JPH11344892A - 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

定着装置、及びこれを備えた画像形成装置

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JPH11344892A
JPH11344892A JP10150391A JP15039198A JPH11344892A JP H11344892 A JPH11344892 A JP H11344892A JP 10150391 A JP10150391 A JP 10150391A JP 15039198 A JP15039198 A JP 15039198A JP H11344892 A JPH11344892 A JP H11344892A
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JP10150391A
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Toshio Miyamoto
敏男 宮本
Satoru Izawa
悟 伊澤
Masahiko Suzumi
雅彦 鈴見
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 プリント枚数、プリント間隔に応じて温調温
度を切り替える定着装置において、温調温度切り替えタ
イミング近傍で受けたプリント命令に基づいてプリント
を行うことによる、定着不良やホットオフセットを防止
する。 【解決手段】 耐熱性に定着フィルム13を加圧ローラ
11によってヒータ12に押し付けて定着ニップ部Nを
構成する。未定着トナー像Tを表面に担持した記録材P
を定着ニップ部Nにて挟持搬送しつつヒータ12からの
熱で記録材P表面に熱定着させる。プリント内数やプリ
ント間隔に応じて制御手段30により、温調温度を切り
替える。切り替えタイミング近傍で、プリント命令を受
けたときには、いったんプリント命令を凍結し、安定し
た制御モードに入るタイミングまでプリント命令を待
つ。高い側の温調に入る場合のホットオフセットや、低
い側の温調に入る場合の定着不良を防止することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザビ
ームプリンタ等の画像形成装置に装着されてトナー像を
記録材上に熱定着させる定着装置、及びこれを備えた画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の複写機、プリンタ
等の多くは定着装置として、熱効率や安全性の高い接触
加熱型の熱ローラ定着方式や省エネルギータイプのフィ
ルム加熱方式の定着装置を使用している。
【0003】前者の熱ローラ定着方式の定着装置は、加
熱用回転体としての定着ローラ(加熱ローラ)と、これ
に圧接させた加圧用回転体としての弾性を有する加圧ロ
ーラを基本構成とし、この一対のローラを回転させて両
ローラ対の定着ニップ部(圧接ニップ部)に未定着画像
(トナー像)を形成担持した被加熱材としての記録材
(転写材シート・静電記録紙・エレクトロファックス紙
・印字用紙等)を導入して圧接ニップ部を挟持搬送通過
させることで、定着ローラからの熱と定着ニップ部の加
圧力にて未定着画像を記録材表面に永久固着画像として
熱圧定着させるものである。
【0004】また、フィルム加熱方式の定着装置は、例
えば特開昭63−313182号公報、特開平2−15
7878号公報、特開平4−44075〜44083号
公報、特開平4−204980〜204984号公報等
に提案されており、ヒータ(加熱体)に対し、加熱用回
転体である耐熱性の定着フィルムを、弾性を有する加圧
用回転体(加圧ローラ)で密着させて摺動搬送し、定着
フィルムを挟んでヒータと加圧ローラとで形成される定
着ニップ部に未定着トナー像を担持した記録材を導入し
て定着フィルムと一緒に挟持搬送し、ヒータから定着フ
ィルムを介して付与される熱と定着ニップ部の加圧力と
によって未定着トナー像を記録材上に永久画像として熱
定着させる装置である。フィルム加熱方式の定着装置
は、ヒータとして低熱容量の線状のものを、また、定着
