JP4600100B2 - ベルト部材を駆動するロール部材を備えた装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
ここで、ベルト部材は、ロール部材がギヤ部材から受ける回転軸方向の力の作用方向側の端部が、記録材搬送方向上流側に傾けて配置されたことを特徴とすることができる。また、ベルト部材は、ベルト部材の軸線とロール部材の回転軸とが0.01〜0.05°の交差角を持って交差することを特徴とすることもできる。さらに、ロール部材は、回転軸方向中央部の外径が両端部よりも小さく形成されたことを特徴とすることもできる。
また、ベルト部材とロール部材とは、ベルト部材とロール部材との間で形成されるニップ部にて、記録材に担持されたトナー像を定着することを特徴とすることができる。
ここで、ロール部材は、一方の端部に回転駆動力を受けるハス歯ギヤが配設されたことを特徴とすることができる。また、ベルト部材は、交差角が0.01〜0.05°であることを特徴とすることもできる。さらに、ベルト部材は、幅方向両端部だけが回動自在に支持されたことを特徴とすることもできる。加えて、ベルト部材を加熱する加熱部材をさらに備えたことを特徴とすることもできる。特に、加熱部材は、ベルト部材を電磁誘導加熱することを特徴とすることもできる。
ここで、定着手段は、ベルト部材が、ロール部材がギヤ部材から受ける回転軸方向の力の作用方向側の端部を、記録材搬送方向上流側に傾けて配置されたことを特徴とすることができる。また、定着手段は、ベルト部材の軸線とロール部材の回転軸とが0.01〜0.05°の交差角を持って交差することを特徴とすることもできる。さらに、定着手段は、ベルト部材を加熱する加熱部材をさらに備えたことを特徴とすることもできる。
[実施の形態1]
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1K、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34および中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
図2は本実施の形態の定着装置60の構成を示す概略構成図である。図2に示すように、本実施の形態の定着装置60は、無端状の周面を有するベルト部材の一例としての定着ベルト61、定着ベルト61の外周面に圧接して配設され、定着ベルト61を従動回転させる駆動部材の一例としての加圧ロール62、定着ベルト61の内側にて定着ベルト61を介して加圧ロール62に圧接配置される押圧パッド63、押圧パッド63等を支持する支持部材の一例としてのパッド支持部材64、定着ベルト61の外周面形状に倣って形成されるとともに定着ベルト61とは所定の間隙を持って配設され、定着ベルト61を長手方向に亘って電磁誘導加熱する加熱部材の一例としての電磁誘導加熱部材65、定着ベルト61の内側にて定着ベルト61の内周面に沿って配設され、電磁誘導加熱部材65による定着ベルト61への加熱効率を高めるフェライト部材67により主要部が構成されている。
基層61aとしては、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂等のフレキシブルで機械的強度に優れ、耐熱性を有する材料が好適に用いられる。厚さは、10〜100μm、好ましくは厚さ50〜100μmが適している。厚さが10μmより小さい場合には定着ベルト61としての強度が得られず、厚さが100μmより大きい場合には、フレキシブル性が損なわれ、また熱容量が大きくなって温度立ち上がり時間が長くなるからである。本実施の形態では、円筒状とした場合の内径が30mm、幅が370mm、厚さが50μmのポリイミド樹脂からなるシート状部材を使用している。
導電層61bは、電磁誘導加熱部材65が誘起する磁界により誘導発熱する層(発熱層)であり、鉄、コバルト、ニッケル、銅、アルミニウム、クロム等の金属層を1〜30μm程度の厚さで形成したものが用いられる。また、導電層61bの材質および厚さは、電磁誘導による渦電流によって充分な発熱が得られる固有抵抗値を実現するように適宜選択される。本実施の形態では、厚さ10μm程度の銅を使用している。
ところで、カラー画像を印刷する場合、特に写真画像等の印刷時には、用紙P上で大きな面積領域に亘ってベタ画像が形成されることが多い。そのため、用紙Pやトナー像の凹凸に定着ベルト61の表面(表面離型層61d)が追従できない場合には、トナー像に加熱ムラが発生して、伝熱量が多い部分と少ない部分とで定着画像に光沢ムラが発生する。すなわち、伝熱量が多い部分は光沢度が高く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低くなる。このような現象は、弾性層61cの厚さが10μmより小さい場合に生じ易い。そこで、弾性層61cの厚さは、10μm以上に設定するのが好ましい。一方、弾性層61cが500μmより大きい場合には、弾性層61cの熱抵抗が大きくなり、定着装置60のクイックスタート性能が低下する。そこで、弾性層61cの厚さは、500μm以下に設定するのが好ましい。
