JP2006133807A - ベルト定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録材の定着ベルトへの巻き付きを抑え離型温度幅を向上させることにある。
【解決手段】複数のベルト搬送ローラ12,13間に掛け渡されて回転する無端状の定着ベルト15と、この定着ベルト上で複数のベルト搬送ローラ12,13の内の一つの定着ローラ12に巻き掛けられた部位に圧接する加圧ローラ14と、定着ベルト15と加圧ローラ14が圧接するニップNを通過する記録材9のトナーTに少なくとも定着ベルトを介し熱を付加する熱源28,26とを備えるベルト定着装置において、ニップNの幅が定着ローラ12中心から見た円周角αで25°以上であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式の複写機、ブリンタ等の画像形成装置における、トナー像を記録材に定着させるベルト定着装置に関し、特に、定着ベルトを巻き掛ける定着ローラに加圧ローラが圧接するニップに記録材を通過させることによりその記録材にトナー像を定着させるようにしたベルト定着装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置では、まず、原稿画像を原稿読み取り部で読み取り、次いで、画像形成部の感光体ドラム等の静電潜像担持体上に原稿読み取り部で読み取った原稿画像に対応させて画像露光を行い静電潜像を形成する。更に、この静電潜像を現像して可視トナー像とし、このトナー像を記録材供給部から搬送されてくる記録紙等の上に転写し、定着し、排紙部等に排出するという概略構成を採る。
この画像形成装置の画像形成部で用いる定着装置としては、従来からいわゆる熱ローラ方式の定着装置が多く用いられている。この定着装置は内部に熱源を有した定着ローラと加圧ローラを圧接回転させ、両ローラの圧接部を成すニップを通過する記録紙上の未定着トナー像を加熱加圧定着するが、ここではウォームアッブ時間が長くなることを抑える必要上、定着ローラの表面に設ける弾性体の厚さをある一定値以上に大きくすることはできない。このように定着ローラの表面の弾性体の厚さを十分に確保できないと、ニップ幅をある一定幅以上大きくできず、良好な定着を行える離型温度幅が狭くなる。なお、この離型温度幅とは、定着温度が低く、トナーが定着ローラやベルトへ付着するまたは十分に記録材に定着されないというコールドオフセットと、定着温度が高すぎ、トナー同士の吸着力が弱まり、再びトナーが定着ローラやベルトへ付着するというホットオフセットとの間の定着良好域の定着温度幅を称呼する。
ここで定着ローラ以外の部位に熱源を配備し、ウォームアッブ時間を短縮できるようにしたベルト定着装置が開発されており、その一例が特開平8−339133号公報(特許文献1)に開示される。
このベルト定着装置は、図13に示すように、定着ローラ101と加熱ローラ102とに無端の定着ベルト100を巻き掛けて回転させ、定着ローラ101に対し定着ベルト100を介して加圧ローラ103を圧接させている。しかも、定着ベルト100と加圧ローラ103の圧接する部位であるニップ104の記録材搬送方向Yの上流側には定着前ガイド105が設けられる。ここで定着ローラ101が回転駆動され定着ベルト100が同方向に回転すると加熱ローラ102及ぴ加圧ローラ103も従動回転する。この場合、定着ベルト100の各部はニップ104に達するに先立って加熱ローラ102で加熱され、その加熱された部分が定着前ガイド105に案内されて搬送される記録材s上のトナー像を予め加熱軟化させ、引き続き記録材sがニップ104を通過することでトナー像の定着を行う。
なお、定着ベルト100にはベルト当接ローラ106が図示しないバネの弾性力を受けて当接される。このベルト当接ローラ106は定着ベルト100に付着する紙粉、トナー等による汚れを除去するクリーニング手段、あるいはトナーが記録材sから定着ベルト100に転移するいわゆるオフセット現象を抑制するためにベルト表面にシリコンオイル等のオフセット抑制離型剤を塗布する塗布ローラとして構成される。
このベルト定着方式の定着装置は、一定の面積を有するベルト加熱によって記録材上のトナーを加熱する時間、場所を分散することにより、定着温度を比較的低く設定でき、それによって定着装置における定着に必要な昇温の時間(ウォームアッブ時間)の短縮、エネルギーの節約等の利点を有するものである。
上述のベルト定着装置は、例えば、複写機、レーザビームプリンタ(LBP)、静電ブリンタ等の画像形成装置において定着すべき未定着トナー像を担持した記録材の加熱定着装置、画像を担持した記録材を加熱して表面性を改質する装置、仮定着する装置等のように広く被加熱材を加熱処理する手段又は装置として有効に使用される。
特開平8−339133号公報