フィルムとして薄膜の低熱容量のものを用いることがで
きるため、省電力化及びウエイトタイム短縮化(クイッ
クスタート性)が可能である。さらに、フィルム加熱方
式においては、定着フィルムの駆動方式にフィルム内周
面に駆動ローラを設け、定着フィルムにテンションを加
えながら駆動する方式や、定着フィルムをフィルムガイ
ドにルーズに嵌合し、加圧ローラを駆動することで定着
フィルムを従動回転させる方式が知られているが、近年
では、部品点数が少なくて済むことから、後者の従動回
転させる方式が採用されることが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱ロー
ラ定着方式の定着装置では、定着ローラ及び加圧ローラ
の熱容量が大きかったので、温調は所定温調に一定に保
つという簡単なものでよかったが、フィルム加熱方式の
定着装置では、オンデマンド性を持たせるため熱容量を
小さくする必要があり、以下に示すような問題点があっ
た。
【0006】すなわち、フィルム加熱方式の定着装置で
は、加圧ローラの温度によって記録材に与える熱量がか
なり異なるので、ヒータの温調温度を一定温調にするこ
とができず、プリント(画像形成)枚数や前回定着して
からの経過時間などにより、記録材に与える熱量を一定
にするように温調温度を常に変更している。具体的には
電源スイッチオン後の加圧ローラ温度が低いときは、温
調温度を高く設定し、プリント(画像形成)を重ねるう
ちに加圧ローラ温度が高くなると、温調温度を徐々に下
げていく。これにより定着不良やホットオフセットを防
止することができる。
【0007】図3に温調温度の例を一例を示す。同図に
示したのは連続プリントの例であるが、10枚ごとに温
調温度を低下させている。ただし、いくらでも温調温度
を下げられるわけではなく、50枚程度で加圧ローラ温
度が安定してくるので、このときの温調を最終温調とし
て一定にしている。
【0008】プリントと休止とが交互に行われる間欠プ
リントでは、プリント間隔、すなわち先行する記録材と
後続する記録材との間隔が広がり、定着装置において、
加圧ローラが定着フィルムを介してヒータによって加熱
される時間が長いため、加圧ローラ温度が連続プリント
の場合よりも上昇する。そこで連続プリントの場合より
も温調温度を早い枚数から低下させる。図3に点線で示
したものがそれである。ただし、間欠プリントの場合は
休止の間隔によって加圧ローラの温度が変わるので一概
に同じ温調とすることはできない。例えば、30枚間欠
プリントをしたあと最終温調に入るが、ここで長い休止
をはさむと加圧ローラ温度が低下してしまい、また高い
温調温度で定着しなければならなくなる。それをセンサ
等で検知して加圧ローラの温度に応じて最適の温調に入
るようにしている。
【0009】しかしながら、第1の問題としては、温調
の切り替わりのタイミングでプリント信号がきた場合
は、どちらかの温調に入るわけだが、高い側の温調に入
るとホットオフセットのおそれがあり、低い側の温調に
入ると定着不良になるおそれがある。
【0010】また、第2の問題としては、フィルム加熱
方式の定着器を用いた画像形成装置においては、前述の
通り定着装置の熱容量が小さいために、印加電圧、ヒー
タの発熱体の抵抗値、画像形成装置を使用する環境温度
のバラツキによって、熱量不足、熱量過多となって、定
着の度合いが変わり、ホットオフセットや定着不良の発
生するおそれがある。
【0011】そこで、本発明は、温調温度の切り替えタ
イミング近傍で画像形成命令を受けた場合や、加熱部材
への印加電圧、加熱部材の抵抗値、環境温度等にバラツ
キがあった場合においても、良好な定着を行えるように
した定着装置、及びこれを備えた画像形成装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの、請求項1に係る定着装置は、耐熱性の定着フィル
ムを加圧部材により加熱部材に押し付けて前記加圧部材
と前記定着フィルムとの間に定着ニップ部を構成し、未
定着トナー像を担持した記録材を前記定着ニップ部にて
挟持搬送しつつ前記加熱部材からの熱で前記トナー像を
前記記録材に熱定着させる定着装置において、画像形成
枚数、画像形成間隔に応じて温調温度を切り替える制御