また、弾性層61cのゴム硬度としては、高すぎると用紙Pやトナー像の凹凸に追従しきれず定着画像に光沢ムラが発生し易い。そこで、弾性層61cのゴム硬度としては50゜(JIS−A:JIS−K A型試験機)以下、より好ましくは35゜以下が適している。
さらに、弾性層61cの熱伝導率λに関しては、λ=6×10−4〜2×10−3[cal/cm・sec・deg ]が適している。熱伝導率λが6×10−4[cal/cm・sec・deg ]よりも小さい場合には熱抵抗が大きく、定着ベルト61の表層(表面離型層61d)における温度上昇が遅くなる。一方、熱伝導率λが2×10−3[cal/cm・sec・deg ]よりも大きい場合には、硬度が過度に高くなったり、圧縮永久歪みが悪化する。そのため、熱伝導率λは6×10−4〜2×10−3[cal/cm・sec・deg ]、より好ましくは8×10−4〜1.5×10−3[cal/cm・sec・deg ]に設定するのが好ましい。
また、表面離型層61dの厚さは、5〜50μmが好ましい。表面離型層61dの厚さが5μmよりも小さい場合には、塗膜時に塗りムラが生じて離型性の悪い領域が形成されたり、耐久性が不足するといった問題が発生するからである。また、表面離型層61dが50μmを超える場合には、熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂系の材質で形成された表面離型層61dでは硬度が高くなりすぎ、弾性層61cが有する機能を低下させるからである。なお、本実施の形態では、厚さ30μmのPFAを使用している。
ここで、表面離型層61dにおけるトナー離型性を向上するため、表面離型層61dにトナーオフセット防止のためのオイル(離型剤)を塗布するオイル塗布機構を定着ベルト61に当接させて配設することも可能である。特に、低軟化物質を含有しないトナーを用いた場合には効果的である。
また、加圧ロール62の長手方向における一方の端部には、円柱状部材62aの外周面に、加圧ロール62と同軸にハス歯ギヤで構成された伝達ギヤ100(後段の図7も参照)が外嵌固定されている。加圧ロール62には、画像形成装置本体に設けられた駆動モータ(不図示)からの駆動力がこの伝達ギヤ100に対して伝達され、加圧ロール62は回転駆動する。そして、加圧ロール62は、定着ニップ部Nにおいて圧接された定着ベルト61を従動回転させている。
なお、本実施の形態では、加圧ロール62は、円柱状部材62aとして外径が24mmのSUSからなる中実ロールで形成し、弾性層62bとして厚さ2mmのシリコーンゴムを用いている。また、表面離型層62cとしては、厚さ50μmのPFAを用いている。さらに、伝達ギヤ100のハス歯はギヤ角度25°に設定している。
そして、押圧パッド63の定着ベルト61との接触面は、加圧ロール62の外表面形状に倣って、凹状曲面で形成されている。そのため、定着ベルト61を介して加圧ロール62との間で充分に広いニップ幅を形成することができる。
また、押圧パッド63と定着ベルト61との間には、定着ニップ部Nにおける押圧パッド63と定着ベルト61との摺動摩擦力を低減するため、耐熱性グリス等の潤滑剤が塗布されている。それにより、定着ベルト61が円滑に回動することを可能としている。
また、パッド支持部材64には、高透磁率の材質(例えば、フェライトやパーマロイ等)から構成され、電磁誘導加熱部材65による加熱効率を高めるためのフェライト部材67が配設されている。
図6に示したように、エッジガイド部材80は、定着ニップ部Nとその近傍に対応する部分に切り欠きが形成された円筒状、すなわち断面がC形状のベルト内周面ガイド部801、このベルト内周面ガイド部801の外側に設けられ、定着ベルト61の外径よりも大きな外径で形成されたベルトエッジガイド部802、さらにエッジガイド部材80の外側面に設けられ、エッジガイド部材80を定着装置60本体に結合するための支持部803で構成されている。なお、本実施の形態では、エッジガイド部材80はガラス繊維入りPPSで形成されている。
また、定着ベルト61は、ベルトエッジガイド部802によってエンドレスベルト62の幅方向への移動(ベルトウォーク)が制限され、エンドレスベルト62が所定の範囲を超えて片寄るのを抑えている。
