JP2005203181A - 加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 定着装置の劣化により生じる紙搬送速度変化を調整し、紙搬送性を安定させることができる加熱装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像形成装置上または定着装置上にメモリー機能を搭載することにより定着装置の通紙枚数、または通紙時間をカウントし、定着装置の寿命に対するトータルカウントによって定着装置の駆動回転数を変え、紙搬送速度を調整するように制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加熱装置および画像形成装置に関する。
さらに詳しくは、電子写真、静電記録、磁気記録等の適時の画像形成プロセス手段により、加熱溶融性の樹脂等よりなるトナーを用いて、記録材(紙、印刷紙、転写材シート、OHTシート、光沢紙、光沢フィルム等)の面に転写方式で形成担持させた目的の画像情報に対応した未定着トナー画像を、該画像を担持している記録材面上に永久固着画像として加熱定着処理する装置を搭載したレーザービームプリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
近年、プリンターや複写機等の画像形成装置におけるカラー化が進んで来ている。
図10は従来からの電子写真カラープリンタの断面図である。11は有機感光体でできた感光体ドラム、12はこの感光体ドラム11に一様な帯電を行なうための帯電装置、13は不図示の画像信号発生装置からの信号をレーザー光のオン/オフに変換し、感光体ドラム11に静電潜像を形成するレーザー光学箱である。
1101はレーザー光、1102はミラーである。感光体ドラム11の静電潜像は現像器14によってトナーを選択的に付着させることで顕像化される。現像器14は、イエローY、マゼンタM、シアンCのカラー現像器と黒用の現像器Bkから構成され、一色ずつ感光体ドラム11上の潜像を現像しこのトナー像を中間転写体ドラム16上に順次重ねてカラー画像を得る。中間転写体ドラム16は金属ドラム上に中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を有するもので、金属ドラムにバイアス電位を与えて感光体ドラム11との電位差でトナー像の転写を行なうものである。
一方、給紙カセットから給紙ローラによって送り出された記録材Pは、感光体ドラム11の静電潜像と同期するように転写ローラ15と中間転写体ドラム16との間に送り込まれる。転写ローラ15は記録材Pの背面からトナーと逆極性の電荷を供給することで、中間転写体ドラム16上のトナー像を記録材P上に転写する。こうして、未定着のトナー像をのせた記録材Pは定着装置10で熱と圧を加えられて、記録材P上に永久固着させられて、排紙トレー(不図示)へと排出される。
感光体ドラム11上に残ったトナーや紙粉はクリーナ17によって除去され、また、中間転写体ドラム16上に残ったトナーや紙粉はクリーナ18によって除去され、感光体ドラム11は帯電以降の工程を繰り返す。
1)このようなカラー画像形成装置に使用される定着装置10としては、定着部材に弾性層を有する熱ローラ定着が良く知られている。このような弾性層を有する定着ローラを使用する定着装置の一例を図11に示す。
この定着装置では、矢印の方向に回転駆動され、所定の定着温度に調整された定着ローラ101及び加圧ローラ102からなる二本の加熱ローラの当接ニップ部(定着ニップ)Nで未定着トナー画像tを載せた記録材Pが通過できるように構成されている。
未定着トナー画像tはニップ部Nを通過する際に、定着ローラ101および加圧ローラ102により加熱、加圧されて、記録材P上に完成画像(永久固着画像)として定着される。
各々のローラ101、102は、中央にハロゲンヒーターHを備えており、該ヒーターHから発生する輻射エネルギーを各ローラ内側のアルミ芯金101a、102aで吸収して加熱される。各々のローラ101、102の表面にはサーミスタ103、104を弾性的に接触させて配設してあり、該サーミスタ103、104により検知した温度に基づいて各々のローラ101、102のハロゲンヒーターHに対する給電が制御されて温度調整が行われている。
各々のローラ101、102のアルミ芯金101a、102aの周りには厚さ2mmのシリコーンゴムからなる弾性層101b、102bが設けられており、さらにその外側の、各ローラの表面には、トナーや紙紛等が固着することを防ぐためにPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルエーテル共重合体/4フッ化エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体/4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合樹脂)等の、離型性かつ耐熱性の良い樹脂によるコーティング層101c、102cが設けられている。
定着ニップ部Nにおいて、未定着トナーtが接する定着部材である定着ローラ101側に弾性層101bを設けている理由は、トナー画像表面をできるだけ均一に定着するためである。
定着ローラ101側に弾性層101bを設けることにより、トナー画像tが定着ニップ部Nを通過する際に、弾性層101bがトナー層に沿って変形することで、画像上不均一に載っているトナーが、弾性層101bによって包み込まれ、均一に熱を与えられることにより、均一な定着が達成される。
このように均一に定着された画像は、光沢ムラがなく、特にOHTを定着した際に、画像の光透過性が優れるという特徴をもつ。
