JP4442858B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式により画像を形成し、その形成した画像を記録材に定着する画像形成装置に関するものである。
近年、プリンタや複写機等の画像形成装置におけるカラー化が進んできている。このようなカラー画像形成装置に使用される定着装置としては、定着部材に弾性層を有する熱ローラ方式の定着装置が良く知られている。
しかし、弾性層を有する熱ローラ方式の定着方式においては、熱ローラ自体の熱容量が大きくなってしまい、定着ローラをトナー画像定着に適した温度までに昇温させるまでに必要な時間(ウォームアップタイム)が長くなるという問題があった。また、定着装置のコストも高価なものとなっていた。
ウォームアップタイムの短い定着装置として、白黒画像形成装置によく使用されるベルト定着方式の定着装置が良く知られている。図18は、このようなベルト定着装置201の一例を示す図である。
定着ベルトユニット202は、横断面略半円弧状樋型のヒータホルダ207、このヒータホルダ207の下面にヒータホルダ長手(図面に垂直方向)に沿って固定して配設した定着ヒータ204、この定着ヒータ付きのヒータホルダ207にルーズに外嵌させた、エンドレスベルト状(円筒状)の薄層の定着ベルト203等を備えるアセンブリである。
205は弾性加圧ローラであり、その芯金の両端部を定着装置201の側板間に回転自由に軸受させて配設してある。
この定着ベルトユニット202は、弾性加圧ローラ205の上側に、定着ヒータ204側を下向きにして加圧ローラ205に並行に配列し、ヒータホルダ207の両端部側を不図示の付勢手段で所定の押圧力で押し下げた状態にしてある。これにより、定着ヒータ204の下面を定着ベルト203を挟んで弾性加圧ローラ205の上面に加圧ローラ205の弾性に抗して圧接させて所定幅の定着ニップ部206を形成させている。
弾性加圧ローラ205は不図示の駆動機構により矢印の方向に所定の周速度にて回転駆動される。この弾性加圧ローラ205の回転駆動により、定着ニップ部206において弾性加圧ローラ205と定着ベルト203の外面との摩擦力で定着ベルト203に回転力が作用し、定着ベルト203はその内周面が定着ニップ部206において定着ヒータ204の下面に密着して摺動しながら矢印の方向に弾性加圧ローラ205の周速度にほぼ対応した周速度をもってヒータホルダ207の外回りを従動回転状態になる。
定着ベルト203は、厚さ50μm程度の耐熱性樹脂のエンドレスベルトを用い、その表面に厚さ10μmの離形層(フッ素樹脂などのコーティング層)を形成したものである。また、定着ベルト203の熱容量を小さくするため、定着ベルト203には弾性層を用いていない。
定着ヒータ204は、セラミック基板上に抵抗発熱体を形成したもので、この定着ヒータ204の裏面には温度検知手段209が当接され、これにより定着ヒータ204の温度が検知される。この検知された温度に応じて、不図示の制御手段により定着ヒータ204の温度が所望の温度になるように定着ヒータ204に対する供給電力が制御されて温調制御される。
弾性加圧ローラ205が回転駆動され、定着ベルト203が従動回転し、定着ヒータ204が所定温度に立ち上がって温調制御された状態において、未定着トナー像tを担持した記録材Pが定着ニップ部206の定着ベルト203と弾性加圧ローラ205との間に導入される。その記録材Pは、未定着トナー像担持面が定着ベルト203の外面に密着して定着ベルト203と一緒に定着ニップ部206を挟持搬送されていく。その挟持搬送過程において、記録材Pに対して定着ヒータ204の熱が定着ベルト203を介して付与され、また定着ニップ部206の加圧力を受け、未定着トナー像tが記録材P上に永久固着画像として熱と圧力で定着される。その後、記録材Pは定着ニップ部206を通過して定着ベルト203の面から曲率分離して排出される。
このような構成の定着装置201では、定着ベルト203の熱容量が非常に小さく、定着ヒータ204に電力を投入した後、短時間で定着ニップ部206をトナー画像の定着可能温度まで昇温させることが可能である。
しかし、弾性層を設けていない、この定着ベルト203を使用しているベルト定着装置201をカラー画像形成装置の定着装置として使用すると、定着部材である定着ベルト203に弾性層が無いために、記録材Pの表面の凹凸やトナー層の有無による凹凸、そしてトナー層自体の凹凸などに定着ベルト203の表面が追従できず、凹部と凸部で定着ベルト203から加えられる熱量に差ができてしまう。即ち、定着ベルト203とよく接触する凸部においては、定着ベルト203からよく熱が伝わるため大きな熱量が与えられ、定着ベルト203とあまりよく接触しない凹部においては、定着ベルト203からの熱が凸部に比べて伝わりにくいため、与えられる熱量が小さい。このように、トナー層に与えられる熱量が、トナー層の凹凸により変化するため、トナーの溶融状態が不均一になり、光沢ムラとなって、定着後の画像に影響をもたらしてしまう。
特に、カラー画像においては、複数色のトナー像を重ね、混色させて使用するため、トナー層の凹凸が白黒画像に比べて大きい。このため、定着ベルト203に弾性層が無い場合には、定着後の画像の光沢ムラが大きくなって画像品質を低下させる。また記録材PがOHPシートの場合には、画像の定着後に画像を投影した場合、定着後の画像表面が微視的に見て均一でないことに起因する光の散乱が発生し、結果として透過性の低下を招いてしまう。
弾性層を有しない定着ベルト203と、記録材Pや未定着トナー像tの凹凸部分に満遍なくよく熱が伝わるようにシリコンオイル等を定着ベルト203に塗布する方法も考えられるが、コストが高くなることや定着後画像及び記録材Pがオイルでべとつくという問題があった。
そこで、弾性層を有する定着ベルトをベルト定着装置に使用することで、低コストなカラーオンデマンド定着装置を構成する定着装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
19は定着部材として弾性層を有する定着ベルト203を用いたベルト定着装置の概略構成を示す模型図である。図18の装置と共通する構成部材及び部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。
熱ローラ定着方式の定着装置では、定着ローラ及び加圧ローラ205の熱容量が大きかったので、温調は所定温調に一定に保つというように簡便なものでよかったのに対して、フィルム或はベルト加熱方式の定着装置では、オンデマンド性を確保するためその熱容量を小さくしていることから、以下に示すような問題点があった。即ち、フィルム又はベルト加熱方式の定着装置では、加圧ローラ205の温度によって記録材Pに与える熱量が大きく異なり、加圧ローラ205の温度は使用状態によって大きく変動する。このため、記録材Pに与える熱量を一定にするのが難しいという問題がある。
このとき、使用状態によらず、良好な定着性、均一なグロス値を得ることが難しく、条件によっては、加圧ローラ205の大きな温度変動に伴い、グロス値変動が大きくなるだけでなく、定着不良、ホットオフセットという画像不良をも引き起こしてしまうことや、更には、記録材Pが定着装置に巻き付いてしまうという問題があった。
このような問題に対して、白黒画像形成装置によく使用される弾性層を設けていないベルト定着方式の定着装置においては、次のような提案がなされている。
一番目の例として、ヒータばかりでなく加圧ローラ205用の温度検知手段(図不示)を備え、定着ヒータ204及び加圧ローラ205の双方の温度を検知することにより、随時加圧ローラ205における蓄熱量を考慮し、定着ニップ部206にて記録材Pに与えられる熱量が所定の基準値を維持するよう定着温度を決定する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
二番目の例として、定着ヒータ204裏面に当接した温度検知手段209を用いて、通電開始前の温度検知手段209の検知温度と、定着ヒータ204への通電をオフした際の温度検知手段209の検知温度の変化とに基づいて、定着温度を決定する方法が提案されている(例えば、特許文献3,4,5参照)。
三番目の例として、定着枚数に対して定着温調を決定する、枚数制御を利用する方法が提案されている。即ち、定着枚数が進むにつれて、定着温調を切り替えることを特徴としており、プリント直前の温度検知手段209による検知温度によって、見かけの枚数カウントを決定する方法や、連続印刷よりも間欠印刷時の場合に、見かけの枚数を多くカウントする方法、更には、定着ヒータ204への通電をオフ、もしくは、電力を絞った時から次のプリント信号を受信した時までの時間に応じて見かけの枚数のカウントを異なる大きさでカウントする方法が提案されている(例えば、特許文献6参照)。
特開平11−15303号公報 特開平6−149102号公報 特開平6−289750号公報 特開平11−194649号公報 特許第3244838号公報 特開2002−169407号公報
しかしながら、モノクロ画像形成装置において用いられている定着温度決定の方法をカラー画像形成装置に用いるには以下のような問題があった。
次にその問題について説明する。
