の関係から、塗布ロ
ーラ43は定着ベルト2に連れ回りするようになってい
る。
【0043】また塗布ローラ43を、定着ベルト2を介
して加熱ローラ3に対向する位置に配設したため、塗布
ローラ43と加熱ローラ3との間で定着ベルト2を挟ん
だ状態となっているから、定着ベルト2のテンションに
影響を与えることなく、定着ベルト2の、図2の紙面垂
直方向への寄りを防止することができる。
【0044】塗布ローラ43が定着ベルト2に連れ回り
することは、塗布ローラ43の定着ベルト2に対する摺
動抵抗がないことから、定着ベルト2の寄りの防止に寄
与しており、さらに、定着ベルト2の寄りの防止を良好
にするには、加熱ローラ3と塗布ローラ43との軸間距
離を一定にするよう構成することが望ましい。定着ベル
ト2の寄りを防止するため、定着ローラ4に対向して、
これらの条件を少なくとも1つ満たしたベルト寄りロー
ラを配設しても良い。また定着ベルト2のよりの防止の
ため、定着ローラ4の両端部に配設した図示しない寄り
止めリングによりベルト寄りが規制されている。
【0045】定着部16の、定着ベルト2及び加圧ロー
ラ5の回転方向上流側、言い換えるとシート状媒体搬送
方向上流側には、画像形成装置20本体側に拡開し、転
写装置22によって搬送されてきた、定着を行われるべ
きシート状媒体を、定着部16に向けて案内する入り口
上ガイドとしての上ガイド12及び入り口下ガイドとし
ての下ガイド15が配設されている。
【0046】定着部16の、定着ベルト2及び加圧ロー
ラ5の回転方向下流側、言い換えるとシート状媒体搬送
方向下流側には、定着部16側に拡開し、定着を行われ
定着ベルト2の回転に伴って搬送されて来たシート状媒
体を定着装置1本体外部に向けて案内する出口上ガイド
54及び出口下ガイド55が配設され、さらに出口上ガ
イド54、出口下ガイド55の、シート状媒体搬送方向
下流側には、出口上ガイド54、出口下ガイド55によ
り案内されてきたシート状媒体を定着装置1本体外部に
排出する排紙コロ53が配設されている。
【0047】定着ベルト2は、耐熱性の高いポリイミド
樹脂の厚さ100μmの基体の表層上に200μmのシ
リコンゴム製の離型層が形成されたものであり、熱容量
が小さく、熱応答性を良好にされている。基体はステン
レス製、ニッケル製その他の金属製でも、ゴム製でもよ
く、可撓性を考慮すると厚さは0.05〜0.2mm程
度であればよい。離型層は、シリコンゴムを用いる場合
は厚さ0.1〜0.2mm程度が望ましく、フッ素樹脂
系を用いる場合は厚さ10〜50μm程度が望ましい。
【0048】離型層は、その他シリコンゴムとフッ素樹
脂の2層構造、例えばシリコンゴムの上にフッ素樹脂系
を重ねた構成としてもよいし、シリコンゴムとフッ素樹
脂の混合体であっても良い。定着ベルト2は、ホットオ
フセットを生じない程度に瞬時に加熱される特性が望ま
れるが、他方では、定着領域において、トナーを十分に
溶かして定着させるのに必要な熱容量を有していなけれ
ばならない。定着ベルト2の上記材質及びその厚さはこ
の条件を満たすものである。
【0049】定着ベルト2は、テンションローラによ
り、3kgf/片側の張力を与えられている。この張力
は、テンションローラの配設位置を調整することにより
設定でき、1kgf(9.8N)〜3kgf(29.4
N)の範囲で設定することが、良好な定着を行う上で好
ましい。上述のように、加熱ローラ3と加圧ローラ5と
は、それぞれ薄肉円筒状の芯金からなっている。よって
低熱容量化が図られ、加熱ローラ3の熱容量は26ca
l/℃以下、加圧ローラ5の熱容量は36cal/℃以
下とされている。
【0050】加熱ローラ3を低熱容量とすることによ
り、連続定着等により温度が低下してもその回復までの
時間が短縮される。ヒータ6は、加熱ローラ3及び加熱
ローラ3を介して定着ベルト2を加熱するものであり、
ヒータ6の温度はサーミスタ8による検知信号がフィー
ドバックされることで制御される。
【0051】加圧ローラ5を低熱容量とすることによ
り、定着ベルト2が回転してもその熱を奪うことが少な
く、加圧ローラ5はヒータ7を有するので定着ベルト2
の温度を低下させて定着に悪影響を与えることや立上り
時間が長引くことが防止されている。さらに連続定着等
により温度が低下してもその回復までの時間が短縮され
る。ヒータ7は、加圧ローラ5の温度を上げ、立ち上げ
時間を短縮するとともに、定着の際にはシート状媒体の
背面からも熱を供給してより安定した定着性能を得るも
のである。図2において符号Sはシート状媒体、符号T
はトナー像を構成するトナーを示している。
【0052】図3に示すように、ヒータ6は第1の電圧
印加手段としての電源46に、ヒータ7は第2の電圧印
加手段としての電源47に、それぞれ接続され、これら
電源46、47により電圧を印加されることで発熱す
る。これら電源46、47の電圧は何れも100Vであ
り、ヒータ6の出力W1は650W、ヒータ7の出力W
2は500Wとされている。
【0053】電源46とサーミスタ8とは制御手段48
を介して接続され、電源47とサーミスタ18とは制御
手段49を介して接続されている。サーミスタ17と制
御手段48とは、制御手段48に備えられた設定温度決
定手段50を介して接続されている。設定温度決定手段
50は、サーミスタ17の検知信号すなわちサーミスタ
17が検知した定着ローラ4の温度に基づいて加熱ロー
ラ3の設定温度を決定するものである。なお、設定温度
決定手段50は必ずしも制御手段48に備えられている
必要はなく、制御手段48とは別に設けても良い。
【0054】サーミスタ8によって検知した温度は制御
手段48において設定温度、例えば170℃と比較さ
