JP2014089276A - 画像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ローラ部材の端部からベルト部材をはみ出すことなく小さな交差角度を利用して、ステアリング制御に伴う当接回転体の回転ムラを軽減して出力画像の品質を向上できる画像加熱装置を提供する。
【解決手段】上流ローラ103及び下流ローラ104を一体に回動させて定着ローラ101と外部加熱ベルト105の当接面における定着ローラ101の移動方向と外部加熱ベルト105の移動方向の交差角度θを変更する。上流ローラ103及び下流ローラ104に沿った所定の寄り移動範囲の両端で外部加熱ベルト105の寄り移動を反転させるために、比較的に小さな交差角度θ1、θ3を設定する。外部加熱ベルト105の寄り移動を反転し損なった場合、交差角度θ1、θ3よりも絶対値の大きい交差角度θ2、θ4を設定して確実に寄り移動の方向を反転させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、ローラ部材に張架されたベルト部材を定着ローラ等に当接して回転させる画像加熱装置、詳しくはローラ部材に沿ったベルト部材の寄り移動速度を小さく設定して定着ローラ及びベルト部材の負担を軽減する制御に関する。
像担持体に形成したトナー像を直接又は中間転写体を介して記録材に転写し、トナー像が転写された記録材を画像加熱装置の一例である定着装置により加熱加圧して、記録材に画像を定着させる画像形成装置が広く用いられている。定着装置は、当接回転体の一例である加熱回転体(ローラ部材又はベルト部材)に同じく当接回転体の一例である圧接回転体(ローラ部材又はベルト部材)を圧接して記録材のニップ部を形成している。近年、厚紙、コート紙と言った熱容量の大きな記録材に対応するため、ニップ部の上流側において加熱回転体に2本の外部加熱ローラを当接させて加熱回転体を補助加熱する定着装置が実用化されている(特許文献1)。
特許文献2には、平行な2本のローラ部材に張架した外部加熱ベルトを加熱回転体に当接させて当接面を形成し、2本の外部加熱ローラを用いるよりも効率的に、加熱回転体の表面を加熱する画像加熱装置が示される。平行な2本のローラ部材に張架したベルト部材のローラ部材に沿った寄り移動を規制するために、ローラ部材の両端部に規制部(つば)を設けたり、ベルト部材の両端部にリブを設けたりすることが知られている(特許文献3)。
特開2005−316421号公報 特開2007−212896号公報 特開2000−075700号公報
ローラ部材の両端部に規制部(つば)を設けたり、ベルト部材の両端部にリブを設けたりする方法は、ベルト部材が常に片側へ寄り切って応力がかかった状態となり、画像加熱装置の処理速度が高くなると、ベルト部材の負担が大きくなる。そこで、平行な2本のローラ部材を一体に回動させて、加熱回転体と外部加熱ベルトの当接面における両者の移動方向の交差角度を変化させて、ベルト部材の寄り位置を動的に修正するステアリング制御が提案された(図5参照)。ローラ部材に沿った所定の寄り移動範囲の両端で交差角度を正逆反転させることで、加熱回転体と外部加熱ベルトの当接面を通じて外部加熱ベルトに逆方向の寄り移動を発生させる。
しかし、加熱回転体と外部加熱ベルトの当接状態を保ったまま平行な2本のローラ部材を大きく回動させると、当接面に新たな摩擦力が発生して加熱回転体の回転負荷を変化させて回転速度変動が発生する場合がある。加熱回転体の回転速度変動は、光沢ムラ等を発生して画像品質を低下させるので好ましくない。また、加熱回転体と外部加熱ベルトを当接状態でねじり方向に摩擦すると、加熱回転体と外部加熱ベルトの双方の表面に負担がかかる。ベルト部材の縁に引っ張り負荷が発生することもある。
そこで、ローラ部材に沿った所定の寄り移動範囲の両端で設定する交差角度を小さくすることが提案されたが、交差角度を小さく設定すると、外部加熱ベルトの寄り移動を反転できなくなる場合が発生した。加熱回転体の回転軸線方向の一端側へ記録材を片寄せて連続加熱処理を行った場合や、外部加熱ベルトの寿命末期で寄り移動が発生し易くなっている場合に、所定の寄り移動範囲を超えて寄り移動が継続し易くなることが判明した。一方の側へ向かう寄り移動が継続すると、ローラ部材の端部から回転する外部加熱ベルトがはみ出して好ましくない。
本発明は、ローラ部材の端部からベルト部材をはみ出すことなく小さな交差角度を利用して、ステアリング制御に伴う当接回転体の回転ムラを軽減して出力画像の品質を向上できる画像加熱装置を提供することを目的としている。
本発明の画像加熱装置は、記録材に当接して回転する当接回転体と、複数のローラ部材に張架されて前記当接回転体との間に当接面を形成して回転するベルト部材と、前記当接回転体に対して前記ベルト部材を回動させて前記当接面における前記当接回転体の移動方向と前記ベルト部材の移動方向の交差角度を変更可能な回動機構と、前記ローラ部材に沿った所定の寄り移動範囲の両端で前記ベルト部材の寄り移動の方向を反転する方向へ前記回動機構を作動させる制御手段と、を備えるものである。そして、前記制御手段は、寄り移動の方向を反転する方向へ前記回動機構を作動させた後に前記所定の寄り移動範囲の外側へ前記ベルト部材が寄り移動すると、前記寄り移動の方向を反転する方向へさらに前記回動機構を作動させる。
本発明の画像加熱装置では、所定の寄り移動範囲で回動機構を作動させてベルト部材の寄り移動が反転しなかった場合にさらに回動機構を作動させてベルト部材の寄り移動を確実に反転させる。このため、所定の寄り移動範囲に収まり続ける限りは、あらゆる悪条件を想定してベルト部材の寄り移動を確実に反転させ得る交差角度よりもかなり小さな交差角度を利用できる。
したがって、ローラ部材の端部からベルト部材をはみ出すことなく小さな交差角度を利用して、ステアリング制御に伴う当接回転体の回転ムラを軽減して出力画像の品質を向上できる。ステアリング制御に伴う当接回転体及びベルト部材の摩耗や変形も軽減できる。
画像形成装置の構成の説明図である。 実施例1の定着装置の構成の説明図である。 外部加熱ベルトの接離機構の説明図である。 外部加熱ベルトのステアリング機構の説明図である。 外部加熱ベルトのステアリング制御の説明図である。 寄り移動を反転させるステアリング制御の説明図である。 外部加熱ベルトの寄り移動速度の制御の説明図である。 外部加熱ベルトの寄り位置検出センサの説明図である。 インタラプタによるセンサフラグの検出の説明図である。 定着装置の制御系のブロック図である。 実施例1のステアリング制御のフローチャートである。 実施例2のステアリング制御のフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
