JP4188385B2 - 定着装置およびこれを備えた画像形成装置、ならびに定着装置の制御プログラムおよびこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、記録紙上の未定着トナー像を接触加熱定着する定着装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置(例えばプリンタ)には、記録紙上に形成されたトナー像を熱溶融することによって記録紙上に定着させる定着装置が備えられている。この定着装置の一例として、特許文献1〜4に示されるように、定着ローラと加圧ローラとから構成されるローラ対方式の定着装置が知られている。
定着ローラは、アルミなどの金属製中空芯金の表面に弾性層が形成されたローラ部材であり、この芯金の内部に熱源としてハロゲンランプが配置される。そして、温度制御装置が、定着ローラ表面に設けられた温度センサから出力される信号に基づいてハロゲンランプをオン/オフ制御することによって、定着ローラの温度を制御する。
なお、定着ローラを加熱する手段としては、上述したようなハロゲンランプの他、定着ローラ表面に圧接される外部加熱部材が知られている。この外部加熱部材の具体例としては、特許文献1に開示されている外部加熱ローラや特許文献2〜4に開示されている外部加熱ベルト等がある。この外部加熱部材は、定着ローラ表面に直接接触しているため、上記したハロゲンランプよりも、定着ローラ表面を迅速に温めることができる。
一方、加圧ローラは、芯金上に被覆層としてシリコンゴムなどの耐熱性弾性層を設けたローラ部材である。この加圧ローラは、定着ローラ表面に対して圧接され、加圧ローラの上記弾性層の弾性変形によって、定着ローラと加圧ローラとの間にニップ領域が形成される。
上記の構成において、定着装置では、未定着のトナー像が形成された記録紙を定着ローラと加圧ローラとの間のニップ領域に挟み込み、これら両ローラを回転させることによって上記記録紙を搬送するとともに、定着ローラ表面の熱により記録紙上のトナー像を溶融させて記録紙に定着させる。
このような定着装置において、定着ローラ表面の温度が適正温度の範囲外になった場合、コールドオフセットやホットオフセット等のオフセット現象が発生することが知られている。コールドオフセットとは、記録紙に伝達される熱量が足りず、トナーが十分に溶けずにトナーの一部が定着ローラに付着してしまう現象である。一方、ホットオフセットとは、記録紙上のトナーが過加熱されることによってトナーの凝集力が低下し、記録紙上のトナーの一部が定着ローラに付着してしまう現象である。
したがって、定着装置では、このようなコールドオフセットおよびホットオフセットを防止するために、記録紙の通紙時に定着ローラ表面の温度が適正温度の範囲内になるように温度制御を行うことが非常に重要である。
定着ローラ表面の適正温度範囲は、定着装置を実装する画像形成装置の記録紙搬送速度によって異なるものである。具体的には、上記適正温度範囲は、記録紙搬送速度(プロセス速度)が高くなるほど高温側にシフトし、記録紙搬送速度が低くなるほど低温側にシフトする傾向にある。これは、記録紙搬送速度が高速である場合には、記録紙と定着ローラ表面との接触時間が短くなり、定着ローラ表面の温度が比較的高くなければ定着ローラ表面から記録紙に十分な熱が伝わらないためである。また、記録紙搬送速度が低速である場合には、記録紙と定着ローラ表面との接触時間が長くなり、定着ローラ表面の温度を抑制しなければ定着ローラ表面から記録紙に過剰な熱が伝わってしまうためである。
ここで、いわゆる4サイクル方式の画像形成装置においては、通常、記録紙にカラー画像を形成する場合とモノクロ画像を形成する場合とで記録紙搬送速度がほぼ同一になるように設計される(ただし、カラー画像の場合とモノクロ画像の場合とでは、搬送される記録紙間の間隔が相違し、単位時間当たりの処理枚数はモノクロの場合の方が多くなる。)。なお、4サイクル方式の画像形成装置とは、1組の可視像形成ユニットにより、CMYKの4色のトナー像を形成し、それらを重ね合わせてカラー画像を形成する方式である。
したがって、4サイクル方式の画像形成装置に備えられる定着装置では、カラー画像を定着させる場合の適正温度範囲(非オフセット域)とモノクロ画像を定着させる場合の適正温度範囲(非オフセット域)とを対比すると、図9に示すように、両適正温度範囲に重複領域すなわち共通非オフセット域が存在し、この共通非オフセット域は充分に広い範囲となっている。それゆえ、定着ローラ表面の温度の制御値(目標値)をこの共通非オフセット域内に設定し、カラー画像を定着させる場合とモノクロ画像を定着させる場合とのいずれの場合にも、定着ローラ表面温度が適正温度範囲内に収まるように温度制御を行うことは容易である。このような理由により、4サイクル方式の画像形成装置では、オフセット現象を容易に回避することができる。
これに対し、最近の4連タンデム方式の画像形成装置、すなわちCMYKの4色に対応する4組の可視像形成ユニットを配置した画像形成装置においては、モノクロ画像を形成する場合に、カラー画像を形成する場合よりも記録紙搬送速度を高速にするよう設計する要請が高まっている。この要請に従えば、モノクロ画像を形成するモノクロモードとカラー画像を形成するカラーモードとで記録紙搬送速度を大幅に切り替えることになる。このように設計しても、形成されるモノクロ画像の画質を落とさずに、単位時間あたりのモノクロ画像の処理枚数を多くすることができる。
上記のように、モノクロ画像の処理枚数が多くなるように設計された画像形成装置では、図10に示すように、カラー画像を定着させる場合の非オフセット域とモノクロ画像を定着させる場合の非オフセット域との共通非オフセット域が極めて狭くなる。このように、共通非オフセット域が極めて狭い場合には、定着ローラ表面の温度の制御値(目標値)をこの共通非オフセット域内に設定しても、定着ローラ表面の温度がこの共通非オフセット域内に収まるように温度制御を行うことが困難であり、コールドオフセットやホットオフセットの問題が生じやすくなる。
しかも、待機状態からの通紙動作では、モノクロモードとカラーモードとのどちらのモードでも通紙可能な温度に設定する必要がある。このため、待機状態では、定着ローラ表面の温度をモノクロモードでの定着可能下限温度とカラーモードでの定着可能上限温度との間に制御しておき、続く通紙動作時にモノクロモードとカラーモードとのどちらにでも迅速に切り替えられるようにする必要がある。
ここで、カラー用の定着装置において定着ローラ表面の温度を精確に制御するためには、定着ローラの内部に設けられたハロゲンランプなどの内部加熱手段よりも、定着ローラの表面に接する外部加熱ローラや外部加熱ベルトなどの外部加熱手段の方が適している。したがって、狭い温度範囲に収まるように定着ローラ表面の温度を制御するには、外部加熱手段による温度制御が重要となる。
外部加熱手段による温度制御方法のひとつとして、定着ローラ表面の温度の情報に基づいて外部加熱手段の離接を制御することにより、瞬時に定着ローラ表面の温度を昇温もしくは低下させる方法が挙げられる。印字モードに応じて、定着ローラ表面の温度を上昇させるべく外部加熱手段を定着ローラに当接させたり、定着ローラの過昇温を防止するべく定着ローラから外部加熱手段を離間させたりすることで、定着ローラ表面を所定の温度に制御することができる。
特開平11−038802号公報(平成11年02月12日公開) 特開2005−189427号公報(平成17年07月14日公開) 特開2005−292714号公報(平成17年10月20日公開) 特開昭52−017031号公報(昭和52年02月08日公開)
しかしながら、本発明者らにより、この外部加熱手段の離接動作によって新たな問題が生じることが判明した。
大量の印字処理を行うと、印字中にわずかずつオフセットしたトナーが定着ローラ表面に付着する。ここで、外部加熱手段を有する定着ローラには、通常、トナーや紙粉による汚れを防止するために、外部加熱手段よりも定着ローラ回転方向上流側にクリーニングウェブ等からなるクリーニング手段が設けられている。このクリーニング手段により定着ローラに付着したトナーの大半は除去されるため、トナーによる外部加熱手段の汚れはかなり軽減されるものの、クリーニング手段のクリーニング性能も完璧ではないため、時間とともに外部加熱手段にトナー汚れが蓄積する。
そしてトナーが外部加熱手段にある程度蓄積すると、外部加熱手段を定着部材に当接した際にその衝撃で外部加熱手段に付着したトナーが外部加熱手段からまとめて離脱して定着部材に移行することがある。このように、外部加熱手段から定着ローラの表面へまとまった量のトナーが移行すると、そのトナーが定着ローラによって通紙されている記録紙に付着し、印字面が汚れる不具合が発生する。
より詳細には、定着ローラから離間している外部加熱手段(図11)を定着ローラに当接させる(図12)ときに、外部加熱手段のベルト表面に付着しているトナーのうち、初期当接部位のトナーが定着ローラ表面に移行し、定着ローラの回転とともに定着ローラ上のトナーがニップ部へ搬送される(図13)。そして、ニップ部に搬送されたトナーが、通紙されてきた記録紙上に付着し(図14)、記録紙上に汚れが生じてしまうのである。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、外部加熱手段を有する定着装置において、外部加熱手段から定着ローラなどの定着部材へ移行したトナーなどの現像剤が付着することにより、記録紙などの記録材に汚れが生じるのを防止することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る定着装置は、ニップ部において記録材に圧接され、該記録材上の現像剤を該記録材に定着させるとともに、回転して該記録材を搬送する定着部材と、上記定着部材の表面に当接して該表面を加熱する外部加熱手段と、上記外部加熱手段を上記定着部材に対して離接させる離接手段と、上記定着部材の表面の現像剤を除去するクリーニング手段と、上記離接手段を制御して、上記外部加熱手段が上記定着部材に当接した際の上記定着部材上における上記外部加熱手段の当初の当接部位である初期当接部位が、上記定着部材が1回転する間に上記記録材と接しないようなタイミングで、上記外部加熱手段を上記定着部材に当接させる制御手段とを備えていることを特徴とする。
