JP4658712B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置、例えば、電子写真式のプリンタにおいては、用紙に転写されたトナー像を定着させるために熱ローラ式の定着装置が配設されるようになっていて、該定着装置は、定着部材としての定着ローラ及び加圧ローラを備え、前記用紙が、定着ローラと加圧ローラとの間に形成されるニップ部を通過する間に、前記トナー像が用紙に定着させられる。
これに対して、エンドレスのベルト(以下「定着ベルト」という。)を使用して定着を行うようにしたベルト式の定着装置においては、加熱ローラと定着部材としての定着ローラとの間に定着ベルトが張設され、該定着ベルトを挟んで前記定着ローラに加圧ローラを押圧されるようになっている。
前記ベルト式の定着装置は、熱ローラ式の定着装置と比べて省電力化することができ、待機状態から定着可能な状態にするのに必要な時間、すなわち、温度の立上り時間を短くすることができる。そして、定着時において用紙にトナー像を定着させるために必要となる熱量を与えるために、加熱ローラ及び加圧ローラ内にヒータが配設される(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−196604号公報
しかしながら、前記従来の定着装置においては、定着ローラと加圧ローラとの間にニップを形成するために、定着ローラは、一般に、熱容量の大きいシリコーンゴム等の材料によって形成される。したがって、連続通紙が行われると、定着ローラの熱が用紙に急激に逃げてしまう。
そこで、加熱制御によって定着ローラを加熱すると、熱容量が大きく、かつ、応答性が低い定着ローラの表面の温度はすぐに高くならず、しかも、一定時間が経過した後、定着ローラの表面の温度は急激に高くなり、定着不良が発生してしまう。
本発明は、前記従来の定着装置の問題点を解決して、定着部材の温度が急激に高くなるのを防止することができ、定着不良が発生するのを防止することができる定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の定着装置においては、定着部材と、該定着部材に押圧される加圧部材と、前記定着部材を主加熱する第1の加熱部材と、前記定着部材を補助加熱する第2の加熱部材と、前記加圧部材を加熱する第3の加熱部材と、前記定着部材の温度を検出する第1の温度検出部と、前記加圧部材の温度を検出する第2の温度検出部と、前記定着部材の温度に基づいて前記第1の加熱部材の通電を制御し、前記加圧部材の温度に基づいて前記第2、第3の加熱部材の通電を制御する通電制御処理手段とを有する。
そして、前記第1の加熱部材の定格出力をP1 とし、第2の加熱部材の定格出力をP2 とし、第3の加熱部材の定格出力をP3 としたとき、前記定格出力P1 〜P3 は、
1 >P2 ≧P3
にされる。
また、前記第2、第3の加熱部材は電圧印加装置に対して直列に接続される。
本発明によれば、定着装置においては、定着部材と、該定着部材に押圧される加圧部材と、前記定着部材を主加熱する第1の加熱部材と、前記定着部材を補助加熱する第2の加熱部材と、前記加圧部材を加熱する第3の加熱部材と、前記定着部材の温度を検出する第1の温度検出部と、前記加圧部材の温度を検出する第2の温度検出部と、前記定着部材の温度に基づいて前記第1の加熱部材の通電を制御し、前記加圧部材の温度に基づいて前記第2、第3の加熱部材の通電を制御する通電制御処理手段とを有する。
そして、前記第1の加熱部材の定格出力をP1 とし、第2の加熱部材の定格出力をP2 とし、第3の加熱部材の定格出力をP3 としたとき、前記定格出力P1 〜P3 は、
1 >P2 ≧P3
にされる。
また、前記第2、第3の加熱部材は電圧印加装置に対して直列に接続される。
この場合、定着部材に第1の加熱部材が配設されるので、定着部材の温度が急激に低くなるのを防止することができ、定着不良が発生するのを防止することができる。
また、第2、第3の加熱部材は、電圧印加装置に対して直列に接続されるので、第2、第3の加熱部材の線径を小さくすることなく、定格出力P2 、P3 を小さくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのカラーのプリンタにおいて、画像を形成して印刷を行う場合について説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概略図である。
図に示されるように、プリンタ60は、画像データに応じてシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色ごとに現像剤像としてのトナー像を形成する作像装置61C、61M、61Y、61Bk、該各作像装置61C、61M、61Y、61Bkと対向させて配設され、各作像装置61C、61M、61Y、61Bkとの間に各色の転写領域を形成し、各色のトナー像を記録媒体としての用紙に転写するベルト式の転写装置62、前記各転写領域に用紙を給紙するための第1の媒体供給部としての手差しトレイ63、用紙の種類ごとに配設され、前記各転写領域に用紙を給紙するための第2の媒体供給部としての給紙カセット64、前記手差しトレイ63又は給紙カセット64から給紙された用紙を、作像装置61C、61M、61Y、61Bkにおける画像の形成のタイミングに合わせて前記各転写領域に供給するレジストローラ70、並びに前記各転写領域において転写された後のトナー像を定着させる定着装置10を有する。
該定着装置10は、加熱部としての、かつ、第1の回転体としての加熱ローラ13、定着部としての、かつ、第2の回転体としての定着ローラ14、前記加熱ローラ13と定着ローラ14との間に張設されたベルト部材としての定着ベルト11、該定着ベルト11を挟んで、定着ローラ14に押圧される加圧部材としての、かつ、第3の回転体としての加圧ローラ15、用紙を定着ベルト11と加圧ローラ15との間の定着領域としてのニップ部に向けて案内するガイド71等を備える。前記加熱ローラ13、定着ローラ14及び定着ベルト11によって定着部材が構成される。
なお、前記用紙には、一般にコピー等に使用される普通紙のほかに、OHPシート、カード、葉書、秤量約100〔g/m2 〕相当以上の厚紙、封筒等を使用することができるだけでなく、熱容量の大きいいわゆる特殊シートを使用することもできる。
前記各作像装置61C、61M、61Y、61Bkは、いずれも同じ構造を有し、矢印A方向に回転自在に配設された像担持体としての感光体ドラム65、該感光体ドラム65の回転方向に沿って順に配設された帯電装置としての帯電ローラ67、現像器66、クリーニング装置68等から成り、前記帯電装置67と現像器66との間で、図示されない露光装置からの露光光69を受けるようになっている。
前記転写装置62は、第1、第2のローラ72、73、該第1、第2のローラ72、73間に張設され、矢印B方向に走行させられるエンドレスの転写媒体としての転写ベルト74、該転写ベルト74の内側において、各感光体ドラム65と対向させて回転自在に配設された転写部材としての転写ローラ75を備える。なお、前記像担持体として感光体ドラム65が使用されるようになっているが、ベルト状の感光体を使用することができる。
次に、前記構成のプリンタ60の動作について説明する。