例えば、特許文献2に参照される従来例においては、加圧ローラ用205の温度検知手段を設けると、装置の大型化やコストアップにつながるだけでなく、温度検知手段209が加圧ローラ205に接していた場合には、加圧ローラ205をトナーや紙紛等で汚してしまい、通紙時に記録材Pを汚してしまうという問題や、待機中に加圧ローラ205を傷つけてしまい、両面印刷時に画像に加圧ローラ205の傷に対応した跡が出来てしまうという問題があった。
また例えば、特許文献3,4,5に参照される従来例においては、定着ベルトが弾性層を有していることから、定着ベルトの熱容量が大きく、このために、定着装置の通電がオフになった後のヒータ裏サーミスタの検知温度と、加圧ローラ温度との温度差が大きくなってしまうことがある。また定着装置の通電がオフになった後のヒータ裏サーミスタの検知温度と、加圧ローラ205の温度との温度差が緩和してほぼ同一になるまでの緩和時間が弾性層を有さない定着ベルトを用いた定着装置のそれに比べて非常に長いことから、加圧ローラの温度を検知できないという問題があった。また、定着ヒータ裏面などの定着ニップ部近傍に温度検知手段を有していない、例えば電磁誘導加熱方式などのカラー画像定着装置においては、加圧ローラの温度を検知できないことから、この方法が利用できず、完全に間接的に加圧ローラの温度を予測する手段を必要とするという問題があった。
また例えば、特許文献6に参照される従来例においては、定着枚数で定着温調を決定する際には、以下のような問題があった。
カラー画像の定着装置においては、一般的に定着する対象トナーの量(M/S)が多いため、定着温度は白黒画像の定着に比して高い。また、白黒画像形成装置においても、高速化を進めていった場合には定着温度が高くなる。
定着温度が高い場合には、オンデマンド性を確保するために、定着の立ち上げ時の投入電力をより高くする必要があり、定着の立ち上げ時に、加圧ローラに投入される熱量がより大きくなる。即ち、立ち上げ時の加圧ローラの温度上昇がより大きくなる。上述したようなカラー画像形成装置に用いる定着装置においては、定着ベルトが弾性層を有しているため、定着ベルトの熱容量が大きい。更に、カラー画像の場合には定着の立ち上げ時の投入電力を高くする必要があり、定着ベルトが所定温度に到達するまでニップ部が加熱されるため加圧ローラの温度上昇は更に大きくなる。
一方、通紙が開始された後は、転写材Pにより断続的に熱が奪われるため、加圧ローラの温度はほぼ一定温度で安定する。定着器の高速化を進めた場合、単位時間内に記録材が定着内を通過する量が大きくなるため、加圧ローラから記録材が奪う熱量も大きくなり、連続印刷時の加圧ローラの温度上昇は小さくなる。
つまり、カラーの定着装置を用いた場合や、より高速の印刷を行った場合には、立ち上げ時の加圧ローラの温度の上昇速度に比べて、連続印刷時の加圧ローラ温度の上昇速度が極端に小さくなるという現象が起きることが分かった。
このように、加圧ローラの温度上昇速度が大きく異なると、プリントを続けた場合の加圧ローラの温度の飽和温度は、連続印刷時に対して間欠印刷時の方が極端に高くなるという現象が起こることが分かった。更には、プリントをより高速化した場合には、連続印刷時に殆ど加圧ローラの温度が上昇せず比較的低温で安定であるのに対して、間欠印刷時には加圧ローラの温度が大きく上昇してしまう場合もあることが分かった。
ここで、特許文献6に参照される従来例を用いた場合、枚数制御において、連続印刷時と間欠印刷時で、十分に多くの枚数が印刷された場合の飽和温度が異なるため、加圧ローラの温度を精度よく検知できない。つまり、連続印刷と間欠印刷とを両立する枚数制御を行えないという問題があった。
更に、特許文献6に参照される従来例においては、弾性層を有さないベルトを用いて、定着ヒータに当接したサーミスタによって加圧ローラの温度を測定しているのに対して、弾性層を有する定着ベルトを用いた場合は、定着装置のそれに比べて非常に長いことから加圧ローラの温度を検知できない。また定着ヒータの裏面などの定着ニップ部近傍に温度検知手段を有していない、例えば、電磁誘導加熱方式などのカラー画像定着装置においては、加圧ローラの温度を検知できない。このような場合に、電源のオフ/オンにより加圧ローラの温度が不明になってしまい、適切な温調温度が選択できなくなるという問題があった。
以上説明したように従来の方法では、安定した定着性、均一なグロス値を得ることが難しく、条件によっては、グロス値の変動が大きくなるだけでなく、定着不良、ホットオフセットという画像不良をも引き起こしてしまう。更には、記録材Pが定着装置に巻き付いてしまうという技術課題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、定着装置に熱容量の大きいカラー定着装置を用いた場合においても、また白黒、カラー問わず高速化した場合においても、加圧ローラの温度を精度良く予想し、定着部の温度が制御目標温度に維持されるように制御できる画像形成装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は下記の構成を特徴とする画像形成装置である。即ち、
記録材に未定着トナー像を形成する画像形成部と、ゴム層を有するエンドレスベルトと前記エンドレスベルトの内面に接触するヒータと前記エンドレスベルトを介して前記ヒータと共に定着ニップ部を形成する加圧ローラと前記エンドレスベルトの温度を検知する温度検知手段とを有し、前記定着ニップ部で未定着トナー像を担持する記録材を挟持搬送しつつ記録材に未定着トナー像を加熱定着する定着部と、前記温度検知手段の検知温度が制御目標温度を維持するように前記ヒータへ供給する電力を制御する制御部と、を有する画像形成装置において、
前記画像形成装置の外にトナー像定着済みの記録材を排出し前記画像形成部及び定着部を含む前記画像形成装置が動作を停止してからの経過時間である間欠時間を計測するタイマと、
前記加圧ローラの予測温度に相当する値であり前記加圧ローラの予測温度が高いほど値が大きくなるカウント値を記憶する記憶部と、を有し、
前記画像形成部及び定着部を含む前記画像形成装置が動作を停止した状態から画像形成動作開始信号が入力することにより前記エンドレスベルト及び前記加圧ローラの回転開始と共に前記ヒータへ電力の供給を開始する定着部起動タイミング毎に、前記定着部起動タイミングまでの前記タイマにより計測された前記間欠時間が短いほど大きな値を、前記記憶部に記憶されているカウント値に加算し、前記制御部は前記定着部起動タイミング毎に加算された現在のカウント値に応じて、これから定着処理する際の前記制御目標温度を設定することを特徴とする。
本発明によれば、連続印刷時や間欠印刷時を問わず、加圧ローラの温度を精度良く予想し、定着部の温度が制御目標温度に維持されるように制御できる。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、本願発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[画像形成装置の説明]
図1は、本発明の実施の形態1に係るカラー画像形成装置の記録部の構成を説明する概略構成図である。尚、本実施の形態に係る画像形成装置は、電子写真方式のタンデム型のフルカラープリンタの場合で説明する。
この画像形成装置は、イエロー色の画像を形成する画像形成部1Yと、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部1Mと、シアン色の画像を形成する画像形成部1Cと、ブラック色の画像を形成する画像形成部1Bkの4つの画像形成部(画像形成ユニット)を備えており、これらの4つの画像形成部は一定の間隔をおいて一列に配置されている。
各画像形成部1Y,1M,1C,1Bkには、それぞれ感光ドラム2a,2b,2c,2dが設置されている。各感光ドラム2a,2b,2c,2dの周囲には、帯電ローラ3a,3b,3c,3d、現像装置4a,4b,4c,4d、転写ローラ5a,5b,5c,5d、ドラムクリーニング装置6a,6b,6c,6dがそれぞれ設置されており、帯電ローラ3a,3b,3c,3dと現像装置4a,4b,4c,4d間の上方には露光装置7a,7b,7c,7dがそれぞれ設置されている。各現像装置4a,4b,4c,4dには、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーが収納されている。
画像形成部1Y,1M,1C,1Bkの各感光ドラム2a,2b,2c,2dの各一次転写部Nに、転写媒体としての無端ベルト状の中間転写体40が当接している。この中間転写ベルト40は、駆動ローラ41、支持ローラ42、二次転写対向ローラ43間に張架されており、駆動ローラ41の回転駆動によって矢印方向(時計回り方向)に回転(移動)される。
一次転写用の各転写ローラ5a,5b,5c,5dは、各一次転写ニップ部Nにて中間転写ベルト40を介して各感光ドラム2a,2b,2c,2dに当接している。二次転写対向ローラ43は、中間転写ベルト40を介して二次転写ローラ44と当接して、二次転写部Mを形成している。二次転写ローラ44は、中間転写ベルト40に接離自在に設置されている。また中間転写ベルト40の外側の駆動ローラ41近傍には、中間転写ベルト40の表面に残った転写残トナーを除去して回収するベルトクリーニング装置45が設置されている。また、二次転写部Mの記録材Pの搬送方向下流側には定着装置12が設置されている。更に、この画像形成装置内には、環境センサ50とメディアセンサ51が設置されている。