台座65aは、絶縁性および耐熱性を有する材料からなり、例えば、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、液晶ポリマー樹脂等を用いることができる。また、励磁コイル65bとしては、例えば、耐熱性の絶縁材料(例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等)によって相互に絶縁された直径φ0.5mmの銅線材を複数本束ねたリッツ線を長円形状や楕円形状、長方形状等の閉ループ状に複数回(例えば、11ターン)巻いたものが用いられる。そして、励磁コイル65bは接着剤によって固められることでその形状を維持しながら台座65aに固定されている。
また、励磁コイル65bおよびフェライト部材67と、定着ベルト61の導電層61bとの間の距離は、可能な限り近接させて設置することが磁束の吸収効率を高めるために好ましいことから、これらの距離は5mm以内、例えば、2mm程度に設定されている。
その際には、定着ベルト61の温度は、定着ニップ部Nの上流側近傍であって定着ベルト61の表面に近接して配設された赤外線センサ70によって計測される。赤外線センサ70は、定着ベルト61から放射される赤外線を非接触状態で検知して定着ベルト61の温度を計測する。そして、赤外線センサ70の計測値に基づいて、画像形成装置の制御部40(図1参照)が励磁コイル65bに供給する電力量または高周波電流の供給時間等を制御することにより、定着ベルト61を所定の温度に維持する。なお、定着ベルト61の温度計測手段としては、赤外線センサ70のほかに、ゼーベック効果を利用した熱電対や抵抗の温度係数が大きな素子を用いたサーミスタ等の接触式の温度計測センサを用いることもできる。
また、押圧パッド63により、定着ベルト61を介して加圧ロール62との間で充分に広いニップ幅を形成することができるので、定着ニップ部Nにおける熱の伝達を充分に行うことが可能となって、良好な定着性能を得ることができる。
まず、上述したように、本実施の形態の定着装置60では、加圧ロール62の長手方向の一方の端部に配設され、加圧ロール62に対して駆動力を伝達する伝達ギヤ100は、ハス歯ギヤで構成されている。そして、伝達ギヤ100は、画像形成装置本体側に配設された駆動モータ(不図示)からの駆動力を伝達する本体側伝達ギヤ110(後段の図7参照)と連結されている。この場合には、本体側伝達ギヤ110も伝達ギヤ100に対応して構成されたハス歯ギヤで構成されている。このように、伝達ギヤ100としてハス歯ギヤを用いることによって、定着装置60の駆動時における振動や騒音の発生を低く抑えることが可能となる。そのため、画像形成装置の静粛性を高めることができることから、オフィス等における使用環境をより快適なものとする効果を有している。
すなわち、加圧ロール62が定着装置60に設置される際には、回転動作時において両端部を支持する筺体との間の摩擦力を低減する必要から、両端部の筺体との間に僅かではあるが隙間を設けた状態で加圧ロール62を設置している。それによって、加圧ロール62は回転軸方向に所謂「ガタ」を有しており、このガタ分だけ回転軸方向に移動可能となる。そのため、回転動作時には、スラスト力f2を受けることで、加圧ロール62はガタ分だけ伝達ギヤ100が配設された端部側とは反対の端部側(図中矢印J)に移動する。一方、例えば回転の停止時等に、加圧ロール62にはスラスト力f2に対する反力が作用して、加圧ロール62は伝達ギヤ100が配設された端部側に移動する場合もある。そして、伝達ギヤ100が配設された端部側に加圧ロール62が移動すると、回転動作時のスラスト力f2により、再度伝達ギヤ100が配設された端部側とは反対の端部側に移動することとなる。このように、伝達ギヤ100においてハス歯ギヤを用いた場合には、加圧ロール62は、ガタ分だけ回転軸方向を往復移動することとなる。
そのため、従来の構成においては、定着ベルト61は、加圧ロール62の移動に伴って、伝達ギヤ100が配設された端部側とは反対の端部側へ移動する。逆に、例えば回転の停止時等に、加圧ロール62にスラスト力f2に対する反力が作用して、加圧ロール62が伝達ギヤ100が配設された端部側に移動しても、定着ベルト61にはその内周面において押圧パッド63との間の摩擦力等が作用しているため、定着ベルト61は殆ど移動しない。その結果、従来の構成では、加圧ロール62がガタ分だけ回転軸方向を往復移動する過程において、定着ベルト61は徐々に端部側へ移動し、伝達ギヤ100が配設された端部とは反対の端部側に常時積極的に押し付けられる状態が生じていた。そのため、定着ベルト61の一方の端部とエッジガイド部材80との摩擦力が大きくなって、定着ベルト61の端部に亀裂や座屈等の破損が生じ、定着装置60が通常の定着動作を行うことができなくなる可能性があった。
