JP6257390B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録材上のトナー像を定着する定着装置に関する。
近年、複写機、プリンタ、複合機等の画像形成装置に対して、高速化、高画質化、カラー化、省エネルギー化等が要求されている。また、厚紙やラフ紙、エンボス紙、コート紙等の様々な記録材(以下、用紙と記す)に対応できるマルチメディア対応性、及び高い生産性(単位時間当たりのプリント枚数)も要求されている。
電子写真方式を適用した画像形成装置において、特に秤量の大きい用紙での生産性を上げるためには、定着装置の加熱性能を向上させることが好ましい。
しかし、秤量が大きい用紙(厚紙)の定着に要する熱量は、秤量が小さい用紙(薄紙)に比べて大幅に多い。そのため、定着時に画像加熱回転体としての定着ローラの熱量が多く奪われてその表面温度が低下し、定着不良が生じる場合がある。よって、厚紙を定着する際には、定着性(トナーと記録材との接着力)を確保するために、用紙が定着装置を通過する速度を遅くして定着処理を行っているのが現状である。
そこで、用紙が定着装置を通過する際の速度を遅くすることなく定着する技術として、定着ローラの表面に外部加熱ベルトを当接させ、定着ローラを外部から加熱する外部加熱構成が知られている(特許文献1)。この構成は、内部に発熱体としてハロゲンランプを備えた複数の加熱ローラに外部加熱ベルトを懸架して定着ローラの表面に押圧する。これにより、ハロゲンランプの熱が加熱ローラを介して、外部加熱ベルト、定着ローラ表面の順に伝わり、定着ローラ表面温度の低下が防止される。
特開2004−198659号公報
しかしながら、上記従来例では以下のような課題がある。先ず、外部加熱ベルトを用いた外部加熱装置は、通紙前の定着装置スタンバイ時には定着ローラから離間していることが好ましい。なぜなら、定着装置スタンバイ時に定着ローラに外部加熱装置が当接すると、定着ローラが外部加熱装置によって加熱され、定着ローラ表層が所定の温度に達してしまう。そうすると、定着ローラの内部ヒータによる定着ローラ内部加熱が停止することで定着ローラ内部の温度が低下してしまう。
そのような状態になることで、通紙初期において定着ローラの表面温度が急激に低下してしまい、トナーの定着不良が発生してしまうことになる。よって、外部加熱ベルト構成においても、定着ローラに対して、当接および退避することが可能な構成を採ることが好ましい。
次に、外部加熱ベルト構成では、外部加熱ベルトが定着ローラに当接した際に、定着ローラ表面に外部加熱ベルトを密着させることが好ましい。そのために、外部加熱ベルトを懸架する加熱ローラの間隔を、定着ローラにベルトを当接した際に密着性を維持できる位置に固定した場合、外部加熱ベルトの定着ローラからの退避時には定着ローラの曲率の分だけ外部加熱ベルトが弛むことになる。
このような場合、定着ローラから複数の加熱ローラに懸架された外部加熱ベルトを十分に退避させるために、外部加熱装置の定着ローラからの退避量を非常に大きくする。そのために、定着装置全体の構成が大きくなり、定着ローラを設置するスペースを広く取るという問題が生じ得る。
それを解決するために、外部加熱ベルトを懸架する加熱ローラの間隔を可変にするようにどちらか一方または両方の加熱ローラを移動可能にし、加熱ローラ間隔を広げる方向に加熱ローラを移動付勢して外部加熱ベルトにテンションを与える構成にする。これにより外部加熱装置が定着ローラから退避している際の外部加熱ベルトの弛みを防止でき、外部加熱装置の定着装置からの離間量を小さくできるとともに、定着ローラに外部加熱ベルトが当接した際の密着性を得ることが可能となる。
しかしながら、上記のように加熱ローラをテンションローラにして外部加熱ベルトにテンションを与える構成においては、定着ローラに対する外部加熱ベルトの当接および退避動作に伴って加熱ローラが移動する。それに伴って、外部加熱ベルトを介して加熱ローラに当接し温度を検出するサーミスタの加熱ローラに対する当接位置が変化する。
これにより、外部加熱ベルトが定着ローラに対して当接している場合と、定着ローラから退避している場合とで、外部加熱ベルト表面の実際の温度とサーミスタが検出した温度のかい離量(乖離量)が大きくなってしまう。そのために、安定的に外部加熱ベルトの温度を検知することが困難になる。
本発明の目的は、安定的に外部加熱ベルトの温度を検知することができる定着装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明に係る定着装置の代表的な構成は、 記録材上のトナー像をその間のニップ部において定着させる第1及び第2の回転体と、
前記第1の回転体を外部から加熱する外部加熱ベルトと、前記外部加熱ベルトの内面を回転可能に支持するとともに前記外部加熱ベルトを前記第1の回転体に向けて押圧する第1及び第2の支持ローラと、前記第1の支持ローラを前記第2の支持ローラから離れる方向へ付勢する付勢部材と、前記第1及び第2の支持ローラを回転可能に保持するとともに前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の支持ローラが前記第2の支持ローラに対し相対移動するのを許容する保持機構と、前記外部加熱ベルトの温度を検出する温度検出素子と、を備えた外部加熱ユニットと、
前記外部加熱ベルトが前記第1の回転体に当接する第1の位置と前記外部加熱ベルトが前記第1の回転体から離れた第2の位置とを取り得るように前記外部加熱ユニットを移動させる移動機構と、を有し、
前記温度検出素子は、前記第1の支持ローラとともに前記外部加熱ベルトを挟み込むように前記保持機構に片持ちで支持されており、前記外部加熱ユニットが前記第1の位置に位置するときと前記第2の位置に位置するときとで前記温度検出素子と前記第1の支持ローラの位置関係は異なり、
前記温度検出素子は、前記外部加熱ベルトが所定の温度に維持された状態のとき、前記第1の位置と前記第2の位置での検出温度よりも前記第1の位置と前記第2の位置との間の所定の位置での検出温度の方が高くなるように配置されていることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る定着装置の他の代表的な構成は、 記録材上のトナー像をその間のニップ部において定着させる第1及び第2の回転体と、
前記第1の回転体を外部から加熱する外部加熱ベルトと、前記外部加熱ベルトの内面を回転可能に支持するとともに前記外部加熱ベルトを前記第1の回転体に向けて押圧する第1及び第2の支持ローラと、前記第1の支持ローラを前記第2の支持ローラから離れる方向へ付勢する付勢部材と、前記第1及び第2の支持ローラを回転可能に保持するとともに前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の支持ローラが前記第2の支持ローラに対し相対移動するのを許容する保持機構と、前記外部加熱ベルトの温度を検出する温度検出素子と、を備えた外部加熱ユニットと、
前記外部加熱ベルトが前記第1の回転体に当接する第1の位置と前記外部加熱ベルトが前記第1の回転体から離れた第2の位置とを取り得るように前記外部加熱ユニットを移動させる移動機構と、を有し、
前記温度検出素子は、前記第1の支持ローラとともに前記外部加熱ベルトを挟み込むように設けられ前記保持機構に片持ちで支持されており、前記外部加熱ユニットが前記第1の位置に位置するときと前記第2の位置に位置するときとで前記温度検出素子と前記第1の支持ローラの位置関係は異なり、
前記温度検出素子は、その検出感度が最大となる部位が、前記外部加熱ユニットが前記第1の位置と前記第2の位置との間の所定の位置にあるとき前記外部加熱ベルトと当接する位置関係となるように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、安定的に外部加熱ベルトの温度を検知することができる。
