JP5288038B1 - 管状体被覆部材の製造方法 - Google Patents

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【課題】管状体が被覆される部材と当該管状体との間に残留する空気の量を低減することを課題とする。
【解決手段】円筒部材の内側に管状体を挿入する第1挿入工程と、前記円筒部材と前記管状体との間が第1負圧になるように吸引して、前記管状体の外周面を前記円筒部材の内周面に吸着させる吸着工程と、前記吸着工程における吸引を維持した状態で、被覆対象となる部材を前記管状体の内側に挿入する第2挿入工程と、前記吸着工程における吸引を維持した状態で、前記円筒部材の両端側から前記管状体と前記部材との間が、絶対値が前記第1負圧以下の第2負圧になるように吸引する吸引工程と、前記吸引工程における吸引を維持した状態で、前記吸着工程における吸引を停止して、前記部材に前記管状体を被覆させる被覆工程と、前記管状体が被覆された前記部材を前記円筒部材から取り出す取出工程と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、管状体被覆部材の製造方法に関する。
特許文献1には、ゴムチューブの内部にローラー軸芯の芯金を挿入して両者を接着固定することにより弾性ローラーを得る方法であって、芯金の外径と同一若しくは小さい内径を有するゴムチューブを予め加硫成形する工程と、上記ゴムチューブをチャンバー内に収容するとともにゴムチューブの外周面とチャンバーの内壁面の間に密閉空間を形成する工程と、上記密閉空間を真空吸引してゴムチューブの外周面をチャンバーの内壁面に吸着させて弾性変形によりその内径を拡大する工程と、上記内径を拡大したゴムチューブの内部に表面に接着剤を塗布した芯金を挿入する工程と、上記密閉空間内に空気を流入し、チャンバー内壁面から離脱したゴムチューブを収縮させ元の内径に弾性復帰させて芯金に密着させる工程と、上記接着剤を硬化させて芯金とゴムチューブを接着一体化する工程と、を備えることを特徴とするゴムローラーの製造方法が開示されている。
特開2003−112372号公報
本発明は、管状体が被覆される部材と当該管状体との間に残留する空気の量を低減することを課題とする。
請求項1の発明は、円筒部材の内側に管状体を挿入する第1挿入工程と、前記円筒部材と前記管状体との間が第1負圧になるように吸引して、前記管状体の外周面を前記円筒部材の内周面に吸着させる吸着工程と、前記吸着工程における吸引を維持した状態で、被覆対象となる部材を前記管状体の内側に挿入する第2挿入工程と、前記吸着工程における吸引を維持した状態で、前記円筒部材の両端側から前記管状体と前記部材との間が、絶対値が前記第1負圧以下の第2負圧になるように吸引する吸引工程と、前記吸引工程における吸引を維持した状態で、前記吸着工程における吸引を停止して、前記部材に前記管状体を被覆させる被覆工程と、前記管状体が被覆された前記部材を前記円筒部材から取り出す取出工程と、を有する管状体被覆部材の製造方法である。
請求項2の発明は、前記吸引工程は、前記第2負圧になるまで徐々に前記管状体と前記部材との間を吸引する請求項1に記載の管状体被覆部材の製造方法である。
請求項3の発明は、前記吸着工程は、前記円筒部材と前記管状体との間が前記第1負圧になるように、前記円筒部材の軸方向中央部及び軸方向両端部において吸引し、前記被覆工程は、前記吸着工程における前記円筒部材の軸方向中央部での吸引を停止してから、前記円筒部材の軸方向両端部での吸引を停止し、前記部材に前記管状体を被覆させる請求項1又は2に記載の管状体被覆部材の製造方法である。
請求項4の発明は、前記第2挿入工程は、皮膜で構成された前記部材及び当該部材が外周に形成された芯体を、前記管状体の内側に挿入し、前記取出工程は、前記管状体が被覆された前記部材と前記芯体とを前記円筒部材から取り出し、さらに、前記円筒部材から取り出した芯体から前記部材を剥離する剥離工程を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の管状体被覆部材の製造方法である。
