JP2004223963A - フッ素樹脂被覆層の形成方法及びフッ素樹脂被覆ローラおよびベルト - Google Patents
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Abstract
【課題】フッ素樹脂チューブの被覆密着時にフッ素チューブとローラ基材の間に気泡が混入することなく、かつ非常に薄膜な状態でフッ素樹脂層を形成する。
【解決手段】断面円形のローラ基材の外径よりも内径を大としたフッ素樹脂チューブを上記基材に被せた後、該フッ素樹脂チューブを軸方向に延伸させることによって縮径化すると共に薄膜化し、該フッ素樹脂チューブの内周面を上記基材の外周面に密着させている。フッ素樹脂チューブは軸方向に30%〜150%延伸することにより、チューブ厚みを延伸前の厚みの95%〜50%の厚みに薄膜化すると共に、該チューブ内径を67%〜95%収縮している。
【選択図】 図3
【解決手段】断面円形のローラ基材の外径よりも内径を大としたフッ素樹脂チューブを上記基材に被せた後、該フッ素樹脂チューブを軸方向に延伸させることによって縮径化すると共に薄膜化し、該フッ素樹脂チューブの内周面を上記基材の外周面に密着させている。フッ素樹脂チューブは軸方向に30%〜150%延伸することにより、チューブ厚みを延伸前の厚みの95%〜50%の厚みに薄膜化すると共に、該チューブ内径を67%〜95%収縮している。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フッ素樹脂被覆層の形成方法及びフッ素樹脂被覆ローラおよびベルトに関し、詳しくは、ローラ基材あるいはベルト基材にフッ素樹脂チューブを被せて基材表面にフッ素樹脂層を形成するものであり、特に、電子写真装置の定着機構の定着加圧用ローラ等に用いられるフッ素樹脂被覆ローラのフッ素樹脂層の形成に好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンター、コピー機、ファクシミリ等の電子写真装置の画像形成機構において、紙等の被転写体上の未定着トナー像を定着させる際に、一般に定着加圧用のローラが用いられている。このような定着機構では、未定着のトナー像が転写された被転写体を2つの圧接した定着加圧用のローラ間に通し、加熱することにより、トナー像を被転写体上に定着させている。
【0003】
従来、上記定着加圧用のローラは、紙に対するトナーの定着不良を防止するために、その表面側にはフッ素樹脂層が設けられ、これにより離型性が付与されている。また、通常、定着加圧用ローラはある程度の柔軟性が必要であるため、フッ素樹脂層は、できるだけ薄層であることが要求されている。このようなフッ素樹脂層を有するローラの製造方法としては、以下のような方法が挙げられる。
【0004】
▲1▼金型の内面に液状フッ素樹脂塗料を塗布・焼成して、金型内面にフッ素樹脂からなる筒状の硬化膜を形成させた後、金型の軸心にローラ芯金を挿入すると共に、硬化膜と芯金との間に液状ゴムを注入し、ゴムの熱加硫を行うことによりフッ素樹脂層を有するローラを製造している。
▲2▼金属製芯金上にゴム層等を形成したローラの表面に液状フッ素樹脂塗料を塗布・焼成することによりフッ素樹脂層を形成している。
▲3▼加熱収縮性のフッ素樹脂チューブをローラ基材に被せて加熱収縮させ、ローラ基材の表面にフッ素樹脂層を形成している。具体的には、特開2002−31979号では、熱可塑性フッ素樹脂系成形材料からインフレーション成形により得られるチューブをチューブラー延伸して、平均厚みが20μm以下、熱収縮率が縦方向2〜10%、横方向5〜15%である熱収縮性チューブを設け、このチューブをローラ基材に被せ、加熱収縮させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記▲1▼の金型を用いる方法では、金型からローラを脱型する際に、フッ素樹脂層の一部が剥がれたり、フッ素樹脂層にしわが発生することがあると共に、薄くしようとすると塗膜にピンホール等の欠陥が生じる。更に金型を用いると製造コストも高くなるという問題がある。
また、▲2▼の液状フッ素樹脂の塗布方法では、フッ素樹脂の焼成温度がゴム層の耐熱温度より高いため、ゴム層が劣化する場合があり塗膜の強度が基本的に小さいという問題がある。
【0006】
さらに、▲3▼の特開2002−31979号等のチューブの加熱収縮による被覆方法では、フッ素樹脂チューブの加熱収縮時にしわが発生しやすかったり、被覆前のチューブ厚みより、被覆後のチューブ厚みの方が厚くなることがあり、フッ素樹脂層を薄膜化しにくい問題がある。また、このような方法によれば、チューブの加熱収縮時に、チューブとローラ基材の間に気泡が混入することがあり、フッ素樹脂層の厚みが均一とならなかったり、フッ素樹脂層にしわが生じたりすることがある。
【0007】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、フッ素樹脂チューブを基材に被せる方法を採用しながら、被覆密着時にチューブとローラ基材の間に気泡が混入することなく、かつ非常に薄膜な状態でフッ素樹脂層を形成できるフッ素樹脂被覆層の形成方法を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、断面円形の基材の外径よりも内径を大としたフッ素樹脂チューブを上記基材に被せた後、該フッ素樹脂チューブを軸方向に延伸させることによって縮径化すると共に薄膜化し、該フッ素樹脂チューブの内周面を上記基材の外周面に密着させていることを特徴とするフッ素樹脂被覆層の形成方法を提供している。
【0009】
上記断面円形の基材は、金属製のローラ芯金、ゴムローラ、樹脂ローラあるいは、芯金に外嵌した無端状のベルト基材からなり、これら基材にフッ素樹脂チューブを被せた後に軸方向に延伸して基材表面に密着させ、フッ素樹脂層を表面に備えたローラ、ベルトを製造している。
なお、上記基材の断面は円形であるが、真円に限定されず、楕円、長円等も含まれる。
【0010】
