JP2007334204A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着装置を有する画像形成装置では、印刷終了後、定着装置の定着ローラが危険温度に達しないように、印刷終了後も、所定時間だけ定着モータを駆動して定着ローラ及び加圧ローラを回転駆動するが、印刷終了後のこのような駆動による騒音は、ユーザに不快感を与えていた。
【解決手段】記録媒体に形成された画像を定着する定着器104と、定着された記録媒体を搬送する排出ユニット105と、定着器の定着ローラ209及び加圧ローラ210を駆動する定着モータ213と、定着モータ213の回転速度を制御する定着制御部910及び印刷制御部800とを有し、排出ユニット105による定着された記録媒体の搬送が終了した後、搬送終了前の記録媒体搬送速度に基づいて、定着モータ213の回転速度を印刷前の回転速度より遅くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ページプリンタ等の定着器を備えた画像形成装置に関するものである。
従来、LED、又はレーザによって画像を形成する電子写真プリンタにおいては、画像が形成される記録媒体を給紙、搬送、画像形成、定着、排出するための各ユニットが存在する。各ユニットは印刷する媒体の設定に従った印刷速度で印刷動作を行なっている。また装置の小型化と印刷速度の高速化が進んでいるが、特別な部材を追加することなく単位時間あたりの印刷枚数を向上する方法として、例えばセンサにより媒体がトナーを溶融・定着する定着器を抜けるのを検出し、抜けた後から排出速度を定着速度よりも速くすることで、印刷枚数の向上を図るものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001―146349号公報(第3頁、図2)
しかしながら近年、騒音の問題が重要視されている。図31は、印刷速度と騒音との相関を示すグラフである。同図のグラフにおいて、例えば、Vo1は190mm/sec、Vo5は120mm/secの印刷速度であり、印刷速度が高速になるにつれて、駆動する各モータや、そのモータで回転駆動される各ローラから発生する騒音が大きくなっているのが理解できる。従って、従来技術では印刷速度の向上に伴って騒音を大きくしてしまうという問題があった。
定着器は、媒体通過後、定着温度に比して温度が低い媒体が通過しなくなることから、定着ローラ温度が上昇を始めるため、熱源であるヒータを切りながら、定着ローラ及び定着ローラと連れ回りして搬送力を与える加圧ローラを回転させることで、加圧ローラ側に熱を奪わせ、定着ローラ温度のオーバーシュート量を抑えている。小型化やコストダウンの観点から、定着器の駆動モータと排出部の駆動モータとが同一であるものが多く、更に高速化の観点から定着温度は高温であることが多い。この場合、媒体が排出された後、給紙部や画像形成部のモータの駆動は停止することが出来るが、定着部を駆動するモータだけは、上記した定着ローラ温度のオーバーシュートを抑えるために一定時間回転していなければならない。このため、媒体の排出が終了しているにもかかわらず、ユーザにとっては不快に感じる耳障りな駆動が延々と続くことになる。
本発明の目的は、これらの問題点を解消し、媒体の搬送が終了した後、定着ローラの過剰な温度上昇を防止しながら、できるだけ速やかに定着器の駆動モータの回転を減速、或いは停止して、騒音を抑制することのできる画像形成装置を提供することにある。
本発明による画像形成装置は、所定の画像データに基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
前記記録媒体に形成された画像を定着する定着部と、前記定着された記録媒体を搬送する媒体搬送部と、前記定着部を駆動する駆動部と、少なくとも前記定着部の駆動速度を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記媒体搬送部による前記定着された記録媒体の搬送が終了した後、搬送終了前の記録媒体搬送速度に基づいて、前記駆動部の駆動速度を制御することを特徴とする。
本発明の画像形成装置によれば、印刷終了後に、冷却のために行う駆動部の駆動速度を抑制し、この駆動による騒音を低減することが可能となる。
実施の形態1.
図1は、本発明による画像形成装置の実施の形態1の要部構成を正面からみた概略構成図である。
同図に示す画像形成装置1は、一般的なLEDタンデム方式のカラー電子写真プリンタとしての構成を備え、給紙カセット106には、図示されない押し上げ用バネによって押し上げられたシートレシーブがあり、記録媒体を挟んで対向する位置には図示されない搬送モータによって駆動する給紙ローラ201と給紙サブローラ202が配置される。搬送ルートには、レジストローラ203と対向して加圧し搬送力を生み出す連れ回りのプレッシャローラ204が配置される。搬送ベル卜部は図示されない搬送ベルトモータによって駆動されるベルト駆動ローラ205と、搬送ベルト101によって連れ回ると同時に搬送ベルト101が弛まないように張力を与えるベルトアイドルローラ206が配置される。
転写電圧を与える転写ローラ207K,207Y,207M,207C(これ等を総称する場合は転写ローラ207とする)の対向する位置には、感光ドラム208K,208Y,208M,208C(これ等を総称する場合は感光ドラム208とする)を備えたID(Image Drum)ユニット102K,102Y,102M,102C(これ等を総称する場合はIDユニット102とする)、LED(Light Emitting Diode)を照射して感光ドラム208に潜像を与えるLEDヘッド103K、103Y、103M、103C(これ等を総称する場合はLEDヘッド103とする)が、K(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各トナーを供給・転写するためにそれぞれ4つずつ存在する。尚上記した転写ローラ207、感光ドラム208、IDユニット102及びLEDヘッド103、或いは以後に記述する構成要素に付けられた符号の末尾K、Y、M、Cは、それぞれが関係するトナーの色を示ししている。
IDユニット102は駆動源を一つとする図示されないIDモータによって駆動され、トナーが付着した可視像を記録媒体に転写搬送する。定着器104には図示されない定着モータ213で駆動する定着ローラ209と、定着ローラ209と連れ回る加圧ローラ210、定着ローラ209に巻き付きながら溶融を行なう定着ベルト211が備わっていて、定着ローラ209内に配設されたヒータ212からの熱により、記録媒体上のトナーが溶融定着する。
定着ローラ209は、鉄、アルミニウム等の芯金上にシリコーンゴム等の弾性体を被覆し、弾性体の表面にはトナーの付着を防止するためのフッ素系樹脂を被覆することで構成されている。連れ回る加圧ローラ210は、鉄、アルミニウム等の芯金上にシリコーンゴム等の弾性体を被覆してある。定着ベルト211は約100μmの薄いポリイミド樹脂から構成されており、表面には、定着ローラ209が記録媒体を搬送中に媒体ジャムを発生させた場合などに、記録媒体に溶融定着されなかったトナーがオフセットして付着することを防止するためのフッ素系樹脂を被覆することで構成されている。加熱される定着ローラ209に対向して、この定着ローラ表面温度を検出する手段としての定着サーミスタ501が配設され、検出される温度に従って、所定の定着温度になるようにヒータ212をオン・オフ制御できるようになっている。
定着器104の下流側には、記録媒体を排出・堆積するための排出ユニット105が配置されている。この排出ユニット105には、記録媒体を搬送する排出ローラ218,220と、排出ローラに搬送力を付与するための排出コロ221,222が備わっており、また記録媒体の搬送状態を検知するセンサとして、定着器104の近傍にあり、記録媒体の有無を検知する排出センサ505と、記録媒体が記録媒体堆積部へ排出されたかを検知する媒体エンドセンサ506が配設されている。尚、これらの排出センサ505と媒体エンドセンサ506は、共に記録媒体を検出しないとき、少なくとも排出ユニット105内には記録媒体が存在しないと判断できる位置関係で配置されているものとする。
図2は、定着器104と排出ユニット105を一つのモータで駆動するギヤ列の構成を示した要部構成図である。定着モータ213が駆動すると、モータギヤ213aからギヤ214へ伝達される。ギヤ214はモータギヤ213と噛み合うギヤ214aと、増速して次のアイドルギヤ215へ伝達するためのギヤ214bから構成される。アイドルギヤ215の隣には分岐ギヤ216が配置され、ー方が、定着アイドルギヤ224を介して定着ローラギヤ223へ駆動を伝達し、他方が、アイドルギヤ217、219を介して2つの排出ローラ218、220に備わった排出ギヤ218a、220aへ駆動を伝達する配置となっている。
図3は、画像形成装置1の本発明に関与する要部動作を制御する制御系の構成を示すブロック図である。
同図中、印刷制御部800は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、入出力ポート、タイマ等によって構成され、上位装置から印刷データ及び制御コマンドを受信してプリンタ部の全体をシーケシス制御し、印刷動作を行う。I/F制御部810は、上位装置ヘプリンタ情報を送信すると共に、上位装置から入力したコマンドを解析して上位装置から受信したデータを処理する。受信メモリ820は、上位装置から受信したデータをI/F制御部810の制御に基づいて色毎に格納し、操作部801はプリンタの状態を表示するためのLED、及びプリンタヘ操作者からの指示を与えるためのスイッチを備えている。
各種センサ802は、記録媒体の搬送位置を検出する前記した排出センサ505や記録媒体エンドセンサ506などや、装置内の温湿度を検出するためのセンサ、濃度測定用のセンサなどを含み、各センサの出力は印刷制御部800へ入力されている。画データ編集メモリ830は、I/F制御部810を介して上位装置から入力した印刷データを画データとして編集し、即ち受信メモリ820に一時的に格納された印刷データを受け取ってLEDヘッド103(図1)に送信するためのイメージデータに編集し、編集処理したイメージデータを格納するためのメモリである。
帯電電圧制御部840は、印刷制御部800の指示によりIDユニット102(図1)内の帯電器に電圧を印加して感光ドラム208の表面を帯電させるための制御を行う。帯電電圧制御部840は、各々色毎に制御が分かれて、K帯電電圧制御部、Y帯電電圧制御部、M帯電電圧制御部、及びC帯電電圧制御部を有しており、それぞれが、K帯電器311K、Y帯電器311Y、M帯電器311M、及びC帯電器311C(これ等を総称する場合は帯電器311とする)への印加電圧を制御している。
ヘッド駆動制御部850は、画データ編集メモリ830に格納されたイメージデータに従って、LEDヘッド103により帯電された感光ドラム表面に光を照射して露光させるための制御を行うものである。ヘッド制御部850は、各々色毎に制御が分かれて、Kヘッド制御部、Yヘッド制御部、Mヘッド制御部、及びCヘッド制御部を有しており、それぞれが、Kヘッド103K、Yヘッド103Y、Mヘッド103M、及びCヘッド103Cヘイメージデータを所定のタイミングで送信するための制御を行う。
現像電圧制御部860は、感光ドラム表面にLEDヘッド103により生成された静電潜像にトナーを付着させるため、IDユニット102(図1)内の現像器に対し電圧を印加するための制御を行う。このため現像電圧制御部860は、K現像電圧制御部、Y現像電圧制御部、M現像電圧制御部、及びC現像電圧制御部を有しており、各々、K現像器312K、Y現像器312Y、M現像器312M、及びC現像器312C(これ等を総称する場合は現像器312とする)への印加電圧を制御する。そして、各々の印刷ヘッドで露光された部分にトナー像を形成する。
転写電圧制御部870は、感光ドラム208(図1)の表面に生成されたトナー像を記録媒体に転写するため、印刷制御部800の指示を受けて転写ローラ207(図1参照)に対し電圧を印加するための制御を行う。このため、転写電圧制御部870は、K転写電圧制御部、Y転写電圧制御部、M転写電圧制御部、及びC転写電圧制御部を有しており、各々、K転写ローラ207K、Y転写ローラ207Y、M転写ローラ207M、及びC転写ローラ207Cへの印加電圧を制御する。そして、各々の現像器312で形成されたトナー像を記録媒体に順次転写する。