装置を備え、該制御装置は、前記温調温度の切り替えタ
イミング近傍で画像形成命令を受け取ったときは、一
旦、画像形成命令を凍結し、安定した制御モードに入る
タイミングまで画像形成命令を待つ、ことを特徴とす
る。
【0013】請求項2に係る定着装置は、耐熱性の定着
フィルムを加圧部材により加熱部材に押し付けて前記加
圧部材と前記定着フィルムとの間に定着ニップ部を構成
し、未定着トナー像を担持した記録材を前記定着ニップ
部にて挟持搬送しつつ前記加熱部材からの熱で前記トナ
ー像を前記記録材に熱定着させる定着装置において、画
像形成枚数、画像形成間隔に応じて温調温度を切り替え
る制御装置を備え、該制御装置は、画像形成前に前記記
録材をプレフィードする手段によるプレフィード後の画
像形成信号から前記記録材の先端を検知するトップ信号
までの時間を測定し、該時間が所定値内の場合は、所定
温度で温調し、該時間が所定値以上の場合は、所定より
低い温調温度で画像形成する、ことを特徴とする。
【0014】請求項3に係る画像形成装置は、記録材上
にトナー像を形成する画像形成部と、該画像形成にて前
記記録材上に形成された未定着トナー像を前記記録材上
に熱定着させる定着装置とを備えた画像形成装置におい
て、前記定着装置が、請求項1又は2記載の定着装置で
ある、ことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0016】〈実施の形態1〉図1に、本発明に係る定
着装置を装着した画像形成装置の概略構成を示す。同図
に示す画像形成装置は、像担持体としてドラム型の電子
写真感光体(以下「感光ドラム」という)を備えてい
る。感光ドラム1は、OPC、アモルファスシリコン等
の感光材料をアルミニウムやニッケル等のシリンダ状の
基板上に形成して構成されている。感光ドラム1は、駆
動手段(不図示)によって矢印R1方向に回転駆動さ
れ、その表面は、帯電装置としての帯電ローラ2によっ
て一様に帯電される。次に、露光手段3から発せられる
レーザビームを画像情報に応じてオン/オフ制御し走査
露光がなされ、感光ドラム1上に静電潜像が形成され
る。この静電潜像は、現像装置4によってトナーが付着
されてトナー像として可視化(現像)される。現像方法
としては、ジャンピング現像法、2成分現像法等が用い
られ、イメージ露光と反転現像との組み合わせで用いら
れることが多い。
【0017】紙等の記録材Pは、手差しトレイ21から
給紙ローラ22によって、又は給紙カセット26から給
紙ローラ27によって給紙され、後端検知センサ23に
よって記録材サイズが検知された後、レジストローラ2
4に送られる。記録材サイズはレジストセンサ24によ
って行うようにしてもよい。記録材Pはレジストローラ
24によって、感光ドラム1表面に形成されたトナー像
と同期を取り感光ドラム1と転写ローラ5とで構成され
る転写ニップ部に供給される。転写ニップ部において、
感光ドラム1上のトナー像は、転写バイアス電源(不図
示)から転写ローラ5に印加される転写バイアスによっ
て記録材P表面に転写される。未定着トナー像を保持し
た記録材Pは、定着装置6へ搬送され、定着装置6の定
着ニップ部ニップ部Nで加熱・加圧されて表面にトナー
像が定着され、永久画像となって画像形成装置本体外部
に排出される。一方、トナー像転写後の感光ドラム1
は、記録材Pに転写されないで表面に残った転写残トナ
ーが、クリーニング装置7によって除去され、次の画像
形成に供される。なお、同図中、記録材Pの搬送方向に
ついてのレジストローラ24に下流側には、記録材Pの
先端を検知する先端検知センサ25が配置されている。
【0018】図2に、本発明に係る定着装置の一例とし
て、フィルム加熱方式の定着装置6を示す。なお、同図
は、定着装置6の概略構成を示す縦断面図である。
【0019】以下、構成及び動作について説明する。
【0020】図2において、13はエンドレス状の耐熱
性の定着フィルムであり、半円弧状のフィルムガイド部
材(ステー)13に対して周長に余裕を持たせた状態で
外嵌している。
【0021】定着フィルム13は、熱容量を小さくして
クイックスタート性を向上させるために、膜厚を総厚1
00μm以下、好ましくは40μm以下20μm以上と
