JP2008122907A - フッ素樹脂チューブ被覆ベルトおよびその製造方法、定着装置並びに画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フッ素樹脂チューブの剥がれや皺の発生を抑制した高品質なフッ素樹脂チューブ被覆ベルト、および当該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを良好に得ることができるフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法を提供する。
【解決手段】ベルト基材表面に、弾性層とフッ素樹脂チューブからなる被覆層とを有し、外径が90mm以上であり、前記弾性層と前記被覆層との間に存在する気泡の最大径が2mm以下であるフッ素樹脂チューブ被覆ベルト。また、弾性層を形成したベルト基材表面に、繊維を介在させてフッ素樹脂チューブを覆い被せる被覆工程と、繊維を引抜く引抜き工程と、を有するフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法。
【選択図】図4
【解決手段】ベルト基材表面に、弾性層とフッ素樹脂チューブからなる被覆層とを有し、外径が90mm以上であり、前記弾性層と前記被覆層との間に存在する気泡の最大径が2mm以下であるフッ素樹脂チューブ被覆ベルト。また、弾性層を形成したベルト基材表面に、繊維を介在させてフッ素樹脂チューブを覆い被せる被覆工程と、繊維を引抜く引抜き工程と、を有するフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法。
【選択図】図4
Description
本発明は、フッ素樹脂チューブ被覆ベルトおよびその製造方法、並びに該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを備える定着装置および画像形成装置に関する。
近年、電子写真装置用の定着装置においては、ベルト基材(あるいはロール基体)の周囲にゴム等の弾性体層を設け、この弾性体層の外周にフッ素樹脂被覆を施した定着ベルト(定着ロール)が用いられ始めている。また、高速化が進むことで径の大きな定着部材が望まれるようになり、このようなゴム弾性層を有する弾性基体の外周面にフッ素樹脂を被覆する方法としては、以下のような方法が従来採用されていた。
先ず第1の方法としては、ゴム弾性層の外周にフッ素樹脂の粉体または液体の塗料を塗布し、この後に焼成してフッ素樹脂被覆層を形成する方法が知られている。
また、第2の方法としては、ゴム弾性層の外周面に接着剤を塗布し、この後にフッ素樹脂製の熱収縮性チューブを被せ、ドライヤー等でこの熱収縮性チューブを加熱溶着して(この際の加熱は、通常320〜380℃の温度にて行われる。)ゴム弾性層と接着させる方法が知られている。
また、第2の方法としては、ゴム弾性層の外周面に接着剤を塗布し、この後にフッ素樹脂製の熱収縮性チューブを被せ、ドライヤー等でこの熱収縮性チューブを加熱溶着して(この際の加熱は、通常320〜380℃の温度にて行われる。)ゴム弾性層と接着させる方法が知られている。
また、第3の方法としては、中空の円筒状の金型内に、予めフッ素樹脂チューブと外周にゴム弾性層を設けていないベルト基材とを同心的に取り付け、フッ素樹脂チューブとベルト基材との間にゴム材料を注入して硬化させる方法が知られている。
また、第4の方法としては、ゴム弾性層の外周面に接着剤を塗布し、この後に弾性ベルト基材(弾性ロール基体)よりも僅かに小径のフッ素樹脂チューブを拡張し、前記基体を挿入して、フッ素樹脂チューブの収縮力により被覆する方法がある。
また、第4の方法としては、ゴム弾性層の外周面に接着剤を塗布し、この後に弾性ベルト基材(弾性ロール基体)よりも僅かに小径のフッ素樹脂チューブを拡張し、前記基体を挿入して、フッ素樹脂チューブの収縮力により被覆する方法がある。
しかしながら、上述した第1の方法では、フッ素樹脂の焼成温度は320℃〜380℃というような高温とする必要があり、このような高温に弾性層を構成するゴムがさらされることにより、ゴムが劣化してしまう問題点が指摘されている。
また、上述した第2の方法では、フッ素樹脂チューブとして厚さの厚いもの、例えば、0.3mm以上の厚さを有するものでないと、加熱したときの収縮力が不足して、接着剤層の厚さが不均一となり、外径の精度が低下するという問題点が指摘されている。また、上記の通り320〜380℃の温度にて加熱を行うため、ゴムが劣化してしまうとの欠点を有している。
また、上述した第3の方法では、圧力をかけてゴム材料の注入を行うために、弾性層が0.5mm以下であると厚さバラツキが大きくなったり、フッ素樹脂チューブに皺が入りやすいという問題点がある。
これらの問題を解消するフッ素樹脂チューブの被覆方法として、近年、上記第4の方法に関する研究がなされており、薄いフッ素樹脂チューブを用いることができると共に均一な厚さの被覆層を形成するため、フッ素樹脂チューブを被覆した後O−リングによってフッ素樹脂チューブ表面を扱く方法が試されている(例えば、特許文献1参照)。
また、弾性ロール基体にフッ素樹脂チューブを被覆し被覆層を形成する際に、弾性層とフッ素樹脂チューブとの接着性を向上させるため、前記フッ素樹脂チューブの内周面を粗面化して用いる方法が試されている(例えば、特許文献2参照)。
また、弾性ロール基体にフッ素樹脂チューブを被覆し被覆層を形成する際に、弾性層とフッ素樹脂チューブとの接着性を向上させるため、前記フッ素樹脂チューブの内周面を粗面化して用いる方法が試されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、これら第4の方法においても、外径が大きなベルトを製造する場合には弾性ベルト基材とフッ素樹脂チューブとの間に空気が混入してしまうという問題があり、特に径の大きな気泡を有するベルトでは、製品として使用する時に混入空気の気泡が移動しフッ素樹脂チューブの剥れや皺を発生させるという問題点が指摘されていた。
特開2002−36361号公報
特開平5−169566号公報
本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、即ち本発明の目的は、フッ素樹脂チューブの剥がれや皺の発生を抑制した高品質なフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを提供することを目的とする。また、当該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを良好に得ることができる製造方法、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを用いた定着装置並びに画像形成装置を提供することにある。
上記目的は、以下の本発明によって達成される。即ち、本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトは、
<1> 円筒状のベルト基材表面に、弾性層とフッ素樹脂チューブからなる被覆層とを有し、外径が90mm以上であり、前記弾性層と前記被覆層との間に存在する気泡の最大径が2mm以下であるフッ素樹脂チューブ被覆ベルトである。
<2> 前記弾性層の外周面に溝が形成されてなる前記<1>に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトである。
<3> 前記溝が螺旋状に形成されてなる前記<2>に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトである。
<4> 前記弾性層の外周面に粗面化による微小な凹凸が形成されてなり、且つ粗面化された表面の周方向における算術平均粗さRaが0.1〜3.0μmである前記<1>に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトである。
<5> 前記フッ素樹脂チューブの内周面の周方向における算術平均粗さRaが0.05〜0.5μmである前記<1>〜<4>の何れか1項に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトである。
<1> 円筒状のベルト基材表面に、弾性層とフッ素樹脂チューブからなる被覆層とを有し、外径が90mm以上であり、前記弾性層と前記被覆層との間に存在する気泡の最大径が2mm以下であるフッ素樹脂チューブ被覆ベルトである。
<2> 前記弾性層の外周面に溝が形成されてなる前記<1>に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトである。
<3> 前記溝が螺旋状に形成されてなる前記<2>に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトである。
<4> 前記弾性層の外周面に粗面化による微小な凹凸が形成されてなり、且つ粗面化された表面の周方向における算術平均粗さRaが0.1〜3.0μmである前記<1>に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトである。
<5> 前記フッ素樹脂チューブの内周面の周方向における算術平均粗さRaが0.05〜0.5μmである前記<1>〜<4>の何れか1項に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトである。
また、本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法は、
<6> あらかじめ弾性層を形成した円筒状のベルト基材表面に、繊維を介在させてフッ素樹脂チューブを覆い被せる被覆工程と、該被覆工程後に前記繊維を引抜く引抜き工程と、を有するフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法である。
<7> 前記繊維の直径が0.05〜3.00mmである前記<6>に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法である。
<8> 前記弾性層は、前記円筒状のベルト基材表面に弾性層用の塗布液を塗布すると共に、弾性層を形成する軸方向長さよりも幅の短いブレードを押し当てて形成する前記<6>又は<7>に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法である。
