JP4609114B2 - 定着装置、ロール部材および画像形成装置 - Google Patents

定着装置、ロール部材および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば電子写真方式を利用した画像形成装置に用いられる定着装置等に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、例えばドラム状に形成された感光体(感光体ドラム)を一様に帯電し、この感光体ドラムを画像情報に基づいて制御された光で走査露光して感光体ドラム上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像をトナーによって可視像(トナー像)とし、このトナー像を感光体ドラム上から記録紙に直接転写した後に、或いは、このトナー像を一旦中間転写体に一次転写し、中間転写体から記録紙に二次転写した後に、定着装置によってこのトナー像を記録紙に定着している。
かかる画像形成装置に用いられる定着装置は、例えば、円筒状の芯金の内部に加熱源が配設され、その芯金に耐熱性弾性層と離型層とが積層されて形成された定着ロールと、この定着ロールに対して圧接配置され、芯金に耐熱性弾性層と耐熱性樹脂被膜あるいは耐熱性ゴム被膜による離型層とが積層されて形成された加圧ロールとで構成されている。そして、定着ロールと加圧ロールとの間に、未定着トナー像を担持した記録紙を通過させ、未定着トナー像に対して加熱と加圧とを行うことによって、記録紙にトナー像を定着している。このような定着装置は、ロールニップ方式と呼ばれて、一般に広く利用されている。
ところで、ロールニップ方式の定着装置において高速化を図ろうとする場合には、トナーと記録紙に充分な熱量を供給するために、ニップ幅を定着速度に比例して広くすることが必要となる。ニップ幅を広くする方法としては、定着ロールと加圧ロールとの間の荷重を大きくする方法や、弾性体の厚さを厚くする方法、さらにはロール径を大きくする方法がある。
しかし、荷重を大きくする方法や、弾性体の厚さを厚くする方法では、ロールの撓みに起因するニップ幅の形状がロール軸に沿って不均一になることから、定着むらや紙しわが発生する等といった画像品質上の問題が生じる。また、ロール径を大きくする方法では、装置の大型化を招くとともに、ロールを室温から定着可能温度に上昇させるまでの時間(ウォームアップタイム)が長くなるという問題がある。
そこで、これらの問題を解消して、画像形成装置の高速化に対応した定着装置を実現するべく、本出願人は、表面に弾性体が被覆された定着ロールと、複数の支持ロールによって張架されたエンドレスベルトとを設け、エンドレスベルトと定着ロールとの間にニップ領域を形成するようにエンドレスベルトを定着ロールの周りに所定角度領域だけ巻き付けるように構成するとともに、ニップ領域の出口部(最下流部)においてニップ領域の他の部分よりも大きな圧力を局部的に加える加圧ロールを配設した定着装置に関する技術を提案している(例えば、特許文献1参照)。
かかる特許文献1に記載された定着装置では、複数個のロールで張架されたエンドレスベルトを定着ロールに接触させることで、ニップ部(これを「ベルトニップ部」ともいう。)を形成している。このような構成(これを「ベルトニップ方式」ともいう。)を採用することにより、定着ロールとエンドレスベルトとによって形成されるベルトニップ部の幅が従来の定着ロールと加圧ロールとのロールニップ部の幅よりも容易に大きくすることができるので、高速化対応が可能となり、しかも装置の小型化を図ることも容易である。
特に、ベルトニップ方式の定着装置では、定着ロールに圧接させるエンドレスベルトの熱容量が小さいために、定着ロールから伝達される熱も発散され難い。そのため、定着ロールの回転が開始されても、定着ロールからエンドレスベルト側に奪われる熱量は比較的少なく、熱をトナーの溶融に利用する効率が高まることから、トナーの定着性の向上を図ることができるという利点も有している。
特許第3084692号公報(第5-8頁)
ところで、上記した特許文献1に記載されたようなベルトニップ方式の定着装置では、定着ロールとエンドレスベルトとによって形成されるニップ部の最下流部において、エンドレスベルトを張架するロールの1つが定着ロール(定着部材)を圧接するように構成されている。それにより、かかるロールを加圧ロール(加圧部材)として機能させ、ニップ部の他の部分よりも大きな圧力を局部的に加えるように設定している。このような構成を採用することで、ニップ部において加熱され溶融した状態のトナー像には、加圧ロールにより局所的な押圧力が付与されることとなる。そのため、ニップ部を通過したトナー像の定着性の向上が図られ、特に、固化する前のトナー像の表面を平滑化して、トナー像に適度な光沢を与えている。
しかしながら、ニップ部の最下流部において定着ロールを圧接する加圧ロールは、その軸方向に亘る側周面においてエンドレスベルトを張架している。そのため、かかる加圧ロールを定着ロール側に向けて押圧するように設定するには、加圧ロールの両端部から定着ロールを押圧するような構成を採用する必要がある。ところが、このように加圧ロールがその両端部から定着ロールを押圧する構成では、加圧ロール(場合によっては定着ロールにおいても)には弓形状の撓みが生じるために、加圧ロールの軸方向中央部ほど定着ロールとの間の押圧力が低下して、軸方向における押圧力の不均一が生じ易いという構造上の問題があった。
そのために、記録紙の中央部にかけて定着性が悪化する傾向が生じて、画像品質が低下するという不都合が生じていた。また、特に記録紙の中央部ほどトナー像の光沢度が低下する所謂光沢ムラが発生することから、写真画像等のベタ画像において画像品質の低下が目立つという不都合もあった。
そこで本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ニップ部にて加圧部材が定着部材を押圧する際には、加圧部材と定着部材との間の押圧力を軸方向に亘って略均一に設定可能な定着装置を提供することにある。
かかる目的のもと、本発明の定着装置は、記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、回動部材と、加圧ベルトと、加圧ベルトを張架するとともに回動部材を押圧可能な加圧ロールと、加圧ベルトを張架する張架ロールとを有する加圧ベルトモジュールとを備え、加圧ベルトモジュールは、加圧ロールが円筒形状に形成された第1のロールと、第1のロールの内側に配設され、軸方向中央部の外径が両端部よりも大きいクラウン形状に形成された第2のロールとで構成されたことを特徴としている。
ここで、加圧ベルトモジュールの加圧ロールは、第2のロールの軸方向中央部の外径が第1のロールの内径と略等しく形成されたことを特徴とすることができる。また、加圧ベルトモジュールの加圧ロールは、第2のロールの表面に弾性層が被覆された構成とすることもできる。
さらに、加圧ベルトモジュールは、回動部材に対して接離可能に構成されたことを特徴とすることができる。そして、加圧ベルトモジュールの加圧ロールは、加圧ベルトモジュールが回動部材から離間して設置された場合に、第1のロールの内周面と第2のロールの外周面とが軸方向中央部にて円周方向の全域に亘って接触するように構成されたことを特徴とすることができる。特に、加圧ベルトモジュールの加圧ロールは、第1のロールの軸方向における長さの1/10〜1/5の領域にて第1のロールの内周面と第2のロールの外周面とが接触することを特徴とすることもできる。また、加圧ベルトモジュールの加圧ロールは、加圧ベルトモジュールが回動部材に圧接して設置された場合に、第2のロールの中心軸に関して回動部材とは反対側の領域にて、第1のロールの内周面と第2のロールの外周面とは離間するように構成されたことを特徴とすることもできる。
また、本発明の定着装置は、記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、回動部材と、回動部材に対して圧接状態と離隔状態とが切替可能に配置された加圧ロールと、加圧ロールに張架され、定着ベルトとの間にニップ部を形成する加圧ベルトとを備え、加圧ロールは、加圧ベルトを張架するアウターロールと、アウターロールの内側に配設され、アウターロールを定着ロール側に押圧可能なインナーロールとで構成されたことを特徴としている。
ここで、加圧ロールのインナーロールは、軸方向中央部の外径が両端部よりも大きいクラウン形状に形成され、軸方向中央部の外径がアウターロールの内径と略等しいことを特徴とすることができる。特に、加圧ロールのインナーロールは、軸方向中央部の外径が両端部よりも大きいクラウン形状に形成された中実ロールと、ロールの表面に略均一な厚さで被覆された弾性層とで構成されたことを特徴とすることもできる。また、加圧ロールのインナーロールは、軸方向中央部にて平坦部が形成されたことを特徴とすることもできる。
