JP2005187190A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像形成装置から離れた場所にいる使用者が用紙トレイ上の用紙の確認や装置の動作確認を容易に行うことができるようにするとともに、用紙トレイの補助載置部を容易に展開でき、かつ暗い場所に設置されている場合であっても用紙トレイに人が衝突することがないように視認性を向上させた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 用紙を載置可能な載置面3aが設けられた用紙載置部3と、この用紙載置部3から1又は2以上の段階で展開可能に構成され、載置面3aを拡張する1又は2以上の補助載置面4aが設けられた可動式の補助載置部4とを有する用紙トレイ2を備え、用紙トレイ2の載置面3a及び補助載置面4aの明度は用紙の明度より低く、補助載置部4は、1又は2以上の補助載置面4aの少なくとも一部に用紙載置部3の載置面3aの明度より高い部分を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ装置、プリンタ等の画像形成装置であって、特に用紙載置部から突出可能な可動式の補助載置部を有する用紙トレイを備えた画像形成装置に関する。
複写機、ファクシミリ装置、プリンタ等の画像形成装置では、画像を記録するための記録紙を供給する際に、所定の給紙カセットに収納されているサイズや向きと異なるものを供給可能とするための手差給紙トレイを備えているのが一般的である。このような画像形成装置の手差給紙トレイとしては、例えば、画像形成装置本体の側面部に対して突出及び折り畳み可能に設けられた用紙載置部と、この用紙載置部に対してスライドさせて引き出し可能に設けられた補助載置部とを有してなるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、画像を記録した後の記録紙が排出される排紙トレイが画像形成装置本体の側面部に対して突出するように設けられているものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような画像形成装置の大半は、ベージュ色やアイボリー色等の明るい白色系統の色彩の外装を採用しており、手差給紙トレイや排紙トレイの色も、外装と同色又は同系色の白色系統となっている。また、これらの手差給紙トレイや排紙トレイを構成する用紙載置部及び補助載置部の色は、互いに同じ色であって、いずれも外装と同色又は同系色の白色系統となっている。これらの配色の仕方については、通用の技術であるため、先行技術文献は記載できない。
特開平9−188443号公報(第3−4頁、第1−3図)
上記のような従来の画像形成装置の白色系統の外装は、オフィスの室内のイメージを明るくすることには役立っている。しかしながら、手差給紙トレイや排紙トレイの色が外装と同じ白色系統であると、画像形成装置から離れた場所にいる使用者からは、白い用紙との区別がつき難く、手差給紙トレイに用紙が残っているか否か、或いは排紙トレイに用紙が排出されている状態、すなわち画像形成装置が動作中であるか否か等を確認することは困難である。特に、最近のオフィスでは、パソコンを使用している関係から部屋全体の照明は比較的暗めに設定されており、画像形成装置はそのような部屋の隅の暗い場所等に設置されている場合が多いことから、手差給紙トレイや排紙トレイ上の用紙の確認は困難な場合が多い。更に、最近の画像形成装置は静音設計が進んでいるために、画像形成装置が動作しているか否かをその動作音により判断することも困難な場合が多い。したがって、画像形成装置から離れた場所にいる使用者は、各自の机から画像形成装置の設置されている場所の近くまで歩いていって画像形成装置の動作状態等を確認する必要があった。
一方、白い用紙との区別を容易にするために画像形成装置の外装の色を黒色系統の色彩とした場合には、手差給紙トレイに用紙が残っているか否か、或いは排紙トレイに用紙が排出されている状態か否か等を確認することは容易になる。しかし、画像形成装置本体の側面部に折り畳み可能に設けられた手差給紙トレイや排紙トレイは、装置本体の側面部から突出させた状態で使用するものであり、更に補助載置部を引き出して大きく展開させることが可能なものもある。したがって、そのような黒色系統の色彩の画像形成装置が暗い場所等に設置され、装置本体の側面から手差給紙トレイや排紙トレイが突出した状態で放置された場合には、周囲を通過する人が気付かずに衝突し、手差給紙トレイや排紙トレイを破損してしまう可能性があった。
また、これらの手差給紙トレイや排紙トレイは、上記のとおり、画像形成装置本体の側面部に対して突出及び折り畳み可能に設けられた用紙載置部と、この用紙載置部に対してスライドさせて引き出し可能に設けられた補助載置部とを有するが、これらの用紙載置部と補助載置部とが互いに同じ色であることから、補助載置部を用紙載置部から引き出す際にどの部分に手をかけて引き出せばよいかが一目ではわかりにくいという問題もあった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像形成装置から離れた場所にいる使用者が用紙トレイ上の用紙の確認や装置の動作確認を容易に行うことができるようにするとともに、暗い場所に設置されている場合であっても用紙トレイに人が衝突することがないように視認性を向上させ、かつ用紙トレイの補助載置部を容易に展開できる画像形成装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の第1特徴構成は、用紙を載置可能な載置面が設けられた用紙載置部と、この用紙載置部から1又は2以上の段階で展開可能に構成され、前記載置面を拡張する1又は2以上の補助載置面が設けられた可動式の補助載置部とを有する用紙トレイを備え、前記用紙トレイの載置面及び補助載置面の明度は前記用紙の明度より低く、前記補助載置部は、1又は2以上の補助載置面の少なくとも一部に前記用紙載置部の載置面の明度より高い部分を有する点にある。
