JP2015227910A - ローラ、定着ローラ、定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望のツヅミ形状となったローラを提供する。【解決手段】加圧ローラ100(ローラ)において、ツヅミ形状を有する弾性層102と、その外周面を両端の所定範囲を残して被覆するとともに、その外周面に接着剤104によって貼付される離型層103と、を備え、弾性層102の外周面における、離型層103に被覆され、かつ離型層103の両端近傍となる位置に、離型層103が貼付されるときに離型層103によって押された接着剤104が入り込む溝106が周方向に形成されていることを特徴とする。【選択図】図8
Description
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター、あるいは複合機等の画像形成装置に搭載されるローラ、さらに、そのようなローラを搭載した定着装置及び画像形成装置に関する。
従来、複写機、ファクシミリ、プリンター、あるいは複合機等の画像形成装置には各種のローラが搭載されている。例えば、シート状の記録媒体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に定着させる定着装置は、互いに圧接して相互間にニップ部を形成しつつ回転する2つの回転体を有している。定着装置は、ニップ部に記録媒体を受け入れて挟持搬送しつつ熱と圧力とによってトナー像を記録媒体に定着させる。定着装置における上記の回転体としてローラが搭載されることがある。
定着装置に搭載されるローラは、省エネのため定着時の熱を逃さないよう、高い断熱性が要求され、またニップ部の確保のため、硬度が高すぎてはいけない。これらの要求を満足するために、ローラには次のような弾性層が設けられていることが多い。弾性層の一例として、例えば、液状シリコーンゴム中の分散した水を気化することによって得られる水発泡ゴムが挙げられる。もしくは、ミラブルシリコーンゴムに揮発性の高い樹脂ビーズを混入し、その発泡によって得られる化学発泡ゴムで形成されたものが挙げられる。
このような定着装置では、2つの回転体うち一方の回転体として、モータ等によって回転駆動される駆動部材として上記のローラを採用し、他方を駆動部材に連れ回りする従動部材としていることが多い。このとき、記録媒体の通過不良を防止するため、駆動部材としてのローラに、両端部の外径が中央部より大きいツヅミ形状のローラが用いられることがある。
また、このようなローラの表面にはトナーや紙粉等の付着を防ぐために、上記の弾性層の外周面が離型性の高い離型層によって被覆され、ローラの外周面の表面摩擦係数が低くなっていることが多い。この場合、従動部材を連れ回りさせるための駆動力が弱くなりがちである。特に通紙時にはニップ部に記録媒体が挿入されて、ニップ部において大部分が駆動部材としてのローラと従動部材とが接触せず、両者間の接触は両端部のみとなり摩擦力が減少する。その結果、従動部材が駆動部材としてのローラに対して遅れて回転してしまうスリップ現象が発生し、画像品質を劣化させてしまうことがある。
このようなスリップ現象を防止する手法の一例として、駆動部材としてのローラの両端の所定範囲に、表面の摩擦係数が離型層の表面の摩擦係数よりも大きい次のようなグリップ部を設けることが挙げられる。例えば、上記のように発泡ゴムで形成されている弾性層の両端を離型層から露出させてグリップ部とすることが挙げられる。また、そのように露出させた弾性層上に、さらにゴム等の弾性材料を塗布してグリップ部とすることが挙げられる。
このようなローラを製造するに当たっては、上記の離型層が例えば次のような工程を経て形成される。まず、弾性層の外周面に接着剤が塗布される。その際、弾性層の両端部には、グリップ部の形成のため、所定範囲にわたってマスキングが施される。弾性層への接着剤の塗布方法としては、従来、ノズルを外周面に沿って移動させながら接着剤を吹き付けるダイコートや、接着剤の漕に弾性層を漬けてから引き上げるディッピングによる塗布が考えられる。ここで、駆動部材としてのローラの形状を上述したツヅミ形状とするため、まず、弾性層がツヅミ形状に成形される。このような形状の弾性層の外周面に、ダイコートで接着剤膜厚を均一に塗布すること困難であり、接着剤の塗布はディッピングで行われることが多い。接着剤の塗布後、マスキングに使われたマスク部材が除去されて、離型材料で形成されたチューブを被せること等により離型層が形成される。
しかしながら、このような工程では、接着剤を塗布する際にマスク部材と弾性層に段差が生じ、マスク部材が除去された後に、接着剤の塗布領域におおいて、上記の段差に相当する端縁に接着剤の液溜まりが生じることがある。このような液溜まりによって接着剤が盛り上がった状態でチューブを被せて離型層を形成すると、せっかく弾性層をツヅミ形状に形成しても、完成したローラの外形が、特に離型層の端縁近傍でツヅミ形状から崩れてしまう恐れがある。そして、このように崩れた形状のローラを、定着装置における駆動部材としてのローラに用いると、記録媒体の通過不良が起き易くなることがある。
従来、このような接着剤の盛り上がりを軽減する手法として、次のような手法が知られている。例えば、マスク部材を、接着剤の塗布範囲側の端縁に向かう程薄くしたテーパー形状にして、マスク部材と弾性層との段差を小さくする手法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、マスク部材を除去した後、上記のように盛り上がっている部分の余分な接着剤を除去する手法が提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4参照。)。
しかしながら、マスク部材と弾性層との段差を小さくする手法では、接着剤の盛り上がりが軽減されるものの、所望のツヅミ形状のローラを得るには、その軽減の程度が十分ではないことがある。また、余分な接着剤を除去する手法では、接着剤が却って薄くなり過ぎ、その結果、弾性層と離型層との接着強度が低下することがある。このため、接着剤の盛り上がりが過不足なく抑えられて所望のツヅミ形状となったローラが望まれている。
そこで、本発明は、所望のツヅミ形状となったローラを提供することを課題とする。
上述した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、互いに圧接して相互間にニップ部を形成しつつ回転し、シート状の記録媒体を前記ニップ部に受け入れて挟持搬送する2つの回転体のうち、少なくとも一方の回転体として利用されるローラであって、丸棒状の芯材と、前記芯材を中心として形成された略円柱状の層であって、両端の外径が中央の外径よりも大きいツヅミ形状を有する弾性層と、前記弾性層の外周面を、前記弾性層の両端の所定範囲を残して被覆するとともに、前記弾性層の外周面に接着剤によって貼付される離型層と、前記弾性層における前記所定範囲、あるいは該所定範囲に塗付された弾性材料、からなり表面の摩擦係数が前記離型層の表面の摩擦係数よりも大きいグリップ部と、を備え、前記弾性層の外周面における、前記離型層に被覆され、かつ該離型層の両端近傍となる位置に、前記離型層が貼付されるときに該離型層によって押された前記接着剤が入り込む溝が周方向に形成されていることを特徴とするローラとなっている。
請求項1に記載の発明によれば、弾性層の外周面における、離型層に被覆され、かつ離型層の両端近傍となる位置、即ち、接着剤の塗布範囲における両端近傍に溝が周方向に形成されている。そして、離型層が貼付されるときには、この離型層によって押された接着剤が、その溝に入り込む。このため、この接着剤の塗布時に、この両端近傍で接着剤の液溜まりが形成されても、離型層が貼付されるときに、その液溜まりとなった余分な接着剤が離型層に押されて溝に入り込むことで、液溜まりに起因する接着剤の盛り上がりが抑えられる。その結果、弾性層に離型層が被せられたローラの外形を、弾性層が有するツヅミ形状に沿った所望のツヅミ形状とすることができる。