本発明の請求項1の製造方法によれば、本製造方法における吸引工程を有さない場合に比べ、管状体が被覆される部材と当該管状体との間に残留する空気の量を低減できる。
本発明の請求項2の製造方法によれば、徐々に吸引しない場合に比べ、管状体が被覆される部材と当該管状体との間に残留する空気の量を効果的に低減できる。
本発明の請求項3の製造方法によれば、円筒部材の軸方向中央部における吸引と円筒部材の軸方向両端部における吸引とを同時に停止する場合に比べ、管状体が被覆される部材と当該管状体との間における管状体の軸方向中央部で残留する空気の量を効果的に低減できる。
本発明の請求項4の製造方法によれば、本製造方法における吸引工程を有さない場合に比べ、管状体が被覆される部材と、当該管状体との間の空気を低減できる。
実施形態の製造装置の構成を示す側断面図である。 実施形態の製造方法における第1挿入工程を示す側断面図である。 実施形態の製造方法における吸着工程を示す側断面図である。 実施形態の製造方法における第2挿入工程を示す側断面図である。 実施形態の製造方法における吸引工程を示す側断面図である。 実施形態の製造方法における被覆工程を示す側断面図である。 実施形態の製造方法における取出工程を示す側断面図である。 実施形態の製造方法における剥離工程を示す側断面図である。 円筒部材とチューブとの間、及びチューブと皮膜との間における圧力変化を示すグラフである。 図9に示すグラフであって、第1変形例に係る吸引工程を適用した場合のグラフである。 第3変形例に係る製造装置の構成を示す側断面図である。 第4変形例に係る円筒部材の構成を示す側断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(チューブ被覆ベルトの製造装置100)
まず、管状体被覆部材(管状体が被覆された部材)の一例としてのチューブ被覆ベルト(チューブが被覆されたベルト)を製造する製造装置100の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る製造装置100の構成を示す側断面図である。
本製造装置100は、図1に示されるように、円筒形状の円筒部材20と、円筒部材20の軸方向両端部に取り付けられる固定リング14、16と、固定リング14の上方側に装着される上側装着部30と、固定リング16の下方側に装着される下側装着部40と、を備えている。
(円筒部材20)
円筒部材20は、具体的には、軸方向両端部が開放された円筒状をしており、軸方向一端部から他端部にかけて内径が許容誤差範囲内で同一とされている。なお、円筒部材20は、断面形状が円形状とされた筒状であればよく、円錐部分が含まれていてもよい(後述の第4変形例、図12参照)。
この円筒部材20の内側(内周側)に対して、管状体の一例としてのチューブ13が挿入されるようになっている。具体的には、チューブ13は、その軸方向両端部が円筒部材20の軸方向両端部から突出するように、円筒部材20の内側に対して円筒部材20の軸方向に沿って挿入されるようになっている(図2参照)。また、チューブ13の軸方向両端部における円筒部材20から突出した突出部分13Aは、図1に示されるように、円筒部材20の外周面に折り返されるようになっている。
さらに、チューブ13の内側(内周側)に対して、被覆対象となる部材の一例としての皮膜10が挿入されるようになっている。具体的には、皮膜10は、芯体12の外周面に形成された状態または取付られた状態で、芯体12と共に、チューブ13の内側(内周側)に対してチューブ13(円筒部材20)の軸方向に沿って挿入されるようになっている。この皮膜10が芯体12から剥離されることで、無端ベルトとなる。
円筒部材20の軸方向両端側には、円筒部材20の周方向全周において径方向に張り出したフランジ部22、23が形成されている。フランジ部22、23には、円筒部材20の周方向全周においてその内壁に開口する溝部24、25と、溝部24、25の周方向一部で通じる吸引路26、27と、が形成されている。
