JP2003345164A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
定着装置および画像形成装置Info
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Abstract
定着性能の確保と用紙カール量の低減が可能な定着装置
および画像形成装置を提供する。 【解決手段】内部に加熱源16を備え、第1の表面温度
検出手段22を付設した加熱ローラ14と、該加熱ロー
ラ14に圧接して従動回転し第2の表面温度検出手段2
3を付設した加圧ローラ15と、からなる定着ローラ対
と、第1および第2の表面温度検出手段22,23から
出力される検出信号を受け、加熱源16の駆動制御をお
こなう制御手段18,19と、を有する定着装置におい
て、制御手段18,19は、定着ローラ対14,15の
回転時に、第2の表面温度検出手段23によって検出さ
れる加圧ローラ15の表面温度変化に応じて、加熱源1
6を制御駆動する。
Description
された現像剤を加熱・加圧することにより定着させる定
着装置と、その定着装置を備えた画像形成装置に関す
る。
子写真技術を用いた画像形成装置では、まず、感光層を
有する潜像担持体表面にレーザー光を照射することによ
って静電潜像を形成する。次に、この静電潜像に現像剤
(トナー)を付着させることにより可視像化し、この現
像剤像(トナー像)を静電気力により記録媒体に転写す
る。
ているだけであり、定着されていないので、現像剤を記
録媒体上に永久的に定着させる作業が必要とされる。こ
の定着作業をおこなう手段としては、熱を加えて粉末状
の現像剤を溶融し、さらに、現像剤と記録媒体を加圧す
るのが最も効果的な定着方法である。
装置では、このような定着作業を実施するために、一対
のローラ、すなわち加熱ローラおよび加圧ローラと呼ば
れるローラ対を備えた、いわゆるヒートローラ方式の定
着装置が用いられている。
は、加熱ローラに内蔵した加熱源によって、150℃〜
200℃に加熱される。その加熱ローラの表面温度は、
サーミスタ等の感温素子を用いた温度検知装置により検
出され、検出された加熱ローラの表面温度が、最適温度
を含む所定の温度範囲内に維持されるように、上記加熱
源が、制御部によって制御駆動される。
は、一定の圧力により互いに圧接しながら等速度にて回
転し、現像剤の転写された記録媒体が、現像剤担持面を
加熱ローラ側に向けて、加熱ローラと加圧ローラとの間
のニップ部に搬送されることにより、現像剤に熱と圧力
が加えられる。これにより、現像剤は記録媒体上に永久
的に定着・固定される。
加熱源を設けたヒートローラ方式の定着装置を備える画
像形成装置において、連続的に多数枚の記録媒体を通過
させる場合、次のような問題が発生する。すなわち、加
熱ローラは、内蔵する加熱源によって加熱され、加熱ロ
ーラと加圧ローラとの間を通過する記録媒体に熱を奪わ
れても、略一定の表面温度を維持するように温度制御さ
れている。これに対して、加圧ローラは、加熱源を内蔵
しておらず、かつ、記録媒体によって熱を奪われるた
め、その表面温度が低下し、加熱ローラとの表面温度の
差が拡大してしまう。その結果、現像剤の定着が良好に
行なわれなくなり、また、用紙カールの低減効果も薄れ
てしまうという問題がある。
に、例えば、特開平9−34302号公報、特開平9−
80970号公報には、加熱ローラおよび加圧ローラの
双方に加熱源を設け、これらの加熱源を別々に制御駆動
するようにした構成が記載されている。このような構成
によれば、加熱ローラと加圧ローラとの間の温度差を少
なくすることができ、現像剤の定着性を向上させ、か
つ、用紙カールの発生を抑制することができる。
来例(特開平9−34302号公報、特開平9−809
