JP4613227B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置およびそれを用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、高画質画像を再現性および操作性良くかつ安価に形成できることから、複写機、プリンタ、ファクシミリなどとして汎用される。電子写真方式の画像形成装置は、たとえば、感光体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着装置とを含む。感光体はその表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される部材である。帯電手段は感光体表面を帯電させる。露光手段は帯電状態にある感光体表面に信号光を照射して静電潜像を形成する。現像手段は感光体表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する。転写手段は感光体表面のトナー像を記録紙に転写する。定着装置は記録紙上のトナー像を記録紙に定着させて画像を形成する。
この定着装置としては熱定着方式の定着装置が一般的であり、特許文献1に示されるように、定着ローラと加圧ローラから構成されるローラ対方式により、記録紙上のトナー像を熱溶融することによって記録紙に定着させる。
定着ローラは、アルミなどの金属製中空芯金の表面に弾性層が形成されたローラ部材であり、この芯金の内部に熱源としてハロゲンランプが配置される。そして、温度制御装置が定着ローラ表面に設けられた温度センサから出力される信号に基づいてハロゲンランプをオン/オフ制御することによって、定着ローラの温度を制御する。
加圧ローラは芯金上に被覆層としてシリコーンゴムなどの耐熱性弾性層を設けたローラ部材である。この加圧ローラは、定着ローラ表面に対して圧接され、加圧ローラの上記弾性層の弾性変形によって、定着ローラと加圧ローラとの間にニップ部と呼ばれる圧接領域が形成される。
上記の構成において、定着装置では、未定着のトナー像が形成された記録紙をニップ部に挟み込み、定着・加圧ローラを回転させることによって上記記録紙を搬送するとともに、定着ローラ表面の熱により記録材上のトナー像を溶融させて記録紙に定着させる。
このような定着装置において、定着ローラ表面の温度が適正温度の範囲外になった場合、コールドオフセットやホットオフセット等のオフセット現象が発生することが知られている。コールドオフセットとは、記録紙に伝達される熱量が足りず、トナーが充分に溶けずにトナーの一部が定着ローラに付着してしまう現象である。一方、ホットオフセットとは、記録紙上のトナーが過加熱されることによってトナーの凝集力が低下し、記録紙上のトナーの一部が定着ローラに付着してしまう現象である。
オフセット現象による記録紙の画像汚れを防ぐために、通常、特許文献1に示されるように、定着ローラに当接するクリーニングウェブ等からなるクリーニング手段が設けられる。このクリーニング手段により定着ローラに付着したトナーの大半は除去されるが全てのトナーが除去されるわけではない。
したがって定着装置では、オフセット現象を防止するために、記録紙の通過時に定着ローラ表面の温度が適正温度の範囲内になるように温度制御を行うことが非常に重要である。
定着ローラ表面の適正温度範囲は、定着装置を備える画像形成装置の記録紙搬送速度によって異なるものである。具体的には、上記適正温度範囲は、記録紙搬送速度が高くなるほど高温側にシフトし、記録紙搬送速度が低くなるほど低温側にシフトする傾向にある。これは、記録紙搬送速度が高速である場合には、記録紙と定着ローラ表面との接触時間が短くなり、定着ローラ表面の温度が比較的高くなければ定着ローラ表面から記録紙に充分な熱が伝わらないためである。また、記録紙搬送速度が低速である場合には、記録紙と定着ローラ表面との接触時間が長くなり、定着ローラ表面の温度を抑制しなければ定着ローラ表面から記録紙に過剰な熱が伝わってしまうためである。
ここで、いわゆる4サイクル方式の画像形成装置においては、通常、記録紙にカラー画像を形成する場合とモノクロ画像を形成する場合とで記録紙搬送速度がほぼ同一になるように設計される。ただし、カラー画像の場合とモノクロ画像の場合とでは、搬送される記録紙間の間隔が相違し、単位時間当たりの処理枚数はモノクロの場合の方が多くなる。なお、4サイクル方式の画像形成装置とは、1組の可視像形成ユニットにより、シアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(B)の4色のトナー像を形成し、それらを重ね合わせてカラー画像を形成する方式である。
したがって、4サイクル方式の画像形成装置に備えられる定着装置では、カラー画像を定着させる場合の適正温度範囲(非オフセット域)とモノクロ画像を定着させる場合の適正温度範囲(非オフセット域)という2つの非オフセット域が存在し、共通する非オフセット域は充分に広い範囲となっている。それゆえ、定着ローラ表面の温度の制御値(目標値)をこの共通非オフセット域内に設定し、カラー画像を定着させる場合とモノクロ画像を定着させる場合とのいずれの場合にも、定着ローラ表面温度が適正温度範囲内に収まるように温度制御を行うことは容易である。このような理由により、4サイクル方式の画像形成装置では、オフセット現象を容易に回避することができる。
これに対し、最近の4連タンデム方式の画像形成装置、すなわちC・M・Y・Bの4色に対応する4組の可視像形成ユニットを直列に配置した画像形成装置においては、モノクロ画像を形成する場合に、カラー画像を形成する場合よりも記録紙搬送速度を高速にするよう設計する要請が高まっている。この要請に従えば、モノクロ画像を形成するモノクロモードとカラー画像を形成するカラーモードとで記録紙搬送速度を大幅に切り替えることになる。このように設計しても、形成されるモノクロ画像の画質を落とさずに、単位時間あたりのモノクロ画像の処理枚数を多くすることはできる。
上記のように、モノクロ画像の処理枚数が多くなるように設計された画像形成装置ではカラー画像を定着させる場合の非オフセット域とモノクロ画像を定着させる場合の非オフセット域との共通非オフセット域が極めて狭くなる。このように共通非オフセット域が極めて狭い場合には、定着ローラ表面の温度の制御値(目標値)をこの共通非オフセット域内に設定しても、定着ローラ表面の温度がこの共通非オフセット域内に収まるように温度制御を行うことが困難であり、オフセット現象が生じやすくなる。
しかも、待機状態からの通紙動作では、モノクロモードとカラーモードとのどちらのモードでも通紙可能な温度に設定する必要がある。このため、待機状態では、定着ローラ表面の温度をモノクロモードでの定着可能下限温度とカラーモードでの定着可能上限温度との間に制御しておき、続く通紙動作時にモノクロモードとカラーモードとのどちらにでも迅速に切り替えられるようにする必要がある。
ここで、カラー用の定着装置において定着ローラ表面の温度を正確に制御するためには、定着ローラの内部に設けられたハロゲンランプなどの内部加熱手段よりも、定着ローラの表面に接する外部加熱ローラや外部加熱ベルトなどの外部加熱手段の方が適している。したがって、狭い温度範囲に収まるように定着ローラ表面の温度を制御するには、外部加熱手段による温度制御が重要となる。
外部加熱手段による温度制御方法のひとつとして、定着ローラ表面の温度の情報に基づいて外部加熱手段の離接を制御することにより、瞬時に定着ローラ表面の温度を昇温もしくは低下させる方法が挙げられる。印字モードに応じて、定着ローラ表面の温度を上昇させるべく外部加熱手段を定着ローラに当接させたり、定着ローラの過昇温を防止するべく定着ローラから外部加熱手段を離間させたりすることで、定着ローラ表面を所定の温度に制御することができる。