この吸引路26、27には、吸引装置としての真空ポンプ29が接続されている。この真空ポンプ29を駆動することで、吸引路26、27を通じて、円筒部材20に挿入された状態のチューブ13の外周面と円筒部材20の内周面との間の空気が、円筒部材20の軸方向両端部で吸引されるようになっている。
なお、皮膜10は、例えば、樹脂材料、ゴム材料、金属材料等の素材及びこれらを積層して構成されている。
また、芯体12は、例えば、アルミニウム、鉄、銅、ステンレス又はその他の金属や合金等で成形された芯金で構成されている。
また、チューブ13は、弾性変形可能なチューブであって、例えば、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等の樹脂で形成された樹脂チューブとされている。チューブ13の内周には、皮膜10の外周面に接着するための接着層を有している。また、チューブ13の内径は、皮膜10の外径と同じ、又は、皮膜10の外径よりも小さくされている。
(固定リング14、16)
固定リング14、16は、軸中心部を軸方向に沿って貫通する貫通孔14A、16Aを有する円錐台形状とされている。チューブ13の軸方向両端部が円筒部材20の外周面に折り返された状態で、円筒部材20の軸方向端部が、固定リング14、16の貫通孔14A、16Aに対して挿入されることで、固定リング14、16が、チューブ13の軸方向両端部を円筒部材20の軸方向両端部に固定するようになっている。
なお、固定リング14、16は、フランジ部22、23に当たることで、円筒部材20の軸方向中央への移動が規制されるようになっている。
(上側装着部30)
上側装着部30は、固定リング14に対して上側から密着して、円筒部材20(チューブ13)の上側の開口20Aを閉鎖するようになっている。具体的には、上側装着部30は、軸中心部を軸方向に沿って貫通する貫通孔32Aを有する円盤状の上側装着部本体32と、上側装着部本体32の上側に設けられ貫通孔32Aの上端部を閉鎖する閉鎖部材34と、を備えている。
上側装着部本体32における貫通孔32Aの下端側部分は、下方に向けて徐々に拡径されており、この下端側部分に対して、固定リング14が嵌め込まれることで、上側装着部本体32が、固定リング14に対して上側から密着するようになっている。
閉鎖部材34の軸中央部には、皮膜10を芯体12の外周面に形成または取り付けて支持する支持部36が設けられている。支持部36は、具体的には、芯体12の軸方向一端部(上端部)を取り外し可能に支持している。なお、上側装着部本体32と閉鎖部材34との間、及び閉鎖部材34と支持部36との間は、Oリング37、38によって封止されている。
また、閉鎖部材34には、チューブ13の内周面と皮膜10の外周面との間の空間と通じる吸引路35が形成されている。この吸引路35には、吸引装置としての真空ポンプ39が接続されている。この真空ポンプ39を駆動することで、吸引路35を通じて、円筒部材20に挿入された状態のチューブ13の内周面と皮膜10の外周面との間の空気が吸引されるようになっている。
(下側装着部40)
下側装着部40は、固定リング16に対して下側から密着して、円筒部材20(チューブ13)の下側の開口20Bを閉鎖するようになっている。具体的には、下側装着部40は、軸中心部を軸方向に沿って貫通する貫通孔42Aを有する円盤状の下側装着部本体42と、下側装着部本体42の下側に設けられ貫通孔42Aの下端部を閉鎖する閉鎖部材44と、を備えている。
下側装着部本体42における貫通孔42Aの上端側部分は、上方に向けて徐々に拡径されており、この上端側部分に対して、固定リング16が嵌め込まれることで、下側装着部本体42が、固定リング16に対して下側から密着するようになっている。
このように、下側装着部40が円筒部材20(チューブ13)の下側の開口20Bを閉鎖し、前述のように、上側装着部30が円筒部材20(チューブ13)の上側の開口20Aを閉鎖することで、チューブ13の内周面と皮膜10の外周面との間の空間が閉鎖空間となる。なお、下側装着部本体42と閉鎖部材44との間は、Oリング48によって封止されている。
