JP2021063870A - 定着部材、および定着部材製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 定着部材の表層のフッ素樹脂チューブを長手方向に伸張させるときに、フッ素樹脂チューブが外れてしまう。【解決手段】 フッ素樹脂チューブを保持する爪の接触面に、波形状又はブラスト加工することで保持力を高める。【選択図】 図9
Description
本発明は、電子写真画像形成装置の熱定着装置に用いられる定着ベルトの基材に用いるステンレス製のシームレスベルトとその製造方法に関する。また、本発明は電子写真画像形成装置に用いる定着ベルトおよび熱定着装置に関する。
プリンタ、コピー機、ファクシミリ等の電子写真画像形成装置の加熱定着装置に用いられる定着部材として、ベルト形状のもの、ローラ形状のものがある。これら定着部材として、耐熱樹脂製或いは金属製のベルト或いはローラ形状の基材上に、耐熱ゴム等からなる弾性層が形成され、さらにその表面には、トナーに対して優れた離型性を有するフッ素樹脂層を設けたものが知られている。
このような定着部材として、特許文献1は、拡径したフッ素樹脂チューブ内にローラ基材を挿入し、フッ素樹脂チューブの内周面及びローラ基材の外周面の少なくとも一方に塗布した接着剤で固定してなる、フッ素樹脂チューブ被覆ローラを開示している。また、フッ素樹脂チューブは、押出し成形したものを用いること、フッ素樹脂チューブの厚さとしては、チューブが変形し難くなることから50μm以下が好ましく、成形性やローラとしての使用時の性能などの点より20μm以上が好ましいことを開示している。
ところで、近年、電子写真画像形成装置の加熱定着の際のエネルギー消費量を低減させるために、定着部材の熱伝導効率のより一層の向上が求められている。そのため、フッ素樹脂チューブについても、肉厚の薄いものを用いることが必要となってきた。ここで、肉厚が、10〜50μm程度の薄肉の、シームレスフッ素樹脂チューブは、押し出し成形によって形成することが可能である。しかし、このように押し出し成形によって形成してなる薄肉のシームレスフッ素樹脂チューブで円筒状の弾性層を被覆し、接着剤で固定してなる定着ローラは、加熱定着枚数の増加に伴って、当該フッ素樹脂チューブの長手方向に亀裂を生じてしまうことがあった。
この長手方向に亀裂が生じてしまう課題に対し、特許文献2は、押し出し成形で得た薄肉のシームレスフッ素樹脂チューブは、当該チューブの長手方向にフッ素樹脂分子が高度に配向していることが当該亀裂の発生の原因と推測し、フッ素樹脂チューブのアニ−ル処理によって、フッ素樹脂チューブの長手方向のフッ素樹脂分子の配向の低減を図ることを試みた。しかし、フッ素樹脂チューブの長手方向のフッ素樹脂の配向度は、フッ素樹脂チューブの結晶化度と相関している。薄肉のフッ素樹脂チューブは、フッ素樹脂の配向度並びに結晶化度が共に高い傾向にある。結晶化度が高いこと自体は、弾性層に追従してフッ素樹脂チューブが繰り返し屈曲させられる定着部材及び加圧部材においては、フッ素樹脂チューブの表面へのシワの発生を抑制することができるため、有利な特性である。押出し成形によって形成した薄肉のシームレスフッ素樹脂チューブの結晶化度の低下を極力抑えつつ、配向度を下げる方法として、円筒状弾性層の外径よりも小さい内径を有するように押出し成形によりフッ素樹脂チューブを形成し、当該フッ素樹脂チューブを拡径させて該円筒状弾性層に被せて、フッ素樹脂チューブの拡径状態を維持させると共に、該フッ素樹脂チューブを長手方向に伸張させ、その状態で該フッ素樹脂チューブを弾性層上にて加熱処理を行うことで、長期の使用によっても表面にシワや亀裂を生じ難く、良好な定着性能を安定的に発揮し得ることを開示している。
しかし、フッ素樹脂チューブには製造バラツキがあるため、径が小さいフッ素樹脂チューブを拡径すると塑性変形を起こしてしまうことがあった。塑性変形を起こした部分は加熱処理を行っても、フッ素樹脂チューブの膜厚が塑性変形を起こしていない部分よりも薄くなったり、残留応力が残ったりして、耐屈曲亀裂性が悪くなる。
そこで特許文献3は、定着部材及び加圧部材の表層に使用するフッ素樹脂チューブの拡径と長手方向に伸張させたときのフッ素樹脂チューブのダメージを軽減し、定着部材及び加圧部材の製造時にフッ素樹脂チューブの伸びや裂けによる不良品率を下げ、長期の使用によっても表面にシワや亀裂を生じ難く、良好な定着性能を安定的に発揮し得る、定着部材及び加圧部材の製造方法を提案している。提案内容は、円筒状弾性層と、該円筒状弾性層の周面を被覆しているフッ素樹脂チューブとを有する定着部材及び加圧部材の製造方法であって、該フッ素樹脂チューブを拡径して該円筒状弾性層に被せる工程で、該フッ素樹脂チューブを径方向に拡張するときには該フッ素樹脂チューブの全長より短くなるように長手方向に縮め、該フッ素樹脂チューブを長手方向に伸張させるときは該フッ素樹脂チューブの径方向の拡張を緩めることを特徴としている。
上記のように、フッ素樹脂チューブを長手方向に縮めたり、伸張させたりするため、フッ素樹脂チューブをメカ的に保持することが必要となる。フッ素樹脂チューブを長手方向に伸張させる工程では、フッ素樹脂チューブが塑性変形する7%程度引っ張っている。その際、フッ素樹脂チューブには約200Nの力がかかる。この200Nの力の力がかかっても安定的にフッ素樹脂チューブを保持することが、量産生産する場合は重要である(安定的にフッ素樹脂チューブを保持することができないと、保持エラーが発生して装置が停止してしまう。)。
上記の課題を解決するために、本発明に係る定着部材の製造方法は、
定着部材の表層のフッ素樹脂チューブを被覆する製造方法であって、前記フッ素樹脂チューブの長手方向の両端部を保持する工程と、定着部材の表層を被覆したいワークを前記フッ素樹脂チューブに挿入する工程と、前記フッ素樹脂チューブを長手方向に伸張させる工程を有し、前記フッ素樹脂チューブを保持する部材の前記フッ素樹脂チューブと接する面に滑り止め加工がされていることを特徴とする。
定着部材の表層のフッ素樹脂チューブを被覆する製造方法であって、前記フッ素樹脂チューブの長手方向の両端部を保持する工程と、定着部材の表層を被覆したいワークを前記フッ素樹脂チューブに挿入する工程と、前記フッ素樹脂チューブを長手方向に伸張させる工程を有し、前記フッ素樹脂チューブを保持する部材の前記フッ素樹脂チューブと接する面に滑り止め加工がされていることを特徴とする。