実施例にかかる外部加熱構成を有する定着装置の概略構成図 実施例にかかる画像形成装置の概略構成図 第2の位置(退避位置)に移動した状態の外部加熱ユニットの概略構成図 外部加熱ユニットと移動機構の平面略図 制御系統のブロック図 外部加熱ユニットの分解斜視図 外部加熱ユニットの左側面図 定着動作のフロー図 サーミスタの構成を示す模式図 サーミスタの対象物に対する当接位置と検出温度の関係の測定方法を示す図 サーミスタの対象物に対する当接位置と検出温度の関係を示す図 外部加熱ベルトが定着ローラに当接および退避した各位置における第1の加熱ローラの移動を示す図 外部加熱ベルトが定着ローラに当接および退避した各位置における第1の加熱ローラの位置を示す図 外部加熱ベルトが定着ローラに当接および退避した際のサーミスタと第1の加熱ローラの当接位置を示す図 検証方法を示す図
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明における最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
<実施例>
[画像形成装置構成]
図2は本実施例における画像形成装置50の概略構成図である。この画像形成装置50は、インライン方式、中間転写ベルト方式の電子写真カラーレーザビームプリンタであり、外部加熱ベルト構成を有する定着装置9を備えている。画像形成装置内には、第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdが併設され、各々異なった色のトナー像が潜像形成、現像、転写の電子写真プロセスを経て形成される。
各画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、それぞれ、専用の像担持体、本例では電子写真感光ドラム3(3a、3b、3c、3d)を具備している。各感光ドラム3は矢印の反時計方向に所定の周速度で回転駆動される。各感光ドラム3の外周には、それぞれ、ドラム帯電器2(2a、2b、2c、2d)、現像器1(1a、1b、1c、1d)、1次転写帯電器24(24a、24b、24c、24d)及びクリーナ4(4a、4b、4c、4d)が配設されている。各感光ドラム3はそれぞれのドラム帯電器2により所定の極性と電位に一様に帯電される。
また、各画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、それぞれ、露光装置(レーザスキャナユニット)5(5a、5b、5c、5d)を具備している。各露光装置5には光源装置(不図示)およびポリゴンミラー(不図示)が設置されている。光源装置から発せられたレーザー光を、ポリゴンミラーを回転して走査し、その走査光の光束を反射ミラーによって偏向し、fθレンズにより各感光ドラム3の母線上に集光して露光L(La、Lb、Lc、Ld)する。これにより、帯電処理後の各感光ドラム3上に画像信号に応じた潜像が形成される。
現像器1a、1b、1c、1dには、それぞれ、現像剤としてシアン色、マゼンタ色、イエロー色及びブラック色のトナーが、それぞれ供給装置7(7a、7b、7c、7d)により所定量充填されている。各現像器1は、それぞれ、各感光ドラム3上の潜像を現像して、シアントナー像、マゼンタトナー像、イエロートナー像及びブラックトナー像として可視化する。
各感光ドラム3の下側には各感光ドラム3に隣接して中間転写ベルト130が設置されている。中間転写ベルト130は駆動ローラ13と2次転写対向ローラ14とテンションローラ15との間に懸架張設されていて、矢示の時計方向に各感光ドラム3と同じ周速度をもって回転駆動されている。
各感光ドラム3上に形成された各色のトナー像が、中間転写ベルト130上に順次に重畳されて1次転写される。これにより中間転写ベルト130上にカラートナー像が合成形成される。2次転写対向ローラ14には中間転写ベルト130を介して2次転写ローラ11が当接している。中間転写ベルト130と2次転写ローラ11の当接ニップ部が2次転写部である。この2次転写部で中間転写ベルト130上の合成カラートナー像が記録材(以下、用紙と記す)P上に一括して2次転写される。
各感光ドラム3から中間転写ベルト130へのトナー像の1次転写はそれぞれの1次転写帯電器24に印加される1次転写バイアスにより形成される電界と1次転写ニップ部の圧力によりなされる。1次転写が終了した各感光ドラム3は、それぞれのクリーナ4により転写残トナーを除去され、引き続き次の潜像の形成以下に備えられる。
中間転写ベルト130から用紙Pへの合成カラートナー像の2次転写は2次転写ローラ11に2次転写バイアス源によって所望の2次転写バイアスが印加されることでなされる。2次転写後に中間転写ベルト130上に残留したトナー及びその他の異物は、テンションローラ15のベルト懸架部において中間転写ベルト130の表面にクリーナ8のクリーニングウエブ(不織布)8aを当接して拭い取るようにしている。
2次転写部への用紙Pの給送は、上下2段の給紙カセット10の何れかの給紙機構が動作して用紙Pが一枚分離給送され、用紙搬送パス20を搬送される。そして、用紙Pは、レジストローラ12、転写前ガイド(不図示)を通過して2次転写部に所定のタイミングで給送される。同時に、2次転写ローラ11に2次転写バイアスがバイアス電源からに印加される。この2次転写バイアスにより中間転写ベルト130から用紙Pへ合成カラートナー像が2次転写される。2次転写部でトナー像の転写を受けた用紙Pは定着装置9へ導入されて加熱及び加圧によりトナー像の定着を受ける。定着装置9の詳細は後述する。
片面プリントモードである場合には、定着装置9を出た用紙Pは第1姿勢状態のフラッパー16の上面側の搬送パスを通って装置外の排紙トレイ6に片面プリントの画像形成物として排出される。
両面プリントモードである場合には、定着装置9を出た片面プリント済み用紙Pが第2姿勢に切換えられたフラッパー16により反転パス17側に導入され、更にスイッチバックパス18に導入される。そして、このスイッチバックパス18から両面パス19の側にスイッチバック搬送される。
その用紙Pが両面パス19から再び搬送パス20に導入されて、レジストローラ12、転写前ガイドを通って表裏反転状態にて2次転写部に所定の制御タイミングで導入される。これにより用紙Pの2面目に対するトナー像の2次転写がなされる。そして、その用紙Pが再び定着装置9に導入され、第1姿勢に戻されたフラッパー16の上面側の搬送パスを通って排紙トレイ6に両面プリントの画像形成物として排出される。
[定着装置構成]
次に、本実施例における外部加熱ベルト構成を有する定着装置9の構成について詳細に説明する。ここで、定着装置9に関して、前側(正面側)とは装置を用紙導入側から見た側、後側(背面側)とはその反対側である。左右とは定着装置9を前側から見て左または右、上下とは重力方向において上または下である。また、定着装置9またはこれを構成している部材の長手方向(幅方向)とは、回転体の軸線方向(スラスト方向)、又は用紙搬送路面内において用紙搬送方向に直交する方向又はその方向に実質平行な方向である。短手方向とは用紙搬送方向に実質平行な方向である。
図1は定着装置9の要部の横断面模式図である。この定着装置9は、用紙上(記録材上)のトナー像Kをその間のニップ部(定着ニップ部)Nにおいて定着させる第1及び第2の回転体としての定着ローラ(画像加熱部材)101及び加圧ローラ(加圧部材)102を有する。また、定着ローラ101を外部から加熱する外部加熱ユニット(外部加熱ベルトユニット)200を有する。
また、外部加熱ユニット200が有する外部加熱ベルト105が定着ローラ101に当接する第1の位置Eと外部加熱ベルト105が定着ローラ101から離れた第2の位置F(図3)とを取り得るようにユニット200を移動させる移動機構230を有する。
(1)定着ローラ101
本実施例における定着ローラ101は金属製のパイプ状芯金101aの外周面に耐熱性の弾性層101bと耐熱性の離型層101cとを順次に積層した複合層中空ローラである。芯金101aの内部には加熱源(発熱体)としてのハロゲンヒータ111が配置されている。定着ローラ101は左右の両端部がそれぞれ定着装置筐体(装置シャーシー)の左右の側板202L、202R(図4)間に軸受部材(不図示)を介して回転可能に保持されて実質水平に配設されている。