れ、170℃を超える場合には電源46によるヒータ6
への電圧印加を停止するようになっている。サーミスタ
18によって検知した温度は制御手段49において設定
温度である170℃と比較され、170℃を超える場合
には電源47によるヒータ7への電圧印加を停止するよ
うになっている。
【0055】このように、ヒータ6、サーミスタ8及び
制御手段48、並びにヒータ7、サーミスタ18及び制
御手段49によりフィードバック制御が行われるように
なっている。ヒータ6、7の出力は電源スイッチ投入時
の突入電流、ヒータのオン、オフ時の蛍光灯のちらつき
現象を考慮して700W以下とすることが望ましいこと
が分かっている。
【0056】定着ローラ4の回転中心を頂点とする、定
着ローラ4の回転中心と加熱ローラ3の回転中心を結ぶ
線L1と、定着ローラ4の回転中心と加圧ローラ5の回
転中心とを結ぶ線とが挟む角θは200度とされてい
る。θは90°〜270°の範囲で設定することができ
る。かかる範囲で設定すれば、定着部16は、定着ベル
ト2を介して定着ローラ4と加圧ローラ5とが圧接され
た領域のみで形成されるため、従来の熱ローラ対タイプ
の定着装置と同様に、シート状媒体の搬送性に優れてい
る。定着ベルト2は、主に加熱ローラ3によって加熱さ
れるが、加熱ローラ3による定着ベルト2の巻き付け角
は、定着ベルト2の回転時に定着ベルト2の温度が加熱
ローラ3の温度と略等しくなるよう、十分な角度とされ
ている。
【0057】このような定着装置1を用い、サーミスタ
8で検知した加熱ローラ3の温度とサーミスタ17で検
知した定着ローラ4の温度出力状態を、図4ないし図7
に示す。図中実線は加熱ローラ3の温度、破線は定着ロ
ーラ4の温度を示している。グラフ中の時間Rから回転
動作すなわち通紙動作を開始している。したがって時間
Rは回転開始時を示しており、時間Rより以前は待機モ
ードの時間帯、言い換えると定着ベルト2の回転が停止
している待機時、時間R以後は通紙モードの時間帯、言
い換えると定着ベルト2の回転時である。
【0058】なお、サーミスタ8とサーミスタ17とは
加熱ローラ3、定着ローラ4の長手方向すなわち図2に
おける紙面垂直方向においてほぼ同じ中央の位置に、定
着ベルト2に当接するように配設している。また、回転
時においては、サーミスタ8による検知温度とサーミス
タ17による検知温度はほぼ一定であるため、図4ない
し図7にはサーミスタ8による検知温度のみを示した。
【0059】図4は、画像形成装置20に電源が投入さ
れ定着装置1にも電源が投入された後数時間したときの
検知温度を示している。加熱ローラ3の待機モード中の
設定温度は170℃であり、加熱ローラ3の温度は図に
示したように設定温度である170℃に制御され、また
この時定着ローラ4は約120℃で安定している。この
状態から回転動作が始まると加熱ローラ3の温度は待機
モード中の温度から20℃低い150℃に低下する。
【0060】一方、定着ローラ4の温度は、回転動作が
始まると待機モード中の温度から30℃高い150℃に
上昇する。通紙が行われる通紙モード中すなわち定着ベ
ルト2の回転動作が行われているときの設定温度は、こ
の150℃に設定しているため、通紙時において加熱ロ
ーラ3は一定温度を保っている。
【0061】図5は、画像形成装置20に電源が投入さ
れ定着装置1にも電源が投入されてから3分後の状態で
ある。この場合は定着装置1内が十分に暖まっていない
ため、定着ローラ4の温度は図4の場合に比して低く、
約90℃である。この状態から回転動作が始まると加熱
ローラ3の温度は待機モード中の設定温度より30℃低
い140℃まで落ち込み、その後徐々に、時間Rから符
号Wにて示す時間範囲において、通紙モード中の設定温
度の150℃に上昇する。
【0062】時間Wの間は定着ベルト2の熱がシート状
媒体に奪われるため、設定温度に復帰するまでに時間が
かかり、この場合では15枚通紙後に設定温度の150
℃になった。この15枚は本来の設定温度で定着が行わ
れていないため定着性が甘くなるという不具合が発生す
る虞がある。また、フルカラーコピーなど、フルカラー
の画像形成時には定着温度によって画像の光沢度がシビ
アに変化するため、通紙開始直後の画像と15枚目以降
の画像では光沢度が異なって出力されてしまう。
【0063】図6は、待機モード中の定着ローラ4の温
度が100℃以下の場合、待機モード中の加熱ローラ3
の設定温度を基準の設定温度である170℃に比して1
0℃高い180℃にするという制御を行った場合であ
る。すなわち、サーミスタ17の検知信号すなわちサー
ミスタ17が検知した待機モード中の定着ローラ4の温
度が100℃以下の場合、設定温度決定手段50が、加
熱ローラ3の待機モード中の設定温度を180℃に決定
し、制御手段48は、待機モード中において、サーミス
タ8の検知信号に基づくフィードバック制御により加熱
ローラ3の温度を180℃に保つようになっている。
【0064】このような制御を行うことで、定着ローラ
4の温度が比較的低い100℃以下の場合には、加熱ロ
ーラ3の待機モード中の設定温度は+10℃の180℃
となり、画像形成装置20、定着装置1への電源投入か
らの時間経過が昇温に十分でない場合や、環境温度が低
い場合など、定着装置1が十分に暖まっていない状態で
回転動作が開始され、30℃の温度低下が生じても、加
熱ローラ3は通紙モード中の設定温度の150℃までし
か落ち込まず、通紙モード中の温度を一定に保つことが
可能となる。よって図5に示した場合のような不具合の
発生はない。
【0065】図7は、待機モード中の定着ローラ4の温
度が100℃以下の場合、待機モード中の加熱ローラ3