しかしながら、この外部加熱手段の離接動作にも問題がある。外部加熱手段を有する定着ローラには、通常、外部加熱手段よりも定着ローラ回転方向上流側に上記のクリーニング手段が設けられている。オフセット現象が生じたとしても、このクリーニング手段によりトナーによる定着ローラの汚れはかなり軽減される。しかし、クリーニング手段のクリーニング性能も完璧ではないため、定着ローラと接する外部加熱手段にトナー汚れが蓄積する。そしてトナーが外部加熱手段にある程度蓄積すると、外部加熱手段を定着ローラに当接した際にその振動で外部加熱手段に付着したトナーが外部加熱手段からまとめて剥離して定着ローラに移行することがある。このように、外部加熱手段から定着ローラの表面へまとまった量のトナーが移行すると、そのトナーが定着ローラによって通紙されている記録紙に付着し、印字面が汚れる不具合が発生する。
上記不具合を解決するために、特許文献1に示されるように、上記離接手段を制御して外部加熱手段が定着ローラに当接した際の定着ローラ上における外部加熱手段の当初の当接部位である初期当接部位が、定着ローラが1回転する間に記録紙と接しないようなタイミングで、外部加熱手段を定着ローラに当接させる制御手段を備えた定着装置が提案されている。
特開2007−304440号公報
しかしながら特許文献1の発明において、外部加熱手段にはクリーニング手段が存在しないため、外部加熱手段へのトナー等の付着をより防ぐためには、外部加熱手段の定着手段への離接動作の制御がより複雑になる。また、外部加熱手段へのトナー等の付着を完全に防げたとしても、定着ローラをクリーニングするためのクリーニングウェブは必須であり、クリーニングウェブを設置することで装置が大型化してしまう。
本発明の主目的は、定着手段と加圧手段と外部加熱手段とを含む定着装置において、外部加熱手段の清浄さを保つように、定着手段に対する離接動作を調節するという制御の複雑化を伴うことなく、またクリーニングウェブ設置による大型化を招くことなく、小型かつ単純な構成ながら定着手段や外部加熱手段を清浄化しうる定着装置および該定着装置を備えた画像形成装置を提供することである。
本発明は、軸線回りに回転可能に設けられ、未定着トナー像を担持する記録材を加熱し、該未定着トナー像を構成するトナーを溶融させて記録材に定着させる定着手段と、
定着手段に圧接して定着手段との間に圧接部を形成し、かつ回転可能に設けられ、圧接部に搬送される未定着トナー像を担持する記録材を加圧する加圧手段と、
複数の支持ローラに回転可能に張架されたベルトが定着手段の周面に外方から当接するように設けられ、該周面を加熱する外部加熱手段と、
上記ベルトに当接するように設けられ、上記ベルト表面の汚れを掻きとることで該表面をクリーニングするクリーニング手段と
上記クリーニング手段に対し振動を付与することのできる振動付与手段と、
上記ベルトの温度を検知する検知手段とを備え、
上記検知手段によって検知された温度がトナーの軟化点温度よりも低い場合、上記振動付与手段により上記クリーニング手段に振動を付与することを特徴とする定着装置である。
また本発明は、上記ベルトは定着手段の周面よりもトナーの吸着性が高い材質からできていることを特徴とする。
また本発明は、定着手段に対し加圧手段を離接させる第1離接手段を備え、上記振動付与手段として該離接手段を利用することを特徴とする。
また本発明は、定着手段に対し外部加熱手段を離接させる第2離接手段を備え、上記振動付与手段として該離接手段を利用することを特徴とする。
また本発明は、上記クリーニング手段の下方にトナー回収手段が設けられていることを特徴とする。
また本発明は、上記トナー回収手段は定着手段の長手方向に底面を傾斜させたものであることを特徴とする。
また本発明は、前記記載の定着装置を備えた画像形成装置である。
本発明によれば、定着手段と、加圧手段と、外部加熱手段と、クリーニング手段とを含む定着装置が提供される。本発明の定着装置において、外部加熱手段は、複数の支持ローラに回転可能に張架されたベルトが定着手段の周面に外方から当接するように設けられ、該周面を加熱する。またクリーニング手段は上記ベルト表面に当接するように設けられ、上記ベルトが回転することにより、オフセットトナーや紙粉(以下トナー等と呼ぶ)は上記クリーニング手段に掻きとられて外部加熱手段から除去される。よって本発明では、外部加熱手段にトナー等が付着しないように、定着手段に対する離接動作を調節するという制御の複雑化を招くことなく、外部加熱手段の清浄さを保つことができる。
また、本発明に係る定着装置は、上記クリーニング手段に対し振動を付与することのできる振動付与手段を備える。上記クリーニング手段に振動を与えることで上記クリーニング手段に付着したトナー等を剥離させ、上記クリーニング手段から除去することができる。よって本発明では、トナー等が上記クリーニング手段から上記ベルトに再付着することを防止することができる。
また、本発明に係る定着装置は、上記ベルトの温度を検知する検知手段を備え、該検知手段によって検知された温度がトナーの軟化点温度よりも低い場合、上記振動付与手段により上記クリーニング手段に振動を付与する。トナーは軟化点温度より低い温度になると粘性が急激に失われる。そのため上記ベルトの温度がトナー軟化点温度よりも低い場合にのみ、上記クリーニング手段に対し振動を付与しても、充分にトナー等を上記クリーニング手段から剥離させることができる。よって本発明では、上記クリーニング手段からトナー等を除去するために必要な振動の振動力や振動の回数を少なくでき、長期間安定的に使用することができる。
また本発明によれば、上記ベルトには定着手段の周面よりもトナーの吸着性が高い材質が用いられる。上記ベルトは定着手段の周面に当接するように設けられてあるために、トナー等は該周面からトナーの吸着性が高い上記ベルトへと移行する。よって本発明では、クリーニングウェブを設置することなく定着手段の清浄さを保つことができ、定着装置を大幅に小型化することができる。
また本発明によれば、定着手段に対し加圧手段を離接させる第1離接手段を備え、上記振動付与手段として該離接手段を利用する。加圧手段の離接を行うと定着手段に振動が与えられ、定着手段から外部加熱手段に振動が伝わり、上記クリーニング手段に振動が付与される。当接する際の加圧手段の速度を調節することで、上記クリーニング手段からトナー等を剥離させるのに充分な振動を与えることができる。よって本発明では、上記クリーニング手段に対し振動を付与することができ、また、その際に新たに振動付与手段を設ける必要もなくなる。
また本発明によれば、定着手段に対し外部加熱手段を離接させる第2離接手段を備え、上記振動付与手段として該離接手段を利用する。当接する際の外部加熱手段の速度を調節することで、上記クリーニング手段からトナー等を剥離させるのに充分な振動を与えることができる。よって本発明では、上記クリーニング手段に対し振動を付与することができ、また、その際に新たに振動付与手段を設ける必要もなくなる。
また本発明によれば、上記クリーニング手段の下方にトナー回収手段が設けられる。上記クリーニング手段から剥離したトナー等は上記トナー回収手段に回収される。よって本発明では、上記クリーニング手段から剥離したトナー等が定着装置や記録材に付着することを防止することができる。
また本発明によれば、上記トナー回収手段は定着手段の長手方向に底面を傾斜させたものが用いられる。上記トナー回収手段の底面に傾斜があることで、剥離したトナー等は上記トナー回収手段のより下方へと溜められる。よって本発明では、トナー回収手段をクリーニングする作業を容易に行うことができる。