70号公報)に記載されているような構成では、加熱ロ
ーラおよび加圧ローラの双方に加熱源を設けているた
め、加熱・加圧ローラの表面温度制御の内容が複雑化
し、コストが嵩むという問題があった。
電力には限度があるため、また、ランニングコストの低
減化を図るためにも、加熱源への電力供給量は極力抑え
なければならないが、2つの加熱源を設けた上述のよう
な構成では、電力消費が大になってしまうという問題も
あった。
れ、消費電力が少なく、簡易な制御内容で、良好な定着
性能の確保と用紙カール量の低減が可能な定着装置およ
び画像形成装置を提供することを目的とする。
解決するための手段を以下のように構成している。
度検出手段を付設した加熱ローラと、該加熱ローラに圧
接して従動回転し第2の表面温度検出手段を付設した加
圧ローラと、からなる定着ローラ対と、前記第1および
第2の表面温度検出手段から出力される検出信号を受
け、前記加熱源の駆動制御をおこなう制御手段と、を有
する定着装置において、前記制御手段は、前記定着ロー
ラ対の回転時に、前記第2の表面温度検出手段によって
検出される前記加圧ローラの表面温度変化に応じて、前
記加熱源を制御駆動することを特徴とする。
度の変化に応じて加熱源を制御駆動することで、加熱・
加圧ローラ間の表面温度差を少なくし、用紙カールの発
生を低減できる。また、加圧ローラ側に加熱源を設ける
ことなく、加熱ローラに備えられた加熱源のみの駆動制
御によって、加熱・加圧ローラ間の表面温度差を少なく
することができるので、消費電力が少なくて済み、か
つ、加熱・加圧ローラの表面温度制御の内容の簡易化を
図ることができる。
表面温度が定着開始時よりも定着終了時において低くな
るように、前記加熱源を制御駆動することを特徴とす
る。
度を高温域で一定温度に保持せず、(記録媒体が定着装
置を通過することによる)加圧ローラの表面温度の低下
の傾向に合わせて加熱ローラの表面温度も低下させる。
これによって、加熱ローラの加熱源への電力供給量を最
小限とすることができる。また、加熱・加圧ローラ間の
表面温度差を少なくできるので、用紙カールの発生を低
減できる。
表面温度と前記加圧ローラの表面温度との差が一定範囲
内に維持されるように、前記加熱源を制御駆動すること
を特徴とする。
なると、表面温度が低い加圧ローラに用紙が巻き付きや
すくなり、用紙カールが発生しやすくなる。この構成に
おいては、上記表面温度差が発生しても、この温度差を
一定範囲内に維持することによって、用紙カールの発生
を抑制できるようにしている。
最低表面温度を現像剤溶融温度以上とするように、前記
加熱源を制御駆動することを特徴とする。
の制御目標の下限値として、トナー(現像剤)溶融温度
を下回らない温度設定とすることによって、最低限の定
着性と画質を確保することができる。
の定着装置を備えたことを特徴とする。
上記各項に記載のような作用効果を得ることができるの
で、カールの発生が少なく、安定な定着が可能となり、
良好な印字品位の確保が可能となり、特に、両面印字や
ステープル動作等においてカールに起因するJAMや印
字不良の発生を効果的に防止することができる。
定着装置および画像形成装置について図面を参照しつつ
詳細に説明する。
構成を示し、この画像形成装置1は、給紙カセット2内
に収納する転写紙3を給紙ローラ4および重走防止手段
5により1枚ずつ送り出し、図示しないガイド板に導か
れて搬送ローラ6に挿入する。搬送ローラ6から送り出
される転写紙3は、レジストローラ7に挿入され、転写
処理部の転写領域に送り出される。
チャージャ9、剥離チャージャ10を通過してトナー像
を担持し、分離爪11を経て搬送ベルト12に上載さ
れ、定着部(定着装置)13に送り込まれる。この定着
部13内で加熱・加圧された転写紙3はトナー像を定着
