JP2007057689A - 定着装置 - Google Patents
定着装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007057689A JP2007057689A JP2005241203A JP2005241203A JP2007057689A JP 2007057689 A JP2007057689 A JP 2007057689A JP 2005241203 A JP2005241203 A JP 2005241203A JP 2005241203 A JP2005241203 A JP 2005241203A JP 2007057689 A JP2007057689 A JP 2007057689A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- belt
- fixing belt
- fixing
- fixing device
- conductive layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Fixing For Electrophotography (AREA)
Abstract
【課題】 定着ベルト等のベルト部材が座屈するのを抑制する。
【解決手段】 定着装置60は、発熱層を有する定着ベルト61、定着ベルト61に圧接配置される加圧ロール62、発熱層を介して定着ベルト61を電磁誘導加熱する磁場発生部65、定着ベルト61の軸方向両端に装着されて定着ベルト61を駆動するエンドキャップ部材66、定着ベルト61の軸方向中央部に対向する部位に設けられ、高周波電流が供給されるセンサコイル69を備えている。駆動されること等によって定着ベルト61に変形が生じ始めると、センサコイル69に供給される電力の力率が変化する。そして、この力率の値が所定の値を超えた場合に、定着ベルト61の駆動を停止する。
【選択図】 図2
【解決手段】 定着装置60は、発熱層を有する定着ベルト61、定着ベルト61に圧接配置される加圧ロール62、発熱層を介して定着ベルト61を電磁誘導加熱する磁場発生部65、定着ベルト61の軸方向両端に装着されて定着ベルト61を駆動するエンドキャップ部材66、定着ベルト61の軸方向中央部に対向する部位に設けられ、高周波電流が供給されるセンサコイル69を備えている。駆動されること等によって定着ベルト61に変形が生じ始めると、センサコイル69に供給される電力の力率が変化する。そして、この力率の値が所定の値を超えた場合に、定着ベルト61の駆動を停止する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、例えば電子写真方式を利用した画像形成装置において記録材にトナー画像を定着する定着装置等に関する。
例えば電子写真方式を採用した複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、例えばドラム状に形成された感光体(感光体ドラム)を一様に帯電し、帯電された感光体ドラムを画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体ドラム上に静電潜像を形成する。次いで、感光体ドラム上に形成された静電潜像をトナーによって現像して可視像(トナー像)化し、このトナー像を直接または中間転写体等を介して間接的に用紙に転写する。そして、用紙に転写されたトナー像(未定着トナー像)を、定着装置によって用紙に定着している。
上述した定着装置としては、例えば回動する加熱部材と、この加熱部材に回動可能に圧接配置される加圧部材とを備えたものが広く用いられている。このような定着装置では、加熱部材と加圧部材とのニップ部に用紙を挟み込んで挿通させ、トナー像を加熱溶融して用紙に圧着している。特に、最近では、加熱部材に導電層を設け、電磁誘導加熱によって導電層を発熱させるものが提案されている(特許文献1参照。)。ここで、電磁誘導加熱は、変動磁界を発生する励磁コイルを導電層に近接配置し、導電層に発生する渦電流で導電層を発熱させるものである。この電磁誘導加熱によれば、加熱部材を直接加熱することができるとともに、加熱により高温となる範囲が極めて限られることから、加熱部材を短い時間で所定の温度まで加熱することができる。このため、加熱源としてハロゲンランプ等の発熱体を用いる場合に比べ、定着装置のウォーミングアップ時間を短縮することができ、消費電力を低減することが可能になる。
一方、加熱部材は加熱ロールの他、無端状の定着ベルトが一般に用いられており、この無端状ベルトには複数の支持ロールによって張架されたタイプと、上記特許文献1のように内部に押圧部材を有し無張架の状態で周回駆動されるタイプとがある。この種の定着ベルトは薄肉の耐熱性樹脂等を基層としており、加熱部材として加熱ロールを使用する場合に比べ熱容量が小さいため、加熱ロールより短時間でウォーミングアップを行うことができる。さらに、無張架タイプの定着ベルトは、他の部材との接触する面積を小さくすることができ、他の部材への熱移動を低減できる。このため、一層効率の良いウォーミングアップを行うことができる。
ところで、上記特許文献1では、定着ベルトに加圧部材としての加圧ロールを圧接配置している。そして、加圧ロールを駆動することによって、この加圧ロールに圧接する定着ベルトを従動して回動させている。ただし、このような構成を採用した場合には、加圧ロールの熱膨張による表面速度の変動の影響を受けて、定着ベルトの回動速度が変動する場合がある。また、定着ベルトは加圧ロールとの間に働く摩擦力により回動するため、定着ベルトと定着ベルトを支持する支持部材との摺動抵抗が増加した際には、定着ベルトと加圧ロールとの間に滑り(スリップ)が生じるために、定着ベルトの回動速度が遅れる場合もある。このため、定着ベルトと加圧ロールとが圧接する定着ニップを用紙が通過する際に、用紙上のトナー像に乱れが生じたり、あるいは用紙にしわが発生したりするおそれがある。
このような不具合を抑制するため、例えば定着ベルトの両端にギアを装着し、加圧ロールに加えて定着ベルト側も駆動することが考えられる。さらには、加圧ロール側の駆動を行わず、定着ベルト側を駆動することにより加圧ロールを定着ベルトに従動回転させることも考えられる。そして、定着ベルトを駆動することができれば、局所加熱の電磁誘導加熱方式の定着装置において、定着ベルトと加圧ロールを離間させ、定着ベルトを両端のギアで駆動した状態でウォームアップを行うことができるため、加圧ロールに熱を奪われることがなく、一層のウォームアップ時間の短縮が可能となる。さらに、定着ベルトのみを駆動(加圧ロールは従動)することができれば、駆動系を一系統だけ持てばよいことになり、構成の簡素化、コストダウンに繋がる。よって、駆動方式としては定着ベルトの単独駆動方式が望ましい。
一方、上述したような、ほぼ無張架の定着ベルトを有する定着装置においては、定着性能を決める因子として、ベルト形状(横断面及び縦断面)は重要な因子の一つである。ただし、定着動作は様々な条件下で行われるため、厳密にいうとベルト形状は一様には定まらず、その結果定着性能にバラツキが生じてしまう場合がある。また、条件によっては保証している性能が得られなくなる場合も考えられ、極端な場合は定着ベルトが座屈などの破損を起こすこともあり得る。
特に、駆動方式として上述した定着ベルトの単独駆動方式を用いる場合は、加圧ロール単独駆動方式や、定着ベルトおよび加圧ロールの両者駆動方式に比べて定着ベルトが座屈しやすいことがわかってきた。つまり、定着ベルトと加圧ロールとを圧接させた状態で定着ベルトのみを駆動するため、定着ベルトには所定の駆動トルクを与える必要がある。しかしながら、定着ベルトは剛体ではないため、駆動時に定着ベルトにねじり力が加わり、ギアに近い側(軸方向両端側)に比べてギアから遠い側(軸方向中央部側)への駆動力の伝達が遅れる。すると、駆動時に定着ベルトの軸方向中央部のニップの入口側部分は抵抗を受けて膨らむ方向に変位し、定着ベルトの軸方向中央部のニップ出口側は凹む方向に変位する。このときの駆動トルクが大きいほどニップ入口側の膨らみは大きくなり、それに伴って出口側の凹みも大きくなる。そして、極端に駆動トルクが大きいと出口側が大きく凹み、定着ベルトに座屈が発生してしまうことになる。
このようにして定着ベルトに座屈が発生すると、用紙上のトナー像を定着できなくなるため、生産性が低下してしまう。また、電磁誘導加熱方式を採用した定着装置では、定着ベルトが変形することに伴い、定着ベルトが異常に加熱されてしまい、トラブルの原因となるおそれもある。
このようにして定着ベルトに座屈が発生すると、用紙上のトナー像を定着できなくなるため、生産性が低下してしまう。また、電磁誘導加熱方式を採用した定着装置では、定着ベルトが変形することに伴い、定着ベルトが異常に加熱されてしまい、トラブルの原因となるおそれもある。
なお、このような問題は、定着ベルトのみを駆動する場合にもっとも生じやすいが、加圧ロールのみを駆動する場合、あるいは、加圧ロールおよび定着ベルトの両者を駆動する場合においても、同様に生じ得るものである。また、このような問題は、電磁誘導加熱方式を採用する定着装置だけでなく、ほぼ無張架の定着ベルトを有する定着装置においては、同様に生じ得るものである。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、定着ベルト等のベルト部材が座屈するのを抑制することにある。
また他の目的は、電磁誘導加熱方式を採用した定着装置において、定着ベルトに生じた変形を検知することにある。
また他の目的は、電磁誘導加熱方式を採用した定着装置において、定着ベルトに生じた変形を検知することにある。
かかる目的のもと、本発明は、記録材上に形成された未定着画像を定着する定着装置であって、回動可能に配設される無端状のベルト部材と、ベルト部材の外周面に圧接配置される加圧部材と、ベルト部材の基準位置からの変位量を検知する検知部と、検知部によって検知された変位量に基づき、ベルト部材の回動を停止させる停止部とを含んでいる。