また本発明によれば、本発明の定着装置を備えた画像形成装置が提供される。該画像形成装置によれば、画像形成速度の高速化を行なっても、画像の定着不良、トナー等の記録材への付着による画像汚れの発生等が防止され、高画質画像を長期的にかつ安定的に形成できる。しかも、これらの効果は制御の複雑化、装置の大型化を伴うことなく達成される。
図1は、本発明の実施の一形態である複写機100の構成を概略的に示す断面図である。図2は、図1に示される画像形成装置1の要部(後述のトナー像形成手段2)の構成を拡大して示す断面図である。
複写機100は、画像形成装置1と、スキャナ部7とを含む。画像形成装置1は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色のトナー像を順次重ね合わせて転写して多色トナー像を形成し、該多色トナー像を記録材に定着させて画像を形成するタンデム構成の電子写真方式の画像形成装置である。画像形成装置1は、トナー像形成手段2と、中間転写手段3と、二次転写手段4と、記録材供給手段5と、定着装置6とを含む。
トナー像形成手段2は、作像ユニット10y,10m,10c,10bを含む。作像ユニット10y,10m,10c,10bは、後述する中間転写ベルト21の回転駆動方向(副走査方向)すなわち矢符27の方向における上流側からこの順番で一列に配置され、デジタル信号などとして入力される各色の画像情報に対応する静電潜像を形成し、該静電潜像に対応する色のトナーを供給し、現像して各色のトナー像を形成する。作像ユニット10yはイエローの画像情報に対応するトナー像を形成し、作像ユニット10mはマゼンタの画像情報に対応するトナー像を形成し、作像ユニット10cはシアンの画像情報に対応するトナー像を形成し、作像ユニット10bはブラックの画像情報に対応するトナー像を形成する。作像ユニット10yは、感光体ドラム11yと、帯電ローラ12yと、光走査ユニット13yと、現像装置14yと、ドラムクリーナ15yとを含む。
感光体ドラム11yは、図示しない駆動手段によって軸線回りに回転駆動可能に支持され、その表面に静電潜像ひいてはトナー像が形成される感光層を有するローラ状部材である。感光体ドラム11yには、たとえば、図示しない導電性基体と、導電性基体表面に形成される図示しない感光層とを含むものを使用できる。導電性基体には、円筒状、円柱状、シート状などの導電性基体を使用でき、その中でも円筒状導電性基体が好ましい。感光層としては、有機感光層、無機感光層などが挙げられる。有機感光層としては、電荷発生物質を含む樹脂層である電荷発生層と、電荷輸送物質を含む樹脂層である電荷輸送層との積層体、1つの樹脂層中に電荷発生物質と電荷輸送物質とを含む樹脂層などが挙げられる。無機感光層としては、酸化亜鉛、セレン、アモルファスシリコンなどから選ばれる1種または2種以上を含む層が挙げられる。導電性基体と感光層との間には、下地層を介在させてもよく、感光層の表面には主に感光層を保護するための表面層(保護層)を設けてもよい。本実施の形態では、接地電位(GND)に接続されるアルミニウム素管(導電性基体)と、アルミニウム素管の表面に形成される厚さ20μmの有機感光層とを含む直径30mmの感光体ドラムを用いる。また、本実施の形態では、感光体ドラム11yは、時計周りの方向に周速度355mm/sで回転駆動する。
帯電ローラ12yは、図示しない駆動手段によって軸線回りに回転駆動可能に支持され、感光体ドラム11yの表面を所定の極性および電位に帯電させるローラ状部材である。帯電ローラ12yには図示しない電源が接続され、該電源から電圧を印加されて放電することによって、感光体ドラム11y表面を帯電させる。本実施の形態では、帯電ローラ12yに−1200Vの電圧が印加され、感光体ドラム11y表面は−600Vに帯電する。帯電ローラ12yに代えて、ブラシ型帯電器、チャージャー型帯電器、スコロトロンといったコロナ帯電器などを使用できる。光走査ユニット13は、帯電状態にある感光体ドラム11y表面にイエローの画像情報に対応するレーザ光13yを照射し、感光体ドラム11y表面にイエローの画像情報に対応する静電潜像を形成する。光走査ユニット13には、半導体レーザなどを使用できる。本実施の形態では、−600Vに帯電した感光体ドラム11y表面に、露光電位−70Vの静電潜像を形成する。
現像装置14yは、現像ローラ17yと、現像ブレード18yと、現像槽19yと、攪拌ローラ20y,30yとを含む。現像ローラ17yは、その表面にイエロー現像剤16yを担持し、現像ローラ17yと感光体ドラム11yとの近接部(現像ニップ部)において、イエロー現像剤16yを感光体ドラム11y表面の静電潜像に供給する。現像ローラ17yは現像槽19yによって軸線回りに回転可能に支持され、現像槽19yの感光体ドラム11yを臨む面に形成される開口部からその一部が外方に向けて突出して感光体ドラム11y表面に近接するように設けられ、図示しない固定磁極を内包するローラ状部材である。現像ローラ17yは、感光体ドラム11yと逆方向に回転駆動する。したがって、現像ニップ部においては、現像ローラ17yと感光体ドラム11yとは同じ方向に回転駆動する。また、現像ローラ17yには図示しない電源が接続され、該電源から直流電圧(現像電圧)が印加される。これによって、現像ローラ17y表面のイエロー現像剤16yが静電潜像に円滑に供給される。本実施の形態では、現像ローラ17yには−420Vの現像電圧が印加される。現像ローラ17y表面のイエロートナー層が現像ニップ部において感光体ドラム11yと接触し、静電潜像にイエロー現像剤16yが供給される。
現像ブレード18yは、一端が現像槽19yによって支持され、他端が現像ローラ17y表面に対して間隙を有して離隔するように設けられる板状部材であり、現像ローラ17y表面に担持されるイエロートナー層を均一化(層規制)する。現像槽19yは前記のように感光体ドラム11yを臨む面に開口部が形成され、内部空間を有する容器状部材である。現像槽19yは、その内部空間に現像ローラ17yと攪拌ローラ20y,30yとを内蔵し、かつイエロー現像剤16yを貯留する。現像槽19yには、イエロー現像剤16yの消費状況に応じて、図示しないトナーカートリッジからイエロー現像剤16yが補給される。
本実施の形態では、現像槽19y内には予め磁性キャリアが充填される。現像槽19yに補給されるイエロートナーはこの磁性キャリアと混合されてイエロー現像剤(イエロー2成分現像剤)16yの形態で用いられるが、それに限定されず、イエロートナーのみを含む1成分現像剤の形態でも使用できる。攪拌ローラ20y,30yは、現像槽19yの内部空間において軸線回りに回転駆動可能に支持されるスクリュー状部材である。攪拌ローラ20yは、現像ローラ17y表面に圧接するように設けられる。攪拌ローラ20y,30yは、それぞれの回転駆動によって、図示しないトナーカートリッジから現像槽19y内に補給されるイエロー現像剤16yを現像ローラ17yの表面周辺に送給する。
現像装置14yによれば、現像槽19y内の磁性キャリアにイエロートナーが付着した形態のイエロー現像剤16yが攪拌ローラ20y,30yによって現像ローラ17y表面に供給され、該表面に現像剤層が形成される。この現像剤層は現像ブレード18yによって層厚を均一化された後、現像剤層から電位差などを利用して感光体ドラム11y表面の静電潜像にイエロー現像剤16yが選択的に供給され、イエローの画像情報に対応するイエロートナー像が形成される。