<画像形成装置>
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト130に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部Paでは、感光ドラム3aにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト130に一次転写される。画像形成部Pbでは、感光ドラム3bにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト130に一次転写される。画像形成部Pc、Pdでは、感光ドラム3c、3dにそれぞれシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて、中間転写ベルト130に順次一次転写される。
記録材Pは、記録材カセット10から1枚ずつ取り出されてレジストローラ12で待機する。レジストローラ12は、中間転写ベルト130上のトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを二次転写部T2へ給送する。二次転写部T2を搬送されて中間転写ベルト130から四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置9へ搬送され、定着装置9で加熱加圧を受けてトナー像を定着された後に、機体外部のトレイ7へ排出される。
両面印刷の場合、第一面にトナー像を転写して定着装置9で画像を定着された記録材Pは、フラッパー16によって反転パス18に導かれる。反転パス18の記録材Pは、反転ローラ17により反転されて両面パス19へ導かれる。そして、記録材Pは、再び、レジストローラ12で待機して二次転写部T2へ送り込まれて第二面にトナー像が転写される。定着装置9で第二面に画像が定着されて、両面に画像が定着された記録材が機体外部のトレイ7へ排出される。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、現像装置1a、1b、1c、1dで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、実質的に同一に構成される。以下では、画像形成部Paについて説明し、画像形成部Pb、Pc、Pdに関する重複した説明を省略する。
画像形成部Paは、感光ドラム3aの周囲に、帯電ローラ2a、露光装置5a、現像装置1a、一次転写ローラ6a、及びドラムクリーニング装置4aを配置している。感光ドラム3aは、アルミニウムの円筒材料の表面に感光層が形成されている。
帯電ローラ2aは、感光ドラム3aの表面を一様な電位に帯電させる。露光装置5aは、レーザービームを走査して感光ドラム3aに画像の静電像を書き込む。現像装置1aは、静電像を現像して感光ドラム3aにトナー像を形成する。一次転写ローラ6aは、電圧を印加されて感光ドラム3aのトナー像を中間転写ベルト130へ一次転写させる。
ドラムクリーニング装置4aは、感光ドラム3aにクリーニングブレードを摺擦させて、中間転写ベルト130への転写を逃れて感光ドラム3aに付着した転写残トナーを回収する。ベルトクリーニング装置15は、二次転写部T2で記録材への転写を逃れて中間転写ベルト130に付着した転写残トナーを回収する。
<定着装置>
図2は実施例1の定着装置の構成の説明図である。図2に示すように、定着装置9は、定着ローラ101に加圧ローラ102を圧接して、記録材のニップ部Nを形成する。ニップ部Nは、未定着トナーKを担持した記録材Pを挟持搬送して、トナーを融解して記録材P上に画像を定着させる。定着ローラ101は、芯金101aの外周面に弾性層101bを配置し、弾性層101bの表面を離型層101cで被覆している。定着ローラ101は、不図示のギア列を含む駆動機構141に駆動されて、矢印A方向に所定のプロセススピードで回転する。
加圧ローラ102は、芯金102aの外周面に弾性層102bを配置し、弾性層102bの表面を離型層102cで被覆している。加圧ローラ102は、駆動機構141に駆動されて、矢印B方向に所定のプロセススピードで回転する。加圧ローラ102は、偏心カムを用いた不図示の加圧機構に駆動されて、定着ローラ101に対して接離する。不図示の加圧機構は、加圧ローラ102を所定の加圧力で定着ローラ101に加圧して、定着ローラ101と加圧ローラ102の間にニップ部Nを形成する。
ハロゲンヒータ111は、定着ローラ101の芯金101aの内部に非回転に配置される。サーミスタ121は、定着ローラ101に接触して配置されて定着ローラ101の表面温度を検出する。制御部140は、サーミスタ121の検出温度に応じてハロゲンヒータ111をON/OFF制御して、定着ローラ101の表面温度を記録材の種類に応じた所定の目標温度に維持する。
ハロゲンヒータ112は、加圧ローラ102の芯金102aの内部に非回転に配置される。サーミスタ122は、加圧ローラ102に接触して配置されて加圧ローラ102の表面温度を検出する。制御部140は、サーミスタ122の検出温度に応じてハロゲンヒータ112をON/OFF制御して、加圧ローラ102の表面温度を所定の目標温度に維持する。
<外部加熱ベルト>
図1に示すように、画像形成装置100は、厚紙など坪量(単位面積当たり重量)の大きな記録材でも、高い生産性(単位時間当たりのプリント枚数)を求められる。坪量の大きな記録材で生産性を上げるためには、定着装置9における加熱処理のスピードを高速化する必要がある。しかし、坪量の大きな記録材は、熱を多く奪うため、定着に要する熱量が、坪量の低い記録材に比べて大きくなる。
図2に示すように、定着装置9は、坪量の大きな記録材に対しては、定着ローラ101に外部加熱ベルト105を当接させて、外部から定着ローラ101の周面を直接加熱(外部加熱)する。外部加熱ベルト105は、定着ローラ101に対して当接/離間が可能に配置され、定着ローラ101の周面に当接して定着ローラ101との間にニップ部Neを形成する。外部加熱ベルト105は、上流ローラ103と下流ローラ104によって回転自在に支持されて、定着ローラ101の回転に従動回転する。
外部加熱ユニット150は、上流ローラ103と下流ローラ104に外部加熱ベルト105を掛け渡している。外部加熱ベルト105は、上流ローラ103と下流ローラ104から定着ローラ101へ熱伝導を行う接触面積を増やして、定着ローラ101の加熱効率を高める。
外部加熱ベルト105は、ステンレス、ニッケル等の金属製の基層又はポリイミド等の樹脂製の基層を有する。基層の表面は、トナーの付着を防止するために、フッ素系樹脂を用いた耐熱性の摺動層で被覆されている。外部加熱ベルト105は、定着ローラ101の回転に伴って摩擦駆動されて、矢印C方向に従動回転する。
