JPH10268681A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH10268681A
JPH10268681A JP7112497A JP7112497A JPH10268681A JP H10268681 A JPH10268681 A JP H10268681A JP 7112497 A JP7112497 A JP 7112497A JP 7112497 A JP7112497 A JP 7112497A JP H10268681 A JPH10268681 A JP H10268681A
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JP
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fixing
roller
fixing belt
heat
belt
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JP7112497A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Hirai
和政 平井
Shigeo Kurotaka
重夫 黒高
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、定着ベルトの表面温度が転写材剥
離後に所定の定着温度に回復するのに時間がかかるとい
う課題を解決しようとするものである。 【解決手段】 この発明は、定着ローラ2及び加熱ロー
ラ1に張架された無端状定着ベルト3と、定着ローラ2
と定着ベルト3を介して対向して設けられた加圧ローラ
4と備え、定着ベルト3と加圧ローラ4により第1定着
工程部分Aが形成され、定着ベルト3を介して定着ロー
ラ2と加圧ローラ4により第2定着工程部分Bが形成さ
れ、加熱ローラ1と定着ベルト3の裏面に接触して加熱
ローラ1からの熱を定着ベルト3に供給する熱供給部材
11を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、プリンタ、
ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる定着装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画
像形成装置は、感光体や中間転写体などの像担持体の上
にトナー像を形成し、このトナー像を転写手段により転
写紙やOHPシートなどの転写材に転写して定着装置に
より定着している。この定着装置は従来から熱ローラ定
着装置が用いられている。熱ローラ定着装置は、定着ロ
ーラと加圧ローラとが圧接されて回転駆動部により互い
に逆の方向に回転駆動され、定着ローラは内部に配設さ
れたヒータにより加熱される。転写紙やOHPシートな
どの転写材は定着ローラと加圧ローラとのニップ部を通
して搬送され、転写材上のトナー像が定着ローラ及び加
圧ローラによる加熱及び加圧により転写材に定着され
る。
【0003】ところが、この熱ローラ定着装置は、定着
ローラと加圧ローラとのニップ部の幅に限界があり、省
エネルギーを考慮して低温定着を実現しようとした場
合、つまり、定着温度を低い温度にして転写材上のトナ
ー像を転写材に定着しようとした場合、転写材が定着ロ
ーラと加圧ローラとのニップ部を通る時間(ニップ時
間)を長くするのに定着ローラと加圧ローラの線速度を
低くしなければならず、高速化が困難である。
【0004】また、定着ローラは内部のヒータから熱供
給を受けて表面が高温に保たれており、ニップ時間の増
加によるトナーの温度上昇率が高く、トナーの定着上限
温度であるホットオフセット温度(ホットオフセット現
象が発生する温度)が低くなるので、定着離型性温度幅
(転写材上のトナー像と定着ローラとの離型性が良い定
着温度の幅)の余裕度が小さくなる不具合があった。
【0005】そこで、上記した熱ローラ定着装置の不具
合を解消する目的で、定着ベルトを用いて構成したベル
ト定着装置が例えば特開平6ー318001号公報に記
載されている。このベルト定着装置は、定着ローラと加
熱ローラ間にベルト主体の表面に離型層を有する無端状
の定着ベルトを張設し、該定着ベルトを介して下方から
該定着ローラを押圧する加圧ローラを設けて該定着ベル
トと該加圧ローラ間にニップ部を構成し、該加熱ローラ
と該ニップ部間における該定着ベルトの下方の近接位置
において記録媒体支持体を設けて該定着ベルトとの間に
略直線状の加熱通路を形成し、該定着ベルトの1cm2
当りの熱容量を0.002〜0.025cal/℃とし
て成ることを特徴とする電子写真装置用定着装置であ
る。
【0006】このベルト定着装置では、転写材上のトナ
ー像の加熱通路における予熱効果でニップ部の定着温度
