JP5528223B2 - 像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成部で記録材上に形成された画像を記録材に加熱定着させる像加熱装置、及び、このような像加熱装置を備えた電子写真方式の画像形成装置(複写機、プリンタ、複合機、ファクシミリ等)に関する。
近年、複写機やプリンタ、複合機等の画像形成装置においては、更なる高速化、高画質化、カラー化、省エネルギー化等が要求されている。更には、薄紙や厚紙、ラフ紙(表面の粗い紙)、凹凸紙(エンボス紙等)、コート紙(グロスコート紙、マットコート紙等)等の様々な記録材に対応できるマルチメディア対応性、及び高い生産性(単位時間当たりの画像形成枚数)も要求されている。特に、厚紙などの秤量の大きい記録材での生産性を上げるためには、像加熱装置である定着装置の記録材加熱性能を向上させることにより、トナーを記録材に定着させる定着性能を向上させる必要がある。
しかし、秤量が大きい記録材(厚紙)のトナー定着に必要な熱量は、秤量が小さい記録材(薄紙)に比べて大幅に多い。このため、秤量が大きい記録材にトナー定着を秤量が小さい記録材と同じ定着スピードで行うと、トナーを加熱する定着装置の像加熱部材は、熱量が多く奪われて表面温度が低下し、定着不良という問題が発生する可能性がある。したがって、秤量の大きい記録材にトナーを定着する際には、定着性(トナーと記録材との接着力)を確保するために、定着スピードを落として、即ち生産性を落として定着処理を行っているのが現状である。
このような像加熱部材として、例えば、内部にハロゲンヒータなどの加熱手段を配置した金属製のパイプ状芯金上にシリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性弾性層を被覆し、この弾性層上にフッ素樹脂等の離型層を形成した構造を有する定着ローラが一般的である。このような定着ローラは、ハロゲンヒータからの熱が芯金や熱伝導性の低い弾性層に遮られて定着ローラ表面に伝わりにくいことが、表面温度低下が生じる要因の1つとなっている。
なお、定着ローラとして弾性層を設けない構造もある。この構造の場合、弾性層が無い分、表面温度低下は小さいが、芯金の厚みが大きくなるほど熱を遮るので、同様に表面温度低下が発生する。又、この弾性層が無い場合には、凹凸の大きい記録材において、凹部内のトナーが定着ローラに接触しにくく、この凹部内のトナーが定着不良となってしまう可能性がある。特にカラー画像においては、未定着画像の表面を均一に溶融することができなくなり、定着ムラ、光沢ムラ及び色ムラが発生して、画像品質が低下してしまう可能性がある。従って、様々な記録材への対応性、画像品質から定着ローラに弾性層を被覆するのが好適である。
何れにしても、定着ローラの表面温度低下を防止するため、定着ローラ内に大電力ハロゲンヒータを配置して急激に加熱する構造が考えられる。但し、この構造の場合、芯金温度が急激に上昇してしまい、芯金と弾性層との接着層の熱劣化、又は芯金と離型層との接着層の熱劣化により、芯金と弾性層との剥離、又は芯金と離型層との剥離が発生する可能性がある。更に、弾性層が熱により軟化劣化、又は硬化劣化して、定着ローラの硬度変化が大きくなり、加圧部材としての加圧ローラとの定着ニップ部の幅の変化による定着性の変動や、軟化劣化が進行して弾性層が破壊されてしまう可能性もある。
そこで、定着ローラの表面温度低下を防止すべく、加熱性能、生産性を向上させる技術として、定着ローラを内部のヒータからのみではなく、ベルト部材を当接させて定着ローラを外部から加熱する定着装置が提案されている(特許文献1、2参照)。特許文献1、2に記載された定着装置の場合、ベルト部材を張架する複数の張架ローラの何れかに加熱手段としてのハロゲンヒータを内蔵している。そして、このハロゲンヒータの熱が張架ローラを介して、ベルト部材、定着ローラ表面の順に伝わり、定着ローラの表面温度が低下することを防止している。
特開2004−198659号公報 特開2005−189427号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載された構造のうち、ベルト部材と定着ローラとの接触部(外部加熱接触部)の上流に隣接した位置に加熱手段を有する構造の場合、加熱手段の電力の設定によっては以下の問題が生ずる。
即ち、ベルト部材を加熱する加熱手段の通電制御を行うためには、加熱手段により加熱される部分、例えば、張架ローラ内に加熱手段が配置されている場合には、張架ローラに張架されたベルト部材の外周面部分の温度を検知して行うことが好ましい。但し、外部加熱接触部の上流の加熱手段に加熱される部分は、ベルト部材が外部加熱接触部で定着ローラに熱を奪われる前であるため、上流の加熱手段による加熱により、短い時間で設定温度に到達する傾向となる。言い換えると、上流の加熱手段への通電時間が短くなる。特に、上流の加熱手段の発熱量が大きいとこの通電時間が更に短くなり、短時間で温度上昇する。その結果、時間に対する温度上昇の勾配が大きい部分では他の部分に比べて温度ムラが生じやすくなる。
外部加熱接触部の直前で温度上昇の勾配が急な温度ムラが生じると、この温度ムラが生じた状態で外部加熱接触部で定着ローラが加熱されるため、この温度ムラが定着ローラに転写されることになる。この結果、定着ムラ、光沢ムラ、色ムラなどが発生して、画像品質が低下してしまう可能性がある。即ち、定着ローラの表面の温度が急激に変化する部分で、画像加熱ムラが生じやすくなる。
なお、外部加熱接触部の下流に隣接した位置に配置された加熱手段への通電時間が短くても、ベルト部材が回転している間に馴染んで温度ムラが低減されるため、定着ローラに転写される温度ムラは抑えられる。但し、外部加熱接触部の下流の加熱手段に加熱される部分は、ベルト部材が外部加熱接触部で定着ローラに熱を奪われた直後なので、下流の加熱手段により加熱しても温度が上がりにくく、設定温度に到達するまでの時間が長くなる傾向となる。
本発明は、上述のような事情に鑑み、ベルト部材の外部加熱接触部の上流での温度ムラを抑え、画像加熱ムラの発生を低減する構造を実現すべく発明したものである。
本発明は、記録材上のトナー画像をその間のニップ部にて加熱する第一の回転体及び第二の回転体と、前記第一の回転体の外周面に当接し前記第一の回転体を加熱する無端状のベルトと、前記ベルトの内側に配置され、前記ベルトを前記第一の回転体に向けて押圧する第一のローラと、前記ベルトの内側において前記第一の回転体の回転方向に沿って前記第一のローラよりも回転方向下流側に配置され、前記ベルトを前記第一の回転体に向けて押圧する第二のローラと、記第一のローラに内蔵され前記ベルト加熱する第一加熱手段と、記第二のローラに内蔵され前記ベルト加熱する第二加熱手段と、を有し、前記第二加熱手段は、定格電力が前記第一加熱手段よりも大きい、ことを特徴とする像加熱装置である。
本発明によれば、第加熱手段の定格電力第一の回転体の回転方向上流に配置された第加熱手段の定格力よりも大きくなるようにそれぞれの加熱手段の定格電力を設定している。この結果、ベルト表面の温度ムラが抑えられ、この温度ムラが抑えられた状態で第一の回転体が加熱されるため、画像加熱ムラの発生を低減することができる。また、第一の回転体の表面温度を定着性を維持できる最下点温度以上に維持し得るように、ベルトの温度を適切に上昇/復帰させることができるため、定着性能の維持を図れる。
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 第1の実施形態に係る定着装置の概略構成図。 定着ローラ及び加圧ローラの概略構成断面図。 外部加熱ローラの概略構成断面図。 ベルト部材の部分概略構成断面図。 第1の実施形態の温度制御のブロック図。 各ヒータのON/OFF制御を行った場合の温度変化を示す図。 比較例1に係る通紙枚数と定着ローラ表面温度との関係を示す図。 実施例1及び比較例1に係る上流ヒータのON/OFF制御と温度変化を示す図。 比較例2、3に係る通紙枚数と定着ローラ表面温度との関係を示す図。 比較例2に係る上流ヒータのON/OFF制御と温度変化を示す図。 比較例3に係る上流ヒータのON/OFF制御と温度変化を示す図。 第2の実施形態に係る定着装置の概略構成図。 メインヒータの発熱分布を示す図。 サブヒータの発熱分布を示す図。 第2の実施形態の温度制御のブロック図。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図1ないし図12を用いて説明する。まず、図1により、本実施形態に係る画像形成装置について説明する。図1に示す画像形成装置は、それぞれ色の異なる4色のトナー像を形成する4個の画像形成ユニットY(イエロー)・M(マゼンタ)・C(シアン)・Bk(ブラック)が配置される。そして、これら画像形成ユニットを縦貫するようにして、中間転写体としての無端状の中間転写ベルト10が配置されている。