上記のように、本発明では、基材の外径よりも大きな内径を有するフッ素チユーブを軸方向に引っ張って延伸させているため、この延伸に伴いチューブは径方向に収縮され、チューブの内径と基材の外径が同一となり両者が接触し、チューブの内周面と基材の外周面とを密着することができる。さらに、チューブの肉厚が減少され、チューブの厚みを薄膜化することができる。また、チューブ径の収縮によりチューブ内径と基材の外径とを徐々に接触させながら両者を密着させているため、被覆密着時にチューブと基材間への気泡混入を防止することができると共に良好な密着性を得ることができる。従って、非常に均一かつ薄膜なフッ素樹脂層を有し、フッ素樹脂層の被覆効果を安定して得ることができ、例えば、加熱定着用ローラ等として好適なフッ素樹脂被覆ローラを得ることができる。
【0011】
上記フッ素樹脂チューブは軸方向に30%〜150%延伸することにより、チューブ厚みを延伸前の厚みの95%〜50%の厚みに薄膜化すると共に、該チューブ内径を67%〜95%収縮している。
【0012】
軸方向に30%〜150%一軸延伸しているのは、30%より小さいと充分にチューブ厚みを減少させることができず、チューブの薄膜化を実現できないためである。一方、150%より大きいと延伸による軸方向の伸びが大きいためにチューブにしわが発生したり強度に影響する場合があるためである。
より好ましくは、軸方向に50%〜120%一軸延伸しているのが良い。
【0013】
チューブ内径を67%〜95%収縮させているのは、95%より小さいとチューブ内径とローラ基材等の基材外径とがほば同一寸法となり充分な密着性が得られない上に充分にチューブ厚みを減少させることができず、チューブの薄膜化を実現できないためである。一方、67%より大きく収縮させようとすると軸方向の延伸を大きくする必要が生じ、チューブにしわが発生したり強度に影響する場合があるためである。より好ましくは、75%〜90%収縮させているのが良い。なお、チューブ内径は、20mm〜100mmが好ましい。
【0014】
チューブ厚みを延伸前の厚みの95%〜50%の厚みに減少させているのは、50%より小さいと厚み減少率が大きくなりすぎチューブにしわが発生する場合があるためである。一方、95%より大きいとチューブ厚みの薄膜化の充分な効果が得られないためである。なお、被覆後のチューブ厚みは10μm〜25μmが好ましい。
【0015】
上記フッ素樹脂チューブの内周面あるいは/及び上記基材の外周面に予め加熱硬化型の接着剤を塗布した後に、上記基材に上記フッ素樹脂チューブを被せて延伸し、フッ素樹脂チューブの内径を収縮させて、上記基材の外周面にフッ素樹脂チューブを接着剤を介して仮固着し、該仮固着状態で加熱し、上記接着剤を硬化させることが好ましい。
【0016】
このように、加熱硬化型の接着剤をフッ素樹脂チューブの内周面あるいは/及び基材の外周面に塗布した状態で、チューブ内径を収縮し両者を接触させ基材の外面にチューブを被覆して仮固着すると、チューブが延伸され薄膜化された密着状態を保持したまま、接着剤が加熱硬化されることで両者を強固に密着させることができる。仮固着は、チューブと基材との密着状態が保持されていれば良いが、少なくとも基材の両端を仮固着することが好ましく、良好な密着状態を得るためには軸方向に均等に仮固定を行うことが好ましい。なお、接着剤の加熱温度は、180℃〜200℃が好ましい。
【0017】
上記フッ素樹脂チューブの長さ方向の中心と上記基材の長さ方向の中心を一致させた後に、上記フッ素樹脂チューブを長さ方向の両端を把持して夫々外側に向かって均等に引っ張って延伸し、
上記基材の軸方向の中心位置から軸方向両端に向かって上記フッ素樹脂チューブの内周面を上記基材の外周面に密着させていき、最終的に基材の外周面全体に上記フッ素樹脂チューブを密着させると共に、基材の長さ方向の両端からフッ素樹脂チューブの両端を突出させ、これら突出部を固定した状態で、上記加熱を行うことが好ましい。
【0018】
具体的には、フッ素樹脂チューブの両端にチューブ内径と略同一外径のリングを装着し、チューブ両端のチューブ内径を保持した状態で基材をチューブ内に配置し、上記基材の軸方向中心位置とフッ素樹脂チューブの軸方向中心位置とを一致させ、この状態からフッ素樹脂チューブの両端を、それぞれ外方側に向かって均等に引っ張ることによりフッ素樹脂チューブを軸方向に延伸し、基材の軸方向中心位置から軸方向両端に向かって順次フッ素樹脂チューブの内周面と基材の外周面とを接触させていくことでフッ素樹脂チューブを被覆している。
【0019】
このように、基材の軸方向中心位置から両端側に向かって順次チューブを被覆していることにより、チューブと基材との間への気泡の混入をより確実に防止することができる。
なお、チューブの軸方向の一端側を固定し、チューブの軸方向の他端側を引っ張ることにより延伸することもできる。
【0020】
また、上記延伸によりフッ素樹脂チューブの内周面と基材の外周面とが接触し基材の外径とチューブ内径が略同一となった状態から、さらにフッ素樹脂チューブを軸方向に延伸することが好ましい。
このように、延伸よりフッ素樹脂チューブの内周面と基材の外周面とが接触しフィットした状態から、さらに軸方向に延伸すると、チューブの径方向へのさらなる収縮力によりチューブと基材との密着性を高めることができると共に、チューブをさらに所定厚みまで薄膜化させることができる。
【0021】
上記フッ素樹脂チューブは、押出成形により得られたものであり、フッ素樹脂チューブの材質は、耐熱性等の点よりテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が好ましい。また、押出成形によれば、連続的に長尺なチューブを安定して得ることができる。
その他、フッ素樹脂チューブの材質としては、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の種々のフッ素樹脂を1種あるいは複数種の組み合わせ等により用いることができる。
【0022】
上記フッ素樹脂チューブの延伸前の厚みは50μm以下であるのが好ましい。より薄膜のチューブを得るためには、延伸前のチューブ厚みが30μm以下であるのが良く、効率良く薄膜化することができる。
また、延伸を行わずに押出成形等で成形されるチューブの成形性等の点より延伸前のチューブ厚みは20μm以上であるのが好ましい。
【0023】
上記延伸は、50℃〜150℃の高温雰囲気中で行われるのが好ましい。これにより、フッ素樹脂チューブを延伸しやすくなり、薄膜化を行いやすく、より均一な厚みを得ることができる。