本発明に係る定着装置は、定着部材によって記録材上の現像剤を該記録材に定着させるものである。この定着装置には、定着部材の表面に付着した現像剤を除去するクリーニング手段が備わっており、定着部材の表面をクリーニングすることができるようになっている。また定着装置には、定着部材の表面に当接して該表面を加熱する外部加熱手段も備わっており、定着部材の表面を迅速に加熱することができるようになっている。さらに、この外部加熱手段を定着部材に対して離接させる離接手段が定着装置には設けられており、これにより、定着部材の表面を過度に加熱することなく適切な温度に調節できるようになっている。
ここで、上記構成によれば、制御手段が離接手段を制御することにより、外部加熱手段が定着部材に当接されるタイミングは、初期当接部位が、上記定着部材が1回転する間に上記記録材と接しないようなタイミングとなる。このため、定着部材が1回転する間に現像剤によって記録材が汚れることがない。そして、定着部材が1回転する間に、外部加熱手段から定着部材の表面に移行した上記の現像剤は、クリーニング手段によって除去されるので、それ以後も記録材を汚すことがない。従って、外部加熱手段から定着部材へ移行した現像剤が付着することによって記録材に汚れが生じるのを防止することができる。
なお、外部加熱手段を当接させる具体的なタイミングとしては、例えば以下のものが挙げられる。すなわち、上記制御手段は、上記離接手段を制御して、上記定着部材上の上記外部加熱手段の初期当接部位が、上記定着部材の回転により最初に上記ニップ部に到達した際に、上記記録材間の隙間に位置するようなタイミングで、上記外部加熱手段を上記定着部材に当接させてもよい。
上記構成によれば、外部加熱手段から定着部材の初期当接部位に移行した現像剤は、ニップ部において、記録材と記録材との間の隙間に位置することになる。従って、外部加熱手段から定着部材へ移行した現像剤が記録材に付着することがない。
この場合、上記定着装置は、上記定着部材よりも該定着部材による上記記録材の搬送方向上流側に設けられ、該記録材の通過を検知して検知信号を出力する記録材検知手段をさらに備え、上記制御手段は、上記記録材検知手段の検知信号に基づいて上記タイミングを決定することが好ましい。
上記構成によれば、記録材の通過を検知する記録材検知手段を有しているので、記録材間の隙間がニップ部に到達する時期を正確に予測することができ、外部加熱装置の当接タイミングを正確に調節することが可能になる。
また、上記定着装置は、上記定着部材の表面の温度を検知する温度検知手段をさらに備え、上記制御手段は、上記温度検知手段によって検知された温度が所定の温度よりも低い場合に、上記離接手段を制御して、上記タイミングで上記外部加熱手段を上記定着部材に当接させることが好ましい。
上記構成によれば、定着部材の表面の温度が所定の温度よりも低い場合に外部加熱手段が定着部材に当接される。従って、定着部材を過度に加熱することにより生じる高温オフセットや記録材の剥離不良を防止することができる。
また、外部加熱手段を当接させる別のタイミングとして、以下のものも挙げられる。すなわち、上記制御手段は、上記離接手段を制御して、上記定着部材による定着処理開始要求の取得後、最初の上記記録材の先端が上記ニップ部の上流端に到達するまでに、上記初期当接部位の全てが上記ニップ部の上流端を通過するようなタイミングで、上記外部加熱手段を上記定着部材に当接させてもよい。
上記構成によれば、外部加熱手段から定着部材の初期当接部位に移行した現像剤は、最初の記録材が到達する前にニップ部の通過を完了する。従って、外部加熱手段から定着部材へ移行した現像剤が記録材に付着することがない。
この場合、上記制御手段は、上記離接手段を制御して、上記外部加熱手段を上記定着部材に当接させた後、最初の上記記録材の先端が上記ニップ部の上流端に到達するまでに、上記外部加熱手段を上記定着部材から離間させることが好ましい。
最初の記録材がニップ部に到達する前に予め外部加熱手段を定着部材に当接させ、そのまま当接させ続けた場合、外部加熱手段により定着部材を加熱しすぎしてしまい、その後の定着の際に、高温オフセットや記録材の剥離不良等を引き起こす場合がある。しかしながら、上記構成によれば、最初の記録材がニップ部に到達する前に、一端外部加熱手段を定着部材から離間するため、定着部材を過度に加熱することにより生じる高温オフセットや記録材の剥離不良を防止することができる。
また、外部加熱手段を当接させる別のタイミングとして、さらに以下のものも挙げられる。すなわち、上記制御手段は、上記定着部材のウォームアップ時、または、上記定着部材による定着処理が完了した後に、上記離接手段を制御して、上記外部加熱手段を上記定着部材に当接させてもよい。
上記構成によれば、外部加熱手段から定着部材への現像剤の移行は、ウォームアップ時、あるいは、定着処理の完了後に行われる。これらの時期には、記録材が定着部材のニップ部に搬送されることがないため、外部加熱手段から定着部材に移行した現像剤が記録材に付着することがない。
また、この場合、上記外部加熱手段は、上記定着部材に当接しているときに上記定着部材の回転に伴って従動回転するものであり、上記定着装置は、上記制御手段によって制御され、上記定着部材を回転駆動する回転駆動手段をさらに備え、上記制御手段は、上記定着部材のウォームアップ時、または、上記定着部材による定着処理が完了した後に、上記回転駆動手段を制御して上記定着部材を回転させるとともに、上記離接手段を制御して、上記外部加熱手段に上記定着部材に対する当接および離接を繰り返させることが好ましい。
上記構成によれば、外部加熱手段は定着部材に対して従動回転するものであり、外部加熱手段の周囲全体に現像剤が付着・蓄積することになる。従って、外部加熱手段を定着部材に1回当接させただけでは、定着部材に当接しない領域が外部加熱手段に存在する。ここで、上記構成によれば、外部加熱手段が定着部材に対して複数回当接される。そして、外部加熱手段の当接時には、定着部材が回転駆動手段によって回転駆動されるため、外部加熱手段の周囲も回転する。つまり、外部加熱手段は、回転されつつ、複数回定着部材へ当接されることになり、外部加熱手段に蓄積した現像剤を広範囲にわたって除去することができる。
さらにこの場合、上記制御手段は、上記離接手段を制御して、上記外部加熱手段の上記定着部材に対する当接および離接をN回繰り返させ、上記外部加熱手段の周長をLex、上記定着部材と上記外部加熱手段との当接部における周方向の長さをLnとすると、上記Nが、次の式
N≧Lex/Ln
を満たすことが好ましい。
上記の定義によれば、外部加熱手段の1回の当接により、外部加熱手段の全周長Lexのうち、長さLnが定着部材に当接し、この長さLnの領域から現像剤が除去される。よって、外部加熱手段の当接回数をN回とすると、長さLn×Nの領域から現像剤が除去される。ここで、上記構成によれば、当接により現像剤が除去される領域の長さLn×Nが周長Lex以上となるように当接回数Nが設定されているので、外部加熱手段に蓄積した現像剤を全周にわたって除去することが可能になる。
また、このとき、上記制御手段は、上記離接手段を制御して、上記外部加熱手段を上記定着部材に時間tずつ当接させ、上記外部加熱手段が上記定着部材に当接しているときの上記定着部材の表面における回転移動速度をVとすると、上記tが、次の2つの式
Lex×A/V<t≦(Ln+Lex×A)/V
N≧Lex/(V×t−Lex×A)
(ただし、Aは自然数である)
の両方を満たすことが好ましい。
上記の定義によれば、1回の当接の間に外部加熱手段が回転する長さは、t×Vとなる。そして、1回の当接の際の外部加熱手段の回転によるずれ量(長さ)は、t×V−Lex×Aとなる。なお、Aは1回の当接時の外部加熱手段の回転回数を示している。ここで、上記構成によれば、t×V−Lex×Aが0よりも大きくLn以下となるように当接時間tが設定されているので、1回の当接時に無端ベルト83を1周以上回転させることも考慮したときに、外部加熱手段の周囲において、n回目に当接した領域とn+1回目に当接した領域との間に隙間が空くことがない。従って、外部加熱手段の周囲の回転方向上流側から下流側に向かって、隙間なくトナーを除去することができるようになる。
また、上記の定義によれば、N回の当接によって外部加熱手段が定着部材に当接する長さの合計は、(t×V−Lex×A)×Nとなる。ここで、上記構成によれば、(t×V−Lex×A)×Nが周長Lex以上となるように当接時間tが設定されているので、1回の当接時に無端ベルト83を1周以上回転させることも考慮したときに、N回の当接によって外部加熱手段が定着部材に当接する長さの合計が、外部加熱手段の周長以上となる。従って、外部加熱手段の周囲全体から現像剤を除去することができる。
また、上記外部加熱手段は、上記定着部材と当接するベルト部材を有していることが好ましい。