<9> 前記弾性層は、外周面に粗面化処理が施されている前記<6>又は<7>に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法である。
<10> 前記フッ素樹脂チューブの内周面の周方向における算術平均粗さRaが0.05〜0.5μmである前記<6>〜<9>の何れか1項に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法である。
<6> あらかじめ弾性層を形成した円筒状のベルト基材表面に、繊維を介在させてフッ素樹脂チューブを覆い被せる被覆工程と、該被覆工程後に前記繊維を引抜く引抜き工程と、を有するフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法である。
<7> 前記繊維の直径が0.05〜3.00mmである前記<6>に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法である。
<8> 前記弾性層は、前記円筒状のベルト基材表面に弾性層用の塗布液を塗布すると共に、弾性層を形成する軸方向長さよりも幅の短いブレードを押し当てて形成する前記<6>又は<7>に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法である。
<9> 前記弾性層は、外周面に粗面化処理が施されている前記<6>又は<7>に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法である。
<10> 前記フッ素樹脂チューブの内周面の周方向における算術平均粗さRaが0.05〜0.5μmである前記<6>〜<9>の何れか1項に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法である。
また、本発明の定着装置は、
<11> 定着部材と、該定着部材に接触するフッ素樹脂チューブ被覆ベルトと、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトの内側に配置され、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを前記定着部材に圧接させて、前記定着部材と前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトとの接触部分を形成する圧力部材と、前記定着部材、前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルト及び前記圧力部材の少なくとも何れか1つを加熱する加熱手段と、を有し、前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトが、円筒状のベルト基材表面に、弾性層とフッ素樹脂チューブからなる被覆層とを有し、外径が90mm以上であり、前記弾性層と前記被覆層との間に存在する気泡の最大径が2mm以下である定着装置である。
<11> 定着部材と、該定着部材に接触するフッ素樹脂チューブ被覆ベルトと、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトの内側に配置され、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを前記定着部材に圧接させて、前記定着部材と前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトとの接触部分を形成する圧力部材と、前記定着部材、前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルト及び前記圧力部材の少なくとも何れか1つを加熱する加熱手段と、を有し、前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトが、円筒状のベルト基材表面に、弾性層とフッ素樹脂チューブからなる被覆層とを有し、外径が90mm以上であり、前記弾性層と前記被覆層との間に存在する気泡の最大径が2mm以下である定着装置である。
更に、本発明の画像形成装置は、
<12> 像保持体と、該像保持体表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体表面に潜像を形成させる潜像形成手段と、前記潜像をトナーにより現像させてトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写させる転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着させる定着手段と、を有し、前記定着手段として、定着部材と、該定着部材に接触するフッ素樹脂チューブ被覆ベルトと、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトの内側に配置され、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを前記定着部材に圧接させて、前記定着部材と前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトとの接触部分を形成する圧力部材と、前記定着部材、前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルト及び前記圧力部材の少なくとも何れか1つを加熱する加熱手段と、を有する定着装置を用い、前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトが、円筒状のベルト基材表面に、弾性層とフッ素樹脂チューブからなる被覆層とを有し、外径が90mm以上であり、前記弾性層と前記被覆層との間に存在する気泡の最大径が2mm以下である画像形成装置である。
<12> 像保持体と、該像保持体表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体表面に潜像を形成させる潜像形成手段と、前記潜像をトナーにより現像させてトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写させる転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着させる定着手段と、を有し、前記定着手段として、定着部材と、該定着部材に接触するフッ素樹脂チューブ被覆ベルトと、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトの内側に配置され、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを前記定着部材に圧接させて、前記定着部材と前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトとの接触部分を形成する圧力部材と、前記定着部材、前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルト及び前記圧力部材の少なくとも何れか1つを加熱する加熱手段と、を有する定着装置を用い、前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトが、円筒状のベルト基材表面に、弾性層とフッ素樹脂チューブからなる被覆層とを有し、外径が90mm以上であり、前記弾性層と前記被覆層との間に存在する気泡の最大径が2mm以下である画像形成装置である。
本発明によれば、フッ素樹脂チューブの剥がれや皺の発生を抑制した高品質なフッ素樹脂チューブ被覆ベルト、当該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを良好に得ることができるフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを用いた定着装置並びに画像形成装置を提供することができる。
<フッ素樹脂チューブ被覆ベルト>
本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトは、図1に示すように、円筒状のベルト基材30の表面に、弾性層20と、フッ素樹脂チューブからなる被覆層10と、を有しており、外径が90mm以上であり、前記弾性層20と前記被覆層10との間に存在する気泡の最大径が2mm以下であることを特徴とする。
本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトは、図1に示すように、円筒状のベルト基材30の表面に、弾性層20と、フッ素樹脂チューブからなる被覆層10と、を有しており、外径が90mm以上であり、前記弾性層20と前記被覆層10との間に存在する気泡の最大径が2mm以下であることを特徴とする。
従来においては、フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製する際、弾性層と被覆層との間への空気の混入を抑制することが難しく、特に径の大きな気泡を有するベルトでは、製品として使用したときの気泡の移動によってフッ素樹脂チューブの剥れや皺が発生していた。この剥がれや皺の発生は径の大きいベルトにおいて顕著であり、また、ベルトの幅(図1における軸方向の長さ)が大きいほど問題となっていた。
本発明のように径が2mmを超える気泡が存在しないベルトであれば、定着装置等の製品として使用する際に、混入空気の気泡が移動することによって発生するフッ素樹脂チューブの剥れや皺等を効果的に抑制することができ、非常に高品質なフッ素樹脂チューブ被覆ベルトとすることができる。このように、本発明では、フッ素樹脂層が高精度で表面に被覆されているため、電子写真装置の定着機構における定着用ベルトとして特に好適に用いることができる。
本発明のように径が2mmを超える気泡が存在しないベルトであれば、定着装置等の製品として使用する際に、混入空気の気泡が移動することによって発生するフッ素樹脂チューブの剥れや皺等を効果的に抑制することができ、非常に高品質なフッ素樹脂チューブ被覆ベルトとすることができる。このように、本発明では、フッ素樹脂層が高精度で表面に被覆されているため、電子写真装置の定着機構における定着用ベルトとして特に好適に用いることができる。