ここで、ベルト部材の軸方向両端からベルト部材を駆動する駆動部をさらに含み、停止部は、変位量が所定の許容量を超えた場合に、駆動部による定着ベルトの駆動を停止させることができる。この場合に、加圧部材は、駆動部によって駆動されるベルト部材の回動に従動して回動することができる。また、ベルト部材は導電層を具備し、検知部は、導電層との間に生ずる磁気特性の変化に基づいて変位量を検知することができる。この場合に、導電層を介してベルト部材を誘導加熱する加熱部材をさらに含むことができる。
また、他の観点から捉えると、本発明は、記録材上に形成された未定着画像を定着する定着装置であって、導電層を有し回動可能に配設される無端状のベルト部材と、ベルト部材の外周面に圧接配置される加圧部材と、導電層を介してベルト部材を誘導加熱する誘導加熱部と、ベルト部材と所定の距離をもって離間配置されるコイル部材と、コイル部材に高周波電流を供給する供給部と、コイル部材に供給される高周波電流に応じてコイル部材と導電層との間に生じる磁気特性の変化に基づき、ベルト部材の変形を検知する変形検知部とを含んでいる。
ここで、ベルト部材の軸方向両端からベルト部材を駆動する駆動部をさらに含むことができる。また、変形検知部にて検知されたベルト部材の変形が所定の許容範囲を超えた場合に、ベルト部材の回動を停止させることができる。さらに、変形検知部は、コイル部材に高周波電流を流したときの電力の力率の変化に基づいてベルト部材の変形を検知することができる。さらにまた、変形検知部は、コイル部材に高周波電流を流したときのコイル部材の抵抗値の変化に基づいてベルト部材の変形を検知することができる。
さらに、他の観点から捉えると、本発明が適用される定着装置は、回動可能に配設される無端状の定着ベルトと、定着ベルトの軸方向両端部に配設され、定着ベルトに対して駆動力を伝達する伝達部材と、定着ベルトの外周面に圧接配置され、定着ベルトとの間で定着ニップ部を形成するニップ形成部材と、定着ベルトの軸方向中央部に対向する位置に設けられ、定着ベルトとの距離を検知するセンサと、センサにより検知された距離が所定の許容値を超えた場合に、伝達部材による定着ベルトの駆動を停止させるコントローラとを含んでいる。
ここで、ニップ形成部材は、定着ベルトの回動に伴って従動して回動することができる。また、定着ベルトの内周面に圧接配置され、定着ベルトをニップ形成部材に向けて付勢する付勢部材をさらに含むことができる。さらに、定着ベルトは導電層を有しており、導電層を介してベルト部材を誘導加熱する加熱部材をさらに含むことができる。そして、センサは、導電層との間に生ずる磁気特性値に基づいて距離を検知することができる。
本発明によれば、ベルト部材の変位量、ベルト部材との間に生じる磁気特性の変化、あるいはベルト部材との距離等に基づいて、座屈の前兆となるベルト部材の変形を検知するようにしたので、ベルト部材が座屈するのを抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、タンデム型、中間転写型の画像形成装置である。この画像形成装置は、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1K、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10を備えている。また、画像形成装置は、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像(未定着トナー像)を記録材である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60を備えている。また、画像形成装置は、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
<実施の形態1>
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、タンデム型、中間転写型の画像形成装置である。この画像形成装置は、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1K、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10を備えている。また、画像形成装置は、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像(未定着トナー像)を記録材である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60を備えている。また、画像形成装置は、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
本実施の形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、矢印A方向に回転する感光体ドラム11と、感光体ドラム11を帯電する帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)を備えている。また、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17を有している。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写ベルト15は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の無端ベルトで構成されている。そして、その体積抵抗率は106〜1014Ωcmとなるように形成されており、その厚みは例えば0.1mm程度に構成されている。中間転写ベルト15は、各種ロールによって図1に示すB方向に所定の速度で循環駆動されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を回動させる駆動ロール31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33、二次転写部20に設けられるバックアップロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニングバックアップロール34を有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。一次転写ロール16は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とを有している。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が107.5〜108.5Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に圧接配置され、さらに一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール22と、バックアップロール25とによって構成される。バックアップロール25は、表面がカーボンを分散したEPDMとNBRとのブレンドゴムのチューブ、内部がEPDMゴムで構成されている。そして、その表面抵抗率が107〜1010Ω/□となるように形成され、硬度は例えば70°(アスカーC)に設定される。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極をなし、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が当接配置されている。
一方、二次転写ロール22は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が107.5〜108.5Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置され、さらに二次転写ロール22は接地されてバックアップロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙P上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングするベルトクリーナ35が、中間転写ベルト15に対して接離自在に設けられている。一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
さらに、本実施の形態の画像形成装置では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと送り込む搬送シュート53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Pを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Pを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示すような画像形成装置では、図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置(IPS)により所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。IPSでは、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、トナー像が担持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、二次転写ロール22とバックアップロール25とによって押圧される二次転写部20において、用紙P上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Pを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部に搬送される。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動にともなってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34およびベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動にともなってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34およびベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