ところで、ベルト定着方式を採る定着装置Aでは、ニップ104に突入してくる記録材sと定着ベルト100のなす角度θを狭く設定して余熱効果により離型温度幅を広くしようとするものであるが、この従来装置の場合、記録材sの種類によっては未定着トナー像がニップ部に突入する前に定着ベルト100と擦れてしまい画像の乱れが生じる等の新たな課題が生じ、離型温度幅を拡大する上で十分な対策とは成っていない。しかも、この方式ではニップ幅をある一定幅以上大きく確保出来ないと記録材の定着ベルトへの巻き付きが生じ易いという課題がある。更に、離型温度幅が狭いという課題を解決すべくオフセット現象を抑制するために、ベルト表面にベルト当接ローラ106等を用いオフセット抑制離型剤(オイル)を塗布するが、離型剤を塗布することは、定着された記録材に離型剤が残り使用者の手に離型剤が付着したり、離型剤の塗布ムラによって定着画像に欠損が生じたり、また、離型剤を保持するオイルタンクが必要なためにユーザがメンテナンスするには向かないという課題がある。
本発明の第1の目的は、記録材の定着ベルトへの巻き付きを抑え、離型温度幅を向上させることにある。
更に、第2の目的は、記録材の定着ベルトへの巻き付き及びトナーオフセットを特に防止することにある。
更に、第3の目的は、定着ローラ及び定着ベルトのニップ下流直後位置の小R形状化を容易化し、離型温度幅の向上、記録材の定着ベルトへの巻き付き防止及び駆動トルクの低減を図ることにある。
更に、第4の目的は、定着ローラ以外の部位に熱源を配し、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることにある。
更に、第5の目的は、定着ローラ及び定着ベルトのニップ下流直後位置の小R形状化を促進し、記録材の定着ベルトへの巻き付きを防止し、駆動トルクを小さくすることにある。
更に、第6の目的は、加圧ローラと定着ローラが下向きのニップ形状を成すようにし、記録材の定着ベルトへの巻き付きを防止することにある。
更に、第7の目的は、高離型材、例えばPFAの被覆によって記録材の加圧ローラヘの巻き付きを防止することにある。
更に、第8の目的は、定着ローラが定着ベルトを回転駆動するようにして、記録材の搬送性能の安定化を図ることにある。
更に、第9の目的は、定着ローラと加圧ローラを共に駆動するようにして、定着ベルトや定着ローラが加圧ローラとの摩擦によって痛むのを防ぎ、また、定着ベルトと加圧ローラとの周速差による記録材のシワ等の発生を防ぐことにある。
更に、第10の目的は、加圧ローラを駆動側とするようにして、記録材を搬送する線速のバラツキを小さくすることにある。
更に、第11の目的は、加圧ローラと定着ローラを共に駆動するようにして、定着ベルトや定着ローラが加圧ローラとの摩擦によって痛むのを防ぎ、また、定着ベルトと加圧ローラとの周速差による記録材のシワ等の発生を防ぐことにある。
請求項1の発明は、複数のベルト搬送ローラ間に掛け渡されて回転する無端状の定着ベルトと、前記定着ベルト上で前記複数のベルト搬送ローラの内の一つの定着ローラに巻き掛けられた部位に圧接する加圧ローラと、前記定着ベルトと前記加圧ローラが圧接するニップを通過する記録材上のトナーに熱を付加する熱源とを備えるベルト定着装置において、前記ニップ幅が前記定着ローラ中心から見た円周角で25°以上であることを特徴とする。
以上の構成によって、定着ベルトと加圧ローラが形成するニップ幅が定着ローラ中心から見た円周角で25°を越えると、ニップ幅が比較的増加し、しかもニップ下流直後位置に定着ローラ及びそれに巻き掛けられる定着ベルトが小R形状部を形成する。このため、この小R形状となる部位が記録材の定着ベルトへの巻き付きを防止し、定着の離型温度幅を拡大し、トナーオフセットを防止でき、しかも、離型剤も非常に微量ですみ、若しくはオイルレスも可能であり、ユーザ自身のメンテナンスも可能であるという効果を得られる。
請求項2の発明は、請求項1に記載のベルト定着装置において、前記定着ベルトはその表面が離型剤で被覆されたことを特徴とする。
以上の構成によって、定着ベルトと加圧ローラが形成するニップを通過後の記録材が離型剤の作用で定着ベルトから確実に分離でき、記録材の定着ベルトへの巻き付きをより確実に防止でき、トナーオフセットをより確実に防止できる。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のベルト定着装置において、前記定着ローラ表層にはスポンジ状の断熱材が被覆され、その厚さが該定着ローラの直径に対して17%以上であることを特徴とする。
以上、定着ローラにスポンジ状の弾性体が被覆されているとの構成によって、離型温度幅向上の要因を成すニップ下流直後位置に小R形状部が顕著に形成され、更に、その定着ローラ表層の厚さが定着ローラ径に対して17%以上に保持されるとの構成によって、定着ローラ及び定着ベルトが形成する小R形状部による離型温度幅向上効果をより確実に得ることができる。またこのベルト定着装置を駆動するために必要なトルクも小さくなる。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のベルト定着装置において、前記熱源は前記定着ローラ内部以外の部位に配備されることを特徴とする。
以上の構成によって、定着ローラ内部に熱源を持たないことにより、この定着ローラの表面を覆う弾性体の厚さを厚くしてもウォーミングアップ時間が長くなるということを防止できる。
請求項5の発明は、請求項3から請求項4のいずれかに記載のベルト定着装置において、前記定着ローラ表層のスボンジ状の断熱材の硬度はアスカー硬度で30°以下であることを特徴とする。