の設定温度を基準の設定温度である170℃に比して2
0℃高い190℃とし、かつ通紙モード中の加熱ローラ
3の設定温度を基準の設定温度である150℃に比して
10℃高い160℃とするという制御を行った場合であ
る。
【0066】すなわち、サーミスタ17の検知信号すな
わちサーミスタ17が検知した待機モード中の定着ロー
ラ4の温度が100℃以下の場合、設定温度決定手段5
0が、加熱ローラ3の待機モード中の設定温度を190
℃に決定するとともに通紙モード中の設定温度を160
℃に決定し、制御手段48は、サーミスタ8の検知信号
に基づくフィードバック制御により、加熱ローラ3の温
度を、待機モード中においては190℃に保つととも
に、通紙モード中において160℃に保つようになって
いる。
【0067】このような制御を行うことで、定着ローラ
4の温度が比較的低い100℃以下の場合には、加熱ロ
ーラ3の、待機モード中の設定温度は+20℃の190
℃、通紙モード中の設定温度は+10℃の160℃とな
り、画像形成装置20、定着装置1への電源投入からの
時間経過が昇温に十分でない場合や、環境温度が低い場
合など、定着装置1が十分に暖まっていない状態で回転
動作が開始され、30℃の温度低下が生じても、加熱ロ
ーラ3は通紙モード中の設定温度の160℃までしか落
ち込まず、通紙モード中の温度を一定に保つことが可能
となる。
【0068】また、通紙モード中の設定温度が10℃高
く設定されていることから、例えば熱容量の大きな材質
が多く用いられている場合など、定着装置1の特性によ
っては、図6に示した制御の例では定着性が十分でない
ような場合であっても、良好な定着を行うことができ、
また図5に示した場合のような不具合の発生もない。
【0069】図4ないし図7に沿って説明した実施例に
基づいて構成された、より好適な制御を行う実施例にお
ける制御の例を、図8に示す。図8は、定着ローラ4の
温度に基づいて決定される待機モード中すなわち待機
時、及び通紙モード中すなわち通紙時における加熱ロー
ラ3の設定温度を示している。
【0070】つまり設定温度決定手段50は、サーミス
タ17の検知信号すなわちサーミスタ17が検知した定
着ローラ4の温度に応じ、図8に示されたテーブルにし
たがって、各モード中における加熱ローラ3の設定温度
を決定するようになっている。そして、制御手段48
は、サーミスタ8の検知信号に基づくフィードバック制
御により、加熱ローラ3の温度を、設定温度決定手段5
0が決定した設定温度に保つようになっている。なお、
かっこ内は、それぞれのモードにおける基準温度に比し
て設定温度がどのような温度となっているかを示してい
る。
【0071】待機モード中の設定温度と通紙モード中の
設定温度との差は、図中における回転時の温度の落ち込
み、すなわち回転開始によって低下する温度と同じ温度
となっており、かつ、通紙モード時の設定温度は、待機
モード中の定着ローラ4の温度から推定される、良好な
定着を行うに十分な温度とされている。
【0072】このように待機モード中の定着ローラ4の
温度が低いほど定着性が低下することを考慮し、定着ロ
ーラ4の温度によって通紙モード中の加熱ローラ3の設
定温度を切り替え、また回転開始時の温度落ち込みを考
慮して待機モード中の設定温度の変更、決定をも行うこ
とで、通紙モード時の温度変化を一定に保ち、安定した
定着を行うことが可能となっている。なお、定着ローラ
4の温度が100℃未満の設定温度は図7に沿って説明
した制御と同様となっている。
【0073】以上の制御の例は、サーミスタ8とサーミ
スタ17とを、加熱ローラ3、定着ローラ4の長手方向
においてほぼ同じ中央の位置に、定着ベルト2に当接す
るように配設した構成において説明したが、かかる配設
態様によれば、上述の「発明が解決しようとする課題」
の欄で説明したように、定着ベルト2の表面に傷が生
じ、定着画像にスジが生じるという問題が生じる。
【0074】そこで、サーミスタ8とサーミスタ17と
は、図9に示すように配設することが望ましい。図9は
図2を右方向から見た簡略図である。図中符号Xは、定
着部16に通紙可能な、すなわち定着装置1において定
着可能であり画像形成装置20において画像形成可能な
シート状媒体のうち最大サイズのシート状媒体S1が、
定着部16を通過する領域を示しており、図中符号Y
は、定着部16に通紙される最小サイズのシート状媒体
S2が、定着部16を通過する領域を示している。な
お、本例においては通紙が中央基準で行われるため、領
域Yは中央部に位置しているが、通紙が片側基準で行わ
れる場合には、領域Yは、基準となる当該片側に位置す
ることとなる。
【0075】領域Yは常にシート状媒体が通過する通紙
部であり、領域Xの外側はシート状媒体が通過すること
のない非通紙部である。サーミスタ8は非通紙部に配設
されており、サーミスタ17は通紙部に配設されてい
る。サーミスタ8を非通紙部に配置することで、定着ベ
ルト2上にサーミスタによる摩擦傷が生じても、摩擦傷
が画像上に転写されず、定着画像にスジが生じることは
ない。
【0076】サーミスタ8は接触タイプとされ、定着ベ
ルト2に接触して配設されている。サーミスタ8を、傷
防止のため、定着ベルト2に対して非接触で配設するこ
とも考えられるが、非接触で配設すると、接触方式のサ
ーミスタと比較して温度検知精度、追従性などが低いた
め、200℃近い高い温度で比較的高精度で温度を制御
する必要がある加熱ローラ3の制御には問題が生じる可
能性があり、したがってサーミスタ8は接触タイプとす
ることが望ましい。なおサーミスタ8は非通紙部におけ
る加熱ローラ3上に配設してもよい。
【0077】一方、加熱ローラ3の設定温度を補正する