IDモータ制御部880は、IDユニット102(図1)内に備えられた各感光ドラム208、帯電器311、現像器312を駆動するためのIDモータ881を駆動制御し、搬送モータ制御部890は、記録媒体を給紙し、画像形成部まで搬送するための搬送モータ891を駆動制御し、搬送ベルトモータ制御部900は、各感光ドラム208からトナー像が転写された記録媒体を定着器104(図1)までベルト搬送するための搬送ベルトモータ901を駆動制御する。
定着制御部910は、記録媒体に転写されたトナー像を定着するための制御部であり、印刷制御部800の指示、或いは定着器104の温度を測定するための定着サーミスタ501(図1参照)からの検出温度を受入れ、定着器104に内蔵されたヒータ212(図1参照)への電圧印加をオン・オフ制御する。又、定着器104が所定温度に上昇した段階で、或いは後述する動作タイミングで定着モータ213(図2参照)を回転駆動制御する。このように、定着モータ213は、印刷制御部800及び定着制御部910によって駆動制御される。
印刷制御部800は、I/F制御部810を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信する。上位装置によって印刷指示を受けると、まず、受信した印刷情報に基づき、印刷速度(=排出速度V)を決定する。ここで排出速度Vは記録媒体上のトナーが充分に溶融定着する条件に対応した速度であり、印刷情報に含まれる記録媒体厚や種類に応じてV1、V2、V3、V4が設定される。これ等の設定可能な排出速度はV1>V2>V3>V4の関係にある。本実施の形態では、記録媒体として70g/mの用紙を用いる場合の良好な印刷設定として、排出速度V(=印刷速度)に対して、V1=180mm/sec、V2=155mm/sec、V3=120mm/sec、V4=95mm/secから選択可能とした。また定着温度Tを190℃とし、記録媒体排出後の冷却回転時間trを15秒とした。
ここで、記録媒体排出後の冷却回転時間trについて説明する。前記したように、定着器104は、媒体通過後、定着温度に比して温度が低い媒体が通過しなくなることから、定着ローラ温度が上昇を始めるため、熱源であるヒータ212を切りながら、定着ローラ209及び定着ローラと連れ回りして搬送力を与える加圧ローラ210を回転させることで、加圧ローラ側に熱を奪わせ、定着ローラ温度のオーバーシュート量を抑える。冷却回転時間trは、このため、記録媒体排出後に定着モータ213を回転駆動するための駆動時間に相当する。また、ここでの記録媒体排出状態は、排出センサ505及び媒体エンドセンサ506が共に記録媒体を検出していない状態に相当する。
以上の構成において、本実施の形態の画像形成装置の動作について、図4のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
印刷制御部800は、I/F制御部810を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信する。上位装置によって印刷指示を受けると、まず、受信した印刷情報に基づいて排出速度V(=印刷速度)と定着温度Tについての設定条件を判定し、予め定めた数値(V1〜V4)の中から、最適な排出速度Vと定着温度T(ここではT=190℃のみ)を設定する(ステップS1)。尚、上記したように70g/mの用紙に対して、4段階の排出速度V1〜V4が用意されているが、これらの排出速度V1〜V4(=印刷速度)は、例えば、予め印刷制御部800内のメモリに動作環境などによってテーブルに設定され、このテーブルに基づいて選択されるものとする。
ここで、ステップS1で印刷条件が設定された後、後述するステップS2で印刷の終了が検出されるまでの印刷動作について以下に説明する。
印刷制御部800は、上記した判定結果に基づいて、先ず定着制御部910に指示を出し、定着サーミスタ501により定着ローラ209(図1参照)の温度を検出してヒータ212を内蔵した定着ローラ209が使用可能な温度範囲にあるか否かを判定する。使用可能な温度範囲になければヒータ212をオンにして、使用可能な温度範囲になるまで定着ローラ209を加熱する。このようにして、定着ローラ209が所定の定着温度T(ここではT=190℃)に上昇した段階で、定着制御部910は定着器モータ213の駆動を開始して定着器104内の定着ローラ209を設定された印刷速度Vに合った回転で動作させる。
次に、IDモータ制御部880、及び搬送ベルトモータ制御部900を介して、各感光ドラム208、帯電器311、現像器312用のIDモータ881、及び搬送ベルトモータ901をそれぞれ印刷速度Vで駆動し、同時に帯電電圧制御部840、現像電圧制御部860、転写電圧制御部870に指示を出して各々の色に対応した帯電器311、現像器312及び転写ローラ207に所定の電圧を印加する。そして、印刷制御部800は、図示しない記録媒体カセットにセットされ、記録媒体残量センサ及び記録媒体サイズセンサによって検出される記録媒体が、記録媒体の種類に合った記録媒体送りを開始するために、搬送モータ制御部890に指示を出し、記録媒体の搬送を開始する。
尚、ここでは、記録媒体の搬送モータ891を双方向に駆動し、先ず逆方向(搬送時の回転方向に対して)に駆動することによって、記録媒体を媒体カセットから取り出して図示しない媒体吸入口センサが検出するまでの設定された量だけ引き出し、続いて搬送モータ891を正方向に駆動することによって、記録媒体をプリンタの印刷機構部に送るように構成されている。
印刷制御部800は、記録媒体が印刷可能な位置に到達した時点において、タイミング信号を送り、画データ編集メモリ830からイメージデータを読み出してヘッド駆動制御部850に送る。そして、ヘッド駆動制御部850は、1ライン分のイメージデータを受けた時点で、露光手段としてのLEDヘッド103にラッチ信号を送り、イメージデータをLEDヘッド103内に保持させる。また、ヘッド駆動制御部850は、次のタイミング信号を受ける前に、LEDヘッド103に印刷駆動信号STBを送る。その結果、LEDヘッド103は、保持されたイメージデータに従って感光ドラム208の所定部を露光し、1ライン分の静電潜像を形成する。以上の露光がライン毎に順次繰り返される。
やがてLEDヘッド103は、マイナスの電位に帯電させられた感光ドラム208の表面に、上記露光によって生成された電位の上昇したドットからなる静電潜像を形成する。そして、この静電潜像は、現像器312によって供給されるマイナスの電位に帯電させられたトナーを、電気的な吸引力によって各ドットに吸引し、現像されてトナー像となる。その後トナー像は、感光ドラム208と転写ローラ207との間隙に形成される転写部に送られる。一方、印刷制御部800は、転写電圧制御部870に指示を出し、転写ローラ207に対してプラスの電位の転写用高圧を印加する。その結果、転写ローラ207は、転写部を通過する記録媒体にトナー像を転写する。そして、転写されたトナー像を有する記録媒体は、定着器104に送られ、定着器104による加熱及び加圧によってトナー像が記録媒体に、定着温度Tで定着される。定着されたトナーを有する記録媒体は、更に送られてプリンタの印刷機構から排出ユニット105(図1)に移り、記録媒体排出センサ505及び媒体エンドセンサ506を通り、画像形成装置1の外部に排出される。
以上の印刷処理動作によって、受信した印刷命令により指定された枚数の印刷を終了したか否か判定し(ステップS2)、指定された枚数の印刷が終了してない場合は指定された枚数が終了するまで設定された印刷速度V、定着温度Tで印刷動作を継続し、印刷命令による所定の印刷枚数が完了すると、次に排出ルート(排出ユニット105内の搬送経路)上に記録媒体が残っているか否かを、排出センサ505と媒体エンドセンサ506の検出結果によって判断する(ステップS3、S4)。各センサにより記録媒体がすべて排出されたと判断すると、帯電器311、現像器312、転写ローラ207、ヒータ212への電圧の印加を終了し、同時に定着モータ213を除く各モータの動作を停止させる(ステップS5)。
尚、排出センサ505及び媒体エンドセンサ506は、記録媒体がセンサ位置を通過中にONとなる。従って、ステップS3、S4では、記録媒体の後端が記録媒体エンドセンサ506を抜けた段階で、排出ルートに記録媒体が残っていないと判断する。
次にステップS6で排出速度Vと所定の閾値V3との大小関係を判定し、V>V3の場合(ステップS6、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr(=15sec)に設定する(ステップS7)。その後、冷却回転時間tr経過した段階で(ステップS9、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方、ステップS6での判定が、 V≦V3 の場合(ステップS6、No)、排出速度Vはそのままで、上記冷却回転時間trを設定し(ステップS8)、その後、冷却回転時間tr経過した段階で(ステップS9、Yes)、定着モータ213の回転動作を終了する。以降、再度印刷命令を受信した場合は前記動作を繰り返す。
図5は、本実施の形態の画像形成装置が、上記フローに従って動作した際のタイムチャートである。
同図に示すように、時刻t1で排出センサ505がOFFとなり、時刻t2で媒体エンドセンサ506がOFFとなる。この段階で印刷制御部800は、排出ルートに記録媒体が残っていないと判断する。印刷制御部800は、時刻t3で排出速度Vを設定する(図4のフローチャートのステップ6〜8の処理に相当)。その結果、V>V3となるV1,V2の場合、時刻t4で減速が終了して所定の速度V3となり、冷却回転時間trが経過した時刻t5で定着モータ213の回転駆動を終了し、時刻t6でモータ回転が停止する。一方、V≦V3となるV3,V4の場合、それぞれの速度を保ったまま、冷却回転時間trが経過する時刻t5で定着モータ213の回転駆動を終了し、時刻t6でモータ回転が停止する。尚、定着モータ213の、減速時間(t4−t3)、及び停止減速時間(t6−t5)は0.2sec程度であり、冷却回転時間tr=(t5−t3)は15secである。
図4のフローチャート及び図5のタイムチャートの説明から明らかなように、本実施の形態の画像形成装置では、排出ルートに記録媒体が残っていないと判断された段階で、排出速度が所定の速度V3よりも大きいV1,V2の場合、その後の排出速度をV3として冷却回転時間trだけ回転して回転駆動を停止し、排出速度が所定の速度V3以下のV3,V4の場合、その後も同じ排出速度を保ったまま冷却回転時間trだけ回転して回転駆動を停止するように動作する。
尚、本実施の形態の上記説明では、冷却回転時間tr経過後に定着モータ213の駆動を停止しますが、例えばこの冷却回転時間trの経過中に、次の印字ジョブが入った場合、その時点で冷却回転動作を中止し、次の印字ジョブの準備を開始するものである。
また、一般にオフィスでの騒音が50dB程度であるため、所定の速度V3は、駆動時の騒音が例えば52dB以下となるような速度に設定することが好ましい。しかし、定着ローラ温度のオーバーシュートによって定着サーミスタ501の検知温度が定着ユニット異常温度に到達しない範囲であれば、より低騒音となる排出速度のほうが好ましいため、可能な限り遅い回転速度で冷却回転を行なうことが好ましい。このように、本発明では、冷却回転の回転速度を、状況に応じて、印刷時の回転速度以下の種々の速度に設定し得るものである。
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、記録媒体が排出されていない間は、印刷速度を予め設定された速度に維持し、印刷が終了した後に、定着モータ213の回転速度を所定の速度以下とするため、印刷時には印刷処理速度を損なうことなく印刷処理を実行し、印刷終了後には、冷却のための、定着器及び排出ユニットの駆動音を小さく抑えることができる。
実施の形態2.