これら4個の画像形成ユニットY・M・C・Bk、は、同様の構成であり、以下では、代表してイエローの画像形成ユニットYの構成を説明する。他の画像形成ユニットについては、画像形成ユニットYと同一の構成及び作用の部材には同じ番号を付し、各ユニットを示す添え字を変更する。
像担持体として、例えば表層がOPC(有機光半導体)からなる円筒型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」と称する。)1Yは、矢印方向へ回転駆動される。2Yは、感光ドラム1Yの表面を一様均一に帯電する帯電ローラである。所定のバイアスが印加された帯電ローラ2Yは、感光ドラム1Yと接触従動回転して、感光ドラム1Y表面を所定の電位に帯電する。帯電された感光ドラム1Yは、露光装置3Yによる露光光(レーザー光等)による露光が行われて、入力原稿の色分解画像に対応した静電潜像が形成される。現像装置4Yは、現像ローラで帯電したトナーを用いて静電潜像の現像を行い、静電潜像に対応したトナー像を、感光ドラム1Y表面に形成する。感光ドラム1Y上のトナー像は、感光ドラム1Yと1次転写ローラ5Yとの1次転写ニップ部T1Yにおいて、1次転写ローラ5Yにより、感光ドラム1Yの周速とほぼ同速度で回転している中間転写ベルト10上に1次転写される。
1次転写後の感光ドラム1Y上の1次転写残トナーは、ブレード又はブラシ等が配置された感光ドラムクリーニング装置6Yにより回収される。そして、1次転写残トナーが除去された感光ドラム1Yは、再び帯電ローラ2Yにより一様均一に帯電されて繰り返し作像に供される。
中間転写ベルト10は、駆動ローラ11、支持ローラ12、バックアップローラ13に張架される。そして、4個の画像形成ユニットY・M・C・Bkの感光ドラム1Y・1M・1C・1Bkに接触しながら、駆動ローラ11の矢印方向の回転により回転駆動される。
フルカラーモード(フルカラー画像形成)が選択されている場合は、以上のような作像動作が4個の画像形成ユニットY・M・C・Bkにて実行される。そして、感光ドラム1Y・1M・1C・1Bk上にそれぞれ形成されたイエロートナー像・マゼンタトナー像・シアントナー像・ブラックトナー像が中間転写ベルト10上に順次多重転写される。なお、色順は上記に限定されず画像形成装置により任意である。
そして、中間転写ベルト10上に多重転写された4色のトナー像は、バックアップローラ13と2次転写ローラ14との2次転写転写部T2で、2次転写ローラ14により、記録材Pへ一括して2次転写される。又、記録材Pは、給紙カセット(不図示)内から一枚分離給送され、レジストローラ対(不図示)によって、2次転写部T2に中間転写ベルト10上の多重転写トナー画像に合わせた所定の制御タイミングで供給される。
本実施形態では、記録材上に画像を形成する画像形成部を上述のように構成している。そして、このような画像形成部により記録材上に形成された画像(トナー像)は、像加熱装置である定着装置20により記録材に定着される。即ち、トナー像が転写された記録材Pは、定着装置20に導入され、記録材P上のトナー像が加圧・加熱されて記録材P上にフルカラートナー像が加熱定着される。
2次転写後の中間転写ベルト10上の2次転写残トナーは、ブレード又はブラシ等が配置された中間転写クリーニング装置15により回収される。そして、2次転写残トナーが除去された中間転写ベルト10は、繰り返し画像形成の1次転写に供される。
又、例えば黒単色のモノカラーモード(モノカラー画像形成)や2〜3色モードの場合は、必要な色の画像形成ユニットにおいて感光ドラムに対する画像形成が実行される。この時、不必要な画像形成ユニットにおける感光ドラムは空回転される。そして、そのトナー像が1次転写部T1にて中間転写ベルト10上に1次転写され、さらに2次転写部T2にて記録材Pに2次転写され、定着装置20へ導入される動作が実行される。
次に、定着装置20について説明する。図2に示すように、定着装置20は、回転可能な第一の回転体(像加熱部材である定着ローラ21、第二の回転体(加圧部材である加圧ローラ22、外部加熱部材を構成するベルト部材23を備える。このうちの定着ローラ21は、不図示の駆動源によって、矢印A方向に所定の速度、例えば500mm/secの周速で回転駆動される。また、加圧ローラ22は定着ローラ21の回転により矢印B方向に従動回転する。
このような定着ローラ21及び加圧ローラ22は、図3に示すように、円筒状金属製の芯金24a、24b、耐熱性の弾性層25a、25b、耐熱性の離型層26a、26bを内径側から順に重ねてなる。定着ローラ21の芯金24aは、例えば、外径74mm、厚み6mm、長さ350mmのアルミニウム製である。また、弾性層25aは、例えば厚さ3mmのシリコーンゴム(例えばJIS−A硬度20度)からなり、芯金24aの外周面を被覆している。また、離型層26aは、トナーとの離型性向上のため、例えば厚さ100μmのフッ素樹脂(例えばPFAチューブ)からなり、弾性層25aの表面を被覆している。
一方、加圧ローラ22の芯金24bは、例えば、外径54mm、厚み5mm、長さ350mmのステンレス製である。また、弾性層25bは、例えば厚さ3mmのシリコーンゴム(例えばJIS−A硬度20度)からなり、芯金24bの外周面を被覆している。また、離型層26bは、トナーとの離型性向上のため、例えば厚さ100μmのフッ素樹脂(例えばPFAチューブ)からなり、弾性層25bの表面を被覆している。
また、定着ローラ21の芯金24aの内部には、図2に示すように、第三加熱手段であり、通電により発熱する例えば定格電力1200Wのハロゲンヒータ27a(発熱体)が、定着ローラ21の幅方向(長手方向、軸線方向)ほぼ全体に亙って配置されている。そして、定着ローラ21の表面温度が所定の目標温度(第三目標温度)となるように内部から加熱している。なお、定着ローラ21の表面温度は、後述する第三温度検知部材であるサーミスタ28aによって検出される。そして、この検出温度に基づいて、制御手段であるCPU29(ヒータ制御器)によりハロゲンヒータ27aをON/OFF制御することで、所定の目標温度(第三目標温度)、例えば200℃に温度制御される。
一方、加圧ローラ22の芯金24bの内部にも、図2に示すように、加圧部材加熱手段であり、通電により発熱する例えば定格電力300Wのハロゲンヒータ27b(発熱体)が、加圧ローラ22の幅方向(長手方向、軸線方向)ほぼ全体に亙って配置されている。そして、加圧ローラ22の表面温度が所定温度となるように内部から加熱している。なお、加圧ローラ22の表面温度は、後述する温度検知部材であるサーミスタ28bによって検出される。そして、この検出温度に基づいて、CPU29によりハロゲンヒータ27bをON/OFF制御することで、所定の目標温度、例えば130℃に温度制御される。
また、加圧ローラ22は、不図示の加圧手段により、定着ローラ21に所定圧力で加圧され、定着ローラ21と定着ニップ部N1を形成し、矢印B方向に定着ローラ21に従動回転される。そして、記録材を定着ニップ部N1で挟持搬送する。なお、定着ニップ部N1の周方向の幅は、例えば、約10mmである。
また、ベルト部材23は、第一のローラ(第一ベルト加熱部材である外部加熱ローラ31及び第二のローラ(第二ベルト加熱部材である外部加熱ローラ32に張架されている。これら外部加熱ローラ31、32は、図4に示すように、例えば、外径30mm、厚み3mm、長さ350mmの円筒状金属製(例えばアルミニウム製)の芯金33a、33bを備える。芯金33a、33bの外周面は、ベルト部材23の内周面との摩耗を低減するため例えば厚さ20μmのフッ素樹脂(例えばPFAチューブ)などの耐熱性の摺動層34a、34bにより被覆されている。
このような外部加熱ローラ31、32は、不図示の加圧手段により、定着ローラ21にベルト部材23を介して所定圧力で加圧される。そして、ベルト部材23を定着ローラ21の表面に接触させ、外部加熱接触部N2を形成する。ベルト部材23及び外部加熱ローラ31、32は、定着ローラ21に対して、矢印C及び矢印D方向に従動回転する。なお、外部加熱接触部N2の周方向の幅は、例えば、約40mmである。また、外部加熱ローラ31、32は、ベルト部材23の回転方向に関して外部加熱接触部N2を挟むように配置される。そして、このうちの外部加熱ローラ(上流ローラ)31が外部加熱接触部N2の上流に隣接するように、外部加熱ローラ(下流ローラ)32が外部加熱接触部N2の下流に隣接するように、それぞれ配置されている。したがって、外部加熱ローラ32は、定着ローラ21の回転方向において外部加熱ローラ31よりも下流側であって定着ニップ部N1よりも上流側に配置される。
また、ベルト部材23は、図5に示すように、無端状の金属製の基材35a、耐熱性の摺動層35bを内径側から順に重ねてなる。このうちの基材35aは、例えば、外径60mm、厚み50μm、長さ350mmのステンレス製である。また、摺動層35bは、トナーとの付着を低減するため、例えば厚さ20μmのフッ素樹脂(例えばPFAチューブ)からなり、基材35aの外周面を被覆している。