役目である定着ローラ4の温度検知を行うサーミスタ1
7は非接触タイプとし、定着ベルト2から微小距離を置
いて配設した非接触方式とした。このような配置のサー
ミスタ8、17にて最小サイズのシート状媒体S2を通
紙したときの温度の推移を図10に示す。
【0078】回転開始時Rの直後はサーミスタ8とサー
ミスタ17の温度がほぼ同じとなるが、通紙を続けてい
くとサーミスタ17の検知温度がサーミスタ8の検知温
度の150℃より10℃低い140℃となった。これ
は、加熱ローラ3内のヒータ6が加熱ローラ3の長手方
向全体を加熱しているのに対し、通紙によって熱が奪わ
れていく部分は中央部の領域Yのみであるため、通紙部
に比較して非通紙部の温度が高くなるからである。しか
し、加熱ローラ3の制御は非通紙部の温度に基づいて行
われているため、相対的に通紙部の温度が低下する。そ
のため定着が十分に行われないという不具合が発生する
虞がある。
【0079】そこで、サーミスタ8及びサーミスタ17
をかかる配置とした場合には、待機モード中のサーミス
タ17の検知温度に基づいて加熱ローラ3の設定温度を
決定する上述の各制御態様に加えて、通紙モード中の定
着ローラ4の温度が所定温度より低くなった場合に、通
紙モード中の加熱ローラ3の設定温度を上げるという制
御とすることが望ましい。
【0080】すなわち、サーミスタ17の検知信号すな
わちサーミスタ17が検知した通紙モード中の定着ロー
ラ4の温度が一定温度以下の場合、設定温度決定手段5
0が、加熱ローラ3の通紙モード中の設定温度をそれま
での設定温度より所定温度上げる決定を行い、制御手段
48は、サーミスタ8の検知信号に基づくフィードバッ
ク制御により、通紙モード中の加熱ローラ3の温度を、
かかる決定後の温度に保つようにする。
【0081】本例においては、加熱ローラ3の設定温度
を上げる条件となる定着ローラ3の上記所定温度を一定
の145℃、加熱ローラ3の温度の上げ幅である上記所
定温度を一定の+5℃とし、通紙モード中の定着ローラ
4の温度が145℃以下となったときに加熱ローラ3の
設定温度を5℃上げるようにとしている。
【0082】一旦設定温度を5℃上げた後、さらに通紙
を継続し、定着ローラ4の温度が再度145℃に下がっ
たら、再び加熱ローラ3の設定温度を5℃上げ、トータ
ルで+10℃とする。設定温度決定手段50は、サーミ
スタ17からの検知信号を所定時間毎例えば10秒毎に
145℃と比較し、145℃以下であれば設定温度を5
℃上げるようになっている。かかる所定時間は、ヒータ
6への通電による昇温によって定着ローラ4の温度が上
昇する応答時間以上とされるものであり、10秒に限ら
れるものではない。
【0083】このように接触型のサーミスタ8を加熱ロ
ーラ3側、非接触型のサーミスタ17を定着ローラ4側
に設け、サーミスタ8を非通紙部に配設し、サーミスタ
17を通紙部に配設した構成において、定着ローラ4の
温度に基づいて通紙モード中の加熱ローラ3の設定温度
を変更する制御を行うこととすれば、加熱ローラ3の設
定温度が通紙部に配設されたサーミスタ17の検知温度
により補正されるので、通紙によって熱量を奪われる通
紙部と、通紙しても熱量を奪われることのない通紙領域
外の温度差が大きいこと、及び定着性能を左右する通紙
部と、実際に温度を検知している通紙領域外との距離が
大きいことに起因する、サーミスタ8により検知した非
通紙部の温度と実際に定着に関与している通紙部の温度
との差が大きくなり良好な定着が行われない等の不具
合、および接触型サーミスタによる定着ベルトの傷の発
生という不具合を防止することができる。
【0084】サーミスタ17は非接触で配設されている
ため、接触タイプほどの高精度で温度検知を行うことは
できない。しかし、サーミスタ17の検知温度は、加熱
ローラ3の設定温度の決定に用いられるだけで、高精度
で行うことを要するフィードバック制御に直接関与する
ものではない。よってサーミスタ17を非接触タイプと
したことにより定着性に与える影響は無視できる程度で
あり、良好な定着が行われる。
【0085】加熱ローラ3の設定温度を上げる条件とな
る定着ローラ3の上記所定温度は、加熱ローラ3の設定
温度を変更する度に漸次上昇または下降するようにして
も良いし、加熱ローラ3の温度の上げ幅である上記所定
温度についても、加熱ローラ3の設定温度を変更する度
に漸次上昇または下降するようにしても良い。
【0086】なお、定着ローラ4の温度に基づく制御を
すると、定着ベルト2が切れた場合には、加熱ローラ3
の熱が定着ベルト2を介して定着ローラ4に移行しなく
なり、定着ローラ4の温度が上がらないため加熱ローラ
3の設定温度が次々と上昇されていき、異常昇温すると
いう危険性があり、また、非接触サーミスタであるサー
ミスタ17が何らかの異常をきたした場合にも、同じよ
うに異常昇温するといったような危険性があるが、加熱
ローラ3の設定温度の上限をあらかじめ設けば、このよ
うな異常発生時でも加熱ローラ3の温度が異常温度に達
することはなく、安全性が担保される。
【0087】以上各構成態様及び各制御態様の実施例を
説明したが、サーミスタ8とサーミスタ17とを長手方
向に互いに異なる位置に配置したとしても、図4ないし
図7に沿って説明した制御態様を行うことができる。ま
た、本発明は定着ローラの温度が積極的に制御されてい
ないベルト定着装置に有効であって、定着ローラ4にも
小容量の補助ヒータを設け、定着ローラ4を予熱するよ
うなベルト定着装置においても、補助ヒータが加熱ロー
ラ3のヒータ6と並列接続されている場合には、定着ロ
ーラ4の温度が一定に制御されている状態とはならない
ため、本発明を適用することが可能である。