次に、本実施の形態の画像形成装置に用いられる定着装置60について説明する。
図2は本実施の形態に係る定着装置60の構成を示す概略正面図であり、図3は図2におけるIII−III断面図である。なお、図3においては、図2に示すフレーム70の図示は省略し、後述する定着動作の説明の便宜のため、未定着のトナー像(未定着画像)T1ないし定着後のトナー像T2が形成された記録材としての用紙P1およびP2を描き加えてある。
図2および図3に示すように、本実施の形態に係る定着装置60は、無端状の周面を有する定着ベルト61、定着ベルト61の外周面に圧接して配設され、定着ベルト61の回動に従動して回転する加圧ロール62、定着ベルト61の内側にて定着ベルト61を介して加圧ロール62に圧接配置される固定パッド部材63、固定パッド部材63等を支持する剛性ステイ64、定着ベルト61の外周面形状に倣って形成されるとともに定着ベルト61とは所定の間隙を持って配設され、磁場を発生することにより定着ベルト61を長手方向に亘って電磁誘導加熱する磁場発生部65、定着ベルト61の両端部に配設され、定着ベルト61の両端部の断面形状を円形に維持しつつ定着ベルト61を周方向に回転駆動するエンドキャップ部材66、定着ベルト61の内側にて定着ベルト61の内周面に沿って配設され、磁場発生部65による定着ベルト61への加熱効率を高めるフェライト部材67、定着ベルト61の温度を検知する温度検知センサ68、定着ベルト61の変形を検知するセンサコイル69により主要部が構成されている。なお、定着ベルト61と加圧ロール62とが接する部位(トナー像を担持した用紙Pが通過する部位)のことを定着ニップ部Nという。
図2は本実施の形態に係る定着装置60の構成を示す概略正面図であり、図3は図2におけるIII−III断面図である。なお、図3においては、図2に示すフレーム70の図示は省略し、後述する定着動作の説明の便宜のため、未定着のトナー像(未定着画像)T1ないし定着後のトナー像T2が形成された記録材としての用紙P1およびP2を描き加えてある。
図2および図3に示すように、本実施の形態に係る定着装置60は、無端状の周面を有する定着ベルト61、定着ベルト61の外周面に圧接して配設され、定着ベルト61の回動に従動して回転する加圧ロール62、定着ベルト61の内側にて定着ベルト61を介して加圧ロール62に圧接配置される固定パッド部材63、固定パッド部材63等を支持する剛性ステイ64、定着ベルト61の外周面形状に倣って形成されるとともに定着ベルト61とは所定の間隙を持って配設され、磁場を発生することにより定着ベルト61を長手方向に亘って電磁誘導加熱する磁場発生部65、定着ベルト61の両端部に配設され、定着ベルト61の両端部の断面形状を円形に維持しつつ定着ベルト61を周方向に回転駆動するエンドキャップ部材66、定着ベルト61の内側にて定着ベルト61の内周面に沿って配設され、磁場発生部65による定着ベルト61への加熱効率を高めるフェライト部材67、定着ベルト61の温度を検知する温度検知センサ68、定着ベルト61の変形を検知するセンサコイル69により主要部が構成されている。なお、定着ベルト61と加圧ロール62とが接する部位(トナー像を担持した用紙Pが通過する部位)のことを定着ニップ部Nという。
ベルト部材の一例としての定着ベルト61は、図4に示すように、内周面側から順に、耐熱性の高いシート状部材からなるベース層61aと、導電層としての発熱層61bと、弾性層61cと、外周面となる離型層61dとが積層されて構成されている。また、各層の間には接着のためのプライマー層等が設けられる場合がある。
ベース層61aとしては、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂等のフレキシブルで機械的強度に優れ、耐熱性を有する材料が好適に用いられる。厚さは、30〜100μmの範囲が適切である。厚さが30μm未満では定着ベルト61としての強度が得られず、厚さが100μmを超えると、フレキシブル性が損なわれ、また熱容量が大きくなって温度立ち上がり時間が長くなるからである。本実施の形態では、厚さ80μmのポリイミド樹脂からなるシート状部材を使用している。
導電層としての発熱層61bは、磁場発生部65が誘起する磁界により誘導発熱する層であり、薄膜の金属層とすることが望ましい。発熱層61bの厚みとしては、1〜20μmの範囲が適切である。1μm未満の厚みでは十分な発熱を得ることが困難な場合があり、20μmを超えるとフレキシブル性が損なわれ、また熱容量が大きくなって温度立ち上がり時間が長くなるからである。発熱層61bとして使用可能な金属材料としては、銅、アルミニウム、銀など電気抵抗の低い金属が好ましいが、鉄、コバルト、ニッケル、クロム等を使用することもできる。また、発熱層61bの材質および厚さは、電磁誘導による渦電流によって充分な発熱が得られる固有抵抗値を実現するように適宜選択される。本実施の形態では、厚さ10μm程度の銅を使用している。
弾性層61cは、厚さが10〜500μm、好ましくは50〜300μmであって、耐熱性、熱伝導性に優れたシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等が用いられる。本実施の形態では、ゴム硬度15°(JIS−A:JIS−K A型試験機)、厚さ200μmのシリコーンゴムを使用している。
ところで、カラー画像を印刷する場合、特に写真画像等の印刷時には、用紙P上で大きな面積領域に亘ってベタ画像が形成されることが多い。そのため、用紙Pやトナー像の凹凸に定着ベルト61の表面(離型層61d)が追従できない場合には、トナー像に加熱ムラが発生して、伝熱量が多い部分と少ない部分とで定着画像に光沢ムラが発生する。すなわち、伝熱量が多い部分は光沢度が高く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低くなる。このような現象は、弾性層61cの厚さが10μmより小さい場合に生じ易い。そこで、弾性層61cの厚さは、10μm以上、より好ましくは50μm以上に設定するのが好ましい。一方、弾性層61cが500μmより大きい場合には、弾性層61cの熱抵抗が大きくなり、定着装置60のクイックスタート性能が低下する。そこで、弾性層61cの厚さは、500μm以下、より好ましくは300μm以下に設定するのが好ましい。
また、弾性層61cのゴム硬度としては、高すぎると用紙Pやトナー像の凹凸に追従しきれず定着画像に光沢ムラが発生し易い。そこで、弾性層61cのゴム硬度としては50゜(JIS−A:JIS−K A型試験機)以下、より好ましくは35゜以下が適している。
さらに、弾性層61cの熱伝導率λに関しては、λ=6×10−4〜2×10−3[cal/cm・sec・deg ]が適している。熱伝導率λが6×10−4[cal/cm・sec・deg ]よりも小さい場合には熱抵抗が大きく、定着ベルト61の表層(離型層61d)における温度上昇が遅くなる。一方、熱伝導率λが2×10−3[cal/cm・sec・deg ]よりも大きい場合には、硬度が過度に高くなったり、圧縮永久歪みが悪化したりする。そのため、熱伝導率λは6×10−4〜2×10−3[cal/cm・sec・deg ]、より好ましくは8×10−4〜1.5×10−3[cal/cm・sec・deg ]に設定するのが好ましい。
ところで、カラー画像を印刷する場合、特に写真画像等の印刷時には、用紙P上で大きな面積領域に亘ってベタ画像が形成されることが多い。そのため、用紙Pやトナー像の凹凸に定着ベルト61の表面(離型層61d)が追従できない場合には、トナー像に加熱ムラが発生して、伝熱量が多い部分と少ない部分とで定着画像に光沢ムラが発生する。すなわち、伝熱量が多い部分は光沢度が高く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低くなる。このような現象は、弾性層61cの厚さが10μmより小さい場合に生じ易い。そこで、弾性層61cの厚さは、10μm以上、より好ましくは50μm以上に設定するのが好ましい。一方、弾性層61cが500μmより大きい場合には、弾性層61cの熱抵抗が大きくなり、定着装置60のクイックスタート性能が低下する。そこで、弾性層61cの厚さは、500μm以下、より好ましくは300μm以下に設定するのが好ましい。
また、弾性層61cのゴム硬度としては、高すぎると用紙Pやトナー像の凹凸に追従しきれず定着画像に光沢ムラが発生し易い。そこで、弾性層61cのゴム硬度としては50゜(JIS−A:JIS−K A型試験機)以下、より好ましくは35゜以下が適している。
さらに、弾性層61cの熱伝導率λに関しては、λ=6×10−4〜2×10−3[cal/cm・sec・deg ]が適している。熱伝導率λが6×10−4[cal/cm・sec・deg ]よりも小さい場合には熱抵抗が大きく、定着ベルト61の表層(離型層61d)における温度上昇が遅くなる。一方、熱伝導率λが2×10−3[cal/cm・sec・deg ]よりも大きい場合には、硬度が過度に高くなったり、圧縮永久歪みが悪化したりする。そのため、熱伝導率λは6×10−4〜2×10−3[cal/cm・sec・deg ]、より好ましくは8×10−4〜1.5×10−3[cal/cm・sec・deg ]に設定するのが好ましい。
また、離型層61dは、用紙P上に転写された未定着トナー像と直接的に接触する層であるため、離型性および耐熱性に優れた材料を使用する必要がある。したがって、離型層61dを構成する材料としては、例えばフッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、PFA、PTFE、FEP等が好適に用いられる。