を低くすることができ、また、熱容量の小さい定着ベル
トの自己冷却作用によりトナーの温度を過度に高めるこ
となくトナーと定着ベルトとの離型性をよくし、オイル
レスまたは定着ベルトへの微量オイル塗布によってオフ
セットのない定着画像を得ることができる。
【0007】次に、熱ローラ定着装置に対するベルト定
着装置の利点について図9及び図10を参照して説明す
る。図9は熱ローラ定着装置のニップにおける、ニップ
時間とともに変化する定着ローラ、トナー、転写紙の各
層内非定常温度分布状態を示す。熱ローラ定着装置で
は、定着ローラ21は芯金21a上にシリコンゴムの層
21bが設けられたものからなり、この定着ローラ21
は芯金21aの内部からヒータにより常に一定の熱量が
供給されるという仮定のもとにおいて、始めは定着ロー
ラ21が一定の温度T0に保たれている。また、Ta
は、始めに転写紙22上のトナー23と転写紙22が一
定に保たれている温度を示しており、通常は室温(25
℃)である。
【0008】各層内温度分布は、転写紙22とトナー2
3が、定着ローラ21と加圧ローラ24とで形成される
ニップ部内に進入した直後には一定の温度T0と結ぶ温
度分布曲線t1の温度分布をなし、時間が経過するにつ
れてt2、t3のように変化していく。この時、定着ロ
ーラ21のシリコンゴム層21bと転写紙22上のトナ
ー層23との境界面は一定の温度T1(トナー23の上
面温度に相当する)を維持している。
【0009】一方、時間の経過と共に定着ローラ21か
らトナー層23の内部に熱が伝わり、トナー23と転写
紙22との境界温度Tf(トナー23の下面温度に相当
する)が上昇する。ニップ時間が十分に長いと、その後
は各層内温度分布がt4のような経過をたどり、シリコ
ンゴム層21bと転写紙22上のトナー23との境界の
温度T1は上昇していき、また、境界温度Tfも上昇し
ていく。
【0010】一方、上記ベルト定着装置では、ニップ部
内で加熱源が無い場合には定着ベルトの表面は転写紙に
熱を奪われて時間の経過とともに温度が低下するという
定着ベルトの自己冷却作用が行われる。従って、上記し
た境界温度Tfは時間の経過とともに上昇するが、境界
温度T1に関しては下がることはあっても上昇すること
はない。
【0011】ここで、ホットオフセット現象は、定着ロ
ーラ21と接触するトナー23界面において、その界面
接着力がトナーの溶融時の粘弾性変化に伴う凝集力を上
回った時に起こる。すなわち、ホットオフセット現象は
定着ローラ21のシリコンゴム層21bとトナー23と
の界面温度でもある境界温度T1の大きさが影響する。
また、定着は、転写紙22と接触するトナー23界面に
おいて、その境界接着力がトナーの溶融時の粘弾性変化
に伴う凝集力を上回った時に可能になる。すなわち、定
着はトナー23と転写紙22との界面温度でもある境界
温度Tfの大きさが影響する。
【0012】次に、図10は熱ローラ定着装置とベルト
定着装置との定着温度特性を示す。図10において、横
軸はニップ時間、縦軸は定着温度であり、熱ローラ定着
装置の定着ローラの表面温度を細い実線で表し、ベルト
定着装置の定着ベルト表面温度を太い実線で表し、ま
た、熱ローラ定着装置のトナー温度を細い破線で表し、
ベルト定着装置のトナー温度を太い破線で表す。
【0013】図10から分かるように、トナーが定着可
能である温度領域(定着領域)においては、ニップ時間
の増加につれて、熱ローラ定着装置ではトナーの温度が
急激に増加するものの、ベルト定着装置では上述した定
着ベルトの自己冷却作用により境界温度T1の上昇を防
ぐことができ、トナーの温度上昇がゆるやかとなる。こ
れにより、ニップ時間を増やすことができる場合におい
ては、ベルト定着装置の方が熱ローラ定着装置よりもト
ナーのオフセットに対して余裕度があることが分かる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のベルト定着
装置では、トナーを予熱する工程がトナーを雰囲気予熱
する工程であるので、高速時にトナーの予熱を十分に行
えない問題点があった。また、定着ベルトの表面温度を
設定温度まで上昇させる手段が定着ベルトを加熱ローラ
で加熱する部分のみであるので、転写紙をニップ部に通
す通紙時における定着ベルトの表面温度がかなり低下し
てしまい、定着ベルトの表面温度が所定の定着温度に回
復するのに時間がかかる問題点があった。
【0015】本発明は、転写材がニップ部を通った後の
定着ベルト表面温度の回復を速くすることができ、定着
ベルトのたわみ発生に拘らず熱供給部材と加熱ローラ及
び定着ベルトの裏面とを確実に接触させることができ、
転写材が通らない領域の過度の温度上昇を防ぐことがで
き、定着ベルト表面温度の回復を速くする際の熱効率を
良くすることができる定着装置を提供することを目的と
