JP2003084604A - 定着装置及びこれを有する画像形成装置 - Google Patents

定着装置及びこれを有する画像形成装置

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JP2003084604A
JP2003084604A JP2001274891A JP2001274891A JP2003084604A JP 2003084604 A JP2003084604 A JP 2003084604A JP 2001274891 A JP2001274891 A JP 2001274891A JP 2001274891 A JP2001274891 A JP 2001274891A JP 2003084604 A JP2003084604 A JP 2003084604A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補助ヒータに依存することなく定着ローラを
十分に昇温することで定着ベルトの回転開始時における
温度低下を防止するベルトタイプの定着装置及びこの定
着装置を有する画像形成装置の提供。 【解決手段】 定着ベルト2と、定着ベルト2を巻き掛
けられた加熱ローラ3及び定着ローラ4と、定着ベルト
2を介して定着ローラ4に対向して配置される加圧ロー
ラと、加熱ローラ3の熱を定着ローラ4に伝達して定着
ローラ4を昇温するための熱伝達構造58を有する定着
装置1及びこれを備えた画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定着装置、特にい
わゆる無端ベルトを有するベルト定着装置及びこの定着
装置を有する複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像
形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷
機等の画像形成装置には一般に、被定着画像としてのト
ナー像を形成された用紙等のシート状媒体に、トナー像
を、加熱及び加圧により定着するための定着装置を有し
ている。
【0003】定着装置としては、内部に熱源を有し回転
駆動される加熱ローラと、この加熱ローラに圧接され加
熱ローラに従動回転する加圧ローラとを有し、両ローラ
によって形成されるニップ部に、シート状媒体を両ロー
ラの回転により通過させ、加熱加圧してトナー像を定着
する熱ローラ対タイプの定着装置がある。熱ローラ対タ
イプの定着装置において、加熱ローラとしては、シート
状媒体のトナー像を担持する側の面に対向するよう配設
され、金属製の基体の表面にゴム層を有しているととも
に、内部にハロゲンヒータを備えているものが知られ、
また、加圧ローラとしては、用紙のトナー像を担持する
側とは反対の面に対向するよう配設され、金属製の基体
の表面にゴム層を有しているとともに、内部にハロゲン
ヒータを備えているものが知られている。
【0004】加熱ローラ、加圧ローラに備えられたゴム
層はそれぞれ、熱伝達効率の低下を防止するため、2m
m程度の比較的薄い層とされている。この薄いゴム層で
シート状媒体に熱を与えるのに必要なニップ幅を形成す
るためには加熱ローラと加圧ローラとの間に大きな加圧
力を加える必要がある。そして大きな加圧力に耐え得る
よう、加熱ローラ、加圧ローラの径を大きく、基体の肉
厚を厚くする必要がある。このため、このような熱ロー
ラ対タイプの定着装置は、加熱ローラ、加圧ローラの熱
容量が大きく、ウォームアップに要する時間が長いとい
う問題があった。
【0005】そこで、かかる問題を解決するため、ベル
トタイプの定着装置いわゆるベルト定着装置が用いられ
ている。ベルト定着装置は、トナーを定着されるシート
状媒体を搬送するための無端の定着ベルト、定着ベルト
を巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラ、定着ベル
トを介して定着ローラに対向して配置される加圧ローラ
等を構成要素とするタイプの定着装置である。ヒータは
金属製の加熱ローラに備えられており、また、定着ベル
トは基体がポリイミド樹脂製で加圧ローラに当接する側
の表層にシリコーンゴムコーティングのゴム層が形成さ
れている。
【0006】このような構成のベルト定着装置では、定
着ローラにはヒータが配設されておらず定着ローラによ
る加熱を行わないため、定着ローラのゴム層を厚くする
ことができ、加圧ローラの加圧力を比較的小さくしても
必要なニップ幅を得ることが可能である。よって定着ロ
ーラ、加圧ローラともに比較的小径化、薄肉化が可能と
なり、低熱容量化が可能となるという利点がある。
【0007】また加熱ローラは定着ベルトを巻き掛けて
いるだけで、定着ローラや加圧ローラ等のような加圧力
を加えられることがないため、小径化、薄肉化すること
ができ、ゴム層も不用であるから、定着ローラ、加圧ロ
ーラよりもさらに熱容量を小さくすることができるとい
う利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなベルト定着装置においては、定着ローラを加熱する
手段を有していないため、定着ベルトの回転動作を開始
したときに、定着ベルトや加圧ローラの熱が定着ローラ