さらに、回動部材は、回動可能な定着ロールと、定着ロールに張架される定着ベルトと、定着ベルトを張架する張架ロールとを有することを特徴とすることもできる。また、加圧ロールのアウターロールは、表面に弾性層が形成されたことを特徴とすることもできる。
また、本発明をロール部材として捉え、本発明のロール部材は、定着装置に用いられ、定着装置の回動部材に対して押圧可能なロール部材であって、円筒形状の第1のロールと、第1のロールの内側に配設される第2のロールとを備え、回動部材を押圧する前には、第1のロールの内周面と第2のロールの外周面とが軸方向中央部にて円周方向の全域に亘って接触し、回動部材を押圧する際には、第1のロールの内周面と第2のロールの外周面とが第2のロールの中心軸に関して回動部材とは反対側の領域にて離間することを特徴としている。
ここで、第2のロールは、軸方向中央部の外径が両端部よりも大きいクラウン形状に形成されたことを特徴とすることができる。また、第2のロールは、表面に弾性層が被覆された構成とすることもできる。
また、本発明を画像形成装置として捉え、本発明の画像形成装置は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着する定着手段とを含み、定着手段は、回動部材と、加圧ベルトと、加圧ベルトを張架するとともに回動部材を押圧可能な加圧ロールと、加圧ベルトを張架する張架ロールとを有する加圧ベルトモジュールとを備え、加圧ベルトモジュールは、加圧ロールが円筒形状に形成された第1のロールと、第1のロールの内側に配設され、軸方向中央部の外径が両端部よりも大きいクラウン形状に形成された第2のロールとで構成されたことを特徴としている。
ここで、加圧ベルトモジュールは、回動部材に対して接離可能に構成され、加圧ベルトモジュールの加圧ロールは、加圧ベルトモジュールが回動部材から離間して設置された場合に、第1のロールの内周面と第2のロールの外周面とが軸方向中央部にて円周方向の全域に亘って接触するように構成されたことを特徴とすることができる。
本発明の効果として、加圧部材が軸方向に亘って略均一な押圧力で定着部材を押圧可能となるので、定着性が高く、かつ均一な光沢を有する高品質な定着画像を形成することが可能となった。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[実施の形態1]
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1K、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
本実施の形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電する帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17、などの電子写真用デバイスが順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト15は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の無端ベルトで構成されている。そして、その体積抵抗率は106〜1014Ωcmとなるように形成されており、その厚みは例えば0.1mm程度に構成されている。中間転写ベルト15は、各種ロールによって図1に示すB方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を回動させる駆動ロール31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33、二次転写部20に設けられるバックアップロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニングバックアップロール34を有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。一次転写ロール16は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性体層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が10〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に圧接配置され、さらに一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール22と、バックアップロール25とによって構成される。バックアップロール25は、表面がカーボンを分散したEPDMとNBRとのブレンドゴムのチューブ、内部がEPDMゴムで構成されている。そして、その表面抵抗率が10〜1010Ω/□となるように形成され、硬度は例えば70°(アスカーC)に設定される。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極をなし、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が当接配置されている。
一方、二次転写ロール22は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性体層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が10〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置され、さらに二次転写ロール22は接地されてバックアップロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙P上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
さらに、本実施の形態の画像形成装置では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと送り込む搬送シュート53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Pを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Pを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示すような画像形成装置では、図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置(IPS)により所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。IPSでは、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、トナー像が担持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、二次転写ロール22とバックアップロール25とによって押圧される二次転写部20において、用紙P上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Pを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部に搬送される。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34および中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
次に、本実施の形態の画像形成装置に用いられる定着装置60について説明する。
図2は本実施の形態の定着装置60の構成を示す側断面図である。この定着装置60は、加熱部材の一例としての定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に対して接離可能に構成された圧接部材の一例としての加圧ベルトモジュール62とで主要部が構成されている。
定着ベルトモジュール61は、矢印A方向に回転する定着ロール610、内部に加熱部材としてのハロゲンヒータ616aが配設された張架ロール615、同様に内部に加熱部材としてのハロゲンヒータ616bが配設された張架ロール618、定着ロール610と張架ロール615との間で定着ベルト614を支持する支持ロール619、定着ロール610と張架ロール615と張架ロール618、さらには支持ロール619とに張架されて矢印D方向に移動する定着ベルト614によって構成されている。
