JP3606008B2 - 加熱定着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録シート上に転写された未定着トナー像を加熱及び加圧し、かかるトナー像を記録シートに定着させる加熱定着装置に係り、詳細には、発熱手段が内蔵された加熱定着部材の外周面に対して外部加熱部材を適宜当接させ、かかる加熱定着部材の表面温度の低下を防止する技術の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の加熱定着装置としては、ハロゲンランプ等の発熱手段が内蔵された加熱定着ローラと、この加熱定着ローラに圧接する加圧ローラと、上記加熱定着ローラの表面温度を検出する温度センサとを備え、未定着トナー像を担持した記録シートをこれら加熱定着ローラと加圧ローラとの間に挿通させることによって、上記加熱定着ローラの表面温度によって軟化したトナーを記録シートの繊維間に浸透させ、かかる未定着トナー像を記録シートに対して強固に定着させるように構成したものが知られている。
【0003】
特に、このように構成された加熱定着装置では上記加熱定着ローラの周面をある程度の厚さの弾性体で被覆することより、かかる弾性層が加圧ローラの圧接によって歪みを生じることから、これら加熱定着ローラ及び加圧ローラが記録シートをニップする領域を比較的長く形成することができ、記録シートに担持された未定着トナー像がイエロー、シアン、マゼンタの各色トナー像の重ね合わせから形成されたカラー画像であっても、これを十分に加熱溶融して記録シートに定着させることができるといった利点を備えている。
【0004】
また、かかる弾性層に歪みを生じさせると、記録シートの表面と加熱定着ローラの表面との間に微小なスリップが発生することから、溶融したトナーが加熱定着ローラに付着する現象を防止することができ、例えばカラー画像の如く多量のトナーが記録シートに定着される場合や、薄紙の如く腰の弱い記録シートに対して画像定着を行う場合であっても、記録シートを加熱定着ローラから自ずと剥離させることができた。
【0005】
一方、この加熱定着装置では加熱定着ローラの表面温度を前述の温度センサで逐次検出しており、記録シートの挿通によって加熱定着ローラの表面温度が所定の温度以下となった場合には直ちに発熱手段を動作させ、加熱定着ローラの表面温度の低下を防止するように構成されている。しかし、加熱定着ローラを被覆する弾性層は熱伝導性が悪いことから、加熱定着ローラの表面温度の低下を検出して発熱手段を動作させたとしても、かかる発熱手段の供給する熱量が加熱定着ローラの表面に伝達されるまでには若干の時間を要する。従って、多数枚の記録シートの連続的な挿通によって加熱定着ローラの表面温度が急速に低下する場合等には、発熱手段の供給した熱量が加熱定着ローラの表面に到達する以前の時点で該加熱定着ローラの表面温度が定着不能温度にまで低下してしまう懸念があった。
【0006】
そこで、かかる問題点を解決するものとして、特開昭52−40143号公報に開示される加熱定着装置が提案されている。この加熱定着装置では、上記加熱定着ローラに隣接してやはり発熱手段を内蔵した補助加熱ローラが配設されており、加熱定着ローラの表面温度が定着可能温度を下回った場合には上記補助加熱ローラを加熱定着ローラに接触させ、以降は加熱定着ローラをその外周面側から加熱しながらトナー像の定着を行うように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記加熱定着ローラの表面温度が急速に低下するのは記録シートの挿通時に限られたことではなく、記録シートの挿通に先立って加熱定着ローラ及び加圧ローラの回転が開始されたときも、加圧ローラの表面温度によっては加熱定着ローラの表面温度は急速に低下する。例えば、長時間にわたり定着動作を行うことなく加熱定着装置を放置した後は加圧ローラの表面温度は十分に低下していることから、加熱定着ローラの回転を開始すると、かかる加熱定着ローラの表面の熱量が急速に加圧ローラによって奪い取られ、記録シートが加熱定着ローラに到達する以前の段階で、加熱定着ローラの表面温度が定着不能温度にまで低下してしまうといった問題点があった。
【0008】
また、特開平5−150679号公報には上記加圧ローラに変えて無端状の加圧ベルトを用いた加熱定着装置が提案されているが、かかる装置においては複数の搬送ローラに上記加圧ベルトが架け回されていることから、上記搬送ローラも加圧ベルトを媒介として加熱定着ローラの表面の熱量を奪い取ることとなり、前述の問題点が顕著に発生した。