以上の構成によって、スポンジ状の断熱材の硬度が柔らかいために定着ローラとそれに巻き掛けられた定着ベルトのニップ下流直後位置に小R形状部が確実に形成され、その径がより小さくなる。このため、記録材の定着ベルトへの巻き付きがより確実に防止され、またこのベルト定着装置を駆動するために必要なトルクも小さくなり、モータのより小型化を図れる。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載のベルト定着装置において、前記加圧ローラの表層が弾性体で厚さが2mm以下に形成され、その硬度がJISAで40°以上であることを特徴とする。
この構成によって、加圧ローラが定着ローラに比べて剛体であり、その結果ニップ形状が上に凸、すなわち下向きのニップ形状になる。このため、定着後の記録材の定着ベルトへの巻き付きの防止をより確実に防止出来る。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載のベルト定着装置において、前記加圧ローラの表層には高離型材が被覆されていることを特徴とする。
この構成によって、高離型材、例えばPFAの被覆によって加圧ローラヘの記録材の巻き付きをより確実に防止できる。
請求項8の発明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載のベルト定着装置において、前記定着ローラが前記定着ベルトを回転駆動するための駆動力を付与されていることを特徴とする。
以上の構成によって、記録材の搬送性能の安定化を図れる。
請求項9の発明は、請求項8に記載のベルト定着装置において、前記駆動力が前記加圧ローラに一方向クラッチを介して付与されていることを特徴とする。
以上の構成により、加圧ローラと定着ベルトとが共に駆動されるので、滑ったりすることが無く定着ベルトや定着ローラが加圧ローラとの摩擦によって痛むのを防止できる。また、一方向クラッチを介していることにより定着ベルトと加圧ローラとの周速差を吸収し搬送される記録材にシワ等が発生することを防止できる。
請求項10の発明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載のベルト定着装置において、前記加圧ローラに駆動力が付与されていることを特徴とする。
以上の構成により、定着ローラに比べて加圧ローラの方が剛体に近いために記録材を搬送する線速のバラツキを小さくでき、記録材の搬送性能の安定化を図れる。
請求項11の発明は、請求項10に記載のベルト定着装置において、前記駆動力が前記定着ローラに一方向クラッチを介して付与されていることを特徴とする。
以上の構成により、加圧ローラと定着ベルトとが共に駆動されるので、滑ったりすることが無く定着ベルトや定着ローラが加圧ローラとの摩擦によって痛むのを防止できる。また、一方向クラッチを介していることにより定着ベルトと加圧ローラとの周速差を吸収し搬送される記録材にシワ等が発生することを防止できる。
請求項1の発明によれば、ニップ幅が定着ローラ中心から見た円周角で25°以上としたので、定着ベルトと加圧ローラが形成するニップ幅が比較的増加し、しかもニップ下流直後位置に定着ローラ及びそれに巻き掛けられる定着ベルトが小R形状を形成できる。このため、この小R形状となる部位が記録材の定着ベルトへの巻き付きを防止し、定着の離型温度幅を拡大し、トナーオフセットを防止でき、しかも、離型剤も非常に微量ですみ、若しくはオイルレスも可能であり、ユーザ自身のメンテナンスも可能であるという効果を得られる。
請求項2の発明は、定着ベルトの表面が離型剤で被覆されたので、定着ベルトが形成するニップを通過後の記録材が離型剤の作用で定着ベルトから確実に分離でき、記録材の定着ベルトへの巻き付きをより確実に防止でき、トナーオフセットをより確実に防止できる。
請求項3の発明は、定着ローラ表層にスポンジ状の断熱材を被覆し、その厚さが該定着ローラの直径に対して17%以上とされたので、離型温度幅向上の要因を成すニップ下流直後位置に小R形状が顕著に形成され、更に、小R形状による離型温度幅向上効果をより確実に得ることができる。またこのベルト定着装置を駆動するために必要なトルクも小さくなる。
請求項4の発明は、熱源を定着ローラ内部以外の部位に配備し、定着ローラ内部に熱源を持たないこととしたので、この定着ローラの表面を覆う弾性体の厚さを厚くしてもウォーミングアップ時間が長くなるということを防止できる。
請求項5の発明は、定着ローラ表層のスボンジ状の断熱材の硬度がアスカー硬度で30°以下とされ、スポンジ状の断熱材の硬度が柔らかくなり、このため、定着ベルトのニップ下流直後位置に小R形状が確実に形成され、その径がより小さくなる。このため、記録材の定着ベルトへの巻き付きがより確実に防止され、またこのベルト定着装置を駆動するために必要なトルクも小さくなり、モータのより小型化を図れる。
請求項6の発明は、加圧ローラの表層が弾性体で厚さが2mm以下に形成され、その硬度がJISAで40°以上とされ、加圧ローラが定着ローラに比べて剛体となり、ニップ形状が上に凸、すなわち下向きのニップ形状になる。このため、定着後の記録材の定着ベルトへの巻き付きの防止をより確実に防止出来る。
請求項7の発明は、加圧ローラの表層には高離型材が被覆されているので、加圧ローラヘの記録材の巻き付きをより確実に防止できる。
請求項8の発明は、定着ローラが定着ベルトを回転駆動するための駆動力を付与されているので、記録材の搬送性能の安定化を図れる。
