JP3844201B2 - 定着装置及びこれを有する画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着装置、特にいわゆる無端ベルトを有するベルト定着装置及びこの定着装置を有する複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機等の画像形成装置には一般に、被定着画像としてのトナー像を形成された用紙等のシート状媒体に、トナー像を、加熱及び加圧により定着するための定着装置を有している。
【0003】
定着装置としては、内部に熱源を有し回転駆動される定着ローラとも言われる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接され加熱ローラに従動回転する加圧ローラとを有し、トナー像を担持したシート状媒体を、両ローラによって形成される圧接部としてのニップ部に、両ローラの回転により通過させ、加熱加圧してトナー像を定着する熱ローラ対タイプの定着装置がある。
【0004】
熱ローラ対タイプの定着装置において、加熱ローラとしては、シート状媒体のトナー像を担持する側すなわち画像面側の面に対向するよう配設され、金属製の基体である金属パイプの表面にゴム層を有しているとともに、金属パイプの内側に熱源としてのハロゲンヒータを備えているものが知られ、また、加圧ローラとしては、用紙のトナー像を担持する側とは反対の面すなわち非画像面に対向するよう配設され、金属製の基体である金属パイプの表面にゴム層を有しているとともに、金属パイプの内部にハロゲンヒータを備えているものが知られている。
【0005】
熱ローラ対タイプの定着装置においては、上述のように、トナー画像を担持したシート状媒体を、ニップ部に通すことで、トナー画像が熱と圧力の作用を受け、シート状媒体上に定着される。したがって、定着においては、加える熱量が定着性能の良否に影響を与えるため、加熱ローラや加圧ローラの表面温度を、温度検知手段としてのセンサにより検知し、フィードバック制御によりハロゲンヒータを明滅し例えば約170℃の一定温度となるように制御することで、定着に適した熱量を与えるようになっている。
【0006】
しかし、これら両ローラ表面に形成されたゴム層は、熱伝導率が低いため、ゴム層の厚さが厚い場合には、ハロゲンヒータによって与えられる熱がゴム層の表面まで伝達されず、ゴム層と金属パイプの境界面温度が、ローラの表面温度に比較して数十℃高くなり、ゴム層と金属パイプとを接着している接着剤の耐熱温度である約200度をオーバーしてしまい、ゴム層が金属パイプから剥離して定着不能になる虞があった。
【0007】
そこで、このような問題を解決するため、定着ベルトを用いたベルトタイプの定着装置いわゆるベルト定着装置の開発が行われた。ベルト定着装置は、トナーを定着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラと、定着ベルトを介して定着ローラに対向・圧接して配置される加圧ローラ等を構成要素とするタイプの定着装置である。
【0008】
加熱ローラは金属製の基体である金属パイプとこの金属パイプの内側に熱源としてのハロゲンヒータを備えているものであり、また、定着ベルトは基体がポリイミド樹脂製で加圧ローラに当接する側の表層にシリコーンゴムコーティングのゴム層が形成されている。ベルト定着装置において、ニップ部は、定着ローラと加圧ローラとの対向部における定着ベルトと加圧ローラとの圧接部により形成される。
【0009】
このような構成のベルト定着装置では、定着ローラにはヒータが配設されておらず定着ローラによる加熱を行わないため、定着ローラのゴム層を厚くすることができ、加圧ローラの加圧力を比較的小さくしても必要なニップ幅を得ることが可能である。よって定着ローラ、加圧ローラともに比較的小径化、薄肉化が可能となり、低熱容量化が可能となるという利点がある。また加熱ローラは定着ベルトを巻き掛けているだけで、定着ローラや加圧ローラ等と異なり加圧力を加えられることがないため、小径化、薄肉化することができ、ゴム層も不用であるから、定着ローラ、加圧ローラよりもさらに熱容量を小さくすることができるという利点がある。
【0010】
かかる定着装置においては、トナー画像を担持したシート状媒体を、定着ベルトと加圧ローラとの圧接部により形成されるニップ部に通すことで、トナー画像が熱と圧力の作用を受け、シート状媒体上に定着される。ベルト定着装置においても、加える熱量が定着性能の良否に影響を与えるため、加熱ローラや加圧ローラの表面温度を、温度検知手段としてのセンサにより検知し、フィードバック制御によりハロゲンヒータを明滅し例えば約170℃の一定温度となるように制御することで、定着に適した熱量を与えるようになっている。なお、加熱ローラ表面温度は、加熱ローラ上の定着ベルト表面の温度をセンサによって検知することで制御することが行われている。
【0011】
このような定着装置においては、定着ローラを加熱する手段を有していないため、通紙に伴って定着ベルトの回転動作を開始したときに、定着ベルトや加圧ローラの熱が定着ローラに奪われ、定着ベルト表面の温度が下がる現象が生じる。そこで、従来においては、通紙モード中すなわち通紙時には、加熱ローラもしくは加熱ローラ上の定着ベルト及び加圧ローラの設定温度を、良好な定着を行うに十分な熱量を与える150℃とするとともに、待機時におけるかかる設定温度を、かかる温度低下を見込んで、150℃よりも高い170℃としている。
【0012】
かかる定着装置において、電源投入後数時間した後は、待機モード中すなわち待機時に約170℃で加熱されている加熱ローラの熱で、この定着装置を含む定着ユニット内の雰囲気温度が高くなり、定着ローラ温度も高くなっている。よってこのとき、定着ベルトの回転開始直後の温度は、約150℃まで落ち込むが、設定温度はあらかじめかかる温度低下を見込んで設定された150℃であるため、通紙中は定着ベルトの温度が常に一定の温度に維持されることとなる。
【0013】
しかし、電源投入直後などは定着ユニット内の雰囲気温度が低く定着ローラ温度も低い。そのため定着ベルトの回転開始直後の温度は約140℃まで低下する。この状態で通紙が開始されると、定着ベルトの熱は定着ローラや加圧ローラのみならずシート状媒体にも奪われるため、設定温度の150℃まで復帰するのに時間を要してしまう。140℃から150℃になる間に通過したシート状媒体は設定より低い温度で定着を行われているためトナーの定着が不十分となる場合があるという問題がある。
【0014】
そこで、特開平11−344884号公報においては、このようなベルト定着装置の通紙中の定着ベルト温度を良好に安定させる手段として、待機中は加熱ローラ温度に基づいて加熱ローラに備えられたハロゲンヒータを明滅制御し、通紙中は定着ローラ温度に基づいて加熱ローラに備えられたハロゲンヒータを明滅制御する技術が提案されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通紙時に定着ローラの温度に基づいて加熱ローラ温度を制御しても回転開始直後に落ち込んだ定着ベルト温度を設定温度に復帰するまでには時間を要することに変わりはなく、前述の問題の解決には至らない。また、定着ローラの温度に基づいて加熱ローラ温度を制御する技術として、特開2001−175115号公報、特開2001−134132号公報において提案された技術が挙げられる。