定着ロール610は、厚さ5mmのアルミニウムで形成された芯金611の表面に、厚さ1.5mmの弾性体層612が被覆されて形成された、外径65mmφ、長さ420mmのソフトロールである。弾性体層612には、ゴム硬度が25〜45°(JIS−A)のLSR(Liquid Silicone Rubber)が用いられている。そして、定着ロール610は、400mm/sの表面速度で矢印A方向に回転する。
また、定着ロール610の内部には加熱源として定格1000Wのハロゲンヒータ613が配設され、定着ロール610の表面に接触するように配置された温度センサ617aの計測値に基づき、画像形成装置の制御部40(図1参照)が定着ロール610の表面温度を160℃に制御している。
なお、弾性体層612の材質としては、シリコーンゴムに限定されず、例えばフッ素ゴムのような従来公知の各種材質を用いることができ、また、シリコーンゴムとフッ素ゴムからなる複数層が積層された弾性体層612を用いてもよい。さらに、定着ロール610としては、弾性体層612のない、所謂ハードロールを用いることができ、この場合には、定着ロール610から定着ベルト614への熱供給がさらに効率化される。
定着ベルト614は、定着ロール610、張架ロール615および張架ロール618、さらには支持ロール619により張力10kgfで張架されている。定着ベルト614は周長330mm、幅400mmのフレキシブルなエンドレスベルトで形成されている。
定着ベルト614は、厚さ75μmのポリイミド樹脂で形成されたベース層と、ベース層の表面側(外周面側)に積層された厚さ200μmのシリコーンゴムからなる弾性体層と、さらに弾性体層の上に、離型層として厚さ30μmのテトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)で形成された表面層とからなる多層構造で構成されている。ここでは、弾性体層は、特にカラー画像に対する画質向上のために設けられたものであり、本実施の形態ではゴム硬度が20°(JIS−A)のシリコーンゴムを使用している。なお、定着ベルト614の構成は、使用目的や使用条件等の装置設計条件に応じて、材質・厚さ・硬度等を適宜選択することができる。
張架ロール615は、外径23mmφ、肉厚2mm、長さ420mmのステンレスパイプロールで形成されている。張架ロール615の内部には加熱源として定格800Wのハロゲンヒータ616が配設されており、温度センサ617bと制御部40(図1参照)とによって、張架ロール615の表面温度は200℃に制御されている。したがって、張架ロール615は、定着ベルト614を張架する機能とともに、定着ベルト614を加熱する機能をも併せ持っている。
また、張架ロール615は、定着ベルト614の軸方向の変位をできる限り小さくするため、および、定着ベルト614に作用する張力を幅方向に亘って均一にするため、外径が端部よりも中央部のほうを100μmだけ大きくした所謂クラウン形状で形成している。
さらに、張架ロール615の近傍には、定着ベルト614のエッジ位置を検知するベルトエッジ位置検知機構(不図示)が配置されている。そして、張架ロール615は、ベルトエッジ位置検知機構の検知結果に応じて定着ベルト614の軸方向における当接位置を変位させる軸変位機構が配設され、定着ベルト614の蛇行(ベルトウォーク)を制御するように構成されている。
張架ロール618は、外径23mm、肉厚2mm、長さ420mmのステンレスパイプロールを基体として、その表面に厚さ20μmのPFAが被覆されて離型層が形成されている。この離型層は、定着ベルト614の外周面からの僅かなオフセットトナーや紙粉が張架ロール618に堆積するのを防止するために形成されるものである。また、張架ロール618は、定着ベルト614の軸方向の変位をできる限り小さくするため、および、定着ベルト614の張架を均一にするため、外径が端部よりも中央部の方を100μmだけ大きくした所謂クラウン形状で形成している。なお、張架ロール615と張架ロール618の双方をクラウン形状で形成する場合のみならず、張架ロール615または張架ロール618のいずれか一方のみをクラウン形状で形成してもよい。
張架ロール618の内部には、加熱源としての定格800Wのハロゲンヒータ616bが配設されており、温度センサ617cと制御部40(図1参照)とによって表面温度が200℃に制御されている。したがって、張架ロール618は、定着ベルト614を張架する機能とともに、定着ベルト614を外表面から加熱する機能をも併せ持っている。したがって、張架ロール615の内部にも加熱源としてのハロゲンヒータ616が配設されているので、本実施の形態では、張架ロール615と張架ロール618との双方によって定着ベルト614を補助加熱する構成となっている。
なお、張架ロール618は、定着ベルト614全体に10kgfの張力を付与するテンションロールとしての機能をも有している。
さらに、張架ロール618には、張架ロール618の表面に当接して、定着ベルト614の外周面から張架ロール618の表面に付着したオフセットトナーや紙粉を拭き取るためのクリーニングウェブ機構70が配設されている。
続いて、加圧ベルトモジュール62について述べる。加圧ベルトモジュール62は、リードロール621、加圧ロール65および張架ロール623の3本のロールにより張架された加圧ベルト620、加圧ベルト620の内側において、加圧ベルト620を介して定着ロール610に付勢される状態で配置される圧力パッド(押圧部材)63により主要部が構成されている。そして、加圧ベルトモジュール62は定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置された際に、加圧ベルト620は、定着ベルトモジュール61の定着ロール610が矢印A方向へ回転するのに伴い、定着ロール610に従動して矢印B方向に回動する。その進行速度は、定着ロール610の表面速度と同じ400mm/sである。
加圧ベルトモジュール62が定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置された場合には、加圧ベルトモジュール62と定着ベルトモジュール61との接触部には、定着ベルト614が定着ロール610に巻き付けられた(ラッピングされた)領域(以下、このような領域を「ラップ領域」という。)内において、加圧ベルト620が定着ベルト614の外周面に圧接するように形成されたニップ部Nが構成されている。このニップ部Nには、加圧ベルト620の内側に圧力パッド63が加圧ベルト620を介して定着ロール610側に向けて付勢された状態で配置され、加圧ベルト620を定着ロール610のラップ領域に押圧している。また、ニップ部Nの最下流部には、加圧ロール65が配設されている。そして、加圧ロール65は、加圧ベルト620および定着ベルト614を介して定着ロール610の中心軸に向けて付勢されており、定着ロール610および定着ベルト614の当接部に局所的な高圧を生じさせている。
そして、トナー像を担持した用紙Pは、このニップ部Nを通過する際に加熱および加圧され、トナー像が用紙Pに定着される。その際に、ニップ部Nの最下流部の加圧ロール65による局所的な高圧によって、用紙P上のトナー像には適度な光沢が付与される。なお、本実施の形態の定着装置60では、ニップ部Nは、定着ロール610の回転軸に関する中心角として45°に亘る帯状領域(以下、この中心角を「ラップ角度」という。)として形成され、この場合のニップ幅は26mmである。
ここで、加圧ベルト620は、ベース層と、定着ロール610側の表面または両面に被覆された離型層と、さらにはベース層と離型層との間に形成される弾性体層とから構成されるのが好ましい。そして、ベース層としては、耐熱強度の高い樹脂で形成され、例えばポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等が適している。ベース層の厚さは、例えば50〜125μm程度、より好ましくは75〜100μmに形成される。
また、離型層としては、フッ素樹脂、例えばPFA等が5〜20μmの厚さでコーティングされたものが好ましい。さらに、弾性体層としては、厚さが20〜500μm、好ましくは50〜300μm、ゴム硬度が8〜70°(JIS−A)、好ましくは15〜30°(JIS−A)のシリコーンゴム等を使用することができる。
本実施の形態の定着装置60においては、加圧ベルト620として、厚さ75μm、幅370mm、周長288mmのポリイミドフィルムのベース層に、ゴム硬度30°(JIS−A)、厚さ100μmのシリコーンゴムからなる弾性体層と、厚さ30μmのフッ素樹脂(PFA)からなる離型層とが外表面側(定着ベルトモジュール61側)に積層されて構成されている。