まず、プリンタ60の図示されない電源が投入され、オペレータが印刷を開始する操作を行うと、各感光体ドラム65は矢印A方向に回転させられ、該各感光体ドラム65は、回転に伴って帯電ローラ67によって帯電させられる。続いて、前記各感光体ドラム65は、露光光69を受け、表面に画像データに応じた静電潜像を形成する。そして、現像器66によって感光体ドラム65に現像剤としてのトナーが付着させられ、静電潜像が現像されてトナー像が形成される。
そして、前記転写ベルト74が矢印B方向に走行させられるのに伴って、用紙にシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックのトナー像が順に転写され、カラーのトナー像が形成される。続いて、前記用紙は、ガイド71に受け渡され、該ガイド71によって前記ニップ部に供給され、用紙上のカラーのトナー像は、加熱され、加圧されて用紙に定着させられる。また、転写後に感光体ドラム65上に残留しているトナーは、クリーニング装置68によって掻き取られて除去される。
なお、本実施の形態において、感光体ドラム65上のトナー像を直接用紙に転写するようになっているが、一旦転写ベルト74に転写した後に、用紙に転写することもできる。
次に、前記定着装置10の構成について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における定着装置の側面図、図3は本発明の第1の実施の形態における定着装置の斜視図である。
図1に示されるように、定着装置10は、加熱ローラ13、定着ローラ14、定着ベルト11、加圧ローラ15、ガイド71等を備え、前記加熱ローラ13内に第1の加熱部材としての、かつ、主加熱体としてのヒータ16が、定着ローラ14内に第2の加熱部材としての、かつ、定着部加熱体としてのヒータ17が、加圧ローラ15内に第3の加熱部材としての、かつ、加圧部材加熱体としてのヒータ18が配設される。
前記ヒータ16は加熱ローラ13及び定着ベルト11を加熱し、ヒータ17は定着ローラ14を、ヒータ18は加圧ローラ15をそれぞれ加熱する。この場合、ヒータ16は、定着ベルト11及び定着ローラ14の温度の低下を防止するために配設され、定着ローラ14を主として加熱、すなわち、主加熱し、ヒータ17は、定着ローラ14を補助的に加熱、すなわち、補助加熱する。
また、前記定着装置10は、定着ベルト11を介して加熱ローラ13と接触又は近接させて配設され、前記定着ベルト11の温度(厳密には加熱ローラ13の温度)を表す第1の温度を検出する第1の温度検出部としてのサーミスタ19、前記加圧ローラ15と接触又は近接させて配設され、加圧ローラ15の温度を表す第2の温度を検出する第2の温度検出部としてのサーミスタ20を備える。そして、サーミスタ19、20によって検出された前記第1、第2の温度は制御部53に送られる。
前記定着ベルト11に適当な所定の張力を与えるために、加熱ローラ13は、付勢部材としての図示されないばねによって定着ローラ14から離れる方向に付勢される。該定着ローラ14は、基体としての、薄肉の円筒状の芯金14a、及び該芯金14aを被覆する耐熱性を有し、多孔質から成るシリコーンゴム製の弾性層14bを備え、芯金14aの中心軸上にヒータ17が配設される。
前記定着ローラ14は、図示されないギヤを一体に備え、該ギヤがプリンタ60の装置本体側に配設された図示されないユニット駆動ギヤと噛合させられる。そして、該ユニット駆動ギヤが回転させられることによって、定着ローラ14が矢印a方向に回転させられ、定着ベルト11が矢印b方向に走行させられ、加熱ローラ13が従動して矢印c方向に回転させられる。
前記加圧ローラ15は、定着ベルト11の走行に伴って従動して矢印d方向に回転させられ、付勢部材としての図示されないばねによって定着ローラ14の方向に付勢され、定着ベルト11を挟んで定着ローラ14に押圧され、これにより、定着ローラ14と加圧ローラ15との間にニップ部Nが形成される。定着ベルト11の走行方向におけるニップ部Nより上流側には前記ガイド71が配設され、該ガイド71は装置本体側から矢印e方向に搬送される用紙Pをニップ部Nに案内する。
前記定着ベルト11は、加熱ローラ13によって片側ごとに、1〔kgf〕以上、3〔kgf〕以下の範囲の付勢力で張力を設定することが好ましい。本実施の形態においては、片側ごとに3〔kgf〕の付勢力で張力を設定した。前記定着ベルト11は、ニッケル製の厚さが100〔μm〕の基体上に、厚さが200〔μm〕のシリコーンゴム製の弾性層を形成し、さらに、離型層として厚さが30〔μm〕のフッ素チューブを被覆することによって形成され、熱容量が小さく熱応答性が高くされる。なお、前記基体はポリイミド製でもよく、厚さは30〔μm〕以上、150〔μm〕以下程度であればよい。また、弾性層は、シリコーンゴムを用いる場合は厚さを50〔μm〕以上、300〔μm〕以下程度の範囲であればよい。さらに、離型層の厚さは10〔μm〕以上、100〔μm〕以下程度であればよく、また、フッ素チューブの被覆に代えて、フッ素コーティングを施すことができる。
前記定着ベルト11は、ホットオフセットを生じない程度に瞬時に加熱される必要があるが、他方では、ニップ部においてトナー像のトナーを十分に溶融させて定着させるのに必要な熱容量を有する必要がある。なお、前述された定着ベルト11の材質及び厚さはこの条件を満たすものである。
前記加熱ローラ13及び加圧ローラ15は、前記定着ローラ14と同様の薄肉の円筒状の芯金を備える。そして、前記加熱ローラ13の芯金の外径は、20〔mm〕以上、30〔mm〕以下であり、芯金の厚さは、0.3〔mm〕以上、2.0〔mm〕以下であり、定着ローラ14の芯金14aの外径は、20〔mm〕以上、50〔mm〕以下であり、芯金14aの厚さは、0.3〔mm〕以上、2.0〔mm〕以下であり、加圧ローラ15の芯金15aの外径は、20〔mm〕以上、50〔mm〕以下であり、芯金15aの厚さは、0.3〔mm〕以上、2.0〔mm〕以下である。
本実施の形態において、加熱ローラ13の芯金は、アルミニウム製であり、外径が30〔mm〕に、厚さが1.5〔mm〕にされる。前記芯金の材質は、比熱が小さく、熱伝導率が大きいものが好ましい。アルミニウムのほかに、鉄、銅、ステンレス等の金属を使用することができる。前記ヒータ17は、加熱ローラ13を加熱するとともに、該加熱ローラ13を介して定着ベルト11を加熱し、ニップ部Nの温度を150〔℃〕にする。
また、前記定着ローラ14の芯金14aは、鉄製であり、外径が25〔mm〕に、厚さが1.5〔mm〕にされる。芯金14aの材質は、比熱が小さく、熱伝導率が大きいものが好ましく、鉄のほかに、銅、ステンレス等の金属を使用することができる。前記定着ローラ14の弾性層14bは、アスカーC硬度で、ゴム硬度が30〔°〕にされるが、10〔°〕以上、50〔°〕以下の範囲で設定することができる。さらに、弾性層14bの厚さは1〔mm〕以上、10〔mm〕以下の範囲で設定することができ、本実施の形態においては、5〔mm〕にされる。したがって、定着ローラ14の外径は35〔mm〕になる。前記弾性層14bは、硬度が比較的に小さく、かつ、厚いので、加圧ローラ14の圧接力が小さくても十分なニップ幅を得ることができ、比較的低温で、かつ、低圧の条件下でも良好な定着性を得ることができる。
したがって、加熱ローラ13の熱容量は定着ローラ14の熱容量より大きくされる。