する。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、定着ローラ及び加熱ローラ
と、この定着ローラ及び加熱ローラに張架された無端状
定着ベルトと、前記定着ローラと前記定着ベルトを介し
て対向して設けられた加圧ローラとを備え、前記定着ベ
ルトと前記加圧ローラにより形成される第1定着工程部
分と、前記定着ベルトを介して前記定着ローラと前記加
圧ローラにより形成される第2定着工程部分とで定着工
程を行う定着装置において、前記加熱ローラと前記定着
ベルトの裏面に接触し前記加熱ローラからの熱を前記定
着ベルトに供給する熱供給部材を設けたものであり、転
写材がニップ部を通った後に加熱ローラから熱供給部材
を介して定着ベルトに熱を供給して定着ベルトを予熱す
ることができ、定着ベルト表面温度の回復を速くするこ
とができる。
【0017】請求項2に係る発明は、請求項1記載の定
着装置において、前記熱供給部材が弾性体であるもので
あり、定着ベルトのたわみ発生に拘らず熱供給部材と加
熱ローラ及び定着ベルトの裏面とを確実に接触させるこ
とができ、転写材がニップ部を通った後の定着ベルト表
面温度の回復を確実に速くすることができる。
【0018】請求項3に係る発明は、請求項1または2
記載の定着装置において、前記熱供給部材が、前記加熱
ローラ及び前記定着ベルトの転写材通過領域において、
使用する転写材の通過幅に対応して前記加熱ローラ及び
前記定着ベルトに接触するものであり、転写材が通らな
い領域の過度の温度上昇を防ぐことができる。
【0019】請求項4に係る発明は、定着ローラ及び加
熱ローラと、この定着ローラ及び加熱ローラに張架され
た無端状定着ベルトと、前記加熱ローラの内部に設けら
れた定着ベルト加熱用ヒータと、前記定着ローラと前記
定着ベルトを介して対向して設けられた加圧ローラとを
備え、前記定着ベルトと前記加圧ローラにより形成され
る第1定着工程部分と、前記定着ベルトを介して前記定
着ローラと前記加圧ローラにより形成される第2定着工
程部分とで定着工程を行う定着装置において、前記加熱
ローラと前記定着ベルトの裏面に接触し前記加熱ローラ
からの熱を前記定着ベルトに供給する熱供給部材を設
け、この熱供給部材の、前記加熱ローラ及び前記定着ベ
ルト裏面との接触部以外の外周を覆う部材を断熱材で構
成したものであり、加熱ローラから熱供給部材を介して
定着ベルト裏面に伝わる熱の放熱等による損失を無くす
ことができ、定着ベルト表面温度の回復を速くする際の
熱効率を良くすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施形態を示
す。この第1実施形態は、請求項1に係る発明の一実施
形態であり、ベルト定着装置の一実施形態である。この
第1実施形態は、加熱ローラ1、定着ローラ2、定着ベ
ルト3、加圧ローラ4、ハロゲンヒータからなる定着ベ
ルト加熱用ヒータ5、ガイド板6、サーミスタからなる
温度検知素子7,8、加圧バネ9,10からなる加圧手
段、熱供給部材11から主に構成されている。
【0021】定着ベルト3は加熱ローラ1及び定着ロー
ラ2に張架され(所定の張力で架設され)、加圧ローラ
4は定着ベルト3を介して定着ローラ2を押圧するとと
もに定着ベルト3に圧接する。加熱ローラ1、定着ロー
ラ2、定着ベルト3及び加圧ローラ4は図示しない回転
駆動部により回転駆動されて図示矢印方向へ回転する。
ハロゲンヒータ5は、加熱ローラ1の内部に配設され、
加熱ローラ1を加熱する。
【0022】加熱ローラ1は、装置の立ち上がり時間を
短縮するために、小径かつ薄肉の金属パイプを使用して
低容量化してある。この金属パイプは、例えばアルミニ
ウム、鉄あるいはステンレススチール等で構成されたも
のが用いられるが、この第1実施形態では、加熱ローラ
1としては、直径30mm、暑さ3mmのアルミニウム
製のものを用いている。
【0023】定着ローラ2は金属製の芯金2a上に耐熱
弾性部材層2bを設けたものであり、芯金2aの直径が
32mm、耐熱弾性部材層2bの厚さが4mm、定着ロ
ーラ2の外周の直径が40mmである。芯金2aは、ア
ルミニウム製のものである。耐熱弾性部材層2bは、シ
リコンスポンジゴムからなる耐熱弾性部材で、ローラ硬
度がアスカーCで30°のものを用いている。定着ベル
ト3は、ニッケル電鋳シートの上にシリコンゴム層を設
けたものからなる。この第1実施形態では、定着ベルト
3は、ニッケル電鋳シートの厚さが40μm、シリコン
ゴム層の厚さが150μmである。
【0024】加圧ローラ4は、金属製の芯金4aと、耐
熱弾性部材層4bとからなり、金属製の芯金4a上に耐
熱弾性部材層4bを設けて構成している。この第1実施
形態では、加圧ローラ4は、芯金4aの直径が48mm
で、耐熱弾性部材層4bの直径が1mmであり、加圧ロ
ーラ4の外周の直径が50mmである。芯金4aは、ア
