JP5889255B2 - 画像加熱装置 - Google Patents

画像加熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5889255B2
JP5889255B2 JP2013166254A JP2013166254A JP5889255B2 JP 5889255 B2 JP5889255 B2 JP 5889255B2 JP 2013166254 A JP2013166254 A JP 2013166254A JP 2013166254 A JP2013166254 A JP 2013166254A JP 5889255 B2 JP5889255 B2 JP 5889255B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
roller
external heating
heating
support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013166254A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014089436A (ja
Inventor
拓也 長谷川
拓也 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2013166254A priority Critical patent/JP5889255B2/ja
Publication of JP2014089436A publication Critical patent/JP2014089436A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5889255B2 publication Critical patent/JP5889255B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2017Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2064Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat combined with pressure
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/00135Handling of parts of the apparatus
    • G03G2215/00139Belt
    • G03G2215/00143Meandering prevention
    • G03G2215/00156Meandering prevention by controlling drive mechanism
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2016Heating belt
    • G03G2215/2019Heating belt the belt not heating the toner or medium directly, e.g. heating a heating roller

Description

本発明は、記録材上のトナー像を加熱する画像加熱装置に関する。この画像加熱装置は、例えば、電子写真方式や静電記録方式を採用した、プリンタ、複写機、ファクシミリ、及びこれらの機能を複数備えた複合機等の画像形成装置に用いられ得る。
従来、種々の画像形成装置が知られているが、電子写真方式の画像形成装置が一般に普及している。このような画像形成装置には、厚紙などの様々な記録材(シート)での高い生産性(単位時間あたりのプリント枚数)が求められている。
ところで、上記のような電子写真方式の画像形成装置においては、特に坪量の大きな厚紙での生産性を向上させるため、定着装置(画像加熱装置)の定着スピードを高速化することが求められている。しかし、厚紙の場合、薄紙に比べて、通紙に伴い定着装置から多くの熱を奪うことになるため、定着に要する熱量が、薄紙の場合に比べて多くなる。そのため、厚紙の場合は、生産性を低下させる(定着スピードを遅くしたり、単位時間あたりのプリント枚数を減少させたりする)ことで対処する手法が知られている。
このような厚紙に対しての生産性を低下させずに対処する手法として、定着ローラ(加熱回転体)の外面に当接し定着ローラの外面温度を目標温度に維持させる外部加熱方式が考案されている。このような外部加熱方式の一例として、定着ローラとの接触面積が多く定着ローラの温度維持性能の高い次のような方式が提案されている。それは2本の支持ローラにより回転可能に張架された外部加熱ベルト(エンドレス状のベルト)を用いる方式である。(特許文献1参照)。
特開2007−212896号公報
しかしながら、特許文献1の技術において、2本の支持ローラ同士の平行度を高精度にして組み立てたり維持したりするのは、現実的には困難である。その結果、2本の支持ローラ同士の平行度が確保されないと、外部加熱ベルトがその幅方向へ片寄ってしまい、外部加熱ベルトの走行安定性が損なわれてしまう虞がある。
そこで、このような懸念に対して、一方の支持ローラを他方の支持ローラに対して傾けることにより外部加熱ベルトの寄りを制御する手法が考えられるが、定着ローラを加熱する機能を担っている外部加熱ベルトの場合、この手法を採用するのは困難である。
なぜなら、この手法の場合、一方の支持ローラの軸線方向の一端側を他端側に対して変位させる構成となるが、この一方の支持ローラの変位により外部加熱ベルトの接触すべき領域の一部が定着ローラから離れてしまう恐れがあるからである。その結果、定着ローラを加熱する外部加熱ベルトの機能が損なわれてしまい、定着不良を招いてしまう。
本発明の目的は、エンドレス状のベルトの走行安定性を向上させるとともに、加熱回転体に当接するベルトの接触状態を向上させることのできる画像加熱装置を提供することである。
本発明は、画像加熱装置において、記録材上のトナー像を加熱する加熱回転体と、前記加熱回転体に接触してこれを加熱するエンドレス状のベルトと、前記ベルトの内面を回転可能に支持するとともに前記ベルトを前記加熱回転体に向けて押圧する第1及び第2の支持部材と、を備えたベルトユニットと、 前記ベルトの幅方向において前記ベルトが所定のゾーンから外れたことを検出する検出器と、前記検出器の出力に応じて、前記ベルトを前記所定のゾーン内へ戻す方向へ前記ベルトユニットを回動させる回動機構と、前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1の支持部材が前記ベルトを前記加熱回転体に向けて押圧する力が前記ベルトの前記幅方向の両端において互いに等しくなる方向へ前記第1の支持部材が変位するのを許容するとともに、前記第2の支持部材が前記ベルトを前記加熱回転体に向けて押圧する力が前記ベルトの前記幅方向の両端において互いに等しくなる方向へ前記第2の支持部材が変位するのを許容する変位機構と、を有することを特徴とする。
本発明は、画像加熱装置において、記録材上のトナー像を加熱する加熱回転体と、前記加熱回転体に接触部で接触してこれを加熱するエンドレス状のベルトと、前記ベルトの内面を回転可能に支持するとともに前記ベルトを前記加熱回転体に向けて押圧する第1及び第2の支持ローラと、を備えたベルトユニットと、前記接触部の所定の点における前記加熱回転体の移動方向と前記ベルトの移動方向とのなす角度を変化させるように前記ベルトユニットを回動させる回動機構と、前記ベルトの幅方向の一端側において前記第1及び第2の支持ローラの端部を回転可能に保持する第1の保持部材と、前記ベルトの幅方向の他端側において前記第1及び前記第2の支持ローラの端部を回転可能に保持する第2の保持部材と、を有し、前記第1及び第2の保持部材は、前記第1の支持ローラと前記第2の支持ローラとが平行な位置関係となるときの前記第1の支持ローラの軸線に実質平行な軸線を中心として夫々揺動可能であることを特徴とする。
本発明は、画像加熱装置において、記録材上のトナー像を加熱する加熱回転体と、前記加熱回転体に接触してこれを加熱するエンドレス状のベルトと、前記ベルトの内面を回転可能に支持するとともに前記ベルトを前記加熱回転体に向けて押圧する第1及び第2のローラと、を備えたベルトユニットと、前記ベルトの幅方向において前記ベルトが所定のゾーンから外れたことを検出する検出器と、前記検出器の出力に応じて、前記ベルトを前記所定のゾーン内へ戻す方向へ前記ベルトユニットを回動させる回動機構と、を有し、前記ベルトユニットは、前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1及び第2のローラの軸線がねじれの位置関係となるように前記第1及び第2のローラが変位するのを許容する変位機構を有することを特徴とする。
本発明によると、画像加熱装置において、エンドレス状のベルトの走行安定性を向上させるとともに、加熱回転体に当接するベルトの接触状態を向上させることができる。
画像形成装置の構成の説明図である。 実施形態の定着装置の構成の説明図である。 外部加熱ユニットの構成の説明図である。 外部加熱ユニットの(a)斜視図及び(b)機構図である。 ステアリング制御に伴うステアリング角度θの説明図である。 ステアリング機構に支持された外部加熱ユニットの構成の説明図である。 ステアリング機構の説明図である。 ステアリング機構の駆動部の説明図である。 支持軸の移動量と外部加熱ベルトの寄り力との関係の説明図である。 ベルト寄り量検知センサの配置の説明図である。 ベルトが長手方向手前側に寄った場合のセンサフラグの回転方向の説明図(a)と、ベルトが長手方向奥側に寄った場合のセンサフラグの回転方向の説明図(b)である。 定着装置の制御系のブロック図である。 ホームポジションセンサの配置の説明図である。 ステアリング制御のフローチャートである。 ステアリング角度θのときの外部加熱ユニットの状態の比較例の説明図(a)と第1の実施形態の説明図(b)である。 外部加熱ローラの加圧力のバランスに関する比較例の説明図(a)と第1の実施形態の説明図(b)である。 外部加熱ローラの加圧力分布を計測した比較例の説明図(a)と第1の実施形態の説明図(b)である。 ねじれの位置関係となった外部加熱ローラの状態図である。 第2の実施形態のシリンダ型保持機構の説明図である。 第3の実施形態のねじれ保持フレームの説明図である。 第4の実施形態のねじれ骨格機構の説明図である。 その他の実施形態における一体型のローラ保持フレーム(a)と連結型のローラ保持フレーム(b)の説明図である。 その他の実施形態のローラ保持フレームの説明図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、本発明の画像加熱装置について、未定着トナー像を記録材に定着する定着装置を例に説明する。しかしながら、この画像加熱装置は、定着済み画像又は半定着画像を担持した記録材を加熱加圧して画像の表面性状を調整する加熱処理装置としても実施できる。
<第1の実施形態>
まず、画像形成装置100について図1を参照して説明する。なお、図1は、画像加熱装置として機能する定着装置を搭載した画像形成装置100を示す概略構成図である。この画像形成装置100は、中間転写ベルト130の移動方向に沿って第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラーレーザープリンタである。なお、図1では、後述する外部加熱ユニットはその図示を省略している。
[画像形成装置]
図1に示すように、画像形成装置100内には、画像形成部Pa,Pb,Pc,Pdが併設され、各々異なった色のトナー像が潜像、現像、転写のプロセスを経て形成される。画像形成部Paでは、電子写真感光体である感光ドラム3aにイエロートナー像が形成されてこれに接する中間転写ベルト130に一次転写される。画像形成部Pb,Pc,Pdにおいても同様に、それぞれマゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像が感光ドラム3b,3c,3dに形成されて順次一次転写される。
記録材(シート)Pは、記録材カセット10から1枚ずつ取り出されてレジストローラ12で待機する。レジストローラ12は、中間転写ベルト130によって二次転写部T2へと運ばれるトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを二次転写部T2へ給送する。二次転写部T2に搬送された記録材Pは中間転写ベルト130から四色のトナー像を二次転写される。トナー像が二次転写された記録材Pは、定着装置9へ搬送され、定着装置9による加熱加圧を受けて記録材のトナー像を定着させる。定着済みの記録材Pは機体外部のトレイ7へ排出される。
また、両面印刷の場合は、第一面に2次転写されたトナー像を定着装置9で定着した記録材Pは、フラッパー16によって反転パス18に導かれる。反転パス18の記録材Pは、反転ローラ17により反転されて両面パス19へ導かれる。そして、記録材Pは、再び、レジストローラ12で待機して二次転写部T2へ送り込まれて第二面にトナー像が転写される。第二面に転写されたトナー像を定着装置9で定着することで両面に画像が定着された記録材Pは機体外部のトレイ7へ排出される。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、現像装置1a、1b、1c、1dで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、実質的に同一に構成される。以下では、画像形成部Paについて説明し、画像形成部Pb、Pc、Pdに関する重複した説明を省略する。