し、図示しない排紙トレイに排出される。
非粘着剤を被覆した加熱ローラ14と、図示しない引張
コイルバネ等の付勢部材により加熱ローラ14に圧接さ
れている加圧ローラ15とを有し、加熱ローラ14は内
部に加熱源16を備え、トナー像が形成された転写紙3
を加熱ローラ14および加圧ローラ15間に噛み込ませ
て通過させ、その間にトナー像を熱定着させる。その加
熱源16は温度制御部18に接続され、本体制御部19
のコントロールの基に各ローラの表面温度が自動制御さ
れる。
する定着装置の構成を示し、この定着装置は、内部に加
熱源(ヒータ)16を備え、第1の温度センサ(表面温
度検出手段)22を付設する加熱ローラ14と、該加熱
ローラ14に圧接して従動回転し、第2の温度センサ
(表面温度検出手段)23を付設する加圧ローラ15と
からなる定着ローラ対と、第1および第2の温度センサ
(表面温度検出手段)22,23が出力する信号を受
け、加熱源16の電力供給を制御する温度制御部18と
を有している。
部19に接続されており、該本体制御部19は、前記定
着ローラ対の回転時に前記加圧ローラ15の表面温度変
化に応じて、前記加熱源16の駆動制御をおこなう。つ
まり、これら温度制御部18と本体制御部19とによっ
て、本発明でいう制御手段を構成している。
き付き防止爪20とクリーニングウェブ21とが配設さ
れている。また、上記第1の温度センサ22は、ブラケ
ット(図示しない)に支持されており、加熱ローラ14
の表面に接触または近接して付設されている。同様にし
て、上記加圧ローラ15の表面にも上記第2の温度セン
サ23が付設されている。
23には、例えば、小型のサーミスタまたは熱電対など
の温度検出手段を使用する。第1および第2の温度セン
サ22・23によって検出された、加熱ローラ14およ
び加圧ローラ15の表面温度の検出信号は、それぞれ温
度制御部18に出力される。
加熱ローラ14および加圧ローラ15の各表面温度が所
定の範囲内に維持され、かつ、各々の温度差が所定の範
囲内に保持されるように、上記加熱源16へ通電する電
力のON/OFF切換制御をおこなっている。
(図1参照)に備えられる本体制御部19によって制御
され、加熱源16を制御する。すなわち、加熱ローラ1
4および加圧ローラ15が回転する定着装置の動作時に
は、加熱ローラ14の加熱源16を点灯(ON)または
消灯(OFF)して、加熱ローラ14の表面温度調整を
おこなう。
度検出手段22,23について、図3に基づいてさらに
詳細に説明する。本実施形態では、温度センサからなる
第1および第2の表面温度検出手段22・23として用
いられるサーミスタは、基材の上に断熱層を形成し、そ
の上にサーミスタと熱伝導性の良いペーストを配置し、
そのサーミスタの外周は、耐磨耗性の樹脂層で覆った構
造としている。
ローラ14の表面温度を室温から定着装置動作時の温度
である定着温度まで上昇させ、温度センサ22を用いて
加熱ローラ14の表面温度を測定した場合について説明
する。
検出温度と、加熱ローラ14の実際の表面温度とを図3
に示す。縦軸は加熱ローラ14の表面温度、横軸は時間
を示す。図中のXは加熱ローラ14の実際の表面温度で
あり、Yは加熱ローラ14の表面のセンサ検出温度であ
る。このX、Yの傾向に基づくと、例えば、加熱ローラ
14の実際の表面温度がT1のとき、センサ検出温度は
約T1'となり、温度差(T1−T1')が生じてくるこ
とがわかる。
22が非接触タイプであれば、サーミスタが加熱ローラ
14の表面から約1mm程度離隔されて配置されるた
め、間の空気層を介して、加熱ローラ14の表面温度が
検出されることにある。この結果、加熱ローラ14の表
面温度は、遅れて温度センサ22に検出されるため、上
記温度差が発生する。また、温度センサ22が接触タイ
プであれば、その耐磨耗性の樹脂層が、加熱ローラ14