この第1特徴構成によれば、画像形成装置から離れた場所にいる使用者が、用紙トレイ上に用紙が残っているか否かや用紙が排出されている状態であって装置が動作中であるか否か等、用紙トレイ上の用紙の確認や装置の動作確認を容易に行うことができるとともに、画像形成装置が暗い場所に設置されている場合であっても用紙トレイに人が衝突することがないように視認性を向上させることができる。
ここで、前記補助載置部の補助載置面の前記用紙載置部の載置面の明度より高い部分は、1又は2以上の補助載置面を全て展開した状態で、前記用紙載置部の載置面から最も遠方にある補助載置面の少なくとも先端部を含むものとすると好適である。
前記用紙トレイの明度の設定としては、前記用紙の明度と前記用紙載置部の載置面の明度との差がJIS Z 8721の規格で3以上(より好ましくは5以上)であって、前記補助載置部の補助載置面の最も明度が高い部分の明度と前記用紙載置部の載置面の明度との差がJISZ 8721の規格で2以上(より好ましくは3以上)であると好適である。また、この設定は、一般的な用紙の明度が約9〜9.5であることに鑑みれば、前記用紙載置部の載置面の明度がJISZ 8721の規格で6以下(より好ましくは4以下)であって、前記補助載置部の補助載置面の最も明度が高い部分の明度と前記用紙載置部の載置面の明度との差がJISZ 8721の規格で2以上(より好ましくは3以上)である設定とすることも可能である。
なお、本発明に係る各部の色の設定について、特許請求の範囲及び明細書においては「明度」を用いて規定しているが、本発明の技術的範囲は、そのような規定の仕方により限定的に解釈されるべきではなく、明度に代えて他の規格や規定の仕方等により表わされたものまでも当然に含まれると解するべきである。例えば、「明度」の数値を「反射濃度」により表した場合には、上記の条件は概ね以下のようになる。すなわち、前記用紙トレイの反射濃度の設定としては、前記用紙載置部の載置面の反射濃度と前記用紙の反射濃度との差が0.4以上(より好ましくは0.8以上)であって、前記用紙載置部の載置面の反射濃度と前記補助載置部の補助載置面の反射濃度との差が0.4以上(より好ましくは0.6以上)であると好適である。また、この設定は、一般的な用紙の反射濃度が約0.1であることに鑑みれば、前記用紙載置部の載置面の反射濃度が0.5以上(より好ましくは0.9以上)であって、前記用紙載置部の載置面の反射濃度と前記補助載置部の補助載置面の反射濃度との差が0.4以上(より好ましくは0.6以上)である設定とすることも可能である。
本発明に係る画像形成装置の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記補助載置部は、前記用紙載置部に収納可能であり、収納状態で前記補助載置部の少なくとも1部が前記用紙載置部から露出し、この露出部の明度が前記用紙載置部の明度より高い点にある。
この第2特徴構成によれば、補助載置部の収納状態において、補助載置部の露出部の明度が、その周囲の用紙載置部の明度よりも高い明度で目立ち易くなっているので、補助載置部4を用紙載置部から展開する際に使用者が手をかけるべき部分がわかり易く、用紙トレイの展開を容易に行うことが可能となる。
本発明に係る画像形成装置の第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、前記用紙トレイは、前記画像形成装置本体の側面部に対して突出展開及び収納可能に構成され、この用紙トレイが収納される部分の周囲の前記側面部の明度が前記用紙の明度より低い点にある。
この第3特徴構成によれば、用紙トレイ上に載置された用紙の厚さを側方から確認し易くなるので、画像形成装置から離れた場所にいる使用者からでも用紙トレイ上に載置された用紙の有無及びその量を容易に確認することが可能となる。
本発明に係る画像形成装置の第4特徴構成は、上記第1から第3の何れかの特徴構成に加えて、前記用紙トレイは、可動式のガイド部材を有し、このガイド部材の明度は、前記用紙載置部の明度より高い点にある。
この第4特徴構成によれば、可動部分であるガイド部材の明度が、その周囲の用紙載置部の明度よりも高い明度で目立ち易くなっているので、補助載置部における用紙載置部の載置面の明度よりも高い明度を有する部分と合わせて可動部分が高い明度であるという規則性を持たせることができるので、使用者がガイド部材の操作や用紙トレイの展開の際に使用者が手をかけるべき部分が目立ち易くなり、それらの操作や展開を容易に行なうことが可能となる。
本発明に係る画像形成装置の第5特徴構成は、上記第1から第4の何れかの特徴構成に加えて、前記補助載置部は、前記用紙載置部の載置面に略直交する回転軸を中心に回転スライドすることにより展開可能に構成されている補助載置面を有する点にある。
この第5特徴構成によれば、補助載置部を展開する際に、使用者が補助載置部の補助載置面に手をかけて回転スライドさせるだけで容易に引き出して展開することが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係る画像形成装置1の手差給紙トレイ2の、全て展開した状態(a)、1段階目の記録紙載置部3のみを展開した状態(b)、及び収納した状態(c)をそれぞれ示す斜視図であり、図2は、手差給紙トレイ2の構成を示す斜視図である。
この手差給紙トレイ2は、記録紙を載置可能な載置面3aが設けられた記録紙載置部3と、この記録紙載置部3から2段階で展開可能に構成され、載置面3aを拡張する2つの補助載置面4a、5aが設けられた可動式の補助載置部4、5とを有する。本実施例及び以下の第2〜第5の実施例においては、「手差給紙トレイ2」が特許請求の範囲における「用紙トレイ」に相当し、「記録紙」が特許請求の範囲における「用紙」に相当し、「記録紙載置部3」が特許請求の範囲における「用紙載置部」に相当する。