画像形成部Paは、感光ドラム3aの周囲に、帯電ローラ2a、露光装置5a、現像装置1a、一次転写ローラ6a、及びドラムクリーニング装置4aを配置している。感光ドラム3aは、アルミニウムの円筒材料の表面に感光層が形成されている。
帯電ローラ2aは、感光ドラム3aの表面を一様な電位に帯電させる。露光装置5aは、レーザービームを走査して感光ドラム3aに画像の静電像を書き込む。現像装置1aは、静電像を現像して感光ドラム3aにトナー像を形成する。一次転写ローラ6aは、電圧が印加されており感光ドラム3aのトナー像を中間転写ベルト130へ一次転写させる。
ドラムクリーニング装置4aは、感光ドラム3aにクリーニングブレードを摺擦させて、中間転写ベルト130への転写を逃れて感光ドラム3aに付着した転写残トナーを回収する。ベルトクリーニング装置15は、二次転写部T2で記録材への転写を逃れて中間転写ベルト130に付着した転写残トナーを回収する。
[定着装置]
次に定着装置9の構成について図2を用いて説明する。図2は本実施形態における外部加熱ユニットを備えた定着装置9の構成の説明図である。なお、前述のように画像形成装置100は定着装置9を備えており、本発明に係る画像加熱装置はこの定着装置9として適用されている。
画像加熱装置として機能する定着装置9は、加熱回転体として機能する定着ローラ101と、ベルトユニット34と、検出器と、回動機構と、変位機構と、を備える。
以下、定着装置9について図を用いて詳細に説明する。なお、ここでは定着装置9の基本的な構成について説明をおこない、ベルトユニット34と、検出器と、回動機構と、変位機構とについては後述する。
図2に示すように、定着装置9は、定着ローラ101に加圧ローラ102を圧接して記録材のニップ部Nを形成している。定着装置9はニップ部Nにおいて、未定着トナーKを担持した記録材Pを挟持搬送するとともに記録材上の未定着トナーKを融解して記録材P上に画像を定着させる機能を担っている。
定着ローラ101は、芯金101aを有し、この外周面に弾性層101bを備えている。また、この弾性層101bの表面は離型層101cで被覆されている。定着ローラ101は、ギア列を含む駆動機構141に回転駆動されて矢印A方向に所定のプロセススピードで回転する。
加圧ローラ102は、芯金102aを有し、この外周面に弾性層102bを備えている。また、この弾性層102bの表面は離型層102cで被覆されている。加圧ローラ102は、駆動機構141に駆動されて矢印B方向に所定のプロセススピードで回転する。加圧ローラ102は、偏心カムを用いた加圧機構200に駆動されて定着ローラ101に対して接離可能である。加圧機構200は、加圧ローラ102を所定の加圧力で加圧して、定着ローラ101と加圧ローラ102とを協同させることで、この二つの間にニップ部Nを形成する。
ハロゲンヒータ111は、定着ローラ101の芯金101aの内部に非回転に配置される。サーミスタ121は、定着ローラ101に接触して配置されて定着ローラ101の表面温度を検出する。制御部140は、サーミスタ121の検出温度に応じてハロゲンヒータ111をON/OFF制御して、定着ローラ101の表面温度を記録材の種類に応じた所定の目標温度に維持する。
ハロゲンヒータ112は、加圧ローラ102の芯金102aの内部に非回転に配置される。サーミスタ122は、加圧ローラ102に接触して配置されて加圧ローラ102の表面温度を検出する。制御部140は、サーミスタ122の検出温度に応じてハロゲンヒータ112をON/OFF制御して、加圧ローラ102の表面温度を所定の目標温度に維持する。
[外部加熱ユニット]
画像形成装置においては、厚紙などいろいろな記録材での高い生産性(単位時間当たりのプリント枚数)が求められてきている。坪量の大きな記録材での生産性を上げるためには、定着装置における加熱処理のスピードを高速化することが好ましい。しかし、坪量の大きな記録材では、熱が多く奪われるため、定着に要する熱量が、薄い記録材に定着する場合に比べて大幅に多く、坪量の大きい記録材に定着する際に、定着スピードを落として、定着処理を施しているのが現状である。
そこで、定着装置9は、定着ローラ101に対してベルトユニット34を当接/退避可能に配置している。そして定着ローラ101の表面にベルトユニット34を圧接させることで外部から定着ローラ101を加熱する。このような構成により、本実施形態では坪量の大きい記録材に定着する際でもスピードを落とさずに定着処理を施すことが可能である。
図2に示すように、定着ローラ101の外周面は、弾性層101bの熱伝導性が低いため、定着時に記録材に奪われる熱量に対してハロゲンヒータ111からの熱応答が間に合わない場合がある。そこで図2に示すように、ベルト外部加熱方式の外部加熱ユニットの一例であるベルトユニット34を採用する。ベルト外部加熱方式では、熱伝導に関わる定着ローラ101とベルトユニット34との接触面積が広いため、多くの熱伝導量を得られる点が特徴である。
ベルトユニット34は外部加熱ローラ103,104と、外部加熱ベルト105を備える。ベルトユニット34は、外部加熱ベルト105を支持する支持部材(支持ローラ)として機能する外部加熱ローラ103,104に外部加熱ベルト105を掛け渡し、これを定着ローラ101に当接させて、定着ローラ101に必要な表面温度を確保している。
図2に示すように、外部加熱ベルト105は、定着ローラ101の外周面に当接して接触部Neを形成して、定着ローラ101の表面を外部から加熱する。外部加熱ベルト105は、外部加熱ローラ103,104に張架されている。外部加熱ベルト105は、定着ローラ101の回転に伴って摩擦駆動されて矢印C方向に従動回転する。
外部加熱ベルト105は、加熱回転体に接触してこれを加熱する無端状(エンドレス状)のベルトとして機能する。外部加熱ベルト105は、ステンレス、ニッケル等の金属製の基層又はポリイミド等の樹脂製の基層を有する。基層の表面は、トナーの付着を防止するために、フッ素系樹脂を用いた耐熱性の摺動層で被覆されている。
外部加熱ローラ103,104は、定着ローラ101の回転方向に並べて配置されている。外部加熱ローラ103,104は外部加熱ベルト105を張架するとともに外部加熱ベルト105を定着ローラ101に押し付けた状態で回転する機能を担っている。また、外部加熱ベルト105は定着ローラに従動回転し、外部加熱ローラ103,104は外部加熱ベルト105に従動回転するように構成されている。
外部加熱ローラ103,104は、熱伝導率の高いアルミニウム、鉄、ステンレス等の金属で形成された芯金aの表面に高離型性を持つゴム、樹脂等をコートして構成される。また、外部加熱ローラ103、104は中空状であり、中には熱源(ヒータ)として機能するハロゲンヒータ113、114が非回転に配置(内蔵)されている。ハロゲンヒータ113,114は外部加熱ローラ103,104の回転軸線方向(長手方向)に沿って並んだON/OFF可能な複数の熱源(ヒータ)を有する。
クリーニングローラ108は、不図示の付勢機構によって所定の圧力で外部加熱ベルト105に押圧されて従動回転して外部加熱ベルト105の表面をクリーニングする。
サーミスタ123は、外部加熱ローラ103の位置で外部加熱ベルト105に接触して配置されて外部加熱ローラ103の表面温度を検出する。図3は外部加熱ユニットの構成の説明図である。制御部140は、図3に示すように、サーミスタ123(123a,123b)の検出温度に応じてハロゲンヒータ113の複数の熱源をON/OFF制御して、外部加熱ローラ103の表面温度をその長手方向の位置に応じて所定の目標温度に維持する。
サーミスタ124は、外部加熱ローラ104の位置で外部加熱ベルト105に接触して配置されて外部加熱ローラ104の表面温度を検出する。制御部140は、不図示のサーミスタ124(124a,124b)の検出温度に応じてハロゲンヒータ114の複数の熱源をON/OFF制御して、外部加熱ローラ104の表面温度をその長手方向の位置に応じて所定の目標温度に維持する。
外部加熱ローラ103,104の目標温度は、定着ローラ101の目標温度よりも高く設定されている。これは、外部加熱ベルト105の表面温度が定着ローラ101の表面温度よりも高温に保たれている方が、定着ローラ101の表面温度の降下に対して外部加熱ベルト105から効率的に熱供給できるからである。
図5はステアリング制御に伴うステアリング角度θの説明図である。
ところで、本実施形態においてベルトユニット34に外部加熱ベルト105を用いているが、一般的にベルトを用いた機構においてはベルトの寄り移動が発生することが知られている。つまり、本実施形態においては、外部加熱ベルト105は、外部加熱ローラ103,104の平行度のずれ等により回転動作時に外部加熱ローラ103,104に沿って寄り移動する虞がある。
ここで、外部加熱ベルト105の寄り移動を規制するため、外部加熱ローラ103,104の両端部にベルト規制板(つば)を設けてベルトエッジを突き当てることが考えられる。しかし、ベルトエッジがベルト規制板に及ぼす寄り力が大きいと、ベルト規制板(つば)との摺動に伴ってベルトエッジに削れや変形が発生してベルト寿命が低下する可能性がある。
そこで、本実施形態では、ベルトの寄り移動を意図的に発生させてそれを制御する手法を用いている。具体的には、図5に示すように定着ローラ101の回転軸線方向に対してベルトユニット34の幅方向の代表線が交差角度を持つように当接させる。
より詳細には、図5に示すように、ベルトユニット34を上面から見て外部加熱ローラ103の軸線と104の軸線が平行となるときこの2つの軸線と平行となるベルトユニット34の幅方向の軸線をベルトユニット34の幅方向の代表線とする。そして、ベルトユニット34の幅方向の代表線と定着ローラ101の回転軸線とが交差する角度をステアリング角度θと呼ぶ。
そして、ステアリング角度θを生じるようにベルトユニット34を傾けて定着ローラ101に当接させる。そして、接触部Neにおける定着ローラ101の表面の移動方向と外部加熱ベルト105の表面の移動方向とを異ならせることで、定着ローラ101と外部加熱ベルト105の間に摩擦による力を発生させている。その結果、外部加熱ベルト105はこの摩擦の力によって寄り移動をする。そのため、このステアリング角度θを制御することによってベルトの寄り移動の制御が可能となる。なお、接触部Neにおける定着ローラ101の表面の移動方向と外部加熱ベルト105の表面の移動方向とがなす角度の大きさと、ステアリング角度θの大きさはほぼ同一とみなすことができる。
前述したステアリング角度θの変更は後述する回動機構によって行われ外部加熱ベルト105の寄り移動する範囲が所定の走行範囲(ゾーン)に収まるように制御されている。
[ステアリング機構]
図4は外部加熱ユニットの(a)斜視図及び(b)機構図である。図6はステアリング機構に支持された外部加熱ユニットの構成の説明図である。図7はステアリング機構の説明図である。図8はステアリング機構の駆動部の説明図である。図9は支持軸の移動量と外部加熱ベルトの寄り力の関係の説明図である。以下、ステアリング角度θが変更可能となるようにベルトユニット34を支持するステアリング機構について詳細に説明する。
なお、以降の説明において、手前側とは図7中の矢印L方向の側を指し、奥側とは図7中の矢印M方向の側を指す。
本実施形態におけるベルト寄り制御方法では、図5に示すように、定着ローラ101と外部加熱ベルト105が接触している接触部Neに対する法線方向に平行な軸線を中心としてベルトユニット34を回動させる。以下、この回動をユニット回動と呼ぶ。そのため、図4の(a)に示す外部加熱ユニットを、図6に示すように回動軸209によりユニット回動を可能に支持する。なお、ベルトユニット34がユニット回動を可能に支持されていれば、ユニット回動の中心軸線に沿った回動軸209を必ずしも設ける必要は無い。例えば、ベルトユニット34のユニット回動に伴い移動する支持軸207a,207dを精度よく支持する構成であってもよい。
図13に示すように、加圧フレーム201の支持軸203は、本体側板202に両端が固定されている。揺動フレーム208及びベルトユニット34は、回動軸209を中心軸として加圧フレーム201に対して一体に回動可能である。揺動フレーム208に固定された支持軸207aは、本体側板202とクリアランスをもって保持され、ウォームホイール118のアーム部118aの移動に伴って、クリアランスの範囲で、矢印H、J方向に移動可能である。
図8に示すように、回転軸119の周りで回転可能な扇状のウォームホイール118は、ウォームギア120と噛み合っている。モータ125が順方向に回転して扇状のウォームホイール118を矢印G方向に回転させると、アーム部118aが矢印H方向に移動して支持軸207aを矢印H方向に移動させる。モータ125が逆方向に回転して扇状のウォームホイール118を矢印I方向に回転させると、アーム部118aが矢印J方向に移動して支持軸207aを矢印J方向に移動させる。
図7に示すように、揺動フレーム208及びベルトユニット34の手前側が矢印H方向又はJ方向に移動すると、ベルトユニット34は回動軸209の周りでユニット回動する。そして、図12に示すように、定着ローラ101とベルトユニット34との間にステアリング角度θが設定される。なお、揺動フレーム208及びベルトユニット34をユニット回動させる方法としては、回動軸209をモータ等で直接的に回転させる方法でもよい。
ここで、定着ローラ101とベルトユニット34のステアリング角度θと外部加熱ベルト105の寄り速度には関係があることが確認されている。そして、定着ローラ101と外部加熱ベルト105のステアリング角度θを外から調整することで、外部加熱ベルト105が外部加熱ローラ103,104に沿って寄り移動する方向と寄り移動する速度を制御できる。
図9に示すように、支持軸207aが寄り力0の点からH方向に移動した場合、外部加熱ベルト105を定着ローラ101の奥側(矢印M方向)へ移動させる寄り力が大きくなる。支持軸207aが寄り力0の点からJ方向に移動した場合、外部加熱ベルト105を定着ローラ101の手前側(矢印L方向)へ移動させる寄り力が大きくなる。このようにして、支持軸207aを矢印H、J方向へ移動することで、外部加熱ベルト105の寄る方向を制御することができる。