また、加圧ベルト620を張架する3個のロールは、ステンレス製のリードロール621と、後段で詳細に説明する加圧ロール65と、ステンレス製の張架ロール623とで構成され、10kgfの張力で加圧ベルト620を張架している。それぞれのロールの外径は、25mmφ、40mmφおよび25mmφであり、長さは390mmである。また、リードロール621の内部には、加熱源としてハロゲンヒータ625が配設されている。そして、図示しない温度センサおよび制御部40(図1参照)によりその表面温度は120℃に制御され、加圧ベルト620に予熱を与えている。
また、張架ロール623の近傍には、加圧ベルト620のエッジ位置を検知するベルトエッジ位置検知機構(不図示)が配設されている。そして、張架ロール623は、ベルトエッジ位置検知機構の検知結果に応じて加圧ベルト620の軸方向における当接位置を変位させる軸変位機構が配設され、加圧ベルト620の蛇行(ベルトウォーク)を制御するように構成されている。
さらに、押圧部材としての圧力パッド63は、幅の広いニップ部Nを確保するための弾性体部材と、弾性体部材が加圧ベルト620の内周面と接触する面に設けられた低摩擦層とで構成され、金属等からなるホルダ(不図示)に保持されている。低摩擦層を表面に有する弾性体部材は、定着ロール610側がほぼ定着ロール610の外周面に倣う凹形状に形成され、定着ロール610に対して押圧されて配置され、定着ロール610のラップ領域に形成されたニップ部Nの入口側領域を形成している。
圧力パッド63の弾性体部材としては、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性の高い弾性体や、板バネ等を用いることができる。弾性体部材上に形成された低摩擦層は、加圧ベルト620内周面と圧力パッド63との摺動抵抗を小さくするために設けられ、摩擦係数が小さく、耐摩耗性のある材質であることが望ましい。具体的には、テフロン(登録商標)を含浸させたガラス繊維シート、フッ素樹脂シート、フッ素樹脂塗膜等を用いることができる。
なお、圧力パッド63としては、本実施の形態のようにパッド状に成型されたものの他に、例えば、ロール状に成型されたものを用いることもでき、加圧ベルト620を介して定着ロール610表面に付勢させて従動回転させてもよい。ただし、本実施の形態のようにパッド状に成型された圧力パッド63のほうが、当接するニップ部N全域に亘って、広く均一にニップ圧を付与することができる。
また、圧力パッド63に対し用紙P搬送方向(矢印C方向)の下流側に配置された加圧ロール65は、加圧ベルト620および定着ベルト614を介して定着ロール610の中心軸に向けて付勢されており、定着ロール610および定着ベルト614の当接部に局所的な高圧を生じさせている。その際に、この定着ロール610および定着ベルト614に対する局所的な高圧を低荷重で効率良く付与するために、加圧ロール65の外径は定着ロール610より小径で、その表面は定着ロール610表面よりも硬質に形成されていることが望ましい。
次に、本実施の形態の定着装置60における定着動作について説明する。
画像形成装置の二次転写部20(図1参照)において未定着トナー像が静電転写された用紙Pは、搬送ベルト55および定着入口ガイド56により、定着装置60のニップ部Nに向けて(矢印C方向)搬送されてくる。画像形成動作中においては加圧ベルトモジュール62は定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置されており、ニップ部Nを通過する用紙P表面の未定着トナー像は、ニップ部Nに作用する圧力と熱とにより用紙Pに定着される。本実施の形態の定着装置60では、上述したように、圧力パッド63を押圧させながら、定着ベルト614がラッピングされた定着ロール610と加圧ベルト620とを当接させた構成により、ニップ部Nを広く設定することができるため、安定した定着性能を確保することができる。
このとき、本実施の形態の定着装置60では、ニップ部Nに作用する熱は、主として定着ベルト614によって供給される。定着ベルト614は、定着ロール610の内部に配置されたハロゲンヒータ613から定着ロール610を通じて供給される熱と、張架ロール615の内部に配置されたハロゲンヒータ616aから張架ロール615を通じて供給される熱と、張架ロール618の内部に配置されたハロゲンヒータ616bから張架ロール618を通じて供給される熱とによって加熱されるように構成されている。そのため、定着ロール610のみでは熱エネルギーが不充分である場合においても、張架ロール615および張架ロール618から適切かつ速やかに熱エネルギーを補給することができるので、ニップ部Nにおいては、プロセススピードが400mm/sという高速であっても充分な熱量を確保することができる。
すなわち、本実施の形態の定着装置60では、直接的な加熱部材として機能する定着ベルト614は、極めて熱容量を小さく形成することができる。加えて、定着ベルト614は、熱供給部材である定着ロール610と、張架ロール615および張架ロール618とに広いラップ面積(大きなラップ角度)で接触するように構成している。そのため、定着ベルト614が1回転する短かい期間に、定着ロール610や張架ロール615および張架ロール618から充分な熱量が供給されるので、定着ベルト614を必要な定着温度に短時間で復帰させることが可能となる。したがって、ニップ部Nにおいては、定着装置60が高速化されても、所定の定着温度を常に維持することができる。
その結果、本実施の形態の定着装置60においては、高速定着動作の開始時に定着温度が低下する温度ドループ現象の発生を抑制することが可能となる。特に、熱容量の大きな厚紙等に対する定着においても、温度ドループの発生を抑制することができる。さらには、紙種に対応させて定着温度を途中で切り替える(定着温度のアップおよびダウンの双方を含む。)必要がある場合にも、定着ベルト614は熱容量が小さいので、ハロゲンヒータ613、さらにはハロゲンヒータ616a、ハロゲンヒータ616bの出力調整により、所望の温度への切り替えを容易、かつ速やかに行うことも可能となる。
また、本実施の形態の定着装置60は、ニップ部Nでは、加圧ベルトモジュール62の加圧ベルト620が、定着ロール610表面に対し定着ベルト614が巻き付けられた領域(ラップ領域)内でのみ、定着ベルト614の外周面に当接するように構成されている。すなわち、ニップ部Nにおいては、定着ベルト614の内周面側には定着ロール610が全域に亘って位置している。したがって、定着ベルト614と加圧ベルト620との当接は、定着ロール610表面によって安定的に支持された状態で行われるので、ニップ部Nの全域において両者を均一に密着させることができる。かかる定着ベルト614と加圧ベルト620との良好な密着性により、定着ベルト614から用紙Pへの熱の伝導を効率的に行うことができるので、温度ドループの発生をより効果的に抑制することができる。
さらに、かかるニップ部Nの構成により、定着ベルト614のニップ部N入口側上流においては、定着ベルト614が定着ロール610とのみ接触する領域が形成されている。そのため、定着ベルト614がこの領域を通過する際に、回動の間に定着ベルト614に生じたシワが矯正される。したがって、ニップ部Nにおいては、用紙P上の未定着トナー像と平滑な状態で接触することができるので、良質な定着画像を得ることができる。
加えて、本実施の形態の定着装置60では、ニップ部Nの最下流部において、定着ロール610の中心軸に向けて付勢されて配置された加圧ロール65が配設されている。そして、加圧ロール65は、溶融したトナー像に対して局所的な高い圧力を加えている。それによって、高い定着性を確保するとともに、トナー像表面を平滑にして、特にカラー画像に良好な画像光沢を付与している。上述したように、加圧ロール65は、定着ロール610より小径で、その表面は定着ロール610表面よりも硬質に形成されることで、低荷重で効率良くトナー像に局所的な高圧を付加することができる。
ここで、ニップ部Nの最下流部において、定着ロール610の中心軸に向けて付勢されて配置された加圧ロール65について説明する。
まず、加圧ロール65の構成について述べる。図3は、加圧ロール65の構成を示す側断面図である。図3に示したように、加圧ロール65は、外側に配置されるアウターロール(第1のロール)651と、アウターロール651に内側に配設されたインナーロール(第2のロール)652とで構成されている。すなわち、加圧ロール65は、加圧ベルト620を張架するとともに、定着ロール610を押圧するアウターロール651と、アウターロール651の内側に、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されていない状態においてアウターロール651と同軸に配設されたインナーロール652とにより、2重ロール構造(ロールインロール構造)で構成されている。