に奪われ、定着ベルト表面の温度が下がってしまう。こ
のような場合においても、シート状媒体がベルト定着装
置内の定着作用を受ける部位に到達する前に定着ベルト
の温度が定着に適した温度まで復帰すれば問題はない。
【0009】しかし、通紙速度が100mm/s以上と
いったような、通紙速度の大きな高速機においては、ベ
ルト温度が復帰する前に、シート状媒体が定着作用を受
ける部位に到達し、定着を受けることとなるため、トナ
ーの溶融が不十分となって十分な定着が行われず、定着
不良を生じてしまう。
【0010】このような問題を解決するため、定着ロー
ラ内部に補助ヒータを配設するという技術が提案されて
いる。しかし、定着ローラのゴム層の厚さが厚いため、
ゴム層と芯金との境界面の温度が、定着ローラ表面の温
度よりも数十度以上高くなってしまう。かかる境界面の
温度が上がりすぎるとゴム層が芯金から剥がれる等の不
具合が生じる。よって補助ヒータの発熱量を抑える必要
があり、補助ヒータを用いた場合であっても、定着ロー
ラ表面の温度を上げるには限界がある。
【0011】そして、定着ローラ表面温度の上昇の限界
を考慮した結果、補助ヒータを用いた場合であっても、
通紙速度を180mm/s以上とすると定着ベルトの温
度が定着に適した温度までには十分復帰しないというこ
とが判明した。
【0012】本発明は、補助ヒータに依存することなく
定着ローラを十分に昇温することで定着ベルトの回転開
始時における温度低下を防止するベルトタイプの定着装
置及びこの定着装置を有する画像形成装置を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、トナーを定着されるシート
状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、上記定着
ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラと、
上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して配置
される加圧ローラとを有する定着装置において、上記加
熱ローラの熱を上記定着ローラに伝達して同定着ローラ
を昇温するための熱伝達構造を有することを特徴とす
る。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の定
着装置において、上記熱伝達構造は、上記加熱ローラ表
面と上記定着ローラ表面との最短距離が5mm以下とし
たものであることを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1記載の定
着装置において、上記熱伝達構造は、上記加熱ローラ表
面と上記定着ローラ表面とに接触する熱伝達ローラを有
することを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1記載の定
着装置において、上記熱伝達構造は、上記加熱ローラ表
面と上記定着ローラ表面とが当接したものであることを
特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項3または4
記載の定着装置において、上記定着ローラと上記定着ベ
ルトとの摩擦係数を、上記加熱ローラと上記定着ベルト
との摩擦係数より大きくしたことを特徴とする。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項5記載の定
着装置において、上記加熱ローラの表面と上記定着ベル
トの内面のうち少なくとも上記加熱ローラの表面をフッ
素樹脂でコーティングしたことを特徴とする。
【0019】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか1つに記載の定着装置において、上記定着ロー
ラの回転中心を頂点とする、上記定着ローラの回転中心
と上記加熱ローラの回転中心を結ぶ線と、上記定着ロー
ラの回転中心と上記加圧ローラの回転中心とを結ぶ線と
が挟む角が、90°〜270°であることを特徴とす
る。
【0020】請求項8記載の発明は、請求項1ないし7
の何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置に
ある。
【0021】
【実施例】図1に本発明を適用した定着装置及びこの定
着装置を有する画像形成装置の概略を示す。画像形成装
置は複写機、ファクシミリ、プリンタ等周知のものであ
り、本発明を適用した定着装置を用いることができるタ
イプの画像形成装置であればどのようなものでも良い。
本実施例の画像形成装置はカラー画像を形成するもので
あるが、単色の画像を形成するものであっても良い。
【0022】画像形成装置20は、原稿画像に応じて各
色ごとの画像を形成する作像装置21C、21Y、21
M、21BKと、作像装置21C、21Y、21M、2
1BKに対向して配置された転写装置22と、各作像装
置21C、21Y、21M、21BKと転写装置22と
が対向する転写領域に各種シート状媒体を供給するシー
ト状媒体供給手段としての手差しトレイ23、給紙カセ
ット24、24と、手差しトレイ23、給紙カセット2
4、24から搬送されてきたシート状媒体を作像装置2