図9は、支持軸207aの取付位置を変化させ、外部加熱ベルト105の寄る力を測定した結果を示す。外部加熱ベルト105の寄る力の測定方法は以下の手順である。外部加熱ベルト105の両端に回転可能なコロを当接し、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に従動回転した際に、外部加熱ベルト105が長手方向(ベルトの幅方向)に寄ることで生じる回転コロに加わる負荷をロードセルによって出力させた。
図9中、横軸に支持軸207aの取付位置を取り、ゼロ点を外部加熱ベルト105が寄ることなく留まる理想の取付位置とする。図中の記載表現においては、図7の矢印H方向をプラス、矢印J方向をマイナスとした。また、縦軸に外部加熱ベルト105の寄る力を示し、矢印L方向に移動する力をプラス、矢印M方向に移動する力をマイナスとした。
[ベルト寄り量検知センサ]
図10はベルトが所定の走行範囲(ゾーン)から外れたことを検出する検出器として機能するベルト寄り量検知センサの配置の説明図である。図11はベルトが長手方向の手前側に寄った場合のセンサフラグの回転方向の説明図(a)と、ベルトが長手方向の奥側に寄った場合のセンサフラグの回転方向の説明図(b)である。以下、外部加熱ベルト105の寄り移動を検知する検出器の構成について詳細に説明する。
図10に示すように、アーム129とコロ128は、回転軸136の周りで一体に回転する。センサフラグ132は、回転軸137の周りで回転する。アーム129とセンサフラグ132は、リンク部138で係合して回転を伝達する。
コロ128は、外部加熱ベルト105のベルトエッジに当接している。ねじりばね131は、アーム129にトルクを付与してコロ128を矢印Q方向に付勢している。そのため、外部加熱ベルト105が矢印Q方向に寄ると、リンク部138が矢印P方向に移動する。外部加熱ベルト105が矢印R方向に寄ると、リンク部138が矢印O方向に移動する。
センサフラグ132に沿ってフォトインタラプタ133,134が配置される。フォトインタラプタ133,134は、センサフラグ132に形成された2つのスリットが有する4つのエッジを検出して出力を反転させる。センサフラグ132の4つのエッジに対応させて外部加熱ベルト105の寄り位置が規定されている。一例として、外部加熱ベルト105が5mmの振幅内を走行範囲内(ゾーン内)として寄り移動を繰り返すように、フォトインタラプタ133,134が配置されている。
図11の(a)に示すように、外部加熱ベルト105が矢印R方向に寄ってきた場合、アーム129が矢印S方向に回転して、センサフラグ132が矢印T方向に回転してフォトインタラプタ133をOFFしてフォトインタラプタ134をONする。
図11の(b)に示すように、外部加熱ベルト105が矢印Q方向に寄ってきた場合、アーム129が矢印U方向に回転して、センサフラグ132が矢印V方向に回転してフォトインタラプタ133をONしてフォトインタラプタ134をOFFする。
上述したように、コロ128と、ねじりばね131と、アーム129と、リンク部138と、センサフラグ132と、フォトインタラプタ133,144と、ベルトが所定の走行範囲(ゾーン)から外れたことを検出する検出器として機能する。
[ステアリング制御]
図12は定着装置の制御系のブロック図である。図13はホームポジションセンサの配置の説明図である。図14はベルトユニット34のステアリング制御のフローチャートである。以下、ステアリング機構によって回動可能に支持されたベルトユニット34の制御の流れについて詳細に説明する。
図12に示すように、制御部140は、モータコントローラ51及びモータドライバ52を介してモータ125を制御して外部加熱ベルト105を寄り制御する。制御部140は、フォトインタラプタ133,135の出力に基づいて外部加熱ベルト105の寄り位置を検知する。
ステアリング機構として前述した、ウォームホイール118と、ウォームギア120と、モータ125と、アーム部118と、に加え、制御部140と、モータコントローラ51と、モータドライバ52と、は回動機構として機能する。回動機構は検出器からの出力に応じてベルトユニット34をユニット回動させる
制御部140は、外部加熱ベルト105が手前側の所定位置まで寄ってくると、モータ125を作動させて支持軸207aを矢印(H:図7)へ移動させることで、外部加熱ベルト105に奥側へ向かう寄り力を作用させる。制御部140は、外部加熱ベルト105が奥側の所定位置まで寄ってくると、モータ125を作動させて支持軸207aを矢印(J:図7)へ移動させることで、外部加熱ベルト105に手前側へ向かう寄り力を作用させる。
図13に示すように、フォトインタラプタ135は、扇状のウォームホイール118のホームポジションを検知する。フォトインタラプタ135は、モータ125を作動させて外部加熱ローラ103,104を定着ローラ101と平行にした際にホームポジションを検知する。
図7に示すように、定着ローラ101の回転に伴って外部加熱ベルト105が従動回転して外部加熱ベルトが手前側又は奥側へ寄ってきた際に、外部加熱ベルト105の寄り方向とは逆の方向に寄り力が作用するように、支持軸207aを移動させる。支持軸207の移動量は、ホームポジションから矢印H、J方向ともに2mmとする。
図12を参照して図14に示すように、制御部140は、スタンバイ動作が開始すると(S11)、モータ125を回転して外部加熱ベルト105のステアリング角度θを0°にしてフォトインタラプタ135でホームポジション位置を検知する(S12)。ここで、ステアリング角度θとは、図5に示すように、定着ローラ101に対するベルトユニット34の角度である。したがって、、外部加熱ローラ103,104の軸線と定着ローラ101の軸線が実質平行となるときのステアリング角度θを0°とする。なお、本説明のベルト寄り制御に用いるステアリング角度θは±1.25°であり、ベルトユニット34の端部が定着ローラ101にから極端に浮き上がることのない角度としている。
制御部140は、ハロゲンヒータ111,112,113,114へ通電して、定着ローラ101、加圧ローラ102、外部加熱ローラ103,104の温度調整を開始する(S13)。制御部140は、画像形成ジョブが開始すると(S14のYES)、圧力解除カム205を回転させて外部加熱ベルト105を定着ローラ101に当接させる(S15)。定着ローラ101の回転に伴って外部加熱ベルト105が従動回転する(S16)。
制御部140は、外部加熱ベルト105が手前側に寄ってフォトインタラプタ133がOFFすると(S17のYES)、モータ125を回転させて、外部加熱ベルト105を奥側に寄らせる方向に支持軸207aを移動する(S18)。制御部140は、外部加熱ベルト105が奥側に寄ってフォトインタラプタ134がOFFすると(S19のYES)、モータ125を回転させて、外部加熱ベルト105を手前側に寄らす方向に支持軸207aを移動する(S20)。
制御部140は、画像形成ジョブが終了するまで(S21のNO)、外部加熱ベルト105の寄り制御を継続する(S17〜S21)。制御部140は、画像形成ジョブが終了すると(S21のYES)、圧力解除カム205を回転して、外部加熱ベルト105を定着ローラ101から退避させる(S22)。
制御部140は、モータ125を回転して定着ローラ101と外部加熱ローラ103,104のステアリング角度θを0°に近付けてフォトインタラプタ135にホームポジションを検知させてモータ125を停止させる(S23)。なお、ステアリング制御においては、必ずしもステアリング角度θを0°ホームポジションにする必要はなく、また、ホームポジションがなくともよい。例えば、ベルトユニット34は、外部加熱ベルト105を手前側に寄らす方向のステアリング角度θ1と外部加熱ベルト105を奥側に寄らせる方向のステアリング角度θ2の2つの位置を取り得る構成でもよい。
[支持機構]
図15は、ステアリング角度θのときの外部加熱ユニットの状態の比較例の説明図(a)と第1の実施形態の説明図(b)である。図16は、外部加熱ローラの加圧力のバランスに関する比較例の説明図(a)と第1の実施形態の説明図(b)である。外部加熱ローラの加圧力分布を計測した比較例の説明図(a)と第1の実施形態の説明図(b)である。図18は、ねじれの位置関係となった外部加熱ローラの状態図である。以下、外部加熱ベルト105が定着ローラ101と接触部Neを形成して当接するように、ベルトユニット34を支持して、定着ローラ101に向かって付勢する支持機構の構成について詳細に説明する。なお、図15、図16、図18では外部加熱ベルト105の図示を省略している。
ベルトユニット34は後述する回動機構によってユニット回動し定着ローラ101に対して交差角度を持つ。このとき、外部加熱ローラ103,104の相対位置が固定されていると、外部加熱ローラ103、104は定着ローラ101に対して外部加熱ベルト105越しにそれぞれ片当たりしてしまう。従って、接触部Neにおける圧力分布はバラつきを生じてしまう。また、外部加熱ベルト105の移動方向に沿った接触部Neの接触長さは、外部加熱ベルト105の幅方向の位置によって異なってしまう。
このように、定着ローラ101に対して適切な圧力分布が得られない場合、個々の外部加熱ローラ103(104)及び外部加熱ベルト105によって定着ローラ101の表面を長手方向において不均一に加熱してしまう。その結果、カラー画像の定着性が記録部材の面内でムラが発生したり、グロス変動(光沢ムラ)等の画像弊害が発生したりする虞がある。
そのため、圧力分布の偏りを低減する方向に外部加熱ローラ103,104を傾けることが望ましい。また、外部加熱ローラ103,104の当接圧の偏りは奥側と手前側において互い違いの状態になっている。従って、図18に示すように、定着ローラ101の接線方向に沿い、外部加熱ローラ103,104の軸線を貫く軸線Xを中心として外部加熱ローラ103,104をそれぞれY方向(時計回り),Z方向(反時計回り)に回動させることが望ましい。以後、この回動をねじれ回動と呼ぶ。そこで、この外部加熱ローラ103,104にねじれ回動をさせる方法の一例として、外部加熱ローラ103,104のねじれ回動を許容する変位機構を有する支持機構について詳細に説明する。また、図18に示すように、軸線X方向から見たときにねじれ回動によって生じる外部加熱ローラ103の軸線と外部加熱ローラ104の軸線との交差角度をねじれ角度αと呼ぶ。
また、ねじれ角度αは、定着ローラ101と外部加熱ユニット34の交差角度であるステアリング角度θの増減に伴って増減する。つまり、ステアリング角度θの絶対値が大きければ大きいほど、ねじれ角度αの絶対値も大きくなる。例えば、第1のステアリング角度θ1とこれより絶対値が大きい第2のステアリング角度θ2とでベルトユニット34が定着ローラ101に対して当接したとすると。第1のステアリング角度となるときの第1のねじれ角度α1の絶対値よりも、第2のステアリング角度となるときの第2のねじれ角度α2の絶対値の方が大きい。
ここで、回動機構によるベルトユニット34のユニット回動の中心はベルトユニット34の長手方向の実質中央に位置する。実質中央とは、外部加熱ベルト105の幅方向の中央位置が寄り移動する範囲内であり、好ましくは、この範囲の中央の位置から部品精度や組み立て精度による誤差を許す位置である。
ねじれ回動の中心となる軸線Xはベルトユニット34のユニット回動中心の位置によって決まるため、この構成により、外部加熱ローラ103,104はその長手方向の中央を基準にねじれ角度αを持つ。従って、外部加熱ローラ103,104の回転軸線方向の端部のうち、ねじれ回動中心とそこから遠い側の端部までの距離を抑えることができる。よって、ねじれ回動により外部加熱ローラ103,104の端部の間隔が拡がることによる外部加熱ベルト105の拡がりを抑えることができるため、外部加熱ベルト105への負荷を低減することができる。また、その負荷が一方の端部側にだけ偏らないように両端側に分散させることができる。
図4に示すように、ローラ保持フレーム206aは外部加熱ローラ103,104のベルト幅方向一端側(手前側)の端部を保持する第1の保持部材として機能する。ローラ保持フレーム206bは外部加熱ローラ103,104のベルトの幅方向の他端側(奥側)の端部を保持する第2の保持部材として機能する。図15に示すように、ローラ保持フレーム206(206a,206b)は、支持軸207にそった軸線を中心に矢印C方向(及びその逆回転方向)にそれぞれ回動が可能である。以後、この回動を端部回動と呼ぶ。
ところで、ローラ保持フレーム206(206a,206b)が互いに逆向きに端部回動を行うと、外部加熱ローラ103のその回転軸線方向の一端側が上がり、他端側がさがる。また、外部加熱ローラ104のその回転軸線方向の他端側が上がり、一端側がさがる。このため、外部加熱ローラ103,104はねじれ回動をすることになる。この現象はベルトユニット34が定着ローラ101に当接することで実際に起こり得る。
定着ローラ101に対してベルトユニット34が押圧されることで、定着ローラ101は外部加熱ローラ103,104の間に食い込んだ状態となる。この状態において、回動機構により定着ローラ101とベルトユニット34の間にステアリング角度θが生じると、定着ローラ101からの反力を受けてローラ保持フレーム206aとローラ保持フレーム206bとが互いに逆向きに端部回動する。その結果、ローラ保持フレーム206a,206bに保持された外部加熱ローラ103,104はねじれ回動をする。
このとき、外部加熱ローラ103,104の間に食い込む構成は定着ローラ101のみには限られない。例えば、外部加熱ベルト105に対向する位置関係のローラによってベルトユニット34に向かって内面から押圧された定着ベルトであってもよい。以下、図面を用いて支持機構の構成について詳細に説明する。