図1(b)及び(c)に示すように、記録紙載置部3は、装置本体6の側面部6aに水平方向に配置された不図示の揺動軸回りに揺動することにより、側面部6aに対して突出展開及び収納可能に構成されている。記録紙載置部3が下方に揺動して突出展開された状態での上面が記録紙を載置可能な載置面3aとなっている。また、装置本体6の側面部6aには、記録紙載置部3の外形に応じた大きさの凹部6bが設けられており、記録紙載置部3が上方に揺動して凹部6b内に収納されるように構成されている。記録紙載置部3の載置面3a上には、装置本体6に供給する記録紙の幅合せを行うための可動式のガイド部材7が設けられている。
図1(a)及び(b)及び図2に示すように、補助載置部4、5は、記録紙載置部3から載置面3aに平行に引き出されて展開される1段目の第1補助載置部4と、この第1補助載置部4の先端部近傍に水平方向に配置された揺動軸5b回りに揺動して展開可能な2段目の第2補助載置部5とを有して構成されている。第1補助載置部4及び第2補助載置部5のそれぞれの展開状態での上面が、載置面3aを拡張する第1補助載置面4a及び第2補助載置面5aとなっている。また、第1補助載置部4の上面、すなわち第1補助載置面4aには、第2補助載置部5の外形に応じた大きさの凹部4bが設けられており、第2補助載置部5が記録紙載置部3に近づく方向に揺動して凹部4b内に収納されるように構成されている。第2補助載置部5の先端部には、凹部4b内に収納された第2補助載置部5を揺動展開する際に使用者が指をかけ易いようにするための切欠き5cが設けられている。また、第2補助載置部5が凹部4b内に収納された状態における切欠き5cの下方に位置する第1補助載置面4aの凹部4b内には、使用者が更に切欠き5cに指をかけ易いようにするために、切欠き5cと平面形状が略同形状の凹溝4cが設けられている。
そして、第2補助載置部5が第1補助載置部4の凹部4bに収納された状態であれば、図1(b)に示すように、第1補助載置部4は記録紙載置部3に対して収納可能となる。このように第1補助載置部4が記録紙載置部3に収納された状態、すなわち記録紙載置部3のみが突出展開されている状態(図1(b)の状態)において、第2補助載置部5の一部、具体的には第2補助載置部5の展開状態での下面における揺動軸5bのある基部近傍が記録紙載置部3の切欠き3bを通して載置面3a側に露出する露出部8となる。ここで、記録紙載置部3の切欠き3bは、第1補助載置部4が記録紙載置部3に収納された状態から第1補助載置部4を引き出して展開する際に使用者が指をかけ易いようにするとともに、露出部8を記録紙載置部3の載置面3a側に露出させるために、載置面3aの先端部を一定幅で切欠いて形成されている。
次に、本実施例に係る手差給紙トレイ2及びその周辺の装置本体6の側面部6aの明度の設定について説明する。なお、彩度及び色相については何ら限定されることはなく、自由に設定することが可能である。
手差給紙トレイ2の載置面3aを含む記録紙載置部3、第1補助載置面4aを含む第1補助載置部4、及び第2補助載置面5aを含む第2補助載置部5の明度は、いずれも記録紙の明度より低く設定されている。また、第2補助載置面5aを含む第2補助載置部5は、記録紙載置部3の載置面3aの明度より高い明度に設定されている。したがって、第2補助載置部5の露出部8の明度も記録紙載置部3の明度より高い明度に設定されることになる。記録紙載置部3の載置面3a上に設けられたガイド部材7の明度は記録紙載置部3の明度より高い明度に設定されている。記録紙載置部3が収納される凹部6b及びその周囲の装置本体6の側面部6aの明度は、記録紙の明度よりも低い明度に設定されている。
これらの手差給紙トレイ2及び装置本体の各部の明度の具体的な設定としては、記録紙の明度と記録紙載置部3の明度との差が3以上、好ましくは5以上であって、第2補助載置部5の明度と記録紙載置部3の明度との差が2以上好ましくは3以上となるように設定すると好適である。また、この設定は、一般的な記録紙の明度が約9〜9.5であることに鑑みれば、記録紙載置部3の明度が6以下、好ましくは4以下であって、第2補助載置部5の明度と記録紙載置部3の明度との2以上好ましくは3以上という設定であるともいえる。なお、本明細書における「明度」の値は、JISZ 8721「色の3属性による表示方法」の規格に基づく値を用いている。より具体的には、本実施例においては、記録紙載置部3、第1補助載置部4、及び装置本体6の側面部6aの明度を2とし、第2補助載置部5及びガイド部材7の明度を6とし、装置本体6の他の部分の明度を8としている。
このように、手差給紙トレイ2の記録紙載置部3及び第1補助載置部4の明度を記録紙の明度よりも十分に低くすることにより、手差給紙トレイ2のこれらの部分と記録紙との区別がつき易くなり、また、装置本体6の側面部6aの明度を記録紙の明度よりも十分に低くすることにより、手差給紙トレイ2上に載置された記録紙の厚さを側方から確認し易くなるので、画像形成装置1から離れた場所にいる使用者からでも手差給紙トレイ2上に載置された記録紙の有無及びその量を確認することが可能となる。また、第2補助載置部5の明度を記録紙載置部3の明度よりも十分に高くすることにより、手差給紙トレイ2を全て展開した状態において先端部となる第2補助載置部5の明度が高いものとなるので、手差給紙トレイ2の先端部が目立ち易くなり、画像形成装置1が暗い場所に設置されている場合であっても人が衝突することを防止できる。更に、第1補助載置部4及び第2補助載置部5の収納状態において、第2補助載置部5の露出部8の明度が、その周囲の記録紙載置部3の明度よりも高い明度とされており、更にガイド部材7と合わせて可動部分が高い明度であるという規則性を持たせているので、第1補助載置部4を記録紙載置部3から引き出して展開する際に使用者が手をかけるべき部分(露出部8)が目立ち易くなり、使用者が手差給紙トレイ2の展開を容易に行うことが可能となる。