前記した実施の形態1では、冷却回転時間trが一定であるため、冷却回転時間trが短ければ短いほど定着モータ213の回転停止が早くなり、ユーザにとって好ましい。しかしながらその場合、定着ローラ温度が、オーバーショートにより所定の異常温度を超えることが予想される。図6は、冷却回転時間trによる、定着ローラ温度への影響を調べた実験結果を示すグラフである。ここで、冷却回転時間tr1、tr2をそれぞれ、
tr1=(t13−t12)=5sec、
tr2=(t14−t12)=15sec、
とし、定着ローラ209の温度を検出する定着サーミスタ501の検出温度を異常昇温だと判定する異常温度TaをTa=230℃とし、また定着温度TをT1=190℃とする。
このとき、冷却回転時間tr2(15秒)の場合、オーバーシュートによる定着サーミスタ501の最高到達温度TqはTq=220℃であったが、冷却回転時間tr1(5秒)の場合、回転終了後からのオーバーシュートによって、定着サーミスタ501の最高到達温度TwがTw=240℃となって異常温度Ta(230℃)を超えるため、画像形成装置は異常状態となる。異常状態では、印字画質が悪くなったりするため、この異常温度Taは、ここでは、これらの不具合を避けることが可能な上限の温度として定義される。従って、オーバーシュートによって上昇する定着ローラ温度が、異常温度Taを確実に下回るように、冷却のための冷却回転時間trを設定しなければならない。
ところで定着温度は、記録媒体が、定着ローラ209と加圧ローラ210、定着ベルト211を通過する際に、単位時間当たりに与えられる熱量によって決定される。このため、厚紙、はがき、OHPシートのような特殊紙、A5、A6などの幅狭紙など、様々な記録媒体は、それぞれ良好な定着を行なうための、各記録媒体に合った印刷速度と定着温度を持つ。前記した冷却回転時間tr1、tr2と最高到達温度Tw、Tqの関係から、冷却回転時間tr1(5秒)ではオーバーシュート量ΔTw=(Tw−T1)=50℃、冷却回転時間tr2(15秒)ではオーバーシュート量ΔTq=(Tq−T1)=30℃の各関係が得られることから、定着温度Tによって冷却回転時間trを制御することにより、より適切な冷却回転時間trを設定することを発案した。以上の考察に基づいて実施される実施の形態2について以下に説明する。
本実施の形態の画像形成装置は、構成的には前記した実施の形態1の図1に示す画像形成装置1及び図3に示すその制御系の構成と同じであり、印刷制御部800が行う印刷処理のプロセスのみが実施の形態1の画像形成装置に対して異なる。従って、図1〜図3を参照しながら、実施の形態2の画像形成装置の動作の流を示す図7のフローチャートに基づいて、本実施の形態の画像形成装置について説明する。
図3において、本実施の形態による印刷制御部800は、I/F制御部810を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信する。上位装置によって印刷指示を受けると、まず、受信した印刷情報に基づき、印刷速度(=排出速度V)と定着温度Tを決定する。ここで記録媒体情報に対応した印刷速度V11〜V14、定着温度T11〜T14が設定される。印刷速度VはV11>V12>V13>V14の関係にある。また印刷速度が低下すると、定着ローラ209から、通過する記録媒体へ与える熱量が大きくなるため、定着温度を低温側に設定することが可能となる。定着温度TはそれぞれT11>T12>T13>T14の関係にある。また印刷速度に対応した冷却回転時間tr1l〜tr14が設定されており、tr11>tr12>tr13>tr14に設定されている。
本実施の形態では、記録媒体として70g/mの用紙を用いる場合の良好な印刷設定として、排出速度V(=印刷速度)として、V1=180mm/sec、V2=155mm/sec、V3=120mm/sec、V4=95mm/secから選択可能とし、同じく良好な印刷設定として、定着温度Tとして、T1=190℃、T2=185℃、T3=177℃、T4=170℃から選択可能とし、同じく良好な印刷設定として、用紙排出後に定着ローラ209のオーバーシュートを抑えるための冷却回転時間trとして、それぞれtr1=15sec、tr2=12sec、tr3=10sec、tr4=7secから選択可能とした。
以上の構成において、本実施の形態の画像形成装置の動作について、図7のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
印刷制御部800は、I/F制御部810を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信する。上位装置によって印刷指示を受けると、まず、受信した印刷情報に基づいて排出速度V(=印刷速度)と定着温度Tについての設定条件を判定し、予め定めた数値(V1〜V4、T1〜T4)の中から、最適な排出速度Vと定着温度Tを設定する(ステップS11)。尚、上記したように70g/mの用紙に対して、4段階の排出速度V1〜V4及び定着温度T1〜T4が用意されているが、これらの排出速度V及び定着温度Tの数値は、予め例えば印刷制御部800内のメモリに、動作環境などによってテーブルに設定され、このテーブルに基づいて選択されるものとする。
ステップS11で印刷条件が設定された後、後述するステップS12で印刷の終了が検出されるまで、通常の印刷動作が行われるが、この間の印刷動作は、前記した実施の形態1で説明した、図4に示すフローチャートでのステップ1の後に行われる印刷動作と全く同じなので、ここでの説明は省略する。
前記した印刷処理動作によって、受信した印刷命令により指定された枚数の印刷が終了したか否かを判定し(ステップS12)、指定された枚数が終了してない場合は指定された枚数が終了するまで設定された印刷速度V、定着温度Tで印刷動作を継続し、印刷命令による所定の印刷枚数が完了すると、次に排出ルート(排出ユニット105内の搬送経路)上に記録媒体が残っているか否かを、排出センサ505と媒体エンドセンサ506の検出結果によって判断する(ステップS13、S14)。各センサにより記録媒体がすべて排出されたと判断すると、帯電器311、現像器312、転写ローラ207、ヒータ212への電圧の印加を終了し、同時に定着モータ213を除く各モータの動作を停止させる(ステップS15)。
尚、排出センサ505及び記録媒体エンドセンサ506は、記録媒体がセンサ位置を通過中にONとなる。従って、ステップS13、S14では、記録媒体の後端が記録媒体エンドセンサ506を抜けた段階で、排出ルートに記録媒体が残っていないと判断する。
次にステップS16で排出速度Vと所定の閾値V2との大小関係を判定し、V>V2の場合(ステップS16、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr1(15sec)に設定する(ステップS17)。その後、冷却回転時間tr1経過した段階で(ステップS18、Yes)、冷却回転動作を終了する。また、ステップS16での判定が、V≦V2の場合(ステップS16、No)、排出速度Vと所定の閾値V3の大小関係を判定し、V>V3の場合(ステップS19、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr2に設定する(ステップS20)。その後、冷却回転時間tr2経過した段階で(ステップS21、Yes)、冷却回転動作を終了する。また、ステップS19での判定が、V≦V3の場合(ステップS19、No)、更に排出速度Vと所定の閾値V4の大小関係を判定し、V>V4の場合(ステップS22、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr3に設定する(ステップS23)。その後、冷却回転時間tr3経過した段階で(ステップS24、Yes)、冷却回転動作を終了する。更に、ステップS22での判定が、V≦V4の場合(ステップS22、No)、排出速度V=V4とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr4に設定する(ステップS26)。その後、冷却回転時間tr4経過した段階で(ステップS26、Yes)、冷却回転動作を終了する。以降、再度印刷命令を受信した場合は前記動作を繰り返す。
従って、表1に示すように、上記フローチャートのステップS11において排出速度V1〜V4と定着温度T1〜T4が対応して設定され、更にステップS16以降の処理によって、冷却回転時間tr1〜tr4が対応して設定される。
Figure 2007334204
図8は、本実施の形態の画像形成装置が、上記フローに従って動作した際のタイムチャートである。
同図に示すように、時刻t21で排出センサ505がOFFとなり、時刻t22で記録媒体エンドセンサ506がOFFとなる。この段階で印刷制御部800は、排出ルートに記録媒体が残っていないと判断し、時刻t23で排出速度V及び冷却回転時間trを設定する(図7のフローチャートのステップ16,17,19,20,22,23,25の処理に相当)。ステップS11で設定された印刷速度VがV1の場合、時刻t24で減速が終了して所定の速度V3となり、冷却回転時間tr1が経過した時刻t28で定着モータ213の回転駆動を終了し、時刻t29でモータ回転が停止する。同じくステップS11で設定された印刷速度がV2の場合、時刻t24で減速が終了して所定の速度V3となり、冷却回転時間tr2が経過した時刻t27で定着モータ213の回転駆動を終了し、時刻t28でモータ回転が停止する。同じくステップS11で設定された印刷速度がV3の場合、同速度を保ったまま、冷却回転時間tr3が経過した時刻t26で定着モータ213の回転駆動を終了し、時刻t27でモータ回転が停止する。同じくステップS11で設定された印刷速度がV4の場合、同速度を保ったまま、冷却回転時間tr4が経過した時刻t25で定着モータ213の回転駆動を終了し、時刻t26でモータ回転が停止する。
尚、定着モータ213の減速時間(t24−t23)、停止減速時間(t29−t28)、(t28−t27)、(t27−t26)、(t26−t25)はそれぞれ0.2sec程度であり、冷却回転時間tr1は(t28−t23)=15secであり、冷却回転時間tr2は(t27−t23)=12secであり、冷却回転時間tr3は(t26−t23)=10secであり、冷却回転時間tr4=(t25−t23)=7secである。
図7のフローチャート及び図8のタイムチャートの説明から明らかなように、本実施の形態の画像形成装置では、設定された定着温度T1〜T4(T1>T2>T3>T4)と印刷速度V1〜V4(V1>V2>V3>V4)とが対応して設定され、排出ルートに記録媒体が残っていないと判断された段階で、設定された印刷速度VがV3より大きい場合はV3に減速され、設定された印刷速度VがV3以下の場合はその速度が維持され、更に、設定された定着温度T1〜T4及び印刷速度V1〜V4に対応して冷却回転時間trl〜tr4(tr1>tr2>tr3>tr4)が設定される。よって、定着温度Tを高く且つ印刷速度Vを速く設定するほど、減速幅が大きく、且つ冷却回転時間trが長く設定されるように動作する。
尚、本実施の形態では、定着温度と印刷速度の関係が比例して設定される例を示したが、本発明の画像形成装置はこれに限定されるものではなく、例え、定着温度と印刷速度とが比例関係になくても、設定された印刷速度に応じて冷却回転時間が変化するように構成しても良いなど、種々の態様を取り得るものである。
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、前記した実施の形態1の場合と同様に、印刷が終了した後に、定着モータ213の回転速度が所定の速度以下となり、更に設定される印刷速度と定着温度に応じて、定着温度が低いほど冷却回転時間がより短くなるように段階的に設定されるため、記録媒体が排出された後の排出ユニットの駆動音を、低速にすることで小さく抑えることができるだけでなく、駆動時間も短縮され、ユーザにとってより快適な環境を実現することが可能となる。
実施の形態3.