図4の(a)に示すように、第1の保持部材の一例であるローラ保持フレーム206aは、外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104の手前側の各端部を回転自在に保持(支持)する。第2の保持部材の一例であるローラ保持フレーム206bは、外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104のベルト幅方向の奥側の各端部を回転自在に保持(支持)する。
この構成により、ローラ保持フレーム206(206a,206b)は次のような特徴を有する。
ローラ保持フレーム206aは、回動機構によるベルトユニット34のユニット回動に伴い、外部加熱ローラ103,104が外部加熱ベルト105の幅方向の一端側を定着ローラ101に向けて押圧する夫々の力が互いに等しくなる方向に揺動可能である。
ローラ保持フレーム206bは、回動機構によるベルトユニット34のユニット回動に伴い、外部加熱ローラ103,104が外部加熱ベルト105の幅方向の他端側を定着ローラ101に向けて押圧する夫々の力が互いに等しくなる方向に揺動可能である。
また、本実施形態では定着ローラ101とベルトユニット34のステアリング角が0°のとき、つまり、定着ローラ101と外部加熱ローラ103,104とが実質平行となるとき次のような構成となる。
その構成とは、外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104の回転中心を結ぶ線分の垂直二等分線上に、定着ローラ101の回転中心及びローラ保持フレーム206a,206bの端部回動の中心が配置されるといった構成である。
この構成により、外部加熱ローラ103,104の径が等しいとき、外部加熱ローラ103,104にかかる加圧力がそれぞれに均等に分配される効果が得られる。これは、定着ローラ101から外部加熱ローラ103,104への反力が等しいときに、ローラ保持フレーム206のモーメントが釣り合うように仮想上の腕の長さを持つためである。
しかしながら、このとき、外部加熱ローラ103,104にかかる加圧力をそれぞれに均等に分配させる必要は必ずしもない。したがって、ローラ保持フレーム206aの端部回動の中心及びローラ保持フレーム206bの端部回動の中心は必ずしもこの位置でなくてもよい。従って、端部回動の中心は、ローラ保持フレーム206がモーメントの釣り合いをとり得る位置であればよい。例えば、端部回動の中心は、外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104の軸線の間の任意の位置でよい。
ローラ保持フレーム206aは、外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104の一方の端部を支持する部分から外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104に沿って拡張されたL字型の部材である。ローラ保持フレーム206aは、外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104の一方の端部を支持する側とL字型に拡張された先端側とで揺動フレーム208に対して同一軸線上で端部回動を可能に支持される。
ローラ保持フレーム206bは、外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104の他方の端部を支持する部分から外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104に沿って拡張されたL字型の部材である。ローラ保持フレーム206bは、外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104の他方の端部を支持する側とL字型に拡張された先端側とで揺動フレーム208に対して同一軸線上で端部回動回動(端部回動)可能に支持される。なお、ローラ保持フレーム206a,206bは必ずしもL字型である必要はない。これにサーミスタ123(123,124)等を備え付けない場合などでは、ローラ保持フレーム206は揺動フレーム208の端部に軸支されていればそれだけでよい。そのため、例えば、揺動フレーム208の端部から外部加熱ローラ103,104に沿って拡張する部分がないローラ保持フレームでもよい。
図4の(b)に示すように、揺動フレーム208は、外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104とがねじれ回動可能となるようローラ保持フレーム206aとローラ保持フレーム206bとを独立して端部回動可能に支持する。
図3に示すように、加圧ばね204は、定着ローラ101に向かって加圧フレーム201を付勢する。接離機構の一例である加圧機構200は、加圧ばね204に逆らって揺動フレーム208を移動させることで、外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104とを外部加熱ベルト105を介して定着ローラ101に接離させる。ベルトユニット34は、接離機構200によって定着ローラ101の外周面に対して接離可能である。外部加熱ローラ103,104は、高耐熱性を有する不図示の断熱ブッシュとベアリングとを介して、ローラ保持フレーム206(206a,206b)に回転自在に支持されている。
図4の(a)に示すように、ローラ保持フレーム206は、外部加熱ローラ103,104の長手方向の中央部で手前側のローラ保持フレーム206aと奥側のローラ保持フレーム206bとに分割されている。外部加熱ローラ103,104の手前側の端部は、ローラ保持フレーム206aに支持され、外部加熱ローラ103,104の奥側の端部は、ローラ保持フレーム206bに支持されている。
図4の(b)に示すように、ローラ保持フレーム206aは、支持軸207a、207bによって揺動フレーム208に対して端部回動自在に支持される。ローラ保持フレーム206bは、支持軸207c、207dによって揺動フレーム208に端部回動自在に支持される。なお、支持軸207(207a,207b,207c,207d)も揺動支持機構の一部を構成し、軸部として機能する。定着ローラ101と外部加熱ローラ103,104とが実質平行となるとき、支持軸207はこれらに実質平行である。
揺動フレーム208と、支持軸207(207a,207b,207c,207d)と、ローラ保持フレーム206(206a,206b)を揺動可能に支持する揺動支持機構として機能する。
ローラ保持フレーム206(206a,206b)、揺動フレーム208、支持軸207(207a,207b,207c,207d)と、は、外部加熱ローラ103,104のねじれ回動を許容する変位機構として機能する。
回動機構によるベルトユニット34の回動に伴い、外部加熱ローラ103は外部加熱ベルト105を定着ローラ101に向けて押圧する。変位機構は、その押圧する力が外部加熱ベルト105の幅方向の両端において互いに等しくなる方向へ外部加熱ローラ103が変位するのを許容する。
回動機構によるベルトユニット34の回動に伴い、外部加熱ローラ104は外部加熱ベルト105を定着ローラ101に向けて押圧する。変位機構は、その押圧する力が外部加熱ベルト105の幅方向の両端において互いに等しくなる方向へ外部加熱ローラ104が変位するのを許容する。
つまり、変位機構は、回動機構によるベルトユニット34の回動に伴い、外部加熱ローラ103,104の軸線がねじれの位置関係となるように外部加熱ローラ103,104が変位するのを許容する。
図6に示すように、揺動フレーム208は、その両端部にある円筒形状の回転体としての中間コロ210を介して加圧アーム117に対してユニット回動自在に当接する。この構成により、ベルトユニット34の回動にともない中間コロ210が回転し、ユニット回動による揺動フレーム208と加圧アーム117の間の摩擦を低減でき、これらの磨耗を抑えることができる。
また、このとき、中間コロ210は、図3では加圧アーム117側に設けられているが、図6のように、ベルトユニット34側の支持軸207a、207dによってそれぞれ回転可能に支持された中間コロ210a,210bとして設けられてもよい。このとき中間コロ210a,210bは第1及び第2の回転体として機能する。そしてこの構成では、ローラ保持フレーム206a,206bの端部回動への影響を低減できるという効果が得られる。つまり、ユニット回動によって生じるローラ保持フレーム206a,206bの自然な端部回動を妨げることがない。
図6に示すように、接離機構200は、ベルトユニット34を定着ローラ101に圧接させる加圧機構を兼ねている。加圧アーム117は加圧フレーム201の長手方向の両端に一体に設けられている。そして加圧アーム117は、定着装置9の筐体フレーム9fに対して、支持軸203を中心にして回動自在である。以後、この回動をアーム回動と呼ぶ。加圧アーム117のアーム回動端と定着装置9の筐体フレーム9fとの間に加圧ばね204が配置される。加圧ばね204は、加圧フレーム201の両端に設けられた加圧アーム117のアーム回動の端を押し下げて、支持軸203を中心に加圧アーム117をアーム回動させる。そして、加圧アーム117を中間コロ210に当接させてこれを付勢する。
したがって、加圧ばね204と、加圧フレーム201と、加圧アーム117と、その長手方向の一端側において第1の回転体としての中間コロ210aに当接してこれを付勢する第1の付勢部材として機能する。また、その長手方向の他端側において第2の回転体としての中間コロ210bに当接してこれを付勢する第2付勢部材として機能する。
この構成によって中間コロ210(210a,210b)介してローラ保持フレーム206(206a,206b)が付勢され、ローラ保持フレーム206(206a,206b)を介して外部加熱ローラ103,104が定着ローラ101に向かって付勢される。したがって、外部加熱ローラ103,104が外部加熱ベルト105を介して定着ローラ101に当接した状態で、加圧ばね204は、外部加熱ローラ103,104を定着ローラ101に向かって、総圧力392N(約40kgf)にて加圧する。
圧力解除カム205は、加圧アーム117の支持軸203を中心にした回動端の下面に当接している。制御部140は、モータ211を制御して回動軸205aを中心にして圧力解除カム205をアーム回動させて、加圧アーム117のアーム回動端を昇降させる。
圧力解除カム205が加圧アーム117から離間しているとき、加圧ばね204が加圧アーム117のアーム回動端を押し下げて外部加熱ローラ103,104を定着ローラ101に圧接させる。圧力解除カム205が加圧ばね204を縮めて加圧アーム117を押し上げるとき、外部加熱ローラ103,104が定着ローラ101から離間する。
画像形成の開始時、圧力解除カム205を回動させて加圧アーム117を矢印a方向にアーム回動させて、揺動フレーム208を定着ローラ101の方向に移動させる。それに伴い、ローラ保持フレーム206に両端を支持された外部加熱ローラ103,104が定着ローラ101の方向に移動開始する。次に、外部加熱ローラ103,104が外部加熱ベルト105を介して定着ローラ101に加圧当接すると、加圧ばね204によって外部加熱ローラ103,104が定着ローラ101に加圧される。そして、外部加熱ローラ103,104の熱が外部加熱ベルト105を介して定着ローラ101へ移動開始する。
画像形成の終了後、圧力解除カム205を逆方向に回動させることで、ベルトユニット34に画像形成開始時とは逆の順序の動作を行わせベルトユニット34が定着ローラ101から離間している最初の状態に戻す。そして、次の画像形成ジョブを受信するまでこの状態は保持させる。
上述したように加圧ばね204と、加圧フレーム201と、加圧アーム117とは第1及び第2の付勢部材として機能する。そして、加圧アーム117はベルトユニット34の手前側と奥側に配置された一対の円筒形状の回転体としての中間コロ210(210a,210b)を介して外部加熱ローラ103,104を定着ローラ101に向かって付勢する。加圧アーム117は中間コロ210の回転によって、ユニット回動の状態によらず付勢可能である。従って、加圧フレーム201と、加圧アーム117と、中間コロ210と、支持軸207と、加圧ばね204、とはベルトユニット34を定着ローラ101にむかって付勢する付勢機構として機能する。
付勢機構によって端部から付勢されたベルトユニット34は、定着ローラ101からの反力をより多く受ける。そのため、外部加熱ローラ103,104はより確実にねじれ回動をする。
次に、本実施形態のように外部加熱ローラ103,104をねじれ回動可能に保持した場合の効果について検証する。
本実施形態では、ベルトユニット34のユニット回動にともない、ローラ保持フレーム206aとローラ保持フレーム206bとが互いに逆方向に端部回動する。これにより、外部加熱ローラ103,104はねじれ回動をする。したがって、定着ローラ101に対する外部加熱ローラ103,104の両端部の加圧力は分散して平均化される。
本実施形態のようにローラ保持フレーム206aとローラ保持フレーム206bとが互いに逆方向に端部回動をできないように一体に固定されている比較例を基に考察する。このような比較例では外部加熱ローラ103,104が外部加熱ベルト105越しに定着ローラ101に片当たりしてしまう。以後、外部加熱ローラ103、104は外部加熱ベルト105越しに定着ローラ101に当接するものとして外部加熱ベルト越しとの説明を省略する。