1C、21Y、21M、21BKによる作像のタイミン
グにあわせて供給するレジストローラ30と、転写領域
において転写後のシート状媒体の定着を行う定着装置1
とを有している。
【0023】画像形成装置20は、一般にコピー等に用
いられる普通紙と、OHPシートや、カード、ハガキと
いった90K紙、坪量約100g/m相当以上の厚紙
や、封筒等の、普通紙よりも熱容量が大きないわゆる特
殊シートとの何れをもシート状媒体として用いることが
可能である。
【0024】各作像装置21C、21Y、21M、21
BKはそれぞれシアン、イエロー、マゼンタ、ブラック
の各色の現像を行うものであり、用いるトナーの色が異
なるが、その構成はほぼ同様であるから、作像装置21
Cの構成を各作像像装置21C、21Y、21M、21
BKの代表として説明する。作像装置21Cは、静電潜
像担持体としての感光体ドラム25C、感光体ドラム2
5Cの回転方向Aにおいて順に配置されている帯電装置
27C、現像装置26C、クリーニング装置28C等を
有し、帯電装置27Cと現像装置26Cとの間で露光光
29Cを受ける周知の構成である。静電潜像担持体はド
ラム状でなく、ベルト状としても良い。
【0025】図2に示すように、定着装置1は、トナー
を定着されるシート状媒体を搬送するための無端の定着
ベルト2と、定着ベルト2を巻き掛けられた加熱ローラ
3及び定着ローラ4と、定着ベルト2を介して定着ロー
ラ4に対向して配置される加圧ローラ5と、加熱ローラ
3、加圧ローラ5、定着ローラ4の内部にそれぞれ備え
られたヒータ6、7、17と、定着ベルト2を介して加
熱ローラ3に対向して配置され定着ベルト2の温度を検
知する温度検知手段としてのサーミスタ8と、加圧ロー
ラ5に対向して配置され加圧ローラ5の温度を検知する
温度検知手段としてのサーミスタ18と、定着ベルト2
にシリコンオイルを主成分とする離型剤を供給するオイ
ル塗布装置としての離型剤供給手段19等を有してい
る。
【0026】定着ベルト2に適当な所定の張力を与える
ため、定着ベルト2の外周面には、図示しないテンショ
ンローラが弾性的に当接している。定着ベルト2の外周
面にはまた、定着ベルト2の回転方向における定着ロー
ラ4の下流側で加熱ローラ3の上流側の部分において、
定着ベルト2のクリーニングを行うクリーニングローラ
31が弾性的に当接している。
【0027】加熱ローラ3は、径を30mmとされ、芯
金は熱伝導性の良好なアルミニウム製のパイプであって
長手方向の温度ムラを防止されており、肉厚を2mmと
されている。芯金表面は定着ベルト2との摩擦による磨
耗を防止するためアルマイト処理されている。芯金の中
心にヒータ6が内蔵されている。
【0028】加圧ローラ5は、径を40mmとされ、鋼
性の金属パイプによって構成されている基体としての芯
金37と、この芯金37を被覆する、耐熱多孔質のシリ
コンゴム製の厚さ2mmの弾性体層57とを有し、芯金
37の中心にヒータ7が内蔵されている。加圧ローラ5
は、バネなどの図示しない弾性体により、定着ローラ4
に圧接する向きに付勢されている。加圧ローラ5は、定
着ベルト2を介して定着ベルト5に対向する位置におい
て定着ローラ4に当接しており、これにより、加圧ロー
ラ5が定着ベルト2を介して定着ローラ4に当接するニ
ップとしての定着部16が形成されている。
【0029】定着ローラ4は、径を40mmとされ、鋼
性の金属パイプによって構成されている基体としての芯
金9と、この芯金9を被覆する、耐熱多孔質のシリコン
ゴム製の厚さ5mmの弾性体層10と、弾性体層10の
表面に形成され弾性体層10を離型剤から隔離するため
のフッ素ゴム製の隔離層40とを有し、芯金9の中心に
位置する軸11内に補助ヒータとしてのヒータ17が内
蔵されている。隔離層40は、弾性体層10の表面のみ
ならず、定着ローラ4の側面をも覆い、定着ローラ4の
内部は隔離層40により離型剤から完全に遮断されてい
る。隔離層40の材質はフッ素ゴムの他、フロロシリコ
ン、テフロン(商品名)、ラテックス等であっても良
い。
【0030】弾性体層10の材質は、熱伝導率が小さく
断熱作用のある耐熱多孔質の弾性体であるから、ベルト
の熱を奪うことを低減し、立上り後の温度落ち込みを小
さくするとともに温度回復のためのプレ回転時間を短縮
している。また、弾性体層10が比較的低硬度であるた
め、加圧ローラ5の圧接力が小さくても十分なニップ幅
を得ることができ、比較的低温かつ低圧の条件下でも良
好な定着性能を得ることができる。弾性体層10の層厚
は5mmとされ、隔離層40の層厚は30μmとされて
いる。
【0031】定着ローラ4は一体にギア32を有してお
り、ギア32がユニット駆動ギア33により回転駆動さ
れることで、定着ローラ4が回転駆動され、加熱ローラ
3の従動回転により定着ベルト2が駆動される。ユニッ
ト駆動ギア33は、画像形成装置20本体側に配設され
た本体駆動ギア34によって回転駆動される。ユニット
駆動ギア33は一体に駆動手段としてのギア35を有し
ており、このギア35により、離型剤供給手段19を駆
動する。
【0032】離型剤供給手段19は、ギア35に噛み合
った図示しないアイドラと、アイドラと一体で同心の図
示しないギアに噛み合ったアイドラ38と、アイドラ3