(画像形成装置の実施形態)
以下、本発明の第1〜第3の3つの実施形態について図面を参照しながら説明する。まず、これら3つの実施形態において共通となる、画像形成装置の基本構成について説明する。
以下、本発明の第1〜第3の3つの実施形態について図面を参照しながら説明する。まず、これら3つの実施形態において共通となる、画像形成装置の基本構成について説明する。
図1は、本発明の3つの実施形態において共通となる、画像形成装置の基本構成を示す図である。図2は、図1の画像形成装置が備えるプロセスカートリッジの概略構成図である。
画像形成装置1は、シート状の記録媒体Sに、トナー像を形成して定着させる複写機、プリンター、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機などとして用いられるものである。なお、ここでは、タンデム方式のフルカラー画像形成装置について説明するが、例えば4サイクル式のフルカラー画像形成装置等であってもよい。あるいは、画像形成装置は、モノクロ画像形成装置等であってもよい。本発明にいう画像形成装置は、記録媒体Sの表面にトナー像を形成する像形成装置と、像形成装置によって記録媒体Sに形成されたトナー像を記録媒体Sに定着させる定着装置と、を少なくとも備えたものであればよい。
図1に示されている画像形成装置1は、レーザ光Lを照射する露光装置3と、レーザ光Lによって静電潜像が形成され且つその静電潜像からトナー像を形成するプロセスユニット5と、を備えている。また、画像形成装置1は、プロセスユニット5からトナー像が転写される中間転写ユニット7と、その中間転写ユニット7からトナー像を記録媒体Sに転写する二次転写部8と、を備えている。そして、画像形成装置1は、二次転写部8によって転写されたトナー像を記録媒体Sに定着させる定着装置9を備えている。さらに、画像形成装置1は、トナー像が定着された記録媒体Sを一時的に保持するストックトレイ11と、複数枚の記録媒体Sを収容する給紙トレイ13と、排出ローラ41と、トナーボトルを収容するためのボトル収容部43と、を備えている。排出ローラ41は、定着後の記録媒体Sを、ストックトレイ11へと排出するものである。露光装置3、プロセスユニット5、中間転写ユニット7、及び二次転写部8を合わせたものが、本発明にいう像形成装置の一例に相当する。また、定着装置9が、本発明にいう定着装置の一実施形態に相当する。
露光装置3は、後述する帯電装置17によって帯電された感光体ドラム15の表面に、レーザ光Lを照射して画像データに応じた静電潜像を形成するものである。露光装置3は、レーザ光Lを放射する半導体レーザからなる光源と、レーザ光Lを主走査方向に偏向させる光偏向器と、偏向されたレーザ光Lを被走査面としての感光体ドラム15の表面に向けて集光する光走査光学系と、を備えている。
プロセスユニット5は、感光体ドラム15の表面を帯電させるプロセス、感光体ドラム15の表面の静電潜像を現像してトナー像を形成するプロセス、感光体ドラム15の表面の転写残トナーを除去するプロセス、を順次繰り返して行うものである。
プロセスユニット5は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、それぞれの色に対応する部材には、「Y」、「M」、「C」、「K」を付す。)のそれぞれのトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kを備えている。
プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kのそれぞれは、画像形成装置1の本体に対して着脱可能に構成されており、寿命到達時や消耗時に、これらに該当するプロセスカートリッジを交換できるようになっている。
プロセスカートリッジ10Yは、図2に示すように、露光装置3から照射されたレーザ光Lによって静電潜像が形成される感光体ドラム15Yと、前記感光体ドラム15Yを帯電させる帯電装置17Yと、を備えている。また、プロセスカートリッジ10Yは、前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置19Yと、前記感光体ドラム15Yの表面をクリーニングするクリーニング装置21Yと、を備えている。プロセスカートリッジ10Yには、カラー画像の色分解成分に対応するイエローのトナーが収容されている。
プロセスカートリッジ10M、10C、10Kは、前述のプロセスカートリッジ10Yと同様の構成を備えている。プロセスカートリッジ10Mには、カラー画像の色分解成分に対応するマゼンタのトナーが収容されている。プロセスカートリッジ10Cには、カラー画像の色分解成分に対応するシアンのトナーが収容されている。プロセスカートリッジ10Kには、カラー画像の色分解成分に対応するブラックのトナーが収容されている。
感光体ドラム15は、円筒形状に形成されたアルミニウム素管からなり、該アルミニウム素管の外周面には、有機感光体層が設けられている。感光体ドラム15は、画像形成信号に対応して走査されたレーザ光Lによって前記有機感光体層に静電潜像が形成され、後述する現像装置19のトナーによって未定着画像としてのトナー像が形成される。
帯電装置17は、帯電バイアスを印加することによって感光体ドラム15の表面を所望の極性および所望の電位に一様に帯電させる帯電部材を備えている。帯電部材としては、例えば、弾性体からなる帯電ローラや、ワイヤ電極とグリッド電極とを有するスコロトロン帯電器などを用いることができる。
現像装置19は、感光体ドラム15の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像を行うものである。現像装置19は、トナー担持体としての現像ローラを備えている。現像ローラは、磁界発生手段としてのマグネットローラが内部に設けられている。現像ローラは、表面にトナーを担持しながら回転することによって、前記トナーを感光体ドラム15と対向する現像領域へ搬送する。
現像ローラは、現像バイアス電源から現像バイアスが印加されている。このため、前記現像領域において、現像ローラ表面の電位と感光体ドラム15の表面の静電潜像部分における電位との間に電位差が発生し、この電位差によって形成される現像電界の作用を受けて、トナーが静電潜像部分に付着する。これにより、感光体ドラム15上の静電潜像が未定着画像としてのトナー像になる。なお、現像装置19としては、このような構成に限らず、公知のものを利用することができる。
クリーニング装置21は、後述する中間転写ユニット7に転写されずに感光体ドラム15の表面に残留した転写残トナーを前記感光体ドラム15の表面から除去するものである。クリーニング装置21は、感光体ドラム15の表面上の転写残トナーを掻き取って除去するブレード部材を備えている。
ブレード部材は、ポリウレタン樹脂などの合成樹脂で形成されており、クリーニング装置21の金属製支持体に貼り付けられている。ブレード部材は、感光体ドラム15の回転方向に対してカウンタ方向とされ、前記感光体ドラム15の表面に接触している。ブレード部材は、転写残トナーの他に、記録媒体Sの紙粉、帯電装置17によって感光体ドラム15を帯電した際の放電生成物、トナーに添加されている添加剤、トナーに含まれる不純物などを、感光体ドラム15の表面から除去する。
中間転写ユニット7は、感光体ドラム15の表面のトナー像を記録媒体Sの表面に転写するものである。中間転写ユニット7は、無端状の中間転写ベルト27と、前記中間転写ベルト27が張架され且つ該中間転写ベルト27を周回させるクリーニングバックアップローラ25および二次転写バックアップローラ12と、を備えている。また、中間転写ユニット7は、各色に対応する複数の感光体ドラム15のそれぞれに対向するとともに前記中間転写ベルト27を前記複数の感光体ドラム15のそれぞれに押し当てる複数の一次転写ローラ29Y、29M、29C、29Kを備えている。また、中間転写ユニット7は、ベルトクリーニング装置33を備えている。