また、閉鎖部材44には、チューブ13の内周面と皮膜10の外周面との間の空間と通じる吸引路45が形成されている。この吸引路45には、吸引装置としての真空ポンプ39が接続されている。この真空ポンプ39を駆動することで、吸引路45を通じて、円筒部材20に挿入された状態のチューブ13の内周面と皮膜10の外周面との間の空気が吸引されるようになっている。
(チューブ被覆ベルトの製造方法)
次に、上記の製造装置100を用いたチューブ被覆ベルトの製造方法について説明する。
まず、図2に示されるように、円筒部材20の内側(内周側)に対して、チューブ13を挿入する(第1挿入工程)。具体的には、チューブ13の軸方向両端部が、円筒部材20の軸方向両端部から突出するように、チューブ13を円筒部材20の内側に対して、円筒部材20の軸方向に沿って挿入する。
次に、チューブ13の軸方向両端部における円筒部材20から突出した突出部分13Aを径方向外側に拡径してから、その突出部分13Aを円筒部材20の外周面に折り返す。
次に、固定リング14、16を円筒部材20の軸方向両端部に取り付けて、チューブ13を円筒部材20に対して固定する。これにより、円筒部材20の内周面とチューブ13の外周面との間の空間(隙間)が閉鎖空間となる。
次に、図3に示されるように、固定リング14、16が取り付けられた円筒部材20を、下側装着部40に装着する。これにより、下側装着部40が、固定リング16に対して下側から密着して、円筒部材20(チューブ13)の下側の開口20Bが閉鎖される。
次に、円筒部材20の内周面とチューブ13の外周面との間が第1負圧(図9の「P1」参照)になるように、その間の空気を吸引して、チューブ13の外周面を円筒部材20の内周面に吸着させる(吸着工程)。具体的には、真空ポンプ29を駆動することで、円筒部材20の軸方向両端部に設けられた吸引路26、27を通じて、円筒部材20の内周面とチューブ13の外周面との間の空気を吸引する。これにより、チューブ13が弾性変形しながら径方向外側に拡張されて、チューブ13の外周面が円筒部材20の内周面に吸着される。
次に、図4に示されるように、上記吸着工程における吸引(真空ポンプ29の駆動)を維持した状態で、芯体12を支持部36で支持した状態の上側装着部30を降下させる。これにより、芯体12及び皮膜10が、外周面が円筒部材20の内周面に吸着した状態のチューブ13(円筒部材20)の内部に挿入される(第2挿入工程)と共に、上側装着部30が、固定リング14に対して上側から密着して、円筒部材20(チューブ13)の上側の開口20Aが閉鎖される。
円筒部材20に取り付けられた固定リング14、16対して、上側装着部30及び下側装着部40が密着することにより、図5に示されるように、チューブ13の内周面と皮膜10の外周面との間の空間が閉鎖空間となる。
次に、上記吸着工程における吸引(真空ポンプ29を駆動)を維持した状態で、円筒部材20の両端側からチューブ13と皮膜10との間が、絶対値が第1負圧以下の第2負圧(図9の「P2」参照)になるように、その間の空気を吸引する(吸引工程)。具体的には、真空ポンプ39を駆動することで、上側装着部30の吸引路35及び下側装着部40の吸引路45を通じて、チューブ13と皮膜10との間の空気を吸引する。従って、当該吸引工程では、チューブ13の内周側と、チューブ13の外周側とで、吸引が行われている状態となる(図9参照)。そして、当該チューブ13の内周側及び外周側における吸引は、予め定められた時間T1、行われる(図9参照)。予め定められた時間T1は、例えば、20〜30秒とされる。
なお、第1負圧(図9の「P1」参照)及び第2負圧(図9の「P2」参照)は、いずれも、絶対値が−90kPa以上の負圧となるように設定されている。また、前述のように、第2負圧は、絶対値が第1負圧以下の負圧になるように設定されている。したがって、第1負圧が、例えば−95kPaであれば、第2負圧は、絶対値が−90kPa以上−95kPa以下の範囲の負圧に設定される。なお、第1負圧と、第2負圧との圧力差によっては、吸引工程において、チューブ13の一部が、皮膜10に対して被覆される場合がある。