【0016】
しかし、特開2001−175115号公報記載の技術は、待機中は加熱ローラに接しているセンサすなわちサーミスタで加熱ローラ温度を制御し、通紙中は定着ローラに接しているサーミスタで加熱ローラの温度を制御する定着ベルト装置において、定着ローラの温度に基づいて待機中か通紙中かを判断するものであり、特開2001−134132号公報記載の技術は、待機中は加熱ローラに接しているセンサすなわちサーミスタで加熱ローラ温度を制御し、通紙中は定着ローラに接しているサーミスタで加熱ローラの温度を制御する定着ベルト装置において、定着ローラの駆動の有無に基づいて待機中か通紙中かを判断するものであるため、やはり前述の問題を解決するものではない。
【0017】
一方、加熱ローラの温度を検知・測定するセンサは、一般に、加熱ローラに巻き付いている定着ベルトの表面に接触させている。そのため定着ベルトの表面にセンサ幅の微少な傷が生じ、センサを通紙領域内に設けた場合にはトナー画像にこの傷が転写されてしまい、定着画像にスジが生じ良好な画像が得られないという問題がある。
【0018】
かかる傷対策としてセンサを通紙領域外に設けた場合には、通紙部の温度が検知できず、良好な定着を保証できない可能性がある。特に、はがきなどの小サイズ紙に連続して定着を行う場合、通紙によって熱量を奪われる通紙部と、通紙しても熱量を奪われることのない通紙領域外の温度差が大くなるうえ、定着性能を左右する通紙部と、実際に温度を検知している通紙領域外との距離が大きいため、センサにより検知した温度と実際に定着に関与している部分の温度との差が大きくなり、良好な定着が行われない等の不具合が発生しやすい。
【0019】
上述した特開平11−344884号公報においても、この問題が指摘されており、この点に関し、その実施例においては、段落「0064」で述べられているように、加熱ローラのサーミスタを非通紙部、定着ローラのサーミスタを通紙部にそれぞれ配設し、また段落「0100」では通紙中に定着ローラに配設したサーミスタで温度制御を行うと述べられている。この方式においては通紙中に通紙部の温度で制御を行うため定着を保証できる。しかし、通紙部に設けたサーミスタが接触方式の場合、定着ベルトに摩擦傷が生じ、上述と同様の問題が発生する。
【0020】
本発明は、定着ベルトの回転による温度低下に対応した温度制御を行うことで、定着が良好となるよう温度のコントロールを的確に行い、定着性が安定化したベルトタイプの定着装置及びこの定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、トナーを定着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、上記定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラと、上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して配置される加圧ローラと、上記加熱ローラの温度を検知するための第1の温度検知手段と、上記定着ローラの温度を検知するための第2の温度検知手段と、上記加熱ローラの温度を、第1の温度検知手段の検知温度に基づいて設定温度となるよう制御する制御手段とを有する定着装置において、上記定着ベルトの待機時における回転停止時の第2の温度検知手段の検知温度に基づいて、上記定着ベルトの待機時における回転停止時の上記加熱ローラの設定温度を決定する設定温度決定手段を有し、上記設定温度決定手段は、第2の温度検知手段の検知温度が基準温度を下回る場合には、基準温度を下回らない場合に比して上記加熱ローラの設定温度を高く設定することを特徴とする。
【0022】
請求項2記載の発明は、トナーを定着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、上記定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラと、上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して配置される加圧ローラと、上記加熱ローラの温度を検知するための第1の温度検知手段と、上記定着ローラの温度を検知するための第2の温度検知手段と、上記加熱ローラの温度を、第1の温度検知手段の検知温度に基づいて設定温度となるよう制御する制御手段とを有する定着装置において、上記定着ベルトの待機時における回転停止時の第2の温度検知手段の検知温度に基づいて、上記定着ベルトの回転時の上記加熱ローラの設定温度を決定する設定温度決定手段を有し、上記設定温度決定手段は、第2の温度検知手段の検知温度が基準温度を下回る場合には、基準温度を下回らない場合に比して上記加熱ローラの設定温度を高く設定することを特徴とする。
【0023】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の定着装置において、第1の温度検知手段はシート状媒体の非通紙部に配設され、第2の温度検知手段はシート状媒体の通紙部に配設されていることを特徴とする。
【0024】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の定着装置において、第1の温度検知手段を接触タイプとし、第2の温度検知手段を非接触タイプとしたことを特徴とする。
【0025】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れか1つに記載の定着装置において、上記加圧ローラは熱源を備えることを特徴とする。
【0026】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置にある。
【0027】
【実施例】
図1に本発明を適用した定着装置及びこの定着装置を有する画像形成装置の概略を示す。画像形成装置は複写機、ファクシミリ、プリンタ等周知のものであり、本発明を適用した定着装置を用いることができるタイプの画像形成装置であればどのようなものでも良い。本実施例の画像形成装置はカラー画像を形成するものであるが、単色の画像を形成するものであっても良い。
【0028】
画像形成装置20は、原稿画像に応じて各色ごとの画像を形成する作像装置21C、21Y、21M、21BKと、作像装置21C、21Y、21M、21BKに対向して配置された転写装置22と、各作像装置21C、21Y、21M、21BKと転写装置22とが対向する転写領域に各種シート状媒体を供給するシート状媒体供給手段としての手差しトレイ23、給紙カセット24、24と、手差しトレイ23、給紙カセット24、24から搬送されてきたシート状媒体を作像装置21C、21Y、21M、21BKによる作像のタイミングにあわせて供給するレジストローラ30と、転写領域においてトナー像を転写された後のシート状媒体の定着を行う定着装置1とを有している。