前記加圧ローラ15は、前記芯金15a、該芯金15aの表面に形成された弾性層15b、及び該弾性層15bの表面に形成された図示されない離型層を備え、芯金15aは、鉄製であり、外径が30〔mm〕にされ、厚さが1.0〔mm〕にされ、弾性層15bは、シリコーンゴム製であり、厚さが2〔mm〕にされ、離型層として、厚さが30〔μm〕のフッ素チューブが被覆され、熱容量が小さく熱応答性が高くされる。したがって、加圧ローラ15の外径は約34〔mm〕になる。前記芯金15aの材質は比熱が小さく、熱伝導率が大きいものが好ましく、この他にも鉄、銅、ステンレス等の金属を使用することができる。前記離型層の厚さは10〔μm〕以上、100〔μm〕以下程度であればよく、また、フッ素チューブの被覆に代えて、フッ素コーティングを施すことができる。なお、弾性層15bは必ずしも必要ではないが、弾性層15bの有無に関係なく、離型層を設けることが好ましい。
ところで、前記ヒータ16は、第1の印加制御部としてのトライアック52を介して、前記ヒータ17、18は、第2の印加制御部としてのトライアック54を介して、それぞれ電圧印加装置としての電源51に接続され、該電源51は、100〔V〕の電圧をヒータ16〜18に印加し、発熱させる。
この場合、前記各ヒータ16〜18の定格出力をP1 〜P3 としたとき、定着装置10において、定着性を高くしようとすると、定格出力P1 に対して定格出力P2 、P3 を小さくする必要があり、省電力設計を優先すると、定格出力P3 を定格出力P2 より更に小さくするのが好ましい。また、定着ベルト11の走行速度を高くすると、用紙Pは断熱材として作用するので、加圧ローラ15の熱を用紙Pの裏側から表側に供給するのは困難になり、定着ローラ14の熱を用紙Pの表側に供給するようにしている。したがって、定格出力P2 は定格出力P3 以上にされ、前記各定格出力P1 〜P3 は、
1 >P2 ≧P3
にされる。
ところで、一般に、ヒータの出力を小さくしようとすると、ヒータの抵抗を大きくする必要があり、ヒータの線径が小さくなる。その場合、ヒータが、通電に伴って変形したり、自重で垂れ下がったりして、ガラス管に接触し、断線することがある。また、ヒータのオンデューティを小さくして出力を小さくすることも考えられるが、その場合、コイルの温度が低くなり、ヒータの寿命を短くしてしまう。また、電源51の電圧を可変にし、低い電圧をヒータに印加することができるが、定着装置10及び制御部53が複雑化してしまう。
そこで、本実施の形態においては、ヒータ17、18を電源51に対して直列に接続するとともに、定着装置10の定格電圧が100〔V〕であるときに、ヒータ16の定格出力P1 を600〔W〕とし、ヒータ17の定格電圧を62.5〔V〕に、定格出力P2 を250〔W〕とし、ヒータ18を定格電圧を37.5〔V〕に、定格出力P3 を150〔W〕とし、ヒータ17、18の定格電圧を低くすることによって、ヒータ17、18の線径が小さくなるのを防止し、ヒータ17、18を直列に接続することによって、定格出力P2 、P3 を小さくすることができる。
なお、ヒータ16はメインヒータとして機能し、ヒータ17、18は電源51に対して直列に接続されてサブヒータとして機能し、
250+150=400〔W〕
の定格出力を備える。また、定格出力P1 〜P3 の合計は、定着装置10の立上り時間及び許容電力から1000〔W〕とされる。
このように、本実施の形態においては、定格出力P2 、P3 を小さくすることができるので、定着性を高くすることができる。
また、前記制御部53の図示されない通電制御処理手段は、通電制御処理を行い、第1の温度と、設定温度である175〔℃〕とを比較し、第1の温度が175〔℃〕を超える場合、電源51によるヒータ16の通電を制御し、トライアック52への信号をオフにして、ヒータ16への電圧の印加を停止させる。また、前記通電制御処理手段は、第2の温度と設定温度である150〔℃〕と比較し、第2の温度が150〔℃〕を超える場合、電源51によるヒータ17、18の通電を制御し、トライアック54への信号をオフにして、ヒータ17、18への電圧の印加を停止させる。
このように、定着ローラ14及び加圧ローラ15のうち熱応答性の高い加圧ローラ15にサーミスタ20が配設され、該サーミスタ20によって検出された第2の温度に基づいて電源51によるヒータ17、18への通電が同時に制御されるので、温度制御における応答性を高くすることができる。
なお、図3において、13Tは加熱ローラ13と対向させて配設され、加熱ローラ13の温度を検出するサーモスタット、14Tは定着ローラ14と対向させて配設され、定着ローラ14の温度を検出するサーモスタット、15Tは加圧ローラ15と対向させて配設され、加圧ローラ15の温度を検出するサーモスタットであり、それぞれ温度検出部を構成する。
次に、前記構成の定着装置10の動作について説明する。
まず、プリンタ60(図2)の電源が投入され、ヒータ16〜18への通電が開始されてから、第1の温度が175〔℃〕に到達すると定着ベルト11の立上げが終了し、第2の温度が150〔℃〕に到達すると定着ローラ14及び加圧ローラ15の立上げが終了する。このとき、定着ベルト11の温度が均一になるように、第1の温度が、所定の温度になると、定着ベルト11の走行が開始され、175〔℃〕に到達すると、定着ベルト11の走行が停止させられる。
その後、印刷の開始に伴って定着ベルト11の走行が開始されるが、定着ローラ14にヒータ17が配設されるので、加熱ローラ13及び定着ベルト11の熱が定着ローラ14に移動して加熱ローラ13及び定着ベルト11の温度が急激に低くなる(アンダーシュート)ことはない。
また、定着ローラ14にヒータ17が配設され、定格出力P2 が定格出力P3 以上にされるので、立上り後の定着ローラ14の温度を加圧ローラ15の温度より高く設定することができる。したがって、加熱ローラ13及び定着ローラ14から熱が供給される定着ベルト11の温度が低くなるのを防止し、かつ、安定させることができるので、通紙開始時において加熱ローラ13の温度が急激に低くなるのを抑制することができる。そして、定着不良が発生するのを防止することができる。
なお、定着ローラ14にヒータ17を配設した場合、定着ローラ14は、熱容量が大きく、かつ、応答性が低いので、連続通紙直後の温度が急激に高くなる(オーバシュート)を考慮しなければならない。本実施の形態においては、定着ローラ14の熱容量が加熱ローラ13の熱容量より大きい分だけ、定格出力P2 を定格出力P1 より小さくすることによって、連続通紙直後の定着ローラ14の温度のオーバシュートを小さくすることができる。
また、加圧ローラ15の温度が定着ローラ14の温度より低く設定されるので、連続通紙直後に加圧ローラ15を回転させ、定着ローラ14から加圧ローラ15に熱を移動させることによって、定着ローラ14の温度のオーバシュートを小さくすることができる。
図4は本発明の第1の実施の形態における定着装置の各ローラの温度変化を示す図、図5は従来の定着装置の各ローラの温度変化を示す図である。なお、図において、横軸に時間を、縦軸に温度を採ってある。
図4に示されるように、本実施の形態においては、立上り後の加熱ローラ13の温度が急激に低くなるのを抑制し、さらに、連続通紙直後の定着ローラ14の温度が急激に高くなるのを抑制することができる。なお、ΔT1は従来の定着装置における立上り後の加熱ローラ13の温度のアンダーシュートを、ΔT2は連続通紙直後の定着ローラの温度のオーバシュートを、ΔT2′は本発明の定着装置10における連続通紙直後の定着ローラ14の温度のオーバシュートを表す。