尚、上記気泡の最大径の測定は、まず目視にて最も大きな径を有する気泡を判断した後、被覆層の上から、光学顕微鏡、拡大鏡、目盛り付きの拡大鏡等を用いて該気泡の径を測定することができる。
上記本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトは、以下の方法によって製造することができる。
<フッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法>
本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法は、あらかじめ弾性層を形成した円筒状のベルト基材(図1におけるベルト基材30と弾性層20とを指し、以下両者を指して「弾性ベルト基材」と称することがある)を準備し、該弾性ベルト基材表面に、繊維を介在させてフッ素樹脂チューブを覆い被せる被覆工程と、該被覆工程後に前記繊維を引抜く引抜き工程と、を有することを特徴とする。
上記被覆工程において繊維が介在することにより、弾性層と被覆層との間に混入しようとする空気の逃げ道を確保することができ、径の大きな気泡の発生を効果的に抑制することができる。
本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法は、あらかじめ弾性層を形成した円筒状のベルト基材(図1におけるベルト基材30と弾性層20とを指し、以下両者を指して「弾性ベルト基材」と称することがある)を準備し、該弾性ベルト基材表面に、繊維を介在させてフッ素樹脂チューブを覆い被せる被覆工程と、該被覆工程後に前記繊維を引抜く引抜き工程と、を有することを特徴とする。
上記被覆工程において繊維が介在することにより、弾性層と被覆層との間に混入しようとする空気の逃げ道を確保することができ、径の大きな気泡の発生を効果的に抑制することができる。
尚、フッ素樹脂チューブとしては、弾性ベルト基材の外径よりも小さな内径を有するものを用いることが好ましい。このようなフッ素樹脂チューブを用いる場合、上記被覆工程においては、径を拡張させた状態のフッ素樹脂チューブを、繊維を介在させながら弾性ベルト基材に被覆し、その後、径の拡張を解くことによって上記フッ素樹脂チューブと弾性ベルトとを密着させることができ、繊維の介在による気泡発生の抑制効果をより顕著に発揮することができる。
また、前記フッ素樹脂チューブはその内周面が粗面化されていることが好ましく、具体的には周方向における算術平均粗さRaが0.05〜0.5μmであることが好ましく、更には0.1〜0.4μmであることがより好ましい。Raが0.05μm以上であることにより、気泡の除去がより良好に行われ気泡発生に対する高い抑制効果を得ることができる。一方、0.5μm以下であることにより、粗面化された凹部における気泡の残存を良好に防止することができる。
尚、上記算術平均粗さRaは、JIS−B0601(1994年)に規定の方法により測定することができる。
尚、上記算術平均粗さRaは、JIS−B0601(1994年)に規定の方法により測定することができる。
また、円筒状の基材表面に形成される弾性層は、その外周面に溝や、粗面化による微小な凹凸が形成されてなることが好ましい。上記溝や微小な凹凸を有することにより、弾性層と被覆層との間に混入しようとする空気(気泡)の逃げ道を確保することができ、気泡の除去がより良好に行われ気泡発生に対する高い抑制効果を得ることができる。
ここで、前記「溝」とは、軸方向と直交する方向から観察した場合に末端を有しない(即ち、周方向に連続するか、または弾性層の軸方向端まで形成されている)凹部を表す。前記溝は、周方向に伸びる溝であっても、軸方向に伸びる溝であっても、また螺旋状に伸びる溝であってもよい。中でも、気泡の除去が良好であると共に、溝の形成が容易であるとの観点から、螺旋状に伸びる溝がより好ましい。
前記溝の態様としては、溝と溝との間隔は1〜10mmであることが好ましく、、3〜10mmであることが特に好ましい。
また、溝の幅は1〜10μmであることが好ましく、3〜8μmであることが特に好ましい。
更に溝の深さは0.1〜3.0μmであることが好ましく、、1〜2μmであることが特に好ましい。
溝と溝との間隔、溝の幅および溝の深さが上記範囲である溝であれば、より効果的に気泡の除去が行われ気泡発生に対する高い抑制効果を得ることができる。
また、溝の幅は1〜10μmであることが好ましく、3〜8μmであることが特に好ましい。
更に溝の深さは0.1〜3.0μmであることが好ましく、、1〜2μmであることが特に好ましい。
溝と溝との間隔、溝の幅および溝の深さが上記範囲である溝であれば、より効果的に気泡の除去が行われ気泡発生に対する高い抑制効果を得ることができる。
また、前記粗面化による微小な凹凸とは、該粗面化された表面の周方向における算術平均粗さRaが0.1〜3.0μmである凹凸を表し、更に上記算術平均粗さRaは1〜2μmであることが特に好ましい。算術平均粗さRaが上記範囲である微小な凹凸であれば、より効果的に気泡の除去が行われ気泡発生に対する高い抑制効果を得ることができる。
尚、上記算術平均粗さRaは、JIS−B0601(1994年)に規定の方法により測定することができる。
尚、上記算術平均粗さRaは、JIS−B0601(1994年)に規定の方法により測定することができる。
また、フッ素樹脂チューブと弾性ベルト基材との良好な密着性を得る観点から、前記被覆工程の前に、フッ素樹脂チューブの内周面および/または弾性ベルト基材の外周面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程を有することが好ましい。尚、接着剤塗布工程を設けた場合には、前記引抜き工程の後に、接着剤の加熱硬化を行う加熱工程を有することがより好ましい。
以下、本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法の一例を、図を用いて詳細に説明する。
(0)ベルト基材の準備
弾性層が設けられるベルト基材としては、SUS、ニッケル電鋳等の金属製円筒体、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンゾイミダゾール等の樹脂製円筒体等を用いることができる。また、弾性層に使用する材料としては、耐熱性に優れたシリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いるのが好ましく、その他、種々のゴム成分等を適宜混合して用いることができる。また、必要に応じて各種添加剤が配合されてもよい。
(0)ベルト基材の準備
弾性層が設けられるベルト基材としては、SUS、ニッケル電鋳等の金属製円筒体、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンゾイミダゾール等の樹脂製円筒体等を用いることができる。また、弾性層に使用する材料としては、耐熱性に優れたシリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いるのが好ましく、その他、種々のゴム成分等を適宜混合して用いることができる。また、必要に応じて各種添加剤が配合されてもよい。
(1)弾性層の形成
上記ベルト基材表面に弾性層を形成する方法としては、上記弾性層の成分を分散した塗布液(弾性層用の塗布液)をブレードコート法や、塗布液を溶剤で希釈し浸漬塗布する方法等を用いてベルト基材表面に塗布膜を形成した後、加熱硬化処理を施して形成する方法など、公知の方法を用いることができる。形成される弾性層の厚さは、ベルトの柔軟性が保たれる点から50〜500μmであることが好ましい。
上記ベルト基材表面に弾性層を形成する方法としては、上記弾性層の成分を分散した塗布液(弾性層用の塗布液)をブレードコート法や、塗布液を溶剤で希釈し浸漬塗布する方法等を用いてベルト基材表面に塗布膜を形成した後、加熱硬化処理を施して形成する方法など、公知の方法を用いることができる。形成される弾性層の厚さは、ベルトの柔軟性が保たれる点から50〜500μmであることが好ましい。
尚、弾性層の外周面に溝を形成する場合、前記ベルト基材表面に弾性層用の塗布液を塗布すると共に、弾性層を形成する軸方向長さよりも幅の短いブレードを押し当てて形成することによって行うことができる。例えば、(1)ベルト基材を軸を中心に回転させ、塗布された塗布液に上記ブレードを押し当て、押し当てたままブレードを軸方向に平行移動させることにより、螺旋状に伸びる溝を形成することができる。また、(2)ベルト基材を軸を中心に回転させ、塗布された塗布液に上記ブレードを押し当て、次いでブレードを塗布液から離してから軸方向に移動させ、再度塗布液に押し当てる、という操作を繰り返すことにより周方向に伸びる溝を形成することができる。
尚、形成される溝と溝との間隔は、上記(1)の方法による場合には、ベルト基材の回転速度とブレードの移動速度により制御でき、上記(2)の方法による場合には、ブレードを離した際の移動距離により制御できる。また、溝の幅および溝の深さは、用いるブレードの形状とブレードを押し当てる際の圧力により制御することができる。
尚、形成される溝と溝との間隔は、上記(1)の方法による場合には、ベルト基材の回転速度とブレードの移動速度により制御でき、上記(2)の方法による場合には、ブレードを離した際の移動距離により制御できる。また、溝の幅および溝の深さは、用いるブレードの形状とブレードを押し当てる際の圧力により制御することができる。
また、弾性層の外周面に微小な凹凸を形成する場合、粗面化処理を施すことによって行うことができる。具体的な粗面化処理法としては、弾性層を形成した後サンドペーパーで荒らす方法、サンドブラスト法、液体ホーニング法等が挙げられる。
得られた弾性ベルト基材は、図4に示すように、弾性ベルト基材25内に内型46を緊密に(即ち、径方向のがたつきが実質的に無い状態に)挿入し、内型46によって支持された状態とする。
(2)フッ素樹脂チューブの準備
本発明に用いるフッ素樹脂チューブとしては、いかなる方法により成形されたものも用いることができるが、特に連続的に長尺なチューブを安定して得ることができるとの観点から、押出成形により得られたものを用いることが好ましい。
フッ素樹脂チューブの材質としては、耐熱性等の点よりテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が好ましい。またその他、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の種々のフッ素樹脂を1種あるいは複数種の組み合わせ等により用いることができる。