請求項9の発明は、駆動力が加圧ローラに一方向クラッチを介して付与され、加圧ローラと定着ベルトとが共に駆動されるので、両者間の滑りが無く定着ベルトや定着ローラが加圧ローラとの摩擦によって痛むのを防止できる。また、一方向クラッチを介していることにより定着ベルトと加圧ローラとの周速差を吸収し搬送される記録材にシワ等が発生することを防止できる。
請求項10の発明は、加圧ローラに駆動力が付与されるようにしたので、この場合定着ローラに比べて加圧ローラの方が剛体に近いために記録材を搬送する線速のバラツキを小さくでき、記録材の搬送性能の安定化を図れる。
請求項11の発明は、駆動力が定着ローラに一方向クラッチを介して付与され、加圧ローラと定着ベルトとが共に駆動されるので、両者間の滑りが無く定着ベルトや定着ローラが加圧ローラとの摩擦によって痛むのを防止できる。また、一方向クラッチを介していることにより定着ベルトと加圧ローラとの周速差を吸収し搬送される記録材にシワ等が発生することを防止できる。
図1は本発明の適用されたベルト定着装置を示し、同ベルト定着装置は図示しないカラー複写機の作像プロセスを担当する画像形成部に装備される。ここで、図示しないカラー複写機(以後単に複写機と記す)は、原稿画像を原稿読み取り部で読み取り、原稿画像に応じたトナー像を画像形成部で形成した上で給紙部より供給された記録紙に転写し、定着し、画像形成部からの画像形成済の記録紙を排紙部に排紙するという概略構成を採る。
ここでの画像形成部は、図2に示すように、アルミニウム基体表面に静電潜像担持体を成す感光層を有した感光体ドラム1を備え、同感光体ドラム1は図示しない駆動手段により所定のモードに応じた感光体線速度で回転方向nに駆動される。この感光体の周縁近傍部には帯電装置2、光書き込み装置を成すレーザーダイオード(LD)3、現像ユニット4、転写ベルト5、ベルト定着装置6及び図示しないクリーニング装置や除電装置等がこの順に配備される。帯電装置2はグリッド2aに印加する電位を制御することにより帯電量を操作出来、レーザーダイオード(LD)3は図示しないスキャナからの画像データに応じた光強度のレーザ光を発して、画像に対応した静電潜像を感光体ドラム1の感光層上に作成する。現像ユニット4はレボルバー形状をした回転式の容器であり、内部に4個の現像タンクを有しており、それぞれのタンクはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色よりなる現像剤を内部に有している。各現像タンク内の図示しない現像スリーブには現像バイアスが引加されていて、感光体ドラム1の像担持体上にトナーを供給して潜像電位に応したトナーを現像して顕像化する。
感光体ドラム1の像担持体上に作られたトナー像は転写ベルト5上に転写される。この時、1次転写ローラ7に適正なバイアスを印加することで転写量を適正に制御できる。以上の帯電、露光、現像、転写工程をブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に4色繰り返すことで、転写ベルト5上に4色トナーによる重ね画像が作成される。この転写ベルト5上に転写された4色トナーの重ね画像は2次転写ローラ8に適正なバイアスを印加することで記録紙9上に一度に転写される。ここで4色トナーの重ね画像の転写を受けた記録紙9はガイド部10によってベルト定着装置6に送られ、このベルト定着装置6においてトナー像の定着を受けた後、図示しない排紙トレイに排紙され、積載される。なお、ここでは記録材として記録紙9を説明したが、この記録材はその他の素材から成るシートであってもよい。
ここでベルト定着装置6の構成は図1、図3に示される。
図1のベルト定着装置6は図示しない複写機の基枠部に固定される枠体11を備え、同枠体11内に定着ローラ12と、加熱ローラ13と、加圧ローラ14と、定着ローラ12及び加熱ローラ13間に巻き掛け張設される定着ベルト15と、オフセット抑制離型剤であるシリコンオイルを定着ベルト15の外表面に塗布するオイル塗布ローラ16とを配備している。
なお、枠体11は図1において紙面垂直方向を長手方向X(図3参照)とした矩形枠状を成し、その左右端に配備される端部プレート111(図3に2点鎖線で示す)と、両端部プレート111を互いに一体結合する長手方向Xに長い複数のバー状部材112(図3に1つのみ示す)とを備える。
定着ベルト15は定着ローラ12と加熱ローラ13に巻き掛けられており、この定着ベルト15の基部は、ニッケル製の厚さ100μmの薄いフィルム状体で表面上に200μmのシリコンゴムの離型層を形成され、熱応答性が良好となるように形成される。なお、定着ベルト15の基体はポリイミド製でもよく、可撓性を考慮すると厚さは30〜150μm程度であれば良い。
定着ローラ12はその中心軸121の左右端を図示しない一対の軸受を介し左右の端部プレート111に回転可能に支持される。この定着ローラ12は、芯金上に熱伝導率が小さく断熱作用のある耐熱多孔質の弾性体を被覆して形成される。ここでは、特に、定着ローラ12の表層の素材として、スポンジ状の断熱材が採用され、その厚さは定着ローラ12の直径に対して17%を上回るように設定され、これにより、後述する小R形状rの形成を容易化している。しかも、このスポンジ状の断熱材の硬度はアスカー硬度で30°以下のものが採用され、これにより後述する小R形状rの形成を容易化し、定着ローラ12側の駆動トルクの低減をも図っている。