【0024】
上記フッ素樹脂チューブの内周面は、エッチング処理あるいはプラズマ処理等を施し、表面改質されていることが好ましい。これにより、フッ素樹脂の濡れ性を高めることができ、接着剤との接着性が高まり、基材との良好な密着性を得ることができる。上記以外にも、紫外線照射、電子線照射、プラズマ処理、レーザー照射、コロナ放電等の他の表面改質法により表面処理を行うこともできる。
【0025】
また、本発明は、上記フッ素樹脂被覆層の形成方法により基材の表面にフッ素樹脂被覆層が設けられていることを特徴とするフッ素樹脂被覆ローラおよびフッ素樹脂被覆ベルトを提供している。
上記フッ素樹脂被覆ベルトの場合、フッ素樹脂層を形成した後、ベルト基材を芯金より取り外すことにより、外表面にフッ素樹脂層が設けられた無端状のベルトが得られる。
【0026】
本発明のフッ素樹脂被覆ローラは、上記のように、フッ素樹脂層の厚みが薄膜かつ均一であり、チューブとローラ基材との間に気泡も存在しないため、非常に高品質なものとすることができる。このように、フッ素樹脂層が高精度で表面に被覆されているため、電子写真装置の定着機構における定着加圧用ローラとして特に好適に用いることができる。
【0027】
上記ローラ基材が金属製芯金の場合、アルミニウム・SUSニッケル等の金属製芯金の表面に絶縁性被覆層として薄膜のフッ素樹脂層を有するローラを得ることができる。
また、ローラ基材をゴムローラとする場合、耐熱性に優れたシリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いるのが好ましく、その他、種々のゴム成分等を適宜混合して用いることができる。必要に応じて各種添加剤が配合されても良く、発泡ゴムとすることもできる。なお、ゴムローラの軸心にはアルミニウム、アルミニウム合金、SUS、鉄等の金属あるいはセラミック製等のシャフトが装着されていることが好ましい。
また、上記ローラ基材は、樹脂製基材でも良い。ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンズイミダゾール等の樹脂製等とすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の本発明のフッ素樹脂被覆ローラ10を示す。
フッ素樹脂被覆ローラ10は、アルミニウム製のシャフト1が装着されたシリコーンゴムを主成分とするゴムローラ2からなるローラ基材と、フッ素樹脂チューブ3からなるフッ素樹脂層とを備え、電子写真装置の定着機構における定着加圧用ローラとして好適に用いられるものである。
【0029】
以下、フッ素樹脂被覆ローラ10の製造方法について詳述する。
まず、図2(A)(B)に示すように、ゴムローラ2の外径D2よりも大きなチューブ内径D3を有する円筒状のフッ素樹脂チューブ3と、軸心にシャフト1が装着されたゴムローラ2を準備する。
フッ素樹脂チューブ3の内径D3は36mm、軸方向の長さL3は180mmとし、円柱状のゴムローラ2の外径D2は30mm、軸方向の長さL2は230mm、シャフト1の外径Dlは14mm、軸方向の長さLlは260mmとしている。フッ素樹脂チューブ3は、押出成形により得られたPFAチューブ((株)グンゼ製)であり、延伸前の厚みが30μmである。また、ゴムローラ2の外周面2aの全面に渡って、加熱硬化型接着剤(図示せず)を塗布している。
【0030】
次に、図3(A)(B)に示すように、フッ素樹脂チューブ3の両端3b、3cにチューブ内径D3と略同一外径を有するリングRを装着してチューブ両端3b、3cのチューブ内径D3を保持する。この状態で、ゴムローラ2の軸方向中心位置と、フッ素樹脂チューブ3の軸方向中心位置とを一致させ、ゴムローラ2をフッ素樹脂チューブ3内に通して配置する。
【0031】
この状態から図3(C)に示すように、フッ素樹脂チューブ3の両端3b、3cに装着したリングRを、それぞれ軸方向の外方側(図中矢印の方向)に向かって均等に引っ張ることによりフッ素樹脂チューブ3を軸方向に延伸する。この軸方向の延伸に伴い、フッ素樹脂チューブ3の厚みが減少され薄膜化されると共に、フッ素樹脂チューブ3は径方向に収縮する。これにより、フッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとが密着され、フッ素樹脂チューブ3がゴムローラ2の外周面2aに被覆される。
【0032】
具体的には、軸方向の延伸によりフッ素樹脂チューブ3が径方向に収縮し、まず、ゴムローラ2の軸方向中心位置において、チューブの内径とゴムローラ2の外径が一致するまで収縮し、ゴムローラ2の外周面2aとフッ素樹脂チューブ3の内周面3aが接触する。その後、軸方向の延伸に伴い、ゴムローラ2の軸方向中心位置からゴムローラ2の軸方向両端に向かってフッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとが順次接触していき、フッ素樹脂チューブ3をゴムローラ2の外周面2aに完全に被覆している。
【0033】
また、延伸によりフッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとが接触しゴムローラ2の外径D2と収縮したチューブ内径が略同一となった状態から、さらにフッ素樹脂チューブ3を軸方向に延伸し、フッ素樹脂チューブ3とゴムローラ2の密着性を高めると共に、延伸後のチューブ厚みを20μmに設定し薄膜化している。
【0034】
即ち、フッ素樹脂チューブ3は軸方向に100%延伸(元の長さの2倍に)されており、チューブ厚みは延伸前の厚みの67%の厚みに薄膜化されると共に、チューブ内径が83%収縮し、フッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとが密着され、フッ素樹脂チューブ3がゴムローラ2の外周面2aに被覆されている。また、延伸は、100℃の高温雰囲気中で行われている。
【0035】
