JP2010217565A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙の幅方向の端部での定着不良を防止する。
【解決手段】画像形成装置は、印刷画像に対応したトナー像4aが転写された用紙1に対して、熱と圧力によりそのトナー像4aを用紙1に定着させる定着器10を備えている。定着器10は、搬送方向に対して直交する方向に所定の幅を有する用紙1に対してその用紙1の幅方向に延びる長手方向を有し、その用紙1へ熱を供給する加圧ローラ14,15及び定着ベルト11を有している。更に、定着ベルト11の長手方向へ熱を供給する定着ヒータ12と、この定着ヒータ12の長手方向における中央部の温度を検知するサーミスタ13と、定着ヒータ12の長手方向における中央部及び端部を目標温度に加熱制御する加熱制御部と、サーミスタ13で検知された検知温度と閾値とを比較した比較結果に応じて、前記目標温度を設定する温度設定部とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像を媒体に定着させる定着手段を有する画像形成装置に関するものである。
従来、例えば、下記の特許文献1に記載された画像形成装置では、印刷画像に対応したトナーが転写された媒体である用紙に対して、熱と圧力によりそのトナーを用紙に定着させる定着器を備えている。定着器は、搬送方向に対して直交する方向に所定の幅を有する用紙に対してこの用紙の幅方向に延びる長手方向を有し、その用紙へ熱を供給する定着部材と、この定着部材の長手方向へ熱を供給するヒータと、定着部材の長手方向における中央部に配設されてその中央部の温度を検知するサーミスタとを備えている。そして、サーミスタで検知した検知温度に基づき、定着部材を目標温度になるように制御している。
特開2006−141237号公報
しかしながら、従来の画像形成装置では、定着部材の長手方向における中央部と端部との間での温度差により、定着不良が発生するという課題があった。
本発明の画像形成装置は、搬送方向に対して直交する方向に所定の幅を有する媒体に対して前記媒体の幅方向に延びる長手方向を有し、前記媒体へ熱を供給する定着手段と、前記定着手段の長手方向へ熱を供給する加熱手段と、前記定着手段の長手方向における中央部の温度を検知する温度検知手段と、前記定着手段を目標温度に加熱制御する加熱制御手段と、前記温度検知手段による加熱前の検知温度と前記目標温度との差に基づいて前記目標温度を補正する補正手段とを有することを特徴とする。
本発明の他の画像形成装置は、搬送方向に対して直交する方向に所定の幅を有する媒体に対して前記媒体の幅方向に延びる長手方向を有し、前記媒体へ熱を供給する定着部と、前記定着部の長手方向へ熱を供給する加熱部と、前記定着部の長手方向における中央部の温度を検知する温度検知部と、前記定着部を目標温度に加熱制御する加熱制御部と、前記温度検知部で検知された検知温度と閾値とを比較した比較結果に応じて、前記目標温度を設定する温度設定部とを有することを特徴とする。
本発明の画像形成装置によれば、定着手段あるいは定着部における中央部及び端部共に定着良好な温度範囲となるため、搬送方向に対して直交する方向に所定の幅を有する媒体の幅方向の端部での定着不良を防止できる。従って、温度検知手段あるいは温度検知部を定着手段あるいは定着部の端部に配設する必要が無いので、部品点数を削減できる。
図1は本発明の実施例1における図2中の定着器10を示す概略の構成図である。 図2は本発明の実施例1における画像形成装置を示す概略の構成図である。 図3は図2の画像形成装置を制御するための制御装置の構成を示す概略のブロック図である。 図4は図1中の定着ヒータ12を示す構成図である。 図5は定着ベルト11の加熱前における目標温度との差であるヒータ加熱前温度差を変えた時の温度波形を示す特性図である。 図6は定着ベルト11におけるヒータ加熱前温度差と端部温度の関係を示す図である。 図7は図1の定着器10における温度制御動作を示すフローチャートである。 図8は図1の定着器10に対する温度制御の効果を示す図である。 図9は本発明の実施例2における図2の画像形成装置を制御するための制御装置の構成を示す概略のブロック図である。 図10は本発明の実施例2における図9中の定着器10Aを示す概略の構成図である。 図11は定着ベルト11のヒータ加熱前温度差を変えた時の温度波形を示す特性図である。 図12は実施例2の定着ベルト11におけるヒータ加熱前温度差と端部温度の関係を示す図である。 図13は図10の定着器10Aにおける温度制御動作を示すフローチャートである。 図14は図10の定着器10Aに対する温度制御の効果を示す図である。 図15は変形例であるローラ方式定着器10Bを示す概略の構成図である。
本発明を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1の構成)
図2は、本発明の実施例1における画像形成装置を示す概略の構成図である。
この画像形成装置は、例えば、プリンタであり、媒体(例えば、用紙)1を搬送する用紙搬送部2を備えている。用紙搬送路2上には、記録光を露光する露光部材(例えば、発光素子(以下「LED」という。))ヘッド3と、このLEDヘッド3に隣接して配置され、記録光に応じたトナー像を形成するトナー像形成部4と、このトナー像形成部4の下流側に配置され、用紙1上にトナー像を定着させる定着器10等とが設けられている。