【0009】
このような加熱定着ローラの回転開始直後における表面温度の低下を解決する方法としては、従来、その表面温度の降下分を予測しておき、その分だけ待機時における加熱定着ローラの表面温度を高めに設定しておくといった対策が講じられてきたが、かかる対策においては加熱定着ローラの熱劣化が促進される一方、複写機内の温度上昇や電力消費量の増加といった不都合が新たに生じてきた。
【0010】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、加熱定着部材の回転開始直後におけるその表面温度の急激な低下を防止し、以て待機時における加熱定着部材の表面温度を低く設定してもトナー像の定着不良を生じることがなく、常に高品位の定着画像を得ることが可能な加熱定着装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の加熱定着装置は、発熱手段を内蔵して回転する加熱定着部材と、この加熱定着部材に当接して回転する加圧部材と、発熱手段を有すると共に上記加熱定着部材に適宜当接してその外周面を外部から加熱する外部加熱部材とを備え、上記加熱定着部材と加圧部材との間に記録シートを挿通させて未定着トナー像の定着を行う加熱定着装置を前提とし、上記外部加熱部材として、上記加熱定着部材の回転開始から記録シートの挿通開始時まで加熱定着部材に当接する第1の外部加熱部材と、記録シートの挿通開始後に加熱定着部材に当接する第2の外部加熱部材とを設け、第2の外部加熱部材の熱容量を第1の外部加熱部材のそれよりも小さく設定したことを特徴とするものである。
【0012】
このような技術的手段によれば、加熱定着部材の回転開始から記録シートの挿通開始時までは第1の外部加熱部材が加熱定着部材に当接しているので、加熱定着部材の回転開始に伴ってその表面の熱量が加圧部材に奪い取られる場合であっても、かかる第1の外部加熱部材の保有する熱量が加熱定着部材に与えられ、加熱定着部材の表面温度の低下を防止することができる。また、同様にして、記録シートの挿通開始後は第2の外部加熱部材が加熱定着部材に当接しているので、記録シートの挿通に伴って加熱定着部材の表面の熱量が記録シートに奪い取られる場合であっても、かかる第2の外部加熱部材の保有する熱量が加熱定着部材に与えられ、加熱定着部材の表面温度の低下を防止することができる。
【0013】
ここで、記録シートが加熱定着部材から奪い取る熱量は加圧部材が加熱定着部材から奪い取る熱量よりも小さく、しかも記録シートの挿通による加熱定着部材の表面温度の低下は記録シートの挿通間隔に同期して周期的に発生する。この点に関し、本発明では第2の外部加熱部材の熱容量を第1の外部加熱部材の熱容量よりも小さく設定していることから、第2の外部加熱部材の表面温度はその内蔵する発熱手段によって直ちに昇温し易く、加熱定着部材の表面の熱量が記録シートの挿通によって繰り返し奪い取られる場合であっても、これに即応して加熱定着部材の表面温度の低下を防止することができるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の加熱定着装置を詳細に説明する。
図1は本発明を適用可能な加熱定着装置の実施例を示すものである。同図に示すように、この加熱定着装置は、ヒータとしてのハロゲンランプ11を内蔵した加熱定着ローラ(加熱定着部材)1と、この加熱定着ローラ1の周面の一部に巻き付くようにして圧接され、かかる加熱定着ローラ1と相俟って記録シート6を挟み込むニップ領域を形成する無端状の加圧ベルト(加圧部材)2と、かかるニップ領域の終端部において上記加圧ベルト2の内側から加熱定着ローラ1に圧接する圧力ローラ3と、やはり上記ニップ領域内において加熱定着ローラ1に圧接し、未定着トナー像5の記録シート6に対する定着を促進する補助加圧パッド4と、やはりヒータとしてのハロゲンランプ71a,71bを内蔵すると共に上記加熱定着ローラ1に適宜当接する第1外部加熱ローラ7a及び第2外部加熱ローラ7bとから構成され、未定着トナー像5を担持した記録シート6が上記加熱定着ローラ1と加圧ベルト2の間に挿通されるようになっている。
【0015】