8に噛み合った供給ギア39と、供給ギア39と一体の
供給ローラ41と、供給ローラ41に離型剤を供給する
供給部材としての塗布フェルトであるフェルト45とを
有している。
【0033】離型剤供給手段19はまた、供給ローラ4
1に弾性的に当接し供給ローラ41上の離型剤の層厚を
均す均し部材としてのブレードである離型剤規制ブレー
ド42と、供給ローラ41に当接し供給ローラ41によ
って離型剤を供給されるとともに、定着ベルト2に当接
し定着ベルト2に連れ回り可能な、定着ベルト2を介し
て加熱ローラ3に対向する位置に配設された塗布ローラ
43とを有している。
【0034】離型剤供給手段19はまた、供給ローラ4
1を塗布ローラ43に当接する向きに付勢し塗布ローラ
43を定着ベルト2に所定の圧力で圧接するための、図
示しないスプリングを内蔵した付勢手段44と、供給ロ
ーラ41及びフェルト45等の下方に配設されたオイル
受け36とを有している。供給ローラ41と塗布ローラ
43とは何れも、シリコンゴムでコーティングされてい
る。なおフェルト45は図示しないオイル供給装置から
供給されたオイルを含浸したものである。
【0035】定着ベルト2の線速すなわち移動速度は2
00mm/sであって、供給ローラ41の周速よりも大
きく設定されているが、塗布ローラ4と定着ベルト2と
の摩擦、塗布ローラ43と供給ローラ41との摩擦の関
係から、塗布ローラ43は定着ベルト2に連れ回りする
ようになっている。また塗布ローラ43を、定着ベルト
2を介して加熱ローラ3に対向する位置に配設したた
め、塗布ローラ43と加熱ローラ3との間で定着ベルト
2を挟んだ状態となっているから、定着ベルト2のテン
ションに影響を与えることなく、定着ベルト2の、図2
の紙面垂直方向への寄りを防止することができる。
【0036】また塗布ローラ43が定着ベルト2に連れ
回りすることは、塗布ローラ43の定着ベルト2に対す
る摺動抵抗がないことから、定着ベルト2の寄りの防止
に寄与しており、さらに、定着ベルト2の寄りの防止を
良好にするには、加熱ローラ3と塗布ローラ43との軸
間距離を一定にするよう構成することが望ましい。定着
ベルト2の寄りを防止するため、定着ローラ4に対向し
て、これらの条件を少なくとも1つ満たしたベルト寄り
ローラを配設しても良い。また定着ベルト2のよりの防
止のため、定着ローラ4の両端部に配設した図示しない
寄り止めリングによりベルト寄りが規制されている。
【0037】定着部16の、定着ベルト2及び加圧ロー
ラ5の回転方向上流側、言い換えるとシート状媒体搬送
方向上流側には、画像形成装置20本体側に拡開し、転
写装置22によって搬送されてきた定着を行われるべき
シート状媒体を定着部16に向けて案内する入り口上ガ
イドとしての上ガイド12及び入り口下ガイドとしての
下ガイド15が配設されている。
【0038】定着部16の、定着ベルト2及び加圧ロー
ラ5の回転方向下流側、言い換えるとシート状媒体搬送
方向下流側には、定着部16側に拡開し、定着を行われ
定着ベルト2の回転に伴って搬送されて来たシート状媒
体を定着装置1本体外部に向けて案内する出口上ガイド
54及び出口下ガイド55が配設され、さらに出口上ガ
イド54、出口下ガイド55の、シート状媒体搬送方向
下流側には、出口上ガイド54、出口下ガイド55によ
り案内されてきたシート状媒体を定着装置1本体外部に
排出する排紙コロ53が配設されている。
【0039】定着ベルト2は、耐熱性の高いポリイミド
樹脂の厚さ100μmの基体の表層上に200μmのシ
リコンゴム製の離型層が形成されたものであり、熱容量
が小さく、熱応答性を良好にされている。基体はステン
レス製、ニッケル製等の金属製でも、ゴム製でもよく、
可撓性を考慮すると厚さは0.05〜0.2mm程度で
あればよい。離型層は、シリコンゴムを用いる場合は厚
さ0.1〜0.2mm程度が望ましく、フッ素樹脂系を
用いる場合は厚さ10〜50μm程度が望ましい。
【0040】また離型層はシリコンゴムの上にフッ素樹
脂系を重ねた構成でもよい。定着ベルト2は、ホットオ
フセットを生じない程度に瞬時に加熱される特性が望ま
れるが、他方では、定着領域において、トナーを十分に
溶かして定着させるのに必要な熱容量を有していなけれ
ばならない。定着ベルト2の上記材質及びその厚さはこ
の条件を満たすものである。
【0041】定着ベルト2は、テンションローラによ
り、3kgf/片側の張力を与えられている。この張力
は、テンションローラの配設位置を調整することにより
設定でき、1kgf(9.8N)〜3kgf(29.4
N)の範囲で設定することが、良好な定着を行う上で好
ましい。上述のように、加熱ローラ3と加圧ローラ5と
は、それぞれ薄肉円筒状の芯金からなっている。よって
低熱容量化が図られ、加熱ローラ3の熱容量は26ca
l/℃以下、加圧ローラ5の熱容量は36cal/℃以
下とされている。
【0042】加熱ローラ3を低熱容量とすることによ
り、定着ベルト2が回転してもその熱を奪うことが少な
く、定着に悪影響を与えることや立上り時間が長引くこ
とが防止されている。さらに連続定着等により温度が低
下してもその回復までの時間が短縮される。ヒータ6
は、加熱ローラ3及び加熱ローラ3を介して定着ベルト