の表面とサーミスタとの間に介在するため、温度センサ
22の熱伝導性を損なうこととなり、上記温度差が発生
する。
14の実際の表面温度が定着温度に到達した時点では、
上記温度差により、上記温度制御部18には、上記第1
の温度センサ22から、定着温度よりも低い加熱ローラ
14の表面温度の検出温度が入力される。このため、加
熱源16へ継続して電力の供給が行なわれ、上記第1の
温度センサ22の検出温度が定着温度に到達するときに
は、加熱ローラ14の表面温度は、既に第1の温度セン
サ22の検出温度より30〜40℃程度も高温に到達す
る。
れる。第1の温度センサ22の検出温度と、加熱ローラ
14の実際の表面温度との温度差は、加熱ローラ14の
表面温度が高温になると、それに従って温度センサの検
出温度の上昇が遅れるため、より大きくなる傾向があ
る。このようなオーバーシュート現象の発生する高温領
域において、未定着トナー像を定着させると、温度が高
すぎるため、溶融した未定着トナーが加熱ローラ14側
に付着し、このトナーが転写用紙に逆転写される高温オ
フセットが発生し、画質を著しく低下させる。
ラ14の表面温度を温度センサ22によって検出し、加
熱源16を制御する定着装置では、待機状態から最初の
記録用紙の通過によって加熱ローラ14表面の熱が奪わ
れ、一時的に表面温度が急激に低下する。この現象は、
アンダーシュート現象と呼ばれる。
ラ15)の表面は、シリコンゴム層に被覆されており、
シリコンゴムの熱伝導性が低いために、このシリコンゴ
ム層の極表面の層の温度が低下する。これによって、見
かけ上、定着ローラ対の熱量が不足する。このようなア
ンダーシュート現象は、トナーが十分に溶融しないた
め、定着不良および低温オフセットを発生して画質品質
を低下させる。
法)次に、パルス状の電力供給による温度制御方法につ
いて、図4〜6に基づいて説明する。加熱ローラ14の
内部に設けた加熱源16への通電のON/OFFの最適
設定時点と、そのときの加熱ローラ14の表面温度の推
移を図5に示す。縦軸は加熱ローラ14の表面温度、横
軸は時間を示す。1枚目の記録用紙が加熱ローラ14に
到達する時点を原点0秒とする。また、任意の記録用紙
として、例えば11枚目の記録用紙が加熱ローラ14に
到達する時点に対する加熱源16への通電のON/OF
Fについても併せて示した。この場合、11枚目の記録
用紙が加熱ローラ14に到達する時点を原点0'秒とす
る。
ーラ表面の温度は所定の設定温度、例えば145℃±約
3℃になるように加熱源16への通電を温度センサ22
と制御手段とによって制御する。
上記所定の設定温度である145℃よりも低い場合、1
枚目の記録用紙の先端が上記定着ローラ対に到達する時
点、すなわち原点0秒から、24秒前に加熱源16への
通電を開始する。この時点を第1設定時点t1:−24
秒とし、図5においては、t1で示す。加熱源16への
通電は、原点0秒から9秒前に終了させる。この時点を
第2設定時点t2:−9秒とし、図5においては、t2
で示す。
t1−t2より15秒間となる。この加熱源16への通
電により、加熱ローラ14は加熱され、原点0秒におけ
る加熱ローラ14の表面温度は、約152℃となる。な
お、この原点0秒における加熱ローラ14の表面設定温
度(定着温度)である約152℃は、記録用紙の熱容量
およびトナーの溶融特性に応じて設定する。
設定温度になっているとき、例えば145℃以上の場合
においては、1枚目の記録用紙の先端が上記定着ローラ
対に到達する時点、すなわち原点0秒から、6.5秒前
に加熱源16への通電を開始する。この時点を第3設定
時点t3:−6.5秒とし、図5においては、t3で示
す。加熱源16への通電は、原点0秒から、5.25秒
前に終了させる。この時点を第4設定時点t4:−5.