また、離型層61dの厚さは、5〜50μmが好ましい。離型層61dの厚さが5μmよりも小さい場合には、層形成時の塗膜ムラで離型性の悪い領域が形成されたり、耐久性が不足するといった問題が発生する懸念がある。また、離型層61dの厚さが50μmを超える場合には、熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂系の材質で形成された離型層61dでは硬度が高くなりすぎ、弾性層61cが有する機能を低下させるからである。なお、本実施の形態では、厚さ30μmのPFAを使用している。
ここで、離型層61dにおけるトナー離型性を向上するため、離型層61dにトナーオフセット防止のためのオイル(離型剤)を塗布するオイル塗布機構を定着ベルト61に当接させて配設することも可能である。特に、低軟化物質を含有しないトナーを用いた場合には効果的である。
また、離型層61dの厚さは、5〜50μmが好ましい。離型層61dの厚さが5μmよりも小さい場合には、層形成時の塗膜ムラで離型性の悪い領域が形成されたり、耐久性が不足するといった問題が発生する懸念がある。また、離型層61dの厚さが50μmを超える場合には、熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂系の材質で形成された離型層61dでは硬度が高くなりすぎ、弾性層61cが有する機能を低下させるからである。なお、本実施の形態では、厚さ30μmのPFAを使用している。
ここで、離型層61dにおけるトナー離型性を向上するため、離型層61dにトナーオフセット防止のためのオイル(離型剤)を塗布するオイル塗布機構を定着ベルト61に当接させて配設することも可能である。特に、低軟化物質を含有しないトナーを用いた場合には効果的である。
このような定着ベルト61では、後述する磁場発生部65によって発熱層61bに交番磁束が作用することで、発熱層61bに渦電流が発生して発熱層61bが発熱する。そして、誘導加熱によって発熱層61bに生じた熱が、弾性層61cおよび離型層61dに行き渡り、定着ベルト61が全体的に加熱され、定着ニップ部Nに挿通される用紙P1を加熱して未定着トナー像T1の加熱定着がなされることになる。
次に、加圧部材あるいはニップ形成部材の一例としての加圧ロール62は、図3に示したように、金属製の芯金62aと、芯金62aの周面にロール状に成形被覆された弾性層62bと、弾性層62bの上に被覆された離型性を確保するための離型層62cとを有している。
ここで、芯金62aは、例えばステンレスやアルミニウム等で構成することができる。また、弾性層62bは、耐熱性と弾性とを備える材料からなるものであり、例えばシリコーンゴム、発泡シリコーンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂等で構成することができる。さらに、離型層62cは、例えばフッ素樹脂等で構成することができる。
また、加圧ロール62の芯金62aの軸方向両端部は、軸受け71に回転可能に保持されている。これら軸受け71は、バネ72を介してフレーム70に固定されている。これにより、加圧ロール62は、バネ72の反発弾性によって定着ベルト61の外周面(詳しくは、定着ベルト61を介してその内周面に当接する固定パッド部材63)に所定の加重で付勢されている。そして、このような構成により、加圧ロール62は定着ベルト61の回動に従動して回転する。
ここで、芯金62aは、例えばステンレスやアルミニウム等で構成することができる。また、弾性層62bは、耐熱性と弾性とを備える材料からなるものであり、例えばシリコーンゴム、発泡シリコーンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂等で構成することができる。さらに、離型層62cは、例えばフッ素樹脂等で構成することができる。
また、加圧ロール62の芯金62aの軸方向両端部は、軸受け71に回転可能に保持されている。これら軸受け71は、バネ72を介してフレーム70に固定されている。これにより、加圧ロール62は、バネ72の反発弾性によって定着ベルト61の外周面(詳しくは、定着ベルト61を介してその内周面に当接する固定パッド部材63)に所定の加重で付勢されている。そして、このような構成により、加圧ロール62は定着ベルト61の回動に従動して回転する。
付勢部材の一例としての固定パッド部材63は、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性材料や、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PES)や液晶ポリマー(LCP)等の耐熱性樹脂等で形成されている。そして、固定パッド部材63は、定着ベルト61の幅方向において、用紙Pが通過する領域(通紙域)よりもやや広い領域に亘って配設されている。そして、この固定パッド部材63の長手方向の略全長に亘って加圧ロール62が押圧されるように構成されている。
固定パッド部材63の定着ベルト61との接触面の断面形状は、定着装置60に求められる用紙剥離性能や定着性能により任意に設定することができる。本実施の形態の定着装置60では、エンドキャップ部材66によって形状が円形に維持された定着ベルト61と略同じ曲率を持つ曲面で形成されている。ただし、剥離性能や定着性能をさらに高めるために、接触面の曲率を用紙Pの搬送方向に沿って変化するように形成することも可能である。
固定パッド部材63の定着ベルト61との接触面の断面形状は、定着装置60に求められる用紙剥離性能や定着性能により任意に設定することができる。本実施の形態の定着装置60では、エンドキャップ部材66によって形状が円形に維持された定着ベルト61と略同じ曲率を持つ曲面で形成されている。ただし、剥離性能や定着性能をさらに高めるために、接触面の曲率を用紙Pの搬送方向に沿って変化するように形成することも可能である。
また、固定パッド部材63と定着ベルト61との間には、定着ニップ部Nにおける固定パッド部材63と定着ベルト61との摺動性を向上するため、摺動性に優れ、耐摩耗性が高いポリイミド樹脂フィルムやフッ素樹脂をガラスクロスにコートさせたガラス繊維シート等からなる摺動シート(不図示)が配設されている。さらに、定着ベルト61の内周面には耐熱性オイルなどの潤滑剤を介在させることもできる。これらにより、定着ベルト61と固定パッド部材63との間の摩擦抵抗が小さくなり、定着ベルト61を円滑に回動させることを可能としている。
剛性ステイ64は、定着ベルト61内に嵌挿され、定着ベルト61の幅方向に軸線を有する棒状部材であり、両端部に軸部64aが突き出した形状で構成されている。そして、この軸部64aが定着装置60のフレーム70に固定されることで、剛性ステイ64がフレーム70に支持されている。また、定着ベルト61の両端部では、軸部64aの軸線回りにベアリングを介して後段で説明するエンドキャップ部材66が配設され、剛性ステイ64の軸部64aは、エンドキャップ部材66が装着された定着ベルト61を回転可能に支持している。
さらに、剛性ステイ64の加圧ロール62と対向する部分には固定パッド部材63が取り付けられており、定着ベルト61を介して加圧ロール62から固定パッド部材63に作用する押圧力を剛性ステイ64によって負担している。そのため、剛性ステイ64を構成する材質としては、加圧ロール62から押圧力を受けた際の撓み量が所定のレベル以下、好ましくは1mm以下となる程度の剛性を有するものが用いられる。そのため、後述する磁場発生部65による磁束の影響によって加熱されにくい必要をも考慮して、例えば、ガラス繊維入りPPS、フェノール、ポリイミド、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂、耐熱ガラス、固有抵抗が小さく誘導加熱の影響を受けにくいアルミニウム等の金属が用いられる。本実施の形態では、剛性ステイ64は、本体部分の断面形状が加圧ロール62からの押圧力方向に長軸を有する凹字状に形成され、軸部64aの断面形状が略円形に形成されたアルミニウムで構成されている。
さらに、剛性ステイ64の加圧ロール62と対向する部分には固定パッド部材63が取り付けられており、定着ベルト61を介して加圧ロール62から固定パッド部材63に作用する押圧力を剛性ステイ64によって負担している。そのため、剛性ステイ64を構成する材質としては、加圧ロール62から押圧力を受けた際の撓み量が所定のレベル以下、好ましくは1mm以下となる程度の剛性を有するものが用いられる。そのため、後述する磁場発生部65による磁束の影響によって加熱されにくい必要をも考慮して、例えば、ガラス繊維入りPPS、フェノール、ポリイミド、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂、耐熱ガラス、固有抵抗が小さく誘導加熱の影響を受けにくいアルミニウム等の金属が用いられる。本実施の形態では、剛性ステイ64は、本体部分の断面形状が加圧ロール62からの押圧力方向に長軸を有する凹字状に形成され、軸部64aの断面形状が略円形に形成されたアルミニウムで構成されている。
なお、剛性ステイ64は、加圧ロール62との間の押圧力により湾曲することを予め想定しておき、この湾曲による撓みを補正するように、固定パッド部材63の定着ベルト61との接触面を、長手方向において中央部が最も加圧ロール62側に盛り上がった凸状に設定しておくことも効果的である。すなわち、剛性ステイ64が撓んだ状態で、固定パッド部材63と定着ベルト61の内周面とが接触する面と、加圧ロール62と定着ベルト61の外周面とが接触する面とが略一直線となるように、固定パッド部材63の定着ベルト61側の面形状を補正しておく。それにより、剛性ステイ64に湾曲が生じるような場合においても、定着ベルト61の両端部から通紙域に亘って回転中心軸が略一直線となるので、定着ベルト61の偏心による振れのない円滑な回動と、加圧ロール62と固定パッド部材63との間の幅方向に亘る均一な加圧とを実現することが可能となる。