ルミニウム製のものである。耐熱弾性部材層4bとして
は、シリコンゴム系のソリッドゴムで、ローラ硬度がア
スカーCで42°のものを用いている。
【0025】ハロゲンヒータ5は、加熱ローラ1の内部
に設けられたハロゲンランプからなる。ガイド板6は、
定着ベルト3と加圧ローラ4との間にトナー像12を担
持した転写材としての転写紙13を導入・案内するため
に、定着ベルト3と加圧ローラ4とに近接した転写材搬
送方向上流側に設けられている。サーミスタ7は加熱ロ
ーラ1を介して定着ベルト3の表面温度を検知し、サー
ミスタ8は加圧ローラ4の表面温度を検知する。この第
1実施形態の定着装置においては、サーミスタ7により
検知された定着ベルト3の表面温度及びサーミスタ8に
より検知された加圧ローラ4の表面温度に基づいて、図
示しない温度制御手段としての制御回路でハロゲンヒー
タ5を随時フィードバック制御することによって、定着
ベルト3の表面温度及び加圧ローラ4の表面温度を後述
するような略一定の温度にそれぞれ保持するように設定
されている。
【0026】加圧バネ9は、定着ベルト3を所定の張力
で張架すべく、従動ローラとしての加熱ローラ1の軸部
の両端に一対配設されて加熱ローラ1を加圧している。
加圧バネ10は、加圧ローラ4を所定の付勢力で押圧す
べく、加圧ローラ4の軸部の両端に一対配設されて加圧
ローラ4を加圧している。この加圧バネ10により、加
圧ローラ4が、定着ベルト3を介して定着ローラ2を押
圧する向きに付勢されている。なお、加圧ローラ4のサ
ーミスタ8が当接する部分より上部の近傍には、第2ニ
ップ部Bを通過してきた転写紙13を加圧ローラ4から
剥離するための分離爪(図示せず)が配設されている。
【0027】この第1実施形態の定着装置は画像形成装
置に用いられ、この画像形成装置は感光体や中間転写体
などの像担持体の上にトナー像を形成して該トナー像を
転写手段により転写材としての転写紙13に転写した後
に第1実施形態の定着装置により転写紙13上のトナー
像12を転写紙13に定着して転写紙13を排出する。
転写紙13上のトナー12としては例えばポリエステル
系のものが用いられ、転写紙13としては厚さ100μ
m程度の普通紙が用いられる。
【0028】熱供給部材11は、アルミニウム製のもの
であり、加熱ローラ1及び定着ベルト3に対して両端部
がそれぞれ軸方向(紙面に垂直な方向:加熱ローラ1及
び定着ベルト3の幅方向)に270mm、転写紙13の
搬送方向(軸方向に垂直な方向)に10mm程度の幅で
接触するように設けられている。なお、加熱ローラ1と
熱供給部材11とが接触する面については、摩擦係数の
小さい部材、例えばフッ素系の樹脂材料をコーティング
したり、またはシート状のものを加熱ローラ1と熱供給
部材11との間に介在させたりすることによって、加熱
ローラ1と熱供給部材11との間の摩擦力を低くするよ
うにすることも可能である。
【0029】定着ベルト3と加圧ローラ4とが圧接する
部分は第1定着工程を行う第1ニップ部Aを形成し、加
圧ローラ4が定着ベルト3を介して定着ローラ2を押圧
する部分(定着ローラ2上で定着ベルト3と加圧ローラ
4とが圧接する部分)は第2定着工程を行う第2ニップ
部Bを形成する。第1ニップ部A及び第2ニップ部Bの
長さはそれぞれ10mm程度に設定されている。第2ニ
ップ部Bのニップ面圧は1.5Kg/cm2程度に設定
されている。
【0030】この第1実施形態の定着装置を用いた画像
形成装置においては、例えば、電子写真プロセスによ
り、感光体からなる像担持体が帯電手段により均一に帯
電されて露光手段により露光されることで静電潜像が形
成され、この感光体上の静電潜像が現像装置により現像
されてトナー像となる。この感光体上のトナー像は給紙
装置から給紙された転写紙13へ転写手段により転写さ
れることで転写紙13がその転写されたトナー像12を
担持し、このトナー像12を担持した転写紙13がガイ
ド板6により案内されつつ第1ニップ部Aへ搬送されて
くる。
【0031】このとき、サーミスタ7により加熱ローラ
1を介して検知される定着ベルト3の加熱部分の表面温
度は約140℃に設定されている。一方、加圧ローラ4
の表面温度は加圧ローラ4の定着ベルト3との接触、回
転により110℃程度になっており、加熱ローラ1、定
着ローラ2、定着ベルト3及び加圧ローラ4はそれぞれ
図示矢印で示す方向に回転している。
【0032】転写紙13が第1ニップ部Aを通過する際
には、転写紙13上のトナー12は、定着ベルト3から
与えられた熱により徐々に溶融し、転写紙13の表面に
仮定着される。定着ベルト3自体は、その熱源である加
熱ローラ1から離れていくため、放熱による自己冷却作
用によりその温度が下がっていく。転写紙13が第2ニ
ップ部Bを通過する際には、転写紙13上のトナー12
は定着ベルト3から与えられた熱により完全に転写紙1