定着ローラ12の中心軸121の一方端には入力ギヤ17が一体的に取付られ、定着ローラ駆動系Dが連結される。この定着ローラ駆動系Dは入力ギヤ17とこれに噛合する駆動ギヤ20と、同駆動ギヤ20に一体結合される駆動軸19の他端に連結されたモータ18とで構成される。駆動軸19はその一部が図示しない軸受を介し端部プレート111に枢支され、その駆動軸19の他端のモータ18も端部プレート111より延出する図示しないブラケットに支持される。ここで端部プレート111に支持されたモータ18はその回転を駆動ギヤ20より入力ギヤ17を経て定着ローラ12に伝達でき、この定着ローラ12が回転することにより同ローラに巻き掛けられた定着ベルト15が回転し、加熱ローラ13、加圧ローラ14が従動回転できる。モータ18は、図6に示すように、その一端が直流電源33に他端がスイッチトランジスタ34及びモータドライバ35を介して制御手段としてのコントローラ36に接続され、オン・オフ制御が行われる。
図5(b)に示すように、加圧ローラ14はその中心軸141の左右端を軸受b(図5(b)に一方のみ示した)を介し加圧ローラスライダ23に回転自在に支持され、この加圧ローラスライダ23は端部プレート111の上下に長いガイド長溝24に摺動可能に嵌着される。しかも、スライダ23はガイド長溝24の下端縁側に一端を当接する圧縮バネ25により押圧力を受け、その押圧力を加圧ローラ14を介し定着ベルト15及び定着ローラ12に加え、トナー像の記録紙9への加熱加圧定着を可能としている。また、加圧ローラ14の中心軸141にはヒータ26(図5(b)参照)が内蔵されており、同ヒータ26は加圧ローラスライダ23側より延出するヒータブラケット27を介し支持される。なお、加圧ローラ14に対しサーミスタS1(図6参照)が設置されており、これにより検知された検出温度に応じて加圧ローラ温度を設定温度に近づけるようにヒータ26がトライアック42及びヒータ用ドライバ45を介しコントローラ36により制御されている。
この加圧ローラ14は肉圧のアルミパイプを用いて剛性及び熱伝導率が大きいものとして形成され、その表層の弾性体の厚さは2mm以下の値に設定され、その硬度はJISAで40°以上を保持できるものが採用されている。
これにより、定着ベルト15を巻き掛けた定着ローラ12に加圧ローラ14が圧接された際に、上に凸、即ち下向きのニップNが搬送方向Yにおいて所定のニップ幅Lで形成でき、同ニップNで記録紙9にトナー像を定着し、定着後の記録紙9の定着ベルト15への巻き付きを防止し、円滑に排出するようにしている。なお、ニップ幅Lは定着ローラ12の円周角αとして示すことができ、ここでの円周角αは25°以上を確保できるように定着ローラ12、定着ベルト15に対する加圧ローラ14の加圧力が圧縮バネ25によって調整され、上述のように各部材の表層の材質が調整されている。
なお、加圧ローラ14の表層は高離型材、例えばPFA、PTFE、FEPなどの離型性の良い材質により被覆され、これによって加圧ローラ14への記録紙9の巻き付きを防止し、トナーの定着ベルト15への融着を防止している。一方、定着ベルト15の外表面の所定位置には図示しないローラ支持手段に支持されたオイル塗布ローラ16が弾性的に定着ベルト15の外表面に圧接され、オフセット抑制離型剤(オイル)を定着ベルト15の外表面に極微量塗布し、これによっても定着ベルト15への記録紙及びトナーの付着を防止している。なお、このオイル塗布ローラ16及び図示しないオイルタンク等を排除し、装置の簡素化を図っても良い。
定着ベルト15の下方には、トナー像Tを支持した記録紙9が定着ベルト15に触れることなくベルト15と加圧ローラ14間のニップNへ進行できるように定着前ガイド21が設けてあり、ニップNの後には排紙ガイド22が設けてある。
図1に示すように、加熱ローラ13はその左右端を加熱ローラ用の軸受b(図5(a)には一方のみ示した)を介しスライダ29に支持される。スライダ29は端部プレート111の斜め上方に延びるガイド長溝30に摺動可能に嵌着され、しかもこのスライダ29は端部プレート111に形成したバネ受け301に一端が支持されたバネ31より押圧力を受け、ガイド長溝30に沿って定着ローラ12より離れる方向に押圧される。このため、定着ローラ12と加熱ローラ13間に巻き掛けられている定着ベルト15にはバネ31の押圧力に応じた張力が付加される。
加熱ローラ13はアルミパイプを用いて熱伝導率が大きものとして形成される。また、図5(a)に示すように、加熱ローラ13の中央穴131にはヒータ28が内蔵されており、同ヒータ28はスライダ29より延出するヒータブラケット32を介し支持される。なお、加熱ローラ13上のベルト部分に対しサーミスタS2(図6参照)が設置されており、これにより検知された検出温度に応じてベルト温度を設定温度に近づけるようにヒータ28がトライアック43及びヒータ用ドライバ46を介しコントローラ36に制御される。