図9は、冷却回転時間trの長さによる定着ローラ温度への影響を調べた実験結果を示すグラフである。同図に示すように、印刷が終了し、記録媒体が排出された時刻t32から、定着ローラ209の回転を止めた場合、同図に2点鎖線で示すようにサーミスタ501の検出温度は上昇し、異常温度Taを超えた最高到達温度Tuまで到達してしまう。逆に定着ローラ209の回転を時刻t34まで続けた場合、同図に破線で示すようにt34後に最高温度Tdに到達し、その後サーミスタ温度は降下してゆく。この冷却回転時間(tc+Δtc2)が非常に長い時間であった場合、ユーザは不快な排出音に悩まされることになる。そこで、ある一定時間tcだけ冷却し、その時の検出温度結果(例えばΔT1′、ΔT1″)からその後の最高到達温度を予測し、その結果に基づいて最高到達温度が異常温度Ta以内に収まる最短の冷却回転時間を設定すること発案した。以上の考察に基づいて実施される実施の形態3について以下に説明する。
図10は、本発明に基づく実施の形態3の画像形成装置の制御系の要部構成を示すブロック図である。
この制御系を有する実施の形態3の画像形成装置が、前記した図1に示す実施の形態1の画像形成装置1と主に異なる点は、図3に示す実施の形態1の制御系に対して、定着制御部910に温度記憶部251及び演算部252が追加されている点と、これ等の変更に関連する動作処理の内容である。従って、この制御系を有する画像形成装置が、前記した実施の形態1の画像形成装置1(図1)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面を省いてここでの説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
尚、本実施の形態の画像形成装置の要部構成は、前記した図1に示す範囲において、実施の形態1の画像形成装置1と同じであるため、以下の説明において図1の画像形成装置1を参照する。
図10のブロック図において、印刷制御部800は、I/F制御部810を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信する。上位装置によって印刷指示を受けると、まず、受信した印刷情報に基づき、印刷速度(=排出速度V)と定着温度Tを決定する。定着制御部には温度記憶部251と、演算部252が備わっており、温度記憶部251には、記録媒体に応じて設定される各定着温度(ここではT1〜T4)に合わせた温度情報が記憶されている。
図11は、定着制御部910の温度記億部251(図10)に記憶されている定着温度T1の場合の温度波形情報であり、T=T1′(t)は排出完了後、定着ローラ温度T1sとなった定着ローラ209の冷却回転時間を無限大に行なったときの温度波形である。ここでは、時刻t35で最高温度T1′mに到達し、その後定着ローラ温度は降下する。T=T1″(t)は排出完了後、直ちに定着ローラ209の冷却回転動作を停止させたときの温度波形であり、時刻t36で最高温度T1″mに達し、その後冷却されて定着ローラ温度は降下する。
冷却回転を行わない場合の温度波形T1″(t)では、最高温度T1″mが異常温度Taを超えてしまうため、ある一定時間の回転冷却が必要となる。そこで、ある一定時間の回転冷却を実行した場合、この冷却回転時間経過後の定着ローラ温度(実温度波形)Tr(t)は、T1′(t)≦Tr(t)≦T1″(t)の範囲となる。ここで、ΔT1(t)=T1″(t)−T1′(t)とする。尚、これらの記憶された温度波形T1′(t)、T1″(t)は、安全性の観点から電子写真プリンタで動作保証を行なっている環境の最高温度での波形でサンプリング、プロットしたものを多項式近似したものである。ここで環境の最高温度は40℃とする。
排出完了後、時間txだけ冷却回転を実行し、その後回転を停止した場合の環境の最高温度(40℃)での実温度波形Tr′(t)について、図12の温度波形を参照しながら説明する。
図12に示すように、実温度波形Tr′(t)は、冷却回転が実行される時刻txまでは、温度波形T1′(t)に沿って変化し、その後、温度波形T1″(t)に近い動きを持った波形、即ち温度波形T1″(t)をΔT1(tx)だけ引き下げた波形となる。従って、実温度波形Tr′(t)における最高到達温度Tr′m=Tr′(t36)は前記した最高温度T1″m(図11)からΔT1(tx)だけ降下した到達温度となり、時間txだけ冷却回転を行なった場合の最高到達温度Tr′mは以下の式(1)で推測される。
Tr′m=T1″(t36)−ΔT1(tx)
=T1″(t36)−{T1″(tx)−T1′(tx)}・・・(1)
よって、最高使用環境温度に達しない一般的な温度環境においての、最高到達温度及び排出完了後の定着ローラ温度を、それぞれTrm及びT1mとし、上記サンプリング時の排出完了後の定着ローラ温度をT1とすると、
Trm={T1s+T1″(t36)−T1}−{T1″(tx)−T1′(tx)}
={T1″(t36)+ΔT1s}−ΔT1(tx)
となる。
但し、ΔT1s(補正量)=T1s−T1
この最高到達温度Trmが異常温度Taに到達しないためには、下式
Trm={T1″(t36)+ΔT1s}−ΔT1(tx)<Ta
を満たせばよく、従って
ΔT1(tx)>{T1″(t36)+ΔT1s}−Ta・・・・(2)
但し、(0≦tx≦t36)
となる。
演算部252は、前記温度記億部251の温度情報に基づき、(2)式を満たす最短の冷却回転時間txを演算する。
本実施の形態では、記録媒体として70g/mの用紙を用いる場合の良好な印刷設定として、排出速度V(=印刷速度)として、V1=180mm/sec、V2=155mm/sec、V3=120mm/sec、V4=95mm/secから選択可能とし、同じく良好な印刷設定として、定着温度Tとして、それぞれT1=190℃、T2=185℃、T3=177℃、T4=170℃から選択可能とした。また、ここでは、排出後の定着サーミスタ501の温度T1sを193℃とする。
以上の構成において、本実施の形態の画像形成装置の動作について、図13のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
印刷制御部800は、I/F制御部810を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信する。上位装置によって印刷指示を受けると、まず、受信した印刷情報に基づいて排出速度V(=印刷速度)と定着温度Tについての設定条件を判定し、予め定めた数値(V1〜V4、T1〜T4)の中から、最適な排出速度Vと定着温度Tを設定する(ステップS31)。尚、上記したように70g/mの用紙に対して、4段階の排出速度V1〜V4及び定着温度T1〜T4が用意されているが、これらの排出速度及び定着温度の数値は、予め例えば印刷制御部800内のメモリに、動作環境などによってテーブルに設定され、このテーブルに基づいて選択されるものとする。
ステップS31で印刷条件が設定された後、後述するステップS32で印刷の終了が検出されるまで、通常の印刷動作が行われるが、この間の印刷動作は、前記した実施の形態1で説明した、図4に示すフローチャートでのステップ1の後に行われる印刷動作と全く同じなので、ここでの説明は省略する。
前記した印刷処理動作によって、受信した印刷命令により指定された枚数の印刷が終了したか否かを判定し(ステップS32)、指定された枚数が終了してない場合は指定された枚数が終了するまで設定された印刷速度V、定着温度Tで印刷動作を継続し、印刷命令による所定の印刷枚数が完了すると、次に排出ルート(排出ユニット105内の搬送経路)上に記録媒体が残っているか否かを、排出センサ505と媒体エンドセンサ506の検出結果によって判断する(ステップS33、S34)。各センサにより記録媒体がすべて排出されたと判断すると、帯電器311、現像器312、転写ローラ207、ヒータ212への電圧の印加を終了し、同時に定着モータ213を除く各モータの動作を停止させ、更に定着サーミスタによって排出完了温度として、Tsを検出する(S35)。
尚、排出センサ505及び記録媒体エンドセンサ506は、記録媒体がセンサ位置を通過中にONとなる。従って、ステップS33、S34では、記録媒体の後端が記録媒体エンドセンサ506を抜けた段階で、排出ルートに記録媒体が残っていないと判断する。
次にステップS36で排出速度Vと所定の閾値V2との大小関係を判定し、V>V2の場合(ステップS36、Yes)、排出速度V=V3とし、更に記億部251からT1′(t)、T1″(t)、T1″(t36)(最高温度)と異常温度Taを読み出し、演算部252で上記(2)式を満たす最短冷却回転時間min.tx1を算出し、算出した最短冷却回転時間min.tx1を、冷却のために回し続ける定着モータ213の冷却回転時間trとして設定する(S37)。その後、冷却回転時間min.tx1経過した段階で(ステップS38、Yes)、冷却回転動作を終了する。
また、ステップS36での判定が、V≦V2の場合(ステップS36、No)、更に排出速度Vと所定の閾値V3の大小関係を判定し、V>V3の場合(ステップS39、Yes)、排出速度V=V3とし、更に記億部251からT′(t)、T2″(t)、T2″(t36)(最高温度)と異常温度Taを読み出し、演算部252で上記(2)式に対応した式
ΔT2(tx)>{T2″(t36)+ΔT2s}−Ta
を満たす最短冷却回転時間min.tx2を算出し、算出した最短冷却回転時間min.tx2を、冷却のために回し続ける定着モータ213の冷却回転時間trとして設定する(S40)。その後、冷却回転時間min.tx2経過した段階で(ステップS41、Yes)、冷却回転動作を終了する。
また、ステップS39での判定が、V≦V3の場合(ステップS39、No)、排出速度Vと所定の閾値V4の大小関係を判定し、V>V4の場合(ステップS42、Yes)、排出速度V=V3とし、更に記億部251からT3′(t)、T3″(t)、T3″(t36)(最高温度)と異常温度Taを読み出し、演算部252で上記(2)式に対応した式
ΔT3(tx)>{T3″(t36)+ΔT3s}−Ta
を満たす最短冷却回転時間min.tx3を算出し、算出した最短冷却回転時間min.tx3を、冷却のために回し続ける定着モータ213の冷却回転時間trとして設定する(S43)。その後、冷却回転時間min.tx3経過した段階で(ステップS44、Yes)、冷却回転動作を終了する
更に、ステップS42での判定が、V≦V4の場合(ステップS42、No)、排出速度V=V4とし、更に記億部251からT4′(t)、T4″(t)、T4″(t36)と異常温度Taを読み出し、演算部252で上記(2)式に対応した式
ΔT4(tx)>{T4″(t36)+ΔT4s}−Ta
を満たす最短冷却回転時間min.tx4を算出し、算出した最短冷却回転時間min.tx4を、冷却のために回し続ける定着モータ213の冷却回転時間trとして設定する(S45)。その後、冷却回転時間min.tx4経過した段階で(ステップS46、Yes)、冷却回転動作を終了する。以降、再度印刷命令を受信した場合は前記動作を繰り返す。
従って、表2に示すように、上記フローチャートのステップS31において排出速度V1〜V4と定着温度T1〜T4が対応して設定され、更にステップS36以降の処理によって、冷却回転時間min.tx1〜min.tx4が対応して設定される。
Figure 2007334204
図13のフローチャートの説明から明らかなように、本実施の形態の画像形成装置では、定着温度T1〜T4(T1>T2>T3>T4)と印刷速度V1〜V4(V1>V2>V3>V4)とが対応して設定され、更に、設定された定着温度T1〜T4及び印刷速度V1〜V4に対応して、異常温度Ta以下を保つのに必要な最小の冷却回転時間min.tx1〜min.tx4が演算によって求められ、設定される。
尚、本実施の形態では、冷却回転時間の算出方法の一例を示したが、本発明は、この算出方法に限定されるものではなく、例えば各定着温度に応じた制御式を実験により導き、この制御式に従って冷却回転時間を設定しても良いなど、種々の態様を取り得るものである。
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、前記した実施の形態1の場合と同様に、印刷が終了した後に、定着モータの回転速度を所定の速度以下とし、更に設定される印刷速度と定着温度に応じて、印刷終了後の定着ローラ温度が危険温度に達しないための最短の冷却回転時間を演算により算出して設定するため、記録媒体が排出された後の排出ユニットの駆動音を、低速にすることで小さく抑えることができるだけでなく、駆動時間も最短時間に短縮されるため、ユーザにとってより快適な環境を実現することが可能となる。
実施の形態4.