図3は、図2の画像形成装置を制御するための制御装置の構成を示す概略のブロック図である。
この制御装置は、印刷動作を制御するための中央処理装置(以下「CPU」という。)等で構成された印刷制御部20を有している。印刷制御部20には、LEDヘッド3、トナー像形成部4に対して駆動電圧を印加するトナー像形成部電源31、モータ駆動電力を供給するモータ電源32、定着器10へ加熱用電力を供給するヒータ電源34、及び、定着器10の温度を検知する温度検知手段あるいは温度検知部(例えば、ベルトサーミスタ)13等が接続されている。
モータ電源32には、用紙搬送モータ33が接続されている。用紙搬送モータ33は、用紙1を搬送する用紙搬送部2に設けられ、モータ電源32から供給されるモータ駆動電力により回転してその用紙搬送部2を駆動する機器である。ヒータ電源34に接続された定着器10は、用紙1と接触し、この用紙1の搬送方向へ移動して用紙1へ熱を供給する定着手段(例えば、定着ベルト)11と、この定着ベルト11を加熱する加熱手段あるいは加熱部(例えば、定着ヒータ)12と、定着ベルト11の温度を検知するベルトサーミスタ13等とを有している。
印刷制御部20は、ベルトサーミスタ13の検知温度に基づき、定着ベルト11を目標温度に加熱制御するためにヒータ電源34を制御する加熱制御手段(例えば、加熱制御部)21と、ベルトサーミスタ13で検知された検知温度と閾値とを比較した比較結果に応じて前記目標温度を設定する温度設定部22等とを有している。温度設定部22内には、ベルトサーミスタ13による加熱前の検知温度と前記目標温度との差に基づいて前記目標温度を補正する補正手段(例えば、補正部)22aが設けられている。
図1(a)、(b)は、本発明の実施例1における図2中の定着器10を示す概略の構成図であり、同図(a)は定着器10の側面から見た断面図、及び、同図(b)は定着器10の正面図である。
定着器10は、トナー像4aが形成された用紙1を加圧する定着ローラ(例えば、相互に圧接された一対の上加圧ローラ14及び下加圧ローラ15)と、上加圧ローラ14と対向する位置に離間して配置され、定着ヒータ12を支持するヒータ支持部材16とを備えている。上加圧ローラ14、ヒータ支持部材16、及び定着ヒータ12には、用紙1に熱を供給し、且つ用紙1を搬送するための無端の定着ベルト11が張架されている。定着ベルト11の長手方向に対して直交する幅方向における中央部の表面温度を検知するために、ベルトサーミスタ13が配置されている。ベルトサーミスタ13は、定着ベルト11における中央部の表面に接触している。なお、このベルトサーミスタ13は、定着ベルト11の内面に接触したり、あるいは、定着ベルト11の表面に対して非接触状態に配置してもよい。
上加圧ローラ14は、例えば、外形が40mmで、鉄製の金属中実シャフトによって構成されている基体としての芯金14aと、この芯金14aを被覆する耐熱多孔質スポンジ製の厚さ4mmの弾性層14bを有している。この上加圧ローラ14は、図示しないギアを有しており、このギアが用紙搬送部2により回転駆動されることで、下加圧ローラ15が回転駆動される構成になっている。
下加圧ローラ15は、定着ベルト11を介して上加圧ローラ14と接触している。この下加圧ローラ15は、ばね等の図示しない弾性体により、上加圧ローラ14に対して圧接する向きに押し付けられている。下加圧ローラ15は、定着ベルト11を介して上加圧ローラ14に対向する位置において上加圧ローラ14に当接しており、これにより、下加圧ローラ15が定着ベルト11を介して上加圧ローラ14に当接するニップ部が形成されている。
定着ベルト11は、例えば、耐熱性の高いポリイミド樹脂で厚さ100μmの基体の表層上に200μmのシリコンゴム製の離型層が形成されたものであり、熱容量が小さく、熱応答性を良好にされている。基体はステンレス製、ニッケル製の金属性でも、ゴム製でも良い。
ベルトサーミスタ13は、温度に応じて抵抗値が変化する素子であり、印刷制御部20がその抵抗値を検知してベルトサーミスタ13の温度を検知する構成になっている。本実施例1では、温度の増加に従って抵抗値が減少する特性のベルトサーミスタ13を用いている。
図4(a)、(b)は、図1中の定着ヒータ12を示す構成図であり、同図(a)は定着ヒータ12の分解斜視図、及び、同図(b)は定着ヒータ12の位置に対するヒータ発熱量の特性を示す図である。
図4(a)に示すように、定着ヒータ12は、用紙1の幅方向に延びる面状発熱体であり、帯状の基板12aを有し、この上に、帯状の電気絶縁層12bと、U字状の抵抗発熱体12cと、この抵抗発熱体12cの端部に形成された電極12dと、帯状の保護層12eとが順に積層されている。
この定着ヒータ12では、例えば、ステンレス(SUS430)等の基板12a上に、電気絶縁層12bとして薄くガラス膜が形成されている。電気絶縁膜12b上には、ニッケル−クロム合金あるいは銀−パラジウム合金の粉末がスクリーン印刷によってペースト状に塗布されて抵抗発熱体12cが形成されている。抵抗発熱体12cの端部には、銀等の化学的に安定で電気抵抗の小さい金属やタングステン等の高融点金属によって電極12dが形成されている。これらの全面は、ガラス、あるいはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)、FEP(パープルオロエチレン−プロペンコポリマー)等の代表的なフッ素系樹脂による保護層12eにより覆われて保護されている。