先ず、上記加熱定着ローラ1は金属製コア12の周囲を弾性体層13で被覆すると共に、かかるコア12の内部に出力650Wのハロゲンランプ11を収容したものであり、上記コア12としては熱伝導性に優れたアルミニウム製円筒体が用いられている。上記弾性体層13は耐熱性を備えた下地層13aと溶融したトナーの付着を防止するためのトップコート層13bとからなり、下地層13aにはHVT(High Temperature Vulcanization)シリコーンゴムが、トップコート層13bにはRVT(Room Temperature Vulcanization)シリコーンゴムが夫々用いられ、下地層13aに対してトップコート層13bをディップコートすることで加熱定着ローラ1の周面を鏡面に近い表面状態に保たれている。また、この加熱定着ローラ1には図示外の駆動モータが接続されており、所定の角速度で回転駆動されるようになっている。
【0016】
この加熱定着ローラ1の表面温度は常に温度センサ8によって検出されており、マイクロコンピュータからなる図示外の制御部は該検出温度に基づいて上記ハロゲンランプ11の点灯を制御し、加熱定着ローラ1の表面温度を常に所定の制御温度に維持するようになっている。
【0017】
また、加熱定着ローラ1の周面にはオイル供給装置9によってシリコンオイル91が均一に塗布されるようになっており、上記ニップ領域において加熱され溶融したトナー5の加熱定着ローラ1への付着を可及的に防止し得るようになっている。
【0018】
一方、上記加圧ベルト2はポリイミドフィルムからなる基材の上に弾性層を設けると共に、かかる弾性層の上にフッ素ゴムからなる離型層を設けたものであり、上記圧力ローラ3を含む3本のステンレス製ローラ3,21,22に対して架け回されると共に、加熱定着ローラ1の回動に連れ回されて自在に回転するように構成されている。この加圧ベルト2が架け回された圧力ローラ3はコイルスプリング31によって加熱定着ローラ1の中心へ向け付勢されており、これによって圧力ローラが当接した加熱定着ローラの弾性体層にはその内径に向かう歪みが生じている。
【0019】
一方、上記補助加圧パッド4は圧力ローラ3よりもニップ領域の始端部側に隣接配設され、加圧ベルト2の加熱定着ローラ1に対する圧接力を向上させるべく、かかる加圧ベルト2の裏面側から加熱定着ローラ1に圧接している。この補助加圧パッド4はステンレス製の基材41の上にシリコンゴムからなる弾性層42を設けたものであり、やはりコイルスプリング43によって加熱定着ローラ1の中心に向け付勢されている。
【0020】
また、上記第1外部加熱ローラ7a及び第2外部加熱ローラ7bは、夫々、500Wのハロゲンランプ71a,71bを内蔵したステンレス製円筒ローラであり、温度センサ(図示せず)で検出した表面温度に基づいて上記ハロゲンランプ71a,71bの点灯を制御することで、その表面温度が常に所定の値となるようにコントロールされている。但し、第1外部加熱ローラ7aの肉厚は3mm、第2外部加熱ローラ7bの肉厚は0.1mmであり、前者に比べて後者の方が肉厚の薄い分だけ熱容量が小さく設定されている。
【0021】
図2に示すように、これら外部加熱ローラ7a,7bはその両軸端が耐熱性樹脂の軸受部材73,73によって回転自在に支承されると共に、かかる軸受部材73に連結したスプリング74によって常時加熱定着ローラ1と当接する方向へ付勢されており、ソレノイド75を駆動させることにより加熱定着ローラ1から離間するようになっている。
【0022】
そして、以上のように構成された本実施例の画像定着装置においては、上記加熱定着ローラ1と加圧ベルト2との圧接によって形成されたニップ領域に対して記録シート6を挿通させると、かかる記録シート6に担持されていた未定着トナー像5が加熱・加圧されて記録シート6に定着され、更にかかるニップ領域の終端部で上記圧力ローラ3を加熱定着ローラ1に圧接させたことにより、剥離爪等の強制的な剥離手段を用いることなく、ニップ領域を通過した記録シート6を加熱定着ローラ1から自然と剥離させることができるようになっている。
【0023】
次に、本実施例の加熱定着装置の具体的制御手順を図4及び図5のフローチャートに沿って説明する。
【0024】