2を加熱するものであり、ヒータ6の温度はサーミスタ
8による検知信号がフィードバックされることで制御さ
れる。
【0043】加圧ローラ5を低熱容量とすることによ
り、定着ベルト2が回転してもその熱を奪うことが少な
く、加圧ローラ5はヒータ7を有するので定着ベルト2
の温度を低下させて定着に悪影響を与えることや立上り
時間が長引くことが防止されている。さらに連続定着等
により温度が低下してもその回復までの時間が短縮され
る。ヒータ7は、加圧ローラ5の温度を上げ、立ち上げ
時間を短縮するとともに、定着の際にはシート状媒体の
背面からも熱を供給してより安定した定着性能を得るも
のである。図2において符号Sはシート状媒体、符号T
はトナー像を構成するトナーを示している。
【0044】図3に示すように、ヒータ6及び17は電
圧印加手段としての電源46に、ヒータ7は電圧印加手
段としての電源47に、それぞれ接続され、これら電源
46、47により電圧を印加されることで発熱する。ヒ
ータ6、17は電源46に対して並列に接続されてい
る。電源46、47の電圧は何れも100Vであり、ヒ
ータ6の出力W1は650W、ヒータ7の出力W2は5
00W、ヒータ17の出力W3は150Wとされ、W1
>W2>W3の関係を満たしている。電源46とサーミ
スタ8とは制御手段48を介して接続され、電源47と
サーミスタ18とは制御手段49を介して接続されてい
る。
【0045】サーミスタ8によって検知した温度は制御
手段48において設定温度である170℃と比較され、
170℃を超える場合には電源46によるヒータ6及び
ヒータ17への電圧印加を停止するようになっている。
サーミスタ18によって検知した温度は制御手段49に
おいて設定温度である150℃と比較され、150℃を
超える場合には電源47によるヒータ17への電圧印加
を停止するようになっている。このように、ヒータ6と
ヒータ17とは同一の電源46により、加熱ローラ3上
の定着ベルト2の温度に基づき、同時に制御されるよう
になっている。ヒータ6、7、17の出力は電源スイッ
チ投入時の突入電流、ヒータのオン、オフ時の蛍光灯の
ちらつき現象を考慮して700W以下とすることが望ま
しいことが分かっている。
【0046】定着ローラ4の回転中心を頂点とする、定
着ローラ4の回転中心と加熱ローラ3の回転中心を結ぶ
線L1と、定着ローラ4の回転中心と加圧ローラ5の回
転中心とを結ぶ線とが挟む角θは200度とされてい
る。θは90°〜270°の範囲で設定することができ
る。かかる範囲で設定すれば、定着部16は、定着ベル
ト2を介して定着ローラ4と加圧ローラ5とが圧接され
た領域のみで形成されるため、従来の熱ローラ対タイプ
の定着装置と同様に、シート状媒体の搬送性に優れてい
る。定着ベルト2は、主に加熱ローラ3によって加熱さ
れるが、加熱ローラ3による定着ベルト2の巻き付け角
は、定着ベルト2の回転時に定着ベルト2の温度が加熱
ローラ3の温度と略等しくなるよう、十分な角度とされ
ている。
【0047】定着装置1は、定着ローラ4がヒータ17
を有しているので、画像形成装置20の電源投入後立ち
上がり時における画像形成、または前回の画像形成から
時間をおいて再度行う画像形成における、始めの数枚の
シート状媒体に形成された画像の光沢度が向上してい
る。
【0048】しかし、以上説明した構成の定着装置1を
1ドラム方式、8cpmのフルカラーコピー機に搭載し
て定着の実験を行ったところ、サーミスタ8による検知
温度は、図4に示すようになった。すなわち、画像形成
が指示され、定着装置1において定着ベルト2の温度を
設定温度まで上昇させる予熱動作が終了し、定着ベルト
2の回転動作が開始されると、定着ベルト2の熱が定着
ローラ4に奪われるために、定着ベルト2の温度は設定
温度である符号aで示す温度170℃から、符号bで示
す温度まで落ち込む。
【0049】その後シート状媒体が定着装置1内に搬送
され定着が実際に開始されるまでに温度は徐々に上昇・
回復し、定着開始時には符号cで示す温度まで復帰す
る。温度cにて定着を行うと符号dで示す1枚目定着後
の温度にまで温度が下がる。その後連続して定着を行っ
た際の、2枚目定着後の温度を符号e、3枚目定着後の
温度を符号f、4枚目定着後の温度を符号gで示す。
【0050】同図から明らかなように、定着ベルト2の
温度特性に関しては、定着後の温度は定着枚数が増加す
るにつれて上昇するが、定着直前の温度が設定温度aま
で復帰するのは、4枚目通紙以降であった。したがっ
て、1枚目から4枚目までは、トナー像の溶融が不足
し、定着画像の光沢度が低く、また定着温度がそれぞれ
異なっているために光沢度の度合いも異なっていた。
【0051】そこで、図6に示す、加熱ローラ3の表面
と定着ローラ4の表面との最短距離lを変化させて上述
した温度bを測定したところ、図5に示すように、lが
5mm以下では温度bが比較的高くなるということがわ
かった。これは、lが短いと、定着ベルト2の回転動作
開始前の待機中に一定温度に過熱されている加熱ローラ
3からの輻射熱により、定着ローラ4の表面が加熱され
温度が高くなっていることで、定着ベルト2の回転動作
を開始しても、定着ベルト2の温度が落ち込みにくくな
っているためである。
【0052】このように、加熱ローラ3の熱によって定