ドラムクリーナ15yは、後述のように、感光体ドラム11y表面のイエロートナー像を中間転写ベルト21に転写した後に、感光体ドラム11y表面に残存するイエロー現像剤16yを除去、回収する。作像ユニット10yによれば、帯電ローラ12yによって帯電状態にある感光体ドラム11yの表面に、光走査ユニット13からイエローの画像情報に対応する信号光13yを照射して静電潜像を形成し、該静電潜像に現像装置14yからイエロー現像剤16yを供給して該静電潜像を現像し、イエロートナー像を形成する。このイエロートナー像は、後述のように、感光体ドラム11yの表面に圧接して矢符29の方向に回転駆動する中間転写ベルト21に転写される。
感光体ドラム11y表面に残留するイエロー現像剤16yはドラムクリーナ15yによって除去され、回収される。この画像(トナー像)形成動作は繰返し実行される。作像ユニット10m,10c,10bは、イエロートナーに代えてマゼンタトナー、シアントナーまたはブラックトナーを使用する以外は、作像ユニット10yに対応する構造を有するので、同一の参照符号を付し、かつ各参照符号の末尾にマゼンタを示す「m」、シアンを示す「c」およびブラックを示す「b」を付し、説明を省略する。
トナーは、結着樹脂、着色剤および離型剤を含有する。結着樹脂としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリスチレン、スチレンの置換体の単独重合体、スチレン系共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタンなどが挙げられる。結着樹脂は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。これらの結着樹脂の中でも、カラートナー用としては、保存性、耐久性などの点から、軟化点100〜150℃、ガラス転移点50〜80℃の結着樹脂が好ましく、前記の軟化点およびガラス転移点を有するポリエステルが特に好ましい。ポリエステルは軟化状態で高い透明度を示す。結着樹脂がポリエステルである場合、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像が重ね合わされた多色トナー像を記録材8に定着させると、ポリエステル自体は透明化するので、減法混色によって充分な発色が得られる。着色剤としては、従来から電子写真方式の画像形成技術に用いられるトナー用顔料および染料を使用できる。顔料としては、たとえば、アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、キナクリドン系顔料、フタロシアニン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、ジオキサジン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体系顔料などの有機系顔料、カーボンブラック、酸化チタン、モリブデンレッド、クロムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ベルリンブルーなどの無機系顔料、アルミニウム粉などの金属粉などが挙げられる。顔料は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。離型剤としては、たとえば、ワックスを使用できる。ワックスとしてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックスなどが挙げられる。トナーは、結着樹脂、着色剤および離型剤の他に、帯電制御剤、流動性向上剤、定着促進剤、導電剤などの一般的なトナー用添加剤の1種または2種以上を含有できる。
トナーは、着色剤、離型剤などを結着樹脂と溶融混練して粉砕する粉砕法、着色剤、離型剤、結着樹脂のモノマーなどを均一に分散した後、結着樹脂のモノマーを重合させる懸濁重合法、結着樹脂粒子、着色剤、離型剤などを凝集剤によって凝集させ、得られる凝集物の微粒子を加熱する乳化凝集法などの公知の方法に従って製造できる。トナーの体積平均粒径は、特に制限されないが、好ましくは2〜7μmである。トナーの体積平均粒径が2μm未満では、トナーの流動性が低下し、現像動作の際に、トナーの供給、撹拌および帯電が不充分になり、トナー量の不足、逆極トナーの増加などが起こり、高画質画像が得られないおそれがある。一方、体積平均粒径が7μmを超えると、中心部分まで軟化し難い大粒径のトナー粒子が多くなるので、画像の記録材8への定着性が低下するとともに、画像の発色が悪くなり、特にOHP(オーバーヘッドプロジェクタ)への定着の場合には、画像が暗くなる。
本実施の形態では、トナーは、顔料以外は次に示す同じ構成を有する。トナーは、ガラス転移点60℃、軟化点温度120℃、体積平均粒径6μmの負帯電性の絶縁性非磁性トナーである。このトナーを用いて、X−Rite社製310による反射濃度測定値が1.4の画像濃度を得るには、5g/mのトナー量が必要である。トナーは、ガラス転移点60℃かつ軟化点120℃のポリエステル(結着樹脂)、ガラス転移点50℃かつ軟化点70℃の低分子ポリエチレンワックス(離型剤)および各色の顔料を含み、ワックス含有量がトナー全量の7重量%、顔料含有率がトナー全量の12重量%および残部が結着樹脂のポリエステルである。トナーに含まれる低分子ポリエチレンワックスは、結着樹脂のポリエステルよりもガラス転移点および軟化点が低いワックスである。
中間転写手段3は、中間転写ベルト21と、中間転写ローラ22y,22m,22c,22bと、支持ローラ23,24,25と、ベルトクリーナ26とを含む。中間転写ベルト21は、支持ローラ23,24,25の間に張架されてループ状の移動経路を形成する無端ベルト状のトナー像担持体であり、感光体ドラム11y,11m,11c,11bとほぼ同じ周速度で矢符27の方向に回転する。中間転写ベルト21には、たとえば、厚さ100μmのポリイミドフィルムを使用できる。中間転写ベルト21の材料はポリイミドのみに限定されず、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレンなどの合成樹脂、各種ゴムなどからなるフィルムを使用できる。合成樹脂または各種ゴムからなるフィルム中には、中間転写ベルト21としての電気抵抗値を調整するために、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラック、グラファイトカーボンなどの導電材が配合される。中間転写ベルト21のトナー像担持面21aは、中間転写ベルト21の回転駆動方向における上流側から、感光体ドラム11y,11m,11c,11bにこの順番で圧接する。中間転写ベルト21の感光体ドラム11y,11m,11c,11bに圧接する位置が、各色トナー像の中間転写位置である。中間転写ベルト21を介して感光体ドラム11y,11m,11c,11bに対向する位置に、中間転写ローラ22y,22m,22c,22bが配置される。