次に、図6に示されるように、吸引工程における吸引(真空ポンプ39を駆動)を維持した状態で、吸着工程における吸引(真空ポンプ29を駆動)を停止して、皮膜10に対してチューブ13を被覆させる(被覆工程)。具体的には、吸引工程における吸引(真空ポンプ39を駆動)を維持した状態で、吸着工程における吸引(真空ポンプ29を駆動)を停止し、円筒部材20の内周面とチューブ13の外周面との間の空間が大気開放される。これにより、チューブ13の弾性力(弾性復帰)によって、チューブ13の内径が縮径され、チューブ13の内周の接着層が皮膜10の外周面に接着されることで、皮膜10に対してチューブ13が被覆される。
なお、吸引工程における吸引(真空ポンプ39を駆動)は、予め定められた時間T2、行われた後、停止する(図9参照)。予め定められた時間T2は、例えば、20〜30秒とされる。予め定められた時間T2は、前述の予め定められた時間T1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
次に、図7に示されるように、チューブ13が被覆された皮膜10及び芯体12を円筒部材20から取り出す(取出工程)。具体的には、芯体12を保持した状態の上側装着部30を上昇させることで、チューブ13が被覆された皮膜10及び芯体12が円筒部材20の上側の開口20Aから取り出される。なお、前記した取出工程は、以下のように構成しても良い。すなわち、真空ポンプ29および39を停止した後の図6に示される状態において、まず支持部36による芯体12の軸方向上端部の支持(把持)を解除する。その後、上側装着部30を上昇させる。次に、内部に芯体12がある円筒部材20を下側装着部40から取り外す。このとき、芯体12の外周面に支持された皮膜10の外周面にはチューブ13の内周の接着層が接着していると共に、チューブ13の軸方向両端部は固定リング14および16により円筒部材20の軸方向両端部に取り付けられている。次に、円筒部材20の軸方向両端部から固定リング14および16を取り外し、チューブ13が被覆された皮膜10及び芯体12を円筒部材20から取り出す(取出工程)。その後、必要に応じて、チューブ13が被覆された皮膜10及び芯体12をオーブン等で加熱し、チューブ13と皮膜10をより強固に接着する。
次に、図8に示されるように、円筒部材20から取り出した芯体12から皮膜10を剥離する(剥離工程)。そして、チューブ13が被覆された皮膜10の軸方向両端部の不要部分を切断し(二点鎖線C参照)、チューブ被覆ベルトが得られる。以上のように、チューブ被覆ベルトが製造される。なお、チューブ被覆ベルトは、例えば、チューブが離型層として被覆された、電子写真式の画像形成装置における定着ベルトとして用いられる。
このように、本製造方法では、チューブ13と皮膜10との間の空気を吸引した後、円筒部材20の内周面とチューブ13の外周面との間に対する吸引を停止して、皮膜10に対してチューブ13を被覆させる。このため、チューブ13と皮膜10との間の空気を吸引しない製造方法の場合に比べ、皮膜10とチューブ13との間に残留する空気の量が低減される。
また、本製造方法では、チューブ13と皮膜10との間の圧力(第2負圧)は、絶対値が、円筒部材20とチューブ13との間の圧力(第1負圧)以下であるので、チューブ13と皮膜10との間に残留する空気が効果的に低減される。すなわち、チューブ13と皮膜10との間の圧力(第2負圧)の絶対値が、第1負圧よりも大きい比較例の場合では、チューブ13をその外周側へ引きつける吸引力よりも、チューブ13の内周側へ引きつける吸引力が強まり、チューブ13と皮膜10との間に大量の空気が存在する状態で、チューブ13が皮膜10に接着されてしまうおそれがある。しかし、本製造方法では、それが回避される。なお、チューブ13と皮膜10との間が閉じてしまうことを抑制する観点から、第1負圧と第2負圧とが同じ圧力である場合よりも、第2負圧は、絶対値が第1負圧未満であることが望ましい。
以上のように、本実施形態の製造方法では、皮膜10とチューブ13との間に残留する空気の量が低減されるので、皮膜10とチューブ13との間に残留する空気を抜くための作業時間が、短時間となる。例えば、当該作業時間が、従来、10時間以上かかっていたものが、例えば、1〜4時間に短縮される。なお、皮膜10とチューブ13との間に残留する空気を抜くための作業は、チューブ被覆ベルトを放置することで行われる。