ここで、アウターロール651は、アルミニウム製のパイプ(円筒体)を基材651bとして、基材651bの外表面に弾性層651aを被覆した円筒状のロール部材である。また、インナーロール652は、ステンレスからなる略円柱体(中実)を基材652bとして、基材652bの外表面に弾性層652aを被覆した略円柱状のロール部材である。そして、インナーロール652の基材652bは、軸方向中央部の外径が両端部の外径よりも大きい所謂クラウン形状(クラウンプロファイル)で形成されている。本実施の形態の定着装置60では、アウターロール651は、外径40mm、内径33mm、長さ390mmのアルミニウムパイプの基材651bに、硬度35°(JIS−A)、厚さ5mmのシリコーンゴムの弾性層651aを被覆している。また、インナーロール652は、中央部の外径が27.5mm、両端部の外径が26mmのクラウンプロファイルに形成された、ステンレス製の中実シャフトの基材652bに、硬度50°(JIS−A)、厚さ2.75mmのEPDMゴムの弾性層652aを被覆している。
また、インナーロール652には、アウターロール651が配設される領域の軸方向外側両端部に、支持部652cが設けられている。そして、インナーロール652に設けられた支持部652cは、定着装置60の本体フレーム(不図示)に回転自在に支持されながら、スプリング等のバネ部材(不図示)によって定着ロール61側に押圧されている。それによって、加圧ベルトモジュール62が定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置された場合に、インナーロール652はアウターロール651を定着ベルト614および加圧ベルト620を介して定着ロール610に押圧している。また、定着動作時には、アウターロール651とインナーロール652とは、定着ロール610の回転に従動して一体的に回転する。
さらに、両端部に設けられた支持部652cには、アウターロール651の両端の側部に近接して位置規制プレート631が配設されている。そして、位置規制プレート631はアウターロール651が所定の範囲を超えて軸方向へ移動することを制限している。
次に、加圧ロール65が定着ロール61側に押圧される際のアウターロール651およびインナーロール652の機能について説明する。
図4は、加圧ベルトモジュール62が定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置された場合に、加圧ロール65が定着ロール61側に押圧された状態を示す図である。図4に示すように、インナーロール652の軸方向外側両端部に設けられた支持部652cが、バネ部材80により定着ロール610側に押圧されると、インナーロール652の全体には、定着ロール610側に向かって中央部が凹となる弓形状の撓みが発生する。ところが、インナーロール652は、上述したように基材652bが軸方向中央部の外径が両端部の外径よりも大きいクラウン形状で形成されている。そのため、インナーロール652に撓みが生じても、軸方向中央部の凹みはインナーロール652自体のクラウン形状により相殺されることとなる。それにより、インナーロール652が内側からアウターロール651を押圧する面領域Pにおいては、インナーロール652の外表面は、軸方向に平坦な面形状を有するアウターロール651の内周面にほぼ倣う形状となる。その結果、インナーロール652は、アウターロール651を押圧する面領域Pにおいて、アウターロール651を軸方向に亘って略均一の力で押圧することが可能となる。
そのため、加圧ロール65が定着ロール610側に押圧された場合においても、アウターロール651には殆ど撓みが発生しない。それによって、定着ベルト614および加圧ベルト620を介した加圧ロール65と定着ロール610との当接面(インナーロール652がアウターロール651を押圧する面領域Pに対応する面)において、加圧ロール65は軸方向に亘って略均一の押圧力で定着ロール610に圧接することが可能となるので、ニップ部Nの最下流部では、軸方向に亘って略均一の局所的押圧力を用紙P上のトナー像に付与することができる。その結果、ニップ部Nを通過したトナー像は、用紙Pの幅方向に亘って一様で、かつ高い定着性を得ることが可能となる。また、特に固化する前のトナー像の表面を幅方向に亘って均一に平滑化することができるので、トナー像に一様かつ適度な光沢を与えることも可能となる。
ところで、定着ロール610が加圧ロール65からの押圧力を受ける際に、定着ロール610において加圧ロール65からの押圧力に対する反力が生じるために、定着ロール610の方にも加圧ロール65側に向かって中央部が凹となる弓形状の撓みが生じることもある。この場合、定着ロール610の剛性は加圧ロール65よりも大きく構成されているので、その撓み量はインナーロール652に比較して極めて小さい。そのため、加圧ロール65から押圧された際に定着ロール610に撓みが生じても、上述したように、インナーロール652は、アウターロール651を押圧する面領域Pにおいてアウターロール651を軸方向に亘って略均一な力で押圧するので、アウターロール651と定着ロール610とが押圧される面においては、アウターロール651の外形が定着ロール610の僅かな撓みに倣って変形することができる。加えて、この状態でもインナーロール652はアウターロール651を軸方向に亘って略均一な力で押圧するので、定着ロール610に若干の撓みが生じても、加圧ロール65は軸方向に亘って略均一の押圧力で定着ロール610に圧接することが可能である。
なお、本実施の形態の加圧ロール65では、インナーロール652の基材652bをクラウンプロファイルに形成することで、インナーロール652全体をクラウンプロファイルに形成しているが、基材652bをストレートの中実シャフトで形成し、基材652bに被覆する弾性層652aをクラウンプロファイルで形成することで、インナーロール652全体をクラウンプロファイルに形成することも可能である。すなわち、インナーロール652全体をクラウンプロファイルで形成できれば、いかなる構成を採ることも可能である。
次に、本実施の形態の加圧ロール65においては、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されていない状態において、アウターロール651とインナーロール652とは同軸に配設されるとともに、軸方向中央部(図3における領域Q)において、インナーロール652の外周面がアウターロール651の内周面と接触するように形成されている。すなわち、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されていない状態では、インナーロール652の軸方向中央部での外径はアウターロール651の内径よりも若干大きい程度に略等しく形成され、インナーロール652の弾性層652aの弾性圧縮によりアウターロール651の内周面に接触した状態となり、アウターロール651はインナーロール652によって支持されるように構成されている。
ところで、本実施の形態の定着装置60では、定着ベルトモジュール61と加圧ベルトモジュール62とは接離可能に構成されている。すなわち、画像形成動作時においては、図2に示したように、定着ベルトモジュール61と加圧ベルトモジュール62とはニップ部Nにおいて互いに圧接されて配置されている。ところが、画像形成装置が画像形成動作の指示信号を受けて、画像形成動作を開始する際には、定着装置60は短い時間で定着処理が可能となるように、定着ベルト614を所定の温度まで高めた状態に設定しておく必要がある。また同様に、加圧ベルト620においても、定着動作中に定着ベルト614から不要に熱を奪って定着ベルト614の温度を低下させないように、所定の温度に加熱しておく必要もある。その場合には、定着ベルトモジュール61と加圧ベルトモジュール62とは離間した状態(リトラクト状態)に設定され、定着ベルトモジュール61と加圧ベルトモジュール62とは、各々別個に回動動作を行いながらそれぞれ定着ベルト614と加圧ベルト620とを加熱している。
したがって、この場合には、加圧ベルトモジュール62においても定着ベルトモジュール61からリトラクトした状態で、リードロール621と加圧ロール65と張架ロール623とに張架されて加圧ベルト620を回動させる。そして、加圧ベルト620はリードロール621内に配設されたハロゲンヒータ625によって、ベルト周方向に亘って均一に加熱される。