中間転写ローラ22y,22m,22c,22bは、それぞれ、中間転写ベルト21を介して感光体ドラム11y,11m,11c,11bに対向し、かつ中間転写ベルト21におけるトナー像担持面21aの反対面に圧接し、かつ図示しない駆動手段によりその軸線回りに回転駆動可能に設けられるローラ状部材である。中間転写ローラ22y,22m,22c,22bには、たとえば、金属製軸体と、該金属製軸体の表面に被覆される導電性層とを含むローラ状部材が用いられる。軸体は、たとえば、ステンレス鋼などの金属により形成される。軸体の直径は特に制限されないが、好ましくは8〜10mmである。導電性層は、導電性弾性体などにより形成される。導電性弾性体としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、カーボンブラックなどの導電剤を含む、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、発泡EPDM、発泡ウレタンなどが挙げられる。導電性層によって、中間転写ベルト21に高電圧が均一に印加される。中間転写ローラ22y,22m,22c,22bには、感光体ドラム11y,11m,11c,11bの表面に形成されるトナー像を中間転写ベルト21上に転写するために、トナーの帯電極性とは逆極性の中間転写バイアスが定電圧制御によって印加される。これによって、感光体ドラム11y,11m,11c,11bに形成されるイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像が中間転写ベルト21のトナー像担持面21aに順次重ね合わさって転写され、多色トナー像が形成される。ただし、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの一部のみの画像情報が入力される場合には、作像ユニット10y,10m,10c,10bのうち、入力される画像情報の色に対応する作像ユニットのみにおいてトナー像が形成される。
支持ローラ23,24,25は、図示しない駆動手段によって軸心回りに回転駆動可能に設けられ、中間転写ベルト21を張架して矢符27の方向に回転駆動させる。支持ローラ23,24,25には、たとえば、直径30mmおよび肉厚1mmのアルミニウム製円筒体(パイプ状ローラ)が用いられる。支持ローラ24は、中間転写ベルト21を介して後述する2次転写ローラ28に圧接して2次転写ニップ部を形成し、かつ電気的に接地される。支持ローラ24は中間転写ベルト21を張架する機能と共に、中間転写ベルト21上のトナー像を記録材8に2次転写させる機能をも有する。
ベルトクリーナ26は、中間転写ベルト21のトナー像担持面21a上のトナー像を記録材8に転写した後に、トナー像担持面21a上に残存するトナーを除去する部材であり、中間転写ベルト21を介して支持ローラ25に対向するように設けられる。ベルトクリーナ26は、クリーニングブレード26aと、トナー貯留容器26bとを含む。クリーニングブレード26aは、図示しない加圧手段により、中間転写ベルト21のトナー像担持面21aに圧接し、トナー像担持面21a上の残存トナーなどを掻き取る板状部材である。クリーニングブレード26aには、たとえば、弾性を有するゴム材料(たとえば、ウレタンゴム)などからなるブレードを使用できる。トナー貯留容器26bは、クリーニングブレード26aに掻き取られるトナーなどを一時的に貯留する。
中間転写手段3によれば、感光体ドラム11y,11m,11c,11b上に形成されるトナー像が、中間転写ベルト21のトナー像担持面21aの所定位置に重ね合わされて転写され、トナー像が形成される。このトナー像は、後述するように、2次転写ニップ部において記録材8に2次転写される。2次転写後に中間転写ベルト21のトナー像担持面21aに残留するトナー、オフセットトナー、紙粉などがベルトクリーナ26により除去され、トナー像担持面21aには再度トナー像が転写される。
2次転写手段4は、支持ローラ24と、2次転写ローラ28とを含む。2次転写ローラ28は、中間転写ベルト21を介して支持ローラ24に圧接し、かつ軸線方向に回転駆動可能に設けられ、図示しない駆動手段によって回転駆動するローラ状部材である。2次転写ローラ28は、たとえば、金属製軸体と、該金属製軸体の表面に被覆される導電性層とを含む。金属製軸体は、たとえば、ステンレス鋼などの金属により形成される。導電性層は、導電性弾性体などにより形成される。導電性弾性体としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、カーボンブラックなどの導電剤を含む、EPDM、発泡EPDM、発泡ウレタンなどが挙げられる。2次転写ローラ28には図示しない電源が接続され、トナーの帯電極性とは逆の極性を有する高電圧が均一に印加される。支持ローラ24と中間転写ベルト21と2次転写ローラ28との圧接部が2次転写ニップ部である。2次転写手段4によれば、中間転写ベルト21上のトナー像が2次転写ニップ部に搬送され、それに同期して後述の記録材供給手段5から送給される記録材8が2次転写ニップ部に搬送され、2次転写ニップ部においてトナー像と記録材8とが重ね合わされ、トナー像が記録材8に2次転写される。このようにして、記録材8上に未定着トナー像が担持される。未定着トナー像を担持する記録材8は、定着装置6に搬送される。定着装置6は、記録材8に担持される未定着トナー像を構成するトナーを加熱溶融させて記録材8に定着させる。定着装置6の詳細な構成は後述する。トナー像が定着された記録材8は排紙トレイ110に排紙され、画像形成は完了する。
記録材供給手段5は、記録材カセット42と、ピックアップローラ43と、レジストローラ44a,44bとを含む。記録材カセット42は記録材8を貯留する。記録材8には、たとえば、普通紙、コート紙、カラーコピー専用用紙、OHP用フィルム、葉書などがある。サイズとしては、A4、A3、B5、B4、葉書サイズなどである。ピックアップローラ43は、記録材8を搬送路Pに1枚ずつ送給する。レジストローラ44a,44bは互いに圧接するように設けられる一対のローラ状部材であり、中間転写ベルト21上の多色トナー像が2次転写ニップ部に搬送されるのに同期して、2次転写ニップ部に記録材8を送給する。記録材供給手段5によれば、記録材カセット42内に貯留される記録材8が、ピックアップローラ43によって1枚ずつ搬送路Pに送給され、さらに、レジストローラ44a,44bによって2次転写ニップ部に送給される。
スキャナ部7は、原稿台(不図示)と、光源(不図示)と、CCD(電荷結合素子)センサ9とを含む。原稿台の上面には、複写すべき原稿が載置される。原稿台には透明ガラスなどの透明性材料からなる板状部材が用いられる。光源は、原稿台に載置される原稿を照明する。CCDセンサ9は、光源によって照明される原稿からの反射光を光電変換することで、反射光を画像情報(画像信号)に変換する。CCDセンサ9は変換部と転送部と出力部とを含み、変換部では反射光である光信号を電気信号に変換し、転送部ではクロックパルスに同期して電気信号を順次出力部へ転送し、出力部では電気信号を電圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出力する。このようにして得られたアナログ信号を周知の画像処理を行ってデジタル信号に変換する。スキャナ部7により読み取られる原稿の画像情報は、画像形成装置の全動作を制御する図示しないCPU(中央処理装置)に送られ、各種画像処理が施された後、メモリに一旦記憶され、出力指示に応じてメモリ内の画像を読出して光走査ユニット13に転送して記録材8である記録紙上に画像を形成させる。
画像形成装置1には、図示しない制御手段が設けられる。制御手段は、たとえば、画像形成装置1の内部空間における上部に設けられ、図示しない、記憶部と、演算部と、制御部とを含む。記憶部には、画像形成装置1の上面に配置される図示しない操作パネルを介する印刷指令、画像形成装置1内部の各所に配置される図示しない各種センサなどからの検知結果、外部機器から入力される画像情報、画像形成装置1内部の各装置の動作を制御するための各種設定値およびデータテーブル、各種制御を実行するためのプログラムなどが書き込まれる。記憶部には、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、リードオンリィメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ(HDD)などが挙げられる。外部機器には、画像情報の形成または取得が可能であり、かつ画像形成装置に電気的に接続可能な電気・電子機器を使用でき、たとえば、コンピュータ、デジタルカメラなどが挙げられる。演算部は、記憶部に入力される各種データ(印刷指令、検知結果、画像情報など)および各種制御を実施するためのプログラムを取り出し、各種検知および判定の少なくとも一方を行う。制御部は、演算部における各種判定結果、演算結果などに応じて該当装置に制御信号を送付し、動作制御を行う。制御部および演算部は、たとえば、CPUを備えるマイクロコンピュータ、マイクロプロセッサなどによって実現される処理回路である。制御手段は、記憶部、演算部および制御部とともに主電源を含む。主電源は、制御手段だけでなく、画像形成装置1内部における各装置にも電力を供給する。