中間転写ベルト27は、テンションローラ35によって所定の張力に保持された状態で、図面上の反時計回りに周回される。中間転写ベルト27は、例えば、フッ化ビニリデン樹脂、四フッ化エチレン−エチレン共重合体樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂などが単層または複数層で構成され、カーボンブラック等の導電性材料が分散されて構成されている。
一次転写ローラ29Y、29M、29C、29Kは、カーボンブラック等の導電性材料を含み、半導電性とされている。一次転写ローラ29Y、29M、29C、29Kは、トナーの電荷の極性とは逆の極性でバイアスが印加されている。このため、感光体ドラム15の表面から中間転写ベルト27側にトナーを引き寄せて該中間転写ベルト27にトナー像を一次転写する。
二次転写部8は、前記中間転写ベルト27に記録媒体Sを押し当てる二次転写ローラ31を備えている。二次転写ローラ31は、二次転写バックアップローラ12に対向して設けられている。
二次転写ローラ31は、一次転写ローラ29Y、29M、29C、29Kと同様に、カーボンブラック等の導電性材料を含み、半導電性とされており、トナーの電荷の極性とは逆の極性でバイアスが印加されている。このため、中間転写ベルト27の表面から記録媒体S側にトナーを引き寄せて該記録媒体Sにトナー像を二次転写する。
ベルトクリーニング装置33は、中間転写ベルト27に当接するウレタンゴムなどの弾性体で構成されたクリーニングブレードを備えている。クリーニングブレードは、揺動可能なブレードホルダに着脱可能に保持されている。クリーニングブレードは、中間転写ベルト27の周回方向に対してカウンタ方向で前記中間転写ベルト27に接触し、中間転写ベルト27の表面の転写残トナーを堰き止めて除去する。
定着装置9は、記録媒体S上の未定着トナー像を加熱および加圧して、記録媒体Sにそのトナー像を定着させるものである。定着装置9は、定着ベルトを有する加熱機構部91と、定着ベルトと圧接して該定着ベルトを回転駆動する加圧ローラ92と、を備えている。この定着装置9については、後で詳細に説明する。
給紙トレイ13は、画像形成装置1の下部に設けられている。給紙トレイ13には、用紙などの記録媒体Sが複数枚収容されている。記録媒体Sは、給紙ローラ37によって一枚毎に給紙トレイ13から引き出されて、画像形成装置1内に形成された記録媒体搬送経路Rを搬送される。
ボトル収容部43は、画像形成装置1の上部に設けられている。ボトル収容部43には、トナーボトル45Y、45M、45C、45Kが収容されている。トナーボトル45Yには、カラー画像の色分解成分に対応するイエローのトナーが充填される。トナーボトル45Mには、カラー画像の色分解成分に対応するマゼンタのトナーが充填される。トナーボトル45Cには、カラー画像の色分解成分に対応するシアンのトナーが充填される。トナーボトル45Kには、カラー画像の色分解成分に対応するブラックのトナーが充填される。
各トナーボトル45Y、45M、45C、45K内の各色のトナーは、それぞれ図示しないトナー供給送置によって、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kのそれぞれの現像装置19に適宜供給される。各トナーボトル45Y、45M、45C、45Kは、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kとは独立して画像形成装置1に対して着脱可能に構成されている。
次に、上述のように構成された画像形成装置1の基本的動作について説明する。
画像形成装置1において画像形成動作が開始されると、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kのそれぞれの感光体ドラム15が回転駆動される。そして、各感光体ドラム15の表面がそれぞれの帯電装置17によって所定の極性に一様に帯電される。
次いで、帯電された各感光体ドラム15の表面に、露光装置3からレーザ光Lがそれぞれ照射されて、各感光体ドラム15の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体ドラム15への露光に使われる画像情報は、所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの色情報に分解した単色の画像情報とされる。
次いで、各感光体ドラム15の表面の静電潜像に、各現像装置19によってトナーが供給され、静電潜像からトナー像が形成される。また、各一次転写ローラ29Y、29M、29C、29Kに、トナーの帯電極性と逆極性のバイアスが印加される。これにより、各一次転写ローラ29Y、29M、29C、29Kと各感光体ドラム15との間で転写電界が形成される。そして、各感光体ドラム15に形成された各所のトナー像が、前記転写電界によって、図中の反時計回りに周回する中間転写ベルト27上に順次重ね合わされて転写される。このとき、中間転写ベルト27上にフルカラーのトナー像が担持される。
次いで、トナー像が転写された後の各感光体ドラム15の表面に残留する転写残トナーは、各クリーニング装置21によって各感光体ドラム15の表面から除去される。さらに、各感光体ドラム15の表面は、図示しない除電装置によって除電作用を受けて、その表面電位が初期化されて次の画像形成に備えられる。
また、給紙ローラ37が不図示の駆動装置によって回転され、給紙トレイ13から一枚の記録媒体Sが記録媒体搬送経路Rに送り出される。記録媒体搬送経路Rに送り出された記媒体Sは、一対のレジストローラ39によってタイミングが計られて、二次転写ローラ31とこれに対向する二次転写バックアップローラ12との間に送られる。このとき、二次転写ローラ31には、中間転写ベルト27上のトナー像のトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより転写電界が形成される。そして、この転写電界によって、中間転写ベルト27上のトナー像が記録媒体S上に一括して転写される。また、トナー像の転写後の中間転写ベルト27の表面に残留する転写残トナーは、ベルトクリーニング装置33によって除去される。
次いで、トナー像が転写された記録媒体Sは、定着装置9へと搬送され、加熱機構部91の定着ベルトと加圧ローラ92との相互間のニップ部において記録媒体Sに熱と圧力とが加えられることによってトナー像が記録媒体Sに定着される。そして、ニップ部を通過した記録媒体Sは、その後、排出ローラ41によってストックトレイ11へと排出される。
このような画像形成装置1の基本的動作は、記録媒体S上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作である。このような動作以外にも、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kのいずれか一つを使用して単色画像を形成したり、2台または3台のプロセスカートリッジを用いて、二色または三色の画像を形成したりしてもよい。
(定着装置の実施形態)
次に、定着装置9の詳細な構造について、図3及び図4を参照して説明する。
次に、定着装置9の詳細な構造について、図3及び図4を参照して説明する。
図3は、本発明の一実施形態の定着装置の概略構成図であり、図4は、図3に示されている定着装置の模式的な外観斜視図である。
定着装置9は、図3及び図4に示すように、加熱機構部91と、加圧ローラ92と、を備えている。