図4(b)に示すように、定着ヒータ12の長手方向の発熱量は、長手方向の中央部12fから両端部12g,12hに亘って一定になっている。定着ヒータ12の電極12dは、図3のヒータ電源34に接続され、この電源34より電圧が印加されて発熱する。電圧は例えば100Vであり、定着ヒータ12の出力電力は例えば1200Wである。
(実施例1の動作)
本実施例1の画像形成装置における全体の動作(1)と、定着器10の動作(2)と、定着器10の温度制御動作(3)とを、以下説明する。
(1) 画像形成装置における全体の動作
図2及び図3に示す画像形成装置では、この装置を制御する印刷制御部20が、画像形成装置本体から印刷指示を受けると、用紙搬送部2によって画像形成のタイミングに合わせて用紙1をトナー像形成部4へ搬送する。LEDヘッド3が、印刷情報に応じた記録光をトナー像形成部4へ照射すると、トナー像形成部4は、照射された記録光に応じたトナー像4aを用紙1上に形成する。その後、用紙搬送部2によって定着器10へ用紙1が搬送されると、定着器10の熱と圧力によって用紙1上のトナー像4aが定着された後に排出される。
(2) 定着器10の動作
図1〜図4において、印刷制御部20が画像形成装置本体から印刷指示を受けると、用紙搬送部2により図示しないギアを介して下加圧ローラ15が回転する。更に、印刷制御部20内の加熱制御部21により、定着器10のベルトサーミスタ13で検知した温度が、予め決定しておいた印刷可能温度範囲内であるか否かを判断し、範囲内であれば用紙1の搬送を開始する。
印刷可能温度範囲とは、用紙1へトナーを定着させることができる温度範囲であり、下限温度T1(例えば、175℃)と上限温度T2(例えば、205℃)を持つ。上限温度T2よりも高い温度であった場合、加熱制御部21は、ヒータ電源34から定着ヒータ12への電力供給を停止して定着ベルト11の温度を低下させる(以下これを「クールダウン」という。)。逆に、下限温度Tlよりも低い温度であった場合、加熱制御部21は、ヒータ電源34から定着ヒータ12への電力供給を行うことで、定着ベルト11の温度を上昇させる(以下これを「ウォームアップ」という。)。
図5(a)、(b)は、定着ベルト11の加熱前における目標温度との差であるヒータ加熱前温度差を変えた時の温度波形を示す特性図、即ち、定着ヒータ12のウォームアップ動作時における温度の時間変化を示す特性図である。
図5(a)、(b)では、電源を投入する前と、所定の印刷等の動作を行った後に定着ベルト11の長手方向温度(即ち、幅方向温度)が所定温度範囲内に収まった状態として動作後所定時間が経過した後の結果が示されている。図中の実線は定着ベルト11の長手方向中央部(即ち、幅方向中央部)の温度変化を示し、破線は定着ベルト11の長手方向端部(即ち、幅方向端部)の温度変化を示している。
図5(a)は、定着器10の全部材の温度が室温である25℃となった状態から定着ヒータ12の加熱制御を開始(時刻t00)して、目標温度190℃まで温度を上昇させ(時刻t00〜t01のウォームアップ期間)、印刷可能な温度に到達した後に印刷を開始(時刻t01)した時の定着ベルト11の温度の時間変化を示す図である。
ここで、「25℃」とは、室温(外気温度)と同じ温度という意味であり、このような温度条件は、加熱しない状態で十分な時間(例えば、2〜3時間以上の数時間)が経過すると満たされる。
図5(b)は、定着ベルト11の温度が目標温度190℃に近い温度174℃の状態から定着ヒータ12の加熱制御を開始(時刻t10)して、目標温度190℃まで温度を上昇させ(時刻t10〜t11のウォームアップ期間)、印刷可能な温度に到達した後に印刷を開始(時刻t11)した時の定着ベルト11の温度の時間変化を示す図である。
ここで、時刻t10における「温度174℃の状態」は、定着器10の特性(例えば、部材の熱容量、ヒータ出力、ヒータ配熱分布等)や、条件(例えば、時刻t10前の動作状況であるウォームアップ、多量印刷後等)によって変わる。時刻t10では、定着ベルト11において端部温度<中央部温度となっている。図5(a)の時刻t01で定着ベルト11における端部温度=中央部温度となるような特性の定着器10では、ウォームアップや印刷動作の後に、時刻t10において端部温度<中央部温度の状態になる。定着器10の前記特性は、定着器10の構造等(例えば、ヒータ支持部材16への放熱量)や、定着ヒータ12の図4のような配熱設計により決定される。
図5(a)、(b)に示すように、ウォームアップ開始時刻t00,t10におけるヒータ加熱前温度差が変化すると、ウォームアップ完了時刻t01,t11での定着ベルト11の中央部と端部との温度差が変化する。
図5(a)のように、定着ヒータ12により定着ベルト11へ投入する熱量が多い場合、定着ベルト11の端部においてシャーシ等へ流出する熱量よりも非常に多くの熱量が投入される。更にこの時、ヒータ支持部材16は中央部と端部共に低温であり、放熱量は中央部と端部で等しいため、端部も十分温度が上昇する。そのため、時刻t01時に、定着ベルト11の温度は端部温度=中央部温度となる。