画像形成動作開始信号(プリント開始信号)が発せられると、所定のプロセススピードで回転駆動される画像形成部1Y,1M,1C,1Bkの各感光ドラム2a,2b,2c,2dは、それぞれ帯電ローラ3a,3b,3c,3dによって一様に帯電(本実施の形態では負極性)される。そして、露光装置7a,7b,7c,7dは、それぞれ入力されるカラー色分解された画像信号をレーザ出力部(不図示)にて光信号に変換し、その変換された光信号であるレーザ光を、各帯電された各感光ドラム2a,2b,2c,2d上にそれぞれ走査露光して静電潜像を形成する。
そして、その静電潜像が形成された感光ドラム2a上に、感光ドラム2aの帯電極性(負極性)と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aによりイエローのトナーを感光体表面の帯電電位に応じて静電吸着させることで静電潜像を顕像化し、現像画像とする。このイエローのトナー像は、一次転写部Nにて一次転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された転写ローラ5aにより、回転している中間転写ベルト40上に一次転写される。こうしてイエローのトナー像が転写された中間転写ベルト40は画像形成部1M側に移動される。そして、画像形成部1Mにおいても、イエローの場合と同様にして感光ドラム2bに形成されたマゼンタのトナー像が、中間転写ベルト40上のイエローのトナー像上に重ね合わせて、一次転写部Nにて転写される。以下、同様にして中間転写ベルト40上に重畳転写されたイエロー、マゼンタのトナー像上に、画像形成部1C,1Bkの感光ドラム2c,2dで形成されたシアン、ブラックのトナー像を各一次転写部Nにて順次重ね合わせて、フルカラーのトナー像を中間転写ベルト40上に形成する。
次に、中間転写ベルト40上のフルカラーのトナー像先端が二次転写部Mに移動されるタイミングに合わせて、レジストローラ46により記録材(転写材)Pを二次転写部Mに搬送する。そしてこの記録材Pに二次転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された二次転写ローラ44によりフルカラーのトナー像が一括して二次転写される。こうしてフルカラーのトナー像が形成された記録材Pは定着装置12に搬送されて、定着ベルト20と加圧ローラ22間の定着ニップ部でフルカラーのトナー像を加熱、加圧されて記録材Pの表面にカラー画像が溶融定着される。その後、装置外部に排出されて画像形成装置の出力画像となる。こうして一連の画像形成動作を終了する。
尚、画像形成装置内には環境センサ50を有しており、帯電、現像、一次転写、二次転写のバイアスや定着条件は、この画像形成装置内の雰囲気環境(温度、湿度)に応じて変更可能な構成となっている。こうして記録材Pに形成されるトナー像濃度の調整のためや、最適な転写、定着条件を達成するために用いられる。また画像形成装置内にはメディアセンサ51を有しており、記録材Pの種類を判別を行うことによって、転写バイアスや定着条件を、その記録材の種類に応じて変更可能な構成となっており、記録材Pに対する最適な転写、定着条件を達成するため用いられる。
上記した一次転写時において、感光ドラム2a,2b,2c,2d上に残留している一次転写残トナーは、ドラムクリーニング装置6a,6b,6c,6dによって除去されて回収される。また、二次転写後に中間転写ベルト40上に残った二次転写残トナーは、ベルトクリーニング装置45によって除去されて回収される。
[定着装置の説明]
図2は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の定着装置12の概略構成を示す模型図である。本実施の形態に係る定着装置12は、定着ベルト加熱方式、加圧用回転体駆動方式(テンションレスタイプ)の加熱装置である。
(1)定着装置12の全体的構成
20は第一の回転体(第一の定着部材)としての定着ベルトであり、ベルト状部材に弾性層を設けてなる円筒状(エンドレスベルト状、スリーブ状)の部材である。この定着ベルト20は詳しく後述する。22は第二の回転体(第二の定着部材)としての加圧ローラである。17は加熱体保持部材としての、横断面の略半円弧状樋型で、耐熱性及び剛性を有するヒータホルダである。16は加熱体(熱源)としての定着ヒータであり、ヒータホルダ17の下面に該ホルダ17の長手に沿って配設してある。定着ベルト20は、このヒータホルダ17にルーズに外嵌させてある。この定着ヒータ16は、本実施の形態では後記2)項で詳述するようなセラミックヒータである。
ヒータホルダ17は、耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂で形成し、定着ヒータ16を保持し、定着ベルト20をガイドする役割を果たす。本実施の形態においては、液晶ポリマーとして、デュポン社のゼナイト7755(商品名)を使用した。ゼナイト7755の最大使用可能温度は、約270℃である。
加圧ローラ22は、ステンレス製の芯金に、射出成形により、厚み約3mmのシリコーンゴム層を形成し、その上に厚み約40μmのPFA樹脂チューブを被覆してなる。この加圧ローラ22は、芯金の両端部を装置フレーム24の不図示の奥側と手前側の側板間に回転自由に軸受保持させて配設してある。この加圧ローラ22の上側に、定着ヒータ16、ヒータホルダ17、定着ベルト20等から成る定着ベルトユニットをヒータ16側を下向きにして加圧ローラ22に並行に配置し、ヒータホルダ17の両端部を不図示の加圧機構により片側98N(10kgf)、総圧196N(20kgf)の力で加圧ローラ22の軸線方向に附勢している。これにより、定着ヒータ16の下向き面を定着ベルト20を介して加圧ローラ22の弾性層に、その弾性層の弾性に抗して所定の押圧力をもって圧接させ、加熱定着に必要な所定幅の定着ニップ部27を形成させてある。この加圧機構は、圧解除機構を有し、ジャム処理時等に、加圧を解除し、記録材Pの除去が容易な構成となっている。
18と19は第一と第二の温度検知手段としてのメインとサブの2つのサーミスタである。第一の温度検知手段としてのメインサーミスタ18は、加熱体である定着ヒータ16に非接触に配置され、本実施の形態ではヒータホルダ17の上方において定着ベルト20の内面に弾性的に接触させてあり、定着ベルト20の内面の温度を検知する。第二の温度検知手段としてのサブサーミスタ19は、メインサーミスタ18よりも熱源である定着ヒータ16に近い場所に配置され、本実施の形態では定着ヒータ16の裏面に接触させてあり、定着ヒータ16裏面の温度を検知する。
メインサーミスタ18は、ヒータホルダ17に固定支持させたステンレス製のアーム25の先端にサーミスタ素子が取り付けられ、アーム25が弾性揺動することにより、定着ベルト20の内面の動きが不安定になった状態においても、サーミスタ素子が定着ベルト20の内面に常に接する状態に保たれる。
図3は、本実施の形態に係る定着装置12における定着ヒータ16、メインサーミスタ18、サブサーミスタ19の位置関係を説明する斜視模型図である。
メインサーミスタ18は定着ベルト20の長手中央付近に、サブサーミスタ19は定着ヒータ16の端部付近にそれぞれ配設され、それぞれ定着ベルト20の内面、定着ヒータ16の裏面に接触するよう配置されている。
メインサーミスタ18及びサブサーミスタ19は、その出力がそれぞれA/Dコンバータ64,65(図2)を介して制御部21に入力されている。これにより制御部21は、メインサーミスタ18、サブサーミスタ19の出力に基づいて、定着ヒータ16の温調制御内容を決定し、電力供給部(加熱手段)としてのヒータ駆動回路28(図2、図4)によって定着ヒータ16への通電を制御する。この制御部21の構成は図5を参照し詳しく説明する。
図2の23と26は、それぞれ装置フレーム24に組付けた入り口ガイド(23)と定着排紙ローラ(26)である。入り口ガイド23は、二次転写ニップを抜けた記録材Pが、定着ヒータ16部分における定着ベルト20と加圧ローラ22との圧接部である定着ニップ部27に正確にガイドされるように転写材を導く役割を果たす。本実施の形態の入り口ガイド23は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂により形成されている。
加圧ローラ22は駆動手段(図不示)により矢印の方向に所定の周速度で回転駆動される。この加圧ローラ22の回転駆動による加圧ローラ22の外面と定着ベルト20との、定着ニップ部27における圧接摩擦力により、円筒状の定着ベルト20に回転力が作用して該定着ベルト20が、その内面側が定着ヒータ16の下向き面に密着して摺動しながらヒータホルダ17の外回りを矢印の方向に従動回転状態になる。この定着ベルト20内面にはグリスが塗布され、ヒータホルダ17と定着ベルト20内面との摺動性を確保している。