さらに、剛性ステイ64には、高透磁率の材質(例えば、フェライトやパーマロイ等)から構成され、磁場発生部65による加熱効率を高めるためのフェライト部材67や、定着ベルト61の温度を検知する温度検知センサ68が固定されている。
次に、駆動部あるいは伝達部材の一例としてのエンドキャップ部材66について述べる。図5は、エンドキャップ部材66が装着された定着ベルト61を定着ベルト61の軸方向に沿って切断した状態を示す図である。
エンドキャップ部材66は、リング状の形状を有しており、主として、定着ベルト61の両端から内面に嵌挿されるスリーブ部66a、定着ベルト61の端部から外側に表出するフランジ部66b、フランジ部66bの外周に設けられたギア66c、定着ベルト61の端部を介してスリーブ部66aに対向配置され、定着ベルト61を外側から締め付ける締め具66dを備えている。
エンドキャップ部材66を構成する材質としては、機械的特性に優れ、耐熱性の高い所謂エンジニアリングプラスチックスが適している。例えば、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、LCP樹脂、それらにガラスやカーボンを含有させた樹脂等を選択することができる。
エンドキャップ部材66は、リング状の形状を有しており、主として、定着ベルト61の両端から内面に嵌挿されるスリーブ部66a、定着ベルト61の端部から外側に表出するフランジ部66b、フランジ部66bの外周に設けられたギア66c、定着ベルト61の端部を介してスリーブ部66aに対向配置され、定着ベルト61を外側から締め付ける締め具66dを備えている。
エンドキャップ部材66を構成する材質としては、機械的特性に優れ、耐熱性の高い所謂エンジニアリングプラスチックスが適している。例えば、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、LCP樹脂、それらにガラスやカーボンを含有させた樹脂等を選択することができる。
このようなエンドキャップ部材66が定着ベルト61の両端部に挿入されて装着されると、定着ベルト61はそれまでのフレキシブルな状態から、ある程度の剛性を有する薄肉のロールに近い機械的特性を有するようになる。
このように、定着ベルト61の両端部にエンドキャップ部材66を装着することによって、定着ベルト61におけるエンドキャップ部材66のスリーブ部66aの端面から内側に10数mm離れた部分においても、定着ベルト61の外周面より外力を与えればそれによって凹むことはあるが、定着ベルト61全体にねじりトルクを与えた場合でも定着ベルト61にねじれは生じにくくなり、容易に座屈することはなくなる。一般に、定着ベルト61のようなベルト部材を用いた定着装置に作用するトルクは0.1〜0.5N・mであり、この程度のトルクに対しては、定着ベルト61の両端部にエンドキャップ部材66を装着した構成によって、定着ベルト61において座屈が生じることを抑制することが可能となる。
また、定着ベルト61の両端部から軸方向に向けて圧縮力を受けた場合においても、定着ベルト61はこのような軸方向の圧縮力によって容易に座屈することもない。このような軸方向に作用する圧縮力は、定着ベルト61がいずれか一方に片寄り移動するのを規制する際に発生する。しかし、このような圧縮力の大きさは一般には1〜5Nであって、この程度の圧縮力に対しても、定着ベルト61の両端部にエンドキャップ部材66を装着した構成によって、座屈することを抑制することが可能となる。
このように、定着ベルト61の両端部にエンドキャップ部材66を装着することによって、定着ベルト61におけるエンドキャップ部材66のスリーブ部66aの端面から内側に10数mm離れた部分においても、定着ベルト61の外周面より外力を与えればそれによって凹むことはあるが、定着ベルト61全体にねじりトルクを与えた場合でも定着ベルト61にねじれは生じにくくなり、容易に座屈することはなくなる。一般に、定着ベルト61のようなベルト部材を用いた定着装置に作用するトルクは0.1〜0.5N・mであり、この程度のトルクに対しては、定着ベルト61の両端部にエンドキャップ部材66を装着した構成によって、定着ベルト61において座屈が生じることを抑制することが可能となる。
また、定着ベルト61の両端部から軸方向に向けて圧縮力を受けた場合においても、定着ベルト61はこのような軸方向の圧縮力によって容易に座屈することもない。このような軸方向に作用する圧縮力は、定着ベルト61がいずれか一方に片寄り移動するのを規制する際に発生する。しかし、このような圧縮力の大きさは一般には1〜5Nであって、この程度の圧縮力に対しても、定着ベルト61の両端部にエンドキャップ部材66を装着した構成によって、座屈することを抑制することが可能となる。
そして、両端部にエンドキャップ部材66が装着された定着ベルト61を用いる定着装置60においては、図2に示すように、駆動モータ80からの回転駆動力が伝達ギア81を介してシャフト82に伝達され、シャフト82に結合された伝達ギア83からエンドキャップ部材66の両端部のギア66cに伝達される。これによって、エンドキャップ部材66から定着ベルト61に回転駆動力が伝わり、エンドキャップ部材66と定着ベルト61とが一体となって回転駆動される。その際には、定着ベルト61の回転軸が剛性ステイ64の軸部64aの中心軸と一致しているため、定着ベルト61は軸部64aの中心軸周りに滑らかな回転動作を行う。そして、上述したように、定着ベルト61はエンドキャップ部材66が定着ベルト61の両端部に装着されてある程度の剛性を有する薄肉のロールに近い機械的特性を有するので、定着ベルト61には座屈が生じにくい。
また、エンドキャップ部材66が配設されることで定着ベルト61の両端部の断面形状が円形を維持する。このため、定着ベルト61の内部には固定パッド部材63以外に定着ベルト61を支持する部材がなくとも(図3参照)、定着ベルト61の幅方向における通紙域に対応する部分においても、両端部にエンドキャップ部材66が装着された定着ベルト61自体の剛性によって略一定の円形を維持しながら回転する。
さらに、本実施の形態の定着装置60では、定着ベルト61の半径方向に関して、固定パッド部材63の外周面(定着ベルト61の内周面と当接する面)の位置と、エンドキャップ部材66のスリーブ部66aの外周面の位置とが略一致するように設定されている。すなわち、固定パッド部材63の外周面とスリーブ部66aの外周面とは略同じ平面内に位置するように設定している。それにより、定着ベルト61の回転軸の位置が定着ベルト61の両端部と通紙域とで略一致するように設定されるので、定着ベルト61の安定した回転を実現することが可能となる。
一方、本実施の形態では、加圧ロール62が定着ベルト61を介して固定パッド部材63の下面に対向して圧接することにより、定着ニップ部Nを形成している。そして、加圧ロール62は、定着ベルト61の回転に伴って従動回転する。加圧ロール62を定着ベルト61に従動して回転させることにより、熱膨張により加圧ロール62の弾性層62bの外径に変化が生じたとしても、定着ニップ部Nを通過する用紙Pの搬送速度に与える影響を低くできる。
次に、加熱部材、誘導加熱部の一例としての磁場発生部65について述べる。磁場発生部65は、図3に示すように、定着ベルト61の幅方向に沿って、定着ベルト61の外周面形状に倣った曲面を定着ベルト61側に有する励磁コイル保持部材65aと、励磁コイル保持部材65aに支持された励磁コイル65bと、同じく励磁コイル保持部材65aによって支持された磁性コア65cと、励磁コイル65bを絶縁被覆する絶縁部材65dと、励磁コイル65bに高周波電流を供給する励磁回路65eとで主要部が構成されている。
励磁コイル保持部材65aは、絶縁性および耐熱性を有する材料からなり、例えば、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、液晶ポリマー樹脂等を用いることができる。また、励磁コイル65bとしては、例えば、耐熱性の絶縁材料(例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等)によって相互に絶縁された直径φ0.5mmの銅線材を複数本束ねたリッツ線を長円形状や楕円形状、長方形状等の閉ループ状に複数回(例えば、11ターン)巻いたものが用いられる。そして、励磁コイル65bは接着剤によって固められることでその形状を維持しながら励磁コイル保持部材65aに固定されている。ここで、励磁コイル65bの励磁コイル保持部材65aからの引出線については、励磁コイル保持部材65aから外の部分について、外皮に絶縁被覆を施している。さらに、磁性コア65cは、高透磁率を有する材料にて構成される。磁性コア65cとしては、例えばフェライトやパーマロイなどトランスのコアに用いられる材料が好ましく、100kHz以上の高周波でも損失の少ないフェライトを用いるのがより好ましい。さらにまた、絶縁部材65dとしては、定着ベルト61の発熱による熱伝導を考慮して、耐熱性を有する材料を用いることが好ましい。具体的には、例えばアミドイミドやポリイミドなどを用いることができる。
また、励磁コイル65bおよびフェライト部材67と、定着ベルト61の発熱層61bとの間の距離は、可能な限り近接させて設置することが磁束の吸収効率を高めるために好ましいことから、これらの距離は5mm以内、例えば、2.5mm程度に設定されている。この場合、かかる設定条件を満たせば、励磁コイル65bと定着ベルト61の発熱層61bとの間の距離は一定である必要はない。
磁場発生部65では、励磁回路65eから励磁コイル65bに高周波電流が供給されると、励磁コイル65bの周囲に磁束が生成消滅を繰り返す。ここで、高周波電流の周波数は、例えば20kHz〜500kHzに設定されるが、本実施の形態では30kHzに設定している。励磁コイル65bからの交番磁束が定着ベルト61の発熱層61bを横切ると、定着ベルト61の発熱層61bにはその磁界の変化を妨げるような磁界が発生し、それによって発熱層61b内に渦電流が発生する。そして、発熱層61bでは、渦電流(I)によって発熱層61bの表皮抵抗(R)に比例したジュール熱(W=I2R)が発生し、定着ベルト61は加熱されることとなる。