上記のように、チューブを軸方向に延伸し、フッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとを密着させた状態で、図4に示すように、フッ素樹脂チューブ3とゴムローラ2とを仮固着する。仮固着は、4本の各ベルト5a〜5dをそれぞれフッ素樹脂チューブ3の外周側から周方向に沿って巻き付けることにより行っている。4本のベルト5a〜5dは、ゴムローラ2の両端とその軸方向中間位置に均等に配置し、フッ素樹脂チューブ3とゴムローラ2との密着性を保持している。
【0036】
仮固着した状態で200℃、2時間の条件で加熱し、接着剤を硬化させると共にゴムの加硫を行い、フッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとを完全に密着し固定している。加熱後、軸方向両側の余長部分をカットし、チューブの軸方向の長さをゴムローラ2の長さと同一にし、フッ素樹脂被覆ローラ10を得ている。
【0037】
このように、フッ素樹脂チューブ3を軸方向に延伸し、チューブを径方向に収縮させることでフッ素樹脂チューブ3とゴムローラ2とを密着させると共に、フッ素樹脂チューブ3の厚みを薄膜化することができる。また、ゴムローラ2の軸方向中心位置からフッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとを徐々に接触させているため、両者の間に気泡が混入することもない。さらには、フッ素樹脂層が非常に薄膜であるため、ゴムローラの柔軟牲を損なうこともない。よって、フッ素樹脂チューブ3とゴムローラ2とを確実に密着させることができると共に、しわの発生もなく、均一な厚みで非常に薄膜のフッ素樹脂層を有するフッ素樹脂被覆ローラ10を容易に製造することができる。
【0038】
上記実施形態ではフッ素樹脂チューブ3の両端にリングRを装着して軸方向両側にチューブを引っ張って延伸しているが、図5に示すように、フッ素樹脂チューブ3の一端側において、周方向に均等となる位置で、その端部3bに4個のチャック6を取り付けて、チャック6を軸方向のチユーブの外側へ引っ張ることにより、フッ素樹脂チューブを延伸することもできる。この方法によれば、チューブの軸方向の延伸に伴うチューブの径の収縮に応じてチャック6の位置を径方向にずらすことも可能である。なお、フッ素チューブ3の他端側はある程度のチューブ内径を保持した状態で固定しても良いし、一端側と同様にチャック6等により引っ張っても良い。
【0039】
また、フッ素樹脂チューブの内周面には、エッチング処理あるいはプラズマ処理等が施されていても良い。また、接着剤の塗布は、チューブ側とローラ側の両方でも良いし、チューブ側のみでも良い。
【0040】
上記実施形態では、ローラ基材は、ゴム製のゴムローラとしているが、金属製、樹脂製等とすることもでき、発泡ゴム層としても良い。
【0041】
図6は第2実施形態のフッ素樹脂被覆の無端状のベルトの製造方法を示す。
金属製の楕円形状の芯金10にポリイミド樹脂製の無端状ベルトの基材11を外嵌し、基材11に第1実施形態と同様にフッ素樹脂チューブ12を被せ、該フッ素樹脂チューブ12を軸方向に延伸して基材11に密着している。この基材11の表面にフッ素樹脂層を設けた後に芯金10より取り外している。
取り出した状態で幅が広い場合には、図6(B)に示すように、切断して所要幅のベルト15としている。
なお、ベルトの基材11はこッケル、鉄等の金属製でもよい。また、基材11の表面あるいはチューブの内面に第1実施形態と同様に加熱硬化型の接着剤を予め塗布しておいてもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、ローラあるいはベルトの基材の外径よりも大きな内径を有するフッ素チューブを軸方向に引っ張って延伸させているため、この延伸に伴いチューブは径方向に収縮されチューブの内周面とローラ基材の外周面が密着されると共に、チューブの厚みを減少させ薄膜化することができる。
【0043】
また、チューブ径の収縮によりチューブ内径とローラ基材の外径とを徐々に接触させながら両者を密着させているため、被覆密着時にチューブと基材間への気泡混入を防止することができると共に、チューブと基材との間で良好な密着性を得ることができる。よって、均一かつ非常に薄膜であり、しわ等も存在せず、ローラ基材の柔軟性を損なうこともない高品質なフッ素樹脂被覆ローラを得ることができる。
【0044】
さらに、減圧装置や加圧装置等の大掛かりな装置を用いることなく、チューブを延伸させるだけで容易にチューブを被覆することができ生産性にも優れている。従って、非常に高品質なフッ素樹脂被覆ローラを容易かつ安価に製造することができる。
従って、非常に薄膜なフッ素樹脂層を有し、かつフッ素樹脂層の被覆効果を安定して得ることができ、電子写真装置の画像形成機構における加熱定着用ローラ等として好適なフッ素樹脂被覆ローラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のフッ素樹脂被覆ローラの概略斜視図である。
【図2】(A)はフッ素樹脂チューブ、(B)はゴムローラの概略斜視図である。
【図3】(A)はフッ素樹脂チューブにリングを装着した図、(B)はフッ素樹脂チューブ内にゴムローラを配置した図、(C)はチューブを引っ張りチューブを軸方向に延伸させ、チューブをゴムローラに被覆した状態を示す図である。
【図4】フッ素樹脂チューブとゴムローラとを仮固定した状態を示す図である。
【図5】軸方向への他の延伸方法を示す図である。
【図6】(A)(B)は第2実施形態のフッ素樹脂被覆ベルトの製造方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 シャフト
2 ゴムローラ(ローラ基材)
2a 外周面
3 フッ素樹脂チューブ(チューブ)
3a 内周面
15 ベルト
D2 外径
D3 内径
R リング
【発明の属する技術分野】
本発明は、フッ素樹脂被覆層の形成方法及びフッ素樹脂被覆ローラおよびベルトに関し、詳しくは、ローラ基材あるいはベルト基材にフッ素樹脂チューブを被せて基材表面にフッ素樹脂層を形成するものであり、特に、電子写真装置の定着機構の定着加圧用ローラ等に用いられるフッ素樹脂被覆ローラのフッ素樹脂層の形成に好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンター、コピー機、ファクシミリ等の電子写真装置の画像形成機構において、紙等の被転写体上の未定着トナー像を定着させる際に、一般に定着加圧用のローラが用いられている。このような定着機構では、未定着のトナー像が転写された被転写体を2つの圧接した定着加圧用のローラ間に通し、加熱することにより、トナー像を被転写体上に定着させている。