本発明に係る定着部材の製造方法によれば、長期の使用によっても表面にシワや亀裂を生じにくい定着部材を量産性良く製造することができる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、これら実施例は、本発明を適用できる実施形態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではなく本発明の思想の範囲内において種々の変形が可能である。
(1)画像形成部
図3は本実施例に用いた画像形成装置の概略の構成模式図である。
図3は本実施例に用いた画像形成装置の概略の構成模式図である。
この画像形成装置1は電子写真方式レーザープリンタであり、潜像を担持する像担持体として感光体ドラム2を備えている。感光体ドラム2は矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動され、その外面が帯電器3によって所定の極性・電位に一様に帯電される。その一様帯電面に対してレーザースキャナ(光学装置)4により画像情報のレーザー走査露光5がなされる。これにより、感光体ドラム2の面には走査露光した画像情報の静電潜像が形成される。
その静電潜像が現像器6によってトナー画像として現像される。そのトナー画像が、感光体ドラム2と転写ローラ7との当接部である転写部において、該転写部に導入された記録材(シート)Sに対して順次に転写される。
記録材Sは装置下部の給紙カセット9内に積載収納されている。所定の給紙タイミングで給紙ローラ10が駆動されると、給紙カセット9内の記録材が1枚分離給紙されて、搬送路10aを通ってレジストローラ対11に至る。レジストローラ対11は記録材Sの先端部を受け止めて記録材の斜行修正をする。また、感光体ドラム上のトナー画像の先端部が転写部に到達したときに記録材の先端部も転写部に丁度到達するタイミングとなるように、感光体ドラム上のトナー画像と同期をとって、記録材Sを転写部に給送する。
転写部を通った記録材Sは感光体ドラム2の面から分離されて、画像定着装置Aへと搬送される。この定着装置Aにより記録材S上の未定着トナー画像が加熱・加圧により固着画像として記録材面に定着される。そして、その記録材が搬送路10bを通って排出ローラ対12によって装置上部の排出トレイ13へと排出、積載される。また、記録材分離後の感光体ドラム2の面はクリーニング装置8によって転写残トナー等の残留付着物が除去されて清掃され、繰り返して作像に供される。
(2)定着装置A
図4は本実施例における画像加熱定着装置Aの概略の構成模式図である。
図4は本実施例における画像加熱定着装置Aの概略の構成模式図である。
この定着装置Aはツインベルト方式−電磁誘導加熱方式の装置である。
ここで、定着装置Aまたはこれを構成している部材について長手または長手方向とは記録材搬送路面内において、記録材搬送方向に直交する方向に並行な方向である。定着装置について正面とは記録材導入側の面である。左右とは装置を正面から見て左または右である。ベルトの幅とは記録材搬送方向に直交する方向のベルト寸法(=ベルト長手方向の寸法)である。また記録材の幅とは記録材面において記録材搬送方向に直交する方向の記録材寸法である。また上流または下流とは記録材の搬送方向に関して上流または下流である。
この定着装置Aは、画像加熱定着装置用の定着部材として、互いに圧接して記録材を挟持搬送して画像を定着する定着ニップを形成する加熱部材としての定着ベルト20と加圧部材としての加圧ベルト30を備えている。定着ベルト20と加圧ベルト30の両者は共に可撓性を有するエンドレスベルトである。
定着ベルト20の構成については(3)項で詳述する。定着ベルト20は、ベルト懸架部材としての間隔をあけて並行に配列されたテンションローラ51および定着ローラ52と、この両ローラ51・52間に配設された第1の加圧パッドとしての下向きの定着パッド53との間に懸回張設されている。テンションローラ51と定着ローラ52は、それぞれ、定着装置筐体(不図示)の左右の側板間に回転自由に軸受されて支持されている。定着パッド53は定着装置筐体の左右の側板間に支持されて配設されている。
テンションローラ51は、外径が20mm、内径が18mmである厚さ1mmの鉄製の中空ローラであり、定着ベルト20に張りを与える。
定着ローラ52は、外径が20mm、内径が18mmである厚さ1mmの鉄合金製の中空芯金に、弾性層としてのシリコーンゴム弾性層が設けられた高摺動性の弾性ローラである。この定着ローラ52は駆動ローラとして駆動源(モータ)Mから不図示の駆動ギア列を介して駆動力が入力されて、矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動される。
この定着ローラ52に前記のように弾性層を設けることで、定着ローラ52に入力された駆動力を定着ベルト20へ良好に伝達することができるとともに、定着ベルト20からの記録材Sの分離性を確保するための定着ニップを形成できる。シリコーンゴムの硬度はJIS−A15度である。シリコーンゴム弾性層によって、内部への熱伝導も少なくなるためウォーミングアップタイムの短縮にも効果がある。
加圧ベルト30は、本実施例においては、ポリイミドを基層とし、表面は離型層としてフッ素樹脂であるPFAチューブを30μmの厚みで設けられている。加圧ベルト30は、図面上、定着ベルト20の下側に位置させて次のようにして配設されている。即ち、加圧ベルト30は、ベルト懸架部材としての間隔をあけて並行に配列されたテンションローラ54および加圧ローラ55と、この両ローラ54・55間に配設された第2の加圧パッドとしての上向きの加圧パッド56との間に懸回張設されている。
テンションローラ54と加圧ローラ55は、それぞれ、定着装置筐体(不図示)の左右の側板間に回転自由に軸受されて支持されている。テンションローラ54は、外径が20mm、内径が16mmである厚さ2mmの鉄合金製の中空芯金に、熱伝導率を小さくして加圧ベルト30からの熱伝導を少なくするためにシリコーンスポンジ層を設けてあり、加圧ベルト30に張りを与える。加圧ローラ55は、外径が20mm、内径が16mmである厚さ2mmの鉄合金製とされた低摺動性の中空剛性ローラである。加圧パッド56は定着装置筐体の左右の側板間に支持されて配設されている。
そして、定着ベルト20と加圧ベルト30との間に画像加熱ニップとしての定着ニップ60を形成するために、加圧ローラ55は、回転軸の左右両端側がそれぞれ加圧機構(不図示)により矢印Fの方向に所定の加圧力にて定着ローラ52に向けて加圧されている。