この第1の実施例においては、上記のとおり、載置面3aを含む記録紙載置部3、第1補助載置面4aを含む第1補助載置部4、及び第2補助載置面5aを含む第2補助載置部5のそれぞれの部材につき、その全体を一つの明度としたが、少なくとも載置面3a、第1補助載置面4a、及び第2補助載置面5a、或いは例えば第2補助載置面5aの先端部、第1補助載置面4aの先端部等、これらの各載置面の一部のみを上記所定の明度とすれば、本発明の効果を奏することが可能であり、他の部分の明度は特に問題とはならない。但し、その場合であっても、使用者による手差給紙トレイ2の展開を容易にするためには、第2補助載置部5の展開状態での下面に位置する露出部8の明度も上記所定の明度とすることが望ましい。
また、この第1の実施例においては、上記のとおり、記録紙載置部3と第1補助載置部4の明度を同じとし、第2補助載置部5の明度のみを高くしたが、このような明度の設定に限定されるものではなく、第1補助載置部4の明度と第2補助載置部5の明度とを同じ明度であって記録紙載置部3の明度よりも高い明度とすることや、記録紙載置部3から手差給紙トレイ2の先端部に向かって第1補助載置部4、第2補助載置部5の順に段階的に明度を高くすること等も好適である。
図3は、本発明の第2の実施例に係る画像形成装置1の手差給紙トレイ2の構成を示す斜視図である。装置本体6の構成は図1に示すものと同じである。以下の各実施例においては、上記第1の実施例と同様の部分については同じ番号を付して説明を省略する。本実施例に係る手差給紙トレイ2は、上記第1の実施例と比較すると、記録紙載置部3から2段階で展開可能に構成された第1補助載置部4及び第2補助載置部5を有する点は同じであるが、第1補助載置部4及び第2補助載置部5の具体的構成が異なる。すなわち、本実施例においては、第2補助載置部5は、第1補助載置部4内に収納され、そこから第1補助載置面4aに平行に引き出されて展開される構成となっている。また、第1補助載置部4は、第1補助載置面4aの中央部分が存在せず、第2補助載置部5の展開時及び収納時のいずれの状態においても、第1補助載置部4内に収納されている第2補助載置部5の第2補助載置面5aが第1補助載置面4aの中央部分から露出するような構成となっている。したがって、第2補助載置部5を第1補助載置部4から引き出す際には、第2補助載置面5aを含む第2補助載置部5の先端部近傍に手をかけて容易に引き出すことが可能である。また、第1補助載置部4及び第2補助載置部5が共に収納されて記録紙載置部3のみが装置本体6の側面部6aに対して突出展開されている状態においては、記録紙載置部3の先端部に形成された切欠き3bから内部に収納されている第2補助載置部5の第2補助載置面5aが載置面3a側に露出し、露出部8を構成する。
手差給紙トレイ2の各部及びその周辺の装置本体6の側面部6aの明度の設定については、上記第1の実施例と同様の設定とすると好適である。これにより、上記第1の実施例との場合と同様の作用効果を奏することが可能となる。
図4は、本発明の第3の実施例に係る画像形成装置1の手差給紙トレイ2の構成を示す斜視図である。装置本体6の構成は図1に示すものと同じである。以下の各実施例においては、上記第1の実施例と同様の部分については同じ番号を付して説明を省略する。本実施例に係る手差給紙トレイ2は、上記第1の実施例と比較すると、記録紙載置部3から2段階で展開可能に構成された第1補助載置部4及び第2補助載置部5を有する点は同じであるが、第2補助載置部5の具体的構成が異なる。すなわち、本実施例においては、第2補助載置部5は、第1補助載置部4の第1補助載置面4a上に設けられ、この第1補助載置面4a及び記録紙載置部3の載置面3aに略直交する回転軸5dを中心に揺動して回転スライドすることにより展開可能に構成されている。また、第1補助載置部4の第1補助載置面4a上には、この第2補助載置部5が回転スライドする軌跡に応じて回転軸5dを中心とする扇形の凹部4bが形成されており、第2補助載置部5の収納状態においても、第2補助載置部5の第2補助載置面5aが第1補助載置面4a上に露出するような構成となっている。したがって、第2補助載置部5を第1補助載置部4から引き出す際には、第2補助載置面5aに手をかけて回転スライドさせることにより容易に引き出すことが可能である。また、第1補助載置部4及び第2補助載置部5が共に収納されて記録紙載置部3のみが装置本体6の側面部6aに対して突出展開されている状態においては、記録紙載置部3の先端部に形成された切欠き3bから内部に収納されている第2補助載置部5の第2補助載置面5aが載置面3a側に露出し、露出部8を構成する。
手差給紙トレイ2の各部及びその周辺の装置本体6の側面部6aの明度の設定については、上記第1の実施例と同様の設定とすると好適である。これにより、上記第1の実施例との場合と同様の作用効果を奏することが可能となる。
図5は、本発明の第4の実施例に係る画像形成装置1の手差給紙トレイ2の構成を示す斜視図である。装置本体6の構成は図1に示すものと同じである。以下の各実施例においては、上記第1の実施例と同様の部分については同じ番号を付して説明を省略する。本実施例に係る手差給紙トレイ2は、上記第1の実施例と比較すると、記録紙載置部3から2段階で展開可能に構成された第1補助載置部4及び第2補助載置部5を有する点は同じであるが、第1補助載置部4及び第2補助載置部5の具体的構成が異なる。すなわち、本実施例においては、第2補助載置部5は、第1補助載置部4内に収納され、そこから第1補助載置面4aに平行に引き出されて展開される構成となっている。第2補助載置部5は、収納時には、その先端部が第1補助載置部4の先端部から突出する状態となり、第2露出部8bを構成する。したがって、第2補助載置部5を第1補助載置部4から引き出す際には、第2補助載置部5の第2露出部8bに手をかけて容易に引き出すことが可能である。また、第1補助載置部4及び第2補助載置部5が共に収納されて記録紙載置部3のみが装置本体6の側面部6aに対して突出展開されている状態においては、記録紙載置部3の先端部に形成された切欠き3bから内部に収納されている第1補助載置部4の第1補助載置面4aが載置面3a側に露出し、第1露出部8aを構成する。