また、上流ローラ31の内部(第1張架ローラ内)には、第一加熱手段であり、通電により発熱する例えば定格電力600Wのハロゲンヒータ36が、上流ローラ31の幅方向ほぼ全体に亙ってそれぞれ配置されている。また、下流ローラ32の内部(第2張架ローラ内)には、第二加熱手段であり、通電により発熱する例えば定格電力1000Wのハロゲンヒータ37が、下流ローラ32の幅方向ほぼ全体に亙ってそれぞれ配置されている。本実施形態の場合、このように、ハロゲンヒータ(上流ヒータ)36に供給する電力の最大値を、下流に配置されるハロゲンヒータ(下流ヒータ)37に供給する電力の最大値よりも小さくなるようにそれぞれのヒータ36、37に供給される電力が設定されている。そして、ベルト部材23の表面温度が所定の目標温度となるように内部から加熱している。また、本実施形態の場合、上流ヒータ36の電力(発熱量)を下流ヒータ37の電力(発熱量)よりも小さくしているが、下流ヒータ37の電力は上流ヒータ36の電力を低くした分、大きくするようにしている。なお、上述の幅方向は、ローラの長手方向、軸線方向でもある。
また、ベルト部材23の表面温度は、後述する第一温度検知部材であるサーミスタ38及び第二温度検知部材であるサーミスタ39によって検出される。このうちのサーミスタ(上流サーミスタ)38は、ベルト部材23の外周面のうち、上流ローラ31により張架される第1領域(上流領域)D1に接触するように配置される。上流領域D1が、上流ローラ31がベルト部材23に接触する領域である。また、サーミスタ(下流サーミスタ)39は、ベルト部材23の外周面のうち、下流ローラ32により張架される第2領域(上流領域)D2に接触するように配置される。下流領域D2が、下流ローラ32がベルト部材23に接触する領域である。これら上流領域D1及び下流領域D2は、ベルト部材23の回転方向に関して外部加熱接触部N2を挟むように配置される。また、上流サーミスタ38により検知した温度に基づいて上流ヒータ36を、下流サーミスタ39により検知した温度に基づいて下流ヒータ37を、それぞれCPU29によりON/OFF制御する。これにより、ベルト部材23の表面温度を、所定の目標温度(第一目標温度、第二目標温度)、例えば220℃に温度制御する。
なお、本実施形態の場合、上流ローラ31と下流ローラ32の外径は同じであり、上流領域D1と下流領域D2の面積も同じである。また、上流領域D1と下流領域D2の表面温度は同じ目標温度(第一目標温度、第二目標温度)で制御する。本発明では、同じ目標温度と言った場合、±5℃の範囲を示すものとする。即ち、最大で差が10℃となる範囲内とする。勿論、目標温度をほぼ同一(例えば±1℃以内)となるようにしても良い。但し、この目標温度は、適宜変更することも可能である。例えば、上流領域D1の目標温度(第一目標温度)を下流領域D2の目標温度(第二目標温度)よりも高く(例えば差が10℃よりも大きく)することもできる。上流領域D1の目標温度を高くすれば上流ヒータ36の通電時間をより長くできる。要は、このような目標温度の設定は、各ヒータ36、37の設定電力(発熱量)との関係で、外部加熱接触部N2で必要な熱量を定着ローラ21に供給でき、且つ、上流ヒータ36の通電時間を確保して温度ムラが生じにくい範囲で適切に行う。
上述のような各サーミスタ28a、28b、38、39による各ヒータ27a、27b、36、37の制御をまとめれば、図6に示すブロック図のようになる。即ち、各サーミスタ28a、28b、38、39により検知した温度に基づいて、CPU29が各ヒータ27a、27b、36、37をそれぞれON/OFF制御する。なお、各サーミスタの設置位置は、それぞれ任意に設定できるが、対向する各ローラの幅方向中央部に配置することが好ましい。
また、各ヒータのON/OFF制御は、それぞれ、例えば図7に示すように行う。即ち、サーミスタにより検知される温度が時刻t71で下限設定温度まで低下すると、CPU29はヒータに通電を開始する。ヒータのONによって時刻t72でサーミスタにより検知される温度が上限設定温度に達すると、通電が停止され、ヒータがOFFされる。更に、時刻t73でサーミスタにより検知される温度が再び下限設定温度まで低下すると、ヒータへの通電が再開される。以降、このようなシーケンスを繰り返すことにより、サーミスタにより検知される温度(定着ローラ21、加圧ローラ22、ベルト部材23の上流領域D1、下流領域D2の各表面温度)が、下限設定温度と上限設定温度との間になるように制御される。なお、上限設定温度は目標温度よりも例えば1℃高く、下限設定温度は目標温度よりも例えば1℃低く設定される。即ち、上限設定温度と下限設定温度の平均値が目標温度になっている。
上述のように構成される定着装置20の各ローラは、スタンバイ時とプリント時とで圧着又は離間動作を行う。この圧着・離間制御に関して説明する。スタンバイ時は、定着ローラ21の弾性層25a、及び、加圧ローラ22の弾性層25bの変形又は歪防止のため、加圧ローラ22、外部加熱ローラ31、32及びベルト部材23は、不図示の離間手段により定着ローラ21から離間される。一方、プリント中、即ち記録材上の画像の定着(加熱)動作中は、加圧ローラ22、外部加熱ローラ31、32及びベルト部材23は、不図示の加圧手段により定着ローラ21に圧着される。
なお、スタンバイ中に各ローラが離間せずに圧着したままとした場合、定着ニップ部N1及び外部加熱接触部N2での弾性層の変形又は歪がプリント中にも残存して、画像上に横スジや光沢スジ(光沢ムラ)等が発生して画像品質が低下してしまう。そのため、本実施形態のように、スタンバイ中に各ローラを離間するのが好適である。
また、前述したように、定着装置20は、画像形成部で記録材Pに形成された画像を記録材Pに定着させる。即ち、図2で示すように、トナーKを担持した記録材Pが矢印E方向に搬送され、定着ニップ部N1に導入される。そして、この記録材Pが定着ニップ部N1を通過することにより、加熱・加圧され、トナーKが記録材Pに加熱定着される。この際、定着ローラ21表面の定着ニップ部N1で記録材Pに熱が奪われて温度低下した部位は、ハロゲンヒータ27aからの熱量、及び外部加熱接触部N2により加熱されて、所定温度に上昇する。その後、再び定着ニップ部N1で記録材Pに熱を与えることを繰り返して、定着動作が行われる。一方、ベルト部材23の外部加熱接触部N2で定着ローラ21に熱が奪われて温度低下した部位は、下流ローラ32との接触部で加熱され、更に上流ローラ31との接触部で加熱されて、所定温度に上昇する。その後、再び外部加熱接触部N2で定着ローラ21に熱を与えることを繰り返して、定着動作が行われる。
このような本実施形態によれば、上流ヒータ36に供給する電力の最大値を、下流に配置された下流ヒータ37に供給する電力の最大値よりも小さくなるようにそれぞれのヒータ36、37に供給する電力を設定している。このため、上流ヒータ36への通電時間を長くできる。即ち、上流ヒータ36により加熱される上流領域D1は、下流ヒータ37により加熱されたベルト部材23が到達し、外部加熱接触部N2により熱を奪われる前である。このため、上流ヒータ36の発熱量が大きいと、上流領域D1の表面温度が短時間で上限設定温度に到達してしまう。これに対して、本実施形態のように上流ヒータ36に供給する電力の最大値を小さくすれば、上流領域D1の表面温度が上限設定温度に到達するまでの時間、即ち、通電時間を長くできる。
このため、ベルト部材23表面の温度が短時間で上昇する温度ムラが抑えられる。言い換えれば、時間に対する温度上昇の勾配が緩やかになり、急激に温度変化が生じる部分をなくすことができる。この結果、この温度ムラが抑えられた状態で外部加熱接触部N2で定着ローラ21が加熱されるため、画像加熱ムラの発生を低減できる。
また、上流領域D1と下流領域D2の目標温度を同じ目標温度とすることにより、上流ヒータ36への通電時間をより長くできる。即ち、上流領域D1の目標温度を下流領域D2の目標温度をよりも低く設定した場合、上流領域D1への通電時間を長くしにくいが、両領域D1、D2の目標温度を同じとすれば、供給する電力が小さい上流ヒータ36への通電時間を長くできる。また、前述したように、上流ヒータ36への通電時間を長くすべく、上流領域D1の目標温度を下流領域D2の目標温度を高くしても良い。
また、本実施形態の場合、各ヒータ36、37を各ローラ31、32内に配置しているため、各ヒータ36、37を効率良く配置できる。但し、各ヒータ36、37を各ローラ31、32の外部に、例えば、ベルト部材23の外周面に対向するように配置することもできる。但し、この場合、各ヒータ36、37の設置スペースを確保する必要がある。