上流ローラ103は、熱伝導率の高いアルミニウム、鉄、ステンレス等の金属で形成される。上流ローラ103の中心を貫通させてハロゲンヒータ113が非回転に配置される。サーミスタ123は、上流ローラ103に支持された外部加熱ベルト105に接触して、上流ローラ103の温度を検出する。制御部140は、サーミスタ123の検出温度に応じてハロゲンヒータ113をON/OFF制御して、上流ローラ103の温度を所定の目標温度に維持する。
下流ローラ104は、熱伝導率の高いアルミニウム、鉄、ステンレス等の金属で形成される。下流ローラ104の中心を貫通させてハロゲンヒータ114が非回転に配置される。サーミスタ124は、下流ローラ104に支持された外部加熱ベルト105に接触して、下流ローラ104の温度を検出する。制御部140は、サーミスタ124の検出温度に応じてハロゲンヒータ114をON/OFF制御して、下流ローラ104の温度を所定の目標温度に維持する。
上流ローラ103と下流ローラ104の温度調整の目標温度は、定着ローラ101の温度調整の目標温度よりも高く設定される。上流ローラ103と下流ローラ104の表面温度が定着ローラ101の表面温度よりも高温に保たれている方が、定着ローラ101の表面温度の降下に対して効率的に熱供給できる。厚紙の連続画像形成時、定着ローラ101の目標温度165℃に対して、上流ローラ103と下流ローラ104の目標温度は230℃に設定される。上流ローラ103と下流ローラ104の表面温度は、定着ローラ101の表面温度よりも75℃高く保たれる。
外部加熱ベルト105の表層は、記録材から移転(オフセット)したトナーや紙粉等の異物の付着によって汚れるため、外部加熱ベルト105の表層を清掃するクリーニングローラ108が必要となる。クリーニングローラ108は、表面に設けたシリコンゴム層にトナーや紙粉等の異物を吸着する。クリーニングローラ108は、所定の圧力で外部加熱ベルト105に押圧されて従動回転して外部加熱ベルト105の表面をクリーニングする。
<接離機構>
図3は外部加熱ベルトの接離機構の説明図である。定着装置9は、外部加熱ベルト105を定着ローラ101から離間させた状態で、次の画像形成ジョブを待機する。図1に示すように、画像形成装置100に画像形成ジョブが送信されると、画像形成装置100内の各装置で準備動作が開始され、定着装置9で加熱動作が開始される。図2に示すように、加熱動作において定着ローラ101、加圧ローラ102、上流ローラ103と下流ローラ104がそれぞれの目標温度に達すると、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に当接させて画像形成ジョブが開始される。その後、画像形成ジョブが終了すると、定着ローラ101から外部加熱ベルト105を離間して、次の画像形成の開始時までその状態を保持させる。
図3に示すように、ローラ保持フレーム206は、上流ローラ103と下流ローラ104が定着ローラ101に等しい圧力で当接する位置まで自律的に回動して、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に密着させる。
接離機構200は、定着ローラ101に対して外部加熱ベルト105を当接/離間させる。接離機構200は、外部加熱ベルト105を介して上流ローラ103と下流ローラ104を定着ローラ101に圧接させる。加圧フレーム117は、ステアリング駆動軸203を中心にして、定着装置9の本体側板202に対して上下(昇降)方向に回動自在である。
加圧フレーム117の回動端と定着装置9の筐体フレーム9fとの間に一対の加圧ばね204が配置される。加圧ばね204は、加圧フレーム117の回動端を手前側と奥側とでそれぞれ押し下げて、上流ローラ103と下流ローラ104を定着ローラ101に向かって付勢する。外部加熱ベルト105を介して上流ローラ103と下流ローラ104が定着ローラ101に圧接した状態で、加圧ばね204は、上流ローラ103と下流ローラ104を総圧力392N(約40kgf)にて加圧する。
圧力解除カム205は、加圧フレーム117の手前側と奥側の回動端の下面に当接している。制御部140は、モータ210を制御して、回動軸205aを中心にして圧力解除カム205を回動させて、加圧フレーム117の回動端を昇降させる。圧力解除カム205が加圧フレーム117から離間しているとき、加圧ばね204が加圧フレーム117の回動端を押し下げて、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に圧接させる。圧力解除カム205が加圧ばね204を縮めて加圧フレーム117を押し上げるとき、外部加熱ベルト105が定着ローラ101から離間する。
<ステアリング機構>
図4は外部加熱ベルトのステアリング機構の説明図である。図5は外部加熱ベルトのステアリング制御の説明図である。図6は寄り移動を反転させるステアリング制御の説明図である。図7は外部加熱ベルトの寄り移動速度の制御の説明図である。
図4に示すように、上流ローラ103と下流ローラ104の両端部は、コの字型のローラ保持フレーム206の側板206a、206bに回転自在に支持されている。ローラ保持フレーム206は、コの字型の加圧フレーム117の側板117a、117bに、回動軸207の周りで回転自在に支持されている。これにより、定着ローラ101に対する上流ローラ103と下流ローラ104の加圧力バランスに応じてローラ保持フレーム206が回動して、上流ローラ103と下流ローラ104は、ほぼ等しい加圧力で定着ローラ101に向かって付勢される。
上述したように、定着ローラ101に対して外部加熱ベルト105を当接/離間させる際の上流ローラ103と下流ローラ104の回動中心は、ステアリング駆動軸203である。ステアリング駆動軸203の一方の端部は、本体側板202に対して回転可能に固定さている。ステアリング駆動軸203の他方の端部は、本体側板202の長孔202aに隙間を持たせて保持される。ステアリング駆動軸203の他方の端部は、本体側板202の外側でウォームホイール118の長孔118aに保持されている。
モータ125は、ウォームギア120を回転させて、ウォームギア120に噛み合うウォームホイール118を回動させる。ウォームホイール118の回動に伴って、ステアリング駆動軸203の他方の端部がE/F方向に移動して、定着ローラ101に対して、上流ローラ103及び下流ローラ104が回動中心203aを中心に一体に回動する。