着ローラ4の表面を加熱すれば定着ベルト2の温度が落
ち込みにくくなることに注目し、本発明を適用した定着
装置は、以上説明した構成に加えて、加熱ローラ3の熱
を定着ローラ4に伝達して定着ローラ4を昇温するため
の熱伝達構造を有している。かかる熱伝達構造は、具体
的には、図6に示すように、lを5mm以下としたもの
である。この熱伝達構造58により、上述したように、
定着ベルト2の回転動作開始前の待機中に一定温度に過
熱されている加熱ローラ3からの輻射熱により、定着ロ
ーラ4の表面を十分に昇温することで、定着ベルト2の
回転開始時における定着ベルト2の温度低下が防止され
ている。
【0053】図7に熱伝達構造の別の例を示す。この熱
伝達構造60は、加熱ローラ3表面と定着ローラ4表面
とに接触し定着ローラ4に連れ回りする金属製の熱伝達
ローラ59を有するものである。この熱伝達構造60に
よっても、熱伝達ローラ59を介して加熱ローラ3の熱
を定着ローラ4に与えることで定着ローラ4の表面を十
分に昇温し、定着ベルト2の回転開始時における温度低
下が防止される。熱伝達ローラ59の材質には熱伝導性
のよい鉄、アルミニウム、銅、ステンレス等が適してい
る。熱伝達機構60を採用した定着ローラ1において定
着ベルト2の回転開始時の温度を調べたところ、図5に
示した、lが0mmの場合と同じ結果となり、定着ベル
ト2の温度の低下は問題ないレベルまで改善されている
ことがわかった。
【0054】熱伝達ローラ59は定着ローラ4に連れ回
りするため、この熱伝達ローラ59に当接している加熱
ローラ3は、熱伝達ローラ59によっても回転駆動力を
得ることとなる。したがって、定着ベルト2は、定着ロ
ーラ4によって、直接回転駆動されるのみならず、熱伝
達ローラ59及び加熱ローラ3を介して間接的に回転駆
動されることとなる。
【0055】このように2系統の駆動力を受けると、そ
の駆動力の大きさが互いに相違する場合には、ベルト2
の回転が不安定になってしまう。そこで、定着ローラ4
と定着ベルト2との摩擦係数を、加熱ローラ3と定着ベ
ルト2との摩擦係数より大きく設定し、上述した2系統
の駆動力の大きさが異なる場合には加熱ローラ3と定着
ベルト2との間で滑りを生じるようにし、定着ベルト2
の駆動を定着ローラ4によって行うことで、定着ベルト
2の回転を安定したものとしている。かかる摩擦係数の
関係を設定するため、加熱ローラ3の表面と定着ベルト
2の内周面のうち少なくとも加熱ローラ3の表面はフッ
素樹脂でコーティングされる。
【0056】図8に熱伝達構造のさらに別の例を示す。
この熱伝達構造61は、加熱ローラ3表面と定着ローラ
4表面とが当接したものである。この熱伝達構造61に
よっても、加熱ローラ3の熱を直接定着ローラ4に伝達
し、与えることで定着ローラ4の表面を十分に昇温し、
定着ベルト2の回転開始時における温度低下が防止され
る。熱伝達機構61を採用した定着ローラ1において定
着ベルト2の回転開始時の温度を調べたところ、図7に
示した例と同様に、図5に示した、lが0mmの場合と
同じ結果となり、定着ベルト2の温度の低下は問題ない
レベルまで改善されていることがわかった。
【0057】加熱ローラ3は定着ローラ4に当接してい
るため、加熱ローラ3は、定着ローラ4によっても回転
駆動力を得ることとなる。したがって、定着ベルト2
は、定着ローラ4によって、直接回転駆動されるのみな
らず、加熱ローラ3を介して間接的に駆動力を受けるこ
ととなる。
【0058】このように2系統の駆動力を受けると、そ
の駆動力の大きさが互いに相違する場合には、ベルト2
の回転が不安定になってしまう。そこで、上述の例と同
様に、定着ローラ4と定着ベルト2との摩擦係数を、加
熱ローラ3と定着ベルト2との摩擦係数より大きく設定
し、上述した2系統の駆動力の大きさが異なる場合には
加熱ローラ3と定着ベルト2との間で滑りを生じるよう
にし、定着ベルト2の駆動を定着ローラ4によって行う
ことで、定着ベルト2の回転を安定したものとしてい
る。かかる摩擦係数の関係を設定するため、加熱ローラ
3の表面と定着ベルト2の内周面のうち少なくとも加熱
ローラ3の表面はフッ素樹脂でコーティングされる。
【0059】本実施例は以上の構成により、画像形成装
置20の電源が投入されると、制御手段48、49の制
御によって所定の設定温度となって立上りが完了し、画
像形成及び定着が可能な状態となる。操作者が画像形成
を開始する周知の操作を行うと、感光体ドラム25Cの
方向Aへの回転にともない、感光体ドラム25Cは帯電
装置27Cより帯電され、露光光29Cにより原稿画像
に応じた静電潜像が形成され、この静電潜像が現像装置
26Cにより現像され、感光体ドラム25C上に形成さ
れたトナー像が転写装置22上を矢印B方向に搬送され
るシート状媒体上に転写され、転写後に感光体ドラム2
5C上に残留しているトナーがクリーニング装置28C
によって掻き取られて感光体25がクリーニングされ、
次の帯電に供される。
【0060】シアンのトナーが転写されたシート状媒体
は、転写装置22により矢印B方向に搬送されつつ、作
像装置21Cにおける上述の作像工程と同様の作像工程
を行う作像装置21Y、21M、21BKにより順次そ
れぞれイエロー、マゼンタ、ブラックのトナー像を適宜