しかし、このような弾性層を有する熱ローラ方式の定着装置においては、熱ローラ自体の熱容量が大きくなってしまい、定着ローラ101をトナー画像定着に適した温度までに昇温させるまでに必要な時間(ウォームアップタイム)が長いという問題があった。また、定着部材のコストも高価なものとなっていた。
2)一方、ウォームアップタイムが短く、安価な定着装置として、白黒プリンター等に使用されている、フィルム定着方式の定着装置が良く知られている(例えば、特許文献1ないし16参照)。
このようなフィルム定着装置の一例を図12に示す。
この定着装置では、支持部材115に固定支持させたヒーター112と弾性加圧ローラ114との間に薄肉の定着フィルム111をはさませて定着ニップ部Nを形成させ、定着フィルム111をヒーター112の面に摺動移動させ、固定支持させ、定着ニップ部の定着フィルム111と加圧ローラ114の間でトナー画像tを担持した記録材Pを挟持搬送して定着フィルム111を介したヒーター112からの熱により記録材上のトナー画像を加熱する構成である。記録材P上の未定着トナー画像tは、定着ニップ部Nを通過する際に、熱と圧力を受け、記録材P上に完成定着画像(永久固着画像)として定着される。
定着フィルム111は、例えば厚さ50μm程度の耐熱樹脂製のエンドレスフィルムを用い、その表面に厚さ10μm程度の離型性層(フッ素樹脂コーティング層など)を形成したものであり、ヒーター112はセラミック基板上に抵抗発熱体を形成したものである。ヒーター112に温度検知手段113が当接され、ヒーター112の温度が検知され、不図示の制御手段によりヒーター112の温度が所望の温度になるように温調制御される。
また、定着フィルム111の熱容量を小さくするため、定着フィルム111には弾性層を設けていない。
このような構成の定着装置では、定着フィルム111の熱容量が非常に小さくなっているので、ヒーター112に電力を投入した後、短時間で定着ニップ部Nをトナー画像の定着可能温度まで昇温させることが可能である。
また、カラー画像においては、複数色のトナー層を重ねて混色させ使用するので、トナー層の凹凸が白黒画像に比べて大きく、定着部材である定着フィルムに弾性層が無い場合、定着画像の光沢ムラが大きくなって画像品質を劣化させたり、記録材がOHTの場合は、定着画像を投影した際に透過性が悪かったりして、画像品質の低下があった。
そこで、特許文献17に開示されているような、弾性層を有する定着ベルト(定着フィルム)をフィルム定着装置に使用することで、低コストなカラーオンデマンド定着装置を構成する定着装置が提案されている。
特開昭63−313182号公報 特開平2−157878号公報 特開平4−44075号公報 特開平4−44076号公報 特開平4−44077号公報 特開平4−44078号公報 特開平4−44079号公報 特開平4−44080号公報 特開平4−44081号公報 特開平4−44082号公報 特開平4−44083号公報 特開平4−204980号公報 特開平4−204981号公報 特開平4−204982号公報 特開平4−204983号公報 特開平4−204984号公報 特開平11−15303号公報
しかしながら、この様な定着装置では通紙枚数、通紙時間や加熱時間等の定着装置の使用が増加するに連れて、定着部材の弾性層のゴム硬度が熱によって変化する。その為、ニップ幅が広くなったり、狭くなったりして搬送速度が変わってしまっていた。その為、転写装置の搬送速度とバランスが取れなくなり、紙のループ量が適正量から外れ、ループ量が小さすぎる場合、紙が引っ張られることによる紙シワや、ブレ等の画像不良、また、ループ量が大きすぎる場合、紙が弛むことによる搬送路への接触や、摩擦帯電による画像不良等を引き起こしてしまうのであった。また、フィルム定着方式の定着装置では特開平07―261584に開示されているようにローラの熱膨張による搬送速度変化に対して、定着装置の駆動回転数を可変することは提案されているが、通紙枚数が増加するに連れて生じる搬送速度変化について回避されていない。
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とする処は、この種の定着装置について、定着装置の使用量である通紙枚数、または加熱時間に応じて搬送速度を可変することで、転写装置の搬送速度と常にバランスを取り、紙搬送の安定化を図ると共に、良好なカラー画像を確保することができる加熱装置および画像形成装置を提供することにある。
本発明は、下記の技術的構成により前記目的を達成できたものである。
(1)加熱体と、それに圧接する加圧部材を有し、該加熱体と該加圧部材との圧接ニップ部に上流側の処理部から搬送された被加熱材を導入して挟持搬送させることにより加熱体の熱を被加熱材へ付与する加熱装置において、該装置の被加熱材移動速度を加熱装置の使用量に応じて、可変することを特徴とする加熱装置。
(2)固定支持された加熱体と、耐熱性フィルムと、該耐熱性フィルムを挟んで加熱体に圧接され駆動回転される加圧部材を有し、耐熱性フィルムを挟んで該加熱体と該加圧部材とで形成される圧接ニップ部の耐熱性フィルムと加圧部材との間に上流側の処理部から搬送された被加熱材を導入して加圧部材の駆動回転で耐熱性フィルムと被加熱材とを一緒に圧接ニップ部を挟持搬送させることにより加熱体の熱を耐熱性フィルムを介して被加熱材へ付与する加熱装置において、該装置の被加熱材移動速度を加熱装置の使用量に応じて、可変することを特徴とする前記(1)記載の加熱装置。
(3)前記加熱装置における被加熱材の移動を行う駆動手段と、該加熱装置の上流側の処理部における被加熱材の移動を行う駆動手段を設けたことを特徴とする前記(1)または(2)記載の加熱装置。