25秒とし、図5においては、t4で示す。
は、t3−t4より1.25秒間となる。この加熱源1
6への通電により、加熱ローラ14は加熱され、原点0
秒における加熱ローラ14の表面温度は、約150℃と
なる。
搬送される場合は、各記録用紙の先端が定着ローラ対に
到達する時点、例えば11枚目の記録用紙が加熱ローラ
14に到達する上記原点0'秒から、6.5秒前に加熱源
16への通電を開始する。加熱源16への通電は、原点
0'秒から、5.25秒前に終了させる。
ぞれの設定時点は、上記の値に限定されるものではな
く、記録用紙の定着条件によって適宜に選定することが
可能である。
に、加熱ローラ14の表面温度が定着温度(動作温度)
である約152℃よりも低い設定温度に到達した後、パ
ルス状の電力供給を行なって加熱ローラ14の表面温度
の過度の上昇を抑える。また、一旦、定着温度(動作温
度)である約152℃に到達した後、加熱ローラ14の
表面温度が上記設定温度、すなわち約152℃よりも低
い設定温度(定着下限温度または定着最低温度θMIN )
まで下降したときは、再度パルス状の電力を加熱源16
へ供給して加熱ローラ14の表面温度を上昇させる。こ
のような、加熱源に対する電力供給制御によって、オー
バーシュートとアンダーシュートの繰り返しを回避する
ことができる。
6に印加するパルス状電力に関する、パルスON時間と
パルスOFF時間との合計時間中のパルスON時間の割
合、すなわちデューティ比を一定に固定して電力供給し
ている。また、加熱ローラ14の表面温度の単位時間当
たりの温度変化、すなわち温度変化率に応じて、図6に
示すように、デューティ比を可変制御すると、さらに定
着温度を安定的に保持することができる。この保持と
は、加熱ローラ14の表面の温度変動幅ΔT(図4参
照)を小さくすることをいう。
場合共に、電力供給のデューティ比を50%以下とし、
温度上昇を抑制する場合、つまり温度変化率がプラスの
場合には、相対的にパルス幅を短くすることによってデ
ューティ比を小さくする。相対的にパルス幅を短くする
とは、パルスON時間を短時間とし、パルスOFF時間
を長時間とすることである。
まり温度変化率がマイナスの場合には、相対的にパルス
幅を長くすることによってデューティ比を大きくする。
相対的にパルス幅を長くするとは、パルスON時間を長
時間とし、パルスOFF時間を短時間とすることであ
る。このように、綿密なデューティ比制御をおこなうこ
とは、省エネルギー化および定着性能の確保に対して有
効である。
方法)次に、発生熱量の複数段階切り換えによる温度制
御方法について、図7〜10に基づいて説明する。
せる場合について説明する。この場合、加熱源16の制
御は、図7において破線で示されるAD値で表される上
記第1の温度センサ22で検出された加熱ローラ14の
表面温度と、目標値である定着温度との差に応じて、加
熱源16の単位時間当たりの発生熱量を複数段階に設定
可能とすることによっておこなうこともできる。
する動作として、定着装置の動作開始時には、加熱源1
6を連続点灯させる単位時間当たりの最大の発生熱量D
0によって加熱ローラ14の表面温度が上昇し、それに
伴って上記AD値も上昇する。上記第1の温度センサ2
2によって検出された加熱ローラ14の表面温度、すな
わち上記AD値が、任意の温度θ1を示すと、加熱源1
6の単位時間当たりの発生熱量を最大値D0からD0よ
り小さいD1へと少し下げる。さらに、θ1より高温の
次の温度θ2をAD値が示すと、加熱源16の単位時間
当たりの発生熱量をD1からさらに小さいD2へともう
少し下げるというような段階的に変化させる制御をおこ
なう。これに対して、図8に示す従来の定着装置は、A
D値がθ3となったタイミングにてOFFにする制御を
おこなう。
熱量をD0からD1へ変更開始する温度θ1は、図8に
示す従来の定着装置における温度差θ5−θ3に示され
るオーバーシュート相当分の温度差の値、またはこの温
度差よりも若干大きい値を定着温度θ3から減算して設
定する。このように、本実施形態では、加熱ローラ14