加圧ローラ22が回転駆動され、それに伴って円筒状の定着ベルト20が従動回転状態になり、また定着ヒータ16に通電がなされると、定着ヒータ16が昇温して所定の温度に立ち上げ温調される。この状態において、定着ニップ部27の定着ベルト20と加圧ローラ22との間に未定着トナー像を担持した記録材Pが入り口ガイド23に沿って案内されて導入されると、定着ニップ部27において記録材Pのトナー像担持面側が定着ベルト20の外面に密着して定着ベルト20と一緒に定着ニップ部27により挟持搬送されていく。この挟持搬送過程において、定着ヒータ16の熱が定着ベルト20を介して記録材Pに付与され、記録材P上の未定着トナー像tが記録材P上に加熱及び加圧されて溶融定着される。定着ニップ部27を通過した記録材Pは定着ベルト20から曲率分離され、定着排紙ローラ26で排出される。
[メインサーミスタ18の説明]
メインサーミスタ18は、図2及び図3に示すように、定着ベルト20の長手中央付近に配置され、定着ベルト20の内面に接触するよう配置されている。このメインサーミスタ18は、定着ニップ部27の温度により近い温度である定着ベルト20の温度を検出する手段として用いている。よって、通常の動作においては、メインサーミスタ18の検知温度が目標温度になるよう、温調制御される。
[サブサーミスタ19の説明]
サブサーミスタ19は、図3に示すように、定着ヒータ16の端部付近に配設され、定着ヒータ16の裏面に接触するよう配置されている。このサブサーミスタ19は、加熱体である定着ヒータ16の温度を検出し、定着ヒータ16の温度が所定温度以上にならないようにモニタする安全装置としての役割を果たしている。
また、このサブサーミスタ19により、立ち上げ時の定着ヒータ16の温度のオーバーシュートや、定着ヒータ端部の昇温をモニタし、例えば端部の昇温により定着ヒータ20の端部の温度が所定の温度を超えた場合には、それ以上に端部の昇温が悪化しないようにスループットを落とす等の制御を行うための判断に用いられる。
[定着ヒータ16の説明]
熱源としての定着ヒータ16は、本実施の形態では、窒化アルミの基板上に、銀、パラジウム合金を含んだ導電ペーストをスクリーン印刷法によって均一な厚さの膜状に塗布することで抵抗発熱体を形成した上に耐圧ガラスによるガラスコートを施した、セラミックヒータを使用している。
図4は、本実施の形態に係る定着ヒータ16で使用されるセラミックヒータの一例の構造模型図であり、(A)は一部切欠き表面模型図、(B)は裏面模型図、(C)は拡大横断面模型図である。
この定着ヒータ16は、
(ア)通紙方向と直交する方向を長手とする横長の窒化アルミ基板a、
(イ)上記の窒化アルミ基板aの表面側に長手に沿ってスクリーン印刷により線状、或は帯状に塗工した、電流が流れることにより発熱する銀パラジウム(Ag/Pd)合金を含んだ導電ペーストの厚み10μm程度、幅1〜5mm程度の抵抗発熱体層b、
(ウ)上記の抵抗発熱体層bに対する給電パターンとして、同じく窒化アルミ基板aの表面側に銀ペーストのスクリーン印刷等によりパターン形成した、第1と第2の電極部c,d及び延長電路部e,f、
(エ)抵抗発熱体層bと延長電路部e,fの保護と絶縁性を確保するためにそれ等の上に形成した、定着ベルト20との摺擦に耐えることが可能な、厚み10μm程度の薄肉のガラスコートg、
(オ)窒化アルミ基板aの裏面側に設けたサブサーミスタ19
等からなる。
この定着ヒータ16は、表面側を下向きに露呈させてヒータホルダ17に固定して支持させてある。この定着ヒータ16の第1と第2の電極部c,d側には、給電用コネクタ30が装着される。ヒータ駆動回路28から給電用コネクタ30を介して第1と第2の電極部c,dに給電されることにより、抵抗発熱体層bが発熱して定着ヒータ16が迅速に昇温する。ヒータ駆動回路28は制御部21により制御される。
通常使用においては、加圧ローラ22の回転開始とともに、定着ベルト20の従動回転が開始し、定着ヒータ16の温度の上昇とともに、定着ベルト20の内面温度も上昇していく。定着ヒータ16への通電は、PID制御によりコントロールされ、定着ベルト20の内面温度、即ち、メインサーミスタ18の検知温度が190℃になるように、入力電力が制御される。
[定着ヒータ駆動回路28の説明]
図5は、本実施の形態に係る定着装置12の温度制御手段としての制御部21と定着ヒータ駆動回路28のブロック図である。この定着ヒータ16の給電用電極部c,dは、給電コネクタ(不図示)を介してこの定着ヒータ駆動回路28に接続されている。
この定着ヒータ駆動回路28において、60は交流電源、61はトライアック、62はゼロクロス発生回路、21は制御部である。トライアック61は制御部21により制御される。トライアック61は定着ヒータ16の発熱抵抗体層bに対する通電及び遮断を行う。
交流電源60は、ゼロクロス検知回路62を介して制御部21にゼロクロス信号を送出する。制御部21はこのゼロクロス信号を基にトライアック61を制御する。このようにして定着ヒータ駆動回路28から定着ヒータ16の発熱抵抗体層bに通電させることで、定着ヒータ16全体が急速に昇温する。定着ベルト20の温度を検知するメインサーミスタ18と定着ヒータ16の温度を検知するサブサーミスタ19の出力は、それぞれA/Dコンバータ64,65を介して制御部21に取り込まれる。これにより制御部21は、メインサーミスタ18からの定着ヒータ16の温度情報を基に、トライアック61により定着ヒータ16に通電するAC電圧を位相、波数制御等により、ヒータ通電電力を制御して定着ヒータ16の温度が所定の制御目標温度(設定温度)に維持されるように制御する。即ち、メインサーミスタ18、サブサーミスタ19の温度は電圧値として制御部21でモニタされる。これにより定着ベルト20の温度が所定の設定温度に温調維持されるように、また定着ヒータの16が所定温度内で駆動されるように定着ヒータ16への通電電力の制御が行われる。
制御部21は、マイクロプロセッサなどのCPU210、CPU210の制御プログラムやデータを記憶しているROM211、CPU210による制御実行時にワークエリアとして使用され、各種データを一時的に保存するRAM212、後述する制御情報などを不揮発に記憶するEEPROM213などを備えている。214はタイマで、後述する定着装置の起動時間間隔を測定するのに使用される。
この制御部21による代表的な温度制御方式として、ここではPID制御が用いられる。また電力の制御法としては、波数制御や位相制御などがあるが、ここでは位相制御を用いて説明する。
具体的には、メインサーミスタ18の温度を制御部21が2μ秒ごとに検知し、制御部21で所望の温調温度に制御するようにPID制御にて定着ヒータ16への電力供給量を決定する。例えば、電力指定を5%刻みで行うには、一般に交流電源60から供給される交流波形の1半波に対して5%刻みの通電角を用いて行われる。この通電角は、ゼロクロス発生回路62にてゼロクロス信号を検知したときを起点に、トライアック61をオンするタイミングとして求められる。
[定着ベルト20の説明]
本実施の形態において、定着ベルト20はベルト状部材に弾性層を設けてなる円筒状(エンドレスベルト状)の部材である。具体的には、SUSにより、厚み30μmの円筒状に形成したエンドレスベルト(ベルト基材)上に、厚み約300μmのシリコーンゴム層(弾性層)を、リングコート法により形成した上に、厚み30μmのPFA樹脂チューブ(最表面層)を被覆してなる。このような構成で作成した定着ベルト20の熱容量を測定したところ、12.2×10-2J/cm2℃(定着ベルト1cm2あたりの熱容量)であった。
(ア)定着ベルトの基層
定着ベルト20の基層には、ポリイミドなどの樹脂を用いることもできるが、ポリイミドよりもSUSやニッケルといった、金属のほうが、熱伝導率がおよそ10倍と大きく、より高いオンデマンド性を得られることから、本実施の形態においては、定着ベルト20の基層には、金属であるSUSを用いた。
(イ)定着ベルトの弾性層
定着ベルト20の弾性層には、比較的熱伝導率の高いゴム層を用いている。これは、より高いオンデマンド性を得るたあめである。本実施の形態で用いた材質は、比熱が約12.2×10-1J/g℃である。
(ウ)定着ベルトの離形層
定着ベルト20の表面にフッ素樹脂層を設けることで、表面の離型性を向上し、定着ベルト20表面にトナーが一旦付着し、再度、記録材Pに移動することで発生するオフセット現象を防止することができる。また定着ベルト20の表面のフッ素樹脂層を、PFAチューブとすることで、より簡便に、均一なフッ素樹脂層を形成することが可能となる。
(エ)定着ベルトの熱容量
一般に、定着ベルト20の熱容量が大きくなると、温度立ち上がりが鈍くなり、オンデマンド性が損なわれる。例えば、定着装置12の構成にも拠るが、スタンバイ温調無しで、1分以内での立ち上がりを想定した場合、定着ベルト20の熱容量は約4.2J/cm2℃以下である必要があることが分かっている。
本実施の形態においては、室温状態からの立ち上げの際に、定着ヒータ16に約1000Wの電力を投入して、定着ベルト20が190℃に20秒以内に立ち上がる様に設計してある。シリコーンゴム層には、比熱が約12.2×10-1J/g℃の材質を用いており、このとき、シリコーンゴムの厚みは500μm以下でなければならなく、定着ベルト20の熱容量は約18.9×10-2J/cm2℃以下である必要がある。また逆に、4.2×10-2J/cm2℃以下にしようとすると、定着ベルト20のゴム層が極端に薄くなり、OHT透過性やグロスムラなどの画質の点において、弾性層を持たないオンデマンド定着装置と同等になってしまう。