このように、加圧ベルトモジュール62が定着ベルトモジュール61からリトラクトした状態で回動する際には、加圧ロール65は定着ロール610側に圧接されていない状態で回転する。そのため、加圧ロール65において、アウターロール651がインナーロール652に対して不安定な状態で支持されていると、加圧ベルトモジュール62の回動中にアウターロール651には軸方向に亘る大きな揺動が発生する。その結果、張架ロール623にベルトウォークを制御するための軸変位機構が配設されているとしても、加圧ベルト620を安定して回動させることが困難となる。そのために、加圧ベルト620には大きなベルトウォークが発生し、加圧ベルト620の端部が本体フレーム等の部材に強く衝突することで、加圧ベルト620の端部に亀裂が生じたり、最終的には、加圧ベルト620全体が破損してしまう事態も想定される。
これに対して、本実施の形態の加圧ベルトモジュール62に用いる加圧ロール65では、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されていない状態において、アウターロール651とインナーロール652とは同軸に配設されるとともに、インナーロール652の軸方向中央部における外周面はアウターロール651の内周面と接触するように構成されている。そのため、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されていない状態において、アウターロール651とインナーロール652とは同軸に配設され、かつアウターロール651はインナーロール652と接触する軸方向中央部によって安定的に支持されるので、アウターロール651に生じる軸方向に亘る揺動を小さく抑えることが可能となる。それにより、加圧ベルトモジュール62が定着ベルトモジュール61からリトラクトした状態で回動する場合には、アウターロール651の揺動による加圧ベルト620のベルトウォークは、張架ロール623に設けられた軸変位機構によって充分に制御可能となり、加圧ベルト620を安定して回動させることが可能となる。そのため、加圧ベルト620の端部に亀裂が生じたり、最終的に加圧ベルト620全体が破損してしまうような事態を回避しながら、加圧ベルトモジュール62をリトラクトした状態において加圧ベルト620を均等に加熱することが可能となる。
ここで、インナーロール652の外径がアウターロール651の内径と略等しく形成され、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されていない状態において、インナーロール652の外周面とアウターロール651の内周面とが接触する領域(接触領域:図3に示した領域Q近傍)は、アウターロール651の軸方向における長さの1/10〜1/5の長さ領域であることが、アウターロール651の揺動を安定的に抑えるために好ましい。すなわち、接触領域Qがアウターロール651の軸方向における長さの1/10よりも小さい場合には、インナーロール652によるアウターロール651の支持が不安定化して、アウターロール651の揺動は比較的大きなものとなる傾向が生じる。そのため、張架ロール623に設けられた軸変位機構によるベルトウォーク制御によってアウターロール651の揺動を抑えることができない場合も生じるので、好ましくない。また、接触領域がアウターロール651の軸方向における長さの1/5よりも大きい場合には、上述した加圧ロール65を定着ロール610側に押圧した際のインナーロール652の撓みを、インナーロール652のクラウンプロファイルで補償することが不充分となり、加圧ロール65を軸方向に亘って略均一の押圧力で定着ロール610に圧接する効果が低下するため、好ましくない。したがって、加圧ロール65においては、アウターロール651の軸方向中心を中心として、軸方向に対称に、アウターロール651の軸方向における長さの1/10〜1/5の領域に亘って、インナーロール652の外周面とアウターロール651の内周面とが接触するように構成することが好ましい。
なお、図5に示したように、軸方向中央部(図3における領域Q)においてインナーロール652の外周面に外径が一定に形成された平坦部を形成して、この平坦部を含んだ領域でインナーロール652の外周面がアウターロール651の内周面と接触するように構成することもできる。このように構成した場合には、インナーロール652とアウターロール651とは、平坦部においてより安定して支持することも可能となる。
続いて、加圧ロール65のインナーロール652に被覆する弾性層652aについて述べる。図6は、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されている状態における加圧ロール65の軸方向中央部を示す部分側断面図である。すなわち、図6は、加圧ロール65が定着ロール610に圧接される際のインナーロール652の外径が最も大きく構成された領域の周辺を表している。
図6に示すように、加圧ロール65が定着ロール610に圧接される場合には、インナーロール652の全体は、定着ロール610側に向かって中央部が凹となる弓形状に撓むこととなるが、インナーロール652は、上述したように基材652bがクラウン形状で形成されているので、撓みによる軸方向中央部の凹みがクラウン形状により相殺される。それにより、インナーロール652が内側からアウターロール651を押圧する面領域Pにおいては、インナーロール652の外表面は軸方向に平坦な面形状を有するアウターロール651の内周面にほぼ倣う形状となる。そのため、インナーロール652は、アウターロール651を押圧する面領域Pにおいて、アウターロール651を軸方向に亘って略均一の力で押圧する。そして、インナーロール652がアウターロール651を押圧する面領域Pでは、インナーロール652からの押圧力によりインナーロール652の弾性層652aは圧縮されるため、弾性層652aの厚さは本来の厚さtよりも薄い厚さt1(t1<t)となる。
そこで、本実施の形態の加圧ロール65では、インナーロール652がアウターロール651を押圧する面領域Pにおいて弾性層652aが圧縮された際に、面領域Pとは反対側の面領域Qにおいて、インナーロール652の外周面とアウターロール651の内周面との間に間隙(ギャップ)が生じるように、インナーロール652の弾性層652aの厚さtおよび弾性率が設定されている。
これは、インナーロール652がアウターロール651を押圧する面領域Pにおいてインナーロール652の弾性層652aが圧縮されることから、インナーロール652の表面速度が、弾性層652aが圧縮される面領域Pと弾性層652aが圧縮されていない面領域Qとで異なるという現象が生じることに基づくものである。すなわち、インナーロール652の表面に配設された弾性層652aが有する弾性体としての特性から、圧縮される面領域Pにおける弾性層652aの表面速度は速くなり、圧縮されていない面領域Qにおける弾性層652aの表面速度は遅くなる。そのために、面領域Pにおける弾性層652aの表面速度に従って回動するアウターロール651の表面速度は、圧縮されていない面領域Qにおいてインナーロール652の表面速度よりも速くなる。その結果、面領域Qにおいては、インナーロール652の外周面の表面速度とアウターロール651の内周面の表面速度とに差が生じる。
そのため、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されている状態において、面領域Qでインナーロール652の外周面とアウターロール651の内周面とが当接するように構成された場合には、インナーロール652の外周面とアウターロール651の内周面が擦れ合わされることとなる。そして、それが原因となって、インナーロール652とアウターロール651との間で異音が生じたり、インナーロール652の弾性層652aに削れが生じてインナーロール652の所定のクラウンプロファイルが維持できなくなるおそれが生じる。
そこで、本実施の形態の加圧ロール65では、インナーロール652がアウターロール651を押圧する面領域Pにおいて弾性層652aが圧縮された際に、面領域Qにおいて、インナーロール652の外表面とアウターロール651の内周面との間に間隙(ギャップ)が生じるように、インナーロール652の弾性層652aの厚さtおよび弾性率が設定している。それによって、面領域Qにおいてインナーロール652の外周面の表面速度とアウターロール651の内周面の表面速度とに差が生じた場合においても、両者の間で摺擦が生じることを抑制できるので、異音の発生を抑え、かつ、インナーロール652の弾性層652aに削れが生じることも防いで、インナーロール652の所定のクラウンプロファイルを維持することも可能となる。