図5の(a)に示すように、扇状のウォームホイール118は、本体側板(202:図4)に設けた回動軸119の周りを回転可能に配置される。ウォームホイール118は、ウォームギア120と噛み合い、モータ125を回転することで、回動軸119の周りを回動する。上述したステアリング駆動軸203の他方の端部は、ウォームホイール118に長孔118aをあけ、その長孔118aに通されて保持されている。長孔118aは、ステアリング駆動軸203の中心とウォームホイール118の回動中心119を結んだ方向に長くなるように形成されている。
図5の(b)に示すように、ステアリング駆動軸203に通されたベアリング126は、本体側板202に設置されたガイド127によって移動方向を規制される。このため、図5の(a)に示すように、モータ125が順方向に回転してウォームホイール118が矢印G方向に回転すると、図5の(b)に示すように、ステアリング駆動軸203が矢印E方向に直線駆動される。一方、図5の(a)に示すように、モータ125が逆方向に回転してウォームホイール118が矢印H方向に回転すると、図5の(b)に示すように、ステアリング駆動軸203が矢印F方向に直線駆動される。
図6の(a)に示すように、定着ローラ101と外部加熱ベルト105とが当接面を形成して矢印R101方向へ一体に回転している状態で、外部加熱ベルト105側から当接面を透かし見ている。このとき、当接面において定着ローラ101の回転方向と外部加熱ベルト105の移動方向とが等しければ交差角度θ1は0°である。しかし、定着ローラ101に対して回動中心(203a:図4)を中心にして外部加熱ベルト105が回動されて、外部加熱ベルト105が左回り方向に回転していれば交差角度θ1はマイナスである。このとき、従動回転に伴って外部加熱ベルト105は手前側へ寄り移動する。逆に、外部加熱ベルト105が左回り方向に回転していれば交差角度θ1はマイナスである。このとき、従動回転に伴って外部加熱ベルト105は奥側へ寄り移動する。
図6の(b)に示すように、定着ローラ101に対して回動中心(203a:図4)を中心にして外部加熱ベルト105がさらに左回りに方向に回動されて絶対値の大きな交差角度θ2が設定されると、外部加熱ベルト105の寄り速度は大きくなる。図4を参照して図7に示すように、ステアリング駆動軸203の他方の端部を矢印E/F方向に動かす移動量を大きくするほど、外部加熱ベルト105の寄り速度は大きくなる。
図4に示すように、制御部140は、モータ125を作動させてウォームギア120を回転させてウォームホイール118を回動させることにより、ステアリング駆動軸203の他方の端部を矢印E/F方向に動かす。これにより、ステアリング駆動軸203に支持された上流ローラ103と下流ローラ104が定着ローラ101に対して回動して、定着ローラ101の回転方向と外部加熱ベルト105の回転方向との間に交差角度θが形成される。
制御部140は、モータ125の回転方向と回転時間を制御して、交差角度θを変化させることで、上流ローラ103と下流ローラ104に沿った外部加熱ベルト105の寄り移動を制御する。外部加熱ベルト105の寄り移動を制御するための、ステアリング駆動軸203の回動端の移動量のデフォルト値は、ホームポジションから上流・下流ともに2mmとしている。デフォルト値は、外部加熱ベルト105の寿命期間を通じて想定されたあらゆる状況において確実に寄り移動を反転できるように設定されている。
<寄り位置検出センサ>
図8は外部加熱ベルトの寄り位置検出センサの説明図である。図9はインタラプタによるセンサフラグの検出の説明図である。
図8に示すように、外部加熱ベルト105の一方のベルトエッジ105eは、コロ128に当接してトレースされる。コロ128は、センサレバー129に対して回転自在に取り付けられている。センサレバー129は、回転軸136を中心にして揺動可能に配置され、ねじりばね131によってコロ128をベルトエッジ105eに当接させる方向にトルクを付与されている。このため、コロ128は、ベルトエッジ105eに対して200g程度の力で当接している。
扇状のセンサフラグ132は、回動軸132jを中心にして回動自在である。センサフラグ132は、アーム部132iにおいてセンサレバー129と係合して駆動され、コロ128の回動位置に応じた回動位置に移動する。センサフラグ132は、センサレバー129の動きに連動して回転する。
図9の(a)に示すように、センサフラグ132には3箇所のフラグ132a、132b、132cが配置されている。フォトインタラプタ133、134は、センサフラグ132のフラグ132a、132b、132cを検知して外部加熱ベルト105の寄り位置を検出する。
フォトインタラプタ133、134の出力と外部加熱ベルト105の寄り位置との関係は次のように設定されている。制御部140は、フォトインタラプタ133、134の出力の組み合わせから刻々の外部加熱ベルト105の寄り位置を判別する。
Figure 2014089276
図4に示すように、外部加熱ベルト105が矢印L方向に寄り移動して寄り移動範囲の手前側に寄ってきた場合、図8に示すように、外部加熱ベルト105がコロ128を矢印R方向に移動させる。センサレバー129は、ねじりばね131のトルクに逆らって図9の(a)に示す矢印S方向に回転して、センサフラグ132を矢印T方向に回動させる。
図9の(a)に示すように、センサフラグ132が矢印T方向に回動して、外部加熱ベルト105が寄り移動範囲の手前側位置に達すると、フラグ132cがフォトインタラプタ133を遮光する(ON→OFF)。このとき、フォトインタラプタ134は、透過状態を保っている(ON)。
外部加熱ベルト105が寄り移動範囲の手前側位置を超えてさらに手前側に寄ってきた場合、センサフラグ132が矢印T方向にさらに回動して、フラグ132aがフォトインタラプタ134を遮光する(ON→OFF)。このとき、フォトインタラプタ133は、遮光状態を保っている(OFF)。
図4に示すように、外部加熱ベルト105が矢印M方向に寄り移動して寄り移動範囲の奥側に寄ってきた場合、図8に示すように、外部加熱ベルト105がコロ128を矢印Q方向に移動させる。センサレバー129は、ねじりばね131のトルクに付勢されて図9の(b)に示す矢印U方向に回転して、センサフラグ132を矢印V方向に回動させる。
図9の(b)に示すように、センサフラグ132が矢印V方向に回動して、外部加熱ベルト105が寄り移動範囲の奥側位置に達するとフラグ132cがフォトインタラプタ134を遮光する(ON→OFF)。このとき、フォトインタラプタ133は、透過状態を保っている(ON)。
外部加熱ベルト105が寄り移動範囲の奥側位置を超えてさらに奥側に寄ってきた場合、センサフラグ132が矢印V方向にさらに回動して、フラグ132bがフォトインタラプタ133を遮光する(ON→OFF)。このとき、フォトインタラプタ134は、遮光状態を保っている(OFF)。