(第1変形例)
前述の吸引工程では、最短時間で第2負圧になるようにチューブ13と皮膜10との間を吸引していたが、図10に示されるように、第2負圧になるまで徐々に(段階的に)チューブ13と皮膜10との間を吸引してもよい。具体的には、真空ポンプ39の出力を最大出力よりも下げて駆動を開始することで、第2負圧になるまで徐々にチューブ13と皮膜10との間を吸引するようになっている。また、別の方法としては、真空ポンプの出力を最大出力にし、吸引路35と真空ポンプ39の間を接続する配管に調整弁を設け、当該調整弁により第2負圧になるまで徐々にチューブ13と皮膜10との間を吸引しても良い。これにより、チューブ13と皮膜10との間の空間に対する吸引を開始してから、第2負圧に到達するまでの時間は、円筒部材20とチューブ13との間の空間に対する吸引を開始してから第1負圧に到達までの時間よりも、長くなっている。
このように、第2負圧になるまで徐々にチューブ13と皮膜10との間を吸引することで、チューブ13と皮膜10との間に残留する空気が効果的に低減される。
(第2変形例)
前述の被覆工程では、吸着工程における吸引(真空ポンプ29を駆動)を単に停止していたが、真空ポンプ29の駆動力を徐々に(段階的に)弱めつつ、真空ポンプ29の駆動を停止することで、円筒部材20の内周面とチューブ13の外周面との間の圧力を第1負圧から徐々に大気圧に近づけるようにしてもよい。
このように、真空ポンプ29の駆動力を徐々に(段階的に)弱めつつ、真空ポンプ29の駆動を停止することで、チューブ13と皮膜10との間に残留する空気が効果的に低減される。
(第3変形例)
上記の製造装置100では、円筒部材20とチューブ13との間の空気を吸引するための吸引路が、円筒部材20の軸方向両端部に設けられていたが、第3変形例に係る製造装置300では、図11に示されるように、円筒部材20とチューブ13との間を吸引するための吸引路が、円筒部材20の軸方向両端部に加えて、軸方向中央部にも設けられている。
具体的には、図11に示されるように、円筒部材20の軸方向中央部には、円筒部材20の周方向全周において径方向に張り出したフランジ部80が形成されている。フランジ部80には、円筒部材20の周方向全周においてその内壁に開口する溝部82と、溝部82の周方向一部で通じる吸引路84と、が形成されている。この吸引路84には、吸引路84を大気に開放する大気開放弁88と、吸引路84を開閉可能な開閉弁86と、が設けられている。
また、吸引路84には、開閉弁86を介して吸引装置としての真空ポンプ29が接続されている。大気開放弁88と閉じると共に開閉弁86を開いた状態において、この真空ポンプ29を駆動することで、吸引路84を通じて、円筒部材20に挿入された状態のチューブ13の外周面と円筒部材20の内周面との間が、円筒部材20の軸方向中央部で吸引されるようになっている。なお、他の構成は、製造装置100と同様であるので説明を省略する。
第3変形例に係る製造装置300を用いた製造方法では、吸着工程において、真空ポンプ29を駆動することで、円筒部材20の軸方向両端部に設けられた吸引路26、27及び、円筒部材20の軸方向中央部に設けられた吸引路84を通じて、円筒部材20の内周面とチューブ13の外周面との間の空気を吸引する。なお、このとき、大気開放弁88と閉じると共に開閉弁86を開いた状態となっている。
被覆工程においては、吸引工程における吸引(真空ポンプ39を駆動)を維持した状態で、開閉弁86を閉じると共に大気開放弁88を開放することで、円筒部材20の軸方向中央部での吸引を停止してから、真空ポンプ29の駆動を停止することで、円筒部材20の軸方向両端部での吸引を停止する。
これにより、チューブ13は、軸方向中央部で皮膜10に接着されてから、軸方向両端部で接着される。このため、チューブ13と皮膜10との間における軸方向中央部で残留する空気が効果的に低減される。
(第4変形例)