このように、本実施の形態においては、温度制御を行うために複雑な構成をとることなく、定着ベルト11の温度が定着ローラ14に接触することによって低くなるのを防止することができるとともに、連続通紙直後の定着ローラ14の温度が急激に高くなるのを抑制することができ、定着不良が発生するのを防止することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図6は本発明の第2の実施の形態における定着装置の側面図である。
この場合、定着装置10に、トナー像の定着後の記録媒体としての用紙Pのベルト部材としての定着ベルト11からの分離性を向上させるために、該定着ベルト11に当接させてシリコーンオイルを主成分とする離型剤27を供給する離型剤塗布ローラ22が配設される。該離型剤塗布ローラ22は、基体として、薄肉の円筒状の芯金22a、及び該芯金22aを被覆する耐熱性を有する多孔質から成るシリコーンゴム製の弾性層22bを備え、前記芯金22aの中心軸上に第4の加熱部材としてのヒータ23が配設される。さらに、前記離型剤塗布ローラ22は、定着ベルト11を介して定着部としての、かつ、第2の回転体としての定着ローラ14と当接する位置に配設され、定着ベルト11の走行に伴って連れ回りする。なお、前記離型剤塗布ローラ22は定着ローラ14の温度を補償する温度補償部材を構成し、ヒータ23は温度補償部材加熱体を構成する。
また、前記離型剤塗布ローラ22は、前記ユニット駆動ギヤによって回転させられる図示されない供給ギヤ、該供給ギヤと一体に回転させられる離型剤供給部材としての供給ローラ24、該供給ローラ24に離型剤27を供給する離型剤供給源としてのフェルト25、前記供給ローラ24上の離型剤27の層の厚さをならす厚さ規制部材としての離型剤規制ブレード26、前記供給ローラ24を離型剤塗布ローラ22に当接させる方向に付勢する付勢部材としての図示されないばね、離型剤塗布ローラ22を定着ベルト11に所定の押圧力で押圧するための付勢部材としての図示されないばね等を備える。
前記第1の加熱部材としての、かつ、主加熱体としてのヒータ16、第2の加熱部材としての、かつ、定着部加熱体としてのヒータ17、第3の加熱部材としての、かつ、加圧部材加熱体としてのヒータ18及び前記ヒータ23は電圧印加装置としての電源51に接続され、該電源51によって電圧が印加されて発熱する。また、前記各ヒータ16〜18、23の定格出力をP1 〜P4 としたとき、定着装置10の定格電圧が100〔V〕であるときに、定格出力P1 を600〔W〕とし、定格出力P2 を200〔W〕とし、定格出力P3 を150〔W〕とし、定格出力P4 を50〔W〕とし、
1 >P2 ≧P3 >P4
にする。
そのために、ヒータ17、18、23は電源51に対して直列に接続され(図6においては、便宜上、一点鎖線で並列に接続されるように表されている。)、また、定格出力P1 〜P4 の合計は、定着装置10の立上り時間及び許容電力から1000〔W〕とされる。
そして、前記加熱部としての、かつ、第1の回転体としての加熱ローラ13と接触又は近接させて第1の温度検出部としてのサーミスタ19が、前記加圧部材としての、かつ、第3の回転体としての加圧ローラ15と接触又は近接させて第2の温度検出部としてのサーミスタ20が配設され、サーミスタ19によって検出され、定着ベルト11の温度を表す第1の温度、及びサーミスタ20によって検出され、加圧ローラ15の温度を表す第2の温度が制御部53に送られる。なお、前記加熱ローラ13、定着ローラ14及び定着ベルト11によって定着部材が構成される。
前記制御部53の前記通電制御処理手段は、第1の温度と、設定温度である175〔℃〕とを比較し、第1の温度が175〔℃〕を超える場合、第1の印加制御部としてのトライアック52(図3)への信号をオフにして、電源51によるヒータ16への電圧の印加を停止させる。また、前記通電制御処理手段は、第2の温度と設定温度である150〔℃〕と比較し、第2の温度が150〔℃〕を超える場合、第2の印加制御部としてのトライアック54への信号をオフにして、電源51によるヒータ17、18、23への電圧の印加を停止させる。
このように、定着ローラ14、加圧ローラ15及び離型剤塗布ローラ22のうち熱応答性の高い加圧ローラ15にサーミスタ20が配設され、該サーミスタ20によって検出された第2の温度に基づいて電源51によるヒータ17、18、23への通電が同時に制御されるので、温度制御における応答性を高くすることができる。
ここで、離型剤塗布ローラ22の熱容量は、定着ローラ14、加圧ローラ15と比べて小さくされるので、定格出力P4 は定格出力P2 、P3 より小さくなる。この場合、定格出力P2 、P4 の合計を、第1の実施の形態における定格出力P2 と等しくしているので、定着ベルト11の熱容量を記第1の実施の形態と等しくすることができる。
また、ヒータ17、18、23が電源51に対して直列に接続されるので、定格出力P2 〜P4 を小さくすることができる。
次に、前記構成の定着装置10の動作について説明する。
まず、プリンタ60(図2)の電源が投入され、ヒータ16〜18、23への通電が開始されてから、第1の温度が175〔℃〕に到達すると、定着ベルト11の立上げが終了し、第2の温度が150〔℃〕に到達すると、定着ローラ14、加圧ローラ15及び離型剤塗布ローラ22の立上げが終了する。このとき、定着ベルト11の温度が均一になるように、第1の温度が、所定の温度になると、定着ベルト11の走行が開始され、175〔℃〕に到達すると、定着ベルト11の走行が停止させられる。
その後、印刷の開始に伴って定着ベルト11の走行が開始されるが、定着ローラ14及び離型剤塗布ローラ22にヒータ17、23が配設されるので、加熱ローラ13及び定着ベルト11の熱が定着ローラ14及び離型剤塗布ローラ22に移動して加熱ローラ13及び定着ベルト11の温度が急激に低くなることはない。
この場合、離型剤塗布ローラ22は、定着ベルト11の走行方向においてサーミスタ19より上流側に配設されるので、離型剤塗布ローラ22を加熱ローラ13と当接させて配設する場合と比べて、離型剤塗布ローラ22に発生する温度むらによって、温度制御及び印刷に与える影響を小さくすることができる。
そして、定着ベルト11の走行に伴って離型剤塗布ローラ22は従動して回転させられ、一方、供給ギヤの回転に伴って供給ローラ24が回転させられると、離型剤27はフェルト25によって供給ローラ24に供給された後、離型剤規制ブレード26によって適当な厚さにされ、離型剤塗布ローラ22に、均一に、かつ、適量に供給され、前記離型剤塗布ローラ22から定着ベルト11に供給される。
このように、本実施の形態においては、離型剤塗布ローラ22を配設することによって、用紙Pの分離性を向上させることができるだけでなく、温度制御を行うために複雑な構成をとることなく、定着ベルト11の温度が、離型剤塗布ローラ22及び定着ローラ14によって低くなるのを防止することができ、定着不良が発生するのを防止することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図7は本発明の第3の実施の形態における定着装置の側面図である。
図に示されるように、定着領域としてのニップ部Nに記録媒体としての用紙Pが位置する時間を長くし、ベルト部材としての定着ベルト11の走行速度を高くするために、押圧部材30が、定着ベルト11の走行方向における定着部としての、かつ、第2の回転体としての定着ローラ14より上流側に、定着ベルト11に内接させて配設される。