また、本実施形態の場合、上流ヒータ36に供給する電力の最大値を下流ヒータ37に供給する電力の最大値よりも小さくしているが、下流ヒータ37に供給する電力は上流ヒータ36の発熱量を低くした分、大きくするようにしている。このため、定着性能の維持を図れる。即ち、定着性能を維持するためには、ベルト部材23を加熱する全体の発熱量を確保する必要がある。本実施形態では、上流ヒータ36の発熱量が低くなる分、下流ヒータ37の発熱量を大きくしているため、ベルト部材23により加熱される定着ローラ21の表面温度が、定着性を維持できる最下点温度以上に維持でき、定着性能の維持を図れる。したがって、本実施形態の場合には、定着性能維持、温度ムラ緩和を達成可能な定着装置を提供することができる。
また、上流ヒータ36の定格電力(発熱量)は、下流ヒータ37の定格電力(発熱量)に対して、20%以上減少させることが好ましい。これにより、上述のような温度ムラ緩和の効果をより得易くなる。即ち、20%未満の減少であれば、温度ムラの緩和を十分に図れない場合があるが、20%以上の減少とすれば、より確実に温度ムラの緩和を図れる。即ち、「下流ヒータ37の定格電力≧上流ヒータ36の定格電力×1.2」とするとより好適である。但し、上流ヒータ36の発熱量が小さ過ぎると、下流ヒータ37の発熱量を大きくしたとしても、上流領域D1の温度を適切な温度まで上昇させられない可能性がある。したがって、上流ヒータ36の下流ヒータ37に対する発熱量の減少率は、この点を考慮して定める。
また、本実施形態では、接触領域D1、D2の目標温度を、定着装置部材(サーミスタやPFAチューブ等)の耐熱性の上限から220℃で同一とした。但し、ベルト部材23の温度が低いと定着ローラ21を昇温させる加熱能力が低下するので、接触領域D1、D2の目標温度は、耐熱性ぎりぎりの高温に設定するのが好適である。
また、本実施形態では、像加熱部材として内部に加熱源を具備した定着ローラを採用したが、定着ローラに加熱手段を具備せず、ベルト部材のみで定着ローラを加熱する構成でも本発明の効果は同様である。また、本実施形態では、加圧部材として、内部に加熱源を具備した加圧ローラを採用したが、加圧ローラに加熱手段を具備しない構成でも本発明の効果は同様である。また、本実施形態では、加圧部材として、芯金上に弾性層を具備した加圧ローラを採用したが、加圧ベルトや、又は弾性層の無い加圧ローラ及び加圧ベルト等の他の形態でも本発明の効果は同様である。
また、本実施形態では、加熱手段としてハロゲンヒータを採用した。しかし、加熱手段としてハロゲンヒータ以外の電磁誘導加熱方式や面状発熱体等の他の加熱手段でも、複数の加熱手段を具備する構成であれば本発明の効果は同様である。なお、この場合に、加熱手段への電力供給がOFFされない構造もあるが、供給される電力が最大値の場合にON、最小値の場合にOFFと仮定し、上述の場合と同様に制御すれば、同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、1つの張架ローラ内に、1つのハロゲンヒータを具備する構成を採用した。しかし、第1及び第2張架ローラ(31、32)が複数のハロゲンヒータを具備する装置では以下のようにすることで、本発明の効果を得ることができる。即ち、第1張架ローラ31内に具備されるハロゲンヒータの定格電力の合計を、第2張架ローラ32内に具備されるハロゲンヒータの定格電力の合計よりも小さくすれば良い。
また、本実施形態では、各ハロゲンヒータへは各々の定格電力と同じ電力が供給される。但し、定格電力未満の電力を供給する場合であっても、上流ヒータ36に供給する最大電力を、下流ヒータ37に供給する最大電力よりも小さくすることで本発明の効果を得ることができる。
更に、第一及び第二ベルト加熱部材(張架ローラ31、32)が複数のハロゲンヒータを具備する場合であって、定格電力未満の電力を供給する場合にも本発明の効果を得ることはできる。つまり、張架ローラ31内に具備されるハロゲンヒータ36へ供給される電力の合計の最大値を、張架ローラ32内に具備されるハロゲンヒータ37のへ供給される電力の合計の最大値よりも小さくすれば良い。
なお、上述の構成は、ベルト部材23を加熱する加熱手段が3個以上であっても同様である。例えば、ベルト部材23を定着ローラ21に圧するように3個のローラを定着ローラ21の回転方向に並べて配置し、それぞれのローラ内に加熱手段を設けた構成が考えられる。この場合、上流ローラと下流ローラとの間に存在する中間ローラの加熱手段に供給する電力の最大値を次のようにすることが好ましい。即ち、中間ローラの加熱手段に供給する電力の最大値を、上流ローラの加熱手段に供給する電力の最大値よりも大きく、且つ、下流ローラの加熱手段に供給する電力の最大値よりも小さくなるように、各加熱手段に供給する電力を設定する。
<第1の実施形態の効果の確認>
上述のような本実施形態の効果を確認するために行った実験について説明する。この実験では、本実施形態に対して、上流ヒータ36及び下流ヒータ37の定格電力が異なる比較例1〜3を用意した。なお、本実施形態及び比較例1〜3では、各ヒータ36、37の定格電力に等しい電力が各ハロゲンヒータへ供給される。また、実験では、記録材として秤量300g/mのA4サイズ紙を横方向に、100ppm(ppm=page per minute)で連続通紙した。
<比較例1>
まず、比較例1として、上流ヒータ36及び下流ヒータ37の発熱量が同じで、それぞれの定格電力が600Wとした構造について説明する。即ち、上流ローラ31の上流ヒータ36の定格電力=600W、下流ローラ32の下流ヒータ37の定格電力=600Wとした場合を説明する。
図8は、比較例1において、プリント開始後の定着ローラ21の温度変化を表す図である。スタンバイ中に温度T1に調整されていた定着ローラ21は、プリントが開始されて記録材が定着ニップ部N1に達すると温度が下降し、通紙枚数C81では温度は最下点温度T3に到達する。これは、定着ローラ21の表面温度をT1に維持しようと、ハロゲンヒータ27aが点灯しても、芯金24aや熱伝導率の低い弾性層25aに熱が遮られて、定着ローラ21の表面温度が上昇するのが遅延するためである。また、通紙開始時から通紙枚数C81まで、ハロゲンヒータ27a、27b、36、37は全点灯していた。そして、通紙枚数C82を過ぎると、定着ローラ21の温度は最下点温度T3から上昇し、通紙枚数C83で温度T1に達して定常状態(平衡状態)となった。
比較例1では、T1=200℃、T3=175℃である。ここで、定着ローラ21の表面温度T2=180℃が定着性を満足できる許容範囲の下限であるため、比較例1における最下点温度T3=175℃では定着性は許容範囲外である。定着ローラ21の表面温度が最下点温度T3の時、上流領域D1の温度=210℃であり、ベルト部材23の設定温度220℃より低下していた。よって、ベルト部材23の加熱源であるハロゲンヒータ36、37の合計電力(外部加熱部の総電力)=1200Wは、電力が不足しており、外部加熱部の総電力をより大きくする必要があることがわかった。
また、定常状態である定着ローラ21の温度=T1時の各サーミスタ28b、38、39の検知温度は、加圧ローラ22の表面温度=130℃、上流領域D1の温度=220℃、下流領域D2の温度=220℃であった。また、接触領域D1、D2の温度は、目標温度220℃に温調されていた。
図9は、比較例1の定常状態における上流ヒータ36への通電のON/OFFと、その際の上流領域D1の温度変化を示す図である。時間t91において上流領域D1の表面温度が下限設定温度に低下し、上流ヒータ36の通電がONされた。上流ヒータ36へ供給される電力は600Wと少ないため、t91からt92までの長い時間に緩やかに、上流領域D1の温度は上限設定温度に到達した。この場合、長い時間でベルト部材23が暖められるため、ベルト部材23の表面温度ムラは目立たなかった。そのため、外部加熱接触部N2でベルト部材23と接触する定着ローラ21の表面温度ムラも目立たなかった。
<比較例2>
次に、比較例2として、上流ヒータ36及び下流ヒータ37の発熱量が同じで、それぞれの定格電力が800Wとした構造について説明する。即ち、上流ローラ31の上流ヒータ36の定格電力=800W、下流ローラ32の下流ヒータ37の定格電力=800Wとした場合を説明する。
図10は、比較例2において、プリント開始後の定着ローラ21の温度変化を表す図である。スタンバイ中に温度T1に調整されていた定着ローラ21は、プリントが開始されて記録材が定着ニップ部N1に達すると温度が下降し、通紙枚数C101では温度は最下点温度T2に到達する。また、比較例1と同様、通紙開始時から通紙枚数C101まで、各ヒータ27a、27b、36、37は全点灯していた。そして、通紙枚数C102を過ぎると、定着ローラ21の温度は最下点温度T2から上昇し、通紙枚数C103で温度T1に達して定常状態(平衡状態)となる。比較例2では、T1=200℃、T2=180℃である。
ここで、最下点温度T2(>T3)は、定着を満足できる許容範囲の下限であり、この温度で定着性は許容範囲内であった。これは、比較例1と比べて、ベルト部材23の総定格電力が大きく、接触領域D1、D2でベルトに供給される熱が大きいために起こる。最下点温度T2が定着性の許容範囲下限であることから、ベルト部材23の加熱源であるヒータ36、37の合計電力(外部加熱部の総電力)=1600Wは、連続通紙時の最下点温度において、定着性が許容範囲になる下限の電力であることがわかった。