本発明に用いるフッ素樹脂チューブとしては、いかなる方法により成形されたものも用いることができるが、特に連続的に長尺なチューブを安定して得ることができるとの観点から、押出成形により得られたものを用いることが好ましい。
フッ素樹脂チューブの材質としては、耐熱性等の点よりテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が好ましい。またその他、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の種々のフッ素樹脂を1種あるいは複数種の組み合わせ等により用いることができる。
上記フッ素樹脂チューブの厚みは100μm以下であるのが好ましい。これは、100μmより大きいと剛性が大きくなりチューブが変形しにくくなって被覆工程の際に拡張し難くなるためである。また、使用時の性能の点より15μm以上であるのが好ましい。
尚、前述の通り、フッ素樹脂チューブとしては、弾性ベルト基材の外径よりも小さな内径を有するものが好ましく、具体的なフッ素樹脂チューブの内径としては、弾性ベルト基材の95〜99%が好ましい。
また、フッ素樹脂チューブの幅(軸方向長さ)は、外型パイプ42の幅よりも十分に長く設定されている。
尚、前述の通り、フッ素樹脂チューブとしては、弾性ベルト基材の外径よりも小さな内径を有するものが好ましく、具体的なフッ素樹脂チューブの内径としては、弾性ベルト基材の95〜99%が好ましい。
また、フッ素樹脂チューブの幅(軸方向長さ)は、外型パイプ42の幅よりも十分に長く設定されている。
また、前述の通り、フッ素樹脂チューブの内周面は周方向における算術平均粗さRaが0.05〜0.5μmの範囲に粗面化されていることが好ましく、粗面化する方法としては、フッ素樹脂チューブ内周面をサンドペーパーで荒らす方法、フッ素樹脂チューブを押出成形により成形する際、押出ダイのチューブ内周面に位置する口金部の粗さを変化させる方法、等が挙げられる。
更に、本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法が、前記接着剤塗布工程を有する場合には、フッ素樹脂チューブの内周面は、ナトリウム−ナフタレン処理、液体アンモニア処理等の化学的な処理、あるいはエキシマレーザー処理、低温プラズマ処理等による物理的な処理により表面改質されていることが好ましい。これにより、フッ素樹脂の濡れ性を高めることができ、接着剤との接着性が高まり、弾性ベルト基材との良好な密着性を得ることができる。
(3)接着剤塗布工程
本発明においては、フッ素樹脂チューブと弾性ベルト基材との良好な密着性を得る観点から、前述の通り、被覆工程の前に、フッ素樹脂チューブの内周面および/または弾性ベルト基材の外周面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程を有することが好ましい。
接着剤としては、シリコーンシーラント接着剤等が挙げられ、具体例としては、信越シリコーン(株)製のシーラント40、シーラント45、積水化学(株)製のセキスイシリコーンシーラント等が挙げられる。また、信越化学(株)製のプライマー101や、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のNo.051等も好適に使用することができる。接着剤は、スプレー塗布、ハケによる塗布、浸漬塗布等により薄く均一に塗布することが有効である。
なお、接着剤を塗布した後は、該接着剤が半乾燥の状態でフッ素樹脂チューブを被覆することが好ましい。
本発明においては、フッ素樹脂チューブと弾性ベルト基材との良好な密着性を得る観点から、前述の通り、被覆工程の前に、フッ素樹脂チューブの内周面および/または弾性ベルト基材の外周面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程を有することが好ましい。
接着剤としては、シリコーンシーラント接着剤等が挙げられ、具体例としては、信越シリコーン(株)製のシーラント40、シーラント45、積水化学(株)製のセキスイシリコーンシーラント等が挙げられる。また、信越化学(株)製のプライマー101や、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のNo.051等も好適に使用することができる。接着剤は、スプレー塗布、ハケによる塗布、浸漬塗布等により薄く均一に塗布することが有効である。
なお、接着剤を塗布した後は、該接着剤が半乾燥の状態でフッ素樹脂チューブを被覆することが好ましい。
(4)被覆工程
まず、図2に示すように、上下両面が全面的に開放され、真空引き装置44が備えられた外型パイプ42を用意する。この外型パイプ42の内径は、上記で準備した弾性ベルト基材の外径よりも僅かに大きく設定されており、具体的には101〜105%であることが好ましい。また、外型パイプ42の幅(軸方向長さ)は、弾性ベルト基材の幅よりも長く設定されている。
まず、図2に示すように、上下両面が全面的に開放され、真空引き装置44が備えられた外型パイプ42を用意する。この外型パイプ42の内径は、上記で準備した弾性ベルト基材の外径よりも僅かに大きく設定されており、具体的には101〜105%であることが好ましい。また、外型パイプ42の幅(軸方向長さ)は、弾性ベルト基材の幅よりも長く設定されている。
このように構成された外型パイプ42内に、フッ素樹脂チューブ11を、その下端が外型パイプ42から下方に突出するように挿入し、図2に示すように、外型パイプ42の下部開口から下方に突出した部分を、径方向外方に径を拡張させながら、外型パイプ42の外周面に折り返すようにする。また、図2に示すように、今度は、フッ素樹脂チューブ11の、外型パイプ42の上部開口から上方に突出した部分を、径方向外方に径を拡張させながら、外型パイプ42の外周面に折り返すようにする。
フッ素樹脂チューブ11の皺・捩れ等を修正した後、図3に示すように、真空引き装置44を起動して、フッ素樹脂チューブ11の径を外型パイプ42の内径にまで拡張する。
その後、図4に示すように、径を拡張したフッ素樹脂チューブ11を外型パイプ42と共に、位置合わせの為の凸部48を備えた下蓋50Bに装着し、フッ素樹脂チューブ11の内側に繊維40をセットする。
ここで用いる繊維40としては、本発明における気泡発生の抑制効果が得られるものであれば特に限定されるものではないが、用いる繊維40の直径(太さ)としては0.05〜3.00mmのものが好ましく、0.10〜1.50mmがより好ましく、0.10〜1.00mmが更に好ましく、特に0.30〜0.70mmが好ましい。0.03mm以上であれば、弾性ベルト基材とフッ素樹脂チューブとの間の空気を効率良く抜くことができ、一方3.00mm以下であれば、仮に繊維40を引き抜いた後に気泡が残存した場合であってもその気泡の大きさを小さくすることができる。
また、セットする繊維40の本数は、少なすぎると良好な気泡発生の抑制効果が得られにくく、一方多すぎると後工程の繊維の抜き取りが煩雑となるとの観点から、2〜16本が好ましく、4〜8本がより好ましい。
尚、セットする繊維40の好ましい本数は、製造するフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの径によっても異なるものであり、フッ素樹脂チューブの内周面において周方向10〜30cmおきにセットすることがより好ましい。
尚、セットする繊維40の好ましい本数は、製造するフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの径によっても異なるものであり、フッ素樹脂チューブの内周面において周方向10〜30cmおきにセットすることがより好ましい。
また、用いる繊維40の種類としては、ナイロン繊維、アクリル繊維、金属繊維等が挙げられ、これらの中でもナイロン繊維がより好ましい。
繊維40をセットする向きとしては、引抜きやすさ等の観点から軸方向にセットすることが好ましい。
繊維40をセットする向きとしては、引抜きやすさ等の観点から軸方向にセットすることが好ましい。
このようにして繊維40をセットしたフッ素樹脂チューブの内側に、図4に示すように、前記(1)において準備した弾性ベルト基材25(内型46によって支持された弾性ベルト基材25)を、位置合わせの為の凸部48に沿うように上方から挿入する。
尚、弾性ベルト基材25の外周面および/またはフッ素樹脂チューブの内周面に、接着剤が塗布されている場合であっても、フッ素樹脂チューブ11は、弾性ベルト基材25の外径よりも大きく径を拡張されているので、弾性ベルト基材25は、問題なくフッ素樹脂チューブ11の内側に挿入される。
尚、弾性ベルト基材25の外周面および/またはフッ素樹脂チューブの内周面に、接着剤が塗布されている場合であっても、フッ素樹脂チューブ11は、弾性ベルト基材25の外径よりも大きく径を拡張されているので、弾性ベルト基材25は、問題なくフッ素樹脂チューブ11の内側に挿入される。
このようにして弾性ベルト基材25が完全にフッ素樹脂チューブ11内側に挿入された後、図5に示すように、真空引き装置44の動作を停止する。これにより、フッ素樹脂チューブ11は、自身の弾性に基づいて径方向に収縮することとなり、即ち、弾性ベルト基材25の外周にフッ素樹脂チューブ11が、間に繊維40を介した状態で、密着し被覆した状態となる。そこで、外型パイプ42の外周に折り返されたフッ素樹脂チューブの折返し部分を元に戻す(図5では上部開口から突出した部分を戻す)。
(5)引抜き工程
上記被覆工程の後、図6に示すように、外型パイプ42の上端に上蓋50Aを嵌め込み、次いで図7に示すように、全体を反転させた後に下蓋50Bを取り外し、外型パイプ42の外周に折り返されたフッ素樹脂チューブ11の折返し部分を元に戻す。更に外型パイプ42を図7の矢印に示す方向に取り外す。
その後、弾性ベルト基材25とフッ素樹脂チューブ11との間に介在する繊維40を引抜いて除去する。
上記被覆工程の後、図6に示すように、外型パイプ42の上端に上蓋50Aを嵌め込み、次いで図7に示すように、全体を反転させた後に下蓋50Bを取り外し、外型パイプ42の外周に折り返されたフッ素樹脂チューブ11の折返し部分を元に戻す。更に外型パイプ42を図7の矢印に示す方向に取り外す。