加熱機構部91は、定着ベルト91Aと、保持部材91Bと、宛て部材91Cと、熱源91Dと、フランジ91Eと、潤滑オイル供給部材91Fと、を備えている。定着ベルト91Aは、無端ベルトからなる。保持部材91Bは、定着ベルト91Aの内側に配置され、定着ベルト91Aを循環移動可能に保持している。宛て部材91Cは、保持部材91Bにおける加圧ローラ92に対向する箇所に配置されている。この宛て部材91Cは、回転中の定着ベルト91Aの内面を擦りつつその定着ベルト91Aを他方の回転体としての加圧ローラ92へと宛がう。これにより定着ベルト91Aと加圧ローラ92との相互間にニップ部Nが形成される。熱源91Dは、例えば、ハロゲンヒータ、セラミックヒータ、あるいはカーボンヒータ等のヒータで構成され、定着ベルト91Aの移動軌跡内側に配置されている。フランジ91Eは、保持部材91Bの両端に一対取り付けられている。定着ベルト91Aは、これら一対のフランジ91Eによって略円筒型に整形されるとともに、その循環移動がガイドされる。潤滑オイル供給部材91Fは、定着ベルト91Aの内面に潤滑剤としての潤滑オイルを塗布する。これにより、定着ベルト91Aの内面と宛て部材91Cとの間に潤滑剤として潤滑オイルが供給される。この潤滑オイルにより、宛て部材91Cと定着ベルト91Aの内面との摩擦抵抗が低減される。
尚、本実施形態では、定着ベルト91Aが両端に配置されるフランジ91Eによって略円筒型に整形されるとともに循環移動がガイドされる形態となっている。しかしながら、定着ベルトの保持機構はこの形態に限るものではなく、例えば定着ベルトが複数の張架ローラに、楕円筒型等といった円筒型以外の形状に掛け渡されて循環移動する形態であってもよい。
加圧ローラ92は、丸棒状で金属製の芯材の表面に弾性層としてシリコーンゴム層を積層した構成とされ、表層部には離型層としてPFAまたはPTFE等のフッ素系樹脂層が設けられている。また、加圧ローラ92は、その軸が定着ベルト91Aの幅方向(図3の手前−奥方向)と平行になるように配置されている。加圧ローラ92は、図示しない駆動モータによって回転駆動される。さらに、加圧ローラ92は、図示しないスプリングなどの弾性体によって、宛て部材91C側(図3において左方向)に向け押圧されている。この加圧ローラ92については、後で別図を参照して詳細に説明する。
定着ベルト91Aと加圧ローラ92とが、本発明にいう2つの回転体の一例に相当し、加圧ローラ92が、本発明にいうローラの一例に相当する。また、この加圧ローラ92は、本発明にいう定着ローラの一実施形態にも相当している。
定着装置9では、ニップ部Nにおいて加圧ローラ92が定着ベルト91Aに押しつけられ押圧されている。そのため、加圧ローラ92が宛て部材91C側に押圧された状態で回転駆動されると、該定着ベルト91Aが連動して循環移動される。これにより、定着ベルト91Aにおける熱源91Dにより加熱された箇所を順次ニップ部Nに移動させることが可能となる。そして、定着ベルト91Aの循環移動及び加圧ローラ92の回転により、ニップ部Nに進入してくる記録媒体Sが、ニップ部Nにおいて定着ベルト91Aと加圧ローラ92とで挟持搬送されながら加熱及び加圧されてトナー像Tが記録媒体Sに定着される。ニップ部Nを通過した記録媒体Sは、定着装置9の下流に搬送されていく。
(加圧ローラ)
次に、図3及び図4の定着装置9に、加圧ローラ92として搭載される第1実施形態の加圧ローラについて説明する。以下、この第1実施形態の加圧ローラには符号として「100」を付して説明を行う。
次に、図3及び図4の定着装置9に、加圧ローラ92として搭載される第1実施形態の加圧ローラについて説明する。以下、この第1実施形態の加圧ローラには符号として「100」を付して説明を行う。
図5は、第1実施形態の加圧ローラ(ローラ)の外観斜視図であり、図6は、加圧ローラの中心軸に直交する断面を表す断面図である。
加圧ローラ100は、図5及び図6に示されているように、丸棒状の芯材101、弾性層102、及び離型層103を有している。弾性層102は、芯材101を中心として形成された発泡体からなる略円柱状の層であり、接着剤104により芯材101に接着固定されている。また、離型層103は、離型性の高い樹脂製のチューブからなり、弾性層102の両端の所定範囲を除いて、弾性層102に被覆され接着剤104により接着固定されている。また、弾性層102の両端の所定範囲には、図3に示されている定着ベルト91Aを連れ回りさせるためのグリップ部105が帯状に形成されている。芯材101が、本発明にいう芯材の一例に相当し、弾性層102が、本発明にいう弾性層の一例に相当し、離型層103が、本発明にいう離型層の一例に相当する。また、離型層103を弾性層102に貼付している接着剤104が、本発明にいう接着剤の一例に相当する。また、グリップ部105が、本発明にいうグリップ部の一例に相当する。
芯材101は、ステンレス鋼、炭素鋼など剛性の高い金属材料で形成される。また、加圧ローラ100は、定着ベルト91Aにおける温度低下を抑えるために弾性層102が後述するように断熱性の高い発泡シリコーンゴムで形成される。このため、芯材101については、熱容量等についてそれほど考慮する必要が無く、剛性に耐え得れば、中空であっても、中実であっても良い。
弾性層102は、熱伝導率が0.1〜0.2W/(m・K)、硬度が35〜60°(アスカーC)で気泡の径が5〜100μmの発泡シリコーンゴムで形成される。このような発泡シリコーンゴムを得る方法としては発泡剤を添加させ発泡構造を形成する化学発泡と、液状シリコーンゴム中に水やアルコール等を乳化させ加熱によって揮発させ発泡構造を形成する水発泡が一般的に知られている。
一般的に化学発泡では気泡が大きくなり易く、加圧ローラ100の弾性層102に用いた場合、トナーに対する圧力負荷が均一になり難いことがある。圧力負荷が不均一となると、画像ムラや耐久不足(硬度低下、破断など)が起こり易くなる。このため、弾性層102のための発泡シリコーンゴムを得る手法としては、気泡が微細で均一となり且つ連続気泡となる水発泡が望ましい。このような水発泡で得られる発泡シリコーンゴムで弾性層102を形成することによれば、加熱時の熱膨張によるローラ外径の増加や破泡による硬化低下を防止でき、耐久性が向上するので好ましい。
このような発泡シリコーンゴムで中空状の弾性層102を形成する。そして、その弾性層102に、外周面に一液熱硬化型の接着剤104を均一に塗布した芯材101を挿入し、120℃以上で30〜60min以上加熱・硬化する。
次に、弾性層102を研削し所望の形状を形成する。本実施形態では、定着装置9における通紙時のしわ防止のため、弾性層102の外形として、その両端部の外径に比べ中央部の外径が約0.1〜1%程度小さいツヅミ形状が採用されている。
離型層103をなす離型性の高い樹脂製のチューブとしては、次のような樹脂で形成されたものが挙げられる。例えば、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、および、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)などのフッ素樹脂が挙げられる。もしくは、これらの樹脂の混合物、耐熱性樹脂にこれらフッ素系樹脂を分散させたもの等が挙げられる。本実施形態では、PFAチューブが採用されている。
この離型層103は、以下の手順で弾性層102の外周面に形成される。まず、グリップ部105が形成される弾性層103の両端部における所定範囲にマスキングが施される。その後、一液熱硬化型の接着剤104が均一に塗布される。接着剤104は、スプレー塗装、ディッピング等により塗布される。塗布後、マスキング用のマスク材が除去される。