3に定着され、転写紙13が第2ニップ部Bの出口で定
着ベルト3から剥離される。このとき、先述したよう
に、定着ベルト3は、自己冷却作用によりその表面温度
が120℃以下になる程度まで低下しており、トナー1
2との界面温度が上昇することがないので、トナー12
の定着ベルト3へのホットオフセットが防げる。
【0033】この定着装置において、熱供給部材11が
無い場合には、先述のように第2ニップ部Bを通過した
定着ベルト3の表面温度は、定着ベルト3の自己冷却作
用と、定着ベルト3がトナー12及び転写紙13に熱を
奪われることにより、120℃程度に低下している。特
に、クィックスタートを狙って、定着ベルト3が回転を
開始して間もなく転写紙13が通紙されるような場合に
は、第2ニップ部B出口の定着ベルト3の表面温度は1
20℃以下になることもある。
【0034】このように定着工程で低下した定着ベルト
3の表面温度はサーミスタ7で検知されるものの、この
温度検知時にはヒータ6が点灯していないので、表面温
度の低下した定着ベルト3はそのまま第1ニップ部Aに
進入し、次の定着工程を行うことになる。しかし、定着
ベルト3の表面温度が設定温度よりも低いままで定着工
程を行うと、定着ベルト3からトナー12に十分な熱量
を与えることができなくなり、トナー12が不完全な溶
融状態となって定着不良またはコールドオフセットが発
生しやすくなる不具合がある。
【0035】この第1実施形態の定着装置では、加熱ロ
ーラ1の昇温と同時に熱供給部材11も昇温し、加熱ロ
ーラ1に接触している熱供給部材11が加熱ローラ1の
熱をそれより温度の低い定着ベルト3に伝導し、定着ロ
ーラ2を通過した直後の定着ベルト3を、加熱ローラ1
と接触する以前に120℃以上に予熱することができ、
通紙中の定着ベルト3の表面温度の回復を速くすること
ができて定着不良またはコールドオフセットが防止され
る。
【0036】図2は第1実施形態について次の実験条件
で測定を行った結果を示す。この測定結果から、第1実
施形態では、熱供給部材11が無い従来例の場合に比べ
て定着ベルト3の表面温度の回復を速くすることができ
ることが確認された。 (実験条件) ・定着温度設定値(定着設定温度)・・・140℃ ・加圧ローラ4の表面温度設定値・・・110℃ ・定着ベルト3の線速・・・150mm/s ・第2ニップ部Bの面圧・・・1.5kg/cm2 ・転写紙13・・・普通紙(厚さ0.1mm) 従って、通紙時においては定着ローラ2が暖まっておら
ず、定着ベルト3の表面から転写紙13及びトナー12
に熱が奪われて加熱ローラ1上の定着ベルト3表面温度
が設定温度よりもかなり低くなってしまうが、加熱ロー
ラ1と定着ベルト3の裏面に接触する熱供給部材11を
通して加熱ローラ1の熱が定着ベルト3に伝わり、排紙
(転写紙剥離)直後の定着ベルト3を、加熱ローラ1到
達以前に設定温度近傍の温度まで予熱するので、通紙時
の定着ベルト3の表面温度の回復を速くすることができ
て定着不良またはコールドオフセットを防止することが
できる。
【0037】このように、第1実施形態は、請求項1に
係る発明の実施形態であって、定着ローラ2及び加熱ロ
ーラ1と、この定着ローラ2及び加熱ローラ1に張架さ
れた無端状定着ベルト3と、前記定着ローラ2と前記定
着ベルト3を介して対向して設けられた加圧ローラ4と
を備え、前記定着ベルト3と前記加圧ローラ4により形
成される第1定着工程部分としての第1ニップ部Aと、
前記定着ベルト3を介して前記定着ローラ2と前記加圧
ローラ4により形成される第2定着工程部分としての第
2ニップ部Bとで定着工程を行う定着装置において、前
記加熱ローラ1と前記定着ベルト3の裏面に接触し前記
加熱ローラ1からの熱を前記定着ベルト3に供給する熱
供給部材11を設けたので、転写材13がニップ部A、
Bを通った後に加熱ローラ1から熱供給部材11を介し
て定着ベルト3に熱を供給して定着ベルト3を予熱する
ことができ、定着ベルト表面温度の回復を速くすること
ができて定着不良またはコールドオフセットを防止する
ことができる。
【0038】図4は本発明の第2実施形態を示す。この
第2実施形態は、請求項2に係る発明の一実施形態であ
り、上記第1実施形態に対して、アルミニウム製の熱供
給部材11に代えてSUS製の板ばね状弾性体からなる
熱供給部材14を用い、この熱供給部材14が加熱ロー
ラ1と定着ベルト3を押圧する状態で固定されている点
のみが相違する。
【0039】定着ベルト3は、加圧バネ9の張力が左右
でわずかに変化したり、加熱ローラ1の芯金が熱膨張し
たり、経時で張力に対する耐久性が弱くなったりした場
合にたわみを生ずる。定着ベルト3にたわみが生ずた場
合、熱供給部材11が非弾性体であると、図3に示すよ
うに定着ベルト3のたわみ部分で熱供給部材11が定着
ベルト3から離間してしまい、加熱ローラ1から定着ベ