図3は、本発明の実施形態である定着装置6の構成を概略的に示す断面図である。図3を用いて本発明の実施形態である定着装置6の構成を詳細に説明する。定着装置6は図3に示すように、定着ローラ50と、加圧ローラ60と、外部加熱手段70と、クリーニング手段80とを含む。
定着ローラ50は、図示しない支持手段によって回転自在に支持され、かつ図示しない駆動手段によって矢符56の方向に所定の速度で回転するローラ状部材の定着手段である。定着ローラ50は、記録材8に担持される未定着トナー像を構成するトナーを加熱溶融させて記録材8に定着させる。本実施の形態では、定着ローラ50として、芯金51と、弾性体層52と、表面層53とを含むローラ状部材を使用する。芯金51を形成する金属には熱伝導率の高い金属を使用でき、たとえば、アルミニウム、鉄などが挙げられる。芯金51の形状としては、円筒状、円柱状などが挙げられるが、芯金51からの放熱量が少ない円筒状の方が好ましい。弾性体層52を構成する材料としては、ゴム弾性を有するものであれば特に制限はないが、さらに耐熱性にも優れるものが好ましい。このような材料の具体例としては、たとえば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴムなどが挙げられる。これらの中でも、特にゴム弾性に優れるシリコーンゴムが好ましい。表面層53を構成する材料は、耐熱性および耐久性に優れ、トナーの吸着性が低いものであれば特に制限されず、たとえば、PFA(テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素系樹脂材料、フッ素ゴムなどが挙げられる。本実施の形態では、表面層53は厚さ約40μmのPFA層である。本実施の形態では、定着ローラ50の径は40mmのローラ状部材を使用する。定着ローラ50の内部には、加熱手段54が設けられる。これは、画像形成装置1の電源ONから画像形成可能になるまでの立ち上げ時間の短縮、待機中に定着ローラ50を均一に加熱する、トナー像定着時に記録材8に熱が移行することに起因する定着ローラ50の表面温度の低下などを防止するためである。本実施の形態では、加熱手段54にはハロゲンランプが用いられる。
加圧ローラ60は、定着ローラ50の鉛直方向最下点よりも定着ローラ50の回転方向下流側において、図8において後述する第1離接手段により定着ローラ50に圧接された状態で回転自在に設けられるローラ状部材の加圧手段である。定着ローラ50と加圧ローラ60との圧接部が定着ニップ部55である。加圧ローラ60は定着ローラ50の回転に従動回転する。加圧ローラ60は、定着ローラ50によるトナー像の記録材8への加熱定着に際し、溶融状態にあるトナーを記録材8に対して押圧することによって、トナー像の記録材8への定着を促進する。本実施の形態では、加圧ローラ60として、芯金61と、弾性体層62と、表面層63とを含む径40mmのローラ状部材を使用する。芯金61、弾性体層62および表面層63を形成する材料としては、それぞれ、定着ローラ50の芯金51、弾性体層52および表面層53を形成する金属または材料と同じものを使用できる。また、芯金61の形状も定着ローラ50と同様である。加圧ローラ60の内部には、加熱手段64が設けられる。これは、画像形成装置1の電源ONから画像形成可能になるまでの立ち上げ時間の短縮、トナー像定着時に記録材8に熱が移行することに起因する加圧ローラ60の表面温度の急激な低下などを防止するためである。本実施の形態では、加熱手段64にはハロゲンランプが用いられる。
外部加熱手段70は、外部加熱ベルト71と、第1圧接ローラ72と、第2圧接ローラ73と、サーミスタ76と、サーモスタット77とを含む。外部加熱ベルト71は、第1圧接ローラ72と第2圧接ローラ73との間に張架されてループ状の移動経路を形成する無端ベルト状部材である。また、外部加熱ベルト71は、第1圧接ローラ72と定着ローラ50との圧接点から第2圧接ローラ73と定着ローラ50との圧接点の間において、定着ローラ50の外周方向に長さを持ちかつ定着ローラ50の長手方向に亘る帯状の領域で定着ローラ50に接触するように設けられる。また、外部加熱ベルト71は定着ローラ50の矢符56方向の回転駆動によって矢符78方向に従動回転する。外部加熱ベルト71は、耐熱性および耐久性に優れるものであればよい。また、定着ローラ50に付着したオフセットトナーが外部加熱ベルト71において回収できるように、定着ローラ50表面よりもトナーの吸着性が高いものを選択する。たとえば、ポリイミド製外部加熱ベルト、ニッケル電鋳外部加熱ベルトなどが挙げられる。本実施の形態では、直径31mmの円筒形状に形成される厚さ100μmの無端ベルトを使用する。
第1圧接ローラ72および第2圧接ローラ73は、回転自在に支持されかつ図5で示される第2離接手段によって外部加熱ベルト71を介して定着ローラ50表面に圧接するように設けられるローラ状部材である。第1圧接ローラ72および第2圧接ローラ73は外部加熱ベルト71の矢符78方向の回転に従動回転する。第1圧接ローラ72および第2圧接ローラ73には、アルミニウム、鉄などの熱伝導率の高い金属からなる金属製ローラを使用できる。金属製ローラは必要に応じてその表面にフッ素樹脂層が形成されてもよい。第1圧接ローラ72および第2圧接ローラ73は、その内部に加熱手段74,75を有する。これによって、外部加熱ベルト71ひいては定着ローラ50が加熱される。加熱手段74,75には図示しない電源が接続され、加熱手段74,75を発熱させるための電力が供給される。加熱手段74,75には一般的な加熱手段を使用できる。本実施の形態では加熱手段74,75にはハロゲンランプを使用する。なお、第1圧接ローラ72および第2圧接ローラ73は定着ローラ50上において互いの軸線が平行になり、かつ間隙を有して離隔するように設けられる。
サーミスタ90は、定着ローラ50に近接するように設けられ、定着ローラ50の温度を検知する。サーミスタ90による検知結果はCPUに入力される。CPUは、サーミスタ90の検知結果から、サーミスタ90の温度が設定範囲内にあるか否かを判定する。定着ローラ50の温度が設定範囲よりも低い場合には、加熱手段54に接続される電源に制御信号を送り、加熱手段54に電力を供給して発熱を促す。定着ローラ50の温度が設定範囲よりも高い場合には、加熱手段54への給電力の有無を確認する。電力供給が継続される場合は、電力供給を停止する制御信号を送る。CPUはサーモスタット91の検知結果に応じて加熱手段54に接続される電源からの給電を停止する。加圧ローラにおける加熱手段64は、サーミスタ90、サーモスタット91によって制御してもよいし、加圧ローラに別のサーミスタ、サーモスタットを取り付けて制御してもよい。