図8は、定着ベルト61と加圧ロール62とを軸方向において交差するように設定した場合の定着ベルト61に作用する力を説明する図である。図8は、図4と同様に、下方から見た平面図であって、図中の矢印Kは用紙Pの搬送方向を示している。まず、上述したように、回転動作時には、定着ベルト61には、加圧ロール62から、回転力f1と、伝達ギヤ100が配設された端部側から他方の端部側へのスラスト力f2とが作用する。スラスト力f2は、上述したように、定着ベルト61の一方の端部をエッジガイド部材80に押し付けようとする力となる。そして、回転力f1は、定着ベルト61に対する摩擦力Tとなる。
まず、本実験を行うに際して事前に行った実験において、定着装置60を本実験と同じ条件で200kpv(kilo print volume)相当の非通紙状態の駆動を行った際には、エッジフォースが8N以下である場合において、定着ベルト61の端部に破損が生じないことが判明している。そこで、その事前実験の結果に基づいて、図9によって得られたデータから、定着ベルト61の端部に破損が生じない交差角θの条件を求めた。
その結果、図9に示されたデータから、交差角θを0.01〜0.05°に設定することにより、定着ベルト61の端部に破損が生じない条件であるエッジフォース8N以下を実現できることが直ちに把握することができる。すなわち、定着ベルト61と加圧ロール62との交差角θを、0.03°をアライメントの中心値として公差±0.02°に設定することにより、加圧ロール62から定着ベルト61に対して伝達ギヤ100が配設された端部側とは反対の端部側に移動させる力(スラスト力f2)が大きくなりすぎて、定着ベルト61の端部に破損が生じたり、その逆に、定着ベルト61を幅方向において加圧ロール62の伝達ギヤ100が配設された端部側に移動させようとするスラスト力t2が大きくなりすぎて、定着ベルト61の端部に破損が生じることの双方を抑制することが可能となる。
したがって、本実施の形態の定着装置60では、定着ベルト61は、加圧ロール62に対して加圧ロール62の伝達ギヤ100側を用紙Pの搬送方向下流側に向けて0.01〜0.05°だけ傾けて設定している。
すなわち、加圧ロール62が駆動時において伝達ギヤ100から加圧ロール62の回転軸方向に向かうスラスト力f2、f2´を受けた際に、かかるスラスト力f2、f2´が向かう方向(作用方向)の定着ベルト61の端部が用紙Pの搬送方向上流側に傾くように設定することにより、定着ベルト61に対して幅方向に移動させようとする力を低減するか、または打ち消すことが可能となる。
この場合、本実施の形態の定着装置60では、定着ベルト61と加圧ロール62とを交差させているので、加圧ロール62をフレア形状で構成することにより、定着ベルト61と加圧ロール62との密着性を高めることも可能となる。そのため、定着ベルト61と加圧ロール62とを交差させた構成において、加圧ロール62をフレア形状で構成することで、定着性の向上を図る効果を得ることもできる。
実施の形態1では、定着装置60が搭載された画像形成装置であって、定着装置60において、回動部材として加熱源を備えた定着ベルト61と、駆動部材として加圧ロール62とを用いた構成について説明した。実施の形態2では、図1に示した画像形成装置に搭載する定着装置90であって、定着装置90に用いる駆動部材として定着ロール91を用い、回動部材として加圧ベルト92を用いた定着装置90について説明する。なお、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
定着ロール91の内部には、発熱源として、例えば定格600Wのハロゲンヒータ96が配設されている。一方、定着ロール91の表面には温度センサ99が接触して配置されている。画像形成装置の制御部40(図1参照)は、この温度センサ99による温度計測値に基づいてハロゲンヒータ96の点灯を制御し、定着ロール91の表面温度が所定の設定温度(例えば、175℃)を維持するように調整している。
低摩擦シート98は、定着ニップ部Nの上流側端部が下流側ベルトガイド部材93bによってホルダ95の底面に固定されている。そして、上流側ベルトガイド部材93aを覆うとともに、定着ニップ部Nの全域において、圧力パッド94と加圧ベルト92内周面との間に挟持された状態で配設されている。なお、低摩擦シート98の定着ニップ部N下流側は、低摩擦シート98に歪みが生じないように、固定されず自由端(フリー)の状態に設定されている。そして、低摩擦シート98は、定着ニップ部Nにおいて圧力パッド94と定着ロール91との間に押圧力が印加されている状態の下で、加圧ベルト92内周面と圧力パッド94との摺動抵抗(摩擦抵抗)を低減している。