ルト3への熱供給部材11による熱供給の効果がなくな
ってしまう。また、仮に熱供給部材11が非弾性体であ
っても熱供給部材11を定着ベルト3に押圧する押圧手
段があれば良いが、部品点数の増加によるコスト的な問
題が生じてしまう不具合がある。
【0040】しかし、この第2実施形態では、熱供給部
材14がSUS製の板ばね状弾性体であるので、定着ベ
ルト3にたわみが生ずた場合も自然に熱供給部材14が
定着ベルト3に接触を保つように付勢され、図4に示す
ように熱供給部材14が定着ベルト3に沿って接触して
熱供給部材14と定着ベルト3との接触状態を保つこと
ができる。また、余分な押圧手段を必要としない利点が
有る。
【0041】このように、第2実施形態は、請求項2に
係る発明の一実施形態であって、請求項1記載の定着装
置において、前記熱供給部材14が弾性体であるので、
定着ベルトのたわみ発生に拘らず熱供給部材と加熱ロー
ラ及び定着ベルトの裏面とを確実に接触させることがで
き、転写材がニップ部を通った後の定着ベルト表面温度
の回復を確実に速くすることができる。さらに、余分な
押圧手段を必要とせず、かつ、定着ベルトのテンション
を確保することができる。
【0042】図6及び図7は本発明の第3実施形態を示
し、図5は第3実施形態の一部を示す。この第3実施形
態は、請求項3に係る発明の一実施形態であり、上記第
1実施形態に対して、熱供給部材11に代えて、転写材
としての転写紙13が通過する通紙領域に対応して複数
の部分15a、15bに分割されて各分割部分15a、
15bの加熱ローラ1及び定着ベルト3裏面への押圧の
制御が可能である熱供給部材15を用い、この熱供給部
材15の各分割部分15a、15bを転写紙13が通過
する通紙領域に対応して加熱ローラ1及び定着ベルト3
裏面へ選択的に押圧する押圧部材16を設けた点が相違
する。
【0043】図5に示すように、熱供給部材15の分割
部分15aは通紙領域がA4縦向きサイズの転写紙の通
紙領域(定着ローラ2の軸方向の幅210mm)である
場合に対応し、熱供給部材15の分割部分15bは分割
部分15aと併用することで、通紙領域がA4横向きサ
イズの転写紙の通紙領域(定着ローラ2の軸方向の幅2
97mm)である場合に対応する。熱供給部材15の分
割部分15a、15bは加熱ローラ1に当接する部分1
5a1、15b1と、定着ベルト3裏面に当接する部分
15a2、15b2とが両端部に設けられている。
【0044】図6及び図7は熱供給部材15の分割部分
15bの各通紙領域に応じた加熱ローラ1及び定着ベル
ト3裏面に対する当接状態・離間状態を示す。図6に示
すように、図示しない操作パネルによりA4縦向きの転
写紙の通紙が指定されると、熱供給部材15の分割部分
15bは押圧部材16の押圧解除により加熱ローラ1及
び定着ベルト3裏面から離間される。このとき、熱供給
部材15の分割部分15aは加熱ローラ1及び定着ベル
ト3裏面に押圧されたままの状態で固定されている。ま
た、図7に示すように、図示しない操作パネルによりA
4横向きの転写紙の通紙が指定されると、熱供給部材1
5の分割部分15bは押圧部材16により押圧されて加
熱ローラ1及び定着ベルト3裏面に当接される。
【0045】上記第1実施形態の定着装置においては、
定着ベルト3の通紙領域は転写紙13の通過に伴い熱を
奪われて表面温度が低下するが、定着ベルト3の非通紙
領域は表面温度がほとんど低下しない。しかし、ハロゲ
ンヒータ5はサーミスタ7で検知した定着ベルト3の通
紙領域の表面温度により点灯するので、結果的に定着ベ
ルト3の非通紙領域の表面温度が上昇してしまう。ここ
で、さらに、熱供給部材11が加熱ローラ1及び定着ベ
ルト3の非通紙領域に接触すると、熱供給部材11が加
熱ローラ1及び定着ベルト3の非通紙領域に接触しない
場合に比べて、定着ベルト3の非通紙領域の表面温度が
定着設定温度よりも過度に上昇してしまう可能性があ
る。
【0046】第3実施形態では、上記のように、加熱ロ
ーラ1及び定着ベルト3裏面に対する熱供給部材15の
接触範囲が定着ベルト3の通紙領域に対応して変化し、
熱供給部材15が加熱ローラ1及び定着ベルト3の通紙
領域のみに接触するので、定着ベルト3の非通紙領域の
表面温度が定着設定温度よりも過度に上昇してしまうの
を防ぐことができる。
【0047】このように、第3実施形態は、請求項3に
係る発明の一実施形態であって、請求項1記載の定着装
置において、熱供給部材15が、前記加熱ローラ1及び
前記定着ベルト3の転写材通過領域において、使用する
転写材としての転写紙13の通過幅に対応して前記加熱
ローラ1及び前記定着ベルト3に接触するので、転写材
が通らない領域の過度の温度上昇を防ぐことができる。
【0048】なお、請求項3に係る発明は、上記第2実
施形態に適用し、上記第3実施形態と同様に熱供給部材
14に代えて、転写材としての転写紙13が通過する通