外部加熱手段にベルト部材を備えることで、外部加熱手段と定着部材との当接部位の幅、すなわち加熱ニップ幅を広く取ることができる。これにより、定着部材の均一な加熱が可能になる。ただしその一方で、ベルト部材を用いた外部加熱手段は、ローラ状の外部加熱手段に比べて加熱ニップ幅が広いため、外部加熱手段の汚れが定着部材に移行しやすく、記録材の汚れを引き起こしやすいという欠点がある。しかしながら、本発明の定着装置は、上述した構成を備えているので、このような構成の外部加熱装置を用いていても、記録材に汚れが生じるのを防止することができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の定着装置を備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、上述した定着装置を用いているので、外部加熱手段から定着ローラなどの定着部材へ移行したトナーなどの現像剤が定着処理時に記録材に付着することがなく、画像欠陥のない良質な画像形成を行うことができる。
ところで、上記制御手段は、ハードウェアで実現してもよいし、プログラムをコンピュータに実行させることによって実現してもよい。具体的には、本発明に係る定着装置の制御プログラムは、上記制御手段としてコンピュータを動作させる制御プログラムであり、本発明に係る記録媒体には、当該制御プログラムが記録されている。
これらのプログラムがコンピュータによって実行されると、当該コンピュータは、上記定着装置の制御手段として動作する。したがって、上記定着装置と同様に、外部加熱手段から定着部材へ移行した現像剤が付着することにより、記録材に汚れが生じるのを防止することができる。
以上のように、本発明に係る定着装置では、定着部材上の外部加熱手段の初期当接部位が、定着部材が1回転する間に記録材と接しないようなタイミングで、外部加熱手段を定着部材に当接させる構成となっている。従って、上述したように、外部加熱手段から定着部材へ移行した現像剤が付着することにより、記録材に汚れが生じるのを防止できるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1から図8に基づいて説明すると以下の通りである。
(装置の構成)
図2は、乾式電子写真方式のカラー画像形成装置の内部構造を示している。画像形成装置は、例えばネットワーク上の各端末装置から送信される画像データ等に基づいて、所定の記録紙に対して多色又は単色の画像を形成する。
上記画像形成装置は、可視像形成ユニット50(50Y・50M・50C・50B)、用紙搬送部30、定着装置(加熱装置)40、供給トレイ20を備えている。
上記画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色に対応して、4つの可視像形成ユニット50Y・50M・50C・50Bが並設されている。つまり、可視像形成ユニット50Yは、イエロー(Y)のトナーを用いて画像形成を行い、可視像形成ユニット50Mは、マゼンダ(M)のトナーを用いて画像形成を行い、可視像形成ユニット50Cは、シアン(C)のトナーを用いて画像形成を行い、可視像形成ユニット50Bは、ブラック(B)のトナーを用いて画像形成を行う。具体的な配置としては、記録紙Pの供給トレイ20と定着装置40とを繋ぐ記録紙の搬送路に沿って4組の可視像形成ユニット50を配設した、所謂タンデム式である。
可視像形成ユニット50は、それぞれ実質的に同一の構成を有し、すなわち、それぞれに、感光体ドラム51、帯電器52、レーザ光照射手段53、現像器54、転写ローラ55、クリーナユニット56、が設けられており、搬送される記録紙Pに各色トナーを多重転写する。
ここで、感光体ドラム51は、形成される画像を担持する。帯電器52は、感光体ドラム51表面を所定の電位に均一に帯電させる。レーザ光照射手段53は、画像形成装置に入力された画像データに応じて、帯電器5によって帯電した感光体ドラム51表面を露光して、該感光体ドラム51表面に静電潜像を形成する。現像器54は、感光体ドラム51表面に形成された静電潜像を、各色のトナーによって顕像化する。転写ローラ55は、トナーとは逆極性のバイアス電圧が印加されており、後述する用紙搬送部30により搬送された記録紙Pに、形成されたトナー像を転写する。クリーナユニット56は、現像器54での現像処理、及び、感光体ドラム51に形成された画像の転写後に、感光体ドラム51表面に残留したトナーを除去・回収する。
用紙搬送部30は、駆動ローラ31、アイドリングローラ32、搬送ベルト33からなり、記録紙Pに可視像形成ユニット50にてトナー像が形成されるように、記録紙Pを搬送するものである。駆動ローラ31およびアイドリングローラ32は、無端状の搬送ベルト33を架張するものであり、駆動ローラ31が所定の周速度に制御されて回転することで、無端状の搬送ベルト33を回転させている。搬送ベルト33は、外側表面に静電気を発生させており、この静電気により記録紙Pを静電吸着させながら記録紙Pを搬送している。
記録紙Pは、このようにして、搬送ベルト33によって搬送されながら4つの可視像形成ユニット50Y・50M・50C・50Bにて順次トナー像を転写されたあと、駆動ローラ31の位置で搬送ベルト33から剥離され、定着装置40に搬送される。定着装置40は、記録紙Pに適度な熱と圧力とを与えることにより、記録紙上のトナーを溶解して固定し、堅牢な画像を形成する。定着装置40は、記録紙Pに適度な熱と圧力とを与え、トナー像を溶解して記録紙に定着させることで、堅牢な画像を形成する。定着装置40は、定着ローラ60と加圧ローラ70とを備え、用紙搬送部30により搬送されて来た記録紙Pは、定着ローラ60と加圧ローラ70との間に形成されている定着ニップ部Nに送り込まれる。定着ローラ60と加圧ローラ70とは記録紙Pを挟持しながら搬送する。このときに、記録紙P上のトナー像(未定着画像)は定着ローラ60の周面の熱によって溶融され、記録紙Pに定着する。その結果、記録紙Pには光沢を有するトナー画像像が形成される。
次に、定着装置40について図1を用いて詳細に説明する。図1は、定着装置40の構成を示す概略の模式図である。定着装置40は、定着ローラ60および加圧ローラ70の他、外部加熱装置80、クリーニング装置95、サーミスタ(温度検出素子)65・75・85、回転駆動装置91、離接装置110、記録紙センサ120および制御装置90を備えている。サーミスタ65,75,85はそれぞれ定着ローラ60、加圧ローラ70、外部加熱装置80の表面温度を検出する。
定着ローラ60は、図1に示すように、回転駆動装置91の駆動力によってG方向に回転するローラであり、金属製の中空円筒形状の芯金61、この芯金61の外周面を覆う弾性層62、弾性層62を覆って形成される離型層63を備えている。また、芯金61の内部には、加熱源としてハロゲンランプ64を備えている。
芯金61は、例えばアルミニウムからなり、外径46mmの中空形状(円筒形状)有する。芯金61の素材は、これに限るものでもなく、鉄製の金属であってもよい。
弾性層62は、層厚が例えば2mmであり、耐熱性を有するシリコーンゴムにより形成されている。離型層63の材料としては、耐熱性および耐久性に優れ、さらにトナーとの離型性が優れたものであればよい。具体的には、例えば、PFA(テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)や、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系材料を使用することができる。本実施形態においては、厚み約30μmのPFAチューブを使用している。このような構成の定着ローラ60は、外径が50mm、表面硬度が68度(アスカーC硬度)である。
ハロゲンランプ64は、本実施形態において、1本のみ備えられている。しかしながら、ハロゲンランプ64は、記録紙Pのサイズに応じて最適な温度分布を作るために、小サイズの記録紙用と大サイズの記録紙用として、記録紙サイズに応じて個別に点灯されるものを2本備えていてもよい。
サーミスタ65は離型層63の表面に接触するように設けられている。このサーミスタ65は、本実施形態において、定着ローラ60の軸方向における中央部に配置されている。なお、サーミスタ65は、定着ローラ60の軸方向における端部(非通紙領域)に配置されていてもよい。また、芯金61の内部にサイズの異なるハロゲンランプ64が2本配置されていて、定着ローラ60の軸方向における中央部と端部とで温度が異なることがある場合には、上記中央部と端部の両方に設置してもよい。
加圧ローラ70は、H方向(G方向の逆方向)に回転するローラであり、金属製の中空円筒形状の芯金71、この芯金71の外周面を覆う弾性層72、弾性層72を覆って形成される離型層73を備えている。また、芯金71の内部には、加熱源としてハロゲンランプ74を備えている。加圧ローラ70は例えばばねからなる弾性部材(図示せず)により定着ローラ60に圧接されており、定着ローラ60との間にニップ部(定着ニップ部N)を形成している。
芯金71は、例えばアルミニウムかなり、外径46mmの中空形状(円筒形状)有する。芯金71の素材は、これに限るものでもなく、鉄製の金属であってもよい。
弾性層72は、層厚が例えば2mmであり、耐熱性を有するシリコーンゴムにより形成されている。離型層63の材料としては、耐熱性および耐久性に優れ、さらにトナーとの離型性が優れたものであればよい。具体的には、例えば、PFA(テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)や、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系材料を使用することができる。本実施形態においては、厚み約30μmのPFAチューブを使用している。このような構成の加圧ローラ70は、外径が50mm、表面硬度が75度(アスカーC硬度)である。