(4)前記加熱装置の使用量とは、被加熱材の搬送枚数、または加熱時間であり、これらをカウントする計数手段を有し、この計数手段の計数情報に応じて加熱装置における被加熱材の移動を行う駆動速度を変化させることを特徴とする前記(1)ないし(3)のいずれか一つに記載の加熱装置。
(5)上流側の処理部が画像形成装置の作像部であり、被加熱材が該作像部で画像形成された被記録材であり、該被記録材の画像を加熱処理する像加熱装置であることを特徴とする前記(1)ないし(4)のいずれか一つに記載の加熱装置。
(6)該像加熱装置が被記録材面に形成担持されている未定着画像を被記録材面に加熱定着させる定着装置であることを特徴とする前記(5)記載の加熱装置。
(7)該作像部が被記録材に対する画像形成部であることを特徴とする前記(5)記載の加熱装置。
(8)被記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記(1)ないし(4)のいずれか一つに記載の加熱装置を前記画像形成手段側からの被記録材上の画像を加熱処理する像加熱装置として備えたことを特徴とする画像形成装置。
(9)該像加熱装置が被記録材面に形成担持されている未定着画像を被記録材面に加熱定着させる定着装置であることを特徴とする前記(8)記載の画像形成装置。
(10)該画像形成手段が転写方式の画像形成手段であることを特徴とする前記(8)記載の画像形成装置。
(11)該画像形成装置は、複数色のトナー像を重ねることによりカラー画像を形成するカラー画像形成装置であることを特徴とする前記(8)記載の画像形成装置。
本発明によれば、この種の加熱装置について被加熱材の移動を行う駆動速度を被加熱材の通紙枚数、または加熱時間に応じて可変できるようにするので、該装置の劣化における被加熱材挟持搬送速度の変動を所定の一定速度に維持させるように速度調整させるものである。
これにより、像加熱装置ないし該像加熱装置を用いた画像形成装置にあっては、転写部−定着部間の被記録材の搬送性が安定化されて、装置の劣化における被記録材挟持搬送速度の変動による被記録材の転写部−定着部間での引っ張り現象や不要なループ形成現象による画像ブレ・画像飛散り等の弊害を転写部−定着部間の被記録材搬送距離を長くすることなしに解消することが可能となり、従って良好な画像を出力させることができ、画像成型装置本体の小型化ができる。
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
(1)画像形成装置例
図1に、本発明の実施例であるカラー画像形成装置の概略構成図を示す。本例は、中間転写方式のカラー画像形成装置を用いた例であり、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせることでフルカラー画像を得る装置である。
以下、図面に沿って本実施例のカラー画像形成装置を説明する。本画像形成装置は、4つの感光体ドラム、中間転写方式のフルカラープリンタに構成されている。画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の画像形成部(画像形成ステーション9)9Y、9M、9C、9Kを有し、さらに中間転写体としての中間転写ベルト16を含む転写装置と、転写材Pに転写されずに中間転写ベルト16上に残った廃トナーを回収するベルトクリーナ18と定着装置10とを有する。
各画像形成ステーション9Y、9M、9C、9Kは画像形成ユニットに構成され、それぞれ第一の像担持体としての感光体ドラム(ドラム状電子写真感光体)11Y、11M、11C、11Kが矢印a方向に回転可能に設置されている。この感光体ドラム外周表面上には、それぞれの感光体ドラム表面を一様に帯電する一次帯電ローラ12Y、12M、12C、12Kが配置され、その感光体ドラム回転方向下流側に、画像信号に対応して変調されたレーザー光を感光体ドラム表面に露光するレーザー露光器13Y、13M、13C、13Kが、さらにその下流側に、レーザー露光により形成された感光体ドラム表面上の各色の静電潜像を、対応する色のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを用いて現像する現像器14Y、14M、14C、14Kが配置されている。
感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの中間転写ベルト16を挟んだ位置(転写位置)には、感光体ドラムとともに一次転写部を形成する一次転写ローラ19Y、19M、19C、19Kが対向設置されている。この一次転写ローラ19Y、19M、19C、19Kには、一次転写電源としてそれぞれ一次転写電源20Y、20M、20C、20Kが接続され、それぞれ可変な一次転写電圧Vy、Vm、Vc、Vkが印加される。
第二の像担持体としての中間転写ベルト16は、駆動ローラ21、テンションローラ22、二次転写対向ローラ23の3本のローラに張架して設置され、各画像形成ステーション9Y〜9Kを縦貫して、感光体ドラム11Y〜11Kに接触配置されている。中間転写ベルト16は、駆動ローラ21により図の矢印bの方向に回転駆動される。感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの一次転写ローラ19Y、19M、19C、19Kの下流側には、ドラムクリーナ17Y、17M、17C、17Kが設置されている。
また、中間転写ベルト16のテンションローラ22と対向するところには、二次転写ベルトクリーナ18が配置されている。ベルトクリーナ18は、中間転写ベルト16の画像形成時における回転方向bとカウンター方向に配設されたクリーニングブレード181と、これを中間転写ベルト16に押し当てる加圧バネ182と、これらを保持したクリーナ容器185とを備えたクリーナ装置である。クリーニングブレード181により掻き落とされたトナーは、廃トナーとしてクリーナ容器185に一時的に回収され、クリーナ容器185内の最下部に設置したスクリュー184により送られ、装置本体内に別途設置された不図示の廃トナーボックスに収容される。