コントローラ36は周知のマイクロコンピュータでその要部が構成され、上述のドライバ45,46、モータドライバ35及びサーミスタS1,S2に接続される入出力回路361と、各種データの書き込みが可能なRAM(ランダム・アクセス・メモリ)362と、画像成形用の各制御プログラムや各設定値等を記憶処理されたROM(リード・オンリ・メモリ)363と、制御回路を成すCPU364とを備える。このコントローラ36は所定のヒ−タ制御プログラムに沿って加熱ローラ13及び加圧ローラ14の各ヒ−タ28,26を駆動制御する。しかも、定着ローラ12用のモータ18のモータドライバ35及びその他の画像形成手段及び各画像形成手段の各モータドライバなどを操作して、複写制御を行なっている。
次に、図1のベルト定着装置の動作を説明する。
図2の画像形成部が周知のカラー複写機の作像プロセスに沿って作動するとする。この際、コントローラ36は図示しないメインスイッチのオン以後、ウオーミングアップモード、待機モード、複写モードに応じて各可動部を制御し、同時にベルト定着装置のモータ18、両ヒータ26,28等を駆動する。
この場合、ベルト定着装置のサーミスタS1,S2により検出された加圧ローラ温度及び定着ベルト温度に応じてコントローラ36は各トライアック42,43をオン、オフして交流電源44からの電流を断続し、両ヒ−タ26,28の点灯/消灯を制御し、定着ベルト温度と加圧ローラ温度を目標値に制御する。なお、ベルト定着装置の駆動時には、加熱ローラ13はバネ31の押圧力相当の引っ張り力を定着ベルト15に常時与えてベルト騒音の発生を抑え、定着ベルト15にはオイル塗布ローラ16がシリコンオイルが常時塗布し、トナーのオフセットを抑制する。
このような駆動状態において、加圧ローラ14はバネ25の押圧力を受けて常時ニップNを定着ローラ12の円周角αで25°を上回る状態で形成するように定着ベルト15に圧接しつつ回転し、これにより記録紙9上のトナー像TをニップN通過時に加熱及び加圧して定着する。
この場合、定着ベルト15を巻き掛けた定着ローラ12と加圧ローラ14とが圧接するニップNの円周角αを25°以上に設定した理由を次に述べる。
上述したようにコールドオフセットとホットオフセットの間の温度幅が定着良好域となる離型温度幅と称呼するが、この離型温度幅は定着ベルト15を巻き掛けた定着ローラ12と加圧ローラ14とが圧接するニップNの円周角αの増加に応じて拡大すると推測されるため、その特性を図4に示した。図4において、ニップNの円周角αが25°を上回ると離型温度幅が急増しており、これはニップ幅増加以外の要因であると見做される。即ち、定着ローラ12及び定着ベルト15に対する加圧ローラ14の圧接形状において、この際生じたニップNの搬送方向Yで下流側直後位置に図1に符号rで示す小R形状が成形される。この小R形状rは、定着ベルト15の回転角変位に対する記録紙9表面よりの離隔量が他の部位に比べ特に大きくなっている。
このため、この小R形状rを形成できるように円周角αを25°以上に設定しておけば、記録紙9が定着ベルト15に追従して変位することを阻止でき、記録紙9の定着ベルト15への巻き付きを防止でき、トナーオフセットを確実に防止できる。しかも離型温度幅が拡大するので、離型剤も非常に微量ですみ、この点で定着された記録材に離型剤が残り使用者の手に離型剤が付着したり、離型剤の塗布ムラによって定着画像に欠損が生じるということを防止できる。
なお、図1のベルト定着装置はオイル塗布ローラ16により離型剤を定着ベルト15に比較的微量塗布していたが、場合により、オイル塗布ローラ16及び離型剤を保持する図示しないオイルタンク等を排除し、オイルレスのベルト定着装置を構成しても良く、この場合、装置の小型化やユーザ自身のメンテナンスが可能となるという利点がある。
なお、ここでは定着ベルト15がニップ下流直後位置に小R形状rを容易に形成するため、上述したように定着ローラ12の表層をスポンジ状の断熱材で成型し、その厚さを定着ローラ12の直径に対して17%を上回るように設定し、ニップNを円周角αで25°以上で容易に確保することができるようにした。このため、小R形状rをより確実に成形でき、しかも、定着ローラ12の表層をスポンジ状の断熱材で形成したため、このベルト定着装置を駆動するモータ18の駆動トルクも比較的小さくてすみ、この点でモータ18の小型化を図れるという効果がある。
更に、この図1のベルト定着装置では定着ローラ12以外の部分である加圧ローラ14と加熱ローラ13とにヒータ26,28を分散配備した。これにより、定着ローラ12の表層部位が定着ローラ12の直径に対して17%を上回るという比較的厚いスポンジ状の断熱層で形成されたにもかかわらずウォーミングアップ時間が長引くことを防止でき、しかも、このスポンジ状の断熱層は定着ベルト15の熱が定着ローラ12側へ放散されることを抑えることができ、この点でもウォーミングアップ時間を短縮でき、ヒータ28等の無駄な駆動を低減できる。
更に、定着ローラ12の表層を成すスポンジ状の断熱材の硬度はアスカー硬度で30°以下のものが採用されたため、この点でもニップNの搬送路下流側直後位置に小R形状rを容易に形成でき、定着ローラ12側の駆動トルクの低減及びモータ18の小型化をも図れる。
上述のところにおいて、図1のベルト定着装置では、モータ18の駆動力を定着ローラ12が直接受け、この定着ローラ12に巻き掛けた定着ベルト15とこれに圧接する加圧ローラ14を従動回転するという定着駆動系D1を採用していたが、これに代えて、図7、図8に示す定着駆動系D2を採用してもよい。