また、装置を大型化することなく幅広い定着ニップ60を得るために、加圧パッドを採用している。すなわち、定着パッド53により定着ベルト20を加圧ベルト30に向けて加圧させるとともに加圧パッド56により加圧ベルト30を定着ベルト20に向けて加圧させている。加圧パッド56は、加圧機構(不図示)により矢印Gの方向に所定の加圧力にて定着パッド53に向けて加圧されている。定着パッド53と加圧パッド56との間に定着ベルト20と加圧ベルト30が圧着されることで記録材搬送方向において幅広の定着ニップ60が形成されている。
定着パッド53はパッド基体と定着ベルト内面に接する摺動シート(低摩擦シート)58を有する。加圧パッド56もパッド基体と加圧ベルト内面に接する摺動シート59を有する。これはベルト基層を金属層にした場合には、パッドのベルト内周面と摺擦する部分の削れが大きくなるという問題があるためである。ベルトとパッド基体の間に、摺動シート58と59を介在させることで、パッドの削れを防止し、摺動抵抗も低減できるので、良好なベルト走行性、ベルト耐久性を確保できる。
定着ベルト20の加熱手段として、エネルギー効率の高い電磁誘導加熱方式の加熱源(誘導加熱部材、励磁コイル)を採用している。加熱源としての誘導加熱部材57は定着ベルト20の上行側ベルト部分の外面に対して所定の僅少な隙間を存して対向させて配設されている。
誘導加熱部材57は、誘導コイル57aと、励磁コア57bと、それらを保持するコイルホルダー57cと、から構成される。誘導コイル57aは、長円状に扁平巻きされたリッツ線を用い、誘導コイルの中心と両脇に突起した横E型の励磁コア57bの中に配置されている。励磁コア57bはフェライト、パーマロイといった高透磁率で残留磁速密度の低いものを用いるので、誘導コイル57aや励磁コア57bでの損失を抑えられ、効率的に定着ベルト20を加熱する事ができる。
定着動作は次のとおりである。制御回路部63は、少なくとも画像形成実行時にはモータMを駆動する。また、励磁回路64から誘導加熱部材57の誘導コイル57aに高周波電流を流す。
モータMが駆動されることで定着ローラ52が回転駆動される。これにより、定着ベルト20が定着ローラ52と同じ方向に回転駆動される。定着ベルト20の周速度は、定着ニップ60の記録材入口側において記録材Sにループを形成するため画像形成部側から搬送されてくるシートSの搬送速度に比して僅かに遅い周速とされている。本実施例の場合、定着ベルト20の周速は300mm/secとされ、A4サイズのフルカラー画像を1分間に70枚定着することが可能である。
加圧ベルト30は定着ニップ60における定着ベルト20との摩擦力で定着ベルト20に従動して回転する。ここで、定着ニップ最下流の部分をローラ対52・55により定着ベルト20と加圧ベルト30を挟んで搬送する構成としたことで、ベルトのスリップを防止することができる。定着ニップ最下流の部分は定着ニップでの圧分布(記録材搬送方向)が最大となる部分である。
一方、励磁回路54から誘導加熱部材57の誘導コイル57aに高周波電流が流されることで、定着ベルト20の金属層が誘導発熱して定着ベルト20が加熱される。定着ベルト20の表面温度がサーミスタ等の温度検知素子62により検知される。この温度検知素子62で検知される定着ベルト20の温度に関する信号が制御回路部63に入力する。制御回路部63は温度検知素子62から入力する温度情報が所定の定着温度に維持されるように、励磁回路64から誘導コイル57aに対する供給電力を制御して、定着ベルト20の温度を所定の定着温度に温調する。
定着ベルト20が回転駆動され、また所定の定着温度に立ち上がって温調された状態において、定着ベルト20と加圧ベルト30間の定着ニップ60に、未定着トナー画像tを有する記録材Sが搬送される。記録材Sは未定着トナー画像tを担持した面を定着ベルト20側にして導入される。そして、記録材Sは未定着トナー画像担持面が定着ベルト20の外周面に密着したまま定着ニップ60で挟持搬送されていくことにより、定着ベルト20から熱が付与され、また加圧力を受けて未定着トナー画像tが記録材Sの表面に定着される。
また、定着ベルト20内の定着ローラ32がゴム層を有する弾性ローラであり、加圧ベルト30内の加圧ローラ35は鉄合金製の剛性ローラであるため、定着ベルト20と加圧ベルト30との定着ニップ出口では定着ローラ52の変形が大きくなっている。その結果、定着ベルト20も大きく変形し、定着トナー画像を担持した記録材Sは定着ベルト20から自らのこしにより曲率分離される。61は分離補助爪部材である。
(3)定着ベルト20
図2の(a)は本実施例における定着部材である定着ベルト20の層構成を示す断面模式図、(b)は構成層の積層要領説明図である。
図2の(a)は本実施例における定着部材である定着ベルト20の層構成を示す断面模式図、(b)は構成層の積層要領説明図である。
21は定着ベルト20の基材(円筒状基体)、25はその基体21の内周面に配された内面摺動層、26は基材21の外周面を被覆したプライマー層、22はプライマー層26上に配された弾性層(円筒状弾性層)である。24は表層としてのフッ素樹脂チューブであり、弾性層22の周面に接着剤層23により固定されている。
本実施例の定着ベルト20は上記6層の積層複合層部材であり、全体に可撓性を有する薄肉の低熱容量の部材である。そして、この定着ベルト20は自由状態においてはほぼ円筒形状を保持している。以下に各構成層について具体的に説明する。
(3−1)基材21
本実施例においては、定着ベルト20の基材21は前記誘導加熱部材57によって加熱させるために、SUS合金、ニッケル、鉄、磁性ステンレス、コバルト−ニッケル合金等の金属層で形成されている。本実施例においては、内径が55mmで、厚みが65μmの電鋳ニッケルベルトを基材としている。
本実施例においては、定着ベルト20の基材21は前記誘導加熱部材57によって加熱させるために、SUS合金、ニッケル、鉄、磁性ステンレス、コバルト−ニッケル合金等の金属層で形成されている。本実施例においては、内径が55mmで、厚みが65μmの電鋳ニッケルベルトを基材としている。
その厚みは好ましくは1〜300μmがよい。基材21の厚みが1μmよりも小さいと剛性が低く、多数枚耐久に耐えることが困難となる。また、基材21が300μmを超えると剛性が高くなりすぎ、また屈曲性が低下して、ベルト状回転体として使用するには現実的ではない。より好ましくは20μmから100μmが理想である。
(3−2)内面摺動層25