【0088】本実施例は以上の構成により、画像形成装
置20の電源が投入されると、制御手段48、49の制
御によって所定の設定温度となって立上りが完了し、画
像形成及び定着が可能な状態となる。操作者が画像形成
を開始する周知の操作を行うと、感光体ドラム25Cの
方向Aへの回転にともない、感光体ドラム25Cは帯電
装置27Cより帯電され、露光光29Cにより原稿画像
に応じた静電潜像が形成され、この静電潜像が現像装置
26Cにより現像され、感光体ドラム25C上に形成さ
れたトナー像が転写装置22上を矢印B方向に搬送され
るシート状媒体上に転写され、転写後に感光体ドラム2
5C上に残留しているトナーがクリーニング装置28C
によって掻き取られて感光体25がクリーニングされ、
次の帯電に供される。
【0089】シアンのトナーが転写されたシート状媒体
は、転写装置22により矢印B方向に搬送されつつ、作
像装置21Cにおける上述の作像工程と同様の作像工程
を行う作像装置21Y、21M、21BKにより順次そ
れぞれイエロー、マゼンタ、ブラックのトナー像を適宜
転写され、画像形成に必要なすべてのトナー像を転写さ
れた後、転写装置22から定着装置1に受け渡され、上
ガイド12、下ガイド15によって定着部16に案内さ
れる。
【0090】シート状媒体は定着ベルト2の移動により
搬送されつつ、定着部16においてトナー像を構成して
いるトナーが加熱加圧されシート状媒体上に溶融定着さ
れる。この際、待機モード中、通紙モード中の定着ロー
ラ4の温度に基づいて、設定温度決定手段50により、
待機モード中、通紙モード中の加熱ローラ3の設定温度
が決定され、制御手段48により加熱ローラ3の温度が
設定温度に保たれるとともに、制御手段49により加圧
ローラ5の温度が設定温度に保たれるので、定着ベルト
2が回転を開始しても、また連続して通紙、定着が行わ
れても、ヒータ6、7の加熱により、定着を中断して再
加熱を行う必要などは生じず、良好な定着を行うことが
できる温度とされ、良好な定着画像が得られる。
【0091】定着にともなって、離型剤は、シート状媒
体に付着することにより消費されるが、定着ベルト2の
回転にともない、塗布ローラ43が従動回転するため、
塗布ローラ43上の離型剤が定着ベルト2に供給され
る。塗布ローラ43に対しては、供給ローラ41により
離型剤が供給されるが、供給ローラ41上の離型剤は、
フェルト45により供給された後、離型剤規制ブレード
42により適当な層厚に均一に均されているので、塗布
ローラ43には均一且つ適量の離型剤が供給される。し
たがって定着ベルト2にも均一且つ適量に良好に制御さ
れた離型剤が供給される。離型剤の供給は、定着ベルト
2に連れ回りするローラ状の塗布ローラ43により行わ
れるため定着ベルト2の劣化も抑制されている。定着後
のシート状媒体は出口上ガイド54、出口下ガイド55
により案内され、排紙コロ53により搬送されて画像形
成装置20外に排出される。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、トナーを定着されるシ
ート状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、上記
定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラ
と、上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して
配置される加圧ローラと、上記加熱ローラの温度を検知
するための第1の温度検知手段と、上記定着ローラの温
度を検知するための第2の温度検知手段と、上記加熱ロ
ーラの温度を、第1の温度検知手段の検知信号に基づい
て設定温度となるよう制御する制御手段とを有する定着
装置において、上記加熱ローラの設定温度を、第2の温
度検知手段の検知信号に基づいて決定する設定温度決定
手段を有するので、定着ベルトの回転による温度低下に
対応した温度制御を行うことで、通紙時の温度を一定に
保つことが可能であり、定着が良好となるよう温度のコ
ントロールを的確に行い、定着性が安定化した、良好な
定着を行うことができる定着装置を提供することができ
る。
【0093】上記設定温度決定手段は、待機モード中の
第2の温度検知手段の検知信号に基づいて、待機モード
中の上記加熱ローラの設定温度を決定することとすれ
ば、待機モード中の定着ローラ温度によって回転開始時
の温度落ち込み量を予測し、待機モード中の加熱ローラ
設定温度を切り替えているため、回転動作開始から、通
紙モード中の温度を一定に制御することが可能であり、
定着が良好となるよう温度のコントロールを的確に行
い、定着性が安定化した、良好な定着を行うことができ
る定着装置を提供することができる。
【0094】上記設定温度決定手段は、待機モード中の
第2の温度検知手段の検知信号に基づいて、通紙モード
中の上記加熱ローラの設定温度を決定することとすれ
ば、定着ローラ温度が低い、すなわち電源投入直後の場
合や環境温度が低い場合のような、定着装置が十分に暖
まっていない状態でも、定着装置が十分に暖まった状態
と同様の定着性を確保することが可能であり、定着性が
安定した、良好な定着を行うことができる定着装置を提
供することができる。
【0095】第1の温度検知手段をシート状媒体の非通
紙部に配設し、第2の温度検知手段をシート状媒体の通
紙部に配設し、上記設定温度決定手段は、通紙モード中
における第2の温度検知手段の所定時間毎の検知信号に
基づいて、通紙モード中における上記加熱ローラの設定
温度を決定することとすれば、第1の温度検知手段を非
通紙部に配設し、第2の温度検知手段を通紙部に配設す