この定着駆動系D2は、図1の定着駆動系D1と同様に、定着ローラ12の中心軸121の一方端に入力ギヤ17aを一体的に取付け、この入力ギヤ17aと噛合する駆動ギヤ20aと、同駆動ギヤ20aに一体結合される駆動軸19aの他端に連結されたモータ18aとを図1の定着駆動系D1と同様に装備する。しかも、これらに加えて定着駆動系D2は、加圧ローラ14の中心軸141の加圧ローラスライダ23との対向部より外側端に一方向クラッチ38及びこれに外嵌する従動ギヤ37を備える。
ここで従動ギヤ37は入力ギヤ17aに噛合すると共に中心軸141に対しては相対回転可能に外嵌される。この一方向クラッチ38は中心軸141に内殻部位が一体結合され外殻部位が従動ギヤ37に固着される。ここで、一方向クラッチ38は入力ギヤ17aより従動ギヤ37への回転力の伝達を許容し、従動ギヤ37より入力ギヤ17aへの回転力の伝達をカットする。
このため、定着ローラ12に対し加圧ローラ14が滑るということを防止し、両ローラを同期回転させることができる。
図1の定着駆動系D1に代えて、同定着駆動系D2を用いた場合は、図1のベルト定着装置と同様の作用効果が得られると共に、特に、定着ローラ12と加圧ローラ14が同期回転するので、定着ベルト15や、定着ローラ12が加圧ローラ14との摩擦によって痛むのを防止でき、これらの耐久性を向上できる。また、一方向クラッチ38を介していることにより定着ベルト15と加圧ローラ14との周速差を吸収でき、搬送される記録紙9にシワ等が発生することを防ぐこともできる。
上述のところにおいて、図1のベルト定着装置では定着駆動系D1を採用していたが、これに代えて、図9、図10に示す定着駆動系D3を採用してもよい。
この定着駆動系D3は定着ベルト15を巻き掛けた定着ローラ12に圧接する加圧ローラ14の中心軸141の一方端に入力ギヤ37bを一体的に取付け、この入力ギヤ37bと噛合する駆動ギヤ20bと、同駆動ギヤ20bに一体結合される駆動軸19bの他端に連結されたモータ18bとを装備する。
中心軸141の一方端は図示しない軸受を介し端部プレート111に枢支されその外側の先端部に入力ギヤ37bが取り付けられる。端部プレート111はその外側に図示しないブラケット延出し、そのブラケットに図示しない軸受を介し駆動軸19bが枢支され、モータ18bが支持される。ここでモータ18bはその回転を駆動ギヤ20bより入力ギヤ37bを経て加圧ローラ14に伝達でき、加圧ローラ14が回転することにより定着ベルト15の巻き掛けられた定着ローラ12が従動回転できる。ここで加圧ローラ14は定着ローラ12に比べ剛体に近いことより、モータ18bの駆動力を直接受けた加圧ローラ14が定着ベルト15の巻き掛けられた定着ローラ12を従動回転することにより、記録紙9を搬送方向Yに搬送する線速度のバラツキを小さくなり、この点で記録紙9を加圧定着するとともに搬送方向Yに安定して搬送できる。
上述のところにおいて、図1のベルト定着装置では定着駆動系D1を採用していたが、これに代えて、図11、図12に示す定着駆動系D4を採用してもよい。
この定着駆動系D4は、図9の定着駆動系D3と同様に、定着ローラ12に圧接する加圧ローラ14の中心軸141の一方端に入力ギヤ37cを一体的に取付け、この入力ギヤ37cと噛合する駆動ギヤ20cと、同駆動ギヤ20cに一体結合される駆動軸19cの他端に連結されたモータ18cとを装備する。しかも、これらに加えて定着駆動系D4は、定着ベルト15を巻き掛けた定着ローラ12の中心軸121の端部プレート111に対する図示しない軸受との対向部より外側端に一方向クラッチ39及びこれに外嵌する従動ギヤ17cを備える。
ここで従動ギヤ17cは入力ギヤ37cに噛合すると共に中心軸121に対しては相対回転可能に外嵌される。この一方向クラッチ39は中心軸121に内殻部位が一体結合され外殻部位が従動ギヤ17cに固着される。ここで、一方向クラッチ39は入力ギヤ37cに噛合する従動ギヤ17cより定着ローラ12側への回転力の伝達を許容し、定着ローラ12側より従動ギヤ17cに噛合する入力ギヤ37cへの回転力の伝達をカットする。即ち、加圧ローラ14に対し定着ローラ12が滑るということを防止し、両ローラ及び定着ベルト15を同期回転させることができる。
図1の定着駆動系D1に代えて、定着駆動系D4を用いた場合は、図1のベルト定着装置と同様の作用効果が得られると共に、特に、加圧ローラ14と定着ベルト15とが滑りを生じることがなく、定着ベルト15や定着ローラ12が加圧ローラ14との摩擦によって痛むのを防止できる。また、一方向クラッチ39を介していることにより、定着ベルト15と加圧ローラ14との周速差を吸収でき、搬送される記録紙9にシワ等が発生することを防ぐこともできる。
上述のところにおいて、ベルト定着装置は加圧ローラ14と加熱ローラ13にヒータ26,28を内蔵し、これらヒータの熱を加圧ローラ14及び加熱ローラ13、定着ベルト15を介し記録紙9側に伝えていたが、これに代えて、加圧ローラ14のヒータ26を排除し、加熱ローラ13のみにヒータ28を内蔵しても良く、このようにした場合、特に、図7、図9、図11の各ベルト定着装置では装置の簡素化を図る上で効果が大きい。更に、図示しない定着ベルトがそれ自体が発熱するように構成しても良く、この場合も図1のベルト定着装置と同様の作用、効果が得られる。