内面摺動層25としては、ポリイミド樹脂のような高耐久性、高耐熱性を持つ樹脂が適している。本実施例では、芳香族テトラカルボン酸二無水物或いはその誘導体と、芳香族ジアミンとの略等モルを有機極性溶媒中で反応させて得られるポリイミド前駆体溶液を、基材21の内面に塗工する。そして、乾燥、加熱し、脱水閉環反応により形成したポリイミド樹脂層を形成して内面摺動層25とした。
内面摺動層25としては、ポリイミド樹脂のような高耐久性、高耐熱性を持つ樹脂が適している。本実施例では、芳香族テトラカルボン酸二無水物或いはその誘導体と、芳香族ジアミンとの略等モルを有機極性溶媒中で反応させて得られるポリイミド前駆体溶液を、基材21の内面に塗工する。そして、乾燥、加熱し、脱水閉環反応により形成したポリイミド樹脂層を形成して内面摺動層25とした。
(3−3)弾性層22
基材21の外周にはプライマー層26を介して弾性層22が設けられている。弾性層22の材料としては、公知の弾性材料を使用することができ、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いることができる。
基材21の外周にはプライマー層26を介して弾性層22が設けられている。弾性層22の材料としては、公知の弾性材料を使用することができ、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いることができる。
弾性層22の厚さは、画像を印刷する場合に記録材Sの凹凸或いはトナー層の凹凸に定着ベルト加熱面が追従できないことによる光沢ムラを予防するために、100μm以上が好ましい。
弾性層22の厚さが100μm未満では、弾性部材としての機能が発揮されず、定着時の圧力分布が不均一となることによって、特にフルカラー画像定着時に二次色の未定着トナーを十分に加熱定着することができずに定着画像のグロスにおいてムラを生じる。また、溶融不十分なことによってトナーの混色性が低下し、高精細なフルカラー画像が得られず好ましくない。本実施例においては、シリコーンゴムを用い、硬度はJIS−A6度、熱伝導率は0.8W/mK、厚みは450μmである。
弾性層22の塗工方法を、図5を用いて説明する。図5は基材21上に弾性層22としてのシリコーンゴム層を形成する工程の一例であり、所謂リングコート法を用いる方法を説明するための模式図である。
本実施例では、付加硬化型シリコーンゴムとフィラーとが配合された付加硬化型シリコーンゴム組成物をシリンダポンプ41に充填する。
そして、シリンダポンプ41から環状の塗工ヘッド42へ上記の組成物を圧送することで環状の塗工ヘッド42の内側に配置する塗工液供給ノズル(不図示)から円筒状基体21(25・21・26)の周面に組成物を塗工する。円筒状基体21の周面には予め公知の方法でプライマー処理が施されている。
塗工ヘッド42は固定された塗工ヘッド保持部43に保持されている。シリンダポンプ41はモータ1により駆動されて付加硬化型シリコーンゴム組成物をチューブ44を介して塗工ヘッド43へ圧送する。
円筒状基体21は芯金保持具45に保持された円筒状芯金に外嵌されて保持されている。芯金保持具45は回転軸線が水平にされて塗工台46に回転可能に保持されている。環状の塗工ヘッド42は円筒状基体21に同軸に外嵌されている。芯金保持具45はモータ2で所定の速度で回転される。即ち、円筒状基体21が回転される。塗工台45はモータ3により芯金保持具45の回転軸線方向に所定の速度で往動される。また、復動(戻し移動)される。
塗工ヘッド42による塗工と同時に円筒状基体21を一定速度で回転させながら図面右方向に一定速度で移動させることで、付加硬化型シリコーンゴム組成物の塗膜22aを円筒状基体21の周面に円筒状に形成することが出来る。塗膜の厚みは、塗工液供給ノズルと円筒状基体21とのクリアランス、シリコーンゴム組成物の供給速度、円筒状基体21の移動速度、などによって制御することが出来る。
円筒状基体21上に形成された付加硬化型シリコーンゴム組成物層22aは、電気炉などの加熱手段によって一定時間加熱して、架橋反応を進行させることにより、シリコーンゴム弾性層22とすることができる。本実施例においては、電気炉で200℃、30分加熱した。
(3−4)接着剤層23
弾性層22であるところの硬化シリコーンゴム層上に表層24であるフッ素チューブを固定する接着層23は弾性層22の表面に1〜10μmの厚みで均一に塗布した(円筒弾性層の外周面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程)。本実施例において接着層23は付加硬化型シリコーンゴム接着剤の硬化物からなっている。付加硬化型シリコーンゴム接着剤23は、自己接着成分が配合された付加硬化型シリコーンゴムを含む。
弾性層22であるところの硬化シリコーンゴム層上に表層24であるフッ素チューブを固定する接着層23は弾性層22の表面に1〜10μmの厚みで均一に塗布した(円筒弾性層の外周面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程)。本実施例において接着層23は付加硬化型シリコーンゴム接着剤の硬化物からなっている。付加硬化型シリコーンゴム接着剤23は、自己接着成分が配合された付加硬化型シリコーンゴムを含む。
具体的には、付加硬化型シリコーンゴム接着剤23は、ビニル基に代表される不飽和炭化水素基を有するオルガノポリシロキサンと、ハイドロジェンオルガノポリシロキサン及び架橋触媒としての白金化合物を含有する。そして、付加反応により硬化する。このような接着剤としては、既知のものを使用することができる。本実施例においては、接着剤層を約5μmの厚みで均一に塗布した。
(3−5)フッ素樹脂チューブ24
定着部材の表層としては、成形性やトナー離型性の観点から押し出し成形によるフッ素樹脂チューブ24が使用される。
定着部材の表層としては、成形性やトナー離型性の観点から押し出し成形によるフッ素樹脂チューブ24が使用される。
フッ素樹脂としては、耐熱性に優れたテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が好適に用いられる(PFAチューブ)。PFAチューブは押し出し成形により成形するものを用いる。