定着ローラ101は駆動源としてのモータM1(図5)の駆動力が伝達機構(不図示)を介して伝達されて矢印R101の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)にて回転駆動される。モータM1は制御部(CPU)140で制御されるモータコントローラ141でモータドライバ142がオン/オフされて駆動と駆動停止がなされる。
定着ローラ101はハロゲンヒータ111にヒータドライバ144(図5)から電力が通電経路(不図示)を介して供給されてハロゲンヒータ111が発熱することにより内部加熱される。定着ローラ101の表面温度は定着ローラ101に接触する温度検出素子(温度検知手段)としてのサーミスタ121によって検出され、その検出温度に関する電気的情報が制御部140に入力する。制御部140はその入力情報に基づいて、定着ローラ101の表面温度が所定の目標温度に立ち上がって維持されるようにヒータコントローラ143を介してヒータドライバ144をオン/オフしてハロゲンヒータ111に対する供給電力を制御する。
(2)加圧ローラ102
本実施例における加圧ローラ102は金属製のパイプ状芯金102aの外周面に耐熱性の弾性層102bと耐熱性の離型層102cを順次に積層した複合層中空ローラである。芯金102aの内部には加熱源としてのハロゲンヒータ112が配置されている。加圧ローラ102は定着ローラ101の下側において定着ローラ101に対して実質平行に配列されており、左右の両端部がそれぞれ定着装置筐体の左右の側板202L、202R間に軸受部材(不図示)を介して回転可能に保持されている。
加圧ローラ102の左右の軸受部材はそれぞれ側板202L、202Rに対して上下方向にスライド移動可能に配設されている。そして、左右の軸受部材はそれぞれ制御部140で制御されるシフト機構240により上昇移動または下降移動される。
左右の軸受部材がシフト機構240により上昇移動されることで加圧ローラ102の上面が定着ローラ101の下面に対して弾性層102bの弾性に抗して所定の押圧力で押し当たる。これにより、定着ローラ101と加圧ローラ102との間に用紙搬送方向aにおいて所定幅の定着ニップ部Nが形成される。また、左右の軸受部材がシフト機構240により下降移動されることで加圧ローラ102は定着ローラ101に対して非接触に離間した状態に保持される。
加圧ローラ102は定着ローラ101に当接している状態において定着ローラ101が回転駆動されることで定着ローラ101の回転駆動に伴って矢印R102の反時計方向に定着ローラ10の周速度と実質同じ周速度で従動して回転する。シフト機構240の具体的な構成は図に省略したけれども、例えば、制御部140で制御される駆動源あるいは電磁ソレノイド、レバー、ばね、カムなどの部材を用いて構成することができる。
加圧ローラ102はハロゲンヒータ112にヒータドライバ144から電力が通電経路(不図示)を介して供給されてハロゲンヒータ112が発熱することにより内部加熱される。加圧ローラ102の表面温度は加圧ローラ102に接触するサーミスタ122によって検出され、その検出温度に関する電気的情報が制御部140に入力する。制御部140はその入力情報に基づいて、加圧ローラ102の表面温度が所定の目標温度に立ち上がって維持されるようにヒータコントローラ143を介してヒータドライバ144をオン/オフしてヒータ112に対する供給電力を制御する。
(3)外部加熱ユニット200
外部加熱ユニット200は、図1、図3のように、定着ローラ101の上側において移動機構230に保持されて配設されている。図4は外部加熱ユニット200とそれを保持している移動機構230の平面図(上面図)である。図6は外部加熱ユニット200の分解斜視図である。
本実施例における外部加熱ユニット200は、定着ローラ101を外部から加熱する外部加熱ベルト105を有する。また、この外部加熱ベルト105の内面を回転可能に支持するとともに外部加熱ベルト105を定着ローラ101に向けて押圧する第1及び第2の支持ローラとしての第1及び第2の加熱ローラ103、104を有する。また、第1の加熱ローラ103を第2の加熱ローラ104から離れる方向へ付勢する付勢部材としての加圧ばね301L、301Rを有する。
また、外部加熱ユニット200は、第1及び第2の加熱ローラ103、104を回転可能に支持するとともに加圧ばね301L、301Rの付勢力に抗して第1の加熱ローラ103が相対移動するのを許容する保持機構としてのユニット枠体206を有する。また、第1の加熱ローラ103とともに外部加熱ベルト105を挟み込むように設けられ外部加熱ベルト105の温度を検出する温度検出素子としてのサーミスタ123を有する。
外部加熱ユニット200の有する上記の構成部材はすべて保持機構としてのユニット枠体206に組み込まれている。ユニット枠体206は、左右方向に長い平板部207と、その平板部207の左右両端部に固定して配設された前後方向に長い垂直の側板部208L、208Rを有する。
左右の側板部208L、208Rには、それぞれ、鏡面対称に、第1の軸受穴209L、209R、第2の軸受穴210L、210Rが設けられている。第1の軸受穴209L、209Rは、それぞれ、側板部208L、208Rの前後方向の後側に設けられており、前後方向に長い長穴とされている。第2の軸受穴210L、210Rは、それぞれ、側板部208L、208Rの前後方向の前側に、第1の軸受穴209L、209Rとは所定の間隔をあけて設けられており、丸穴とされている。
第1の軸受穴209L、209Rと第2の軸受穴210L、210Rとの間には前後方向に長い長穴211L、211Rが設けられている。この長穴211L、211Rはそれぞれ第1の軸受穴209L、209Rに連通している。第2の軸受穴210L、210Rよりも前側にはそれぞれ前後方向に長く、第2の軸受穴210L、210Rよりも小さい第3の軸受長穴212L、212Rが設けられている。
側板部208L、206Rの内面側には、それぞれ、第3の軸受長穴212L、212Rの上側にピン軸213L、213Rが設けられている。また、側板部208L、206Rの外面側には、側板部の前後方向のほぼ中央部で且つ側板部の上部にそれぞれ軸部214L、214Rが設けられている。
平板部207の上面には、平板部207の長手方向のほぼ中央部において平板部207の短手方向(前後方向)の後側寄りの位置と前側寄りの位置とにそれぞれサーミスタ取付け台座215、217が設けられている。台座215に隣接して台座215の後側にはサーミスタ差し込み穴216が設けられている。また、台座217に隣接して台座217の前側にはサーミスタ差し込み穴218が設けられている。
第1の加熱ローラ103は金属製のパイプ状ローラであり、内部には加熱源としてのハロゲンヒータ113が配置されている。第1の加熱ローラ103は両端部をそれぞれ軸受部材106L、106Rを介してユニット枠体206の側板部208L、208R間に回転可能に保持されている。
軸受部材106L、106Rはそれぞれ側板部208L、208Rの第1の軸受穴209L、209Rに対して外れ止めされて嵌入されている。軸受部材106L、106Rはそれぞれ前後方向に長い長穴である第1の軸受穴209L、209Rにガイドされて前後方向にスライド移動可能である。即ち、第1の加熱ローラ103は側板部208L、208R間において前後方向に平行移動可能である。
第2の加熱ローラ104も金属製のパイプ状ローラであり、内部には発熱体としてのハロゲンヒータ114が配置されている。第2の加熱ローラ104は両端部をそれぞれ軸受部材107L、107Rを介してユニット枠体206の側板部208L、208R間に回転可能に保持されている。
軸受部材107L、107Rはそれぞれ側板部208L、208Rの第2の軸受穴210L、210Rに外れ止めされて嵌入されている。第2の軸受穴210L、210Rは丸穴であり、軸受部材107L、107Rはこの軸受穴210L、210Rに外れ止めされて嵌入されることで側板部208L、208Rに対してそれぞれ位置が固定されて保持されている。即ち、第2の加熱ローラ104は側板部208L、208Rに対して位置が固定されて回転可能に保持されている。
外部加熱ベルト105は、本実施例においては、金属製の基材(ステンレスやニッケル等)又は樹脂製の基材(PI等)の層を有する。そして、トナーとの付着を防止するために、耐熱性の摺動層としてフッ素系樹脂で被覆されている、可撓性を有する無端状ベルトである。外部加熱ベルト105は第1と第2の加熱ローラ103、104間に懸架されている。