定着ローラ50と加圧ローラ60と外部加熱手段70とを含む定着機構は、画像形成装置1の全動作を制御する図示しない制御部によって制御される。制御部は、画像形成指示の入力を受けると、定着ローラ50、加圧ローラ60および第1・第2圧接ローラ72,73の内部に設けられる加熱手段54,64,74,75に電力を供給する図示しない電源に制御信号を送る。画像形成指示は、画像形成装置1の鉛直方向上面に設けられる図示しない操作パネルまたは画像形成装置1に接続されるコンピュータなどの外部機器から入力される。制御信号を受けた電源は電力を供給して加熱手段54,64,74,75を起動させる。加熱手段54,64,74,75は、定着ローラ50、加圧ローラ60および外部加熱ベルト71表面がそれぞれの設定温度になるように加熱する。定着ローラ50および加圧ローラ60の近傍に設けられる図示しない温度検知センサが設定温度に到達したことを検知し、その検知結果がCPUに入力されると、制御手段は定着ローラ50を回転駆動させる図示しない駆動手段に制御信号を送り、定着ローラ50を矢符56の方向に回転駆動させる。それに伴って加圧ローラ60および外部加熱ベルト71が従動回転する。この状態で、未定着トナー像を担持する記録材8が2次転写手段4から定着ニップ部55に搬送される。この記録材8が定着ニップ部55を通過する際に、トナー像を構成するトナーが加熱加圧され、記録材8に定着され、画像が形成される。
クリーニング手段80は、スクレパー81と、トナー回収手段であるトナー回収ボックス82とを含み、外部加熱ベルト71に付着するオフセットトナー、紙粉を除去する。スクレパー81は外部加熱ベルト71の表面に当接させておいて、定着過程において外部加熱ベルト71表面を掻きとり剥離したトナー等を付着させ溜める。後述する、定着ローラ50に対する外部加熱手段70の離接動作によって生じる振動によって、スクレパー81から剥離したトナー等は、トナー回収ボックス82により回収される。
スクレパー81の材料は耐熱性があることと、離接動作の際に生じる振動が伝わりやすいものであれば制限しない。本実施の形態においては厚さ100μmのSUSを使用する。トナー回収ボックス82は、落ちてきたトナー等が定着ローラ50および加圧ローラ60に付着しないように、図3のように断面を凹形状にする。トナー回収ボックス82の材質は耐熱性があればよく、アルミのような金属、又はプラスチックのような樹脂でもよい。
図4はスクレパー81とトナー回収ボックス82の位置を示す側面図である。トナー回収ボックス82の底面を定着ローラ50等の軸方向に傾斜させておくことで、スクレパー81から剥離したトナー等は回収ボックスの端に溜まっていくため(図4では右側に汚れが溜まる)、サービスマンが容易に除去することができる。このときの、水平方向に対する底面の傾斜の角度θは10°程度が好ましい。
図5(a)および図5(b)は外部加熱手段70との定着ローラ50に対する離接手段を示したもので、クリーニング手段80は省略してある。外部加熱手段の離接手段自体は、定着ローラの温度をより精密に制御するために従来からあるものであり、本発明ではスクレパー81に振動を与えてトナー等を剥離させるために、該離接手段を利用する。図5(a)は圧接ローラ72および73、ならびに外部加熱ベルト71が定着ローラ50と当接している状態で、図5(b)は圧接ローラ72および73、ならびに外部加熱ベルト71が定着ローラ50と離間している状態である。圧接ローラ72および73の両端は、図示しない軸受け等を通じて板金101で支えられている。図示しないが、板金は2枚あり、圧接ローラ72、73を挟みこむように配置されている。この板金101は、アーム103に固定されている。アーム103は、図示しない定着装置のフレームと支点102で止められており、支点102を中心として図5に示すバネ105によって定着ローラ50に接する方向に荷重がかかっている。本実施形態では、バネ105の材料にSUSを用いてあり、バネ定数は0.71kg重/mmである。偏心カム104の回転により、アーム103が支点102を軸に角変位し、定着ローラ50から離れる方向へ移動したり接したりすることができる。アーム103の動きに連動して圧接ローラ72および73、ならびに外部加熱ベルト71は、定着ローラ50へ接触したり押圧を解除したりするという離接動作が可能となる。この偏心カム104の回転は、図示しないモータからの回転により動かすことができる。本実施形態では、外部加熱手段70全体の重量は約360gであり、スクレパー81に充分な振動を与えるために、当接する際の外部加熱手段70の速度が100mm/secとなるようモータの回転を制御している。
次に本発明の定着装置6の、電源が入れられてから定着ローラ50の回転が開始されるまでの動作を図6のフローチャートを用いて説明する。
画像形成装置1は電源が入れられるか、省エネモードから復帰すると動作を開始する(S1)。ここでいう省エネモードとは、CPUには通電しているが、加熱手段54、64、74、75すべてに電力が供給されていない状態を指す。図示しない温度検知センサにより、定着ローラ50の表面温度を検出する(S2)。S2において検出された温度が設定されている温度未満であるか、設定されている温度以上であるかを判別する(S3)。設定温度は未定着トナーを記録材8に定着させるのに充分な温度とする。検出温度が設定温度未満である場合には定着ローラ50の加熱を行う(S4)。加熱は定着ローラ50内部の加熱手段54と、外部加熱手段70により行われる。検出温度が設定温度以上である場合は定着ローラ50の加熱を行わない。このとき、定着ローラ50が異常に高温になっている場合等には、自然冷却または冷却手段による冷却を行ってもよい。S1からS4までの動作と同様の動作が加圧ローラ60でも行われる。定着ローラ50および加圧ローラ60のそれぞれの検出温度がそれぞれの設定温度に達したかどうかを判別する(S5)。設定温度に達していない場合はS3へ戻る。定着ローラ50、加圧ローラ60がともに設定温度に達した場合は定着ローラ50の回転駆動を始め、それに伴い加圧ローラ60は従動回転を始める(S6)。
次に本発明の定着装置6の、電源が入れられてから外部加熱手段70の離接動作が終了するまでの動作を図7のフローチャートを用いて説明する。
画像形成装置1は電源が入れられるか、省エネモードから復帰すると動作を開始する(S11)。ここでいう省エネモードとは、CPUには通電しているが、加熱手段54、64、74、75すべてに電力が供給されていない状態を指す。サーミスタ76により、外部加熱手段70の外部加熱ベルト71の表面温度を検出する(S12)。表面温度がトナー軟化点温度未満であるか、トナー軟化点温度以上であるか判別する(S13)。本実施形態では、トナー軟化点温度は約120℃である。表面温度がトナー軟化点温度未満である場合、外部加熱手段70を定着ローラ50に対して離接させる(S14)。離接動作は1回限りでも、複数回行なってもよい。この離接動作により、スクレパー81に振動が与えられる。離接動作が行われる以前の圧接ローラ72および73、ならびに外部加熱ベルト71の回転により、スクレパー81には外部加熱ベルト71から掻きとったトナー等が付着しているため、スクレパー81に振動が与えられるとトナー等が剥離し、スクレパー81の下方に設置してあるトナー回収ボックス82に回収されることになる。外部加熱ベルト71の表面温度がトナー軟化点温度以上の場合には、離接動作は行わない。離接動作を行わない理由は、表面温度がトナー軟化点未満であれば、付着しているトナーの粘性は低くなり、離接触動作を行った際に生じる振動によりスクレパー81からトナー等が容易に剥離するが、トナー軟化点以上である場合、付着しているトナーの粘性は高くなり、振動を与えてもスクレパー81から完全に剥離しないためである。
図6に示される定着ローラ50、加圧ローラ60の加熱を行う動作と図7に示される外部加熱手段70を定着ローラ50へ離接させる動作はそれぞれ独立した個別の動作である。すなわち、同時に行われてもよいし、どちらか一方の動作終了後に、もう片方の動作を行うようにしてもよい。両方の動作が終了した後、記録材8は定着装置6へと搬送され、定着処理を開始する。