【0003】
従来、上記定着加圧用のローラは、紙に対するトナーの定着不良を防止するために、その表面側にはフッ素樹脂層が設けられ、これにより離型性が付与されている。また、通常、定着加圧用ローラはある程度の柔軟性が必要であるため、フッ素樹脂層は、できるだけ薄層であることが要求されている。このようなフッ素樹脂層を有するローラの製造方法としては、以下のような方法が挙げられる。
【0004】
▲1▼金型の内面に液状フッ素樹脂塗料を塗布・焼成して、金型内面にフッ素樹脂からなる筒状の硬化膜を形成させた後、金型の軸心にローラ芯金を挿入すると共に、硬化膜と芯金との間に液状ゴムを注入し、ゴムの熱加硫を行うことによりフッ素樹脂層を有するローラを製造している。
▲2▼金属製芯金上にゴム層等を形成したローラの表面に液状フッ素樹脂塗料を塗布・焼成することによりフッ素樹脂層を形成している。
▲3▼加熱収縮性のフッ素樹脂チューブをローラ基材に被せて加熱収縮させ、ローラ基材の表面にフッ素樹脂層を形成している。具体的には、特開2002−31979号では、熱可塑性フッ素樹脂系成形材料からインフレーション成形により得られるチューブをチューブラー延伸して、平均厚みが20μm以下、熱収縮率が縦方向2〜10%、横方向5〜15%である熱収縮性チューブを設け、このチューブをローラ基材に被せ、加熱収縮させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記▲1▼の金型を用いる方法では、金型からローラを脱型する際に、フッ素樹脂層の一部が剥がれたり、フッ素樹脂層にしわが発生することがあると共に、薄くしようとすると塗膜にピンホール等の欠陥が生じる。更に金型を用いると製造コストも高くなるという問題がある。
また、▲2▼の液状フッ素樹脂の塗布方法では、フッ素樹脂の焼成温度がゴム層の耐熱温度より高いため、ゴム層が劣化する場合があり塗膜の強度が基本的に小さいという問題がある。
【0006】
さらに、▲3▼の特開2002−31979号等のチューブの加熱収縮による被覆方法では、フッ素樹脂チューブの加熱収縮時にしわが発生しやすかったり、被覆前のチューブ厚みより、被覆後のチューブ厚みの方が厚くなることがあり、フッ素樹脂層を薄膜化しにくい問題がある。また、このような方法によれば、チューブの加熱収縮時に、チューブとローラ基材の間に気泡が混入することがあり、フッ素樹脂層の厚みが均一とならなかったり、フッ素樹脂層にしわが生じたりすることがある。
【0007】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、フッ素樹脂チューブを基材に被せる方法を採用しながら、被覆密着時にチューブとローラ基材の間に気泡が混入することなく、かつ非常に薄膜な状態でフッ素樹脂層を形成できるフッ素樹脂被覆層の形成方法を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、断面円形の基材の外径よりも内径を大としたフッ素樹脂チューブを上記基材に被せた後、該フッ素樹脂チューブを軸方向に延伸させることによって縮径化すると共に薄膜化し、該フッ素樹脂チューブの内周面を上記基材の外周面に密着させていることを特徴とするフッ素樹脂被覆層の形成方法を提供している。
【0009】
上記断面円形の基材は、金属製のローラ芯金、ゴムローラ、樹脂ローラあるいは、芯金に外嵌した無端状のベルト基材からなり、これら基材にフッ素樹脂チューブを被せた後に軸方向に延伸して基材表面に密着させ、フッ素樹脂層を表面に備えたローラ、ベルトを製造している。
なお、上記基材の断面は円形であるが、真円に限定されず、楕円、長円等も含まれる。
【0010】
上記のように、本発明では、基材の外径よりも大きな内径を有するフッ素チユーブを軸方向に引っ張って延伸させているため、この延伸に伴いチューブは径方向に収縮され、チューブの内径と基材の外径が同一となり両者が接触し、チューブの内周面と基材の外周面とを密着することができる。さらに、チューブの肉厚が減少され、チューブの厚みを薄膜化することができる。また、チューブ径の収縮によりチューブ内径と基材の外径とを徐々に接触させながら両者を密着させているため、被覆密着時にチューブと基材間への気泡混入を防止することができると共に良好な密着性を得ることができる。従って、非常に均一かつ薄膜なフッ素樹脂層を有し、フッ素樹脂層の被覆効果を安定して得ることができ、例えば、加熱定着用ローラ等として好適なフッ素樹脂被覆ローラを得ることができる。
【0011】
上記フッ素樹脂チューブは軸方向に30%〜150%延伸することにより、チューブ厚みを延伸前の厚みの95%〜50%の厚みに薄膜化すると共に、該チューブ内径を67%〜95%収縮している。
【0012】
軸方向に30%〜150%一軸延伸しているのは、30%より小さいと充分にチューブ厚みを減少させることができず、チューブの薄膜化を実現できないためである。一方、150%より大きいと延伸による軸方向の伸びが大きいためにチューブにしわが発生したり強度に影響する場合があるためである。
より好ましくは、軸方向に50%〜120%一軸延伸しているのが良い。
【0013】
チューブ内径を67%〜95%収縮させているのは、95%より小さいとチューブ内径とローラ基材等の基材外径とがほば同一寸法となり充分な密着性が得られない上に充分にチューブ厚みを減少させることができず、チューブの薄膜化を実現できないためである。一方、67%より大きく収縮させようとすると軸方向の延伸を大きくする必要が生じ、チューブにしわが発生したり強度に影響する場合があるためである。より好ましくは、75%〜90%収縮させているのが良い。なお、チューブ内径は、20mm〜100mmが好ましい。
【0014】
チューブ厚みを延伸前の厚みの95%〜50%の厚みに減少させているのは、50%より小さいと厚み減少率が大きくなりすぎチューブにしわが発生する場合があるためである。一方、95%より大きいとチューブ厚みの薄膜化の充分な効果が得られないためである。なお、被覆後のチューブ厚みは10μm〜25μmが好ましい。