側板部208L、208Rの長穴211L、211Rにはそれぞれ付勢部材としての加圧ばね301L、301Rが押し縮められて嵌入されている。本実施例において加圧ばね301L、301Rは細長いばね板を蛇腹状に折り曲げた形態の部材である。この加圧ばね301L、301Rの押し縮め反力により軸受部材106L、106Rには前後方向に長い長穴である第1の軸受穴209L、209Rに沿って後方へスライド移動する押圧力が常時作用している。
即ち、加圧ばね301L、301Rは第1の加熱ローラ103を第2の加熱ローラ104から離れる方向へ常時移動付勢している。これにより、第1の加熱ローラ103は第2の加熱ローラ104との間において外部加熱ベルト105に張りを与えるテンションローラとして機能する。
108は外部加熱ベルト105の表面をクリーニングするクリーニングローラである。このクリーニングローラ108は中心のローラ軸108aの左右両端部がそれぞれユニット枠体206の側板部208L、208Rにおける第3の軸受長穴212L、212Rに嵌入されて側板部208L、208R間に回転可能に保持されている。
クリーニングローラ108は加圧手段としての左右のねじりばね109L、109Rにより第2の加熱ローラ104の外部加熱ベルト懸架部において外部加熱ベルト105の表面に所定の圧力で常時押圧されている。そして、クリーニングローラ108は外部加熱ベルト105の回転に従動して回転する。第2の加熱ローラ104の外部加熱ベルト懸架部は第2の加熱ローラ104と外部加熱ベルト105との接触部である。
ねじりばね109L、109Rはそれぞれユニット枠体106の側板部208L、208Rのピン軸213L、213Rに保持されている。そして、各ねじりばね109L、109Rにおいて、一方のばね腕部がそれぞれその側の側板部208L、208Rに係止されており、他方のばね腕部がそれぞれその側のローラ軸108aに当接している。これにより、クリーニングローラ108が外部加熱ベルト105に押圧されている。
サーミスタ123は被取り付け座123aにばね板部123bを介して片持ちで支持されている。そして、平板部207の穴216にサーミスタ123側を第1の加熱ローラ103の外部加熱ベルト懸架部に向けて上から下に差し込み、被取り付け座123aを取付け台座215に対して固定して配設されている。第1の加熱ローラ103の外部加熱ベルト懸架部は第1の加熱ローラ103と外部加熱ベルト105との接触部である。サーミスタ123は第1の加熱ローラ103の外部加熱ベルト懸架部においてばね板部123bのばね性により外部加熱ベルト105の表面に弾性的に当接する。
このように、サーミスタ123は第1の加熱ローラ103とともに外部加熱ベルト105を挟み込むように設けられて外部加熱ベルト105の温度を検出する。
サーミスタ124も被取り付け座124aにばね板部124bを介して片持ちで支持されている。そして、平板部207の穴218にサーミスタ124側を第2の加熱ローラ104の外部加熱ベルト懸架部に向けて上から下に差し込み、被取り付け座124aを取付け台座217に対して固定して配設されている。サーミスタ124は第2の加熱ローラ104の外部加熱ベルト懸架部においてばね板部124bのばね性により外部加熱ベルト105の表面に弾性的に当接する。
このように、サーミスタ124は第2の加熱ローラ104とともに外部加熱ベルト105を挟み込むように設けられて外部加熱ベルト105の温度を検出する。
(4)移動機構230
移動機構230は外部加熱ベルト105の定着ローラ101に対する当接/退避動作を行なう機構である。即ち、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に当接する第1の位置E(図1)と外部加熱ベルト105が定着ローラ101から離れた第2の位置F(図3)とを取り得るように外部加熱ユニット200を移動させる機構である。
移動機構230は、図4のように、定着装置筐体の左右の側板202L、202Rの前側において側板202L、202R間に配置されたシャフト203を有する。このシャフト203を中心に回動可能で、側板202L、202Rの前側から後側に伸びている左右の加圧アーム117L、117Rを有する。
また、左右の側板202L、202Rの後側において側板202L、202R間に回転可能に軸受保持されたカム軸201と、このカム軸201に同じ位相で固着された同一形状の左右のカム205L、205Rを有する。左右のカム205L、205Rはそれぞれ左右の加圧アーム117L、117Rの自由端部の下面側に対応する位置に配設されている。
また、加圧アーム117L、117Rの自由端部の上面側と定着装置筐体の不動部材220との間にはそれぞれ加圧ばね204L、204Rが縮められて配設されている。従って、加圧アーム117L、117Rはそれぞれシャフト203を中心に定着ローラ101の方向に常時付勢されている。
外部加熱ユニット200はユニット枠206の左右の側板部208L、208Rに設けられた軸部214L、214Rがそれぞれ左右の加圧アーム117L、117Rの長手方向の途中部において回転自在に係止されて保持されている。
カム105L、105Rはカム軸201と一体に回転する。カム105L、105Rは回転することにより、加圧アーム117L、117Rをシャフト203を中心に昇降回動させ、外部加熱ユニット200における外部加熱ベルト105の定着ローラ101に対する当接/退避動作を行う。
カム軸201は駆動源としてのモータM2の駆動力が伝達されて回転し、カム105L、105Rの大隆起部が図1のように下向きとなった第1回転角と大隆起部が図3のように上向きとなった第2回転角とに半回転間欠駆動制御される。モータM21は制御部140で制御されるモータコントローラ141でモータドライバ142がオン/オフされて駆動と駆動停止がなされる。半回転クラッチ機構を用いることでカム軸201の上記の半回転間欠制御を行うこともできる。
カム軸201が第1回転角に制御されることで、カム105L、105Rは図1のように大隆起部が下向きとなり、それぞれ、左右の加圧アーム117L、117Rに対して非接触となる。この状態において、外部加熱ユニット200は第1と第2の加熱ローラ103と104の間において外部加熱ベルト105の下側ベルト部分が定着ローラ101にローラ当接する第1の位置Eに位置する。
このとき、加圧ばね204L、204Rの圧縮反力による加圧アーム117L、117Rのシャフト203を中心とする押し下げ方向の回動力が軸部214L、214Rを介して外部加熱ユニット200のユニット枠体106に作用している。そのため、外部加熱ベルト105を懸架している第1と第2の加熱ローラ103と104がそれぞれ定着ローラ101に対して押し付けられている。
これにより第1と第2の加熱ローラ103、104との間に懸架されている外部加熱ベルト105の下側ベルト部分が定着ローラ101に向けて押圧されて定着ローラ101の外周面に対して腹当てに当接して所定のニップ幅の接触面Ne(図1)を形成する。
上記の下側ベルト部分は定着ローラ101の外周面の曲率によって第1と第2の加熱ローラ103と104との間の内部方向にベルト張力に抗して押し込まれる。そのために、テンションローラとしての第1の加熱ローラ103は加圧ばね301L、301Rの付勢力に抗して第2の加熱ローラ104に近づく方向に移動する。
第1の加熱ローラ103の移動は図7の(a)のように軸受部材106L、106Rがそれぞれ前後方向に長い長穴である第1の軸受穴209L、209Rに沿って矢印Aのように前方へ加圧ばね301L、301Rの付勢力に抗して移動することでなされる。図7の(a)は左側の軸受部材106Lの移動の様子を示しているが右側の軸受部材106Rの移動も同様である。
かくして、定着ローラ101に外部加熱ベルト105を当接させたときに、第2の加熱ローラ104はユニット枠体106に固定されて動かない。これに対して、第1の加熱ローラは外部加熱ベルト105のテンションローラとして前後方向に長い長穴である第1の軸受穴209L、209Rに沿って前後方向に移動可能にユニット枠体106に配設されている。そのため第1の加熱ローラ103は定着ローラ101に当接した際に第2の加熱ローラ104に近づく方向に移動し、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に対して所望のニップ幅で密着する位置に配置される。