図4に示すように、外部加熱ベルト105の寄り移動範囲は4mmである。図9に示すように、外部加熱ベルト105が寄り移動範囲の手前側位置から奥側へ向かって4mm移動した際に、寄り移動範囲の奥側位置を検知するようにフラグ132cが設計されている。そして、寄り移動範囲を超えてさらに2mm外側へ外部加熱ベルト105が寄り移動した際に、寄り移動の限界位置を検知するように、フラグ132a、132bが設計されている。
図4に示すように、定着ローラ101が回転すると、外部加熱ベルト105が従動回転して、手前側又は奥側へ寄り移動を開始する。制御部140は、フォトインタラプタ133、134の出力に基づいて、ステアリング駆動軸203の回動端を移動して、定着ローラ101と外部加熱ベルト105の交差角度θを変化させて、外部加熱ベルト105の寄り移動を制御する。制御部140は、フォトインタラプタ133、134の出力に基づいて、モータ125の回転方向と回転時間を制御して、外部加熱ベルト105をステアリング制御する。制御部140は、上流ローラ103と下流ローラ104に沿った外部加熱ベルト105の寄り移動範囲の奥側位置と手前側位置とで交差角度θを逆回転方向に変更して、外部加熱ベルト105の寄り移動を寄り移動範囲内に収める。制御部140は、外部加熱ベルト105が寄り移動範囲の手前側位置又は奥側位置に達した際に、それまでの外部加熱ベルト105の寄り方向とは逆方向に寄り速度が発生するように、ステアリング駆動軸203の回動端を移動させる。
図5に示すように、ウォームホイール118に遮光フラグ118bが取り付けられている。本体側板202に固定されたフォトインタラプタ135は、遮光フラグ118bを検知する。制御部140は、フォトインタラプタ135のON/OFFの切り替わるウォームホイール118の回動位置をホームポジションとする。定着装置9では、定着ローラ101と平行になるように上流ローラ103と下流ローラ104が回動されて交差角度θが0°となる位置をホームポジションとしている。制御部140は、定着装置9の起動時及び停止時に、ウォームホイール118を回動させてステアリング駆動軸203をホームポジションに位置決める。
また、フォトインタラプタ133、134の他に最端部に未記載のフォトインタラプタがある。制御部140は、そこが反応すると寄り切りエラーを出して、定着装置9を緊急停止させて外部加熱ベルト105を定着ローラ101から離間させている。
<外部加熱ベルトの摩擦負荷>
図4に示すように、定着装置9では、ステアリング駆動軸203の回動中心203aを中心として、定着ローラ101と外部加熱ベルト105の交差角度θが変化する。交差角度θがあるとき、上流ローラ103と下流ローラ104は、平行ではなく、定着ローラ101の曲面に倣ったねじれのある位置関係にある。そして、交差角度θを変化させるとき、上流ローラ103と下流ローラ104は、定着ローラ101の曲面を乗り越えて定着ローラ101の回転方向の上流側あるいは下流側へ移動する。このため、交差角度θを変化させると、外部加熱ベルト105は、定着ローラ101からの摩擦力のほかに、上流ローラ103と下流ローラ104の移動によるねじれ力を受ける。これにより、外部加熱ベルト105の端部は広がる方向の力をうけることになり、ベルトエッジの変形が進んで、フォトインタラプタ133、134による寄り位置の検出精度が低下する可能性がある。
デフォルトの移動距離±2mmを使い続けた場合、交差角度θを変化させるタイミングで外部加熱ベルト105にねじれ力が発生するため、外部加熱ベルト105に小さな変形が累積して、比較的に短期間で外部加熱ベルト105の寄り移動が不安定になる。外部加熱ベルト105に当接するサーミスタ123、124の当接圧力が変化して検出温度の振れが大きくなる。
そこで、以下の実施例では、ステアリング駆動軸203の回動端の移動量をデフォルト値の2mmよりも小さくして、小さな交差角度θを利用できるようにしている。交差角度θを小さく設定することで、寄り速度を下げて、外部加熱ベルト105の寄り移動の周期を長くして、交差角度θを変化させる回数を少なくしている。ベルトエッジの変形は、交差角度θを変化させる回数に依存しているため、交差角度θを変化させる回数を少なくすることで、外部加熱ベルト105の寿命を延ばすことができる。
<実施例1>
図10は定着装置の制御系のブロック図である。図11は実施例1のステアリング制御のフローチャートである。
図2に示すように、当接回転体の一例である定着ローラ101は、記録材に当接して回転する。ベルト部材の一例である外部加熱ベルト105は、複数のローラ部材の一例である上流ローラ103及び下流ローラ104に張架されて定着ローラ101との間に当接面を形成して回転する。外部加熱ベルト105は、当接面を通じて摩擦駆動されて定着ローラ101に従動回転する。
図4に示すように、回動機構の一例であるウォームホイール118は、定着ローラ101に対して外部加熱ベルト105を回動させて当接面における定着ローラ101の移動方向と外部加熱ベルト105の移動方向の交差角度θを変更可能である。ウォームホイール118は、上流ローラ103及び下流ローラ104を一体に回動させる。制御手段の一例である制御部140は、上流ローラ103及び下流ローラ104に沿った所定の寄り移動範囲の両端で外部加熱ベルト105の寄り移動の方向を反転する方向へウォームホイール118を作動させる。制御部140は、寄り移動の方向を反転する方向へウォームホイール118を作動させた後に所定の寄り移動範囲の外側へ外部加熱ベルト105が寄り移動すると、寄り移動の方向を反転する方向へさらにウォームホイール118を作動させる。
図9に示すように、第一検出手段の一例であるフォトインタラプタ133、134は、上流ローラ103及び下流ローラ104に沿った第一の寄り位置で外部加熱ベルト105を検出する。第二検出手段の一例であるフォトインタラプタ133、134は、上流ローラ103及び下流ローラ104に沿った第一の寄り位置よりも外側の第二の寄り位置で外部加熱ベルト105を検出する。第三検出手段の一例であるフォトインタラプタ133、134は、上流ローラ103及び下流ローラ104に沿った第一の寄り位置とは反対側の第三の寄り位置で外部加熱ベルト105を検出する。第四検出手段の一例であるフォトインタラプタ133、134は、上流ローラ103及び下流ローラ104に沿った第三の寄り位置よりも外側の第四の寄り位置で外部加熱ベルト105を検出する。