【0029】
画像形成装置20は、一般にコピー等に用いられる普通紙と、OHPシートや、カード、ハガキといった90K紙、坪量約100g/m2相当以上の厚紙や、封筒等の、普通紙よりも熱容量が大きないわゆる特殊シートとの何れをもシート状媒体として用いることが可能である。以下これらをシート状媒体と記載する。
【0030】
各作像装置21C、21Y、21M、21BKはそれぞれシアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの各色の現像を行うものであり、用いるトナーの色が異なるが、その構成はほぼ同様であるから、作像装置21Cの構成を各作像装置21C、21Y、21M、21BKの代表として説明する。作像装置21Cは、静電潜像担持体としての感光体ドラム25C、感光体ドラム25Cの回転方向Aにおいて順に配置されている帯電装置27C、現像装置26C、クリーニング装置28C等を有し、帯電装置27Cと現像装置26Cとの間で露光光29Cを受ける周知の構成である。静電潜像担持体はドラム状でなく、ベルト状としても良い。
【0031】
図2に示すように、定着装置1は、トナーを定着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着ベルト2と、定着ベルト2を巻き掛けられた加熱ローラ3及び定着ローラ4と、定着ベルト2を介して定着ローラ4に対向して配置される加圧ローラ5と、加熱ローラ3、加圧ローラ5の内部にそれぞれ備えられたヒータ6、7と、定着ベルト2にシリコンオイルを主成分とする離型剤を供給するオイル塗布装置としての離型剤供給手段19等を有している。
【0032】
定着装置1はまた、定着ベルト2を介して加熱ローラ3に対向して加熱ローラ3の温度を検知するために配置され加熱ローラ3上に位置する定着ベルト2の温度を検知する第1の温度検知手段としてのサーミスタ8と、定着ベルト2を介して定着ローラ4に対向して定着ローラ4の温度を検知するために配置され定着ローラ4上に位置する定着ベルト2の温度を検知する第2の温度検知手段としてのサーミスタ17と、加圧ローラ5に対向して配置され加圧ローラ5の温度を検知する第3の温度検知手段としてのサーミスタ18とを有している。
【0033】
定着ベルト2に適当な所定の張力を与えるため、定着ベルト2の外周面には、図示しないテンションローラが弾性的に当接している。定着ベルト2の外周面にはまた、定着ベルト2の回転方向における定着ローラ4の下流側で加熱ローラ3の上流側の部分において、定着ベルト2のクリーニングを行うクリーニングローラ31が弾性的に当接している。
【0034】
加熱ローラ3は、径を30mmとされ、芯金は熱伝導性の良好なアルミニウム製のパイプであって長手方向の温度ムラを防止されており、肉厚を2mmとされている。芯金表面は定着ベルト2との摩擦による磨耗を防止するためアルマイト処理されている。芯金の中心にヒータ6が内蔵されている。
【0035】
加圧ローラ5は、径を30mmとされ、鋼性の金属パイプによって構成されている基体としての芯金37と、この芯金37を被覆する、耐熱多孔質のシリコンゴム製の厚さ1mmの弾性体層57とを有し、芯金37の中心にヒータ7が内蔵されている。加圧ローラ5は、バネなどの図示しない弾性体により、定着ローラ4に圧接する向きに付勢されている。加圧ローラ5は、定着ベルト2を介して定着ベルト5に対向する位置において定着ローラ4に当接しており、これにより、加圧ローラ5が定着ベルト2を介して定着ローラ4に当接するニップとしての定着部16が形成されている。
【0036】
定着ローラ4は、径を30mmとされ、鋼性の金属パイプによって構成されている基体としての芯金9と、この芯金9を被覆する、耐熱多孔質のシリコンゴム製の厚さ4mmの弾性体層10と、弾性体層10の表面に形成され弾性体層10を離型剤から隔離するためのフッ素ゴム製の隔離層40とを有している。隔離層40は、弾性体層10の表面のみならず、定着ローラ4の側面をも覆い、定着ローラ4の内部は隔離層40により離型剤から完全に遮断されている。隔離層40の材質はフッ素ゴムの他、フロロシリコン、テフロン(登録商標)、ラテックス等であっても良い。
【0037】
弾性体層10の材質は、熱伝導率が小さく断熱作用のある耐熱多孔質の弾性体であるから、ベルトの熱を奪うことを低減し、立上り後の温度落ち込みを小さくするとともに温度回復のためのプレ回転時間を短縮している。また、弾性体層10が比較的低硬度であるため、加圧ローラ5の圧接力が小さくても十分なニップ幅を得ることができ、比較的低温かつ低圧の条件下でも良好な定着性能を得ることができる。弾性体層10の層厚は5mmとされ、隔離層40の層厚は30μmとされている。
【0038】
定着ローラ4は一体に図示しないギアを有しており、ギアが図示しないユニット駆動ギアにより回転駆動されることで、定着ローラ4が回転駆動され、加熱ローラ3の従動回転により定着ベルト2が駆動される。ユニット駆動ギアは、画像形成装置20本体側に配設された図示しない本体駆動ギアによって回転駆動される。ユニット駆動ギアは一体に駆動手段としてのギアを有しており、このギアにより、離型剤供給手段19を駆動する。
【0039】
離型剤供給手段19は、かかるギアに噛み合った図示しないアイドラと、アイドラと一体で同心の図示しないギアに噛み合ったアイドラ38と、アイドラ38に噛み合った供給ギア39と、供給ギア39と一体の供給ローラ41と、供給ローラ41に離型剤を供給する供給部材としての塗布フェルトであるフェルト45とを有している。
【0040】
離型剤供給手段19はまた、供給ローラ41に弾性的に当接し供給ローラ41上の離型剤の層厚を均す均し部材としてのブレードである離型剤規制ブレード42と、供給ローラ41に当接し供給ローラ41によって離型剤を供給されるとともに、定着ベルト2に当接し定着ベルト2に連れ回り可能な、定着ベルト2を介して加熱ローラ3に対向する位置に配設された塗布ローラ43とを有している。
【0041】
離型剤供給手段19はまた、供給ローラ41を塗布ローラ43に当接する向きに付勢し塗布ローラ43を定着ベルト2に所定の圧力で圧接するための、図示しないスプリングを内蔵した付勢手段44と、供給ローラ41及びフェルト45等の下方に配設されたオイル受け36とを有している。供給ローラ41と塗布ローラ43とは何れも、シリコンゴムでコーティングされている。なおフェルト45は図示しないオイル供給装置から供給されたオイルを含浸したものである。
【0042】
定着ベルト2の線速すなわち移動速度、言い換えるとシート状媒体の搬送速度は100mm/sであって、供給ローラ41の周速よりも大きく設定されているが、塗布ローラ4と定着ベルト2との摩擦、塗布ローラ43と供給ローラ41との摩擦の関係から、塗布ローラ43は定着ベルト2に連れ回りするようになっている。
【0043】
また塗布ローラ43を、定着ベルト2を介して加熱ローラ3に対向する位置に配設したため、塗布ローラ43と加熱ローラ3との間で定着ベルト2を挟んだ状態となっているから、定着ベルト2のテンションに影響を与えることなく、定着ベルト2の、図2の紙面垂直方向への寄りを防止することができる。