上記のように外部加熱ベルト105が定着ローラ101に対して所望のニップ幅で当接して良好な密着性を得るために、加圧ばね204L、204Rによって外部加熱ユニット200が定着ローラ101に対して加圧されている。
上記のように外部加熱ベルト105が定着ローラ101に当接された状態において定着ローラ101が回転駆動されることで、外部加熱ベルト105は図1において矢印の反時計方向に従動して回転する。この外部加熱ベルト105の回転に伴って第1と第2の加熱ローラ103と104も従動して回転する。また、外部加熱ベルト105の回転に伴ってクリーニングローラ108が従動して回転する。
第1と第2の加熱ローラ103と104は、それぞれ、ハロゲンヒータ113と114にヒータドライバ144から電力が通電経路(不図示)を介して供給されてハロゲンヒータ113、114が発熱することにより内部加熱される。そして、外部加熱ベルト105はハロゲンヒータ113と114により内部加熱される第1と第2の加熱ローラ103と104の熱により加熱される。
第1と第2の加熱ローラ103と104とにより加熱される外部加熱ベルト105の表面温度はサーミスタ123と124でそれぞれ検出され、それぞれの検出温度に関する電気的情報(出力)が制御部140に入力する。
制御部140は、サーミスタ123による外部加熱ベルト105の表面温度が所定の目標温度に立ち上がって維持されるようにヒータコントローラ143を介してヒータドライバ144をオン/オフしてヒータ113に対する供給電力を制御する。また、サーミスタ124による外部加熱ベルト105の表面温度が所定の目標温度に立ち上がって維持されるようにヒータコントローラ143を介してヒータドライバ144をオン/オフしてヒータ114に対する供給電力を制御する。
かくして、定着ローラ101の表面は当接している外部加熱ベルト105により外部加熱される。外部加熱ベルト105の目標温度は定着ローラ101の目標温度よりも高く設定してある。そのため、定着ローラ101の表面温度が定着ニップ部Nにおける用紙Pとの接触により降下することに対してレスポンス(熱の感応精度)良く外部加熱ベルト105から定着ローラ101に熱が供給される。
また、カム軸201が第2回転角に制御されることで、カム105L、105Rは図3のように大隆起部が上向きとなる。これにより、左右の加圧アーム117L、117Rがシャフト203を中心に加圧ばね204L、204Rの加圧力に抗して持ち上げ回動される。そして、外部加熱ユニット200が定着ローラ101から持ち上げれて、外部加熱ベルト105の下側ベルト部分が定着ローラ101から離れた第2の位置Fに移動される。
この場合において、第1の加熱ローラ103はテンションローラとして第2の加熱ローラ104から離れる方向に加圧ばね301L、301Rで付勢されている。そのため外部加熱ベルト105が定着ローラ101から退避した際には、第1の加熱ローラ103は図7の(b)のように軸受部材106L、106Rが前後方向に長い長穴である第1の軸受穴209L、209Rに沿って矢印Bのように後方へ移動する。これにより、外部加熱ベルト105の弛みが吸収される。図7の(b)は左側の軸受部材106Lの移動の様子を示しているが右側の軸受部材106Rの移動も同様である。
即ち、図3のように、外部加熱ベルト105が第1の加熱ローラ103と第2の加熱ローラ104の接線方向に引っ張られる方向に張りが付与される。これにより、定着ローラ101から外部加熱ベルト105を十分に離間させるための、外部加熱ユニット200の退避量を軽減することが可能になる。本実施例では、第2の加熱ローラ104を固定側として、第1加熱ローラ103を移動可能な構成にしている。
これにより、定着ローラ101に当接した際には外部加熱ベルト105と定着ローラ101の密着性を向上し、定着ローラ101から退避した際は大きな離間量を必要とせずに、外部加熱ベルト105を退避することが可能になる。
(5)定着動作
図8のフローチャート、図5の制御系統のブロック図を用いて、定着装置9の定着動作を説明する。画像形成装置1の電源がオフにされている状態時においては、定着装置9において、定着ローラ101の駆動は停止している。加圧ローラ102は定着ローラ101から離間している。外部加熱ユニット200は定着ローラ101から離間している。各ハロゲンヒータ111〜114への電力供給はオフである。
画像形成装置1の電源がオンされると(ステップS1)、制御部140において、定着ローラ101、加圧ローラ102及び外部加熱ベルト105の目標温度(T1、T2、T3)が設定される(S2)。定着ローラ101、加圧ローラ102、第1と第2の加熱ローラ103、104をそれぞれ加熱するためにそれぞれのハロゲンヒータ111、112、113、114に対する通電が開始され、各部材101、102、105の温度が調整される(S3、S4)。
上記の目標温度(T1、T2、T3)は使用される用紙の種類によって設定される。例えば、画像形成装置1の操作パネル250から、ユーザーが使用する用紙の種類情報が入力され、その種類情報を、用紙情報検知手段で検知して、制御部140が定着動作を行う用紙の情報を入手する。制御部140は、入手した用紙情報に基づいて、定着装置9の各部材101、102、103、104の温度を設定し、それぞれのサーミスタ121、122、123、124から得られる温度をもとに調整する。
各部材101、102、105が目標温度に達して、目標温度(T1、T2、T3)になるように温調された状態(スタンバイ状態)を維持する(S5)。制御部140はプリント信号を受信すると(S6)、画像形成ジョブを開始させる(S7)。プリントが開始すると、各部材101、102、105の目標温度が用紙の種類に応じたプリント時の目標温度(T1´、T2´、T3´)に切り替わる。そして、それぞれのサーミスタ121、122、123、124から得られる温度をもとに各部材101、102、105の温度が調整される(S8)。
そして、定着ローラ101の駆動と給紙が開始される(S9)。定着ローラ101の駆動はプリント時の所定の周速度でなされる。シフト機構240の動作により加圧ローラ102が定着ローラ101に当接され、また移動機構230の動作により外部加熱ユニット200、即ち外部加熱ベルト105が定着ローラ101に当接する(S10)。加圧ローラ102と外部加熱ベルト105は定着ローラ101の回転に従動して回転する。
この状態において、定着装置9の定着ニップ部Nに画像形成部側から搬送される未定着トナー像を担持した用紙Pが導入されて画像定着が実行される。そして、制御部140がプリント終了信号を受信するまで定着装置9の上記の定着動作は継続される(S11)。画像形成ジョブが終了すると(S12)、シフト機構240の動作により加圧ローラ102が定着ローラ101から離間され、また移動機構230の動作により外部加熱ユニット200、即ち外部加熱ベルト105が定着ローラ101から退避する。そして定着ローラ101の駆動がオフにされる(S13)。
定着ローラ101、加圧ローラ102及び外部加熱ベルトの目標温度(T1、T2、T3)に再度設定され、それぞれのサーミスタ121、122、123、124から得られる温度をもとに各部材101、102、105の温度が調整される(S14)。
制御部140は次のプリント信号を受信するまで、定着装置9を上記の(スタンバイ状態)に維持する(S5)。なお、定着装置9のスタンバイ状態において、定着ローラ101をプリント時よりも低速で回転駆動する制御シーケンスとすることもできる。
(6)温度検出素子
次に、外部加熱ベルト表面に当接して、外部加熱ベルト105の表面温度を所定の目標温度になるように制御(温度調節)する温度検出素子としてのサーミスタ123(124)の構成を図9に示す。サーミスタは温度変化に対してきわめて大きな抵抗変化を示す抵抗器である。温度の上昇に伴って抵抗値が変化するために、抵抗値の変化を温度変化に変換して対象物の温度を測定することが可能になっている。