そして、離型層103として用いられるPFAチューブが次のように弾性層103に被せられる。まず、PFAチューブの片側端部を袋状になる様締結し、弾性層103の外径より僅かに大きい内径の有底円筒形状体にPFAチューブを締結部から挿入し、PFAチューブの多端側の縁を有底円筒形状体の入り口側の縁に被せる。次に、真空ポンプにより有底円筒形状体の内面とPFAチューブの外面との間を減圧することで、PFAチューブを拡径しつつ、その外面を有底円筒形状体の内面に密着させる。続いて、弾性層102をPFAチューブに接触しないよう挿入し、真空ポンプの動作を止めることでPFAチューブを縮径させて弾性層102の外周面に密着させる。その後、接着剤104を120℃以上で30〜60min以上加熱・硬化させることで弾性層102の外周面にPFAチューブが貼付される。そして、PFAチューブの両端部をカットすることで離型層103を完成させる。
グリップ部105は、上記のカットによって離型層103の両端から露出している弾性層102の外周面に、スプレー塗装、ディスペンサ等を用いた塗装方法によって、次のような樹脂が塗装されることで形成される。グリップ部105には、次のような3つの特性が必要となる。1つ目の特性は、定着ベルト91Aがスリップすることなく従動駆動されるために充分なグリップ力が得るようにタック性を有することである。2つ目の特性は、定着装置9の通紙領域で定着ベルト91Aとのニップ部Nの形成を妨げないように弾性体であることである。そして、2つ目の特性は、定着温度における充分な耐熱性を有することである。
ここで離型層103として使用されるフッ素樹脂は、摩擦係数が0.01〜0.5程度と非常に小さい滑り性の良い材料として知られている。そして、従動駆動される定着ベルト91Aの表層にも、トナーの付着等を抑えるためにフッ素樹脂等により不図示の離型層が形成されている。そこで、両者間のグリップ力を確保するために、離型層103の摩擦係数以上の摩擦係数をもつ材料、例えばシリコーンゴム、フッ素ゴムなどの弾性材料によりグリップ部105が形成されている。グリップ部105は、弾性層103の研削後、接着剤104の塗布・離型層103の形成前の段階で形成されてもよい。
尚、本実施形態では、本発明にいうグリップ部の一例として、離型層103の両端から露出した弾性層102の外周面に弾性部材により形成されたグリップ部105が例示されている。しかしながら、本発明にいうグリップ部は、これに限るものではなく、例えば、離型層103の両端から露出した弾性層102の外周面それ自体をグリップ部として利用するものであってもよい。
ここで、本実施形態では、弾性層102の外周面における、離型層103に被覆され、かつ離型層103の両端近傍となる位置に、接着剤104が入り込む溝が周方向に一周にわたって形成されている。
図7は、溝が形成された弾性層を示す図であり、図8は、溝に接着剤が入り込んでいる様子を示す図である。図7には、加圧ローラ100から離型層103を除いたものが示されている。また、図8には、加圧ローラ100の一端部について、その加圧ローラ100の長手方向に沿った断面が示されている。
弾性層102の外周面に形成される溝106は、上記位置、即ち、弾性層102の両端部のグリップ部105を形成する所定範囲の領域102aの内側、離型層103の両端近傍に当たる位置に形成される。この溝106は、スパイク状の砥石を高速回転させて研削する等の方法によって形成される。本実施形態では、溝106は、図8に示されているように、その幅方向の断面が矩形状を有するものとなっている。この溝106が、本発明にいう溝の一例に相当する。
この溝106は、その深さが、ここでは特定しないが、弾性層102の厚みの22%以下であることが好ましく、弾性層102の厚みの20%以下であることが更に好ましい。また、溝106は、その内面における表面粗さが、算術平均粗さRaで48μm〜220μmであることが好ましく、算術平均粗さRaで50μm〜200μmであることが更に好ましい。
上述したように、弾性層102の外周面に離型層103の貼付用に接着剤104が塗布される際には、弾性層102の両端部のグリップ部105を形成する領域102aにマスキングが施される。そして、接着剤104の塗布後、マスキングに使われたマスク部材が除去されて、PFAチューブが被せられて離型層103が形成される。ここで、このような工程では、接着剤104を塗布する際にマスク部材と弾性層103に段差が生じ、マスク部材が除去された後に、接着剤104の塗布領域におおいて、上記の段差に相当する端縁で接着剤104の液溜まりが形成されることがある。
仮に、端縁が盛り上がった状態でPFAチューブを被せて離型層103を形成すると、せっかく弾性層102をツヅミ形状に形成しても、完成した加圧ローラ100の外形が、特に離型層103の端縁近傍でツヅミ形状から崩れてしまう恐れがある。そして、このように崩れた形状の加圧ローラ100を、定着装置9に搭載すると記録媒体Sの通過不良が起き易くなることがある。
これに対し、本実施形態では、弾性層102の外周面における、離型層103に被覆され、かつ離型層103の両端近傍となる位置、即ち、接着剤104の塗布範囲における両端近傍に、接着剤104が入り込む溝106が周方向に一周にわたって形成されている。マスキングの際には、各溝106における、弾性層102の端部側の縁とマスク材の縁とが一致するように弾性層102の両端がマスク材で被覆される。この状態で、例えばディッピング等により接着剤104が塗付され、マスク材が除去されると、各溝106における、マスク材の縁と一致していた縁の近傍に接着剤104の液溜まりが形成されることがある。一方で、各溝106の他の部分では、接着剤104は溝106の内面に沿って凹んだ状態に塗布される。このため、PFAチューブが被せられると、上記の液溜まりとなった余分な接着剤104が、PFAチューブに押されて接着剤104が溝106に入り込む。これにより、上記の液溜まりに起因する接着剤104の盛り上がりが抑えられる。その結果、弾性層102に離型層103が被せられた加圧ローラ100の外形を、弾性層102が有するツヅミ形状に沿った所望のツヅミ形状とすることができる。
また、接着剤104の溝106への入り込みが、離型層103用のPFAチューブに押されてなされることから、離型層103と接着剤104との密着性が保たれ、その結果、弾性層102と離型層103との接着強度が向上することとなる。その結果、加圧ローラ100の耐久性が向上することとなっている。
また、溝106の深さが上述した好ましい範囲の深さとなって深過ぎないことから、この溝106が形成されている部分での弾性層102の強度が保たれる。そして、溝106が深過ぎないことから、PFAチューブに押されたときにこの溝106の内部が接着剤104で十分に満たされることで、加圧ローラ100の耐久性について一層の向上が図られている。
また、溝106の内面における表面粗さが上述した好ましい範囲の表面粗さとなって粗くなっていることから、この溝106の内面と接着剤104との密着性が増し、その結果、加圧ローラ100の耐久性について一層の向上が図られている。
次に、本発明の第2実施形態の加圧ローラについて説明する。この第2実施形態の加圧ローラは、弾性層に形成される溝の形状を除いて、上述した第1実施形態の加圧ローラ100と同等である。そこで、以下では、第2実施形態の加圧ローラについて、第1実施形態の加圧ローラ100との相違点に注目して説明を行う。
図9は、第2実施形態の加圧ローラにおいて弾性層に形成される溝を示す図である。この図9では、加圧ローラ200が、離型層及び接着剤については省略された状態で示され、弾性層201の一端側について溝202が示されている。離型層、接着剤、及び芯材については、何れも図5〜図8に示されている第1実施形態の離型層103、接着剤104、及び芯材101と同等であるので説明を割愛する。また、芯材については第1実施形態の芯材101と同じ符号が付されて図示されている。