紙領域に対応して複数の部分15a、15bに分割され
て各分割部分15a、15bの加熱ローラ1及び定着ベ
ルト3裏面への押圧の制御が可能である熱供給部材15
を用い、この熱供給部材15の各分割部分15a、15
bを転写紙13が通過する通紙領域に対応して加熱ロー
ラ1及び定着ベルト3裏面へ選択的に押圧する押圧部材
16を設けるようにしてもよい。
【0049】図8は本発明の第4実施形態の一部を示
す。この第4実施形態は、請求項4に係る発明の一実施
形態であり、上記第1実施形態に対して、熱供給部材1
1の周囲における、加熱ローラ1及び定着ベルト3裏面
との接触部以外の外周を覆うようにガラスウール製の断
熱体17が設けられている点のみが相違する。熱供給部
材11は、内部を加熱ローラ1からの熱が伝導するだけ
でなく、表面から大気中(定着ベルト3の中空部)へ放
熱も起きている。
【0050】上記第1実施形態では、熱供給部材11の
みであるので、熱供給部材11は加熱ローラ1から与え
られた熱が定着ベルト3に伝導する際に表面から大気中
への放熱による熱損失が大きく、十分な熱量が定着ベル
ト3に伝わらない可能性がある。しかし、第4実施形態
では、熱供給部材11の、加熱ローラ1及び定着ベルト
3裏面との接触部以外の外周を覆う断熱体17が存在す
るので、熱供給部材11の表面から大気中への放熱によ
る熱損失を少なくすることができ、十分な熱量を定着ベ
ルト3に供給することができる。また、このとき、熱供
給部材11から発せられる熱が、第1定着工程を行う第
1ニップ部Aの温度に影響を与えることがなくなり、安
定してトナーの定着性が得られるという利点がある。
【0051】このように、第4実施形態は、請求項4に
係る発明の一実施形態であって、定着ローラ2及び加熱
ローラ1と、この定着ローラ2及び加熱ローラ1に張架
された無端状定着ベルト3と、前記加熱ローラ2の内部
に設けられた定着ベルト加熱用ヒータ5と、前記定着ロ
ーラ2と前記定着ベルト3を介して対向して設けられた
加圧ローラ4とを備え、前記定着ベルト3と前記加圧ロ
ーラ4により形成される第1定着工程部分としての第1
ニップ部Aと、前記定着ベルト3を介して前記定着ロー
ラ2と前記加圧ローラ4により形成される第2定着工程
部分としての第2ニップ部Bとで定着工程を行う定着装
置において、前記加熱ローラ1と前記定着ベルト3の裏
面に接触し前記加熱ローラ1からの熱を前記定着ベルト
3に供給する熱供給部材11を設け、この熱供給部材1
1の、前記加熱ローラ1及び前記定着ベルト3裏面との
接触部以外の外周を覆う部材を断熱材としての断熱体1
7で構成したので、加熱ローラ1から熱供給部材11を
介して定着ベルト3裏面に伝わる熱の放熱等による損失
を無くすことができ、定着ベルト3表面温度の回復を速
くする際の熱効率を良くすることができる。
【0052】図11は上述した熱ローラ定着装置に対す
るベルト定着装置の利点について、図9及び図10を用
いた考察をふまえ、上記第1実施形態乃至第4実施形態
の各構成における条件の下に、実際に実験を行った結果
を示す。図11において、横軸はニップ時間、縦軸は定
着温度を示す。図11に示す実験結果より、本発明の第
1実施形態乃至第4実施形態においても、熱ローラ定着
装置より定着離型性温度幅が広く、余裕度が大きいこと
が確認された。
【0053】
【発明の効果】以上のように請求項1に係る発明によれ
ば、定着ローラ及び加熱ローラと、この定着ローラ及び
加熱ローラに張架された無端状定着ベルトと、前記定着
ローラと前記定着ベルトを介して対向して設けられた加
圧ローラとを備え、前記定着ベルトと前記加圧ローラに
より形成される第1定着工程部分と、前記定着ベルトを
介して前記定着ローラと前記加圧ローラにより形成され
る第2定着工程部分とで定着工程を行う定着装置におい
て、前記加熱ローラと前記定着ベルトの裏面に接触し前
記加熱ローラからの熱を前記定着ベルトに供給する熱供
給部材を設けたので、転写材がニップ部を通った後に加
熱ローラから熱供給部材を介して定着ベルトに熱を供給
して定着ベルトを予熱することができ、定着ベルト表面
温度の回復を速くすることができる。
【0054】請求項2に係る発明によれば、請求項1記
載の定着装置において、前記熱供給部材が弾性体である
ので、定着ベルトのたわみ発生に拘らず熱供給部材と加
熱ローラ及び定着ベルトの裏面とを確実に接触させるこ
とができ、転写材がニップ部を通った後の定着ベルト表
面温度の回復を確実に速くすることができる。
【0055】請求項3に係る発明によれば、請求項1ま
たは2記載の定着装置において、前記熱供給部材が、前
記加熱ローラ及び前記定着ベルトの転写材通過領域にお
いて、使用する転写材の通過幅に対応して前記加熱ロー
ラ及び前記定着ベルトに接触するので、転写材が通らな
い領域の過度の温度上昇を防ぐことができる。
【0056】請求項4に係る発明によれば、定着ローラ