原料となるPFAの共重合の形式は特に限定されず、例えば、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合などが挙げられる。また、原料となるPFAにおけるテトラフルオロエチレン(TFE)とパーフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)の含有モル比は特に限定されるものではない。例えば、TFE/PAVEの含有モル比が、94/6〜99/1のものを好適に用いることができる。
この他のフッ素樹脂として、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)が挙げられる。また、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等が挙げられる。そして、それらのフッ素樹脂を1種あるいは複数種組み合わせて用いることもできる。
本実施例においては、押し出し成形で得られたPFAチューブを使用した。チューブ厚みは40μmであった。チューブ内径は、弾性層22の外径よりも小さく、52.2mmであった。チューブ内面は、接着性を向上させるためアンモニア処理が施されている。
(3−6)フッ素樹脂チューブ被覆方法
本実施例では表層としてのPFAチューブ24を外側から拡張し被覆する方法(拡張被覆法:フッ素樹脂チューブ24を接着剤23が塗布された円筒状弾性層22に被せるフッ素樹脂チューブ被覆工程)を用いた。拡張被覆法について図1を用いて説明する。
本実施例では表層としてのPFAチューブ24を外側から拡張し被覆する方法(拡張被覆法:フッ素樹脂チューブ24を接着剤23が塗布された円筒状弾性層22に被せるフッ素樹脂チューブ被覆工程)を用いた。拡張被覆法について図1を用いて説明する。
(a)チューブ挿入
弾性層22としてシリコーンゴム層の積層された基材W(図2の(b))の外径より大きな内径を有する金属製チューブ拡張型Kの内側にPFAチューブ24を配置(挿入)する。
弾性層22としてシリコーンゴム層の積層された基材W(図2の(b))の外径より大きな内径を有する金属製チューブ拡張型Kの内側にPFAチューブ24を配置(挿入)する。
(b)両端部保持
拡張型Kに配置したPFAチューブ24の両端を保持部材FuとFlを用いて保持する。保持部材FuとFlについては、後述で詳細に説明する。
拡張型Kに配置したPFAチューブ24の両端を保持部材FuとFlを用いて保持する。保持部材FuとFlについては、後述で詳細に説明する。
(c)縮め
次に、PFAチューブ24について詳しくは後述するが事前に求めた所定の長さ分だけ長手方向を縮める(フッ素樹脂チューブの全長より短くなるように長手方向に縮める縮め工程)。
次に、PFAチューブ24について詳しくは後述するが事前に求めた所定の長さ分だけ長手方向を縮める(フッ素樹脂チューブの全長より短くなるように長手方向に縮める縮め工程)。
(d)真空拡張
PFAチューブ24の外表面と拡張型Kの内面の隙間部分を真空状態(大気圧に対して負圧)にする。真空(5kPa)になったことでPFAチューブ24が拡張してPFAチューブ24の外表面が拡張型Kの内面に密着する。
PFAチューブ24の外表面と拡張型Kの内面の隙間部分を真空状態(大気圧に対して負圧)にする。真空(5kPa)になったことでPFAチューブ24が拡張してPFAチューブ24の外表面が拡張型Kの内面に密着する。
(e)基材Wを挿入
中子Nに基材W(25+21+26+22+23)をセット(外嵌)して、内側にPFAチューブ24が拡張されている拡張型Kの中に挿入する。基材Wのシリコーンゴム層22の表面には予め付加硬化型シリコーンゴム接着剤23が均一に塗布されている。拡張型Kの内径はこの基材Wの挿入がスムーズに行われる範囲であれば特に限定するものではない。
中子Nに基材W(25+21+26+22+23)をセット(外嵌)して、内側にPFAチューブ24が拡張されている拡張型Kの中に挿入する。基材Wのシリコーンゴム層22の表面には予め付加硬化型シリコーンゴム接着剤23が均一に塗布されている。拡張型Kの内径はこの基材Wの挿入がスムーズに行われる範囲であれば特に限定するものではない。
(f)真空破壊
拡張型Kに対する基材Wの配置後、PFAチューブ24の外表面と拡張型Kの内面の隙間部分の真空状態(大気圧に対して負圧)を破壊(大気圧に対して負圧を解除)する。真空が破壊されることで、PFAチューブ24は、シリコーンゴム層22の積層された基材Wの外径と同じ大きさまで拡径が解かれ(フッ素樹脂チューブの拡張を緩める緩め工程)、PFAチューブ24とシリコーンゴム層表面は密着した状態になる。
拡張型Kに対する基材Wの配置後、PFAチューブ24の外表面と拡張型Kの内面の隙間部分の真空状態(大気圧に対して負圧)を破壊(大気圧に対して負圧を解除)する。真空が破壊されることで、PFAチューブ24は、シリコーンゴム層22の積層された基材Wの外径と同じ大きさまで拡径が解かれ(フッ素樹脂チューブの拡張を緩める緩め工程)、PFAチューブ24とシリコーンゴム層表面は密着した状態になる。
(g)延伸工程
次に、PFAチューブ24を所定の伸張率まで伸張する(フッ素樹脂チューブの長手方向への伸張工程)。
次に、PFAチューブ24を所定の伸張率まで伸張する(フッ素樹脂チューブの長手方向への伸張工程)。
PFAチューブ24が伸張される際、PFAチューブ24とシリコーンゴム層22の間にある付加硬化型シリコーンゴム接着剤23が潤滑剤の役目を果たし、スムーズに伸張することができる。
(h)カシメ工程
PFAチューブ24の長手方向の伸張率を維持するために、弾性層22とPFAチューブ24の両端部(後の工程で切断される部分)をヒーターを内蔵したカシメビットH1などでカシメる工程である。
PFAチューブ24の長手方向の伸張率を維持するために、弾性層22とPFAチューブ24の両端部(後の工程で切断される部分)をヒーターを内蔵したカシメビットH1などでカシメる工程である。
(i)扱き工程
弾性層22とPFAチューブ24の間には、接着に寄与しない余剰な付加硬化型シリコーンゴム接着剤23と、チューブ被覆時に巻き込んでしまった空気が存在する。この余剰な接着剤と空気を扱き出す工程である。
弾性層22とPFAチューブ24の間には、接着に寄与しない余剰な付加硬化型シリコーンゴム接着剤23と、チューブ被覆時に巻き込んでしまった空気が存在する。この余剰な接着剤と空気を扱き出す工程である。
PFAチューブ24が被覆されている基材Wを拡張型Kから取り出す。この基材Wの外径より僅かに大きい内径をもつリング状部材Rを基材Wに外嵌する。そして、このリング状部材Rを、PFAチューブ24が被覆されている基材Wの上端部よりPFAチューブ24の表面へエアー(エアー圧0.5MPa)をPFAチューブ24の周方向と垂直の方向に噴出させながらPFAチューブ24の長手方向へ移動させる。