の表面温度を昇温させる場合には、加熱源16の単位時
間当たりの発生熱量を徐々に減少させる制御をおこな
う。すなわち、AD値が示す温度と、目標値である定着
温度との差に応じて、加熱源16の単位時間当たりの発
生熱量を最大値D0からD1へ、さらにD1からD2へ
と順次減少する方向へ切換える。これによって、加熱ロ
ーラ14の表面温度が上記第1の温度センサ22によっ
て定着温度θ3であると検出されたときのオーバーシュ
ートを、図8に示す従来の定着装置における温度差θ5
−θ3よりも、遥かに低く抑えることができる(図7参
照)。
せる場合について説明する。加熱ローラ14の表面温度
を降温させる場合には、加熱源16の単位時間当たりの
発生熱量を徐々に増大させる制御をおこなう。これによ
り、図9に示すように、上記AD値が示す温度と、目標
値である定着温度との差に応じて、加熱源16の単位時
間当たりの発生熱量を最小値D3'からD2'へ、さらに
D2'からD1'へと順次増化する方向へ切換える。これ
に対して、図10に示す従来の定着装置は、AD値がθ
3'となったタイミングでONする制御をおこなう。
熱量をD3'からD2'へ変更開始する温度θ5'は、図
10に示す従来の定着装置における温度差θ3'−θ1'
に示されるアンダーシュート相当分の温度差の値、また
はこの温度差よりも若干大きい値を、定着温度θ3'に
加算して設定する。これによって、本実施形態では、加
熱ローラ14の表面温度が上記第1の温度センサ22に
よって定着温度θ3'であると検出されたときのアンダ
ーシュートを、図10に示す従来の定着装置における温
度差θ3'−θ1'よりも、遥かに低く抑えることができ
る(図9参照)。従って、カールの発生が少なくなる。
的な制御について、図11〜13に基づいて説明する。
本実施形態では、上記制御手段は、図11に示すよう
に、加熱ローラ14の表面温度が定着開始時(θH1)よ
りも定着終了時(θH2 )において低くなるように加熱
源16を制御駆動する。これに対して、従来の温度制御
では、図12に示すように、記録媒体が定着装置を通過
することによって、加圧ローラの表面温度は低下する
が、加熱ローラの表面温度は高温域で一定温度に保持さ
れる。
5の表面温度傾向に合わせて加熱ローラ14の表面温度
も低下させるため、加熱・加圧ローラ間の表面温度差を
少なくできる。これによって、用紙カール発生を低減す
ることができ、かつ、加熱ローラ14の加熱源16への
電力供給量を必要最小限にとどめることができる。
に、加熱ローラ14の表面温度θHと加圧ローラ15の
表面温度θP との差(θH −θP )が一定範囲内に維持
されるように、上記加熱源16を制御駆動する。このよ
うに、加熱・加圧ローラ14・15間の表面温度差を一
定範囲内に維持することにより、用紙カールの発生を抑
制することができる。
うに、加熱ローラ14の最低表面温度を現像剤溶融温度
(定着下限温度θMIN )以上として、上記加熱源16の
制御をおこなう。このように、加熱ローラ14の表面温
度の制御目標の下限値として、トナー(現像剤)溶融温
度を下回らない温度設定とすることによって、最低限の
定着性と画質を確保することができる。
図13のフローチャートおよび「表1」に基づいて説明
する。ステップS1では、加熱ローラ14の表面温度θ
H を検出し、この加熱ローラ14の表面温度θH が定着
上限温度θMAX(既定値)以下であるか否かをステップ
S2にて判別する。ステップS2において、加熱ローラ
14の表面温度θH が定着上限温度θMAX よりも高いと
判断されると、ステップS9に進み、降温制御が行なわ
れる。加熱ローラ14の表面温度θH の降温制御は、
「表1」の温度制御における降温に該当する電力供給を
おこなう。
減少方向に変更し、パルスON−OFF時間におけるO
N時間を短縮してOFF時間を延長し、また、加熱源の
発生熱量を段階的に増加させるように切り換える。その
あと、ステップS1に戻り、加熱ローラ14の表面温度
θH が定着上限温度θMAX 以下となるまで、上記ステッ
プが繰り返される。