以上説明したように、本実施の形態の定着装置60では、ニップ部Nの最下流部において定着ロール610を押圧する加圧ロール65は、外側に配置されるアウターロール651と、アウターロール651に内側に配設されるとともに、クラウン形状に形成されたインナーロール652とによる2重ロール構造(ロールインロール構造)で構成されている。そして、インナーロール652を軸方向外側両端部から押圧することで加圧ロール65全体を定着ロール610側に押圧するように構成している。このような構成により、加圧ロール65全体を定着ロール610側に押圧するインナーロール652は撓むが、その撓みはインナーロール652自体のクラウン形状により相殺することで、インナーロール652はアウターロール651を軸方向に亘って略均一の圧力で押圧することができる。それにより、加圧ロール65を軸方向に亘って略均一の押圧力で定着ロール610に圧接させることが可能となる。そのため、ニップ部Nの最下流部では、軸方向に亘って略均一の局所的押圧力を用紙P上のトナー像に付与することが可能となる。その結果、ニップ部Nを通過したトナー像は、用紙Pの幅方向に亘って一様で、かつ高い定着性を得ることができる。また、特に固化する前のトナー像の表面を幅方向に亘って均一に平滑化することができるので、トナー像に一様かつ適度な光沢を与えることも可能となる。
また、本実施の形態の定着装置60では、加圧ロール65は、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されていない状態において、アウターロール651とインナーロール652とは同軸に配設されるとともに、インナーロール652の軸方向中央部における外周面はアウターロール651の内周面と接触するように構成されている。そのため、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されていない状態においても、アウターロール651はインナーロール652と接触する軸方向中央部によって安定的に支持される。それにより、アウターロール651に生じる軸方向に亘る揺動を小さく抑えることが可能となるので、加圧ベルトモジュール62が定着ベルトモジュール61からリトラクトした状態で回動する場合には、アウターロール651の揺動による加圧ベルト620のベルトウォークを充分に制御することが可能となり、加圧ベルト620を安定して回動させることができる。その結果、加圧ベルト620の端部に亀裂が生じたり、最終的に加圧ベルト620全体が破損してしまうような事態を回避しながら、加圧ベルトモジュール62をリトラクトした状態において加圧ベルト620を均等に加熱することが可能となる。
さらに、本実施の形態の定着装置60では、加圧ロール65は、インナーロール652がアウターロール651を押圧する面領域Pにおいて弾性層652aが圧縮された際に、面領域Pとは反対側の面領域Qにおいて、インナーロール652の外周面とアウターロール651の内周面との間に間隙(ギャップ)が生じるように、インナーロール652の弾性層652aの厚さtおよび弾性率が設定されている。それにより、面領域Qにおいてインナーロール652の外周面の表面速度とアウターロール651の内周面の表面速度とに差が生じた場合においても、両者の間で摺擦は生じないため、異音の発生を抑え、かつ、インナーロール652の弾性層652aに削れが生じることも抑制して、インナーロール652の所定のクラウンプロファイルを維持することも可能となる。
加えて、本実施の形態の定着装置60では、定着ロール610と並行して内部にハロゲンヒータ616aが配設された張架ロール615と、内部にハロゲンヒータ616bが配設された張架ロール618を配置し、張架ロール615と張架ロール618と定着ロール610とを無端状の定着ベルト614で張架する構成を採用している。そして、用紙Pを加熱する主要な加熱部材として定着ベルト614を機能させ、定着ロール610と張架ロール615と張架ロール618とは定着ベルト614に対し熱を供給する熱供給部材として機能させている。そのため、ニップ部Nにおいては、定着装置60が高速化されても、所定の定着温度を常に維持することができるので、温度ドループの発生を抑制することが可能である。
[実施の形態2]
実施の形態1では、定着装置60が搭載された画像形成装置であって、定着装置60に用いる加熱手段として、補助加熱部材としての張架ロール615および張架ロール618と、定着ロール610とによって無端状の定着ベルト614が張架された定着ベルトモジュール61を用いた構成について説明した。実施の形態2では、図1に示した画像形成装置に搭載する定着装置であって、定着装置60に用いる加熱手段として、定着ロール610のみを配設した定着装置90について説明する。なお、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
図7は、本実施の形態に係る定着装置90の構成を示す側断面図である。本実施の形態の定着装置90では、実施の形態1の定着ベルトモジュール61に代えて、定着ロール610のみを配設した点が異なることを除いては、実施の形態1の定着装置60と同様である。
本実施の形態の定着装置90においても、ニップ部Nの最下流部において定着ロール610を押圧する加圧ロール65は、外側に配置されるアウターロール651と、アウターロール651に内側に配設されるとともに、クラウン形状に形成されたインナーロール652とによる2重ロール構造(ロールインロール構造)で構成されている。そして、インナーロール652を軸方向外側両端部から押圧することで加圧ロール65全体を定着ロール61側に押圧するように構成している。このような構成により、加圧ロール65全体を定着ロール610側に押圧するインナーロール652は撓むが、その撓みはインナーロール652自体のクラウン形状により相殺することで、インナーロール652はアウターロール651を軸方向に亘って略均一の圧力で押圧することができる。それにより、加圧ロール65を軸方向に亘って略均一の押圧力で定着ロール610に圧接させることが可能となる。そのため、ニップ部Nの最下流部では、軸方向に亘って略均一の局所的押圧力を用紙P上のトナー像に付与することが可能となる。その結果、ニップ部Nを通過したトナー像は、用紙Pの幅方向に亘って一様で、かつ高い定着性を得ることができる。また、特に固化する前のトナー像の表面を幅方向に亘って均一に平滑化することができるので、トナー像に一様かつ適度な光沢を与えることも可能となる。
また、本実施の形態の定着装置90では、加圧ロール65は、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されていない状態において、アウターロール651とインナーロール652とは同軸に配設されるとともに、インナーロール652の軸方向中央部における外周面はアウターロール651の内周面と接触するように構成されている。そのため、加圧ロール65が定着ロール610に圧接されていない状態においても、アウターロール651はインナーロール652と接触する軸方向中央部によって安定的に支持される。それにより、アウターロール651に生じる軸方向に亘る揺動を小さく抑えることが可能となるので、加圧ベルトモジュール62が定着ロール610からリトラクトした状態で回動する場合には、アウターロール651の揺動による加圧ベルト620のベルトウォークを充分に制御することが可能となり、加圧ベルト620を安定して回動させることができる。その結果、加圧ベルト620の端部に亀裂が生じたり、最終的に加圧ベルト620全体が破損してしまうような事態を回避しながら、加圧ベルトモジュール62をリトラクトした状態において加圧ベルト620を均等に加熱することが可能となる。
さらに、本実施の形態の定着装置90では、加圧ロール65は、インナーロール652がアウターロール651を押圧する面領域Pにおいて弾性層652aが圧縮された際に、面領域Pとは反対側の面領域Qにおいて、インナーロール652の外表面とアウターロール651の内周面との間に間隙(ギャップ)が生じるように、インナーロール652の弾性層652aの厚さtおよび弾性率が設定されている。それにより、面領域Qにおいてインナーロール652の外周面の表面速度とアウターロール651の内周面の表面速度とに差が生じた場合においても、両者の間で摺擦は生じないため、異音の発生を抑え、かつ、インナーロール652の弾性層652aに削れが生じることも抑制して、インナーロール652の所定のクラウンプロファイルを維持することも可能となる。