した、耐熱性・離型性・強度・耐久性等のあるPTF
E、PFA、PPS等の単層フィルム、又はポリイミ
ド、ポリアミドイミド、PEEK、PES等のフィルム
表面にPTFE、PFA、FEP等を離型層としてコー
ティングした複合層フィルムである。
【0022】12は加熱部材としてのセラミックヒータ
であり、セラミック基板12a上に発熱ペーストを印刷
した発熱体12b、発熱体12bの保護と絶縁性を確保
するためのガラスコーティング層12cを順次形成した
ものであり、ヒータ12上の発熱体12bへ電力制御さ
れたAC電流を流すことにより発熱させる。セラミック
基板12の裏面(同図では上面)には温度検知手段とし
てのチップサーミスタ14が接着してあり、非通紙時の
一定時間、ヒータ12への通電をオフ又はオンした時間
内の温度変化を該チップサーミスタ14により検知し、
この検知結果に基づいてヒータ12の目標温度を決定し
て、ヒータ駆動手段(不図示)を制御してヒータ12へ
の電力制御を行い、ヒータ温度を目標温度(プリント温
度)に保つ構成となっている。本実施の形態の定着装置
6は、記録材Pの幅方向についての基準となる一方の端
部に相当する位置に、チップサーミスタ14が配置され
ていて、記録材Pは、そのサイズによらず、チップサー
ミスタ14の下方を通過するようになっている。
【0023】11は加圧部材としての加圧ローラであ
り、芯金11a上にシリコーンゴム等の耐熱性ゴムで形
成した弾性体11b、又はシリコーンゴムを発砲してな
るスポンジの弾性体11bを設けて構成した回転体で、
前記弾性体11b上にはPFA、PTFE、FEP等の
フッ素樹脂からなる耐熱離型層を形成してもよい。加圧
ローラ11は、ばね等の付勢部材(不図示)によって定
着フィルム13をハロゲンヒータ12に圧接させて定着
フィルム13との間に定着ニップ部(圧接ニップ)Nを
構成しており、加圧ローラ駆動手段15によって矢印R
11方向に回転駆動される。この加圧ローラ11の矢印
R11方向の回転によって、上述の定着フィルム13
は、矢印R13方向に従動回転するようになっている。
【0024】未定着のトナー像Tを担持した記録材P
は、定着装置6の定着ニップ部Nによって矢印KP 方向
に挟持搬送されつつ、ハロゲンヒータ12によって定着
フィルム13を介して加熱され、表面の未定着トナー像
が溶融固着されて定着される。トナー像定着後の記録材
Pは、排出ローラ(不図示)によって画像形成装置本体
外部に排出される。
【0025】本実施の形態では、温調切り替えタイミン
グ付近でプリント命令がきた場合、いったんプリント命
令を凍結し、安定した制御モードに入れるタイミングま
でプリント命令を待つことで、ホットオフセットや定着
不良を防止するようにしている。上述のプリント命令を
凍結したり、プリント命令を待ったりするのは、図2に
示す、サーミスタ14に接続された制御装置30によっ
て行う。
【0026】図4は、定着装置6が室温と同じ温度に冷
えている状態から、電源スイッチオンして連続30枚プ
リントした後、スタンバイ状態で放置したときの加圧ロ
ーラ11の温度変化をグラフにしたものである。プリン
ト中は、加圧ローラ温度が上昇して1枚目で80℃温
度、30枚目で100℃程度になっている。プリント
後、加圧ローラ11が冷えているが、領域Aでは、まだ
加圧ローラ11が100℃から70℃程度と熱く、この
段階で次のプリント命令がきたときは、図3に示す、温
調温度の低い第6温調(最終温調)でプリントを行う。
領域Bのときにプリント命令がきた場合は、加圧ローラ
11が70℃から40℃程度とやや冷えているので、図
3に示す第3温調でプリントを行う。そして領域Cのと
きにプリント命令がきた場合は、加圧ローラ11が40
℃から30℃程度で、第2温調でプリントし、領域Dの
ときにプリント命令がきた場合は、加圧ローラ11が3
0℃から15℃程度で室温まで冷えているので、第1温
調でプリントする。領域A、B、C、Dの分け方は、本
実施の形態では加圧ローラ11に温度センサを設けて直
接測定するようにしている。
【0027】ここで、加圧ローラ11が70℃のとき
に、プリント命令がきた場合について考えてみる。この
瞬間はまさに領域Aと領域Bとの境目である。領域Aに
入ると第6温調でプリントすることになる一方、領域B