また、定常状態である定着ローラ21の温度=T1時の各サーミスタ28b、38、39の検知温度は、以下のようであった。即ち、加圧ローラ22の表面温度=130℃、上流領域D1の温度=220℃、下流領域D2の温度=220℃であり、比較例1と同様、接触領域D1、D2の温度は、目標温度220℃に温調されていた。
図11は、比較例2の定常状態における上流ヒータ36への通電のON/OFFと、その際の上流領域D1の温度変化を示す図である。時間t111において上流領域D1の表面温度が下限設定温度に低下し、上流ヒータ36の通電がONされた。上流ヒータ36へ供給される電力は800Wと多いため、t111からt112までの短時間に、上流領域D1の温度は上限設定温度に到達した。この場合、短時間でベルト部材23は暖められるため、ベルト部材23の表面温度ムラは目立ってしまった。そのため、外部加熱接触部N2でベルト部材23と接触する定着ローラ21の表面に、ベルト部材23の表面温度ムラが転写されて、定着ローラ21の表面にも、温度ムラが発生してしまった。よって、定常状態における定着ローラ21の表面温度ムラを軽減するためには、ハロゲンヒータ36、37のいずれかの定格電力を小さくする必要があることがわかった。
<比較例3>
次に、比較例3として、上流ヒータ36の発熱量が下流ヒータ37の発熱量よりも大きくした構造について説明する。即ち、上流ヒータ36の定格電力=1000W、下流ヒータ37の定格電力=600Wとした場合を説明する。なお、この比較例3での定着ローラ21の温度推移は、比較例2と同様であった。即ち、前述の図10に示すように、スタンバイ中に温度T1に調整されていた定着ローラ21は、プリントが開始されて記録材が定着ニップ部N1に達すると温度が下降し、通紙枚数C101では温度は最下点温度T2に到達した。また、比較例1と同様、通紙開始時から通紙枚数C101まで、各ヒータ27a、27b、36、37は全点灯していた。そして、通紙枚数C102を過ぎると、定着ローラ21の温度は最下点温度T2から上昇し、通紙枚数C103で温度T1に達して定常状態(平衡状態)となった。比較例3でも、T1=200℃、T2=180℃である。つまり、ベルト部材23の加熱源であるハロゲンヒータ36、37の合計電力(外部加熱部の総電力)が、比較例2と同様、1600Wであるため、最下点温度がT2になった。
また、定常状態である定着ローラ21の温度=T1時の各サーミスタ28b、38、39の検知温度は、比較例1、2と同様であった。即ち、加圧ローラ22の表面温度=130℃、上流領域D1の温度=220℃、下流領域D2の温度=220℃であり、接触領域D1、D2の温度は、目標温度220℃に温調されていた。
図12は、比較例3の定常状態における上流ヒータ36への通電のON/OFFと、その際の上流領域D1の温度変化を示す図である。時間t121において上流領域D1の表面温度が下限設定温度に低下し、上流ヒータ36の通電がONされた。上流ヒータ36へ供給される電力は、比較例2と比べて、1000Wと更に多いため、t121からt122までの更に短い時間で、上流領域D1の温度は上限設定温度に到達した。この場合、比較例2に比べて、更に短時間でベルト部材23は暖められるため、ベルト部材23の表面温度ムラは悪化した。そのため、外部加熱接触部N2でベルト部材23と接触する定着ローラ21の表面には、比較例2に比べて更に悪化した温度ムラが生じた。これは、ベルト部材23の表面温度ムラが転写されて、定着ローラ21の表面にも、温度ムラが発生してしまうためである。
以上の各比較例から、外部加熱接触部N2直前の上流領域D1で発生したベルト部材23の表面温度のムラが、外部加熱接触部N2で定着ローラ21に転写されて、定着ローラ21の表面温度のムラが発生していることがわかった。よって、定常状態における定着ローラ21の表面温度ムラを軽減するためには、外部加熱接触部N2直前の上流領域D1を加熱する上流ヒータ36の定格電力を小さくする必要があることがわかった。
<実施例1>
次に、本実施形態を満たす実施例1の構成を説明する。本実施例では、上流ヒータ36の定格電力=600W、下流ヒータ37の定格電力=1000Wとした。なお、本実施例での定着ローラ21の温度推移は、比較例2、3と同様であった。即ち、前述の図10に示すように、スタンバイ中に温度T1に調整されていた定着ローラ21は、プリントが開始されて記録材が定着ニップ部N1に達すると温度が下降し、通紙枚数C101では温度は最下点温度T2に到達した。また、比較例1と同様、通紙開始時から通紙枚数C101まで、各ヒータ27a、27b、36、37は全点灯していた。そして、通紙枚数C102を過ぎると、定着ローラ21の温度は最下点温度T2から上昇し、通紙枚数C103で温度T1に達して定常状態(平衡状態)となった。本実施例でも、T1=200℃、T2=180℃である。つまり、ベルト部材23の加熱源であるハロゲンヒータ36、37の合計電力(外部加熱部の総電力)が、比較例2、3と同様、1600Wであるため、最下点温度がT2になった。
また、定常状態である定着ローラ21の温度=T1時の各サーミスタ28b、38、39の検知温度は、比較例1〜3と同様であった。即ち、加圧ローラ22の表面温度=130℃、上流領域D1の温度=220℃、下流領域D2の温度=220℃であり、接触領域D1、D2の温度は、目標温度220℃に温調されていた。
また、本実施例の定常状態における上流ヒータ36への通電のON/OFFと、その際の上流領域D1の温度変化は、比較例1と同様であった。即ち、前述の図9に示すように、時間t91において上流領域D1の表面温度が下限設定温度に低下し、上流ヒータ36の通電がONされた。上流ヒータ36へ供給される電力は、比較例1と同様、600Wであり、t91からt92までの長い時間に緩やかに、上流領域D1の温度は上限設定温度に到達した。この場合、長い時間でベルト部材23は暖められるため、ベルト部材23の表面温度ムラは目立たなかった(温度ムラが抑えられた)。そのため、外部加熱接触部N2でベルト部材23と接触する定着ローラ21の表面温度ムラも目立たなかった。
また、下流領域D2を加熱する下流ヒータ37へ供給される電力は1000Wであるため、下流領域D2で発生したベルト部材23の表面温度のムラは目立つものであったが、この表面温度ムラは上流領域D1通過時に良化してしまうことがわかった。つまり、定着ローラ21の表面温度のムラは、外部加熱接触部N2直前の上流領域D1で発生したベルト部材23の表面温度ムラが転写されることが主原因であることがわかった。そして、下流領域D2で発生したベルト部材23の表面温度ムラは、外部加熱接触部N2に到達する前に低減してしまうため、定着ローラ21に転写されないということがわかった。
上述のように本実施例では、定着ローラ21(ベルト部材23)の回転方向下流の下流ヒータ37の定格電力を大きく、定着ローラ21の回転方向上流の上流ヒータ36の定格電力を小さくした。そして、定着性能維持(最下点温度維持)と温度ムラ緩和を行うことが可能な定着装置を提供することができた。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図13ないし図16を用いて説明する。本実施形態は、前述の第1の実施形態でのベルト部材を加熱する加熱手段の定格電力の関係において、小サイズ紙を通紙した時に発生する非通紙部昇温の低減と、定着部材(像加熱部材)の最下点温度低下防止とを効率的に達成する構成に関するものである。なお、本実施形態においても、各ハロゲンヒータには各々の定格電力と等しい電力が供給される。
定着装置は、小サイズ紙を通紙した場合、定着ニップ部内で所定サイズの記録材が通過する通過領域(通紙部)である通紙部から幅方向に外れたこの小サイズ(所定サイズ)外領域(非通紙部)で昇温が発生する。これは、通紙部においては、定着部材又は加圧部材の熱を記録材が奪い、定着性を確保するために、熱が供給されて定着部材又は加圧部材は所定の温度に維持される。一方、非通紙部においては、定着部材又は加圧部材の熱が奪われずに、熱が供給され続けるため、定着ローラ(定着部材)、加圧ローラ(加圧部材)、サーミスタなどの定着装置部材の温度が上昇してしまう。このように生じる非通紙部昇温によって、定着装置部材の耐熱性を超えてしまう場合には、例えば弾性層や離型層、及びサーミスタ等が熱劣化によって破損するという問題が発生してしまう。
この非通紙部昇温対策としては、各定着装置部材の加熱源において、長手方向で発熱分布の異なる加熱源を複数具備する構成が用いられる。この構成では、記録材のサイズに応じて、又は各定着装置部材の非通紙部に配置した温度検知手段の検知温度に応じて、非通紙部における加熱源の発熱を減少させる。このようにして、通紙部の定着装置部材の温度を維持したまま、非通紙部の定着装置部材の昇温が抑えられる。