本発明の活用例として、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置への適用、例えば記録紙(用紙)上に担持された未定着トナー像を定着する定着装置への適用がある。また、インクジェット方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置への適用、例えば記録紙(用紙)上に担持された未乾燥インク像を乾燥する定着装置への適用がある。
本発明の画像形成装置を示した概略構成図である。 実施の形態1に係る定着装置の構成を示す側断面図である。 加圧ロールの構成を示す側断面図である。 加圧ロールが定着ロール側に押圧された状態を示す図である。 インナーロールの構成の一例を示す部分側断面図である。 加圧ロールが定着ロールに圧接されている状態における加圧ロールの軸方向中央部を示す部分側断面図である。 実施の形態2に係る定着装置の構成を示す側断面図である。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K…画像形成ユニット、11…感光体ドラム、12…帯電器、13…レーザ露光器、14…現像器、15…中間転写ベルト、16…一次転写ロール、17…ドラムクリーナ、20…二次転写部、60,90…定着装置、61…定着ベルトモジュール、62…加圧ベルトモジュール、63…圧力パッド、64…剥離パッド、65…加圧ロール、70…クリーニングウェブ機構、80…バネ部材、610…定着ロール、613,616a,616b,625…ハロゲンヒータ、614…定着ベルト、615,618,623…張架ロール、620…加圧ベルト、621…リードロール、651…アウターロール、651a,652a…弾性層、651b,652b…基材、652…インナーロール、652c…支持部

Claims (18)

  1. 記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、
    回動部材と、
    加圧ベルトと、当該加圧ベルトを張架するとともに前記回動部材を押圧可能な加圧ロールと、当該加圧ベルトを張架する張架ロールとを有する加圧ベルトモジュールとを備え、
    前記加圧ベルトモジュールは、前記加圧ロールが円筒形状に形成された第1のロールと、当該第1のロールの内側に配設されるとともに、軸方向中央部の外径が両端部よりも大きいクラウン形状に形成された第2のロールとを有し、
    前記第2のロールは、当該第2のロールの軸方向両端部に設けられた支持部を介して装置本体に回転自在に支持され、
    前記第1のロールは、前記第2のロールの外周面を介して当該第2のロールに支持されること
    を特徴とする定着装置。
  2. 前記加圧ベルトモジュールの前記加圧ロールは、前記第2のロールの軸方向中央部の外径が前記第1のロールの内径と略等しく形成されたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記加圧ベルトモジュールの前記加圧ロールは、前記第2のロールの表面に弾性層が被覆されたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 前記加圧ベルトモジュールは、前記回動部材に対して接離可能に構成されたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  5. 前記加圧ベルトモジュールの前記加圧ロールは、前記加圧ベルトモジュールが前記回動部材から離間して設置された場合に、前記第1のロールの内周面と前記第2のロールの外周面とが軸方向中央部にて円周方向の全域に亘って接触するように構成されたことを特徴とする請求項4記載の定着装置。
  6. 前記加圧ベルトモジュールの前記加圧ロールは、前記第1のロールの軸方向における長さの1/10〜1/5の領域にて前記第1のロールの内周面と前記第2のロールの外周面とが接触することを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  7. 前記加圧ベルトモジュールの前記加圧ロールは、前記加圧ベルトモジュールが前記回動部材に圧接して設置された場合に、前記第2のロールの中心軸に関して前記回動部材とは反対側の領域にて、当該第1のロールの内周面と当該第2のロールの外周面とは離間するように構成されたことを特徴とする請求項4記載の定着装置。
  8. 記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、
    回動部材と、
    前記回動部材に対して圧接状態と離隔状態とが切替可能に配置された加圧ロールと、
    前記加圧ロールに張架され、前記回動部材との間にニップ部を形成する加圧ベルトとを備え、
    前記加圧ロールは、前記加圧ベルトを張架する円筒形状のアウターロールと、当該アウターロールの内側に配設され、当該アウターロールを前記回動部材側に押圧可能なインナーロールとを有し、
    前記インナーロールは、当該インナーロールの軸方向両端部に設けられた支持部を介して装置本体に回転自在に支持され、
    前記アウターロールは、前記インナーロールの外周面を介して当該インナーロールに支持されること
    を特徴とする定着装置。
  9. 前記加圧ロールの前記インナーロールは、軸方向中央部の外径が両端部よりも大きいクラウン形状に形成され、軸方向中央部の外径が前記アウターロールの内径と略等しいことを特徴とする請求項8記載の定着装置。
  10. 前記加圧ロールの前記インナーロールは、軸方向中央部の外径が両端部よりも大きいクラウン形状に形成された中実ロールと、当該中実ロールの表面に略均一な厚さで被覆された弾性層とで構成されたことを特徴とする請求項9記載の定着装置。
  11. 前記加圧ロールの前記インナーロールは、軸方向中央部にて平坦部が形成されたことを特徴とする請求項9記載の定着装置。
  12. 前記回動部材は、回動可能な定着ロールと、当該定着ロールに張架される定着ベルトと、当該定着ベルトを張架する張架ロールとを有することを特徴とする請求項8記載の定着装置。
  13. 前記加圧ロールの前記アウターロールは、表面に弾性層が形成されたことを特徴とする請求項8記載の定着装置。
  14. 定着装置に用いられ、当該定着装置の回動部材に対して押圧可能なロール部材であって、
    円筒形状の第1のロールと、
    前記第1のロールの内側に配設される第2のロールとを備え、
    前記第2のロールは、当該第2のロールの軸方向両端部に、装置本体に回転自在に支持される支持部を有し、
    前記第1のロールは、前記第2のロールにより支持され、
    前記回動部材を押圧する前には、前記第1のロールの内周面と前記第2のロールの外周面とが軸方向中央部にて円周方向の全域に亘って接触し、当該回動部材を押圧する際には、当該第1のロールの内周面と当該第2のロールの外周面とが当該第2のロールの中心軸に関して当該回動部材とは反対側の領域にて離間することを特徴とするロール部材。
  15. 前記第2のロールは、軸方向中央部の外径が両端部よりも大きいクラウン形状に形成されたことを特徴とする請求項14記載のロール部材。
  16. 前記第2のロールは、表面に弾性層が被覆されたことを特徴とする請求項14記載のロール部材。
  17. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
    前記記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着手段とを含み、
    前記定着手段は、
    回動部材と、
    加圧ベルトと、当該加圧ベルトを張架するとともに前記回動部材を押圧可能な加圧ロールと、当該加圧ベルトを張架する張架ロールとを有する加圧ベルトモジュールとを備え、
    前記加圧ベルトモジュールは、前記加圧ロールが円筒形状に形成された第1のロールと、当該第1のロールの内側に配設され、軸方向中央部の外径が両端部よりも大きいクラウン形状に形成された第2のロールとを有し
    前記第2のロールは、当該第2のロールの軸方向両端部に設けられた支持部を介して装置本体に回転自在に支持され、
    前記第1のロールは、前記第2のロールの外周面を介して当該第2のロールに支持されること
    を特徴とする画像形成装置。
  18. 前記加圧ベルトモジュールは、前記回動部材に対して接離可能に構成され、
    前記加圧ベルトモジュールの前記加圧ロールは、前記加圧ベルトモジュールが前記回動部材から離間して設置された場合に、前記第1のロールの内周面と前記第2のロールの外周面とが軸方向中央部にて円周方向の全域に亘って接触するように構成されたことを特徴とする請求項17記載の画像形成装置。
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