に入ると第3温調でプリントすることになる。加圧ロー
ラ11が70℃というのは第3温調では熱量過多でホッ
トオフセットが発生し、第6温調では熱量不足で定着不
良が発生する微妙な領域である。
【0028】図6に、本発明に基づいて、プリント命令
を約5秒凍結した場合と、凍結しない場合の比較例を示
す。
【0029】同図によれば、本実施の形態(実施例)で
はプリント命令を5秒間凍結して、第3温調に適する温
度に加圧ローラ11が冷えるのを待ってプリントを行う
ので、良好なプリントが得られたが、比較例ではプリン
ト命令がきたらそのままプリントを行って、第6温調に
入ったため加圧ローラ温度が70℃で、第6温調では熱
量不足で定着不良を起こしてしまった。
【0030】本来、ホットオフセットや定着不良を発生
させないように、実行する温調を決定してはいるが、環
境温度や、記録材の種類、その他条件の違いにより、上
記のような微妙な領域が発生してしまう。このようなと
き本発明により、プリント命令実行を数秒間待つこと
で、良好な定着を得ることができる。
【0031】以上のように、本発明はあるプリントが行
われて終了した後、多少時間をおいて再びプリントを行
うとき、定着装置11、特に加圧ローラ11の温度変化
に対応して適正な温調で定着を行うことに効果がある。
【0032】〈実施の形態2〉本実施の形態2では、記
録材Pとして、厚紙や、表面性の荒い紙等の特殊紙をプ
リントする特殊紙モード(ラフペーパーモード)のあと
に、普通紙や薄紙等をプリントする場合の温調について
説明する。なお、画像形成装置及び定着装置11の構成
については、実施の形態1と同様なので、重複説明は省
略する。
【0033】厚紙、表面性の荒い紙等の定着性の悪い特
殊紙を、本実施の形態のようなフィルム加熱方式の定着
装置11で定着を行うには、専用の特殊紙モードが必要
になる。この特殊紙モードは単に定着温度を高く設定し
ただけではホットオフセットが出てしまうことから、加
圧ローラ11すなわち特殊紙の裏面(非印字面)からの
熱の供給が重要であることが、本出願人らの実験により
わかっている。本実施の形態での特殊紙モードは、プリ
ント開始前に定着装置11のヒータをオンして空回しを
して加圧ローラ11を暖める。加圧ローラ温度が100
℃程度になったら定着を開始するが、このときの温調温
度は低く(第6温調)設定する。こうして特殊紙の表裏
両面から熱を供給すると、ホットオフセットがなく、ま
た良好な定着性が得られる。
【0034】上記の特殊紙モードで5枚程度プリントを
行った後、加圧ローラ温度は100℃程度に上昇してい
た。プリント前の加圧ローラ11の加熱空回転時間があ
るので、実施の形態1で示した普通モードの場合より、
加圧ローラ温度上昇が少ないプリント枚数で進んでい
る。ここで普通紙モードで普通紙をプリントすると加圧
ローラ温度が高いので、第6温調に入ったが、紙後端で
定着不良が発生した。この理由は加圧ローラ温度が同じ
100℃でも、特殊紙モード5枚程度プリントを行った
後は、加圧ローラ11の表面付近だけ100℃で、内部
が冷たい場合で、実施の形態1での普通紙50枚プリン
トしたあとは、時間をかけて暖まっているので、加圧ロ
ーラ11内部まで暖まっている、という違いがある。本
実施の形態における、加圧ローラ11の表面付近だけ熱
い場合は、それを検知して低い温調に入ると、記録材P
の定着中に加圧ローラ温度が急激に低下して、記録材後
半で熱量不足となり定着不良が発生する。これに対し、
加圧ローラ内部まで暖まっている場合は、通紙してもそ
れほど急激に温度低下は起こらない。したがって、特殊
紙モード5枚程度プリント後のような場合は、若干高め
の温調に入らなければならない。
【0035】本発明では、これを見分けるために、加圧
ローラ温度上限ギリギリの後は、プリント命令がきても
いったんその命令を凍結する。約12秒の凍結中に、加
圧ローラ11は表面しか熱くなかったので、どんどん温
度低下して、プリント命令実行時では約60℃に低下し
ており、第3温調でプリントが行われ、定着不良のない
良好なプリントが得られた。
【0036】〈実施の形態3〉実施の形態3を説明す
る。本実施の形態3の画像形成装置の構成は、図1に示
す実施の形態1と同様である。