以上のように構成された画像形成装置の画像形成動作について、図1を用いてイエローの画像形成ステーション9Yを例にして説明する。
イエローステーション9Yの感光体ドラム11Yは、矢印a方向へ回転する過程で一次帯電ローラ12Yにより、表面を一様にマイナス帯電され、ついでレーザー露光器13Yにより画像露光が行われて、感光体ドラム11Yの表面に原稿のイエロー画像成分と対応した静電潜像が形成される。この潜像は、現像器14Yによりマイナス帯電したイエロートナーを用いて現像され、潜像がイエロートナー像として可視化される。得られたイエロートナー像は、一次転写ローラ19Yに一次転写電源20Yから一次転写電圧を印加することによって、中間転写ベルト16上に一次転写される。転写後の感光体ドラム11Yは、表面に付着している転写残トナーがドラムクリーナ17Yによって除去され、次の画像形成に供される。
以上の画像形成動作を、各画像形成ステーション9Y〜9Kにおいて所定のタイミングを持って行い、感光体ドラム11Y〜11K上のトナー像をそれぞれの一次転写部で中間転写ベルト16上に順次重ねて一次転写する。フルカラーモードの場合は、中間転写ベルト16に対してイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順でトナー像を順次転写し、単色や2〜3色モードの場合は、必要な色のトナー像が上記と同じ順で転写される。
その後、中間転写ベルト16上の4色のトナー像は、中間転写ベルト16の矢印b方向の回動にともない、二次転写ローラ15が中間転写ベルト16を挟んで接地された二次転写対向ローラ23と当接された二次転写部に移動され、そこに給送ローラ24により所定のタイミングをもって供給された転写材P上に、二次転写ローラ15に二次転写電源25から二次転写電圧を印加することにより一括して二次転写される。
4色のトナー像が二次転写された転写材Pは定着装置10に搬送され、そこで加圧および加熱されて4色のトナーが溶融混色して転写材Pに定着され、かくして転写材Pにフルカラー画像が形成される。一方、二次転写を終了した中間転写ベルト16は、ベルトクリーナ18によって表面に残留した転写残トナーが除去される。以上が本実施例における画像形成装置の画像形成動作である。
転写材P上に二次転写されたトナー画像は、定着手段たる定着装置10を通過することで、転写材P上に溶融定着され、不図示の排紙トレイに送り出されて画像形成装置の出力画像となる。
ここで、本実施例においてトナーとしては、重合法により製造され、低軟化点物質を5〜30重量%含み、形状係数SF−1が100〜110である実質球形トナー(重合トナー)を用いている。このトナーについては後述する。
また本実施例の画像形成装置はプロセススピードとして、通常モードと、低速モードを有していて、使用される転写材の種類により該両モードの切換えが自動的に或はマニュアルでなされる。
使用される転写材が普通紙であるときには、通常モードが選択され、本実施例の場合はプロセススピード約100mm/secに設定される。
また、使用される転写材が、OHT、グロス紙、封筒、ハガキ等、熱容量の大きい転写材であるときには、十分な定着性を確保するために、低速モードが選択され、本実施例の場合はプロセススピード約30〜50mm/secとし、通常モードの1/2以下としている。
(2)定着装置10
図2は定着装置10の概略構成模型図である。本例の定着装置10は、熱ローラ定着方式の加熱装置である。
101は定着ローラ、101aはアルミニウム等の芯金である。Hは熱源としてのヒーターであり、101bは芯金101aの表面に形成された基層である弾性層であり、カラー画像における単色〜4色の多重トナーの厚み(数〜数10μm)に追従するために、数10μm以上の層厚を有している。なお、この弾性層101bにおいて、弾性が小さいとトナー凹部の未定着やトナーのつぶれによる解像低下をもたらす。このため、弾性層101bの材質はメチル系、メチルビニル系の液体シリコーンゴムRTV、LTVタイプのものが弾性を備えているのが好適である。
弾性層101bの硬度としては15゜(JIS−A)以下、より好ましくは10゜(JIS−A)以下がよい。弾性層101bの熱伝導率に関しては0.44[W/m・K]以上がよい。熱伝導率λが0.44[W/m・K]よりも小さい場合には、熱抵抗が大きく、定着ローラ101の表層における温度上昇が遅くなる。
弾性層101bの上には表層である離型層101cが形成されてあり、離型層101cとしてはPFA、PTFE、FEP等のフッ素樹脂以外に、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の離型性かつ耐熱性のよい材料を選択することができる。離型層101cの厚さは20〜100μmが好ましく、離型層101cの厚さが20μmよりも小さいと塗膜の塗ムラで離型性の悪い部分ができたり、耐久性が不足するといった問題が発生する。また、離型層が100μmを超えると熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂系の離型層の場合は硬度が高くなりすぎ、弾性層101bの効果がなくなってしまう。
102は加圧ローラであり、定着ローラ101と同様にヒーターHを内包した芯金102a上に弾性層102bを設けてある。弾性層102bの厚みは定着ローラ101と同様にカラー画像における単色〜4色の多重トナーの厚み(数〜数10μm)に追従するために、数10μm以上の層厚を有している。なお、この弾性層102bにおいて、弾性が小さいとトナー凹部の未定着やトナーのつぶれによる解像低下をもたらす。このため、弾性層102bの材質はメチル系、メチルビニル系の液体シリコーンゴムRTV、LTVタイプのものが弾性を備えているのが好適である。