このような非通紙部昇温対策を施した本実施形態の定着装置20Aについて、以下に説明するが、前述の第1の実施形態の定着装置20と同様の構成及び作用の部材は共通の番号を付して説明を省略する。なお、本実施形態の画像形成装置は、中央通紙基準であり、記録材のサイズに拘らず、記録材のローラ幅方向中央部と定着装置20Aの定着ローラ21、加圧ローラ22及びベルト部材23の幅方向中央部とを略一致させた状態で、記録材の定着動作を行う。このため、本実施形態では、定着ローラ21、加圧ローラ22及びベルト部材23の幅は互いにほぼ同じとし、互いの幅方向中央部も略一致させている。
本実施形態の定着装置20Aは、第1の実施形態の定着装置20とほぼ同様であるが、各ローラの加熱手段として、2本のハロゲンヒータを配置しているのが異なる。図13に示すように、定着ローラ21内には、通電により発熱するそれぞれ例えば定格電力600Wのハロゲンヒータ27aA、27aBが、定着ローラ21の幅方向ほぼ全体に亙って配置されている。ハロゲンヒータ27aA、27aBの定格電力合計は、1200Wである。但し、ハロゲンヒータ27aA、27aBは互いに幅方向の発熱分布を異ならせている。
まず、ハロゲンヒータ27aAは、所定サイズの記録材が通過する通過領域(通紙部)から外れた所定サイズ外領域(非通紙部)よりも、通紙部を加熱する部分の方が発熱量が大きい。本実施形態の場合、小サイズの記録材が通過するローラの幅方向中央部分が通紙部で、小サイズの記録材が通過する部分から外れたローラの幅方向両端部部分が非通紙部である。
したがって、ハロゲンヒータ27aAは、図14に示すように、定格電力が入力された時のローラ幅方向中央部分を加熱する部分の発熱量に対して、ローラ幅方向両端部分を加熱する部分の発熱量が、例えば30%になるように調整されている。即ち、ハロゲンヒータ27aAに定格電力を入力した時の両端部の発熱量は、中央部の発熱量に比べて小さい。具体的には、ハロゲンヒータ27aAを構成するフィラメントのピッチを中央部で小さく、両端部で大きくすることにより、ローラの幅方向に関する発熱量を調整している。以後、ハロゲンヒータ27aAは、メインヒータ27aAと称する。
一方、ハロゲンヒータ27aBは、所定サイズの記録材が通過する通過領域(通紙部)よりも、通紙部から外れた所定サイズ外領域(非通紙部)を加熱する部分の方が発熱量が大きい。したがって、ハロゲンヒータ27aBは、図15に示すように、定格電力が入力された時のローラ幅方向両端部分の発熱量に対して、ローラ幅方向中央部分の発熱量が、例えば30%になるように調整されている。即ち、ハロゲンヒータ27aBに定格電力を入力した時の中央部の発熱量は、両端部の発熱量に比べて小さい。具体的には、ハロゲンヒータ27aBを構成するフィラメントのピッチを両端部で小さく、中央部で大きくすることにより、ローラの幅方向に関する発熱量を調整している。以後、ハロゲンヒータ27aBは、サブヒータ27aBと称する。
また、定着ローラ21の表面温度は、定着ローラ21の通紙部に接触する温度検知手段としてのサーミスタ28aAによって検出される。そして、この検出温度に基づいて、温度制御(調整)手段としてのCPU(ヒータ制御器)29Aによってメインヒータ27aA及びサブヒータ27aBがON/OFFされ、所定の目標温度、例えば200℃にて制御される。この制御も第1の実施形態と同様に行われ、上限設定温度は目標温度よりも1℃高く、下限設定温度は目標温度よりも1℃低く設定される。
また、定着ローラ21の非通紙部に接触する温度検知手段としてのサーミスタ28aBによって、非通紙部の定着ローラ21表面温度を監視する。したがって、サーミスタ28aAは、通紙部の定着ローラ21の表面温度を所定温度に維持するように、メインヒータ27aA及びサブヒータ28aBを制御する温度制御用サーミスタであり、以後、メインサーミスタ28aAと称する。又、サーミスタ28aBは、非通紙部の定着ローラ21の表面温度を監視するサーミスタであり、以後、サブサーミスタ28aBと称する。
また、加圧ローラ22内には、図13に示すように、通電により発熱するそれぞれ例えば定格電力150Wのハロゲンヒータ27bA、27bBが、加圧ローラ22の幅方向ほぼ全体に亙って配置されている。ハロゲンヒータ27bA、27bBの定格電力の合計は、300Wである。但し、ハロゲンヒータ27bA、27bBは、上述の定着ローラ21のハロゲンヒータ27aA、27aBと同様に、幅方向の発熱分布を異ならせている。即ち、ハロゲンヒータ27bAを図14に示すような発熱分布とし、ハロゲンヒータ27bBを図15に示すような発熱分布としている。以後、ハロゲンヒータ27bAはメインヒータ27bAと、ハロゲンヒータ27bBはサブヒータ27bBと、それぞれ称する。
また、加圧ローラ22の表面温度は、加圧ローラ22の通紙部に接触する温度検知手段としてのサーミスタ28bAによって検出される。そして、CPU29Aによって、メインヒータ27bA及びサブヒータ27bBをON/OFFすることで、加圧ローラ22の表面温度は、所定の目標温度、例えば130℃にて制御される。この制御も第1の実施形態と同様に行われ、上限設定温度は目標温度よりも1℃高く、下限設定温度は目標温度よりも1℃低く設定される。
また、加圧ローラ22の非通紙部に接触する温度検知手段としてのサーミスタ28bBによって、非通紙部の加圧ローラ22の表面温度を監視する。したがって、サーミスタ28bAは、通紙部の加圧ローラ22の表面温度を所定温度に維持するように、メインヒータ27bA及びサブヒータ27bBを制御する温度制御用サーミスタであり、以後、メインサーミスタ28bAと称する。又、サーミスタ28bBは、非通紙部の加圧ローラ22の表面温度を監視するサーミスタであり、以後、サブサーミスタ28bBと称する。
また、外部加熱ローラ31、32内には、通電により発熱するそれぞれ例えば定格電力300Wのハロゲンヒータ36A、36B、及び、定格電力500Wのハロゲンヒータ37A、37Bが、外部加熱ローラ31、32の幅方向ほぼ全体に亙って配置されている。即ち、外部加熱ローラ(上流ローラ)31内には、それぞれ定格電力が300Wのハロゲンヒータ(上流ヒータ)36A、36Bが配置されている。また、外部加熱ローラ(下流ローラ)32内には、それぞれ定格電力が500Wのハロゲンヒータ(下流ヒータ)37A、37Bが配置されている。したがって、上流ヒータ36A、36Bの定格電力の合計は600Wであり、下流ヒータ37A、37Bの定格電力の合計は1000Wである。
但し、ハロゲンヒータ36A、37Aと、36B、37Bとは、上述の定着ローラ21のハロゲンヒータ27aA、27aBと同様に、幅方向の発熱分布を異ならせている。即ち、ハロゲンヒータ36A、37Aを図14に示すような発熱分布とし、ハロゲンヒータ36B、37Bを図15に示すような発熱分布としている。以後、ハロゲンヒータ36Aを上流メインヒータ36A、ハロゲンヒータ37Aを下流メインヒータ37Aと、ハロゲンヒータ36Bを上流サブヒータ36Bと、ハロゲンヒータ37Bを下流サブヒータ37Bと、それぞれ称する。本実施形態の場合、上流メインヒータ36A及び上流サブヒータ36Bの合計発熱量を、下流メインヒータ37A及び下流サブヒータ37Bの合計発熱量よりも小さくしている。なお、ベルト部材23の外周面のうち、通紙部に対応する部位を通紙対応部位、非通紙部に対応する部位を非通紙対応部位とする。
また、ベルト部材23の表面温度は、上流領域D1及び下流領域D2内の通紙対応部位に接触する温度検知手段としてのサーミスタ38A、39Aによって検出される。そして、ベルト部材23の表面温度は、CPU29Aによってメインヒータ36A、37A及びサブヒータ36B、37BがON/OFFされることで、所定の目標温度、例えば220℃にて制御される。この制御も第1の実施形態と同様に行われ、上限設定温度は目標温度よりも1℃高く、下限設定温度は目標温度よりも1℃低く設定される。
また、上流領域D1及び下流領域D2内の非通紙対応部位に接触する温度検知手段としてのサーミスタ38B、39Bによって、ベルト部材23の表面温度を監視する。したがって、サーミスタ38A、39Aは、それぞれ上流領域D1又は下流領域D2内の通紙対応部位の温度を所定温度に維持するように、メインヒータ36A、37A及びサブヒータ36B、37Bを制御する温度制御用サーミスタである。サーミスタ38A、39Aは、以後、メインサーミスタ38A、39Aと称する。又、サーミスタ38B、39Bは、それぞれ上流領域D1又は下流領域D2内の非通紙対応部位の温度を監視するサーミスタであり、以後、サブサーミスタ38B、39Bと称する。
また、本実施形態の場合、各ローラにおいて、各メインヒータ27aA、27bA、36A、37Aと、各サブヒータ27aB、27bB、36B、37Bの2本を同時にON(点灯)した場合には、ローラ幅方向で発熱量が略均一となるように設計されている。また、本実施形態の場合、サブサーミスタ28aB、28bB、38B、39Bのうちの少なくとも1個のサブサーミスタの検知温度に応じて、メインヒータに対するサブヒータの動作割合を、制御手段であるCPU29Aにより制御している。なお、上述のような各サーミスタによる各ヒータの制御をまとめれば、図16に示すブロック図のようになる。