表面温度θH が定着上限温度θMAX以下と判断される
と、ステップS3に進み、加熱ローラ14の表面温度θ
H が定着下限温度θMIN (既定値)以上であることを判
別する。ステップS3において、加熱ローラ14の表面
温度θH が定着下限温度θMIN 未満と判断されると、ス
テップS10に進み昇温制御が行なわれる。加熱ローラ
14の表面温度θH の昇温制御は、「表1」の温度制御
における昇温に該当する電力供給をおこなう。
増加方向に変更し、パルスON−OFF時間におけるO
N時間を延長してOFF時間を短縮し、また、加熱源の
発生熱量を段階的に減少させるように切り換える。その
あと、ステップS1に戻り、加熱ローラ14の表面温度
θH が定着下限温度θMIN 以上となるまで、上記ステッ
プが繰り返される。
表面温度θH が定着下限温度θMIN以上と判断される
と、ステップS4に進み、加圧ローラ15の表面温度θ
P を検出する。加圧ローラ15の表面温度θP が検出さ
れると、ステップS5に進む。ステップS5では、ステ
ップS4にて検出した加圧ローラ15の表面温度θP に
基づき、定着下限温度θMIN と加圧ローラ15の表面温
度θPとの温度差θMIN−θP を算出する。
ップS6に進む。ステップS6では、ステップS5にお
いて算出した温度差θMIN −θP が10℃以下であるか
否かを判別する。ステップS6において、温度差θMIN
−θP が10℃より大きいと判断された場合は、ステッ
プS11に進む。
が低すぎるため、加熱ローラ14の表面温度θH を昇温
する。加熱ローラ14の表面温度θH の昇温制御は、上
述の「表1」の温度制御における昇温に該当する電力供
給をおこなう。そのあと、ステップS1に戻り、温度差
θMIN −θP が10℃以下となるまで上記ステップが繰
り返される。
P が10℃以下と判断された場合は、ステップS7に進
み、加熱ローラ14の表面温度θH と加圧ローラ15の
表面温度θP との温度差θH −θP を算出する。温度差
θH −θP が算出されると、ステップS8に進む。
算出した温度差θH −θP が10℃以下であるか否かを
判別する。ステップS8において、温度差θH −θP が
10℃より大きいと判断された場合は、ステップS12
に進む。
が定着に適する温度範囲内であるが、温度差θH −θP
が10℃以下とならないため、加熱ローラ14の表面温
度θ H を降温する。加熱ローラ14の表面温度θH の降
温制御は、上述の「表1」の温度制御における降温に該
当する電力供給をおこなう。
H −θP が10℃以下になるまで上記ステップが繰り返
される。そして、ステップS8において、温度差θH −
θPが10℃以下と判断された場合は、ステップS1に
戻り、次の温度制御ループへと移行する。
着装置は、図1に示す画像形成装置に限定されることな
く、感光体上に形成した静電潜像を転写材上にトナー画
像として転写するようにした電子写真方式の画像形成装
置であれば、形式や構成の如何を問わず、適用可能であ
るのは言うまでもない。
て、前記加熱源を制御駆動するので、加熱・加圧ローラ
間の表面温度差を少なくし、用紙カールの発生を低減で
きる。また、加圧ローラ側に加熱源を設けることなく、
加熱ローラに備えられた加熱源のみの駆動制御にて、加
熱・加圧ローラ間の表面温度差を少なくすることができ
るので、消費電力が少なくて済み、かつ、加熱・加圧ロ
ーラの表面温度制御の内容の簡易化が図れる。
を高温域で一定温度に保持せず、(記録媒体が定着装置
を通過することによる)加圧ローラの表面温度の低下の
傾向に合わせて加熱ローラの表面温度も低下させるよう
に制御するので、加熱ローラの加熱源への電力供給量を
最小限とすることができる。また、加熱・加圧ローラ間
の表面温度差を少なくできるので、用紙カールの発生を
低減できる。
面温度差が発生しても、制御手段が、この温度差を一定
範囲内に維持するので、用紙カールの発生を抑制するこ
とができる。
限値として、トナー(現像剤)溶融温度を下回らない温
度設定とするので、最低限の定着性と画質を確保するこ