その後、弾性ベルト基材25とフッ素樹脂チューブ11との間に介在する繊維40を引抜いて除去する。
(6)仕上げおよび加熱工程
繊維40を引抜いた後、内型46を弾性ベルト基材25の内側から引抜き、本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを得る。尚、内型46は、図8に示すように、シリコーンゴムやフッ素樹脂等の材質からなる薄片状のブレード52にてしごきながら引抜いてもよい。ブレード52によってしごきながら引抜くことにより、弾性層とチューブ間に残存している微小な気泡も確実にとり除くことができる。
繊維40を引抜いた後、内型46を弾性ベルト基材25の内側から引抜き、本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを得る。尚、内型46は、図8に示すように、シリコーンゴムやフッ素樹脂等の材質からなる薄片状のブレード52にてしごきながら引抜いてもよい。ブレード52によってしごきながら引抜くことにより、弾性層とチューブ間に残存している微小な気泡も確実にとり除くことができる。
また、上記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法が、前記接着剤塗布工程を有する場合には、接着剤の加熱硬化を行う加熱工程を設けることが好ましい。該加熱工程は、繊維40を引抜いた後であればどのタイミングで行ってもよい。即ち、内型46を引抜いた後に行ってもよく、内型46が耐熱性を有する場合には内型46を引抜く前に行うこともできる。
上記加熱工程における加熱温度は、用いる接着剤によっても異なるものであるが、前記に列挙した接着剤を用いる場合であれば、100〜200℃にて加熱することが好ましく、更には120〜180℃がより好ましい。また加熱時間としては、通常30〜180分が好ましい。尚、加熱手段としては、加熱槽、熱風乾燥機等が挙げられる。
上記加熱工程における加熱温度は、用いる接着剤によっても異なるものであるが、前記に列挙した接着剤を用いる場合であれば、100〜200℃にて加熱することが好ましく、更には120〜180℃がより好ましい。また加熱時間としては、通常30〜180分が好ましい。尚、加熱手段としては、加熱槽、熱風乾燥機等が挙げられる。
また、得られたフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの仕上げ工程として、余分なフッ素樹脂チューブ11を切断する工程を、前記内型46を引き抜いた後に設けることができる。
上記のようにして、本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを得ることができる。尚、本発明は、上述した手順に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。
例えば、繊維40をフッ素樹脂チューブ11の内側にセットする際、上記弾性ベルト基材25に予め繊維40をセットし(張り付け)て行うことも可能である。また、弾性ベルト基材25にフッ素樹脂チューブ11を被覆する方法として、フッ素樹脂チューブ11を拡張させた後、フッ素樹脂チューブ11を弾性ベルト基材25に覆い被せていくことも可能であるし、あるいは被覆前と被覆時とで段階的に拡張させて被覆させることも可能である。
例えば、繊維40をフッ素樹脂チューブ11の内側にセットする際、上記弾性ベルト基材25に予め繊維40をセットし(張り付け)て行うことも可能である。また、弾性ベルト基材25にフッ素樹脂チューブ11を被覆する方法として、フッ素樹脂チューブ11を拡張させた後、フッ素樹脂チューブ11を弾性ベルト基材25に覆い被せていくことも可能であるし、あるいは被覆前と被覆時とで段階的に拡張させて被覆させることも可能である。
<定着装置および画像形成装置>
次に、本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルト(以下、単に「ベルト」と称す場合がある)を利用した定着装置および画像形成装置について説明する。
本発明の定着装置は、上述したようなベルトと、トナー像が形成された記録媒体を加熱加圧する定着部を形成するように前記ベルト(定着ベルト)に接触するように設けられた定着部材(加熱機構を有していてもよい)と、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトの内側に配置され、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを前記定着部材に圧接させて、前記定着部材と前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトとの接触部分を形成する圧力部材(加熱機構を有していてもよい)と、を有してなる。
次に、本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルト(以下、単に「ベルト」と称す場合がある)を利用した定着装置および画像形成装置について説明する。
本発明の定着装置は、上述したようなベルトと、トナー像が形成された記録媒体を加熱加圧する定着部を形成するように前記ベルト(定着ベルト)に接触するように設けられた定着部材(加熱機構を有していてもよい)と、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトの内側に配置され、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを前記定着部材に圧接させて、前記定着部材と前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトとの接触部分を形成する圧力部材(加熱機構を有していてもよい)と、を有してなる。
このような定着装置の具体例を図面を用いて説明する。図9は本発明の定着装置の構成例を示す模式断面図であり、図9中、91が加熱ロール、91aが加熱ロール温度センサー、92が加圧ロール、92aが加圧ロール温度センサー、93が定着ベルト(本発明のベルト)、94が剥離ロール、95がテンションロール、96が通気ダクト、97がヒートシンク、97aがヒートシンク先端温度センサー、98がベルト押さえ部材を表す。
図9に示す定着装置において、定着ベルト93は、その内周面に接して反時計周り順に配置された加熱ロール91、剥離ロール94、テンションロール95により張架され、図9中の矢印方向に回転可能である。また、定着ベルト93を挟んで加熱ロール91に対して加圧ロール92が対向配置されており、定着ベルト93の外周面と加圧ロール92との接触面の間を記録媒体(不図示)が挿通可能である。
図9に示す定着装置において、定着ベルト93は、その内周面に接して反時計周り順に配置された加熱ロール91、剥離ロール94、テンションロール95により張架され、図9中の矢印方向に回転可能である。また、定着ベルト93を挟んで加熱ロール91に対して加圧ロール92が対向配置されており、定着ベルト93の外周面と加圧ロール92との接触面の間を記録媒体(不図示)が挿通可能である。
また、加熱ロール91および加圧ロール92の内部には、ハロゲンランプ等の不図示の加熱源が内蔵されており、これらロール表面の加熱温度は、加熱ロール91の外周面に配置された加熱ロール温度センサー91aと、加圧ロール92の外周面に配置された加圧ロール温度センサー92aとによりモニターされると共に適温となるように調整される。
加熱ロール91と剥離ロール94との間の定着ベルト93の内周面には、定着ベルト93の回転方向に沿ってベルト押さえ部材98と、3つのロールおよび定着ベルト93を冷却するための通気ダクト96を備えたヒートシンク97がこの順に配置されている。また、ヒートシンク97の加熱ロール91が設けられた側の面に接して、ヒートシンク先端温度センサー97aが設けられている。
加熱ロール91と剥離ロール94との間の定着ベルト93の内周面には、定着ベルト93の回転方向に沿ってベルト押さえ部材98と、3つのロールおよび定着ベルト93を冷却するための通気ダクト96を備えたヒートシンク97がこの順に配置されている。また、ヒートシンク97の加熱ロール91が設けられた側の面に接して、ヒートシンク先端温度センサー97aが設けられている。
この定着装置を用いた加熱定着処理は、定着ベルト93の外周面と加圧ロール92との接触部(定着部)の間を、不図示の搬送手段により搬送されてきたトナー像が転写された記録媒体(不図示)を、トナー像が形成された面が定着ベルト93外周面と接触するように挿通させることにより行われる。この際、記録媒体が接触部を通過した際にトナー像が加熱加圧されることにより記録媒体表面に定着される。
その後、加熱定着処理された記録媒体は、定着ベルト93外周面と接触した状態を保ちながら、剥離ロール94が設けられた位置まで搬送される。続いて、剥離ロール94が設けられた位置まで搬送された記録媒体は、定着ベルト93外周面から剥離された後、機外へと排出される。
その後、加熱定着処理された記録媒体は、定着ベルト93外周面と接触した状態を保ちながら、剥離ロール94が設けられた位置まで搬送される。続いて、剥離ロール94が設けられた位置まで搬送された記録媒体は、定着ベルト93外周面から剥離された後、機外へと排出される。
なお、記録媒体としては、熱可塑性樹脂を含む受像層を用いたものが利用できる。この場合には、定着時に受像層が軟化または溶融状態となり、受像層上に転写されているトナー像が、受像層中に埋め込まれる形で定着される。定着後の記録媒体は、定着ベルト93の外周面に保持された状態で剥離ロール94まで搬送され、剥離ロール94により定着ベルト93が上方に巻き上げられる際の剥離ロール94の曲率により定着ベルト93から剥離される。
この定着装置に用いられる定着ベルト93が、本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトであるため、フッ素樹脂チューブの剥がれや皺の発生が効果的に抑制され、良好な定着画像を得ることができる。
この定着装置に用いられる定着ベルト93が、本発明のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトであるため、フッ素樹脂チューブの剥がれや皺の発生が効果的に抑制され、良好な定着画像を得ることができる。