前述の製造装置100では、円筒部材20は、軸方向一端部から他端部にかけて内径が許容誤差範囲内で同一とされていたが、例えば、図12に示されるように、軸方向中央部の内径が、軸方向両端部の内径よりも小さくされている構成であってもよい。これにより、軸方向中央部において円筒部材20と皮膜10との空間が狭くなるため、軸方向中央部に存在する空気が、軸方向両端部に存在する空気に比べて少なくなる。この構成によれば、チューブ13と皮膜10との間における軸方向中央部で残留する空気が効果的に低減される。
(第5変形例)
前述では、被覆対象となる部材の一例として、無端ベルトの素材である皮膜10が用いられていたが、これに限られるものではない。被覆対象となる部材としては、例えば、皮膜10と芯体12とで構成された定着ロール等のロールであってもよい。なお、この場合では、前述の剥離工程は、不要となり、チューブ13が被覆された皮膜10及び芯体12を円筒部材20から取り出す(取出工程)ことにより、チューブ被覆ロール(チューブが被覆されたロール)が得られる。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、前記した第1実施形態においては、上側装着部本体32と閉鎖部材34が一体的に動作する場合を示したが、別々に動作しても良い。つまり、図4に示した状態において、固定リング14、16が取り付けられた円筒部材20は、まず、下側装着部40と、上側装着部本体32のみとで挟持して固定しても良い。この場合、その後、円筒部材20の内周面とチューブ13の外周面との間が第1負圧(図9の「P1」参照)になるように、その間の空気を吸引して、チューブ13の外周面を円筒部材20の内周面に吸着させる(吸着工程)。そして、皮膜10付きの芯体12を支持(把持)する支持部36が設けられた閉鎖部材34を、上側装着部本体32の貫通孔に挿入して図5に示す状態にしても良い。また、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成しても良い。
10 皮膜(被覆対象となる部材の一例)
13 チューブ(管状体の一例)
20 円筒部材

Claims (4)

  1. 円筒部材の内側に管状体を挿入する第1挿入工程と、
    前記円筒部材と前記管状体との間が第1負圧になるように吸引して、前記管状体の外周面を前記円筒部材の内周面に吸着させる吸着工程と、
    前記吸着工程における吸引を維持した状態で、被覆対象となる部材を前記管状体の内側に挿入する第2挿入工程と、
    前記吸着工程における吸引を維持した状態で、前記円筒部材の両端側から前記管状体と前記部材との間が、絶対値が前記第1負圧以下の第2負圧になるように吸引する吸引工程と、
    前記吸引工程における吸引を維持した状態で、前記吸着工程における吸引を停止して、前記部材に前記管状体を被覆させる被覆工程と、
    前記管状体が被覆された前記部材を前記円筒部材から取り出す取出工程と、
    を有する管状体被覆部材の製造方法。
  2. 前記吸引工程は、前記第2負圧になるまで徐々に前記管状体と前記部材との間を吸引する請求項1に記載の管状体被覆部材の製造方法。
  3. 前記吸着工程は、前記円筒部材と前記管状体との間が前記第1負圧になるように、前記円筒部材の軸方向中央部及び軸方向両端部において吸引し、
    前記被覆工程は、前記吸着工程における前記円筒部材の軸方向中央部での吸引を停止してから、前記円筒部材の軸方向両端部での吸引を停止し、前記部材に前記管状体を被覆させる請求項1又は2に記載の管状体被覆部材の製造方法。
  4. 前記第2挿入工程は、皮膜で構成された前記部材及び当該部材が外周に形成された芯体を、前記管状体の内側に挿入し、
    前記取出工程は、前記管状体が被覆された前記部材と前記芯体とを前記円筒部材から取り出し、
    さらに、前記円筒部材から取り出した芯体から前記部材を剥離する剥離工程を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の管状体被覆部材の製造方法。
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