次に、本実施例に係る手差給紙トレイ2及びその周辺の装置本体6の側面部6aの明度の設定について説明する。なお、彩度及び色相については何ら限定されることはなく、自由に設定することが可能である。
手差給紙トレイ2の載置面3aを含む記録紙載置部3、第1補助載置面4aを含む第1補助載置部4、及び第2補助載置面5aを含む第2補助載置部5の明度は、いずれも記録紙の明度より低く設定されている。また、第1補助載置面4aを含む第1補助載置部4は、記録紙載置部3の載置面3aの明度より高い明度に設定されており、第2補助載置面5aを含む第2補助載置部5は、第1補助載置面4aの明度より高い明度に設定されている。すなわち、本実施例においては、載置面3aを含む記録紙載置部3、第1補助載置面4aを含む第1補助載置部4、第2補助載置面5aを含む第2補助載置部5という順番に明度が高くなるように設定されている。したがって、第1補助載置部4の露出部8の明度も記録紙載置部3の明度より高い明度に設定されることになる。記録紙載置部3の載置面3a上に設けられたガイド部材7の明度は記録紙載置部3の明度より高い明度に設定されている。記録紙載置部3が収納される凹部6b及びその周囲の装置本体6の側面部6aの明度は、記録紙の明度よりも低い明度に設定されている。
これらの手差給紙トレイ2の各部の明度の具体的な設定としては、記録紙の明度と記録紙載置部3の明度との差が3以上、好ましくは5以上であって、第1補助載置部4の明度と記録紙載置部3の明度との差が2以上好ましくは3以上、第2補助載置部5の明度と第1補助載置部4の明度との差が2以上好ましくは3以上となるように設定すると好適である。また、この設定は、一般的な記録紙の明度が約9〜9.5であることに鑑みれば、記録紙載置部3の明度が6以下、好ましくは4以下であって、第1補助載置部4の明度と記録紙載置部3の明度との差が2以上好ましくは3以上、第2補助載置部5の明度と第1補助載置部4の明度との差が2以上好ましくは3以上という設定であるともいえる。より具体的には、本実施例においては、記録紙載置部3、及び装置本体6の側面部6aの明度を2とし、第1補助載置部4の明度を4とし、第2補助載置部5、及びガイド部材7の明度を7としている。
このように、手差給紙トレイ2の記録紙載置部3及び第1補助載置部4の明度を記録紙の明度よりも十分に低くすることにより、手差給紙トレイ2のこれらの部分と記録紙との区別がつき易くなり、また、装置本体6の側面部6aの明度を記録紙の明度よりも十分に低くすることにより、手差給紙トレイ2上に載置された記録紙の厚さを側方から確認し易くなるので、画像形成装置1から離れた場所にいる使用者からでも手差給紙トレイ2上に載置された記録紙の有無及びその量を確認することが可能となる。また、載置面3aを含む記録紙載置部3、第1補助載置面4aを含む第1補助載置部4、第2補助載置面5aを含む第2補助載置部5という順番に、記録紙載置部3から最も遠方にある第2補助載置部5の明度を最も高くすることにより、手差給紙トレイ2を全て展開した状態において手差給紙トレイ2の先端部が目立ち易くなり、画像形成装置1が暗い場所に設置されている場合であっても人が衝突することを防止できる。更に、第1補助載置部4及び第2補助載置部5の収納状態において、第1補助載置部4の第1露出部8a及び第2補助載置部5の第2露出部8bの明度が、その周囲の記録紙載置部3の明度よりも高い明度とされており、更にガイド部材7と合わせて可動部分が高い明度であるという規則性を持たせているので、第1補助載置部4を記録紙載置部3から引き出し、或いは第2補助載置部5を第1補助載置部4から引き出して展開する際に使用者が手をかけるべき部分(第1露出部8a又は第2露出部8b)が目立ち易くなり、使用者が手差給紙トレイ2の展開を容易に行うことが可能となる。
この第4の実施例においては、上記のとおり、載置面3aを含む記録紙載置部3、第1補助載置面4aを含む第1補助載置部4、及び第2補助載置面5aを含む第2補助載置部5のそれぞれの部材につき、その全体を一つの明度としたが、少なくとも載置面3a、第1補助載置面4a、及び第2補助載置面5a、或いは例えば第2補助載置面5aの先端部、第1補助載置面4aの先端部等、これらの各載置面の一部のみを上記所定の明度とすれば、本発明の効果を奏することが可能であり、他の部分の明度は特に問題とはならない。
図6は、本発明の第5の実施例に係る画像形成装置1の手差給紙トレイ2の構成を示す斜視図である。装置本体6の構成は図1に示すものと同じである。以下の各実施例においては、上記第1の実施例と同様の部分については同じ番号を付して説明を省略する。本実施例に係る手差給紙トレイ2は、上記第1の実施例と比較すると、第1補助載置部4のみを有して記録紙載置部3から1段階にのみ展開可能に構成されており、第2補助載置部5を有しない点で異なる。本実施例においては、第1補助載置部4が収納されて記録紙載置部3のみが装置本体6の側面部6aに対して突出展開されている状態においては、記録紙載置部3の先端部に形成された切欠き3bから内部に収納されている第1補助載置部4の第1補助載置面4aが載置面3a側に露出し、露出部8を構成する。
次に、本実施例に係る手差給紙トレイ2及びその周辺の装置本体6の側面部6aの明度の設定について説明する。なお、彩度及び色相については何ら限定されることはなく、自由に設定することが可能である。