サーミスタ素子401の大きさは様々であるが、高精度に温度を測定するものになるほど小さくなる(1mm以下)。サーミスタの形状も様々であるが、ステンレスやリン青銅等の薄い金属板402にサーミスタ素子401を接着剤で張り付ける。そして、対象物に薄い金属板のばね性を利用して当接させることで薄い金属板を介してサーミスタ素子401の抵抗値を測定し、対象物の温度を測定する構成が良く知られている。
このように、サーミスタ対象物に対して当接するサーミスタ構成の場合、図9のようにサーミスタ素子401が金属板402に対して非常に小さい。そのために、金属板402が対象物に接触する位置によって、サーミスタ素子401の抵抗値の変化量が変化し、実際の対象物の温度とサーミスタが検出する温度に違いがでてくる。
例として、サーミスタと対象物との当接位置の関係を示す。図10に示すように200℃に温調された対象物403に対して、サーミスタ123(124)の当接位置を変化させ、各位置におけるサーミスタの検出温度を比較する。サーミスタ123(124)の当接位置はサーミスタ素子401の直下の位置を0とし、その位置からの位置ズレ量とサーミスタが検知した温度の関係を測定した結果を図11に示す。
図11に示すように、サーミスタ素子401からの位置ズレが0.5mm程度であれば、実際の対象物403の温度とサーミスタ123(124)の検出温度のかい離が1℃未満である。これに対して、1mm位置がずれることで対象物403の温度とサーミスタ123(124)の検知温度が4℃程度ずれることがわかる。
このように、サーミスタ素子401の直下の位置から対象物403の当接位置が離れるほど、検知温度が実温度より低くなり、その検知される温度はサーミス素子401の位置を中心に振り分けられた位置で対称的に温度が低下することがわかる。また、サーミスタ素子401から離れるほど、実際の対象物403の温度に対するサーミスタ123(124)の検知温度の低下率も大きくなり、検知温度が大きくばらついてしまうことがわかる。
本実施例における定着装置9においては、外部加熱ユニット200の第1の加熱ローラ103が可動のテンションローラとなっている。そして、この第1の加熱ローラ103は外部加熱ベルト105が定着ローラ101に当接した際には図12の(a)の模式図のように固定側の第2の加熱ローラ104に近づく矢印Aの方向に1mm程度移動する。また、外部加熱ベルト105が定着ローラ101から退避した際には第1の加熱ローラ103は図12の(b)の模式図のように固定側の第2の加熱ローラ104から遠ざかる矢印Bの方向に1mm程度移動する。
そのために、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に当接した際には、外部加熱ベルト105の表面に当接しているサーミスタ123の当接位置が図13の(a)の模式図のようにサーミスタ123の取付面根元に近づく方向に変化する。また、外部加熱ベルト105が定着ローラ101から退避した際には、外部加熱ベルト105の表面に当接しているサーミスタ123の当接位置が図13の(b)の模式図のようにサーミスタ123の取付面から遠ざかる方向に変化する。
このような構成になっているために、例えば、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に対して当接した位置において、サーミスタ素子401の直下の部分で外部加熱ベルト105の表面に当接していた場合を考える。この場合は、定着ローラ101に対して当接した位置においてはサーミスタ123が検出する温度は外部加熱ベルト105の表面の温度に近しい値を検出することが可能になる。しかしながら、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に対して、退避した位置においては、サーミスタ123が検出する温度が外部加熱ベルト105の実際の温度より大幅に低い温度を検出してしまう。
よって、スタンバイ時の外部加熱ベルト105が目標温度T3になるように、ハロゲンヒータ113を点灯させてしまうために、外部加熱ベルト105の表面温度が目標温度T3に対して大幅に高くなってしまう。このような状態になると、プリント開始直後に定着ローラ101に外部加熱ベルト105が当接した際に、定着ローラ101の表面の温度が定着に最適な温度より高くなっている。そのため、用紙P上のトナー像が過溶融し、定着ローラ101にオフセットし、定着画像を汚してしまう「ホットオフセット」と呼ばれる画像不良が発生してしまう。
また、例えば、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に対して退避した位置において、サーミスタ素子401の直下の部分で外部加熱ベルト105の表面に当接していた場合を考える。この場合は、定着ローラ101に対して退避した位置においてはサーミスタ123が検出する温度が外部加熱ベルト105の表面の温度に近しい値を検出することが可能になる。しかしながら、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に対して、当接した位置においては、サーミスタ123が検出する温度が外部加熱ベルト105の実際の温度より大幅に低い温度を検出してしまう。
よって、プリント時の外部加熱ベルト105の表面が目標温度T3´になるように、ハロゲンヒータを点灯させてしまうために、外部加熱ベルト105の表面温度が目標温度T3´に対して大幅に高くなってしまう。このような状態になると、プリント開始して外部加熱ベルト105が当接することで連続プリントの最中に定着ローラ101に与える熱量が想定している熱量より多くなってしまう。そのため、定着ローラ101の表面温度が徐々に上昇してしまう。このような状態になると、連続プリント中に「ホットオフセット」が発生してしまう。
そこで、図14のように、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に対して、退避および当接した位置における、サーミスタ123の第1の加熱ローラ103に接触する位置をサーミスタの素子401からの距離が実質等しくなる位置で当接する構成にする。つまり、図14で示すaとbの長さが実質等しくなる位置で当接する構成にする。
即ち、サーミスタ123は、外部加熱ベルト105が所定の温度に維持された状態のとき、外部加熱ベルトの第1の位置Eと第2の位置Fでの検出温度よりも第1の位置Eと第2の位置Fとの間の所定の位置での検出温度の方が高くなるように配置する。あるいは、サーミスタ123は、その検出感度が最大となる部位401が外部加熱ベルト105が第1の位置Eと第2の位置Fとの間の所定の位置にあるとき外部加熱ベルト105と当接する位置関係となるように配置する。
このような構成にすることで、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に当接および退避した位置のどちらか一方のポジションにおいてサーミスタ123の当接位置がそれぞれサーミスタ素子401から大きく外れることを防止することが可能になる。そのために、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に当接および退避したそれぞれの位置において、サーミスタ123が検出する温度と外部加熱ベルト105の表面の実際の温度とのズレを非常に小さくすることが可能になる。
よって、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に当接および退避した両ポジションにおいて外部加熱ベルト105の表面温度を目標温度に非常に近い温度で調整できるために、外部加熱ベルト表面温度を安定した温度制御が可能になる。そして、定着ローラ101の表面温度を想定した温度に温度調整することが可能になり、「ホットオフセット」等の画像弊害の発生を抑制することが可能になる。
次に、本構成と同様な構成になっているかどうかの検証方法を以下に示す。まず、定着装置9を画像形成装置本体から取り出す。次に、外部加熱ユニット200を着脱する駆動モータを外部から駆動させて着脱するギア列を回転可能にするか、手動で外部加熱ベルトの着脱ギア列を回転可能にする。