前記押圧部材30は、押出によって成形されたアルミニウム製の基体としての中空構造部材30a、及び定着ベルト11の内周面と接触する面に被覆され、定着ベルト11との摺動摩擦力を小さくするためのフッ素又はシリコーン基材から成る摺動コーティング層30bから成る。前記押圧部材30内には第5の加熱部材としてのヒータ31が配設される。なお、前記摺動コーティング層30bに代えてにフッ素コーティングされたガラスクロス等を使用することができる。また、前記押圧部材30は定着ローラ14の温度を補償する温度補償部材を構成し、ヒータ31は温度補償部材加熱体を構成する。
また、前記押圧部材30は、付勢部材としてのばね32によって定着ベルト11を介して加圧部材としての、かつ、第3の回転体としての加圧ローラ15に所定の押圧力で押圧される。良好な定着を行うために、ニップ部Nにおいて前記押圧部材30が定着ベルト11を介して加圧ローラ15を押圧力0.5〔kgf/cm2 〕以上、1.5〔kgf/cm2 〕以下で押圧するように設定される。
なお、前記押圧部材30と定着ローラ14とを接触させると、定着ローラ14を回転させるための駆動部としてのモータに加わる負荷が大きくなるので、好ましくない。また、押圧部材30と定着ローラ14との間の空間が大きいと、加圧ローラ15における押圧されない部分が大きくなり、定着ベルト11の走行速度と加圧ローラ15の周速度との速度差に起因して画像ずれ等の異常が発生する。このようなことから、押圧部材30は、定着ローラ14と接触せず、かつ、定着ローラ14との間の空間が最小になる位置に置かれる。
前記第1の加熱部材としての、かつ、主加熱体としてのヒータ16、第2の加熱部材としての、かつ、定着部加熱体としてのヒータ17、第3の加熱部材としての、かつ、加圧部材加熱体としてのヒータ18及び前記ヒータ31は電圧印加装置としての電源51に接続され、該電源51によって電圧が印加されて発熱する。また、前記各ヒータ16〜18、31の定格出力をP1 〜P4 としたとき、定着装置10の定格電圧が100〔V〕であるときに、定格出力P1 を600〔W〕とし、定格出力P2 を200〔W〕とし、定格出力P3 を150〔W〕とし、定格出力P4 を50〔W〕とし、
1 >P2 ≧P3 >P4
にする。
なお、ヒータ17、18、31は電源51に対して直列に接続され(図7においては、便宜上、一点鎖線で並列に接続されるように表されている。)、また、定格出力P1 〜P4 の合計は、定着装置10の立上り時間及び許容電力から1000〔W〕とされる。
そして、前記加熱部としての、かつ、第1の回転体としての加熱ローラ13と接触又は近接させて第1の温度検出部としてのサーミスタ19が、前記加圧ローラ15と接触又は近接させて第2の温度検出部としてのサーミスタ20が配設され、サーミスタ19によって検出され、定着ベルト11の温度を表す第1の温度、及びサーミスタ20によって検出され、加圧ローラ15の温度を表す第2の温度が制御部53に送られる。なお、前記加熱ローハ13、定着ローラ14 及び定着ベルト11によって定着部材が構成される。
前記通電制御処理手段は、第1の温度と、設定温度である175〔℃〕とを比較し、第1の温度が175〔℃〕を超える場合、第1の印加制御部としてのトライアック52(図3)への信号をオフにして、電源51によるヒータ16への電圧の印加を停止させる。また、前記通電制御処理手段は、第2の温度と設定温度である150〔℃〕と比較し、第2の温度が150〔℃〕を超える場合、第2の印加制御部としてのトライアック54への信号をオフにして、電源51によるヒータ17、18、31への電圧の印加を停止させる。
このように、定着ローラ14及び加圧ローラ15のうち熱応答性の高い加圧ローラ15にサーミスタ20が配設され、該サーミスタ20によって検出された第2の温度に基づいて電源51によるヒータ17、18、31への通電が同時に制御されるので、温度制御における応答性を高くすることができる。
ここで、押圧部材30の熱容量は、定着ローラ14及び加圧ローラ15と比べて小さくされるので、定格出力P4 が定格出力P2 、P3 より小さくなる。この場合、定格出力P2 、P4 の合計を、第1の実施の形態における定格出力P2 と等しくしているので、定着ベルト11の熱容量を記第1の実施の形態と等しくすることができる。
また、ヒータ17、18、31が電源51に対して直列に接続されるので、定格出力P2 〜P4 を小さくすることができる。
次に、前記構成の定着装置10の動作について説明する。
まず、プリンタ60(図2)の電源が投入され、ヒータ16〜18、31への通電が開始されてから、第1の温度が175〔℃〕に到達すると定着ベルト11の立上げが終了し、第2の温度が150〔℃〕に到達すると加圧ローラ15の立上げが終了する。このとき、定着ベルト11の温度が均一になるように、第1の温度が、所定の温度になると、定着ベルト11の走行が開始され、175〔℃〕に到達すると、定着ベルト11の走行が停止させられる。
その後、印刷の開始に伴って定着ベルト11の走行が開始されるが、定着ローラ14及び押圧部材30にヒータ17、31が配設されるので、加熱ローラ13及び定着ベルト11の熱が定着ローラ14及び押圧部材30に移動して加熱ローラ13及び定着ベルト11の温度が急激に低くなることはない。
このように、本実施の形態においては、定着ベルト11内に押圧部材30が配設されるので、定着に必要な熱量を定着ベルト11に十分に与えることができ、印刷に必要な時間を短くすることができる。また、温度制御を行うために複雑な構成をとることなく、定着ベルト11の温度が、定着ローラ14及び押圧部材30によって低くなるのを防止することができ、定着不良が発生するのを防止することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図8は本発明の第4の実施の形態における定着装置の側面図である。
この場合、ベルト部材としての定着ベルト11の寄りを防止するために、定着ベルト11の走行方向における定着部としての、かつ、第2の回転体としての定着ローラ14より下流側で、かつ、加熱部としての、かつ、第1の回転体としての加熱ローラ13より上流側の部分において、定着ベルト11にテンションローラ35が弾性的に当接させて配設される。該テンションローラ35は、定着ベルト11に対して片側ごとに3〔kgf〕の張力が与えられている。この張力は、テンションローラ35の配設される位置を変化させることによって、1〔kgf〕以上、3〔kgf〕以下の範囲で変更することができ、その結果、定着ベルト11を安定させて走行させることができる。なお、前記加熱ローラ13、定着ローラ1 4及び定着ベルト11によって定着部材が構成される。
前記テンションローラ35は、アルミニウム製の薄肉の円筒状の芯金から成り、該芯金の外径は15〔mm〕以上、30〔mm〕以下であり、厚さは0.3〔mm〕以上、1.5〔mm〕以下である。なお、本実施の形態において、外径は20〔mm〕であり、厚さは1〔mm〕である。前記芯金の中心軸上に第6の加熱部材としてのヒータ36が配設される。また、定着ベルト11を介して定着ローラ14と当接する位置に、離型剤塗布ローラ22が配設され、該離型剤塗布ローラ22に離型剤供給部材としての供給ローラ24(図6)、離型剤供給源としてのフェルト25、厚さ規制部材としての離型剤規制ブレード26、離型剤27等が配設される。また、前記離型剤塗布ローラ22及びテンションローラ35は、定着ローラ14の温度を補償する温度補償部材を構成し、第4の加熱部材としてのヒータ23及び前記ヒータ36は温度補償部材加熱体を構成する。そして、離型剤塗布ローラ22は第1の補償部材を、テンションローラ35は第2の補償部材を構成し、ヒータ23は第1の補償部材加熱体を、ヒータ36は第2の補償部材加熱体を構成する。