図15の(a)に示す比較例では、定着ローラ101と外部加熱ローラ103,104がステアリング角度θを持つ場合、定着ローラ101の奥側か手前側で外部加熱ローラ103,104のいずれかが浮き上がる。仮に定着ローラ101の奥側で外部加熱ローラ103,104を均等な加圧力で圧接させた場合でも、手前側で外部加熱ローラ103,104の一方に加圧力が集中して他方が定着ローラ101から浮き上がる。逆に、定着ローラ101の手前側で外部加熱ローラ103,104を均等な加圧力で圧接させると、奥側で外部加熱ローラ103,104の一方に加圧力が集中して他方が定着ローラ101から浮き上がる。
図16の(a)に示す比較例では、外部加熱ローラ103,104の姿勢が平行となるように固定されているため、定着ローラ101の曲面に応じたねじれ位置へ外部加熱ローラ103,104の姿勢を変更することができない。そのため、外部加熱ローラ103,104の両端部が定着ローラ101に当接しているとき、定着ローラ101の奥側では外部加熱ローラ103に加圧力が集中し、手前側では外部加熱ローラ104に加圧力が集中してしまう。なお、図16において、「高」と書かれている側は加圧力が高く、「低」と書かれている側は加圧力が低い。そのため、奥側では外部加熱ローラ104による外部加熱が不十分になり、手前側では外部加熱ローラ103による外部加熱が不十分になる。したがって、定着ローラ101に回転軸線方向(長手方向)の温度ムラの発生を招いていた。
図15の(b)に示す第1の実施形態では、定着ローラ101と外部加熱ローラ103,104がステアリング角度θを持っていても、定着ローラ101の奥側でも手前側でも外部加熱ローラ103,104がほぼ均等に当接する。外部加熱ローラ103,104に加圧力差が発生すると、手前側のローラ保持フレーム206aと奥側のローラ保持フレーム206bとが自律的に回動して加圧力差を相殺する。手前側のローラ保持フレーム206aと奥側のローラ保持フレーム206bとが相対的に回動して、定着ローラ101の曲面に応じたねじれ位置へ外部加熱ローラ103,104の姿勢を変更させる。
図16の(b)に示す第1の実施形態では、外部加熱ローラ103,104の相対的なねじれ角度αの変更が自在であるため、定着ローラ101の曲面に応じたねじれ位置へ外部加熱ローラ103,104の姿勢が自律的に修正される。そのため、外部加熱ローラ103,104の両方が定着ローラ101に均等に当接して、手前側でも奥側でも外部加熱ローラ103,104から定着ローラ101へ十分な外部加熱が行われ、定着ローラ101に回転軸線方向の温度ムラが発生しにくい。
比較例の構成において、定着ローラ101と外部加熱ローラ103,104のステアリング角度θを1°に設定して外部加熱ローラ103,104を総圧力392N(約40kgf)で定着ローラ101に圧接させた。この状態で、接触部Neのうち、外部加熱ローラ103,104と定着ローラ101とで外部加熱ベルト105を挟みこむ位置であるニップ部N2、N3圧力分布を測定した。その結果、図17の(a)に示すように、外部加熱ローラ103では手前側の端部に加圧力のピークが形成され、外部加熱ローラ104では奥側の端部に加圧力のピークが形成された。つまり、定着ローラ101の回転軸線方向において、手前側と奥側とで加圧力のバランスが不均一になっていた。
第1の実施形態の構成において、定着ローラ101と外部加熱ローラ103,104のステアリング角度θを1°に設定して外部加熱ローラ103,104を総圧力392N(約40kgf)で定着ローラ101に圧接させた。この状態で、外部加熱ベルト105と定着ローラ101のニップ部N2、N3圧力分布を測定した。その結果、図17の(b)に示すように、外部加熱ローラ103でも外部加熱ローラ104でも手前側の端部と奥側の端部とにほぼ等しい加圧力のピークが形成された。つまり、定着ローラ101の回転軸線方向において、手前側と奥側とで加圧力のバランスがほぼ均一になっていた。
第1の実施形態の構成では、定着ローラ101に外部加熱ユニット34が交差角度θをもって当接すると、外部加熱ローラ103,104の加圧力のピークの位置ベルトユニット34を付勢する位置の影響を受ける。第1の実施形態では、図4の(b)に示すように、加圧ばね204は外部加熱ローラ103,104の両端部を付勢する構成である。従って、加圧ばね204の加圧力が大きい場合は、外部加熱ローラ103,104にたわみが発生してその長手方向の中央部の加圧力が両端部に比較して小さくなるため、その端部に加圧力のピークが生じる。
また、加圧ばね204の加圧力が小さく、外部加熱ローラ103,104のたわみによる影響が小さい場合は、定着ローラの101の形状の影響により、外部加熱ローラ103,104の長手方向の中央に加圧力のピークが生じる。
つまり、この構成では、加圧ばね204の加圧力の大きさに関わらず、外部加熱ローラ103,104はその回転軸線方向の中央を基準に圧力分布が対称に拡がるということがいえる。したがって、加圧ばね204(204a,204b)の弾性係数の組み合わせを最適化することで、外部加熱ローラ103,104はその回転軸線方向の全域にわたってほぼ均一な圧力分布を形成することが可能である。
ベルトユニット34の定着ローラ101への加圧力とベルトユニット34が定着ローラ101に供給する熱量には関係があることが確認されている。定着ローラ101に対して加圧力をもってベルトユニット34が当接すると外部加熱ローラ103,104の形状に合わせて定着ローラ101の弾性層101bが変形するため、ニップ部N2,N3のニップ幅が拡がり、接触部Neの接触長さも長くなる。そのため、ベルトユニット34から定着ローラ101に供給される熱量が大きくなる。
したがって、外部加熱ローラ103,104の加圧力がその回転軸線方向の位置において異なると、回転軸線方向の位置においてニップ部N2,N3におけるニップ幅が異なる。したがって、外部加熱ベルト105の移動方向に沿った接触部Neの接触長さもベルト幅方向の位置において異なる。
次に、比較例の定着装置と第1の実施形態の定着装置とで記録材の連続加熱処理を行って、定着ローラ101の回転軸線方向の温度分布を比較した。定着ローラ101と外部加熱ローラ103,104のステアリング角を1°に設定して、外部加熱ローラ103,104を総圧力392N(約40kgf)で定着ローラ101に圧接させた。この状態で、A3サイズの坪量300gの厚紙コート紙を毎分70枚の生産性で加熱処理している過程での、定着ローラ101のその回転軸線方向の手前側、中央部、及び奥側の各箇所の最低温度を測定した。
Figure 0005889255
第1の実施形態の定着装置ではベルトユニット34が定着ローラ101にステアリング角度θをもった状態で当接している場合に、では次のような特徴が見受けられる。外部加熱ローラ103,104の定着ローラ101に対しての圧力分布はその回転軸線方向の手前側と奥側とでほぼ均一となっている。また、外部加熱ベルト105の移動方向に沿った接触部Neの接触長さが手前側と奥側おいてほぼ均一となる。したがって、表1に示すように定着ローラ101の手前側と奥側とに対してバランスよくベルトユニットの熱量を供給することができ、出力画像のグロス変動(光沢ムラ)等を改善できる。
これに対して、比較例の定着装置では、ベルトユニット34が定着ローラ101にステアリング角度θをもった状態で当接している場合に、次のような特徴が見受けられる。外部加熱ローラ103,104の定着ローラ101に対しての圧力分布はその回転軸線方向の手前側と奥側でバランスが崩れてしまっている。また、外部加熱ベルト105の移動方向に沿った接触部Neの接触長さがベルトの幅方向のその手前側と奥側おいてバラツキを生じてしまっている。
第1の実施形態によれば、定着ローラ101とベルトユニット34が回動機構によってステアリング角度θを持って当接するとき、定着ローラ101に接触する外部加熱ベルト105のその幅方向の両端側における加圧力の差を低減することができる。
第1の実施形態によれば、定着ローラ101とベルトユニット34がステアリング角度θを持って当接するとき、定着ローラ101に接触する外部加熱ベルト105のその移動方向に沿った接触長さが、ベルト幅方向の位置においてバラつくことを低減できる。
第1の実施形態によれば、定着ローラ101とベルトユニット34がステアリング角度θを持って当接するとき、定着ローラ101からの反力をうまく活用することで、外部加熱ローラ103,104をそれぞれねじれ回動させる。
第1の実施形態によれば、定着ローラ101とベルトユニット34がステアリング角度θを持って当接するとき、定着ローラ101に対する外部加熱ベルト105の圧力分布は外部加熱ローラの回動軸線方向の略中央を基準としてほぼ対称となる。そのため、この圧力分布を長手方向においてほぼ均一に近づけるための、ベルトユニット34の両端部を付勢する加圧ばね204の調整を容易にできる。
第1の実施形態によれば、定着ローラ101とベルトユニット34がステアリング角度θを持って当接するとき、定着ベルト105への定着ローラ101からの反力が効率的に調整される。すなわち、ベルトユニット34の接触部Neのうち、定着ローラ101からの反力が大きい領域の反力を減少させる動作が、定着ローラ101からの反力が小さい領域の反力を増加させる動作となる。したがって、外部加熱ローラ103,104をねじれ回動させる為に必要な力が少なくて済む。
第1の実施形態によれば、回動機構によって定着ローラ101とベルトユニット34のステアリング角度θが変化するとき、ステアリング角度θの変化に応じてねじれ角度αが変化する。そのため、定着ローラ101の長手方向の圧力分布はステアリング角度θの変化によらず安定する。
上述したような特徴により、第1の実施形態によれば、エンドレス状のベルトの走行安定性を向上させるとともに、加熱回転体に当接するベルトの接触状態を向上させることができる。また、定着ローラ101の表面に与える熱量をその回転軸線方向の手前側から奥側まで安定して供給することができる。そして、定着ローラ101の表面温度をその回転軸線方向の手前側から奥側まで安定させることで、カラー画像の定着性を記録材の面内で均一にし、定着画像のグロス変動(光沢ムラ)等の画像弊害を改善できる。したがって、出力画像に高い定着品質を付与できる。
<第2の実施形態>
図19は第2の実施形態におけるシリンダ型保持機構300の説明図である。
第2の実施形態では、第1の実施形態のローラ保持フレーム206(206a,206b)の代わりにシリンダ型保持機構300(300a、300b)を外部加熱ローラ103,104の回転軸線方向の両端にそれぞれ設けていている。なお、第2の実施形態では、シリンダ型保持機構300の構成以外は第1の実施形態と同様に構成される。
したがって、第1の実施形態と共通する構成については、図19中に共通の符号を付して重複する説明を省略する。なお、図19において、外部加熱ベルト105の図示を省略している。
図19に示すように、第1の保持部材の一例であるシリンダ型保持機構300aは外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104の回転軸線方向の一方の端部を回転自在に保持(支持)する。第2の保持部材の一例であるシリンダ型保持機構300bは、外部加熱ローラ103と外部加熱ローラ104の回転軸線方向の他方の端部を回転自在に保持(支持)する。
また、シリンダ型保持機構300は揺動フレーム208に固定して支持される。
従って第2の実施形態の変位機構は、シリンダ型保持機構300(300a、300b)と、揺動フレーム208と、を備える。
シリンダ型保持機構300aについて図19を用いて詳細に説明する。ホルダ341a,342aは外部加熱ローラ103,104のベルト幅方向一端側をそれぞれ回動自在に支持する。ピストンロッド331a,332aはホルダ341b,342bにそれぞれ連結している。ピストン321a,322aはピストンロッド331a,332aにそれぞれ連結している。またピストン321a,322aはシリンダチューブ310aの内面に沿って移動し、シリンダチューブ310a内の圧力を変化させる。
外部加熱ローラ103,104の回転軸線方向の他端側において、シリンダ型保持機構300aと同様にシリンダ型保持機構300bが構成される。
第1の実施形態で説明したように定着ローラ101とベルトユニット34がステアリング角度θを持つ場合、定着ローラ101の奥側、手前側において外部加熱ローラ103,104は片当たりするように力を受ける。つまり、定着ローラ101に対する外部加熱ローラ103の一端側の圧が強まり、他端側の圧を弱まる。また、定着ローラ101に対する外部加熱ローラ104の一端側の圧が弱まり、他端側の圧が強まる。このような場合において、シリンダ型保持機構300は次のように動作する。
定着ローラ101からの反力を受けた外部加熱ローラ103の一端側は、ホルダ341a、ピストンロッド331aを介してピストン321aをシリンダチューブ310aの内方向へ移動させる。ピストン321aの移動により内部の圧力が高まったシリンダチューブ310aはピストン322aを外方向へ移動させる。ピストン322aは、ピストンロッド332a、ホルダ342aを介して外部加熱ローラ104の一端側を定着ローラ101に押し付ける。そして、外部加熱ローラ103,104の一端側に対する定着ローラ101からの反力と、ピストン321a,322aに対するシリンダチューブ310aからの圧が釣り合うことによって、シリンダ型保持機構300aは動作を終了する。
シリンダ型保持機構300bについても外部加熱ローラ103,104の他端側において同様に動作する。
以上の構成により、シリンダ型保持機構300a,300bは外部加熱ローラ103、104の端部を互い違い上下させる。その結果、外部加熱ローラ103,104はねじれ回動をするように変位する。