次に、本発明の定着装置を用いた画像形成装置について説明する。本発明の画像形成装置は定着手段として、本発明の定着装置を備えた電子写真方式の画像形成装置であれば特に限定されないが、具体的には、像保持体と、該像保持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電させた前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像をトナーにより現像させてトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写体(記録媒体)に転写する転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着する定着手段と、を少なくとも備えたものであることが好ましい。このような構成において、定着手段としては本発明の定着装置が用いられる。
このような本発明の定着装置を備えた画像形成装置の具体例について以下に図面を用いて説明する。図10は本発明の画像形成装置の具体例を示す模式断面図であり、図10中、61は画像形成装置、62は画像処理装置、63は走査書き込み装置、64は回転多面鏡、65はf・θレンズ、66は反射ミラー、67は感光体ドラム、68はスコロトロン(帯電器)、69(69Y、69M、69C、69BK)は現像装置、70は転写前帯電器、71は中間転写ベルト、72は一次転写ロール、73は駆動ロール、74aは従動ロール、74bはテンションロール、75はバックアップロール、76は記録シート、77は二次転写ロール、78は給紙カセット、78aはフィードロール、79は中間転写ベルトクリーニングユニット、80は感光体クリーニングユニット、81は現像剤収容部、82は搬送ロール、83はレジストロール、84は搬送ベルト、85は定着装置、86は手差し給紙部、87は排出部を表す。
感光体ドラム67の周囲には時計周り方向(回転方向)に沿って、スコロトロン68、現像装置69、転写前帯電器70、中間転写ベルト71を介して対抗配置された一次転写ロール72(1次転写部)、感光体クリーニングユニット80が配置されている。スコロトロン68と現像装置69との間の感光体ドラム67表面には、回転多面鏡64、f・θレンズ65、反射ミラー66を備えた走査書き込み装置63から照射されるレーザー光により、画像情報に応じた潜像が形成可能である。現像装置69は、現像剤収納部81と通じており、適宜、現像剤収納部81から現像剤の供給を受けることができる。
画像の形成に際しては、感光体ドラム67表面がスコロトロン68により帯電され、帯電された感光体ドラム67表面に走査書き込み装置63から照射されるレーザー光によって潜像が形成される。続いて、現像装置69により潜像が現像剤により現像されトナー像を得た後、中間転写ベルト71外周面に転写される。なお、転写後の感光体ドラム67表面に残留するトナーは感光体クリーニングユニット80により除去される。
感光体ドラム67の下側には、中間転写ベルト71と、この中間転写ベルト71を張架する為にその内周面に時計回り方向に配置された、一次転写ロール72と、駆動ロール73と、バックアップロール75と、従動ロール74aと、テンションロール74bと、を含む中間転写ユニットが設けられている。更に、中間転写ベルト71の外周面には、駆動ロール73に対して中間転写ベルト71を挟んで対向配置された中間転写ベルトクリーニングユニット79と、バックアップロール75に対して中間転写ベルト71を挟んで対向配置された二次転写ロール77と、が設けられている。
また、二次転写ロール77と中間転写ベルト71外周面との間(2次転写部)は、記録媒体が挿通可能である。この2次転写部への記録媒体の搬送・供給は、給紙カセット78内に収納された記録シート(記録媒体)76をフィードロール78a、搬送ロール82、レジストロール83を介して自動的に行うことができるが、手差し給紙部86からレジストロール83を介しても行うことができる。
なお、2次転写部のこれら2つの給紙手段が設けられた側と反対側(記録シート76が排出される側)には、トナー像が転写された記録シート76を搬送する搬送ベルト84と、搬送ベルト84により搬送された記録シート76を定着処理する定着装置85と、定着処理を経た後の画像が形成された記録シート76を機外へ排出する排出部87とが設けられている。ここで、定着装置85としては、図9に示す本発明の定着装置が用いられている。
なお、2次転写部のこれら2つの給紙手段が設けられた側と反対側(記録シート76が排出される側)には、トナー像が転写された記録シート76を搬送する搬送ベルト84と、搬送ベルト84により搬送された記録シート76を定着処理する定着装置85と、定着処理を経た後の画像が形成された記録シート76を機外へ排出する排出部87とが設けられている。ここで、定着装置85としては、図9に示す本発明の定着装置が用いられている。
1次転写部で中間転写ベルト71外周面に転写されたトナー像は、中間転写ベルト71が反時計周り方向に回転することにより2次転写部にまで搬送され、2次転写部にて、記録シート76上に転写される。トナー像が転写された記録シート76は、搬送ベルト84により定着装置85に搬送され、上述したようにトナー像が記録シート76表面に定着され、画像が形成される。その後、画像が形成された後の記録シート76は排出部87に排出される。
以下、本発明を参考例、実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[参考例1]
まず、ベルト基材として、厚さ80μmで、幅(図1における軸方向の長さ)300mm、外径68mmのポリイミドベルトを準備した。
次いで、上記ベルト基材上に、信越化学工業(株)製のシリコーンゴムX34−1053Aを50質量部、X34−1053Bを50質量部、並びに酢酸ブチルを10質量部混合した弾性層用塗布液を浸漬塗布法により塗布し、塗布後に150℃で3時間の加熱硬化処理を施して、厚さ300μmの弾性層を形成した。
まず、ベルト基材として、厚さ80μmで、幅(図1における軸方向の長さ)300mm、外径68mmのポリイミドベルトを準備した。
次いで、上記ベルト基材上に、信越化学工業(株)製のシリコーンゴムX34−1053Aを50質量部、X34−1053Bを50質量部、並びに酢酸ブチルを10質量部混合した弾性層用塗布液を浸漬塗布法により塗布し、塗布後に150℃で3時間の加熱硬化処理を施して、厚さ300μmの弾性層を形成した。
この後、信越化学工業(株)製のプライマー101Aとプライマー101Bを等量混合し、上記弾性層表面にスプレー塗布し、接着層を形成して1時間風乾した。
次にPFA(三井・デュポン フロロケミカル(株)製、商品名:SUPER PFAテフロン(登録商標) 451HP−J)製のチューブとして、厚さ35μmで、幅330mm、内径66mmのものを準備した。
PFAチューブの被覆は、図2〜図5に示すように、上記ベルト基材外径に対して105%の内径を有する外型パイプにセットし、外側から真空引きすることでPFAチューブ径を拡張し、内型に支持された弾性ベルト基材を挿入し、真空引きを開放してPFAチューブ被覆させた。(尚、この際繊維は介在させていない。)
PFAチューブの被覆は、図2〜図5に示すように、上記ベルト基材外径に対して105%の内径を有する外型パイプにセットし、外側から真空引きすることでPFAチューブ径を拡張し、内型に支持された弾性ベルト基材を挿入し、真空引きを開放してPFAチューブ被覆させた。(尚、この際繊維は介在させていない。)
その後、プライマーを硬化させるため、PFAチューブを被覆させたベルトを、熱風乾燥機によって、150℃120分の条件で加熱し、フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを得た。
−評価−
得られたフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの、PFAチューブとシリコーンゴムX34−1053AおよびBの弾性層間に残存する気泡について評価した。尚、評価基準としては、径が2mmを超える気泡が全く無いものを○、2mmを超え5mm未満の気泡が残存するものを△、5mm以上の気泡が残存するものを×として評価した。
なお、径が2mm以下の気泡しか存在しない場合には、気泡の移動がなく、接着不良部を増加させることがなく良好なベルトと判断できるため、2mmを超える気泡を不良として評価対象とした。
得られたフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの、PFAチューブとシリコーンゴムX34−1053AおよびBの弾性層間に残存する気泡について評価した。尚、評価基準としては、径が2mmを超える気泡が全く無いものを○、2mmを超え5mm未満の気泡が残存するものを△、5mm以上の気泡が残存するものを×として評価した。
なお、径が2mm以下の気泡しか存在しない場合には、気泡の移動がなく、接着不良部を増加させることがなく良好なベルトと判断できるため、2mmを超える気泡を不良として評価対象とした。
[参考例2および比較例1〜2]
参考例1において、用いたポリイミドベルトの外径を、それぞれ85mm、90mm、105mmに変更し、また用いたPFAチューブの内径を、それぞれ82mm、88mm、102mmに変更した以外、同様にしてフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを製造し、評価を行った。これらの結果を下記表1に示す。
参考例1において、用いたポリイミドベルトの外径を、それぞれ85mm、90mm、105mmに変更し、また用いたPFAチューブの内径を、それぞれ82mm、88mm、102mmに変更した以外、同様にしてフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを製造し、評価を行った。これらの結果を下記表1に示す。
ベルト基材の外径が90mmの比較例1では2mmを超える気泡が残存しており、更に外径が105mmの比較例2では不定形で最大径が5mmを越える気泡が10〜30個残存していた。この実験を繰り返し実施したが、ベルト基材の外径が90mm以上である比較例1および2は、径が2mmを超える気泡がない良好なフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製することはできなかった。
[実施例1〜3]