前記第1の加熱部材としての、かつ、主加熱体としてのヒータ16、第2の加熱部材としての、かつ、定着部加熱体としてのヒータ17、第3の加熱部材としての、かつ、加圧部材加熱体としてのヒータ18及び前記ヒータ23、36は電圧印加装置としての電源51に接続され、該電源51によって電圧が印加されて発熱する。また、前記各ヒータ16〜18、23、36の定格出力をP1 〜P3 、P5 、P6 としたとき、定着装置10の定格電圧が100〔V〕であるときに、定格出力P1 を600〔W〕とし、定格出力P2 を170〔W〕とし、定格出力P3 を150〔W〕とし、定格出力P5 を50〔W〕とし、定格出力P6 を30〔W〕とし、
1 >P2 ≧P3 >P5 >P6
にする。
なお、ヒータ17、18、23、36は電源51に対して直列に接続され(図においては、便宜上、一点鎖線で並列に接続されるように表されている。)、また、定格出力P1 〜P3 、P5 、P6 の合計は、定着装置10の立上り時間及び許容電力から1000〔W〕とされる。
そして、前記加熱ローラ13と接触又は近接させて第1の温度検出部としてのサーミスタ19が、前記加圧部材としての、かつ、第3の回転体としての加圧ローラ15と接触又は近接させて第2の温度検出部としてのサーミスタ20が配設され、サーミスタ19によって検出され、定着ベルト11の温度を表す第1の温度、及びサーミスタ20によって検出され、加圧ローラ15の温度を表す第2の温度が制御部53に送られる。
そして、前記通電制御処理手段は、第1の温度と、設定温度である175〔℃〕とを比較し、第1の温度が175〔℃〕を超える場合、第1の印加制御部としてのトライアック52(図3)への信号をオフにして、電源51によるヒータ16への電圧の印加を停止させる。また、前記通電制御処理手段は、第2の温度と設定温度である150〔℃〕と比較し、第2の温度が150〔℃〕を超える場合、第2の印加制御部としてのトライアック54への信号をオフにして、電源51によるヒータ17、18、23、36への電圧の印加を停止させる。
このように、定着ローラ14、加圧ローラ15、離型剤塗布ローラ22及びテンションローラ35のうち熱応答性の高い加圧ローラ15にサーミスタ20が配設され、該サーミスタ20によって検出された第2の温度に基づいて電源51によるヒータ17、18、23、36への通電が同時に制御されるので、温度制御における応答性を高くすることができる。
ここで、テンションローラ35の熱容量は、定着ローラ14、加圧ローラ15及び離型剤塗布ローラ22と比べて小さくされるので、定格出力P6 が定格出力P2 、P3 、P5 より小さくなる。この場合、定格出力P2 、P5 、P6 の合計を、第1の実施の形態における定格出力P2 と等しくしているので、定着ベルト11の熱容量を前記第1の実施の形態と等しくすることができる。
また、ヒータ17、18、23、36が電源51に対して直列に接続されるので、定格出力P2 、P3 、P5 、P6 を小さくすることができる。
次に、前記構成の定着装置10の動作について説明する。
まず、プリンタ60(図2)の電源が投入され、ヒータ16〜18、23、36への通電が開始されてから、第1の温度が175〔℃〕に到達すると定着ベルト11の立上げが終了し、第2の温度が150〔℃〕に到達すると加圧ローラ15の立上げが終了する。このとき、定着ベルト11の温度が均一になるように、第1の温度が、所定の温度になると、定着ベルト11の走行が開始され、175〔℃〕に到達すると、定着ベルト11の走行が停止させられる。
その後、印刷の開始に伴って定着ベルト11の走行が開始されるが、定着ローラ14、離型剤塗布ローラ22及びテンションローラ35にヒータ17、23、36が配設されるので、加熱ローラ13及び定着ベルト11の熱が定着ローラ14、離型剤塗布ローラ22及びテンションローラ35に移動して加熱ローラ13及び定着ベルト11の温度が急激に低くなることはない。
このように、本実施の形態においては、テンションローラ35が配設されるので、定着ベルト11の寄りを防止することができるだけでなく、温度制御を行うために複雑な構成をとることなく、定着ベルト11の温度が、定着ローラ14、離型剤塗布ローラ22及びテンションローラ35によって低くなるのを防止することができ、定着不良が発生するのを防止することができる。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図9は本発明の第5の実施の形態における定着装置の側面図である。
図に示されるように、定着装置10は、定着部としての、かつ、第1の回転体としての定着ローラ14、ベルト部材としての加圧ベルト41、該加圧ベルト41を介して定着ローラ14と対向させて配設される加圧部材としての、かつ、第2の回転体としての加圧ローラ15、押圧部材42、前記定着ローラ14内に配設された第1の加熱部材としての、かつ、主加熱体としてのヒータ16a、及び第2の加熱部材としての、かつ、定着部加熱体としてのヒータ17、前記加圧ローラ15内に配設された第3の加熱部材としての、かつ、加圧部材加熱体としてのヒータ18、ガイド71等を備える。
前記加圧ベルト41を定着ローラ14と加圧ローラ15との間の所定の位置で走行させるための図示されないガイド部材が配設され、該ガイド部材に沿って加圧ベルト41が走行させられる。
前記定着ローラ14は、図示されないギヤを一体に備え、前記ユニット駆動ギヤと噛合させられる。そして、該ユニット駆動ギヤが回転させられることによって、定着ローラ14が矢印a方向に回転させられ、加圧ベルト41が矢印g方向に走行させられる。前記加圧ローラ15は、加圧ベルト41の走行に伴って従動して矢印h方向に回転させられ、付勢部材としての図示されないばねによって定着ローラ14の方向に付勢され、加圧ベルト41を挟んで定着ローラ14に押圧される。前記押圧部材42も、同様に、付勢部材としての図示されないばねによって定着ローラ14の方向に付勢され、加圧ベルト41を挟んで定着ローラ14に押圧される。これにより、定着ローラ14と加圧ローラ15及び押圧部材42との間に定着領域としてのニップ部Nが形成される。
前記加圧ベルト41は、ポリイミド製の厚さ90〔μm〕の基体上に、離型層として厚さが20〔μm〕のフッ素コーティングが施されたものであり、熱容量が小さく熱応答性が高い。なお、前記基体をステンレス製とすることができ、その場合、厚さは30〔μm〕以上、150〔μm〕以下程度に、離型層の厚さは10〔μm〕以上、100〔μm〕以下程度にされる。また、離型層としてフッ素チューブを被覆することができる。
前記定着ローラ14及び加圧ローラ15は、それぞれ基体としての薄肉の円筒状の芯金14a、15aを備える。前記定着ローラ14の芯金14aの外径は20〔mm〕以上、50〔mm〕以下に、厚さは0.3〔mm〕以上、2.0〔mm〕以下にされ、加圧ローラ15の芯金15aの外径は20〔mm〕以上、50〔mm〕以下に、厚さは0.3〔mm〕以上、2.0〔mm〕以下にされる。