サーミスタ75は離型層73の表面に接触するように設けられている。このサーミスタ75の配置については、サーミスタ65の場合と同様である。
ここで、定着装置40では、定着ニップ部Nで形成されるニップ形状が逆ニップ形状になるように、定着ローラ60のゴム硬度よりも加圧ローラ70のゴム硬度を高く設定している。上記逆ニップ形状とは、定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ70が凸形状となり、定着ローラ60が凹形状となっていることにより、定着ニップ部Nが上方へ凸状に湾曲している形状である。
定着ニップ部Nは、逆ニップ形状となっていることにより、この定着ニップ部Nを通過する記録紙Pを下方向すなわち加圧ローラ70に沿う方向に湾曲させる。したがって、記録紙Pにトナー画像を定着する場合に、記録紙Pは定着ローラ60から記録紙P自体の腰の強さによって剥離する自己剥離をしやすくなる。これにより、剥離爪などの強制的な剥離補助手段への依存度合いを低くした剥離が可能となる。したがって、定着ニップ部Nが逆ニップ形状となっている定着装置40では、上記自己剥離機能と上記剥離爪を備えた構成により、定着ローラ60からの記録紙Pの十分な剥離性能を備えることができる。本実施形態において、定着ニップ部Nのニップ幅は8.5mmである。
なお、定着ローラ60の弾性層62の表面硬度よりも加圧ローラ70の表面硬度の方が低い場合、定着ニップ部Nは、正ニップ形状となり、下方へ凸状に湾曲する。したがって、この場合には、定着ニップ部Nを通過する記録紙Pを上方向すなわち定着ローラ60に沿う方向に湾曲させる。このため、定着装置40では十分な自己剥離性能が得られない。
次に、クリーニング装置95について説明する。クリーニング装置95は、記録紙P上のトナー像を定着した際に定着ローラ60の表面に付着したオフセットトナーなどの汚れを除去するためのものであり、送り出しローラ96、巻き取りローラ97、クリーニングウェブ98およびウェブ圧接ローラ99を有している。
クリーニングウェブ98は帯状の布であり、未使用時には、大部分が送り出しローラ96に巻回されており、使用とともに巻き取りローラ97へ巻き取られていく。そして、クリーニングウェブ98は、送り出しローラ96と巻き取りローラ97との間の領域がウェブ圧接ローラ99によって定着ローラ60に圧接されている。つまり、クリーニングウェブ98は、定着ローラ60とウェブ圧接ローラ99によって挟持されており、定着ローラ60の回転時に、定着ローラ60表面のオフセットトナーなどの汚れを拭き取る構成となっている。
クリーニングウェブ98としては、芳香族ポリアミド繊維に、高温で柔らかいポリエステル繊維を混入させ、適度な柔らかさと強さを与えたノーメックスまたはヒメロンなどの耐熱不繊布を用いることができる。クリーニングウェブ98は、厚さが30〜100μmであることが好ましく、本実施形態においては厚さ40μmのものを使用している。
また、クリーニングウェブ98には、0.01m/s(10000センチストークス)程度の粘度を持つシリコーンオイルを高温で含浸させている。シリコーンオイルには、この分野で常用されているものを使用でき、例えば、ジメチルシリコーンオイルを使用することができる。それ以外にも、アミノ変性オイル、メルカプト変性オイル、フッ素変性オイル等の変性シリコーンオイルを使用してもよい。
ウェブ圧接ローラ99は、金属芯金の上に弾性層を被覆したものである。弾性層には、シリコーンゴムのような耐熱ゴムを使用することができ、十分な柔らかさを得るためにゴム中に発泡剤を入れ、スポンジ状態とすることが好ましい。ウェブ圧接ローラ99のゴム硬度は、20°〜30°(アスカーC硬度)にすることが好ましい。
ウェブ圧接ローラ99は、長手方向(軸方向)の両端が図示しない軸受によって回転自在に軸支されている。さらにこの軸受は、図示しないバネなどによって定着ローラ60側に押圧される。定着ローラ60への押圧は、オフセットトナーの漏れ出し防止の観点から、3793.6Pa(0.039kgf/cm)以上であることが好ましく、PFAチューブからなる定着ローラ60の離型層63表面の損傷防止の観点から、18967.9Pa(0.19kgf/cm)以下であることが好ましい。
ウェブ圧接ローラ99の長手方向の幅は、画像形成領域をカバーできることが好ましく、本実施形態では、310mmとしている。また、ウェブ圧接ローラ99のローラ径は、直径20mmとしている。
クリーニングウェブ98は、定着ニップNを所定枚数の記録紙Pが通過した後に、図示しない制御部からの動作信号により、図示しないモータが巻き取りローラ97を回転駆動することにより、矢印で示した方向へ一定量巻き取られる(例えば、6枚の記録紙Pに対して定着処理した後に0.5mm巻き取られる)。なお、本実施形態では、巻き取りローラ97の回転を間欠で行っているが、記録紙通過タイミングに合わせて連続回転させてもよい。
定着ローラ60とウェブ圧接ローラ99との当接部であるクリーニングニップ部に到達したクリーニングウェブ98は、定着ローラ60に対して、含有したシリコーンオイルを供給しつつ、定着ローラ60に付着したオフセットトナーをクリーニングする。
次に、外部加熱装置80について説明する。外部加熱装置80は、2個の加熱ローラ81・82とこれら加熱ローラ81・82に架設された無端ベルト83とを備えている。加熱ローラ81・82は後述する弾性部材(バネ106)により無端ベルト83を介して定着ローラ60に圧接されており、定着ローラ60との間に加熱ニップ部を形成している。
なお、外部加熱装置80は、無端ベルト83を2本の加熱ローラ81・82により支持することに加え、必要に応じてテンションローラ(図示せず)を設け、このテンションローラにより無端ベルト83に対して適宜テンションを付与する構成としてもよい。このように、テンションローラを備えた構成では、定着ローラ60と無端ベルト83との間に広い幅のニップ部を形成するために、定着ローラ60に対して無端ベルト83を長い距離巻きつける(長い距離圧接させる)ようにした場合であっても、適当なテンションを維持した状態にて無端ベルト83を支持することができる。
本実施形態では、外部加熱装置80の2本の加熱ローラ81・82として、外径が15mm、肉厚が1mmのアルミ製の芯金を用いている。また、必要に応じて、例えば無端ベルト83の内面と加熱ローラ81・82との摩擦力を低減させ、無端ベルト83の蛇行による寄り力を低減させたい場合などには、芯金の上に離型層を設けてもよい。この離型層の材料としては、耐熱性および耐久性に優れ、トナーとの離型性が優れるものであればよく、PFA(テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)や、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系材料を使用することができる。
加熱ローラ81・82は、内部に加熱源としてハロゲンランプ86・87を備えている。すなわち、加熱ローラ81の芯金の内部にはハロゲンランプ86が設けられ、加熱ローラ82の芯金の内部にはハロゲンランプ87が設けられている。
無端ベルト83は、本実施の形態において、外径30mm、厚み90μmのポリイミド製のベルト基材の上に10μm厚の離型層(PTFE)を形成した構成である。ベルト基材の厚さおよび材質はこれに限定されるものではなく、例えば材質はNi、ステンレスあるいは鉄などの金属であってもよい。また、離型層の材料としては、耐熱性および耐久性に優れ、トナーとの離型性が優れるものであればよく、PFA(テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)や、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系材料を使用してもよい。
上記のように、外部加熱装置80は2本の薄肉かつ小径の加熱ローラ81・82と薄肉の無端ベルト83とを用いた構成であるため、定着ローラ60の温度を早く昇温させることが可能である。
サーミスタ85は無端ベルト83の表面に接触するように設けられている。具体的には、サーミスタ85は一方の加熱ローラ81の位置において無端ベルト83と接触するように設けられている。
本実施の形態の外部加熱装置80では、加熱ローラ81・82の形状、および熱源としてのハロゲンランプ86・87を同一のもの(同一規格のもの)としている。したがって、無端ベルト83の表面温度を検出するためのサーミスタ85は、一方の加熱ローラ81に対してのみ、すなわち1個のみ備わっている。
なお、2本の加熱ローラ81・82は同一形状のものに限定されない。ただし、加熱ローラ81・82として形状の異なるものを使用した場合には、無端ベルト83上に配置するサーミスタは、それぞれの加熱ローラ81・82の温度を検出できるように、2個配置することが好ましい。
2本の加熱ローラ81・82の軸方向における両端には、すべり軸受けを使用している。すべり軸受け材としては、耐熱性、耐摩耗性および低摩擦性を有するものであればよい。本実施形態では、加熱ローラ81・82が小径で軸間距離を十分維持できるスペースがないため、すべり軸受けを用いているが、スペースの制約などがなければボールベアリングを使用してもよい。
加熱ローラ81・82は、定着ローラ60に対して従動回転する。すなわち、定着ローラ60には、駆動ギアを介して回転駆動装置91が取り付けられており、この回転駆動装置91によって定着ローラ60は回転する。そして、定着ローラ60が回転すると、無端ベルト83と定着ローラとの当接部(加熱ニップ部)における摩擦力により、無端ベルトおよび加熱ローラ81・82が回転する構成となっている。なお、本実施形態では、加熱ニップ部の幅を20mmとしている。