この図9に示されているように、第2実施形態において弾性層201に形成される溝202は、その内面が、溝202の幅方向に湾曲した曲面となっている。具体的には、溝202は、その幅方向の断面が半円形を有するものとなっている。この第2実施形態の加圧ローラ200でも、上述した第1実施形態の加圧ローラ100と同様に、所望のツヅミ形状とすることができることはいうまでもない。また、本実施形態では、溝202の内面が曲面に形成されていて角状の隅が無いことから、例えばそのような隅への応力集中等が回避され、その結果、加圧ローラ200の耐久性について一層の向上が図られている。
尚、本発明にいう「幅方向に湾曲した曲面」の一例として、本実施形態では幅方向の断面が半円形となった曲面が例示されているが、本発明にいう「幅方向に湾曲した曲面」はこれに限るものではない。本発明にいう「幅方向に湾曲した曲面」は、例えば、幅方向の断面が半長円形となったものであってもよく、あるいは、幅方向の断面が矩形やV字状で隅が丸められることで溝の内面が滑らかに繋がったもの等であってもよい。
次に、本発明の第3実施形態の加圧ローラについて説明する。この第3実施形態の加圧ローラも、弾性層に形成される溝の形状を除いて、上述した第1実施形態の加圧ローラ100と同等である。そこで、以下では、第3実施形態の加圧ローラについても、第1実施形態の加圧ローラ100との相違点に注目して説明を行う。
図10は、第3実施形態の加圧ローラにおいて弾性層に形成される溝を示す図である。この図10でも、第3実施形態の加圧ローラ300が、離型層及び接着剤については省略された状態で示され、弾性層301の一端側について溝302が示されている。芯材については第1実施形態の芯材101と同じ符号が付されて図示されている。
この図10に示されているように、第3実施形態では、弾性層301に、芯材101の軸方向に複数条、具体的には2条に溝302が形成されている。各溝302は、その溝302の底が、幅方向の断面が半円形となった曲面となっている。この第3実施形態の加圧ローラ200でも、上述した第1実施形態の加圧ローラ100と同様に、所望のツヅミ形状とすることができることはいうまでもない。また、本実施形態では、溝302が2条形成されていることから、接着剤と弾性層302との接触面積が増大し、その結果、接着強度が増すことで加圧ローラ300の耐久性について一層の向上が図られている。
尚、本発明にいう「複数条」の溝の一例として、2条の溝302が例示されているが、本発明にいう「複数条」の溝はこれに限るものではない。本発明にいう「複数条」の溝は、例えば3条以上の条数の溝であってもよい。
次に、本発明の第4実施形態の加圧ローラについて説明する。この第4実施形態の加圧ローラも、弾性層に形成される溝の形状を除いて、上述した第1実施形態の加圧ローラ100と同等である。そこで、以下では、第4実施形態の加圧ローラについても、第1実施形態の加圧ローラ100との相違点に注目して説明を行う。
図11は、第4実施形態の加圧ローラにおいて弾性層に形成される溝を示す図である。この図11でも、第4実施形態の加圧ローラ400が、離型層及び接着剤については省略された状態で示され、弾性層401の一端側について溝402が示されている。芯材については第1実施形態の芯材101と同じ符号が付されて図示されている。
この図11に示されているように、第4実施形態では、弾性層401に、上述した第2実施形態と同様に、幅方向の断面が半円形となった溝402が形成されている。ただし、第4実施形態では、溝402の内面が、上述した表面粗さの望ましい範囲内において第2実施形態における溝202の内面よりも粗く形成されている。この第4実施形態の加圧ローラ400でも、上述した第1実施形態の加圧ローラ100と同様に、所望のツヅミ形状とすることができることはいうまでもない。また、本実施形態では、溝402の内面が粗く形成されていることから、接着剤と弾性層402との接触面積が増大し、その結果、接着強度が増すことで加圧ローラ400の耐久性について一層の向上が図られている。
また、以上に説明した第1〜第4の各実施形態は、いずれも本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明のローラ、定着ローラ、定着装置、及び画像形成装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
例えば、第1〜第4の各実施形態では、いずれも、本発明にいう2つの回転体の一例として、加熱される定着ベルト91Aと加圧ローラ92との組合せが例示されている。しかしながら、本発明にいう2つの回転体は、これらに限るものではない。本発明にいう2つの回転体は、例えば、加圧ローラと、この加圧ローラが押圧される加熱ローラとの組合せ等であってもよい。あるいは、記録媒体を搬送する一対の搬送ローラ等であってもよい。
次に、上述した実施形態に相当する画像形成装置を用い、実際に画像形成を行った実施例について説明する。尚、以下の実施例では、現像ローラの寸法や材質について具体的に述べるが、これらの寸法や材質はあくまでも例であって、本発明は、これらの寸法や材質に限定されるものではない。
(第1実施例)
第1実施例は、図5〜図8に示されている第1実施形態の加圧ローラ100に相当する実施例である。以下、この第1実施例について、図5〜図8を参照しつつ説明する。第1実施例の加圧ローラ100では、芯材101は、胴部外径が24mmで、長さ370mmとなっている。また、弾性層102は、まず、発泡シリコーンで、外径が32mm、長さが347mmで厚みが4mmの円筒状に形成され、次いで砥石粒度#60の砥石を用いてツヅミ形状に研削したものとなっている。ツヅミ形状は、両端部の外径よりも中央部の外径が0.17mm小さくなった形状となっている。さらに、幅が1mm、深さが0.5mmで、幅方向の断面が矩形状となった溝106が円周方向に均一に、弾性層102の両端部から8mmの箇所に形成されている。このときの溝106の深さは弾性層102の厚さ4mmの12.5%となっている。この溝106は、砥石粒度#60の砥石での研削によって形成されており、その内面の表面粗さは、算術平均粗さRaで100μm以下となっている。また、弾性層102の両端7.5mmの幅の範囲にグリップ部105として、接着剤(KE−1880(信越化学工業))が円周方向に均一に塗布・硬化されている。
第1実施例は、図5〜図8に示されている第1実施形態の加圧ローラ100に相当する実施例である。以下、この第1実施例について、図5〜図8を参照しつつ説明する。第1実施例の加圧ローラ100では、芯材101は、胴部外径が24mmで、長さ370mmとなっている。また、弾性層102は、まず、発泡シリコーンで、外径が32mm、長さが347mmで厚みが4mmの円筒状に形成され、次いで砥石粒度#60の砥石を用いてツヅミ形状に研削したものとなっている。ツヅミ形状は、両端部の外径よりも中央部の外径が0.17mm小さくなった形状となっている。さらに、幅が1mm、深さが0.5mmで、幅方向の断面が矩形状となった溝106が円周方向に均一に、弾性層102の両端部から8mmの箇所に形成されている。このときの溝106の深さは弾性層102の厚さ4mmの12.5%となっている。この溝106は、砥石粒度#60の砥石での研削によって形成されており、その内面の表面粗さは、算術平均粗さRaで100μm以下となっている。また、弾性層102の両端7.5mmの幅の範囲にグリップ部105として、接着剤(KE−1880(信越化学工業))が円周方向に均一に塗布・硬化されている。
グリップ部105の形成後、弾性層102の外周面におけるグリップ部105を除く胴部に接着剤104(KE−1880(信越化学工業))がディッピングにより塗布される。この際、グリップ部105に接着剤104が付着しないよう、グリップ部105にマスキングを実施する。接着剤104の塗布完了後、マスキングを取り除き、離型層103が次のように形成される。即ち、内径が30.5、長さが400mm、厚さが30μmのPFAチューブ(グンゼ社)が接着剤104塗布後の弾性層102に被せられる。PFAチューブ(グンゼ社)の被覆は、第1実施形態において説明した有底円筒形状体の内面にPFAチューブを拡径・密着させて弾性層102を挿入し、その後、PFAチューブを縮径させるという手法によって行われる。被覆後、接着剤104を120℃以上で30〜60min以上加熱・硬化させることで弾性層102の外周面にPFAチューブが貼付される。そして、PFAチューブの両端部をカットすることで離型層103を完成させる。以上に説明した一連の工程を経て、第1実施例の加圧ローラ100を得た。