なお、その際には、定着ベルト61の温度は、温度検知センサ68での計測値に基づいて、画像形成装置の制御部40(図1参照)が励磁コイル65bに供給する電力量または高周波電流の供給時間等を制御することにより、所定の温度に維持されている。
なお、その際には、定着ベルト61の温度は、温度検知センサ68での計測値に基づいて、画像形成装置の制御部40(図1参照)が励磁コイル65bに供給する電力量または高周波電流の供給時間等を制御することにより、所定の温度に維持されている。
更に、検知部、コイル部材、あるいはセンサの一例としてのセンサコイル69について述べる。センサコイル69は、上述したように、回転する定着ベルト61の変形を検知するために設けられる。本実施の形態において、センサコイル69は、定着ニップ部Nよりも上流側あるいは下流側で定着ベルト61と所定のギャップをもって対向配置される。このセンサコイル69は、使用に伴う定着ベルト61の変位量が大きくなる場所に設置するのが好ましく、本実施の形態では、図2および図3に示したように、定着ベルト61の軸方向中央部であって定着ニップ部Nから90°の位置に配設されている。そして、本実施の形態では、センサコイル69が、定着ニップ部Nよりも上流側(定着ニップ入口側)に取り付けられている。
図6は、センサコイル69を含むセンサユニット90の構成を示している。本実施の形態において、センサコイル69は、中空状のボビン69a、ボビン69aの外周面に巻き回される導線69bを有している。
ボビン69aは、φ10mmで長さ5mmの耐熱性樹脂で構成されている。また、導線69bは、絶縁被覆が施されたφ0.2mmの銅線からなり、ボビン69aに単層で巻き回されている。そして、本実施の形態では、定着ベルト61が真円となっているときの状態を基準位置として、定着ベルト61の表面とセンサコイル69との距離(後述する標準距離d)を2mmに設定している。これは、全条件下において、定着ベルト61とセンサコイル69とが接触しない最も近い位置である。なお、本実施の形態では、ボビン69aの中空状の開口が、定着ベルト61と対向するようにセンサコイル69が配設される。
ボビン69aは、φ10mmで長さ5mmの耐熱性樹脂で構成されている。また、導線69bは、絶縁被覆が施されたφ0.2mmの銅線からなり、ボビン69aに単層で巻き回されている。そして、本実施の形態では、定着ベルト61が真円となっているときの状態を基準位置として、定着ベルト61の表面とセンサコイル69との距離(後述する標準距離d)を2mmに設定している。これは、全条件下において、定着ベルト61とセンサコイル69とが接触しない最も近い位置である。なお、本実施の形態では、ボビン69aの中空状の開口が、定着ベルト61と対向するようにセンサコイル69が配設される。
また、センサユニット90は、センサコイル69の導線69bに高周波電流を供給する供給部の一例としての高周波電源91、高周波電源91より導線69bに供給される電力の力率を計測する力率測定部92とを有している。本実施の形態において、高周波電源91は、定着動作が行われている間すなわち励磁コイル65bによる誘導加熱が行われている間、導線69bに周波数100kHzで実効値が9mA(負荷がない場合)の高周波電流を供給する。また、力率測定部92は、計測した力率を停止部、変形検知部あるいはコントローラの一例としての制御部40(図1参照)に出力する。
続いて、本実施の形態に係る定着装置60の動作について説明する。
本実施の形態の画像形成装置において、トナー像を形成する動作が開始されるのと略同時に、定着装置60では定着ベルト61を駆動するための駆動モータ80および磁場発生部65に電力が供給され、定着装置60が起動する。すると、駆動モータ80の回転に伴って定着ベルト61が回動し、加圧ロール62がそれに従動して回転する。さらに、定着ベルト61が磁場発生部65と対向する加熱領域を通過することで、定着ベルト61の発熱層61bには渦電流が誘導され、定着ベルト61は発熱する。そして、定着ベルト61が均一に所定の温度に加熱された状態で、未定着トナー像Tを担持した用紙Pが、定着ベルト61と加圧ロール62とが圧接された定着ニップ部Nに送り込まれる。通紙域における定着ニップ部N内では、用紙Pおよび用紙Pに担持されたトナー像は加熱および加圧され、トナー像が用紙P上に定着される。その後、用紙Pは定着ベルト61から剥離されて、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部に搬送される。
なお、定着装置60の起動時、図示しないリトラクト機構によって定着ベルト61から加圧ロール62を離間させておき、定着ベルト61のみを回動させることもできる。このような構成を採用することで、定着ベルト61の昇温に要する時間をさらに短縮化することが可能になる。
本実施の形態の画像形成装置において、トナー像を形成する動作が開始されるのと略同時に、定着装置60では定着ベルト61を駆動するための駆動モータ80および磁場発生部65に電力が供給され、定着装置60が起動する。すると、駆動モータ80の回転に伴って定着ベルト61が回動し、加圧ロール62がそれに従動して回転する。さらに、定着ベルト61が磁場発生部65と対向する加熱領域を通過することで、定着ベルト61の発熱層61bには渦電流が誘導され、定着ベルト61は発熱する。そして、定着ベルト61が均一に所定の温度に加熱された状態で、未定着トナー像Tを担持した用紙Pが、定着ベルト61と加圧ロール62とが圧接された定着ニップ部Nに送り込まれる。通紙域における定着ニップ部N内では、用紙Pおよび用紙Pに担持されたトナー像は加熱および加圧され、トナー像が用紙P上に定着される。その後、用紙Pは定着ベルト61から剥離されて、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部に搬送される。
なお、定着装置60の起動時、図示しないリトラクト機構によって定着ベルト61から加圧ロール62を離間させておき、定着ベルト61のみを回動させることもできる。このような構成を採用することで、定着ベルト61の昇温に要する時間をさらに短縮化することが可能になる。
本実施の形態の定着装置60では、定着ベルト61がトナー像の定着に必要な所定の温度に均一に加熱されているので、光沢ムラやオフセット等の発生が抑制された良好なトナー像が形成される。また、高速に定着ベルト61を加熱することができるので、オンデマンド性に優れ、待機時の電力消費も大きく低減することができる。さらに、定着ベルト61は、両端部ではエンドキャップ部材66のスリーブ部66aが装着されてエンドキャップ部材66が接触しているが、通紙域では固定パッド部材63以外の部材に接触することなく回動する。そのため、定着ベルト61と他の部材との接触による熱の流出を極めて少なく抑えることができるので、定着ベルト61に生じた熱を定着処理に効率良く使用することができる。
また、この定着装置60では、定着ベルト61は、画像形成装置本体に設けられた駆動モータ80からの回転駆動力が、伝達ギア81およびシャフト82を介して伝達ギア83から、定着ベルト61の両端部に配設されたエンドキャップ部材66のギア66cに伝わることにより、定着ベルト61の両端部から回転駆動力を与えて、定着ベルト61を直接的に回転駆動するように構成されている(図2参照)。このように構成することにより、加圧ロール62からの摩擦力によって従動するような間接的な定着ベルト61の駆動方式とは異なり、加圧ロール62の熱膨張による表面速度の変動の影響を受けて定着ベルト61の回動速度が変動したり、定着ベルト61と固定パッド部材63との摺動抵抗が増加したりする場合に、定着ベルト61と加圧ロール62との間に滑り(スリップ)が生じて定着ベルト61の回動速度が遅れるという不都合が解消される。それにより、定着ベルト61の回動速度を安定させることが可能となる。そのため、定着ニップ部Nを通過する際に、用紙P上の定着画像に乱れや用紙Pに紙しわが発生するのを抑制することが可能となる。
次に、図7を参照しつつ、センサコイル69を用いた定着ベルト61の変形検知について詳細に説明する。ここで、図7(a)は定着ベルト61に変形が生じていない状態における定着ベルト61とセンサコイル69との位置関係を示している。また、図7(b)は、定着ベルト61にある程度の変形が生じた状態における定着ベルト61とセンサコイル69との位置関係を示している。
図7(a)に示す状態では、エンドキャップ部材66を介して駆動される定着ベルト61に軸方向に略一律の駆動トルクがかかっている。このため、定着ベルト61は、軸方向に略一直線状の形状を保ちつつ回動する。なお、このときの定着ベルト61の位置を基準位置と呼ぶことにする。そして、センサコイル69と基準位置にある定着ベルト61との距離を標準距離dと呼ぶことにする。この標準距離dは、定着装置60の設計時に定められる。
図7(a)に示す状態では、エンドキャップ部材66を介して駆動される定着ベルト61に軸方向に略一律の駆動トルクがかかっている。このため、定着ベルト61は、軸方向に略一直線状の形状を保ちつつ回動する。なお、このときの定着ベルト61の位置を基準位置と呼ぶことにする。そして、センサコイル69と基準位置にある定着ベルト61との距離を標準距離dと呼ぶことにする。この標準距離dは、定着装置60の設計時に定められる。
一方、図7(b)に示す状態では、定着ベルト61に通紙等に伴うねじり力が加わっている。この定着ベルト61は、エンドキャップ部材66にて支持されることである程度の剛性を有してはいるものの、剛体ではないため、エンドキャップ部材66に近い側(軸方向両端側)に比べてエンドキャップ部材66から遠い側(軸方向中央部側)への駆動力の伝達が遅れる。このため、駆動時に定着ベルト61の軸方向中央部の定着ニップ入口側部分は抵抗を受けて膨らむ方向に変位し、定着ベルト61の軸方向中央部の定着ニップ出口側は凹む方向に変位する。すなわち、定着ベルト61は、定着ニップ入口側に湾曲した状態で回動することになる。このとき、センサコイル69と定着ベルト61との距離は、上述した標準距離dよりも短い距離d’となる。そして、定着ベルト61に生じる変位の量が大きくなると、定着ベルト61がその付勢力に耐えきれなくなり、座屈してしまうことになる。