及び加熱ローラと、この定着ローラ及び加熱ローラに張
架された無端状定着ベルトと、前記加熱ローラの内部に
設けられた定着ベルト加熱用ヒータと、前記定着ローラ
と前記定着ベルトを介して対向して設けられた加圧ロー
ラとを備え、前記定着ベルトと前記加圧ローラにより形
成される第1定着工程部分と、前記定着ベルトを介して
前記定着ローラと前記加圧ローラにより形成される第2
定着工程部分とで定着工程を行う定着装置において、前
記加熱ローラと前記定着ベルトの裏面に接触し前記加熱
ローラからの熱を前記定着ベルトに供給する熱供給部材
を設け、この熱供給部材の、前記加熱ローラ及び前記定
着ベルト裏面との接触部以外の外周を覆う部材を断熱材
で構成したので、加熱ローラから熱供給部材を介して定
着ベルト裏面に伝わる熱の放熱等による損失を無くすこ
とができ、定着ベルト表面温度の回復を速くする際の熱
効率を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す概略図である。
【図2】同第1実施形態の実験結果を示す図である。
【図3】熱供給部材が非弾性体であるベルト定着装置の
例を示す概略図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示す概略図である。
【図5】本発明の第3実施形態の一部を示す斜視図であ
る。
【図6】同第3実施形態において熱供給部材の一方の分
割部分の各通紙領域に応じた加熱ローラ及び定着ベルト
裏面に対する離間状態を示す概略図である。
【図7】同第3実施形態において熱供給部材の一方の分
割部分の各通紙領域に応じた加熱ローラ及び定着ベルト
裏面に対する当接状態を示す概略図である。
【図8】本発明の第4実施形態の一部を示す断面図であ
る。
【図9】熱ローラ定着装置のニップにおける、ニップ時
間とともに変化する定着ローラ、トナー、転写紙の各層
内非定常温度分布状態を示す図である。
【図10】熱ローラ定着装置と従来のベルト定着装置と
の定着温度特性を示す図である。
【図11】上記第1実施形態乃至第4実施形態の実験結
果を示す図である。
【符号の説明】
1 加熱ローラ 2 定着ローラ 3 定着ベルト 4 加圧ローラ 5 ハロゲンヒータ 6 ガイド板 7、8 サーミスタ 9、10 加圧バネ 11、14、15 熱供給部材 15a、15b 熱供給部材の分割部分 16 押圧部材 17 断熱体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】定着ローラ及び加熱ローラと、この定着ロ
    ーラ及び加熱ローラに張架された無端状定着ベルトと、
    前記定着ローラと前記定着ベルトを介して対向して設け
    られた加圧ローラとを備え、前記定着ベルトと前記加圧
    ローラにより形成される第1定着工程部分と、前記定着
    ベルトを介して前記定着ローラと前記加圧ローラにより
    形成される第2定着工程部分とで定着工程を行う定着装
    置において、前記加熱ローラと前記定着ベルトの裏面に
    接触し前記加熱ローラからの熱を前記定着ベルトに供給
    する熱供給部材を設けたことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の定着装置において、前記熱
    供給部材が弾性体であることを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の定着装置におい
    て、前記熱供給部材が、前記加熱ローラ及び前記定着ベ
    ルトの転写材通過領域において、使用する転写材の通過
    幅に対応して前記加熱ローラ及び前記定着ベルトに接触
    することを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】定着ローラ及び加熱ローラと、この定着ロ
    ーラ及び加熱ローラに張架された無端状定着ベルトと、
    前記加熱ローラの内部に設けられた定着ベルト加熱用ヒ
    ータと、前記定着ローラと前記定着ベルトを介して対向
    して設けられた加圧ローラとを備え、前記定着ベルトと
    前記加圧ローラにより形成される第1定着工程部分と、
    前記定着ベルトを介して前記定着ローラと前記加圧ロー
    ラにより形成される第2定着工程部分とで定着工程を行
    う定着装置において、前記加熱ローラと前記定着ベルト
    の裏面に接触し前記加熱ローラからの熱を前記定着ベル
    トに供給する熱供給部材を設け、この熱供給部材の、前
    記加熱ローラ及び前記定着ベルト裏面との接触部以外の
    外周を覆う部材を断熱材で構成したことを特徴とする定
    着装置。
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