そこで次に、比較例1の外径90mmベルト基材を用い、PFAチューブ被覆時に、弾性層との間に繊維を介在させて、フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製した。具体的には、長さ350mmで直径0.33mmのナイロン繊維(釣り糸)を3本準備し、外型パイプにPFAチューブをセットした後に、上記ナイロン繊維を等間隔で軸方向にセットし、そこに内型に支持された弾性ベルト基材を挿入して繊維を介在させた。
また、用いたPFAチューブの内周面にサンドペーパー処理を施して軸方向に粗面化し、粗さRaによる差異を調べた。結果を表2に示す。
そこで次に、比較例1の外径90mmベルト基材を用い、PFAチューブ被覆時に、弾性層との間に繊維を介在させて、フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製した。具体的には、長さ350mmで直径0.33mmのナイロン繊維(釣り糸)を3本準備し、外型パイプにPFAチューブをセットした後に、上記ナイロン繊維を等間隔で軸方向にセットし、そこに内型に支持された弾性ベルト基材を挿入して繊維を介在させた。
また、用いたPFAチューブの内周面にサンドペーパー処理を施して軸方向に粗面化し、粗さRaによる差異を調べた。結果を表2に示す。
[実施例4〜6]
比較例2の外径105mmのベルト基材を用い、実施例1〜3と同様にして、繊維を介在させ、且つPFAチューブ内周面を粗面化してフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製した。結果を表3に示す。
比較例2の外径105mmのベルト基材を用い、実施例1〜3と同様にして、繊維を介在させ、且つPFAチューブ内周面を粗面化してフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製した。結果を表3に示す。
[実施例7]
実施例1において、PFAチューブ内周面を粗面化せず、且つ用いたナイロン繊維の本数を8本に増やした以外は、同様にしてフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製し、評価した。結果を表4に示す。
実施例1において、PFAチューブ内周面を粗面化せず、且つ用いたナイロン繊維の本数を8本に増やした以外は、同様にしてフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製し、評価した。結果を表4に示す。
[実施例8]
実施例1において、PFAチューブ内周面の粗さRaを表4に記載の値にまで粗面化し、且つ用いたナイロン繊維の本数を8本に増やした以外は、同様にしてフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製し、評価した。結果を表4に示す。
実施例1において、PFAチューブ内周面の粗さRaを表4に記載の値にまで粗面化し、且つ用いたナイロン繊維の本数を8本に増やした以外は、同様にしてフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製し、評価した。結果を表4に示す。
[実施例9]
実施例1において、用いた繊維(ナイロン繊維)を直径が0.7mmの金属繊維(ピアノ線:SWP−A)に変更した以外は、同様にしてフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製し、評価した。結果を表4に示す。
実施例1において、用いた繊維(ナイロン繊維)を直径が0.7mmの金属繊維(ピアノ線:SWP−A)に変更した以外は、同様にしてフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製し、評価した。結果を表4に示す。
[実施例10]
実施例1において、用いた繊維(ナイロン繊維)の直径(太さ)を1.3mmに変更した以外は、同様にしてフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製し、評価した。結果を表4に示す。
実施例1において、用いた繊維(ナイロン繊維)の直径(太さ)を1.3mmに変更した以外は、同様にしてフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製し、評価した。結果を表4に示す。
[実施例11〜12]
次に、比較例1の外径90mmベルト基材を用い、PFAチューブ被覆時に、弾性層との間に繊維を介在させて、フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製した。具体的には、長さ350mmで直径0.33mmのナイロン繊維(釣り糸)を3本準備し、外型パイプにPFAチューブをセットした後に、上記ナイロン繊維を等間隔で軸方向にセットし、そこに内型に支持された弾性ベルト基材を挿入して繊維を介在させた。
また、ベルト基材表面への弾性層の形成を、下記のブレードコート法により行った。まず、ベルト基材を軸を中心に回転させ、塗布された塗布液に、弾性層を形成する軸方向長さよりも幅の短い(幅:12mm)ブレードを押し当て、押し当てたままブレードを軸方向に平行移動させることにより、螺旋状に伸びる溝を有する弾性層を形成した。溝と溝との間隔、溝の幅、溝の深さ、並びに結果を下記表5に示す。
次に、比較例1の外径90mmベルト基材を用い、PFAチューブ被覆時に、弾性層との間に繊維を介在させて、フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製した。具体的には、長さ350mmで直径0.33mmのナイロン繊維(釣り糸)を3本準備し、外型パイプにPFAチューブをセットした後に、上記ナイロン繊維を等間隔で軸方向にセットし、そこに内型に支持された弾性ベルト基材を挿入して繊維を介在させた。
また、ベルト基材表面への弾性層の形成を、下記のブレードコート法により行った。まず、ベルト基材を軸を中心に回転させ、塗布された塗布液に、弾性層を形成する軸方向長さよりも幅の短い(幅:12mm)ブレードを押し当て、押し当てたままブレードを軸方向に平行移動させることにより、螺旋状に伸びる溝を有する弾性層を形成した。溝と溝との間隔、溝の幅、溝の深さ、並びに結果を下記表5に示す。
[実施例13〜14]
比較例2の外径105mmのベルト基材を用い、実施例11〜12と同様にして、繊維を介在させ、且つ弾性層の外周面に螺旋状の溝を形成してフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製した。溝と溝との間隔、溝の幅、溝の深さ、並びに結果を表5に示す。
比較例2の外径105mmのベルト基材を用い、実施例11〜12と同様にして、繊維を介在させ、且つ弾性層の外周面に螺旋状の溝を形成してフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製した。溝と溝との間隔、溝の幅、溝の深さ、並びに結果を表5に示す。
[実施例15〜16]
次に、比較例1の外径90mmベルト基材を用い、PFAチューブ被覆時に、弾性層との間に繊維を介在させて、フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製した。具体的には、長さ350mmで直径0.33mmのナイロン繊維(釣り糸)を3本準備し、外型パイプにPFAチューブをセットした後に、上記ナイロン繊維を等間隔で軸方向にセットし、そこに内型に支持された弾性ベルト基材を挿入して繊維を介在させた。
また、ベルト基材表面に弾性層を形成した後、弾性層外周面にサンドペーパー処理を施して軸方向に粗面化した。表面粗さRa、並びに結果を下記表6に示す。
次に、比較例1の外径90mmベルト基材を用い、PFAチューブ被覆時に、弾性層との間に繊維を介在させて、フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製した。具体的には、長さ350mmで直径0.33mmのナイロン繊維(釣り糸)を3本準備し、外型パイプにPFAチューブをセットした後に、上記ナイロン繊維を等間隔で軸方向にセットし、そこに内型に支持された弾性ベルト基材を挿入して繊維を介在させた。
また、ベルト基材表面に弾性層を形成した後、弾性層外周面にサンドペーパー処理を施して軸方向に粗面化した。表面粗さRa、並びに結果を下記表6に示す。
[実施例17〜18]
比較例2の外径105mmのベルト基材を用い、実施例15〜16と同様にして、繊維を介在させ、且つ弾性層の外周面を粗面化してフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製した。表面粗さRa、並びに結果を表6に示す。
比較例2の外径105mmのベルト基材を用い、実施例15〜16と同様にして、繊維を介在させ、且つ弾性層の外周面を粗面化してフッ素樹脂チューブ被覆ベルトを作製した。表面粗さRa、並びに結果を表6に示す。
−画出し評価−
実施例1〜18のベルトでは径が2mmを超える気泡が存在せず、定着装置に取り付けて画出し評価を実施したところ10000枚まで画像欠陥の発生無く使用することができた。一方、比較例1および2のベルトでは、不定形で最大径が2mmを越える気泡が残存しており、定着装置に取り付けて画出し評価を1000枚実施したところ、気泡が接触部分の圧力により移動し、接着されていない部分が増加してしまった。
実施例1〜18のベルトでは径が2mmを超える気泡が存在せず、定着装置に取り付けて画出し評価を実施したところ10000枚まで画像欠陥の発生無く使用することができた。一方、比較例1および2のベルトでは、不定形で最大径が2mmを越える気泡が残存しており、定着装置に取り付けて画出し評価を1000枚実施したところ、気泡が接触部分の圧力により移動し、接着されていない部分が増加してしまった。
10 被覆層
11 フッ素樹脂チューブ
20 弾性層
25 弾性ベルト基材
30 ベルト基材
40 繊維
42 外型パイプ
44 真空引き装置
46 内型
48 凸部
50A 上蓋
50B 下蓋
52 ブレード
61 画像形成装置
62 画像処理装置
63 走査書き込み装置
64 回転多面鏡
65 f・θレンズ
66 反射ミラー
67 感光体ドラム
68 スコロトロン
69 現像装置
70 転写前帯電器
71 中間転写ベルト
72 一次転写ロール
73 駆動ロール
74a 従動ロール
74b テンションロール