そこで、本実施の形態では、定着ベルト61の基準位置からの変形(変位量)を、定着ベルト61とセンサコイル69との間の距離に応じて変化する磁気特性に基づいて検知している。すなわち、定着ベルト61が図7(a)に示す基準位置からずれることに伴って発熱層61bとセンサコイル69との間に作用する磁界等が変わることを利用し、定着ベルト61の変形を監視している。特に、本実施の形態では、磁気特性(例えば定着ベルト61の発熱層61bとセンサコイル69の導線69bとの相互インダクタンス)に起因してセンサコイル69に供給される電力の力率が変わることに着目し、この力率の変化量に基づいて定着ベルト61の変形を検知している。
では、図8に示すフローチャートを参照しつつ、定着ベルト61の変形検知について説明する。
画像形成動作の開始に伴って定着動作が実行されると(ステップ101)、制御部40は、高周波電源91によるセンサコイル69への高周波電流の供給を開始する(ステップ102)。また、センサコイル69に高周波電流が供給されるのに伴い、センサコイル69に供給される電力の力率が力率測定部92によって計測され(ステップ103)、計測された力率が制御部40に出力される。次に、制御部40は、力率測定部92によって計測された力率を、センサコイル69と定着ベルト61との間の距離の変位量に変換する(ステップ104)。そして、制御部40は、得られた変位量が予め決められた許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップ105)。ここで、変位量があらかじめ決められた許容範囲内にあると判断した場合には、ステップ103に戻って定着動作を続行する。一方、ステップ105において、変位量が予め決められた許容範囲を外れていると判断した場合には、定着装置60における定着動作を含む画像形成動作全体を停止する(ステップ106)。なお、制御部40では、センサコイル69に供給される電力の力率と標準距離dおよび実際の距離d’の変位量(d−d’)との関係を対応付けたテーブルを、図示しないROM等に格納している。
画像形成動作の開始に伴って定着動作が実行されると(ステップ101)、制御部40は、高周波電源91によるセンサコイル69への高周波電流の供給を開始する(ステップ102)。また、センサコイル69に高周波電流が供給されるのに伴い、センサコイル69に供給される電力の力率が力率測定部92によって計測され(ステップ103)、計測された力率が制御部40に出力される。次に、制御部40は、力率測定部92によって計測された力率を、センサコイル69と定着ベルト61との間の距離の変位量に変換する(ステップ104)。そして、制御部40は、得られた変位量が予め決められた許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップ105)。ここで、変位量があらかじめ決められた許容範囲内にあると判断した場合には、ステップ103に戻って定着動作を続行する。一方、ステップ105において、変位量が予め決められた許容範囲を外れていると判断した場合には、定着装置60における定着動作を含む画像形成動作全体を停止する(ステップ106)。なお、制御部40では、センサコイル69に供給される電力の力率と標準距離dおよび実際の距離d’の変位量(d−d’)との関係を対応付けたテーブルを、図示しないROM等に格納している。
ここで、表1は、センサコイル69に供給される電力の力率と定着ベルト61およびセンサコイル69間の距離(ベルト−センサ間距離)との関係を示しており、図9にはこれをグラフ化したものを示している。
これら表1および図9から明らかなように、ベルト−センサ間距離が短くなるほど、換言すれば、定着ベルト61に生じる変形量が大きくなるほど、センサコイル69に供給される電力の力率は上昇する。例えば、ベルト−センサ間の距離が標準距離d(2mm)の場合に0.122であった力率は、両者が1mmまで近接することにより0.156まで上昇するのである。そこで、本実施の形態では、このようにして得られた力率を用いて、定着ベルト61に生じる変形、すなわち、定着ベルト61に座屈が生じる予兆を検知することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、センサコイル69を用いて、定着ベルト61に生じる変形を検知するようにした。そして、定着ベルト61の変形がある程度進んだ段階であって、定着ベルト61自身に座屈が生じる前の段階で、定着装置60および画像形成装置の動作を停止させるようにした。これにより、定着ベルト61に座屈が生じるのを抑えることができる。特に、本実施の形態では、定着ベルト61の軸方向両端部にエンドキャップ部材66を装着し、これらエンドキャップ部材66を介して定着ベルト61を駆動し、さらに定着ベルト61に従動させて加圧ロール62を回転させるように構成しているため、定着ベルト61に対してストレスがかかりやすく、その結果定着ベルト61に座屈が生じやすい。本実施の形態で用いた手法は、特に、このような駆動系を有する定着装置60に対して有用であるといえる。
また、本実施の形態では、定着ベルト61を電磁誘導加熱するために設けられた発熱層61bを利用し、発熱層61bとセンサコイル69との間に生じる磁気特性に基づいて定着ベルト61に生じる変形を検知するようにした。特に、本実施の形態では、センサコイル69に高周波電流を流す際にセンサコイル69に供給される電力の力率に基づいて定着ベルト61の基準位置からの変位量を求めた。これにより、既にある発熱層61bを利用して、定着ベルト61に生じる変形を検知することができる。
さらに、本実施の形態では、センサコイル69を定着ベルト61の変形が最も生じやすい軸方向中央部に対応する位置に設けるようにしたので、定着ベルト61の変形をより容易に検知することができる。
さらに、本実施の形態では、センサコイル69を定着ベルト61の変形が最も生じやすい軸方向中央部に対応する位置に設けるようにしたので、定着ベルト61の変形をより容易に検知することができる。
<実施の形態2>
本実施の形態は、実施の形態1と略同様であるが、定着ベルト61(発熱層61b)とセンサコイル69との間に生じる磁気特性の一つとしてセンサコイル69の導線69bの抵抗値を利用するようにしたものである。なお、導線69bの抵抗値も、実施の形態1で説明した力率と同様に、発熱層61bと導線69bとの相互インダクタンスに依存して変化する。
本実施の形態は、実施の形態1と略同様であるが、定着ベルト61(発熱層61b)とセンサコイル69との間に生じる磁気特性の一つとしてセンサコイル69の導線69bの抵抗値を利用するようにしたものである。なお、導線69bの抵抗値も、実施の形態1で説明した力率と同様に、発熱層61bと導線69bとの相互インダクタンスに依存して変化する。
図10は、本実施の形態におけるセンサコイル69を含むセンサユニット90の構成を示している。本実施の形態では、実施の形態1(図6参照)で説明した力率測定部92に代えて抵抗測定部93が設けられている。
このような構成を採用した場合にも、定着ベルト61とセンサコイル69との距離が変化するのに伴って、磁気的な特性に変動が生じ、その結果センサコイル69の抵抗値が変わる。したがって、実施の形態1と同様に、センサコイル69の抵抗値の変動量がある程度になったときに、定着装置60および画像形成装置による画像形成動作を停止させることで、定着ベルト61における座屈の発生を抑制することができる。なお、抵抗値以外にも、例えばインピーダンスや相互インダクタンスなどを測定することによっても、定着ベルト61の変形を検知することが可能である。
このような構成を採用した場合にも、定着ベルト61とセンサコイル69との距離が変化するのに伴って、磁気的な特性に変動が生じ、その結果センサコイル69の抵抗値が変わる。したがって、実施の形態1と同様に、センサコイル69の抵抗値の変動量がある程度になったときに、定着装置60および画像形成装置による画像形成動作を停止させることで、定着ベルト61における座屈の発生を抑制することができる。なお、抵抗値以外にも、例えばインピーダンスや相互インダクタンスなどを測定することによっても、定着ベルト61の変形を検知することが可能である。
なお、実施の形態1、2では、電磁誘導加熱方式を用いて定着ベルト61を加熱していたが、これに限られるものではなく、例えばハロゲンヒータやセラミックヒータなどを用いて加熱することもできる。また、実施の形態1、2では、定着ベルト61の軸方向両端部にエンドキャップ部材66を装着することで、定着ベルト61を駆動し、加圧ロール62を定着ベルト61に従動させるようにしていたが、これに限られるものではない。例えば、定着ベルト61に加えて加圧ロール62にも駆動を行ってもよいし、定着ベルト61は駆動を行わず、加圧ロール62のみを駆動してもよい。さらに、本実施の形態では、定着ベルト61に設けられた発熱層61bとセンサコイル69との間の磁気特性に基づいて、定着ベルト61の変形(変位量)を検知するようにしていたが、これに限られるものではない。例えば、センサコイル69に代えて光センサ等を用いることもできる。また、他のセンシング方式を用いてもよいことは勿論である。さらにまた、本実施の形態では、定着ニップ入口側にセンサコイル69を配設していたが、定着ニップ出口側にセンサコイル69を配設することもできる。ただし、この場合は、本実施の形態とは逆に、定着ベルト61の変形に伴って定着ベルト61とセンサコイル69との距離が大きくなっていくため、力率や抵抗値の挙動が実施の形態1や2とは逆の傾向を示すことになる。
60…定着装置、61…定着ベルト、61a…ベース層、61b…発熱層、61c…弾性層、61d…離型層、62…加圧ロール、63…固定パッド部材、65…磁場発生部、65b…励磁コイル、65e…励磁回路、66…エンドキャップ部材、69…センサコイル、69a…ボビン、69b…導線、80…駆動モータ、90…センサユニット、91…高周波電源、92…力率測定部、93…抵抗測定部