これにより、弾性層22とPFAチューブ24の間にある接着に寄与しない余剰な付加硬化型シリコーンゴム接着剤23と、チューブ被覆時に巻き込んでしまった空気を扱き出す(塗布した接着剤を扱く工程)。
扱き方法としては、エアー圧を利用した方法の他にも、液体や半固体を噴出させてもよい。また、PFAチューブ24が被覆されている基材Wの外径より小さな径をもつ伸縮するリングを用いて扱いてもよい。
(j)加熱処理
扱き工程後、加熱処理(電気炉で150℃、20分加熱)を行うことで、付加硬化型シリコーンゴム接着剤23の全体を硬化させる。これにより、PFAチューブ24と弾性層22を全域にわたって固定させる(接着剤を硬化させる工程)。
扱き工程後、加熱処理(電気炉で150℃、20分加熱)を行うことで、付加硬化型シリコーンゴム接着剤23の全体を硬化させる。これにより、PFAチューブ24と弾性層22を全域にわたって固定させる(接着剤を硬化させる工程)。
(k)切断、研磨
加熱処理後、自然冷却をしたのち、基材W(25+21+26+22+23+24)の両端側を所定の長さで切断してから研磨し、定着ベルト20を完成させた。
加熱処理後、自然冷却をしたのち、基材W(25+21+26+22+23+24)の両端側を所定の長さで切断してから研磨し、定着ベルト20を完成させた。
(3−7)フッ素樹脂チューブの長手方向の伸張率
本実施例の長手方向の伸張率は7%であった(円筒状弾性層に被せたフッ素樹脂チューブの全長を基準)。PFAチューブを長手方向に伸張することで、PFAチューブに皺が発生しにくくなり、高耐久な定着ベルトになる。
本実施例の長手方向の伸張率は7%であった(円筒状弾性層に被せたフッ素樹脂チューブの全長を基準)。PFAチューブを長手方向に伸張することで、PFAチューブに皺が発生しにくくなり、高耐久な定着ベルトになる。
(3−8)フッ素樹脂チューブを径方向に拡張する前の長手方向縮め
PFAチューブ24の外表面と拡張型Kの内面の隙間部分を真空状態(大気圧に対して負圧)にする(d)の工程の前に、PFAチューブ24の長手方向を縮める(c)の緩め工程を設けている。PFAチューブ24を径方向に拡張すると、長手方向は縮むことが確認されている。長手方向を固定した状態で径方向を拡張すると、PFAチューブ24は長手方向に縮まる方向の力と径方向に拡張する力がかかるため、PFAチューブ24が塑性変形を起こしやすくなる。よって、PFAチューブ24を径方向に拡張する時は、予めPFAチューブ24の長手方向を緩めることで塑性変形を起こしにくくしている。
PFAチューブ24の外表面と拡張型Kの内面の隙間部分を真空状態(大気圧に対して負圧)にする(d)の工程の前に、PFAチューブ24の長手方向を縮める(c)の緩め工程を設けている。PFAチューブ24を径方向に拡張すると、長手方向は縮むことが確認されている。長手方向を固定した状態で径方向を拡張すると、PFAチューブ24は長手方向に縮まる方向の力と径方向に拡張する力がかかるため、PFAチューブ24が塑性変形を起こしやすくなる。よって、PFAチューブ24を径方向に拡張する時は、予めPFAチューブ24の長手方向を緩めることで塑性変形を起こしにくくしている。
(3−9)フッ素樹脂チューブ拡張時長手方向の縮み量測定
PFAチューブ24の径方向拡張時に、PFAチューブ24が長手方向に縮む量の測定は、チューブ拡張型Kの内径と同じ外径を持つ円柱等に、潤滑の良い状態でPFAチューブ24を被覆し、長手方向の縮み量を計測する。
PFAチューブ24の径方向拡張時に、PFAチューブ24が長手方向に縮む量の測定は、チューブ拡張型Kの内径と同じ外径を持つ円柱等に、潤滑の良い状態でPFAチューブ24を被覆し、長手方向の縮み量を計測する。
PFAチューブ24は、製造バラツキにより径サイズに幅をもっている。PFAチューブ24の径サイズは規格上、約1.3mmのバラツキがある。従って、製造ロット毎に長手方向の縮み量を計測する必要がある。
または、PFAチューブ24の径変化率と長手変化率の係数から計算する方法もある。下記に、PFAチューブ24の径変化率と長手変化率の係数から長手方向の縮み量を求める方法を記載する。
1)被覆するPFAチューブ24の径をAとする。
2)PFAチューブ24を被覆する円柱の外径をBとする。
3)PFAチューブ24を径方向に拡張したときの径変化率は、径変化率=(B−A)/A×100%とする。
4)PFAチューブ24の長手方向両側に1つずつ印を付ける。その印の間隔をCnとする。既知の外径をもつ円柱等に潤滑が良い状態でPFAチューブ24を被覆し、被覆後のPFAチューブ24の印の間隔を計測する。被覆後の印の間隔をDnとする。(Dn−Cn)/Cn×100%=長手変化率Enとする。
5)複数(n回)の外径(径変化率で5%〜15%ぐらいになるような外径が良い)の円柱等で、長手変化率Enを求める。長手変化率EnをY、径変化率nをXとして、回帰直線の傾きを求める。この傾きは、PFAチューブ24の径方向と長手方向の関係を表す係数Fである。本実施例では、係数F=−0.60であった。
1)被覆するPFAチューブ24の径をAとする。
2)PFAチューブ24を被覆する円柱の外径をBとする。
3)PFAチューブ24を径方向に拡張したときの径変化率は、径変化率=(B−A)/A×100%とする。
4)PFAチューブ24の長手方向両側に1つずつ印を付ける。その印の間隔をCnとする。既知の外径をもつ円柱等に潤滑が良い状態でPFAチューブ24を被覆し、被覆後のPFAチューブ24の印の間隔を計測する。被覆後の印の間隔をDnとする。(Dn−Cn)/Cn×100%=長手変化率Enとする。
5)複数(n回)の外径(径変化率で5%〜15%ぐらいになるような外径が良い)の円柱等で、長手変化率Enを求める。長手変化率EnをY、径変化率nをXとして、回帰直線の傾きを求める。この傾きは、PFAチューブ24の径方向と長手方向の関係を表す係数Fである。本実施例では、係数F=−0.60であった。
係数Fを使い、金属製チューブ拡張型Kの内面に密着させたときのPFAチューブ24の長手方向の縮み量を計算する。PFAチューブ24の径Aは、51.6mmである。金属製チューブ拡張型Kの内径Bは、57.2mmである。
径変化率は、
(B−A)/A×100
=(57.2−51.6)/51.6×100
=10.9%
である。
径変化率は、
(B−A)/A×100
=(57.2−51.6)/51.6×100
=10.9%
である。