本実施の形態においては、OHT透過性やグロスの設定など高画質な画像を得るために必要なシリコーンゴムの厚みは200μm以上であった。この際の熱容量は8.8×10-2J/cm2℃であった。
つまり、本実施の形態と同様の定着装置の構成における、定着ベルト20の熱容量は4.2×10-2J/cm2℃以上4.2J/cm2℃以下が一般的に対象となる。この中で、よりオンデマンド性と高画質の両立を図ることができる、熱容量8.8×10-2J/cm2℃以上18.9×10-2J/cm2℃以下の定着ベルトを用いることとした。
[定着温度の決定方法]
以下、本実施の形態における定着温度の決定方法について説明する。定着装置12の起動回数を本実施の形態では立ち上げ回数と呼び、画像形成装置の動作停止後から、次の起動までの時間を、本実施の形態では間欠時間と呼ぶ。本実施の形態においては、間欠時間に応じて、各立ち上げごとにカウントアップする値の例を図6に示す。
図6は、間欠時間と、定着器12の立ち上げごとにカウントアップする値との関係を説明する図である。
図6に示すように、間欠時間に応じてカウントアップする値を設定している。ここで間欠時間によってカウント値が異なるのは、間欠時間が長いと加圧ローラ22の温度が冷えることに対応したためである。間欠時間が300秒以上経過した場合(図6の※)は、間欠時間が300秒を超えてからは10秒経過するごとに、定着装置12の起動とは関係なくカウント値を「0.2」ずつ引くこととした。尚、この数値は本実施の形態における定着装置において決定されたものである。必要によっては、カウントの方法として、経過時間ごとに重みをつけて計算式で求めるようにする方法や、テーブルから選択する方法を用いても良い。
このようにしてカウントアップした結果をEEPROM213に記憶する。ここでEEPROM213を用いるのは、加圧ローラ22の温度が暖まった状態でプリント直後に不意に電源のオフ−オンが行われた場合にも、精度良く加圧ローラ22の温度を予測できるようにするためである。
図7は、前述のカウント数に対応する加圧ローラの温度と定着温度調整を、記録材(記録シート)の種類に応じて示す図である。
図7において、「普通紙モード」及び「OHTモード」における加圧ローラの温度値は各カウント値に対応して実験的に得られた温度値を示し、カウント値から予測される加圧ローラの温度値に該当している。定着温調は、カウント値に対応する各モードにおける温度調整を示し、メインサーミスタ18で検知される温度が、各定着温調の温度になるように定着ヒータ16への通電が制御される。尚、ここでは各目標温度に応じて第一温調乃至第七温調が設定されている。尚、これら図6及び図7に示すテーブルは、制御部21のROMに記憶されているか、或は適宜更新が必要であればEEPROM213に記憶されていると良い。
17は、この実施の形態1に係る定着装置12の制御を説明するフローチャートで、この処理を実行するプログラムはROM211に記憶されており、CPU210の制御の下に実行される。
この処理は定着装置12が起動されるタイミングになることにより開始され、まずステップS11で、定着ヒータ16をオンにする。次にステップS12に進み、EEPROM213に記憶されているカウント値を読み込む。そしてステップS13で、記録材の種類が普通紙かOHTかをみる。普通紙であればステップS14に進み、図7を参照して得られる、カウント値と普通紙モードに対応する温度調整を選択する。またステップS13で、記録材の種類がOHTであればステップS15に進み、図7を参照して得られる、カウント値とOHTモードに対応する温度調整を選択する。そしてステップS16に進み、メインサーミスタ18により検知された温度を求め、その温度がステップS14或はS15で設定された目標温度値に到達しているかを判定する。到達していないときはステップS16に戻るが、到達しているときはステップS18に進み、定着ヒータ16の温度を下げるように制御する。尚、この定着ヒータ16の温度制御は、制御部21の指示に従って、前述の定着ヒータ駆動回路28により実行される。
本実施の形態1においては、記録材の種類によって異なるモードを設定している。例えば、記録材が坪量が60〜105[g/m]の普通紙の場合には「普通紙モード」として印刷する。そして記録材がOHTの場合には「OHTモード」として印刷する。
以上説明したように、定着装置の立ち上げ回数に従ったカウント値を用いることで、定着装置の使用状態によらず加圧ローラ22の温度を精度良く予想できる。そして、その加圧ローラ22の温度に従った、定着装置の温度調整を実行することによって、定着ヒータの温度が不適切な場合に発生する画像不良の発生や、記録材の巻き付きの発生を防止できる。これにより、良好な定着性で、グロス値などの印刷品質ムラがない高画質な画像を得ることができるという効果がある。
[本実施の形態を用いた場合の画像出力実験結果]
次に本実施の形態を用いた場合の画像出力結果について説明する。
(1)実験方法
画像形成装置のプロセススピードは、「普通紙モード」で100mm/秒、「OHTモード」で30mm/秒である。連続印刷として「普通紙モード」で400枚の連続印刷を行った。また間欠印刷として「普通紙モード」で10秒間欠で、5枚プリントを80回繰り返した。その後、連続印刷、間欠印刷ともに30秒後にOHTシートを10枚印刷した。普通紙として、オフィスプランナー(商品名)を用い、印刷後の10枚毎のグロスと定着性を測定し、ホットオフセットの確認を行った。グロスについては、YMC単色ベタの平均値と変動幅を、定着性については、測定した濃度低下率の最悪値を示す。OHTシートとして、カラーOHP用紙TR−3(商品名)を用い、イエローのベタ透過性を測定した。
加圧ローラ22の温度は、加圧ローラ22の表面の中央付近にアンリツ製E型熱電対529Eを接触させて配置し、キーエンス製PC用温度レコーダーNR250にてA/D変換しPCに取り込むことにより測温を行った。
定着後画像のグロスについては、測定器として、日本電色工業株式会社製の光沢度計PG―3Dを使用し、JIS Z 8741における75度鏡面光沢度測定方法により測定を行った。
記録材上のトナー量としては、イエロー、マゼンタ、シアンの、いわゆる一次色のべた画像部のトナー量が約0.5〜0.6mg/cm2の状態で定着を行い、定着後画像のグロスを測定した。
定着性を評価するための擦り試験としては、記録材P上に5mm×5mmの黒単色のべ夕画像を形成し、本実施の形態における定着装置を用いて定着し、その後、画像形成面上にシルボンC(商品名)を介して所定重量(200g)の錘を載せた状態で画像形成面を5往復摺擦させ、その摺擦の前後での、画像の反射濃度低下率(%)を求めた。この反射濃度の変化率(濃度低下率)が小さいほど定着性が良いと言える。反射濃度の測定にはGretag Macbeth RD918(商品名)を用いた。測定には定着した記録材のうち、10枚おきの記録材の各被記録紙で9点の濃度低下率を測定して、その最悪値を用いた。
OHPの透過性については、3M社製の透過型OHP 9550を使用し、スペクトロメータとして、Photo Research 社のSpectra Scan PR650を使用し、暗室環境において、OHPからスクリーンに投影した画像のスペクトルを、前記スペクトロメータにて測定した。この測定手順としては、最初にOHPに被測定OHPシートサンプルを載せない状態でのスペクトルを基準値として測定を行い、つぎに被測定OHPシートサンプルをOHPに載せ、投影された像のスペクトルを測定し、前記の基準値との差から、計算によりL*,C*,H*を求め、L*の値を透過性のデータとした。測定パッチとしてイエローのべ夕部の透過性を測定した。
(2)実験結果
次に実験結果について説明する。
図8は、連続印刷時の場合(A)と、間欠印刷の場合(B)それぞれにおいて、各印刷枚数時のカウントと加圧ローラ温度と、定着装置の選択した温調の測定結果を示す図である。
普通紙の通紙時においては、連続印刷において、約140℃、間欠印刷において約170℃というように、飽和温度が異なることが分かる。連続印刷においても、間欠印刷において印刷枚数が進んでも、カウントと、加圧ローラ温度の範囲と、そして温調温度選択が図7に示した関係の範囲内に入っていることが分かる。
図9は、連続印刷時と間欠印刷時の場合における画像評価の結果例を示す図である。
連続印刷と、間欠印刷によらず、安定したグロスと透過性を得ることができ、また良好な定着性を示し、ホットオフセットなどの画像不良を発生することがなかった。
以上のように、定着温調温度が不適切な場合に発生する画像不良を発生させることや記録材の巻き付きを発生させること無く、良好な定着性を示し、グロス値などの印刷品質ムラがない高画質な画像を得ることができた。
[比較例1]
次に従来例を用いた場合の画像出力結果について説明する。
(1)実験方法