次に、本実施形態の非通紙部昇温対策に関する制御について説明する。本実施形態では、定着装置20Aへの小サイズの記録材の通紙時に、各ローラ及びベルトのサブヒータ27aB、27bB、36B、37Bの点灯比率を低下させることにより、各ローラ及びベルトの非通紙部及び非通紙対応部位が昇温することを防止している。このサブヒータの点灯比率とは、ヒータ点灯時において、メインヒータに対してサブヒータを点灯する割合を示すものである。つまり、メインヒータへの通電時間に対するサブヒータへの通電時間の割合(動作割合)を示すものである。また、この点灯比率は、記録材情報、又は各ローラ及びベルトのサブサーミスタ28aB、28bB、38B、39Bの検知温度に応じて、又は記録材情報とサブサーミスタの検知温度との組み合わせに応じて変更される。なお、記録材情報としては、秤量(g/m)、紙種(普通紙、コート紙、OHP用紙、エンボス紙等)、サイズ(A3サイズ、A5サイズ等)等が挙げられる。また、点灯比率の変更は、ハロゲンヒータの場合、例えば時間分割制御が用いられる。時間分割制御は、例えば表1の点灯比率と時間分割制御の関係から決定される。
Figure 0005528223
点灯比率=50%の場合を例として説明する。各ローラ及びベルトの温度制御用の各メインサーミスタ28aA、28bA、38A、39Aが目標温度より低下すると、各メインヒータ27aA、27bA、36A、37Aと各サブヒータ27aB、27bB、36B、37BとがON(点灯)される。この時、メインヒータを全ON(点灯)させ、サブヒータは、2秒ON(点灯)と2秒OFF(消灯)とが繰り返される。
このように、幅方向中央部よりも幅方向両端部の発熱量が大きいサブヒータの点灯比率を低下させることによって、幅方向両端部の発熱量が減少し、非通紙部昇温を低減することができる。一方、幅方向中央部は、幅方向両端部よりも幅方向中央部の発熱量が大きいメインヒータを全ON(点灯)することによって、通紙部の温度は所定温度に維持され、定着性が確保される。なお、メインサーミスタが目標温度よりも上昇した場合には、メインヒータとサブヒータはOFF(消灯)する。
なお、各メインヒータと各サブヒータは、最大サイズ紙の通紙時にメインヒータ全ON、サブヒータ全ONで必要な電力に設定される。ここで、サブヒータの点灯比率を小さくすると電力不足が懸念される。しかし、サブヒータの点灯比率を小さくするのは、最大サイズ紙よりも小さい(特に定着装置20Aの幅方向の記録材幅が小さい)記録材を通紙することによる非通紙部昇温対策のためである。このため、小サイズ紙においては、定着ローラ21や加圧ローラ22から奪う熱量が最大サイズ紙と比較して小さくなる、即ち必要な電力が少なくなるため、サブヒータの点灯比率を小さくしても、通紙部の各ローラ及びベルトの温度が低下することは無い。ただし、極端にサブヒータの点灯比率を小さくすると、通紙部の各ローラ及びベルトの温度が目標温度より低下してしまう。このため、記録材情報(坪量、サイズ、紙種)に応じて、通紙部の各ローラ及びベルトの温度が目標温度より低下しない範囲で、サブヒータの点灯比率を設定する必要がある。
ここで、ベルト部材23の非通紙部昇温に関して説明する。小サイズ紙を通紙することにより、定着ローラ21の非通紙領域は熱が蓄積して非通紙部昇温が発生する。同様に、ベルト部材23、外部加熱ローラ31、32の非通紙対応部位においても、熱が蓄積して非通紙部昇温が発生する。
ベルト部材23の通紙対応部位は、定着ローラ21の温度低下した通紙部に熱が奪われるために、熱を供給して所定温度を維持する。一方、ベルト部材23の非通紙対応部位は、定着ローラ21が非通紙部昇温により高温となるために、熱が奪われずに蓄積して、非通紙部昇温が発生する。従って、記録材と接触しないベルト部材23においても、記録材と接触する定着部材や加圧部材と同様に、非通紙部昇温のレベルは定着部材や加圧部材に比較すると小さいレベルではあるが、非通紙部昇温が発生する。したがって、ベルト部材23の非通紙部昇温を防止することにより、定着ローラ21の非通紙部昇温も低減することができる。
このベルト部材23の非通紙部昇温を効率的に減少させ、かつ通紙時の表面温度ムラを防止する方法として、以下の方法が好適あることが本発明者の検討によって明らかになった。即ち、上流ローラ31内のサブヒータ36Bの点灯比率(以下、第1点灯比率と称する)を、下流ローラ32内のサブヒータ37Bの点灯比率(以下、第2点灯比率と称する)よりも大きくする。例えば、第1点灯比率=75%、第2点灯比率=33%とする。また、このようなサブヒータ27aB、27bB、36B、37Bの点灯比率は、紙サイズに応じて変更することが好ましい。
上述のような本実施形態によれば、小サイズ通紙時において、「第1点灯比率>第2点灯比率」とすることにより、効率的に非通紙部昇温を低減して、かつ定着ローラ21の最下点温度低下を防止して、良好な定着性を確保することができる。即ち、「上流ローラ31の定格電力<下流ローラ32の定格電力」の場合、小サイズ通紙時の非通紙部昇温対策として「第1点灯比率>第2点灯比率」とすることが必要である。
これは、非通紙部昇温を低減させるためには、定格電力が大きい方の外部加熱ローラのサブヒータ点灯比率を、定格電力が小さい方の外部加熱ローラのサブヒータ点灯比率より小さくすることが必要なためである。但し、最下点温度低下を防止するためには、ベルト部材温度が設定温度より低下しない範囲内で、外部加熱ローラ内のサブヒータ点灯比率を小さくすることが必要である。
また、「第1点灯比率>第2点灯比率」とした場合でも、点灯比率を加味したメインヒータとサブヒータを合算した実効電力において、「上流ローラ31の加熱源電力<下流ローラの加熱源電力」の関係を維持することも必要である。この関係を満たさない場合、前述の第1の実施形態で述べたように、ベルト部材表面に温度ムラが発生し、その温度ムラが定着ローラ表面に転写されて、定着ローラ表面温度にムラが発生する。
また、本実施形態のように、外部加熱ローラ内のサブヒータ点灯比率を小さくしても、第1の実施形態と比較して最下点温度が低下しない理由は以下のように考えられる。つまり、小サイズ紙の場合には、紙幅が小さいために、紙幅が大きい記録材と比較して、定着ローラ21から単位時間当たりに奪う熱量が小さい。また、非通紙部で蓄積及び昇温した熱量が通紙部に芯金を通して移動する。したがって、サブヒータ点灯比率を小さくして電力が小さくなっても、ベルト部材温度を維持することができる。
また、本実施形態では、記録材のサイズに応じて、サブヒータの点灯比率を変更する構成としたが、非通紙対応部位の温度を検知して、段階的に点灯比率を変更すると、さらに非通紙部昇温低減と最下点温度低下防止が可能である。例えば、後述する条件のリーガル紙通紙時において、第1点灯比率=100%、第2点灯比率=100%でスタートして、サブサーミスタ38B又は39Bのどちらかが224℃を検知した時点に、例えば第1点灯比率=33%、第2点灯比率=75%に変更する。更に、サブサーミスタ38B又は39Bのどちらかが226℃を検知した時に、例えば第1点灯比率=25%、第2点灯比率=60%に変更する。
この場合には、非通紙対応部位が十分高温になってからサブヒータの点灯比率を小さくするので、通紙部に非通紙部の熱が回り込む量が大きく、最下点温度低下を防止する効果が大きくなる。更にサブヒータの点灯比率を、より小さくすることが可能となり、非通紙部昇温防止効果も大きくなる。
また、前述の第1の実施形態において、省電力の観点から「下流ヒータ37の定格電力≧上流ヒータ36の定格電力×1.2」が好適であると説明したが、この場合に対応して、電力比分をサブヒータ点灯比率に反映させると良い。よって、「下流ヒータ37A、37Bの少なくとも1つの加熱源の点灯比率×1.2≦上流ヒータ36A、36Bの少なくとも1つの加熱源の点灯比率」とすると好適である。
また、本実施形態では、加熱源としてハロゲンヒータを採用したために点灯比率という言葉を使用したが、加熱源として例えば、面状基材上に抵抗発熱体を塗布した面状発熱体の場合には、通電比率という言葉を使用しても良い。
更に、本実施形態では、メインヒータとサブヒータを同時ON(点灯)した場合、長手方向で発熱量が略均一となるように設計されたヒータを採用した。しかし、必ずしも略均一でなくても良く、例えばローラ端部からの放熱が大きい場合には、ローラ端部での発熱量が大きくなるようなメインヒータ及びサブヒータを採用しても効果は同様である。
<第2の実施形態の効果の確認>
上述のような本実施形態の効果を確認するために行った実験について説明する。この実験では、本実施形態に対して、上流サブヒータ36B及び下流サブヒータ37Bの点灯比率が異なる比較例4、5を用意した。また、何れの場合も、上述の第2の実施形態で説明したように、上流ヒータ36A、36Bの定格電力は何れも300Wで合計定格電力が600W、下流ヒータ37A、37Bの定格電力は何れも500Wで合計定格電力が1000Wとした。