【0015】
上記フッ素樹脂チューブの内周面あるいは/及び上記基材の外周面に予め加熱硬化型の接着剤を塗布した後に、上記基材に上記フッ素樹脂チューブを被せて延伸し、フッ素樹脂チューブの内径を収縮させて、上記基材の外周面にフッ素樹脂チューブを接着剤を介して仮固着し、該仮固着状態で加熱し、上記接着剤を硬化させることが好ましい。
【0016】
このように、加熱硬化型の接着剤をフッ素樹脂チューブの内周面あるいは/及び基材の外周面に塗布した状態で、チューブ内径を収縮し両者を接触させ基材の外面にチューブを被覆して仮固着すると、チューブが延伸され薄膜化された密着状態を保持したまま、接着剤が加熱硬化されることで両者を強固に密着させることができる。仮固着は、チューブと基材との密着状態が保持されていれば良いが、少なくとも基材の両端を仮固着することが好ましく、良好な密着状態を得るためには軸方向に均等に仮固定を行うことが好ましい。なお、接着剤の加熱温度は、180℃〜200℃が好ましい。
【0017】
上記フッ素樹脂チューブの長さ方向の中心と上記基材の長さ方向の中心を一致させた後に、上記フッ素樹脂チューブを長さ方向の両端を把持して夫々外側に向かって均等に引っ張って延伸し、
上記基材の軸方向の中心位置から軸方向両端に向かって上記フッ素樹脂チューブの内周面を上記基材の外周面に密着させていき、最終的に基材の外周面全体に上記フッ素樹脂チューブを密着させると共に、基材の長さ方向の両端からフッ素樹脂チューブの両端を突出させ、これら突出部を固定した状態で、上記加熱を行うことが好ましい。
【0018】
具体的には、フッ素樹脂チューブの両端にチューブ内径と略同一外径のリングを装着し、チューブ両端のチューブ内径を保持した状態で基材をチューブ内に配置し、上記基材の軸方向中心位置とフッ素樹脂チューブの軸方向中心位置とを一致させ、この状態からフッ素樹脂チューブの両端を、それぞれ外方側に向かって均等に引っ張ることによりフッ素樹脂チューブを軸方向に延伸し、基材の軸方向中心位置から軸方向両端に向かって順次フッ素樹脂チューブの内周面と基材の外周面とを接触させていくことでフッ素樹脂チューブを被覆している。
【0019】
このように、基材の軸方向中心位置から両端側に向かって順次チューブを被覆していることにより、チューブと基材との間への気泡の混入をより確実に防止することができる。
なお、チューブの軸方向の一端側を固定し、チューブの軸方向の他端側を引っ張ることにより延伸することもできる。
【0020】
また、上記延伸によりフッ素樹脂チューブの内周面と基材の外周面とが接触し基材の外径とチューブ内径が略同一となった状態から、さらにフッ素樹脂チューブを軸方向に延伸することが好ましい。
このように、延伸よりフッ素樹脂チューブの内周面と基材の外周面とが接触しフィットした状態から、さらに軸方向に延伸すると、チューブの径方向へのさらなる収縮力によりチューブと基材との密着性を高めることができると共に、チューブをさらに所定厚みまで薄膜化させることができる。
【0021】
上記フッ素樹脂チューブは、押出成形により得られたものであり、フッ素樹脂チューブの材質は、耐熱性等の点よりテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が好ましい。また、押出成形によれば、連続的に長尺なチューブを安定して得ることができる。
その他、フッ素樹脂チューブの材質としては、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の種々のフッ素樹脂を1種あるいは複数種の組み合わせ等により用いることができる。
【0022】
上記フッ素樹脂チューブの延伸前の厚みは50μm以下であるのが好ましい。より薄膜のチューブを得るためには、延伸前のチューブ厚みが30μm以下であるのが良く、効率良く薄膜化することができる。
また、延伸を行わずに押出成形等で成形されるチューブの成形性等の点より延伸前のチューブ厚みは20μm以上であるのが好ましい。
【0023】
上記延伸は、50℃〜150℃の高温雰囲気中で行われるのが好ましい。これにより、フッ素樹脂チューブを延伸しやすくなり、薄膜化を行いやすく、より均一な厚みを得ることができる。
【0024】
上記フッ素樹脂チューブの内周面は、エッチング処理あるいはプラズマ処理等を施し、表面改質されていることが好ましい。これにより、フッ素樹脂の濡れ性を高めることができ、接着剤との接着性が高まり、基材との良好な密着性を得ることができる。上記以外にも、紫外線照射、電子線照射、プラズマ処理、レーザー照射、コロナ放電等の他の表面改質法により表面処理を行うこともできる。
【0025】
また、本発明は、上記フッ素樹脂被覆層の形成方法により基材の表面にフッ素樹脂被覆層が設けられていることを特徴とするフッ素樹脂被覆ローラおよびフッ素樹脂被覆ベルトを提供している。
上記フッ素樹脂被覆ベルトの場合、フッ素樹脂層を形成した後、ベルト基材を芯金より取り外すことにより、外表面にフッ素樹脂層が設けられた無端状のベルトが得られる。
【0026】
本発明のフッ素樹脂被覆ローラは、上記のように、フッ素樹脂層の厚みが薄膜かつ均一であり、チューブとローラ基材との間に気泡も存在しないため、非常に高品質なものとすることができる。このように、フッ素樹脂層が高精度で表面に被覆されているため、電子写真装置の定着機構における定着加圧用ローラとして特に好適に用いることができる。
【0027】
上記ローラ基材が金属製芯金の場合、アルミニウム・SUSニッケル等の金属製芯金の表面に絶縁性被覆層として薄膜のフッ素樹脂層を有するローラを得ることができる。
また、ローラ基材をゴムローラとする場合、耐熱性に優れたシリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いるのが好ましく、その他、種々のゴム成分等を適宜混合して用いることができる。必要に応じて各種添加剤が配合されても良く、発泡ゴムとすることもできる。なお、ゴムローラの軸心にはアルミニウム、アルミニウム合金、SUS、鉄等の金属あるいはセラミック製等のシャフトが装着されていることが好ましい。