次に、本発明の別の実施形態である、加圧ローラ60の離接によりスクレパー81に振動を与える定着装置6について説明する。この場合でも、図1から図4までは同じ機構となっている。また、図6に示される動作も同様に行われる。
図8(a)および図8(b)は加圧ローラ60の定着ローラ50に対する離接手段を示したもので、クリーニング手段80は省略してある。加圧ローラの離接手段自体は、定着ローラおよび加圧ローラ表面の塑性変形を防ぐために従来からあるものであり、本発明ではスクレパー81に振動を与えてトナー等を剥離させるために、該離接手段を利用する。図8(a)は加圧ローラ60が定着ローラ50と当接している状態で、図8(b)は加圧ローラ60が定着ローラ50と離間している状態である。加圧ローラ60の両端は、図示しない軸受け等を通じて板金109で支えられている。図示しないが、板金は2枚あり、加圧ローラ60を挟みこむように配置されている。この板金109は、図示しない定着装置6のフレームと支点106で止められており、支点106を中心として図8に示すバネ108によって定着ローラ50に接する方向に荷重がかかっている。本実施形態では、バネ108の材料にSUSを用いてあり、バネ定数は1.0kg重/mmである。偏心カム107の回転により、板金109が支点106を軸に角変位し、定着ローラ50から離れる方向へ移動したり接したりすることができる。板金109の動きに連動して加圧ローラ60は、定着ローラ50へ接触したり押圧を解除したりするという離接動作が可能となる。この偏心カム107の回転は、図示しないモータからの回転により動かすことができる。本実施形態では、加圧ローラ60全体の重量は約260gであり、スクレパー81に充分な振動を与えるために、当接する際の加圧ローラ60の速度が150mm/secとなるようモータの回転を制御している。
次に本発明の定着装置6の、電源が入れられてから加圧ローラ60の離接動作が終了するまで動作を図9のフローチャートを用いて説明する。
画像形成装置1は電源が入れられるか、省エネモードから復帰すると動作を開始する(S21)。ここでいう省エネモードとは、CPUには通電しているが、加熱手段54、64、74、75すべてに電力が供給されていない状態を指す。サーミスタ76により、外部加熱手段70の外部加熱ベルト71の表面温度を検出する(S22)。表面温度がトナー軟化点温度未満であるか、トナー軟化点温度以上であるか判別する(S23)。本実施形態では、トナー軟化点温度は約120℃である。表面温度がトナー軟化点温度未満である場合、加圧ローラ60を定着ローラ50に対して離接させる(S24)。離接動作は1回限りでも、複数回行なってもよい。この離接動作により、スクレパー81に振動が与えられる。離接動作が行われる以前の圧接ローラ72および73、ならびに外部加熱ベルト71の回転により、スクレパー81には外部加熱ベルト71から掻きとったトナー等が付着しているため、スクレパー81に振動が与えられるとトナー等が剥離し、スクレパー81の下方に設置してあるトナー回収ボックス82に回収されることになる。外部加熱ベルト71の表面温度がトナー軟化点温度以上の場合には、離接動作は行わない。離接動作を行わない理由は、表面温度がトナー軟化点未満であれば、付着しているトナーの粘性は低くなり、離接触動作を行った際に生じる振動によりスクレパー81からトナー等が容易に剥離するが、トナー軟化点以上である場合、付着しているトナーの粘性は高くなり、振動を与えてもスクレパー81から完全に剥離しないためである。
図6に示される定着ローラ50、加圧ローラ60の加熱を行う動作と図9に示される加圧ローラ60を定着ローラ50へ離接させる動作はそれぞれ独立した個別の動作である。すなわち、同時に行われてもよいし、どちらか一方の動作終了後に、もう片方の動作を行うようにしてもよい。両方の動作が終了した後、記録材8は定着装置6へと搬送され、定着処理を開始する。
本発明の実施の一形態である複写機100の構成を概略的に示す断面図である。 図1に示される画像形成装置1の要部(トナー像形成手段2)の構成を拡大して示す断面図である。 本発明の実施形態である定着装置6の構成を概略的に示す断面図である。 スクレパー81とトナー回収ボックス82の位置を示す側面図である。 外部加熱手段70の定着ローラ50に対する離接手段の構成を概略的に示す断面図である。 電源が入れられてから定着ローラ50の回転が開始されるまでの定着装置6の動作を示すフローチャートである。 電源が入れられてから外部加熱手段70の離接動作が終了するまでの定着装置6の動作を示すフローチャートである。 加圧ローラ60の定着ローラ50に対する離接手段の構成を概略的に示す断面図である。 電源が入れられてから加圧ローラ60の離接動作が終了するまでの定着装置6の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 画像形成装置
6 定着装置
50 定着ローラ
60 加圧ローラ
70 外部加熱手段
71 外部加熱ベルト
81 スクレパー
82 トナー回収ボックス
101,109 板金
102,106 支点
103 アーム
104,107 偏心カム
105,108 バネ

Claims (7)

  1. 軸線回りに回転可能に設けられ、未定着トナー像を担持する記録材を加熱し、該未定着トナー像を構成するトナーを溶融させて記録材に定着させる定着手段と、
    定着手段に圧接して定着手段との間に圧接部を形成し、かつ回転可能に設けられ、圧接部に搬送される未定着トナー像を担持する記録材を加圧する加圧手段と、
    複数の支持ローラに回転可能に張架されたベルトが定着手段の周面に外方から当接するように設けられ、該周面を加熱する外部加熱手段と、
    上記ベルトに当接するように設けられ、上記ベルト表面の汚れを掻きとることで該表面をクリーニングするクリーニング手段と
    上記クリーニング手段に対し振動を付与することのできる振動付与手段と、
    上記ベルトの温度を検知する検知手段とを備え、
    上記検知手段によって検知された温度がトナーの軟化点温度よりも低い場合、上記振動付与手段により上記クリーニング手段に振動を付与することを特徴とする定着装置。
  2. 上記ベルトは定着手段の周面よりもトナーの吸着性が高い材質からできていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 定着手段に対し加圧手段を離接させる第1離接手段を備え、上記振動付与手段として該離接手段を利用することを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 定着手段に対し外部加熱手段を離接させる第2離接手段を備え、上記振動付与手段として該離接手段を利用することを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  5. 上記クリーニング手段の下方にトナー回収手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の定着装置。
  6. 上記トナー回収手段は定着手段の長手方向に底面を傾斜させたものであることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1つに記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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