【0044】
塗布ローラ43が定着ベルト2に連れ回りすることは、塗布ローラ43の定着ベルト2に対する摺動抵抗がないことから、定着ベルト2の寄りの防止に寄与しており、さらに、定着ベルト2の寄りの防止を良好にするには、加熱ローラ3と塗布ローラ43との軸間距離を一定にするよう構成することが望ましい。定着ベルト2の寄りを防止するため、定着ローラ4に対向して、これらの条件を少なくとも1つ満たしたベルト寄りローラを配設しても良い。また定着ベルト2のよりの防止のため、定着ローラ4の両端部に配設した図示しない寄り止めリングによりベルト寄りが規制されている。
【0045】
定着部16の、定着ベルト2及び加圧ローラ5の回転方向上流側、言い換えるとシート状媒体搬送方向上流側には、画像形成装置20本体側に拡開し、転写装置22によって搬送されてきた、定着を行われるべきシート状媒体を、定着部16に向けて案内する入り口上ガイドとしての上ガイド12及び入り口下ガイドとしての下ガイド15が配設されている。
【0046】
定着部16の、定着ベルト2及び加圧ローラ5の回転方向下流側、言い換えるとシート状媒体搬送方向下流側には、定着部16側に拡開し、定着を行われ定着ベルト2の回転に伴って搬送されて来たシート状媒体を定着装置1本体外部に向けて案内する出口上ガイド54及び出口下ガイド55が配設され、さらに出口上ガイド54、出口下ガイド55の、シート状媒体搬送方向下流側には、出口上ガイド54、出口下ガイド55により案内されてきたシート状媒体を定着装置1本体外部に排出する排紙コロ53が配設されている。
【0047】
定着ベルト2は、耐熱性の高いポリイミド樹脂の厚さ100μmの基体の表層上に200μmのシリコンゴム製の離型層が形成されたものであり、熱容量が小さく、熱応答性を良好にされている。基体はステンレス製、ニッケル製その他の金属製でも、ゴム製でもよく、可撓性を考慮すると厚さは0.05〜0.2mm程度であればよい。離型層は、シリコンゴムを用いる場合は厚さ0.1〜0.2mm程度が望ましく、フッ素樹脂系を用いる場合は厚さ10〜50μm程度が望ましい。
【0048】
離型層は、その他シリコンゴムとフッ素樹脂の2層構造、例えばシリコンゴムの上にフッ素樹脂系を重ねた構成としてもよいし、シリコンゴムとフッ素樹脂の混合体であっても良い。定着ベルト2は、ホットオフセットを生じない程度に瞬時に加熱される特性が望まれるが、他方では、定着領域において、トナーを十分に溶かして定着させるのに必要な熱容量を有していなければならない。定着ベルト2の上記材質及びその厚さはこの条件を満たすものである。
【0049】
定着ベルト2は、テンションローラにより、3kgf/片側の張力を与えられている。この張力は、テンションローラの配設位置を調整することにより設定でき、1kgf(9.8N)〜3kgf(29.4N)の範囲で設定することが、良好な定着を行う上で好ましい。上述のように、加熱ローラ3と加圧ローラ5とは、それぞれ薄肉円筒状の芯金からなっている。よって低熱容量化が図られ、加熱ローラ3の熱容量は26cal/℃以下、加圧ローラ5の熱容量は36cal/℃以下とされている。
【0050】
加熱ローラ3を低熱容量とすることにより、連続定着等により温度が低下してもその回復までの時間が短縮される。ヒータ6は、加熱ローラ3及び加熱ローラ3を介して定着ベルト2を加熱するものであり、ヒータ6の温度はサーミスタ8による検知信号がフィードバックされることで制御される。
【0051】
加圧ローラ5を低熱容量とすることにより、定着ベルト2が回転してもその熱を奪うことが少なく、加圧ローラ5はヒータ7を有するので定着ベルト2の温度を低下させて定着に悪影響を与えることや立上り時間が長引くことが防止されている。さらに連続定着等により温度が低下してもその回復までの時間が短縮される。ヒータ7は、加圧ローラ5の温度を上げ、立ち上げ時間を短縮するとともに、定着の際にはシート状媒体の背面からも熱を供給してより安定した定着性能を得るものである。図2において符号Sはシート状媒体、符号Tはトナー像を構成するトナーを示している。
【0052】
図3に示すように、ヒータ6は第1の電圧印加手段としての電源46に、ヒータ7は第2の電圧印加手段としての電源47に、それぞれ接続され、これら電源46、47により電圧を印加されることで発熱する。これら電源46、47の電圧は何れも100Vであり、ヒータ6の出力W1は650W、ヒータ7の出力W2は500Wとされている。
【0053】
電源46とサーミスタ8とは制御手段48を介して接続され、電源47とサーミスタ18とは制御手段49を介して接続されている。サーミスタ17と制御手段48とは、制御手段48に備えられた設定温度決定手段50を介して接続されている。設定温度決定手段50は、サーミスタ17の検知信号すなわちサーミスタ17が検知した定着ローラ4の温度に基づいて加熱ローラ3の設定温度を決定するものである。なお、設定温度決定手段50は必ずしも制御手段48に備えられている必要はなく、制御手段48とは別に設けても良い。
【0054】
サーミスタ8によって検知した温度は制御手段48において設定温度、例えば170℃と比較され、170℃を超える場合には電源46によるヒータ6への電圧印加を停止するようになっている。サーミスタ18によって検知した温度は制御手段49において設定温度である170℃と比較され、170℃を超える場合には電源47によるヒータ7への電圧印加を停止するようになっている。
【0055】
このように、ヒータ6、サーミスタ8及び制御手段48、並びにヒータ7、サーミスタ18及び制御手段49によりフィードバック制御が行われるようになっている。ヒータ6、7の出力は電源スイッチ投入時の突入電流、ヒータのオン、オフ時の蛍光灯のちらつき現象を考慮して700W以下とすることが望ましいことが分かっている。
【0056】
定着ローラ4の回転中心を頂点とする、定着ローラ4の回転中心と加熱ローラ3の回転中心を結ぶ線L1と、定着ローラ4の回転中心と加圧ローラ5の回転中心とを結ぶ線とが挟む角θは200度とされている。θは90°〜270°の範囲で設定することができる。かかる範囲で設定すれば、定着部16は、定着ベルト2を介して定着ローラ4と加圧ローラ5とが圧接された領域のみで形成されるため、従来の熱ローラ対タイプの定着装置と同様に、シート状媒体の搬送性に優れている。定着ベルト2は、主に加熱ローラ3によって加熱されるが、加熱ローラ3による定着ベルト2の巻き付け角は、定着ベルト2の回転時に定着ベルト2の温度が加熱ローラ3の温度と略等しくなるよう、十分な角度とされている。
【0057】
このような定着装置1を用い、サーミスタ8で検知した加熱ローラ3の温度とサーミスタ17で検知した定着ローラ4の温度出力状態を、図4ないし図7に示す。図中実線は加熱ローラ3の温度、破線は定着ローラ4の温度を示している。グラフ中の時間Rから回転動作すなわち通紙動作を開始している。したがって時間Rは回転開始時を示しており、時間Rより以前は待機モードの時間帯、言い換えると定着ベルト2の回転が停止している待機時、時間R以後は通紙モードの時間帯、言い換えると定着ベルト2の回転時である。