先ず、図4に示すように、この加熱定着装置が搭載された電子写真複写機の主電源を投入すると(ST1)、加熱定着ローラ1、第1外部加熱ローラ7a及び第2外部加熱ローラ7bの表面温度が各温度センサによって夫々検出され(ST2)、上記制御部はこれらの検出温度が各々のローラの設定温度よりも低いか否かをチェックすると共に(ST3)、低いと判断した場合には内蔵するハロゲンランプ11,71a,71bの点灯を指示する(ST4)。この後も、上記制御部はこれら加熱定着ローラ1、第1及び第2外部加熱ローラ7a,7bの表面温度が設定温度に達したか否かを逐次チェックし(ST3)、達していると判断された場合にはハロゲンランプ11,71a,71bを消灯した後に(ST5)、複写可能信号を複写機の制御部に対して出力し(ST6)、複写開始信号の入力待ちの状態となる(ST7)。
【0025】
上記制御部は複写開始信号の入力を待っている間も各ローラ1,7a,7bが夫々の設定温度を下回っていないか否かをチェックし(ST8)、下回ったと判断される場合には内蔵するランプの点灯を指示する一方(ST9)、上回ったと判断される場合には各ランプの消灯を指示する(ST10)。これにより、加熱定着ローラ1、第1及び第2外部加熱ローラ7a,7bの表面温度は夫々の設定温度の近辺に保たれる。
【0026】
この後、上記制御部は複写開始信号が入力されたと判断されると(ST7)、ソレノイド75を駆動して第1外部加熱ローラ7aを加熱定着ローラ1に当接させると共に(ST11)、加熱定着ローラ1の駆動開始を指示する(ST12)。
【0027】
加熱定着ローラ1の駆動が開始されると、加熱定着ローラ1はその熱量を加圧ベルト2やこのベルト2を架け回しているローラ21,22、あるいはオイル供給装置9に奪い取られることから、その表面温度は急速に低下していく。しかし、この実施例では加熱定着ローラ1の駆動開始と同時に第1外部加熱ローラ7aを加熱定着ローラ1の外周面に当接させており、しかも待機時における第1外部加熱ローラ7aの表面温度は加熱定着ローラ1の表面温度(120〜150°C)よりも10〜20°C高くに保たれていることから、第1外部加熱ローラ7aが加熱定着ローラ1に当接して以降は、かかる第1外部加熱ローラ7aの熱量が加熱定着ローラ1の外周面に対して与えられる。
【0028】
特に、この実施例では第1外部加熱ローラ7aの肉厚を3mmと厚めに形成してその熱容量を大きく設定していることから、加圧ベルト2等に奪い取られる熱量に見合った熱量を第1外部加熱ローラ7aから加熱定着ローラ1に与えることができるので、加熱定着ローラ1の駆動開始によってその表面温度が極端に落ち込むことがなく、記録シート6の挿通前に加熱定着ローラ1の表面温度が定着不能温度にまで低下するのを効果的に防止することができるものである。
【0029】
一方、加熱定着ローラ1の駆動が開始されると、上記制御部は定着装置の入口側に設けられたシート検出センサ(図示せず)の信号をチェックし、記録シート6が加熱定着ローラ1と加圧ベルト2の間に突入したか否かを判断する(ST13)。その結果、突入したと判断された場合には、図3に示すように、第1外部加熱ローラ7aを加熱定着ローラ1から離間させ(ST14)、これに代えて第2外部加熱ローラ7bを加熱定着ローラ1へ当接させる(ST15)。そして、以降は第2外部加熱ローラ7bを加熱定着ローラ1に当接させたままの状態で記録シート6を定着装置に挿通させ、トナー像5を記録シート6に対して定着する。
【0030】
記録シート6が挿通されて加熱定着ローラ1の表面温度が低下すると、かかる加熱定着ローラ1に対して第2外部加熱ローラ7bから熱量が流入し、第2外部加熱ローラ7bの表面温度も低下する。従って、記録シート6の挿通の度毎に加熱定着ローラ1の表面温度が低下するのを防止するためには、第2外部加熱ローラ7bの表面温度が記録シート6の挿通の合間に速やかに設定温度まで回復することが必要である。この点に関し、本実施例では第2外部加熱ローラ7bの肉厚(0.1mm)を極めて薄く形成してその熱容量を小さく設定していることから、かかるローラ7bの内部でハロゲンランプが供給した熱量は直ちに該ローラ7bの外周面にまで伝熱される。従って、記録シート6の挿通に伴って一旦低下した第2外部加熱ローラ7bの表面温度は、記録シート6の挿通の合間に速やかに回復するので、記録シート6の挿通の度毎に加熱定着ローラ1の外周面に対して十分な熱量を与えることができ、加熱定着ローラ1の表面温度の低下を効果的に防止することができるものである。
【0031】