転写され、画像形成に必要なすべてのトナー像を転写さ
れた後、転写装置22から定着装置1に受け渡され、上
ガイド12、下ガイド15によって定着部16に案内さ
れる。
【0061】シート状媒体は定着ベルト2の移動により
搬送されつつ、定着部16においてトナー像を構成して
いるトナーが加熱加圧されシート状媒体上に溶融定着さ
れる。ヒータ6、7、17による加熱及び熱伝達手段5
8、60、61のうち選択され採用された何れかの熱伝
達手段により加熱ローラ3の熱を定着ローラ4に伝達す
ることで、定着ベルト2が回転を開始しても定着に支障
が出るほどの温度低下を生じることがなく、また連続定
着が行われる場合であっても、定着を中断して再加熱を
行う必要が生じることもないとともに、ホットオフセッ
トが生じない程度に熱が供給され、光沢度等に関しても
良好な定着が行われる。定着後のシート状媒体は出口上
ガイド54、出口下ガイド55により案内され、排紙コ
ロ53により搬送されて画像形成装置20外に排出され
る。
【0062】定着にともなって、離型剤は、シート状媒
体に付着することにより消費されるが、定着ベルト2の
回転にともない、塗布ローラ43が従動回転するため、
塗布ローラ43上の離型剤が定着ベルト2に供給され
る。塗布ローラ43に対しては、供給ローラ41により
離型剤が供給されるが、供給ローラ41上の離型剤は、
フェルト45により供給された後、離型剤規制ブレード
42により適当な層厚に均一に均されているので、塗布
ローラ43には均一且つ適量の離型剤が供給される。し
たがって定着ベルト2にも均一且つ適量に良好に制御さ
れた離型剤が供給される。離型剤の供給は、定着ベルト
2に連れ回りするローラ状の塗布ローラ43により行わ
れるため定着ベルト2の劣化も抑制されている。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、トナーを定着されるシ
ート状媒体を搬送するための無端の定着ベルトと、上記
定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラ
と、上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して
配置される加圧ローラとを有する定着装置において、上
記加熱ローラの熱を上記定着ローラに伝達して同定着ロ
ーラを昇温するための熱伝達構造を有するので、加熱ロ
ーラ以外に備えられた補助ヒータに依存することなく、
加熱ローラの熱を利用して定着ローラを十分に昇温する
ことで定着ベルトの回転開始時における温度低下を防止
することができ、回転開始後速やかに、一枚目の定着か
ら良好に定着を行うことができるベルトタイプの定着装
置を提供することができる。
【0064】熱伝達構造が、加熱ローラ表面と定着ロー
ラ表面との最短距離が5mm以下としたものであること
とすれば、定着ベルトの回転動作開始前の待機中に過熱
されている加熱ローラからの輻射熱により、定着ローラ
の表面を十分に昇温することで、定着ベルトの回転開始
時における定着ベルトの温度低下が防止されていること
により、回転開始後速やかに、一枚目の定着から良好に
定着を行うことができるベルトタイプの定着装置を提供
することができる。
【0065】熱伝達構造が、加熱ローラ表面と定着ロー
ラ表面とに接触する熱伝達ローラを有することとすれ
ば、加熱ローラと定着ローラとを間接的にとはいえ物理
的に接触させているので、定着ベルトの回転動作開始前
の待機中に過熱されている加熱ローラの熱を、熱伝達ロ
ーラを介して定着ローラに与えることで定着ローラの表
面を十分に昇温し、定着ベルトの回転開始時における温
度低下が防止されていることにより、回転開始後速やか
に、一枚目の定着から良好に定着を行うことができるベ
ルトタイプの定着装置を提供することができる。
【0066】熱伝達構造が、加熱ローラ表面と定着ロー
ラ表面とが当接したものであることとすれば、定着ベル
トの回転動作開始前の待機中に過熱されている加熱ロー
ラの熱を直接定着ローラに与えることで定着ローラの表
面を十分に昇温し、定着ベルトの回転開始時における温
度低下が防止されていることにより、回転開始後速やか
に、一枚目の定着から良好に定着を行うことができるベ
ルトタイプの定着装置を提供することができる。
【0067】定着ローラと定着ベルトとの摩擦係数を、
加熱ローラと定着ベルトとの摩擦係数より大きくしたこ
ととすれば、定着ローラによって、直接回転駆動される
のみならず、加熱ローラを介して間接的に駆動力を受け
る定着ベルトの回転を、加熱ローラと定着ベルトとの間
で滑りを生じるようにすることで、安定したものとする
ことができ、シート状媒体の搬送速度を一定にすること
ができるから良好な定着を行うことができるベルトタイ
プの定着装置を提供することができる。
【0068】加熱ローラの表面と定着ベルトの内面のう
ち少なくとも加熱ローラの表面をフッ素樹脂でコーティ
ングしたこととすれば、フッ素樹脂によるコーティング
で定着ローラと定着ベルトとの摩擦係数を、加熱ローラ
と定着ベルトとの摩擦係数より大きくし、定着ベルトの
回転を安定したものとすることができ、シート状媒体の
搬送速度を一定にすることができるから良好な定着を行
うことができるベルトタイプの定着装置を提供すること