【0058】
なお、サーミスタ8とサーミスタ17とは加熱ローラ3、定着ローラ4の長手方向すなわち図2における紙面垂直方向においてほぼ同じ中央の位置に、定着ベルト2に当接するように配設している。また、回転時においては、サーミスタ8による検知温度とサーミスタ17による検知温度はほぼ一定であるため、図4ないし図7にはサーミスタ8による検知温度のみを示した。
【0059】
図4は、画像形成装置20に電源が投入され定着装置1にも電源が投入された後数時間したときの検知温度を示している。加熱ローラ3の待機モード中の設定温度は170℃であり、加熱ローラ3の温度は図に示したように設定温度である170℃に制御され、またこの時定着ローラ4は約120℃で安定している。この状態から回転動作が始まると加熱ローラ3の温度は待機モード中の温度から20℃低い150℃に低下する。
【0060】
一方、定着ローラ4の温度は、回転動作が始まると待機モード中の温度から30℃高い150℃に上昇する。通紙が行われる通紙モード中すなわち定着ベルト2の回転動作が行われているときの設定温度は、この150℃に設定しているため、通紙時において加熱ローラ3は一定温度を保っている。
【0061】
図5は、画像形成装置20に電源が投入され定着装置1にも電源が投入されてから3分後の状態である。この場合は定着装置1内が十分に暖まっていないため、定着ローラ4の温度は図4の場合に比して低く、約90℃である。この状態から回転動作が始まると加熱ローラ3の温度は待機モード中の設定温度より30℃低い140℃まで落ち込み、その後徐々に、時間Rから符号Wにて示す時間範囲において、通紙モード中の設定温度の150℃に上昇する。
【0062】
時間Wの間は定着ベルト2の熱がシート状媒体に奪われるため、設定温度に復帰するまでに時間がかかり、この場合では15枚通紙後に設定温度の150℃になった。この15枚は本来の設定温度で定着が行われていないため定着性が甘くなるという不具合が発生する虞がある。また、フルカラーコピーなど、フルカラーの画像形成時には定着温度によって画像の光沢度がシビアに変化するため、通紙開始直後の画像と15枚目以降の画像では光沢度が異なって出力されてしまう。
【0063】
図6は、待機モード中の定着ローラ4の温度が100℃以下の場合、待機モード中の加熱ローラ3の設定温度を基準の設定温度である170℃に比して10℃高い180℃にするという制御を行った場合である。すなわち、サーミスタ17の検知信号すなわちサーミスタ17が検知した待機モード中の定着ローラ4の温度が100℃以下の場合、設定温度決定手段50が、加熱ローラ3の待機モード中の設定温度を180℃に決定し、制御手段48は、待機モード中において、サーミスタ8の検知信号に基づくフィードバック制御により加熱ローラ3の温度を180℃に保つようになっている。
【0064】
このような制御を行うことで、定着ローラ4の温度が比較的低い100℃以下の場合には、加熱ローラ3の待機モード中の設定温度は+10℃の180℃となり、画像形成装置20、定着装置1への電源投入からの時間経過が昇温に十分でない場合や、環境温度が低い場合など、定着装置1が十分に暖まっていない状態で回転動作が開始され、30℃の温度低下が生じても、加熱ローラ3は通紙モード中の設定温度の150℃までしか落ち込まず、通紙モード中の温度を一定に保つことが可能となる。よって図5に示した場合のような不具合の発生はない。
【0065】
図7は、待機モード中の定着ローラ4の温度が100℃以下の場合、待機モード中の加熱ローラ3の設定温度を基準の設定温度である170℃に比して20℃高い190℃とし、かつ通紙モード中の加熱ローラ3の設定温度を基準の設定温度である150℃に比して10℃高い160℃とするという制御を行った場合である。
【0066】
すなわち、サーミスタ17の検知信号すなわちサーミスタ17が検知した待機モード中の定着ローラ4の温度が100℃以下の場合、設定温度決定手段50が、加熱ローラ3の待機モード中の設定温度を190℃に決定するとともに通紙モード中の設定温度を160℃に決定し、制御手段48は、サーミスタ8の検知信号に基づくフィードバック制御により、加熱ローラ3の温度を、待機モード中においては190℃に保つとともに、通紙モード中において160℃に保つようになっている。
【0067】
このような制御を行うことで、定着ローラ4の温度が比較的低い100℃以下の場合には、加熱ローラ3の、待機モード中の設定温度は+20℃の190℃、通紙モード中の設定温度は+10℃の160℃となり、画像形成装置20、定着装置1への電源投入からの時間経過が昇温に十分でない場合や、環境温度が低い場合など、定着装置1が十分に暖まっていない状態で回転動作が開始され、30℃の温度低下が生じても、加熱ローラ3は通紙モード中の設定温度の160℃までしか落ち込まず、通紙モード中の温度を一定に保つことが可能となる。
【0068】
また、通紙モード中の設定温度が10℃高く設定されていることから、例えば熱容量の大きな材質が多く用いられている場合など、定着装置1の特性によっては、図6に示した制御の例では定着性が十分でないような場合であっても、良好な定着を行うことができ、また図5に示した場合のような不具合の発生もない。
【0069】
図4ないし図7に沿って説明した実施例に基づいて構成された、より好適な制御を行う実施例における制御の例を、図8に示す。図8は、定着ローラ4の温度に基づいて決定される待機モード中すなわち待機時、及び通紙モード中すなわち通紙時における加熱ローラ3の設定温度を示している。
【0070】
つまり設定温度決定手段50は、サーミスタ17の検知信号すなわちサーミスタ17が検知した定着ローラ4の温度に応じ、図8に示されたテーブルにしたがって、各モード中における加熱ローラ3の設定温度を決定するようになっている。そして、制御手段48は、サーミスタ8の検知信号に基づくフィードバック制御により、加熱ローラ3の温度を、設定温度決定手段50が決定した設定温度に保つようになっている。なお、かっこ内は、それぞれのモードにおける基準温度に比して設定温度がどのような温度となっているかを示している。
【0071】
待機モード中の設定温度と通紙モード中の設定温度との差は、図中における回転時の温度の落ち込み、すなわち回転開始によって低下する温度と同じ温度となっており、かつ、通紙モード時の設定温度は、待機モード中の定着ローラ4の温度から推定される、良好な定着を行うに十分な温度とされている。
【0072】
このように待機モード中の定着ローラ4の温度が低いほど定着性が低下することを考慮し、定着ローラ4の温度によって通紙モード中の加熱ローラ3の設定温度を切り替え、また回転開始時の温度落ち込みを考慮して待機モード中の設定温度の変更、決定をも行うことで、通紙モード時の温度変化を一定に保ち、安定した定着を行うことが可能となっている。なお、定着ローラ4の温度が100℃未満の設定温度は図7に沿って説明した制御と同様となっている。
【0073】