このようにして第2外部加熱ローラ7bを加熱定着ローラ1に当接させた状態で記録シート6を挿通させた後、制御部は複写作業が全て終了したか否かをチェックする(ST16)。そして、全ての複写作業が終了したと判断された場合には第2外部加熱ローラ7aを加熱定着ローラ1から離間させ(ST17)、加熱定着ローラ1の駆動を停止した後(ST18)、前述のST2に戻り、再び設定温度に基づいて加熱定着ローラ1、第1及び第2外部加熱ローラ7a,7bの表面温度をコントロールする。
【0032】
図6は時経過に伴う加熱定着ローラ1の表面温度の変化を実際に計測した結果を示すものであり、分図(a)は外部加熱ローラ7a,7bを用いなかった場合の変化を、分図(b)は第1外部加熱ローラ7aのみを加熱定着ローラ1に当接させた状態で定着動作を行った場合の変化を、分図(c)は第1及び第2外部加熱ローラ7a,7bを用いた本実施例の場合の変化を示している。
【0033】
外部加熱ローラ7a,7bを用いずに定着動作を行った場合、加熱定着ローラ1の駆動が開始されると、かかる加熱定着ローラ1の表面温度は急激に低下するが、第1外部加熱ローラ7aを当接させた状態で加熱定着ローラ1を駆動すると、駆動直後に加熱定着ローラ1の表面温度が急速に低下する現象は改善された。但し、第1外部加熱ローラ1は熱容量が大きく、一旦加熱定着ローラ1に熱量を奪われた後は表面温度が回復し難いことから、記録シート6の挿通の度に生じる加熱定着ローラ1の表面温度の変動は余り改善されなかった。
【0034】
これに対し、第1外部加熱ローラ7aと第2外部加熱ローラ7bとを使い分けた本実施例の加熱定着装置では、記録シート6の挿通前は熱容量の大きな第1外部加熱ローラ7aで加熱定着ローラ1を加熱し、記録シート6の挿通開始以降は熱容量の小さな第2外部加熱ローラ7bで加熱定着ローラ1を加熱するように構成したので、加熱定着ローラ1の駆動開始直後におけるその表面温度の低下が改善されると共に、記録シート6の挿通の度に生じる加熱定着ローラ1の表面温度の変動も改善され、常に加熱定着ローラ1の表面温度を略一定に保つことができた。
【0035】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の加熱定着装置によれば、上記加熱定着部材の回転開始から記録シートの挿通開始時までは比較的熱容量の大きな第1の外部加熱部材を加熱定着部材に当接させる一方、記録シートの挿通開始後は比較的熱容量の小さな第2の外部加熱部材を加熱定着部材に当接させるようにしたので、加熱定着部材の駆動開始直後におけるその表面温度の急速な低下を効果的に防止することができると共に、記録シートの挿通開始後における周期的な表面温度の変動をも抑えることができ、常に加熱定着部材の表面温度を略一定に保持して高品位の定着画像を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱定着装置の実施例を示す概略図である。
【図2】実施例に係る外部加熱部材の構造を示す概略図である。
【図3】実施例に係る加熱定着装置において第1外部加熱ローラを加熱定着ローラから離間させ、第2加熱ローラを加熱定着ローラに当接させた状態を示す概略図である。
【図4】実施例に係る外部加熱ローラの駆動制御を示す第1のフローチャートである。
【図5】実施例に係る外部加熱ローラの駆動制御を示す第2のフローチャートである。
【図6】時経過に伴う加熱定着ローラの表面温度の変化を実際に計測した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…加熱定着ローラ(加熱定着部材)、2…加圧ベルト(加圧部材)、5…トナー像、6…記録シート、7a…第1外部加熱ローラ、7b…第2外部加熱ローラ、11…ハロゲンランプ(発熱手段)
Claims (1)
- 発熱手段を内蔵して回転する加熱定着部材と、この加熱定着部材に当接して回転する加圧部材と、発熱手段を有すると共に上記加熱定着部材に適宜当接してその外周面を外部から加熱する外部加熱部材とを備え、上記加熱定着部材と加圧部材との間に記録シートを挿通させて未定着トナー像の定着を行う加熱定着装置において、
上記外部加熱部材として、上記加熱定着部材の回転開始から記録シートの挿通開始時まで加熱定着部材に当接する第1の外部加熱部材と、記録シートの挿通開始後に加熱定着部材に当接する第2の外部加熱部材とを設け、第2の外部加熱部材の熱容量を第1の外部加熱部材のそれよりも小さく設定したことを特徴とする加熱定着装置。
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