ることで、シート状媒体の幅方向における異なる部分で
定着ローラの温度を検知しても、通紙中の定着ローラ温
度によって加熱ローラ側の制御温度を補正しているた
め、通紙によって熱量を奪われる通紙部と、通紙しても
熱量を奪われることのない通紙領域外の温度差が大きい
こと、及び定着性能を左右する通紙部と、実際に温度を
検知している通紙領域外との距離が大きいことに起因す
る、第1の温度検知手段により検知した非通紙部の温度
と実際に定着に関与している通紙部の温度との差が大き
くなり良好な定着が行われない等の不具合を防止し、通
紙部の温度を定着に適した温度に保つことができ、良好
な定着を行うことができる定着装置を提供することがで
きる。
【0096】第1の温度検知手段を接触タイプとし、第
2の温度検知手段を非接触タイプとしたこととすれば、
非通紙部に配設した第1の温度検知手段が検知精度に優
れた接触式サーミスタであるから、定着ベルトの通紙部
における摩擦傷が発生せず、定着画像にスジを生じるこ
とを防止でき良好な定着画像を得ることができるととも
に、比較的高精度で温度を制御する必要がある加熱ロー
ラの温度を高精度で制御することができ、また、第2の
温度検知手段は通紙部に配設されるが非接触タイプであ
るから、定着ベルトの摩擦傷が発生せず、定着画像にス
ジを生じることを防止でき良好な定着画像を得ることが
できるとともに、第2の温度検知手段の検知信号は加熱
ローラの設定温度を決定するに用いられるのみであるか
ら非接触タイプであっても加熱ローラの温度制御を良好
に行うことができるので、通紙部の温度を定着に適した
温度に保つことができ、良好な定着を行うことができる
定着装置を提供することができる。
【0097】本発明は、請求項1ないし5の何れか1つ
に記載の定着装置を有する画像形成装置にあるので、上
述の各効果を奏することができる定着装置を有し、安定
して高画質の定着画像を得ることができる画像形成装置
を提供することができる。
【0098】なお、請求項4記載の定着装置において加
熱ローラの設定温度の上限を設ければ、定着ローラの温
度に基づいて加熱ローラの温度制御を行っても、定着ベ
ルトの破損や断裂時において、加熱ローラの熱が定着ベ
ルトを介して定着ローラに移行しなくなり、定着ローラ
の温度が上がらないため加熱ローラの設定温度が過度に
上昇して加熱ローラの異常昇温を生ずるという不具合を
防止できるとともに、非接触タイプである第2の温度検
知手段に何らかの異常が生じた場合にも同じように異常
昇温するといったような危険性があるがこれを防止でき
るから、加熱ローラの過度の温度上昇を防止して火災等
の危険を回避できる、安全性の高い定着装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した定着装置及びこの定着装置を
備えたカラー画像形成が可能な画像形成装置の概略を示
す側面図である。
【図2】図1に示した定着装置の側視図である。
【図3】図1に示した定着装置の制御ブロック図であ
る。
【図4】図1に示した定着装置においてある制御を行っ
た場合の加熱ローラ及び定着ローラの温度と時間との関
係を示した相関図である。
【図5】図1に示した定着装置において別の制御を行っ
た場合の加熱ローラ及び定着ローラの温度と時間との関
係を示した相関図である。
【図6】図1に示した定着装置においてまた別の制御を
行った場合の加熱ローラ及び定着ローラの温度と時間と
の関係を示した相関図である。
【図7】図1に示した定着装置においてさらに別の制御
を行った場合の加熱ローラ及び定着ローラの温度と時間
との関係を示した相関図である。
【図8】図1に示した定着装置においてさらにまた別の
制御を行うための制御テーブルである。
【図9】図1に示した定着装置における第1の温度検知
手段と第2の温度検知手段の配設態様の一例を示す正面
図である。
【図10】図10に示した定着装置において最小サイズ
のシート状媒体を用いて連続して定着を行った場合にお
ける加熱ローラ及び定着ローラの温度と時間との関係を
示した相関図である。
【図11】図10に示した定着装置において好適な制御
にて最小サイズのシート状媒体を用いて連続して定着を
行った場合における加熱ローラ及び定着ローラの温度と
時間との関係を示した相関図である。
【符号の説明】
1 定着装置 2 定着ベルト 3 加熱ローラ 4 定着ローラ 5 加圧ローラ 8 第1の温度検知手段 17 第2の温度検知手段 20 画像形成装置 48 制御手段 50 設定温度決定手段 S シート状媒体 T トナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA03 AA30 BA11 BA12 BA31 BA32 BB03 BB12 BB30 CA03 CA04 CA05 CA07 CA28 CA30 CA32 CA44 3K058 AA71 BA18 CA12 CA23 CA61 CA92 CA93 DA02 GA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナーを定着されるシート状媒体を搬送す
    るための無端の定着ベルトと、 上記定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ロ
    ーラと、 上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して配置
    される加圧ローラと、 上記加熱ローラの温度を検知するための第1の温度検知
    手段と、 上記定着ローラの温度を検知するための第2の温度検知
    手段と、 上記加熱ローラの温度を、第1の温度検知手段の検知信