図14は、外気の環境が、印刷終了後の定着ローラ209の温度に与える影響を調べた実験結果を示すグラフである。印刷速度V=190mm/sec、定着温度T=190℃、冷却回転時間tr2′=15secのとき、外気の温度Teが25℃の場合、同図に示すように、オーバーシュートによる最高到達温度ThはTh=220℃であったが、外気の温度Teが18℃の場合の最高到達温度TfはTf=215℃であった。このように、外気の環境によって冷却回転効率が変わるため、定着ローラ209のオーバーシュート量は大きく変化する。従って、外部の温度を検出する検出手段を設け、外気の環境に応じて冷却回転時間trを決定することで、より効率的に冷却回転時間を設定することを発案した。以上の考察に基づいて実施される実施の形態4について以下に説明する。
図15〜図18は、本発明による画像形成装置の実施の形態4の要部構成を示す構成図である。このうち図15は、本実施の形態の画像形成装置を正面から見た外観図、図16は、装置の外装部材301aを取り除いた正面図、図17はその斜視図、図18は、内部の要部構成を示す正面からみた概略構成図である。
図15〜図17に示すように、装置の外装部材301aには孔301cが開けられ、孔301cの奥には環境サーミスタ502が、転写ローラ207(図1)に高出力電圧を印加するための基板302上に配設されている。また精度良く外部環境を検出するため、環境サーミスタ502は、装置外装部材301a、301bに近接した位置にあって、更に図18に示すように、定着器104に対して重力方向の下方に、且つ定着器104から離れた装置前方に配置されている。以上のように、本実施の形態の画像形成装置が、前記した図1に示す画像形成装置に対して機構的に異なる点は、環境サーミスタ502を上記所定部に新たに設けた点である。
図19は、本発明に基づく実施の形態4の画像形成装置の制御系の要部構成を示すブロック図である。この制御系を有する実施の形態4の画像形成装置が、前記した図1に示す実施の形態1の画像形成装置1と主に異なる点は、図3に示す実施の形態1の制御系に対して、環境サーミスタ502が追加されている点と、これ等の変更に関連する動作処理の内容である。従って、この制御系を有する画像形成装置が、前記した実施の形態1の画像形成装置1(図1)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面及び符号を省いてここでの説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
図19のブロック図において、印刷制御部800は、I/F制御部810を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信する。上位装置によって印刷指示を受けると、まず、受信した印刷情報に基づき、印刷速度(=排出速度V)と定着温度Tと冷却回転時間trを決定する。
本実施の形態では、記録媒体として70g/mの用紙を用いる場合の良好な印刷設定として、排出速度V(=印刷速度)として、V1=180mm/sec、V2=155mm/sec、V3=120mm/sec、V4=95mm/secから選択可能とし、同じく良好な印刷設定として、定着温度Tとして、T1=190℃、T2=185℃、T3=177℃、T4=170℃から選択可能とし、同じく良好な印刷設定として、用紙排出後に定着ローラ209のオーバーシュートを抑えるための冷却回転時間trとして、tr1=15sec、tr2=12sec、tr3=10sec、tr4=7secから選択可能とした。更に後述するように、環境サーミスタ502から得た環境温度Teが、冷却回転時間trを短縮可能か否かの判定するための閾値TbをTb=20℃とし、環境温度が閾値に満たない場合の冷却回転時間をそれぞれtr1s=14.5sec、tr2s=11sec、tr3s=8.5sec、tr4s=5secとした。
以上の構成において、本実施の形態の画像形成装置の動作について、図20のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
印刷制御部800は、I/F制御部810を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信する。上位装置によって印刷指示を受けると、まず、受信した印刷情報に基づいて排出速度V(=印刷速度)、定着温度T、及び冷却回転時間trについての設定条件を判定し、予め定めた数値(V1〜V4、T1〜T4、tr1〜tr4)の中から、最適な排出速度V、定着温度T、及び冷却回転時間trを設定する(ステップS51)。尚、上記したように70g/mの用紙に対して、4段階の排出速度V1〜V4、定着温度T1〜T4、及び2種類の冷却回転時間tr1〜tr4、tr1s〜tr4sが用意されているが、これらの排出速度、定着温度、及び冷却回転時間の数値は、予め例えば印刷制御部800内のメモリに、動作環境などによってテーブルに設定され、このテーブルに基づいて選択されるものとする。
ステップS51で印刷条件が設定された後、後述するステップS52で印刷の終了が検出されるまで通常の印刷動作が行われるが、この間の印刷動作は、前記した実施の形態1で説明した、図4に示すフローチャートでのステップ1の後に行われる印刷動作と全く同じなので、ここでの説明は省略する。
前記した印刷処理動作によって、受信した印刷命令により指定された枚数の印刷が終了したか否かを判定し(ステップS52)、指定された枚数が終了していない場合には指定された枚数が終了するまで設定された印刷速度V、定着温度Tで印刷動作を継続し、印刷命令による所定の印刷枚数が完了すると、次に排出ルート(排出ユニット105内の搬送経路)上に記録媒体が残っているか否かを、排出センサ505と媒体エンドセンサ506の検出結果によって判断する(ステップS53、S54)。各センサにより記録媒体がすべて排出されたと判断すると、帯電器311、現像器312、転写ローラ207、ヒータ212への電圧の印加を終了し、同時に定着モータ213を除く各モータの動作を停止させる(ステップS55)。
尚、排出センサ505及び記録媒体エンドセンサ506は、記録媒体がセンサ位置を通過中にONとなる。従って、ステップS53、S54では、記録媒体の後端が記録媒体エンドセンサ506を抜けた段階で、排出ルートに記録媒体が残っていないと判断する。
次にステップS56で排出速度Vと所定の閾値V2との大小関係を判定し、V>V2の場合(ステップS56、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr1に設定する(ステップS57)。次にステップS58で環境温度Teと所定の閾値温度Tbと大小関係を判定し、Te≧Tbの場合(ステップS58、Yes)、冷却回転時間trをtr1に設定し(ステップS59)、その後、冷却回転時間tr1経過した段階で(ステップS60、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ58でTe<Tbと判定された場合(ステップS58、No)、冷却回転時間tr=tr1sに変更し(ステップS61)、その後、冷却回転時間tr1s経過した段階で(ステップS62、Yes)、冷却回転動作を終了する。
また、ステップS56での判定が、V≦V2の場合(ステップS56、No)、排出速度Vと所定の閾値V3との大小関係を判定し、V>V3の場合(ステップS63、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr2に設定する(ステップS64)。次にステップS65で環境温度Teと所定の閾値温度Tbと大小関係を判定し、Te≧Tbの場合(ステップS65、Yes)、冷却回転時間trをtr2に設定し(ステップS66)、その後、冷却回転時間tr2経過した段階で(ステップS67、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ65でTe<Tbと判定された場合(ステップS65、No)、冷却回転時間trをtr2sに変更し(ステップS68)、その後、冷却回転時間tr2s経過した段階で(ステップS69、Yes)、冷却回転動作を終了する。
また、ステップS63での判定が、V≦V3の場合(ステップS63、No)、排出速度Vと所定の閾値V4との大小関係を判定し、V>V4の場合(ステップS70、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr3に設定する(ステップS71)。次にステップS72で環境温度Teと所定の閾値Tbと大小関係を判定し、Te≧Tbの場合(ステップS72、Yes)、冷却回転時間tr=tr3に設定し(ステップS73)、その後、冷却回転時間tr3経過した段階で(ステップS74、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ72でTe<Tbと判定された場合(ステップS72、No)、冷却回転時間trをtr3sに変更し(ステップS75)、その後、冷却回転時間tr3s経過した段階で(ステップS76、Yes)、冷却回転動作を終了する。
また、ステップS70での判定が、V≦V4の場合(ステップS70、No)、排出速度V=V4とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr4に設定する(ステップS77)。次にステップS78で環境温度Teと所定の閾値Tbと大小関係を判定し、Te≧Tbの場合(ステップS78、Yes)、冷却回転時間trをtr4に設定し(ステップS79)、その後、冷却回転時間tr4経過した段階で(ステップS80、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ78でTe<Tbと判定された場合(ステップS78、No)、冷却回転時間trをtr4sに変更し(ステップS81)、その後、冷却回転時間tr4s経過した段階で(ステップS82、Yes)、冷却回転動作を終了する。以降、再度印刷命令を受信した場合は前記動作を繰り返す。
従って、表3に示すように、上記フローチャートのステップS51において排出速度V1〜V4と定着温度T1〜T4が対応して設定され、更にステップS56以降の処理によって、2種類の冷却回転時間tr1〜tr4、tr1s〜tr4sのうちの何れかが環境温度Teに応じて選択され、対応して設定される。
Figure 2007334204
図20のフローチャートの説明から明らかなように、本実施の形態の画像形成装置では、定着温度T1〜T4(T1>T2>T3>T4)と印刷速度V1〜V4(V1>V2>V3>V4)とが対応して設定され、更に、設定された定着温度T1〜T4及び印刷速度V1〜V4毎に、予め用意された複数の冷却回転時間trから、環境温度Teに応じて最適な冷却回転時間trが選択設定される。
尚、本実施の形態では、ステップS51で定着温度T、印刷速度V、及び冷却回転時間trを設定するように説明したが、冷却回転時間trについては、その後に改めて設定されるため、特にステップS51で設定しなくてもよい。また、本実施の形態では環境温度を1つの閾値を境に2つの領域に分けて各領域に対応する冷却回転時間trを設定するように説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に細かく複数の閾値によって分けられた温度領域に応じて冷却回転時間trを設定しても良いなど、種々の態様を取り得るものである。
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、前記した実施の形態1の場合と同様に、印刷が終了した後に、定着モータの回転速度が所定の速度以下とし、更に印刷速度と定着温度、及び外部の環境に応じた冷却効率に基づいて冷却回転時間をきめ細かく設定するため、記録媒体が排出された後の排出ユニットの駆動音を、低速にすることで小さく抑えることができるだけでなく、駆動時間も環境に応じて無駄時間を減らして短縮されるため、ユーザにとってより快適な環境を実現することが可能となる。
実施の形態5.