これに対し、図5(b)のように、定着ベルト11へ投入する熱量が少ない場合、シャーシ等へ流出する熱量が相対的に大きいため、ヒータ支持部材16において端部が中央部よりも大きく温度が低下し、端部の温度がより低温となる。そのため、時刻t11時に、定着ベルト11の温度は端部温度<中央部温度となる。
以上のように、定着ベルト11へ投入される熱量とウォームアップ完了時点(時刻t01,t11)での中央部と端部の温度差には相関がある。
又、定着ベルト11へ投入される熱量は、定着ヒータ12の熱出力が一定であるため、ウォームアップ中に定着ヒータ12を加熱している時間と比例する。更に、定着ヒータ12の熱出力が一定であり、単位時間当たりに上昇する温度が一定であるため、ウォームアップ中に定着ヒータ12を加熱している時間は、定着ベルト11の加熱前における目標温度との差である加熱前温度差に比例する。
これらのことから、前記加熱前温度差(時刻t00,t10)とウォームアップ完了時(時刻t01,t11)との各部温度とに相関がある。
図6は、定着ベルト11におけるヒータ加熱前温度差と端部温度の関係を示す図である。
この図6には、定着ベルト11の中央部と端部の温度との相関が示されている。図6中の黒丸印は中央制御温度(即ち、中央部目標温度)であり、×印が加圧ローラ端部温度である。
図6に示すように、定着ベルト11の目標温度に対する加熱前温度差と端部温度とには比例関係がある。加熱前温度差が大きい場合(つまり、加熱前の定着ベルト11の温度が低い場合)、ウォームアップ完了時の端部温度は十分上昇するので、中央部温度と共に定着良好温度範囲内に収まる。しかし、加熱前温度差が小さい場合、端部温度が十分加熱されずに定着良好温度範囲よりも低下し、用紙1に十分な熱量が与えられないために定着不良を発生させてしまう。
そこで本実施例1では、ウォームアップ完了時における定着ベルト11の端部温度を中央部温度と共に定着良好温度範囲内に収めるために、図3の温度設定部22内の補正部22aにおいて、加熱前温度差に応じて目標温度をより高く補正する制御を行う。更に、その補正制御は、閾値である制御切り替え判定温度Tth_lowよりも小さい場合にのみ補正を行うことで、必要な条件でのみ目標温度を補正し、加熱前温度差によらず端部温度も定着良好温度範囲内に制御することができる。ここで、切り替え判定温度Tth_lowとは、目標温度の補正が必要となる加熱前温度差の最大値のことである(図6では、Tth_low=70℃)。このとき補正に使用する補正式は、図6における加熱前温度差とウォームアップ完了時の端部温度との関係から、次式(1)のように導き出せる。
Tcomp=A×△T+B・・・(1)
但し、Tcomp;必要な補正温度
A,B;補正値
ΔT;加熱前温度差
式(1)の補正値A,Bは実験により算出される値であり、図6よりA=−15/70、B=15となる。
図5(b)の条件(加熱前温度差が小さい場合)では、例えば、目標温度=190℃とすると、加熱前温度が175℃であるので、加熱前温度差△T=15℃となる。切り替え判定温度Tth_low=70℃よりも小さいため、目標温度補正が行われる。その結果、補正温度Tcompは、
Tcomp=−15/70×15+15=12℃
となるため、補正部22aは目標温度を12℃高く補正する。
同様に、図5(a)の条件(加熱前温度差が大きい場合)では、例えば、加熱前温度差△T=190℃−25℃=165℃であり、切り替え判定温度Tth_lowよりも大きいために、目標温度の補正は行わない。その結果、目標温度=190℃とすると、目標温度は190℃のままとなる。
(3) 定着器10の温度制御動作
図7は、図1の定着器10における温度制御動作を示すフローチャートである。
印刷制御部20の制御により、定着器10に対して以下のステップS1〜S9の動作が行われる。
定着器10の動作が開始され、ステップS1において、印刷制御部20がウォームアップの発生を検知し、ウォ−ムアップ発生有りの場合は(Y)、ステップS2へ進む。ステップS2において、印刷制御部20は、定着ヒータ12の加熱制御を開始する前に、ベルトサーミスタ13の温度を検知してこれをT0とし、更に目標温度Tprnを設定する。補正部22aは、ステップS3において、加熱前温度差ΔTを算出し(ΔT=Tprn−T0)、ステップS4において、加熱前温度差ΔTと切り替え判定温度Tth_lowとを比較する。
ステップS4の比較結果がΔT≦Tth_lowの場合(Y)、補正部22aは、目標温度補正を行うため、ステップS5において、補正値を算出し(Tcomp=A×ΔT+B)、ステップS6において、目標温度を補正し(Tsp=Tprn+Tcomp)、ステップS8へ進む。ステップS4の比較結果がΔT>Tth_lowの場合(N)、ステップS7において、補正部22aは、目標温度の補正を行わないで(Tsp=Tprn)、ステップ8へ進む。
ステップS8において、加熱制御部21は、定着ベルト11の温度が目標温度Tspとなるように、定着ヒータ12の加熱制御を行い、ステップS9へ進む。ステップS9において、印刷制御部20は、定着ベルト11の温度が印刷可能温度範囲に到達した後に(Y)、ウォームアップを完了し、温度制御動作を終了する。
その後、印刷制御部20の制御により、画像形装置本体から印刷要求がある場合は、印刷動作を行い、印刷要求がない場合は、待機動作へ移行する。