手差給紙トレイ2の載置面3aを含む記録紙載置部3、及び第1補助載置面4aを含む第1補助載置部4の明度は、いずれも記録紙の明度より低く設定されている。また、第1補助載置面4aを含む第1補助載置部4は、記録紙載置部3の載置面3aの明度より高い明度に設定されている。したがって、第1補助載置部4の露出部8の明度も記録紙載置部3の明度より高い明度に設定されることになる。記録紙載置部3の載置面3a上に設けられたガイド部材7の明度は記録紙載置部3の明度より高い明度に設定されている。記録紙載置部3が収納される凹部6b及びその周囲の装置本体6の側面部6aの明度は、記録紙の明度よりも低い明度に設定されている。
これらの手差給紙トレイ2の各部の明度の具体的な設定としては、記録紙の明度と記録紙載置部3の明度との差が3以上、好ましくは5以上であって、第1補助載置部4の明度と記録紙載置部3の明度との差が2以上好ましくは3以上となるように設定すると好適である。また、この設定は、一般的な記録紙の明度が約9〜9.5であることに鑑みれば、記録紙載置部3の明度が6以下、好ましくは4以下であって、第1補助載置部4の明度と記録紙載置部3の明度との差が2以上好ましくは3以上という設定であるともいえる。より具体的には、本実施例においては、記録紙載置部3、及び装置本体6の側面部6aの明度を2とし、第1補助載置部4及びガイド部材7の明度を6としている。
このように、手差給紙トレイ2の記録紙載置部3及び第1補助載置部4の明度を記録紙の明度よりも十分に低くすることにより、手差給紙トレイ2のこれらの部分と記録紙との区別がつき易くなり、また、装置本体6の側面部6aの明度を記録紙の明度よりも十分に低くすることにより、手差給紙トレイ2上に載置された記録紙の厚さを側方から確認し易くなるので、画像形成装置1から離れた場所にいる使用者からでも手差給紙トレイ2上に載置された記録紙の有無及びその量を確認することが可能となる。また、第1補助載置部4の明度を記録紙載置部3の明度よりも十分に高くすることにより、手差給紙トレイ2を全て展開した状態において先端部となる第1補助載置部4の明度が高いものとなるので、手差給紙トレイ2の先端部が目立ち易くなり、画像形成装置1が暗い場所に設置されている場合であっても人が衝突することを防止できる。更に、第1補助載置部4の収納状態において、第1補助載置部4の露出部8の明度が、その周囲の記録紙載置部3の明度よりも高い明度とされており、更にガイド部材7と合わせて可動部分が高い明度であるという規則性を持たせているので、第1補助載置部4を記録紙載置部3から引き出して展開する際に使用者が手をかけるべき部分(露出部8)が目立ち易くなり、使用者が手差給紙トレイ2の展開を容易に行うことが可能となる。
この第5の実施例においては、上記のとおり、載置面3aを含む記録紙載置部3、及び第1補助載置面4aを含む第1補助載置部4のそれぞれの部材につき、その全体を一つの明度としたが、少なくとも載置面3a、及び第1補助載置面4a、或いは例えば第1補助載置面4aの先端部等、これらの各載置面の一部のみを上記所定の明度とすれば、本発明の効果を奏することが可能であり、他の部分の明度は特に問題とはならない。
図7は、本発明の第6の実施例に係る画像形成装置1の排紙トレイ9の展開した状態を示す斜視図である。この排紙トレイ9は、画像形成後の記録紙を載置可能な載置面3aが設けられた記録紙載置部3と、この記録紙載置部3から1段階で展開可能に構成され、載置面3aを拡張する1の補助載置面4aが設けられた可動式の補助載置部4とを有する。本実施例においては、「排紙トレイ9」が特許請求の範囲における「用紙トレイ」に相当し、「画像形成後の記録紙」が特許請求の範囲における「用紙」に相当し、「記録紙載置部3」が特許請求の範囲における「用紙載置部」に相当する。
図7に示すように、記録紙載置部3は、装置本体6の側面部6aに対して突出した状態に構成されており、その上面が記録紙を載置可能な載置面3aとなっている。また、補助載置部4は、記録紙載置部3から載置面3aに平行に引き出されて展開されることにより載置面3aを拡張する構成となっている。この補助載置部4の展開状態での上面が補助載置面4aとなる。補助載置部4の先端部には、載置面3a及び補助載置面4a上に載置された記録紙を持ち上げる際に使用者が指をかけ易いようにするための切欠き4dが設けられている。補助載置部4が図7において右側に載置面3aに沿ってスライドして記録紙載置部3に収納された状態において、補助載置部4の先端部が記録紙載置部3の先端部からわずかに突出し、載置面3a側に露出する露出部8となる。
次に、本実施例に係る排紙トレイ9及びその周辺の装置本体6の側面部6aの明度の設定について説明する。なお、彩度及び色相については何ら限定されることはなく、自由に設定することが可能である。
排紙トレイ9の載置面3aを含む記録紙載置部3、及び補助載置面4aを含む補助載置部4の明度は、いずれも記録紙の明度より低く設定されている。また、補助載置面4aを含む補助載置部4は、記録紙載置部3の載置面3aの明度より高い明度に設定されている。したがって、補助載置部4の露出部8の明度も記録紙載置部3の明度より高い明度に設定されることになる。装置本体6の側面部6aの明度は、記録紙の明度よりも低い明度に設定されている。
これらの排紙トレイ9及び装置本体の各部の明度の具体的な設定としては、記録紙の明度と記録紙載置部3の明度との差が3以上、好ましくは5以上であって、補助載置部4の明度と記録紙載置部3の明度との差が2以上好ましくは3以上となるように設定すると好適である。また、この設定は、一般的な記録紙の明度が約9〜9.5であることに鑑みれば、記録紙載置部3の明度が6以下、好ましくは4以下であって、補助載置部4の明度と記録紙載置部3の明度との2以上好ましくは3以上という設定であるともいえる。より具体的には、本実施例においては、記録紙載置部3、及び装置本体6の側面部6aの明度を3とし、補助載置部4の明度を7とし、装置本体6の他の部分の明度を8としている。