弾性層102bの硬度としては15゜(JIS−A)以下、より好ましくは10゜(JIS−A)以下がよい。弾性層102bの熱伝導率に関しては、直接画像面に対して熱供給を与えることがないため、定着ローラのそれより小さくすることが可能で、0.22[W/m・K]以上、0.44[W/m・K]以下の範囲がよい。熱伝導率λが0.22[W/m・K]よりも小さい場合には、熱抵抗が大きく、加圧ローラ102の表層における温度上昇が遅くなる。また、0.44[W/m・K]より大きい場合には、熱抵抗が小さく、加圧ローラ102の表層における蓄熱効果が少なくなる。
弾性層102bの上には表層である離型層102cが定着ローラ101と同様に形成されてあり、離型層102cとしてはPFA、PTFE、FEP等のフッ素樹脂以外に、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の離型性かつ耐熱性のよい材料を選択することができる。離型層102cの厚さは定着ローラと同等かそれ以上でも可能であるが、100μmを超えると特に樹脂系の離型層の場合は硬度が高くなりすぎ、弾性層102bの効果がなくなってしまう。
定着ローラ101と加圧ローラ102は不図示の加圧スプリングにより加圧され、総加圧力490〜686Nにて、定着ニップ幅約8.0〜9.0mmを得ている。103、104はサーミスタであり、温度検出器として定着ローラ101、加圧ローラ102の各表面に当接され、検出されたローラ表面温度に基づき、不図示のヒーター駆動回路により、ローラ表面温度がスタンバイ時及びプリント時の温調目標温度になるように、リップル±数℃の範囲で温調制御している。本実施例ではスタンバイ時の温調目標温度を165℃、プリント時の温調目標温度を175℃、リップルを±5℃で温調制御している。尚、スタンバイ時の温調目標温度165℃は、機内昇温と定着不良の観点から決定される(これ以下になると定着不良が発生する)。
温調制御としては従来大電力を必要とするフルカラー画像記録装置では、起動時、スタンバイ時、プリント時も定着ローラ及び加圧ローラのヒーターHを同時点灯させていた。しかし、省エネや高速化、高熱効率化に伴い、加圧ローラのヒーターHはスタンバイ時のみ点灯させ、起動時、プリント時には加圧ローラヒーターに使用する電力を定着ローラヒーターに加算して、大熱量を得る制御の方が効果的であった。
本実施例でも加圧ローラのヒーター点灯はスタンバイ時のみで、プリント時は消灯させる制御を行っている。Hはヒーターであり、大熱容量の定着ローラを加熱するのには、500[W]以上が好ましく、ウェイトタイムの短縮化から900〜1300[W]がより好ましい。また、スタンバイ時のみ点灯させる加圧ローラは定着ローラのヒーター電力より小さくでき、200〜400[W]でよい。
本実施例においては定着ローラ101用として900[W](100[V]定格)、加圧ローラ102として200[W](100[V]定格)を用いている。105、106はサーモスイッチであり、安全素子として定着ローラ101、加圧ローラ102の近傍に配置されており、ローラ表面への傷を阻止するため、非接触タイプのサーモスイッチとしている。107は入口ガイドであり、未定着のトナーTを載せた転写材Pがニップ部Nに突入するように導いている。ニップ部Nから排出された転写材Pは定着ジャム検知手段の定着排紙センサー109に接触して、定着排紙上ローラ108と定着排紙下ローラ110とが作るニップにより挟持搬送され、機外に排出される。定着排紙センサー109は転写材Pより押し倒され、押し倒されることにより不図示のフォトインラプタ―を遮り、その時間でジャムを検知している。
(3)定着装置10の搬送速度制御
図3に示すように中間転写ベルト16と定着装置10の搬送速度制御を、ブロック図を用いて説明する。
中間転写ベルト16と定着装置10は、画像形成装置のコントローラ32の制御で異なる駆動装置30、31から動力を得て、異なる搬送速度で転写材Pを搬送している。二次転写ローラ15は中間転写ベルト16に対して、駆動、または従動でも良く、中間転写ベルト16と同速で駆動回転し、転写材Pを搬送している。
コントローラ32は後に詳述するメモリー手段33からのある所定カウントに到達した信号を受けて、その所定の駆動回転数になるように駆動装置30、31を制御している。
今、中間転写ベルト16の搬送速度をVt、定着装置10の搬送速度をVfとすると、中間転写ベルト16の搬送速度Vtは120mm/secであり、定着装置10の搬送速度Vfは119mm/secである。定着装置10の搬送速度Vfは駆動装置30の不図示のモーターとギア列により決まり、搬送速度Vfが119mm/secのときモーターの回転数は2028rpmとし、モーターの回転数に搬送速度Vfは比例する。Vtに対しVfを若干低速にしているのは、図4に示すように転写材Pを引っぱらない、また、搬送ガイド26に接触するほど弛ませない最適なループ量を形成する速度としている。
本実施例ではVtに対して良好な紙搬送を得るためには定着装置10の搬送速度VfをVtの0.5〜1.0%減にすることが好ましい。0.5%減未満だと速度差が小さすぎて図5に示すようにループ量がなく記録紙Pを引っぱって搬送してしまい、紙シワが出来易く、1.0%減より大きいと速度差が大きすぎて図6に示すように転写材Pのループ量が大き過ぎてしまい、搬送路に接触し摩擦帯電を起こし、画像不良を発生させてしまうのである。
次に定着装置10の通紙枚数による転写材Pの搬送速度を説明する。新品の定着装置10は中間転写ベルト16との搬送速度との調整が取れており、図4に示すような良好な紙搬送を実現できているものの、通紙枚数が増加するに連れて定着装置10の搬送速度が速くなり、図5に示すような紙搬送になってしまっている。