本実施の形態において、前記定着ローラ14の芯金14aは、鉄製であり、外径が25.6〔mm〕にされ、厚さが1.0〔mm〕にされる。前記芯金14aの材質は比熱が小さく、熱伝導率が大きいものが好ましく、鉄のほかにアルミニウム、銅、ステンレス等の金属を使用することができる。前記定着ローラ14の弾性層14bは、アスカーC硬度でゴム硬度5〔°〕にされるが、これはゴム硬度5〔°〕以上、30〔°〕以下の範囲で設定することができる。さらに、弾性層14bの厚さは0.5〔mm〕以上、2〔mm〕以下の範囲で設定することができ、本実施の形態においては、1.2〔mm〕にされる。したがって、定着ローラ14の外径は約28〔mm〕になる。
前記加圧ローラ15は、前記芯金15a、及び該芯金15aの表面に形成された弾性層15b(図1)、及び該弾性層15bの表面に形成され、加圧ベルト41の寄り力を小さくするための図示されない摺動層を備える。本実施の形態において、前記芯金15aは、鉄製であり、外径が20〔mm〕にされ、厚さが1.5〔mm〕にされ、弾性層15bは、シリコーンゴム製であり、厚さが0.5〔mm〕にされ、摺動層として厚さ20〔μm〕のフッ素コーティングが施される。前記芯金15aの材質は比熱が小さく、熱伝導率が大きいものが好ましく、鉄のほかに、銅、ステンレス等の金属を使用することができる。なお、弾性層15bは必ずしも必要ではないが、弾性層15bの有無によらず、摺動層を設けることが好ましい。
前記押圧部材42は、押出によって成形されたアルミニウム製の基体としての構造部材42a、及び加圧ベルト41の内周面と接触する面に被覆され、加圧ベルト41との摺動摩擦力を小さくするためのフッ素又はシリコーン基材から成る摺動コーティング層42bから成る。なお、前記摺動コーティング層42bに代えてフッ素コーティングされたガラスクロス等を使用することができる。
前記押圧部材42の定着ローラ14に対する押圧力を0.5〔kgf/cm2 〕以上、1.5〔kgf/cm2 〕以下とし、前記加圧ローラ15の定着ローラ14に対する押圧力を2.0〔kgf/cm2 〕以上、3.0〔kgf/cm2 〕以下とするのが好ましい。
本実施の形態においては、定着ローラ14と押圧部材42及び加圧ローラ15との間にニップ部Nが形成されるので、加圧ローラ15の弾性層の厚さが小さくても十分なニップ幅を得ることができ、比較的低温で、かつ、低圧の環境条件下でも良好な定着性を得ることができる。
したがって、定着ローラ14の熱容量は加圧ローラ15の熱容量より大きくされる。
前記ヒータ16aは第1の電圧印加装置としての電源51に、ヒータ17、18は第2の電圧印加装置としての電源55に接続され、電源51、55によって電圧が印加されて発熱する。また、前記各ヒータ16a、17、18の定格出力をP1 〜P3 としたとき、定着装置10の定格電圧が100〔V〕であるときに、定格出力P1 を600〔W〕とし、定格出力P2 を350〔W〕とし、定格出力P3 を50〔W〕とし、
1 >P2 ≧P3
にする。なお、ヒータ16aはメインヒータとして機能し、ヒータ17、18は電源55に対して直列に接続され(図においては、便宜上、一点鎖線で並列に接続されるように表されている。)てサブヒータとして機能し、
250+150=350〔W〕
の定格出力を備える。
また、定格出力P1 〜P3 の合計は、定着装置10の立上り時間及び許容電力から1000〔W〕とされる。
そして、前記定着ローラ14と接触又は近接させて第1の温度検出部としてのサーミスタ19が、前記加圧ローラ15と接触又は近接させて第2の温度検出部としてのサーミスタ20が配設され、サーミスタ19によって検出され、定着ローラ14の温度を表す第1の温度が制御部53に、サーミスタ20によって検出され、加圧ローラ15の温度を表す第2の温度が制御部56に送られる。
前記制御部53の通電制御処理手段は、第1の温度と、設定温度である175〔℃〕とを比較し、第1の温度が175〔℃〕を超える場合、第1の印加制御部としてのトライアック52(図3)への信号をオフにして、電源51によるヒータ16aへの電圧の印加を停止させる。また、前記制御部56の図示されない通電制御処理手段は、通電制御処理を行い、第2の温度と設定温度である150〔℃〕と比較し、第2の温度が150〔℃〕を超える場合、第2の印加制御部としてのトライアック54への信号をオフにして、電源55によるヒータ17、18への電圧の印加を停止させる。
この場合、前記加圧ローラ15に対応させてサーミスタ20が配設され、該サーミスタ20によって検出された第2の温度に基づいて、電源55によってヒータ17、18への通電を同時に制御するようになっているので、温度制御において応答性を高くすることができる。
本実施の形態においては、ヒータ16aに電源51による電圧が、ヒータ17、18に電源55による電圧が独立させて印加されるので、ヒータ16aに幅狭の用紙Pに対応する配熱分布を持たせ、ヒータ17に幅広の用紙Pに対応する配熱分布を持たせることによって、幅狭の用紙Pの定着時にはヒータ17への通電を制御することによって、非通紙領域の端部の温度が上昇するのを防止することができる。
また、本実施の形態においては、ヒータ16aに電源51による電圧が、ヒータ17、18に電源55による電圧が独立させて印加されるようになっいるが、一つの電源による電圧をヒータ16a、17、18に印加することができる。また、本実施の形態においては、二つの制御部53、56が配設されるようになっているが、一つの制御部を配設することができる。
次に、前記構成の定着装置10の動作について説明する。
まず、プリンタ60(図2)の電源が投入され、ヒータ16a、17、18への通電が開始されてから、第1の温度が175〔℃〕に到達すると定着ローラ14の立上げが終了し、第2の温度が150〔℃〕に到達すると加圧ローラ15の立上げが終了する。
その後、印刷の開始に伴って加圧ベルト41の走行が開始されるが、加圧ローラ15にヒータ18が配設されるので、定着ローラ14の熱が加圧ローラ15及び加圧ベルト41に移動して定着ローラ14の温度が急激に低くなることはない。
このように、本実施の形態においては、温度制御を行うために複雑な構成をとることなく、定着ローラ14の温度が、加圧ベルト41内の加圧ローラ15によって低くなるのを防止することができ、定着不良が発生するのを防止することができる。
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。なお、第1、第5の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図10は本発明の第6の実施の形態における定着装置の側面図である。
図に示されるように、高速で定着を行うことができるように定着部としての、かつ、第1の回転体としての定着ローラ14の表面に当接させて外部加熱ローラ45が配設される。該外部加熱ローラ45は、薄肉の円筒状の芯金から成り、芯金の外径は15〔mm〕以上、30〔mm〕以下であり、厚さは0.3〔mm〕以上、1.5〔mm〕以下である。本実施の形態において、外部加熱ローラ45はアルミニウム製であり、外径が20〔mm〕であり、厚さが0.5〔mm〕である。前記芯金の中心軸上には、第7の加熱部材としてのヒータ46が配設される。また、前記外部加熱ローラ45は定着ローラ14の温度を補償する温度補償部材を構成し、ヒータ46は温度補償部材加熱体を構成する。