    号に基づいて設定温度となるよう制御する制御手段とを
    有する定着装置において、 上記加熱ローラの設定温度を、第2の温度検知手段の検
    知信号に基づいて決定する設定温度決定手段を有するこ
    とを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の定着装置において、上記設
    定温度決定手段は、待機モード中の第2の温度検知手段
    の検知信号に基づいて、待機モード中の上記加熱ローラ
    の設定温度を決定することを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の定着装置におい
    て、上記設定温度決定手段は、待機モード中の第2の温
    度検知手段の検知信号に基づいて、通紙モード中の上記
    加熱ローラの設定温度を決定することを特徴とする定着
    装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3の何れか1つに記載の定
    着装置において、 第1の温度検知手段をシート状媒体の非通紙部に配設
    し、 第2の温度検知手段をシート状媒体の通紙部に配設し、 上記設定温度決定手段は、通紙モード中における第2の
    温度検知手段の所定時間毎の検知信号に基づいて、通紙
    モード中における上記加熱ローラの設定温度を決定する
    ことを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の定着装置において、第1の
    温度検知手段を接触タイプとし、第2の温度検知手段を
    非接触タイプとしたことを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5の何れか1つに記載の定
    着装置を有する画像形成装置。
JP2001354321A 2001-11-20 2001-11-20 定着装置及びこれを有する画像形成装置 Expired - Fee Related JP3844201B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001354321A JP3844201B2 (ja) 2001-11-20 2001-11-20 定着装置及びこれを有する画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001354321A JP3844201B2 (ja) 2001-11-20 2001-11-20 定着装置及びこれを有する画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003156966A true JP2003156966A (ja) 2003-05-30
JP3844201B2 JP3844201B2 (ja) 2006-11-08

Family

ID=19166199

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001354321A Expired - Fee Related JP3844201B2 (ja) 2001-11-20 2001-11-20 定着装置及びこれを有する画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3844201B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006201564A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 Ricoh Co Ltd 定着装置および画像形成装置
JP2006221139A (ja) * 2005-01-12 2006-08-24 Ricoh Co Ltd 定着装置、これを備えた画像形成装置
JP2006251488A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Ricoh Co Ltd 熱ベルト定着装置
US7127204B2 (en) 2003-12-25 2006-10-24 Ricoh Company, Ltd. Belt fixing unit with heat-resisting resin base member and image forming toner for use in the fixing unit
US7317892B2 (en) 2005-01-26 2008-01-08 Kyocera Mita Corporation Belt fixing unit
JP2009025464A (ja) * 2007-07-18 2009-02-05 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2010217565A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Oki Data Corp 画像形成装置
JP2019184963A (ja) * 2018-04-17 2019-10-24 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7127204B2 (en) 2003-12-25 2006-10-24 Ricoh Company, Ltd. Belt fixing unit with heat-resisting resin base member and image forming toner for use in the fixing unit