そして、外部加熱ユニット200の着脱ギア列を回転し、外部加熱ベルト105が定着ローラ101から退避したポジションにする。そのときの第1の加熱ローラ103と第2の加熱ローラ104との距離を測定する。さらに、外部加熱ユニット200の着脱ギア列を回転し、外部加熱ベルト105を定着ローラ101から当接したポジションにし、そのときの第1の加熱ローラ103と第2の加熱ローラ104との距離を測定する。
外部加熱ユニット200を定着装置9から取り外し、第1の加熱ローラ103と第2の加熱ローラ104の間隔を可変可能にする固定部材を作製し、第1の加熱ローラ103と第2の加熱ローラ104に取り付ける。
また、外部加熱ベルト105の表面に実機上で取り付いているサーミスタ123、124を外部で温度検出できるように構成する。これとともに、サーミスタ123、124の他に、第1の加熱ローラ103と第2の加熱ローラ104に当接し加熱ローラの移動に追従する熱電対を取り付ける。さらに、外部加熱ベルト105の加熱ローラの内部に配置されたハロゲンヒータ113、114を加熱ローラに当接させた熱電対の検知温度を基に外部から制御可能にする。
このように構成された外部加熱ベルト105に対して、加熱ローラに当接した熱電対の検知温度を基に一定温度に制御された加熱ローラに当接されているサーミスタ123、124の検知温度が以下の関係になるような検知温度Tcが存在することを確認する。
Ta≦Tc≧Tb
Taは、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に当接した際の第1の加熱ローラ103と第2の加熱ローラ104の間隔にしたときに検出される検知温度である。
Tbは、外部加熱ベルト105が定着ローラ101から退避した際の第1の加熱ローラ103と第2の加熱ローラ104の間隔にしたときに検出される検知温度Tbである。
定着ローラ101に当接した際の第1の加熱ローラ103と第2の加熱ローラ104の間隔と定着ローラから退避した際の上記両103、104の間隔の間の任意の間隔において、上記関係の検知温度Tcが存在することを確認する。
例えば、外部加熱ベルト105の表面に当接させた熱電対の検知温度が200℃になるようにハロゲンヒータ113を制御した状態で放置した場合の本実施例の構成における検知温度を図15に示す。
図15に示すように、定着ローラ101から外部加熱ベルト105が退避した位置における第1の加熱ローラ103と第2の加熱ローラ104の軸間に固定した場合のサーミスタ123の検知温度Tbが199.0℃であるとする。定着ローラ101に外部加熱ベルト105が当接した位置における加熱ローラの軸間に固定した場合のサーミスタの検知温度Taが199.3℃であるとする。
そして、定着ローラ101から外部加熱ベルト105が退避したポジションにおける第1の加熱ローラ103と第2の加熱ローラ104の軸間距離をLbとする。定着ローラ101に外部加熱ベルト105が当接したポジションにおける第1の加熱ローラ103と第2の加熱ローラ104の軸間距離をLaとする。そして、軸間距離Lbを軸間距離La
に縮めていく間にピークとなる温度Tcがあることが分かる。図15において温度Tcは200℃の地点である。
このような構成である場合、サーミスタ123は次ぎのように配置されているといえる。即ち、外部加熱ベルト105が所定の温度に維持された状態のとき、外部加熱ベルトの前記第1の位置と前記第2の位置での検出温度よりも第1の位置と第2の位置との間の所定の位置での検出温度の方が高くなるように配置されている。あるいは、その検出感度が最大となる部位401が、外部加熱ベルト105が前記第1の位置Eと前記第2の位置Fとの間の所定の位置にあるとき外部加熱ベルト105と当接する位置関係となるように配置されている。
このようにして、外部加熱ベルト105が定着ローラ101へ当接している場合と、退避している場合とで、外部加熱ベルト105の実際の温度と検知温度の乖離が生ずることを抑え、安定的に外部加熱ベルト105を温度制御することができる。
(7)外部加熱ユニットの接離方向の各位置におけるサーミスタの検出温度
外部加熱ベルトユニット200が定着ローラ101から退避した状態において、サーミスタの検出温度は以下のように設定される。即ち、サーミスタ121、123、124が180℃となるように、各々のハロゲンヒータ(111、113、114)を制御部140によって、温度調節する。ここで、サーミスタ121は定着ローラ101の温度、サーミスタ123、124は外部加熱ベルト105(第1加熱ローラ103、第2加熱ローラ104の領域)の温度を検出する。
各サーミスタ(121、123、124)の検知温度が180℃(もしくは180℃付近)で安定したことを確認した後に、カム205を回転させて、外部加熱ユニット200を定着ローラ101に当接させる。カム205が回転を始めて、外部加熱ユニット200が定着ローラ101に当接し、加圧ばね204の加圧力によって外部加熱ベルト105が定着ローラ101に密着するまでのサーミスタ123の温度推移を検出する。
外部加熱ユニット200が退避した状態(第2の位置F)から当接する状態(第1の位置E)になる間(中間の状態)で検出された温度が、退避した状態もしくは当接した状態で検出される温度よりも高い温度を検出していることを確認する。即ち、サーミスタ123は、外部加熱ベルト105が所定の温度に維持された状態のとき、当接した状態もしくは退避した状態での検出温度よりも、第1の位置と前記第2の位置との間の所定の位置での検出温度の方が高くなるように配置されている。本実施例では、具体的に182℃が検出されるようになっている。
退避した状態もしくは当接した状態に対し、退避した状態から当接する状態になる間(中間の状態)で検出される温度を高くしたのは、外部加熱ユニットの接離に伴う温度変化を小さくするためである。
ここで、外部加熱ベルトユニット200が定着ローラ101に対して、当接した位置において検出される温度が退避した位置で検出される温度と等しくなることが好ましい。しかし、部品精度等によって、外部加熱ベルトユニット200の定着ローラ101に対する当接/退避の各位置において、サーミスタ素子401からの加熱ローラ103とサーミスタ123の当接位置との距離が一定にならないことで、差が生じる。また、サーミスタ103の当接面における検出温度の精度等によって、差が生じる。この差が大きいと、加熱ローラ103の温度制御を安定して行えないために、5℃程度の差にするのが望ましい。
サーミスタ(温度検出素子)において、外部加熱ベルト105に当接し、温度を検出する面と一体となっている同材質の部分を温度検出領域と定め、温度検出領域の中で、最も検出温度が高くなる点を温度検出素子の中心部と定義する。サーミスタでは、基本的にサーミスタ素子401が接着されている部分が中心部となる。
中心部の位置を特定する方法としては、図10のように曲率のある対象物103を加熱し、放射温度計等で一定の温度(本実施例では200℃)になるように温度を制御する。その対象物に対して、サーミスタを当接し、検出した温度が最も高い点(図11の0mm付近)を中心点と定める。
ここで、外部加熱ユニット200の接離方向に関し、上述した退避した状態から当接する状態になる間(中間の状態)では、サーミスタの温度検出領域の中心部(最も検出感度が高い)で外部加熱ベルト105に接触する。一方、退避した状態もしくは当接した状態では、サーミスタの温度検出領域の中心部と異なる位置で外部加熱ベルト105に接触する。
退避した状態もしくは当接した状態に対し、退避した状態から当接する状態になる間(中間の状態)で温度検出感度を高くしたのは、外部加熱ユニットの接離に伴う温度変化を小さくするためである。
本実施例では、外部加熱ユニット200の接離方向に関し、上述した退避した状態から当接する状態になる間(中間の状態)では、サーミスタ123の温度検出領域の中心部(検出感度が最大の部位)で外部加熱ベルト105に接触する構成となっている。
上述した退避した状態または、当接した状態のいずれかにおいて、サーミスタの温度検出領域の中心部が接触する構成とした場合を考える。サーミスタ123の温度検出領域の中心部が接触しているいずれかの状態においてはサーミスタによって非常に正確な温度を検出することが可能になる。しかし、他方の状態の場合においては、部品精度等によってサーミスタの温度検出領域の中心部から接触位置が大きく離れる構成となる。