更に、上述のベルト定着装置は電子写真方式のカラー複写機用として適用されていたが、これに代えて、図示しない単色の複写機、ブリンタ等のその他の画像形成装置に用いられるベルト定着装置として適用することも出来、これらの場合も図1のベルト定着装置と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の適用されたベルト定着装置の概略側面図である。 図1のベルト定着装置を装備する電子写真式複写機の画像成型部の概略図である。 図1のベルト定着装置の要部拡大斜視図である。 図1のベルト定着装置の定着ベルトを巻き掛けた定着ローラと加圧ローラにより形成されるニップの円周角αと離型温度幅の特性線図である。 図1のベルト定着装置の要部切欠概略断面図であり、(a)は加熱ローラの一方端部を、(b)は加圧ローラの一方端部を示す。 図1のベルト定着装置の電源回路図である。 図1のベルト定着装置が変形例である定着駆動系D2を装備した場合の概略側面図である。 図7のベルト定着装置の部分切欠斜視図である。 図1のベルト定着装置が変形例である定着駆動系D3を装備した場合の概略側面図である。 図9のベルト定着装置の部分切欠斜視図である。 図1のベルト定着装置が変形例である定着駆動系D4を装備した場合の概略側面図である。 図11のベルト定着装置の部分切欠斜視図である。 従来のベルト定着装置の概略側面図である。
符号の説明
12 定着ローラ
13 加熱ローラ
14 加圧ローラ
15 定着ベルト
16 オイル塗布ローラ
17,17a,37b,37c 入力ギヤ
17c,37 従動ギヤ
18,18a,18b,18c モータ
20,20a,20b,20c 駆動ギヤ
26,28 ヒータ
38,39 一方向クラッチ
r 小R形状
α 円周角
D1,D2,D3,D4 定着駆動系
N ニップ
T トナー像

Claims (11)

  1. 複数のベルト搬送ローラ間に掛け渡されて回転する無端状の定着ベルトと、前記定着ベルト上で前記複数のベルト搬送ローラの内の一つの定着ローラに巻き掛けられた部位に圧接する加圧ローラと、前記定着ベルトと前記加圧ローラが圧接するニップを通過する記録材上のトナーに少なくとも定着ベルトを介し熱を付加する熱源とを備えるベルト定着装置において、
    前記ニップの幅が前記定着ローラ中心から見た円周角で25°以上であることを特徴とするベルト定着装置。
  2. 請求項1に記載のベルト定着装置において、
    前記定着ベルトはその表面が離型剤で被覆されたことを特徴とするベルト定着装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のベルト定着装置において、
    前記定着ローラ表層にはスポンジ状の断熱材が被覆され、その厚さが該定着ローラの直径に対して17%以上であることを特徴とするベルト定着装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のベルト定着装置において、
    前記熱源は前記定着ローラ内部以外の部位に配備されることを特徴とするベルト定着装置。
  5. 請求項3から請求項4のいずれかに記載のベルト定着装置において、
    前記定着ローラ表層のスボンジ状の断熱材の硬度はアスカー硬度で30°以下であることを特徴とするベルト定着装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のベルト定着装置において、
    前記加圧ローラの表層が弾性体で厚さが2mm以下に形成され、その硬度がJISAで40°以上であることを特徴とするベルト定着装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のベルト定着装置において、
    前記加圧ローラ表層には高離型材が被覆されていることを特徴とするベルト定着装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のベルト定着装置において、
    前記定着ローラが前記定着ベルトを回転駆動するための駆動力を付与されていることを特徴とするベルト定着装置。
  9. 請求項8に記載のベルト定着装置において、
    前記駆動力が前記加圧ローラに一方向クラッチを介して付与されていることを特徴とするベルト定着装置。
  10. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のベルト定着装置において、
    前記加圧ローラに駆動力が付与されていることを特徴とするベルト定着装置。
  11. 請求項10に記載のベルト定着装置において、
    前記駆動力が前記定着ローラに一方向クラッチを介して付与されていることを特徴とするベルト定着装置。
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JP2009109673A (ja) * 2007-10-29 2009-05-21 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置および画像形成装置
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