ができる。
【0069】定着ローラの回転中心を頂点とする、定着
ローラの回転中心と加熱ローラの回転中心を結ぶ線と、
定着ローラの回転中心と加圧ローラの回転中心とを結ぶ
線とが挟む角が、90°〜270°であることとすれ
ば、定着ベルトと加圧ローラとの圧接が、定着ベルトを
介して定着ローラと加圧ローラとが圧接された領域のみ
で行われるため、シート状媒体の搬送性に優れ、シート
状媒体の搬送速度が安定するから良好な定着を行うこと
ができるベルトタイプの定着装置を提供することができ
る。
【0070】本発明は、請求項1ないし7の何れか1つ
に記載の定着装置を有する画像形成装置にあるので、上
述の各効果を奏することができる定着装置を有し、操作
者による画像形成開始指令後、一枚目から速やかに高画
質の画像形成を行うことができる、ユーザーにとって使
い勝手がよく信頼性の高い画像形成装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した定着装置及びこの定着装置を
備えたカラー画像形成装置の概略を示す側面図である。
【図2】図1に示した定着装置の側視図である。
【図3】図1に示した定着装置に備えられたヒータ、並
びに定着ローラの回転中心を頂点とする、定着ローラの
回転中心と加熱ローラの回転中心を結ぶ線と、定着ロー
ラの回転中心と加圧ローラの回転中心とを結ぶ線とが挟
む角を示した概略図である。
【図4】定着ベルトの回転開始及び定着のタイミングと
定着ベルトの温度との関係を示した相関図である。
【図5】加熱ローラ表面と定着ローラ表面との最短距離
と、定着ベルトの温度との関係を示す相関図である。
【図6】熱伝達機構の一例を示す概略側視図である。
【図7】熱伝達機構の別の例を示す概略側視図である。
【図8】熱伝達機構のさらに別の例を示す概略側視図で
ある。
【符号の説明】
1 定着装置 2 定着ベルト 3 加熱ローラ 4 定着ローラ 5 加圧ローラ 20 画像形成装置 58 熱伝達構造 59 熱伝達ローラ 60 熱伝達構造 61 熱伝達構造 l 加熱ローラ表面と定着ローラ表面との最短距離 S シート状媒体 T トナー θ 定着ローラの回転中心を頂点とする、定着ローラ
の回転中心と加熱ローラの回転中心を結ぶ線と、定着ロ
ーラの回転中心と加圧ローラの回転中心とを結ぶ線とが
挟む角

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナーを定着されるシート状媒体を搬送す
    るための無端の定着ベルトと、 上記定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ロ
    ーラと、 上記定着ベルトを介して上記定着ローラに対向して配置
    される加圧ローラとを有する定着装置において、 上記加熱ローラの熱を上記定着ローラに伝達して同定着
    ローラを昇温するための熱伝達構造を有することを特徴
    とする定着装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の定着装置において、上記熱
    伝達構造は、上記加熱ローラ表面と上記定着ローラ表面
    との最短距離が5mm以下としたものであることを特徴
    とする定着装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の定着装置において、上記熱
    伝達構造は、上記加熱ローラ表面と上記定着ローラ表面
    とに接触する熱伝達ローラを有することを特徴とする定
    着装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の定着装置において、上記熱
    伝達構造は、上記加熱ローラ表面と上記定着ローラ表面
    とが当接したものであることを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】請求項3または4記載の定着装置におい
    て、上記定着ローラと上記定着ベルトとの摩擦係数を、
    上記加熱ローラと上記定着ベルトとの摩擦係数より大き
    くしたことを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の定着装置において、上記加
    熱ローラの表面と上記定着ベルトの内面のうち少なくと
    も上記加熱ローラの表面をフッ素樹脂でコーティングし
    たことを特徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6の何れか1つに記載の定
    着装置において、上記定着ローラの回転中心を頂点とす
    る、上記定着ローラの回転中心と上記加熱ローラの回転
    中心を結ぶ線と、上記定着ローラの回転中心と上記加圧
    ローラの回転中心とを結ぶ線とが挟む角が、90°〜2
    70°であることを特徴とする定着装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7の何れか1つに記載の定
    着装置を有する画像形成装置。
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