さらに、加圧ベルト92の内周面にアミノ変性シリコーンオイル等の潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布部材97が配設され、加圧ベルト92内周面と圧力パッド94との摺動抵抗(摩擦抵抗)をさらに低減している。
なお、定着ニップ部Nの下流側近傍には、剥離ニップ部材94bによって定着ロール91から剥離された用紙Pを完全に定着ロール91から分離し、画像形成装置の排出部へ向かう排紙通路に誘導するための剥離補助部材75を配設することもできる。
加えて、定着ロール91と加圧ベルト92とは、定着ロール91が加圧ベルト92を幅方向に移動させようとする力を低減するか、または打ち消すように、加圧ベルト92は、定着ロール91に対して交差角θを持って交差して設定されている。それにより、定着ベルト61が端部側に押し付けられるのを抑制することが可能となる。その結果、加圧ベルト92の一方の端部とエッジガイド部材(不図示)との摩擦力が大きくなることが抑制されるので、加圧ベルト92の端部に亀裂や座屈等の破損が生じることを抑え、定着装置90が長期に亘って通常の定着動作を行うことが可能性となる。
Claims (13)
- 回動可能なベルト部材と、当該ベルト部材に当接して配設され当該ベルト部材を従動回転させるロール部材と、ハス歯で構成されるとともに当該ロール部材の一方の端部に結合されたギア部材と、当該ベルト部材の幅方向への移動を規制する規制部材とを備える装置において、
前記ベルト部材は、前記ギヤ部材から前記ロール部材に作用する回転軸方向の力の作用方向側の端部を記録材搬送方向上流側に傾けて、当該ロール部材と交差するように配置されたことを特徴とする装置。 - 前記ベルト部材は、当該ベルト部材の軸線と前記ロール部材の回転軸とが0.01〜0.05°の交差角を持って交差することを特徴とする請求項1記載の装置。
- 前記ロール部材は、回転軸方向中央部の外径が両端部よりも小さく形成されたことを特徴とする請求項1記載の装置。
- 前記ベルト部材と前記ロール部材とは、当該ベルト部材と当該ロール部材との間で形成されるニップ部にて、記録材に担持されたトナー像を定着することを特徴とする請求項1記載の装置。
- 回動可能なベルト部材と、当該ベルト部材を従動回転させるロール部材と、当該ベルト部材の端部にて当該ベルト部材の幅方向への移動を規制する規制部材とを備え、記録材上のトナー像を定着する定着装置であって、
前記ベルト部材は、前記ロール部材から受ける当該ベルト部材を軸線方向に移動させる力と反対方向の力を生成するような交差角をもって、当該ロール部材に当接することを特徴とする定着装置。 - 前記ロール部材は、一方の端部に回転駆動力を受けるハス歯ギヤが配設されたことを特徴とする請求項5記載の定着装置。
- 前記ベルト部材は、前記交差角が0.01〜0.05°であることを特徴とする請求項5記載の定着装置。
- 前記ベルト部材は、幅方向両端部だけが回動自在に支持されたことを特徴とする請求項5記載の定着装置。
- 前記ベルト部材を加熱する加熱部材をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の定着装置。
- 前記加熱部材は、前記ベルト部材を電磁誘導加熱することを特徴とする請求項9記載の定着装置。
- トナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着する定着手段とを含み、
前記定着手段は、
回動可能なベルト部材と、当該ベルト部材に当接して配設され当該ベルト部材を従動回転させるロール部材と、ハス歯で構成されるとともに当該ロール部材の一方の端部に結合されたギヤ部材と、当該ベルト部材の幅方向への移動を規制する規制部材とを備える画像形成装置において、
前記ベルト部材は、前記ギヤ部材から前記ロール部材に作用する回転軸方向の力の作用方向側の端部を記録材搬送方向上流側に傾けて、当該ロール部材と交差するように配置されたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記定着手段は、前記ベルト部材の軸線と前記ロール部材の回転軸とが0.01〜0.05°の交差角を持って交差することを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
- 前記定着手段は、前記ベルト部材を加熱する加熱部材をさらに備えたことを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
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