【0037】本実施の形態においては、プレフィード信
号を受信すると、記録材Pは、まず、給紙カセット26
から給紙ローラ27によって給紙され、レジストローラ
24の位置まで、プレフィードされる。プレフィード位
置まで送られた紙は、一旦そこで待機する。画像処理等
が終了するとプリント信号が送られ、プリントのための
エンジン部の諸準備(定着温調等の立ち上がり)が開始
される。プレフィード位置で待機している記録材Pは、
プリントのためのエンジン部の諸準備が終了するまで待
ち、準備が完了すると記録材搬送が再開され、プリント
が行われる。記録材Pが搬送され記録材先端がトップセ
ンサ25をオンすると、そのタイミングから所定時間後
に感光ドラム1上に像形成が行われる。プレフィード後
のプリント信号から、記録材先端がトップセンサ25を
オンするまでの時間を測定することで、定着装置6の立
ち上がりスピードのバラツキを測定することができる。
【0038】時間が所定時間以内の場合は十分な電力が
得られていると判断し、前記実施の形態でも説明した方
法により所定温調温度T0で定着を行う。時間が所定時
間より長い場合は、印加電圧が低い、ヒータ12の発熱
体抵抗が高くて発熱量が小さい場合で、プレフィード位
置で所定の温調温度T1になるまで待機する。加圧ロー
ラ11の温度はプレフィード位置で待機中に高くなって
いるので、温調温度T1はT0よりも低い温度である。
【0039】一般に100V系の電灯線電圧は日本で1
00V、米国等では115Vなどのように差があり、ま
た、それぞれの公差を考えると、印加電圧はある程度振
れるものである。
【0040】図5に定着装置6の発生熱量がバラツク場
合の例としてAC入力電圧の例を示す。実線はAC12
0Vの場合、点線はAC90Vの場合である。ヒータ温
度はヒータ12に付いているサーミスタ14により検出
した温度である。実線の120Vでは所定定着温度20
0℃に立ち上がるために約7秒であるが、点線の90V
の場合は20秒以上かかってしまう。この間、記録材P
がプレフィード位置で待たされ、加圧ローラ11は定着
フィルム13を介してヒータ12から直接暖め続けられ
ているので、高い温度に上昇しており、最適定着温度は
200℃ではなく、もっと低い190℃程度になってい
る。そこで本発明によって、プレフィード位置で記録材
搬送が再スタートしてから、トップセンサ25をオンす
るまでの時間tにより、温調温度を異ならせる。
【0041】図7に示すよう、定着時点での加圧ローラ
温度は、時間tにより、80〜110℃と異なってい
る。これをすべて同じ温調温度200℃で定着すると、
110℃で若干のホットオフセットが発生した。しかし
本実施の形態ではtが15秒以上の場合は、温調温度を
10℃下げて190℃にしたことで、いずれも良好な定
着性を得ることができた。
【0042】〈実施の形態4〉実施の形態4を説明す
る。なお、画像形成装置の構成は、図1に示す実施の形
態1と同様である。本実施の形態は、入力AC電圧のバ
ラツキではなく、ヒータ12の発熱体12bの抵抗のバ
ラツキによって、プリント信号から記録材搬送再開まで
の時間、又は記録材先端がトップセンサ25をオンする
までの時間が変化する場合について効果がある。
【0043】実施の形態3と同様に、時間が所定所定時
間以内の場合は十分な電力が得られていると判断し、前
記実施の形態でも説明した方法により所定温調温度T0
で定着を行う。時間が所定時間より長い場合は、印加電
圧が低い、ヒータ12の発熱体12bの抵抗が高くて発
熱量が小さい場合で、プレフィード位置で所定の温調温
度T1になるまで待機する。加圧ローラ11の温度はプ
レフィード位置で待機中に高くなっているので、温調温
度T1はT0よりも低い温度である点については、実施
の形態3と同様である。
【0044】本実施の形態での発熱体12bは、約15
Ωの抵抗体を使用している。抵抗値の公差が約±10%
であるとすると、13.5〜16.5Ωである。この範
囲を使いこなすために、本発明を適応させた結果を図8
に示す。
【0045】本実施の形態においても、図8に示すよう
に、定着時点での加圧ローラ温度は、時間tにより、8
0〜110℃と異なっている。これをすべて同じ温調温
度200℃で定着すると、110℃で若干のホットオフ