JP2006221139A (ja) * 2005-01-12 2006-08-24 Ricoh Co Ltd 定着装置、これを備えた画像形成装置
JP2006201564A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 Ricoh Co Ltd 定着装置および画像形成装置
US7317892B2 (en) 2005-01-26 2008-01-08 Kyocera Mita Corporation Belt fixing unit
US7729652B2 (en) 2005-01-26 2010-06-01 Kyocera Mita Corporation Belt fixing unit
JP2006251488A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Ricoh Co Ltd 熱ベルト定着装置
JP2009025464A (ja) * 2007-07-18 2009-02-05 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2010217565A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Oki Data Corp 画像形成装置
US8295727B2 (en) 2009-03-17 2012-10-23 Oki Data Corporation Image forming apparatus with temperature adjustment
JP2019184963A (ja) * 2018-04-17 2019-10-24 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3844201B2 (ja) 2006-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6778790B2 (en) Fixing device capable of preventing excessive increase in temperature
US6496666B2 (en) Image forming apparatus and method having an improved heating mechanism in fixing device
JP3450623B2 (ja) 画像形成装置
JP5173464B2 (ja) 画像形成装置
JP4658712B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP3711764B2 (ja) 定着装置およびこの定着装置を用いた画像形成装置
JP4078235B2 (ja) 加熱装置
JP2004226815A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2015228017A (ja) 画像加熱装置、ヒータ、交換用のベルト、およびベルトの交換方法
JP2005338220A (ja) 像加熱装置および画像形成装置
JP4442858B2 (ja) 画像形成装置
JPH11272100A (ja) 定着装置
JP3844201B2 (ja) 定着装置及びこれを有する画像形成装置
JP4898258B2 (ja) 画像形成装置
JP2004078181A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2004070041A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6370160B2 (ja) 画像形成装置
JP4902259B2 (ja) 画像形成装置
JP2002214961A (ja) 加熱定着装置及びそれを有する画像形成装置
JP2005050693A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JP2004021079A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP4677220B2 (ja) 像加熱装置および画像形成装置
JP2007079224A (ja) 定着装置および定着方法
JP2006322996A (ja) 加熱装置
JP2003091203A (ja) 定着装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060307

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060530

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060808

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060810

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090825

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100825

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100825

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130825

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees