JP6071424B2 - 基材へのチューブ被覆方法 - Google Patents
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Description
基材と前記基材の周面を被覆するチューブとの間に接着剤を介在させ、前記接着剤を硬化させることにより前記チューブが被覆された部材を得るチューブ被覆方法において、
前記接着剤が液状あるいはペースト状の未硬化状態において前記基材に前記チューブを被せた後に前記チューブを長手方向に伸張させる伸張工程と、
前記チューブの長手方向への伸張を維持しつつ前記チューブの長手方向の一端側と他端側を前記基材に固定する固定工程と、
前記固定工程の後に前記チューブの外面を扱いて前記基材と前記チューブとの間の余分な接着剤を扱く扱き工程と、
前記扱き工程の後に前記接着剤を硬化させる硬化工程と、を有し、
前記扱き工程は、扱き手段として、無負荷時の内径が扱き対象の最大径よりも小径である伸縮するリング状の扱き部材を用いてなされ、前記基材の前記扱き工程の終了側に扱かれた余剰接着剤を貯留するための接着剤収容形状が配置されていることを特徴とする。
(1)画像形成部
図1は本実施例に用いた画像形成装置の概略の構成模式図である。この画像形成装置1は電子写真方式レーザープリンタであり、潜像を担持する像担持体として感光体ドラム2を備えている。感光体ドラム2は矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動され、その外面が帯電器3によって所定の極性・電位に一様に帯電される。その一様帯電面に対してレーザースキャナ(光学装置)4により画像情報のレーザー走査露光5がなされる。これにより、感光体ドラム2の面には走査露光した画像情報の静電潜像が形成される。
図2は本実施例における画像加熱定着装置Aの概略の構成模式図である。この定着装置Aはツインベルト方式-電磁誘導加熱方式の装置である。
図3の(a)は本実施例における定着部材である定着ベルト20の層構成を示す断面模式図、(b)は構成層の積層要領説明図である。21は定着ベルト20の基材(円筒状基体)、25はその基体21の内周面に配された内面摺動層、26は基材21の外周面を被覆したプライマー層、22はプライマー層26上に配された弾性層(円筒状弾性層)である。24は表層としての樹脂チューブであり、弾性層22の周面に接着剤層23により固定されている。
本実施例においては、定着ベルト20の基材21は前記誘導加熱部材57によって加熱させるために、SUS合金、ニッケル、鉄、磁性ステンレス、コバルト−ニッケル合金等の金属層で形成されている。本実施例においては、内径が55mmで、厚みが65μmの電鋳ニッケルベルトを基材としている。
内面摺動層25としては、ポリイミド樹脂のような高耐久性、高耐熱性を持つ樹脂が適している。本実施例では、芳香族テトラカルボン酸二無水物或いはその誘導体と、芳香族ジアミンとの略等モルを有機極性溶媒中で反応させて得られるポリイミド前駆体溶液を、基材21の内面に塗工する。そして、乾燥、加熱し、脱水閉環反応により形成したポリイミド樹脂層を形成して内面摺動層25とした。
プライマー層26は、基材21と弾性層22の間に設けられ、基材21と弾性層22の両者が接着することを助ける。材料としてはたとえば、ヒドロシリル系(SiH系)、シリコーンプライマー、ビニル系シリコーンプライマー、アルコキシ系シリコーンプライマーなどを挙げることができる。ヒドロシリル系では付加重合架橋、アルコキシ系では縮合重合架橋、によってシリコーンゴム弾性層と基材層が結合される。形成方法としては、ディッピング、スプレー、刷毛、などによる塗布形成を挙げることができる。
基材21の外周にはプライマー層26を介して弾性層22が設けられている。弾性層22の材料としては、公知の弾性材料を使用することができ、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いることができる。
弾性層22であるところの硬化シリコーンゴム層上にフッ素チューブを固定する接着層23は、弾性層22の表面に厚みを均一に塗布した付加硬化型シリコーンゴム接着剤の硬化物からなっている。そして、付加硬化型シリコーンゴム接着剤は、自己接着成分が配合された付加硬化型シリコーンゴムを含む。具体的には、付加硬化型シリコーンゴム接着剤は、ビニル基に代表される不飽和炭化水素基を有するオルガノポリシロキサンと、ハイドロジェンオルガノポリシロキサン及び架橋触媒としての白金化合物を含有する。そして、付加反応により硬化する。
定着部材の表層としての樹脂チューブ24としては、成形性やトナー離型性の観点から押し出し成形によるフッ素樹脂チューブが使用される。
本実施例では表層としてのPFAチューブ24を外側から拡張し被覆する方法(拡張被覆法:フッ素樹脂チューブ24を接着剤23が塗布された円筒状弾性層22に被せるフッ素樹脂チューブ被覆工程)を用いた。この拡張被覆法について図9を用いて説明する。
弾性層22としてシリコーンゴム層の積層された基材W(図3の(b))の外径より大きな内径を有する金属製チューブ拡張型Kの内側にPFAチューブ24を配置(挿入)する。
拡張型Kに配置したPFAチューブ24の両端を保持部材FuとFlを用いて保持する。
次に、PFAチューブ24について事前に求めた所定の長さ分だけ長手方向を縮める(フッ素樹脂チューブの全長より短くなるように長手方向に縮める縮め工程)。
PFAチューブ24の外表面と拡張型Kの内面の隙間部分を真空状態(大気圧に対して負圧)にする。真空(5kPa)になったことでPFAチューブ24が拡張してPFAチューブ24の外表面が拡張型Kの内面に密着する。
中子Nに基材W(25+21+26+22+23)をセット(外嵌)して、内側にPFAチューブ24が拡張されている拡張型Kの中に挿入する。基材Wのシリコーンゴム層22の表面には予め液状あるいはペースト状の未硬化状態の付加硬化型シリコーンゴム接着剤23が均一に塗布されている。
拡張型Kに対する基材Wの配置後、PFAチューブ24の外表面と拡張型Kの内面の隙間部分の真空状態(大気圧に対して負圧)を破壊(大気圧に対して負圧を解除)する。真空が破壊されることで、PFAチューブ24は、シリコーンゴム層22の積層された基材Wの外径と同じ大きさまで拡径が解かれ(フッ素樹脂チューブの拡張を緩める緩め工程)、PFAチューブ24とシリコーンゴム層表面は密着した状態になる。
次に、PFAチューブ24を所定の伸張率まで伸張する(フッ素樹脂チューブの長手方向への伸張工程)。
PFAチューブ24の長手方向の伸張率を維持するために、弾性層22とPFAチューブ24の両端部(一端側と他端側:後の工程で切断される部分)をヒーターを内蔵したカシメビットH1などでカシメる工程である。
弾性層22とPFAチューブ24の間には、接着に寄与しない余剰(余分)な付加硬化型シリコーンゴム接着剤23と、チューブ被覆時に巻き込んでしまった空気が存在する。この余剰な接着剤と空気を扱き出す工程である。
扱き工程後、加熱処理(電気炉で150℃、20分加熱)を行うことで、付加硬化型シリコーンゴム接着剤23の全体を硬化(架橋)させる。これにより、PFAチューブ24と弾性層22を全域にわたって固定させる(接着剤を硬化させる工程)。
加熱処理後、自然冷却をしたのち、基材W(25+21+26+22+23+24)の両端側を所定の長さで切断してから研磨し、定着ベルト20を完成させた。
前述のように、接着剤層23を介してチューブ24を被せる前の弾性層22の一部には上記(i)の扱き工程で扱かれた余剰の接着剤を回収するための接着剤回収形状22a(図5、図6)が設けられる。即ち、基材W(弾性層22)の前記扱き工程の終了側に扱かれた余剰接着剤を貯留するための接着剤収容形状22aが配置されている。この接着剤回収形状22aとその形成方法について説明する。
図10、図11で比較例1として接着剤回収形状22aのないベルトでの扱き工程の状況を説明する。扱き部材Rとして、噴出エアによるものを使用した。片側端部より、扱き部材Rは、ベルトの軸と扱き部材の軸が同芯を維持したまま、ベルトの軸方向へ移動する。
比較例1よりもベルトの長さが50mm長いベルトを使用し、比較例1と同様の設定にて、扱きを実施した。しごきを実施した結果、扱き終わり側のチューブとシリコーンゴムの間に余剰接着剤は滞留しており、端面から余剰接着剤の流出は見られなかった。
弾性層22に図5で説明した接着剤回収形状22aのあるベルトを使用した。そして、比較例1と同様に、扱き部材Rとして、噴出エアによるものを使用し、エアを噴出しながらベルトの軸方向へ移動することにより、ベルトとチューブとの間に介在している接着剤の余剰分、などを扱いた。ベルトの軸方向の所定位置に扱き部材が来たらエアの噴出を停止し、扱きを完了する。所定位置として扱き部材2が接着剤回収形状22aに到達する直前とした。扱きを実施した結果、接着剤回収形状22aに余剰接着剤が回収されており、扱き終わり側のベルト端面からの余剰接着剤の流出はなかった。
弾性層22に図6で説明した接着剤回収形状22aのあるベルトを使用した。扱き部材Rとして、チューブを被せた基材Wに外嵌される口径部(扱きリングの最内径部)に弾性ゴム製のOリングを装備したものを使用し、ベルトの軸方向へ移動することにより、ベルトとチューブとの間に介在している接着剤の余剰分、などを扱いた。即ち、上記の弾性ゴム製のOリングを装備した扱き部材Rは、少なくとも、無負荷時の内径が、扱き対象の最大径よりも小径である扱き部材である。
(1)参考例および実施例においては、定着部材として、記録材の画像担持面に当接して画像を加熱する加熱手段としての加熱部材20について説明した。加熱部材20と定着ニップ60を形成するもう一方の定着部材である加圧部材30についても、筒状または柱状の基材とチューブ間に接着剤を介在させ、接着剤を硬化させることによりチューブが被覆された構成の部材を用いることもできる。そのような構成の加圧部材30を製造する場合においても本発明を適用することで同様の効果が得られる。
Claims (2)
- 基材と前記基材の周面を被覆するチューブとの間に接着剤を介在させ、前記接着剤を硬化させることにより前記チューブが被覆された部材を得るチューブ被覆方法において、
前記接着剤が液状あるいはペースト状の未硬化状態において前記基材に前記チューブを被せた後に前記チューブを長手方向に伸張させる伸張工程と、
前記チューブの長手方向への伸張を維持しつつ前記チューブの長手方向の一端側と他端側を前記基材に固定する固定工程と、
前記固定工程の後に前記チューブの外面を扱いて前記基材と前記チューブとの間の余分な接着剤を扱く扱き工程と、
前記扱き工程の後に前記接着剤を硬化させる硬化工程と、を有し、
前記扱き工程は、扱き手段として、無負荷時の内径が扱き対象の最大径よりも小径である伸縮するリング状の扱き部材を用いてなされ、前記基材の前記扱き工程の終了側に扱かれた余剰接着剤を貯留するための接着剤収容形状が配置されていることを特徴とするチューブ被覆方法。 - 硬化工程の後に前記チューブの長手方向の一端側と他端側を所定の長さで切断する切断工程を有することを特徴とする請求項1に記載のチューブ被覆方法。
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