前記第1の加熱部材としての、かつ、主加熱体としてのヒータ16aは第1の電圧印加装置としての電源51に、第2の加熱部材としての、かつ、定着部加熱体としてのヒータ17、第3の加熱部材としての、かつ、加圧部材加熱体としてのヒータ18及び前記ヒータ46は第2の電圧印加装置としての電源55に接続され、前記電源51、55によって電圧が印加されて発熱する。また、前記各ヒータ16a、17、18、46の定格出力をP1 〜P4 としたとき、定着装置10の定格電圧が100〔V〕であるときに、定格出力P1 を600〔W〕とし、定格出力P2 を180〔W〕とし、定格出力P3 を120〔W〕とし、定格出力P4 を100〔W〕とし、
1 >P2 ≧P3 >P4
にする。なお、ヒータ16aはメインヒータとして機能し、ヒータ17、18、46は電源55に対して直列に接続され(図においては、便宜上、一点鎖線で並列に接続されるように表されている。)てサブヒータとして機能し、
180+120+100=400〔W〕
の定格出力を備える。
また、定格出力P1 〜P4 の合計は、定着装置10の立上り時間及び許容電力から1000〔W〕とされる。
そして、前記定着ローラ14と接触又は近接させて第1の温度検出部としてのサーミスタ19が、前記加圧部材としての、かつ、第3の回転体としての加圧ローラ15と接触又は近接させて第2の温度検出部としてのサーミスタ20が配設され、サーミスタ19によって検出され、定着ローラ14の温度を表す第1の温度が制御部53に、サーミスタ20によって検出され、加圧ローラ15の温度を表す第2の温度が制御部56に送られる。
前記制御部53の通電制御処理手段は、第1の温度と、設定温度である175〔℃〕とを比較し、第1の温度が175〔℃〕を超える場合、第1の印加制御部としてのトライアック52(図3)への信号をオフにして、電源51によるヒータ16aへの電圧の印加を停止させる。また、前記制御部56の通電制御処理手段は、第2の温度と設定温度である150〔℃〕と比較し、第2の温度が150〔℃〕を超える場合、第2の印加制御部としてのトライアック54への信号をオフにして、電源55によるヒータ17、18、46への電圧の印加を停止させる。
この場合、前記加圧ローラ15に対応させてサーミスタ20が配設され、該サーミスタ20によって検出された第2の温度に基づいて、電源55によってヒータ17、18、46への通電を同時に制御するようになっているので、温度制御において応答性を高くすることができる。
本実施の形態においては、ヒータ16aに電源51による電圧が、ヒータ17、18、46に電源55による電圧が独立させて印加されるので、ヒータ16aに幅狭の用紙Pに対応する配熱分布を持たせ、ヒータ17に幅広の用紙Pに対応する配熱分布を持たせることによって、幅狭の用紙Pの定着時にはヒータ17への通電を制御することによって、非通紙領域の端部の温度が上昇するのを防止することができる。
次に、前記構成の定着装置10の動作について説明する。
まず、プリンタ60(図2)の電源が投入され、ヒータ16a、17、18、46への通電が開始されてから、第1の温度が175〔℃〕に到達すると定着ローラ14の立上げが終了し、第2の温度が150〔℃〕に到達すると加圧ローラ15の立上げが終了する。
その後、印刷の開始に伴って加圧ベルト41の走行が開始されるが、加圧ローラ15にヒータ18が配設されるので、定着ローラ14の熱が加圧ローラ15及び加圧ベルト41に移動して定着ローラ14の温度が急激に低くなることはない。
さらに、定格出力P4 が定着ローラ14及び加圧ローラ15の熱容量に合わせて、定格出力P1 、P2 より小さくされるので、連続して定着を行う際に、定着ローラ14の温度が過度に上昇するのを防止することができる。
このように、本実施の形態においては、外部加熱ローラ45によって定着ローラ14の表面が加熱され、定着ローラ14内からの熱が供給される前に外部加熱ローラ45から熱が供給されるので、高速で定着を行う際に、通紙初期において定着ローラ14の温度が低くなるのを防止することができる。また、温度制御を行うために複雑な構成をとることなく、定着ローラ14の温度が、加圧ベルト41内の加圧ローラ15によって低くなるのを防止することができ、定着不良が発生するのを防止することができる。
前記各実施の形態においては、電源51、55を各ヒータ16、16a、17、18、23、31、36に共通して配設するようになっているが、各ヒータ16、16a、17、18、23、31、36ごとに電源を配設することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の第1の実施の形態における定着装置の側面図である。 本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概略図である。 本発明の第1の実施の形態における定着装置の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態における定着装置の各ローラの温度変化を示す図である。 従来の定着装置の各ローラの温度変化を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における定着装置の側面図である。 本発明の第3の実施の形態における定着装置の側面図である。 本発明の第4の実施の形態における定着装置の側面図である。 本発明の第5の実施の形態における定着装置の側面図である。 本発明の第6の実施の形態における定着装置の側面図である。
符号の説明
10 定着装置
14 定着ローラ14
15 加圧ローラ
16、16a、17、18 ヒータ
41 加圧ベルト
51、55 電源

Claims (5)

  1. (a)定着部材と、
    (b)該定着部材に押圧される加圧部材と、
    (c)前記定着部材を主加熱する第1の加熱部材と、
    (d)前記定着部材を補助加熱する第2の加熱部材と、
    (e)前記加圧部材を加熱する第3の加熱部材と、
    (f)前記定着部材の温度を検出する第1の温度検出部と、
    (g)前記加圧部材の温度を検出する第2の温度検出部と、
    (h)前記定着部材の温度に基づいて前記第1の加熱部材の通電を制御し、前記加圧部材の温度に基づいて前記第2、第3の加熱部材の通電を制御する通電制御処理手段とを有するとともに、
    (i)前記第1の加熱部材の定格出力をP1 とし、第2の加熱部材の定格出力をP2 とし、第3の加熱部材の定格出力をP3 としたとき、前記定格出力P1 〜P3 は、
    1 >P2 ≧P3
    にされ、
    (j)前記第2、第3の加熱部材は電圧印加装置に対して直列に接続されることを特徴とする定着装置。
  2. 前記第1、第2の加熱部材は定着部材内に、前記第3の加熱部材は加圧部材内に配設される請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加圧部材は、加圧ベルトの内周面に当接させて配設された加圧ローラである請求項2に記載の定着装置。
  4. (a)前記第3の加熱部材は加圧ローラ内に配設され、
    (b)前記第1の温度検出部は定着部材の表面温度を、前記第2の温度検出部は加圧ローラの表面温度を検出する請求項3に記載の定着装置
  5. 求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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