図4に示すように、制御部140は、第一の寄り位置で外部加熱前記ベルト部材が検出されると、前回作動時と逆方向にモータ125を作動させて第一の交差角度θ1を設定する。制御部140は、第一の交差角度θ1の設定後に第二の寄り位置で外部加熱ベルト105が検出されると、第一の交差角度θ1の設定時と同一方向にモータ125を作動させて第一の交差角度θ1よりも絶対値の大きな第二の交差角度θ2を設定する。制御部140は、第三の寄り位置で外部加熱ベルト105が検出されると前回作動時と逆方向にモータ125を作動させて第三の交差角度θ3(=θ1)を設定する。制御部140は、第三の交差角度θ3の設定後に第四の寄り位置で外部加熱ベルト105が検出されると、第三の交差角度θ3の設定時と同一方向にモータ125を作動させて、第三の交差角度θ3よりも大きな第四の交差角度θ4(=θ2)を設定する。
図10に示すように、制御部140は、モータコントローラ51及びモータドライバ52を介してモータ125を制御して外部加熱ベルト105を寄り制御する。制御部140は、フォトインタラプタ133、135の出力に基づいて外部加熱ベルト105の寄り位置を検知する。実施例1では、寄り移動範囲の奥側位置(第1寄り位置)と手前側位置(第3寄り位置)とで設定されるステアリング量(ステアリング駆動軸203の回動端を移動させる距離)が固定値である。
実施例1では、外部加熱ベルト105の寄り位置とステアリング駆動軸203の回動端の移動量の関係を次のように設定している。
Figure 2014089276
図11に示すように、制御部140は、スタンバイ動作が開始すると(S1)、フォトインタラプタ135の出力が変化するまでモータ125を回転して、ステアリング駆動軸203の回動端の位置をホームポジションにする(S2)。
制御部140は、ハロゲンヒータ111、112、113、114への通電を開始して、定着ローラ101、加圧ローラ102、上流ローラ103、下流ローラ104の温度調整を開始する(S3)。
制御部140は、画像形成ジョブが開始すると(S4のYES)、図3に示すように、モータ210を作動させて圧力解除カム205を解除して、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に当接させる(S6)。
制御部140は、図示しない駆動源によって定着ローラ101を回転させて、外部加熱ベルト105を従動回転させる。外部加熱ベルト105は、回転に伴って上流ローラ103と下流ローラ104に沿って寄り移動を開始する(S7)。
図4に示すように、外部加熱ベルト105が矢印L方向へ寄り移動して寄り移動範囲の手前側の端部に達すると、フォトインタラプタ133、134が寄り移動範囲の手前側位置を検出する(S8のYES)。
制御部140は、寄り移動範囲の手前側位置が検出されるとモータ125を作動させて、外部加熱ベルト105を奥側に寄り移動させる方向にステアリング駆動軸203の回動端を1mm移動する(S9A)。
これにより、通常であれば、外部加熱ベルト105の手前側へ向かう寄り移動が奥側へ向かうように反転する(S10のNO)。しかし、ステアリング駆動軸203の回動端を1mm移動させても、寄り移動が奥側へ向かうように反転しない場合がある。このとき、外部加熱ベルト105がさらに手前側に寄ってきて、フォトインタラプタ133、134が寄り移動の手前側限界位置を検出する(S10のYES)。
制御部140は、寄り移動の手前側限界位置が検出されると、モータ125を回転させて、外部加熱ベルト105を奥側に寄り移動させる方向にステアリング駆動軸203の回動端をさらに1mm移動させる。ステアリング駆動軸203の回動端を合計でデフォルト値の2mm移動させることにより、外部加熱ベルト105の寄り移動を反転して、確実に奥側へ向かって寄り移動させる(S11)。
一方、図6の(a)に示すように、外部加熱ベルト105が奥側(矢印M方向)へ寄り移動して、寄り移動範囲の奥側の端部に達すると、フォトインタラプタ(133、134)が第1の寄り位置(寄り移動範囲の奥側位置)を検出する(S12のYES)。
制御部140は、第1の寄り位置が検出されると、モータ125を作動させて、外部加熱ベルト105を手前側に寄り移動させる方向にステアリング駆動軸203の回動端を1mm移動する(S13A)。
これにより、通常であれば、外部加熱ベルト105の奥側へ向かう寄り移動が手前側へ向かうように反転する(S14のNO)。しかし、ステアリング駆動軸203の回動端を1mm移動させても、寄り移動が手前側へ向かうように反転しない場合がある。このとき、外部加熱ベルト105がさらに奥側に寄ってきて、フォトインタラプタ133、134が第2の寄り位置(寄り移動の奥側限界位置)を検出する(S14のYES)。
制御部140は、第2の寄り位置が検出されると、モータ125を回転させて、外部加熱ベルト105を手前側に寄り移動させる方向にステアリング駆動軸203の回動端をさらに1mm移動させる。ステアリング駆動軸203の回動端を合計でデフォルト値の2mm移動させることにより、外部加熱ベルト105の寄り移動を反転させて、確実に手前側へ向かって寄り移動させる(S15)。
制御部140は、画像形成ジョブに含まれるすべてのプリントが終了するまで(S16のNO)、外部加熱ベルト105のステアリング制御を継続する(S8〜S15)。
制御部140は、画像形成ジョブが終了すると(S16のYES)、接離機構200を作動させて外部加熱ベルト105を定着ローラ101から離間させる(S17)。
制御部140は、離間後、モータ125を作動させて、図9の(a)に示すように、ウォームホイール118をホームポジションに移動させて、外部加熱ベルト105の交差角度θを0°に設定する(S18)。
実施例1では、定着ローラ101と外部加熱ベルト105の交差角度θを変化することで、外部加熱ベルト105の寄り移動の方向を反転する寄り制御を行う。寄り制御することで外部加熱ベルト105のベルトエッジのダメージが軽減される。定着ローラ101と外部加熱ベルト105の交差角度θを変化させる機構は、ベルト部材の張架ローラの1本を独立に傾動させてステアリング制御を行う従来の機構よりも単純かつ小型に形成される。
実施例1では、デフォルト値の±2mmを用いてステアリング駆動軸203の回動端を移動させる場合よりも、外部加熱ベルト105の寄り速度を低下させて、外部加熱ベルト105の交差角度θを変更する回数を減らすことができる。このため、外部加熱ベルト105の負担が軽減されて、外部加熱ベルト105の長寿命化を図ることが可能となる。
実施例1では、ステアリング駆動軸203の回動端を移動させる距離を短くして外部加熱ベルト105の寄り移動を反転できなかった場合には、デフォルト値の±2mmを用いて、確実に、外部加熱ベルト105の寄り移動を反転できる。このため、外部加熱ベルト105が寄り移動の限界位置を超えて寄り移動して定着装置9が緊急停止する事態を回避できる。