セットが発生した。しかし本実施の形態ではtが15秒
以上の場合は、温調温度を10℃下げて190℃にした
ことで、いずれも良好な定着性を得ることができた。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
記録材に画像形成(プリント)を行うタイミングにかか
わらず、安定して最適な温調温度を設定することがで
き、熱量不足による定着不良や熱量過多によるホットオ
フセットのない良好な定着を行うことができる。
【0047】また、プリント時の電源電圧や加熱体の抵
抗のバラツキにかかわらず、安定して最適な温調温度を
設定することができ、熱量不足による定着不良や熱量過
多によるホットオフセットのない良好な定着を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す縦
断面図。
【図2】本発明に係る定着装置の概略構成を示す縦断面
図。
【図3】プリント枚数と温調温度との関係を示す図。
【図4】連続プリント後、スタンバイ状態で放置した状
態の加圧ローラの温度変化を示す図。
【図5】ヒータに対するAC入力電力の違いによる、ヒ
ータ温度の違いを示す図。
【図6】プリント命令凍結の有無による定着状況の違い
を説明する図。
【図7】記録材をプレフィード位置から再スタートして
からトップセンサをONするまでの時間によって、温調
温度を変えるようすを示す図。
【図8】ヒータの抵抗値によって、温調温度を変えるよ
うすを示す図。
【符号の説明】
1 像担持体(感光ドラム) 2 帯電装置(帯電ローラ) 3 露光手段 4 定着装置 5 転写装置(転写ローラ) 6 定着装置 10 ステー 11 加圧部材(加圧ローラ) 12 加熱部材(ヒータ) 12a セラミック基板 12b 発熱体 12c ガラスコーティング層 13 定着フィルム 14 温度検知部材(サーミスタ) 30 制御装置 N 定着ニップ部 P 記録材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性の定着フィルムを加圧部材により
    加熱部材に押し付けて前記加圧部材と前記定着フィルム
    との間に定着ニップ部を構成し、未定着トナー像を担持
    した記録材を前記定着ニップ部にて挟持搬送しつつ前記
    加熱部材からの熱で前記トナー像を前記記録材に熱定着
    させる定着装置において、 画像形成枚数、画像形成間隔に応じて温調温度を切り替
    える制御装置を備え、 該制御装置は、前記温調温度の切り替えタイミング近傍
    で画像形成命令を受け取ったときは、一旦、画像形成命
    令を凍結し、安定した制御モードに入るタイミングまで
    画像形成命令を待つ、 ことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 耐熱性の定着フィルムを加圧部材により
    加熱部材に押し付けて前記加圧部材と前記定着フィルム
    との間に定着ニップ部を構成し、未定着トナー像を担持
    した記録材を前記定着ニップ部にて挟持搬送しつつ前記
    加熱部材からの熱で前記トナー像を前記記録材に熱定着
    させる定着装置において、 画像形成枚数、画像形成間隔に応じて温調温度を切り替
    える制御装置を備え、 該制御装置は、画像形成前に前記記録材をプレフィード
    する手段によるプレフィード後の画像形成信号から前記
    記録材の先端を検知するトップ信号までの時間を測定
    し、該時間が所定値内の場合は、所定温度で温調し、該
    時間が所定値以上の場合は、所定より低い温調温度で画
    像形成する、 ことを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 記録材上にトナー像を形成する画像形成
    部と、該画像形成にて前記記録材上に形成された未定着
    トナー像を前記記録材上に熱定着させる定着装置とを備
    えた画像形成装置において、 前記定着装置が、請求項1又は2記載の定着装置であ
    る、 ことを特徴とする画像形成装置。
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