そして、外部加熱装置80は、離接装置110が設けられていることにより、定着ローラ60に対して当接した状態および離間した状態の何れかに切り換わることができる。図3、図4は、離接装置110の構成例を示す説明図であり、それぞれ外部加熱装置80を定着ローラ60に当接させた状態、外部加熱装置80を定着ローラ60から離間させた状態を示している。
この図に示すように、離接装置110は、側板101、アーム102、偏心カム103、支点104、支点105およびバネ106を備えている。側板101は、支持ローラ81・82の両端側にそれぞれ設けられており、軸受け等(不図示)を介して支持ローラ81・82を回転可能に支持するものである。また、この側板101は、アーム102に対して支点104で支持ローラ81・82の軸方向に垂直な方向に対して回転可能に軸支されている。
アーム102の一端は、定着装置40のフレーム(不図示)と支点105で回転可能に支持されており、支点105を中心としてバネ106によって定着ローラ60に接する方向に付勢されている。
偏心カム103は、アーム102の他端に当接するように備えられている。この偏心カム103は、モータ等の駆動手段(不図示)によって回転駆動される。なお、この駆動手段の動作は制御装置90によって制御される。これにより、制御装置90が上記駆動手段を制御して偏心カム103を回転させ、アーム102を定着ローラ60から離れる方向へ移動させたり(図4参照)、当接する方向へ移動させたりできるようになっている(図3参照)。そして、アーム102の動きに連動して無端ベルト83を定着ローラ60へ圧接させたり押圧を解除して離間させたりできるようになっている。
なお、本実施形態では、図4に示すように、外部加熱装置80は、離間状態において無端ベルト83が定着ローラ60から完全に離間する構成としたが、本発明はこれに限定されず、離間状態において無端ベルト83の一部が接触したままであってもよい。
記録紙センサ120は、定着ニップ部Nの上流に設けられたセンサであり、記録紙Pの先端および/または後端が通過したのを検知するものである。記録紙Pの通過を検知するための記録紙センサ120としては、接触方式、光学式の何れでもよい。
制御装置90は、定着装置40の各部の制御を行うものであり、具体的には、(1)サーミスタ65・75・85から検知温度を個別に取得し、(2)ハロゲンランプ64・74・86・87への供給電力を個別に制御し、(4)定着ローラ60を回転駆動するための回転駆動装置91のオン/オフおよび回転駆動速度を制御し、(5)外部加熱装置80を定着ローラ60に対して離接させる離接装置110の動作を制御し、(6)記録紙センサ120から記録紙Pの通過を示す検知信号を取得する。
この制御装置90は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、定着装置40(あるいは画像形成装置1)は、制御装置90の機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した制御装置90の機能を実現するソフトウェアである制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記定着装置40(あるいは画像形成装置1)に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、定着装置40(あるいは画像形成装置1)を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
(装置の動作)
次に、上記構成の定着装置40が室温からウォームアップを行う場合の各部の制御について、図5および図6を用いて詳細に説明する。ウォームアップは、画像形成装置1に電源が投入されたときなどに行われる。
図5は、定着装置40において室温からウォームアップを行う場合のウォームアップ完了までの外部加熱装置80(無端ベルト83)、定着ローラ60および加圧ローラ70の表面温度の変化を示したグラフである。また、図6は制御装置90による外部加熱装置80、定着ローラ60および加圧ローラ70に対してのウォームアップ完了までの制御動作を示すフローチャートである。なお、ここでは、室温を25℃とし、ウォームアップ完了温度(目標温度)を外部加熱装置80(無端ベルト83)では205℃(T2)、定着ローラ60では185℃(T3)、加圧ローラ70では150℃(T4)としている。
定着装置40に対するウォームアップ完了までの昇温制御において、制御装置90は、ハロゲンランプに供給可能な全電力を、外部加熱装置80、定着ローラ60、加圧ローラ70の順に優先的に配分する。具体的には、外部加熱装置80の無端ベルト83の表面温度(サーミスタ85による検出温度)が第2目標温度T2に到達するまでは、定着装置40の熱源に供給可能な電力(以下、熱源用電力と称する)を加熱ローラ81・82の熱源(ハロゲンランプ86・87)に全て投入する。その後、無端ベルト83の表面温度が第2目標温度T2に到達して外部加熱装置80のウォームアップが完了すると、加熱ローラ81・82のハロゲンランプ86・87のみに投入していた熱源用電力を定着ローラ60の熱源(ハロゲンランプ64)にも配分し、定着ローラ60を昇温する。さらにその後、定着ローラ60の表面温度(サーミスタ65による検出温度)が第3目標温度(T3)に到達して定着ローラ60のウォームアップが完了すると、外部加熱装置80のハロゲンランプ86・87および定着ローラ60のハロゲンランプ64に配分していた熱源用電力をさらに加圧ローラ70のハロゲンランプ74にも配分する。その後、加圧ローラ70の表面温度が第4目標温度(T4)に到達し、加圧ローラ70のウォームアップが完了すると定着装置40全体のウォームアップが完了する。
上記のように、外部加熱装置80の加熱ローラ81・82を昇温の優先順位の第1番目とすることで、加熱ローラ81・82の昇温動作時には、加熱ローラ81・82からの熱が無端ベルト83を介して定着ローラ60に伝達される。したがって、定着ローラ60の表面だけを効率的に昇温させることができ、定着ローラ60よりも加熱ローラ81・82の温度を常に高くすることができる。
定着装置40のウォームアップを行う際、制御装置90は、まず図6に示すように、外部加熱装置80の加熱ローラ81・82のハロゲンランプ86・87に全電力を供給するよう図示しないハロゲンランプ86・87の電力供給部を制御し、外部加熱装置80における加熱動作を開始させる(S1)。この際、制御装置90は、定着装置40において定着ローラ60、加圧ローラ70および外部加熱装置80(ハロゲンランプ64・74・86・87)の加熱のために用いることのできる電力(以下、「熱源用電力」という)の全てをハロゲンランプ86・87に投入する。また、制御装置90は、外部加熱装置80を定着ローラ60に当接させるよう離接装置110を制御する。
次に、制御装置90は、サーミスタ85から検出温度を取得し、無端ベルト83の表面温度、すなわちサーミスタ85の検出温度が第1目標温度T1に到達したかどうかを判定する(S2)。本実施形態では、第1目標温度T1を180℃とした。なお、外部加熱装置80は、熱容量が小さいので、ウォームアップ動作を開始してから第1目標温度T1に到達するまでの時間t1は非常に短い。
S2においてサーミスタ85の検出温度が第1目標温度T1に到達していないと判定した場合、制御装置90は、ハロゲンランプ86・87への電力供給を継続し、サーミスタ85の検出温度が第1目標温度T1に到達するまで監視を続ける。
一方、S2においてサーミスタ85の検出温度が第1目標温度T1に到達したと判定した場合、制御装置90は、回転駆動装置91を制御し、定着ローラ60の回転を開始させる(S3)。これにより、定着ローラ60、加圧ローラ70および外部加熱装置80が回転を開始する。なお、定着ローラ60が回転を開始すると、図5に示すように、無端ベルト83の表面温度は一旦低下し、その後再び上昇する。
次に、制御装置90は、サーミスタ85から検出温度を取得し、無端ベルト83の表面温度が第2目標温度T2に到達したかどうかを判定する(S4)。そして、サーミスタ85の検出温度が第2目標温度T2に到達していないと判定した場合、制御装置90は、ハロゲンランプ86・87への電力供給を継続し、サーミスタ85の検出温度が第3目標温度T3に到達するまで監視を続ける。
ここで、サーミスタ85の検出温度が第2目標温度T2に到達すると、それまで外部加熱装置80のハロゲンランプ86・87のみに供給していた熱源用電力を、定着ローラ60のハロゲンランプ64にも配分する(S5)。具体的には、例えば、制御装置90は、サーミスタ85の検出温度が第2目標温度T2に到達すると、ハロゲンランプ86・87への供給電力を、無端ベルト83の表面温度を第2目標温度T2に維持するのに必要な電力のみに低減し、残りの熱源用電力をハロゲンランプ64に配分する。また、サーミスタ85が第2目標温度T2以上のときは、ハロゲンランプ64のみに熱源用電力を投入する。なお、図5に示すように、この時点までに、定着ローラ60の表面温度は無端ベルト83からの伝熱によりある程度(図5では約160℃)まで上昇する。
次に、制御装置90は、定着ローラ60の表面温度、すなわちサーミスタ65の検出温度が第5目標温度T5に到達したかどうかを判定する(S6)。本実施形態では、第5目標温度T5を170℃とした。そして、サーミスタ65の検出温度が第5目標温度T5に到達していないと判定した場合、制御装置90はハロゲンランプ64およびハロゲンランプ86・87への電力供給を継続し、サーミスタ65の検出温度が第5目標温度T5に到達するまで監視を続ける。