PFAチューブ24の径方向と長手方向の関係を表す係数Fは−0.60であるので、PFAチューブ24を径方向に10.9%変化させたときの長手方向の変化率は、
径変化率×係数F
=10.9%×−0.60
=−6.5%
である。
径変化率×係数F
=10.9%×−0.60
=−6.5%
である。
PFAチューブ24の長さは420mmである。よって、金属製チューブ拡張型Kの内面に密着させたときのPFAチューブ24の長手方向の縮み量は、
420mm×−6.5%
=420mm×(−6.5/100)
=−27.3mm
である。
420mm×−6.5%
=420mm×(−6.5/100)
=−27.3mm
である。
PFAチューブ24の径変化率と長手変化率の係数は、PFAチューブ24のチューブ厚みと材質と製造工程が同じである場合、PFAチューブ24の径サイズが5mm程度違っていても、PFAチューブ24の径変化率と長手変化率の係数は同じ値になった。よって、PFAチューブ24の径サイズは製造バラツキがあるが、径変化率と長手変化率の係数を用いることで、製造ロット毎の径を計測し、計算式に当てはめるだけで長手方向の縮み量を算出することができる。
このように、実測したり、計算から求めたりして、PFAチューブ24を径方向に拡張する前に、長手方向に縮める量を求めることができる。しかし、この値には実験誤差が含まれているため、長手に縮める量はここで求めた値より小さくした方がよい。それは、縮める量が大きすぎると、長手方向が弛んでいる状態で径方向が拡張され、PFAチューブ24に周方向の皺が発生してしまうためである。
本実施例のPFAチューブ24の長手方向の縮み量は片側12.5mmずつ(保持部材Fuを12.5mm、Flを12.5mm内側に移動させる)、両側合計で25.0mmにした。
(4)保持部材FuとFl
拡張型Kに配置したPFAチューブ24の両端を保持部材するためのFuとFlは、定着ベルト20の表層であるPFAチューブ24を基材W(25+21+26+22+23)に量産性良く被覆するのには重要な部材である。
拡張型Kに配置したPFAチューブ24の両端を保持部材するためのFuとFlは、定着ベルト20の表層であるPFAチューブ24を基材W(25+21+26+22+23)に量産性良く被覆するのには重要な部材である。
PFAチューブ24は径方向に拡張されるときと長手方向に伸張されるときに、PFAチューブ24には塑性変形が起こるほどの力がかかる。PFAチューブ24の材質や厚みにもよるがおおよそ200Nである。PFAチューブ24を保持部材Fu,Flで挟んでこの力に抵抗している。PFAチューブ24の保持が弱くなると、PFAチューブ24を径方向に拡張するときや長手方向に伸張するときに保持部材Fu,Flから外れて、製造装置が停止して復旧に時間を要する。よって、量産性良く定着ベルト20を製造するには、PFAチューブ24を安定して保持できる保持部材Fu,Flの構造が重要になる。
(4−1)保持部材Fu,FlとPFAチューブ24の位置関係
図6は本実施例に用いた保持部材Fu,FlとPFAチューブ24との位置関係を説明する構成模式図である。
図6は本実施例に用いた保持部材Fu,FlとPFAチューブ24との位置関係を説明する構成模式図である。
保持部材Fu(Fl)は、バックアップ部材71と保持爪72で構成されている。拡張型Kの内側にPFAチューブ24を配置した後、保持部材FuとFlがPFAチューブ24の上下から挿入される。位置関係は、バックアップ部材71と保持爪72の間にPFAチューブ24が入る。
(4−2)保持部材Fu,Flの動作
図7は本実施例に用いた保持部材Fu,Flの動作を説明する構成模式図である。
図7は本実施例に用いた保持部材Fu,Flの動作を説明する構成模式図である。
拡張型Kの長手方向両端部とバックアップ部材71は密着する構造になっている。保持爪72をバックアップ部材71に突き当てるように動作させることで、PFAチューブ24をバックアップ部材71と保持爪72で挟む。PFAチューブ24の表面側はバックアップ部材71と、PFAチューブ24の裏面側は保持爪72との摩擦抵抗により、PFAチューブ24は保持される。
PFAチューブ24を拡張被覆法を用いたときの保持部材Fu,Flの動作を図1を含めて説明する。
図1の(b)で、PFAチューブ24の両端部を保持部材Fu,Flで図7の動作をすることで、PFAチューブ24をバックアップ部材71と保持爪72で挟む。また、図1の(h)のカシメ工程後は、PFAチューブ24の長手方向の伸張率を維持するために、弾性層22とPFAチューブ24の両端部が接着されるので、保持部材Fu,Flは図7の逆の動作をすることで、PFAチューブ24はバックアップ部材71と保持爪72から開放される。PFAチューブ24の径は、基材Wの外径よりも小さいため、保持爪72は基材WとPFAチューブ24に挟まれた状態になる。次に保持爪72が基材WとPFAチューブ24に挟まれた状態で、保持部材Fu,Flを基材Wの端部より外側に移動させることで、保持爪72を引き抜き、PFAチューブ24を被覆した基材Wと分離する。
(4−3)保持爪72の形状
本実施例の保持爪72の形状を図8を用いて説明する。図8の(a)は保持部材Fu,Flに複数ある保持爪72のひとつである。保持部材Fu,Flに保持爪72は複数あるが全て同じ形状をしている。図8の(b)は(a)の点線を軸として保持爪72を90°回転させた図である。保持爪72は逆L形状をしていて接触面73を持つ。
本実施例の保持爪72の形状を図8を用いて説明する。図8の(a)は保持部材Fu,Flに複数ある保持爪72のひとつである。保持部材Fu,Flに保持爪72は複数あるが全て同じ形状をしている。図8の(b)は(a)の点線を軸として保持爪72を90°回転させた図である。保持爪72は逆L形状をしていて接触面73を持つ。
(4−4)接触面73の形状
[実施例1]
実施例1の接触面73の形状を図9を用いて説明する。
[実施例1]
実施例1の接触面73の形状を図9を用いて説明する。
PFAチューブ24をバックアップ部材71と挟むときに接触する面は接触面73である。実施例1では保持爪72はSUSで作られている。SUS材の表面粗さはRa:4〜8μm程度である。また、接触面73には波形状を施してある。波のピッチ間距離は5mm、山と谷の差は0.2mm、幅25mmで5周期分施した。
[実施例2]
実施例2の接触面73の形状を図10を用いて説明する。
実施例2の接触面73の形状を図10を用いて説明する。