以上の制御の例は、サーミスタ8とサーミスタ17とを、加熱ローラ3、定着ローラ4の長手方向においてほぼ同じ中央の位置に、定着ベルト2に当接するように配設した構成において説明したが、かかる配設態様によれば、上述の「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したように、定着ベルト2の表面に傷が生じ、定着画像にスジが生じるという問題が生じる。
【0074】
そこで、サーミスタ8とサーミスタ17とは、図9に示すように配設することが望ましい。図9は図2を右方向から見た簡略図である。図中符号Xは、定着部16に通紙可能な、すなわち定着装置1において定着可能であり画像形成装置20において画像形成可能なシート状媒体のうち最大サイズのシート状媒体S1が、定着部16を通過する領域を示しており、図中符号Yは、定着部16に通紙される最小サイズのシート状媒体S2が、定着部16を通過する領域を示している。なお、本例においては通紙が中央基準で行われるため、領域Yは中央部に位置しているが、通紙が片側基準で行われる場合には、領域Yは、基準となる当該片側に位置することとなる。
【0075】
領域Yは常にシート状媒体が通過する通紙部であり、領域Xの外側はシート状媒体が通過することのない非通紙部である。サーミスタ8は非通紙部に配設されており、サーミスタ17は通紙部に配設されている。サーミスタ8を非通紙部に配置することで、定着ベルト2上にサーミスタによる摩擦傷が生じても、摩擦傷が画像上に転写されず、定着画像にスジが生じることはない。
【0076】
サーミスタ8は接触タイプとされ、定着ベルト2に接触して配設されている。サーミスタ8を、傷防止のため、定着ベルト2に対して非接触で配設することも考えられるが、非接触で配設すると、接触方式のサーミスタと比較して温度検知精度、追従性などが低いため、200℃近い高い温度で比較的高精度で温度を制御する必要がある加熱ローラ3の制御には問題が生じる可能性があり、したがってサーミスタ8は接触タイプとすることが望ましい。なおサーミスタ8は非通紙部における加熱ローラ3上に配設してもよい。
【0077】
一方、加熱ローラ3の設定温度を補正する役目である定着ローラ4の温度検知を行うサーミスタ17は非接触タイプとし、定着ベルト2から微小距離を置いて配設した非接触方式とした。このような配置のサーミスタ8、17にて最小サイズのシート状媒体S2を通紙したときの温度の推移を図10に示す。
【0078】
回転開始時Rの直後はサーミスタ8とサーミスタ17の温度がほぼ同じとなるが、通紙を続けていくとサーミスタ17の検知温度がサーミスタ8の検知温度の150℃より10℃低い140℃となった。これは、加熱ローラ3内のヒータ6が加熱ローラ3の長手方向全体を加熱しているのに対し、通紙によって熱が奪われていく部分は中央部の領域Yのみであるため、通紙部に比較して非通紙部の温度が高くなるからである。しかし、加熱ローラ3の制御は非通紙部の温度に基づいて行われているため、相対的に通紙部の温度が低下する。そのため定着が十分に行われないという不具合が発生する虞がある。
【0079】
そこで、サーミスタ8及びサーミスタ17をかかる配置とした場合には、待機モード中のサーミスタ17の検知温度に基づいて加熱ローラ3の設定温度を決定する上述の各制御態様に加えて、通紙モード中の定着ローラ4の温度が所定温度より低くなった場合に、通紙モード中の加熱ローラ3の設定温度を上げるという制御とすることが望ましい。
【0080】
すなわち、サーミスタ17の検知信号すなわちサーミスタ17が検知した通紙モード中の定着ローラ4の温度が一定温度以下の場合、設定温度決定手段50が、加熱ローラ3の通紙モード中の設定温度をそれまでの設定温度より所定温度上げる決定を行い、制御手段48は、サーミスタ8の検知信号に基づくフィードバック制御により、通紙モード中の加熱ローラ3の温度を、かかる決定後の温度に保つようにする。
【0081】
本例においては、加熱ローラ3の設定温度を上げる条件となる定着ローラ3の上記所定温度を一定の145℃、加熱ローラ3の温度の上げ幅である上記所定温度を一定の+5℃とし、通紙モード中の定着ローラ4の温度が145℃以下となったときに加熱ローラ3の設定温度を5℃上げるようにとしている。
【0082】
一旦設定温度を5℃上げた後、さらに通紙を継続し、定着ローラ4の温度が再度145℃に下がったら、再び加熱ローラ3の設定温度を5℃上げ、トータルで+10℃とする。設定温度決定手段50は、サーミスタ17からの検知信号を所定時間毎例えば10秒毎に145℃と比較し、145℃以下であれば設定温度を5℃上げるようになっている。かかる所定時間は、ヒータ6への通電による昇温によって定着ローラ4の温度が上昇する応答時間以上とされるものであり、10秒に限られるものではない。
【0083】
このように接触型のサーミスタ8を加熱ローラ3側、非接触型のサーミスタ17を定着ローラ4側に設け、サーミスタ8を非通紙部に配設し、サーミスタ17を通紙部に配設した構成において、定着ローラ4の温度に基づいて通紙モード中の加熱ローラ3の設定温度を変更する制御を行うこととすれば、加熱ローラ3の設定温度が通紙部に配設されたサーミスタ17の検知温度により補正されるので、通紙によって熱量を奪われる通紙部と、通紙しても熱量を奪われることのない通紙領域外の温度差が大きいこと、及び定着性能を左右する通紙部と、実際に温度を検知している通紙領域外との距離が大きいことに起因する、サーミスタ8により検知した非通紙部の温度と実際に定着に関与している通紙部の温度との差が大きくなり良好な定着が行われない等の不具合、および接触型サーミスタによる定着ベルトの傷の発生という不具合を防止することができる。
【0084】
サーミスタ17は非接触で配設されているため、接触タイプほどの高精度で温度検知を行うことはできない。しかし、サーミスタ17の検知温度は、加熱ローラ3の設定温度の決定に用いられるだけで、高精度で行うことを要するフィードバック制御に直接関与するものではない。よってサーミスタ17を非接触タイプとしたことにより定着性に与える影響は無視できる程度であり、良好な定着が行われる。
【0085】
加熱ローラ3の設定温度を上げる条件となる定着ローラ3の上記所定温度は、加熱ローラ3の設定温度を変更する度に漸次上昇または下降するようにしても良いし、加熱ローラ3の温度の上げ幅である上記所定温度についても、加熱ローラ3の設定温度を変更する度に漸次上昇または下降するようにしても良い。
【0086】
なお、定着ローラ4の温度に基づく制御をすると、定着ベルト2が切れた場合には、加熱ローラ3の熱が定着ベルト2を介して定着ローラ4に移行しなくなり、定着ローラ4の温度が上がらないため加熱ローラ3の設定温度が次々と上昇されていき、異常昇温するという危険性があり、また、非接触サーミスタであるサーミスタ17が何らかの異常をきたした場合にも、同じように異常昇温するといったような危険性があるが、加熱ローラ3の設定温度の上限をあらかじめ設けば、このような異常発生時でも加熱ローラ3の温度が異常温度に達することはなく、安全性が担保される。
【0087】