(実施例1の効果)
図8(a)、(b)は、図1の定着器10に対する温度制御の効果を示す図であり、同図(a)は図5(b)に対応する図、及び、同図(b)は図6に対応する図である。
図8(a)に示すように、定着ベルト11の端部温度が不足していた条件でも、本実施例1によれば、上記のような温度制御動作を行うことにより、ヒータ加熱前温度差によらず、定着ベルト11の中央部、端部共に定着良好温度範囲内に収めることができる。
以上のことから、本実施例1によれば、1つの定着ヒータ12と1つのベルトサーミスタ13を使用して、定着ベルト11の加熱前における目標温度との差であるヒータ加熱前温度差に応じて、定着ベルト11の目標温度を必要に応じて補正するようにしたので、定着ベルト11の長手方向(即ち、幅方向)の温度を定着良好温度範囲内に収めることができ、簡単な構成、及び簡単な制御でも、印刷不良の発生を防止することができる。従って、定着ベルト11の中央部に配置したベルトサーミスタ13のみで印刷不良の発生を防止することができるので、部品点数の削減が可能となる。
(実施例2の構成)
本発明の実施例2における画像形成装置の全体の構成は、実施例1を示す図2の画像形成装置と同様である。
図9は、本発明の実施例2における図2の画像形成装置を制御するための制御装置の構成を示す概略のブロック図であり、実施例1を示す図3中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例2の制御装置では、実施例1の定着器10及び印刷制御部20に代えて、これとは機能あるいは構成の異なる定着器10A及び印刷制御部20Aが設けられている。
定着器10Aは、実施例1と同様のヒータ電源34を介して印刷制御部20Aに接続されており、実施例1と同様の定着ベルト11と、実施例1の定着ヒータ12とは構成が異なるものであって、定着ベルト11を加熱する加熱手段あるいは加熱部(例えば、定着ヒータ)18と、実施例1と同様のベルトサーミスタ13等とを有している。
印刷制御部20Aは、印刷動作を制御するためのCPU等で構成されており、実施例1と同様に、ベルトサーミスタ13の検知温度に基づき、定着ベルト11を目標温度に加熱制御するためにヒータ電源34を制御する加熱制御部21と、実施例1の温度設定部22とは機能の異なるものであって、ベルトサーミスタ13で検知された検知温度と閾値とを比較した比較結果に応じて前記目標電圧を設定する温度設定部23等とを有している。温度設定部23内には、ベルトサーミスタ13による加熱前の検知温度と前記目標温度との差に基づいて前記目標温度を補正する補正手段(例えば、補正部)23aが設けられている。
制御装置の他の構成は、実施例1と同様である。
図10(a)〜(c)は、本発明の実施例2における図9中の定着器10Aを示す概略の構成図であり、同図(a)は定着器10Aの側面から見た断面図、同図(b)は定着器10Aの正面から見た断面図、及び、同図(c)は同図(a)中の定着ヒータ18の位置に対するヒータ発熱量の特性を示す図である。この図10(a)〜(c)において、実施例1を示す図1(a)、(b)及び図4(b)中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
図10(a)、(b)に示す定着器10Aは、用紙1を加圧する定着ローラ(例えば、実施例1と同様の相互に圧接された一対の上加圧ローラ14及び下加圧ローラ15)と、上加圧ローラ14と対向する位置に離間して配置され、実施例1とは構成の異なる定着ヒータ18を支持するための実施例1とほぼ同様のヒータ支持部材16とを備えている。上加圧ローラ14、ヒータ支持部材16、及び定着ヒータ18には、用紙1に熱を供給し、且つ用紙1を搬送するための実施例1と同様の無端の定着ベルト11が張架されている。定着ベルト11の長手方向に対して直交する幅方向における中央部の表面温度を検知するために、実施例1と同様のベルトサーミスタ13が配置されている。
定着器10Aの上加圧ローラ14及び下加圧ローラ15は、支持部材17により支持されている。又、上加圧ローラ14及び下加圧ローラ15は、定着ベルト11を介して対向されて配置されており、更にその間に用紙1を挟んで搬送するため、上加圧ローラ14及び下加圧ローラ15を回転可能とするために、その支持は端部で行われる構成になっている。
支持部材17は、強度を確保するために金属等で構成され、且つ、上加圧ローラ14及び下加圧ローラ15全体を保持するための強度を確保するために体積が大きいので、その熱容量が大きい。そのため、支持部材17は、定着ベルト11と比較してその温度上昇が遅く、共に同一温度となった状態からのウォームアップ時では、定着ベルト11の温度上昇が完了した場合でも、その支持部材17の温度上昇は非常に微小である。従って、定着器10Aの構造によっては、上加圧ローラ14及び下加圧ローラ15と支持部材17とが接触するローラ端部からの熱の流出により、上加圧ローラ14及び下加圧ローラ15の端部温度が低下し、更に上加圧ローラ14及び下加圧ローラ15と接触する定着ベルト11の端部温度も低下することで、用紙1に十分な熱量が与えられずに定着不良が発生してしまう虞がある。この場合、定着ヒータ18は1つのみ使用しているために、端部のみに熱量を与えることは制御上できないので、端部の温度低下を防止するためには中央部よりも端部の発熱量を大きくする必要がある。