実施例2の保持爪72は、実施例1と同様にSUSで作られている。SUS材の表面粗さはRa:4〜8μm程度である。接触面73にはブラスト加工を施してある。接触面73の粗さはRa:1.5〜3μm程度に仕上げた。接触面73以外は、材質も寸法も実施例1と同じである。
[比較例1]
比較例1として、保持爪72の接触面73に波形状がない保持爪72を準備した。接触面73の波形状がない以外は、材質も寸法も実施例1と同じである。
比較例1として、保持爪72の接触面73に波形状がない保持爪72を準備した。接触面73の波形状がない以外は、材質も寸法も実施例1と同じである。
[比較例2]
比較例2として、保持爪72の接触面73にのこぎり形状の保持爪72を準備した。接触面73の形状以外は、材質も寸法も実施例1と同じである。比較例2の接触面73の形状を図11を用いて説明する。接触面73にはのこぎり形状を施してある。PFAチューブ24の長手中央部側がのこぎり形状の傾斜側に位置するように形状を付けている。のこぎり形状のピッチ間距離は5mm、山と谷の差は0.2mm、幅25mmで5周期分施した。
比較例2として、保持爪72の接触面73にのこぎり形状の保持爪72を準備した。接触面73の形状以外は、材質も寸法も実施例1と同じである。比較例2の接触面73の形状を図11を用いて説明する。接触面73にはのこぎり形状を施してある。PFAチューブ24の長手中央部側がのこぎり形状の傾斜側に位置するように形状を付けている。のこぎり形状のピッチ間距離は5mm、山と谷の差は0.2mm、幅25mmで5周期分施した。
(5)PFAチューブ24の保持安定性試験
実施例1,実施例2,比較例1,比較例2のそれぞれの保持爪72を使用した保持部材Fu,Flを使って定着ベルト20を各1000本生産したときの結果を表1に示す。使用したPFAチューブ24の材質はPFA,厚みは40μmである。
実施例1,実施例2,比較例1,比較例2のそれぞれの保持爪72を使用した保持部材Fu,Flを使って定着ベルト20を各1000本生産したときの結果を表1に示す。使用したPFAチューブ24の材質はPFA,厚みは40μmである。
伸張不足とは、PFAチューブ24を長手方向7%伸張させることができない不具合である。状況としては、PFAチューブ24を長手方向に7%伸張させる際に保持部材Fu,FlでPFAチューブ24を保持しきれず、保持爪72からPFAチューブ24が滑ってしまい、滑った分だけ伸張率が足りなくなっている状態である。
引きちぎりとは、保持部材Fu,FlをPFAチューブ24を被覆した基材Wから外す際に、PFAチューブ24の径は、基材Wの外径よりも小さいため、保持爪72は基材WとPFAチューブ24に挟まれた状態になっている。保持部材Fu,Flを基材Wの端部より外側に移動させることで、保持爪72を引き抜く。その際に、PFAチューブ24の端部の一部が切れてしまう状態である。
表1の結果より、接触面73に波形状を施していない比較例1は、真空不足が0.8%、伸張不足が1.3%発生した。また、接触面73にのこぎり形状を施した比較例2は、引きちぎりを1.7%発生させた。真空不足が発生すると、製造装置が停止して復旧に時間を要する。また伸張不足の定着ベルト20は、長期の使用によって表面にシワや亀裂を発生させる可能性があるため、定着ベルト20の寿命を決める重要な項目である。よって、伸張不足の定着ベルト20は、出荷可能な性能になっていないため、不良として処理され、生産の良品率を低下させる。引きちぎりが発生すると、次の定着ベルト20を生産する際に、引きちぎられたPFAチューブ24の破片が保持爪とPFAチューブ24の間に入ると真空不足を発生させたり、基材WとPFAチューブ24の間に挟み込んだりすると異物噛み込み不良となる。
それに対し、実施例1と実施例2は、真空不足も伸張不足も引きちぎりも発生していない。この差は接触面73の形状によるものである。実施例1の接触面73には波形状を施してあるため、ウレタンゴム製のバックアップ部材71に、接触面73の波形状の山部分が強く食い込むため、PFAチューブ24を強力に保持できる。実施例2の接触面73にはブラスト加工により細かな凹凸があるため、実施例1同様にPFAチューブ24を強力に保持できる。比較例2の接触面73にはのこぎり形状を施してあるため、実施例1と2同様にPFAチューブ24を強力に保持できるが、保持爪72とバックアップ部材71が離れて、PFAチューブ24の締めつけ力がかかっている状態で保持爪72を抜く際に、のこぎり形状の絶壁側の引っ掛かりが強く働きすぎるため、PFAチューブ24の一部を引きちぎってしまったと考える。
上記の結果より、実施例1と実施例2の接触面73の形状は、PFAチューブ24を強く保持することができ、且つPFAチューブ24を引きちぎることなく保持爪72を抜くことができる形状である。
A 画像加熱定着装置、20 定着部材(加熱部材:定着ベルト)、
30 定着部材(加圧部材:加圧ベルト)、60 定着ニップ、
K チューブ拡張型、Fu,Fl チューブ保持部材、
N 中子、W 弾性層を積層した基材、21 基材、
22 円筒状弾性層、23 接着剤層、24 フッ素樹脂チューブ、
71 バックアップ部材、72 保持爪、73 接触面
30 定着部材(加圧部材:加圧ベルト)、60 定着ニップ、
K チューブ拡張型、Fu,Fl チューブ保持部材、
N 中子、W 弾性層を積層した基材、21 基材、
22 円筒状弾性層、23 接着剤層、24 フッ素樹脂チューブ、
71 バックアップ部材、72 保持爪、73 接触面
Claims (3)
- 定着部材の表層の樹脂チューブを被覆する製造方法であって、
前記樹脂チューブの長手方向の両端部を保持する工程と、
定着部材の表層を被覆したいワークを前記樹脂チューブに挿入する工程と、
前記樹脂チューブを長手方向に伸張させる工程を有し、
前記樹脂チューブを保持する部材の前記樹脂チューブと接する面に波形状が加工されていることを特徴とする定着部材の製造方法。 - 定着部材の表層の樹脂チューブを被覆する製造方法であって、
前記樹脂チューブの長手方向の両端部を保持する工程と、
定着部材の表層を被覆したいワークを前記樹脂チューブに挿入する工程と、
前記樹脂チューブを長手方向に伸張させる工程を有し、
前記樹脂チューブを保持する部材の前記樹脂チューブと接する面にブラスト加工されていることを特徴とする定着部材の製造方法。 - 前記樹脂チューブがフッ素樹脂チューブである請求項1又は請求項2に記載の定着部材の製造方法。
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