<実施例2>
図12は実施例2のステアリング制御のフローチャートである。実施例2の制御は、寄り移動範囲の奥側位置(第1寄り位置)と手前側位置(第3寄り位置)とで設定されるステアリング量が可変である以外は実施例1の制御と同一である。このため、図12中、実施例1の制御と共通するステップには図11と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
実施例1では、ステアリング駆動軸203の回動端を移動させる距離を±2mmから±1mmへ単純に短縮した。しかし、図7に破線で示すように、ステアリング駆動軸203の回動端をホームポジションに設定しても、実際には、外部加熱ベルト105に寄り移動が発生している。この場合、ステアリング駆動軸203の回動端を移動させる距離は、プラス方向とマイナス方向とで異ならせることが好ましい。
そこで、実施例2では、外部加熱ベルト105が第三の寄り位置から第一の寄り位置へ移動する時間と、第一の寄り位置から第三の寄り位置へ移動する時間とが近づくように第一の交差角度θ1と第三の交差角度θ3との少なくとも一方を変更する。同時に、外部加熱ベルト105が第三の寄り位置から第一の寄り位置へ移動する時間と、第一の寄り位置から第三の寄り位置へ移動する時間とを所定時間に近づけるように第一の交差角度θ1と第三の交差角度θ3とを変更する。
実施例2では、外部加熱ベルト105の寄り位置とステアリング駆動軸203の回動端の移動量の関係を次のように設定している。
Figure 2014089276
図4に示すように、制御部140は、寄り移動範囲の手前側位置でステアリング駆動軸203の回動端をF方向にシフトさせて外部加熱ベルト105の寄り移動方向を奥側へ向かう方向へ反転させる。制御部140は、同時に、手前側→奥側の移動時間Ttoのタイムカウントを開始する。制御部140は、その後、外部加熱ベルト105が奥側へ向かって寄り移動して、寄り移動範囲の奥側位置を検出すると、移動時間Ttoのタイムカウントを停止する。
制御部140は、手前側→奥側の移動時間Ttoから手前側→奥側の移動速度Vtoを演算して、メモリに保持された手前側→奥側の移動速度Vtoを更新する。
Vto=4/Tto (mm/sec)
また、手前側→奥側の移動時に設定されていたステアリング駆動軸203の回動端の移動量dtoで、メモリに保持された移動量dtoを更新する。
制御部140は、図8に示すように、移動速度Vtoと移動量dtoの交点まで、実線で示す寄り速度と移動量との関係を水平にシフトして破線の関係を求める。そして、破線で示す寄り速度と移動量との関係に基づいて目標寄り速度−Vyに相当する移動量−dyを求める。
図10を参照して図12に示すように、外部加熱ベルト105が寄り移動して寄り移動範囲の奥側位置に到達する(S12のYES)。制御部140は、計測した手前側→奥側の移動時間Ttoとその際に設定されていた移動量dtoに基づいて上記のように算出された移動距離−dy分、モータ125を作動させる(S13B)。これにより、ステアリング駆動軸203の回動端をE方向にシフトさせて外部加熱ベルト105の寄り移動方向を奥側へ向かう方向へ反転させる。
図4に示すように、制御部140は、寄り移動範囲の奥側位置でステアリング駆動軸203の回動端をE方向にシフトさせて外部加熱ベルト105の寄り移動方向を手前側へ向かう方向へ反転させる。制御部140は、同時に、奥側→手前側の移動時間Totのタイムカウントを開始する。制御部140は、その後、外部加熱ベルト105が手前側へ向かって寄り移動して、寄り移動範囲の手前側位置を検出すると、移動時間Totのタイムカウントを停止する。
制御部140は、奥側→手前側の移動時間Totから手前側→奥側の移動速度Votを演算して、メモリに保持された手前側→奥側の移動速度Votを更新する。
Vot=4/Tot (mm/sec)
また、手前側→奥側の移動時に設定されていたステアリング駆動軸203の回動端の移動量dotで、メモリに保持された移動量dotを更新する。
制御部140は、図8に示すように、移動速度Votと移動量dotの交点まで、実線で示す寄り速度と移動量との関係を水平にシフトして破線の関係を求める。そして、破線で示す寄り速度と移動量との関係に基づいて目標寄り速度Vyに相当する移動量dyを求める。
図10を参照して図12に示すように、外部加熱ベルト105が寄り移動して寄り移動範囲の手前側位置に到達する(S8のYES)。制御部140は、計測した奥側→手前側の移動時間Totとその際に設定されていた移動量dotに基づいて上記のように算出された移動距離dy分、モータ125を作動させる(S9B)。これにより、ステアリング駆動軸203の回動端をF方向に移動距離dyシフトさせて、外部加熱ベルト105の寄り移動方向を奥側へ向かう方向へ反転させる。
なお、外部加熱ベルト105の寄り移動の方向を反転させる初回においては、移動時間Tto、Totをカウントできないため、寄り移動速度Vto、Votを求められない。そのため、初回の寄り移動方向の反転においてはデフォルト移動量の±2mmを用いている。制御部140は、初回は、奥側位置か手前側位置かに応じてデフォルト移動量の±2mmとなるようにモータ125をホームポジションから規定時間作動させる。2回目以降の寄り移動方向の反転においては説明したとおりである。
実施例2では、実施例1よりも外部加熱ベルトの交差角度θを変更する回数を大幅に減らすことができるので、外部加熱ベルト105のさらなる長寿命化を図ることが可能となる。
<実施例3>
実施例1、実施例2では、デフォルト移動量を±2mmの固定値とした。寄り移動の奥側限界位置に達した場合にはステアリング駆動軸203の回動端をE方向(マイナス方向)に2mm移動させて外部加熱ベルト105の寄り移動の方向を手前側へ反転させた。寄り移動の手前側限界位置に達した場合にはステアリング駆動軸203の回動端をF方向(プラス方向)に2mm移動させて外部加熱ベルト105の寄り移動の方向を奥側へ反転させた。これに対して、実施例3では、外部加熱ベルト105の新品期間は、デフォルト移動量を±1mmとし、画像形成の累積枚数が10万枚加算されるごとにデフォルト移動量の絶対値を0.1mm増やした。
これにより、寄り移動が安定している新品期間の外部加熱ベルト105に対して、寄り移動の限界位置で作用する負荷を軽減した。
<実施例4>
実施例4の定着装置9は、記録材の種類に応じて、定着ローラ101に複数段階の周速度を設定可能である。制御部140は、定着ローラ101の周速度が高いほど、第一の交差角度θ1及び第三の交差角度θ3を小さく設定する。