従来例として、定着温度の決定には枚数制御を行った。枚数制御においては、先述したように、連続印刷の加圧ローラ22の飽和温度と間欠印刷時の加圧ローラ22の飽和温度が異なるために、どちらかに合わせた温調温度の選択しか行うことができない。本実施の形態における定着装置において、加圧ローラ22の飽和温度は、「普通紙モード」においては連続印刷で約140℃、間欠印刷で約170℃であることが分かっている。連続印刷時には、制御枚数(見かけの印刷枚数)が250枚で加圧ローラ22の温度が飽和温度の約140℃になることから、図7に示す関係から、最終温調は250枚で第五温調となるようにし、それ以上は温調温度を落とさないようにした(制御Aと呼ぶ)。また間欠印刷時には、制御枚数が500枚で加圧ローラ22の温度が飽和温度の約170℃になることから、図7に示す関係から、最終温調は500枚で第七温調となるようにし、それ以上は温調温度を落とさないようにした(制御Bと呼ぶ)。上記の2つの方法で枚数制御を行いて、先述のものと同等の実験を行った。
(2)実験結果
まず、連続印刷を想定した制御(制御A)を用いた場合の結果を図10及び図11に示す。
図10は、連続印刷(A)、間欠印刷(B)を想定した制御を用いた場合の結果を説明する図である。
図10(A)に示すように、連続印刷においては、印刷枚数が進んでも、加圧ローラ22の温度と、そして温調温度選択が図7に示した関係の範囲内に入っていた。このとき、画像不良は発生しなかった。
しかし、間欠印刷時(B)においては、図7に示すような加圧ローラ温度と温調温度の関係を保てない(図10(B)の1000で示す部分)場合が生じた。これは、間欠印刷時に加圧ローラ22の飽和温度が連続印刷に比較して高くなるのに対して、枚数制御としては最大枚数に達していることにより、温調温度はそれ以上下がらないためである。その結果、間欠印刷時の加圧ローラの温度に対して高い温調を選択しているからである。このとき、図11に示すように、画像に影響が出た(図11の斜線部分)。グロスの平均値は高くなるものの、印刷を通しての変動幅が大きくなってしまい、ホットオフセットが発生し、OHTの巻き付き(7枚目で発生)が発生するという結果となった。これは記録材Pへの熱量が過多になることによる。
次に、間欠印刷を想定した制御(制御B)を用いた場合の結果を図12及び図13に示す。
図12は、連続印刷(A)、間欠印刷(B)を想定した制御を用いた場合の結果を説明する図である。
図12に示すように、間欠印刷においては、印刷枚数が進んでも、加圧ローラ22の温度と、温調温度選択が図7に示した関係の範囲内に入っていた。しかし、図12(A)の連続印刷時においては、図7に示すような加圧ローラ温度と温調温度の関係を保てない(図12の1200で示す部分)場合が生じた。これは、連続印刷時に加圧ローラ22の飽和温度が間欠印刷に比較して低くなるのに対して、枚数制御としては最大枚数に達していないことにより、枚数が進むに連れて温調温度は必要以上に下がってしまうため、その結果、連続印刷時の加圧ローラの温度に対して低い温調を選択しているからである。このとき、図13に示すように、画像に影響が出た(図13の斜線部分)。グロスの平均値が低く、また印刷を通しての変動幅が大きくなってしまうこと、定着性が悪化すること、OHTの透過性が悪化するという結果となった。記録材Pへの熱量が足りなくなることによる。
以上説明したように本実施の形態1によれば、定着装置の立ち上げ回数に従ったカウント値を用いることで、定着装置の使用状態によらず、加圧ローラ22の温度を精度良く予想し、加圧ローラ22の温度に従った温調温度を選択することができた。
この実施の形態2では、実施の形態1にて説明した定着装置12を用いて、定着ヒータ16に当接したサブサーミスタ19を用いて、間欠時間が十分に長い場合に加圧ローラ22の温度を検知することによって、さらに加圧ローラ22の温度を正確に検知する方法について説明する。
本実施の形態2における定着装置の構成は実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。本実施の形態2においては、カウント方法について、間欠時間が十分に長い場合に、加圧ローラ22の温度を検知するところが異なる。
立ち上げ回数のカウントアップ方法については、前述の実施の形態1と同様であり、図6に示した通りであるため、その説明は省略する。
図14は、本実施の形態2に係る画像形成装置において、間欠時間が十分に長い場合にカウント値を設定する例を説明する図である。
ここでサブサーミスタ19が検知する温度は、装置が電源断の場合にはヒータ16が加熱されておらず加圧ローラ22に最も近接しているため、加圧ローラ22の温度を反映しているとみなすことができる。
図14に示すように、間欠時間が十分に長い場合(例えば300秒を超えた場合)には、立ち上げ前のサブサーミスタ19の検知温度を用いる。これにより、直接、加圧ローラ22の温度を検知することで加圧ローラ22の温度が精度良く検知できるようにする。
EEPROM213によるカウント値の保持方法や、印刷枚数を考慮したカウント方法、温調温度の選択方法については、前述の実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。
尚、ここでは例えば、図14において、サブサーミスタ19の検知温度が低い場合は、プリント終了後の電源がオフ−オンして、十分な時間が経過していると判断して、図14に示す、サブサーミスタ19の検知温度から求まるカウント値をそのまま用いる。サブサーミスタ19の検知温度が高い場合は、プリント終了後に電源をオフ−オンして、あまり時間が経過していないと判断し、EEPROM213の値をカウント値として用いる。また図14における、サブサーミスタ19の検知温度に対応するカウント値が「4.1」以上で「20.0」以下の場合は、上述した2つの場合の中間であると判断し、EEPROM213の値と、図14のサブサーミスタ19の検知温度から求まるカウント値の中間値をカウント値として求めるようした。
このようにすることで、不意の電源のオフ−オンにおいても加圧ローラ22の温度と予想の温度(カウント値)とが大きく外れないようにした。
また、連続印刷時と間欠印刷の加圧ローラ22の温度変化については、次のように対応することで精度良く予想できる。
「普通紙モード」においては、印刷枚数に対応して、1枚プリント当たり「0.1」ずつカウントアップする。またプリントモードによって1枚プリント当たりのカウントアップ値を異なるようにする。「OHTモード」の時には、1枚プリント当たりのカウントアップ値を「0.5」とした。これはプロセススピードが遅く、紙間も長いため、加圧ローラ22の温度がより上昇するためである。
次に、上述したカウント方法によるカウント値と、そのカウント値に対応した「普通紙モード」と「OHTモード」時における加圧ローラ22の温度の範囲と、そして加圧ローラ22の温度に対応させた「普通紙モード」と「OHTモード」の温調温度の関係は前述の図7に対応させる。
加圧ローラ22の温度の温度上昇の飽和点を考慮して、立ち上げ回数のカウントに関しては、カウント値が「50.0」を超えた場合は、そのときの加圧ローラ22の温度は飽和温度にあると考えられるため、立ち上げ回数のカウントアップはしないようにしてある。また「普通紙モード」での印刷枚数については、カウント値が「25.0」を超えた場合には、印刷枚数のカウントアップはしないようにしてある。同様に、「OHTモード」の印刷枚数については、加圧ローラ22の温度の飽和温度が「普通紙モード」のそれに比べて高いため、カウント値が「35.0」を超えた場合には、印刷枚数のカウントアップはしないようにしてある。
このように連続印刷枚数とカウント値とを、プロセススピード、温調温度、紙間によって適宜決定すればよい。上記方法により、連続印刷をした場合と、間欠印刷を続けた場合で加圧ローラ温度の飽和温度が異なるという点に対しても適切な加圧ローラ22の温度とカウント値を対応させることができる。
以上説明したように本実施の形態2によれば、定着装置の立ち上げ回数に従ったカウント値を用いることで、定着装置の使用状態によらず、加圧ローラ22の温度を精度良く予想できる。これにより、加圧ローラ22の温度に従った温調温度を選択することができ、定着温調温度が不適切な場合に発生する画像不良の発生や、記録材の巻き付きの発生を防止できる。こうして良好な定着性を示し、グロス値などの印刷品質ムラがない高画質な画像を得ることができる。
本実施の形態3では、前述の実施の形態1、2において説明した定着装置とは異なる定着装置においても、本発明を適用でき、同様の効果が得られることを示す。また、本実施の形態3で用いる定着装置においては、サーミスタにより、加圧ローラ22の略温度を検知できない。このような定着装置においても本発明を適用することで、定着装置の使用状態によらず、加圧ローラ温度を精度良く予想し、その加圧ローラの温度に従った温調温度を選択することができる。
実施の形態1で説明した定着装置とは別の定着装置として、いわゆる誘導加熱方式の定着装置を用いて説明する。
図15は、本発明の実施の形態3に係る電磁誘導加熱方式の定着装置の概略構成模型図を示す図である。