75 バックアップロール
76 記録シート
77 二次転写ロール
78 給紙カセット
78a フィードロール
79 中間転写ベルトクリーニングユニット
80 感光体クリーニングユニット
81 現像材収容部
82 搬送ロール
83 レジストロール
84 搬送ベルト
85 定着装置
86 手差し給紙部
87 排出部
91 加熱ロール
91a 加熱ロール温度センサー
92 加圧ロール
92a 加圧ロール温度センサー
93 無端ベルト(定着ベルト)
94 剥離ロール
95 テンションロール
96 通気ダクト
97 ヒートシンク
97a ヒートシンク先端温度センサー
98 ベルト押さえ部材
11 フッ素樹脂チューブ
20 弾性層
25 弾性ベルト基材
30 ベルト基材
40 繊維
42 外型パイプ
44 真空引き装置
46 内型
48 凸部
50A 上蓋
50B 下蓋
52 ブレード
61 画像形成装置
62 画像処理装置
63 走査書き込み装置
64 回転多面鏡
65 f・θレンズ
66 反射ミラー
67 感光体ドラム
68 スコロトロン
69 現像装置
70 転写前帯電器
71 中間転写ベルト
72 一次転写ロール
73 駆動ロール
74a 従動ロール
74b テンションロール
75 バックアップロール
76 記録シート
77 二次転写ロール
78 給紙カセット
78a フィードロール
79 中間転写ベルトクリーニングユニット
80 感光体クリーニングユニット
81 現像材収容部
82 搬送ロール
83 レジストロール
84 搬送ベルト
85 定着装置
86 手差し給紙部
87 排出部
91 加熱ロール
91a 加熱ロール温度センサー
92 加圧ロール
92a 加圧ロール温度センサー
93 無端ベルト(定着ベルト)
94 剥離ロール
95 テンションロール
96 通気ダクト
97 ヒートシンク
97a ヒートシンク先端温度センサー
98 ベルト押さえ部材
Claims (12)
- 円筒状のベルト基材表面に、弾性層とフッ素樹脂チューブからなる被覆層とを有し、
外径が90mm以上であり、
前記弾性層と前記被覆層との間に存在する気泡の最大径が2mm以下であることを特徴とするフッ素樹脂チューブ被覆ベルト。 - 前記弾性層の外周面に溝が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルト。
- 前記溝が螺旋状に形成されてなることを特徴とする請求項2に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルト。
- 前記弾性層の外周面に粗面化による微小な凹凸が形成されてなり、且つ粗面化された表面の周方向における算術平均粗さRaが0.1〜3.0μmであることを特徴とする請求項1に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルト。
- 前記フッ素樹脂チューブの内周面の周方向における算術平均粗さRaが0.05〜0.5μmであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルト。
- あらかじめ弾性層を形成した円筒状のベルト基材表面に、繊維を介在させてフッ素樹脂チューブを覆い被せる被覆工程と、
該被覆工程後に前記繊維を引抜く引抜き工程と、
を有することを特徴とするフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法。 - 前記繊維の直径が0.05〜3.00mmであることを特徴とする請求項6に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法。
- 前記弾性層は、前記円筒状のベルト基材表面に弾性層用の塗布液を塗布すると共に、弾性層を形成する軸方向長さよりも幅の短いブレードを押し当てて形成することを特徴とする請求項6又は7に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法。
- 前記弾性層は、外周面に粗面化処理が施されていることを特徴とする請求項6又は7に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法。
- 前記フッ素樹脂チューブの内周面の周方向における算術平均粗さRaが0.05〜0.5μmであることを特徴とする請求項6〜9の何れか1項に記載のフッ素樹脂チューブ被覆ベルトの製造方法である。
- 定着部材と、該定着部材に接触するフッ素樹脂チューブ被覆ベルトと、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトの内側に配置され、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを前記定着部材に圧接させて、前記定着部材と前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトとの接触部分を形成する圧力部材と、前記定着部材、前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルト及び前記圧力部材の少なくとも何れか1つを加熱する加熱手段と、を有し、
前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトが、円筒状のベルト基材表面に、弾性層とフッ素樹脂チューブからなる被覆層とを有し、外径が90mm以上であり、前記弾性層と前記被覆層との間に存在する気泡の最大径が2mm以下であることを特徴とする定着装置。 - 像保持体と、該像保持体表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体表面に潜像を形成させる潜像形成手段と、前記潜像をトナーにより現像させてトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写させる転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着させる定着手段と、を有し、
前記定着手段として、定着部材と、該定着部材に接触するフッ素樹脂チューブ被覆ベルトと、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトの内側に配置され、該フッ素樹脂チューブ被覆ベルトを前記定着部材に圧接させて、前記定着部材と前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトとの接触部分を形成する圧力部材と、前記定着部材、前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルト及び前記圧力部材の少なくとも何れか1つを加熱する加熱手段と、を有する定着装置を用い、
前記フッ素樹脂チューブ被覆ベルトが、円筒状のベルト基材表面に、弾性層とフッ素樹脂チューブからなる被覆層とを有し、外径が90mm以上であり、前記弾性層と前記被覆層との間に存在する気泡の最大径が2mm以下であることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007119490A JP2008122907A (ja) | 2006-10-20 | 2007-04-27 | フッ素樹脂チューブ被覆ベルトおよびその製造方法、定着装置並びに画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006286083 | 2006-10-20 | ||
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=39507671
Family Applications (1)
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5288038B1 (ja) * | 2012-11-02 | 2013-09-11 | 富士ゼロックス株式会社 | 管状体被覆部材の製造方法 |
JP2018036595A (ja) * | 2016-09-02 | 2018-03-08 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着ロール、定着装置及び画像形成装置 |
JP2019059569A (ja) * | 2017-09-25 | 2019-04-18 | 富士ゼロックス株式会社 | ベルトの製造方法 |
JP2020152079A (ja) * | 2019-03-22 | 2020-09-24 | 富士ゼロックス株式会社 | 筒体被覆部材の製造方法、ロール、及び画像形成装置 |
US11944997B2 (en) | 2017-01-18 | 2024-04-02 | Shimano Inc. | Surface decoration structure provided with silver mirror film layer and method for forming same |
-
2007
- 2007-04-27 JP JP2007119490A patent/JP2008122907A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5288038B1 (ja) * | 2012-11-02 | 2013-09-11 | 富士ゼロックス株式会社 | 管状体被覆部材の製造方法 |
CN103802311A (zh) * | 2012-11-02 | 2014-05-21 | 富士施乐株式会社 | 管状体包覆部件的制造方法 |
JP2018036595A (ja) * | 2016-09-02 | 2018-03-08 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着ロール、定着装置及び画像形成装置 |
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JP7272039B2 (ja) | 2019-03-22 | 2023-05-12 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | 筒体被覆部材の製造方法、ロール、及び画像形成装置 |
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