図21は、良好な定着温度範囲を調べた実験結果を示すグラフである。同図に示すように、画像形成装置における定着温度には、良好な定着を可能とする温度範囲がある。同じ定着ローラ温度であっても、定着ローラが過剰に記録媒体上のトナーに熱を与えると、トナーの凝集力に対して定着ローラとトナーとの付着力が勝り、一度溶融定着したトナーが、定着ローラから排出される際に剥離し、ローラ側に貼り付いた状態になる。また定着ローラの温度が低温であると、トナーが充分に溶融定着しないために記録媒体とトナーとの付着力に対して定着ローラとトナーとの付着力が勝り、結果定着不良となる。
従って、最適な定着温度となるためには、定着ローラに対して低温である加圧ローラの温度を検出し、加圧ローラの温度を考慮しながらヒータを点灯させ、定着サーミスタによって定着ローラの温度の制御を行なうことにより、良好に定着可能な温度範囲が大きく制御でき、印刷速度の高速から低速まで、印刷時の定着状態を制御するのが容易になる。
図22は、印刷速度V1で印刷命令を送信した場合の、定着ローラと加圧ローラの温度変化を表したグラフである。同図に示すように、電源ONからであっても、待機時からであっても加圧ローラの温度検出を行なえば、定着良好範囲(例えばTp1〜Tp1′)に入った瞬間から印刷が開始できるため、印刷開始時間が短縮できる。
一方、例えば定着温度T1で印刷を行なう場合、速度V1よりも低速のV4で印刷を行なうと、定着良好範囲であっても、加圧ローラの回転対流による放熱の効率が低下するため、速度V4のときの加圧ローラの温度Tp4は、速度V1のときの加圧ローラ温度Tp1よりも高くなる。
記録媒体排出後、定着ローラを冷却回転時間trだけ回転させ、より低温である加圧ローラ側に熱を奪わせることによって定着ローラを冷却するが、同じ定着温度であっても加圧ローラの温度が低温であるほど熱を奪われやすくなるため、オーバーシュート量も変化する。従って、上記した状況によって温度変化する加圧ローラの温度を検出し、この加圧ローラの温度に応じて冷却回転時間を設定することにより、より効率的に冷却回転時間を設定することを発案した。以上の考察に基づいて実施される実施の形態5について以下に説明する。
図23は、本発明による画像形成装置の実施の形態5の要部構成を正面からみた概略構成図である。この画像形成装置が、前記した図1に示す実施の形態1の画像形成装置と機構的に異なる点は、加圧ローラ210の温度を検出するための加圧サーミスタ511が、定着ベルト211の内側に配設されている点である。
一方、図24は、本発明に基づく実施の形態5の画像形成装置の制御系の要部構成を示すブロック図である。この制御系を有する画像形成装置が、前記した図1に示す実施の形態1の画像形成装置1と主に異なる点は、図3に示す実施の形態1の制御系に対して、加圧サーミスタ511が追加されている点と、これ等の変更に関連する動作処理の内容である。従って、この画像形成装置が、前記した実施の形態1の画像形成装置1(図1)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面及び符号を省いてここでの説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
図24のブロック図において、印刷制御部800はI/F制御部810を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信する。上位装置によって印刷指示を受けると、まず、受信した印刷情報に基づき、印刷速度V(=排出速度V)と定着温度Tと冷却回転時間trを決定する。
本実施の形態では、記録媒体として70g/mの用紙を用いる場合の良好な印刷設定として、排出速度V(=印刷速度)として、V1=180mm/sec、V2=155mm/sec、V3=120mm/sec、V4=95mm/secから選択可能とし、同じく良好な印刷設定として、定着温度Tとして、T1=190℃、T2=185℃、T3=177℃、T4=170℃から選択可能とした。更に、用紙排出後に定着ローラ209のオーバーシュートを抑えるための冷却回転時間trを、後述するように加圧ローラ温度Tpの検出温度に応じて選択し設定した。即ち、
90℃≦Tp<Tbl(閾値Tbl=110℃)の場合、
冷却回転時間trは、tr1b=13sec、tr2b=10.5sec、tr3b=9sec、tr4b=6.5secから選択され、
Tb1≦Tp<Tb2(閾値Tb2=130℃)の場合、
冷却回転時間は、それぞれtrlc=14sec、tr2c=11.2sec、tr3c=9.5sec、tr4c=6.8secから選択され、
Tp≧Tb2の場合、
冷却回転時間は、それぞれtr1=15sec、tr2=12sec、tr3=10sec、Tr4=7secから選択される。
以上の構成において、本実施の形態の画像形成装置の動作について、図25、図26のフローチャートを参照しながら以下に説明する。尚、図25、図26は、一つのフローチャートを分割して示している。
印刷制御部800は、I/F制御部810を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信する。上位装置によって印刷指示を受けると、まず、受信した印刷情報に基づいて排出速度V(=印刷速度)と定着温度Tについての設定条件を判定し、予め定めた数値(V1〜V4、T1〜T4、tr1〜tr4)の中から、最適な排出速度V、定着温度T、及び冷却回転時間trを設定する(ステップS101)。尚、上記したように70g/mの用紙に対して、4段階の排出速度V1〜V4、定着温度T1〜T4、及び3種類の冷却回転時間tr1〜tr4、tr1b〜tr4b、tr1c〜tr4cが用意されているが、これらの排出速度、定着温度及び冷却回転時間の数値は、予め例えば印刷制御部800内のメモリに、動作環境などによってテーブルに設定され、このテーブルに基づいて選択されるものとする。
ステップS101で印刷条件が設定された後、後述するステップS102で印刷の終了が検出されるまで、通常の印刷動作が行われるが、この間の印刷動作は、前記した実施の形態1で説明した、図4に示すフローチャートでのステップ1の後に行われる印刷動作と全く同じなので、ここでの説明は省略する。但し、ここで印刷制御部800は、上記した判定結果に基づいて、先ず定着制御部910に指示を出し、定着サーミスタ501及び加圧サーミスタ511により定着器104(図1参照)の温度を検出し、定着器104が使用可能な温度範囲にあるか否かを判定する。
印刷処理動作によって、受信した印刷命令により指定された枚数の印刷が終了したか否かを判定し(ステップS102)、指定された枚数が終了していない場合には指定された枚数が終了するまで設定された印刷速度V、定着温度Tで印刷動作を継続し、印刷命令による所定の印刷枚数が完了すると、次に排出ルート(排出ユニット105内の搬送経路)上に記録媒体が残っているか否かを、排出センサ505と記録媒体エンドセンサ506の検出結果によって判断する(ステップS103、S104)。各センサにより記録媒体がすべて排出されたと判断すると、帯電器311、現像器312、転写ローラ207、ヒータ212への電圧の印加を終了し、同時に定着モータ213を除く各モータの動作を停止させる(ステップS105)。
尚、排出センサ505及び記録媒体エンドセンサ506は、記録媒体がセンサ位置を通過中にONとなる。従って、ステップS103、S104では、記録媒体の後端が記録媒体エンドセンサ506を抜けた段階で、排出ルートに記録媒体が残っていないと判断する。
次にステップS106で排出速度Vと所定の閾値V2との大小関係を判定し、V>V2の場合(ステップS106、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr1に設定する(ステップS107)。次にステップS108で加圧サーミスタ温度Tpと所定の閾値Tb2と大小関係を判定し、Tp≧Tb2の場合(ステップS108、Yes)、冷却回転時間tr=tr1に設定し(ステップS109)、その後、冷却回転時間tr1経過した段階で(ステップS110、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ108でTp<Tb2と判定された場合(ステップS108、No)、冷却回転時間tr=tr1bに変更し(ステップS111)、次にステップS112で加圧サーミスタ温度Tpと所定の閾値Tb1と大小関係を判定し、Tp≧Tb1の場合(ステップS112、Yes)、冷却回転時間tr=tr1bに設定し(ステップS113)、その後、冷却回転時間tr1b経過した段階で(ステップS114、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ112でTp<Tb1と判定された場合(ステップS112、No)、冷却回転時間tr=tr1cに変更し(ステップS115)、その後、冷却回転時間tr1c経過した段階で(ステップS116、Yes)、冷却回転動作を終了する。
また、ステップS106での判定がV≦V2の場合(ステップS106、No)、ステップS117で排出速度Vと所定の閾値V3との大小関係を判定し、V>V3の場合(ステップS117、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr2に設定する(ステップS118)。次にステップS119で加圧サーミスタ温度Tpと所定の閾値Tb2と大小関係を判定し、Tp≧Tb2の場合(ステップS119、Yes)、冷却回転時間tr=tr2に設定し(ステップS120)、その後、冷却回転時間tr2経過した段階で(ステップS121、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ119でTp<Tb2と判定された場合(ステップS119、No)、冷却回転時間tr=tr2bに変更し(ステップS122)、次にステップS123で加圧サーミスタ温度Tpと所定の閾値Tb1と大小関係を判定し、Tp≧Tb1の場合(ステップS123、Yes)、冷却回転時間tr=tr2bに設定し(ステップS124)、その後、冷却回転時間tr2b経過した段階で(ステップS125、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ123でTp<Tb1と判定された場合(ステップS123、No)、冷却回転時間tr=tr2cに変更し(ステップS126)、その後、冷却回転時間tr2c経過した段階で(ステップS127、Yes)、冷却回転動作を終了する。
また、ステップS117での判定がV≦V3の場合(ステップS117、No)、ステップS128(図26)で排出速度Vと所定の閾値V4との大小関係を判定し、V>V4の場合(ステップS128、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr3に設定する(ステップS129)。次にステップS130で加圧サーミスタ温度Tpと所定の閾値Tb2と大小関係を判定し、Tp≧Tb2の場合(ステップS130、Yes)、冷却回転時間tr=tr3に設定し(ステップS131)、その後、冷却回転時間tr3経過した段階で(ステップS132、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ130でTp<Tb2と判定された場合(ステップS130、No)、冷却回転時間tr=tr3bに変更し(ステップS133)、次にステップS134で加圧サーミスタ温度Tpと所定の閾値Tb1と大小関係を判定し、Tp≧Tb1の場合(ステップS134、Yes)、冷却回転時間tr=tr3bに設定し(ステップS135)、その後、冷却回転時間tr3b経過した段階で(ステップS136、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ134でTp<Tb1と判定された場合(ステップS134、No)、冷却回転時間tr=tr3cに変更し(ステップS137)、その後、冷却回転時間tr3c経過した段階で(ステップS138、Yes)、冷却回転動作を終了する。
また、ステップS128での判定がV≦V4の場合(ステップS128、No)、排出速度V=V4とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr4に設定する(ステップS139)。次にステップS140で加圧サーミスタ温度Tpと所定の閾値Tb2と大小関係を判定し、Tp≧Tb2の場合(ステップS140、Yes)、冷却回転時間tr=tr4に設定し(ステップS141)、その後、冷却回転時間tr4経過した段階で(ステップS142、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ140でTp<Tb2と判定された場合(ステップS140、No)、冷却回転時間tr=tr4bに変更し(ステップS143)、次にステップS144で加圧サーミスタ温度Tpと所定の閾値Tb1と大小関係を判定し、Tp≧Tb1の場合(ステップS144、Yes)、冷却回転時間tr=tr4bに設定し(ステップS145)、その後、冷却回転時間tr4b経過した段階で(ステップS146、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ144でTp<Tb1と判定された場合(ステップS144、No)、冷却回転時間tr=tr4cに変更し(ステップS147)、その後、冷却回転時間tr4c経過した段階で(ステップS148、Yes)、冷却回転動作を終了する。以降、再度印刷命令を受信した場合は前記動作を繰り返す。
従って、表4に示すように、上記フローチャートのステップS101において排出速度V1〜V4と定着温度T1〜T4が対応して設定され、更にステップS106以降の処理によって、3種類の冷却回転時間tr1〜tr4、tr1b〜tr4b、tr1c〜tr4cのうちの何れかが加圧サーミスタ温度Tpに応じて選択され、対応して設定される。
Figure 2007334204
図25,26のフローチャートの説明から明らかなように、本実施の形態の画像形成装置では、定着温度T1〜T4(T1>T2>T3>T4)と印刷速度V1〜V4(V1>V2>V3>V4)とが対応して設定され、更に、設定された定着温度T1〜T4及び印刷速度V1〜V4毎に、予め用意された複数の冷却回転時間trから、加圧ローラの温度に応じて最適な冷却回転時間が選択設定される。
尚、本実施の形態では加圧ローラ温度を2つの閾値を境に3つの領域に分けて各領域に対応する冷却回転時間trを設定するように説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1つ又は3つ以上の閾値によって分けられた温度領域に応じて冷却回転時間trを設定する、或いは加圧ローラ温度に基づく演算によって冷却回転時間trを設定しても良い。また、本実施の形態では、加圧サーミスタの検出位置を定着ベルト内側として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、定着温度を制御するための加圧ローラの温度が検出可能であれば、ベルト外縁であっても加圧ローラ内側であっても良いなど、種々の態様を取り得るものである。
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、前記した実施の形態1の場合と同様に、印刷が終了した後に、定着モータ213の回転速度が所定の速度以下とし、更に印刷速度と定着温度、及び加圧ローラ温度に応じた冷却効率に基づいて冷却回転時間をきめ細かく設定するため、記録媒体が排出された後の排出ユニットの駆動音を、低速にすることで小さく抑えることができるだけでなく、駆動時間も加圧ローラ温度に応じて無駄時間を減らして短縮されるため、ユーザにとってより快適な環境を実現することが可能となる。
実施の形態6.