とができる。
のような作用効果を得ることができるので、カールの発
生が少なく、安定な定着が可能となり、良好な印字品位
の確保が可能となり、特に、両面印字やステープル動作
等においてカールに起因するJAMや印字不良の発生を
効果的に防止することができる。
像形成装置の構成説明図である。
サー温度と比較して示すグラフである。
ある。
時点と、その時の加熱ローラの表面温度の推移を示すグ
ラフである。
ラの表面温度の単位時間当たりの温度変化を示すグラフ
である。
実際温度と制御温度とを経過時間対応で比較して示すグ
ラフである。
ラの実際温度と制御温度とを経過時間対応で比較して示
すグラフである。
を降温させる場合の加熱ローラの実際温度と制御温度と
を経過時間対応で比較して示すグラフである。
ーラの実際温度と制御温度とを経過時間対応で比較して
示すグラフである。
度制御時の加熱ローラと加圧ローラの表面温度を経過時
間対応で比較して示すグラフである。
ーラと加圧ローラの表面温度を経過時間対応で比較して
示すグラフである。
度制御時の具体的な動作を説明するためのフローチャー
トである。
Claims (5)
- 【請求項1】 内部に加熱源を備え、第1の表面温度検
出手段を付設した加熱ローラと、該加熱ローラに圧接し
て従動回転し第2の表面温度検出手段を付設した加圧ロ
ーラと、からなる定着ローラ対と、 前記第1および第2の表面温度検出手段から出力される
検出信号を受け、前記加熱源の駆動制御をおこなう制御
手段と、を有する定着装置において、 前記制御手段は、前記定着ローラ対の回転時に、前記第
2の表面温度検出手段によって検出される前記加圧ロー
ラの表面温度変化に応じて、前記加熱源を制御駆動する
ことを特徴とする定着装置。 - 【請求項2】 前記制御手段は、前記加熱ローラの表面
温度が定着開始時よりも定着終了時において低くなるよ
うに、前記加熱源を制御駆動することを特徴とする請求
項1に記載の定着装置。 - 【請求項3】 前記制御手段は、前記加熱ローラの表面
温度と前記加圧ローラの表面温度との差が一定範囲内に
維持されるように、前記加熱源を制御駆動することを特
徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 【請求項4】 前記制御手段は、前記加熱ローラの最低
表面温度を現像剤溶融温度以上とするように、前記加熱
源を制御駆動することを特徴とする請求項1ないし3の
いずれかに記載の定着装置。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の定
着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002151127A JP2003345164A (ja) | 2002-05-24 | 2002-05-24 | 定着装置および画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002151127A JP2003345164A (ja) | 2002-05-24 | 2002-05-24 | 定着装置および画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003345164A true JP2003345164A (ja) | 2003-12-03 |
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ID=29768806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003345164A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-05-24 JP JP2002151127A patent/JP2003345164A/ja active Pending
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