また、外部加熱ベルト105は、累積使用時間が長くなるほど寄り移動が不安定になる。このため、実施例4では、外部加熱ベルト105の累積使用時間が長くなるほど、第二の交差角度θ2及び第4の交差角度θ4を大きく設定する。
また、本発明は、ベルト部材を張架する上流ローラと下流ローラの当接回転体に対する交差角度を変更してベルト部材の寄り移動を制御する限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
したがって、ローラ部材及びベルト部材の加熱方法は、ハロゲンヒータには限らない。ローラ部材及びベルト部材に誘導加熱層を設けて交番磁束により誘導加熱してもよい。本発明におけるローラ部材及びベルト部材は、加熱回転体の加熱用途には限らない。本発明は、加熱回転体の回転軸線方向の温度分布を平均化する均熱用途、加熱回転体の冷却を促進する冷却用途でも実施できる。加熱回転体は定着ローラには限らない。本発明は、記録材の画像面の裏面を加熱する加圧ローラにおいても実施できる。
像加熱装置は、定着装置の他に、半定着又は定着済画像の光沢や表面性を調整する表面加熱装置を含む。定着済画像が形成された記録材のカール除去装置も含む。画像加熱装置は、画像形成装置に組み込む以外に、単独で設置、操作される1台の装置又はコンポーネントユニットとして実施できる。画像形成装置は、モノクロ/フルカラー、枚葉型/記録材搬送型/中間転写型、トナー像形成方式、転写方式の区別無く実施できる。本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途の画像形成装置で実施できる。
9 定着装置、101 定着ローラ、102 加圧ローラ、103 上流ローラ
104 下流ローラ、105 外部加熱ベルト、108 クリーニングローラ
111、112、113、114 ハロゲンヒータ、117 加圧フレーム
118 ウォームホイール、125 モータ、126 ベアリング
128 コロ、129 寄り検知アーム、131 加圧部材
132 センサフラグ、133、134、135 フォトインタラプタ
137 シャフト、140 制御部、202 本体側板
203 ステアリング駆動軸、204 加圧ばね
205 圧力解除カム、208 中間フレーム
P 記録材、K トナー

Claims (8)

  1. 記録材に当接して回転する当接回転体と、
    複数のローラ部材に張架されて前記当接回転体との間に当接面を形成して回転するベルト部材と、
    前記当接回転体に対して前記ベルト部材を回動させて前記当接面における前記当接回転体の移動方向と前記ベルト部材の移動方向の交差角度を変更可能な回動機構と、
    前記ローラ部材に沿った所定の寄り移動範囲の両端で前記ベルト部材の寄り移動の方向を反転する方向へ前記回動機構を作動させる制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、寄り移動の方向を反転する方向へ前記回動機構を作動させた後に前記所定の寄り移動範囲の外側へ前記ベルト部材が寄り移動すると、前記寄り移動の方向を反転する方向へさらに前記回動機構を作動させることを特徴とする画像加熱装置。
  2. 記録材に当接して回転する当接回転体と、
    複数のローラ部材に張架されて前記当接回転体との間に当接面を形成して回転するベルト部材と、
    前記複数のローラ部材を一体に回動させて前記当接面における前記当接回転体の移動方向と前記ベルト部材の移動方向の交差角度を変更可能な回動機構と、
    前記ローラ部材に沿った第一の寄り位置で前記ベルト部材を検出する第一検出手段と、
    前記ローラ部材に沿った前記第一の寄り位置よりも外側の第二の寄り位置で前記ベルト部材を検出する第二検出手段と、
    前記第一検出手段が前記ベルト部材を検出すると、前回作動時と逆方向に前記回動機構を作動させて第一の交差角度を設定し、前記第一の交差角度の設定後に前記第二検出手段が前記ベルト部材を検出すると、前記第一の交差角度の設定時と同一方向に前記回動機構を作動させて前記第一の交差角度よりも絶対値の大きな第二の交差角度を設定する制御手段と、を備えることを特徴とする画像加熱装置。
  3. 前記ローラ部材に沿った前記第一の寄り位置とは反対側の第三の寄り位置で前記ベルト部材を検出する第三検出手段と、
    前記ローラ部材に沿った前記第三の寄り位置よりも外側の第四の寄り位置で前記ベルト部材を検出する第四検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第三検出手段が前記ベルト部材を検出すると前回作動時と逆方向に前記回動機構を作動させて第三の交差角度を設定し、前記第三の交差角度の設定後に前記第四検出手段が前記ベルト部材を検出すると、前記第三の交差角度の設定時と同一方向に前記回動機構を作動させて前記第三の交差角度よりも絶対値の大きな第四の交差角度を設定することを特徴とする請求項2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記制御手段は、前記第三検出手段が前記ベルト部材を検出してから前記第一検出手段が前記ベルト部材を検出するまでの時間と前記第一検出手段が前記ベルト部材を検出してから前記第三検出手段が前記ベルト部材を検出するまでの時間とが近づくように前記第一の交差角度と前記第三の交差角度との少なくとも一方を変更することを特徴とする請求項3記載の画像加熱装置。
  5. 前記制御手段は、前記第三検出手段が前記ベルト部材を検出してから前記第一検出手段が前記ベルト部材を検出するまでの時間と前記第一検出手段が前記ベルト部材を検出してから前記第三検出手段が前記ベルト部材を検出するまでの時間とを所定時間に近づけるように前記第一の交差角度と前記第三の交差角度とを変更することを特徴とする請求項4記載の画像加熱装置。
  6. 前記当接回転体は、複数段階の周速度を設定可能であって、
    前記制御手段は、前記当接回転体の周速度が高いほど、前記第一の交差角度及び前記第三の交差角度を小さく設定することを特徴とする請求項5記載の画像加熱装置。
  7. 前記制御手段は、ベルト部材の累積使用時間が長くなるほど、前記第二の交差角度を大きく設定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  8. 前記ベルト部材は、前記当接面を通じて摩擦駆動されて前記当接回転体に従動回転することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
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