図27は、定着ローラ及び加圧ローラ周辺の雰囲気温度が、定着ローラの温度に与える影響を調べた実験結果を示すグラフである。印刷速度V=190mm/sec、定着温度T=190℃、冷却回転時間tr12=15secのとき、定着ローラ及び加圧ローラ周辺の雰囲気温度Tiが120℃の場合、同図に示すように、オーバーシュートによる最高到達温度Tm=230℃であったが、上記雰囲気温度Tiが100℃の場合はTj=215℃であった。このように、定着ローラ及び加圧ローラ周辺の環境によって冷却回転効率が変わるため、定着ローラ209のオーバーシュート量は大きく変化する。従って、定着ローラ及び加圧ローラ周辺の雰囲気温度Tiを検出する検出手段を設け、この雰囲気温度に応じて冷却回転時間trを決定することで、より効率的に冷却回転時間を設定することを発案した。以上の考察に基づいて実施される実施の形態6について以下に説明する。
図28は、本発明による画像形成装置の実施の形態6の要部構成を示す、正面からみた概略構成図である。この画像形成装置が、前記した図1に示す実施の形態1の画像形成装置と機構的に異なる点は、定着サーミスタ501上方にあって雰囲気温度を検出し、定着温度に対して補償を行なうための補償サーミスタ512が定着器104に配設されている点である。
一方、図29は、本発明に基づく実施の形態6の画像形成装置の制御系の要部構成を示すブロック図である。この制御系を有する画像形成装置が、前記した図1に示す実施の形態1の画像形成装置1と主に異なる点は、図3に示す実施の形態1の制御系に対して、補償サーミスタ512が追加されている点と、これ等の変更に関連する動作処理の内容である。従って、この画像形成装置が、前記した実施の形態1の画像形成装置1(図1)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面及び符号を省いてここでの説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
図29のブロック図において、印刷制御部800は、I/F制御部810を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信する。上位装置によって印刷指示を受けると、まず、受信した印刷情報に基づき、印刷速度V(=排出速度)と定着温度Tと冷却回転時間trを決定する。
本実施の形態では、記録媒体として70g/mの用紙を用いる場合の良好な印刷設定として、排出速度V(=印刷速度)を、V1=180mm/sec、V2=155mm/sec、V3=120mm/sec、V4=95mm/secから選択可能とし、同じく良好な印刷設定として、定着温度Tを、T1=190℃、T2=185℃、T3=177℃、T4=170℃から選択可能とし、同じく良好な印刷設定として、用紙排出後に定着ローラ209のオーバーシュートを抑えるための冷却回転時間trを、それぞれtr1=15sec、tr2=12sec、tr3=10sec、tr4=7secから選択可能とした。更に後述するように、補償サーミスタ512から得た内部温度Tiが、冷却回転時間trを短縮可能か否かの判定するための閾値TcをTc=110℃とし、内部温度Tiが閾値に満たない場合の冷却回転時間をそれぞれtr1s=14sec、tr2s=11sec、tr3s=9sec、tr4s=8secとした。
以上の構成において、本実施の形態の画像形成装置の動作について、図30のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
印刷制御部800は、I/F制御部810を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信する。上位装置によって印刷指示を受けると、まず、受信した印刷情報に基づいて排出速度V(=印刷速度)、定着温度T、及び冷却回転時間trについての設定条件を判定し、予め定めた数値(V1〜V4、T1〜T4、tr1〜tr4)の中から、最適な排出速度V、定着温度T、及び冷却回転時間trを設定する(ステップS151)。尚、上記したように70g/mの用紙に対して、4段階の排出速度V1〜V4、定着温度T1〜T4、及び、2種類の冷却回転時間tr1〜tr4、tr1s〜tr4sが用意されているが、これらの排出速度、定着温度、及び冷却回転時間の数値は、予め例えば印刷制御部800内のメモリに、動作環境などによってテーブルに設定され、このテーブルに基づいて選択されるものとする。
ステップS151で印刷条件が設定された後、後述するステップS152で印刷の終了が検出されるまで通常の印刷動作が行われるが、この間の印刷動作は、前記した実施の形態1で説明した、図4に示すフローでのステップ1の後に行われる印刷動作と全く同じなので、ここでの説明は省略する。但し、ここで印刷制御部800は、上記した判定結果に基づいて、先ず定着制御部910に指示を出し、定着サーミスタ501及び補償サーミスタ512により定着器104(図1参照)の温度を検出し、定着器104が使用可能な温度範囲にあるか否かを判定する。
印刷処理動作によって、受信した印刷命令により指定された枚数の印刷が終了したか否かを判定し(ステップS152)、指定された枚数が終了していない場合には指定された枚数が終了するまで指定された印刷速度V、定着温度Tで印刷動作を継続し、印刷命令による所定の印刷枚数が完了すると、次に排出ルート(排出ユニット105内の搬送経路)上に記録媒体が残っているか否かを、排出センサ505と記録媒体エンドセンサ506の検出結果によって判断する(ステップS153、S154)。各センサにより記録媒体がすべて排出されたと判断すると、帯電器311、現像器312、転写ローラ207、ヒータ212への電圧の印加を終了し、同時に定着モータ213を除く各モータの動作を停止させる(ステップS155)。
尚、排出センサ505及び記録媒体エンドセンサ506は、記録媒体がセンサ位置を通過中にONとなる。従って、ステップS13、S14では、記録媒体の後端が記録媒体エンドセンサ506を抜けた段階で、排出ルートに記録媒体が残っていないと判断する。
次にステップS156で排出速度Vと所定の閾値V2との大小関係を判定し、V>V2の場合(ステップS156、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr1に設定する(ステップS157)。次にステップS158で内部温度Tiと所定の閾値Tcと大小関係を判定し、Ti≧Tcの場合(ステップS158、Yes)、冷却回転時間tr=tr1に設定し(ステップS159)、その後、冷却回転時間tr1経過した段階で(ステップS160、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ158でTi<Tcと判定された場合(ステップS158、No)、冷却回転時間tr=tr1sに変更し(ステップS161)、その後、冷却回転時間tr1s経過した段階で(ステップS162、Yes)、冷却回転動作を終了する。
また、ステップS156での判定が、V≦V2の場合(ステップS156、No)、排出速度Vと所定の閾値V3との大小関係を判定し、V>V3の場合(ステップS163、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr2に設定する(ステップS164)。次にステップS165で内部温度Tiと所定の閾値Tcと大小関係を判定し、Ti≧Tcの場合(ステップS165、Yes)、冷却回転時間tr=tr2に設定し(ステップS166)、その後、冷却回転時間tr2経過した段階で(ステップS167、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ165でTi<Tcと判定された場合(ステップS165、No)、冷却回転時間tr=tr2sに変更し(ステップS168)、その後、冷却回転時間tr2s経過した段階で(ステップS169、Yes)、冷却回転動作を終了する。
また、ステップS163での判定が、V≦V3の場合(ステップS163、No)、排出速度Vと所定の閾値V4との大小関係を判定し、V>V4の場合(ステップS170、Yes)、排出速度V=V3とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr3に設定する(ステップS171)。次にステップS172で内部温度Tiと所定の閾値Tcと大小関係を判定し、Ti≧Tcの場合(ステップS172、Yes)、冷却回転時間tr=tr3に設定し(ステップS173)、その後、冷却回転時間tr3経過した段階で(ステップS174、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ172でTi<Tcと判定された場合(ステップS172、No)、冷却回転時間tr=tr3sに変更し(ステップS175)、その後、冷却回転時間tr3s経過した段階で(ステップS176、Yes)、冷却回転動作を終了する。
また、ステップS170での判定が、V≦V4の場合(ステップS170、No)、排出速度V=V4とし、更に冷却のために回し続ける定着モータ213の回転時間を冷却回転時間tr4に設定する(ステップS177)。次にステップS178で環境温度Tiと所定の閾値Tcと大小関係を判定し、Ti≧Tcの場合(ステップS178、Yes)、冷却回転時間tr=tr4に設定し(ステップS179)、その後、冷却回転時間tr4経過した段階で(ステップS180、Yes)、冷却回転動作を終了する。一方ステップ178でTi<Tcと判定された場合(ステップS178、No)、冷却回転時間tr=tr43sに変更し(ステップS181)、その後、冷却回転時間tr4s経過した段階で(ステップS182、Yes)、冷却回転動作を終了する。以降、再度印刷命令を受信した場合は前記動作を繰り返す。
従って、表5に示すように、上記フローチャートのステップS151において排出速度V1〜V4と定着温度T1〜T4が対応して設定され、更にステップS56以降の処理によって、2種類の冷却回転時間tr1〜tr4、tr1s〜tr4sのうちの何れかが内部温度Tiに応じて選択され、対応して設定される。
Figure 2007334204
図30のフローチャートの説明から明らかなように、本実施の形態の画像形成装置では、定着温度T1〜T4(T1>T2>T3>T4)と印刷速度V1〜V4(V1>V2>V3>V4)とが対応して設定され、更に、設定された定着温度T1〜T4及び印刷速度V1〜V4毎に、予め用意された複数の冷却回転時間trから、内部温度Tiに応じて最適な冷却回転時間trが選択設定される。
尚、本実施の形態では、ステップS151で定着温度T、印刷速度V、及び冷却回転時間trを設定するように説明したが、冷却回転時間trについては、その後に設定されるため、特にステップS151で設定しなくてもよい。また、本実施の形態では内部温度を1つの閾値を境に2つの領域に分けて各領域に対応する冷却回転時間trを設定するように説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の閾値によって分けられた温度領域に応じて冷却回転時間trを設定しても良いなど、種々の態様を取り得るものである。
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、前記した実施の形態1の場合と同様に、印刷が終了した後に、定着モータ213の回転速度が所定の速度以下とし、更に印刷速度と定着温度、及び内部温度に応じた冷却効率に基づいて冷却回転時間をきめ細かく設定するため、記録媒体が排出された後の排出ユニットの駆動音を、低速にすることで小さく抑えることができるだけでなく、駆動時間も内部温度に応じて無駄時間を減らして短縮されるため、ユーザにとってより快適な環境を実現することが可能となる。