そこで本実施例2では、実施例1の定着ヒータ12に代えて、図10(c)に示すように、端部18g,18hの発熱量を中央部18fよりも大きくした定着ヒータ18を使用している。本実施例2の定着ヒータ18は、実施例1の定着ヒータ12を示す図4(a)とほぼ同様の構成であるが、基板12a上に電気絶縁膜12bを介して形成される抵抗発熱体12cは、例えば、スクリーン印刷によってペースト状に塗布されるため、抵抗発熱体12cにおける端部の単位長さ当たりの塗布面積を中央部の塗布面積よりも大きくすることで、容易に配熱を調整することができる。
(実施例2の動作)
本実施例2の画像形成装置における全体の動作は、実施例1と同様である。以下、実施例1とは異なる動作として、定着器10Aの動作(I)と、定着器10Aの温度制御動作(II)とを説明する。
(I) 定着器10Aの動作
図9及び図10において、印刷制御部20Aが画像形成装置本体から印刷指示を受けると、実施例1と同様に、図2の用紙搬送部2により図示しないギアを介して下加圧ローラ15が回転する。更に、印刷制御部20A内の加熱制御部21により、定着器10Aのベルトサーミスタ13で検知した温度が、予め決定しておいた印刷可能温度範囲内であるか否かを判断し、範囲内であれば用紙1の搬送を開始する。
実施例1と同様に、印刷可能温度範囲とは、用紙1へトナーを定着させることができる温度範囲であり、下限温度T1(例えば、175℃)と上限温度T2(例えば、205℃)を持つ。上限温度T2よりも高い温度であった場合、加熱制御部21は、ヒータ電源34から定着ヒータ12への電力供給を停止して定着ベルト11の温度を低下させるためのクールダウン制御を行う。逆に、下限温度Tlよりも低い温度であった場合、加熱制御部21は、ヒータ電源34から定着ヒータ12への電力供給を行うことで、定着ベルト11の温度を上昇させるためのウォームアップ制御を行う。
図11(a)、(b)は、定着ベルト11のヒータ加熱前温度差を変えた時の温度波形を示す特性図、即ち、ヒータ加熱前温度差を変えてウォームアップさせた時の温度波形を示す特性図である。この図11(a)、(b)は、実施例1の図5(a)、(b)に対応している。
本実施例2の図11(a)、(b)では、実施例1の図5(a)、(b)と同様に、電源を投入する前と、所定の印刷等の動作を行った後に定着ベルト11の長手方向温度(即ち、幅方向温度)が所定温度範囲内に収まった状態として動作後所定時間が経過した後の結果が示されている。
図11(a)は、定着器10Aの全部材の温度が室温である25℃となった状態から定着ヒータ18の加熱制御を開始(時刻t20)して、目標温度190℃まで温度を上昇させ(時刻t20〜t21のウォームアップ期間)、印刷可能な温度に到達した後に印刷を開始(時刻t21)した時の定着ベルト11の温度の時間変化を示す図である。
ここで、時刻t21では、定着ベルト11において端部温度>中央部温度となっている。これは、定着ヒータ18において中央部18fよりも端部18g,18hの発熱量が大きいからである。
図11(b)は、定着ベルト11の温度が目標温度190℃に近い温度180℃の状態から定着ヒータ18の加熱制御を開始(時刻t30)して、目標温度190℃まで温度を上昇させ(時刻t30〜t31のウォームアップ期間)、印刷可能な温度に到達した後に印刷を開始(時刻t31)した時の定着ベルト11の温度の時間変化を示す図である。
ここで、時刻t30における「温度180℃の状態」は、定着器10Aの特性や、条件によって変わる。図11(a)の時刻t21で端部温度>中央部温度となるような特性の定着器10Aでは、ウォームアップや印刷動作の後の時刻t30において、端部温度=中央部温度の状態になる。
図11(a)、(b)に示すように、実施例1と同様に、ウォームアップ開始時刻t20,t30におけるヒータ加熱前温度差が変化すると、ウォームアップ完了時刻t21,t31での定着ベルト11の中央部と端部との温度差が変化する。
図12は、本実施例2の定着ベルト11におけるヒータ加熱前温度差と端部温度の関係を示す図である。
この図12は、実施例1の図6に対応する図であり、定着ベルト11の中央部と端部の温度との相関が示されている。図12中の黒丸印は中央制御温度(即ち、中央部目標温度)であり、×印が加圧ローラ端部温度である。
図12に示すように、本実施例2では、実施例1と同様に、加熱前温度差と端部温度とに相関があるが、その関係は実施例1とは異なり、加熱前温度差が大きい場合に定着良好温度範囲よりも高い温度となっている。これは定着ヒータ18の端部発熱量を増やしたためであり、この状態では定着不良が発生する。
そこで本実施例2では、温度設定部23内の補正部23aにおいて、加熱前温度差に応じて目標温度をより低く補正する制御を行う。更に、その補正制御は、閾値である制御切り替え判定温度Tth_highよりも高い場合にのみ補正を行うことで、必要な条件でのみ目標温度を補正し、加熱前温度差によらず端部温度も定着良好温度範囲内に制御することができる。ここで、制御切り替え判定温度Tth_highとは、目標温度の補正が必要となる加熱前温度差の最小値のことである(図12では、Tth_high=100℃)。このとき補正に使用する補正式は、次式(2)に示すように、実質的に実施例1と同一であり、この式(2)に基づき、補正値を変更する。