一方、S6においてサーミスタ65の検出温度が第5目標温度T5に到達したと判定した場合、制御装置90は、定着ローラ60に当接している外部加熱装置80の離接動作を行うよう離接装置110を制御する(S7)。この離接動作について詳述すると次の通りである。
外部加熱装置80の無端ベルト83には、それまでの画像形成により定着ローラ60から移行したオフセットトナーが蓄積している。そこで、このS7では、外部加熱装置80の離接動作を繰り返し、当接時の衝撃を利用して無端ベルト83上に蓄積したオフセットトナーを定着ローラ60に移行させる。定着ローラ60に移行したオフセットトナーはクリーニングニップ部まで搬送され、クリーニング装置95によって回収される。
このウォームアップ処理時には、長時間にわたって通紙が行われないため、定着ローラ60に移行したオフセットトナーは、記録紙Pを汚すことなく定着ニップ部Nを通過し、クリーニング装置95に除去される。このようにウォームアップ処理時に積極的に外部加熱装置80の離接動作を行うことにより、記録紙Pに対して画像形成を行う前に、外部加熱装置80の無端ベルト83に蓄積したオフセットトナーをあらかじめ除去しておくことができる。
ここで、外部加熱装置80の離接動作は複数回行うことが好ましい。より具体的には、外部加熱装置80の無端ベルト83と定着ローラ60との当接部である加熱ニップ部の周方向の長さをLn、無端ベルト83の周長をLex、外部加熱装置80の離接回数(離間および当接の双方を行って1回と数える)をNとすると、離接回数Nは、次の式(1)
N≧Lex/Ln …(1)
を満たすことが好ましい。上記式(1)は、1回の当接によって無端ベルト83からトナーを除去できる長さがLnであるので、当接をN回繰り返したときの当接部の長さの合計(N×Ln)が全周Lex以上になれば、無端ベルト83上の全てのトナーを除去できることを示している。
さらに、1回あたりの当接時間tは、外部加熱装置80のウォームアップ時(離接動作時)の定着ローラ60の周面の回転移動速度(無端ベルト83の回転移動速度でもある)をVとすると、次の式(2)および(3)
Lex×A/V<t≦(Ln+Lex×A)/V …(2)
N≧Lex/(V×t−Lex×A) …(3)
を満たすことが好ましい。ただし、Aは0以上の整数であり、1回の当接時に無端ベルト83を何周回転させるかを示している。
上記式(2)は、1回の当接時に無端ベルト83を1周以上回転させることも考慮したときに、当接1回あたりの無端ベルト83のずれが当接部位の長さLn以下であることを示している。これにより、無端ベルト83の回転方向上流側から下流側に向かって、隙間なくトナーを除去することができる。そして、上記式(3)は、上記式(2)と同様に、1回の当接時に無端ベルト83を1周以上回転させることも考慮したときに、N回の当接によって、無端ベルト83の全周が定着ローラ60と必ず当接することを示している。
なお、上記のAは0でもよい(すなわち、1回の当接の際の無端ベルト83の回転を1周以内にしてもよい)が、この場合、外部加熱装置80を当接させてから極めて短時間のうちに離接させなければならなくなる。ここで、Aを1以上にすることにより、外部加熱装置80の当接から離接までの時間を長くすることができ、離接制御を容易にすることができる。よって、Aは自然数であることが好ましい。
以上のように、離接回数Nおよび1回あたりの当接時間tを上記の範囲に設定することにより、無端ベルト83の全周にわたってトナー汚れをクリーニングすることができる。なお、本実施形態では、加熱ニップ部の周方向の長さLnが20mmで、無端ベルト83の全周長Lexが94.2mmであるので、離接回数Nを5回とした。また、ウォームアップ時(離接動作時)の定着ローラ60の回転移動速度Vが170mm/秒であるので、例えば無端ベルト83を1回の当接時に3周回転させるとすると、1回あたりの当接時間tを1.662秒よりも長く1.78秒以下とすればよい。離接回数は当接時間に基づいて上記式(3)により求めることができる。例えば、無端ベルト83を3周回転させ、当接時間を1.78秒とすると、離接回数は5回となる。
次に、制御装置90は、定着ローラ60の表面温度、すなわちサーミスタ65の検出温度が第3目標温度T3に到達したかどうかを判定する(S8)。そして、サーミスタ65の検出温度が第3目標温度T3に到達していないと判定した場合、制御装置90は、ハロゲンランプ64およびハロゲンランプ86・87への電力供給を継続し、サーミスタ85の検出温度が第3目標温度T3に到達するまで監視を続ける。
一方、S8においてサーミスタ65の検出温度が第3目標温度T3に到達したと判定した場合、制御装置90は、それまでハロゲンランプ64およびハロゲンランプ86・87に供給していた熱源用電力を、加圧ローラ70のハロゲンランプ74にも配分する(S9)。具体的には、制御装置90は、サーミスタ65の検出温度が第3目標温度T3に到達すると、ハロゲンランプ86・87への供給電力を無端ベルト83の表面温度を第2目標温度T2に維持するための電力に制御し、ハロゲンランプ64への供給電力を定着ローラ60の表面温度を第3目標温度T3に維持するための電力に制御し、残りの熱源用電力をハロゲンランプ74に配分する。もしくは、サーミスタ65の検出温度が第3目標温度T3以上で、かつ、サーミスタ85の検出温度が第2目標温度T2以上のときには、ハロゲンランプ74のみに電力を投入する。なお、図5に示すように、この時点までに、加圧ローラ70の表面温度は定着ローラ60からの伝熱によりある程度(図5では約130℃)まで上昇している。
その後、制御装置90は、加圧ローラ70の表面温度、すなわちサーミスタ75の検出温度が第4目標温度T4に到達したかどうかを判定する(S10)。そして、サーミスタ75の検出温度が第4目標温度T4に到達していないと判定した場合、制御装置90は、ハロゲンランプ64・74およびハロゲンランプ86・87への電力供給を継続し、サーミスタ75の検出温度が第4目標温度T4に到達するまで監視を続ける。
一方、S10においてサーミスタ75の検出温度が第4目標温度T4に到達したと判定した場合、制御装置90は、定着装置40のウォームアップ動作を終了する。これにより、定着装置40は、定着処理を実行できる状態になる。また、ウォームアップ完了後には定着ローラ60の回転が停止し、これに伴って外部加熱装置80の無端ベルト83および加圧ローラ70の回転も停止する。この状態は定着装置40が待機モードに移行した状態である。また、待機モードに移行するとき、制御装置90は、外部加熱装置80を定着ローラ60から離間するように離接装置110を制御する。これにより、外部加熱装置80は待機モードにおいて定着ローラから離間する。
なお、上述したウォームアップ動作では、外部加熱装置80の離接動作をS5の後に行ったが、本発明はこれに限定されず、例えばS6、S7あるいはS8の後に行ってもよい。
次に、ウォームアップ後の待機モードから定着処理を行う場合の各部の制御について、図7を用いて詳細に説明する。
画像形成装置1は、待機モードにおいて、ユーザによってコピーボタンが押されたり、外部装置から画像形成開始信号が送信されたりすることによって画像形成要求を取得する(S11)と、供給トレイ20から記録紙Pをピックアップして、通紙を開始する(S12)。これにより、定着装置40に定着処理要求が送られ、これを定着装置40が取得する。そして、制御装置90は回転駆動装置91を制御して、定着ローラ60および加圧ローラ70の回転を開始させる(S13)。ここで、記録紙Pが定着装置40の定着ニップ部Nまで搬送されるには、少なくとも数秒を要する。そこで、この数秒を利用して外部加熱装置80の離接動作を行う(S14)。これにより、無端ベルト83上のオフセットトナーが定着ローラ60に移行する。定着ローラ60に移行したオフセットトナーは、1枚目の記録紙Pが到達する前に定着ニップ部Nを通過し、記録紙Pを汚すことなく下流のクリーニング装置95によって除去される。
つまり、S11において制御装置90は、回転する定着ローラ60上の外部加熱装置80の当接部位が1枚目の記録紙Pよりも先に定着ニップ部Nを通過するように、離接装置110に対して外部加熱装置80の当接を指示する。より具体的には、制御装置90は、回転する定着ローラ60上の外部加熱装置80の当接部位が1枚目の記録紙Pよりも先に定着ニップ部Nを通過するようなタイミングで外部加熱装置80を定着ローラ60に当接させるよう、離接装置110を制御する。
なお、画像形成要求を取得してから記録紙Pが定着ニップ部Nに到達するまでの時間が長い場合は、外部加熱装置80の離接動作を複数回行ってもよい。この場合、外部加熱装置80の離接動作の好ましい繰り返し回数や、好ましい当接時間は、上述したウォームアップ時のものと同様である。
次に、制御装置90は、定着ローラ60の表面温度、すなわちサーミスタ65の検出温度が第6目標温度T6以下かどうかを判定する(S15)。本実施形態では、第6目標温度T6が180℃である。そして、サーミスタ65の検出温度が第6目標温度T6以下と判定した場合、制御装置90は離接装置110を制御して、外部加熱装置80を定着ローラ60に当接させる(S16)。これにより、外部加熱装置80が定着ローラ60に当接し、記録紙Pが定着ニップ部Nに到達するまでに、定着ローラ60の温度を目標値まで昇温させる。そして、外部加熱装置80を定着ローラ60に当接させたまま、定着ローラ60を適切な温度に制御しつつ、定着ニップ部Nにおいて記録紙Pに定着処理を行う(S17)。これを画像形成ジョブが完了するまで続け、処理を終了する。