(第2実施例)
第2実施例は、図9に示されている第2実施形態の加圧ローラ200に相当する実施例である。以下、この第2実施例について、図9を参照しつつ説明する。第2実施例では、幅が1mm、深さが0.5mmで、幅方向の断面が半円形となった溝202が円周方向に均一に、弾性層202の両端部から8mmの箇所に形成されている。これ以外は、上述した第1実施例と同じ条件で第2実施例の加圧ローラ200を得た。
第2実施例は、図9に示されている第2実施形態の加圧ローラ200に相当する実施例である。以下、この第2実施例について、図9を参照しつつ説明する。第2実施例では、幅が1mm、深さが0.5mmで、幅方向の断面が半円形となった溝202が円周方向に均一に、弾性層202の両端部から8mmの箇所に形成されている。これ以外は、上述した第1実施例と同じ条件で第2実施例の加圧ローラ200を得た。
(第3実施例)
第3実施例は、図10に示されている第3実施形態の加圧ローラ300に相当する実施例である。以下、この第3実施例について、図10を参照しつつ説明する。第3実施例では、幅が0.5mm、深さが0.5mmの溝302を、加圧ローラ300の軸方向に2条形成されている。これ以外は、上述した第1実施例と同じ条件で第3実施例の加圧ローラ300を得た。
第3実施例は、図10に示されている第3実施形態の加圧ローラ300に相当する実施例である。以下、この第3実施例について、図10を参照しつつ説明する。第3実施例では、幅が0.5mm、深さが0.5mmの溝302を、加圧ローラ300の軸方向に2条形成されている。これ以外は、上述した第1実施例と同じ条件で第3実施例の加圧ローラ300を得た。
(第4実施例)
第4実施例は、図11に示されている第4実施形態の加圧ローラ400に相当する実施例である。以下、この第4実施例について、図11を参照しつつ説明する。第4実施例では、弾性層401に溝402を形成する際に、砥石粒度#30の砥石を用いた。これにより、内面の表面粗さが算術平均粗さRaで100μmから200μmになるよう溝402を形成した。これ以外は、上述した第1実施例と同じ条件で第4実施例の加圧ローラ400を得た。
第4実施例は、図11に示されている第4実施形態の加圧ローラ400に相当する実施例である。以下、この第4実施例について、図11を参照しつつ説明する。第4実施例では、弾性層401に溝402を形成する際に、砥石粒度#30の砥石を用いた。これにより、内面の表面粗さが算術平均粗さRaで100μmから200μmになるよう溝402を形成した。これ以外は、上述した第1実施例と同じ条件で第4実施例の加圧ローラ400を得た。
(第1比較例)
図12は、第1比較例の加圧ローラの一端部について、その加圧ローラの長手方向に沿った断面を示す図である。第1比較例の加圧ローラ500では、芯材501の外周面に接着剤504によって接着されたツヅミ形状の弾性層502に、上述した第1〜第4実施例のような溝が形成されていない。そして、単純なツヅミ形状の弾性層502の外周面に接着剤504が塗布され、その塗布範囲の両端に接着剤504の液溜まり504aが形成された状態のままPFAチューブが被せられて離型層503が形成されている。このため、離型層503の両端部が、図12に示されているように液溜まり504aの上を覆って膨らんでおり、この部分において加圧ローラ500のツヅミ形状が崩れている。第1比較例では、弾性層502に溝が形成されていない点以外は、上述した第1実施例と同じ条件でこの第1比較例の加圧ローラ500を得た。
図12は、第1比較例の加圧ローラの一端部について、その加圧ローラの長手方向に沿った断面を示す図である。第1比較例の加圧ローラ500では、芯材501の外周面に接着剤504によって接着されたツヅミ形状の弾性層502に、上述した第1〜第4実施例のような溝が形成されていない。そして、単純なツヅミ形状の弾性層502の外周面に接着剤504が塗布され、その塗布範囲の両端に接着剤504の液溜まり504aが形成された状態のままPFAチューブが被せられて離型層503が形成されている。このため、離型層503の両端部が、図12に示されているように液溜まり504aの上を覆って膨らんでおり、この部分において加圧ローラ500のツヅミ形状が崩れている。第1比較例では、弾性層502に溝が形成されていない点以外は、上述した第1実施例と同じ条件でこの第1比較例の加圧ローラ500を得た。
(第2比較例)
図13は、第2比較例の加圧ローラの一端部について、その加圧ローラの長手方向に沿った断面を示す図である。尚、この図13では、上述した図12に示されている構成要素と同等な構成要素については図12と同じ符号が付されて示されている。以下では、これら同等な構成要素についての重複説明を省略する。
図13は、第2比較例の加圧ローラの一端部について、その加圧ローラの長手方向に沿った断面を示す図である。尚、この図13では、上述した図12に示されている構成要素と同等な構成要素については図12と同じ符号が付されて示されている。以下では、これら同等な構成要素についての重複説明を省略する。
第2比較例では、弾性層502の外周面への接着剤504の塗布後に、接着剤504の液溜まりが柔軟性の板で摺擦することで除去されている。その液溜まり除去後にPFAチューブが被せられて離型層603が形成されている。接着剤504は、その塗布範囲の両端部において、上記の摺擦によって、図13に示されているように端に向かうにつれ薄くなっている。このため、離型層603の両端部は、端に向かうにつれ窄まった形状となっている。これ以外は、上述した第1比較例と同じ条件で、第2比較例の加圧ローラ600を得た。
(評価)
このようにして得た、第1〜第4実施例、及び第1、第2比較例それぞれの加圧ローラについて、次のような評価を行った。まず、第1〜第4実施例、及び第1、第2比較例それぞれの加圧ローラを複数個ずつ製作し、外径寸法について規格内に収まっているものの割合を次の評価基準で評価した。
○:規格内のものが全体の99.5%以上
△:規格内のものが全体の99.5%〜95%
×:規格内のものが全体の95%以下
このようにして得た、第1〜第4実施例、及び第1、第2比較例それぞれの加圧ローラについて、次のような評価を行った。まず、第1〜第4実施例、及び第1、第2比較例それぞれの加圧ローラを複数個ずつ製作し、外径寸法について規格内に収まっているものの割合を次の評価基準で評価した。
○:規格内のものが全体の99.5%以上
△:規格内のものが全体の99.5%〜95%
×:規格内のものが全体の95%以下
また、第1〜第4実施例、及び第1、第2比較例それぞれの加圧ローラを、図3に示されている定着装置9に搭載し、A4サイズの記録媒体を20万枚連続して通す耐久試験を行った。そして、耐久試験後に各加圧ローラについて、離型層と弾性層との剥離について次の評価基準で評価した。
○:剥離なし
△:1mm以下の剥離あり
×:1mmを超える剥離あり
○:剥離なし
△:1mm以下の剥離あり
×:1mmを超える剥離あり
また、第1〜第4実施例、及び第1、第2比較例それぞれの加圧ローラを、図3に示されている定着装置9に搭載し、加圧ローラの、定着ベルトへの押し込み量を変えつつ、上記の耐久試験を行った。そして、剥離を生じさせることなく実施可能な押し込み量について次の評価基準で評価した。
◎:第1比較例を基準として、押し込み量が10%UPしている