以上各構成態様及び各制御態様の実施例を説明したが、サーミスタ8とサーミスタ17とを長手方向に互いに異なる位置に配置したとしても、図4ないし図7に沿って説明した制御態様を行うことができる。また、本発明は定着ローラの温度が積極的に制御されていないベルト定着装置に有効であって、定着ローラ4にも小容量の補助ヒータを設け、定着ローラ4を予熱するようなベルト定着装置においても、補助ヒータが加熱ローラ3のヒータ6と並列接続されている場合には、定着ローラ4の温度が一定に制御されている状態とはならないため、本発明を適用することが可能である。
【0088】
本実施例は以上の構成により、画像形成装置20の電源が投入されると、制御手段48、49の制御によって所定の設定温度となって立上りが完了し、画像形成及び定着が可能な状態となる。操作者が画像形成を開始する周知の操作を行うと、感光体ドラム25Cの方向Aへの回転にともない、感光体ドラム25Cは帯電装置27Cより帯電され、露光光29Cにより原稿画像に応じた静電潜像が形成され、この静電潜像が現像装置26Cにより現像され、感光体ドラム25C上に形成されたトナー像が転写装置22上を矢印B方向に搬送されるシート状媒体上に転写され、転写後に感光体ドラム25C上に残留しているトナーがクリーニング装置28Cによって掻き取られて感光体25がクリーニングされ、次の帯電に供される。
【0089】
シアンのトナーが転写されたシート状媒体は、転写装置22により矢印B方向に搬送されつつ、作像装置21Cにおける上述の作像工程と同様の作像工程を行う作像装置21Y、21M、21BKにより順次それぞれイエロー、マゼンタ、ブラックのトナー像を適宜転写され、画像形成に必要なすべてのトナー像を転写された後、転写装置22から定着装置1に受け渡され、上ガイド12、下ガイド15によって定着部16に案内される。
【0090】
シート状媒体は定着ベルト2の移動により搬送されつつ、定着部16においてトナー像を構成しているトナーが加熱加圧されシート状媒体上に溶融定着される。この際、待機モード中、通紙モード中の定着ローラ4の温度に基づいて、設定温度決定手段50により、待機モード中、通紙モード中の加熱ローラ3の設定温度が決定され、制御手段48により加熱ローラ3の温度が設定温度に保たれるとともに、制御手段49により加圧ローラ5の温度が設定温度に保たれるので、定着ベルト2が回転を開始しても、また連続して通紙、定着が行われても、ヒータ6、7の加熱により、定着を中断して再加熱を行う必要などは生じず、良好な定着を行うことができる温度とされ、良好な定着画像が得られる。
【0091】
定着にともなって、離型剤は、シート状媒体に付着することにより消費されるが、定着ベルト2の回転にともない、塗布ローラ43が従動回転するため、塗布ローラ43上の離型剤が定着ベルト2に供給される。塗布ローラ43に対しては、供給ローラ41により離型剤が供給されるが、供給ローラ41上の離型剤は、フェルト45により供給された後、離型剤規制ブレード42により適当な層厚に均一に均されているので、塗布ローラ43には均一且つ適量の離型剤が供給される。したがって定着ベルト2にも均一且つ適量に良好に制御された離型剤が供給される。離型剤の供給は、定着ベルト2に連れ回りするローラ状の塗布ローラ43により行われるため定着ベルト2の劣化も抑制されている。
定着後のシート状媒体は出口上ガイド54、出口下ガイド55により案内され、排紙コロ53により搬送されて画像形成装置20外に排出される。
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、トナーを定着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、上記定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラと、上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して配置される加圧ローラと、上記加熱ローラの温度を検知するための第1の温度検知手段と、上記定着ローラの温度を検知するための第2の温度検知手段と、上記加熱ローラの温度を、第1の温度検知手段の検知温度に基づいて設定温度となるよう制御する制御手段とを有する定着装置において、上記定着ベルトの待機時における回転停止時の第2の温度検知手段の検知温度に基づいて、上記定着ベルトの待機時における回転停止時の上記加熱ローラの設定温度を決定する設定温度決定手段を有し、上記設定温度決定手段は、第2の温度検知手段の検知温度が基準温度を下回る場合には、基準温度を下回らない場合に比して上記加熱ローラの設定温度を高く設定するので、定着ベルトの回転による温度低下に対応した温度制御を行うことで、通紙時の温度を一定に保つことが可能であり、定着が良好となるよう温度のコントロールを的確に行い、定着性が安定化した、良好な定着を行うことができる定着装置を提供することができる。
また、定着ベルトの待機時における回転停止時の定着ローラ温度によって回転開始時の温度落ち込み量を予測し、定着ベルトの待機時における回転停止時の加熱ローラ設定温度を切り替えているため、回転動作開始から、定着温度を一定に制御することが可能であり、定着が良好となるよう温度のコントロールを的確に行い、定着性が安定化した、良好な定着を行うことができる定着装置を提供することができる。
【0093】
トナーを定着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、上記定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラと、上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して配置される加圧ローラと、上記加熱ローラの温度を検知するための第1の温度検知手段と、上記定着ローラの温度を検知するための第2の温度検知手段と、上記加熱ローラの温度を、第1の温度検知手段の検知温度に基づいて設定温度となるよう制御する制御手段とを有する定着装置において、上記定着ベルトの待機時における回転停止時の第2の温度検知手段の検知温度に基づいて、上記定着ベルトの回転時の上記加熱ローラの設定温度を決定する設定温度決定手段を有し、上記設定温度決定手段は、第2の温度検知手段の検知温度が基準温度を下回る場合には、基準温度を下回らない場合に比して上記加熱ローラの設定温度を高く設定することとすれば、定着ローラ温度が低い、すなわち電源投入直後の場合や環境温度が低い場合のような、定着装置が十分に暖まっていない状態でも、定着装置が十分に暖まった状態と同様の定着性を確保することが可能であり、定着性が安定した、良好な定着を行うことができる定着装置を提供することができる。
【0094】
第1の温度検知手段はシート状媒体の非通紙部に配設され、第2の温度検知手段はシート状媒体の通紙部に配設されていることとすれば、シート状媒体の幅方向における異なる部分で定着ローラの温度を検知しても、通紙中の定着ローラ温度によって加熱ローラ側の制御温度を補正しているため、通紙によって熱量を奪われる通紙部と、通紙しても熱量を奪われることのない通紙領域外の温度差が大きいこと、及び定着性能を左右する通紙部と、実際に温度を検知している通紙領域外との距離が大きいことに起因する、第1の温度検知手段により検知した非通紙部の温度と実際に定着に関与している通紙部の温度との差が大きくなり良好な定着が行われない等の不具合を防止し、通紙部の温度を定着に適した温度に保つことができ、良好な定着を行うことができる定着装置を提供することができる。