一方、S16においてサーミスタ65の検出温度が第6目標温度T6以下でないと判定した場合、制御装置90は、離接装置110を制御して、外部加熱装置80を定着ローラ60から離間させる(S18)。これにより、1枚目の記録紙Pが来るよりも先に外部加熱装置80を当接し、そのまま当接し続けた場合、あるいは、定着部材の温度が所定の温度以下になるのを待たずに外部加熱装置80を当接した場合に、定着部材の過熱により高温オフセットや記録紙Pの剥離不良等を引き起こすのを防止することができる。
S18の後、定着装置40では、外部加熱装置80が定着ローラ60から離間した状態で記録紙Pに対して順次定着処理が行われるが、この間に、制御装置90は、サーミスタ65から検出温度を取得し、定着ローラ60の表面温度が第6目標温度T6以下になったかどうかを判定する(S19)。ここで、サーミスタ65の検出温度が第6目標温度T6以下でないと判定した場合、S19に戻り、制御装置90は、定着ローラ60の表面温度の監視を続ける。
一方、S19においてサーミスタ65の検出温度が第6目標温度T6以下と判定した場合は、定着ローラ60の表面温度を外部加熱装置80によって上昇させる必要がある。しかしながら、ここで単純に外部加熱装置80を定着ローラ60に当接させると、当接の衝撃で無端ベルト83上に堆積しているオフセットトナーが定着ローラ60の表面に移行し、定着ニップ部Nを通過中の記録紙Pにトナー汚れが付着してしまう可能性がある。そこで本実施形態では、無端ベルト83の当接によって定着ローラ60上に生じるトナー汚れが定着ニップ部Pにおいて記録紙P間(A枚目の記録紙PとA+1枚目の記録紙Pとの間に生じる隙間)に位置するように、制御装置90が外部加熱装置80の当接タイミングを調節する。この当接タイミングの具体的な調節方法を図8に基づいて説明すると次の通りである。
図8に示すように、外部加熱装置80が定着ローラ60に当接した際の、定着ローラ60上における無端ベルト83の当接部(初期当接部)の中央を位置130、そして、連続通紙中の記録紙P間の中間点を位置131とすると、制御装置90は、位置130と位置131とが定着ニップ部Nにおいて重なるように、外部加熱装置80の当接タイミングを調節する。
ここで、図8に示すように、定着ローラ60上の無端ベルト83の初期当接部の中央131から定着ニップ部Nの上流端(定着ローラ60の回転方向における上流側の端部)132までの周長をL1、記録紙センサ120による記録紙Pの検知ポイント133から定着ニップ部Nの上流端132までの搬送長さをL2、連続通紙中の記録紙P間の距離の半分をL3とすると、本実施形態では、L1,L2およびL3は、次の式(4)
L1≦L2+L3 …(4)
を満たしている。従って、制御装置90は、記録紙センサ120が記録紙Pの後端の通過を検知してから、所定の時間X後に、外部加熱装置80を定着ローラ60に当接させるよう離接装置110に指示を送ればよい。
上記の遅延時間Xは、プロセススピード(定着ローラ60の周面の回転移動速度および記録紙Pの搬送速度に等しい)をPS、制御装置90が離接装置110に当接の指示を出してから実際に外部加熱装置80が当接するまでのタイムラグをαとすると、次の式(5)
X=(L2+L3)/PS−L1/PS−α …(5)
によって求めることができる。
本実施形態では、PS=173mm/秒、L1=84.62mm、L2=180mm、L3=19.09mm、α=0.275秒であるので、上記の遅延時間Xは0.386秒となる。
再びフローの説明に戻ると、S19においてサーミスタ65の検出温度が第6目標温度T6以下と判定した場合、制御装置90は、記録紙センサ120が記録紙Pの後端の通過を検知したか否かを判定する(S20)。ここで、記録紙センサ120が記録紙Pの後端の通過を検知していない場合は、S20に戻り、制御装置90は、記録紙センサ120が記録紙Pの後端の通過を検知するまで監視を続ける。
一方、S20において、記録紙センサ120が記録紙Pの後端の通過を検知した場合、制御装置90は、図示しないタイマーにより計時を行い、上述した遅延時間Xだけ待機する(S21)。そして、遅延時間Xが経過すると同時に、制御装置90は、離接装置110に対して、外部加熱装置80を定着ローラ60に当接させるよう指示する(S22)。
その後、上述したS17に進み、画像形成ジョブが完了するまで、外部加熱装置80を定着ローラ60に当接させたまま、定着ニップ部Nにおいて記録紙Pに対して順次定着処理を行い、終了する。
なお、上記の説明では、オフセットトナーを除去するための外部加熱装置80の離接動作を、1枚目の記録紙Pが定着ローラ60に到達するまでに行う構成としたが、本発明はこれに限定されず、連続画像形成時の最後の記録紙Pが定着ローラ60を通過した後に、外部加熱装置80の離接動作を行ってもよい。
以下では、上述した実施形態の画像形成装置1を用いて行った実験について説明する。なお、各実験結果を示す以下の表において、「◎」は記録紙P上に全くトナー汚れが見られなかったことを示し、「○」は記録紙P上に付着したトナーの塊が5個以下でトナー汚れが目立たないレベルであったことを示し、「×」は記録紙P上に付着したトナーの塊が6個以上でトナー汚れが目立つレベルであったことを示している。
(実験1)
本実験では、上記の実施形態におけるS7の処理、すなわちウォームアップ時の外部加熱装置80の離接動作の繰り返しによる効果を検証した。
まず、画像形成装置1に大量の画像形成処理を間欠モードで行わせることにより、無端ベルト83上にオフセットトナーを蓄積させた。具体的には、50枚通紙(および画像形成)した後10秒間停止を100セット繰り返した。その後、画像形成装置1の電源を一旦オフし、定着装置40の各部が室温になるまで放置した後、ウォームアップ動作を行った。本実験では、ウォームアップ中に上記の実施形態で説明した離接動作を5回繰り返して行った場合(実施例1)と、全く行わなかった場合(比較例1)とで、ウォームアップ後の画像形成処理において、記録紙P上のトナー汚れに差が見られるかどうかを調べた。
なお、ウォームアップ完了後は、画像形成装置1を一旦待機モードに入らせ、外部加熱装置80を定着ローラ60から離間させた後、通紙を開始し、通紙中に外部加熱装置80を当接させた。このとき、外部加熱装置80の当接のタイミングを、定着ローラ上の初期当接部位が1回転する間に定着ニップ部Nにおいて記録紙Pと重なるように調節した。
その結果、下記の表1に示すように、ウォームアップ時に離接動作を繰り返した実施例1では、記録紙P上にトナー汚れが見られなかったのに対して、離接動作を全く行わなかった比較例1では、記録紙P上にトナー汚れが確認された。
Figure 0004188385
(実験2)
本実験では、上記の実施形態におけるS20〜S22の処理、すなわち連続通紙時における外部加熱装置80の当接タイミングの調節による効果を検証した。
まず、実験1と同様に、画像形成装置1に大量の画像形成処理を間欠モードで行わせることにより、無端ベルト83上にオフセットトナーを蓄積させた。その後、通紙を再び開始するとともに、離間させていた外部加熱装置80を定着ローラ60に当接させた。本実験では、外部加熱装置80の当接タイミングを、定着ローラ60上の初期当接部位が1回転する間に定着ニップ部Nにおいて記録紙Pと重ならず記録紙P間になるように調節した場合(実施例2)と、定着ローラ60上の当接部位が1回転する間に定着ニップ部Nにおいて記録紙Pと重なるように調節した場合(比較例2)とで、外部加熱装置80の当接直後の画像形成処理において、記録紙P上のトナー汚れに差が見られるかどうかを調べた。
その結果、下記の表2に示すように、定着ローラ60上の当接部位が記録紙P間になるように当接タイミングを調節した実施例2では、記録紙P上のトナー汚れが目立たないレベルであったのに対して、定着ローラ60上の当接部位が定着ニップ部Nにおいて記録紙Pと重なるように当接タイミングを調節した比較例2では、記録紙P上のトナー汚れがはっきりと確認された。
Figure 0004188385
(実験3)
本実験では、上記の実施形態におけるS14の処理、すなわち画像形成要求後で、かつ、1枚目の記録紙Pが定着ローラ60へ搬送される前に行われる外部加熱装置80の離接動作による効果を検証した。
まず、実験1と同様に、画像形成装置1に大量の画像形成処理を間欠モードで行わせることにより、無端ベルト83上にオフセットトナーを蓄積させた。その後、通紙を再び開始した。そして、本実験では、通紙開始後、1枚目の記録紙Pの先端が定着ローラ60に到達するまでに外部加熱装置80の離接動作を1回行わせた後、外部加熱装置80を離間させた場合(実施例3)と、1枚目の記録紙Pの先端が定着ローラ60に到達するまでに外部加熱装置80の離接動作を行わなかった場合(比較例3)とで、外部加熱装置80の当接直後の画像形成処理において、記録紙P上のトナー汚れに差が見られるかどうかを調べた。
具体的には、1枚目の記録紙Pが定着ローラ60に到達した後、連続通紙を行っている最中に、適当なタイミングで外部加熱装置80を定着ローラに当接させた。このとき、外部加熱装置80の当接のタイミングを、定着ローラ上の初期当接部位が1回転する間に定着ニップ部Nにおいて記録紙Pと重なるように調節した。
その結果、下記の表3に示すように、1枚目の記録紙Pの先端が定着ローラ60に到達するまでに外部加熱装置80の離接動作を行わせた実施例3では、記録紙P上のトナー汚れが目立たないレベルであったのに対して、1枚目の記録紙Pの先端が定着ローラ60に到達するまでに外部加熱装置80の離接動作を行わなかった比較例3では、記録紙P上のトナー汚れがはっきりと確認された。