○:第1比較例を基準として、押し込み量が5%UPしている
△:第1比較例と押し込み量が同等
×:第1比較例よりも押し込み量が低下している
(評価結果)
以上に説明した第1〜第4実施例、及び第1、第2比較例についての評価結果が、次の表1に示されている。
◎:第1比較例を基準として、押し込み量が10%UPしている
○:第1比較例を基準として、押し込み量が5%UPしている
△:第1比較例と押し込み量が同等
×:第1比較例よりも押し込み量が低下している
(評価結果)
以上に説明した第1〜第4実施例、及び第1、第2比較例についての評価結果が、次の表1に示されている。
この表1に示されているように、第1〜第4実施例では、製作時に外径寸法が規格内に収まる割合、剥離、押し込み量の何れについても比較例よりも高評価を得た。これは、弾性層に溝を形成することで、接着剤塗布範囲の両端における接着剤の盛り上がりが抑えられることに由来すると考えられる。また、第1実施例と第2〜第4実施例との押し込み量の評価結果の比較から、溝の幅方向の断面を半円形とすること(第2実施例)、溝を複数条設けること(第3実施例)、溝の内面の表面粗さを粗くすること(第4実施例)で耐久性が向上することが分かる。
1 画像形成装置
9 定着装置
91 加熱機構部
91A 定着ベルト(回転体の一例)
92,100,200,300,400 加圧ローラ(回転体、ローラ、定着ローラの一例)
101 芯材(芯材の一例)
102,201,301,401 弾性層(弾性層の一例)
103 離型層(離型層の一例)
104 接着剤(接着剤の一例)
105 グリップ部(グリップ部の一例)
106,202,302,402 溝(溝の一例)
9 定着装置
91 加熱機構部
91A 定着ベルト(回転体の一例)
92,100,200,300,400 加圧ローラ(回転体、ローラ、定着ローラの一例)
101 芯材(芯材の一例)
102,201,301,401 弾性層(弾性層の一例)
103 離型層(離型層の一例)
104 接着剤(接着剤の一例)
105 グリップ部(グリップ部の一例)
106,202,302,402 溝(溝の一例)
Claims (8)
- 互いに圧接して相互間にニップ部を形成しつつ回転し、シート状の記録媒体を前記ニップ部に受け入れて挟持搬送する2つの回転体のうち、少なくとも一方の回転体として利用されるローラであって、
丸棒状の芯材と、
前記芯材を中心として形成された略円柱状の層であって、両端の外径が中央の外径よりも大きいツヅミ形状を有する弾性層と、
前記弾性層の外周面を、前記弾性層の両端の所定範囲を残して被覆するとともに、前記弾性層の外周面に接着剤によって貼付される離型層と、
前記弾性層における前記所定範囲、あるいは該所定範囲に塗付された弾性材料、からなり表面の摩擦係数が前記離型層の表面の摩擦係数よりも大きいグリップ部と、を備え、
前記弾性層の外周面における、前記離型層に被覆され、かつ該離型層の両端近傍となる位置に、前記離型層が貼付されるときに該離型層によって押された前記接着剤が入り込む溝が周方向に形成されていることを特徴とするローラ。 - 前記溝の内面が、該溝の幅方向に湾曲した曲面となっていることを特徴とする請求項1記載のローラ。
- 前記溝が、前記芯材の軸方向に複数条形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のローラ。
- 前記溝の深さが、前記弾性層の厚みの22%以下であることを特徴とする請求項1から3のうち何れか一項記載のローラ。
- 前記溝の内面における表面粗さが、算術平均粗さRaで48μm〜220μmであることを特徴とする請求項1から4のうち何れか一項記載のローラ。
- 互いに圧接して相互間にニップ部を形成しつつ回転する2つの回転体を有し、トナー像が表面に形成されたシート状の記録媒体を前記ニップ部に受け入れて挟持搬送しつつ熱と圧力とによって前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着装置に、前記2つの回転体のうち少なくとも一方の回転体として搭載されるローラであって、
請求項1から5のうち何れか一項記載のローラであることを特徴とする定着ローラ。 - 互いに圧接して相互間にニップ部を形成しつつ回転する2つの回転体を有し、トナー像が表面に形成されたシート状の記録媒体を前記ニップ部に受け入れて挟持搬送しつつ熱と圧力とによって前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着装置において、
前記2つの回転体のうち少なくとも一方の回転体が、請求項1から5のうち何れか一項記載のローラであることを特徴とする定着装置。 - シート状の記録媒体の表面にトナー像を形成する像形成装置と、前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着装置と、を備えた画像形成装置において、
前記定着装置が、互いに圧接して相互間にニップ部を形成しつつ回転する2つの回転体を有し、トナー像が表面に形成されたシート状の記録媒体を前記ニップ部に受け入れて挟持搬送しつつ熱と圧力とによって前記トナー像を前記記録媒体に定着させるものであり、
前記2つの回転体のうち少なくとも一方の回転体が、請求項1から5のうち何れか一項記載のローラであることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014112430A JP2015227910A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | ローラ、定着ローラ、定着装置、及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014112430A JP2015227910A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | ローラ、定着ローラ、定着装置、及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015227910A true JP2015227910A (ja) | 2015-12-17 |
Family
ID=54885423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014112430A Pending JP2015227910A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | ローラ、定着ローラ、定着装置、及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015227910A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020093479A (ja) * | 2018-12-13 | 2020-06-18 | 富士ゼロックス株式会社 | 筒体被覆部材の製造方法、及び筒体被覆部材 |
-
2014
- 2014-05-30 JP JP2014112430A patent/JP2015227910A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020093479A (ja) * | 2018-12-13 | 2020-06-18 | 富士ゼロックス株式会社 | 筒体被覆部材の製造方法、及び筒体被覆部材 |
JP7206876B2 (ja) | 2018-12-13 | 2023-01-18 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | 筒体被覆部材の製造方法 |
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