図11のように、サーミスタ中心部と接触位置の距離と検出される温度の実温度とのかい離は線形の関係になく、サーミスタ中心部と接触位置の距離が離れるほど、検出される温度の実温度とのかい離が大きくなることがわかる。よって、本実施例のように、外部加熱ユニットの接離方向に関し、上述した退避した状態から当接する状態になる間(中間の状態)で、サーミスタの温度検出領域の中心部が外部加熱ベルト105に接触する構成にすることが好ましい。
[その他の事項]
1)上述した実施例における定着装置9においては、第1および第2の支持ローラ103と104を共に加熱ローラにしてそれぞれの内部に加熱源としてのハロゲンヒータ113、114を配設した。第1および第2の支持ローラ103と104のいずれか一方を加熱ローラにしてその内部に加熱源を配設した装置構成にすることもできる。
2)第1および第2の支持ローラ103と104を共にテンションローラとして互いに離れる方向に移動付勢した装置構成にすることもできる。
3)外部加熱ベルト105を電磁誘導で発熱させる装置構成にすることもできる。
4)実施例では、未定着トナー像Kを用紙Pに定着する定着装置を例に説明したが、これに限らず、画像の光沢を向上させるべく、用紙に仮定着されたトナー像を加熱加圧する装置(この場合も定着装置と呼ぶ)にも同様に適用可能である。
9・・定着装置、101・・第1の回転体、102・・第2の回転体、N・・ニップ部、200・・外部加熱ユニット、103・・第1の支持ローラ、104・・第2の支持ローラ、105・・外部加熱ベルト、301L・301R・・付勢部材、206・・保持機構、123・・温度検出素子、230・・移動機構

Claims (12)

  1. 記録材上のトナー像をその間のニップ部において定着させる第1及び第2の回転体と、
    前記第1の回転体を外部から加熱する外部加熱ベルトと、前記外部加熱ベルトの内面を回転可能に支持するとともに前記外部加熱ベルトを前記第1の回転体に向けて押圧する第1及び第2の支持ローラと、前記第1の支持ローラを前記第2の支持ローラから離れる方向へ付勢する付勢部材と、前記第1及び第2の支持ローラを回転可能に保持するとともに前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の支持ローラが前記第2の支持ローラに対し相対移動するのを許容する保持機構と、前記外部加熱ベルトの温度を検出する温度検出素子と、を備えた外部加熱ユニットと、
    前記外部加熱ベルトが前記第1の回転体に当接する第1の位置と前記外部加熱ベルトが前記第1の回転体から離れた第2の位置とを取り得るように前記外部加熱ユニットを移動させる移動機構と、を有し、
    前記温度検出素子は、前記第1の支持ローラとともに前記外部加熱ベルトを挟み込むように前記保持機構に片持ちで支持されており、前記外部加熱ユニットが前記第1の位置に位置するときと前記第2の位置に位置するときとで前記温度検出素子と前記第1の支持ローラの位置関係は異なり、
    前記温度検出素子は、前記外部加熱ベルトが所定の温度に維持された状態のとき、前記第1の位置と前記第2の位置での検出温度よりも前記第1の位置と前記第2の位置との間の所定の位置での検出温度の方が高くなるように配置されていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記第1の支持ローラを加熱する加熱源と、
    前記温度検出素子の出力に基づいて前記加熱源への通電を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記制御部は、前記外部加熱ユニットが前記第1の位置に位置しているとき、及び、前記外部加熱ユニットが前記第2の位置に位置しているとき、前記温度検出素子の出力に基づいて、前記加熱源への通電を制御することを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記第1の位置における前記温度検出素子の前記外部加熱ベルトとの当接位置と前記温度検出素子の検出感度が最大となる部位との距離が、前記第2の位置における前記温度検出素子の前記外部加熱ベルトとの当接位置と前記温度検出素子の検出感度が最大となる部位との距離が実質等しくなるように前記温度検出素子が配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記付勢部材は、ばねであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記外部加熱ベルトは、前記外部加熱ユニットが前記第1の位置に位置しているとき、前記第1の回転体に従動回転することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 記録材上のトナー像をその間のニップ部において定着させる第1及び第2の回転体と、
    前記第1の回転体を外部から加熱する外部加熱ベルトと、前記外部加熱ベルトの内面を回転可能に支持するとともに前記外部加熱ベルトを前記第1の回転体に向けて押圧する第1及び第2の支持ローラと、前記第1の支持ローラを前記第2の支持ローラから離れる方向へ付勢する付勢部材と、前記第1及び第2の支持ローラを回転可能に保持するとともに前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の支持ローラが前記第2の支持ローラに対し相対移動するのを許容する保持機構と、前記外部加熱ベルトの温度を検出する温度検出素子と、を備えた外部加熱ユニットと、
    前記外部加熱ベルトが前記第1の回転体に当接する第1の位置と前記外部加熱ベルトが前記第1の回転体から離れた第2の位置とを取り得るように前記外部加熱ユニットを移動させる移動機構と、を有し、
    前記温度検出素子は、前記第1の支持ローラとともに前記外部加熱ベルトを挟み込むように設けられ前記保持機構に片持ちで支持されており、前記外部加熱ユニットが前記第1の位置に位置するときと前記第2の位置に位置するときとで前記温度検出素子と前記第1の支持ローラの位置関係は異なり、
    前記温度検出素子は、その検出感度が最大となる部位が、前記外部加熱ユニットが前記第1の位置と前記第2の位置との間の所定の位置にあるとき前記外部加熱ベルトと当接する位置関係となるように配置されていることを特徴とする定着装置。
  8. 前記第1の支持ローラを加熱する加熱源と、
    前記温度検出素子の出力に基づいて前記加熱源への通電を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  9. 前記制御部は、前記外部加熱ユニットが前記第1の位置に位置しているとき、及び、前記外部加熱ユニットが前記第2の位置に位置しているとき、前記温度検出素子の出力に基づいて、前記加熱源への通電を制御することを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  10. 前記第1の位置における前記温度検出素子の前記外部加熱ベルトとの当接位置と前記温度検出素子の検出感度が最大となる部位との距離が、前記第2の位置における前記温度検出素子の前記外部加熱ベルトとの当接位置と前記温度検出素子の検出感度が最大となる部位との距離が実質等しくなるように前記温度検出素子が配置されていることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の定着装置。
  11. 前記付勢部材は、ばねであることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の定着装置。
  12. 前記外部加熱ベルトは、前記外部加熱ユニットが前記第1の位置に位置しているとき、前記第1の回転体に従動回転することを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の定着装置。
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