Figure 0004188385
(実験4)
本実験では、上記の実施例1〜3の組み合わせによるさらなる効果について検証した。具体的には、実施例1と実施例2とを組み合わせた場合(実施例4)、実施例2と実施例3とを組み合わせた場合(実施例5)、実施例1と実施例3とを組み合わせた場合(実施例6)、および実施例1〜3の全てを組み合わせた場合(実施例7)について、記録紙P上のトナー汚れが改善されるか否かを調べた。
その結果、下記の表4に示すように、全ての例において、記録紙P上のトナー汚れに改善が見られた。
Figure 0004188385
プロセススピードが速いために、無端ベルト83と定着ローラ60との当接幅(20mm)と比べて記録紙P間の距離が短く、連続通紙中の外部加熱装置80の当接タイミングの制御が困難な場合であっても、ウォームアップ時の離接動作および1枚目の記録紙到達前の離接動作を組み合わせれば、トナー汚れを充分に防止できることが本実験の結果から分かる。
本発明は上述した実施形態及び実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、本明細書で示した数値範囲以外であっても、本発明の趣旨に反しない合理的な範囲であれば、本発明に含まれることはいうまでもない。
本発明によれば、外部加熱手段を有する定着装置において、外部加熱手段から定着ローラへ移行したトナーが付着することにより、記録紙などの記録材に汚れが生じるのを防止することができる。従って、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式を用いる各種の画像形成装置に好適に利用することができる。
本発明の一実施形態を示すものであり、定着装置の構造を示す断面図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、画像形成装置の構造を示す断面図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、定着装置に備えられた外部加熱装置を離接するための離接装置の構造を示す断面図であり、外部加熱装置が定着ローラに当接している状態を示す図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、定着装置に備えられた外部加熱装置を離接するための離接装置の構造を示す断面図であり、外部加熱装置が定着ローラから離間している状態を示す図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、定着装置を室温からウォームアップさせたときの、外部加熱装置の無端ベルト、定着ローラおよび加圧ローラの表面温度の変化を示す図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、定着装置を室温からウォームアップさせるときの各部の制御方法を示すフロー図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、画像形成装置に画像形成要求が送られたときの各部の制御方法を示すフロー図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、外部加熱装置を定着ローラへ当接させるタイミングの調節方法を示す図である。 4サイクル方式の画像形成装置が備える定着装置でモノクロ画像を定着する場合とカラー画像を定着する場合との共通非オフセット域を示す説明図である。 4連タンデム方式の画像形成装置が備える定着装置でモノクロ画像を定着する場合とカラー画像を定着する場合との共通非オフセット域を示す説明図である。 外部加熱装置に蓄積したオフセットトナーによって用紙が汚れる様子を説明する図であり、外部加熱装置が定着ローラから離間している段階を示す図である。 外部加熱装置に蓄積したオフセットトナーによって用紙が汚れる様子を説明する図であり、外部加熱装置が定着ローラに当接し、オフセットトナーが定着ローラに移行した段階を示す図である。 外部加熱装置に蓄積したオフセットトナーによって用紙が汚れる様子を説明する図であり、外部加熱装置から定着ローラに移行したオフセットトナーが用紙に向かって搬送される段階を示す図である。 外部加熱装置に蓄積したオフセットトナーによって用紙が汚れる様子を説明する図であり、外部加熱装置から定着ローラに移行したオフセットトナーが用紙に付着する段階を示す図である。
符号の説明
1 画像形成装置
30 用紙搬送部
40 定着装置
50 可視像形成ユニット
60 定着ローラ(定着部材)
61 芯金
62 弾性層
63 離型層
64 ハロゲンランプ
65 サーミスタ(温度検知手段)
70 加圧ローラ
71 芯金
72 弾性層
73 離型層
74 ハロゲンランプ
75 サーミスタ
80 外部加熱装置(外部加熱手段)
81 加熱ローラ
82 加熱ローラ
83 無端ベルト(ベルト部材)
85 サーミスタ
86 ハロゲンランプ
87 ハロゲンランプ
90 制御装置(制御手段)
91 回転駆動装置(回転駆動手段)
95 クリーニング装置(クリーニング手段)
96 送り出しローラ
97 巻き取りローラ
98 クリーニングウェブ
99 ウェブ圧接ローラ
110 離接装置(離接手段)
120 記録紙センサ(記録材検知手段)
P 記録紙(記録材)

Claims (10)

  1. ニップ部において記録材に圧接され、該記録材上の現像剤を該記録材に定着させるとともに、回転して該記録材を搬送する定着部材と、
    上記定着部材の表面に当接して該表面を加熱する外部加熱手段と、
    上記外部加熱手段を上記定着部材に対して離接させる離接手段と、
    上記定着部材の表面の現像剤を除去するクリーニング手段と、
    上記離接手段を制御して、上記外部加熱手段が上記定着部材に当接した際の上記定着部材上における上記外部加熱手段の当初の当接部位である初期当接部位が、上記定着部材が1回転する間に上記記録材と接しないようなタイミングで、上記外部加熱手段を上記定着部材に当接させる制御手段とを備えており、
    上記制御手段は、上記離接手段を制御して、上記初期当接部位が上記定着部材の回転により最初に上記ニップ部に到達した際に、上記記録材間の隙間に位置するようなタイミングで、上記外部加熱手段を上記定着部材に当接させることを特徴とする定着装置。
  2. 上記定着部材よりも該定着部材による上記記録材の搬送方向上流側に設けられ、該記録材の通過を検知して検知信号を出力する記録材検知手段をさらに備え、
    上記制御手段は、上記記録材検知手段の検知結果に基づいて上記タイミングを決定することを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  3. 上記定着部材の表面の温度を検知する温度検知手段をさらに備え、
    上記制御手段は、上記温度検知手段によって検知された温度が所定の温度よりも低い場合に、上記離接手段を制御して、上記タイミングで上記外部加熱手段を上記定着部材に当接させることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  4. 上記制御手段は、上記定着部材のウォームアップ時、または、上記定着部材による定着処理が完了した後に、上記離接手段を制御して、上記外部加熱手段を上記定着部材に当接させることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
  5. 上記外部加熱手段は、上記定着部材に当接しているときに上記定着部材の回転に伴って従動回転するものであり、
    上記制御手段によって制御され、上記定着部材を回転駆動する回転駆動手段をさらに備え、
    上記制御手段は、上記定着部材のウォームアップ時、または、上記定着部材による定着処理が完了した後に、上記回転駆動手段を制御して上記定着部材を回転させるとともに、上記離接手段を制御して、上記外部加熱手段に上記定着部材に対する当接および離接を繰り返させることを特徴とする、請求項に記載の定着装置。
  6. 上記制御手段は、上記離接手段を制御して、上記外部加熱手段の上記定着部材に対する当接および離接をN回繰り返させるとともに、上記外部加熱手段を上記定着部材に時間tずつ当接させ、
    上記外部加熱手段の周長をLex、上記定着部材と上記外部加熱手段との当接部における周方向の長さをLnとすると、上記Nが、次の式
    N≧Lex/Ln
    を満たし、
    上記外部加熱手段が上記定着部材に当接しているときの上記定着部材の表面における回転移動速度をVとすると、上記tが、次の式
    Lex×A/V<t≦(Ln+Lex×A)/V
    かつ
    N≧Lex/(V×t−Lex×A)
    (ただし、Aは自然数である)
    を満たすことを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  7. 上記外部加熱手段は、上記定着部材と当接するベルト部材を有していることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  8. 請求項1に記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1に記載の定着装置の制御手段としてコンピュータを機能させるための定着装置の制御プログラム。
  10. 請求項に記載の定着装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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