尚、前記した各実施の形態では、排出センサ505と記録媒体エンドセンサ506を用いて記録媒体の有無を検出しているが、例えばユーザが予め記録媒体の長さを決定したり、どちらか一方のセンサのONとOFFの時間から記録媒体の長さを算出することによって、どちらか一方のセンサから排出が完了するまでの時間が予測できるため、記録媒体の有無を検出するための記録媒体検出センサを1つで構成するなど、種々の態様を取り得るものである。
前記した実施の形態では、LEDタンデム方式のカラー電子写真プリンタを例にして説明したが、本発明は、レーザ方式や中間転写方式の画像形成装置にも利用可能である。また、前記した実施の形態では、ベルト定着方式の定着器を例にして説明したが、本発明は、ローラ定着方式や、IH(Induction Heating:電磁誘導加熱)による定着方式の定着器を備えた画像形成装置にも利用可能である。また、前記した実施の形態では、定着器と排出ユニットが同一駆動源で構成された例を示したが、本発明は、個々に駆動源を有するもの、更には定着器と給紙部等の他の駆動部との駆動源が同一に構成された画像形成装置にも利用可能である。
また実施の形態4においては、外部環境温度の検出部材として、装置内部に配設されたサーミスタを用いて説明を行なったが、本発明は、検出部材を装置外部に配設し、或いはパーソナルコンピュータや赤外線センサのような外部機器から通信機器を介して温度情報を受信して制御を行う画像形成装置にも利用可能である。また、実施の形態6では、定着温度を補償する温度の検出部材として、装置内部に配設されたサーミスタを用いて説明を行なったが、本発明は、検出装置外部に配設し、或いはパーソナルコンピュータや赤外線センサのような外部機器から通信機器を介して温度情報を受信して制御を行なう画像形成装置にも利用可能である。
本発明による画像形成装置の実施の形態1の要部構成を正面からみた概略構成図である。 定着器と排出ユニットを一つのモータで駆動するギヤ列の構成を示した要部構成図である。 実施の形態1の画像形成装置の、本発明に関与する要部動作を制御する制御系の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の画像形成装置の動作の流を示すフローチャートである。 実施の形態1の画像形成装置が、図4のフローチャートに従って動作した際のタイムチャートである。 冷却回転時間の長さによる、定着ローラ温度への影響を調べた実験結果を示すグラフである。 実施の形態2の画像形成装置の動作の流を示すフローチャートである。 実施の形態2の画像形成装置が、図7のフローチャートに従って動作した際のタイムチャートである。 冷却回転時間の長さによる、定着ローラ温度への影響を調べた実験結果を示すグラフである。 実施の形態3の画像形成装置の、本発明に関与する要部動作を制御する制御系の構成を示すブロック図である。 実施の形態3の画像形成装置の動作の説明に供する波形図である。 実施の形態3の画像形成装置の動作の説明に供する波形図である。 実施の形態3の画像形成装置の動作の流を示すフローチャートである。 外気の環境が、印刷終了後の定着ローラ温度に与える影響を調べた実験結果を示すグラフである。 実施の形態4の画像形成装置の要部構成を示す構成図である。 実施の形態4の画像形成装置の要部構成を示す構成図である。 実施の形態4の画像形成装置の要部構成を示す構成図である。 実施の形態4の画像形成装置の要部構成を示す構成図である。 実施の形態4の画像形成装置の、本発明に関与する動作を制御する制御系の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態4の画像形成装置の動作の流を示すフローチャートである。 良好な定着温度範囲を調べた実験結果を示すグラフである。 所定の印刷速度で印刷命令を送信した場合の、定着ローラと加圧ローラの温度変化を表したグラフである。 実施の形態5の画像形成装置の要部構成を正面からみた概略構成図である。 実施の形態5の画像形成装置の、本発明に関与する動作を制御する制御系の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態5の画像形成装置の動作の流を示すフローチャートである。 実施の形態5の画像形成装置の動作の流を示すフローチャートである。 定着ローラ及び加圧ローラ周辺の雰囲気温度が、定着ローラの温度に与える影響を調べた実験結果を示すグラフである。 実施の形態6の画像形成装置の要部構成を示す、正面からみた概略構成図である。 実施の形態6の画像形成装置の、本発明に関与する動作を制御する制御系の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態6の画像形成装置の動作の流を示すフローチャートである。 印刷速度と騒音との関係の説明に供する図である。
符号の説明
1 画像形成装置、 101 搬送ベルト、 102 IDユニット、 103 LEDヘッド、 104 定着器、 105 排出ユニット、 106 給紙カセット、 201 給紙ローラ、 202 給紙サブローラ、 203 レジストローラ、 204 プレッシャローラ、 205 ベルト駆動ローラ、 206 ベルトアイドルローラ、 207 転写ローラ、 208 感光ドラム、 209 定着ローラ、 210 加圧ローラ、 211 定着ベルト、 212 ヒータ、 213 定着モータ、 213a モータギヤ、 214,214a,214b ギヤ、 215 アイドルギヤ、 216 分岐ギヤ、 217 アイドルギヤ、 218,220 排出ローラ、 218a,220a 排出ギヤ、 219 アイドルギヤ、 221,222 排出コロ、 223 定着ローラギヤ、 224 定着アイドルギヤ、 251 温度記憶部、 252 演算部、 301a 外装部材、 301b 外装部材、 301c 孔、 302 基板、 311 帯電器、 312 現像器、 501 定着サーミスタ、 502 環境サーミスタ、 505 排出センサ、 506 媒体エンドセンサ、 511 加圧サーミスタ、 512 補償サーミスタ、 800 印刷制御部、 801 操作部、 802 各種センサ、 810 I/F制御部、 820 受信メモリ、 830 画データ編集メモリ、 840 帯電電圧制御部、 850 ヘッド駆動制御部、 860 現像電圧制御部、 870 転写電圧制御部、 880 IDモータ制御部、 881 IDモータ、 890 搬送モータ制御部、 891 搬送モータ、 900 搬送ベルトモータ制御部、 901 搬送ベルトモータ、 910 定着制御部。

Claims (18)

  1. 所定の画像データに基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
    前記記録媒体に形成された画像を定着する定着部と、
    前記定着された記録媒体を搬送する媒体搬送部と、
    前記定着部を駆動する駆動部と、
    少なくとも前記定着部の駆動速度を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記媒体搬送部による前記定着された記録媒体の搬送が終了した後、搬送終了前の記録媒体搬送速度に基づいて、前記駆動部の駆動速度を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記記録媒体搬送速度が所定速度より大きい場合、前記駆動部の駆動速度を下げることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、定着温度又は前記媒体搬送速度に基づいて、前記搬送終了後の前記定着部の駆動時間を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記媒体搬送速度が、複数の設定可能な速度のうち、低いほうに設定されるのに伴って、前記搬送終了後の前記定着部の駆動時間を短くすることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記定着温度が、複数の設定可能な温度のうち、低いほうに設定されるのに伴って、前記搬送終了後の前記定着部の駆動時間を短くすることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  6. 記録媒体の搬送終了後に、前記定着部の駆動を継続した際の定着部材の第1の温度推移データと前記定着部の駆動を停止した際の定着部材の第2の温度推移データとを記憶する温度記憶部と、
    記録媒体の搬送終了後の定着部検出温度と、前記第1と第2の温度推移データに基づいて、前記搬送終了後の前記定着部の駆動時間を算出する演算部と
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  7. 前記温度記憶部は、画像形成装置の動作補償最高温度での温度波形を記憶し、記録媒体の搬送終了後の定着部検出温度が下がるのに従って、前記搬送終了後の前記定着部の駆動時間を短くする方向に移行することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 装置外部の環境温度を検出する外部温度検出手段を備え、
    前記制御部は、前記外部温度検出手段の温度に基づいて、前記搬送終了後の前記定着部の駆動時間を制御することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、外部温度検出手段の検出温度が下がるのに伴って、前記搬送終了後の前記定着部の駆動時間を短くする方向に移行することを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
  10. 前記定着部は、前記記録媒体を搬送するための加圧部材の温度を検出する加圧部材温度検出手段を備え、
    前記制御部は、前記加圧部材温度検出手段の検出温度に基づいて、前記搬送終了後の前記定着部の駆動時間を制御することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置。
  11. 前記制御部は、前記加圧部材温度検出手段の検出温度が下がるのに伴って、前記搬送終了後の前記定着部の駆動時間を短くする方向に移行することを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
  12. 前記定着部は、定着部材の温度を検出する定着部材温度検出手段と定着部内部にあって該定着部の内部温度を検出する内部温度検出手段を持ち、
    前記制御部は、前記内部材温度検出手段の検出温度に基づいて、前記搬送終了後の前記定着部の駆動時間を制御することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成
  13. 前記制御部は、前記内部材温度検出手段の検出温度が下がるのに伴って、前記搬送終了後の前記定着部の駆動時間を短くする方向に移行することを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
  14. 定着部材温度検出手段は前記定着部材に非接触であることを特徴とする請求項12又は15記載の画像形成装置。
  15. 前記外部温度検出手段は、前記画像形成装置の内部にあって、前記画像形成装置の外装部に形成された通気孔の近傍に配設されたことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
  16. 前記外部温度検出手段は、前記定着部に対して重力方向の下方に配設されたことを特徴とする請求項8又は15記載の画像形成装置。
  17. 前記外部温度検出手段は、前記記録媒体の搬送方向の下流側に配設された前記定着部に対して上流側に配設されたことを特徴とする請求項8,15,16の何れかに記載の画像形成装置。
  18. 前記駆動部は、前記定着部を駆動すると共に、前記媒体搬送部を駆動することを特徴とする請求項1乃至17の何れかに記載の画像形成装置。
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