これは、ローラ表層の弾性層101b、102bが熱により軟化劣化し、ニップ幅が増加するためである。ローラ表層の弾性層には軟化劣化する材料と硬化劣化する材料があり、本実施例の定着装置10の弾性層101b、102bは軟化劣化して、ニップ幅が増加することで、搬送速度が速くなってしまっていた。実際に定着装置10は表1に示すように2万枚通紙毎に、0.2%の搬送速度増加があり、10万枚通紙後には1.0%の搬送速度増加が確認されている。その後、10万枚〜20万枚ではその1.0%の搬送速度増加が維持されているのであった。
そこで、本実施例では表2に示すように通紙枚数によって定着装置10の駆動装置からのモーター回転数を可変して、搬送速度Vfを初期値の119mm/secになるように調整した。
図3に示すようにカウンター手段34により通紙枚数を計数して、その累積計枚数をNVRAM、EEPROM等の不揮発性のメモリー手段33に記憶させる。コントローラ32はこの累積枚数と、表2で示した通紙枚数とモーター回転数を参照し、駆動装置30のモーター回転数の制御を行う。具体的には通紙枚数2万枚毎に搬送速度Vfの初期値119mm/secのモーター回転数2028rpmに対して、−0.2%ずつ、また10万枚以上では−1.0%回転数を低下させ、搬送速度Vfが常に119mm/secになるようなモーター回転数とした。これにより通紙枚数が増えるに連れて、定着装置の劣化により搬送速度が増加しても、中間転写ベルト16の搬送速度Vtと常にバランスを取ることができ、良好な紙搬送を得られる。
本実施例のカウンターの計数方法は、A4サイズ紙の横送りを基準とし、他のサイズ紙に対しては、A4サイズ紙の短辺長の比とした。例えば、A3サイズ紙の縦送りなら通紙枚数2枚、A4サイズ紙の縦送りなら通紙枚数1.41枚である。そして、定着装置を新品に交換したときは、ユーザーがメモリーに記憶された累積枚数をリセットして、また最初からカウントするようにしてある。
また、前述したようにローラの弾性層に硬化劣化する材料を選定した場合には、通紙枚数が増加するに連れて、ニップ幅が減少して搬送速度が低下していく。このような場合でも、本実施例と同様な考え方で搬送速度が低下する分、定着装置の駆動回転を調整して、適正な搬送速度に合わせ込めば良い。
また、加圧ローラが駆動回転するフィルム定着装置においても同様である。加圧ローラ表層の弾性層が劣化して、通紙枚数が増加するに連れて搬送速度が低下、または増加してしまうので、本実施例と同様に搬送速度が低下、または増加する分、定着装置の駆動回転を調整して、適正な搬送速度に合わせ込めば良い。
以上、本実施例に示したように定着装置の搬送速度を通紙枚数が増えるに連れて可変することにより、2次転写ローラの搬送速度と常に良好なバランスを維持できるので、普通紙の良好な搬送性を確保しつつ、紙シワのない良好なカラー画像を出力することが出来る。
本実施例は、定着装置の大まかな構成は第1の実施例と同様だが、定着装置の駆動回転時にヒーターONしている時間(以下、加熱時間と呼ぶ)をカウントして、所定の累積加熱時間経過後に定着装置の駆動回転数を所定の回転数に可変することが異なる。
定着装置の劣化は、そのユーザーの使用状態で様々である。例えば、1万枚通紙するのに数日間かけるユーザーと、一ヶ月間かけるユーザーとでは、同じ通紙枚数の定着装置ではあるが、劣化状態に差がある。定着装置のローラ弾性層の劣化は、通紙によるストレスと、熱の寄与度が大きい。つまり、ローラ弾性層の劣化は通紙時に紙が与える繰返し応力や、熱応答性が悪いがためにローラ表層を所定の温度に維持するのに、弾性層の芯金近傍(ヒーター側)がローラ表層より高温に晒されていることに寄る。
そこで、表3に示すように定着装置の加熱時間をカウントして、所定の累積加熱時間経過後に定着装置の回転数を所定の回転数に可変することでユーザーの使用状態が異なっていても対応することができる。
以上、本実施例に示したように定着装置の搬送速度を加熱時間が増えるに連れて可変することにより、二次転写ローラの搬送速度と常に良好なバランスを維持できるので、普通紙の良好な搬送性を確保しつつ、紙シワのない良好なカラー画像を出力することが出来るのである。
本実施例は、定着装置の大まかな構成は第1の実施例と同様だが、定着装置自体に通紙枚数、または加熱時間をカウントするメモリー手段を搭載し、そのメモリー手段からの情報を基に定着装置の駆動回転数を可変することが異なる。
図7に示すように二次転写ローラ15と定着装置10の搬送速度制御を、ブロック図を用いて説明する。
二次転写ローラ15と定着装置10は、画像形成装置のコントローラ32の制御で異なる駆動装置30、31から動力を得て、異なる搬送速度で転写材Pを搬送している。コントローラ32は定着装置10上のメモリー手段33からのある所定カウントに到達した信号を受けて、その所定の駆動回転数になるように駆動装置30、31を制御している。
図7に示すようにカウンター手段34により通紙枚数または加熱時間を計数して、その累積値を定着装置10上のNVRAM、EEPROM等の不揮発性のメモリー手段33に記憶させる。コントローラ32はこの累積値と、表2または表3で示した通紙枚数または加熱時間とモーター回転数を参照し、駆動装置30のモーター回転数の制御を行う。
このようにすることで寿命途中の定着装置を搭載されても、どのくらい定着装置が使われているのか常に判るので、その通紙状況によって適正な搬送速度に設定することが可能である。また、定着装置を新品に交換したとき、ユーザーがカウント数をリセットする必要がないので、ユーザーにとってリセット忘れの防止となり、ユーザビリティーとしても良い。