なお、実験では、最大通紙可能幅が297mm(A4横の幅)の定着装置20Aに対して、小サイズ紙として、秤量300g/mのLGL紙(リーガル紙、幅215.9mm、長さ:355.6mm)を縦置きで約67ppmにより連続通紙した。実験条件としては、幅が小さく、長さが長いリーガル紙等を使用した方が、非通紙部昇温が生じ易く、厳しい条件と言える。
また、定着ローラ21及び加圧ローラ22は、サブヒータ27aB、27bBの点灯比率=50%とした。また、非通紙部温度はサブサーミスタ28aB、28bB、38B、39Bで検知されるが、非通紙部の上限温度は、弾性層や離型層等の定着装置部材の耐熱性を考慮して定める。実験では、サブサーミスタによる検知値で、定着ローラ21の表面温度=220℃、接触領域D1、D2の表面温度=230℃、外部加熱ローラ31、32の表面温度=240℃とした。なお、外部加熱ローラ31、32(上流ローラ31、下流ローラ32)の表面温度は、それぞれのローラ31、32にサーミスタを取り付けて測定した。
<比較例4>
まず、比較例4として、上流サブヒータ36Bの第1点灯比率=75%、下流サブヒータ37Bの第2点灯比率=75%で実験を行った。この時の定着ローラ21の最下点温度=T2(180℃、図10参照)で、記録材の定着性は問題無く、OKであった。また、T2時において、上流領域D1のメインサーミスタ38Aの検知温度=220℃で、ベルト部材23は設定温度を維持していた。
この場合、連続通紙の定常状態において、定着ローラ21の非通紙部温度=224℃、上流領域D1の非通紙部温度=234℃、下流ローラ32の非通紙部温度=245℃となり、上限温度を超えてしまう問題が発生した。上流ローラ31の非通紙部温度=238℃であり、上限温度以下でOKであった。即ち、比較例4では、定着ローラ21、ベルト部材23、下流ローラ32に関して、非通紙部昇温によって、部材の劣化を招く可能性があることがわかった。従って、点灯比率を、さらに低下させる必要がある。
<比較例5>
次に、比較例5として、第1点灯比率=50%、第2点灯比率=50%で実験を行った。この場合、連続通紙の定常状態において、定着ローラ21の非通紙部温度=218℃、上流領域D1の非通紙部温度=228℃となり、比較例4と比較すると、定着ローラ21、ベルト部材23に関して、非通紙部昇温は良化し、上限温度以下でOKであった。しかし、下流ローラ32に関しては、非通紙部温度=241℃で、まだ上限温度を超えてしまった。一方、上流ローラ31に関しては、非通紙部温度=234℃であり、上限温度以下でOKであった。これは、下流ローラ32内のサブヒータ37Bの定格電力(500W)が、上流ローラ31内のサブヒータ36Bの定格電力(300W)より大きいためである。即ち、サブヒータ36B、37Bの点灯比率を均等に低下させても、ベルト部材23の非通紙部昇温防止に比べて、下流ローラ32の非通紙部昇温防止には効果は少ない。
また、定着ローラ21の最下点温度はT5(175℃)で、T2(180℃、図10参照)よりも低下して記録材の定着性は悪化してしまった。定着ローラ21の最下点温度がT5時の上流領域D1のメインサーミスタ38Aの検知温度
=210℃であった。即ち、ベルト部材23が目標温度よりも低下したことによる外部加熱性能の低下により、定着ローラ21の最下点温度が低下してしまった。
よって、最下点温度低下防止のためには、サブヒータ36B、37Bのいずれかの点灯比率を大きくして、定着ローラ21の通紙部にベルト部材23から供給する熱を多くするする必要がある。また、下流ローラ32の非通紙部昇温を良化するためには、サブヒータ37Bの点灯比率(第2点灯比率)を下げる必要がある。したがって、第1点灯比率を大きくして、第2点灯比率を小さくする必要がある。
<実施例2>
次に、本実施形態を満たす実施例2について説明する。本実施例では、第1点灯比率=75%、第2点灯比率=33%とした。CPU29Aは、定着ローラ21の回転軸方向の長さが212.9mm以下の紙を使用する場合に、第1点灯比率=75%、第2点灯比率=33%とする。一方、定着ローラ21の回転軸方向の長さが212.9mmよりも長い紙を使用する場合には、第1点灯比率=100%、第2点灯比率=100%とする。
本実施例で、小サイズ紙を通紙した場合、連続通紙の定常状態において、各温度は、上限温度以下でOKであった。即ち、定着ローラ21の非通紙部温度=218℃、上流領域D1のサブサーミスタ38Bの検知温度=228℃、下流ローラ32の非通紙部温度=238℃、上流ローラ31の非通紙部温度=238℃であった。この時の定着ローラ21の最下点温度はT2(180℃、図10参照)で、記録材の定着性は問題無く、OKであった。また、T2時、上流領域D1のメインサーミスタ38Aの検知温度=220℃で、設定温度を維持していた。したがって、「第1点灯比率>第2点灯比率」とすることにより、非通紙部昇温低減と最下点温度低下防止を両立できた。
20、20A・・・定着装置(像加熱装置)/21・・・定着ローラ(像加熱部材)/22・・・加圧ローラ(加圧部材)/23・・・ベルト部材/29・・・CPU(制御手段)/31・・・上流ローラ(外部加熱ローラ、第一ベルト加熱部材)/32・・・下流ローラ(外部加熱ローラ、第二ベルト加熱部材)/36・・・上流ヒータ(ハロゲンヒータ、第一加熱手段)/36A・・・上流メインヒータ(ハロゲンヒータ、第一加熱手段)/36B・・・上流サブヒータ(ハロゲンヒータ、第一加熱手段)/37・・・下流ヒータ(ハロゲンヒータ、第二加熱手段)/37A・・・下流メインヒータ(ハロゲンヒータ、第二加熱手段)/37B・・・下流サブヒータ(ハロゲンヒータ、第二加熱手段)/38・・・上流サーミスタ(サーミスタ、第一温度検知部材)/38A・・・メインサーミスタ(サーミスタ、第一温度検知部材)/38B・・・サブサーミスタ(サーミスタ、第一温度検知部材)/39・・・下流サーミスタ(サーミスタ、第二温度検知部材)/39A・・・メインサーミスタ(サーミスタ、第二温度検知部材)/39B・・・サブサーミスタ(サーミスタ、第二温度検知部材)/D1・・・上流領域(第1領域)/D2・・・下流領域(第2領域)/K・・・トナー/N1・・・定着ニップ部/N2・・・外部加熱接触部/P・・・記録材

Claims (4)

  1. 記録材上のトナー画像をその間のニップ部にて加熱する第一の回転体及び第二の回転体と、
    前記第一の回転体の外周面に当接し前記第一の回転体を加熱する無端状のベルトと、
    前記ベルトの内側に配置され、前記ベルトを前記第一の回転体に向けて押圧する第一のローラと、
    前記ベルトの内側において前記第一の回転体の回転方向に沿って前記第一のローラよりも回転方向下流側に配置され、前記ベルトを前記第一の回転体に向けて押圧する第二のローラと、
    記第一のローラに内蔵され前記ベルト加熱する第一加熱手段と、
    記第二のローラに内蔵され前記ベルト加熱する第二加熱手段と、を有し、
    記第二加熱手段は、定格電力が前記第一加熱手段よりも大きいことを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記第一加熱手段及び前記第二加熱手段はそれぞれ複数の発熱体を有し、
    前記第二加熱手段が有する複数の発熱体の定格電力の合計値は、前記第一加熱手段が有する複数の発熱体の定格電力の合計値よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 前記第一のローラに対向配置され前記ベルトの温度を検知する第一温度検知部材と、
    前記第二のローラに対向配置され前記ベルトの温度を検知する第二温度検知部材と、
    前記第一の回転体に内蔵され前記第一の回転体を加熱する第三加熱手段と、
    前記第一の回転体の温度を検知する第三温度検知部材と、
    前記第一温度検知部材による検知温度が第一の目標温度となるように前記第一加熱手段への通電を制御し、且つ、前記第二温度検知部材による検知温度が第二の目標温度となるように前記第二加熱手段への通電を制御し、且つ、前記第三温度検知部材による検知温度が第三の目標温度となるように前記第三加熱手段への通電を制御する制御手段と、を有し、
    前記第一の目標温度及び前記第二の目標温度は前記第三の目標温度よりも高い温度であり、前記第一の目標温度と前記第二の目標温度は同じ温度であることを特徴とする請求項1又は2に記載の像加熱装置。
  4. 前記第二加熱手段の定格電力は前記第一加熱手段の定格電力の1.2倍以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の像加熱装置。
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