このように、排紙トレイ9の記録紙載置部3の明度を記録紙の明度よりも十分に低くすることにより、排紙トレイ9の記録紙載置部3と記録紙との区別がつき易くなり、また、装置本体6の側面部6aの明度を記録紙の明度よりも十分に低くすることにより、排紙トレイ9上に載置された記録紙の厚さを側方から確認し易くなるので、画像形成装置1から離れた場所にいる使用者からでも排紙トレイ9上に記録紙が排出されている状態、すなわち画像形成装置が動作中であるか否か、及び排出された画像形成後の記録紙の量を確認することが可能となる。また、補助載置部4の明度を記録紙載置部3の明度よりも十分に高くすることにより、排紙トレイ9を全て展開した状態において先端部となる補助載置部4の明度が高いものとなるので排紙トレイ9の先端部が目立ち易くなり、画像形成装置1が暗い場所に設置されている場合であっても人が衝突することを防止できる。更に、補助載置部4の収納状態において、補助載置部4の露出部8の明度が、その周囲の記録紙載置部3の明度よりも高い明度とされているので、補助載置部4を記録紙載置部3から引き出して展開する際に使用者が手をかけるべき部分(露出部8)が目立ち易くなり、使用者が排紙トレイ9の展開を容易に行うことが可能となる。
この第6の実施例においては、上記のとおり、載置面3aを含む記録紙載置部3、及び補助載置面4aを含む補助載置部4のそれぞれの部材につき、その全体を一つの明度としたが、少なくとも載置面3a、及び補助載置面4a、或いは例えば補助載置面4aの先端部等、これらの各載置面の一部のみを上記所定の明度とすれば、本発明の効果を奏することが可能であり、他の部分の明度は特に問題とはならない。
図8は、本発明の第7の実施例に係る画像形成装置1の原稿搬送装置10の構成を示す斜視図である。この原稿搬送装置10は、不図示の原稿読取部において読み取る前の原稿を載置する原稿載置トレイ11と、読み取り後の原稿を排出する排出トレイ12とを有する。原稿載置トレイ11の載置面11a上には、原稿読取部に供給する原稿の幅合せを行うための可動式のガイド部材7が設けられている。また、排出トレイ12は、読み取り後の原稿が排出されて載置される載置面13aが設けられた原稿排出部13と、この原稿排出部13から1段階で展開可能に構成され、載置面13aを拡張する1の補助載置面4aが設けられた可動式の補助載置部4とを有する。本実施例においては、「排出トレイ12」が特許請求の範囲における「用紙トレイ」に相当し、「原稿」が特許請求の範囲における「用紙」に相当し、「原稿排出部13」が特許請求の範囲における「用紙載置部」に相当する。
図8に示すように、補助載置部4は、原稿排出部13の先端部近傍に水平方向に配置された図示しない揺動軸回りに揺動して展開可能となっており、展開時の補助載置部4の上面が補助載置面4aとなっている。また、原稿排出部13の上面、すなわち載置面13aには、補助載置部4の外形に応じた大きさの凹部13bが設けられており、補助載置部4が揺動して凹部13b内に収納されるように構成されている。そして、補助載置部4が原稿排出部13に収納された状態において、補助載置部4の一部、具体的には補助載置部4の収納状態での上面(展開状態での下面)が原稿排出部13の載置面13a側に露出する露出部8となる。
次に、本実施例に係る原稿搬送装置10の明度の設定について説明する。なお、彩度及び色相については何ら限定されることはなく、自由に設定することが可能である。
原稿搬送装置10の載置面13aを含む原稿排出部13、補助載置面4aを含む補助載置部4、及び原稿載置トレイ11の明度は、いずれも記録紙の明度より低く設定されている。また、補助載置面4aを含む補助載置部4は、原稿排出部13の載置面13aの明度より高い明度に設定されている。したがって、補助載置部4の露出部8の明度も原稿排出部13の明度より高い明度に設定されることになる。原稿載置トレイ11上に設けられたガイド部材7の明度は原稿載置トレイ11及び原稿排出部13の明度より高い明度に設定されている。
これらの原稿搬送装置10の明度の具体的な設定としては、原稿の明度と原稿排出部13の明度との差が3以上、好ましくは5以上であって、補助載置部4の明度と原稿排出部13の明度との差が2以上好ましくは3以上となるように設定すると好適である。また、この設定は、一般的な原稿の明度が約9〜9.5であることに鑑みれば、原稿排出部13の明度が6以下、好ましくは4以下であって、補助載置部4の明度と原稿排出部13の明度との2以上好ましくは3以上という設定であるともいえる。より具体的には、本実施例においては、原稿排出部13及び原稿載置トレイ11の明度を2とし、補助載置部4及びガイド部材7の明度を6とし、原稿搬送装置10の他の部分の明度を2としている。
このように、原稿搬送装置10の原稿排出部13及び原稿載置トレイ11の明度を記録紙の明度よりも十分に低くすることにより、原稿排出部13及び原稿載置トレイ11と記録紙との区別がつき易くなるので、画像形成装置1から離れた場所にいる使用者からでも原稿排出部13上に原稿が排出されている状態、すなわち原稿搬送装置10が動作中であるか否か、及び原稿載置トレイ11上に残った原稿の量を確認することが可能となる。また、補助載置部4の収納状態において、補助載置部4の露出部8の明度が、その周囲の原稿排出部13の明度よりも高い明度とされており、更にガイド部材7と合わせて可動部分が高い明度であるという規則性を持たせているので、補助載置部4を原稿排出部13から揺動させて展開する際に使用者が手をかけるべき部分(露出部8)が目立ち易くなり、使用者が排出トレイ12の展開を容易に行うことが可能となる。
この第7の実施例においては、上記のとおり、載置面13aを含む原稿排出部13、及び補助載置面4aを含む補助載置部4のそれぞれの部材につき、その全体を一つの明度としたが、少なくとも載置面13a、及び補助載置面4a、或いは例えば補助載置面4aの先端部等、これらの各載置面の一部のみを上記所定の明度とすれば、本発明の効果を奏することが可能であり、他の部分の明度は特に問題とはならない。
〔効果確認実験〕