第2の実施形態によれば、定着ローラ101とベルトユニット34がステアリング角度θを持って当接するとき、第1の実施形態と同様の効果を有する。従って、定着ローラ101に接触する外部加熱ベルト105のその幅方向の両端側における加圧力の差を低減すること効果を有する。外部加熱ベルト105のその移動方向に沿った接触長さが、ベルト幅方向の位置においてバラつくことを低減する効果を有する。定着ローラからの反力を活用して外部加熱ローラ103,104をそれぞれねじれ回動させる効果を有する。外部加熱ローラ103,104を少ない力でねじれ回動させる効果を有する。外部加熱ベルト105の圧力分布の調整を加圧バネ204の調整で用意にできる効果を有する。外部加熱ベルトの圧力分布がステアリング角度θの変化によらず安定する効果を有する。
以上の効果により、エンドレス状のベルトの走行安定性を向上させるとともに、加熱回転体に当接するベルトの接触状態を向上させることができる。また、カラー画像の定着性を記録材の面内でほぼ均一にし、定着画像のグロス変動(光沢ムラ)等の画像弊害を改善できる。したがって、出力画像に高い定着品質を付与できる。
しかしながら、機構が簡易であり、部品点数が少ないという点において第1の実施形態のほうがより好ましい。また用途が外部加熱ユニットであることから、熱からの影響を受けにくい第1の実施形態の構成がより好ましい。
<第3の実施形態>
図20は、第3の実施形態におけるねじれ保持フレーム機構400の説明図である。
第3の実施形態では、第1の実施形態のローラ保持フレーム206(206a,206b)の代わりにねじれ保持フレーム401,402を長手方向に沿って設けている。なお、ねじれ保持フレーム401,402とねじれ支持軸410以外の構成は第1の実施形態と同様に構成される。したがって、第1の実施形態と共通する構成については、図20中に共通の符号を付して重複する説明を省略する。なお図20において外部加熱ベルト105はその図示を省略している。
図20に示すように、変位機構の一例であるねじれ保持フレーム機構400は、ねじれ保持フレーム401と、ねじれ保持フレーム402と、ねじれ支持軸410を有している。
ねじれ保持フレーム401は外部加熱ローラ103の両端部を回転自在に保持する。ねじれ保持フレーム402は外部加熱ローラ104の両端部を回転自在に保持する。ねじれ支持軸410は、ねじれ保持フレーム401,402をねじれ回動可能に支持する。
第1の実施形態で説明したように定着ローラ101とベルトユニット34がステアリング角度θを持つ場合、定着ローラ101の奥側、手前側において外部加熱ローラ103,104は片当たりするように力を受ける。つまり、定着ローラ101に対する外部加熱ローラ103の一端側の圧が強まり、他端側の圧を弱まる。また、定着ローラ101に対する外部加熱ローラ104の一端側の圧が弱まり、他端側の圧が強まる。このような場合において、ねじれ保持フレーム機構400は次のように動作する。
定着ローラ101からの反力により外部加熱ローラ103の一端側は図中上方向に変位する。これにともない、ねじれ保持フレーム401の一端側が押し上げられる。ねじれ保持フレーム401の一端側が押し上げられることにより、ねじれ保持フレーム401は支持軸410を中心にねじれ回動する。支持軸410を中心にねじれ回動したねじれ保持フレーム401の他端側は図中下方向に変位する。これにともない、外部加熱ローラ103の他端側が押し下げられる。
以上の構成により、ねじれ保持フレーム機構400は外部加熱ローラ103、104の端部を互い違いに上下させる。その結果、外部加熱ローラ103,104はねじれ回動をするように変位する。
第3の実施形態によれば、定着ローラ101とベルトユニット34がステアリング角度θを持って当接するとき、第1の実施形態と同様の効果を有する。従って、定着ローラ101に接触する外部加熱ベルト105のその幅方向の両端側における加圧力の差を低減すること効果を有する。外部加熱ベルト105のその移動方向に沿った接触長さが、ベルト幅方向の位置においてバラつくことを低減する効果を有する。定着ローラからの反力を活用して外部加熱ローラ103,104をそれぞれねじれ回動させる効果を有する。外部加熱ローラ103,104を少ない力でねじれ回動させる効果を有する。外部加熱ベルト105の圧力分布の調整を加圧バネ204の調整で用意にできる効果を有する。外部加熱ベルトの圧力分布がステアリング角度θの変化によらず安定する効果を有する。
以上の効果により、エンドレス状のベルトの走行安定性を向上させるとともに、加熱回転体に当接するベルトの接触状態を向上させることができる。また、カラー画像の定着性を記録材の面内でほぼ均一にし、定着画像のグロス変動(光沢ムラ)等の画像弊害を改善できる。したがって、出力画像に高い定着品質を付与できる。
しかしながら、付勢力を受ける支持軸410(支持軸207)から、外部加熱ローラ端部までの距離が短い点において、強度設計の点から第1の実施形態のほうがより好ましい。また、外部加熱ローラの103,104への付勢圧のバランスを併せて調整できる点から第1の実施形態のほうがより好ましい。
<第4の実施形態>
図21は、第4の実施形態におけるねじれ骨格機構500の説明図である。
第4の実施形態では、ローラ保持フレーム206に端部を保持された外部加熱ローラ103,104のかわりに、分割ローラ103a,103b,104a,104bが設けられている。そして、分割ローラ103a,103b,104a,104bは外部加熱ベルト105の内側に配置されたねじれ骨格機構500によって支持されている。なお、ねじれ骨格機構500と分割ローラ103a,103b,104a,104b以外の構成は第1の実施形態と同様に構成される。したがって、第1の実施形態と共通する構成については重複する説明を省略する。
図21に示すように、変位機構の一例であるねじれ骨格機構500は、分割ローラ103a,103b,104a,104bをそれぞれ回転自在支持する。分割ローラ103a,103b,104a,104bは外部加熱ベルト105を回転自在に張架するとともに、外部加熱ベルト105の回転にともない従動回転する。
図21を用いて、ねじれ骨格機構500の構成を詳細に説明する。ローラ軸501は分割ローラ103a,103bを回転自在に支持する軸である。ローラ軸502は分割ローラ104a,104bを回転自在に支持する軸である。軸保持部材511,512は、ローラ軸501,502をそれぞれ保持する、図18のX軸線に沿った部材である。連結部材530は、ローラ軸501,502がねじれ回動可能となるように、軸保持部材511,512を回動自在に保持する。ベルトの幅方向に向かって連結部材から延びたハンドル部531は第1の実施形態の支持軸207と同様に回動機構によって揺動され、ねじれ骨格機構500をユニット回動させる。
なお、軸保持部材511,512は分割ローラ103a,103b,104a,104bと径を揃えることで、外部加熱ベルト105を張架してもよい。
したがって第4の実施形態のベルトユニット34は、ローラ軸501,502と、分割ローラ103a,103b,104a,104bと、外部加熱ベルト105と、を備える。
また第4の実施形態の変位機構は、軸保持部材511,512と、連結部材530と、を備える。
第1の実施形態で説明したように定着ローラ101とベルトユニット34がステアリング角度θを持つ場合、定着ローラ101の奥側、手前側において分割ローラ103aと103b、104aと104bは片当たりするように力を受ける。つまり、定着ローラ101に対する分割ローラ103aの圧が強まり、103bの圧が弱まる。また、定着ローラ101に対する分割ローラ104aの圧が弱まり、104bの圧が強まる。このような場合において、ねじれ骨格機構500は次のように動作する。
定着ローラ101からの反力により分割ローラ103aは図中上方向に変位する。これにともない、ローラ軸501の一端側が押し上げられる。ローラ軸501の一端側が押し上げられることにより、ローラ軸501は軸保持部材511を中心にねじれ回動する。軸保持部材511を中心にねじれ回動したローラ軸501の他端側は図中下方向に変位する。これにともない、分割ローラ103bが押し下げられる。
定着ローラ101からの反力により分割ローラ104bは図中上方向に変位する。これにともない、ローラ軸502の他端側が押し上げられる。ローラ軸502の他端側が押し上げられることにより、ローラ軸502は軸保持部材512を中心にねじれ回動する。軸保持部材512を中心にねじれ回動したローラ軸502の一端側は図中下方向に変位する。これにともない、分割ローラ104aが押し下げられる。
以上の構成により、ねじれ骨格機構500はローラ軸501,502の端部を互い違いに上下させる。その結果、ローラ軸501,502はねじれ回動をするように変位する。
第4の実施形態によれば、定着ローラ101とベルトユニット34がステアリング角度θを持って当接するとき、第1の実施形態と同様の効果を有する。従って、定着ローラ101に接触する外部加熱ベルト105のその幅方向の両端側における加圧力の差を低減すること効果を有する。外部加熱ベルト105のその移動方向に沿った接触長さが、ベルト幅方向の位置においてバラつくことを低減する効果を有する。定着ローラからの反力を活用して外部加熱ローラ103,104をそれぞれねじれ回動させる効果を有する。ローラ軸501,502を少ない力でねじれ回動させる効果を有する。外部加熱ベルト105の圧力分布の調整を加圧バネ204の調整で用意にできる効果を有する。外部加熱ベルトの圧力分布がステアリング角度θの変化によらず安定する効果を有する。
以上の効果により、エンドレス状のベルトの走行安定性を向上させるとともに、加熱回転体に当接するベルトの接触状態を向上させることができる。また、カラー画像の定着性を記録材の面内でほぼ均一にし、定着画像のグロス変動(光沢ムラ)等の画像弊害を改善できる。したがって、出力画像に高い定着品質を付与できる。
しかしながら、ハンドル部531、532がベルト105に干渉しない点において第1の実施形態のほうがより好ましい。また、ベルトユニット34への付勢をおこなう際に付勢力を外部加熱ローラ103,104の端部に分散させることができるため、強度設計の点から第1の実施形態のほうがより好ましい。また、分割ローラと軸保持部材の継ぎ目による画像品質への影響が無い点から第1の実施形態のほうがより好ましい。
<その他の実施形態>
図22は、その他の実施形態における一体型のローラ保持フレーム(a)と連結型のローラ保持フレーム(b)の説明図である。図23は、その他の実施形態のローラ保持フレームの説明図である。
以上、第1〜4の実施形態について説明したが、本発明を実施する為の構成はこれら実施形態の構成のみに限られない。加熱回転体に当接するベルトユニットの支持部材がステアリング角度θの変化に応じてねじれ角度αをとるように支持されていれば他の構成でもよい。
第1の実施形態の構成において、ローラ保持フレーム206(206a,206b)と、揺動フレーム208と、支持軸207(207a,207b,207c,207d)と、は変位機構として機能する。そして、ローラ保持フレーム206a,206bのそれぞれを、軸を中心とした回転によって端部回動可能としているが、変位機構はこの構成のみには限られない。結果として、定着ローラ101の周面に沿ってベルトユニットの変形が生じればよく、以下に挙げる例でもよい。
例えば、図22の(a)に示すように、揺動フレーム208、支持軸207(207a,207b,207c,207d)の代わりに低剛性なフレーム206c,206dを用いる構成でもよい。この構成であってもローラ保持フレーム206(206a,206b)は端部回動可能に支持される。具体的には、定着ローラ101からの反力を受けたローラ保持フレーム206(206a,206b)が定着ローラ101の周面に沿って変位し、低剛性なフレーム206c,206dを変形させる。結果として、ローラ保持フレーム206(206a,206b)は端部回動する。このときローラ保持フレーム206(206a,206b)は、低剛性なフレーム206c,206dに支持されている点以外は第1の実施形態と同一である。
例えば、図22の(a)に示すように、揺動フレーム208、支持軸207(207a,207b,207c,207d)の代わりに一対の柱206c,206dを用いる構成でもよい。この構成であってもローラ保持フレーム206(206a,206b)は端部回動可能に支持される。具体的には、定着ローラ101からの反力を受けたローラ保持フレーム206(206a,206b)が定着ローラ101の周面に沿って変位し、一対の柱206c,206dを変位させるとともに空転させる。結果として、ローラ保持フレーム206(206a,206b)は端部回動する。このときローラ保持フレーム206(206a,206b)は、一対の柱206c,206dに支持されている点以外は第1の実施形態と同一である。
例えば、図23に示すように、端部回動するローラ保持フレーム206(206a,206b),の代わりに外部加熱ローラ103,104の各端部をバネのような弾性体を用いて揺動可能に支持する保持フレーム206(206a,206b)を用いてもよい。この構成により、外部加熱ローラ103,104は定着ローラ101の周面に沿って変位するようにその一端側の端部と他端側の端部を上下させる。結果として、ベルトユニット34は定着ローラ101の周面に沿って変形する。このときローラ保持フレーム206(206a,206b)は、揺動フレーム208に固定して支持されている点と、外部加熱ローラ103,104の保持を、弾性体を介して行う点以外は第1の実施形態と同様である。
しかしながら、上述した構成では、外部加熱ローラ103,104をねじる力に対して軸受板の剛性の反力や弾性体の伸縮に伴う反力を受けるため、外部加熱ローラ103,104をねじれ回動させる為に第1の実施形態よりも力を要する。したがって、第1の実施形態の方がより好ましい。
また、外部加熱ローラ103,104をねじれ回動させる力を外部の駆動源により発生させてもよい。例えば、第1の実施形態の支持軸207をモータによって能動的に回転させる構成であってもよい。
しかしながら、外部の駆動源を用いる場合にはベルトユニット34の回動に伴う制御が必要となり、装置構成が複雑化し、部品点数が増大する。したがって、第1の実施形態の方がより好ましい。