図8に示すようにプリンターP−No.1とP−No.2は同機種のプリンターであり、P−No.1には通紙枚数72000枚の定着装置F−No.1が、P−No.2には通紙枚数17000枚の定着装置F−No.2が装着されている。プリンターP−No.1及びP−No.2は各々搭載されている定着装置F−No.1及びF−No.2から通紙枚数の記録情報を得て、その記録情報を基に表2に示した駆動回転数により初期の搬送速度Vfに制御するのである。
ここで図9に示すように何らかの問題により定着装置F−No.1及びF−No.2を入れ替えなければならないとき、P−No.1は今まで通紙枚数72000枚の定着装置F−No.1に適した駆動回転数で動作していたので、通紙枚数17000枚の定着装置F−No.2を搭載すると、定着装置F−No.2の駆動回転数は本来の通紙枚数より多い通紙枚数の駆動回転数になってしまっている。従って、定着装置F−No.2の適正な搬送速度Vfより低下し過ぎた搬送速度Vfになってしまい、図6に示したように記録紙Pを弛ませて搬送してしまい、搬送路に接触し摩擦帯電を起こし、画像不良を発生させてしまうのである。
また、P−No.2は今まで通紙枚数17000枚の定着装置F−No.2に適した駆動回転数で動作していたので、通紙枚数72000枚の定着装置F−No.1を搭載すると、定着装置F−No.1の駆動回転数は本来の通紙枚数より少ない通紙枚数の駆動回転数になってしまっている。従って、定着装置F−No.1の適正な搬送速度Vfより大き過ぎる搬送速度Vfになってしまい、図5に示したように記録紙Pを引っぱって搬送してしまい、紙シワが出来しまうのである。
この時、定着装置F−No.1及びF−No.2自身が通紙枚数を記録していれば、プリンターP−No.1及びP−No.2はその記録情報を基に新たに投入された定着装置を最適な搬送速度に制御することが出来るのである。また、本実施例では通紙枚数について記したが、通紙時間についても同様に制御できる。
以上述べたようにすることで第1の実施例と同様に普通紙の良好な搬送性を確保しつつ、紙シワのない良好なカラー画像を出力することが出来のである。
以上、定着装置の使用量として通紙枚数及び加熱時間について述べたが、回転時間等のパラメーターを用いても良い。また、複数のパラメーターを用いても良い。
(その他)
1)上述した実施例においてトナーとしては、重合法により製造され、低軟化点物質を5〜30重量%含み、形状係数SF−1が100〜110である実質球形トナー(重合トナー)を用いている。
低軟化点物質としては、ASTMD3418−8に準拠し測定された主体極大ピーク値が40〜90℃を示す化合物である。重合トナーの極大ピーク値温度の測定は、例えばパーキンエルマー社製DSC−7を用いる。装置検出部の温度補正は、インジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行った。
具体的には、パラフィンワックス、ポリオレフィン、フィッシャートロピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックス及びこれらの誘導体またはこれらのグラフト/ブロック化合物が利用できる。
上記トナーは低軟化点物質を内包する為、従来のオフセット防止のために必要であった定着ローラやベルト表面へのシリコンオイル塗布機構が不必要となり、その分装置の小型化、コストダウン、更には定着器の熱容量を下げることができ、オンデマンド化が可能である。
好ましくは、下記の一般構造式で示す炭素数が10以上の長鎖エステル部分を一個以上有するエステルワックスである。具体的なエステルワックスの代表的な化合物の構造式を下記に一般構造式(1)、(2)、及び(3)として示す。
本発明で好ましく用いられるエステルワックスは、硬度0.5〜5.0を有するものである。エステルワックスの硬度は、直径20mmで厚さが5mmの円筒状のサンプルを作成した後、島津製作所製ダイナミック微小硬度計(DUH−200)を用い、ビッカース硬度を測定した値である。測定条件は、0.5gの荷重で負荷速度が9.67mm/secの条件で10μm変位させた後、15秒間保持し、得られた打痕形状を測定しビッカース硬度を求める。本発明に好ましく用いられるエステルワックスの硬度は、0.5〜5.0の値を示す。具体的化合物の例を下記の化学式(1)、(2)、(3)、(4)に示す。
なお、ここでいう形状係数SF−1とは、球状物質の球状の丸さの割合を示す数値であり、球状物質を2次元平面上に投影してできる楕円状の図形の最大長MAXLNGの2乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じたときの値で表わされる。つまり、形状係数SF−1は次式
で定義されるものである。日立製作所FE−SEM(S−800)を用いトナー像を無作為に100個サンプリングし、その画像情報をインターフェースを介してニコレ社製画像解析装置(Luzex3)に導入し解析を行い上式より算出したものである。
シアントナーは、次のごとくして調整した。高速攪拌装置を備えた21リットル用四つ口フラスコ中にイオン交換水710重量部と0.1モル/リットル?maPO水溶液450重量部を添加し回転数を12000回転に調整し、65℃に加温せしめた。ここに1.0モル/リットル?@CaCl水溶液68重量部を徐々に添加し、微少な難水溶液性分散剤Ca(POを含む分散媒系を調整した。
一方、分散質系は、
スチレン単量体・・・・・・・・・・・・・165重量部
n−ブチルアクリレート単量体・・・ 35重量部
I.ピクメントブルー15:30・・・ 14重量部
飽和ポリエステル・・・・・・・・・・・・・10重量部
{テレフタール酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノール A酸価15、