次に、本発明に係る画像形成装置1の用紙トレイ及び装置本体の各部の明度設定によりどのような効果が認められるかを確認するための実験を行なったので、その実験結果について説明する。図9は、この実験の結果をまとめた表である。本実験は、上記第6の実施例に係る画像形成装置1の排紙トレイ9を代表例として用い、記録紙載置部3、補助載置部4、及び装置本体の側面部6aの各部の明度をそれぞれ変更した場合において、複数の被験者が、それぞれ「補助載置部の展開状態」、「排紙有無」、及び「排紙継続」を認識し得たか否かという観点から行なった。具体的な実験の条件は以下のとおりである。
照度が550ルクスに保たれている被験者の机から10m離れた10ルクスの照度の薄暗い部屋の隅に画像形成装置1を設置した。被験者Aは25歳女性、視力は1.2、被験者Bは53歳男性、視力は0.5(近視)であった。排紙トレイ9に排出される記録紙としては、明度が9のA3又はA4の用紙を用いた。そして、画像形成装置1の記録紙載置部3、補助載置部4、及び装置本体の側面部6aの各部に、図9に示す所定の明度の紙を貼り付け、それぞれの被験者につき100枚の記録紙を排出し、「補助載置部4が展開されているか収納されているかを認識できるか(補助載置部の展開状態認識性)」、「記録紙載置部3及び補助載置部4に排出された記録紙の有無を認識できるか(排紙有無認識性)」、「記録紙載置部3及び補助載置部4に記録紙が排出されている状態であるか否かを認識できるか(排紙継続認識性)」の3つの項目について、その認識率を算出することにより判定を行なった。その判定結果は、認識率がほぼ95%以上の場合は「○」、認識率が95%未満70%以上の場合は「△」、認識率が70%未満の場合は「×」として表わした。
本発明は、複写機、ファクシミリ装置、プリンタ等の画像形成装置であって、特に用紙載置部から突出可能な可動式の補助載置部を有する用紙トレイを備えた画像形成装置に好適に用いることが可能である。
本発明の第1の実施例に係る画像形成装置の手差給紙トレイの、全て展開した状態(a)、1段階目の記録紙載置部のみを展開した状態(b)、及び収納した状態(c)をそれぞれ示す斜視図 本発明の第1の実施例に係る手差給紙トレイの構成を示す斜視図 本発明の第2の実施例に係る手差給紙トレイの構成を示す斜視図 本発明の第3の実施例に係る手差給紙トレイの構成を示す斜視図 本発明の第4の実施例に係る手差給紙トレイの構成を示す斜視図 本発明の第5の実施例に係る手差給紙トレイの構成を示す斜視図 本発明の第6の実施例に係る画像形成装置の排紙トレイの展開した状態を示す斜視図 本発明の第7の実施例に係る画像形成装置の原稿搬送装置の構成を示す斜視図 本発明に係る画像形成装置の各部の明度設定によりどのような効果が認められるかの確認実験の結果をまとめた表
符号の説明
1 画像形成装置
2 手差給紙トレイ(用紙トレイ)
3 記録紙載置部(用紙載置部)
4 第1補助載置部
4a 第1補助載置面
5 第2補助載置部
5a 第2補助載置面
6 装置本体
6a 装置本体の側面部
7 ガイド部材
8 露出部
9 排紙トレイ(用紙トレイ)
10 原稿搬送装置
11 原稿載置トレイ
12 排出トレイ(用紙トレイ)
13 原稿排出部(用紙載置部)
13a 原稿排出部の載置面

Claims (8)

  1. 用紙を載置可能な載置面が設けられた用紙載置部と、この用紙載置部から1又は2以上の段階で展開可能に構成され、前記載置面を拡張する1又は2以上の補助載置面が設けられた可動式の補助載置部とを有する用紙トレイを備える画像形成装置であって、
    前記用紙トレイの載置面及び補助載置面の明度は前記用紙の明度より低く、前記補助載置部は、1又は2以上の補助載置面の少なくとも一部に前記用紙載置部の載置面の明度より高い部分を有する画像形成装置。
  2. 前記1又は2以上の補助載置面を全て展開した状態で、前記用紙載置部の載置面から最も遠方にある補助載置面の少なくとも先端部の明度が最も高い請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記補助載置部は、前記用紙載置部に収納可能であり、収納状態で前記補助載置部の少なくとも1部が前記用紙載置部から露出し、この露出部の明度が前記用紙載置部の明度より高い請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記用紙トレイは、前記画像形成装置本体の側面部に対して突出展開及び収納可能に構成され、この用紙トレイが収納される部分の周囲の前記側面部の明度は前記用紙の明度より低い請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記用紙トレイは、可動式のガイド部材を有し、このガイド部材の明度は、前記用紙載置部の明度より高い請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記補助載置部は、前記用紙載置部の載置面に略直交する回転軸を中心に回転スライドすることにより展開可能に構成されている補助載置面を有する請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記用紙の明度と前記用紙載置部の載置面の明度との差がJIS Z 8721の規格で3以上であって、前記補助載置部の補助載置面の最も明度が高い部分の明度と前記用紙載置部の載置面の明度との差がJISZ 8721の規格で2以上である請求項1から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記用紙載置部の載置面の明度がJIS Z 8721の規格で6以下であって、前記補助載置部の補助載置面の最も明度が高い部分の明度と前記用紙載置部の載置面の明度との差がJISZ 8721の規格で2以上である請求項1から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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