Claims (15)
- 記録材上に形成された未定着画像を定着する定着装置であって、
回動可能に配設される無端状のベルト部材と、
前記ベルト部材の外周面に圧接配置される加圧部材と、
前記ベルト部材の基準位置からの変位量を検知する検知部と、
前記検知部によって検知された前記変位量に基づき、前記ベルト部材の回動を停止させる停止部と
を含む定着装置。 - 前記ベルト部材の軸方向両端から当該ベルト部材を駆動する駆動部をさらに含み、
前記停止部は、前記変位量が所定の許容量を超えた場合に、前記駆動部による前記ベルト部材の駆動を停止させることを特徴とする請求項1記載の定着装置。 - 前記加圧部材は、前記駆動部によって駆動される前記ベルト部材の回動に従動して回動することを特徴とする請求項2記載の定着装置。
- 前記ベルト部材は導電層を具備し、
前記検知部は、前記導電層との間に生ずる磁気特性の変化に基づいて前記変位量を検知することを特徴とする請求項1記載の定着装置。 - 前記導電層を介して前記ベルト部材を誘導加熱する加熱部材をさらに含むことを特徴とする請求項4記載の定着装置。
- 記録材上に形成された未定着画像を定着する定着装置であって、
導電層を有し回動可能に配設される無端状のベルト部材と、
前記ベルト部材の外周面に圧接配置される加圧部材と、
前記導電層を介して前記ベルト部材を誘導加熱する誘導加熱部と、
前記ベルト部材と所定の距離をもって離間配置されるコイル部材と、
前記コイル部材に高周波電流を供給する供給部と、
前記コイル部材に供給される前記高周波電流に応じて当該コイル部材と前記導電層との間に生じる磁気特性の変化に基づき、前記ベルト部材の変形を検知する変形検知部と
を含む定着装置。 - 前記ベルト部材の軸方向両端から当該ベルト部材を駆動する駆動部をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の定着装置。
- 前記変形検知部にて検知された前記ベルト部材の変形が所定の許容範囲を超えた場合に、前記ベルト部材の回動を停止させることを特徴とする請求項6記載の定着装置。
- 前記変形検知部は、前記コイル部材に前記高周波電流を流したときの電力の力率の変化に基づいて前記ベルト部材の変形を検知することを特徴とする請求項6記載の定着装置。
- 前記変形検知部は、前記コイル部材に前記高周波電流を流したときの当該コイル部材の抵抗値の変化に基づいて前記ベルト部材の変形を検知することを特徴とする請求項6記載の定着装置。
- 回動可能に配設される無端状の定着ベルトと、
前記定着ベルトの軸方向両端部に配設され、当該定着ベルトに対して駆動力を伝達する伝達部材と、
前記定着ベルトの外周面に圧接配置され、当該定着ベルトとの間で定着ニップ部を形成するニップ形成部材と、
前記定着ベルトの軸方向中央部に対向する位置に設けられ、当該定着ベルトとの距離を検知するセンサと、
前記センサにより検知された前記距離が所定の許容値を超えた場合に、前記伝達部材による前記定着ベルトの駆動を停止させるコントローラと
を含む定着装置。 - 前記ニップ形成部材は、前記定着ベルトの回動に伴って従動して回動することを特徴とする請求項11記載の定着装置。
- 前記定着ベルトの内周面に圧接配置され、当該定着ベルトを前記ニップ形成部材に向けて付勢する付勢部材をさらに含むことを特徴とする請求項11記載の定着装置。
- 前記定着ベルトは導電層を有し、
前記導電層を介して前記定着ベルトを誘導加熱する加熱部材をさらに含むことを特徴とする請求項11記載の定着装置。 - 前記センサは、前記導電層との間に生ずる磁気特性値に基づいて前記距離を検知することを特徴とする請求項14記載の定着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005241203A JP2007057689A (ja) | 2005-08-23 | 2005-08-23 | 定着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005241203A JP2007057689A (ja) | 2005-08-23 | 2005-08-23 | 定着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007057689A true JP2007057689A (ja) | 2007-03-08 |
Family
ID=37921275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005241203A Pending JP2007057689A (ja) | 2005-08-23 | 2005-08-23 | 定着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007057689A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010224230A (ja) * | 2009-03-24 | 2010-10-07 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置、および画像形成装置 |
JP2011141564A (ja) * | 2011-04-01 | 2011-07-21 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置、および画像形成装置 |
JP2013195857A (ja) * | 2012-03-22 | 2013-09-30 | Ricoh Co Ltd | 定着装置、及び、画像形成装置 |
-
2005
- 2005-08-23 JP JP2005241203A patent/JP2007057689A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010224230A (ja) * | 2009-03-24 | 2010-10-07 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置、および画像形成装置 |
US8045907B2 (en) | 2009-03-24 | 2011-10-25 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Fixing device and image forming apparatus |
JP2011141564A (ja) * | 2011-04-01 | 2011-07-21 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置、および画像形成装置 |
JP2013195857A (ja) * | 2012-03-22 | 2013-09-30 | Ricoh Co Ltd | 定着装置、及び、画像形成装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4609104B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
US8630572B2 (en) | Fixing device and image forming apparatus including same | |
JP4635783B2 (ja) | 定着装置、画像形成装置 | |
JP5299690B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP4857774B2 (ja) | 定着装置 | |
JP4655846B2 (ja) | 定着装置、画像形成装置および定着方法 | |
JP4356666B2 (ja) | 加熱装置および定着装置 | |
US8326201B2 (en) | Fixing apparatus with endless belt and curved pressing member | |
JP4586392B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP2008015398A (ja) | ベルト定着装置 | |
JP4600100B2 (ja) | ベルト部材を駆動するロール部材を備えた装置、定着装置および画像形成装置 | |
JP2014126773A (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP4661516B2 (ja) | 定着装置および定着ベルトの劣化判定方法 | |
JP2003208055A (ja) | 像加熱装置及びこの装置に用いられる弾性ローラ | |
JP2005077872A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP2007079224A (ja) | 定着装置および定着方法 | |
JP2007333991A (ja) | 画像形成装置、定着装置、及び装置 | |
JP2007057689A (ja) | 定着装置 | |
JP2006322996A (ja) | 加熱装置 | |
US8644721B2 (en) | Image forming apparatus | |
JP4622588B2 (ja) | 画像形成装置および電力接続切替装置の異常検知方法 | |
JP4341338B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP2005148544A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP2005266716A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP2006235006A (ja) | 定着装置および画像形成装置 |