【0095】
第1の温度検知手段を接触タイプとし、第2の温度検知手段を非接触タイプとしたこととすれば、非通紙部に配設した第1の温度検知手段が検知精度に優れた接触式サーミスタであるから、定着ベルトの通紙部における摩擦傷が発生せず、定着画像にスジを生じることを防止でき良好な定着画像を得ることができるとともに、比較的高精度で温度を制御する必要がある加熱ローラの温度を高精度で制御することができ、また、第2の温度検知手段は通紙部に配設されるが非接触タイプであるから、定着ベルトの摩擦傷が発生せず、定着画像にスジを生じることを防止でき良好な定着画像を得ることができるとともに、第2の温度検知手段の検知信号は加熱ローラの設定温度を決定するに用いられるのみであるから非接触タイプであっても加熱ローラの温度制御を良好に行うことができるので、通紙部の温度を定着に適した温度に保つことができ、良好な定着を行うことができる定着装置を提供することができる。
【0097】
本発明は、請求項1ないし5の何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置にあるので、上述の各効果を奏することができる定着装置を有し、安定して高画質の定着画像を得ることができる画像形成装置を提供することができる。
【0098】
なお、請求項3記載の定着装置において加熱ローラの設定温度の上限を設ければ、定着ローラの温度に基づいて加熱ローラの温度制御を行っても、定着ベルトの破損や断裂時において、加熱ローラの熱が定着ベルトを介して定着ローラに移行しなくなり、定着ローラの温度が上がらないため加熱ローラの設定温度が過度に上昇して加熱ローラの異常昇温を生ずるという不具合を防止できるとともに、非接触タイプである第2の温度検知手段に何らかの異常が生じた場合にも同じように異常昇温するといったような危険性があるがこれを防止できるから、加熱ローラの過度の温度上昇を防止して火災等の危険を回避できる、安全性の高い定着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した定着装置及びこの定着装置を備えたカラー画像形成が可能な画像形成装置の概略を示す側面図である。
【図2】図1に示した定着装置の側視図である。
【図3】図1に示した定着装置の制御ブロック図である。
【図4】図1に示した定着装置においてある制御を行った場合の加熱ローラ及び定着ローラの温度と時間との関係を示した相関図である。
【図5】図1に示した定着装置において別の制御を行った場合の加熱ローラ及び定着ローラの温度と時間との関係を示した相関図である。
【図6】図1に示した定着装置においてまた別の制御を行った場合の加熱ローラ及び定着ローラの温度と時間との関係を示した相関図である。
【図7】図1に示した定着装置においてさらに別の制御を行った場合の加熱ローラ及び定着ローラの温度と時間との関係を示した相関図である。
【図8】図1に示した定着装置においてさらにまた別の制御を行うための制御テーブルである。
【図9】図1に示した定着装置における第1の温度検知手段と第2の温度検知手段の配設態様の一例を示す正面図である。
【図10】図10に示した定着装置において最小サイズのシート状媒体を用いて連続して定着を行った場合における加熱ローラ及び定着ローラの温度と時間との関係を示した相関図である。
【図11】図10に示した定着装置において好適な制御にて最小サイズのシート状媒体を用いて連続して定着を行った場合における加熱ローラ及び定着ローラの温度と時間との関係を示した相関図である。
【符号の説明】
1 定着装置
2 定着ベルト
3 加熱ローラ
4 定着ローラ
5 加圧ローラ
8 第1の温度検知手段
17 第2の温度検知手段
20 画像形成装置
48 制御手段
50 設定温度決定手段
S シート状媒体
T トナー
Claims (6)
- トナーを定着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、
上記定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラと、
上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して配置される加圧ローラと、
上記加熱ローラの温度を検知するための第1の温度検知手段と、
上記定着ローラの温度を検知するための第2の温度検知手段と、
上記加熱ローラの温度を、第1の温度検知手段の検知温度に基づいて設定温度となるよう制御する制御手段とを有する定着装置において、
上記定着ベルトの待機時における回転停止時の第2の温度検知手段の検知温度に基づいて、上記定着ベルトの待機時における回転停止時の上記加熱ローラの設定温度を決定する設定温度決定手段を有し、
上記設定温度決定手段は、第2の温度検知手段の検知温度が基準温度を下回る場合には、基準温度を下回らない場合に比して上記加熱ローラの設定温度を高く設定することを特徴とする定着装置。 - トナーを定着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、
上記定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラと、
上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して配置される加圧ローラと、
上記加熱ローラの温度を検知するための第1の温度検知手段と、
上記定着ローラの温度を検知するための第2の温度検知手段と、
上記加熱ローラの温度を、第1の温度検知手段の検知温度に基づいて設定温度となるよう制御する制御手段とを有する定着装置において、
上記定着ベルトの待機時における回転停止時の第2の温度検知手段の検知温度に基づいて、上記定着ベルトの回転時の上記加熱ローラの設定温度を決定する設定温度決定手段を有し、
上記設定温度決定手段は、第2の温度検知手段の検知温度が基準温度を下回る場合には、基準温度を下回らない場合に比して上記加熱ローラの設定温度を高く設定することを特徴とする定着装置。 - 請求項1または2に記載の定着装置において、
第1の温度検知手段はシート状媒体の非通紙部に配設され、
第2の温度検知手段はシート状媒体の通紙部に配設されていることを特徴とする定着装置。 - 請求項3記載の定着装置において、第1の温度検知手段を接触タイプとし、第2の温度検知手段を非接触タイプとしたことを特徴とする定着装置。
- 請求項1乃至4の何れか1つに記載の定着装置において、
上記加圧ローラは熱源を備えることを特徴とする定着装置。 - 請求項1乃至5の何れか1つに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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