また、加熱回転体に当接するベルトユニット34の外部加熱ベルト105を支持する外部加熱ローラ103,104が、変位機構によってねじれ回動可能に支持されており、この構成に影響を与えなければ、他の構成要素を追加しても構わない。
したがって、ベルトユニット34を支持する支持部材は、外部加熱ローラ103,104の2本のみには限られない。例えば、支持部材が定着ローラ101の周面に追従するように変位する構成であれば、ベルトユニットは2以上のローラ又はニップパッド等を備えてもよい。
一対のローラのその長手方向の一方の端部を支持する第1の支持部材とその長手方向の他方の端部を支持する第2の支持部材とが独立して回動する限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
したがって、ローラ及びベルトの加熱方法は、ハロゲンヒータには限らない。例えば、ローラ及びベルトに誘導加熱層を設けて交番磁束により誘導加熱してもよい。ローラ及びベルトは、加熱回転体の加熱用途には限らない。例えば、加熱回転体の回転軸線方向の温度分布を平均化する均熱用途、加熱回転体の冷却を促進する冷却用途でも実施できる。加熱回転体は定着ローラには限らない。例えば、記録材の画像面の裏面を加熱する加圧ローラにおいても実施できる。
実施形態として説明した画像加熱装置は、定着装置の他に、画像の光沢や表面性を調整する表面加熱装置としても実施可能である。また、この画像加熱装置は、画像形成装置に組み込む以外に、単独で設置、操作される1台の装置又はコンポーネントユニットとして実施できる。この画像形成装置は、フルカラーの画像を形成する画像形成装置に限られず、モノクロの画像を形成する画像形成装置でもよい。また、この画像加熱装置に必要な機器、装備、筐体構造を加えることで、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途の画像形成装置で実施できる。
9 定着装置
101 定着ローラ
102 加圧ローラ
103,104 外部加熱ローラ
105 外部加熱ベルト
111、112、113、114 ハロゲンヒータ
117 加圧アーム
118 ウォームホイール
125 モータ
126 ベアリング
128 コロ
129 寄り検知アーム
131 ねじりばね
132 センサフラグ
133,134、135 フォトインタラプタ
137 回転軸
140 制御部
201 加圧フレーム
202 本体側板
203 支持軸
204 加圧ばね
205 圧力解除カム
206、206a、206b ローラ保持フレーム
207a、207b、207c、207d 支持軸
208 揺動フレーム
209 回動軸
210 中間コロ
P 記録材
K トナー

Claims (36)

  1. 記録材上のトナー像を加熱する加熱回転体と、
    前記加熱回転体に接触してこれを加熱するエンドレス状のベルトと、前記ベルトの内面を回転可能に支持するとともに前記ベルトを前記加熱回転体に向けて押圧する第1及び第2の支持部材と、を備えたベルトユニットと、
    前記ベルトの幅方向において前記ベルトが所定のゾーンから外れたことを検出する検出器と、
    前記検出器の出力に応じて、前記ベルトを前記所定のゾーン内へ戻す方向へ前記ベルトユニットを回動させる回動機構と、
    前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1の支持部材が前記ベルトを前記加熱回転体に向けて押圧する力が前記ベルトの前記幅方向の両端において互いに等しくなる方向へ前記第1の支持部材が変位するのを許容するとともに、前記第2の支持部材が前記ベルトを前記加熱回転体に向けて押圧する力が前記ベルトの前記幅方向の両端において互いに等しくなる方向へ前記第2の支持部材が変位するのを許容する変位機構と、を有することを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記変位機構は、
    前記第1及び第2の支持部材の前記幅方向の一端側の各端部を保持する第1の保持部材であって、前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1及び第2の支持部材が前記ベルトの前記一端側を前記加熱回転体に向けて押圧する夫々の力が互いに等しくなる方向に揺動可能な第1の保持部材と、
    前記第1及び第2の支持部材の前記幅方向の他端側の各端部を保持する第2の保持部材であって、前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1及び第2の支持部材が前記ベルトの前記他端側を前記加熱回転体に向けて押圧する夫々の力が互いに等しくなる方向に揺動可能な第2の保持部材と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記変位機構は、前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い前記第1の保持部材が揺動するように前記第1の保持部材を回転可能に支持する第1の軸部と、前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い前記第2の保持部材が揺動するように前記第2の保持部材を回転可能に支持する第2の軸部と、を備える揺動支持機構を有し、
    前記第1の軸部と前記第2の軸部は同一軸線上に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1の保持部材と前記第2の保持部材は前記同一軸線を中心に互いに逆向きに回転することを特徴とする請求項3に記載の画像加熱装置。
  5. 前記揺動支持機構を前記加熱回転体に向けて付勢する付勢機構を更に有することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像加熱装置。
  6. 前記付勢機構は、前記揺動支持機構の前記幅方向の端部を前記加熱回転体に向けて付勢することを特徴とする請求項5に記載の画像加熱装置。
  7. 前記付勢機構は、
    前記第1の軸部の前記一端側に回転可能に支持された円筒形状の第1の回転体と、
    前記第2の軸部の前記他端側に回転可能に支持された円筒形状の第2の回転体と、
    前記第1の回転体に当接してこれを前記加熱回転体に向けて付勢する第1の付勢部材と、
    前記第2の回転体に当接してこれを前記加熱回転体に向けて付勢する第2の付勢部材と、を備え、
    前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1及び第2の付勢部材は前記第1及び第2の回転体を夫々従動回転させることを特徴とする請求項5又は6に記載の画像加熱装置。
  8. 前記加熱回転体は、前記ベルトを押圧する加熱ローラ、又は前記ベルトに対向する位置関係のローラにより前記ベルトに向かって内面から押圧された加熱ベルトであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  9. 前記第1及び第2の支持部材は第1及び第2の支持ローラであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  10. 前記加熱回転体と前記ベルトが接触する所定の点において前記加熱回転体の移動方向と前記ベルトの移動方向とのなす角が、前記回動機構により第1の角度とこれよりも絶対値の大きい第2の角度を取り得るとき、
    前記第1の角度となるときの前記第1の支持ローラの軸線と前記第2の支持ローラの軸線とがなす第1のねじれ角度の絶対値よりも、前記第2の角度となるときの前記第1の支持ローラと前記第2の支持ローラとがなす第2のねじれ角度の絶対値の方が大きいことを特徴とする請求項9に記載の画像加熱装置。
  11. 前記回動機構により前記ベルトユニットはその前記幅方向の実質中央に位置する軸線を中心として回動することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  12. 前記加熱回転体を回転駆動する駆動機構を更に有し、前記ベルトは前記加熱回転体に従動回転することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  13. 前記第1及び第2の支持ローラにはヒータが内蔵されていることを特徴とする請求項12に記載の画像加熱装置。
  14. 記録材上のトナー像を加熱する加熱回転体と、
    前記加熱回転体に接触部で接触してこれを加熱するエンドレス状のベルトと、前記ベルトの内面を回転可能に支持するとともに前記ベルトを前記加熱回転体に向けて押圧する第1及び第2の支持ローラと、を備えたベルトユニットと、
    前記接触部の所定の点における前記加熱回転体の移動方向と前記ベルトの移動方向とのなす角度を変化させるように前記ベルトユニットを回動させる回動機構と、
    前記ベルトの幅方向の一端側において前記第1及び第2の支持ローラの端部を回転可能に保持する第1の保持部材と、前記ベルトの幅方向の他端側において前記第1及び前記第2の支持ローラの端部を回転可能に保持する第2の保持部材と、を有し、
    前記第1及び第2の保持部材は、前記第1の支持ローラと前記第2の支持ローラとが平行な位置関係となるときの前記第1の支持ローラの軸線に実質平行な軸線を中心として夫々揺動可能であることを特徴とする像加熱装置。
  15. 前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い前記第1の保持部材が揺動するように前記第1の保持部材を回転可能に支持する第1の軸部と、前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い前記第2の保持部材が揺動するように前記第2の保持部材を回転可能に支持する第2の軸部と、を備える揺動支持機構を有し、
    前記第1の軸部と前記第2の軸部は同一軸線上に設けられていることを特徴とする請求項14に記載の画像加熱装置。
  16. 前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1の保持部材と前記第2の保持部材は前記同一軸線を中心に互いに逆向きに回転することを特徴とする請求項15に記載の画像加熱装置。
  17. 前記揺動支持機構を前記加熱回転体に向けて付勢する付勢機構を更に有することを特徴とする請求項15又は16に記載の画像加熱装置。
  18. 前記付勢機構は、前記揺動支持機構の前記幅方向の端部を前記加熱回転体に向けて付勢することを特徴とする請求項17に記載の画像加熱装置。
  19. 前記付勢機構は、
    前記第1の軸部の前記一端側に回転可能に支持された円筒形状の第1の回転体と、
    前記第2の軸部の前記他端側に回転可能に支持された円筒形状の第2の回転体と、
    前記第1の回転体に当接してこれを前記加熱回転体に向けて付勢する第1の付勢部材と、
    前記第2の回転体に当接してこれを前記加熱回転体に向けて付勢する第2の付勢部材と、を備え、
    前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1及び第2の付勢部材は前記第1及び第2の回転体を夫々従動回転させることを特徴とする請求項17又は18に記載の画像加熱装置。
  20. 前記加熱回転体は、前記ベルトを押圧する加熱ローラ、又は前記ベルトに対向する位置関係のローラにより前記ベルトに向かって内面から押圧された加熱ベルトであることを特徴とする請求項14乃至19のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  21. 前記加熱回転体と前記ベルトが接触する所定の点において前記加熱回転体の移動方向と前記ベルトの移動方向とのなす角が、前記回動機構により第1の角度とこれよりも絶対値の大きい第2の角度を取り得るとき、
    前記第1の角度となるときの前記第1の支持ローラと前記第2の支持ローラとがなす第1のねじれ角度の絶対値よりも、前記第2の角度となるときの前記第1の支持ローラと前記第2の支持ローラとがなす第2のねじれ角度の絶対値の方が大きいことを特徴とする請求項14乃至20のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  22. 前記回動機構により前記ベルトユニットはその前記ベルトの幅方向の実質中央に位置する軸線を中心として回動することを特徴とする請求項14乃至21のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  23. 前記加熱回転体を回転駆動する駆動機構を更に有し、前記ベルトは前記加熱回転体に従動回転することを特徴とする請求項14乃至22のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  24. 前記第1及び第2の支持ローラにはヒータが内蔵されていることを特徴とする請求項14乃至23のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  25. 記録材上のトナー像を加熱する加熱回転体と、
    前記加熱回転体に接触してこれを加熱するエンドレス状のベルトと、前記ベルトの内面を回転可能に支持するとともに前記ベルトを前記加熱回転体に向けて押圧する第1及び第2の支持ローラと、を備えたベルトユニットと、
    前記ベルトの幅方向において前記ベルトが所定のゾーンから外れたことを検出する検出器と、
    前記検出器の出力に応じて、前記ベルトを前記所定のゾーン内へ戻す方向へ前記ベルトユニットを回動させる回動機構と、
    前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1及び第2の支持ローラの軸線がねじれの位置関係となるように前記第1及び第2のローラが変位するのを許容する変位機構と、を有することを特徴とする画像加熱装置。