Tcomp=C×ΔT+D・・・(2)
但し、Tcomp;必要な補正温度
C、D;補正係数
ΔT;加熱前温度差
式(2)の補正係数C,Dは実験により算出される値であり、図12より C=−15/60、B=25となる。
図11(a)の条件(加熱前温度差が大きい場合)では、例えば、加熱前温度=25℃で、目標温度=190℃とすると、加熱前温度差△T=165℃となる。切り替え判定温度Tth_high=100℃よりも大きいため、目標温度補正が行われる。その結果、補正温度Tcompは、
Tcomp=−15/60×160+25=−15℃
となるため、補正部23aは目標温度を15℃低く設定する。
同様に、図11(b)の条件(加熱前温度差が小さい場合)では、例えば、加熱前温度差△T=190℃−175℃=15℃であり、切り替え判定温度Tth_high=100℃よりも小さいために、目標温度の補正は行わない。その結果、目標温度=190℃とすると、目標温度は190℃のままとなる。
(II) 定着器10Aの温度制御動作
図13は、図10の定着器10Aにおける温度制御動作を示すフローチャートであり、実施例1を示す図7中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
印刷制御部20Aの制御により、定着器10Aに対して以下のステップS1〜S3,S14〜S17,S8,S9の動作が行われる。但し、本実施例2の動作では、実施例1のステップS4〜S7に代えて、これとは異なる内容のステップS14〜S17の動作が行われる。
定着器10の動作が開始され、実施例1と同様に、ステップS1において、印刷制御部20Aがウォームアップの発生を検知し、ウォ−ムアップ発生有りの場合は(Y)、ステップS2へ進む。ステップS2において、印刷制御部20Aは、定着ヒータ18の加熱制御を開始する前に、ベルトサーミスタ13の温度を検知してこれをT0とし、更に目標温度Tprnを設定する。補正部23aは、ステップS3において、加熱前温度差ΔTを算出した後(ΔT=Tprn−T0)、ステップS14において、加熱前温度差ΔTと切り替え判定温度Tth_highとを比較する。
ステップS14の比較結果がΔT≧Tth_highの場合(Y)、補正部23aは、目標温度補正を行うため、ステップS15において、補正値を算出し(Tcomp=C×ΔT+D)、ステップS16において、目標温度を補正し(Tsp=Tprn+Tcomp)、ステップS8へ進む。ステップS14の比較結果がΔT<Tth_highの場合(N)、ステップS17において、補正部23aは、目標温度の補正を行わないで(Tsp=Tprn)、ステップS8へ進む。
実施例1と同様に、ステップS8において、加熱制御部21は、定着ベルト11の温度が目標温度Tspとなるように、定着ヒータ18の加熱制御を行い、ステップS9へ進む。ステップS9において、印刷制御部20Aは、定着ベルト11の温度が印刷可能温度範囲に到達した後に(Y)、ウォームアップを完了し、温度制御動作を終了する。
その後、実施例1と同様に、印刷制御部20Aの制御により、画像形装置本体から印刷要求がある場合は、印刷動作を行い、印刷要求がない場合は、待機動作へ移行する。
(実施例2の効果)
図14(a)、(b)は、図10の定着器10Aに対する温度制御の効果を示す図であり、同図(a)は図11(a)に対応する図、及び、同図(b)は図12に対応する図である。この図14(a)、(b)は、実施例1の図8(a)、(b)に対応している。
図14(a)に示すように、定着ベルト11の端部温度が過大になっていた条件でも、本実施例2によれば、上記のような温度制御動作を行うことにより、定着ヒータ18の長手方向配熱が異なる場合でも、ヒータ加熱前温度差ΔTによらず、定着ベルト11の中央部、端部共に定着良好温度範囲内に収めることができる。
以上のことから、本実施例2によれば、1つの定着ヒータ18と1つのベルトサーミスタ13を使用して、定着ベルト11の加熱前における目標温度との差であるヒータ加熱前温度差ΔTに応じて、定着ベルト11の目標温度を必要に応じて補正するようにしたので、定着ヒータ18の端部発熱量が中央部よりも高い場合であっても、定着ベルト11の長手方向(即ち、幅方向)の温度を定着良好温度範囲内に収めることができ、簡単な構成、及び簡単な制御でも、印刷不良の発生を防止することができる。従って、定着ベルト11の中央部に配置したベルトサーミスタ13のみで印刷不良の発生を防止することができるので、部品点数の削減が可能となる。
(変形例)
本発明は、上記実施例1、2に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)、(b)のようなものがある。
(a) 図15(a)、(b)は、変形例であるローラ方式定着器10Bを示す概略の構成図であり、同図(a)は定着器10Bの側面から見た断面図、及び、同図(b)は定着器10Bの正面から見た断面図である。この図15(a)、(b)において、実施例2を示す図10(a)、(b)中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
変形例のローラ方式定着器10Bは、相互に圧接された一対の上加圧ローラ14B及び下加圧ローラ15を備え、これらが支持部材17により支持されている。上加圧ローラ14Bの内部には、ハロゲンヒータ18Bが複数設けられ、上加圧ローラ14Bの長手方向温度を制御する構成になっている。