磁場発生手段は、磁性コア62a,62b,62c及び励磁コイル63からなる。磁性コア62a,62b,62cは高透磁率の部材であり、フェライトやパーマロイ等といったトランスのコアに用いられる材料がよく、より好ましくは100kHz以上でも損失の少ないフェライトを用いるのがよい。
67は電力供給部(給電部)である高周波発信回路で、20kHzから500kHzの高周波をスイッチング電源で発生できるようになっている。励磁コイル63は、この電力供給部67から供給される交番電流(高周波電流)によって交番磁束を発生する。61a,61bは、横断面略半円弧状樋型のベルトガイド部材で、開口側を互いに向かい合わせて略円柱体を構成し、外側に円筒状の電磁誘導性発熱ベルトである定着ベルト(定着スリーブ、第一の回転体)20をルーズに外嵌させてある。ベルトガイド部材61aは、磁場発生手段としての磁性コア62a,62b,62cと励磁コイル63を内側に保持している。また、ベルトガイド部材61aには摺動部材65がニップ部27の加圧ローラ22との対向面側で、定着ベルト20の内側に配設してある。64はベルトガイド部材61bの内面平面部に当接させて配設した横長の加圧用剛性ステイである。66は磁性コア62a,62b,62c及び励磁コイル63と加圧用剛性ステイ64の間を絶縁するための絶縁部材である。
加圧用剛性ステイ64は、不図示の加圧機構により押し下げ力を作用させている。これによりベルトガイド部材61aの下面の摺動部材65と加圧ローラ22とが定着ベルト20を挟んで圧接して所定幅の定着ニップ部27が形成される。
加圧ローラ22は駆動手段(図不示)により矢示の反時計回り方向に回転駆動される。この加圧ローラ22の回転駆動による前記加圧ローラ22と定着ベルト20の外面との摩擦力で定着ベルト20に回転力が作用し、定着ベルト20がその内面が定着ニップ27において摺動部材65の下面に密着して摺動しながら矢示の時計回り方向に加圧ローラ22の回転周速度にほぼ対応した周速度をもってベルトガイド部材61a,61bの外回りを回転状態になる。この場合、定着ニップ部27における摺動部材65の下面と定着ベルト20の内面との相互摺動摩擦力を低減化させるために定着ニップ部27の摺動部材65の下面と定着ベルト20の内面との間に耐熱性グリスなどの潤滑剤を介在させることができる。
磁性コア62a,62b,62cに導かれた交番磁束は、磁性コア62aと磁性コア62bとの間、そして磁性コア62aと磁性コア62cとの間において定着ベルト20の加熱体としての電磁誘導発熱層(図不示)に渦電流を発生させる。この渦電流は、後述する定着ベルト20内の電磁誘導発熱層の固有抵抗によって電磁誘導発熱層にジュール熱(渦電流損)を発生させる。ここで、発熱域は最大発熱量をQとした場合、発熱量がQ/e以上の領域と定義する。これは定着に必要な発熱量が得られる領域である。
本実施の形態3に示す、電磁誘導加熱方式の定着装置において、ここで用いられる定着ベルト20は、電磁誘導発熱性の定着ベルト20の基層となる金属ベルト等でできた発熱層(図不示)と、その外面に積層した弾性層(図不示)と、その外面に積層した離型層(図不示)の複合層構造のものである。発熱層と弾性層との間の接着、弾性層と離型層との間の接着のため、各層間にプライマー層(不図示)を設けてもよい。略円筒形状である定着ベルト20において発熱層が内面側であり、離型層が外面側である。前述したように、発熱層に交番磁束が作用することで前記発熱層に渦電流が発生して前記発熱層が発熱する。その熱が弾性層、離型層を介して定着ニップ部27を加熱し、前記定着ニップ部27に通紙される被加熱材としての記録材Pを加熱してトナー画像の加熱定着がなされる。
この定着ベルト20の温度は温度検知手段であるメインサーミスタ18とサブサーミスタ19を含む温調系21,67により励磁コイル63に対する電流供給が制御されることで所定の温度が維持されるように温調される。即ち、メインサーミスタ18は定着ベルト20の温度を検知する温度検知手段であり、本実施の形態3においては、このメインサーミスタ18を定着ベルト20内面の発熱域Hにベルトガイド部材61aの外面に露呈させて配設してある。このメインサーミスタ18が定着ベルト20の内面に接触して定着ベルト20の温度を検知する。このメインサーミスタ18で測定した定着ベルト20の温度情報が制御部21に入力する。制御部21は、その入力温度情報を基に電力供給部67から励磁コイル63に対する電流供給を制御し定着ベルト20の温度、即ち定着ニップ部27の温度を所定の温度に温調する。
而して、定着ベルト20が回転し、電力供給部67から励磁コイル63への給電により上記のように定着ベルト20の電磁誘導発熱がなされて定着ニップ部27が所定の温度に立ち上がって温調された状態において、画像形成手段部から搬送された未定着トナー画像tが形成された記録材Pが定着ニップ部27の定着ベルト20と加圧ローラ22との間に画像面が上向き、即ち定着ベルト面に対向して導入され、定着ニップ部27において画像面が定着ベルト20の外面に密着して定着ベルト20と一緒に定着ニップ部27を挟持搬送されていく。この定着ニップ部27を定着ベルト20と一緒に記録材Pが挟持搬送されていく過程において定着ベルト20の電磁誘導発熱で加熱されて記録材P上の未定着トナー画像tが加熱定着される。記録材Pは定着ニップ部27を通過すると定着ベルト20の外面から分離して排出搬送されていく。記録材上の加熱定着トナー画像は定着ニップ部通過後、冷却して永久固着像となる。
この場合のカウント方法については、前述の実施の形態1と同様であるため、その説明を省略するが、サーミスタの検知温度を用いることは、本実施の形態の構成においては行うことが出来ないため、次に説明する方法を用いる。
本実施の形態においては、間欠時間が300秒を超えて、10秒ごとに、カウント値を「0.2」ずつ引くこととした。尚、この数値は、本実施の形態3に係る定着装置において決定されたものであり、このカウントに経過時間ごとに重みをつけて計算式で求めるようにする方法や、テーブルから選択する方法でもよい。
本実施の形態3を用いた場合の効果は、原理的に実施の形態1と同様であり、同等の効果が得られる。
以上説明したように本実施の形態3によれば、実施の形態1と異なる定着装置を用いても、特にサーミスタにより、加圧ローラ22の略温度を検知できない場合においても、定着装置の立ち上げ回数に従ったカウント値を用いることで、定着装置の使用状態によらず、加圧ローラ22の温度を精度良く予想し、その加圧ローラ22の温度に従った温調温度を選択することができる。これにより、定着温調温度が不適切な場合に発生する画像不良の発生や、記録材の巻き付きの発生を防止できる。これにより良好な定着性を示し、グロス値などの印刷品質ムラがない高画質な画像を得ることができる。
本実施の形態4では、前述の実施の形態1〜3において説明した定着装置とは異なる定着装置においても、特に加圧ローラ22ではなく、フィルムを用いた摺動により従動回転する加圧ユニットを用いた場合においても適用でき同様の効果が得られることを示す。
実施の形態1、2で説明した定着装置とは別の定着装置として、以下のような定着装置を用いて説明する。即ち、定着ローラの外表面に接触して加熱ニップ部を形成する加熱部材と、記定着ローラに圧接して定着ニップを形成する加圧部材を形成し、この記定着ニップ部に未定着トナー像を担持した記録材を狭持搬送させることにより、トナー像の加熱定着を行う、加熱定着装置である。
図16は、本発明の実施の形態4に係る定着装置の概略構成の模型図である。
図において、定着ローラ71は、芯金71aと、該芯金の外周を被覆させた3mm厚のシリコーンゴム層71b、さらに、その外周を被覆させた50μm厚のPFA樹脂71cからなる外径20mmの弾性ローラである。加熱部材としての表面加熱ユニット73は、発熱体であるセラミックヒータ16を支持するヒータホルダ17の周囲に回転自在にエンドレスベルト状(円筒状)の加熱フィルム20を外嵌したもので、ヒータホルダ17を定着ローラ71に対し定着ローラ71の弾性層71bの弾性に抗して加圧して、ヒータ16を定着ローラ71に対し加熱フィルム20を介して圧接させることで、加熱ニップ74を形成している。
加圧部材としての加圧ユニット72は、表面加圧ユニット73と類似の構成となっている。摺動板72aを支持する摺動版ホルダ72bの周囲に回転自在にエンドレスベルト状(円筒状)のフィルム72cを外嵌したもので、摺動版ホルダ72bを定着ローラ71に対して定着ローラ71の弾性層71bの弾性に抗して加圧して、摺動板72aを定着ローラ71に対しフィルム72cを介して圧接させることで加熱ニップ27を形成させる。
加熱フィルム23aは、厚み40μmのPI(ポリイミド)樹脂の表面に10μmのPFA樹脂を被覆したもので、周長は56.5mmのものを用いた。セラミックヒータ23cは幅8mm、厚み1mmのアルミナの上に抵抗体を印刷により形成し、その上をガラスで保護した出力700Wのものを用いる。
定着ローラ71は駆動手段(図不示)により図16において矢印の時計回り方向に回転駆動される。この定着ローラ71の回転駆動に伴い、加圧ユニット72が定着ニップ27内の摩擦により矢印の反時計回り方向に従動回転する。また表面加熱ユニット73の加熱フィルム20が、加熱ニップ74内の摩擦によりその内面側がヒータ16の面に密着摺動しながらヒータホルダ17の外回りを矢印の反時計回り方向に従動回転する。