  26. 前記変位機構は、
    前記第1及び第2の支持ローラの前記ベルトの幅方向の一端側の各端部を回転可能に保持する第1の保持部材であって、前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1及び第2の支持ローラが前記ベルトの前記一端側を前記加熱回転体に向けて押圧する夫々の力が互いに等しくなる方向に揺動可能な第1の保持部材と、
    前記第1及び第2の支持ローラの前記ベルトの幅方向の他端側の各端部を回転可能に保持する第2の保持部材であって、前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1及び第2の支持ローラが前記ベルトの前記他端側を前記加熱回転体に向けて押圧する夫々の力が互いに等しくなる方向に揺動可能な第2の保持部材と、を備えることを特徴とする請求項25に記載の画像加熱装置。
  27. 前記変位機構は、前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い前記第1の保持部材が揺動するように前記第1の保持部材を回転可能に支持する第1の軸部と、前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い前記第2の保持部材が揺動するように前記第2の保持部材を回転可能に支持する第2の軸部と、を備える揺動支持機構を有し、
    前記第1の軸部と前記第2の軸部は同一軸線上に設けられていることを特徴とする請求項26に記載の画像加熱装置。
  28. 前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1の保持部材と前記第2の保持部材は前記同一軸線を中心に互いに逆向きに回転することを特徴とする請求項27に記載の画像加熱装置。
  29. 前記揺動支持機構を前記加熱回転体に向けて付勢する付勢機構を更に有することを特徴とする請求項27又は28に記載の画像加熱装置。
  30. 前記付勢機構は、前記揺動支持機構の前記幅方向の端部を前記加熱回転体に向けて付勢することを特徴とする請求項29に記載の画像加熱装置。
  31. 前記付勢機構は、
    前記第1の軸部の前記一端側に回転可能に支持された円筒形状の第1の回転体と、
    前記第2の軸部の前記他端側に回転可能に支持された円筒形状の第2の回転体と、
    前記第1の回転体に当接してこれを前記加熱回転体に向けて付勢する第1の付勢部材と、
    前記第2の回転体に当接してこれを前記加熱回転体に向けて付勢する第2の付勢部材と、を備え、
    前記回動機構による前記ベルトユニットの回動に伴い、前記第1及び第2の付勢部材は前記第1及び第2の回転体を夫々従動回転させることを特徴とする請求項29又は30に記載の画像加熱装置。
  32. 前記加熱回転体は、前記ベルトを押圧する加熱ローラ、又は前記ベルトに対向する位置関係のローラにより前記ベルトに向かって内面から押圧された加熱ベルトであることを特徴とする請求項25乃至31のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  33. 前記加熱回転体と前記ベルトが接触する所定の点において前記加熱回転体の移動方向と前記ベルトの移動方向とのなす角が、前記回動機構により第1の角度とこれよりも絶対値の大きい第2の角度を取り得るとき、
    前記第1の角度となるときの前記第1の支持ローラと前記第2の支持ローラとがなす第1のねじれ角度の絶対値よりも、前記第2の角度となるときの前記第1の支持ローラと前記第2の支持ローラとがなす第2のねじれ角度の絶対値の方が大きいことを特徴とする請求項25乃至32のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  34. 前記回動機構により前記ベルトユニットはその前記ベルトの幅方向の実質中央に位置する軸線を中心として回動することを特徴とする請求項25乃至33のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  35. 前記加熱回転体を回転駆動する駆動機構を更に有し、前記ベルトは前記加熱回転体に従動回転することを特徴とする請求項25乃至34のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  36. 前記第1及び第2の支持ローラにはヒータが内蔵されていることを特徴とする請求項25乃至35のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
JP2013166254A 2012-10-01 2013-08-09 画像加熱装置 Active JP5889255B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013166254A JP5889255B2 (ja) 2012-10-01 2013-08-09 画像加熱装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012219160 2012-10-01
JP2012219160 2012-10-01
JP2013166254A JP5889255B2 (ja) 2012-10-01 2013-08-09 画像加熱装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014089436A JP2014089436A (ja) 2014-05-15
JP5889255B2 true JP5889255B2 (ja) 2016-03-22

Family

ID=49301278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013166254A Active JP5889255B2 (ja) 2012-10-01 2013-08-09 画像加熱装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US9195192B2 (ja)
EP (1) EP2713222B1 (ja)
JP (1) JP5889255B2 (ja)
KR (1) KR101740090B1 (ja)
CN (1) CN103713505B (ja)
BR (1) BR102013024970B1 (ja)
RU (1) RU2561334C2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6061582B2 (ja) * 2012-09-25 2017-01-18 キヤノン株式会社 画像加熱装置
JP5653502B2 (ja) * 2012-11-30 2015-01-14 キヤノン株式会社 画像加熱装置、及び画像形成装置
JP5665943B2 (ja) * 2012-11-30 2015-02-04 キヤノン株式会社 画像加熱装置、及び画像形成装置
JP6049484B2 (ja) 2013-02-13 2016-12-21 キヤノン株式会社 画像加熱装置
JP6120599B2 (ja) 2013-02-13 2017-04-26 キヤノン株式会社 画像加熱装置
JP6257390B2 (ja) 2014-03-14 2018-01-10 キヤノン株式会社 定着装置
WO2016052758A1 (ja) * 2014-10-03 2016-04-07 キヤノン株式会社 画像加熱装置
JP6555954B2 (ja) * 2015-07-15 2019-08-07 キヤノン株式会社 画像加熱装置
JP6558183B2 (ja) * 2015-09-29 2019-08-14 ブラザー工業株式会社 定着装置
JP6711693B2 (ja) * 2016-05-26 2020-06-17 キヤノン株式会社 定着装置
JP7009100B2 (ja) 2017-07-24 2022-01-25 キヤノン株式会社 定着装置及び画像形成装置
JP2022122058A (ja) 2021-02-09 2022-08-22 キヤノン株式会社 定着装置

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3344097B2 (ja) * 1994-07-08 2002-11-11 富士ゼロックス株式会社 定着装置のベルト調心装置
JP2005301044A (ja) * 2004-04-14 2005-10-27 Canon Inc ベルト定着装置のベルト寄り制御装置
JP5241066B2 (ja) 2004-10-19 2013-07-17 キヤノン株式会社 画像加熱装置
JP5031213B2 (ja) * 2005-09-13 2012-09-19 キヤノン株式会社 画像加熱装置、及び画像形成装置
JP2007139809A (ja) 2005-10-20 2007-06-07 Canon Inc 画像加熱装置
JP4347309B2 (ja) 2006-02-10 2009-10-21 シャープ株式会社 定着装置、画像形成装置、および定着装置に備えられる無端ベルトの長さの設定方法
JP4447565B2 (ja) 2006-03-13 2010-04-07 シャープ株式会社 定着装置および画像形成装置
US7430393B2 (en) 2006-07-03 2008-09-30 Canon Kabushiki Kaisha Belt feeding device and image heating device
JP5028098B2 (ja) * 2006-07-03 2012-09-19 キヤノン株式会社 ベルト搬送装置及び画像加熱装置
JP4656667B2 (ja) * 2006-12-12 2011-03-23 キヤノン株式会社 ベルト搬送装置およびトナー像加熱装置
JP5366449B2 (ja) 2008-06-17 2013-12-11 キヤノン株式会社 無端ベルト回転装置
JP5393101B2 (ja) 2008-10-20 2014-01-22 キヤノン株式会社 画像加熱装置
JP5335596B2 (ja) * 2009-07-28 2013-11-06 キヤノン株式会社 画像加熱装置及びこの画像加熱装置に用いられるベルト搬送装置
JP5517591B2 (ja) 2009-12-14 2014-06-11 キヤノン株式会社 定着装置
JP5653114B2 (ja) * 2010-07-28 2015-01-14 キヤノン株式会社 画像加熱装置
WO2013008943A1 (ja) 2011-07-14 2013-01-17 キヤノン株式会社 画像加熱装置
JP5773804B2 (ja) * 2011-08-30 2015-09-02 キヤノン株式会社 画像加熱装置
JP5855029B2 (ja) 2012-02-14 2016-02-09 キヤノン株式会社 画像加熱装置及び画像形成装置
JP6061582B2 (ja) * 2012-09-25 2017-01-18 キヤノン株式会社 画像加熱装置

Also Published As

Publication number Publication date
BR102013024970B1 (pt) 2021-09-21
EP2713222A3 (en) 2017-04-26
US20140093287A1 (en) 2014-04-03
CN103713505B (zh) 2016-08-31
CN103713505A (zh) 2014-04-09
EP2713222B1 (en) 2018-06-06
RU2561334C2 (ru) 2015-08-27
EP2713222A2 (en) 2014-04-02
KR101740090B1 (ko) 2017-05-25
BR102013024970A2 (pt) 2015-09-01
RU2013143930A (ru) 2015-04-10
KR20140043288A (ko) 2014-04-09
US9195192B2 (en) 2015-11-24
JP2014089436A (ja) 2014-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5889255B2 (ja) 画像加熱装置
JP5665943B2 (ja) 画像加熱装置、及び画像形成装置
JP6061582B2 (ja) 画像加熱装置
JP5855029B2 (ja) 画像加熱装置及び画像形成装置
JP5653502B2 (ja) 画像加熱装置、及び画像形成装置
JP6049484B2 (ja) 画像加熱装置
JP5773804B2 (ja) 画像加熱装置
JP6238537B2 (ja) 画像形成装置
JP4794954B2 (ja) 画像加熱装置
JP5312121B2 (ja) 画像形成装置
JP6227097B2 (ja) 画像加熱装置
JP6555954B2 (ja) 画像加熱装置
US20150261142A1 (en) Image forming apparatus
JP2014098820A (ja) 画像加熱装置
JP2014089276A (ja) 画像加熱装置
JP2019028186A (ja) 画像加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150609

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160216

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5889255

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151