このような変形例のローラ方式定着器10Bにおいても、ウォームアップ期間中に複数のハロゲンヒータ18Bを同時に駆動する制御の場合では、実施例1又は2が適用でき、中央部に配置した温度検知手段のみを使用してウォームアップ完了時のローラ長手方向の温度を定着良好温度範囲内に収めることが可能である。
(b) 本発明の画像形成装置は、実施例1、2で説明したプリンタに限らず、複合機(MFP)、ファクシミリ装置、複写装置等にも適用できる。
1 用紙
4 トナー像形成部
10,10A 定着器
11 定着ベルト
12,18 定着ヒータ
13 サーミスタ
14 上加圧ローラ
15 下加圧ローラ
20,20A 印刷制御部
21 加熱制御部
22,23 温度設定部
22a,23a 補正部

Claims (16)

  1. 搬送方向に対して直交する方向に所定の幅を有する媒体に対して前記媒体の幅方向に延びる長手方向を有し、前記媒体へ熱を供給する定着手段と、
    前記定着手段の長手方向へ熱を供給する加熱手段と、
    前記定着手段の長手方向における中央部の温度を検知する温度検知手段と、
    前記定着手段を目標温度に加熱制御する加熱制御手段と、
    前記温度検知手段による加熱前の検知温度と前記目標温度との差に基づいて前記目標温度を補正する補正手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記温度検知手段は、サーミスタであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記定着手段は、前記媒体と接触し、前記媒体の搬送方向へ移動して前記媒体へ熱を供給する定着ベルトであることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記定着手段は、前記媒体を加圧して前記媒体へ熱を供給する定着ローラであることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  5. 前記加熱手段は、前記定着手段の長手方向に延びる面状発熱体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記加熱手段は ハロゲンヒータであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記加熱手段は、前記定着手段の長手方向へ供給する前記熱の長手方向発熱量が一定であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記補正手段は、前記加熱前の検知温度と前記目標温度との差が閾値よりも小さいときに前記目標温度を高く設定することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  9. 前記補正手段は、前記加熱前の検知温度と前記目標温度との差が閾値よりも小さい場合のみ前記目標温度を補正することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  10. 前記加熱手段は、前記定着手段の長手方向へ供給する前記熱の長手方向端部の発熱量が中央部よりも大きいことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記補正手段は、前記加熱前の検知温度と前記目標温度との差が閾値より大きいときに前記目標温度を高く設定することを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
  12. 前記補正手段は、前記加熱前の検知温度と前記目標温度との差が閾値よりも大きい場合のみ前記目標温度を補正することを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
  13. 搬送方向に対して直交する方向に所定の幅を有する媒体に対して前記媒体の幅方向に延びる長手方向を有し、前記媒体へ熱を供給する定着部と、
    前記定着部の長手方向へ熱を供給する加熱部と、
    前記定着部の長手方向における中央部の温度を検知する温度検知部と、
    前記定着部を目標温度に加熱制御する加熱制御部と、
    前記温度検知部で検知された検知温度と閾値とを比較した比較結果に応じて、前記目標温度を設定する温度設定部と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  14. 前記定着部は、
    前記媒体と接触して前記媒体へ熱を供給する定着ベルトと、
    前記定着ベルトを前記媒体の搬送方向へ移動させ、前記定着ベルトを介して前記媒体を加圧する加圧ローラと、
    を有することを特徴とする請求項13記載の画像形成装置。
  15. 前記加熱部は、前記定着部の長手方向に延びる定着ヒータであることを特徴とする請求項13又は14記載の画像形成装置。
  16. 前記温度検知部は、サーミスタであることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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