また、表面加熱ユニット23の加熱手段としてのセラミックヒータ16は、電力供給部28から通電発熱抵抗層に対して通電がなされることで迅速に昇温する。このヒータ16の発熱により、加熱ニップ74において回転定着ローラ1の表面が加熱フィルム20を介して加熱される。
本実施の形態4では、定着ニップ27の上流側に、温度検知手段としてのサーミスタ18を、定着ローラ1に対して非接触で設置している。サーミスタ18の設置位置の理由としては、記録材Pに対する定着動作が行われる、定着ニップ1近傍の温度を検知するためで、また定着ローラ1に対し非接触に設置する理由は、サーミスタ18表面のトナー汚れを防ぐためである。このサーミスタ18による検知温度を基に、温度制御手段である制御部21は電力供給部28からセラミックヒータ16への給電状態を制御して定着ローラ71の表面温度が所定の定着温度に保たれるように温調制御している。
定着ローラ71が回転駆動され、これに伴い加圧ユニット72及び表面加熱ユニット73の加熱フィルム20が従動回転し、表面加熱ユニット73のセラミックヒータ16に通電がなされて定着ローラ71の表面温度が所定の定着温度に加熱温調された状態において、定着ローラ71と加圧ユニット72との間の定着ニップ27に被加熱材としての、未定着トナー像tを担持した記録材Pが導入されることで、記録材Pは定着ローラ71の外面に密着して、該定着ローラ71と一緒に定着ニップ27を通過していき、該定着ニップの通過過程で、定着ローラ71からの熱伝導によってトナー像tが加熱されてトナー像の加熱定着がなされる。定着ニップN1を通った記録材Pは定着ニップN1の記録材出口側で定着ローラ71の外面から分離されて搬送される。
加圧ユニット72においても熱容量があり、ユニット72自身が加熱しないことから、同様の問題が発生する。この場合においても本発明を適用できる。本実施の形態を用いた場合の効果は、原理的に実施の形態1と同様であり、同等の効果が得られる。
以上説明したように本実施の形態4によれば、前述の実施の形態1,2と異なる定着装置を用いても、特に加圧ローラ22ではなく、フィルムを用いた摺動により従動回転する加圧ユニットを用いた場合においても、定着装置の立ち上げ回数に従ったカウント値を用いることで、定着装置の使用状態によらず、加圧ユニット温度を精度良く予想し、その加圧ユニットの温度に従った温調温度を選択することができる。これにより、定着温調温度が不適切な場合に発生する画像不良の発生や、記録材の巻き付きの発生を防止でき、良好な定着性を示しグロス値などの印刷品質ムラがない高画質な画像を得ることができる。
[他の実施例]
(1)また、上述した実施の形態1〜3において、プロセススピードは「普通紙モード」で100mm/秒、「OHTモード」で30mm/秒、また、温調温度は図7に示すようにして説明した。しかし、記録材の種類や得たい画像の画質によっては、或はより良好な定着性を得るためなどの条件によっては、プロセススピードやプリントスピード、温調温度を異なる設定にしても、本発明を適用することが可能である。このとき、カウント条件となるテーブルは、プロセススピード、温調温度によって異なることは言うまでもない。
(2)また前述の実施の形態1、2において、定着ベルト20の熱容量は少なくとも4.2×10-2J/cm2℃以上4.2J/cm2℃のもので構成される定着装置を用いて説明した。これは、定着ベルト20の熱容量が4.2×10-2J/cm2℃以上の場合にはオンデマンド性が損なわれ、定着ベルト20の熱容量が4.2J/cm2℃以下の場合には、定着ベルト20の弾性層厚みが十分確保できず、光沢ムラ等の画像不良が現れるためである。しかしながら、上記以外の熱容量を有する定着ベルトを有する定着装置であっても本発明を適用することができ、同様の効果が得ることが可能である。
(3)また前述の実施の形態1、2において、加熱体は必ずしも定着ニップ部27に位置していなくてもよい。例えば、熱源を定着ニップ部27よりも定着ベルト移動方向上流ないし下流側に位置させて配設することも出来る。
(4)また前述の実施の形態1〜3において、の定着装置は加圧用回転体駆動方式であるが、エンドレスの定着ベルトの内周面に駆動ローラを設け、定着ベルトにテンションを加えながら駆動する方式の装置であってもよい。
(5)また実施の形態4において、の定着装置は定着用回転体駆動方式であるが、エンドレスの加熱ベルトや加圧ベルトの内周面に駆動ローラを設け、加熱ベルトや加圧ベルトにテンションを加えながら駆動する方式の装置であってもよい。
(6)また本実施の形態の定着装置には、未定着画像を記録材上に永久画像として加熱定着させる定着装置ばかりでなく、未定着画像を記録材上に仮定着させる像加熱装置、画像を担持した記録材を再加熱して、光沢等の画像表面性を改質する像加熱装置なども包含される。
(7)また本発明は、画像形成装置の作像方式は電子写真方式に限られず、静電記録方式、磁気記録方式等であってもよいし、また転写方式でも直接方式でもよい。
(その他の実施例)
なお本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インターフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータで稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。例えば、PC上のドライバでこれらの処理を行う場合が、これに相当することは言うまでもない。
本発明の実施の形態におけるカラー画像形成装置の記録部の概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る定着装置の断面模式図である。 本実施の形態における定着ヒータ、メインサーミスタ、サブサーミスタの位置関係を示す斜視模型図である。 加熱体としてのセラミックヒータの構成模式図である。 本実施の形態に係る定着装置の制御部と定着ヒータ駆動回路のブロック図である。 間欠時間と立ち上げごとにカウントアップする値との関係を説明する図である。 カウント数に対応する加圧ローラの温度と定着温度調整を、記録材(記録シート)の種類に応じて示す図である。 連続印刷時の場合(A)と、間欠印刷の場合(B)それぞれにおいて、各印刷枚数時のカウントと加圧ローラ温度と、定着装置の選択した温調の測定結果を示す図である。 連続印刷時と間欠印刷時の場合における画像評価の結果例を示す図である。 連続印刷(A)、間欠印刷(B)を想定した制御を用いた場合の結果を説明する図である。 連続印刷及び間欠印刷を想定した制御(制御A)を用いた場合の結果例を示す図である。 連続印刷(A)、間欠印刷(B)を想定した制御を用いた場合の結果を説明する図である。 間欠印刷を到底した制御(制御B)を用いた場合の結果例を説明する図である。 サブサーミスタの検知温度と、見かけ上の立ち上げカウント回数との関係を説明する図である。 本発明の実施の形態3に係る電磁誘導加熱方式の定着装置の概略構成模型図を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る定着装置の概略構成の模型図である。 本発明の実施の形態1に係る画像形成装置における定着ヒータの温度制御処理を示すフローチャートである。 従来のベルト定着方式の定着装置の断面模式図である。 従来のベルト定着方式において定着ベルト内面当接型のサーミスタを用いた定着装置の断面模式図である。 従来のベルト定着方式において定着ベルト内面当接型のサーミスタを用いた定着装置の断面模式図である。

Claims (1)

  1. 記録材に未定着トナー像を形成する画像形成部と、ゴム層を有するエンドレスベルトと前記エンドレスベルトの内面に接触するヒータと前記エンドレスベルトを介して前記ヒータと共に定着ニップ部を形成する加圧ローラと前記エンドレスベルトの温度を検知する温度検知手段とを有し、前記定着ニップ部で未定着トナー像を担持する記録材を挟持搬送しつつ記録材に未定着トナー像を加熱定着する定着部と、前記温度検知手段の検知温度が制御目標温度を維持するように前記ヒータへ供給する電力を制御する制御部と、を有する画像形成装置において、
    前記画像形成装置の外にトナー像定着済みの記録材を排出し前記画像形成部及び定着部を含む前記画像形成装置が動作を停止してからの経過時間である間欠時間を計測するタイマと、
    前記加圧ローラの予測温度に相当する値であり前記加圧ローラの予測温度が高いほど値が大きくなるカウント値を記憶する記憶部と、を有し、
    前記画像形成部及び定着部を含む前記画像形成装置が動作を停止した状態から画像形成動作開始信号が入力することにより前記エンドレスベルト及び前記加圧ローラの回転開始と共に前記ヒータへ電力の供給を開始する定着部起動タイミング毎に、前記定着部起動タイミングまでの前記タイマにより計測された前記間欠時間が短いほど大きな値を、前記記憶部に記憶されているカウント値に加算し、前記制御部は前記定着部起動タイミング毎に加算された現在のカウント値に応じて、これから定着処理する際の前記制御目標温度を設定することを特徴とする画像形成装置。
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