また、上記ローラ基材は、樹脂製基材でも良い。ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンズイミダゾール等の樹脂製等とすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の本発明のフッ素樹脂被覆ローラ10を示す。
フッ素樹脂被覆ローラ10は、アルミニウム製のシャフト1が装着されたシリコーンゴムを主成分とするゴムローラ2からなるローラ基材と、フッ素樹脂チューブ3からなるフッ素樹脂層とを備え、電子写真装置の定着機構における定着加圧用ローラとして好適に用いられるものである。
【0029】
以下、フッ素樹脂被覆ローラ10の製造方法について詳述する。
まず、図2(A)(B)に示すように、ゴムローラ2の外径D2よりも大きなチューブ内径D3を有する円筒状のフッ素樹脂チューブ3と、軸心にシャフト1が装着されたゴムローラ2を準備する。
フッ素樹脂チューブ3の内径D3は36mm、軸方向の長さL3は180mmとし、円柱状のゴムローラ2の外径D2は30mm、軸方向の長さL2は230mm、シャフト1の外径Dlは14mm、軸方向の長さLlは260mmとしている。フッ素樹脂チューブ3は、押出成形により得られたPFAチューブ((株)グンゼ製)であり、延伸前の厚みが30μmである。また、ゴムローラ2の外周面2aの全面に渡って、加熱硬化型接着剤(図示せず)を塗布している。
【0030】
次に、図3(A)(B)に示すように、フッ素樹脂チューブ3の両端3b、3cにチューブ内径D3と略同一外径を有するリングRを装着してチューブ両端3b、3cのチューブ内径D3を保持する。この状態で、ゴムローラ2の軸方向中心位置と、フッ素樹脂チューブ3の軸方向中心位置とを一致させ、ゴムローラ2をフッ素樹脂チューブ3内に通して配置する。
【0031】
この状態から図3(C)に示すように、フッ素樹脂チューブ3の両端3b、3cに装着したリングRを、それぞれ軸方向の外方側(図中矢印の方向)に向かって均等に引っ張ることによりフッ素樹脂チューブ3を軸方向に延伸する。この軸方向の延伸に伴い、フッ素樹脂チューブ3の厚みが減少され薄膜化されると共に、フッ素樹脂チューブ3は径方向に収縮する。これにより、フッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとが密着され、フッ素樹脂チューブ3がゴムローラ2の外周面2aに被覆される。
【0032】
具体的には、軸方向の延伸によりフッ素樹脂チューブ3が径方向に収縮し、まず、ゴムローラ2の軸方向中心位置において、チューブの内径とゴムローラ2の外径が一致するまで収縮し、ゴムローラ2の外周面2aとフッ素樹脂チューブ3の内周面3aが接触する。その後、軸方向の延伸に伴い、ゴムローラ2の軸方向中心位置からゴムローラ2の軸方向両端に向かってフッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとが順次接触していき、フッ素樹脂チューブ3をゴムローラ2の外周面2aに完全に被覆している。
【0033】
また、延伸によりフッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとが接触しゴムローラ2の外径D2と収縮したチューブ内径が略同一となった状態から、さらにフッ素樹脂チューブ3を軸方向に延伸し、フッ素樹脂チューブ3とゴムローラ2の密着性を高めると共に、延伸後のチューブ厚みを20μmに設定し薄膜化している。
【0034】
即ち、フッ素樹脂チューブ3は軸方向に100%延伸(元の長さの2倍に)されており、チューブ厚みは延伸前の厚みの67%の厚みに薄膜化されると共に、チューブ内径が83%収縮し、フッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとが密着され、フッ素樹脂チューブ3がゴムローラ2の外周面2aに被覆されている。また、延伸は、100℃の高温雰囲気中で行われている。
【0035】
上記のように、チューブを軸方向に延伸し、フッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとを密着させた状態で、図4に示すように、フッ素樹脂チューブ3とゴムローラ2とを仮固着する。仮固着は、4本の各ベルト5a〜5dをそれぞれフッ素樹脂チューブ3の外周側から周方向に沿って巻き付けることにより行っている。4本のベルト5a〜5dは、ゴムローラ2の両端とその軸方向中間位置に均等に配置し、フッ素樹脂チューブ3とゴムローラ2との密着性を保持している。
【0036】
仮固着した状態で200℃、2時間の条件で加熱し、接着剤を硬化させると共にゴムの加硫を行い、フッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとを完全に密着し固定している。加熱後、軸方向両側の余長部分をカットし、チューブの軸方向の長さをゴムローラ2の長さと同一にし、フッ素樹脂被覆ローラ10を得ている。
【0037】
このように、フッ素樹脂チューブ3を軸方向に延伸し、チューブを径方向に収縮させることでフッ素樹脂チューブ3とゴムローラ2とを密着させると共に、フッ素樹脂チューブ3の厚みを薄膜化することができる。また、ゴムローラ2の軸方向中心位置からフッ素樹脂チューブ3の内周面3aとゴムローラ2の外周面2aとを徐々に接触させているため、両者の間に気泡が混入することもない。さらには、フッ素樹脂層が非常に薄膜であるため、ゴムローラの柔軟牲を損なうこともない。よって、フッ素樹脂チューブ3とゴムローラ2とを確実に密着させることができると共に、しわの発生もなく、均一な厚みで非常に薄膜のフッ素樹脂層を有するフッ素樹脂被覆ローラ10を容易に製造することができる。
【0038】
上記実施形態ではフッ素樹脂チューブ3の両端にリングRを装着して軸方向両側にチューブを引っ張って延伸しているが、図5に示すように、フッ素樹脂チューブ3の一端側において、周方向に均等となる位置で、その端部3bに4個のチャック6を取り付けて、チャック6を軸方向のチユーブの外側へ引っ張ることにより、フッ素樹脂チューブを延伸することもできる。この方法によれば、チューブの軸方向の延伸に伴うチューブの径の収縮に応じてチャック6の位置を径方向にずらすことも可能である。なお、フッ素チューブ3の他端側はある程度のチューブ内径を保持した状態で固定しても良いし、一端側と同様にチャック6等により引っ張っても良い。