ピーク分子量:6000}
サリチル酸金属化合物・・・・・・・・・・・・2重量部
下記化合物(極大ピーク値59.4℃)・・・60重量部
上記混合物をアトライターを用い3時間分散させた後、重合開始剤である2、2′−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)10重量部を添加した分散物を分散媒中に投入し回転数を維持しつつ15分間造粒した。その後、高速攪拌器からプロペラ攪拌羽根に攪拌器を変え、内温を80℃に昇温させ50回転で重合を10時間継続させた。重合終了後スリラーを冷却し、希塩酸を添加し分散媒を除去せしめた。更に洗浄し乾燥を行う事でコールターカウンターで測定したシアントナーの重量平均粒径は6.2μmで個数変動係数が27%であり、SF−1が104であった。
同様にして、SF−1が104のイエロートナー、マゼンタトナー及びブラックトナーを製造した。なお、着色剤としては、イエロートナーでは、C.I.ピグメントイエロー17、マゼンタトナーでは、C.I.ピグメントレッド122及びブラックトナーでは、カーボンブラックを用いた。
このようなトナーを用いることで、定着装置の通紙枚数、または加熱時間によって定着装置の駆動回転数を可変しても安定した高品質のトナー画像を得ることができる。
第1の実施例におけるカラー画像形成装置の概略構成図 第1の実施例における定着装置の断面模型図 第1の実施例におけるブロック図 第1の実施例における紙搬送の断面模型図1 第1の実施例における紙搬送の断面模型図2 第1の実施例における紙搬送の断面模型図3 第3の実施例におけるブロック図 第3の実施例における説明図1 第3の実施例における説明図2 従来のカラー画像形成装置の概略構成図 従来の熱ローラ方式定着装置の断面模型図 従来のフィルム定着方式の定着装置の断面模型図
符号の説明
10 定着装置
15 二次転写ローラ
30 定着装置の駆動装置
32 コントローラ
33 メモリー手段
34 カウンター手段
101 定着ローラ
102 加圧ローラ
103、104 サーミスタ
105、106 サーモスイッチ
107 入口ガイド
108 定着排紙上ローラ
109 定着排紙センサー
110 定着排紙下ローラ
H ヒーター
P 転写材
N ニップ部
T トナー

Claims (11)

  1. 加熱体と、それに圧接する加圧部材を有し、該加熱体と該加圧部材との圧接ニップ部に上流側の処理部から搬送された被加熱材を導入して挟持搬送させることにより加熱体の熱を被加熱材へ付与する加熱装置において、該装置の被加熱材移動速度を加熱装置の使用量に応じて、可変することを特徴とする加熱装置。
  2. 固定支持された加熱体と、耐熱性フィルムと、該耐熱性フィルムを挟んで加熱体に圧接され駆動回転される加圧部材を有し、耐熱性フィルムを挟んで該加熱体と該加圧部材とで形成される圧接ニップ部の耐熱性フィルムと加圧部材との間に上流側の処理部から搬送された被加熱材を導入して加圧部材の駆動回転で耐熱性フィルムと被加熱材とを一緒に圧接ニップ部を挟持搬送させることにより加熱体の熱を耐熱性フィルムを介して被加熱材へ付与する加熱装置において、該装置の被加熱材移動速度を加熱装置の使用量に応じて、可変することを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  3. 前記加熱装置における被加熱材の移動を行う駆動手段と、該加熱装置の上流側の処理部における被加熱材の移動を行う駆動手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の加熱装置。
  4. 前記加熱装置の使用量とは、被加熱材の搬送枚数、または加熱時間であり、これらをカウントする計数手段を有し、この計数手段の計数情報に応じて加熱装置における被加熱材の移動を行う駆動速度を変化させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の加熱装置。
  5. 上流側の処理部が画像形成装置の作像部であり、被加熱材が該作像部で画像形成された被記録材であり、該被記録材の画像を加熱処理する像加熱装置であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の加熱装置。
  6. 該像加熱装置が被記録材面に形成担持されている未定着画像を被記録材面に加熱定着させる定着装置であることを特徴とする請求項5記載の加熱装置。
  7. 該作像部が被記録材に対する画像形成部であることを特徴とする請求項5記載の加熱装置。
  8. 被記録材に画像を形成する画像形成手段と、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の加熱装置を前記画像形成手段側からの被記録材上の画像を加熱処理する像加熱装置として備えたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 該像加熱装置が被記録材面に形成担持されている未定着画像を被記録材面に加熱定着させる定着装置であることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
  10. 該画像形成手段が転写方式の画像形成手段であることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
  11. 該画像形成装置は、複数色のトナー像を重ねることによりカラー画像を形成するカラー画像形成装置であることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
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