【0039】
また、フッ素樹脂チューブの内周面には、エッチング処理あるいはプラズマ処理等が施されていても良い。また、接着剤の塗布は、チューブ側とローラ側の両方でも良いし、チューブ側のみでも良い。
【0040】
上記実施形態では、ローラ基材は、ゴム製のゴムローラとしているが、金属製、樹脂製等とすることもでき、発泡ゴム層としても良い。
【0041】
図6は第2実施形態のフッ素樹脂被覆の無端状のベルトの製造方法を示す。
金属製の楕円形状の芯金10にポリイミド樹脂製の無端状ベルトの基材11を外嵌し、基材11に第1実施形態と同様にフッ素樹脂チューブ12を被せ、該フッ素樹脂チューブ12を軸方向に延伸して基材11に密着している。この基材11の表面にフッ素樹脂層を設けた後に芯金10より取り外している。
取り出した状態で幅が広い場合には、図6(B)に示すように、切断して所要幅のベルト15としている。
なお、ベルトの基材11はこッケル、鉄等の金属製でもよい。また、基材11の表面あるいはチューブの内面に第1実施形態と同様に加熱硬化型の接着剤を予め塗布しておいてもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、ローラあるいはベルトの基材の外径よりも大きな内径を有するフッ素チューブを軸方向に引っ張って延伸させているため、この延伸に伴いチューブは径方向に収縮されチューブの内周面とローラ基材の外周面が密着されると共に、チューブの厚みを減少させ薄膜化することができる。
【0043】
また、チューブ径の収縮によりチューブ内径とローラ基材の外径とを徐々に接触させながら両者を密着させているため、被覆密着時にチューブと基材間への気泡混入を防止することができると共に、チューブと基材との間で良好な密着性を得ることができる。よって、均一かつ非常に薄膜であり、しわ等も存在せず、ローラ基材の柔軟性を損なうこともない高品質なフッ素樹脂被覆ローラを得ることができる。
【0044】
さらに、減圧装置や加圧装置等の大掛かりな装置を用いることなく、チューブを延伸させるだけで容易にチューブを被覆することができ生産性にも優れている。従って、非常に高品質なフッ素樹脂被覆ローラを容易かつ安価に製造することができる。
従って、非常に薄膜なフッ素樹脂層を有し、かつフッ素樹脂層の被覆効果を安定して得ることができ、電子写真装置の画像形成機構における加熱定着用ローラ等として好適なフッ素樹脂被覆ローラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のフッ素樹脂被覆ローラの概略斜視図である。
【図2】(A)はフッ素樹脂チューブ、(B)はゴムローラの概略斜視図である。
【図3】(A)はフッ素樹脂チューブにリングを装着した図、(B)はフッ素樹脂チューブ内にゴムローラを配置した図、(C)はチューブを引っ張りチューブを軸方向に延伸させ、チューブをゴムローラに被覆した状態を示す図である。
【図4】フッ素樹脂チューブとゴムローラとを仮固定した状態を示す図である。
【図5】軸方向への他の延伸方法を示す図である。
【図6】(A)(B)は第2実施形態のフッ素樹脂被覆ベルトの製造方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 シャフト
2 ゴムローラ(ローラ基材)
2a 外周面
3 フッ素樹脂チューブ(チューブ)
3a 内周面
15 ベルト
D2 外径
D3 内径
R リング
Claims (8)
- 断面略円形の基材の外径よりも内径を大としたフッ素樹脂チューブを上記基材に被せた後、該フッ素樹脂チューブを軸方向に延伸させることによって縮径化すると共に薄膜化し、該フッ素樹脂チューブの内周面を上記基材の外周面に密着させていることを特徴とするフッ素樹脂被覆層の形成方法。
- 上記基材は、ローラ芯金、ゴムローラ、樹脂ローラあるいは、芯金に外嵌した無端状のベルト基材からなる請求項1に記載のフッ素樹脂被覆層の形成方法。
- 上記フッ素樹脂チューブは軸方向に30%〜150%延伸することにより、チューブ厚みを延伸前の厚みの95%〜50%の厚みに薄膜化すると共に、該チューブ内径を67%〜95%収縮している請求項1または請求項2に記載のフッ素樹脂被覆層の形成方法。
- 上記フッ素樹脂チューブの内周面あるいは/及び上記基材の外周面に予め加熱硬化型の接着剤を塗布した後に、上記基材に上記フッ素樹脂チューブを被せて延伸し、フッ素樹脂チューブの内径を収縮させて、上記基材の外周面にフッ素樹脂チューブを接着剤を介して仮固着し、該仮固着状態で加熱し、上記接着剤を硬化させている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のフッ素樹脂被覆層の形成方法。
- 上記フッ素樹脂チューブの長さ方向の中心と上記基材の長さ方向の中心を一致させた後に、上記フッ素樹脂チューブを長さ方向の両端を把持して夫々外側に向かって均等に引っ張って延伸し、
上記基材の軸方向の中心位置から軸方向両端に向かって上記フッ素樹脂チューブの内周面を上記基材の外周面に密着させていき、最終的に基材の外周面全体に上記フッ素樹脂チューブを密着させると共に、基材の長さ方向の両端からフッ素樹脂チューブの両端を突出させ、これら突出部を固定した状態で、上記加熱を行っている請求項4に記載のフッ素樹脂被覆層の形成方法。 - 上記フッ素樹脂チューブは、押出成形により得られたPFAチューブであり、延伸前の厚みが50μm以下である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のフッ素樹脂被覆層の形成方法。
- 上記延伸は、50℃〜150℃の高温雰囲気中で行われる請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のフッ素樹脂被覆層の形成方法。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のフッ素樹脂被覆層の形成方法により基材の表面にフッ素樹脂被覆層が設けられていることを特徴とするフッ素樹脂被覆ローラおよびフッ素樹脂被覆ベルト。
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